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今日の感謝盤一覧2005.9下

 

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9/16(金)
夜の物語
cover
Night Magic
Lewis Furey
1985

シリーズ「ハスラーのタンゴ」

愛と夜と退廃の番人、カナディアン・フレンチのルイス・フューレイ氏の1985年カナダTV映画「ナイト・マジック」のサントラ盤です。先日偶然中古CD棚で発見、けっこうなお値段だったけど何だこりゃル、ルイスさんのかーと買ってしまいました。どう検索してもアマゾンでは発見出来ずこりゃ廃盤か感謝出来んと諦めていたら、な何と日本のピクシーズ・プロダクションとゆうところで完全日本語対訳付で発売されているのですと。凄い。何枚売れたのだろうか。とても商売になるとは思えず、この前のクリス・ホワイト氏の盤を出してらっしゃるところもそうだけどその熱情に全く感服いたします。さて「ナイト・マジック」。フランスに移ってパートナー、キャロル・ロール嬢とミュージカルな活躍をしてたルイスさんが共に母国に戻り音楽ばかりか監督もしちゃったとゆう大力作映画。全歌詞担当はレーナード・コーエン氏。憧れの大先輩と組んで力が入らぬ訳が無かったろうかと。しかしこの人に全て任して映画を作らせようなどとゆうカナダのTV曲も凄いな。どれくらいの知名度がかの国ではあるのでしょうか。サントラですからセリフとか入ってのとか思ってたらこれがまた全部歌と真正面インストのテンコ盛り。70分以上CDにぎゅうぎゅう詰まって入ってます。これだけ音楽漬けの映画っていったい。どんななんだ。もちろん見てー。聴いちゃったから余計だ。長いから息抜いてる箇所もあるやに思わばこれまたそんなんは一切無し。それまでの全ルイスな音楽がびっしり。聴けば聴くほどその素敵さにくらくらしてしてしまいます。80’sのテクノロジーの誘惑も全く関係無く腰が据わった音色とアレンジ、これぞ渾身の作だと思う。ファースト・ソロ・アルバムはそりゃえらいこっちゃな盤で人生レコードにすっかりなっちゃってるけど、これも来るぞ来るぞの予感有り。濃いです。濃いだけに。対決し甲斐充分。あ、こんな面もあったのかつう穏やかなスティーブ・ハーレイ兄貴のような曲もあったり。ああ、歌詞が気になる。サラヴァ原盤の輸入盤中古だったもので。しかしまあ言葉には言霊が宿ってるもんな。聴き込むごとに作った熱情は音いろだけでも充分染み込んで来てます。皆さんは是非日本盤で堪能してください。最初からこれ行ってもOKかとも思うけど、少しでもルイス氏の音楽にやられたことがある方ならなおさら。余すところ無く魅力発揮の大傑作と確信いたします。あ、そうだ。退廃の香りは今回はさほど感じず。意欲が湧いて湧いて、飛び越してえらくポジティブな喜びの音楽と感じました。ジャケット内に載ってる手のひらの玉の中の小人バレリーナの場面。見たいなあ。

曲目等詳細

9/17(土)
恋のブギー
cover
Get Up and Boogie
Silver Convention
1976

シリーズ「完璧なシングル」

今週の「完璧なシングル」は
「恋のブギー」、76年作、バーイ、シルバー・コンベンション略してシルコン。
何でなんだーと各所に非難の声ひろみゴーゴーの声聞こえるほほーい。完璧です。ただしベクトルがあっちゃらほいの方向で完璧。シルコンさん、出身は西ドイツ。女人三人組。ベニー・マクレーンさん、リンダ・トンプソンさん(リチャードさん妻とは別人28号)、ラモナ・ウルフさん。その登場は衝撃的でした。なんつたって看板のお三人さんに歌わせない。仕掛け人はシルベスター・リバイ、ステファン・プラガー、そしてマイケル・クンゼとゆう方三人です。資料全く発見出来ず。ミュンヘンのレコード会社スタッフであります。会社から大変です売上げ不振でここままだと倒産です早急にヒットシングル出しなさいと指令を受けました三人、いかーん家では父ちゃんメシと泣いてる子供もおるこのまま失業したらたまらんと知恵を絞りました。何てたって失敗は出来ませんから今一番売れそうな音楽は何かと。アメリカで売れればそりゃ一番嬉しいけどあそこはヒットするまで時間がかかりますから仮に行けてもそれまでに会社持たないかも。てこたぁ目指すはイギリスだ。イギリスで外国ものでやたら人気があるのは・・・バリー・ホワイトさんだ。でもあのキャラに匹敵するものはいくらなんでもおりゃせんので音楽をいただこう。一番美味しいとこだけで。でもなー音楽だけだと花が無いからなあ。花と言えば女人だーな。と西ドイツ湘南動物プロに電話、やって来たのは犬とキジとサル。キビ団子上げていざ鬼が島に。じゃ無くて来たのはベニー、リンダ、ラモナさん。じゃ歌ってみなさいとオーディションしました。ああああ。やべー。何とか歌えるのはリンダさん(推定)だけじゃ無いか。困ったなあ。実は急ぎで集めろと言われたプロダクションの担当者、歌手で手持ちはリンダさんだけ、苦し紛れにその場にいたモデルさんを適当な理由言って(ケーキが腹いっぱい食えるとか)誘い、あと一人か、ええいお前行けと会社受付でぶっちょづらして座っていたベニーさんを美容院に連れていって形作って派遣したのであります。で、困ったプロデューサー、マイケルさん。ステファン、シルベスター両氏になるべく歌わせない方法でヒット曲作りなさいと命令。くそこんちくしょうと作ったのがシングル第一弾「セイブ・ミー」だ。歌はリンダさんが3回歌ってしもたよ。そしたら来たね奇跡が。全英チャート最高位30位のヒット。その売上げでミュンヘン・たけふじに30万円マルク支払って倒産は免れた。よしこれで一挙に復活だと作ったのが第2弾「フライ・ロビン・フライ」。全英では最高位28位とさほど変わり映えしなかったものの何とアメリカでポップ・チャート1位になっちゃったよ。大金入ってきて会社の玄関には虎の毛皮の敷物ひくはミュンヘン・ロンドンで社長は「しゃっちょーさん、しゃっちょさん、ケーキ(景気)いいねえ」と三遊亭好楽似のホステスさんに大もて。スタッフの三人だって子供に廻らない寿司を食べさせるはミッキハウスの服着せるはミュンヘンあおやま学院に入学願書出すは大変なことになったので、返す刀でさらなる大儲けををたくらんだのがこの「恋のブギー」です。手口は「フライ・ロビン」と全く同じ。ただしあの時は大丈夫かなあこれでと全員が何となく思っていてそれがたまらんダルーな退廃生み出してそれでまあ大ヒットしたんだけど、今回は自信に溢れて、やや元気。冒頭から「ザッツ・ライト!」。「これでいいのだ」と宣言。ふいを突かれた聴衆はそれでいいのかと思ってしまう。で歌うは「起きて、ブギしなさい。」。フライ・ロビン・フライも「飛べ、コマドリ、飛べ」でしたから、力技の命令口調再び。聴いてて疑問を感じ始めた頃に再びキメで「ザッツ・ライト!」。ビートはえらいものを発明してしまった。オクターブ・ベースつう技。チョッパー奏法からヒントを得て返しの音を強調したこれ、黒くない人でも何かファンキーになれる。世紀の大発明で後にロッド・スチュワート「アイム・セクシー」、ヴィレッジ・ピープルさんらによって益々開花いたします。シルベさんの華麗なるピアノの調べ、切り込むフィリー風弦。展開では「ブギー!ブギー!」と「ザッツ・ライト!」。全歌詞はこの3シラブルだけ。律儀にも裏ジャケに歌詞のってるよ。で主役の(はずの)シルコン3人お嬢。さぞかし楽かと思わば、歌ってない時でもボーっと突っ立ってる訳には行かず、一応踊ってなきゃいけません。しかも時々は適所で声を出せねばならないので忘れそう。インスト・パートが長くなるとえんえん踊り。つい今夜はオリジン弁当でノリベン買って食べたいなつう思いが顔に出てしまい。特にベニーさんは。ギャラは一回歌いで1万5千円税込みが売れても売れても変わらなかったののでこの後2年やって受付嬢に戻りました。ザッツ・ライト。

シングル盤ジャケ

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9/18(日)
マシュケ灘
cover
Samba Esquema Novo
Jorge Ben
1963

シリーズ「FunX」

1940年12月29日にブラジルはリオでジョルジ・ベンとして生まれジョルジ・ベンとして育ち、誰に教わることも無く歌を書き、ギターを弾き、マシュケナダとゆう曲が評判となりヒット、ジョルジ・ベンでデビューしたアルバムがこのサンバ・エスキマ・ノーヴァです。私はこれでベンちゃんのアルバムはアフリカ・ブラジルで高校時代どっぷりはまって以来7枚目。ファンだファンだーとほざいていたのに何とこの1stはまだでした。ベストでマシュケとか聴いててすっかりその気になってたよ。恥ずかしい。全くもってえらいこっちゃな盤でした。もしこれを10代に聞いていたら今こっちに進まずあっちへすっかり行っていたかもしれぬ。それほどどでかいインパクト今感じ。アビーロードとかグッバイイエローとかを最初に聴いた時と同じくらいの得体のしれないまいった。とにかく曲が圧倒的に魅力的です。セルジオ・メンデスで有名になりましたマシュケナダを筆頭に日常誰に言われるで無く鼻歌してしまう。まるでわからん言語なのに覚えやすくてそれもこれも限度を超えて曲が素敵だからだな。マシュケは「♪終わり〜やな〜あぽーあぽーあぽー」、2.の「チン・ドンドン」は「♪ちんちん〜ちんちん、私のちんちん〜ちんちん」ってやばいぞこれは外で歌っちゃ。3.でもちんちんは出て来る。4.の小唄風小粋さは背筋に鳥の肌立ちますし、何よりも今回改めて魅力的だよーと感じたのがコンスタント・レインの英名を持つ5.のシェビ・シュバ。じょびじょばにあらず。手口はマシュケと同じなんだけど。この泣き節。胸掻き毟られる。バックは当地のジャズ・コンボつうことでまークールでかっこいい。闇夜のピアノに、カシーンカシーンとドラムが、ずずズズと腰ベース、ベンちゃんのチョポチョポとした生ギター、鈴虫のようなストリングス。ゴジラ映画ダンスキャバレー場面のラッパ隊。なんちゅう快感だなんて浸ってる内にあっとゆうまにA面終わっちゃいます。B面は軽快な「ほーざ、メニナ、ほーざ」で始まり。大体がタイトル名連呼出来れば歌えるのがまたいいんだよな。音質もまたバカいいんです。空気まで録音したかのような。時と時間と空間を超えてそこで聴けるよ音楽を。8.は「君はもー、ほら狭い背〜、君はもー、ほら狭い背〜」て言われてもどうしょも無い事態をそっと優しく。9.では天国のフルートソロ聞けて、あれだこのビートはスティーリー・ダン「ドゥ・イット・アゲイン」好きな人だったら一発。10.ア・ダンバではキメで歌に深くリバーブ入り。ダブ化。この技各所に登場するんですけど、まったくこちらも連れていかれそう。その遠くからまた戻ってくるのが11.の美人は泣かないめにーーーーなーー。段々加速するんです。その様が何ともスリリングで。木の葉舞い散る冬の街歩いてて走り出す感覚か。最後はハードボイルドな「君のせいで」。こちらの面もあっとゆうま。当然アフリカ・ブラジルのように過激さはありませぬ。あくまでも穏やかで。肌触りはおしゃれ。原宿とかのブティックでかかってもおかしくは無いし、喫茶店でかかったらのけぞるだろな。しかーしベンちゃんは全く最初からベンちゃん。ファンキーです。グルーヴ大魔王。この魔法に取り付かれたら逃れるすべは無し。また、さらにはまっちゃたよ。これからもっと聴けると思うと楽しみで楽しみで。でもこの盤はそれでも肝だなきっと。ジャンルを超えてどの方でもKOしちゃうウルトラ・アルバムだと思います。今年の自分ベスト10入り即座決定。

曲目等詳細

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9/19(月)
油かたぶら
cover
Abracadabra
The Steve Miller Band
1982

シリーズ「ヒット王」

スティーブ・ミラーはん。もう大ファンっす。あのコブシ歌声聞いてるだけで幸せ、目が曇りっぱなし。そんなんさせたのはあまりに素敵な音楽仰山作りはったあんたのせいや。76年の「ワシの爪」で悟りを開き一皮剥けてぷるるんお肌になりました。以来見つけたその境地を押し進めて惑う事無し。どかんと大成功の「ワシの〜」、「ブック・オブ・ドリームス」のあと慌てず騒がず4年半の修行にまた入り、出したのが前作「サークル・オブ・ラブ」。これまたえらいアルバムで削ぎに削ぎ落とした音がもう侘びサビの世界に突入していたよ。まるで偉いお坊さんの説教をしみじみ聴いてるがごとし。あまりに浮世離れしてたもんで、バンドのメンバーの弟子たち門弟が言いました。「お師匠様お師匠様そのまま先に行かれますと最早我々ではその光を見ることが出来ません。どうか戻って来て下さいマシーン。」するとミラー師曰く「大丈夫だいじょうぶ慌てない慌てない母上さま〜。その橋の端を渡りなさい。」「橋の端ですね。イタコ〜・・・わかりませーん。」「こうゆうことじゃ。おめーらが曲を作ってみなさい。ワシがどのようなワシかおめーらが感じるように。」と師のたまわく。それでバンド活動の最初からお側で付き合っているドラムスのゲイリー・マラバー氏、みんなと相談して作りました全10曲中8曲。師、うんうんと頷き「さすればワシも頭の2曲を作ろう。」とちょちょいのちょい開けゴマで出来ましたのが4.「お手上げよ」とゴマまんまの2.アブラカタブラ」。合わせて80’sミラー・バンドの快作ここに完成。デジタリーな新波の嵐にもいささかも揺るがずそびえ立ちますミラー節、メンバー作の曲の数々は言われなくちゃわかりませんミラーさんと完全同化しております。もしくは師の歌声が乗っかると師の物になってしまうのか。最早わからずどうでもよく。あのドラムの音、ベースの音、オハコのスペース・シンセサイザー、高い声で歌い低い声でハーモニー。心地良ければどうぞここにお入り。ミラー氏提供の2曲、さすが満を持してのもの極め付けです。あ〜ぶらーあぶらーカタブラ。言葉メロディの達人の妙技に酔いしれ。あーたこのギターソロ聞いてみなはれ。行っちゃってます。毎度毎度予想を超えたそのフレーズ。まいった。さすが電飾空中ギターを弾く男。サービスであの左右に飛ぶスペース音も。ああ、ありがたや。コブシを堪能するなら次のサムシング・スペシャル。これまたオハコ技のフェイドイン入り。滅私しつくした一人二人ボーカル。弟子たちのこの音楽に賭けた愛情をひしひしと感じ。親父も嬉々としてるさまにこちらも幸福です。心意気にお返しした次の親父の曲もまた極上。「お手上げじゃお手お手お手上げじゃ」とのたまわることはこれだけ。気が付けばこれはスカではないか。いつのまに会得したの。もしやスペシャルズとか好きですか。なーんか似てますポールのマッカートニーさんに。ですからビートルズ調味料もチラと覗かせたりして舌出して。それは6.の「シングス・アイ・トールド・ユー」。ロックパイルの臭いもする。次の「女心と秋の空」はこれまた・・・・気が付けば全曲シングルOKではないか。切が無く幸せ満載、バンド全員ミラー寺スティーヴ宗の力総結集のこの大傑作アルバム。楽しまいでか。古馬になって益々元気、G1連勝街道驀進です。

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9/20(火)
どファンク
cover
Machine Gun
The Commodores
1974/7

シリーズ「FunX」

ずっと欲しかったコモドアーズの1stを買うことが出来ました。いやCD化はされてるんですけど値段の関係でどうしても中古LPを探してまして。CD自体安いんで差額はそれほどでも無かった。ケチだぜワシ。コモーズの何が好きかって言ったってそりゃもゴリゴリのファンク。後期リチ夫のでろりんバラードは勘弁。それでもイージーまではイカしてたんだけどあのスリー・タイムズ・ア・レイディにはさすがにまいった。さー1stです。結成は67年アラバマ州で。地元の2つのバンドが合体して誕生、しばらく南部と東部の大学コンサートで活躍、最初に人気に火が付いたのがヨーロッパだってんだから妙にワールドワイドだ。ロンドンのクラブや地中海遊覧豪華客船のハコバン、ゲットそこでの評判をひっさげて帰国。待っていたのが70’sのニュー展開を求めていたモータウンのお偉いさんたちでした。まずはジャクソン5、エディケン、スティーヴィー・ワンダーさんらとパッケージ・ショーの毎日。知名度アップにいそしみ、レコーディング・セッションで腕を磨き、満を持して74年にこのアルバムで登場です。全員が曲書けてそれぞれ微妙に味違うだけに最初から波乱含み、プロデューサーも3チームとどれが受けるかさーお立会いって感じかな。最初に当たったのはヒット第一候補の鍵盤奏者ミラン・ウイリアムズ君作のインストでした。1.のマシン・ガーン。ジミさんのとはもち同名異曲す。これ全日本プロレスの何だったかな次回シリーズ外人予告の音楽だったかな、ワンダーさんの迷信の路線をさらに華々しく開花させるクラヴィネット&ファンキ・シンセ大爆発の曲。つっかかるようなドラムス、ぱたこんコンガ、ぺろりんギターのグルーヴに乗せて踊る踊るクラヴィ。これだぜベイベ、コモーズは。2.はベースのロナルド君とペットのキングさんの曲。辛い辛いメロの黒々ファンクね。3.は全員作。これまたどファーンク。ブルース転じてファンクとなるがよーくわかるメロディ、ギター・リフに絡むラッパ、それとユニゾンのハーモニカはウォーの快感継承ですこれがまた気持ちよか。ポンプ・ベースもばりばり登場。シングル・カットしたもこれだけ辛いとポップ・チャートではさすがに最高位75位止まりです。黒チャートでは最高位12位。4.はミラン君作、一大ブームとなりました「ザ・バンプ」。アメリカ漫画でよく出ます擬音「BOMB」とか、その一つが「BUMP!」。ソウルに不可欠なのが踊り、尻や肩やあっちこっちをぶつけてお尻あいになろうつう直球ダンス・スタイルの代名詞曲となりました。日本でも確かコモドアーズって最初はバンプのバンドって感じでキワモノ一発屋さんイメージがあったかも。それだけインパクト強し。時は経てど腰がムズムズしてくる永久のスケベソングです。音楽って特にノリノリのやつは何かしら参加したいものねえ。歌、演奏したいけど出来ないなら踊り、そしてまたはメロ歌いが無理ならしゃべくりラップって。ですからラップって踊りみたいなものでこれだけは特殊じゃ無かったかと最近思う次第。特殊で光るみたいな。ってこれは余計でした。A面ラストはこれもミラン君、クラヴィ大活躍のマシーン・ガーンおまけ編。A面は見事に統一されたどファンク・サイド。至福の時を過ごせます。裏返してB面。あらー雰囲気全く違い。6,7はパム・ソイヤー&グロリア・ジョーンズとゆう英国ソウル勢作制作。グロリアさん????マーク・ボラン氏の奥さんじゃないか。パムさんはダイアナ・ロスお嬢のラブ・ハングオーバーを作った方。なんつうか哲学的つうか不思議にドラマチックな2曲です。7.なんか「人間動物園」だもんな。SFだ。歌詞見るとかなりシニカル。曲はコミカル。8.は戻ってミラン君のファンクで、無常なほどの辛さぶり。ガキの頃はこのディープさに付いて行けなかったけど慣れましたからこうゆう濃いのがめっきり美味いです。ラスト2曲はリッチーさん主導で。とは言ってもまだバラードしてなくファンク。でもミラン君のとはまるっきり味が違い。かなりディープはディープだけどどっかバックが噛み合って無いような。ドラムスが特にギクシャクしてます。この辺、仲がいいとか悪いとかあるような気がしたりして。元々2バンドが合体だもんな、色々人間関係あるのかも。ラストのスーパーマンもシングルカット。そのあたりの影響もあったか全然あかんでこれでしばらくミラン君のファンクがバンドのど真ん中となり私も大喜び、がっちりはまった時のコモドアーズ・ファンクはもう最強なのだ。

曲目等詳細

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9/21(水)
素晴らしすぎて
cover
U.F.O.
Ron Davies
1973

シリーズ「あんふぉーげった房」

最近再発CDが少ない少ないと嘆いていたら出ました。極め付けのものが日本から。ずっとLPで探してたのがまさかCDで・・・20年ぶりの再会、嬉しくて毎日聴き狂っております。その人はロン・デイビス氏。レイ・デイビスさんと間違われて印税持ってかれそうになった方。この73年リリースの彼の2ndアルバム「U.F.O」は一言で言えば「隠れたスワンプ名盤渋い」。くわなんつう消費された陳腐な語彙だなや。一言で言いたくないぞ。そうだデビッド・ボウイ「ジギー・スターダスト」アルバムの中であの何も欠くことが出来ないアルバムの中で唯一の他の人の曲「イット・エイント・イージー」を書いた人です。スリー・ドッグ・ナイトもアルバム・タイトルにした。マリア・マルダーさんのロング・ハード・クライムの作者。あのとろとろの。銭金抜きでミュージシャンが歌いたくなってしまう曲を作ってしまう人です。私が始めて出会ったのが79年。キングから出た「A&Mロックスペシャルコレクション」つうシリーズで。これが凄くてラインナップがルイス・フューレイちゃんの1st、ジーン・クラーク氏のホワイトライト、ギャラガー&ライルとか、そしてこれ。噂を聞いて3枚買ってしまった。ルイスさんジーンさんこのUFO。確か2000円以下だったとは言えどっから3枚ですから。どっから金集めてきたのか覚えてないよ。もう3枚ともはまりにはまって人生盤に。しかし後でバンド始めて、ライブのチケットノルマ支払いににっちもさっちも行かなくなって売らなきゃいけなくなってしまいました。悩みに悩んでルイスさんだけ残して売ってしまった。その後、ジーン氏の盤は無事CDで取り戻したんだけどこれだけは・・・・泣きながら半分諦めていたのだけど。真面目に働いていればいいこともあります。ついこないだ8月に紙ジャケで再発されました。ありがとう長門さん。詳しい経歴などは日本盤なのでライナーにばっちり。お読み下さい。試聴リンクはロンさんのサイトで。この盤の曲は無いのだけど声だけでも。とにかく素敵ですから安心して行っちゃってください。大体の様子を把握して覚悟して買った方は1曲目の「アイ・ワンダーふにょになくにゃ♪」最初の歌声のかすれでもうやられちゃうはず。何と澄み切った曲でありましょうか。ぴよーんって入るスライド、はふはふ入るハーモニカ。LA産なんだけど、この頃のLAはカエル湿地帯だったのか。2.のロング・ハード・クライム。言語に絶するスイートさです。マリアさんのも絶品でしたがオリジナルのこれはもう。3.フラップジャク、5.イッツ・ア・ライ、7.イット・エイント・イージーの抑えた白ソウルにぐわーと高揚、して特に特に先のロング・ハード〜や4.ミスティ・ローゼス、6.のキャナイ・カウント・オン・ユーの静かな曲の味わいたるや、眼前にジャケットの風景、夕日の山でテンガロンハットをポーンと投げ出す、あははあれがUFOだよが見えて来ます。果てのメロウ。プリンス・メロウなみ。しかしこの空気感。ロンさんつうイタコ通じてこの時間のアメリカの木々、人々、風景が歌いたがっていたような。不思議な瞬間が今でも生々しくやってきて。隠れ名盤の噂を聞いて何枚も挑戦して、中にはうーんと悩んじゃうのもあったけど、これだけは、隠れてたんだなあと全て納得の上で自分の人生盤になってしまう。貴方が聴いたらまた別の風景が必ず見えて来ます。今回逃したらあと15年はまた行ってしまうかも。脅かすけど。ははは。

曲目等詳細

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9/22(木)
ソウル・ショー
cover
Live
The Spinners
1975

シリーズ「ブラック道」

秋だソウルだとろけましょう。世の中思ったよりヒップホップって人気があるようです。なんつたって普段は閑散としてます近所のレコ屋さんがヒプホプセールをいたしましたら整理券配るって。嘘だろうと思ったらセール後の昨日でも残り物を探して店は若者で一杯。びくりしました。それにしても段ボール2段積みで売ってるよ。売るほうも買う方も音盤をどない思ってるのか。素材に過ぎないんだろうな全く。そんな己主人公の為音楽と全く正反対にありますのがこのソウル。フィラデルフィア・ソウルです。ビートはさほど強烈じゃないけど熟練の歌とコーラスで極上の演芸お届け。そして主人公は美しいメロディの曲です。さーこのレコード、デトロイト出身のフィリー・ソウル・グループ、スピナーズの7枚目、LPだと2枚組、CDだと丁度1枚ぴたしとゆうもの。ライブです。場所はテキサス北東部にあるクラブ「ラテン・カシーノ」。実は私フィリーソウルのライブ盤は初めてでしてどんなんかなーと思ったら、あははこうなのか、予想を裏切るつうか逆にやっぱりとゆうか。殿様キングスのショー見たらこんな楽しさなんじゃないかな。アーティストって言葉とは丸で無縁の芸人世界。来たお客様をとことん楽しませてなんぼだい。華麗ながらクール、プロの司会者、アメリカ玉置博さんのレデーズ&ジェントルメン、ジス・イズ・まいてーまいてースピナーズの声にのってルックスもっさり着飾ったナイス親父たち登場。このメリケン玉置さんたびたび登場してくれてこちらのロックライブ気分を素敵にぶち壊してくれます。最初はガーシュイン作のグッド・オールディーズな「魅惑のリズム」をさくさくっと。そしてこの時の最新アルバム「新しき夜明け」から2曲たてつづけに。2.俺のスタイル。3.「リビング・ア・リトル、ラフィング・ア・リトル」。これは最新ヒット、否がおうにも盛り上がるぞ。大好きですこの曲。♪ちょっとだけ生活し続けてちょっとだけ笑って。なかなか難しいよ。って。このメロに乗って歌われると染みるよ。この歳になると余計。続けて4.ワン・カインド・オブ・ラブは73年のヒット曲。で5.は、待ってました「ゼン・ケイム・ユー」。全米1位。私も一番好き。スタジオ作ではあのアメリカ研ナオコ、ディオンヌ・ワーウィック・ういっとにーおばさんとの共演で、せっかくライブ収録なんだから来てくれよーと思うも多忙の為不在、代わりに登場しますのが先ほどの3.「リビング〜」の作詞をなさった方、リンダ・クリードさん。元歌手とゆうことでこれがまた素敵な歌いっぷり。ディオンヌさんの歌い方継承で違和感全く無く。いやもうアメリカ、奥が深いです。どかーんと盛り上がったところ6.はぐっと腰を落としてしっとりバラード。セイディ。これがライブのソウル・バラードだちゅうの。親父の額に玉の汗。7.「気をきかせてよ」。は本格フィリー入りしたスタート地点のシングル。噛み締めての7分間。後半、サム・クック、オーティス・レディング、アル・グリーンさん登場。物マネだよ。イエー。8.「フィラデルフィアより愛をこめて」。72年の大ヒット。♪ういずゆううって裏返るとこが売りです。全員くるくる踊ってスタジオ作よりアップテンポ、がっつりノリノリだで前半終了。わー大拍手。皆さんおトイレ行って一休みの後半戦、司会のバービスさんによってフィリー・ソウルを支える作曲家トム・ベルさんの紹介、バンドのMFSB紹介。やんやの喝采をもって。そして始まる9.は大サービス、エンタメ大会スーパースターメドレー。トム・ジョーンズは登場するはマーベレッツは出てくるは古のミルス・ブラザースも、シュープリームスまで。おっさんがダイアナのロスさんの真似してるよ。こりゃ映像でも見たい。そっくりだし。そしてプレスリーちゃんとルイ・アームストロングさん。鍛えに鍛えた芸人根性に感服いたしました。ぐっとくだけた所でアルバム「マイティ・ラブ」から大作バラード「ラブ・ドント・ラブ・ノーバディ」。アナログだと真ん中で面変わりの10分間。これはCDでさらにじっくりがいいな。ラストはトッド・長顔・ラングレンさんもカバーのマイティ・ラブで。絶頂に見事達してスパっとエンディング。見事なるソウル・ショーです。曲が全部キャッチーな上にこのサービスぶり。これが全く陳腐にならず生き生きしてた時代の何と幸せなことよ。がっちり楽しんで、さー家に帰ったらオリジナル・アルバム聴こうってなるよな素敵なライブは。

曲目等詳細

試聴はここで

9/23(金)
どや
cover
A New World Record
Electric Light Orchestra
1976/11

シリーズ「桜の木クリニック」

エレクトリック・ライト楽団の6枚目アルバム「オーロラの救世主」です。ベストな陣容打ち揃い溢れんばかりの創作意欲で時代の音楽天国の真っ只中、そりゃもうビッカビッカに輝いているよ天空に。まっかっかに熟する一歩手前の一番美味しい時期で私も前作と並んで一番好きなアルバムです。ELOでどれか一枚と言われたら迷わずこれをお勧めいたしちゃう。ノリにノってますから、シングルは3枚もカットしてヒットしてしまいました。9曲中3曲。しかもその他のだってカットしちまえば行っちゃうんじゃないかってものなのでそんならアルバム買っちゃえってんでプラチナ・ディスクとなりました。そりゃそうだ。これが売れなきゃ何が売れるんだ。大納得。素敵な音楽聴くと虫唾が走るって方以外(いるのかー)買って皆さん幸福に。製作総指揮はもちろんジェフ・リンさん、エンジニアには懐刀マックさん、録音はすっかり本拠地ミュンヘン・ミュージックランド、ストリングス・アレンジはアンドリュー・パウエル氏と並ぶ白の二大弦魔術師ルイス・クラーク氏。忘れちゃいけません気が付きゃ最後の活躍となってしまってるかもコーラスのオーロラ三人娘隊。この方たちのポイント高し。この素人臭さ満点な歌声あるからブリテンの盤だべさ。1曲目はお約束インスト、待ってました広げるだけ広げた大風呂敷、NHK男性混声コーラス隊うおーと思ってたら、さらっとすかして歌に突入、お調子お座敷シャッフルの「綱渡り」。手拍子と三人娘の「ルックラン」「へへへい」の箇所で皆様もご参加を。「ヘヘヘイ」はELO丸C印です。で、気持ちをごーんと上げたら来るぞ来るぞこれまたお約束のキラー曲が2曲目で。「テレフォン・ライン」です。完璧さん。これは改めて130ページを費やして感謝させていただく所存。出て来い所存ぱぱらぱー。3.はアホだねぇこれだからこの時期は好きですのバカアイデア、ロックで踊るベートベン鈴木。定番ロックンロールのメロディをくいって出来るのはこれが出来そうで出来ないことだと思います真から。嘘だと思うならやってみてごらんさい。できん。くいって。4.は初期ムード満点のメロ持つSF大作「ミッション」。この歌詞世界をお馬鹿に展開させて次のメルマガ小説やらかしていただきます。「おやじちゃん」て言いますよろしく。「うーらうらら、うーらうらら」と山本リンダしてるのが5.のソー・ファイン。無理やりな16ビートも得意技ですけ。対岸に見えてますおやじソウルの華麗弦も掌中にホッピー割。そしてフロンガス破壊装置を備えた電飾ELOが下から高くたかーく登場、オーロラの救世主「リビン・シング」。「♪敵の手〜」。これまた三人娘大活躍!一緒に合いの手入れたくなる曲「おーていきんていきん」金の鳩賞受賞曲受賞。こんなポッピイな曲次から次へと作れたら夢の夢だよなまったく。7.は路地裏のネズミの夢、スペクター印のドラム素敵な「天上仰視」。ぐっと暗転の後、どかーんと爆発8.のどやで。ムーヴ時代に物したこの曲、徹底的にやらねば勿体無し。3コード・ロックの稀に見る大傑作です。これも完璧さんなんで改めて145ページを費やしてやりたし。ただしシングル盤ゲット出来るかな。当時買っておけば良かったわ。最後はロッキーホラーなエンディング・ナンバー「シャングリラ」で。♪しゃんぐりらしゃんぐりら・・じゃないよ。あれも素敵だけど。その辺にある筆思わず持ってペンライトしたくなります。先端に火を点けて。ぽよよーんとしたギターソロはFABな4へのおまんじゅう、いやオマージュか。あんこたっぷり。完全に終わって何とも言えぬ満足感いただき、音楽の満干全席こんなにお安しゅういただいて申し訳ありません。宇宙に出る前にこの余韻をたっぷり楽しませていただきます。ごちそうさまでした。

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外盤

9/24(土)
デイビーの歌う
cover
Daydream Believer
the Monkees
1977/8

シリーズ「完璧なシングル」

今週の「完璧なシングル」は
「デイドリーム」、67年8月にアメリカで大ヒットしたモンキーズのナンバーです。
ジャケット左手上をご覧下さい。「デイビーの歌う」と書かれております。何で猿ばっかり歌うのー私のデイビーきゃあの声に答えてのシングル。そりゃまあ猿ズだからしょうがあんめえよ。猿が歌うのはー。しかし満を持しての登場。イギリスはビートルズの大爆発に対抗して全アメリカ音楽界の力結集しての対抗馬モンキーズのキラー・シングルだ。作は元キングストン・トリオのジョン・スチュワート氏です。まずこの曲をやろうつう審美眼に感嘆。どのルートから発見したのだろうか。ご本人のヴァージョンは71年初出ですし。元々もう若くは無いいつまでも白馬の王子様を追いかけてもしょうが無いよ元キャンパスクイーンさん、生きる為には眠くても6時に起きなければならないつう見事なる親父ソング。ジョンさんはそれを思いっきり地味なアコギター中心のアレンジでしみじみ歌ってます。これがまた素晴らしく、当然だいぶ後になってからオリジナルを聴いたんだけどカミナリどっかーん、「WA、WATER」とヘレン・ケラー演じる北島マヤ(フジアナにあらず)状態になってしもたよ。こうゆう歌だったんかって。同時にモンキーズ版の素晴らしさも実感。この歌をあのほんま夢のヴァージョンに変えたとは。まずは張本人はデイビーちゃん自身です。タンバリーン片手にくねくねナイスな踊りだけじゃなかった。歌詞を一箇所変えました。2番の2ヴァース目
「♪Now You Know How "Happy" I can Be」
ここは元は
「♪Now You Know How "Funky" I can Be」
だっただよ。いまや君は僕がどれだけファンキイになれるか知ってるだろ。つう。ファンキーてのはここでは「タフで泥臭く」って意味と聞いております。純粋な夢ばかりでは生きていけないよと。それをデイビーさん、どうしてもハッピーと歌いたいと。「いまでは君は僕がどれだけハッピーになれるか知ってるだろ」となって。一語変えただけで歌の意味ががらり変わりました。ちょっとばっかしグチこぼしてるけどそりゃもうポジティブ、未来は明るいソングに。メンバーの中では競馬の騎手挫折つう唯一のイギリスからの出稼ぎ人デイビー君の心からの気持ちそこに現れて。全く音楽って不思議。曲ってものは作られたその瞬間から作者の手を離れて歌う人、そして聴く人によってさまざまな光を与えられるものだと実感いたします。作ったジョンさん自身もその機転にびっくり感心してましたのをTVで拝見。しかし彼は彼で頑固に自分の歌詞をぶらさげてギター一本、今も全米を歌い歩いているのかな。
そんなデイビー君の気持ちを汲んで夢のようなアレンジをしていますのが、ジャズ・ミュージシャン、ショーティ・ロジャース氏。50’sのクール・ジャズ、ウエストコースト・ジャズの重鎮トランペッター。この方に頼んだっつうのも凄い。ビロードのように折重なるラッパ、弦音の一つ一つにでっかいアメリカ音楽が見えてくるようです。さらに助っ人は近くにおりました、さすが青い鳥の歌。それはピーター・トークちゃん。”ボク、ぴーた”ってボケかなしてるだけじゃ無いよ。テンコテンコテンコテンコって滅茶苦茶印象的なピアノを編み出したのは彼だそうです。キラーなフックのこれが無ければもうこの曲は始まりません。ベテラン親父と若い衆、イギリスとアメリカの頓知とセンス結集した完璧なシングルここにあり。
B面はちょっと気取っちゃって恥ずかしいよとばかりに5番さん、猿の中の猿、ミッキーちゃんのゴーイン・ダウンで。タイトル通り強引なメンバー・オリジナルの4ビート・ジャズ曲。番組の中でもその背伸びが恥ずかしくて初々しくて。どうにも憎めぬナイスな奴らだモンキーズは。

シングル盤ジャケ

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9/25(日)
僕たち3星座
cover
Mighty Love
The Spinners
1974/1

シリーズ「ブラック道」

マイテーまいてースピナーズがお送りするアトランティック・レーベル移籍後2枚目のアルバムがこの「マイティ・ラブ」。表題曲はトッド・ラングレンさん「アカペラ」での青筋ヴァージョンでお馴染み(?)。1stでフィリー・ソウル入城、即突き抜けちゃっての2ndですから正にマイテー、最強だ。いやもうジャケ濃いですねえ。フィリーお得意のこってこって絵。何でライオンさん?俺たち成功するかなあ。そうだ星占い見てみようぜ。えーとお前は何だお前は。と聞いてみたら何とフィリッペさんは牡羊座、ヘンリーさん牡牛座、ビリーさん獅子座、パーヴィスさん牡牛座、ボビーさん牡羊座と三星座やんけ。これは何かの因縁。多分最強なんでジャケにしてしまおうつう魂胆か。魂胆と一緒魂胆と遊ぼう。んで製作のトム・ベルさんは?ありゃ水瓶座。白けるなあ。てんで裏ジャケで盛り上がる皆さんに水をかける係。なおその星座によります詳細な性格診断がその裏ジャケに載ってますので興味があられる方はガッツリ訳して私に教えて〜。さて中身。その強力なる星をも味方に付けた極楽音楽の登場です。ジャケとは違って何ともデリケートな、大切に大切に作ってビロードの手触り。洗濯するならおしゃれ着洗いのアクロン使用してください。スピナーズは私にとってフィリー・ソウルの4番打者です。何でまたそんなに好きかと自問自答するに、歌声がテナーつうのが。落ち着くつうか。フィリッペさんを中心にした微妙なる声色の違うテナー攻撃。これにまずやられる。そして曲。山ほどある候補から厳選してるってのが手に取るようにわかる素晴らしさです。どこかバカラックさんぽいところがありましてそこでもツボがグサグサ刺されてしまい。それを支える演奏陣がまた絶頂期MFSBで、ノーマン・ハリス(ギター)、ロニー・ベイカー(ベース)、アール・ヤング(ドラムス)の一軍リズム・セクションにこれがフィリーだの華麗弦、のどかでキラリンのラッパ隊、それにバーブラ、カーラ、イベットさんの女性コーラス隊(フィラデルフィア・エンジェルスと呼ばれるそうです)ですから、ですから、どうしましょ。聴いてください。あっとゆうまに終わっちゃいます。幸せな時間は短い。中でも最初から突き刺さって悶絶してしまうキラー・チューンがラスト2曲に。7.のラブ・ドント・ラブ・ノーバディ。このバラードの美しさときたら。どっちかつうとノリノリの方が好きなんですけどここまで極上ですと昇天するわな。説明不能です。この一曲だけでもああ、こんなジャケの盤勇気出して買って良かったとつくづく感激し(失言だ)。途中語りの場面でバックの弦がフォスターするんですよ。そこで見える青々とした草原。文才が有ったらこの曲で小説書けるし映才あったら映画も出来ちゃう。出来なくてもどなたでも映像が見えます。ラストはノリノリのマイティ・ラブ。この八部目の魅力。躍動感。けっして押し付けがましく無いこの素敵さ。終わったらまた頭から。エンドレスだ。己制御不可能になるのでご用心をば。

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9/26(月)
粋でいなせなお兄さん
cover
Giant
Johnny Guitar Watson
1978

シリーズ「ブラック道」

ひえーかっこいー。*横浜でブギ・ブラザースと共演いたしました粋でいなせなファンキー・ブルースマン、ジョニーさん、シールドを引きずって弾きまくりながら飛んで帰ってとんでもないアルバム作りました。それにまーでっかくなっちゃってついに地球を掌中に・・持っちゃったよー。例によってドラム以外の楽器は自分で演奏、製作もアレンジも自分。ジョニー以外の誰がジョニーをやれるってんだ。世はすっかりデスコ全盛つうことでレコード会社のお偉いさんがやって来て「よージョニーよー踊れるレコード作れよー。会社も困ってんだからよー」と耳元でつぶやきます。「いえー、何だそんなことおちゃのこさいさいやんけ。まー任しときなさい。大船に乗ったつもりで。」。はいさと作ったこのジャイアント。確かにどファンキーや。でもジョニーさんデスコろくに聞いたこと無かったでしょ。どこにもあのバスドラ4つ踏みが無い。お偉いさん頭抱えるー。兄さん高笑い。まずは1.「フリスコ嬢さん、デスコの女王」。ねデスコって入ってるでしょ。いつものファンキー・ブルースだ。ジョニ流の。さらに進化して通常ブルース進行では全くありません。お得意、自分で弾いてるのに「カミんヤ・ギター」とソロの時呼ぶ、出て来るペンコペンコギター・ソロ。踊れるよ。聞いたこと無いファンク・ミュージックだけど。2.はトゥ・ジュール・アモール。フランス語だ。しかもラップで登場。もう完全ラップ。早いぞ78年だぞ。どこで聞いたんだろう。超絶グルーヴに乗って御付美女1号と仲良くべしゃり&ギター。3.はそろそろええじゃろとオハコ曲ギャングスター・オブ・ラブの再演です。もう20年以上やっとるブツ。まずは口笛ぴゅるる〜軽くいったると。オリジナルよりグッとテンポアップしてのブギで。ぐんぐん前進また前進。ブルースハープびえー。りすん。踊れる踊れる。冴えとるわーソロ。4.はギター・ディスコ。わかってるってやります。16ビート。半インスト。「♪ぎたあーぎったー、ファンキーディースコー、イエス・イト・イズ」てか。はいその通り。うんひゃーハイパーセンスだ。かっこいいなあ。途中踊りには禁断のテンポチェンジでラテン・ちゃちゃちゃ調に。付いて来いや。スキャットで〆。ここでレコードではひっくり返してのB面1の5.「黒ミンクに包まれて」。そうだよスキャットだよ得意技。行くぞ。てんでスター・ウォーズみたいな宇宙SFXに導かれてぶっ飛びファンク。歌詞なんかありません。「♪ぱっぷぺぽ、ぺぺぺぽぼーぺぺぽ、どばーどばー、てとりんぽー」と全スキャット。これがまた己が弾くエレピと完全ユニゾン、不良番長ジョージベンソン化。バックでストロークしてるのが生ギターてんだから。そして出て来るギターソロもその生ギターでぶぴぽんぎゃきゅーんばばばば。すげー。カミヤギター。さすがザッパ大明神が三顧の礼を持って己のアルバムにヴォーカルで迎えた男。その音楽才能たるやどうや。6.は「ノイズで行くっきゃねえだろ」とモダーンふぁんきいブルース。そのモダーン振りときたらスティーリーのダンさんもびっくりしてウルトラセブンに変身してしまう。歌詞がまた「♪ファンキー・パンク・ロック・ミュージック・オン・ザ・ステレオ!」だって。マービン・ゲイは俺のマブダチって自慢も披露。カミヤギター。テンションコード。勘弁してくれーKOされっぱなし、まだ勘弁してやんないラストはレゲエが登場。ぶっとびー。その飛び方たるや地上3000m。リー・ペリー暗黒魔王も涙する。行っちゃったよ宇宙空間に。さすが兄さん、参りました。ワトソンさんのファンキーDJMイヤーズ。どれか一枚ってことでしたらこれ行っちゃって下さい。大傑作です。親指立てちゃうもんね。わしらも。

※文中*印ブギ・ブラザースと共演つうのは当サイトのでっちあげ小説内のことであります。兄さん許してー。

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9/27(火)
ジス・イズ・イット
cover
Sports
Huey Lewis & the News
1983

シリーズ「From 80's」

ヒューイ・ルイスとニュース。3作目にして大ブレークしたアルバムがこの「スポーツ」です。ヒューイさん、ミスター80’sアメリカンだ。ヒット・シングルが全9曲中5曲!。ベストヒットUSAとかで聞いていんや見てすっかり聞いた気になってましたがおら始めてアルバムは聴いただよ。前身バンドのクローバーは結成が67年、名前が悪かったか苦労ば苦労重ねて成功夢見てイギリスへ出稼ぎしたもののパンクの荒波襲来で頓挫。生粋のヤンキー、ヒューイさん大好き野球見るの我慢して行ったのにさぞかし無念だったことでしょう。実力満点だったのに70’s10年を雑草で生きて帰って来ました大陸シスコに。まだまだ負けてたまるかとアメリカン・エクスプレスつうバンド(しょーも無い名前ぇ)と合体、ニュースとして新バンド結成、クリサリスと見事契約して1stこそちょっと注目で終わったけど2ndで夢見たヒット「ドゥー・ユー・ビルーブ・イン・ラーブ」獲得、さあ行ったるでのスポーツだ。製作は自ら、録音は地元で。ミックスは今をときめくNYパワー・ステーションで。いやーほんと初めて聴いたと思えないぞ。こりゃ己ベスト盤だ。当時は私、バンドで目を血走せらせておりまして、どっちかっつうと武闘派野郎、TVできらきらしてましたルイスさん達、そりゃ眩しかった。いいなあ楽しそうでって。人の気も知らずで。実際はレコード会社からヒットヒット、ヒットしそうなシングル曲みたいの作れって圧力凄かったらしくかなり苦悩していたらしいと聞いております。しかしおかげでこのキャッチーな曲郡聴けて思い出もバッチリ作れました。2曲目ハート・アンド・ソウル。同様に苦労しつくしたバンド、イグザイルが直前にリリースして大コケした曲で、これチャップマン=チンの作なんだよな。ほとんどイグザイル版まんまって事で苦労同士のリヴェンジつう痛快さ有り。最初のシングル(?)でリベンジ大成功。味わい深いす。パッと聴くとチャップマン=チンに聞こえず。何回も聴いていく内にグラム前の南国してた時の風味がじわじわ出て来て、そうかぐるっと一回転して戻ったのかとか勝手に感激して。あ、バッド・イズ・バッドだ。英国時代のつながりでデイブ・エドモンズさんがあの青アルバムでやった曲。アレンジをがらりと変えてのスローで。逆カバー状態だ。本テイクはあちらのノリノリとばかりこちらはじっくり味わいのヴァージョンです。そして沁みます7.のイフ・ジス・イズ・イット。歌詞の内容ともども。歌詞と言えばウォキング・オン・ア・シン・ラインも。ベトナムに行ったヒューイさんの友人のことを歌った曲らしく、この成功の臭いがたっぷりの音で歌われるからして何をしてもツキに見放された男の話が余計厳しく。この曲に限らないけどけっこうやばいかと。開発したてでキラキラしてる音の数々のせいで音楽が返って流されそうになっているか。80’sのハッピーな一コマになっているか。それはそれで大切な思い出だけど、今聴くならお化粧の下をじっくりみたいと一生懸命聴きました。ありましたぶっといのが。売れなかったクローバー時代と何ら変わらぬおおらかさと共に。

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9/28(水)
早過ぎたNW
cover
Fox
Fox
1975

シリーズ「EXOTICA」

極めつけ変てこなバンドです。いや70’sてのは個性的なバンドばっかしなんすけどルーツがまるでわからんとゆう意味で極め付け。事の起こりは英国チャート。75年の初頭に突然現れて最高位3位まで上がった曲「オンリー・ユー・キャン」。調べたらアメリカでも53位まで上がったゆうその曲、訳わからん曲がやたら登場するUKチャートでも際立ってました。たゆたうようなイントロ、いきなりシーン・チェンジしてレゲエに。歌声はアルタード・イメージスのクレアちゃんくりそつ。っで曲はどこか東洋調インドぽい。間には謎の言語スキャット。何よりその雰囲気が尋常でなく、まあそれだけじゃ奇をてらっただけなんだけどキャッチーでポップ・ソングとしてえらく魅力的だからもう気になって気になって。5月に登場した次のシングル「イマジン・ミー、イマジン・ユー」もその路線引き継いで今度はシンセ・フューチャー。ますます異世界に突入して。探してコンピCDでそれらは聞いたんですけど単独作がCD化されてました。まさかと思ったよ。飛びついて入手。そしたらまー凄かった。ますます正体不明。中心人物はどうやらギターのケニー・ヤングとゆう人らしく。全曲作ってます。そのケニーさんが2002年に書いた解説がライナーで付いてた。それがまた読んでも全くこの音楽の由来わからず。とにかく曲を作りバンド・メンバーを探してアルバム出したらヒットしたのだな。目玉は紅一点ノーシャさんの歌。名前からしてインド系。しかしジャケ見ると普通のイギリス女性しかもこの声、顔声不一致や。で1曲目「ラブ・レターズ」はゴスペル調で始まります。違うCDかけたかと思った。ウエスタンみたいなハーモニカも登場。イギリス誤解アメリカか。ガース・ハドスン氏みたいなシンセまで。2曲目はシングルの「イマジン・ミー〜」で安心。これで安心するってのもあれだけど(^0^)。3.のジャグラーではバックにタブラみたいな打楽器鳴り、それで曲はソウル。だよな。インド・ソウル。リンジー・ディポールさんみたいなとこも。4.のペイシャント・タイガーは高らかに名手BJコール氏のペダル・スティールで突入、カントリー・ワルツ。これがやたら感動しちゃう。どこか日本のフォークみたいな身近な哀愁有り。染みるわこのメロディ。4畳半のタンスの上の開けてないタイガーバームみたいな。5.は問題のシングル「オンリー・ユー・キャン」。やっぱシングルとして抜けてキャッチー。これだけ聞いたらNWの人と思う人もおるかも。英国訛り強烈です。オンリー・ユーカンてか。6.ではインド訛りも。か。ザ・モア・アイ・ローブ(LOVE)。優雅なストリングスで。7.スピリット。これもソウルかな。うーんハイパーなアレンジだ。8.はレゲエ&ザ・バンド。声はクレアちゃん。9.は泣きたいほどの哀愁曲、10.11.とラストに向かって雰囲気はU2のヨシュア・ツリーが入ってくる。11.の冒頭の管弦楽がやたら強力でびっくりしてると転じてウイジンユー・ウイズアウチューかー。ボーカルにボコーダー。有ったのかボコーダー。シンセベース。えらいこっちゃこのラストは最強だ。ここからはボートラで、とは言っても本編と全く同じクオリティの秀曲揃い。最後の最後のプリティ・ボーイのどインド無国籍でトドメさされます。回転数異常だし。助っ人にラス・カンケル、リー・スカラー、ディーン・ピークス、ジム・ホーンさんらちゃきちゃきLAスタジオ・ミュージシャンがいるってのも謎が謎読んで、このぶっ飛び方、やっぱ75年じゃ皆さん頭???マークだったか。10年早過ぎたのかも。あのジョン・ピール氏が大絶賛だったそうです。しかり。納得しなくてもいいからとびきりオリジナルでPOPな音楽を所望の方、このFOX、正にそれです。しかも全曲極上品質。

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9/29(木)
ファン団子
cover
Fandango
ZZ Top
1975

シリーズ「ブギー兄弟」

「てめえら用意はいいか。ぎゃんぎゃんいったるで。兄ちゃん、姉ちゃん、ばしばしZZトップ!」。ずんこずんこずんこずんこ桜田ずんこ。まいった。体に染み付いてるぞ。ほぼ全曲コピーしたもんね。ファンダンゴ。4枚目アルバムは半分ライブ・アルバム。千秋楽〆の一番バンドに見事昇進しました、これから子分衆を引き連れて「世界全部テキサス・ツアー」に出ます。こんな芸持ってますので見に来てね、ちょっとだけご披露します。まずはずんこずんこさぐらだずんごブギでしょ。それにプレスリーさんもやります。わしら知らない貴方も楽しめる。そして会得しました早口芸「♪がんばらながんばらながんばらながんばらな」会場で一緒にやろうやろう。やりてー。目的はブギの神様のためにわしら3人そしてすし詰め会場皆さん一丸の元、極め付けのを奉納するつうことだに。トリオつうんでアントニオ猪木、ジャイアント馬場、タイーガー・ジェット・シンのタッグみたいに俺が俺がってやるのとはちいと違うよ。貴方が飛べば私はぶん殴る合体技で勝利を呼び込む1+1+1=258な按配。その為に実はけっこう神経使ってるんです。何せ3人しかいないんで音色は極上にせねば。しかもレコードじゃきに。ライブだと音圧で行けちゃうけどそんなんに甘えていてはメインアクトは務まらないぞバランスを練りに練って、どのパートがへこんでも成立せず。歌だって二人ですから絡みに絡んで効果斉唱効果百倍だ。で、最新のわしらはこんなです、よおおーく予習しておくよーに。がB面スタジオ・サイド。残された時間はあと半面。まずは脳天逆さ雪ナダレ落としヌカヅケファンク・ブギ「どアホな犬と汚い王様たち」。マディで泥どろどろなねっちょりリフずぶずぶ。そして泣きたいほど嬉しかったのでブルースにしてみました「探しに探してたあのブルー・ジーンズをついに見つけました俺のベイビーが持って来てくれますああ嬉しいブルース」。こけきくかこぷきーん。喜びの俺のギター聴いてくれぷきーん。さて問題ですこのブルージーンズは一体何でしょう。リーバイス501ビッグEガソリンオイル付!とか適当なこと書くとまた物知りさんに怒られる。今日のZZ三つ目、メキシコ湾にあるバリ島の歌。そりゃもう楽しいとこでした。喰いが素敵なシャッフル・ブギー。全員つんのめりながら溜めるつうこのブギ極意はそんじょそこらのやつらでは出来んたしかだ。今日のZZ4つ目。ああメヒコ何てグッドなとこなんだメヒコの歌。透き通って伸びてクインなスライドはメキシカンビールの喉越し、ばふーなハモニカはメキシンカン・ブラックバードの味。そして今日のZZラスト!。ギボンズ=ダスティ髭兄弟が掛け合いで歌う無法者Xの歌。何てたって声がすてき歌うまし。力は8分目。全力でやったら持ちません。倒れたら元もこも無いっすよ。今日のZZおまけっ。極め付けの。タッシュ。ブギー史上燦然と輝く2分14秒の至福の時間。まさに完全無欠これ以上何をやることがあろうか。わしらバンドでコピーするつう無茶やったことあり。無謀だ。だいたいこのアップミディアムの微妙なシャッフル・ビートこれをだからつんのめるながら溜めてやるってのが出来ん。メシ喰ってはずんこずんこクソしてはずんこずんこ歯磨いてはずんこずんこ全生活をずんこに捧げて千百日と三日凄さねば過ごさねば出来んのだきっと。感謝せねばなるまい三人様に。へらづぐち叩くと潰されるぞぷちって。

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9/30(金)
王が住む
cover
Eargasm
Johnnie Taylor
1976

シリーズ「ブラック道」

ソウル界のJT、アフリカ象の足の親指の指紋のような顔を持つ男、ジョニーさんです。時は1976年4月。全米チャートで1曲目ディスコ・レイディがキャプテン&テニール、ゲイリー・ライト氏ら蒼々たる曲を抑えて4週に渡ってナンバー1に君臨しました。ディスコ・ブームがいよいよって段階でまた何でって親父ソウルの逆襲。その答えがこのアルバム「Eargasm」にあるか。アルバムも売れました。4月のチャートでゼップのプレゼンス初登場10位のさらに上を行く8位初登場。口あんぐり。どこがそんな。ジョニーさん、生年は1934年(本人は38年主張らしい)アーカンソー出身、この時さすれば42歳。腹が出てないぞ。それだけで生き方が違うな。幼少の時から教会でゴスペル歌って15歳でプロ目指してシカゴに出たとゆうことです。様々なグループに加入して53年頃参加盤が世に出たらしい。サム・クック氏に憧れて歌い方を精進、認められてクックさんの後釜としてソウル・スティアラーズに加入、ソロでもクック氏のレーベルからデビューもさっぱし売れなかったつう。同時期に活躍してた名前が似てますリトル・ジョニー・テイラー氏の偽者として南部ツアーで稼いだり悲惨です。悪いことは重なるもんでそうこうしてるうちに所属レコード会社がサムさんの死去で潰れ路頭に迷ってしまった。しかーし頑張ればいいこともあり。今は時めくスタックス・レーベルから契約の話が来て66年に再デビュー。その曲「アイ・ハッド・ドリーム」がヒット。自分自身の歌い方も会得してそれからは会社の屋台骨としてポップ・チャートにもたびたび登場しました。しかしまたしても。75年にスタックスが財政破綻で倒産、ライバルのアル・グリーンさんも下り坂、ディスコなるものも出てきて本格ソウル危うしの中、生きていけるのか。しかしさすが実績実力派、大メジャーCBSコロンビアから声かかって再再デビューです、この盤で。生き残りをかけた挑戦、製作はドン・デイビス氏が担当。スタックス時代からの旧知の仲で、デトロイト出身、北と南のソウルを股にかけることの出来る稀有な存在男。演奏はマッスルシュールズとデトロイトで録音、歌はテキサス州ダラスで録音つう正にソウルど真ん中最終兵器総結集だ。そして件の「ディスコ・レイディ」。デトロイト録音で集った猛者の中にはブーチー・コリンズ、バーニー・ウォーレル両氏のP−ファンク重鎮も。大暴れを内に込めての強烈サポート。後半に行くにしたがってウペウペぐひょんと炸裂するベースがブーチーさんです。その他の曲を含めてアルバムは・・・・全く奇をてらわぬ真正面ソウル。これだと思った歌を力まず気負わず思いの丈歌ってるだけだ。サウンドは先を見ず、かと言って回顧調でも無く、北でも南でも関係なく。そのあんまりにも言ってみりゃあ普通の黒い歌謡曲ぶりが支持されたのかと思い。男テイラー一本勝負。これで気に入らなかったら無縁の音楽だし気に入ったら存分に楽しんでくれ。アルバム・タイトルは「王が住む」と読みまして、もちろんあれ、あれです、あれの意味。これまた清水舞台落下の勝負もんだ。一生懸命その世界で生きて来たならそのまんま自分でも今がその時って時が来るのかと力づけられもし。楽天球団のベテラン勢と清原選手に捧げます。

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