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今日の推薦盤一覧2003.12下

 

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12月上
1

12/16(火)
cover
Breathless
Camel
1978


シリーズ「プログレ支部」

78年と言えばプログレ勢にとって冬の季節に差し掛かった時期、キャメルも中心人物の一人キーボードのピーター・バーデンスさんがこのアルバムで最後になっちゃうとゆう変化を余儀なくされた時期であります。しかしながらスティーリーダンのAJAを始め70’s音楽が熟成、色んな意味で総決算のアルバムが作られた時期でもありましてこのブレスレスもそりゃもうたまらん名盤ではないかと。私はこの盤が一番好き。歌物アルバムであります。インストがお家芸のキャメルにとっては外道かもしれませんが、個人的にはこの人たちの楚々とした控えめな音の置き方は歌物で一番映えるのでないかと思ってます。歌はキャラヴァンのリチャード・シンクレア、前作より参加してます。リチャードさんと言えばその何とも言えんジェントルなヴォーカル、親父ルックスからは想像でけんわ[(^o^)]。その歌がまたキャメルに合っててねぇ。優しさ5倍増し。時々お、キャラヴァンかよーなんて感じちゃう瞬間も有りだったりして。つーかもしかして俺はリチャードさんの歌が好きなのか、この人の歌ってる盤ばかしやけに聴いてるぞ。で、その歌もメロディが良くなければ何にもなりません。その点でもこの盤は大丈夫。プログレかそうでないかなんてどうでも良くなる名曲、うっとりメロディの宝庫です。1曲目ブレスレスでやられちゃって2曲目のエコーズでお派手だわ前田キャプチュード兆しかで目くるめき、そして一番好きなのが「ダウン・オン・ザ・ファーム」。曲名からしてプログレ外れの田園ポップ。イントロだけやけに派手だけど牛は鳴くは馬は走るは。ってかなりキャラヴァンぽいですけど。良いじゃんいいんだから。その後も続くしっとりポップ曲の連発。こうなるとプログレAORかもな。この時期ポップに接近して成功したプログレアルバム多数でコアなファンが泣いたようですが私はそれのいずれも大好き。80’sに入っての同じような動きとは違ってこの頃のはシェイブアップされてセンス凝縮でしかも親しみやすいメロディと、音楽好きなら何で嫌いになりましょう。売らんかなの嫌味もまったく無いし。ですからこれ、もしやプログレファン以外の例えばフリートウッドマックなどが好きな人にもしまだ未遭遇でしたら是非聴いていただきたいアルバムなんです。こうゆうのは自分から行かないとなかなか会えないと思う次第で。はい。

曲目等詳細

試聴はここで。

輸入盤

12/17(水)
cover
LIVE AT THE EL MOCAMBO
Elvis Costello
1978/3/6

シリーズ「新波倶楽部」

ロック界には七不思議言いますか何でこんな素晴らしいものが出てないのだーとシャウトしたくなるものがあります。これは78年にプロモLPで出たエルビス・コステロの唯一の全ライブ盤。93年に日本でのみ単独CD化、他の国ではボックスの一枚としてCDとなりました。現在はこれだけボーナス再発されているのにこれだけ廃盤。アマゾンさんで見たら一枚だけ目玉まん丸の値段で中古がありました。権利関係で出せないんだろうか。時は1978年、場所はストーンズ「ラブ・ユー・ライブ」でお馴染みカナダはトロントのエル・モカンボ・クラブ、2ndの「ジス・イヤーズ・モデル」発表直前、アトラクションズと組んで正にこれからぶっ飛ばそうとしてた時です。私は原宿で出来立てのレコード店のセールで偶然78年に発見、もう既にコステロさんの1stでやられてたのと件のエルモカンボってゆうことで買っちゃったよ。そしたらまーびっくり。1stと全然違う音が。檻の中の3匹のライオンが吼えている最中に肉を奪うかのごとき壮絶な演奏が。サタデイ・ナイト・ライブで予定と全然違う曲やって全米の放送局から締め出されたコステロちゃんが丸々一枚、噛み付いて引きちぎって内股です。ドラムはばしばし、ベースはぶるんぶるん、オルガンはひゃあひゃあ、ギターはぐしゃんぐしゃん。今やエルトン・ジョン豪華邸宅で3度目の結婚を行ってしまう親父さんになってしまいましたがこんな時もあったのだよ。私はコステロさんと言えばこれを聴いてしまったのでもう刷り込み状態で5枚目以降はもう余生にしか思えなくて辛い思いをしています。ナイーブさんがピアノ弾いてる3rdのボーナスLIVEからもう変わってるもんな。最後のバンプ・イット・アップのみルーモアのマーティン・ベルモントが参加のようで。震える夢の合体。ベストテイクは「ウォッチング・ザ・ディテクティヴズ」。このフィードバック・ギタア!。この時コステロは確実にパンク、確実にロックンローラーでした。私のレコードももう擦り切れそう。何とかならんかリマスター・再発。お願い。

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12/18(木)
cover
Fear of Music
Talking Heads
1979/8/3

シリーズ「新波倶楽部」

79年に発表の3作目。直後に来日してもう2枚目ですっかり見に行きました日本青年館。開演前に玄関で売っていたのがこれ。会場限定サイン色紙入りちゅうので別にミーハーじゃないんですがおお芸能人のサインじゃとそこで買ってしまいました。ミーハーじゃん。ライブはそりゃもう人形ファンク炸裂、すんばらしくて目もくらみ。印象強しはバーンさんのギター・カッティング、がしがしがしとうおNWだ。で、帰ってこれ聴いて2度びっくり。前作でがっしりと己のサウンドを掴んだヘッズですが2作と続けて同じ音でやってはいけないNWの掟、感触ががらりと変わっております。プロデュースは前作同様手の合うもう5番目のメンバーとでも言いたいイーノさん。それでか彼の科学前後アルバムと似た手触りのどこかもこっとした音質、なので前作よりさらに奥地へ進んだかと思えばさにあらずSFサザンソウルファンクから黒い鋼板輝く都会の暗闇に北上です。いきなりディスコ・ビートで仰天、4つ踏みバスドラだ。しかもアフロ。何語だ。しっかしアフリカを感じん。NYのダンスフロアの空気が。絡みつくアルペジオギターにやられます。続けて全編無慈悲な一語タイトルが多いこの盤の一語一段目マインド。このマイぃーンドって歌うとこがバーンさんのボーカル真骨頂だよなあ。最後の天井からグワッシっと切りかかるギターカッティングにやられます。ペイパー。これはもうドラムがスタックス。音質が。怒涛のギターが今回はパルス状でタイプライター連打のごとくポリパリ星のまたたきのようにきらめいています。シティーズ。堅実に音をそこに置きここに置きのベースに乗って街の名前を読み込みながら歌い進むクールファイブのような曲[(^o^)]。街に住むしか無いのですわしらとやけくそ気味のマニフェストかも。くたくたの疲れた顔してだらだらと踊るのに実によく似合う。戦争中の人生。ボンゴ炸裂、情けない音がいかすハリソンさんの鍵盤。さらに疲れた顔で踊るのだ。思い出は待ってくれない。頭ぐちゃぐちゃ。宇宙にまで飛んだ意識がオーロラの中でパシーンって弾けたみたい。さらに疲れて踊る。エアー。宇宙からひらひらと帰還。草原が見えた。あ、ニール君の顔が。ヘブン。帰ったと思ったらそこは天国でした。イマジンと双璧をなす天上ソングではないかと。疲れは飛んですっかり穏やかに。天国では何も起こらない起こらないから嬉しいと。動物がおりました。吼えてます。何のかんの言っても飯は食いたいのが人間。気がついたら電気ギターかかえてのわーっと歌ってる。何ででしょう。薬。地獄のような歌。夢と現実の間を行き来してしまう。と一大都会人のページェント(意味不明)がおりなす悲痛な叫び満載のこのアルバム。暗闇の中を手探りで練り歩いて次の出口でボカーンです。

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試聴はここで。

12/19(水)
cover
The Power To Believe
King Crimson
2003/3/4


シリーズ「プログレ支部」

わ、久し振りのキンクリ。ちゅうてもアーズバウンドとか21世紀地獄責めとかはしょっちゅう聴いてますが。新しいやつです。ヌーボー・メタルとゆうことで、ぬーぼーを思い出してしまい[(^o^)]、ぼーっとしてるかなと思ったらかなり楽しめました。世にプログレと呼ばれるジャンルの中でも一際メジャーなキンクリさん、その理由はあれだ難しい顔をして作ってるようで実はお客さんのことをいつも気にして味に反映している老舗行列ラーメン店みたいだからでは無いかと。密かにアンケート取ってたりして。ははは。一時やべえなあ時代に取り残されるなあと店構えも味もがらりと変えたもののそれでも努力は惜しまず今回はそろそろいいかなあとまたまた改装、改装するぞうとの宣伝も怠り無くまたヘヴィな味でご提供です。昔と同じ素材は今は望むべくものでも無いし大体でけんので新素材でまあ次から次へとニコニコしながら聴ける仕掛けがいっぱい。あざといなあとか思ったりしながらも欲しいものがどんどん出て来ちゃうので嬉しくってしょうがないっす。その大向こうのハッタリを楽しむのがキンクリだからその点じゃもう100点満点だ。参加メンバーもわキンクリだキンクリだと楽しんでどかーんとやっております。これでいいのだ。新しい仕掛けをやろうやろうと日々たくらんでいるうちはフリップさん大丈夫すね。ベテランが陥りやすい消耗感がある何か疲れてるなあみたいな感触も皆無。親父ますます元気でこれからもいつもの小言聴かせてください。うるせえなあと思いながら喜んで食べさせていただきます。

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日本盤

12/20(土)
cover
Living in the Material World
George Harrison
1973/5/30

シリーズ「トルズを聴こう」

前作オール・シング・マスト・パスより3年振りに登場の作品です。3年振り?そんなに空いていたんだと不思議な気が。何か組にして見ちゃうなあ。前作はもう凄かったっす。火山が大爆発、ビートルズ時代からの才能が一挙噴出でこちらも一緒になってわあわあ楽しかった。思いの丈を吐き出してのこの作品、あれから新しく書いた曲ばかりです。さて今度はじっくり自分を見つめ直してみようと正直にリラックスして。何しろ創作意欲がピークの時、曲が良いよなあ。必殺シングル、ギブ・ミー・ラブを筆頭に名曲揃いです。スライドギターもしっかり自分のものにして、まったくこのスライド唯一無比、一発でハリソンさんが弾いてるとわかる。クリス・スペディングがギター・ジャンボリーでちょこっとやっただけで、あ、ジョージだ。コロッケのちあきなおみ顔なみの個性だぜ。私が好きなのは4.のドント・レット・ミー・ウェイト・トゥ・ロング〜5.フー・キャン・シー・イット〜6.リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールドへの流れ。もうたまりません。フィル・スペクターさんがちょっとあっちの世界へ行ってしまっていたため9のバックトラックだけの参加であとはセルフ・プロデュース、随分すきっとしてるし地味な感じがする分一発インパクトは弱いかもしれませんが、繰り返しでどんどん威力を発揮してでかくなるアルバムです。その意味でやっぱ前作と対をなしてジョージ・ハリソン一世一代の作品。一世一代の作品まだあるけど[(^o^)]。こちらもせこせこしないで落ち着いて聴いていたいアルバムであります。しっかしこのアルバムでもドラムで支えているリンゴ・スター。もしかしたらあなたがリアル・ビートルズなのかもしれません。

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日本盤

試聴はここで。

12/21(日)
cover
Beggars Banquet
The Rolling Stones
1968/11

シリーズ「石」

なこと言っても60’sストーンズで一番聴くアルバムちゅうことは一番好きだわベガーズ・バンケット。ブライアン・ジョーンズ最後、ジミー・ミラー初製作の盤です。前作でサイケ道、街中を遊び尽くしたあんちゃんたち、もう遊ぶのにも飽きたのか、誰かにカツを入れられてハッと目覚めたのか、魔王のリクエストから退散して乞食の宴会に加わっております。カツを入れたのは誰か。ジャケ左下に書いてあるボブ・ディラン爺さんでしょうか。あのザ・バンドとのウッドストック・セッションの記録、グレート・ホワイト・ワンダーが世に流れたのが67年、入手してこれだよこれとミックさんキースさんきゃあきゃあ騒いだのかも。時代の匂いに敏感で体でやっちまう彼ら、しかもその選択違えた事無し、もしここでレッド・ゼッペリン寄りのハードロックに目覚めてたらと想像するのも楽しいですが。とにもかくにもルーツ探求、そのままやらずに見事に自分道を作っちゃうのもストーンズ、アフロ、カントリーブルース、フォーク、全てを内包して闇鍋に入れて食っちまいましたわ。ガラッっと変わってみんなが驚く顔想像してるの楽しかっただろうなあ。ポコペンポコペンボンゴが楽しいケツからもこもこ高揚してくるシンパシー・フォー・ザ・デビル、宣戦布告ストリート・ファイティング・マン、地面に張り付くマニフェスト地の塩とキラー曲を先鋒、中堅、大将に配して最後に本領発揮のブライアン君のスライド、霧の音像ジミーさんジョーンズさんのWコンビはまり、ただのネズミじゃないぞドブネズミだぞのストーンズ・アルバム。やっぱ大好き。憎たらしいまでに全てがかっこいいです。

曲目等詳細

試聴はここで。

日本盤

12/22(月)
cover
Christmas Album
Jethro Tull
2003/9/30

シリーズ「プログレ支部」

年も押し迫って今年最高の盤を聴いてしまいました。それはジェスロ・タルの新譜、クリスマス・アルバム。クリスマス・アルバムと言っても全部オリジナル、過去自分でやったクリスマス関連の曲の再演と新曲で構成された盤です。いやーやられた。もう最高。ここ最近の新譜と言うと良いと思うものでも音が良すぎるとか出来過ぎ君とかなんらかの文句言いたくなるものが多いのですがこりゃあ違います。もう全部OK。タルの通史でも最高の部類に入るものじゃ無いかと思っております。クリスマスってゆうのがイアンさんのモチベーションをビンビン刺激したのでしょうか。もう気持ち良くフルート吹きまくり歌縦横無尽に繰り出しまくり。完全に自分の型を会得しているタルさんですから要は気持ちよく意欲溢れてやることが出来ればこんな傑作が生まれてしまうのだなあ。ジャケットの雰囲気そのままの英国の冬景色がどわーっと眼前に広がるこの心地良さよ。音が絞り込まれてすっきりバンドサウンドで神秘の森、逞しい馬を彷彿とさせるトラッド風味、イアンさんはトラッドは専門外だちゅうて言ってますんでイギリス演歌か[(^o^)]、もうしみじみ、うわたまらん。相棒は旧知の仲間のギターのマーティン・バレさん、フェアポート・コンベンションのデイブ・ペグさん他。ソロも良いんだけどタル名義になると確実に違うわ。バンドを意識してる。まだまだベテランはやれます。もう嬉しくって。当然、クリスマスが終わっても聴きますよー。人生アルバムだなこりゃ。

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12/23(火)
cover
New Light Through Old Windows
Chris Rea
1988

シリーズ「アダ懇談会」

アイルランド出身のシンガーソングライター、クリス・レアさん。88年のベスト盤です。英国のSSWとゆうと一芸持ちの地味な人がなぜか多い。ジェリー・ラファティとかイアン・マシューズとか。面白いことにこの3人、同じ78年頃初全米ヒット飛ばして、まあAOR風ってことで時代にのったのですが、やればもっとブレーク出来るのに欲が一様に無くてだから魅力で応援したくなります。レアさんの武器は何と言っても100万ドル、ポンドか[(^o^)]の塩辛声、そして意外なことにスライド・ギター。スライドはリトルフィートのローウェル・ジョージ・スタイルなんです。是非今応援で加入してほしい。で、もうその声でミドル・テンポのしっとりとした曲を只々たんたんと歌います。これでもかーと似た曲調。アレンジはAOR風味ですからさらっと聴けてへたすりゃああAORかって夜のドライブのお供、もしくは一回聴いても良いかてなことになってしまうとゆう。ところがケチな私は感触がはまれば聴き倒してしまいますからそするとあらあらどんどん来ます。はまります。イギリス本国で根強い人気があるのもうなずける底力。英国勢、パブ・ファンクの猛者マックス・ミドルトンやフェアポートのデイブ・マタックス、親族?エイドリアン・リアの腰のあるめくるめくバックに支えられて地味だけど凄い熱気ビンビンゴンゴン。音楽への意欲満載。クリスマスには12の名曲聴いてその静かなエナジーいただき。これ聴いてはまったら次は「オン・ザ・ビーチ」アルバムだー。一見口当たりが良いちゅうのもある意味不利なこともあるのだなと思ったりしてしまった次第。

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試聴はここで。

別内容ですが
日本盤

12/24(水)
cover
June 1, 1974
Kevin Ayers-
John Cale-Eno-Nico
1974/6/1

シリーズ「プログレ支部」

1974年6月1日にレインボー・シアターで行われたケヴィン・エアーズ博士の公演の模様を収めたライブ盤です。一声かけて集合したメンツがこりゃまた超豪華、イーノにジョン・ケール、ニコにケヴィンさんのバンド・メンバー、ロバート・ワイアット、マイク・オールドフィールド、オリー・ハルソール、ラビットと東宝チャンピオン祭暗黒怪獣総進撃の様相。前半がゲストの皆さんの演奏、後半がケヴィンさんのライブとなっております。まず登場はソロ活動を始めたばかりのイーノさん。まだ化粧びんびんの頃ね。よりによってウォ−ムジェットからの「後ろで運転してね」曲で始めちゃう。ただただ嘆いてるようなアホ暗黒曲なのだ。元気ですイーノさん。やったるで意欲に溢れてたんだろうなあ。バックのケイル氏のヴィオラが弾いてるとゆうより軋んでてああ快感。2曲目は待ってましたベイビゾンファイア。18番だぞ。これがこの時期のライブで聴けるなんて。間奏の混沌も大混沌。3曲目はケイル氏。これはプレスリーの曲?。どう聴いてもそう聴こえん[(^o^)]。バックでイーノちゃんが切れてる。この時期でしか聴けないノイズぴゅんぴゅんシンセが飛ぶぞ。SFツイン・ピークス、ロッジに潜入の様相です。さらにロッジの深くに入ってしまってニコちゃん大王のジ・エンド。こ、これはイブの夜に聴いちまったらまあどうするのの暗黒ヴァージョンなの。やめてー。小人がこれで踊るー。しかもスローモーションで。たっぷし告白を聴いた次はメインのケヴィンさん登場、ぐるぐる夢博士アルバム発表の直後。これがまた貫禄が無い人で、はは、放浪人とはよく言ったものだ、我、我関せずのマイペースバカボン音楽をお届け。いつもの世界低音声ファンクラブの人が喜ぶヴォイスで音程外しながら数々の自身名曲を歌ってくれます。Stranger in blue swede shoesではオールドフィールド少年のギターソロが聴けるぞ。前半のイレーザーヘッド世界とは対照的にうららかな後半で楽しいっす。時々映像が歪むけど。この盤みたいなライブ盤は本当に貴重だし残っていてくれてありがたいなと心底思いますわ。だっていまや鬼籍に入ってしまわれた人、すっかり変わってしまった人、レストランのオーナーになってしまった人、相変わらずの人<[~O~]>が絶好調の時集っておくれでまったくもって至福の46分。あ、世に言うプログレな音楽ではありませんのでご安心&ちゅうい。あっちの世界へ片足かけたポップ・ミュージックです。

曲目等詳細

12/25(木)
cover
The Best of
Foghat
1990/10

シリーズ「ブギー兄弟」

1972年から85年までひたすらブギーを貫いて爆走して来た英国バンド、フォガット。これはその激闘の数々を記録したライノよりのベスト盤です。元はと言えば同じくブギーが身上の英国バンド、サヴォイブラウンより3人が脱退、よりブギー道を邁進ちゅうより俺が前で歌うのだ合戦の結果、もしくはあいつが俺のピザを食いやがったの恨みの挙句の兄弟ケンカの結果、非本格的路線でとにかく明るくノリだーで発進いたした模様です。徹底してまっから本家より売れちゃった特に米国で。米国バンドみたいになりました。リーダーはロンサム・デイブ・ペヴェレットさん、歌とギター。そして売りはリードギターがスライドだっちゅうこと。その人ロッド・プライスちゃん。中指に金属スライドバーはめてわしゃ絶対これしかやらんもんねとミュート(スライドは共鳴音を消すためにヘッド側をミュートせねばならんのです)もせずにぎゅわわわーーーんと入るのが得意技でござる。このベストも当然ほとんどブギー攻撃、2曲ほど人が違ったんじゃまいかってミドルの曲入りですがこれがまた良い。ZZトップもスロウのやつ良いでしょ。フォガットもだよ。ともあれどの曲もどんなにボリュームを落とそうとやかましいこれぞロックだい。リマスターは根性のある音にしたかったらこの人に頼めのビル・イングロットさん。通して聴くと耳がきんきんしちゃうかのごとき爆音リマスターだ。やっぱ一番はスロウ・ライドだなあ。ばかばかしいぞ。歌詞も曲も演奏も。ベースはチョッパーまでご披露。する必要があるのかー[(^o^)]。お約束トレン・ケプト・ア・ローリン物もあり。これ聴くと「横浜ブギーブラザース」ちゅう映画作りたくなる。脚本書くか。ちゃぶ通で連載したりして。ははは。一家に一枚ブギー玉手箱。持ってても恥ずかしくないよ。

曲目等詳細

試聴はここで

公式サイト(映像見れる)

12/26(金)
cover
Lumpy Gravy
Frank Zappa
1967/12

シリーズ「Pa!」

そもそもはマザーズがレコードデビュー後NYギャーリックシアターで狂気公演最中、オーケストラに曲を書いてみませんかちゅうキャピトルレコードの申し入れが発端。マザーズはヴァーヴでしたがソロなら問題あんめぇとかねてからオーケストラをいぢりたかったザッパさん、二つ返事でやっただよ。ところがどっこいヴァーヴからいちゃもんが付いてリリースが遅れその間あろうことかそのテープを刻みに刻んでつなぎ直して初のこのソロアルバムを作ってしまいました。恐ろしいスコアを死に物狂いで演奏した楽団の連中さぞ完成品聴いて涙したであろうのう。ロックは怖いぞう[(^o^)]。えー一般的に難解、ザッパ作品の中で最後に聴くべしと言われておりますこれですが、わたしゃあけっこう好きでちょくちょく聴いております。難解と言われるのはテープ編集によるバカ会話の部分、現代音楽ぽいとこなのでしょうがあれだこれ映画のサントラみたいに聴けばなんちゅうこたぁないす。元々ゴジラや原始怪獣現るなんかのSF映画が大好きなザッパちゃん、猿の惑星逃走の場面の音楽に酷似、はたまたバーナード・ハーマンぽかったりスリル満点だ。実際その手の映画に使ったらはまること間違いなしです。会話の部分も映画のセリフだもんね。とゆうことでそこはクリア出来ましてそもそもなぜ好きで聴いちゃうかとゆうと冒頭から出てくるサーフインスト風の曲、これがイタ公ポップみたいでかわいいのなんの。さらにランピ・グレーヴィのテーマはこの後イタチ野郎で歌版が登場するオーノーのメロディ。世界一人なつっこい変拍子ロック曲ですからもう大好きなメロディでして。いにしえの日曜東芝劇場の世界ですだ。そして最後に出て来るこの前のマザーズのアルバム「マニー」に入ってた「踊る時には服を脱ぎなよ」のインスト版、これがまたかわいい。ミッキーマウスが変態腹踊りをしておる姿が目に浮かびます。とゆうわけでフェリーニからゴダール、巨大蜘蛛にヒッチコック、ザイラス議長にデズニーランドとまあ好きだからアバターもエクボ状態なんですが別にザッパさんがギタリストでなくともかまわないよと言う方、試聴してみてかわいいと思ったら是非どうぞー。

曲目等詳細

試聴はここで

12/27(土)
cover
Beaucoups of Blues
Ringo Starr
1970/9/25

シリーズ「トルズを聴こう」

もしかしたらリアル・ビートルズ、リンゴ・スターのソロ・2ndアルバムです。1stは70年3/27発表の「センチメンタル・ジャーニー」。解散発表直前で好きなスタンダードナンバーを歌ったもの。これはバンドにいる間に出すソロの常套だなあ。昔持っていた奇特な友達にざっと聴かせてもらっただけなんでちゃんと聴いてみたいのですがお金がなかなかそっちに向かって行かない[(^o^)]。でこの2nd。まだやり残したことあるよと、そうです、アクト・ナチュラリーです。大好きなカントリーを聖地ナッシュビルで録音するとゆう。憧れのミュージシャンに囲まれて、もうこれはカントリーロックなどとゆう生易しいものじゃなくてどカントリー。売り上げ無視、ある意味一番思い切ったことをしたよなあ。一番立場的にフットワークが軽いから出来たのでありましょうがファンにとってはこれは貴方は本当にリンゴちゃんが好きですかって問われてるみたいな踏み絵盤かいな。私はかなりリンゴさんの音楽そしてドラム好きなんですが正直けっこうきついっす。そもそもどカントリーに弱くて。根がビート人なのかあまり緩んでると眠くなる。ははは。まあでもリンゴちゃんのアルバムですから覚悟を決めて付き合う気になってますから聴いている最中はけっこう良いなあなんて思ってたりして。超アバンギャルドなプログレやNWを聴くのと同様、ほけーっと音楽に身をまかす大人のBGM聴きで夜空で焚き火の雰囲気味わい、やっぱリンゴにしか出来んわなあ、これで聴かせちゃうのは。我ままだなあと思うより良かったね出来て一緒に楽しみますと言います。結局。でも次に聴くのはいつのことだろう。あー。

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日本盤

試聴はここで。

12/28(日)
cover
Rolling Stones Rock and Roll Circus
The Rolling Stones
1996/10/15

シリーズ「石」

最高じゃ。楽しいわ。ロックンロール・サーカス。69年の12月にTV特番用に撮影されたもののその後謎のオクラ入りとなって96年になってビデオとCDが出たとゆう。現在はビデオは廃盤。私、1回映像見たんだけど記憶がもう定かで無し。レノンちゃんの最もむさ苦しいお姿が印象に。もっぱら音の方を以来愛用してます。まず音が良いぞ。モノなんですがガンガン前に出て来る。今のようにエフェクターびんびんじゃ無かった時代、エレキでも体力が無ければ音が前に出なかった時代の気合が入った音が満載です。最初に登場はジェスロ・タル。もうすっかりタルさんであの人の歌が入れば昔であろうと全然関係無し。ブルースだけどタル音楽です。続いてはザ・フー。これもまた音が良くて1回ためて解き放つがごときドラムを堪能。ピチピチしとるなあ。次はタジ・マハール。ブルース・ブラザ−スでお馴染みあのアトランティック・ビートで。なんつってもファンですから嬉しくって。ギターのジェシ・デイビスのピロンパラリンなギターがー。まだ怖くなかったマリアンヌ・フェイスフルさん登場。このスライドはライ・クーダーだとゆうことで...ぐわ。そして何とも言えん[(^o^)]バンド名のダーティ・マック。キースさんベースのクラプトンさんギター、ドラムにミッチ・ミッチェル、親分はもちろんジョン・レノンさんです。ホワイト・アルバムのヤー・ブルースを。やっぱ歌だなあ。ちゃんと後半歌がオフになるとこまでやってくれてます。あとキースのベース。ギタリストらしい派手な動きで大活躍。次の曲ではしっかりヨーコはんもスクリームで期待に答えてくれなはる。トリはもちろんストーンズです。まずジャンピン・ジャック・フラッシュ。新時代のストーンズを象徴するズンズン前進ビート。パラシュート・ウーマンも腰が座ってるぞ。ワイマン氏のベースのボトムが効いてる。ノー・エクスペクテーションズでは最後の輝き、ブライアン・ジョーンズのスライド・ギターがはかなく響きます。せっかく活躍出来る音楽性になった矢先の不幸はまったく不幸としか言いようがないよ。サポートのニッキイさんのエレガント・ピアノがまた素敵なこと。無情の世界ですっかり無情になってパカポンパカポン悪魔を憐れむ歌。憐れまれた悪魔も気の毒ですがそれくらい毒気強し。コンガやなやっぱし。この曲は。世界中で95万人位はこれ聴きながらコンガの叩きまねしてるとみた。105万人はブライアンさんのマラカスのふりまね[(^o^)]。ラストはカラオケ使用とゆう地の塩で大団円。本当に大団円にふさわしい曲。ミックさんの歌の調子が悪いとかでオクラ入りになったとゆう話ですがそうかなあ、確かに声が苦しそうな時があることは確かだけどそれを上回る全演奏者の覇気。この時にしか有り得ないメンツと音楽は永遠にもう輝き続けると思うのだが。映像版も早く復活させて見せておくれ。大晦日はどこか1局くらいTV局放送して地の塩で新年を迎えたいわわし。

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12/29(月)
cover
A Real Mother for Ya
Johnny Guitar Watson
1977/1

シリーズ「ブラック道」

テキサス出身のブルースマン、ジョニイ・ギター・ワトソン。Tボーン・ウォーカーの後輩であります。もう大好きで大好きでブルースでは一番。二番はハウリン・ウルフ。例えばロバート・ジョンソンなどより全然こちらの方をしょっちゅう聴いております。ブルースちゅうジャンルは定型があるもんですからプロとして長く活動する上でやる気を持続するには、より深く深く堕ちて行くか、芸能だべと割り切って日々ショウするか、同時代の好きな音楽を取り入れてリアルにするかどれかだと思ったりしますが、このワトソンさんは同時代派の代表、70年代にエルトン・ジョンで有名なDJMレーベルに移籍後ファンクを大胆に取り入れてブレークいたしまいた。このアルバムは移籍後2弾目。その音楽はとゆうとジャケットの通り[(^o^)]。ベニヤ板で手製でキャデラック型乳母車作ってるよこの人。内装は豪華に裏ジャケでは美女?引き連れて。表ジャケの母ちゃんのとぼけた顔がおかしくて。どうやらこの時期ジョージ・ベンソンを勝手にライバル視してたようで、正に黒いジョージ・ベンソン、A面ラストのリアル・ディールではマスカレードをパクリまくり、その手腕たるやレイ・デイビスも真っ青、途中「カモン・ギタア!」とか言ってソロに合わせてスキャットしてる。自分で弾いてるんだろうが。ははは。このとぼけた人を食った味わいが楽しくてもうしょっちゅう聴いちゃうことになっちゃう。特にギターがうまいわけでも歌がうまいわけでもないんだけど。でもさドラム、ラッパ以外の楽器全部やっちゃう才人なんです。ペコーンポコーンペナペナ・ギター聴き出しちゃうと病み付き。ベストトラックはやっぱタイトル曲のリアルマザーフォーヤ。ザッパさんもファンだったとゆうこの不世出のミュージシャン。いかがすかー。楽しいブルースなんてそうはありませんぜー。

曲目等詳細

試聴はここで。

12/30(火)
cover
Too Hot to Handle
Heatwave
1976

シリーズ「FUNX」

ここWANTEDの欄ではなるべくまるまる一枚楽しめる盤を取り上げるようにしております。有名な人や売れた盤でもそんなのは実はそう無いんですが、これはもう正にそれ、始めから終わりまでクラクラしっぱなし。ヒートウエイブ、70’s英国のファンクバンドであります。2曲のシングルヒットでアメリカでブレーク。その二つとも私にとってベスト・ファンク曲TOP5に入ってしまうとゆう超絶もの。これは最初のヒット、ブギー・ナイツが入ってる76年の作品です。英国のファンクバンドと言えばAWBやココモみたいにパブ・サーキットの白人主導バンドが目立ちますが黒い人となると意外と目立たぬ。その中でピカイチなのがホット・チョコレートとこのヒートウエイブ。特徴は両者ともどこか変[(^o^)]。英国ですから出身がジャマイカ方面または欧州経由の西アフリカかな。歌い方が米国本場とまず違う。そして何かSFぽい。ブギーナイツのフィルムを昔見たのですが宇宙人ルックとゆうかもうこいつら宇宙人なんじゃないかいのと本気で疑う服装センスでしてEW&Fやファンカも変だけどあれは地球人が着てるとわかるからなあ。そのかっこで両手を鳥みたいにパタパタさせながら演奏,歌。それ見ただけで一発でやられました。その印象に比べると盤の方は真っ向勝負踊れる聴かせるだけどやっぱかっこいいだー。1曲目からKOでブギーナイツ、イントロから4ビート、めくるめく展開でバシバシとそして最後は4ビートとゆうこのセンス、やっぱ英国で締めるとこはビシっと締まってどわっと出しまくりの米国ファンクとは一味違います。そして次の曲へのつなぎがまた素敵なこと。A面ラストは名曲バラード「オールウエイズ&フォーエバー」で締めてB面はまたぐおんぐおんファンクから。メローな面も出しのでまったく見事。この後、グルーブラインとゆうこれも極め付き宇宙ファンクのシングル出すのですがアルバムとしてはこれが一番です。必殺。少しでもこの手の音に興味のある方はもう是非。そしてファンクなど縁が無い人にも充分アタック出来るモノが違うアルバムじゃと確信。そろそろCDは廃盤危機入手可不可境界線上なので今のうちに今のうちにー。

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12/31(水)
cover
Riffs
Status Quo
2003/12/23

シリーズ「ブギー兄弟」

うおー、年も押し迫って超ド級新譜の登場だー。乱入私の今年のTOP10の1位になってしまったぞ、クオー。その名も「リフズ」。過去の自分たちの名曲プラス最近お得意のロックあんな曲こんな曲のカバー集だ。全世界ブギ化計画推進委員会の指令によってブギーの使者はやってくれました。思えばクオーさん、我が国においては「あ、ブギバンドね」→ずっと同じ→つまらないとゆうレッテルをよく聴いてもいない人たちから押し付けられ冷や飯喰うこと30ゆうよ年、今こそ反攻の時だ。飽きるちゅうたら始めからブギ一筋じゃけんとっくに一線は越してます。年月を加えるごとに化け物みたいに切れと若さを増大させてどうだこの盤の爽やかさ、全国親父の希望の星なのだ。とにもかくにも曲目を見てくれい。クラッシュでお馴染みアイ・フォウト・ザ・ロウ、ワイルドで行こう、ばか朋友BTOの仕事にご用心、キャンド・ヒートのオン・ザ・ロード・アゲイン、タバコ・ロード、J・ガイルズのセンターフォールド、キンクス!のオール・デイ・アンド・オール・オブ・ザ・ナイト、ELOのドン・ブリング・ミーダウン、エルビス・コステロのバンプ・イット・アップ、そして最初と最後は自らのメガヒットのセルフカバーとこれを見て燃えないロッカーはおるのだろうか。聴いてしまったらもう全身はわななき思わず人間ギターと化して町内四方1ハロン11秒台で駆け巡るぞ。レコード決着でなおも引退せずまい進するクオー。そりゃもうみんなで食おう。正月の餅よりロック人間の全身滋養強壮特効薬になるのはもう確実です。はい。

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