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今日の推薦盤一覧2004.11下

 

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11月上
1

11/16(火)
愛を噛む
cover
Love Bites
Buzzcocks
1978/9/22

シリーズ「新波倶楽部」

パンクど真ん中から登場してきたバズコックス。超高速1stでデビュー、それが成功、7ヶ月後にこの2nd発表と順風満帆、タイトルはラブ・バイツ、最早パンクであろうがなかろうが本人達はどうでもいいのでは無いかと想像してたらさにあらず、思いっ切り真面目にパンクしてたのでありました。つまりブームや風潮に惑わされず他人と違う自分達だけのことをやるのがリアル・パンクの精神では無いかと。それがパンク自体にも向けられてのこのぼよよ〜んとした服装、ラブソングばっかの歌、とゆう訳だったそうです。そしたらそうした姿勢が売れたことででか誤解され軟弱な連中とゆうそしりを受けることになり彼らは悩んでご乱行の数々でプレスを賑わすことになってそれが天狗になったかとまた誤解されフロントマンのピート・シェリーちゃんは謎々にはまったり抗鬱剤打つ様になったり忙しさも相まって散々な状況になっていたとはわしゃ知らんかったよ。だってこの盤自信、力強さ共に溢れたとんでもない代物だったから。音楽的にこれだこれがわしらの音楽だってのを掴んで炸裂してたからこその理解されない悩みだったのかもしれん。1stでの性急なスピードは姿を消し、腰の座ったビートといよいよ目標定まれりの男女どっちかわからん私を求めて愛の歌。胸かきむしられるような感情の吐露。トロにゃ。それをとことん無表情にあの怒涛のバズコックス・サウンドにのせて歌います。形は4ピースの只のギターバンド、それでいて出てくる音はビートルズそしてブラック憧憬のそれまでのビートバンドから完全に縁の切れた音楽。こればっかは聴いていただかなかれば。試聴してみてハナからどうも気になる、もしくはピンと来た、グッと来たこのいづれかであれば行っちゃって下さい。ハマリます。既にハマってどうしょうもなくなってしもうた人間がおります。私です。当時も浮いた存在でありました。今も浮いております。ですから古くなりようがありません。26年前とまったくおんなじ輝きを放っているバズコックス・サウンド。三枚ある盤のど真ん中。彼らの音楽でもど真ん中。ノスタルジア、エバー・フォール・イン・ラブの確実に一線を超えた名曲入りのラブ・バイツ。噛んでみてくれる人が一人でも増えて25年前の彼らを今励まそう。あんたら大した人達やで。

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日本盤

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グッヅ

11/17(水)
ロック!
cover
Straight Shooter
Bad Company
1975/4

シリーズ「悪い仲間達連合」

バッド・カンパニーこそロックだ。この2ndのタイトル「ストレート・シューター」そのもの、直球ど真ん中撃。漠然とした混ぜ物で始まったロックが時を経て練りに練られたなれの果て、ですからロックを聴きたかったらバドコを聴こう。そのバドコの中でも1曲目グッド・ラヴィン。選りすぐりの剛速球です。ロックはリフ。強者リフで始まって、日常生活では絶対出さん声で歌唱、どこから来たんだろうこのコード進行。何気なく聴いちゃうけどこんな構成、出来やしないよ。真っ直ぐで当たり前の最高のロック曲。これを作るのに幾多の者が挑戦し砕け散って来たことか。こんなん考えて出来るはずも無く天から降って来たんだろうけどそれが振って来る人間は稀。振って来る環境も稀。ああありがたや。こんなん聴けて。2ndとは言え新しい挑戦、変わったことなどなーんにもしてません。ラルフスはんも曲が揃ったから出しましたって言ってます。グロスター州のクリアウォーターのお城でロニー・レインのモービルユニット使用して録音。2週間でわーっと作った1stに比べて成功によって出来た余裕からかじっくりマイペースで出来たそう。そのせいかさらに余裕、腹八分目の威力が感じられる気も。ロックに余裕が必要なのかいなって疑問もあるけれど、だからなれの果てなんです。腹に一旦溜めてからどわっと吐き出す技法を既に自然に身に付けておる。それは唯一の製作方針がよりストレートに余計なことせずにってとこからも。75年ですからやろうと思えば色んな手が使えるし、又やりたくなるのが普通だけどそれがパワーを薄めちゃうってのをわかっておったんだなあ。良い曲を良い演奏で。当たり前が一番難しいことに挑戦です。2曲目フィール・ライク・メイキン・ラブ。かっぱじく生ギター・イントロで静かに始まる。タメの聴いたビートはサイモン・カークさん、フリーの遺産。このままで行けば只のフォーク調で終わるところをサビで一転パワーディストーション・ギターで大ロックに。直径3000mの巨大さになってしまう。ニタリと笑ってどうだと言わんばかりの構成にほれぼれでござる。3.アンナはそのサイモンさんの単独作。びっくりって言ったら失礼ですね。正にバドコ曲。お得意のミディアム・シャッフル。素人では到底出来ないもの。こんなん出されたら採用するっきゃ無し。ロジャース氏作って言われても納得してしまうわ。薄情なストリングスも効いてます。4.シューティング・スター。2.と同様のフォーク一転大ロック作。物語です。とにかくメロディが最高。ポップスのポップで無いロックのキャッチーさに溢れてます。この掴みを指して軟弱になったちゅうのは私には訳がわからん。良い曲は良い曲じゃないのかな。題名通り聴く方も素直にやられましょう。5.プリーチャー。ミック・ラルフスさん天才!のアップ・ソング。リフです。例によってボズさんのすっとこベースでどんどこしょになってるとこもありますがいいじゃないか。断言してしもうた(^0^)。展開のとこだけロジャース氏作と見た。6.鉄火場女。バドコ流ファンクです。この曲でのクライマックスはサビでのロジャース氏のとんでも無い声。この声でこの男はで世界一の下ぶくれ顔ハードロック・シンガーになったのだ。ポコペン・パーカッションとスライド・ギターのソロでも溶けます。7.アンナ。あんなー。世界一のイチxxを持つ男を親に持った男運の悪い派手な女子のことを歌ったことで無いことは確かなサイモン・カーク氏単独作。ロック・ワルツ。これもロジャース氏単独作って言われても信じちゃうけど、ドラマーなのにメロウな曲作ります。彼よりも湿り気少でスカッと抜けてる。しかも見た目(聴いた目か)は全然違うのに凄くブルースぽく感じる。アリサ・フランクリンさんが歌ってもはまりそう。一番最後の部分のメロをわしはパクってしもうた。すまぬ。気付かなかった。染み付いてたんです。8.コ−ル・オン・ミー。いやーあんまり楽をしちゃ申し訳ないとここでロジャースちゃんの単独作が。もー弾けないじめじめしたポールワールドの魅力炸裂。はは、褒めてます。こうゆうの1曲は入ってないとバドコじゃ無し。そうゆうことでたまに猛烈に聴きたくなりませんかこの盤。で、どこに置いたっけって慌てまくる。ロック好きの心の故郷です。若い衆、これがロックってゆうもんだよ。えっへん。

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11/18(木)
いたち野郎
cover
Weasels Ripped My Flesh
The Mothers of Invention
1970/8

シリーズ「ザッパ!」

68年にマザースを解散したザッパ氏が是非残しておかねばならなかった猛者どもの記録第2集はいたち野郎だ。江守徹顔のナイスガイに食いつくはいたち印シェーバー。描くはリトルフィートの一連ジャケでお馴染みネオン・パーク氏。ザッパ作品で唯一の作。奇矯だと発禁寸前まで行きました。さて中身は。第一集「よく焼けウインナー・サンドウイッチ」がザッパ版プログレ大全集だったのに比べてこちらはザッパ版PILでござる。やんちゃ記録大全集。世間の顰蹙何のその、オイニイきついLAちんぴらお兄さんたちの悪行の数々がここにしっかり納められてる。ジャケでうえーっと仰った方、ふざけてるって怒った方はもういけません。帰宅して家族団らんいたしましょう。ブラボーと快哉なさった方。もうその時点でOKです。xxxのレコードを質に入れて買いに行くのだ。冒頭1曲目からようこそとばかりぶっ放すのはディジャゲオヤ。闘牛ファンファーレに続いて奇声を上げるはお母ちゃん時代のローウェル・ジョージ氏。そしてフリーキイビート。世にフリージャズと呼ばれてるものに似てることは似てる。けどきっと全員裸でxニxサック。ローウェル氏のありがたいお経朗読、はにゃはなやはにゃはにゃ、もあーもあーもあ。ヘン拍子の嵐と音のお花畑で収束。2.私のハートから貴方のハートに直撃。どブルースであーる。弾きまくるヴァイオリンは花形男シュガーケイン・ハリス。歌うは魅惑のテナー、レイ・コリンズ。まるっきり渋くないブルースをお楽しみくさい。爆発後3曲目、セクシュアリーガスマスクの午後序曲。全員で嫌々してます。午前3時の疳の虫音楽なんでうじ救命丸を服用せねば。しかもライブだよこれ。皆さん静かに聴いてます(^0^)。ゲップ連発BGMはお休みなさいの子守唄をかなでてくれます。4.森のひきがえる。これがあるからやんちゃしてもかわいいの。フランス・コメディ映画のようなプリテー・インストるめんたい。この人懐っこさが初期マザース最大の魅力すよって思ってると我慢できなくなってまた疳の虫。後はもう最後まで駄々こねてます。5.ちょっといただき!。待ってました御大のワウワウギタア。じんわりじんわりじらじらさせながら登場。2分30秒の至福の時間をどうぞ。6.エリック・ドルフィ記念バーベキュー大会。ミジンコが反復横飛びに時々失敗してるみたいな何時果てるとも無いテーマ。報われることが無いかもしれなかったことに挑戦した男のことを思いながら肉を食らいます。7.小型星雲の行列の3月と小型星雲。何じゃこの題は(^0^)。聴けばわかる。わかるかーっ。ぺぽぺぽ拡散・助さんしてます。8.ギターでお前の母ちゃん殺してやりてえ。そんなこと言ってはいけません。が最高のファビラス・ザッパ版R&B。こゆうゆう曲はチンピラさん達が一番得意でした。転がるようにPOPだぜ。大好きです。9.オー・ノー、10.おれん家カウンティ・ランバー・トラックの連続技。続けて容赦せず名曲は続く。まずは大明神の現代音楽メロの中でいっちゃんのブツ。上下左右にこんなとっちらかってながらきちんと整列、POPなのは驚異的。レイ・コリンズおじさん&超高音男ロイ・エストラダちゃんの歌が愛らしいのものあるけれど。ランバートラックの親しみやすさはお馴染み渡る世間は鬼ばかり級なんでご安心を。ふと気付くと日常で鼻歌ってること多々あり。ジョー・タタ。後半はありがたきギター・ソロどーんと。うんっぱうんぱリズムにのるマザースでのギターソロ大好き。そして最後は全員一斉に放屁。2分間も。長い腸だよなあ。

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日本盤

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グッヅ

11/19(金)
ザ・ワルツ
cover
Lewis Furey
Lewis Furey
1975

シリーズ「ハスラーのタンゴ」

こころっくす開設以来幾度となくご推薦させていただいておりますこのルイス・フューレイの1st。ヒット・チャートとはまったく無縁、カナダ出身ながらのこの退廃ムード、そして孤高の存在とゆうことで75年発表以来幾度となく再発、CD時代になっても何回も再発、そして廃盤を繰り返しています。それとゆうのも何の因果か出会ってしまった人間の心を鷲づかみにして商売抜きでこの素晴らしさを誰かに伝えたいぞって気持にさせてしまう圧倒的な音楽の力だと思います。そして現在ならまだ2001年発売の日本盤限定盤が手に入る。売れて無いのかー(^0^)。とにかく試聴してみて下さい。最初のハスラーズ・タンゴから。赤ん坊の嘆きのような声が聴こえてくるはずです。ルイス・フューレイ氏は1949年の7月6日にカナダのケベック州モントリオールで生まれました。父はカナダ人で母はアメリカ人。その地の音楽演劇学校で学んだ後、15歳の時に奨学金を貰ってジュリアード音楽院に行くとゆう根っからの音楽才人。専攻はヴァイオリンだったそう。そのまま真っ当に育てばクラシック・エリートさんでどこぞのオーケストラで棒を振ってたか。それがまーそうは行かんのが人生の面白いところ。子供の頃にクルト・ワイルの音楽にはまってしもうたのですねー。すっかり欧州の退廃に取り付かれたルイスちゃん、いい子ちゃんでいるのに我慢できなくなって退学、欧州を中心に各地を転々と放浪、東京にも来た事あったそうです。その間、ウエイターやったり果てはポルノ男優までやってからに生活費を稼ぎながら曲をこつこつ書いておりました。そんなこんなでアメリカ大陸に戻りまずはニューヨークにそして故郷のモントリオールに戻ってキャバレーやナイトクラブで歌っておったところをA&Mのバリー・クロスト氏に発見されて契約、75年にこの盤を出したとゆう次第です。とゆう訳でこの盤にはそれまでの人生で彼が作った曲の中から10曲、勝負を賭けて選りすぐられたものが入っていると想像され、実際そりゃもう至玉、これ以上引くところは無いってところまで絞られた簡素にして突きまくるアレンジ。シンプルかつメロディアス、天から降りてきたとしか言いようが無い曲の数々。まるで悪魔の童謡みたいな恐ろしくも甘美な世界が次々と展開されます。日本人には黒猫のタンゴ思い出してしまうベタなタンゴ・リフ、それで返って暗黒のスタンダードになってしもうたハスラーのタンゴに圧倒され、2曲目のラスト・ナイトでは淡々としたルー・リード氏に共通する街の夜の風景が。マリンバの連打とカウンター・ブラスにKO。3曲目のザ・ワルツではもう言語に絶する名曲。こんなん我が人生で唯一無比の。俺が聴きたかったのはこれだーって校庭15周走ってしまう。30年立ってもそれは同じ。まだこれに匹敵するワルツ曲は出てきてません。4.のクリーンナップタイムはなんつってもバンジョー。疾走してます。カウンターで入るオーケストラの打撃。ドラマティックで。5.ルイーズ。胸かきむしられるバラード。”ルイーズ。その名前。背中に刃を感じる。”って出だしからもうたまらん。エステルさんとゆう女性ボーカル(多分)がフランス語で絡みつき。ジャメジャメー。最後のぽんって一音だけのピアノ。6.カインダ・シャイ。おもちゃの兵隊反復横とびの軽快曲。よだれたらしながらのアヘン窟の歌かと思う。7.ルイス・イズ・クレージー。シィカーとアコーディオンがそよそよと顔を撫で回すイントロ。恋人がビリーの元に走り、探し回り街を徘徊する。人は自分を指差し、お前はクレージーだと言い、やめてくれとゆう歌。確かにクレージー。あっしだって指差して言ってしまう。ただし最高の賛辞として。これも走るバンジョーが真っ当な使われ方しておりません。8.ドアを閉めて。ちょっと触ったら止まってしまいそうな歌。少年のランディ・ニューマンのようです。とつとつと歌うがジョニー・ロットンのごとく言葉は突き刺さってぐさり。9.コウト・ユー。これぞクルト・ワイル世界。最後の”貴方は古いバスに乗っている。そして古いバスは走る。古い街道を。”ってヴァースが必殺。間奏のラッパが宙を舞って下りて来た。最後、「ラブ・カムズ」。”今年のスイカはとても甘い。きっと今年は君の年。そして僕の年。”って愛が来た様を歌う人が他におりますでしょうか。この盤、ルイス氏にとっても特別なものだと感じてます。この後のアルバムも秀逸、素晴らしいものなんですがこのシンプルさ、なんつうか神々しさはこれだけ。ですから他の盤はもしかすると駄目な人がおるかもしれませんがこれだけは、そう例えばカーペンターズが好きな人でも退廃を超えてはまってしまうのでは無いかと。我を忘れてるかもしれないけど。これだけ我を忘れさせてくれるのはまったくもって。簡潔な英語の歌詞を眺めながら是非お聴きください。ゲストには同じレーベルの異邦人仲間キャット・スティーブンス氏、退廃仲間ルイスは友を呼ぶのティム・カリーが参加しております。

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日本盤

11/20(土)
来た来た来たー
cover
Double Trouble
Frankie Miller
1978

シリーズ「英国シンガーソングライター」

フランキー・ミラー。70’s英国2番手ホワイト・ソウル御三家の一人です。あと二人はジェス・ローデンちゃんとロバート・パーマー氏。三人共に共通はニュー・オリンズ大好きってこと。そしてポール・ロジャース族。一番成功なさったのがご存知の通りロバパーさん。フランキー氏は2曲の英国ヒット持つもののやっぱモス・バーガーみたいなところでひたすら頑張っておりました印象強し。私は昔に2枚買って今回2枚発見、ロジャース・スタイルのヴォーカルさんもう大好きなもんですからご贔屓なんですけど今まで聴いたハイ・ライフ、ザ・ロック、そしてフルハウスはどうもプロダクションがしっくり来なくてもう歯がゆい思い満杯でした。ハイ・ライフなんてアラン・トゥーサン製作で現地ニュー・オリンズ録音ですもん悪い訳は無いんだけどもう真面目一徹熱唱型の歌と曲との噛み合わせがどうも。良い曲と良い歌手なのに何故だ。後の2枚も同様のすれ違い感じちゃってくそー悔しい状態。最高って言いたくてたまらんのに。そして最後の頼み、このダブル・トラブル。聴きましたら、来た来た来たー!これぞ望んでいた音だーと拍手喝さい。何回も何回も聴いてます。こりゃ人生盤になるぞ。今回のプロデュースはジャック・ダグラス氏。大物だー。ハードロック畑だー。今までの彼の音楽考えるとこりゃミスマッチだわと思わばこれがまたピタリとは音楽とはまっこと不思議なもの。音は硬質でこんこん、歌も硬固でどうなるんだと思わばこれまた毒を持って毒を制すとはこのことじゃ。初めてノリが合ったぞ。作曲の相棒はあのフリーのアンディ・フレーザー氏。ロバート氏にも「エヴリ・カインダ・ピープル」とゆうメロウな曲を提供してヒットとなっております、幅が広いです、才人です。ミラーちゃんとはけっこう長い付き合い。曲も沢山書いてます。そしてもう一人はポール・キャラック氏。曲を共作して演奏面でもバックアップ。エース出身、同じくホワイト・ソウルのごっつええ歌手。ニック・ロウ兄さんのバンドの鍵盤、マイク&メカニックスの歌手で有名でござる。1曲目から今回は全力疾走。アップなロックンロールでかっとばして。ここではロッド・スチュワートがパーマーさんの曲をやっているかのよう。これはええぞと2曲目進むと出ましたフレーザー氏の曲。これがまたホワイトスネークなんです。ハードロックです。ってことはフレーザー氏がフリー・スタイルの曲を書いてくれた。歌はもちろんロジャーズさん調。スタイルがそうなんで何かと比べられてあえてやらなかったんだろうけどやっぱこの歌い方にはこのロックです。開き直ってやってくれて涙が出るほど嬉しいよう。もうかっこよくて。たまりませぬ。3曲目は又もアップ。快調に飛ばすぞ。4.はキャラックさんとの曲。これもハードロック・アレンジで。ただ感じはメロウです。5.もキャラックさんとの曲。ぐっと重心を落としたバラード。ここで思い出すのがヴァン・モリソン御大。あの固い堅いアルバム「ア・ピリオド・オブ・トランジション」。ここでも八月の冷たい風が吹いた。名唱です。震えが来る。レコードでは裏返してここでB面。6.ラブ・ウエイブスはアップな曲。ノリノリです。最高。曲も来てるぞ。7.ブレーカウエイはサザン・ソウル風味。これはお得意のもの。がしがしの緊張感が心地良し。締まりに締まってる。曲もまたまた来てる。8.はマーヴィン・ゲイさんの曲なんですが、このヴァージョンどっかで聴いたことあり。シー・ブリーズとか化粧品のCMで使われてなかったでしょうか。いきなりAORだけどやっぱり締まってて緩み無しです。使われててもおかしくないキャッチーさだなあ。9.は2曲目のフレーザーさんの曲。こちらはちょっと地味かな。サビから来ます。これもフリー思い出す。最後はビング・クロスビーやディーン・マーティンも歌ってるスタンダード曲。とはちいとも思えません。ミディアム・テンポのブギ・ハード・ロックになってる。豪快にぶっとばして終演。捨て曲一つも無し。これぞザ・ロックであります。どっかで失敗作とか書いてるのを見ましたがこれのどこが失敗なんだろう。???。私にはファビラス盤。どーんと愛聴させていただきます。そして今の段階では最初の一枚に強力にご推薦。この後の盤と1stを買ってみたい気持が強力に出てきました。やっぱ只者じゃなくて最高に嬉しい。俺がアホだっただけかー。

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中古出た

中古出た2

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11/21(日)
巨大なりき
cover
Led Zeppelin Remasters
Led Zeppelin
1992/2/21

シリーズ「蔵人児」

洋楽ロック・ファンなんてそのまま人生を送れば極めて寂しい存在。世間の事情がどんなんなってるかわからんことだらけです。ネットを始めて徘徊を初めてびっくりしたことはレッド・ツェッペリンって人気有ったんだってこと。そりゃ大物だってことはみんな認識してたとは思いますがその昔はストーンズ、フーと並んで売れない大物と呼ばれておったことを漏れ聞いておりましたし、実際中高通じて私が出会ったゼップ・ファンはたったの一人。そいつも高2の時すわ受験だと騒ぎ出しファンを放棄しちゃった。まあたかって盤借りれたんで感謝せねばいけませんが。パープル・ファンは15人はいたぞ。ELPファンも7人はいたな。ジミヘン・ファンはやっぱ1人か。そのゼップ・ファンと同一人物(^0^)。女子の事情はどうだったのだろう。まあミュージックライフなど覗いてもその比べてもさほど登場はせんかった記憶が有るのでやっぱ現役当時は本邦では不人気だったかも。
その昔ロックを好きになるってことは女子はわー金髪碧眼、男子はと言えば楽器を手に取ってやっちゃるぞとほぼ同義語の時代がありました。そんな時ゼップと言えば、ギターやろうと思ってる身にとっては天国への階段、移民の歌です。そして胸いっぱいの愛を。天国への階段はご存知のように楽器屋で試し弾き禁止のもの(^0^)。イントロだけは誰でも一度はやったことがある。ところがあとの二つは、例えば当時は大抵の人が買うエレキだったグレコ・ギター。それに付いてるカセットテープ付の小冊子の教則本に成毛滋のギター講座つうのがありましてそこに載ってるのがその2曲。最初にそれやらせるのはどうかと思うけどとにかくそれやるっきゃ無いってんでやってみる。音符は少ないんで出来るかと思えばあらーリズムががっくんがっくん。何とか出来たは良いけど情け無ー。でふーんそうかとパープル、スモーク・おん・ざに走るもの7.8割。2割はフリーのオールライトナウもしくはバドコ、0.2割はそれも諦めてザ・バンドのウエイトのイントロに行ったりして。あ、あっしだ。その他のパートの人間は大抵はギターのキチガイのような熱情にとりつかれたやつにそそのかされてバンドをやろうぜとなってから楽器を始めるパターンが多かろうかと。で俺楽器でけんつうやつは容姿に関わらず歌歌いになります。人の気も知らんとギタアのやつはゼップやろうなんて言うもんだから歌のやつは情け無い裏声でやらにゃいけなくなる。ベースの人間はああ良いよとか言っておきながらコピーする時、よく聴こえん、くそと必死になればなるほど空恐ろしいプレイが判明してきて顔が青くなる。ドラムのやつは音が取れません僕はって人がやることになるんですが、まず最初練習スタジオでスネアを一発とんと叩くとこから悩み始める。「おいこれ同じ楽器だよな」って。そしてバスドラをストトストトやろうとして足が吊る。学園祭でライブ決まってるしやるっきゃないと全員適当に音を抜きながら何とか習得、ステージで開陳し120%玉砕するとゆうことで。全員トラウマとなります。それ以来私はロックなど知りません。なんちゃって。これがバドコだったりフリーだったりするととりあえずコピーだけは全部出来ちゃうので聴いてる人様はともかく本人達はカッコよくやれたと思えます。パープルだとノリ一発で場内大ウケの可能性もある。クイーンだったら・・・少なくとも笑ってもらえる。ははは。えーと何が言いたかったんだっけ。あ、そうだ。楽器を弾くことが無くなるってことはバンドで音楽聴く人間にとっては縁遠くなってしまう存在になってしまいがちってことです。逆恨みで憎んだりして。やれジミイちゃんはヘタクソだとか。他の人はけなせないからもっぱら標的はジミイちゃん。そんな訳でパンク登場の時も標的はゼップでした。俺達に出来ないことをやりやがるのはロックじゃ無いと。無茶苦茶なのは百も承知で。そんなこんなで良くも悪くも(悪くは無いか)レッド・ツェッペリンはロックの成れの果て音楽です。ベスト盤はこれだ。俺は好きだ。コピー出来なかったのになぜだろう。きっとそもそもしようとしなかったからだな。

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グッヅ

11/22(月)
黒いGS
cover
The Time Has Come
The Chambers Brothers
1967/11

シリーズ「Golden 60's」

黒い人達の間ではグループ・サウンズは無かったのか。ビートルズみたいな。ってのが素朴な疑問でありました。あの60’sのブリティッシュ・インベージョンに対抗するブラック勢と言えばモータウン、アトランティック・ソウル、そして英国勢が憧れたブルース人の数々ってのがイメージで。ブラック・コミュニティにどっぷりの音楽ばかり。結び付き強固だったと思われるんで不思議では無いとは思いますが、あの凄い新しいロックの嵐、若い衆が燃えていたとしてもおかしくはありませぬ。でジミ・ヘンドリックス、ラブ、スライ・ストーンとゆう新世代がいる訳ですけど、ジミさんラブのアーサーさんは突然変異の感が強くスライ氏になるともう少しあとってことで正にビートルズ同世代は・・・おりました。このチェンバー・ブラザースです。ミシシッピ州出身、ジャケに写ってる黒い人4人は実の兄弟ちゅう正にブラザース、子供の頃から教会で歌ってのキャリア開始ってのは特異なものでは無いと思いますが60’s半ば以後に彼らがライブ主戦場としたのがロック・ライブハウス。あのサンフランシスコのフィルモアとかで名を派してサイケデリック・ムーブメントの勃興空気をたっぷり吸って大爆発。3枚目のこの盤でブレーク、9.に収録されている「時は熟した今来たり」ってタイトル通り全米チャート最高位4位、シングルは11位と大成功です。燃えます。そして面白いぞーこのアルバム。いきなしアニマルズのエリック・バードンはんがいつのまにか黒いモノホンさんに変わってしもうたみたいな1.から始まって、ロッド・スチュワートのカバーで有名なカーティス・メイフィールド作2.ピープル・ゲット・レディでは俺達やっぱソウル好きなんだけどなあってまったく素朴なカバー。3.4.ではオーティス・レディングばりの大熱唱、熱いソウル。5.ミッドナイト・アワーもウイルソン・ピケットの大ヒット。歌とコーラスはもろソウルだけどバックのノリがGS。失神ものでもうやかましいこと。渋いなんてとんでもござらぬ。6.”疲れたび”は太陽に吠えろの深刻な場面で出てくるBGMのアルペジオをバックにしたバラードで。盤ひっくり返しての7.アップタウンはストーンズのゴー−イング・トゥ・ザ・ゴーゴー思い出していただければ。8.は4ビートソウル・コーラスに弾きまくるサイケ・ギター。9.はバカラックさんの曲だ。男っぽ過ぎてスリー・ドッグ・ナイトはこれを見て聴いたのかと妙に納得。そして9.。問題のタイム・ハズ・カム・トゥデイ。ここで相当に仰天します。いきなしミック・ジャガー氏があのくねくね踊りで乱入したかと思っただべさ。時間を表現してる(^0^)ペンペン・カウベルに乗って食ってかかるようなフリーキイ・ビート。コーラスは全員で「鯛っ」って。後半時間の経過を表現している回想場面で強烈なサイケデリック展開。どディストーション・ギターが霧の8マイルみたいにのたくるわ、テープ・エコーでびゅんびゅん言うわそりゃ大騒ぎだ。これが黒人バンドがやってるつうんだからそりゃ当時はびっくりだったろうなあ。曲自体もキャッチーだから否応無しヒットもいたします。はい、この1曲だけでも充分買ってみる価値有りかと。ソウル・カバーも空気はあくまでもGSだったりして生のまま当時の音楽シーンがざっくり混ざってる感じが生々しくてえらい魅力的です。何より熱いし。演奏は小器用、プロダクションはばっちしな今の音楽に無いものが全て入ってます。臭いも息遣いも。だから聴いちゃうだよ。だって面白いもん。

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11/23(火)
金色のひな菊
cover
Hearts
America
1975

シリーズ「うえす塔こうす塔」

音楽の神様は三人おります。シングルカットの神様、シングルゴッド・ヒトト。アルバムで輝く曲の神様アルバ。そしてセンスと魔法の神様センセ。こ三人折り合いが悪く滅多に仲良く登場することはありません。そんな三人が珍しく気を合わせて登場してパラパラパラとマジック振りかけたのがこのアメリカのアルバム、ハートです。ただしセンセがいたづらをした。地味ーに聴こえるように。ちゃんと長く愛して聴かない人間にはほよーっと通り過ぎてしまうように。その価値がわからないように。仲の悪い神様を取り持ってしまう力を持った若者達アメリカはイギリス育ちのアメリカ生まれ。和魂洋才ならぬ英魂米才のお兄さん達です。若者を助ける老執事にはビートルズで一時代を築いたプロデューサー、ジョージ・マーティンとエンジニア、ジェフ・エメリック。でも彼らがやったことはちょっとした手助けのみ。もう既にキラキラと才能を発揮していた彼らに自信とやる気を与えた。前作に続いての神様の粋な計らいです。まず頑張っちゃったのはヒトトちゃん。ちょっと頼りなさげな歌声の兄ちゃんジェリー・ベックリーの首筋にフっと息を吹きかけ2曲を作らせました。ひなぎくのジェーンと金髪の神の少女。センセも協力。1.の「ひなぎく」では出だしから聴こえるか聴こえない程度にバスドラの4つ踏みを。それだけ聴けばデスコだけど、その静かな躍動感が人々の潜在意識に直撃。ただの地味曲には終わらせません。ヒトトの魔法のメロディをさらに際立たせるように。執事マーティンに美しきストリングスのふりかけもかけさせた。10.の「金髪の〜」。ヒトトが魂を犠牲にして力の限りの魔法をかけた曲。イントロのジョージ・ハリソンさんのエクトプラズム参戦のスライドギタア。フィルインのドラム。生ギターのストローク。そしてメロディ、歌と一世一代の名曲。70’sを代表する曲の一つに。センセが最後の最後に「1,2,3,4」とカウントを入れるようにそそのかした。派手なギターソロも隠喩に富んではったり効いた気取った歌詞も無いけれどこれが愛すべき本当の曲です。ひたすらアルバムの中の曲で輝くものを作りたい神様アルバが今回愛した兄ちゃんはちょっとぼよよーんとした声のダン・ピークちゃん。ひな菊の次の2.半人前男、そして金髪の〜の前、十代の物語でもう効果百倍。ここでおってくれてヒットの前と後ろで聴いてこそ味わいが増す増す曲を。これだけはベストアルバムでは味わえない味かと。アルバはもちろんベックリー君にも仕事をさせた。4.のベル・トゥリーを聴いてください。溶けます。はかな過ぎるぐらい早く終わってしまうのもまた。さあダン・ピーク君。両親ともアメリカ人だけ有って一番アメリカの風を背負ってる。5.のオールド・ヴァージニアでフォークの美味しさを。8.今夜の女性ではレゲエで目を覚まさせ、11.トゥモロウは「金髪〜」後にしっとりと染み渡る。楽太郎でさえ清らかになっちゃうよ。ぽんぽんぽんと美味しい位置で味を発揮してます。バーネル君。いたの?とんでもないちゃんとおるでよ。一番男っぽい歌声じゃき。ど真ん中、ナカジマミユキみたいな6.谷間の人々。スティーブン・スティルス爺の遺産のカンパニー。そして最後のシーズンズで〆の大役を力強く飾ってる。裏ジャケの屈託無く笑う3人の姿。これがこのアルバムの全て。最高のコンビネーションで最高の音楽を作りました。これをこちらが愛さない訳にはまいりません。生きててほんとに良かったわーと感じる瞬間を味わわせてくれた。これぞ100年殺しの盤。行っちゃって下さい。

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11/24(水)
たくわん
cover
セカンド・ハンド
憂歌団
1976/7/25

シリーズ「ブラック道」

洋楽聴きですがばちっとはまれば邦楽ももちろんOKです。新旧問わずフォークであれ演歌であれ。若い頃は俺は洋楽だーとか妙な突っ張りもあれどもう今となっては。人生は短し。素敵なものを逃すのは勿体のうござる。憂歌団。そんなあっしも当時から好きだったバンド。不思議と邦楽でも洋楽でもどっちでも良いやと思えました。73年あたりから京都でどわっと巻き起こったブルース・ブームの中でぽこんと出て来た生楽器楽団でこれはその2ndです。”中古”で”中古”を買った訳で(^0^)。正に今のうちにぴったし。24年振りに聴いてみてそりゃ懐かしい。けど新鮮だー。編成が編成だし当時から言ってみりゃ古い音楽やってた訳だから今更古くなるはずも無し。アコギにスライドと来ればカントリーブルース。でももろ保守的にそれだけってものじゃありません。感触からすれば「JAZZ」のライ・クーダー。ダン・ヒックスのジャイブ。古い音楽を自分解釈で好きに蘇らせてる。何よりも歌の味が絶品。歌詞もユーモア溢れてて。気取ったりせず。駄目な女、男がおれ駄目なんだよーって。だからこうしなさいってな教訓、説教なんか無くただ歌うだけ。あ、こりゃブルースだ。だからこっちもつい歌いたくなってしまいますだよ。その点、日本語は良いよなあ。特に微妙なユーモアがわかるってのが嬉しいす。歌詞があまりにもはまってるので気にもしなかったけどカバーも多いんだと改めて。1.のハワイアン・ムードはそのままハワイのトラッドらしい。誰がやってたのかな。3.「心の悩み」の原題は「TROUBLE IN MIND」。スタンダード・ナンバーでルイ・アームストロング、サム・クック他沢山の人がやってます。知ってる範囲ではビッグ・ビル・ブルーンジイのヴァージョンに近いでしょうか。まあ素敵な曲で。これだけ色んなの集めても面白そう。それにしても日本語の歌詞最高です。びったし。「心のなやみでおいらはブルー。毎日毎日嫌な夢を見る」と来て最後は「夜汽車の線路に頭をのせて汽車が来るのを一人待っている だけど夜汽車が近づいてきたら 頭をひょいとどかす俺」。ぎゃはは。ひょいとね。4.のインスト、マディ・ジャンプス・ワンはマディつうからしてマディ・ウォーターズ親父のレパートリーす。ほぼ同じノリノリ空気ながらジャイプ風味ぱらり軽妙に。6.のコリーナ・コリーナはトラッド。フレディ・フェンダー氏のヴァージョンを聴いたことがありますがこれが絶品。ここではハワイアン・ムード満開で。この辺やっぱライ・クーダー博士の風を受けてるんだろうけどあの方ほど学究的で無いんでほんわか気軽に楽しるぞ。ひっくり返してB面。1曲目7.はオリジナルで「お政治おばちゃん」。デビュー・シングルの「おそうじおばちゃん」が差別的であるって糾弾されてその最先鋒が市川房江議員だったそうで逆襲に出てる。かなり歌詞は痛いだろうなあ。笑っちゃうので嫌味なんかは無し。今ならさしづめTVタックルに出てたあの人かな。有効です。8.「10$の恋」の歌詞がまた最高。「出来ればお前といつだって暮していたいけど すべての男がお前にゃ親戚みたいなものだから 愛しいお前に会うためきゃ ちょっとのお金を渡すだけ」。ちょっとのね(^0^)。曲の雰囲気がエノケンみたいな感じで大好き。次の9.「たくわん」はつい鼻歌で歌ってしまうわこりゃ。だけどやばいです。色々と。かっかーひとりだけー。正解。名曲だー。10.どてらい女。「おにーちゃ〜ん」って桃井かおりさんが(もち昔の)出て来るか。歌詞の中身は和田アキ子。11.サマータイムはご存知のスタンダード。うーん出来たらこれも日本語でやって欲しかったす。でも日本語に聴こえる瞬間が。最後はインストで軽快に。ほんとまったく渋くなくて素敵。生きている音楽です。体力的についていけそうなんでバンドで今やりたいけど歳とってやるとジジむさくてかなわんかもなあ。やっぱ聴いてるだけにするか。わはは。

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11/25(木)
ゴッチ式脳天杭打ち
cover
Piledriver
Status Quo
1973/1

シリーズ「ブギー兄弟」

ジャケは体を現す。見て下さいこのジャケ。ブギーの帝王ステイタス・クオーのパイルドライバーです。70’sに突入して我にこの道有りとブギー道入道したクオーの放った止めの一発、英国チャートに初登場、最高位5位、シングル「ペーパープレーン」も最高位8位とここから全国民を巻き込むブギー台風の快進撃は始まったのだー。全曲混じり気無し迷い無しガチンコ勝負の曲の数々を是非楽しんで下さいまし。1.「時間を無駄にするな」。正にブギー道マニフェストたるタイトル。余計な事考えるならまずリフじゃ刻むのじゃギタアが無かったら脳のヒダで刻みなさい。2本のギターが織り成すリフの微妙なズレが3倍にも4倍にもグルーブ増大。これぞバンドの醍醐味です。2.オー・ベイビイ。息つく間もなく連続技。マイナー調になるけどノリは同じ。しっかしギターいやそれだけじゃ無し楽器の音が素敵です。コシ切れ共に抜群。音場感も響きも完璧。まったく迷い無し。4.ア・イヤー。ここで一転グラウンドレスリングに。若い頃はこうなるとひえー退屈などと不遜なことほざいておりましたが、すみませぬ。未熟者ものでござりました。ここで俄然生きてくるかわゆい歌声。心に染み渡る哀のメロディと巡り巡るギター。さわーっと探りあたるスローなナンバーをここで噛み締めましょう。5.アンスポークン・ワーズ。語られぬ言葉。まだ修行が足りぬわくわっと続くスロー・ナンバー。野球はキャッチボールに始まります。「胸に向かってしっかり投げなしゃい」と哲治川上も申しておりました。ここでの指先での手の探り愛があるからこそ決め技が決め技たることを私は知った。おごそかに盤面裏返し、CDなら心で裏返しませ、5.ビッグ・ファット・ママ。ぎゃ。ビッグ・ファット・パパかと思うた。わしじゃ。すみませんダイエット鋭意堪行中です。わともかく、やっとわかりおったか勘弁してやろうとブギー全開。解き放たれた私は頭バッキンバッキン。机の角に頭ぶつけた。痛ーと叫びながらも止まりません頭。中間の剣の舞風踊り展開がたまらん。もーたうん。ファットな人はこれでスリムになりませう。6.ペーパープレーン。紙飛行機。何てかわゆいタイトルでしょう。蝶のように飛びましょう。心を無にして飛びましょう。私らは皆間違いを犯します。堪忍してな。さあ大空を。まるで禅僧のようです。曲はハード・ブギー。当たり前じゃんか。ぐおー。7.オール・ザ・リーズンス。一転プリティ&静かちゃんな展開に。リリカルさに心もとろけて下さい。今のうちですから。メロディの素敵さに是非ここで注目。そしてドラムのハイハットの開きに注目。ここでもバシャバシャ開いてなければロッカーとは言えまぬ。一人爆走状態。さあラストだ。8.ロードハウス・ブルース。ブギーの聖典ドアーズの名曲。1,2,3,4、1,2,3,4ってカウント、ギターで始まるんだからいらないんじゃないかと突っ込むわ無し。相棒のギターとあくまでも一緒に始めるのです。しっかり息を合わさねば。後はもう。行っちゃって下さい。どうなってもわしゃ知らんよ。とゆうことでパイルドライバー。3種類あります。所謂脳天杭打ち。相手を背中で逆さまに抱えて股に頭挟んでマットに打ち付ける。この場合打ち付けられる瞬間にアゴをクイって引く事でダーメージを防げます。そしてトゥームストーン・パイルドライバー。タイガーマスクでお馴染み。対面で相手を抱え自分は膝を折った状態で相手の頭をマットに打ち付ける。この場合アゴを引く事不可能なのでダメージ大。ただ膝を折っておるのでコツンって感じで脳天だけ打撃。そして最後に控えるはゴッチ式パイルドライバー。あのマットの神様カール・ゴッチ使用の必殺技。相手の股に手を入れて横脇に抱え首根っこを押さえてマットに叩き付ける。この場合叩き付ける場所はマットの下の鉄の骨組み箇所。これはやばいです。受身が取れない。やられたら即病院送りなので長いこと禁じ手になっておる次第。と技にも三つあるようにこのアルバムも三つの攻め手でやってくる。全て味わって幸せブギ病院送りになってね。退院不可能です。

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11/26(金)
狭間の熱狂
cover
Chunga's Revenge
Frank Zappa
1970/10/23

シリーズ「ザッパ!」

がーっ!。「チャンガの復讐」。そもそもチャンガって何なんだってずっと思っておりましたがわかりません。ザッパ氏のことだから怪獣に違いない。69年のマザース解散後快心のソロアルバム「ホットラッツ」の勢いそのままにアルバム陣容でのホット・ラッツ・バンドでライブを敢行しておりました。そんな時ロサンゼルス交響楽団のズービン・メータ氏から共演の申し込みが。映画「200モーテルズ」の曲をやりたいと。しかも旧マザースのメンバーで。すわザッパ氏旧メンバーに連絡を取り1970年の母の日5/15にUCLAでライブを敢行。そこの楽屋でタートルズの今後の活動について助言を求めにやって来たフロー&エディ(マーク・ボルマン&ハワード・ケイラン)と出会います。かねてからタートルズの押し出しの強いライブを気に入っていたザッパさん、じゃあこの際一緒にやろうと意気投合。ここに新生マザースが誕生。メンバーはホット・ラッツ・バンドからイアン・アンダーウッドと爆音ドラマー、エインズレイ・ダンバー。ベースのジェフ・シモンズは自分のレーベル、ストレートの所属ミュージシャン。ジョージ・デュークはホット・ラッツの時に共演したジャン・リュック・ポンティのアルバム「キングコング」でプロデュースした時に出会った人、フロー&エディそしてザッパ氏と7人となりました。このアルバムはそんな時、狭間の音を集めたもの。ホット・ラッツ・バンドと新生マザース両方の曲が楽しめちゃうお得盤だー。1.トランシルバニア・ブギはラッツ・バンド。出だしからつかみはOK。いやものすごくかっこええ。中東音階(?)モード奏法による御大のギターが最初から炸裂。マックス・ベネットの例のベースがうなりまくるはど派手なダンバー氏のドラムはばしゃばや言うわ。たまりませぬ。ニンニク100tでもこれは退散させられぬドラキュラ音楽や。2.ロード・レディズ。新マザースの演奏。どブルース。御大の歌から始まる。囃し手も三人いますからこれはにぎやか。新マザースの特徴は徹底したスケベ歌。来るべきファンク時代を先取りか。ザッパさんのどブルース・ギターは数少ないかと思われますのでここは噛み締めましょう。音はギンギラSG&この頃多用のワウワウ全開。デューク氏の腹の底歌唱も壮絶です。3.20本の短い葉巻。ラッツ・バンド演奏。これがまた最高。シェルブールの雨傘版ザッパ・ミュージック。リリカルでハードボイルド。雰囲気たっぷしだ。誰か映画のテーマに使えば良かったのに。このドラムはダンバー氏なのかな。ブラシだけど。4.ナンシー&マリー・ミュージックは新マザース結成早々のライブから。旧マザースのムードを引き継いだ大馬鹿三太郎セッション。ういー。ギターがのたくるのたくる。あの指が蛇に変身してしまう雰囲気でござる。5.テル・ミー・ヨア・ラブ・ミー。新マザースのオハコ曲。Tレックスでの狂乱コーラスの二人がどがーんと歌う歌う。客席に向かってアピールアピール。これがザッパさんの狙いだったそうで。充分です。そしてロックをやるぞーって気迫も。6.ウッジュ・ゴー・オール・ザ・ウエイ?。新マザース演奏。7色の声色を使ったニセ・オールディーズ曲。旧マザースでは達成できなかった歌とボーカルのくんずほぐれつの展開を堪能。7.チャンガの復讐。ホット・ラッツ・バンドです。腰の座った勝負インスト。実は私、もう少しこのバンドでやって欲しかった気が。だってこんなです。かっこいいったらありゃしない。歴代バンドでももちトップクラスだ。ギターが人の泣き声のようにサックスのように叫ぶわめく。8.ザ・クラップ。連続技でライブでぽこぽこ。ドラムと打楽器だけ。先のライブからかなこれは。9.ルディが一杯奢ってやるんだってよ。新マザースもう一本の機軸による楽屋バンドネタ・ニセ・オールディーズ曲。徹底した個人視点は来るべきSSW時代に呼応したか。ど下品ですけど。10.可愛いいシャリーナ。ラストは新マザースで。珍しくまともなラブソング。色々と事情はありそうだけど。つづく。

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日本盤

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グッヅ

11/27(土)
ウイングスが好きだ
cover
Japanese Tears
Denny Laine
1980

シリーズ「英国シンガーソングライター」

ポール・マッカートニーの長〜い音楽の歴史の中で一番好きな時期と言ったらそりゃもうウイングスの時代です。そのウイングスの歴史の中でずっと変わらずポールちゃんの傍らで影になり影になり(^0^)彼を支えて来たのがこのデニー・レイン氏。そしてこのアルバム「日本人の涙」はそのウイングス時代、73年から80年までの8年間に彼がこっそり録りためた音源を収録したものです。参加メンバーはウイングスの面々、もちポールさんも。ですからこれは裏ウイングス。彼がそこで果たした部分が丸わかり。好きな人間にはたまらん一物だー。オリジナル盤CDは廃盤だけど美味しい所7曲がベスト盤のCDに収録されております。
デニー・レイン。本名ブライアン・ヘインズ。1944年10月29日英国バーミンガム生まれ。幼少の頃はバディ・ホリーの大ファン、1962年にデニー・レイン&デプロマッツとゆうバンドで活動開始。そのメンバーには後にムーブ、ELOに入るベブ・ベバンがおったそう。64年春に解散後ムーディ・ブルース結成。「ゴー・ナウ」の全英ヒットをかます。ポールさんはこの曲が大のお気に入りだったそうでウイングスで一緒にやれて本当に嬉しかったらしい。でご存知のようにムーディーズはシンフォニックな方面に向かおうとしてた訳でメンバーと波長が合わなくなって67年に脱退してしまいます。その後エレクトリック・ストリング・バンドを結成。これも1年で解散。元ムーブのトレバー・バートンとボールズつうバンドを結成。これもいまいちうまく行かず。ジンジャー・ベイカーのエアフォースに参加したりリック・グレッチと何かしようとしたり。けっこう若かった頃は血気盛んで若気頑固だったのかも。苦労したあげく本当に音楽的に尊敬できる、この人とだったら一生ついていけるわってポールさんと出会って伴宙太になったかもしれません。もちろんポールさんも彼を尊敬してた訳で、まるで本当に巨人の星のようです。さて各曲はと申しますと
1.ジャパニーズ・ティアーズ
ポールさんの例の逮捕後に作った曲だそうです。ストリングス以外は彼自身の演奏。ポールさんの長話(多分。ホラも相当入り)を聞いて作ったのかも。恐ろしくハリウッドな日本解釈です。しかしながら嫌味にならないのは一重に人徳。ただのニセ東洋曲に終わらず最高のポップ・ナンバーなのも才能でござる。
2.危険地帯
ちょこっとポールが作っちゃいそうな小品。うーん聴いていただいたらもう納得していただいてくれると思います。あのかわいい感じの。ドラムにウイングスのスティーブ・ホリーさんが参加。
3.クロック・オン・ザ・ウォール
シングル・カットしたら大ヒットしちゃいそうな名曲。最初からメロディにわしづかみされちゃう。バックがド地味だけど。もう素敵でもだえちゃいます。これだけセンスがポールと合ってればウイングスがあんなになる訳だわ。作詞作曲演奏までデニー選手のもの。
4.センド・ミー・ア・ハート
もろカントリーです。ポールさんとの共作。ベースもポールちゃん。リラックスして作ったに違いないす。録音もナッシュビル。現地の名人ミュージシャンも参加の豪華曲。には聴こえないとこが魅力だなあ。録音年は73年です。
5.ゴー・ナウ
ご存知ムーディ・ブルース時代のヒット曲。再演です。65年のヒットで英国では最高位1位、アメリカだって2位まで上昇。オリジナルは熱唱激唱が感動的でした。ここでは噛み締めるように大切に大切に歌う様がたまらん。自分のやった曲を本当に愛せるって羨ましい次第。そりゃもうポールさんが惚れた曲ですから。
6.恋のあやまち
愛妻のジョジョさんに贈った曲で歌もそのジョジョさんが歌ってます。いやうまい。少なくともリンダさんより(^0^)。奥さんに贈る曲が「恋のあやまち」ってのも凄いけどそれを当人が歌うのもまた。ははは。内容は色々恋の過ちを犯す前にあまたに会いたかったわつうおのろけ&自慢ソングです。まーのほほん。ストリングス・アレンジ担当はスピード・オブ・サウンド等でお付き合いのありましたハウィ・ケーシー氏。
7.シルバー
珍しくファンキイなアップ・テンポ・ナンバー。とわ申しましても優しい歌声ですからはい。ドラムはスティーブさん、サックスはハウィさん。ギター・ソロががんがん。上手かったんだ。

B面
1.気にしないで
ウイングスの前のバンド、エレクトリック・ストリング・バンド時代の曲。この盤発売時にゴー・ナウとカップリングでシングル発売されたそう。まったくウイングス以前にこの人はウイングスでした。つうかガツゲトイントゥマイライフぽい。なぜヒットしなかったか不思議。ポールさんてことにして出したら良かったりして。72年に元ゾンビーズのコリン・ブランストーンがカバー。全英15位まで上がるヒットとなりました。そちらのヴァージョンはストリングスがんがんの格調判。メロディ際立ってたなあ。
2.サムバディ・ノウ・ザ・ウエイ
英国伝統フォーク・ポップ調。遠くでトラッドの声が聴こえるあの感じです。リンデスファーンとかギャラガー&ライルとか。だからもち大好き。ずっと浸っていたいぞ。ドラムはスティーブさん。
3.ふたりだけの灯
アコースティック・ナンバー。これも言われなきゃ声の高いポールさんだ。サビが素敵過ぎて言葉になりません。素敵なフルートはサディアス・リチャード氏。
4.オンリー・フィーリング
がんがん行っちゃうアップな曲。2ビート風味のロッキン・ナンバーだけどどうしてもイギリス。そこがもちろん魅力です。
5.ナッシング・トゥ・ゴ・バイ
マル・オブ・キンタイアを思い出します。まるで続編みたい。
6.アイ・ウッド・オンリー・スマイル
きらきら輝いてるハッピイ・ポップ曲。こんな良い曲書いてたなんて。もしかしてけっこうな部分ウイングスで作曲してたんじゃないかと思ってしまった。
7.愛の輝き
ソロ・アルバムなのに結局はみんなとやって埋まってコーラス。そおっとソロ・パートで歌を歌う。どこが突出する訳では無く曲がピカリ。これは才能です。本人には立場的には辛い位置かもしれませんが。
とゆうことでけっして4番でエースで無くて7番キャッチャーなアルバムかもしれません。でも野球が一番面白いポジションはキャッチャーだとか申します。同様に見る側も面白き深きポジション。噛み締めれば噛み締めるほど味が出てくる人徳音楽なんで。それにしてもなぜこれがヒットしなかったのか。しかも今廃盤なんてウイングス・ファンは何をしとるのだー。とか言って自分にも怒りたいす。素晴らしい音楽は必ず残るはずです。まだまだ勝負はこれからだな。デニーさん、もう一回星君といやポールちゃんと一緒にやりませんか?

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11/28(日)
炎高速煙嵐星
cover
The Very Best of Deep Purple
Deep Purple
2000/5/9

シリーズ「直球野郎一本勝負」

ディープ・パープル。ビートルズはビートルズですから、別にしまして60’sはベンチャーズ、70’sはパープルと日本の洋楽ど真ん中に位置しておりましたスーパーなバンドです。何しろ我々世代ではおめ洋楽好きかー?で何?と聴くと10人中7人はパープルと答えていた。いささか、いささか先生でしたか何故か憎めないつうのもパープルであります。こっちだってど真ん中のバンドでは無かったものの聴くと大喜びしてたもんね。また楽器を志す者、特にエレキを学生時代買って何とかものしようとしたものにとってリッチー先生は正に先生、スモーク・オン・ザ・ウォーターのイントロを弾いたことの無いものはおるまい。出来たとばかりバーンのリフに挑戦、玉砕しておら駄目だと諦めた者は多数おるかもしれませんが。とっかかりとして入ってあそこまで何とかと最後まで挑むにたる存在として君臨しておりました。わしだってバンドでコピーしたぞ。スモーク・オン・ザ・ウォーターは「相撲取りなんか俺は負けないぜ」とか歌ったりして。王様か俺は。ハイウエイ・スターではベースとヴォーカルをやりました。あんなん弾きながら歌えるかっちゅうの。一般道路の雲になってしもうた。ドラムはもち、みみちん。ばっちりね(^0^)。ギターはその時だけの人。キーボードはいなくてもう一本ギターで長年の付き合いのT君。そのT君、熱狂的なファンでして何とジョン・ロードのパートまでギターでコピイしてた。二人で併せてる時目が行っちゃってました。わはは。とにかくやっても聴いてもこんな気持ええものは無いわ。サービス精神の塊のような人達だったと思います。リトル・リチャードの叫びのなれの果てのような音楽。喜んでいただければいつもより多く廻してますの染之助染太郎の精神で軽々ところりんころりんフレーズ連発。マペットもくちゃくちゃになって踊るわ。ねえ牛君。君だってかえる君。そして何より曲ですわいな。この居並ぶ名曲群。とにかくキャッチー。サビをど真ん中に端から端まで。わかりやすいぞ。わかりやすいと馬鹿にするものおればでは聞こう。わかりやすくて何が悪いか。こうゆう曲を作るのがいかに難しいか。それが証拠に彼ら自身第3期で苦労の始まり、富ボリン・パープルでは演奏は最高だったもののそのキラー曲が無かった為に爆沈、ゾンビのように蘇り続ける再結成ではかつての域に達するものが作れず存在自体自らを超えることが出来ない模様。いかに理屈言おうとも音楽の肝はやっぱり曲だと痛感してしまうのもパープルです。

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日本盤

別盤(EMI)

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グッヅ

11/29(月)
底抜け脱線POP
cover
Best of Chicory Tip
Chicory Tip
2002/11/21

シリーズ「Glam'」

実は今月の24日が誕生日でして無事?44歳になりました。で洋楽聴き始めて30周年の個人記念日。30年前の誕生日にアイワの9800円のラジカセを買ってもらい最初の日曜日の朝にニッポン放送のポップスベスト10を聴いたのが運のつき、こんなんなってしまったわ。そんな30年経ってきゃあとか喜んで聴いてるのがその頃、知るはずもなかった英国チャートで活躍してたチコリー・チップとは。既にあるものを発見することが新しいことってのを地で行ってしもうた。そのチコリー・チップ。「ソング・オブ・マイ・ファーザー」、「ホワッツ・ユア・ネーム」「グッド・グリーフ・クリスティーナ」の3曲の英国TOP20ヒットを持っております。の内、「ソング・オブ〜」は1位獲得、72年から73年にかけて確実にかの国で人気者だった人達です。結成は61年、同級生の仲良し二人がコンビを組んで仲間を集めてバンドとなり67年にこのバンド名に。そして少しづつ人気も出てきた時に出会ったのが何と後にドナ・サマー、スパークスでビコビコ・テクノのイノベーターとして大活躍することとなるジョルジオ・モロダー氏。彼が大手助けして作ったかの3曲が大ヒットで一躍時代の寵児?になったとゆう次第。私はその3曲はコンピで持ってたものの他は全く知らず何とかせめてベスト盤でもと思ってたら出ました中古が。アメリカからってことで心配してたら届きましたよ。しかも新品で。嬉しかったなあ。安かったし。レーベルは必殺音楽墓堀人(^0^)レーベル、レパートワ。やたら音量があるCDで。ははは。これでもかの23曲。1,2,4と最初の方でヒット出しちゃって大丈夫かなあと思ったら大丈夫、ナイスな曲連発の底力ある連中でした。そりゃ中にはすっとこどっこいあるけれど。そりゃしゃあないわ。23曲だもん。必殺含有率65%なんでそれならもう最高です。なんつってもヒット3曲は何回聴いても最高。モロダー氏のシンセがリフとかソロで大活躍。出始めのムーグかなこれは。単音に命を賭ける。リゾナンスやカットオフ駆使して実に味わいある音色。こんなん今では全く聴くことは不可能なんでそりゃもう貴重です。その貴重な音でやってるのは当時英国でみんなが洗脳されてお魚天国化してたノーマン・グリーンバウムのスプリット・イン・ザ・スカイをどっか基調に置いた音楽。農園サイケのあの曲です。全く持って呑気な大馬鹿野郎で痛快。得意のコーラスはナナナナナナ。これがうなづきマーチに聴こえるのが「グッド・グリーフ・クリスティーナ」。元々はドラマーのブライアン氏が後に移籍したエジソン・ライトハウスみたいなお日様ポップ・バンドで聴いてるとそんな楽しい屈託無い音楽が連続登場して。それにモロダー氏のシンセが急に未来に入るもんだから独自のへんてこ世界に。だもんでもしかして当時勃興してきたグラムの波にものれるんじゃないかとジャケのようにすっとこどっこいな格好をさせられてしまいました。三つ目もおるでよ。マント来て死神博士にさせられちゃって。無理クリで似合ってません。ははは。断れない気の良さが音楽にも出てる。あ、それと基本的にコーラスのハーモニーが出来ません。ユニゾン大攻撃。少年隊とかジャニーズ事務所所属でしょうか。青い三角定規とかも思い出したりして。アコースティックな曲や妙なラテン掛け声入りのやつも入っての総天然色当時POP。確実に楽しいです。ただ通して聴くとここはどこ私は誰状態になるやもしれませんので適当にお休み入れて。CDって無理やり長時間聴かそうとするからそりゃ無茶な時もござんす。我が家のお宝盤コーナー入りとなりました。どですか皆さんも。無理は言いませんが(^0^)。あ、チコリーってのは根をコーヒーの代用品で使う植物のことなんですね。そのカケラ。実にわかってる感じがします。

曲目等詳細

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11/30(月)
ザ・ロック!
cover
Elastique
Stretch
1975

シリーズ「直球野郎一本勝負」

ついに届いたー!。半年待ちました。アマゾンさんで駄目元で注文、で駄目で某所で注文、駄目でそしたらアマゾンさんで入荷、元に戻ったらついにやって来た。聴きたかったす、ストレッチ。だってアナログだと絶望的、値段も9000円近くするんでっせ。密かに人気沸騰の模様です。人気の理由は2.。これがクラブでがんがんかかってるらしい。そもそもこのストレッチ、何者か。メンバーが行ったり来たり入れ替わっていた時期のフリートウッド・マックのアメリカ・ツアーの影武者をしたことで有名。ヴォーカルのエルマーさんはアラン・パーソンズのアイ・イン・ザ・スカイのサイコバブルのあの人です。ここでは叩いてませんがこの後メンバーとなるジェフ・リッチ氏はステータス・クオーのメンバーとなります。一言で言ってそのサウンドは正にロック。最初に聴いた時点から熱くて熱くて火傷しそうだぜ。ヴェルヴェット・オペラちゅうバンドでキャリアを積んでたエルマー氏がギタリスト・ソングライターのカービー君とコンビを組んでロックンロール・リバイバル・バンドのワイルド・エンジェルスつうバンドのリズム・セクション、スンティーブ・エマーシイ、ジム・ラッセル両氏と合体、Anchorレーベルと契約、このエラスチックって盤でデビューいたしました。先の2.Why Did You Do Itが75年の11月に16位まで上がる中ヒット。もちろん英国ですが。上々のスタートっす。その後はヒットは出なかったものの年毎に計3枚のアルバムを出してる。さてこの盤、1.のミス・ジョーンズのディープ・パープルにロリー・ギャラガーが参加して火を吹いてるかのような胸掻き毟るロックで幕開け。エルマー氏のボーカルは丸でデビ・カバのようだ。サビのカウベル連打が燃えるぜ。いやかっこいい。待ってた甲斐有ったです。そして2.のWhy Did You Do It。これだけはヒット・チャート絡みで持ってました。そのあまりのかっこよさにやられてこの盤を狂うほど欲しかった次第。クラブで人気も頷ける大ファンク・ロック。直近の親戚はクライマックス・ブルース・バンドのクドゥント・ゲット・イット・ライト。つうことはジャパンにも。塩辛声に超絶クール・ビートが絡み付く。その生々しさにくらくらしてしまうわ。CBBが翌年、ジャパンが78年。思ったよりこの曲の衝撃大きかったのかも。まあゼップちゅう巨大ファンク・ロック・バンドがおりますが。でこの音を作ったプロデューサーは何とマーティン・ラシェント氏。あのストラングラーズ、バズコックスのプロデュースで有名な方。バズコックスの1stで聴かれる勢い有りながら奥行きがあって色っぽく艶が有って生々しいって音がここでも出現。その人の持ち味って最初から出るもんなんですね。必殺の2曲に続いて飛び出すはグリッター・フォーク?の3.、又もくらくらファンクの4.(ここでのビートはもうミーターズ・クラス)、アコスティックなバラードの5.、突っ走るマペット・ロッケンロールの6.(ギターの音がパンク!)、ジャジイで小粋な7.、でタメにタメてためてためたドファンクの、8.、妙なロッキン・カントリー列車モノの9.、再び静かにアコスティック&ドラマティックな10.スリップ・アウエイで幕を閉じます。スリッパ上って言ってる。とにかく演奏抜群、歌極上、曲も必殺含めて粒揃い、何で大ブレークしなかったか音だけ聴いてると不思議でなりません。がー、多分あかんかったのはやっぱファッションを含めたルックスだろなあ。どうしましょって感じなんで。あとレーベルがAnchorちゅうのも。後はエースぐらいしか思いつかない大きいとことは言えんのでプロモートが。これで件の曲がアメリカでもブレークしてたら運命は大きく変わっていたかもしれません。でもいいや今となっては。しゃあないし。とにかく期待通りの魅力バンド。出来たら全部聴きたいす。それと初期ジャパンが聴きたくなってきた。猛烈に。

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