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今日の感謝盤一覧2006.02上

 

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1

2/1(水)
フィーリン・グッド
cover
Richard Sinclair Sings
Progressive Pop


シリーズ「プログレ支部」

*プログレ・ポップが好きです。
何だそりゃ。えー、プログレ・ハードがあるならプログレ・ポップってのが有ったっていいじゃない。居並ぶ長尺の組曲の中にそっと咲いてる一輪のマーガレット。シングルにしてヒットしたらいいなあってちょっと思ってるかもしれんが。このちょっとつうのがミソでいかにも売るぞとなるともうプログレでありません。たまたま出来ちゃった演っちゃったって風情が大切です。そんなプログレ・ポップの重鎮と言えば、シンクレア卿。シンクレア卿と言えばダンディ2.ささきいさお。じゃ無くて・・・リチャードのシンクレア卿。

プログレ界カンタベリー地方にこの声有りの唄&ベースの方です。卿の歌があるからくんずほぐれつの演奏でもどこかのんびり太陽の光ぽかぽかになる。数有るそのヴォーカル曲の中でもプログレ3分ポップの名作を集めて聴いてみたい。
まずは
シンクレア卿といやーキャラヴァン。
見るたび嬉しい、張るたび美しいジャケの「グレイとピンクの地」に極め付きの2曲有り。
1曲目は
1.「ゴルフ・ガール」
まあ、これだけポクと聴いたならまずプログレとは思わない一品をどうぞ。どこにも力が入ってません。よく聴くと英国訛りばんばん。どこの地方のかな。やっぱ南部か。この美しくポップな曲、きっかけさえあれば全米ヒットもOKだとは思うけど、おそらくこの訛りのせいでヤンキーは「オー、ノー。田舎ね」とのたまい、あかんかも。誰も気付かなかったかもしれんが、これは最後まで付きまとう。悲劇だ。金銭的には。音楽的にはブラヴォー。切っては切れないチャーム・ポイントですから。

ゴルフ・コースに立ってます
P.V.Cに身を包み
偶然にもゴルフ・ガールとお知り合いになることに
お茶を一杯売ってました
「お一ついかがですか?」と彼女は言い
おあいそ笑いも一緒
「3ペンスでお飲みになれます。緑がとっても綺麗だし。」
そう、もちろん私は飲みました。
じっさい3杯も
で、ゴルフ・ガールを見つめれば
そりゃもうとってもかわいい
そのあと、ゴルフコースに行きました
お茶を飲んだ後
それは雨に濡れたゴルフ・ボールで始まり
そして彼女は私に傘をさしてくれた
彼女の名前はパット
二人で木の下に座り
彼女は私にキスしてくれた



期待通りの呑気さで。嬉しくなります。問題箇所と言えば
「二人で木の下に座り
彼女は私にキスしてくれた」
って早ぇよ(^0^)。
まあ、ぶちゅうとしたんじゃなくて流れから言えば、ちゅっとほっぺに。
思わぬことに「わーー。」なのでOK。

2曲目は一つ置いて3.の
「Love to Love You (And Tonight Pigs Will Fly)」
恋することに恋をして(で、今夜ブタさんは飛ぶでしょう)
って何なんだのタイトル。カウベル・フューチャーの名曲だ。
忘れないようにでかい字で書いておこう。

カウベル・フューチャーの名曲だ。

プログレでカウベルを使っていいのか?とゆう大疑問は置いといて。まあ、別にプログレだプログレだとキャラヴァンやってた訳ではねえからそれで避難するは筋違いでおお足が痛いだな。ともかくその辺に置いてあるカウベルもしくは木魚にて演奏に参加しましょう。キャッチー・ポップの不可欠要素、サビ部分がタイトルで一発で覚えられる・・があります。

シンクレア卿の詩が聴けるもう一つのバンドはキャメル。
誰でも知ってるラクダさんジャケのバンド。数有る参加アルバムの中でも名作「ブレスレス」に極め付きの2曲有り。
まずは1曲目
1.ブレスレス
頭なでなでされてますようなイントロに始まって、優しいシンクレア父さんの歌。いつもより多めに優しい。これもどうしてシングル・ヒット(せめて英国で)しなかったのが不思議で。まあカットしなかったのならしゃあないけど。入ったとたん部屋の空気がオレンジに変わるこの言ってみりゃ強烈さ。えらいこっちゃ。

次は4曲目
「Down on the Farm」
リトルフィートにも同名曲有り。もちろん全然違う。えらい派手なイントロでどうなるんだと思ったら、歌が始まったらもうシンクレア・ワールド。ここでは言葉コロコロの快感を味わって下さい。まあ、耳が気持ちいいこと。間奏でもイントロの派手部分が再び、ディストーション・ギターの弦を「ぎゅおーー」って擦ったりして。で、直後にブタさんの鳴き声が入って、この声。訳わかりません。どうして派手を入れたんだろう。あまりに呑気なので恥ずかしくなったのかな。しかして、こうなりゃ無ければこの曲はなりたたなくなってますので吉です。


おまけ
おまけって言ったら悪いな。そのキャメルのルバング島小野田少尉の帰還をテーマにしたアルバム「ヌード」の初っ端曲
「シティ・ライフ」。
これは歌ってるのは多分、ギターのアンディ・ラティマー氏(違ったらごめん)。しかしこれがまたシンクレア卿してて。影響そりゃもう大だったのだなと。曲は、AORって言ってもよか。スーパートランプの味わい。実際アレンジのそこかしこに。またも言うぞ。何でだろう?ヒットしないってのは。81年だからか。とにかくこの曲の良さはポップ好きなら直撃必須であります。



シンクレア歌世界。一番何が素敵かって、全く飽きないこと。この5曲はやたらめったら好きなんで何回も何回もなんかいもーー聴いてるんだけどへたることないもんな。何でだろう。そこがプログレ・ポップの所以かもしれぬ。音楽って野心とか狙いとかあるのも楽しいけど、仙人みたいな境地にあるもの、かと言ってこんなんでいいや、この中でウケればいいやってなもんでも無い、自然体、剣道で言えば理想の正眼の構えみたいなのはいつ見ても美しい。
シングルで無い完璧なシングル達です。

第2弾に続く(いずれ)

曲目等詳細

試聴はここで

2/2(木)
陶酔
cover
A Rock and Roll Alternative
Atlanta Rhythm Section
1976/12

シリーズ「南部鉄道」

*ついにアトランタ・リズム・セクションの6作目
「ロックンロール魂」が再発です。昨年の3月に(気付くのおそーい)。ゴト・ディスクスってとこから3rdとのカップリング2in1CDで。これほどのアルバムが入手難だったつうのもバチ当たりモノ、いつまで存在してるかわからんし即効で感謝しよう。邦題はぐっと来るものありながら原題を見るとちょっと意味が違いそう。「ロックンロールに変わるべきもの」って意味かも。不遜とゆうよりこれはついに自分達の音楽を完全に掴んだって自信の表れかと思います。聴かば大いに納得。どこを聴いてもARS。脂乗り切ってバンドにとって一番幸福な時期であります。何と言っても最初のブレーク・キラー・シングル「ソー・イントゥ・ユー」入り。70’sを代表する夜の完璧シングル。こいつの素敵さと来た日にゃあ言語道断雨あられだなや。後日(76年12月だからすぐだな)、歌詞を含めて大感謝いたす所存。やたら出ているベストにも必ず入ってるけどよう、ここで聴く、次がアウトサイド・ウーマン・ブルースって、この瞬間を味わえるのはこのアルバムだけです。完全自前で鉄壁の曲が書け、プロデュース出来、エンンジニアリングもミックスもとゆうARS。6作目に至るまで少しづつ自分の音楽ど真ん中へ至る洗練の道を歩んで、さらにはヌカみそ発酵も同時にやりやがって、スキっとしながら臭いぷんぷん、この境地に達することが出来るのは、世界中に数有るロックバンドの中でもそりゃもう稀有だ。
ハナの1曲目からやられる「スカイ・ハイ」。ジグソー曲では無しよ。サビの食いも快感なサザン・ロックハード。やり方はライバルであり朋友であるレーナード・スキナードと同じ。しかしこれほど聴き感触が違うってのも、音楽ってマジックだよな。演る人間が違うんだから出て来る音も違うのは考えてみりゃ当たり前だけんど、それを実際形にする、出来るってのは。
2.の「ヒッチハイカーの英雄」では裸足で大都会アトランタの夜、アスファルト上を疾走する野郎の姿が見えます。
3.「伝言をミスるな」は南部ブギー&ファンキー。3杯目バーボンでそろそろ酔いが廻りながらも元気一杯。
4.ジョージア・リズムは、ジョージアの青い空。ギブソンとか聴こえるのが妙に嬉しい。サザン・ロックはギブソン。ピアノも大ロール。
ここでA面終了。
5.「ソー・イントゥ・ユー」。めろめろになります。
6.アウトサイド・ウーマン・ブルース。深夜のブルース。バンドとして稀有な臭みを獲得したARS。白も黒も関係無く、その味で極上のブルースに。誰でも出来て誰にも出来ないつう極意獲得です。
7.「みんな行くのね」。腰貯めファンキイ。この音の絡み合い、ああグルーヴィ。
8.ネオンの夜。バンドのテーマ曲みたいなもんだわ。聴けばにんまり。ここはジョージアでしかしビル群に囲まれた地下一階のちょっとゴオジャスな酒場なのですね。
獲得したARSの音はこれです。ドカーンとドパーンと打ち上げ花火とゆうよりも、あれ線香花火?かと思わば、いつまでもピカピカしてて次第に光が周囲に満ち溢れ・・・
クセになります。
味の濃さから好き嫌いはしゃあないが、アメリカン・ロックが到達した最高峰頂上なのは、これ、確信、
確かに信ず。
ロニー・ハモンド氏の声ってレイ・デイビス氏、ひろみGOにちょっと似てる。かも。

曲目等詳細

試聴はここで

2/3(金)
ダイナマイト姉妹
cover
The Pointer Sisters
The Pointer Sisters
1973

シリーズ「FunX」

*1973年のポインター・シスターズのデビュー・アルバムです。
「完璧なシングル」
Yes We Can Can
入り。ソウル、ジャズ、ファンク、スウィングを股にかけ鮮烈なる登場、もうジャンルなんかーどーでもよし。このとてつもなくハイ・エナジーな姉妹の音を聴けーてなもんだ。これが70’sの音楽だぞと胸を張れるだけ張れる。製作はデビッド・ルービンソン氏。姉妹をスカウトしたのも彼で、アレンジ、演奏、構想全参加、丹下段平&ジョーのようにルービンソン氏渾身の作でもあります。何者かそのデビッド氏。元々はジャズ・ドラマー。プロデューサーとしてモビー・グレープの1st、チェンバー・ブラザース、タワー・オブ・パワーの1st、初期タジ・マハール氏の盤(リアル・シング!も)、この盤と同時期にはハービー・ハンコック氏のヘッド・ハンターズ・アルバムをものしてるつうファンク・マスターだ。感覚冴えに冴えわたってるその時にスカウトした元気4人娘。そりゃもう只者じゃありゃあせん。カリフォルニア州オークランドの貧しい牧師家庭に生まれ、当然のことのように教会で歌うように。父ちゃん牧師だってんで躾はそりゃもう厳しく、楽しみと言えばこっそり聴くラジオだけ。いつしかロックンロール、リズム&ブルースに夢中になっちゃって、教会コーラスで弾け過ぎて、おめーら舞台嵐だ、辞めてくれとなってしまったそうな。そんなこんなで長女のルースさんと次女のアニータさんは結婚。うまくいかずすぐ離婚。3女のボニーさんはどうしても歌手になりたく、姉二人を誘ってグループを結成す。後に末っ子ジェーン(何人いるんだ)をも誘って4人組に。最初の結成時は1970年、さっぱし活動うまくいかず、どうすべとなったところ、満を持して音楽の神様登場、ノリに乗ってるルービンソン氏と出会うとゆう次第であります。
さー、とにもかくにも1曲目の
「イエス、ウイ・キャン・キャン」。
作はニュー・オリンズ・ファンク・マスター。アラン・トゥーサン父さん。筋肉朴訥ボクサー歌手リー・ドーシーさんのおハコ曲。超低重心のそのオリジナル、もう完璧かと思いきや。やってくれたよ。ドラムとベース、空ピック・ギターのみで開始。音!音質が最高です。いくらうん百万円のオーディオでも元が良くなきゃどーしょも無し。元が良けりゃ5千円のラジカセでも千円のラジオでも最高のハイファイだぜ。特にドラムの音。バスドラのきしむ感じ、スネアの胴鳴りまでばっちし。ベースも弦が震えるのが見えそう。是非大音量でどうぞ。ここで既にそのマジック・グルーヴにやられ、そして姉妹がおずおずと登場だ。朴訥ドーシー氏と比べてこちらは若さ爆発、しかも集団攻撃。何か一人が言やー、「きゃんきゃん、きゃんきゃん」と容赦なく突っ込む。物凄い有様。サムバデー・トゥ・ラブ状態。


全ての良き人に 今がその時
互いにつながり連帯する時
我らは問題を解決するのだ
口論をも解決
兄弟として生きることに挑戦
互いに踏み込もうとも干渉せずとも平和に向かって突進
世界の女性を尊重せよ
貴方には母がおったことを忘れるんじゃ無い

我らはこの地を良き地にせねばならぬ
今まで我らが生きて来た世界よりずううううっと
我らは互いに良き人になるように助け合わねば
互いに与えられる優しさをもって
私にはわかっている それは出来る

私は出来ることがわかっている
完璧に出来ることが、ばっちし出来ることが
そう出来る わかる 出来る出来る
そう出来る
やろうと思わねば出来ないよ
そう 出来る 出来る
その仕事、出来る
やれば出来る
出来る出来る 万能で大したもんだから
そう出来る出来る わかってる出来る

全ての子供の世話をしなければあかん
全ての世界のちっちゃな子供たちの
なぜなら未来へ向けて我らの最大の希望は彼らなんだから
全ての小さなガキども女の子

出来る出来る ぜーんぶ出来る
時にそれは困難
時にそれはこんんなん
困難
でも出来る


徹頭徹尾、出来るソング。未来永劫生きてるメッセージだな。これがまた、この迫力でやられると、出来るような気がしてくるのは、それ当然。字で書きゃくどいけど、聴いてみなはれ。永遠に、きゃんきゃん、して欲しくなります。

2.どしゃ降り
失恋歌とな。なんだけどよー、めちゃ元気。全然応えてませぬ。パンクの如きスピード・ジャズです。
3.ジェイダ
スタンダードかと思ったら姉妹参加のオリジナル曲。ジェイダつうのは次女アニータさんの娘さんの名前だそうです。グルーヴィ4ビートで多分勢いで出来ちゃった魔法です。
4.リバー・ブルーバード
ファンキー・ゴスペル。イエス・ウイ・キャン・キャンもそうだけど、この感覚、紛れも無くリトル・フィート、1stのロバート・パーマーちゃんと同質。好きな人は迷わずどうぞ。うねってます。
5.オールド・ソングス
タイトル通り数有るジャズ・グッディーズを歌い込み道場です。出てくるはスワニー河、チャタヌガ靴磨き、チャールストン、金髪のジニー、ホーム・スイート・ホームであると解説の野口久光先生(マジに先生って呼べる)に教えられ。
6.ザッツ・ハウ・アイ・フィール
クルーセーダーズのサックス&名ベーシスト、ウイルトン・フェルダー氏作の曲。悪魔のごときグルーヴとコーラス。魂売りたくなるほど暗黒の魅力たっぷり。
7.可愛子ちゃん
姉妹合作のジャズ小唄。さらっとすげー歌作れるんだな。
8.痛みと涙さん
恐怖の高速パンキー・ジャズ。歌ってて舌噛まないのかなーー。
9.裸足
4ビート・ジャズ・ブルース。スインギーってのはファンキーでもありグルービイでもあり、何でもいいや、かっこええ。がはは。
10.ワン・ダン・ドゥードル
ラストはシカゴ・ブルースの巨匠ウイリー・ディクソン氏作。ブルース飛び越えてサイケ・ロック化してる。のはバック・コーラスしてた演奏のフードゥー・リズム・デビルスのせいだよ。只でさえパワーみなぎる黒い人、女性、しかも4人。恐ろしか。

ファンキー部の演奏で参加はコールド・スウェットの面々。ルビンソン氏がプロデュースした縁でか。73年にはこの事件が起こった!と年表に載せたいくらいの瞬間がここには納められてます。
意欲とやる気だな。何事も。

曲目等詳細

試聴はここで

2/4(土)
夢の夢の夢
cover
3 Songs
John Lennon
1973-1975

シリーズ「完璧なシングル」

*本日の「完璧なシングルを讃える会」は
ジョン・レノン氏の3曲。
を。
まずイマジンは置いといて(すげー怒られそう)。
すげー怒られそうな存在になってしまったイマジンが可哀そう。それこそ無関係な人までもが食い荒らし消費してしまった。それほどの曲なんだから仕方が無いとは言え、言葉を失い無常です。どうすりゃいいのかな。黙考・・・。置いて置かせてもらお。
なので正直にこよなく愛す3曲を。
最初は

Mind Games

1973年11月に英国チャートではエントリー。最高位26位です。うーむ信じられん。アメリカでは12月1週に。最高位18位。うーむ。しかして心のナンバー1だな。天辺でキラキラしてるのが似合う。私にとって洋楽聴き始めに遭遇した忘れられない曲で、あらゆる意味でびつくり。ビートルズのジョンさんってイメージ前にマインド・ゲームスだった。大体歌謡曲にはこんな構成の曲ありゃしません。ひたすら繰り返しの中でどんどんどん膨らんでいくよ。てーんとんとん、てーんとんとん(ぺぺぺぺぺぺぺぺぺ)ってリフの繰り返し。ヘッドバッキンもの。今聴くと展開部はレゲエだったのかと気付く。2番からは本歌部分でもベースがレゲエしてるんだな。だからなんだと言われても。何なんでしょう。それほどにマインド・ゲームス。圧倒的空気です。


共に遊ぼう 心のゲーム
バリアを押し払い 種をまこう
心のゲリラをしよう
マントラを唱え 地球平和
僕らでみんな心のゲームをしよう 永遠に
言ってみりゃベールをはらったドルイド教の坊さん
心のゲリラをしよう
言ってみりゃ聖杯探しみたいなもん
愛は答え 貴方は知ってる 確かに
愛は花 貴方が得るべき 育てるべき
だから続けて遊ぼう 心のゲームを トゥゲザー
今から未来への信頼
貴方は心のゲリラを打ちのめすことはできやしない
心の石ころは絶対に他のところで
いえー、永遠に心のゲームをするんだ
僕らの宇宙イメージを投影する 時間内で
「はいです」が答え 貴方は知ってる 確かに
「はいです」で降伏 貴方が得るべき 育てるべき
だから続けて遊ぼう 心のゲームを トゥゲザー
太陽に捧げるダンスを踊ろう
百万個の心のゲリラ
彼らの精神力を宿命の車輪に宿そう
続けて遊ぼう 心のゲームを トゥゲザー
平和と愛の精神を高め 戦争は嫌
貴方とメイクラブしたい 戦争は嫌 ずっと前から貴方は聴いてたでしょうそれを 知ってるよ


訳してると変な気分になってきたな。どうしてまー「平和」とか「愛」って字面に出すとこう恥ずかしい感じがするのか。いくら言ってもそうならないからか。優等生みたいだからか。
それでも、そうあって欲しいに決まってる。(決まってないのか?)冷笑して血を求める人間があまりに多い。まともに歌うジョン・レノンを言わずとも「ジョン」だからつうくくりでやっちゃいかん。直後に「しかし現実は別だから・・・」って空気にしてはいかん。いかーん。

2曲目は
アルバム「心の壁、愛の橋」より

Whatever Gets You Thru the Night / 真夜中を突っ走れ

イギリスでは74年10月にエントリー、最高位36位。何よりアメリカで、同じく10月初登場、最高位1位獲得。とんでもなく目立ってる共演のエルトン・ジョンちゃんとこれがナンバー1になったら僕のコンサートにゲストで来ておくれと賭けをして、見事1位獲得。エルトンちゃんこっそりヨーコさんも呼んで、ジョンちゃん暗黒へべれけLA時代を終焉させたつう粋な話ありの曲です。形破りっていやー、これもとんでも無い曲っすよ。イギリス人による誤解まみれのファンクと申しますか。両人ともあまりにも自分の色が強烈で、まともに人の音楽聴きゃしない。こんな感じだべってセッションしたのを強引に曲にいたしたかのごとく。あまりにヘン。を当たり前にやってるのが最高。破綻を必死につなぎとめてるのがサックス・ソロで、いやースリリングです。ジョンちゃん確実にガム噛みながら歌ってるぞ。


一切合財が夜通し貴方をゲット
そりゃ最高 そりゃ最高
間違ってようと 正しかろうと
そりゃ最高 そりゃ最高
時間を無駄にしてるのを見張ってる必要なんかありゃするかい
あかーん あかーん

一切合財が夜通し貴方をゲット
そりゃ最高 そりゃ最高
間違ってようと 正しかろうと
そりゃ最高 そりゃ最高
時間を無駄にしてるのを見張ってる必要なんかありゃするかい
あかーん あかーん

抱いて だーりん おいで 聞いてくで俺を
オイタしないからさ
信じて だーりん おいで 聞いてくで俺を
聞いて 聞いて

一切合財が夜通し貴方をゲット
そりゃ最高 そりゃ最高
青なのかい 見えないよ
そりゃ最高 そりゃ最高
心をぶっ飛ばすのにガンなんかいらない
あかーん あかーん


このえーかげんな歌詞ったら。これで1位獲得でございます。曲もえーかげんで演奏もえーかげん。えーかげんもここまでやりますと完璧になります。ジョンちゃんのガムの魅力でゲット。一切合財。それはビートルズ以来一番好きだったところだったから。みんなが。

3曲目は
これもアルバム「心の壁、愛の橋」より

#9 Dream / 夢の夢

真剣に真正面愛のジョン、ガムのジョンと来たら、優しいジョンです。夢の夢。とてつもなく優しい。これまたこっ恥ずかしいくらいに。優しすぎてこの世ではやっぱり変です。ガムをペパーミントに変えてやっぱり噛んでいると思う。さっきはクールミント。アメリカでは最高位9位。そりゃそうだ。


そう遠い昔
それは夢であったか ただの夢だったのか
わかっている そう、僕は知ってる
とってもリアルに思えた 僕にとってとてもとってもリアルに

街中を散歩
木々のため息の暖かさの中
聴こえたように思え (聴いて 聴いて 聴いて)
誰かが僕の名前を呼んだ 雨が降り始め

二つの魂が踊る とてもストレンジ

あーわかな ぽせぽせ?
あーわかな ぽせぽせ?
あーわかな ぽせぽせ?

夢 夢の彼方
魔法みたいな 魔法みたいだったの?
僕は信じる そう僕は信じる
これ以上言えない 何をこれ以上言えるのか?

川のせせらぎの中
周りに溢れる鏡を通り
感じることが出来るような気持ち (感じて 感じて 感じて)
音楽が僕の魂を撫でて 何か暖かく 突然冷たく
心のダンスが開かれていた

あーわかな ぽせぽせ?
あーわかな ぽせぽせ?
あーわかな ぽせぽせ?



あー、わかんない、ぽせぽせ。多分わかんないがよし。意味はあーわかな ぽせぽせ?。異言でございます。解を求めると興醒めです。まったく何てぽせぽせな歌なんだ。

試聴はここで

2/5(日)
電気軽音楽楽団
cover
ここまでの
Electric Light Orchestra
1975-1976

シリーズ「完璧なシングル」

*本日の「完璧なシングルを讃える会」は
「ここまでのELO」
ここまでってどこまでだよ(^_^;)。そこまでです。ビートでポップなバンド、ムーブから弦とポップに変身すべく1970年にバーミンガムで結成されたエレクトリック・ライト・オーケストラ。やろうやろうと元気一杯だったロイ・ウッド博士が1作目終わったら脱退しちゃって、それからはジェフ・リン監督の構想の下、己POPを求めて数年間。ついに出ました完璧なシングル

Can't Get It Out of My Head / 見果てぬ想い

1975年の1月のことでありました。どうゆう訳かそれまでショウダウン、ママベルと律儀にヒットさせてきた英国ではランクインせず(カットしなかったか)、これはアメリカでのランクインの月。最高位9位まで上がって大成功。売れたってのもあるけど曲自体がもうパーフェクトですから。未来の扉開放です。リン監督がやりたかったのはビートルズ「アイ・アム・ザ・ウォーラス」とハリウッドオーケストラの合体。弦楽団と言うてもクラシックじゃ無いのだ。ハナの完璧からこれはもう100%達成。天下にELOの音楽ここに有りを示す。大バラードだってのがさらに良かったかも。じんわりじんわり曲の魅力だけで浸透せり。要素はマジカル・ミステリーなヴィニールの上にジョン・レノン氏のピアノぽつぽつを表す弦連打、ロイ・オービソン氏とジョージ・ハリソンちゃんが結婚して出来た子供のような歌唱、ドラムのフィルインはもちリンゴ、音楽の有り方はポール卿と、夢の一人コラボさん、それをやることが出来てリンさんとっても幸せそう。聴いてるこっちも。でもビートルズじゃない。



深夜 水の上
私は大海原の娘を発見した
波打ち際を歩いて
彼女は私の名前を呼んだように思え
私はくらくらになってしまってどうしようも出来ず
いやほんとに、くらくらになってしまってどうしようも出来ず
いまや私の今までの世界はどこかに飛んでいった
だって私はくらくらになってしまってどうしようも出来なかったのだ ああ

海岸線で壊れてしまった
動くことなど出来ず それは引き潮
朝は夜になるまでここには来ず
彼女の銀色の光を求めて
そして私はくらくらになってしまってどうしようも出来なかったのだ
いやほんとに、くらくらになってしまってどうしようも出来ず
いまや私の今までの世界はどこかに飛んでいった
だって私はくらくらになってしまってどうしようも出来なかったのだ もう

大都会での銀行業務
ロビンフッドとウイリアム・テルとアイバンホーとランスロット、彼らは私を妬まず
日が沈む時まで腰掛けて
夢の中で世界はくるくるくるくる廻り続ける
そして私はくらくらになってしまってどうしようも出来ず
いやほんとに、くらくらになってしまってどうしようも出来ず
いまや私の今までの世界はどこかに飛んでいった
だって私はくらくらになってしまってどうしようも出来なかったのだ ああ


午前中の仕事が終わった時、鼻唄で歌いたくなります。

73年、ジェフズELO発進の時、ロール・オーバー・ベートーベンが小ヒットしました。あれはどう考えても一発ヒット覚悟のベタネタ。でもベタなことも楽しいじゃない、そうゆう心意気でやりますとゆう表明になった。そして熟成後の見果てぬ想い。もう皆は次の曲を心待ちにするようになる。

痺れを切らした1975年の12月、ニュー・アルバム「フェイス・ザ・ミュージック」と共にそれは登場

Evil Woman

今度は英米共に大歓迎。くしくも共に最高位10位でした。前回の大バラードから一転、大歌謡曲。しかもフィラデルフィア・ソウルで来たぞ。フィリー・マナーのピアノだけのリフで始まってチャラリン・ファンキー・ギタア。そうかフィリーだって弦だもんなって気付くストリングの乱入。そして初登場ELOガールズのコーラス。駅前の株式会社ダウニングに勤める3人(ぎりぎり)娘さんで構成されるそれはあくまでも無慈悲。英国伝統です。
なおかつこの曲はカウベル・フューチャーの名曲だ。
忘れないようにでかい字にしておこう。

カウベル・フューチャーの名曲だ

かねて用意、そこに置いてあるカウベルで参加してください。


君は僕をアホポンにする でもそりゃ夢をぶち壊して終わりにするよ
へい娘さん、君はブルース、だって誰もいないんだろ 付き合ってるやつは
どこへ行っちゃうかわかんねけど道は開かれている 何マイルかは既にあるよ
こことそこの間に
僕の頭には穴があって、雨が入ってきちゃうのよ
はは、娘さん、そりゃ叫びたくなるように恥ずかしい
でも君は責める相手もいないんだろ

わーるい女 わーるい女 しょーわるな女 わるいおんな

他の街から乱入して
落ち着くにはあまりに熱過ぎる無駄遣い
でもアホにはお金は身に付かず
そして君はボーっと嘘をついてるアホを発見
はは娘さん、君はやらなければ
君は神が与えたもうた全ての悪徳を破壊
それは君が苦しむほどに快感となるよ
でも次の列車に乗るときは気付いたほうがいいかも

わーるい女 わーるい女 しょーわるな女 わるいおんな

へーへへーへ

へーへへーへ

わーるい女 わーるい女 しょーわるな女 わるいおんな

悪い女さん どうやって僕に悪さをするの?
でも今になって君は違う嘆き歌を歌おうとする
はは、おかしいねどうやって僕を落とそうとするの 飲もうとするワインを自分で作ろうとしてるのかい
僕は君が叫ぶごとに走って来ていた
君の目に微笑んでる愛を見たからかも
はは、うまいことにわかってしまった 君にはもういくところなんかありゃしない

わーるい女 わーるい女 しょーわるな女 わるいおんな



そりゃもう下品なクラヴィネットが最高。歌い方がボブのディラン氏調なのも。「雨」で「ウーマン」だもんな。ブルースで列車だし。間奏の弦とピアノ。3番へのブリッジのフェイズ・アウト。

3曲目はもう間を空ける必要ありません。その年76年4月に第2弾シングル・カットで

Strange Magic / 不思議な魔術

英国では何故か謎の最高位38位、アメリカでは大体定位置になった最高位14位。
今度は再び女人にくらくらめろめろもの。待ってました大バラードです。しかしながらこれが侘び寂びの世界。AとBの二つメロしか無し。たったこれだけで4分8秒。それもあっとゆうまです。あんたがストレンジ・マジックだ。


貴方は太陽を通過してそーっと航海している
石器時代の夜明けを破って
貴方は空高く飛翔
私は不思議な魔法にかかった
おー、何て不思議な魔法
おー、それは不思議な魔法
不思議な魔法にかかった
不思議な魔法にかかった

貴方は僕の心の草原を歩いている
僕の時間をまたいで波を作り
私は不思議な魔法にかかった
おー、何て不思議な魔法
おー、それは不思議な魔法
不思議な魔法にかかった
不思議な魔法にかかった

おー、僕はけっして同じようにはなれない
いまや終わりに至る方法がわからず
甘美な夢 甘い夢
私は不思議な魔法にかかった
おー、何て不思議な魔法
おー、それは不思議な魔法
不思議な魔法にかかった
不思議な魔法にかかった
以下同文


おわ、手抜きだ と思う無かれ。どう考えてもこれ以上必要なかったのですきっと。この音にはこの語しか思い浮かばなかったか。やりたかったかのは、シャルルルルルルルルル、らるルルルルルルルルってオーケストラのグリッサンドで、この快感をあなたに。

とここまで。
リヴィング・シングまで到達せず。
次回に続く。

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2/6(月)
のべらへべらほべら
cover
Thunder and Lightning
Thin Lizzy
1983

シリーズ「ヘビメタ虎の穴」

*寒いよー。今年の冬はほんまに厳しくて。何とかしてくでリノットさん。熱いロック注入。どどだーん。雷落下
サンダー&ライトニング!
1983年、愛しのまかろにバンド、シン・リジーのラスト・アルバムだ。ヤツらが町にやって来て以来の70’s黄金の日々が美し碧眼さらさら髪ブライアン・ロバートソンちゃんの脱退(街でケンカしてケガをしてライブ中止になったことが元でリノット氏と揉めたのだと)で暗雲立ちこめ、それでも旧友ゲイリー岩顔ムーア氏協力の元、ブラック・ロースつう起死回生の一発、でほんとに一発だけで行っちゃって。ミッジ・アー氏、スノーウィ・ホワイト氏とギタリスト行脚。どうも売上げもかんばしく無くなって、ボーイズ、バックインタウンしてくれー。若い血求む。最終兵器元タイガーズ・オプ・パンタンのジョン・サイクス君がやって来た。じっくりと雷と稲妻アルバム製作です。やった。復活。2曲もヒット出た。とゆうのにあっけなく解散宣言。原因はリノット氏の体調不良なんて悲し過ぎる。そして3年後、86年に天国にツアーに行っちゃった。文字通りリジー・ラスト・アルバム。何かを予感してかのような鬼神迫力です。私の求めるリジー魅力ぱんぱん。勇ましくてどっかユーモラス、何よりも素晴らしい曲ばっかだぜ。

1.サンダー・アンド・ライトニング
・・・83年5月に英国チャート・ランクイン。最高位39位。体調不良ものともせずの高速チューン。メタルつうよりこれは悪友レミーちゃんのモーターヘッドシンクロ曲だと思う。ほんと細工の上手なサイクス君の高速お披露目。覚悟しなさいの1曲目でござる。

2.ジス・イズ・ザ・ワン
・・・出た。これがリノット節。サビだよー。おひら、ほひら、へべら、のびら、ジシザワーン♪の3つ語連発たまらん。哀愁だし。何の因果か発情メタル・ギターがばっちり似合う、サイクス君最大で答える。ゴーハム氏受け止める。シングルじゃなくとも完璧なシングル。

3.ザ・サン・ゴーズ・ダウン
・・・かんかんかんかんスロー・チューン。で、いたたまれなくなるパート1。

彼はやって来て去っていく
彼はやって来て去っていく
彼女はそれを全て知っている
しかし何もかもなされて語られた
日は沈みゆく

4.ザ・ホリー・ウォー
・・・吹き飛ばしてくれ。ハードで。チョンカちょんかちょんかのイントロ・ギター最高です。ウイー・アー・チョーズンの語感ワンダフル。リノット節。このシン・リジーが好き。でまたチョンカちょんかちょんか。リノットさんのワンマン・バンドなんだけど極め付けのこのメンバー達がが不可欠とゆう理想的なバンドだったと思う。

5.コールド・スウェット
・・・ここからLPではB面です。83年2月に第一弾シングルとしてカット。27位まで上昇。ああ、冷や汗。これほどリジーを表すのにぴったしの言葉はあるでしょうか。突進ビート。喰い付く様な歌いっぷり。思わず笑っちゃうそこまでやるかのライトハンド間奏キメ。おかしくて熱くて勇壮。ストーンコールド・スウェット!

6.ヒットバック
・・・どっかーんとステージ映えするイントロからまたもモーターヘッド嵐の高速。♪馬の来月っ♪って歌ってます。メンバー総出演怪獣総進撃。寒さぶっ飛ぶ。
7.ベイビー・プリーズ・ドント・ゴー
・・・リノット氏単独作。イエス、やっぱやってくれたリジー・シャッフル。これが無くちゃ。マイナー哀愁進行でサビ連呼。行かないでー。ほんと。行かないでくれ。もちろん完璧なシングルだ。サイクス氏のソロだってえらいこっちゃ。

7.バッド・ハビッツ
・・・痛い歌詞が多いです。♪俺は悪い癖を持った男だ。悪い癖 悪い癖♪。曲自体はたんたんとしてるだけに。素敵なるハード・ポップ。どうしてそんなに苦しんだんだろう。

8.ハート・アタック
・・・ほんとうにラストのラスト。予感があったのでしょうか。たまらない歌です。

ママ、俺は心臓発作で死んでいる
パパ、俺はクスリのやり過ぎで死んでいる
パパ、俺は飲みすぎで死んでいる
ハートアタック

どん詰まりでもがく様に歌ってる様が。

ちょっと言葉が出ません。

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2/7(火)
僕はカメラ
cover
Civilian
Gentle Giant
1980

シリーズ「プログレ支部」

*プログレ・ファンクの王者ジェントル・ジャイアント、
1980年のラスト・アルバム
「シビリアン」
です。70’sを通じて妥協無き塩辛音楽を続けて向かえた80’sにトドメを刺したかのようなこの盤で見事に解散したとゆう。現在CDでは77年の化け物ライブ盤プレイング・フールとのカップリングで入手可。これぞ最強の2in1だ。くんづほぐれつのけぞりの変拍子ファンク道を驀進して来た巨人軍はそのライブ・アルバムで頂点を為し、続くミッシング・ピース盤から一転真っ直ぐビートを見つめて来ました。あまりにもややこしい拍子でやり過ぎて今度は素直なビートがとてつも無く面白く変に見えたのかも。そりゃ売れようって気もあったとは思うけど。態度いささかも変わらずあまりにも真面目、熱血さんで。その果てがこのラスト。とんでも無いことになってる。真正面からNWな感覚と対峙、俺はこう見える。みたいな。これを称してPOPになった、堕落だと切り捨てるはあまりにも絵面だけを撫で見た所業です。どうしてそうやったんですか?と問われて、わかってるだろ、それには触れないでくれと苦笑いするのとは訳が違う。やっぱり大辛の音楽だ。

1.コンビニエンス(クリーンでイージー)
略してコンビニ(^0^)。80年にあったっけコンビニ。パンキッシュ高速8ビート・ナンバー。おお、ポリスだと感じる人もいるかも。ハリー・ポッターのハグリットちゃんに激似になってしまった筋肉歌手デレク・シャーマン氏のピー・ガブ似ボーカル、もう最初から臨界点。

プラスティック、プラスティック モダン道を激走すべし
シミュレーション、僕らのインスタントな日々に向かって
私にどうしろとゆうのだ 君がそれが気にくわないからと言っても
それは私のもの わからないのかい
コンビニ 全てがクリーンでイージー

正に来るべき21世紀への予言だ。その中で完全人力、マッスルなバンド、GGが発進。3分13秒。あっとゆうま。

2.一晩中
間髪入れず入るファンキー・ギター。クイのドラム。エア・ドラムしたくなること必須。多分シングル・カットしたんじゃないか。これだけ味わいが辛くなければ大ヒット間違いなし。哀愁のメロでサビの「おっ酢じゃなーい。」が無茶苦茶キャッチー酢。POP大好きならばやられる。嫌いな人は「私にどうしろとゆうのだ」。こんないい曲がよー。

3.シャドウズ・オン・ザ・ストリート
歌詞カードには「シャドウズ・イン・ザ・ストリート」、タイトル表記は「シャドウズ・オン・ザ・ストリート」。思わぬ油断にこの人たちでもこうゆうことがあるのかとニンマリ。イントロがジェネシスだぞー。せっかくジェネなのに歌はピーガブのデレクさんじゃ無いような。あまりにまんまになっちゃうからかな。そのジェネシスのこうゆう曲の一番素敵だったとこだけを凝縮してあっけなく終わる。

4.ナンバー・ワン
ナンバーワンと言えば、うどん。古より貧乏人の味方の激不味うどん。無論関係無し。ここではイエスに変身かGG。違うか。このサビの感触、確かにどっかで聴いたような。気付いた方教えて〜。このアルバム、共に激走して来た朋友バンドの音楽がこんなに素晴らしかったのだぞのオマージュにもなってると思う。パクリにはあらず。目が真剣です。

5.アンダーグランド
ここからLPではB面。このアンダーグラウンドはゴーイング・アンダーグランドのアンダーグラウンド。わかりやすいように冒頭で地下鉄がやって来ます。次は大手町〜。ファンキー・ハイパー・NWトラックだ。時速150kmの疾走感で下手すりゃ脱線寸前。このスピード感はルパート・ハイン氏の音楽に通ず。ジャケットの顔無し人々が早回しで動いてるとこ想像してください。キメの♪アンダアグラウンド♪のあまりにも決まってることと言ったら。直後の雪崩落とし変拍子に男の子の意地を見たり。ついやっちゃった。

6.僕はカメラ
パチパチ、はい撮りますよー。と前曲に続いてお得意の擬音攻撃。これが無くちゃ。再びハイパー・ポップ・ナンバーで。登りつめるリフの快感なこと。確かにGGです。無駄にはしない、獲得したかっこ良さ。これまた完璧なシングルなり。確かだ。

7.インサイド・アウト
確かだっていやあ、この盤って確かに70’sGGのインサイド・アウト盤。裏返しても向かうとこは同じ。ステディな8ビートのじっくりスロー。それでも食い掛かる素振りはいつも有り。その緊張感がたまりません。

8.イッツ・ナット・イマジネーション
最終のラストは行くとこまで行ったハイパー・ドライブで。ミッキー・カーティス似の鬼ドラマー、ジョン・ウェザース氏が嬉しそうな顔でぶっ叩いてる様子。やっぱりジョンさんがおったからこの音楽出来たのかと実感。凄いドライブ感です。
ラストはアナログ盤ではおまけ有り。あまりにハードボイルドな。CDではどうなっているのかな。

さてこれできっぱりさっぱり解散、ジェントル・ジャイアント。この先これ以上ハイパーしてたらどうなっていたか。そりゃもう聴きたかった。が、やっぱ最後の鬼の仕事って感じも。それだけの迫力。迫力有り過ぎるから売れないのは多分しゃあない。解散後の皆さんはそれぞれ音楽の道なり他の道なり、成功してる模様です。これだけのことを為した人たちですから。

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2/8(水)
雷親父
cover
Thunderbox
Humble Pie
1974

シリーズ「ブリティッシュ・ロック」

*ハンブル・パイです。73年5月来日後のアルバム、
サンダーボックス。
殿方大喜びの鍵穴変形ジャケ。LP中袋を引っ張り出しますと「わお」。中身を聴いて作ったとは思えぬヒプノシスひぷしのすの所業だ。事実上のラスト・アルバムと申すそうです。「そうです」なんて心元無いすが、何だかわかりませぬけどパイさんには縁がありませんでした。原因は不明(^_^;)。これを聴かねばならぬとかで音楽生活送って来ませんでしたので、たどり着かなかったんだろな。再結成後のとかは持ってるのでこれはひとえに安い値段で遭遇しなかったと、多分。あはは。値段で決まる悲しき音楽ファン。今回嬉しき遭遇。聴いて悪い訳は無い。サンダーーー。

1.サンダーボックス
うぉー来たー。ロックっ!クレムソン=マリオット両氏のオリジナル。出だしの、ほへはひふひ、の発声が尋常でありません。ロックかロックで無いかを判断するのはとんでも無い声で歌ってるか否か。マリオットさんの歌は常人じゃあねえ。大好きディープなソウル大会の開幕。これがロックなのは尖がって突き刺さる声と演奏です。黒い人のは鋭くてもまろやかー。どっちがどっちって選べるもんじゃ無し。逆に演る所以だ。

2.ジーザスとグルーヴィン
ファンキーっ!ラップで絡むぞハード・ファンク。リトル・フィートが大陸で、パイが島で獲得した無二のグルーヴ。永遠の輝きぴっかり。

3.アイ・キャン・スタンド・ザ・レイン
ハイだー。オリジナルはサザン・ソウル・クイーン、アン・ピーブルズ嬢(私はいえな)。ピポパパプッポ、ポッペの妙にテクノなリフで御なじみ。ここでは無論テノク臭は皆無。とんでもねえ声でうぎゃあと歌うマリしゃん。腰溜めの演奏と溶けて絡んで鳴り響くラッパ。歌いたかったんだろな。ローウェル・ジョージ氏のソロ・アルバムでのカバーと聴き比べると楽しいです。同じ曲が演る人によって。

4.アンナ
あんなー。どっかで聴いたことがあると思ったら、ビートルズ「プリーズ・プリーズ・ミー」アルバム。オリジナルはアーサー・アレキサンダーおじさん。これも聞き比べで楽しむ。どんな曲でもうぎゃああんなあああぁあ。ソウル持ちロック。

5.ノー・ウエイ
オリジナルです。ニュー・オリンズ・スタイルのファンク。ミーターズ!。聴いてたんだなあ。当然同じものを見てたZEPとシンクロ、より現地の臭い強し。好きだからもうたまらん。バックのハープがどろどろ。

6.ラリー・ウイズ・アリ
オリジナル。モハメド・アリ氏への応援歌だそうです。蝶の様なフットワーク・リズム。当然ファンク。跳ねる弾ける。サンダーボックスとは正に言いえて妙のアルバム・タイトルかと。紛れも無く74年に出す音だと思う。

7.ドント・ウォリー、ビー・ハッピー
同名の軽妙楽しいヒット曲がありました。誰だっけ、あれ歌ってたの。むー、すまん。思い出せぬ。それとは全く逆、重くて粘って捏ねてるファンクでソウルでロックな曲。♪はぺーーー、って、ひゃあああってオルガンが。ががががってギターが。どたんずどんってドラムが。ぐごんずずんってベースが。うぎゃあって歌が。

8.99パウンズ
赤コーナー、99パウンズうう。ってちょっと軽すぎるレスラーには(^0^)。出だしの、おうお、の掛け声でもう勝利確定ソング。サビのキャッチーさにやられる。何なーパンでねっちょぼんるーね、何なーパンで剃る、てね。当然自らブラックベリーズのお姉さん方に紛れ込ませて貰って歌う。蹴飛ばされて追い出されるな。

9.エヴィリ・シングル・デイ
クレムソン氏作。超低重心ファンクでハードロック。ぎゃおとぎゅうぃーんとどんたか。3つが有れば他はいらぬわ。

10.ノー・マネー・ダウン
チャック・ベリー氏作。へいユーで左とん平なブルースっす。かかってきなさいのでっかい懐。相手にマワシは取らせません。

11.ドリフト・アウエイ
73年のドビー・グレイ氏の黒のヒット曲。これ歌ってるの誰だろう。ライナーではベースのグレッグ・リドリー氏では無いかと書いて有ります。歌いっぷりがドビー氏にそっくり。カラオケでオハコ曲だったのかも。ロッド・スチュワート兄貴もアトランティック・クロッシングでカバーしてます。名曲ですから。

12.おー・ラ・ディダ
70’sスタックスの看板、ステープル・シンガーズのおハコ曲のカバー。歌いたかったんだろなあ。あっちは凄いです黒女3+黒おじさん1の大迫力。パイさんはマリしゃん+ブラックベリーズ。どっちがどっちなんてえいえねえ。こっちも大迫力。何か最近CMで使われた気がするのですけど。

ジャケのおかげで勢いで買ってしまった殿方、もしくは淑女の皆さんも大満足、この寒い冬を間違いなく吹き飛ばす熱あつでござる。遅ればせながら私も参加させてー。

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2/9(木)
黒黒黒
cover
Wattstax: The Living Word
Various Artists
1972/8/20

シリーズ「ブラック道」

*時は1972年の8月20日、アメリカはロサンジェルス・コロシアムにて行われたスタックス・レーベルの大コンサート、その名も
ワッツタックス。
黒いウッドストック。命名は1965年に暴動が発生したワッツ地区とスタックスを合金ロボ合体して付けられたとのこと。72年と言えば、ニュー・ソウルの高波頂点、追い討ちをかけるようにファンクの産声おぎゃあの正にその時であります。ステージ上はもう真っ黒、スタジアム客席も真っ黒、右を向いても黒、左を向いても黒、上も下も、トイレで連れションしても隣は黒。そんな体験もちろんあったことが無いけど想像しただけでも黒。おそらくは甲子園球場でセリーグ優勝決定戦時の有様と似ているのでは無いでしょうか。これまた経験したこと無いけど、まだ想像しやすい。その一種異様な盛り上がり、阪神ファンなら至福の瞬間でありましょう。巨人ファンならへこみまくり。同様にこのワッツタックス盤。黒い魅力、黒い音楽の一端でも惹かれるものあらばもう天国、KO必須であります。苦手な方ならへこみまくり。どこにも逃げようが無いほど容赦ないぞ。ライブにはマジックがあります。お祭りにも。
アルバムは3種類リリースされてます。当時発売された2枚と2003年にリリースの3枚組CD。まずは最初のこのリビング・ワールドを。
まず登場は娘三人、父さん一人の
ステープル・シンガーズ。
あれ、写真では娘二人。はてどうなってるんだ。ゴスペル出身で70’sになってSTAX入り、その濃さまんまのままソウルしたグループです。映画ラスト・ワルツでザ・ウエイトをどろどろにやった場面を覚えてる方も多いかと。何と71年から73年の間にヒット曲9曲、人気絶頂ですからもう会場は大変です。いきなりハイテンポのオー・ダディダで。昨日感謝させてもろたハンブル・パイもカバーしてた曲。ここのところCMでもかかってたな。ハイ・テンションの極みながらあくまでもまろやかー。そこがロックとの違い。ステープルズの魅力と言えば娘達のオテンバぶりとポップス父ちゃんの対照的なのほほんぶり。それが堪能出来ますのが2.の「俺に関することが好きだあ。」。まろやかーに落として3.「リスペクト・ユアセルフ」。ブルース・ウイリスぴっかりさんまでカバーしたつう必殺曲。このブラック・ムーブメント祭のテーマかもしれん。自分を尊せよ、しかしとてつもなく厳しく律せよ。続けて4.「アイル・テイク・ユー・ゼア」。やば。鳥肌。一番好きな曲です。「♪へっみーへっみなう」。スタジオ版の完璧グルーヴがライブではどうなるか。いささか緩むのはそりゃ仕方が無し。その代わり5万(10万??)の大群衆の口の臭い共々の音が有ります。うお。

2番手登場は
エディ・フロイド氏。
ピンクのフロイドさんぢゃないよ。フロイド親父と言えば「ノック・オン・ウッド」。デビッド・ボイちゃんもカバー。もの凄く足先軽いフットワークだ。B級とか二流とか言われちゃうのかな。でもさ、この味はエディちゃんしか出せないのだ。変えるものが無いものは一流です。次の素敵にポップな「レイ・ユア・ラビング・ミー」は後でマッスル・ショールズ・スタジオとかで録り直したもの。実は先のステープルズのオー・ダディダも。だからフェイドアウトか。気にしない気にしない大丈夫大丈夫。今更文句言ったってしゃあないよ。素敵なんだから四の五の言わず嬉しがろう。

続くLP、B面は親子対決。
最初はメンフィス・クイーン娘
カーラ・トーマス嬢。
スタックスのアイドルさん。ご丁寧な挨拶して、キューティー・ハニーに変身。ガール・ソウルの魅力を3曲どうぞ。
そしてカーラさんの父ちゃん、スタックスの父ちゃんでもある
ルーファス・トーマス氏がステージに。
生年は何と1917年。元DJさんならではのアジリ決まって
まずはオーリアンズのカバーでも御なじみ、ブレークダウン。やー、ファンキー。そしてこれがオハコです、ダンスで動物もの。「ファンキー・チキンでいこう」&「ファンキー・ペンギンで行こう」。をどる。

レコード2枚目C面に突入
バーケイズ!!
スタックスのハウス・バンド2番手。黒のブッカー・T&MG’S。今回のフェスティボーのバックを一気に引き受けてます。軟体動物のように音楽、メンバーを世につれ歌につれ変え生き残る。タフに生きなければ。
「おいらサノバビーーーーーッッッチ」の掛け声と共に
「シャフトの息子」。
アイザック・ヘイズ氏「シャフト」のアンサーつうか。息子ってのが最高です。ゴジラの息子みたいで。大都会アスファルト路面を太陽にのえろ状態で疾走するファンキーな息子曲。
ブルース・ブラザースでも御なじみ「アイ・キャント・ターン・ユー・ルーズ」パンク版をかまして去る。いや去らない。バックで働いてね。
続いて登場は王様
アルバート・キング王。
3大キング末尾に君臨します貫禄では負けませんアルバート氏。フライングVを鳴かせて演るは72年の時間のブルース。「キリング・フロア」、「アイル・プレイ・ザ・ブルース・フォー・ユー」、「エンジェル・オブ・マーシー」。曲名にピンと来たら110番。走ってステージ前前列に行って下さい。

最終面です。
ソウル・チルドレンがやって来たぜ。
女子2、男子2のそりゃもう濃い濃おおおおい連中。4人が4人とも濃いこおおおい。手ごたえ有り過ぎ。これがソウルだ。

いよいよ最後、
真っ暗闇からぬううっと出て来ましたつるっぱげ親父
アイザック・ヘイズ親分。
シャフトの息子の父さん。演るはビル・ウエザース氏の71年の大ヒット「エイント・ノー・サンシャン」。ソウル界の「与作」と呼ばれます曲。最後に出て来るだけあるよ。ねっとりじっくり煽り。途中まで客席は何の曲かわからず。サックスでメロディ吹いたとたん
わーーーーーー
後は真っ黒な音が闇に溶けてわからなくなるまでどうぞ。
そのまま全速力で走って、たどり着いた扉を開くと
夜明けだ。

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2/10(金)
呉邇蘿
cover
ゴジラ
伊福部昭
1914/5/31-2006/2/8

シリーズ「ヘビメタ虎の穴」

*物心ついたとたん、現れたのだ。大戸島の岸壁から呉邇蘿がぬうっと。目に焼き付いて離れず、以来40年以上生きて来てさらに生きる。のに置いて行ってしまわれたのですか。同じ世界で息をしてくれてるとゆうだけで、まだ自分達の時代が生きているとの想い強く。行ってしまわれた今ではほんとに一人でやっていかねばならぬとの実感強く途方に暮れています。ゴジラの姿、鳴き声と音楽は一体です。体重100万トンあるとゆうことが音でわかる。確実に存在して生きているってことがわかる。作り物だって必死に証明してるがごとき戦車もトラックも熱線砲も音によってリアルに生きなければならず、運命を知りながら突進して潰され吐く息で溶かされなければなりません。南海の島では数百人の日本土人達が繭に向かって祈りを捧げ、密林の植物達の奏でる太鼓のリズムでモスラは生まれる。音で重さが表現出来て、命を見せることが出来るのだとゆうことを生意気になる前に焼き付けられました。生意気になってロックの中にそれを見て夢中になり今に至る。繰り返す歪んだリフ、変拍子、命グルーヴは全て最初に伊福部さんがくれたものです。それが全部一体となっていなければマジックは起きないとゆうことも。ゴジラ映画を見るってことは体験としか言いようが無く。1回遭遇したものはもう体から外すことが出来ない。だから子供にラドンつう名前を付けてしまったフランク・ザッパ大明神も、アイアン・マンもメガデスもメタリカも貴方がいなければあの姿では無く。ブルー・オイスター・カルトはすっかり変形してしたしまったセリフを今日もライブで叫ぶ。
今、完全に伊福部さんの音は一人ぼっちで鳴り続けなければなりません。それを掬い取って寂しくさせないのは、彼らによって闇の鼓動を得ることが出来た我々の責務です。例え音の無い画像を見ても音楽は一人一人の心にある伊福部さんが奏で続けますから、どうかあっちで、円谷さんと再会してまたモンスターに命を与えてください。そうしていただければ、いつの日かそっちへ行くことになっても怖くはありません。会って恥ずかしく無いようにやらねば。息をすることを。そしてお願いします。天から太鼓のリズムを降らして下さい。負けそうになることが多々あります、そんな時に。

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2/11(土)
トラック野郎と草
cover
Rockin' 3
The Doobie Brothers
1972-1973

シリーズ「完璧なシングル」

*本日の「完璧なシングルを讃える会」は
ドゥービー・ブラザースのロッキン3曲。
だ。
鞠花兄弟と聴けばトムかマイコーか、どっちをパっと想起するかで70’s世代がばーればれとゆう鞠花兄弟。私はやっぱトム兄だわ。マイコー・マクドさん変身で腰抜かし戸惑った口です。いずれにしよ70年代を名曲の数々で彩ってくれたバンド、その存在に大感謝おお。我が国では人気はあったのだろうか。アイドルさんじゃないわな。イーグルスはそうゆうところもあるけど。でもあの時代に触れた方の家には必ずしや「ベスト・オブ・ドゥービーズ」のLPがあるような気がする。CDで買い直して無いかもしれませぬが。これを機会にいかがっすか。ベスト盤の中のベスト盤、あれほど聴いて楽しく、元気が出るやつも無かったですよね。要はほんとに曲勝負で、特にこの3曲、必殺です。改めて思うに初期から不思議なバンドだったかも。カントリー?ちょと違う。ソウル?むむ。イーグルスとライバルでウエストコースト代表バンドなれど、どこにいるかと言えばちょっと内陸、砂塵を上げて馬上で疾走するあのスタンピード・アルバムのイメージでした。考えて考えてジャンルを混ぜて音楽作ったってゆうよりも、トム兄貴の作るアメリカ流行歌を類は友を呼ぶ弟達が演奏したらこうなったみたいな。ZZトップと並んでアメリカトラック野郎どもご用達だ。あくまで楽しくロッキン、いい意味であまり必死にやっておらんので、アルバム中やっちゃった曲はやっちゃったけどんも、それだけにはまった時の天国ぶりは正にドゥービー天国です。

Listen to the Music

さー、デビュー・ヒット、リスン・トゥ・ザ・ミュージックです。1972年10月に初登場、最高位11位。これがドゥービーと全米中に知らしめた名曲だ。カントリーの臭いメロを16ビート・ベースでやるつう正に72年ナンバー。湿度は15%、からりと晴れてコークごっくん。キモは黒一点、ピックで歯切れ良く小刻みに上下する大乱ポーター氏のベースだったりする、しかし何と申しても生ギターカッティング!これはもう是非ご自宅のギターを持って歌唱どうぞ。印象的なイントロはEEEE、A、EEEEです。そのまま歌に突入。途中C#m挟んでB,A、それでサビに。サビはC#m,Aの繰り返し。オール・ザ・ターイムのとこはF#7,Aできまり。展開のとこはE,D、そしてA、もう一回E,D、最後はA。簡単だけど何て絶妙なコード展開なのでしょう。空ピック、バシっと決めてね。
それでは無理やり歌えばそのまま歌えるか、歌詞解釈だ。


毎日、育ってーおりますかー
ピーポー、知らせを待って
誰かはハッピー、誰かはさぁあ
うぉ、音楽しようぜ

皆がいるーのは笑いたくなること
そりゃもう簡単なことじゃないけど
どうだいメッセージ、受け止めて〜
おーまま、聞くなよ何でだって

おおおー、音楽聞こうぜ
おおおー、音楽聞こうぜ
おおおー、音楽聞こうぜ
いっつもー

わしゃ知ってる、君知ってる、全部言うこと
ある日田舎で私と逢いましょう
僕らはハッピー、僕らはダーンス
おー、ブルース踊ってらんらんらん

もしかして君に気持ちいいことは、僕にも気持ちいい
説明することそりゃ出来はしない
とってもグッド、とってもファイン
おー、ベビ、音楽しようぜ

おおおー、音楽聞こうぜ
おおおー、音楽聞こうぜ
おおおー、音楽聞こうぜ
いっつもー

ライカ流れる川のように
お空の城に囲まれて
雲はでっかく入道雲
ハッピー音楽聴いて
お空を飛びましょう

おおおー、音楽聞こうぜ
おおおー、音楽聞こうぜ
おおおー、音楽聞こうぜ
いっつもー


いっつもーーーー。

Long Train Runnin'

「イエスは正にバッチシよ」を挟んで73年5月に登場、最高位8位にまで登りつめましたのが、第3弾シングル、ロング・トレン・ランニン。これまたイントロがぁ。必殺のギター・カッティング。絡まるペコポン・ベース&コンガ。絡まるウンチャトトレーンのギター。このリフ一本勝負、これぞマンガの肉曲なり。コードはEm7、Bm7。これがまた簡単なやつでして7フレットでEmのハイコードの小指外したやつ、そしてBm7は5フレットの人差し指横棒のみでございます。これだけで貴方もドゥービー。後はC7(Cでも可)、B7(Bでも可)さえあれば全部行けるぞ。私はギターを買う時にこれで手具合計ります。
それは歌詞を。何を歌ってるのか考えたことも無かった。かも。


降りてみたら角だ ここから半マイル 古い列車が走ってる ああ、もう行っちゃった
愛無しで お前はどこにいる
愛無ああああああああああしで

ルーシーさんを見かけたの 道を歩いてた 家族とお家を無くしてさ 戻れないの
愛無しで お前はどうするの
愛無ああああああああああしで

うえ、イリノイ中央 そして 南中央貨物
ガタ基本プッシン、ママ
時間に遅れてる
愛無しで お前は今どこにいる
愛無ああああああああああしで

汽車汽車シュッポシュッポ
車輪は廻る廻るよ
線路は冷たく固くてさ
何マイルだって走るのさ
愛無しで お前はどうするの
愛無ああああああああああしで
お前は今どこにいる

機関車トーマスちゃんだ。顔は怖い。ヘーベルハウス。ギターもベースもコンガもハモニカも全てが汽車シュッポの様子を描写しております。時速60kmくらい。必死に。絶対蒸気なのは間違いない。いや待てよこんなんかも。

China Grove

そして続くよ必殺が。第4弾シングル、チャイナ・グローブが73年9月に登場。最高位15位だ。これまた嬉しくなる簡単コード。さあどうぞ。イントロはEE、ちゃかちゃか(空ピック)、EE、ちゃかちゃか、D、A,A、EE。気持ち良いぞ。このまま歌に突入、C#mと来てB、AでCと。サビはイントロの変形っす。展開はG#m、B、C#mで、F#m7、C#m、F#を使って。ベースはやっぱ16ビート、甘い音にしてピックでゴリゴリってのがグルーヴィなのだ。
さて、歌詞は??。中国の・・・グローブって手袋かと思ったら、「木立」、森より小さいやつのことだそうです。


太陽がやってきた 眠れる小さな町に
サンアントニオを下ったあたりの
そして住民はあの日に盛り上がり
家の周りを取り囲む
その町の人々はとってもストレンジ
で、とっても自分の町を誇りに思ってる
そう貴兄は中国木立のことを言っているんだね
おおお、中国木立

そう、牧師と先生「神よ、注意注意。」
それはその町の話
噂が駆け巡るとき
彼らは嘘なんか言っちゃいない
太陽が沈むとき
彼らは父ちゃんがおかしくなったとゆう
で、パーキンス夫人のゲームに
そう貴兄は中国木立のことを言っているんだね
おおお、中国木立

でも毎日新しいことが起こってる
中国みたいな風景の中で
保安官と彼の手下どもは 侍刀を装備
夜になれば音楽だって聴ける
それはアメリカ国旗の星の一つなんだ
人々は無頓着で
東の国々の方ばかり向いている
中国木立のことを言っているんだ
おおお、中国木立


わっけわかんねーよ(^0^)。アメリカは広いっ。変な人でも変な町でも全くOK。なのだ。やはり日本と中国を近藤です(欽ちゃんで無し)してるところは期待にそぐわず。多分この町の人々は中国マニアなのに場所がわからないと思います。だから何が言いたいかというと・・・そんなんあまりないところがドゥービー兄弟。とても仲良し。

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2/12(日)
すべての野郎どもに
cover
All The Young Dudes
Mott the Hoople
1972/8

シリーズ「完璧なシングル」

*本日の「完璧なシングルを讃える会」は
モット・ザ・フープル。うお、私の本格英ロック入道は、バドコとモットから始まったのだ。もっと言えばこの曲のイントロから始まったのだ
すべての若き野郎ども/All The Young Dudes
ヘイ、デュー。大好きなバンド、モットの解散を救うべく手を差し伸べたのはデビッドのボイちゃん。貴方達のステージングを参考にしました、私の曲で良かったら使って下さいなんて、ブリティッシュ鶴の恩返し、やっぱり音楽は銭金で無し。いい話だよう。で、モットさん、サフラジェット・シティとドライブ・イン・サタデイは要りません。もっと何かありますかい?解散決めてるからやけくそででかい態度です。言い出したからには後には引けぬボイちゃん、隠し持ったる新曲を渋々と。おおこれだいただき。しゃあないなあOK、と言った顛末で生まれたぞ。さてこの72年に生まれなければならぬ永遠のグラム賛歌、完璧に不死鳥たるにはこのフレーズが不可欠だったのだ。お前だろミック・ラルフスちゃん。ロックでキャッチーの大天才、才能開花。ロー・コードDの三角音をばらしたこのすっとんきょー飛んでるフレーズで野郎どもは25歳若くなった。思わばハンター氏の為に作ったとしか思えぬメロディだ。いやそうしてしまったのはハンター氏かもしれません。


そう、ビリーは一晩中、自殺妄想にとりつかれ
どうやったらそれを蹴っ飛ばせるか悩む 彼は25歳
想いの勢い有り過ぎで生きてはいけない あんたが25歳の時
そしてウエンディはマークス・アンド・スパークスから洋服を万引き
フレディは彼の顔から星を剥がしとる境地をゲット
ファンキーでちっちゃなボート・レースだぜ

/ D Dmaj7 / Bm D/A / F#m - A Asus4-A /

テレビの男は狂ってる 私たちは非行少年壊れています
おー男よ おれはがTVを必要なのはTレックスが欲しいときだけだぜ
おー兄弟、わかってくれ
俺は野郎だ、バカヤロー

/ Em Em7 / F# Bm / G D A Asus4-A / A - /

すべての若き野郎ども(へい野郎)
彼はニュース(どこに?)
ヤクザな野郎(立てよコノヤロー)
彼はニュース
すべての若き野郎ども(お前は何を言う)
彼はニュース(会いたいぜ)
ヤクザな野郎(あんたと話したい全部とことん)
彼はニュース

/ D Dmaj7 Bm D/A / Am Am7/G F C G A /

今やルーシーはとっても素敵 だって彼女はクイーンみたいに着飾る
でもヤツはラバのように蹴飛ばすこと可能 全く意地悪同士のカップルだぜ
でも俺達は愛せる おーそうさ 愛せる
そして俺の兄は家に帰ってきた 彼のビートルズとストーンズと共に
俺達はけっしてそれを離さなかった それは革命そのものだったから
鼻には何て沢山のヤク
今や俺は仰山のワインを飲んで とってもいい気分だ
猫とベッドへの競争
おー、その辺全部はコンクリートかよ
それとも俺の妄想か

俺は野郎だ、バカヤロー

すべての若き野郎ども(へい野郎)
彼はニュース(どこに?)
ヤクザな野郎(立てよ)
彼はニュース
すべての若き野郎ども(お前は何を言う)
彼はニュース(会いたいぜ)
ヤクザな野郎(あんたと関わりたい)
彼はニュース
すべての若き野郎ども(何だバカヤロー)
彼はニュース(何かいい話聞かせてくれカモン)
ヤクザな野郎(お前を蹴飛ばしたいぜ)
彼はニュース
すべての若き野郎ども(へいお前は色眼鏡で見てるのか)
彼はニュース(お前がウォンチュ)
ヤクザな野郎(前に出ろ)
彼はニュース(みんなお友達)
すべての若き野郎ども(俺がこんなに会いたがってるのだからお前が連れて来いっつうの)
彼がニュース(はよ行って連れてこい)
すべての若き野郎ども(何年もこれがしたかったんだ)
彼がニュース(はよそこへ行け)
ヤクザな野郎(どんな気持ちなんだ)
彼はニュース

ヘイ・デュー!もちろん。訳しながら歌ったのだ。
英チャート、1972年8月登場最高位3位。実際は今に至るまで1位独走中。彼がニュースを作ってる。ツイン・ボーカルに聴こえました。ハンター氏とボイちゃんと、そして俺、そして全世界野郎ども。

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2/13(月)
シュガミー
cover
Surprise
The World Of
Lynsey de Paul
1973

シリーズ「女の道」

*ついにCD発売です。リンジー・ディ・ポール嬢の73年デビュー・アルバム、サプライズ。
世界初CD化だって。それをやったのが日本のエアメール・レーベルだってんだからもうサプライズ。大変な国です。世界中からリンジーさんファンが大挙来日っ、だったりして。ないか。うちに有りますのはLPでヒットが出てから出し直した別ヴァージョン版。この1stは他に「リンジー・シングス」ってタイトルのもあり。3種類も有ってまあ。今回のCDはボートラでシングルのみ曲を追加、パーフェクトです。さてこの奥様は魔女サマンサに似たイギリス女性、ほとんどのロック・ファンにはモット・ザ・フープル「土曜日の誘惑」のお色気セリフ担当で認知されてますかと。あと当時を過ごした方なら「恋のウー・アイ・ドゥ」で。いずれにしよお色気キャラ。時代を彩る一発屋さんの印象強し。私も長いことそれ以上のことは知らず。こうしてROCKS始めて英国チャートを詳しく見出して、レコ屋さんで偶然これを発見、もしや二度と出ないのでは無いかとうちにしては高額で入手、聴いてみたら仰天とゆう次第なのだ。本名はリンジー・ルービンさん。少女時代はずっと絵を勉強してたらしく、趣味で作曲を始めてそれが認められてこの世界に。歌ってみたらどうですかと勧められて、日本盤シングル、シュガー・ミーのコピー文に書いてます「トム、エンゲル、オサリヴァンに次ぐ”ゴードン・ミルズ一家”の第4のスターは、この22才の美人歌手です!」。ど派手キャラ、トム・ジョーンズそしてエンゲルベルト・フンパーディング両氏の売り出しで大成功した敏腕プロデューサー、ゴードンさん、よりにもよってギルバートさんに次いで女性でも儚いキャラを獲得してしまった。どうやって売り出そうか。シングルやアルバムのジャケットを見ると迷っている様子が伺えてまあ。名前をフランス風にしたのはその作る音楽からか。か弱いフランス呟きキャラ。金髪さんでカトリーヌ・ドヌーブさんで行こうってか。その先は・・・お嬢様みたいにしたり(これはオサリバン氏成功の女性版)。初めて世に出たのは72年1月のフォーチュンズがやりました「ストーム・イン・ザ・ティーカップ」って曲の作者として。この繊細な曲を思いっきりスリー・ドッグ・ナイト調に男っぽくやってる。これが大ヒットしたんでお嬢様路線で着々と準備OKだったと思われます。が、何を思ったか本人デビュー・シングルは先の「シュガー・ミー」。ムチの音ぱしぱし入ってるどう聴いてもS&Mお色気ソング。これがオランダ1位、ベルギー1位、豪州2位、スウェーデン4位、ドイツ16位、そして英国5位と大ヒットしちゃったもんだから、その後の路線が決定してしもたよ。どーだのゴージャスセクスイ。けばい化粧でござります。2段目シングルもほぼその路線の「ゲッティング・ア・ドラッグ」、ところが3段目「誰か私とダンスして」では一転最初のイメージのか弱い少女で。そのいずれもが自作だってんだから、これは今まで出現しなかった新しいUK女性歌手です。どんな人だかさっぱしわからぬ謎キャラだ。3曲ヒットを受けて出した1stはまったくチャートにランクインせず。従って本国でもどれくらいの人が聴いたかわからんが、遭遇した人はさぞかしたまげたのでは無いかと。ほとんどの曲の作に絡んで、音作りにも関わってるとな。ほんとかー。収録曲はこんなです(LPの曲順で。)。
A面
1.シュガー・ミー
・・・これは1stヒット。この時代にバスドラ・ディスコ4つ踏みで、どこの国かわからぬ異国情緒変態バカ曲。作れと言われたか自分で(あんまり自分でやろうとは思わないと思うけど(^_^;))やったか、出来ちゃうとこが凄いっす。やるのも。ほとんど何も考えて無い歌唱ぶり。普通は変態親父作曲家が作って何にも知らん新人歌手に歌わせるの図だよな。
2.アイボリー・タワー
・・・突然変身。大名曲。ビートルズとバカラックさんを足した様なバラード。リコーダーの音が雨音みたい。ここで判明しだす。この歌いっぷりはセクシーでわざとでは無く、ご本人が体力無い人だからではないかと。実際とても小柄な方だそうです。でも後年、護身術の本で成功したり、TVプロデューサーでバリバリみたいな。じゃわざとか。はてさて。
3.ドクター・ドクター
・・・ややお色気。後で言うAORに近し。バカラックさん色濃厚の大人のユーモア曲です。
4.クロスワード・パズル
・・・唯一、作に絡んでない曲。作者の一人、バリー・グリーンさんて作曲のパートナー、バリー・ブルー氏かな。最初はグリーンだったのか(^0^)。これまたとろけるメロ。歌声はもう消えそうです。
5.ザ・ウエイ・イット・ゴーズ
・・・消えそうなバラードが続く。エリック・カルメンさんが女性になってお化粧して作ったらこんなんに。
6.ウォント・サムバディ・ダンス・ウイズ・ミー
・・・第3弾シングル。地味に入ってくるストリングスが何とも素敵な。私待つわナンバー。ここまで聴くともうすっかりお色気のことなんかぶっ飛んでしまいます。サビメロ作る才能、言葉転がす才能。

B面
1.ゲッティング・ア・ドラッグ
・・・グラムっていやあ言えないことも無い第2弾シングル。ファンキー入ってます。やばいタイトル、何を歌ってるのかな。ゲット・バックのリンゴ調ドラムが出て来る。
2.ソー・グッド・トゥ・ユー
・・・ハイライトかもしれん。一番死にそうな声で歌う、ど名曲。普通ならシングルで7週連続1位。
3.ストーム・イン・ザ・ティーカップ
・・・ハイライト続く。こんな歌詞です。

ピタパタ、ぴたぱた、ピタパタ
雨の一しずくが貴方の窓枠にあたる
それって雷の嵐が来るってこと?
雨は1時間かもうちょっと降るでしょう
でも気にしない。あなただって気にしない

優しいそよ風が柔らかく木々の間をそよぐ
それってハリケーンの鼻唄ってこと?
走っていかないで 貴方がそれを聴くたびに
でも気にしない。あなただって気にしない

たった一つの言葉 貴方が思い浮かべる
それって貴方への私の愛が無くなったってこと?
毎秒毎秒嘆かないで
だって気にしない。あなただって気にしない

それはお茶のカップの渦巻き
小さな小さなトラブルが2重になって渦巻く
お茶のカップの渦巻き
ほんとたわいも無い
もし一日中ピチピチ言ってたとしても

日本語にするとあれだけど、語尾はすべて韻を踏んでる。

4.ママ・ドゥ
・・・ニュー・ソウルかも。ファンキーでござる。黒い人の真似して表面だけでがなってどうするってもんだ。ソウルはその人その人の方法があり。

5.スリーピング・ブルーナイツ
・・・ファンキー続く。スティーリー・ダンのアーバンまで迫り。しかもAJAまで。73年作とはにわかに信じがたき曲です。どこでこれを獲得したのだろう。
6.オール・ナイト
・・・アーバン続く。クラヴィ鳴り響き、一晩中の音楽を。

お色気含有率2割。そうゆう盤です。
ちなみに今回発売のCDの曲順は
1. Mama Do
2. Ivory Tower
3. Doctor Doctor
4. Crossword Puzzle
5. Water
6. Sleeping Blue Nights
7. The Way It Goes
8. Rockerdile
9. Sugar Me
10. Just Visiting
11. Storm In A Teacup *bonus track
12. Getting A Drag *bonus track
13. Brandy *bonus track
14. All Night *bonus track
15. Blind Leading The Blind *bonus track
16. Won't Somebody Dance With Me *bonus track
17. So Good To You *bonus tracks

色んな意味で世でゆう偏見や色眼鏡、先入観、そんなのと聴く方も立ち向かわなければならない、力抜けきったキャッチー&POPの名盤です。

曲目等詳細

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(フォーチュンズ版)

2/14(火)
くーる、くーる
cover
In Outer Space
Sparks
1973/11

シリーズ「GlaM!」

*もしかすると、もしかするとーリアルに気持ち悪いですと思われてる方も多いかもしれないスパークス。そんな貴方にピッタシのアルバムがこの「イン・アウター・スペース」。すげー気持ち悪いです。ぢゃ無くてー。気持ち悪いかもしれんえぐい個性と同時にたまらくお茶目なのが彼らです。それが最大発揮だ。なもんでデビュー以来10年余も経とうとしてようやっと本国でブレークしました。祝。何はともあれこのビデオクリップを。1曲目にしてシングルのクール・プレーセズ。アルバム・ジャケもぎゃははならシングルジャケもぎゃはは、でさ、クリップもう最高。MTV時代本格突入でこれはウケルよなあ。全くロン兄馬鹿だねえ。クリップの製作はあのレジデンツのフィルムを作ってるグラハム・ウィフラーさん。同じくアメリカ変人協会の会員さんだから波長はピッタシでござんす。一緒に出演、デュエットしてますのはゴーゴーズのジェーン・ウィードリン嬢。何故こんな楽しそうかと申しますと、何と彼女、スパークスのファンクラブの会長さんだったそうです。夢の共演。何のために芸能界入りしたのかってこのためだわーって叫んでる。ビデオの後半、バックの絵にうさぎが。おお、やっぱうさぎ好きだったのだ。最新アルバムのルーツここに有り。

ジェーン「貴方と涼しいところに行きたいわー」
ラッセル「貴方を涼しいところに連れて行きたいよー、今夜」
ジェーン「馬鹿がいないところに行きたいわー」
ラッセル「で、誰も”へい、ガール、光が必要かい?」なんて言わないところだね」
ジェーン「とにかくお引越ししたいわ」
ラッセル「ちょっと相談しようよ」
二人で「けして諦めません、諦めません、クールクールクール、涼しいとこ、今夜」

ラッセル「言っちゃおうかなあ、君ってとってもかっこいい」
ジェーン「みんなもそうしてくれるの、私とっても最高なように」
ラッセル「僕はやつらが時々嫌だって言うところに行くのが好きだなあ」
ジェーン「いえー、私、思い出しちゃう、この前の土曜の夜」
ラッセル「でも僕はもう冷めちゃった」
ジェーン「で、あの人たちも私達冷めてるって言ってた」
二人で「それはもう明白です。僕達冷めちゃった、冷めちゃった、くーるくーるくーる冷めちゃったところ、今夜」

二人で「行きたいな、行きたいな、行きたいな、行きたいな」

ジェーン「貴方と涼しいところに行きたいわー」
ラッセル「貴方を涼しいところに連れて行きたいよー、今夜」
ジェーン「で、その後、小腹空いたからちょっくら美味しいもの食べに行くの」
ラッセル「コーヒー・ショップだね。トーストとコーヒーとジュース」
ジェーン「そして午後5時まで寝るの」
ラッセル「で、もう一度最初からレッツゴー」
二人で「僕たち冷めてなーい、冷めてなーい、クールクールクール」

二人で「行きたいな、行きたいな、行きたいな、行きたいな」


馬鹿だねえ。当時アメリカ中のカラオケ店で銀座の恋の物語状態になったに違いなし。最高位49位。クールっ。サウンドは所謂エレポップど真ん中だ。どっかで見たような雰囲気だと思ったらこりゃREMのシャイニー・ハッピー・ピープル??。
続く2曲目、ポピュラリティもとてーもかわゆい。こちらもエレポップ。エレポップ中一番キュートな人たち、オーケストラ・マヌーバーズ・イン・ザ・ダークの味わいです。ラッセルさんこのアルバムではうさぎ化することにしたようで。
どんどんどんどんメロディのフック効いた曲が続きます。4.「貴方の頭の中はセックスでいっぱい」、なんか歌謡曲だもんがはは。ジェーン嬢はもう1曲、「ラッキー・ミー、ラッキー・ユー」でも登場。お楽しみに。
まったく才能が枯れない兄弟、スパークス。どれをとっても素敵なアルバムばかりだけど、その中でも好きな盤ベスト5入りがこのアウタ・スペース。キュートな音楽最高です。

曲目等詳細

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2/15(水)
万華・・鏡
cover
K-Scope
Phil Manzanera
1978

シリーズ「プログレ支部」

*マンザさんだ。1978年、クワイエット・サンを含めますと5作目のアルバム「K−スコープ」。枯れ井戸スコップと覚えてください。あまりよくないな。カレーだスプーンの方がいいかな。Kスコにしましょう。ジョン・スコみたいに。とゆうわけで所属バンド、ロクシー・ミュージックが休業中に年1作の割合できちんとお仕事をしたマンザさん。もうすぐロキシー再開、その直前の第1シリーズ最終作です。ピカチュウ・エノちゃんは今回も不参加。でもさ出ました豪華メンバー。僭越ながらご紹介させていただきます。まずは

ビル・マコーミック氏
・・・ベース担当。6曲で作曲を共にしました。マンザさんとは最初のバンド、クワイエットさんからの古いお付き合い。カンタベリー地区でマコーミックといやあ七味唐辛子のことで無くてビルさんです。

ジョン・ウェットン氏
・・・ご存知プログレ界に君臨するギャラ渡り鳥ゴリゴリベーシスト。1曲の作曲と2曲の歌を担当。この仕事とても銭になるとは思えませぬので、マジなお友達付き合い、音楽尊敬仲間の所以かと。それが証拠にその曲、5.ナンバーズでは思いの丈、あっちへ行ってこっちへ行ってどこにも辿り着けませんでしたみたいな曲をご披露。よく皆さん覚えた。

サイモン・フィリップス氏
・・・普段は2本しか腕がありませぬが、いざドラムを叩き出すと8本に増える、ヤツは化け物かハイそうですのドラマーさん。参加アルバムはジュダス・プリーストからアート・ガーファンクル氏まで数限りなくあり。自由にやらせると腕がさらに16本に増えます。今回はマンザさんの仮面ライダーサングラスに睨まれて8本で持つ技のすべてを尽くす。

ポール・トンプソン氏
・・・どう見ても温厚にしか見えません。ヒョウ柄衣装着せられて情け無い顔がとってもチャーミングなロキシー・ミュージックのドラマー。鬼の8ビーターです。6.のスロー・モーションTVをどうぞ。マンザさんと組むとズンドコ・ロクシーにしかならん。もちろん喜ぶのだ、その突進振りに。

ティム・フィン氏
・・・所属バンド、スプリット・エンズをマンザさんにプロデュースしてもろたので一の子分になりました。メイン・ヴォーカルを担当です。その屈託無き歌いっぷりは弟にくりそつ。血統とは恐ろしいものです。なもんで、知らない80’sファンの人にこれはクラウデッド・ハウスの未発表モノだぞと言って知らぬ間にひきづりこむことも可能。

ニール・フィン氏
・・・弟です。バッキング・ヴォーカルでの参加。あまりに声が似ているのでどこで歌ってるかわかりませんリンリンランラン。

メル・コリンズ氏
・・・英国ロックのアルバムでサックス担当率実に76.387%とゆう連対率を誇る方。マンザさんとは類は友を呼ぶ友達か。ですから9.のウエイティング・スルー・ザ・ヘブンズ・ドアでのああってウエットン氏が歌って、パラパラブロウとソプラノ・サックスで絡むとキング・クリムゾンになってしまいます。直後にもちろんそれは破壊されて火星に連れて行かれてしまう。

ロル・クリーム氏
・・・10ccのいぢわる担当のお一人。ギズモで参加。この当時ギズモをかわいがらせてくれるところならどこでも出掛けたとゆう。お礼にコーラスも。つうのは冗談で、マンザさんとは同じ池球に住んでます。この地球の反対側にある池球。

ケヴィン・コドレイ氏
・・・10ccのいぢわる担当のお一人。4.のホット・スポットでコーラスとハイ・ハイットを担当。ハイ・ハットっていったい(^0^)。確かにじゃんかじゃんか余計に鳴ってる。ちなみにこの曲はラブ・イズ・ドラッグのサウンドは俺が作ったとまたも主張のマンザさん意地曲。

お、時間だ。他の方々すみません。では主人公のフィル・マンザネラさんどうぞ。
一度愛器ファイアバードを奏でれば聴く人の魂を先ほど申した自分の星、池球に連れて行ってしまう方。キューバ出身ってのは世を欺く仮の生国なのだ。だいたいマンザネラって名前からして怪しい。満座の客席の前でネラをするってのか。ネラとは何なのか。ねぎたんの好物か。何の因果かこの地球に出稼ぎに来ている訳ですが、今回のように一見普通のロックンロールやレゲエをやりますと余計あちらの星の人だってばれてしまいます。手の親指がきっとまっすぐに伸びないぞ。それが証拠に最後の「ユー・アー・ヒア」、一人で全部やってるインストを聴いて下さい。こんな美しく妖しい音はこの地では生まれ得ないのだ。
いつか池球に帰ってしまわれるのだろうか。帰らないでー。

曲目等詳細

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