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今日の感謝盤一覧2008.7上

 

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1

7/1(火)
連れて枯れる
cover
アイル・テイク・ユー・ゼア
ザ・ステイプル・シンガーズ
1972

シリーズ「ブラック道」

毎週火曜は”大切な歌”と称して、普段でも充分に勝手書かせてもろうてるのに、
それに輪をかけて勝手させてもろうて、射手座のA型、言葉が足りず、誤解されまくり、
知らんまに意図せず不遜なこと書いてるてば、そんなつもりは無いんです。
最初に謝っておこう。

すいません。

讃えさせていただきます。

アイル・テイク・ユー・ゼア
ザ・ステイプル・シンガーズ

父ポップス、娘三人からなりますソウル・グループです。
元ちゃきちゃきのゴスペル一家達で、1970’s初頭下界に降りて来てくれてあのSTAXレコードにて怒髪天を突くウルトラ・ソウルをかましてくれました。
その中でもいっちゃん、好きでこれぞソウル快感のすべてじゃの歌がこれ。
1972年に何と全米ナンバー1になったのだ。
R&Bチャートはもちろん、ポップ・チャートでも。
とにもかくにもまずは是非試聴してみておくんなさいまし。


うおおお、たまらん。初めて聴いたのはいつだったろう。一発でやられました。
そして沸き起こる謎、そして謎。
何なんだこのビートは????。レゲではないか。何でレゲエなんだろう。
その点素晴らしい時代です。調べたら少しわかって来た。
元ネタがあります。
1969年にイギリスで最高位9位にまで上がったスカ・インスト、ハリー・J・オールスターズのリクイデイター。
実は正体はリー・ペリー氏率いるアップセッターズではないかって言われておるバンドでして、その曲のイントロ、パクって、
そこから発展して出来たようです。作者はSTAXの副社長アル・ベル氏。黙ってればわからんさてか。
メイン・ヴォーカルは、メイヴィス・ステイプル嬢。絶妙に絡むギターは父ポップス。
そしてキモのリズムはーーーー

マッスル・シュールズ・リズム・セクション、
すかこんこんドラムス、ロジャー・ホーキンス氏
ぼんぼんぼんベース、デヴィッド・フッド氏
お嬢に煽られまくってるピアノは、バリー・ベケット氏、
ラッパ隊は、メンフィス・ホーンズ

これにて既に名が上がってるのにさらに名を上げて全世界ミュージシャン垂涎の場所となり、詣でる数、数知らず。
さすれば何と申しても歌、
こんなん唄ってますけど



おーおー
むう
私は場所を知ってる
皆が泣いている
みんなが心配してる
誰も笑い顔ではない
ぷんぷん
のおのお
黒の人々に嘘をついている
助けて さあ さあ
誰か 私を助けて 今
(私がそこに連れて行きましょう)
助けて
(私がそこに連れて行きましょう)
今、助けて
(私がそこに連れて行きましょう)
おーう
(私がそこに連れて行きましょう)
おーう、どうか
(私がそこに連れて行きましょう)
どうか連れてって
(私がそこに連れて行きましょう)
おおお、あなたをそこに連れていかせて
(私がそこに連れて行きましょう)
あなた、あなたのピアノを弾いてちょうだい、今
おーらい
ああ

うあ、かもんな 弾いて、弾いてそれを
パパ、パパ、パパ

うーのう
おうらい、なう
ベイビー、簡単、今
さあ、かもん、リトルパパ
だむだおんどん
打って打って
ああああああ
私はそこを知っている、全部
(私がそこに連れて行きましょう)
皆が泣いている
(私がそこに連れて行きましょう)
みんなが心配してる
(私がそこに連れて行きましょう)
誰も笑い顔ではない
(私がそこに連れて行きましょう)
ああ
黒の人々に嘘をついている
(私がそこに連れて行きましょう)
おう
(私がそこに連れて行きましょう)
おうお
(私がそこに連れて行きましょう)
慈悲を 慈悲を 慈悲を
(私がそこに連れて行きましょう)
慈悲 慈悲
(私がそこに連れて行きましょう)
私を
(私がそこに連れて行きましょう)
おうおう
(私がそこに連れて行きましょう)
おはああはうははあ
(私がそこに連れて行きましょう)
ただ手を取って連れてって下さい
(私がそこに連れて行きましょう)
私に
(私がそこに連れて行きましょう)
私に私に私に導かせて
(私がそこに連れて行きましょう)
私にあなたをそこに連れていかせて
(私がそこに連れて行きましょう)
私にあなたをそこに連れていかせて
(私がそこに連れて行きましょう)
誰も笑っていない
(私がそこに連れて行きましょう)
ここから上に 黒の人々に嘘をついている
(私がそこに連れて行きましょう)
あなたはそうすべき、そうすべき、すべき、私にそうさせて
(私がそこに連れて行きましょう)
おうおう
おーらい
おうお−
(私がそこに連れて行きましょう)
先導させてください
(私がそこに連れて行きましょう)



途中、どこがどこだかわかんなくなっちゃったよ。
どこに連れてってくれるのでしょう?
いいところじゃないんでしょうか?

Lyin' to the races

ここがキモなんすが、どう解釈するか?それが問題。”人種”=the races。嘘をつく。
それともまるで別な意味か?

うーむ、いまだに謎だ。
しかし、聴かば、確実にそこに連れてかれます。否応無しに。

そしてこの歌を挟んで、一世代後には、スペシャルズが”リクイデイター”をそのイントロ無しで高速カバー。
遥か彼方でつながる音楽の三者面談。

ああ眩暈がしてきた。

試聴はここで

曲目等詳細

7/2(水)
リレー屋
cover
リレイヤー
イエス
1974/12/13

シリーズ「プログレ支部」

荒涼とした岩肌の岩橋を下るは3頭の白馬。
跨る弓背負う戦士二人。
その先に待ち受けるは・・・
とぐろ巻く大蛇二匹。
危ない!早く気がつかんと巻かれるぞー。

リレイヤー
イエス

1974年度作。RELAYER。そのような語は辞書に見当たらず。
”引き継ぐもの”とゆう意味でしょうか?
もともと”こわれもの”で”危機”に直面し、海深くとことん潜っちゃったもんだから、鉄壁の布陣からエースがいなくなっちゃった。
1867人の妻を持つ男、リック・ウエイクマンさん。
プログレにおいて鍵盤担当は欠くべからざる柱ですから、リレイヤー探すの大変です。
最初はヴァンゲリス氏になりかけたとのこと。
それが組合の許可降りなかったってんで、白羽の矢が頭にぶち刺さっちゃったのが、
スイスでブラジルな若き戦士、パトリック・モラーツちゃん。
この最大の危機に共に果敢に挑む。
例によってアルバム一枚分の巨大シングルに相応しき題材は、「戦争と平和」です。
見開きジャケ内部に刻まれてる叙事詩有り。
作者は・・・読めん。ドナルド・レムクル?さん。

大蛇有り 花崗岩上にとぐろ巻く
騎手は乗る 西方に向かい
月は惑星上に昇り
最大の悪が在る所、残られしものども苦難に遭遇す

梨は熟し、桃が落ちる
太陽は東方に在り
女は泣き叫び、男は呼んでいる
内なる神に向かって そして獣に向かって

愛は恋人たちの為に待ちうけ
世代は平和に跪く
男どもが敗北したもの 再び取り戻すであろう
頭脳は磨かれ 彼の骨は解放される

真実は自らを隠す 過ちをもって
歴史はその顔面を露にす
悦楽と恐怖の日々
未来を招き そして競い争いを招くのだ

だー。
渦巻く音の嵐。きらめくハウ氏のテレキャス。ハーモニクスにヴァイオリン奏法。快感のトリル。
ネックの端から端まで。
何故か中華なメロディに聞こえ、それは東方の太陽か。
白馬の騎士、アンダーソン兄さんは抱えた白ギターをかき鳴らし唄います。
それをしっかり支える百年の鞍のごときスクワイア氏のごりごりベース。優しい打撃白ホワイト氏のドラム。
新しき戦士モラーツ君は、臆する事無くポルタメント危機まくりの鍵盤を押さえ。
それが冒頭、
”錯乱の扉”
60分3本勝負の一本目。始めればもう引き返すこと不能。到達地点に至る為、全員一致団結で突き進む。
持つ必殺武器は聴かば瞭然、東方メロのテーマ。
手四つから、ラフな展開に至り、両者ぼこぼこの殴り合い。胸は既に真っ赤っかです。
その皮膚が破れる寸前、ついに出ました目的の第一地点、
初日の出。

ああ、陽が昇った。

再び沈黙訪れ、グラウンドでの寝技の欧州に。

一本目はお互い力の限り絞め合い、両者失神で大の字で横たわりました。

しばしのインターバルののち、
おもむろに始まる二本目。リズム隊の奇襲から始まり、花束は砕け散り、花びらは喰われる。
どこにそんな力が残っていたか、今度はスープレックス、ボディスラム、ショルダースルーと大地に叩き付け合う投げ合いに。
腰は痛いわ、背中は真っ赤っか。
限り無く続くかと思われたその様相は、一瞬の奇襲、まさかのアンダーソン王子の

”ちゃっちゃっちゃ、ちゃっちゃっちゃ”

の毒唾攻撃によりクライマックスを迎え、吐いた方も吐かれた方もその毒で悶絶。
二本目、引き分けで終了。

それでは試合を終わらす訳にはまいりません。三本目にして決着を求めねば。

終焉に向かって

試合冒頭の中華味(人工遺伝子組み換えではあい)に戻り、静かなる睨み合い。
最早そこに小技など無く、肉体そのものをぶつけ合う大展開に。
天界へ向かって。
さすればこの凌ぎ合い、その結末は・・・いかに?

御自身の目の耳でしかと見届けて下さい。

曲目等詳細

試聴はここで

7/3(木)
名作
cover
ヘッド・オン
バックマン・ターナー・オーバードライブ
1975/12


シリーズ「直球野郎一本勝負」

時は1975年、自宅でくつろいでいましたランディ・バックマンさん。

「ああ、最高。下衆なゲス・フーから独立してヒット連発するわ。こーして発泡酒で無くエビス飲んでくつろげるわ、もー最高。」
とごろごろしてましたところ、

「えーん、えーん。」

「どうした、小バックマン。パックマンでお小遣い取られたか?金ならいくらでもあるぞ。ほれ、持ってけ、50円。」

「違うよ、パパ。
みんながお前の父ちゃんはバンドやってるけど、カナダの木こりなんだろとか、
ブタゴリラとか、3つしかコード知らないとか、
押し相撲とか、世界一イカれたイモバンドとか言っていぢめるんだ。」

「何、こんなに素敵な歌作って、ナンバー1にもなったのに、グレート・アントニオだのブッチャーだのキマラだの、関取だの言われてるのか、うーむ許さん。
ちょっと待ってろ。俺にも考えが有る。」

ランディさん、やおらメンバーを招集します。

「親方、何すか?もうたいがい働いたんだから、少し、も少しゆっくりしましょうよ。」

「何をゆう。実は、これこれしかじか、こんな風に言われとるのだぞ。お前ら知ってたか?」

「あ、それ。知ってますよ。でもいいじゃないすか。それでウケてるんだから。」

「そーはいかん。それでは小バックマンがいぢめられる。ここらで本気でトンク・ウイミン。一発かましてやるべー。」

「ういーっす。」

一大決意を持って篭ったは、カナダのRCAスタジオ。メンバー一丸となって作り上げたは

ヘッド・オン
バックマン・ターナー・オーバードライブ

1975年12月発売。

「ただいまー。」

「あ、父ちゃんお帰り。どこ行ってたの?」

「どこ行ってたも何もお仕事じゃないか。あ、そうだ、クリスマス・プレゼントだぞ。ほれ。」

「わ、ニュー・アルバムだね。おおお、父ちゃんの顔でっかい。」

「ま、かけてみろや。」

♪  ♪  ♪

「うわーーー、今度の父ちゃん、凄いや。モノが違うね。」

「そうだろ、そうだろ。わははははははは。」

そうなんです。大変身したんです。カナダの誇る大ロック・バンド、BTO。
一大転機となりましたはこのアルバム、
何しろ、上手い、演奏が。一分のスキも有りません。
名曲揃いです。いつもはシングルに力注ぎ過ぎ、あとはまー、力技で何とかなるわいてば、
そんなつもりは無くてもついうっかり。
ところがばってん。今回は違うよ。全部OK。
しかも1曲目なんか、”ホテル・カリフォルニア”だぜ。1年先にやってやったぜ。誰も気が付かないけど。
シングルだって切るならいくらでも斬りやがれ。どれでもOK。
何、1曲でいい?そりゃないよ。
ごほん、そんなんカンケーねえ。リトル・リチャード御大にもゲストで来て貰いました。
いつものワイルドな魅力だって有るぜ。文句あっか?
それに付け加え、

”ボサノバNO.1”

ぎゃはは、驚いただろ。BTOがボッサだ。スティーリー・ダンに2年は先を越してやったな。
誰も言ってくれないけど。

しかも、気がついてくれましたか、この音の良さ。
1975年だぜ。これで。繰り返す、1975年だ。4年は先を行ってやったぜ。
どうしてこないに音が良くなったかわからんけど。あはは。

これで小バックマンも学校でいぢめられることはあるめえ。

が、
アルバム・チャート最高位23位になったものの。シングルは小ヒット。
廻りを見りゃあみんな目が点になってる。
え?
もしかして、あのイモがみんな好きだったの?
そりゃないよ、セニョール。
そんじゃま、30年後にまた聴いてみてね。
びっくりするだに。

楽しんで下さいまし。
これが70’sウルトラ北米大陸大ハードロックの真髄だ。

曲目等詳細

試聴はここで

7/4(金)
これ以上
cover
夜に抱かれて(モア・ザン・ディス)
ロキシー・ミュージック
1982/4/3


シリーズ「べすとヒット80’S」

♪ぷーーーーーーーーーーーー♪

ちりんちりん、ちりんちりん

「皆様、お待たせいたしました。今週も来たよ。レコード屋の80’sです。お小遣い持って来たかな。」

「あ、おいちゃん。おはよ。あれ?今日は立ち位置が変・・・。」

「あはは、坊主。いいとこに気がついたな。」

「そりゃ気付くよ。」

「まあまあ、これにはふかーい訳があるのです。
本日、お持ちいたしました80’sの珠玉の一品・・それが立ち位置が逆なのだ。」

「ふーん。」

「何だ。反応悪いな。おー、いえ。聴いて驚くなよ、
今日の歌は

夜に抱かれて
ロキシー・ミュージック

だ。」
「わ、驚いた。」

「随分簡単に。お前わかっとんのか?」

「うん全然。」

「なら、のいるこいるみたいな返ししないの。そーゆー大人になっちゃうぞ。
ま、いーか。
1982年のアルバム”アヴァロン”からの1stシングル・カット。英国本国では15枚目のヒットとなります。
同年4月3日、18位で初登場、以後6-6-7-14-28位。最高位6位。随分短い期間だな。アルバムは当然1位です。
アメリカではアルバムは53位、シングルは、えーと、メインストリーム・ロックってチャートで58位。
何じゃそりゃ。しかもそんな順位・・・日本では・・・おお、何てこったい、ヒットした形跡有りません。
こんななのに・・・」

「どんななの?」

「こんなだ。ど完璧だぞ。あのずんどこでデビューした、みんないっせいのせでブッパッパーしてたロキシーがああ。
このサウンドだ。このメロだ。このアレンジだ。プロデュースはあのボブ・クリアマウンテン氏。
録音はバハマのコンパス・ポイント・スタジオ。文句あっか?

無いすか?あ、ご承知・・・、それでは歌って貰いましょう、

モア・ザン・ジス



私はその時感じることが出来ました
知るべき方法が無かったのです
夜に落ちる木々の葉
誰が言えるでしょうか 彼らがどこに飛んで行くかを

風と如く自由
望みを持ち学ぶのです
何故海の潮は
戻る道を持たなかったのでしょうか

これ以上 貴方はご存知 何も無いとゆうことを
これ以上 私に一つだけ仰って下さい
これ以上 うー、何も無いのです

それはしばらくの間は楽しいものだったのです
知るべき方法が無かったもので
まるで夢のよう 夜に見る
誰がいったい言えるでしょう 私たちが行くところを

世間様に何の世話も受けず
多分、私は学んでいます
何故海の潮は
戻る道を持たなかったのでしょうか

これ以上 貴方はご存知 何も無いとゆうことを
これ以上 私に一つだけ仰って下さい
これ以上 何も無いのです

これ以上 何もありません
これ以上

これ以上 何もありません



うーむ、これ以上、この状況を・・こんな風になったことを吐露してる歌詞があるだろうか。トロ。」

「おいちゃん、知らなかったの?」

「あ、いや、実は日本人なもんで・・・ついうっかり聞き惚れてただけで。
すいません。
って、何で謝らにゃあかんのだ。

実にマンザネラさんのギターの音色、実にマッケイさんのプーらっぱ。そのままだけど。
何が違うって、名手アンディ・ニューマーク氏の独特のタメの効いたドラムス、
英国ファンクの宝ベーシスト、アラン・スペナー氏の含蓄在る演奏、
そして何より、残響&音の千手観音出し入れの名人、ボブ・クリアマウンテン氏の仕上げ・・・・
信じられません。あのロキシーがこんなに。
その訳は・・・
歌で唄ってるどおりなのだな。」

「何か、おいちゃん寂しそう・・・」

「あ、ちょっとね。フェリーはん、きっと前からこんな風にマジでお洒落でスキが無くてスティーリー・ダンとも肩を並べるような、
音楽やりたかっただよな。
ご本人、嬉しくて、悦に入って自分たち見てるし。
でもね、俺、そんな風にやりたくても、ついつい演り始めちゃうと、づんどこわっせっせしちゃうかっこ悪い悶えてるロクシーが好きだったんです。
これ、もうロクシーなんて無理やり気取らなくても、ロキシーで充分・・・
もう戻れません。
ここから聴き始めた方は、きっと前のやつ、気に入らないだろうし・・・

そこがね、ちょっと・・・。」

「そうなのか。複雑。」

「複雑。

は、ともかくとしてえええ、商売、商売。さー、買った買ったあああ。
ほれ、ご覧、アルバム・ジャケだって超美麗!
シングルなんて、ほれ、こんなに超超美麗。一家に一枚、いや三枚、持っていて損はございません。

わたしく、いやわたくし、ぐだぐだ申しましたが、

この相変わらずとんでもなくかっこ悪いフェリーちゃんの歌姿見てるだけで許しちゃってます。
ですから、そこんとこよろしく。」

・・・・・
・・・・
・・・

「わ、売れた。坊主、あの買ってくれた人どうゆう人だい?」

「あ、あの人?最近、イギリスから引っ越して来た人だよ。」

「わはは、やっぱり。」

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7/5(土)
誰皆さん手拍子を
cover
さよならがいえない
ギルバート・オサリヴァン
1971/11


シリーズ「完璧なシングル」

”ビートルズを生んだイギリスがまたも誇るこの実力と才能!!”

待望のニュー・シングル登場、

さよならがいえない
〜No Matter How I Try
ギルバート・オサリヴァン

英国にて4枚目のヒット、あのアローン・アゲインの直前となりますこの歌。
1971年の11月から72年2月にかけて最高位5位となりました。
日本ではおそらく2枚目のシングル発売、3月に最高位4位となったと聞きました。
すんません、曖昧ミーマイユーユアユアーズで。何しろ11ちゃいだったもので諸先輩方の記録に頼るしかなく。

それでも・・・

一発で僕の歌になる。貴方の歌になります。それがギルバート君の歌。永遠のセピア色兄さんです。
特にこの頃はこのベレー帽にチョッキ、そのお姿まんまの音楽で、まんまレーベルならぬMAMレーベル、いいよなあ。
曲調はポール・マッカートニー小唄の正式なる継承者、うんちゃっちゃうんっちゃっちゃ、
さあ、皆さん手拍子を。幸せなら手を叩こう。幸せでなくても手を叩いて一緒に歌えば、ついうっかり笑顔になっちゃうよ。



どんなにしようとしても
さよならも言うことが出来ないんだ
君が何を言っても
僕はここに居座るみたい

僕がどこへ行こうとも おお
君が知ってるか僕にはわからない
でも僕らがどこにいても
僕は一人ぼっちのまんま

何故だか理由は簡単
彼女は195cm以上あるんだもん
僕はたったの156cm
タイヤがどっかにあるかな
スペアを持っていかなければいけないかも
街には銀行があるかな
1ポンド、現金を引き出すかも
君が知ってる場所があるかな
僕がドアを開くことが出来るところおおおおお


何故だか理由は簡単
彼女は195cm以上あるんだもん
僕はたったの156cm
タイヤがどっかにあるかな
スペアを持っていかなければいけないかも
街には銀行があるかな
1ポンド、現金を引き出すかも
君が知ってる場所があるかな
僕がドアを開くことが出来るところおおおおお


おー、僕は最初の記念日を覚えてる
それは沢山有った出来事のうちの一つ 君が僕を信じていたところの
僕は銃を突きつけられたまま身代金を抱えている方が良かったかな
その時は何か不機嫌で、僕はしなかったんだ

おお おーおーおお おーおおおー

どんなにしようとしても
さよならも言うことが出来ないんだ
君が何を言っても
僕はここに居座るみたい
僕はここに居座るみたい

どぅうどぅどぅでぃどぅどぅ



何だかわかるようで何にもわかんなーい。あはは。
おそらく何かと縁の無い二人、それでも何だか腐れ縁、こうなったら何が何でも縁作ってやるって
歌だと思うんですけど・・・・
どーでしょうか?

しかし196cmVS156cmってのは。女子バレーもしくはバスケの選手さん。
我が国では、これで結ばれるとノミの夫婦とか言われまして、けっこううまくいくものだと言われてます。
から
頑張れギルバート君。居座りなさいな。

で、
この歌のアンサー・ソング、ユーミンさんが歌ってました。
アルバム「時のないホテル」B面2曲目、”5cmの向こう岸”。



この場合、5cmどころじゃないよな。
男子は40cm差を無謀にも乗り越えようといたしますが、女子は5cmでアウトってか。

負けるな、ギルバート君。駄目かもしれないけど・・・。。

曲目等詳細

試聴はここで

7/6(日)
若いヤンキー
cover
ヤング・アメリカン
デヴィッド・ボウイー
1975/2/21


シリーズ「完璧なシングル」

時は1975年。かつて光り輝いていたスターマンは、宇宙に漂うあらゆる星屑に激突し疲弊しきっておった。
命からがら地球とゆう星に辿り着き、そこで見つけたは命の源となる音楽、ソウル。
フィラデルフィア・スィート・ソウル。
命絶えるその間際にその音々に身を浸し、細胞再生を計る。

ヤング・アメリカン
デヴィッド・ボウイー

1975年2月21日、翌3月7日発売の同名アルバムに先駆けてリリース。
今の俺はこうだ、覚悟しろといっちゃん濃いヤツを世に放り投げた。

その挙句は

当の地アメリカで2曲目のシングル・ヒット。4月19日にTOP40で34位初登場、以後29-29-28位。
ふ、そんなもんかい。
ひたすらジギーを求めている本国英国では、13回目のチャート登場。
3月1日に29位で初登場。18-21-19-31-28。待ちかねた帰還、でも・・戸惑いの心情表す動きです。
元々名前のわりにそんなに売れていた訳では無い東洋の島国、日本では、5月11日に35位で初登場、
28-27-25-20-
19-17-16-17
-23-28-40-36位。最高位16位。何が何だかわからないうちに動いてる。
それにしても
これをほんまのフィリー・ソウルと思うなよ。
録音は確かに、かの本拠地、シグマ・サウンド・スタジオ。
しかしそこにはトム・ベル氏もいなきゃMFSBもおらず、ギャンブル&ハフ氏だっていねえ。
製作は宇宙船同乗者トニ・ヴィスコンティ氏。楽団は自分で発見の若き野郎ども。
俺にはそれはこう見えて聴こえた、どうだアメリカめ、
の歌。



彼らはちょうど橋の手前で引き止められた
彼は彼女を横たえ、
眉をひそめる
「あらあら、俺の人生は滑稽だね、俺ってば、まだ若いかい?」

それからすぐ彼は彼女にキスをした
彼女は彼の指輪を外した 彼のベイビーたちを連れ去った
それには一分もかからず それで彼女がどこかに連れて行かれるわけではない
間違いなく 彼女はありとあらゆるものを奪った
しかし

オールナイト
彼女は若いヤンキーが欲しい
若いヤンキー、若いヤンキー
彼女は若いヤンキーが欲しい

オーライ
彼女は若いヤンキーが欲しい

映画のスクリーンを通じ人生をスキャニングする
彼女はセクシーなバカボンを見つけた
彼は咳をする 彼女のフォード・ムスタングを追い越し際
だが
とんでもねえよ、彼女は何でも奪うだろう
けどキチガイ、そして彼のタイプ、何にもありゃしねえ
ヤツは踏み出すのに失敗して、てめえの手首を切る
だが
何も起こらず、ヤツは強襲する 歌みたいにな
彼女は叫ぶよ
「パパのヒーローはみんなどこに行ってしまったの?」

オールナイト
彼女は若いヤンキーが欲しい
若いヤンキー、若いヤンキー
彼女は若いヤンキーが欲しい

オーライ
彼女は若いヤンキーが欲しい

すべての道はワシントンから
彼女の稼ぎ手は風呂から出て物乞いをする
「俺たちはちょうど20年間生きている
50過ぎたら死ななきゃいけねえってか?」

オールナイト
彼女は若いヤンキーが欲しい
若いヤンキー、若いヤンキー
彼女は若いヤンキーが欲しい

オーライ
彼女は若いヤンキーが欲しい

サックス・・・ブロウ

覚えてるかい?あんたのニクソン大統領を?
覚えてるかい?あんたが支払わなければならない金を?
それとも、昨日のことでさえ・・・?

あんたはアメリカ人みたいじゃなく過ごしていましたか?
ちょうどあんたとあんたのアイドルがファルセットで歌っているみたいに
革、革ありとあらゆるところ、そして
神話はスラムから生まれなかった
さあ、さあ、さあ、あんたは剃刀を持っているでしょう
そんな時には、どーんと落ち込んだその時には
生き残りの通路にあんたの手を置いて
アフロのネグリジェはみんな真っ赤っか
それは愛の近くにありゃしませんか?
そう、そのポスターは愛じゃありませんか?
そう、それはそのバービー人形じゃないですか?
彼女のハートは壊れていました ちょうどあんたがそうであるみたいに

オールナイト
彼女は若いヤンキーが欲しい
若いヤンキー、若いヤンキー
彼女は若いヤンキーが欲しい

オーライ
彼女は若いヤンキーが欲しい

あんたはヒモじゃない あんたは詐欺師じゃない
ヒモはキャディを手に入れた レディはクライスラーを手に入れた
黒人は尊敬を得た 白人は自分のソウル・トレインを手に入れた
ママは痛みを手に入れた そしてあんたの手が震えてるのを見な

僕は今日、ニュースを聞いたよ、おーボーイ

俺は適当なもんを手に入れた あんたは敗北を手に入れた
あんたがこれ以上言うことも出来ない野郎なんかいるのか?
そして惑う事無く俺が抱く事が出来る子供はいるのか?
やつらがくたばる前に書けるペンはないのか?
あんたは、まだ面目を保ってると誇ってはいないか?

俺のことを何とかしてくれるくそったれな歌は一つもありゃしねえ

ぶっ壊れて、泣くのかい?

オールナイト
俺は若いヤンキーが欲しい
若いヤンキー、若いヤンキー
俺は若いヤンキーが欲しい

オーライ
俺は若いヤンキーが欲しい
若いヤンキー、若いヤンキー
俺は若いヤンキーが欲しい

俺はあんたと共にいたい あんたと一緒にいたいいたい
オーライ
あんたもそうなのか 俺はあんたが欲しい欲しい欲しいあんたが欲しがっているように欲しい
若いヤンキー、若いヤンキー
俺は若いヤンキーが欲しい
オーライ
神様、俺は若いヤンキーが欲しかったんだ
若いヤンキー、若いヤンキー
俺は若いヤンキーが欲しい



こんなありとあらゆる罵倒と渇望と戸惑いの歌、まともにぶつけられたら、

ヒットするほうがよっぽどどうかしてる。

何唄ってるかわからんでも、存分に喘がれてるのに、
言葉がわかる連中はもうたまんねえだろ。

惹かれてても、聴いてて苦しかったのも当たり前だ。

そんな白い星屑を前にして、黒い女子たちのコーラスの冷え冷えとしてることと言ったら
絶対零度です。

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7/7(月)
始まりの終わりの始まり
cover
パール・ピアス
松任谷由実
1982/6/21


シリーズ「スーパー歌謡曲」

13枚目、松任谷さんになってから9枚目。
前作「昨晩お会いしましょう」にてアルバム・チャート1位獲得、
世間本格ブレーク、
これも当然1位、
日本レコード大賞ベストアルバム賞、
ご本人が一番好きな盤、
豪華Wジャケ、散乱する楽譜、裏には「THE END」、中を開けば、にょみーんとグレース・ジョーンズさんばりの顔どアップ。
タイトルは

パール・ピアス

1982年6月21日発売。
男子買いにくーい。何万枚売れたのだろう。そのうち女子含有率98.7%かと思われ。
思い切って買った男子良かったね。中に豪華LP同サイズ歌詞ブックレットが入ってます。
1曲1曲イラスト付。全部スキャンするのもお楽しみ奪うようで失礼かと思い。
こんな感じのイラスト・・。

表ジャケの印象とまるで違います。どーだーとは正反対。
と、様々な入館関所を潜り抜け盤に針を落とす段階に到達いたせば、
もうそこは
桃源郷です。

毎度毎度の金太郎飴、そのくせ毎度毎度意表を突かれるつう名人芸為されるこのご夫婦。
今回最大の意表突かれかと思う。ここまでの。
うーむ、ついに首位君臨達した次のアルバムでこの手で来るか。

大力抜け、おお地味、引きに引く。

最初聴いたときゃあ、あまりの風情の変化に何がなんだかわからんかったよ。
繰り返してわかって来る、でかくなって、こりゃとんでもねえアルバムだ。
歌詞は例によって、男子には当初何を歌ってるのか全然頭に入らず。朴念仁。
そのかわしサウンドは思いっきり男子。
これまで挑戦なされたスティーリー・ダン、ホール&オーツ、EW&F、TOTO、
そうですアダコンです。
そして荒井さんの頃から唯一引き継がれるA&Mサウンド、バート・バカラックさん世界、
それの集大成。
えー、それら全部ちょっとでも嫌いな方々は、縁がさすがに無いわな。そりゃしょうが無い。
しかしそりゃ
寿司が嫌いなくらい勿体無いことかと。気の毒。
それにさ。寿司は極上のもの喰おうとしたらうん万円獲られちゃうけど、
このアルバムは、どんな金持でも貧乏人でも同じ値段で喰えます。
金無くても最上の幸福得られる。ざまーみろ金持。
そんな
松任谷寿司店、
「今日、美味いのはなんだい。」てな”いつも美味いのしか置いてねえよ”の失礼な問いに、
「へい、今日はヒラメのエンガワのいいとこが入ってますぜ。」で答えてくれました。

A面
1. ようこそ輝く時間へ
・・・・チョッパー高らかに鳴り響く大都会アーバン・サウンド。

”大人になったら宿題はなくなるものだと思ってた”

ねえ。実際は毎日宿題だらけで。時に追われてあっとゆうまに何十年よ。

2. 真珠のピアス
・・・・間髪入れず続くオハコの大別れ歌。この辺りから何か普段と違うよって。
歌がオフ気味。高らかに鳴り響くサビのケロケロが無い。何か企んでる。
別れ際、そっとベッドの下に片方の真珠のピアス置いとくみたいに。
怖いよ。
音はアース。♪いつか相撲取りと言って♪と聴こえてびっくり。正解は・・・実物聴いてくだされ。

3. ランチタイムが終わる頃
・・・・昼休み終わるってば、現実的に相当寂しい。現実的に恐るべき名曲です。
サビのメロの素晴らしさは言語筆致に尽くせず。そこで現れるハープ・アルバートさん音魂のラッパも。
これはもう聴いた人だけの宝物だな。聴きたく無かったら結構です。なんて。

4. フォーカス
・・・・間髪入れず開始。この歌の歌詞はさすがに男子でも情景浮かびます。男女入れ替えても同じじゃないか。
笑点のあの独身落語家さんなんて泣くんじゃないか。はやくこんな目に会いたいよーーーって。
現実的にずかずか思い当たる人の心に入ってくるので、涙腺に注意。
そいや、ユーミンさんでこんな幸せな歌ってのも珍しいんじゃないでしょうか?

5. 夕涼み
・・・・出た。裏通りの魔女・ホール&オーツ世界。これまたサビメロの見事さに感嘆溜息つくのみ。
この洋楽作り出来るのはやっぱこん方だけだよな。しかも歌詞は完全に無理なくこの土地。
そしてこんなに寂しい歌を・・・こないに優しく唄うとは。

B面

1. 私のロンサム・タウン
・・・・A&Mアダコン。新潟ご用達だとか。驚くべき地味さ。こんなに上品な引きサウンドは売ろうとする歌謡曲では不可能です。
出来る立場にいる人もいない。

2. DANG DANG
・・・・当アルバム・コースの中のメインディッシュでございます。
シングルになってなくても、聴いたものは、これはほっておかない。大ヒット・シングル。
アルバム・トーンそのままに引いて歌うも、リフレインでは一瞬叫ばずにおけない。その瞬が聴きモノです。

土用波のように

凄い語を使う。

3. 昔の彼に会うのなら
・・・・はい、出ました。純正スティーリー・ダンです。ガウチョ内のあの曲だよな。正解は・・・ガウチョ聴きましょう。
しかしいっときますけど
パクったってレベルなんてえもんじゃありゃしません。憑依勝ちです。こっちがオリジナルだって思わせてしまう、えらいこっちゃ。
ですから安心してガウチョ聴いて下さい。おもしれーから。
歌詞は、最後段でちゃぶ台返し有り。

4. 消息
・・・・駅シリーズです。リフレインで実際に風景が見える。ほんとです。メロディで場所を作るのか。

5. 忘れないでね
・・・・恒例では、最終曲は、ど暗黒歌とゆうことになってる。
今回もそうかと覚悟してたら、あまりにもそっと来るので、逆に当惑。
しかし、次第にこれはもしかして・・・うわ・・・怖いよ・・・・
三年殺し恐怖歌。

正解は聴いてのお楽しみ。

なお、是非主張したきことといたしまして、
このアナログ盤の音は極上です。&
これこそは、CDにするにしても、でかジャケが必須では無いかと。
その答えは、実物をご覧になれば・・・・

モア・ザン・ジス・ナッシングです。奇しくも同じ年か、ロキシーのアヴァロンと。
ここまで到達したら、次はどうするのだろう。
歌は、絶好調、ユーミンさんは次々と生み出すでありましょうが・・・・
正隆さん、次なる背中は、いかにして為すのか?

あまりにすげーんで余計な心配しちゃうわ。

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7/8(火)
空想のギター
cover
ジョーのガレージ第1幕2幕3幕
フランク・ザッパ
1979/9/17-11/19

シリーズ「PA!」

昨日は我が国の誇る鉄女さんでしたから、
対抗する男子としてはこの方しかおりません。
男子として生まれ、もし音才能を溢れんばかり持ち、思う存分好きにやったらこうなりますの鑑、

フランク・ザッパ大明神

永遠の中学2年生菩薩。わざと人が眉ひそめることやって喜んだり、
尻出したり、xんこんんことか叫んで学校の廊下駆け回ったり、しょーもないことを徹底的にやるんです。
それが生きる生き甲斐だ。
そんなザッパさんがもっとも暴れまわったのが1979年。何と1年に5枚もアルバム・リリースした。
本人曰く「好きで好きでやって出来ちゃった結果。楽しむヤツは楽しんでくれ。俺は聴いて楽しい。」
その中でも「シーク・ヤ・ブーティ」とこの

ジョーのガレージ

は正真正銘79年作。(他のは発売ずれこみ)、
LPでは2回に分けて9月と11月に出ました。

私のもっとも好きなザッパ師の盤です。

何しろLP時代に師のアルバムを買ったのは、これだけ。
ハマった。
しかしこれ一枚にハマった期間15年超。次に進んだのはCD時代になってからってば。
濃いよ。
評判に聴く、難解の神様の噂聞いてビビって買ったんです。
そしたら出てきたは・・・・・・

あー、良かった。お友達だ。

超技巧は技巧でも、仲良しになってくれって言ってくれてありがたや仲良しに無事なれた。

”シーク”が80’sに向けての表明なら、
”ジョー”は、最高だった70’sに落とし前つけたアルバムです。

師、ヒット・チャートになんかまるで関心が無いと思ってたら、もしかしたら大好きだったんじゃないか?
TVが大好きだったそうだから、それを通じてかもしれませぬけど。
覚悟して大感謝対峙したこのアルバム、他の盤と趣、空気が違います。
特に第一幕。
歌詞はいつもの通りお尻ペンペンだけど、メロディの時代70’s、ザッパ師だってこんなポップ出来るのだ。
しかも尋常じゃ無くウルトラで。

題材は、政府により音楽が禁止となった世界での、とにかく音楽馬鹿のジョーの物語。ジョーとその仲間の物語。
中央監視官つう官憲に迫害の嵐を受ける。

音楽が禁止?そんなバカな。何の為に?

今、それが洒落じゃ無くなってます。

何しろザッパ師が、これは食い物だって言ってこよなく愛してたタバコがこんな迫害を受けようとは。
つか、ここまで迫害を受けようとは・・だな。
選挙対策、スポンサーへのおべっか、誰か有力者がとにかくタバコ嫌いでこうなってるとしか思えん。
それより労働環境の方がよっぽど人類に有害で、「あなたにとって脳卒中の危険性を高めます。」
何なら空港の税関に「この国で生きることはあなたの命を縮める可能性が有ります。」って書くか。
ちょうどサミットやってるし、ちょうどいいじゃん。
そりゃヘヴィメタ嫌いの人の耳元で一日中、どメタル聴かせるのと同じで、人の迷惑顧みず、すっぱすっぱやるのはいかん。
モノは程度問題。毒であれ何であれ選択はそれこそ・・好きでしょお役人この言葉、”自己責任”じゃねえのか。

ほっといてくれ

その前にやることをちゃんとやれ。

迫害されればされるほど、人は愛するものをより愛することになります。

金持の中には人が不幸になることで自分は幸福になれると信じてる輩おり。
市場原理です。ゼロサム・ゲーム。賭博のルール。
私らが支払った余分なガソリン代は、誰かそうゆうやつらのポッポの中に移動する。
タバコ?とんでもない。そんな金持でも貧乏人でも同じ値段で楽しむことが出来るもんなんか許せるものか。
俺たちだけが楽しむものにしてやる。
で、
一箱1000円工作。
800円はヤツラのポッポの中に。

そして音楽!
これこそ金持でも貧乏人でも同じ値段で楽しめちゃうものの王様。
金をいくら出しても出しても、いい音楽は作れるとは限らないし、聴けるとも限らない。
許すまじ。
となっても不思議ではない。青少年の精神に重大な害悪を撒き散らす。

「このアルバムには貴方の心に重大な影響を及ぼす可能性が有ります。」

それが、ジョーのガレージ。

拘束されて洗脳されてすべてを奪われたジョーが、それでも心で弾くギター・ソロが入ってます。

イースターのスイカ

私が今まで聴いた中で一番美しいギター・インスト。
あまりにも惚れて、バンドやってた時、演奏させて貰った。俺みたいな半端なやつでも弾いていいって言ってくれたような気がしたから。
忘れもしない新宿のライヴハウス。突如襲った豪雨で、客はほとんど去り、
雨宿りのサラリーマン三人の前でやった。
空想のライブみたいに。

そしてラストは、
あろうことか、音楽を弾圧した中央監視官が音楽を独り占めして、どんちゃん騒ぎをしてるっつう終幕。

きっつーい洒落。
それがまた実に楽しい曲で。

世界に一枚しかないレア・ヴィニールを三百万円で入手して、豪華ステレオで聴けばこんな気持ちになれるかってもんだ。

それを数千円で聴いてやっちまえ。

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7/9(水)
アート
cover
ノー・プシーフッティング
フリップ&イーノ
1973/11

シリーズ「プログレ支部」

アートだ。
ロックから生まれたものですからロック・アート。
芸術です。およそ芸術たるもの、作りたいから作ったもので、それがお金になるかなんてーこたぁ、知りません。
たまたまそれを見た芸術商人がこれは金になると踏んで「買う買う。」ってゆうたら「そうなの、勝手にしてや。」。
それで売り出したら、何を間違ったか、「おー、これは素晴らしい」って思う人がいて買います。
値段はその方が払いたいと思う分だけ。
芸術を専門にやって生きてる人がプロの芸術家で、それでよく生きてるもんだと感心しますけど、
そうゆう方々は作ってれば嬉しいので貧乏でも何とも思わん。
一方では、もちろん自分の作品は、勝手なことに素晴らしいと思ってますんで、そうじゃ無きゃ作らん、
世に出てみんなに素敵ねって、言って欲しい願望も有り。生きてる間にそー言われればラッキー。

なのが、アーティストだと思うんすが、
今や音楽の世界では、ロックでもポップでも演る輩はみなアーティストつうことになっておる。
はて????
「モデルからアーティストに転身」とか、”ぐーたん”で出て来る、誰?って娘さんもアーティストです。
何か偉い感じがするから使ってる名称としか思えん。
芸術家は、髪ぼさぼさ、着る物喰う物まるで頓着しません、朝から晩まで妖しいことしてますが正だと思うんですけど。
だもんで
こころっくすではアーティストって語は使わず、ミュージシャン、歌手、芸人って呼ばしてもろてるんすけど。

気取るんじゃねえ。

元来、ロックとアートってのは真逆の関係で生まれたよな。気取ったり、権威とか無関係なもん目指す。
でも歴史重ねれば、売れなくても作りたい、やりたいってのも思いついちゃう訳で、それがこの

ノー・プシーフッティング
フリップ&イーノ
1973年11月発。

キング・クリムゾンのロバート・フリップ卿とロキシー・ミュージックで、へらへら踊って変な音出してたブライアン・イーノちゃんが、
同じ釜の飯会社同士ってことでも有り、何故かお友達になっちゃいまして、

「イーノちゃん、あそぼ。」
「おー、フリップちゃん、あそぼあそぼ。」

ってイーノちゃんちで、音のおもちゃをいぢくってそれに合わせてフリップ卿がギター弾いたらこんなん出来ちゃいましたけど。
イーノ君は、テープレコーダーで妙な音をテープ切り刻んでループさせます。あとVCS3シンセ。
クレジットではデジタル・シーケンサー使用となってるけど、この当時そんなんもう有ったのか??
フリップ卿は、愛用のレスポールを”フリップ・ペダルボード”なる謎の脚踏み器をつないで持続音出し。
E−BOW使えば一発じゃん。E−BOWじゃないのー?って突っ込みはやめとこ。
A面1曲、B面1曲の巨大シングルとなってます。
アルバム・タイトルの意味は、「煮えきらない態度をとらないこと」。
確かに。
煮え切らない音を、敢然と煮えきらない態度で為していると言えよう。
A面は

The Heavenly Music Corporation
〜天国のような音楽会社

開始後、延々と、もえーーーーん萌えーーーん、って音が続きます。

寝るなよ。

もえーーーん。
うちにありますレコードは、最後の最後、終わりまであとちょっとってとこで針飛び発生してエンドレス仕様となってますで。
うっかりしますとそれにも気が付きません。
はっと、気付いてプレーヤー蹴飛ばす。
その後もそのまま、萌えーーーーんもえ〜〜〜〜んゆうて終わるよ。

B面は、

Swastika Girls
〜鉤十字の女の子

ひろみGOが歌いそうなタイトルすが、そんな甘いもんぢゃねえ。
こりゃおもしれーとマジになってお二人は外にあるスタジオにこもって作った模様。
そんで、本気で

じょわらんちょん、じょわらんちょーん

って繰り返しをイーノちゃん製作。それでいーの。
フリップ卿、気合入れて、ちゃらかんそんちゃらかんそん、ギター入れます。
途中、うっかりエキサイトして燃え上がるギターソロ。

いかん盛り上げてしまった。

我が家にありますレコードはご丁寧にもこちらの面でも絶妙な場所で針飛びが。
エンドレス仕様になってます。
こっちはマジほんまに気が付かない。

とゆう具合にふざけた音が入ってますブツが世間で発売されてます。
わたしゃ好きだかどーだかわからんけど何故か時折かけてしまう。
使用法としては、
一緒にギターなり縦笛なりで参加するって使い方も有るな。駄目なんて誰も言わないから安心して。

キング・クリムゾンのライヴ盤”USA”で前フリに使われてます。
あれが気になって気になってしょうがない方はここで丸ごと聴いてすっきり出来る。

ジャケはウルトラ・ハイパーでSFなかっこいいデザイン。
このジャケにもれなく付いてくる音楽ですと思えば、うっかり買ってしまっても後悔はしないでありましょう。

たぶん。

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7/10(木)
ロック
cover
ドロー・ザ・ライン
エアロスミス
1977/12

シリーズ「ブギー兄弟」

ロックだ。
本人たちも言っておる。ロックス。
そして次のアルバムは、LP帯の叩きに有り。

”ついにエアロスミスはここまで来た!”

ドロ−・ザ・ライン〜もーぎりぎり
1977年12月1日発。

CDリマスター殺しなり。
製作のジャック・ダグラス氏、10数本のマイクをドラム・セットのおっ立て、これじゃないあれじゃないと凝りに凝った上でこの音だぜ。
ぐょしょぐょしょのどがどが。
音塊どがーん。
ロックでいい音ってのはこれだと確信し、ぎりぎり発禁寸前まで至る。
ま、普通の神経の野郎なら、いわゆるオーディオ的にいい音がいい音じゃん。
明瞭かつ全音域かつ綺麗、それ以外何があるの?てば思うに、ロック野郎は普通じゃないのだ。
これがいい音。ロウファイ?何それ?ロックではこれがハイファイ。当たり前だのクラッカー。

だもんでね。

”圧倒的に音質向上した徹底的リマスターにてCD化!”。有り得ません。
どうすりゃいいの、再発担当者?
簡単明瞭、そのままCD化すりゃあいいのだ。

これでもーぎりぎりなんだから。

第一期エアロのどん詰まりアルバムともなったのも、ですから無理無きことです。
カットされた3枚のシングルが、本国でTOP40入りしなかったのも無理ない。
こんなんが日常でかまされたら自動車事故は起こるは、大工さんは現場で釘35本多く打ち過ぎちゃうわ、
もー滅茶苦茶です。

一番、チャートで上がったは、表題曲”ドロー・ザ・ライン”。最高位42位。
美しき最高位。ロックはロックなほど上がらん。
日本では別だよ。ロック帝国だから。
発売直後、77年12月28日に28位で初登場、以後22-20-15-13-
11-10-9-8-6
-6-5-6-9-12-17-17位。
世界に誇れ、このチャート・アクション。
同年1月に来日済みのメンバーさんたちも、中袋でこう仰ってます。

いやいやご丁寧に。こちらこそ。こんなん世に出してくれてありがとう。
いーか。21世紀のガキども。悔しかったら、ハイテクノロジーに全身縛られた上で、この音を出してみやがれ。
かかかかか。



王手、ハニー
てめえのクソったれなゲームでてめぇ自身をぶち壊せ

賽の目じゃねえ、ハネー
俺はこの星の上っ面に生きている

地に脚を付けて
そんでおめぇの頭は水溜りに突っ込んでるんだぞ
頭は俺が頂いた 尻尾をお前は失う
気にするな
お前はぎりぎりなんだから


小春日和
キャリーはまるっきし中でうろうろ

彼女は泣き疲れ女
滅多に店の外には出ん

あいつは歌う、踊る 夜通し
俺から全ての善を追い出し、悪にしやがる

おー、クソを俺にくれやがれ 指罵倒しやがれ
たいした時間はかからねえだろ
限度なんかあるとこはねえ

たらちゃーん

ハイホー、シルバー
俺たちはおめえらのカウボーイ・ソングを全部歌ってやる

お前はキャリーに言うか
で、あいつと約束するか お前は長くないな
頭は俺が頂いた 尻尾をお前は失う
何てえ罪なことを
賽の目じゃねえ、ハニ
お前は塩だ、お前は塩水の女王だ
王手だぞ、ハニ
お前は選ぶことが出来るたった一人の女だ
どこがギリギリの線だか

きえーん
たらちゃーんたらちゃーんたらちゃーんたらちゃーん
たらちゃーんたらちゃーんたらちゃーんたらたらたらたら

王手だ、遅れるな
その通り
不可能
おまえがおまえでなきゃいかん時
お前はボスだ、トスだ
サイコロを投げる その代償
切れ端を掴め
どこにもギリギリの線なんかねえ

うんにゃあ うんにゃあ
うんにゃあ うんにゃあ
うんにゃあ うんにゃあ
うんにゃあ うんにゃあ



はいほー。終盤のタイラー氏の叫びたるや、
言語筆致不致天井てんが唯我独尊破廉恥極地支離滅裂自爆敢行時既遅し。
何回聴いても
凄いもの聴かせていただき
ありがとうございました。

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7/11(金)
人生の幻影
cover
ゴウスツ
ジャパン
1982/3/27


シリーズ「べすとヒット80’S」

♪あうーーーーあうーーーー♪

「みなさん、こんにちわ。」

「こんにちわーー!」

「はい、レコード屋さんの80’sのおいちゃんだよー。みんな、元気かなーー?」

「はーーい。」

「おいちゃん、何?今日はやたらガキがいっぱいいるけど。」

「お、坊主か。ガキがガキゆうか。いやー、ここんとこ人が集まらないので、近所の幼稚園の園児を招待してみました。」

「ふーん、でも金持ってないよ。こいつら。」

「え?そうなのか?みんなお金持ってるかなーー?」

「持ってないーーー!!」

「あら、こりゃ困った。ま、こうしてお賑やかにやってたら、何だ何だと大人もやってくるだろ。
はい、みんなに素敵な音楽を聞かせてあげるからね
ー。今日のお歌はーーーーー、

サマー・ジャンボ当りますようにっ、
馬券もロト6も懸賞も当りますようにっ!!」

「何、急に叫んで。」

「あ、すまん。このジャケを見るとつい。
はい。

ゴウスツ
ジャパン

1982年3月27日に、4曲目のヒットとして英国チャートになーんと16位で初登場しました。
以後9-5-7-14-25位。最高位5位。なななんとこれが母国で一番売れたシングルなのだ。
アルバム”錻力の太鼓”収録。

みんな、ごはん一杯食べているかなーー?」

「喰ってる〜〜〜。」

「よしよし。いっぱい食べてでっかくなれや。そして大人になってレコード買いなさい。
ピクチャー・ディスクも出たんだよ。

ああ、全部外れたっ。
サーマー・ジャンボも馬券もロトもっ。」

「何、また急に嘆いて。」

「あ、坊主、すまん。このジャケを見るとつい・・・。
はい、バンドつうもんは、わからんもので。もう確実に終わろうとしてたりする時に売れちゃったりします。
どうすりゃいいんだデビシルちゃん。
しかもこんな歌、シングル・カットしたら一番売れちゃったなんて、世間はわかりません。」

「こんな歌なんて言ったら、また怒られるよおいちゃん。」

「あ、そか。すまん。ワシは好きです。暗いけどね、それ通り越して笑っちゃいますで。
何よりモノマネに最適・・・
はい、みんなもやろうね。
大きく口を開けようとして、そ、アクビをしようとして、あ、それ途中でやめて噛み殺して言ってみましょう。

あうーーー。」

「あうーー。」

「はい、よく出来ました。次はこう言ってごらん。

なび」

「なびーーー」

「違う違う。”なび”って止めるの。これから見本見せるからね。」



部屋が静かな時間
陽の光がほとんど去ってしまった
それはまるでわたくしがわからねばならぬ何物かが存在してるかのようです。

さて、私は去るべきなのです
しかし雨、けっして降り止みません
そして私には行くべき場所が特段思い当たらないのです

ただ私が思う時、私は勝っているのです
ありとあらゆるドアをぶち壊した際
私の人生の幻影
以前より激しく吹いておるのです

ただ私が思った時、どうにも辞めることが出来ませんでした
私の人生の幻影
風より激しく吹き荒んだのです


あさて、わたくしは神経質になっております
今や自分が孤独で有りますことに気付きました
単純模糊とした生活は最早そこには存在しません

かつて私には充分わかっておったのです
今は心の内に疑念が
やって来ては去って行きます
しかしどこにも導いてはくれません

ただ私が思う時、私は勝っているのです
ありとあらゆるドアをぶち壊した際
私の人生の幻影
以前より激しく吹いておるのです

ただ私が思った時、どうにも辞めることが出来ませんでした
私の人生の幻影
風より激しく吹き荒んだのです

ぽむぽむぽむ

ただ私が思う時、私は勝っているのです
ありとあらゆるドアをぶち壊した際
私の人生の幻影
以前より激しく吹いておるのです

ただ私が思った時、どうにも辞めることが出来ませんでした
私の人生の幻影
風より激しく吹き荒んだのです



「おいちゃん、この歌、園児には不向き。」

「う。はい、みんなー、木琴持っているかなー。叩いてみましょう

ぽむぽむぽむ

ね。楽しいよう。楽しいでしょ。
あ、お母さん方!
はい、今日のこの歌、幼稚園での木琴演奏教則曲になりました。
皆さん、買いましょう、買いましょう。」

「ほんとかよ。おいちゃん必死。」

・・・・・・・・・

「売れたよ・・・全部。」

「売れたね。何で?」

「その心は・・・・
これがジャパンだからです。
しかも日本でシングル・カット無し。だもんで、ヒットせず。」

「なるほど。
何が功を奏すかわかんないね世の中。」

「ねえ。ほんと。

坊主、よく覚えとき。続けてればたまにはちょっとはいいことがあるもんだ。
あははははははははははははははは。」

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7/12(土)
凍死顧問
cover
ウォール・ストリート・シャッフル
10cc
1974/6/15


シリーズ「完璧なシングル」

原油最高値更新。
上がる上がる、もー上がるまだ上がる。金余りなんだってさ。世界中で。
株が下がってしょーも無いんで、そのぶらぶらしてる金が一挙に原油先物にレッツ・ゴー。
それにしたって永遠に上がるものはございません。
近々、どっかーんと暴落して、あららまたしてもサブプライムの再現。
サブプライムで損してたぶん取り戻そうと、投資してた皆さんがまたまた大損ぶっこきます。
儲かるのは先にそれを仕掛けてるヤツラだけ。
ほんま馬鹿馬鹿しい。勝手にやってろ。
っと言いたいところだけんども、その金余りの金、俺らのとこに入るべきものを掠め取ったやつでは無いか。
それ使って博打やりやがって、勝手にスりやがるとは許さん。

「越後屋、もうそろそろ打ち止めにした方が良いのではないか?」

「何を仰ります御奉行様、まだまだこれからではございませんか。
蔵にうなってます油樽、出せねばまだまだどんどん値が上がる。私らもますます儲かる。
御奉行様も懐も暖かくなる。ご出世なさる。結構結構。」

「これ声が高い。壁に耳あり障子に目有りと申すでは無いか。」

「大丈夫。このことは御奉行様とわたくしどもの秘密とゆうことで。誰にもわかりません。」

「越後屋、お主もワルよのう。」

「御奉行様こそなかなか・・」

「わっはっはっは。」

なんつう見え見えの時代劇放置するのか、この21世紀は。
の怒り込めて叩き付けてやる今日の完璧シングル、

ウォール・ストリート・シャッフル
10cc
1974年6月15日発。速攻英国チャートに31位で初登場、最高位5位。
アメリカではこんな痛い歌がヒットするわけありません。
日本ではまだ世界で一番のイモバンドでした。
はい、ウォール街シャッフル。相場歌です。ウォール街とはご存知の如くアメリカはニューヨーク、世界の金融の中心街。
あまたの恨みつらみの亡霊どもがへばりついてまするが、そんなものは屁とも思わない鬼が跋扈しちょるとこであります。
ロック・バンドでこんな歌、歌ってるのは滅多におりません。
他にはスティーリー・ダンくらいかな。”ブラック・フライデイ”。
大損ぶっこいて蒸発する歌。
さてこちらはいかに・・・・。イギリス人だからよ、やりやがってるぜきっと。



ウォール街シャッフルをしよう
お金がじゃじゃらゆうのを聞こう
ドルが暴落するのを見てご覧
ポンドが崩壊するのを肌で感じましょう

貴方は円に目を付けなければなりません
もし金儲けをしたいなら
君はたった1ドルでも儲けられる運を必要とするんだよ
もし君がゲティ、ロスチャイルドになりたいなら
貴方はウォール街でクールにならなければ

貴方はウォール街でクールにならなければ
含み損増えてる時でも
ダウ・ジョーンズはオケラのヤツにはかまってる暇は無いのさ
ヤツラはドヤ街の連中のポケットの穴を見てニヤニヤしてる
アンタに頼み込む お仲間よ、小金を放り投げてくれないかい
けど、あんたにはそんな暇は無いぜ
やろうぜ

やろうよ

おー、ハワード・ヒューズ
貴方の金は貴方を素敵にしましたか?
貴方は満を持してます
いつ私から搾り取ることが出来るかな?
だって、貴方は超大物だもん

ウォール街シャッフルをするために
貴方の金をハッスルさせてちょーだい
自分の母ちゃんをカタに入れて
もう一株買うことが出来るよ

・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・
・・・
・・
???????
???
!!!!
!!!!!!!
↑↑
↓↓↓


やろうぜ

やろうよ

アンタは売買する
アンタはうまく立ち回る
でもアンタは本能で暮らしているんだよ
アンタは先っぽだけ頂く
上げ下げにおろおろついていく
それで、でっかい大損ぶっこくんだ

ウォール街で・・・

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????
!!!!
!!
↑↑↑
↓↓↓↓
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
↓↓↓↓
↓↓↓↓



作はエリック・スチュワート氏&グレアム・グールドマン氏。後のマトモと言われた10ccの方。
”ダウ・ジョーンズ”とは、「ウォールストリート・ジャーナル」、米経済新聞の発行元で、ダウ平均つう指標を作ってるとこで、
そいつが今、昨日は128ドル安、11100ドル。あら大変。ここんとこ馬鹿下げ中。
日本は、アメリカさんがクシャミをすると肺炎起こしますから。そりゃもうもっと大変。
”ゲティ”とは、”ジャン・ポール・ゲティ”氏。アメリカの石油王。ロスチャイルドとはユダヤ財閥の一家。
ハワード・ヒューズはアメリカの大金持ちさん。「資本主義の権化」、「地球上の富の半分を持つ男」と言われたんだって。

まったく。

子供に何て言って世界を説明しましょうか?
お前も負けないように、博打の天才になりなさいってか?
あくせく働くようになったらお仕舞いよってか?

おいおい、真面目に働くやつらがいなくなったらあんたらのオマンマは誰が作るんだい。

なお、競馬は博打では有りません。
賭けてる様に見えてますのは、実は一生懸命の権化、お馬さん、騎手さんへの応援代なのです。
だから儲かるなんて思っちゃ大間違いなんだよ。
マジで。

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7/13(日)
笑って浮世
cover
ハウ・カム
ロニー・レーンとスリム・チャンス
1974/1/19


シリーズ「完璧なシングル」

んもー、ほんとに70’s。ワンダフルな音楽テンコ盛りです。
地球上どこの国に行ってもみんな目を生き生きとさせて♪飛ばしていたんじゃないでしょうか?
今更ながらつくづく思い、30年過ぎようが飽きたくても飽きようが無い毎日過ごしてます。
特にこんな音楽に触れちゃうと・・・・しみじみ。
イギリスのムッシュ兄さんこと

ロニー・レインちゃんの
ハウ・カム

フェイセズ脱退後、さあ好きなことやるぞう、これが僕の好きな音楽なんだと世に問うたシングル。
廻りではグラム花盛り、ハード・ロックもプログレも花盛り、
そんな中、ひっそり咲いてるひな菊、生なアコースティックなロックをやってる人たちがおりました。
その大将でもありますだ、レイン兄さん。
そしてこの歌はヒットしました。
1974年の1月19日に英国チャート、25位で初登場、以後20-11-12-11-32-40位。
最高位11位。
みんな勇気付けられ、嬉しくってたまらなかったんじゃないかな。
作はレインさんと、スリム・チャンスのギタリスト、ケヴィン・ウエストレイク氏。
きらきら光るマンドリンを弾いてるのはグラハム・ライルさん。
うららかなアコーディオンは、ベニー・ギャラガーさん。
ギャラガー&ライル・・・この道の人達の裏を支えてたローカル大王さんたちだ。
それでは、早速聴いてみましょう、ウーララなこの唄。



どうしてなの?僕がハートのエースを引いたとき、
君はいつだってスペードのエースを引くのかな?
どうやったら君の親友になれて
誕生日にユリの花を届けることが出来るんだい?

どうして?どうして?
僕は迷信を信じちゃいないけど、こんなことを目の当たりにしちゃったら
どうして?どうして?
僕は迷信を信じちゃいないだ、うん、でもそんなことが悩みの種

ててととたたととぽけぴん

どうしたらいいのさ、街の牧師さんが電話をかけてきたとき
彼は僕に言うんだ
君が黒い服を着ちゃいけないんじゃないかって
どんなパンなんだい、君が焼こうとしてるのは
スパイス置き場にはヘムロックがあるのかな?

どうして?どうして?
僕は迷信を信じちゃいないけど、こんなことを目の当たりにしちゃったら
どうして?どうして?
僕は迷信を信じちゃいないだ、うん、でもそんなことが悩みの種

たたたたたたたたたたたーん

蜘蛛が逃げていって、蜘蛛の巣は無くなっちゃった
君はそれを食べちゃうのかい?新月の時に
僕は君の猫を溺れさせちゃった
そしたら君は何か言うかい?
僕は君のホウキさえバラバラにしちゃったんだよ

どうして?(どうして?)どうして?(どうして?)
僕は迷信を信じちゃいないけど、こんなことを目の当たりにしちゃったら
どうして?(どうして?)どうして?(どうして?)
僕は迷信を信じちゃいないだ、うん、でもそんなことが悩みの種

どうして?(どうして?)どうして?(どうして?)
僕は迷信を信じちゃいないけど、こんなことを目の当たりにしちゃったら
どうして?(どうして?)どうして?(どうして?)
僕は迷信を信じちゃいないだ、うん、でもそんなことが悩みの種



ナーイス!
アコースティック・ブギ。
たまりません。
唄はとゆうと、魔女としか思えない女子を好きになっちゃって何とか気を引こうとしてる男子の唄でしょうか?
まるで相性がいいとは思えない相手をラブしちゃった。
そりゃ困るわな。
やることなすことみんな間抜けになっちゃって、おかしくて自分でも笑っちゃうぐらいに。

ドラマもしくは映画一本作れそうです。

なお、ヘムロックってのは、
欧州原産の毒草のことだそうで。
鎮静効果があるんだって。

いったい、どんな香りがするのでしょう?

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7/14(月)
股旅
cover
アウト・オブ・マインド
加川良
1974


シリーズ「日の丸ロック」

必殺シリーズに、1978年に放映されました

翔べ! 必殺うらごろし

って1978年に放映された必殺中外道と呼ばれているものがあります。
現在CSホームドラマチャンネルでやってるんすが、そこに出演されているのが、あの市原悦子さん。
役名は”おばさん”。必殺ですから殺し屋役です。
あの日本昔話まんまで悪逆非道なヤツをいきなしぶすり。刺した後捨てゼリフを言います。
その迫力たるやもー。
そのおばさんが言ったとすりゃ、

「いつまでも教訓教訓って、たまんないんだよ。人は皆変わるのさ。」

アウト・オブ・マインド
加川良さん、1974年のスタジオ・アルバム第3作。

聴いてビックリ見てびっくり、たった3年なのに別人28号のように変わった。2作目の「親愛Q」とも違う。
変わったことは当たり前でそれには事情も何も無くとゆう表明がラストの裸唄”つれづれなるままに”で正直に唄われてます。
となるとダック、
となると、問題は聴くこっちの方で。後追い聴きのうちでさえ、不治の教訓病です。あのアルバムの納得具合は凄かった。
まさに今、言いたいことをずば。いちいちそうだそうだ、そうだよなそうだよそう唄って欲しいんだよ連呼。
涙して笑っちゃって泣いちゃって。
そして2枚目「Q」で、戸惑い第一弾。それからそれからさらに進んだ貧乏極まり。あまりにも哀れで悲しくて聴くのが辛く。
いまだにまるで解決してない。
そして3枚目のライブ・アルバムはいまだ我が家に来ず、先にこの4枚目が参りました。

明るいんです。

何かすぱっとふっきれたように。

それは旅を始めた音楽だからか。寅さんみたいに。
色々ございましょうが、わたくし旅に出させていただきます。
あとのことはどうぞよろしゅう。

まあ、逃げてる、逃避な訳で・・・それは卑怯か?誤魔化しか?裏切りか?
まともにぶつかればやたらと体中ぶつかる浮世。たった一人、叫んでも何が変わるのか?
言いたいことは言った。あとはそちらの問題だ。
とにもかくにもわたくしは、何をすりゃあまるでわかりませぬが、一旦旅に出ますと、
1曲目”ラブ・ソング”で唄われます。
それについて何か文句をゆうゆわれはこちらにあろうはずも無く。

旅に出れば、苦しいことはすべてちゃらになるのか?
出たら出たらで、浮世は同じ。旅ならではの災難や小さな幸せや、平和や悲しみもある。
そのさまがそのまま。

こちらとしては、ライバルと言われてたとゆう吉田の拓郎さんみたいに聴こえるとこも有って当惑少し。
唄が変わった。辻演歌師のようだった日本メロが、街を離れると同時に田舎ザ・バンドみたいに。
B面になりますと、さらに遠くへ旅されてます。
問題は2曲目の”2分間のバラッド”。
地方ならではの災難を具体的に最終的に地名込みで述懐。唄調は岡林さんみたいに。
途中、各所でテープ逆回し箇所が有ります。
うちに来たレコがどうかしてるのかと思ったら、それは別紙で入っている歌詞紙に書いて有った。
レコ倫規定に引っ掛かったとのこと。
本当のことは、いつだって誰かにとってたまらなくキツイことです。
2分どころか、この歌は6分もあるよ。

わっ!!

3曲目の”かかしのブルース”

何と、サウンドが、リトル・フィートだ。加川さんの盤で、こんなフィートが聴けるなんて夢にも思わず。
それもそのはずバックは、鈴木茂さん&ハックルバックだとゆう。
たまらなく素敵、たまらなく素敵、ファンキーで、ロックで。

しかし
かかし
誰にも出来ない歌を唄ってらっしゃった加川さん。
それはいったいどこに?

それは次のザ・バンドな”たかが私にも”で、唄われて、そしてラストで決定的に。

途中のアルバムなのかもしれません。旅のアルバムだから。
正直、まだこちらはひきづってます。それほど凄過ぎた1stだったから。
歌詞ブックレットのお写真のように。

ここから先の盤で、決定的に答えを示されて下さるのでしょうか?

「そんなうまいことばかり行く訳ないだろうよ。どうしてもしたいなら自分でしなよ。」

また、裏殺しのおばさんに言われそう。

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7/15(火)
マッド
cover
子供たちの歌
トッド・ラングレン
1978/7


シリーズ「長い顔の男」

毎週火曜日は、”大切な歌”!
とてもとても。大切な。
とてもとても大切な歌は、何か書こうにも全身金縛りになること多々有り、
どうすればいいのでしょう。

トッド・ラングレン師、1978年7月発アルバム

ミンク・ホロウの世捨て人
〜Hermit of Mink Hollow

より1曲目の

子供たちの歌〜All the Children Sing

このお化けアルバムの冒頭を飾り、これ聴いちゃったらもうお仕舞い、最後まで一気にラストスパートさせられちまうつう恐ろしい歌です。
2曲目はヒット曲
”キャン・ウィ・スティル・ビー・フレンズ”
ほんと数少ないヒット曲の一つシングル。



アルバムに貼り付いてる。冒頭のこの”子供たちの歌”と対で聴かば、威力3千倍でござる。
嘘は申しません。
1曲目終了後、2曲目に至る間。
宇宙一美しい間です。


この”子供たちの歌”。
トッド氏のキチガイPOPの真髄で有り、こんなことするから売れんのだの真髄です。

頭どーかしてるくらいのPOP。

嘘は申しません。

が、
あのユー・チューブにもブツがアップされていないつう。
これはきっと、誰にも教えたくない人が多いからでしょう。
この何でもありの時代に隠されてます。
恐ろしくも勇気出して買った人だけ全貌が味わえる。
今時、WAVEファイルだけ試聴用として存在してましたので↓に貼っておきました。
試聴出来る方のみ試聴可能。
しかし一部だけでこの恐ろしさを噛み締めることは不可能なのでほんま試聴だな。

調べましたら
何とシングルで出てました。イギリスのみで。B面は、バッグ・レディ。
しかし、罰当たりな英国人、まったくこれをヒットさせません。
どんなシングルだか、画像も存在しません。
きっと、これは隠されているからからです。



ミス・マローンを見てご覧
彼女は一人でまた静かな夜を過ごしています
自分の書斎で座って、電話機をじっと見つめています
そして
彼女の頭の中のベルが鳴り始めるのです

子供たちはみな唄います
すかさず踊る全ての踊り子たち
オーケストラは演奏開始
誰かがワインを注ぐ
太陽と月が衝突
重力は馬鹿にしたものではございません
宇宙は離散し爆発します
子供たちはみな唄います

さて、ミスター・マロイ
彼はいつだって自分を他の連中の仲間だって思ってました
彼は思います 男はタフなものだって 女はオモチャだって
だが
彼の頭の中でベルが鳴り始めるのです

子供たちはみな唄います
鳥たちはみなハーモニーを奏でる
愛の香りが漂っています
海の上の日暮れ
神々の天使
まさに我々の無価値が宣言されました
銀河は無で空虚です
子供たちはみな唄います

1000マイルの砂漠の中、這い回り
聖人からの答えを見つめ
そしてこれが彼が彼の手で為された波で私に話してくれたことです
彼は言いました
「ベルがそなたの頭中で鳴り始めるであろう」

らーらららら、ららららららららー、らーらららららー

ここに中国人在り、賢明且つ老成
ここにエスキモー在り、勇敢且つ寒
ここにユダヤの民在り 聖なる地の中に
ここにアラブ民在り 彼のキャラヴァンと共に
ここにアフリカ人在り 強靭且つ誇り高き
ここに労働者在り 良き且つでかい
ここにあなたへの一つ在り そしてもう一つも
貴方の頭の中でベルが鳴り始めます

子供たちはみな唄います
すかさず踊る全ての踊り子たち
オーケストラは演奏開始
誰かがワインを注ぐ
太陽と月が衝突
重力は馬鹿にしたものではございません
宇宙は離散し爆発します
子供たちはみな唄います
子供たちはみな唄います
子供たちはみな唄います
みんな唄います



全部、トッド師の演奏。ドラムもベースもコーラスもみな。
一人でだってここまでイケる。
それは恐らく、彼の頭の中で、宇宙万物全部混合のベルが鳴り出したからでしょう。
そして全部1曲目から弾けて、アルバム最後まで跳ね回るのさ。

貴方は音楽狂人の頭の中を覗きますか?

曲目等詳細

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