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今日の推薦盤一覧2004.7上

 

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1

7/1(木)
迎えに行こう
cover
The Last Cowboy
Gallagher & Lyle
1974

シリーズ「あんふぉーげった房」

ギャラガー&ライルの諸作がRIVERとゆうレーベルよりCD化されました。どわっと入手できる。これは夢では無いか(つねる)。私も歯抜けになっている3枚ばかし欲しいよう。すぐ廃盤になるなよう。えーこのコンビ、何物か。天使一門お抱えソングライターであります。最も有名なところではアート・ガーファンクルのブレーカウエイ。アートさん、この二人のヴァージョンもうくりそつでカバーしております。元々はアップルの専属ソングライターで出発、メリー・ホプキン嬢などに曲提供、その後マクギネス・フリントにて全英チャートを賑わすヒットを残し、独立いたしました。ビートルズが残した最も地味な遺産かも。初期はトラッド・フォーク色濃厚、ドラムレスなのも多数。先のブレーカウエイが入ってるアルバムくらいからは音はAORぽく多少お洒落になっていきます。このラスト・カウボーイは4作目でその丁度中間くらい。ドラムも入ってるよ。試聴出来んので説明いたしますとホワイト・アルバムのロッキー・ラクーン、ジョージ・ハリスンの慈愛の輝き、ロニー・レイン、そしてもちアート・ガーファンクルの世界。イーグルスのデスペラード、優しい時のランディ・ニューマン(あるのか)もあるかも。音楽には3種類あると思うのですが、一つはどーだどーだと美味しいとこここですそこですと聴きたくなくてもアピールがんがんしてくるやつ。も一つは責めては来ないもののこちらから聴こうとするとガチっとすぐ食いついてきて離れないやつ、そして相当控え目でほっとくと時が流れてしまいこちらが積極的に入っていってやっと心に染み込むそして聴けば聴くほどスルメになってもう駄目だわ離れられないあたし状態になるやつ。この二人の音楽は正に最後のものの典型です。従ってチャートとかにはまったく縁が無し。ましてはガンガンゴンゴンCD視聴率大優先の今の時代にも全く存在いたしません。こうやって音が残されているのが奇跡のようです。でも無きゃいかん。いかんと確信いたします。音楽の質は最上級だとも。現実の世界でもとにかくガンガンゴンゴンですからせめて音楽くらいはこうゆうのが欲しい。俺が俺がってのが一切無いなんて。このろっくすが応援したい音楽の最前線です。サイトもそうゆう風にしたいんですがそうすると誰もそれこそ来なくなるので厚かましくなってしまうわれ。ああ、やっぱりこうゆうのやり通すって難しいよな。尊敬いたします。友達及びバンドメンバーになってほしい人たち第1位だけど実際の正確はけっこうキツかったりして。わはは。残るはレーベル違いの関係で今回出なかった初期のやつだな。1stなんて極上です。2ndが聴きたいよう。

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7/2(金)
暴動
cover
There's a Riot Goin' On
Sly & the Family Stone
1971/9/20

シリーズ「Funx」

その昔、馬で各地を移動する酪農の民は山羊の皮袋に乳を保存していたと聞きます。大抵は新鮮な内に飲むもんですが中には勿体無い勿体無いの人がおるもの沢山乳が出た時にまとめて取っておいて飲み切れずに余ったやつが凄いことに。あまりにも怖いので放って置いてある日意を決して覗いてみました。すると案の定凄い臭いと共に水っ気と底に固形状のものが。うぎゃどうしようこのまま捨てるのが悔しい勿体無いさん、ペロっとすくって舐めてみたら、あらまー美味しいじゃああーりませんか。チーズの誕生でございます。人類が発明した最高の食品と言われております発酵食品。それは大方こうした突出した変わり者さんのおかげでこの世に登場したのね。それを音楽でやってしまったのがこのシルベスター・”スライ”スチュワートさん。ウッドストックでの映像でもお馴染み、ゴンゴンガンガン、押しの音楽で突っ走っているその時々に感じた歪んだ感触、これがどうしても頭にこびりついて離れない。でも凄い臭いだし何かヘンテコだしで。それを思い切らせたのが困ったことにオクスリの力かも。まあ普段大人しい人が酒飲んで裸で靖国通りを全力疾走したり郵便ポストを背負い投げしそうになったりゴキブリシネシネのお姉ちゃんの看板と一緒にお風呂に入ったりするのでこれは納得出来るちゅうか認めざるを得ない力かも。で出来たのがこのとんでも無く変な音充満、全てがポンと出した音がくにょっと曲がってる音ばかりの「暴動」です。従来通り屈託の無いわかり易いメロディの曲と何回聴いてもけっしてまとまることの無い曲の2本立て。ポップな曲はホームドラマありがとうみたいなやつに使っても全然おかしくない。のすぐ後でそれを全て打ち壊す所業を自ら犯しておりありはべり。歪んだ感触の究極は9.のスペース・カウボーイに。カントリーつうか西部劇つうか。そのフレーズを使ってのファンク空間。ヨーデルの声はもう彼もこれは悪魔に魂を売ったか。してこの感触に同じ資質をどっかに持った人はみな飛びつきました。それは同じブラックなPファンクの皆さんからモータウンの皆さんまで、レゲエに飛び火してダブの展開の中に。一つ挟んでパンク/NWにも。してスライ氏本人は自分の発明したどろどろの世界にすっぽりハマって身を捧げ自分の肉体までボロボロに。大リーグボール3号みたいですが。黒い血染めのボール、星君、わしはしっかり見せて貰いますたい。

曲目等詳細

日本盤

試聴はここで。


7/3(土)
どーもありがとー
cover
Live in Japan
George Harrison/Eric Clapton & Band
1992/7

シリーズ「トルズを聴こう」

ジョージさん、バングラデシュから遥か時を経て2枚目のライブ盤。しかもライブ・イン・ジャパーンだー。しかもエリック・クラプトン・バンドがバックに。ほぼその時点で理想的な状況です。にも関わらずわたしゃ見に行けなかった。確かこの時分今の仕事始めたばかりで生き残りに必死だったのね。んな人間にとってもとっても嬉しい盤です。わー、あれも知ってるこれもやってるきゃあきゃあとミーちゃんハーちゃんになってしまうわ。ピギイまでやってくれてまー。見に行った人がほんとうらまやしい。支える演奏はほんとうまい。うま過ぎるって文句言いたいくらい。最近のライブに共通するどっかビニールみたいな楽器の音が気になるけど。しゃあないわなあ。でももう少し別な音質進化の方向は無かったのかな。みんな同じ音いろになってしまうようで。な中やっぱジョージさんの変わらぬ朴訥ギター、そして声は健在です。人間の個性に勝るもの無し。しかしジョージさんのヴォーカルは全くジョージさん。ビートルズって4人のまったく違うスタイルの強力ヴォーカルが揃って。それだけでほんと凄かったんだって改めて思う次第。ピンでこれだけやっても余裕の至福時間です。さてクラプトンさん。実に控え目で。仲が本当に良くてお互いを尊重してたんだなって伝わってきます。あれデマだったんですってね。パティさんをめぐる三角関係って。そりゃそうだよなあ。それでもこんなだったらやっぱ変だもん。どっちかと言うとバックだとストローク、ソロできゅういーんの方なんでバックでの渋いキメはあまり目立たんがその分ジョージさんのギターが引き立ってる。時たまやってます。歌の合間合間にぽろぽろきゅうぃーんを。実は私これが苦手。モダンブルース・スタイルなんだけど本人が歌いながらやるのはギターとの対話で納得いたしますが人のバックでこれやると...演歌に(^0^)。でもなあ一切かっさいやるなちゅうてもやっぱ無理か。これが根っからのスタイルだし。って文句言うんじゃない。わはは。このスタイルだとやっぱ最近の曲の方がしっくり来るのは確か。往年の名曲で皆ぐっと来ますよそりゃあでも一番おおおと思ったのはセット・オン・ユー、クラウド9、ヒア・カムズ・ザ・サンと続くところ。これらはスタジオ盤より好きです。初めて買うのにこれで行くのはそうだなあいかがなものかと思ったりしますが最初はベスト盤最後はこれって〆るととてもとても染みてくるのではないでしょうか。そしてうーん次のアルバムは遺作になってしまう。実はまだ聴けてません。何か踏ん切りがつかなくて。このまま聴かずにそれがあるってことだけで行くかもしれん。遺作じゃなくて次のアルバムが聴きたかったです。ジョージさん。何よりも沢山の素晴らしい作品をありがとう。人生の時間の一部を確実にあなたの音楽と共有させていただきました。またいつでも会いに行きます。その時はよろしくー。毎度面倒かけますです。

曲目等詳細

日本盤

試聴はここで。

グッヅ

7/4(日)
入れ歯のじじい
cover
Permanent Vacation
Aerosmith
1987/8

シリーズ「ブギー兄弟」

祝エアロ完全復活!85年に再び揃った黄金の五人衆。前作で己の今の力を噛み締めて、ナーイスタイミング、86年にランDMCによるウォーク・ジス・ウエイのカバーが大ヒットいたしました。本人達も出演のクリップも楽しく、みんながエアロって大好きだーてのを再認識、そこで出ましたこのアルバム。デビュー以来数々の艱難辛苦は有ったものの苦労したならしただけ右肩上がりで人気、音楽両面で進化し続けた彼ら。そんな彼らも79年からのぎったん(おおつる)ばっこんのデコボコ道を経験してうむやっぱし音楽は聴いてる人が強く求めてくれるものでなけりゃあかん、ましてはそれを続けられていつも届けられなきゃあかんと心底実感したのではないかと思います。それでこの再出発。齢四十に差し掛かろうとする時期に何かを強く決意、吹っ切れました。でここに最強のアマチャ・バンドだった彼らは名実とも一流プロ・ロック・バンドに変身とゆう次第。冒頭ななななな叫びも腹八部目、演奏もここれ以上絞ったらもうぶっ倒れるぞってとこまでは行かず、みんなに必要とされるには一番大切な曲作りも今売れている外部の人の力も借りてプロデュースもボン・ジョビで実績上げたブルース・フェアバーン氏と、まあ何だか急にものわかりよくなっちゃったちゅうか戸惑うことも多かったってのも正直なとこです。あのキリキリの緊張感がたまらなかったってのもあったし。でもそれを求め続けては彼ら自身もたないだろうなてのもわかるだけに複雑で。はっきり言ってこのサウンドは嫌いだ。時代にぴったしのリバーブ過多の。やたらスケールでかく派手に聴こえることは確かだけど。ボブ・クリアマウンテン氏の仕事から始まったこのアンビエント・リバーブ・サウンド、言ってみれば味の素みたいなもので使い方によっては美味しさ1.5倍増しなんだけどものによってはその場限りの安っぽいものになってしまいます。エアロは元来刺身みたいなバンドだけに。刺身に味の素かける人はおらん。とはいえ曲が良いなあ(^0^)。2曲目のマジック・タッチ。まるでボン・ジョビジョビみたいなんすけど嫌いじゃない。POPで。うかつにも一緒にコブシ上げて歌ってしまう。3のラグドールは空耳アワーだし。八つぁん、入れ歯のじじい。デュードはデュードだし。あはは。ばかロック名曲。エンジェルは昔からやってた名バラード路線の最終到達点だし。パーマネント・ヴァケイションはトロピカル・ムードまであってシャレ満点だし。アイム・ダウンは思わず喜んじゃうし。うまいし。って結局は喜んでるんじゃん。吹っ切れた演奏の力強さも申し分なし。タイラーさんの唇も絶好調。いやこれは売れる。嬉しい。だけど...。ってのはやっぱ贅沢かもな。最新作ボーボー聴いてこれに関する感じ方も変わりました。

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日本盤

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グッヅ

7/5(月)
全身全霊
cover
In Concert: The Best of Jimmy Cliff
Jimmy Cliff
1976

シリーズ「れげ」

ボブ・マーリーのライブ盤と共に日本でレゲエがブレークするきっかけとなったアルバム、ジミー・クリフのライブ盤です。これからレゲエを聴きますどれか一つどっちを買ったら良いかと問われれば2枚とも(^0^)、いやんどっちか、それではこのジミーさんのが良いんじゃないでしょうか。それは何故かとこたゆればー、楽しいからです。それとボブさんのを最初にしちまうとボブさんに夢中になってしまう。レゲエ=ボブさんちゅうことになる可能性大。その点ジミー・クリフの先には広大なレゲエ世界があります。さらには広がるカリブ海も。私もレゲエと出会ったのはこの盤からなんですが、この細い体で全身全霊、ケツから振り絞って歌う姿に理屈抜きに感動しちゃって以来レゲエ党、この魔法のリズムにとりつかれただよ。ジミー・クリフ。本名ジェイムス・チェンバース。48年セントキャサリン生まれ。ビートルズより少し後の世代すね。セントキャサリンって言ってもカナダのでは無くもちろんジャマイカのです。極貧地区、埋葬のお金も無いくらいだそう。62年、14歳の時に首都キングストンに移住、カウント・オシーの元で初吹き込みを。翌年レスリー・コング製作のシングル群がヒット、翌年にはNY公演、英国に渡ってアイランド・レーベルのクリス・ブラックウエルの元で活躍、最初の大ヒットは69年のワンダフル・ワールド・ビューティフル・ピープル。ブラジルの歌謡祭に出演した時の経験を元に作られた曲だということで。そして70’sに入って自らの歴史丸写しのような映画「ハーダー・ゼイ・カム」にまさにはまり役で主演、ストーンズをはじめロックの野郎どもにカウンター・パンチを食らわしてさあこのライブ盤とゆう次第であります。62年からキャリアが始まるってことでまさにスカから始まるジャメイカのポップ・ミュージックの生き字引。なんだけど貫禄なんてーものには全く縁が無くかの映画の主人公アイヴァンそのままに目だけぎょろぎょろさせていつでも落っこってしまいそうな不安げな顔で。シンガーソングライターでもあります。メッセンジャーでもあります。愚直かもしれぬが言わずにいられない真っ直ぐなメッセージを実にわかりやすいメロディで歌ってくれる。言わずにはいられないてのがミソかも。青臭いって笑うのは簡単だけど。そんな余裕も無く冗談で済まされない社会もあるってことかと。この歌で世界を動かすことは出来ないが気持がそうでなきゃ何にも始まりません。諦めて物知り顔でいたらおしまいのような気が。初めて聴いた時レゲエなんかまるで知りませんでしたからこの圧倒的な開放感にもうびっくりいたしました。3曲目ではミニ・ダブが登場したりしますがこれにしてもなんだこのじゃわじょわじょわって(^0^)。ただただリズムにそしてメロディの美しさに。リンダ・ロンシタッドもカバーしたメニー・リバーズ・トゥ・クロスに涙して唯一のカバー、キャット・スティーブンスのワイルド・ワールドにKOされラストのハーダー・ザイ・カムでもう起き上がれない。目はパッチリだけど。演奏面で際立つ男はギターのアーネスト・ラングリン。アイランドでイギリスのレゲエ躍進に多大なる力を発揮した男。007ドクター・ノウのあのカリプソもこの人の影の力有りと聞きます。このアーネストさんのころころころころがるギターがまたもう、気持いいぞう。ボブ・マーリーのレゲエはヘヴィ&シリアス、かたやこのジミーさんのレゲエはライト&やっぱシリアス、でもフットワーク軽く。聴くほうもフットワーク軽く聴いても全然構わないと思う。それからどう進むかはそれぞれの人のそれぞれの思いで。まったくもってどんなに落ち込んだときにもポジティブな気持にさせてくれる盤なのだ。アイヴァンのように不屈の闘志でわしも頑張らねば。打たれても打たれてもだまされてもだまされても。

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グッヅ

7/6(火)
ヲルシュ生
cover
You Can't Argue with a Sick Mind
Joe Walsh
1976

シリーズ「あんふぉーげった房」

イーグルス加入直前の76年に発表された我らがジョーおじさんのソロ・ライブ盤です。私がおじさんのアルバムで最初に買ったやつ。まだWEWEしい高校生だったやに。なぜ買ったのだろう。まだ一枚買うのにも相当な覚悟が要ったときだけに何かあったんだな。アメリカンロックの魅力にずぶずぶ入って行った時でありました。えー裏ジャケでは巨大ライブ会場でやっておるかの雰囲気をかもし出しておりますが実はこの盤、このレコードの為だけのワンナイトスタンド、小ホールでやっったやつだと。知ったのはごく最近のこと。驚いたちゅうか納得したちゅうかメンツが豪華すぎるもんなあ。まあそれにしても演奏の息ばっちし。さすが歴戦のツワモノ揃いだ。まずは聴いてください。1曲目、ウォーカウェーでノックアウトです。彼がいたバンド、ジェイムス・ギャング時代の曲。わたしゃこっちのヴァージョンの方が好き。サビでリズム転換しないでスムーズなんで。リズムセクションが強力です。ドラムに旧知の相棒ジョー・ヴァイダル氏そしてそうだな一番有名なのは何だろロクシー・ミュージックのアヴァロンでのプレイかデビッド・ボウイのヤング・アメリカンズか私の中ではスティーブ・ウインウッド1stでのプレイのアンディ・ニューマーク氏そして彼の相棒のベース、ウイリー・ウイークス氏。微妙にずれたタイム感の両ドラムがでっかいスケール出してぐいノリのウイークスさんのベースが引っ張っていく。それだけでもうご飯賭け付け3杯。ギターの相棒はドン・フェルダーさん。ご存知イーグルスでコンビ組む間柄。全面的にサポートに徹してる。さすが人柄コンビだ。キーボードにジョジョガン出身、自らも78年にサンダー・アイランドのヒット持っておりますジェイ・ファーガソンさん。そして5.ではドン・ヘンリー、グレン・フライがコーラスで参加とまるで迎えに来たみたい。彼らそれまでのジョーさんの盤にもゲスト参加してますがプロデューサーのビル・シムジク氏つながりでお友達になってしまったようです。A面のハイライトは最後のロッキー・マウンテン・ウエイ。ピーター・フランプトン、ジェフ・ベックでお馴染みのトーキング・モジュレーターちゅうエフェクター大活躍だ。ギターアンプの音を袋で集めてチューブで口元に口の中でもごもごさせてマイクで拾うとゆう豪快な一品です。当然、音の圧力物凄く、その影響で頭部部分があのその。3人ともあのその。同じ会に所属しております。B面に入りましてちと雰囲気が変わってくる。豪快おばかさん一辺倒なイメージかもしれぬ人ですが実はかなりロマンティック、繊細な曲も多くて。その味が出てきます。それがまた魅力だ。初めて買った当時はまだピンと来なかったけどこの部分はこっちが歳取ってくごとに好きになってくみたい。元々カラッとしてる個性の人だけにベタベタし過ぎることありゃしません。で、これ聴いて大好きになったとたんイーグルス加入して。いやもうこれにはびっくり。一人イーグルスじゃないけどこれだけピンで世界を確立した人だし。どう納まるんだろうって。そのアルバム、ホテル・カルフォルニアには様々な複雑な印象有り。そしてジョーさんにとってはそれによって”バット・シリアスリイ・フォークス”って大名作を生むことが出来たってんで良かっただわ結局。それにしても今も入ってるんだよなイーグルスに。うーむ。役割は終わったような気がするんだけど。

曲目等詳細

試聴はここで。

7/7(水)
でかいのを一発
cover
Sail Away
Randy Newman
1972

シリーズ「あんふぉーげった房」

いまやトイストーリーを始めとする映画音楽で知らぬまに世界中の人々が愛しているランディ・ニューマン氏、彼のソロ・アルバムはこんなです。私は77年の小さな犯罪者がベストだけどそれは初遭遇のショック大きく、為がありこのセイル・アウエイもそれに匹敵するほど大きくレコードが擦り切れた。嫌な歌を歌う人です。ある程度の数の人が彼の歌を猛烈に愛したとすればそれと同数の人が嫌悪するかもしれない。ひどいことを歌ってるって。音楽は美しさの極みでして、アメリカが為しえた最高の遺産・世界に誇れる人々の宝を継承して。我々外人は歌詞なんぞ気にしなければ音楽だけで幸せな気分になれる。しかし平易な英語です。否応無しに入って来る。でやっぱり怒る人が。ひどいことを歌ってるって。シンガー・ソング・ライターとゆうことでその人たちは普通その人たち自身の気持とか主張とか歌います。ところがこのニューマンさん私には自分の気持主張をそのまま歌ってるようにはどうにも思えません。ある人間がアメリカにいた。そしてその人が善人であろうが悪人であろうが俗物であろうがその人が言うであろうことをそのまま歌にしてる。大抵の人がからかいたくなるような極端な人が題材であることが多くて言うことも半端じゃない。その人にとってはそれが現実で本物で他の人にとってもそれは痛くなるようなことなんで腹が立ってくる。歌うドキュメンタリー作家かも。してセイル・アウイ、ハナからそれが全開です。そもそもアメリカとは開拓の国。言い換えればそこに住んでた人々から土地と物を奪い自分たちが幸福になった国だったってことを否応無しに突き付ける。自由とは蛮人に正しい教えを与え見返りに自分たちに仕えよと。これは相当に痛い。だって実際にそうしてるから。どんなに善行をしてるアメリカ人でもその前提の上に生活してることを考えると。他の曲も万事その調子で、タイトルを見て曲だけ聴けば何ともかわいい「サイモン・スミスと踊る熊」だって中身を見れば何にも知らぬ無垢な熊を使って「お上品な方々」を喜ばして「オアシ」をいただく歌であります。「オールド・マン」では歳とって一人ぼっちになってしまった老人に非情な男が語りかけている。あんたなんか誰も必要としないって。「ポリティカル・サイエンス」では今のブッシュ大統領が本気で考えてるようなことをそのまま歌に。「わしらは完璧ではないかもしれぬがわしらがやろうとしてることは神様がご存知だ...わしらはやつらに金をやったのに感謝するどころか呪って喜んでいる。でかいのを一発落としてこっぱみじんにしてやるぜ」。一方「デイトン・オハイオ1903」ではそんなこと一切考えることなど思いもつかない人々のうららかな日曜日の午後の一時を。そして最後は「神の歌」。これらの歌を通して一貫してランディ氏が訴えてることがあるとすればそれも人間これも人間、笑ってる貴方も怒ってる貴方もこの歌われてる人々と同じ人間だってことか。弱いし視野狭窄だし欲望まみれだし。でもひどいことを言った後には悲しくなって優しい言葉を言わずにはおれない。言わずにすませられる人もおるけど。これを極上の音楽でやられるのです。でかくならざるを得ません。どうしたって。それにしても英語母国語の人たちはこれ聴いたらやっぱすげえだろうなあ。直に直撃だし。腹に一物、何やらやましい人なんか特に下手なパンク、デスコアなんかより不快かもしれぬ。焚書法が出来たらイの一番に焼かれるので今の内に是非どうぞ。

曲目等詳細

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7/8(木)
ああ!この音だ
cover
Gettin' In Over My Head
Brian Wilson
2004/6/22

シリーズ「うえす塔こうす塔」

多くの人の期待の中ついに出ましたブライアンさんの21世紀最初の新作です。全13曲。尊敬し尊重し暖かく見守ってくれる若者スタッフに囲まれてまずは無念のお蔵入り曲完成版を10曲と豪華ゲストを招いての新曲3曲となっております。正直最近のお姿、その活動の順調さとは裏腹に見るのがちと辛かったんです。痛々しくって。で、今回も不安だったのだけどこりゃあ凄いわ。音楽を始めるといきなりシャキっ、わははまるで仙人。ブルース・ミュージシャンにはこうゆう人いるけど音楽の力ってでかいんだなあと改めて思いました。一番の不安要素は歌でして音程をしっかり取ってくれるのかなと。元々うまいって人じゃないだけにふらついてる姿を見ると辛くて。でもこれもばっちり、特にコーラス。初手から。心配なんて余計なことしてごめんよう。眠っててもハモレるんじゃないですかマジで。寝言でコーラス(^0^)。はいブライアンさんのアルバムで一番好きなのはソロ1作目です。とにかく曲が良かった。絞られた音のアレンジも。そしてヴァン・ダイクさんとのオレンジ・クレート・アートはもう最高。あくまでも音はヴァンさんの物だったけど。「イマジネーション」は駄目でした。いや駄目でしたちゅうと語弊があるな。曲はもう良かったんだけどどうも現代風にしたキラキラアレンジと音の質感がよそよそしくてしっくり来んで。でも今回は違うぞー。それはハナからわかった。ああ、あの音です。ブーも沢山出てくる。そうです。今更今の音にしなくても良いです。時流に関係ない自分の音を作った人なんだからマイ・ペースで自分の音世界を作ってくれれば。沢山の音を入れてマジックするのはお手の物なんだから。音質もようやくこの時が来たかー、出来ればいくらでも出来ちゃうハイファイにとらわれずに一番適した質感の音で勝負。それを理解してくれる素晴らしいスタッフのバックアップの賜物でもあるんですねきっと。何より一番大切な曲なんすがそれもそりゃもう最高です。メロディ枯渇なんて関係無いぞ。さて、最初に飛び出して来たのがエルトン参加の曲ですが、世界中の人が驚いたでありましょうエルトンがメイン・ヴォーカルだー。ふふふ待て待てあせるなあせるなってとこなのかな。でエルトン・ファンの私としては嬉しいかとゆうとこれについてはちょっと複雑。エルトンは何かとビーチボーイズと縁があった人だけどかってここまでストレートにビーチボーイズ調の曲を歌ったことはなかったです。ちゅうか彼の大好きなストーンズ調の自作の歌を歌う時も結局は自分の音楽にしちまう人なんで。自分で出来ちゃうんで真面目に聴いてないって言いますか。人との共演の時も自分がリードして食っちゃってそれが好結果ってパターンだけどこれは珍しくおとなしくブライアンさんの世界の中で歌ってる。はまって違和感無しはいい。んだけどそれでは何でエルトン?って気も。この曲をエリック・カルメンが歌ってるのを想像するとどう考えても彼の方が良いぞ。今のエルトンは夢中になって聴いてたころのきんどうさんじゃ無くてクレジットカードのおじさんだしなあ。それが声にも出ちゃうと思う。2曲目は、はい、もう泣きます皆さんと同じで。この音で再び立ち上がって欲しいのはやっぱBBのみんなともう一度ですよねえ。ブー音満載の3.でまた泣いて。お帰りブー。やっぱペット・サウンズ好きです。4.でもそれで迎えてくれて。あの音だ。さあ問題の5.です。こ、これは。クラプトンはん、いつもの通りで。バリバリ現役ギターも叫んでるぞは良いんだけど。妙だと思うやっぱし(^0^)。どうも。結局彼がゲストで参加する時のいつもの感想なんだけど。頑固なんだよなあの人けっこう。それでもう一人おりました超大物が。ポールさん参加の7.。大泣きしてしまったよ不覚にも。歌詞も併せて相当クサイって言えばクサイけど。これはやばい。リフでビートルズせりあがってくるし。何かあがってる感じのポールさんかわいいし。尊敬がお互いいやっちゅうほど私なんかでもわかる。たまりません。であまりにもクライマックスさせられたんでその後が分が悪いけど。それはおいおい楽しませていただきます。とにかくもう、はい、素敵なアルバムです。文句あってもそんなん上回る体にフィットだ。愛聴盤になります自然と。

曲目等詳細

試聴はここで。

グッヅ

7/9(金)
音楽闇鍋
cover
1971: 20 Original Chart Hits
Various Artists
1997

シリーズ「オムニバスワールド」

アメリカのヒット・チャート・オムニバスちゅうとライノのハブ・ア・ナイス・デイ・シリーズってゆう必殺モノがありますが英国となりますとこの20オリジナル・シリーズが現在唯一&極め付けです。ア・タイム・トゥ・リメンバーって謎のレーベルから50年代初め〜80年代後半まで年毎に出てる。アマゾーンさんでは大抵は「3〜5週間入荷」の入手難ブツだけど廃盤じゃないんで思い出したように「6日以内入荷」なんてことが。現在はこれがそうです。さて71年。ビートルズが解散してグラム誕生前夜ハードロック世間認知かって年でアメリカではスワンプとかシンガーソングライターとかニューソウルとか目玉があるけど何故かイギリスではその2つともピンと来ないらしく恐ろしくも楽しい闇鍋状態となっておったようであります。年間TOP40ランクイン曲が210曲あまり、その中から代表するって訳でも無し(^0^)、アミダクジで選ばれた?契約取れた分?の20曲を集めたのがこれ。そのゴタゴタな選曲のおかげでここでしかお目にかかれないのも多数。チャート曲を集めている人間には救世主のようなコンピだー。さて
1. Don't Let It Die by Hurricane Smith
ハリケーン・スミス。英国のラッパ吹きにてプロデューサー。ノーマン・スミスさんの名前でピンク・フロイドの1stとか製作している。ソロ名義でもオールド・タイム・ジャズ風味満点の曲でヒット出しております。アメリカでは「オーベイブ何か言ったか?」ってやつが一発ヒット。しかし英国では同時期3曲ヒット出して時の人だったようであります。曲がかかったとたん瞳孔が開いちゃう感動曲で。声なんかその辺の親父なんだけど。
2. Strange Kind of Woman by Deep Purple
お馴染みディープ・パープル。ハッシュの流れの曲だと思う。ハードロックじゃ無いなあなんて思うけど聴いてるうちにこれぞハードロックだーって叫びたくなったりして。リッチーさんが赤面するであろう素敵なギターソロ入り。
3. Tonight by The Move
あのELOの前身バンドとして、ジェフ・リンそしてロイ・ウッドがいたバンドとして有名でありますムーブ。かなりのヒット・シングル連発バンドでありました。これはシングルのみでのリリース曲。ロイさんが歌うとロイさん節にジェフさんだとジェフ色満開になる不思議ポップ曲。ビートルズ大好き連中だけどこれはもうムーブだけの味す。
4. Walkin' by CCS
英国ロック界の重鎮、アレクシス・コーナー父さんが70年代に入ってミッキー・モストのRAKレーベルでやっておったバンド。思いっきり時流にあわせようとスットコ・ZEPカバーとか中心にやってる。これもカバーかもしれませんがわからん。クソみたいなのと最高なのが。これは最高です。
5. For All We Know by Shirley Bassey
ロック・ファンからはやめてくれーとシャウトが出そうなシャーリー・バッシーのカーペンターズ・カバー。シャーリーさんと言えばゴールドフィンガーの恐ろしいクセ・ヴォーカルだけどこれでは控え目、けっこう良いんだこれが。
6. You Could've Been a Lady by Hot Chocolate
アップルからデビューした70年代英国を代表するソウル・バンド。独特のサイケ・ソウルが初めて花開いた曲であります。この味にはまるともう抜けられない。
7. Freedom Come, Freedom Go by The Fortunes
60年代マーシービート・シーンで活躍した兄さんたち。どっこい70’sでも生き残ってる。まだまだ青春です。きっとお家ではいいお父さんだと想像できる曲なの。
8. Banks of the Ohio by Olivia Newton John
なんとパイから出てたちゅうオリヴィアさんの1stアルバムからカットされたヒットです。こんな中でもなけりゃ一生聴かないかもしれん。英国産カントリー歌手としてぶいぶい言わせてました。
9. Apache Dropout by Edgar Broughton Band
ハーヴェスト所属の凶悪ロックバンド。コレクター系の雑誌とかでジャケだけ拝んでなんだこりゃなんて(^0^)。興味を持つもここで聴いた方の65%は脱落する模様です。わはは。ろくな人生送ってないぞみたいな恐ろしい声でして。アパッチって言うんでどこか西部劇調。不良のモノクロ−ムセットみたいで私は大好きです。
10. Softly Whispering I Love You by Congregation
誰なんだコングリゲーション。清純そうで妙に盛り上がるのが怖い。誰なんだって連中のときは大抵ジョナサン・キング氏がからんでるんでこれもそうかも。
11. Ernie (The Fastest Milkman in the West) by Benny Hill
誰なんだベニー・ヒル。コメディアンさんだそうです。西部で一番速い牛乳配達さんの曲だな。アニーさん。題名見ればわかるわい。
12. Rose Garden by New World
最初期チャップマン・チンの曲をやっておったニュージーランドのバンド。グラムとは程遠く、カントリー・コーラスの様相で。スモーキイってまさかこの人たちが変身したか。なんてこたあねえだろな。これはリン・アンダーソンさんがアメリカでヒットしたやつのカバーす。けっこう好きでまとめて聴きたく現在ベスト注文中。来るかなあ。
13. Look Around by Vince Hill
誰なんだヴィンス・ヒル。さっきもヒルさんいたぞ。兄弟か。演劇畑の人のようです。違うかも。アンデー・ウイリアムスみたいでさすがに寝てしまいそうに。
14. Hey Willy by The Hollies
ホリーズ。全員堀さんのバンドで。って違う。70’sも大活躍です。さすがに音は大変身、ふんふん言うパワーロックで。でも歌が歌だけにやppり爽やかさん。
15. Mozart 40 by Sovereign Collection
これがさっぱしわからん。この年いきなりふって湧いたモーツアルト・ブーム。しかもこの40番だけ。他にワルド・デ・ロス・りオって人のヴァージョンでも2曲同時期にヒット。TV番組でブレークしたのかも。ほらてれれんてれれんってやつです。聴けば誰でも思い出すかと。
16. Chinatown by The Move
再びムーブ登場。チャイナタウンちゅうとシン・リジイか横浜が有名ですがこれだってドラは鳴るし泣くし素敵だぞ。サビが超キャッチーです。サビではジェフさんが歌う。
17. Fireball by Deep Purple
待ってました再びパープル登場。火の玉じゃけん。一番好きなパープルがここにおるぞ。マペットを踊らすとこれがピッタリ。
18. Dream Baby (How Long Must I Dream) by Glen Campbell
ウエインズ・ワールドでさんざコケにされたグレンさん登場。愚連隊だから怖いんだぞ。どこがじゃ。暗黒ファミリーカントリー。
19. Tap Turns on the Water by CCS
再びCCS登場。パートリッジ・ファミリーかと思ってしまいますが御大の声が出てくると炭鉱家族になってしまう。その瞬間、これは最高です。
20. I Believe (In Love) by Hot Chocolate
再び登場。って他にいくらでもいるのに再びが多い。契約の問題かな。誰がボーカルやってんだって聴きたくなるフォーク調曲。まだ迷ってた時期かもしれません。
この年には他にもギルバート・オサリバンさん、スレイド、ジェスロ・タル、ロッド・スチュワート、ベイ・シティ・ローラーズ、スイートそしてTレックスなどキラ星スタア総登場。いつかまとまった形でグレードアップしてコンピが出ることを期待いたします。

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7/10(土)
VOL2希望
cover
The Best of George Harrison
George Harrison
1976/11/8

シリーズ「トルズを聴こう」

毎土曜日にやらせていただいたジョージさん、もしかして最後の一枚を残したまま一応の最終回です。さあ最後ベスト盤だーって意気込んでみたもののこの息苦しそうにかつかつ13曲入ったしかも76年発表のものしか現在1枚もので網羅してるやつが無いのが辛いっすよう。ジョージ・ハリソン帝国までですから、うーん。ジャケのジョージさんも困ったお顔しております。せっかくダークホース・レーベルのものがめでたく一連復刻されたのですからVOL2を早く作っていただければ。ベスト盤ですからシングルに特化したものを是非お願いしたいです。とは言うものの入ってる曲には何の罪も無し。良くて良くてあっとゆうまに終わってしまう。うーんせめてディンドンも入れてくれー。稀有な本当に稀有な人でした。今思うにビートルズ、ばかテク集団で無くてまこと良かったす。それぞれ下手ウマってほどじゃないけどウルトラテクの人がおらず、リンゴはグルーブの魔術師、ジョンはリズム・ギターの申し子、ポールはんは油断するとやっちゃう人、そしてジョージはいかにも崩壊しそうだけどこれしか無いんだよなあってギターを弾いていた。その4人のバランスが絶妙で唯一無比の音楽を作ってくれました。西洋の音楽価値観から言うと流麗に弾けたりするのはもう当たり前の話でその上で味ってことになるのだけどビートルズの場合まず味ありで。クラシックのスクエアな価値観をぶち壊すまさにロックなそれが最高で天下取ってくれた。弦を使ってクラシック味にしたってあくまでもビートルズ音楽の一部でそれが痛快でねえ。折につけてそこに退屈な大人の価値観付けてやれ認めてあげるだのつまらないちゃちゃ入ろうとするけどそんなこと知ったことありゃせん。その核となったのがジョージさんだったような気がいたします。友人のE氏のように達人が入らなくて本当に良かったわ。これっきゃ無いって人がいたとしたらそれ時点でビートルズはおしまいだったような。あれだけ音楽世界が広がっていけたのは妙なところが得意のメンバーが4人揃っていたからだなあと実感いたす思いであります。ソロになってからもその姿勢いささかも変わらず、音楽第一で。音楽が良ければそれで良し。それで良しでいいじゃないですか。しかも誰とも比較しようが無いジョージさんの個性そのものの音楽で。それだから200年300年経とうともきっと古くなりません。POP世界にジョージ・ハリソンとゆう稀有な存在があり。私の人生でもずっとこれからお付き合いさせていただきます。最後にベストVOL2たのんまっせー。出来売れば存命中にご自身の選曲で思いの丈作っていて欲しかった。それだけが残念でたまりませんです。またジョージさんでWANTEDできることを切に願って。

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日本盤

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グッヅ

7/11(日)
再大ブレーク
cover
Pump
Aerosmith
1989

シリーズ「ブギー兄弟」

気が付きゃ80’sもどん詰まり、エアロの80年代は谷あり山ありどん底と栄光の地獄天国でありました。前作で地獄から抜け出す際彼らが選択した道はアメリカ・メインストリーム・ロックへの仲間入り。そこで英国のモーターヘッド、シン・リジイみたいな音方向の道を選択してたらどうだったろうと今でも夢想いたします。私としてはそっちの時流無視より生々しい方向へ行ってくれたらなあと思いますがそれではこんな成功せずまた分裂に至ったかもと思うと複雑な思いも。とにかくモーターヘッドよりデフレパードの道を歩んで前作では大成功、そしてこの「パンプ」でもその路線を引き続いてより自信たっぷり余裕の音を聴かせてくれます。本質的にはエアロはエアロ、何ら変わっちゃいないけど。メロディ路線をさらに突き進んで泣きたい思いなのはファンク路線をすっぱり捨てて。まあ世の中ファンクはもうすっかり下火ヒップホップかプリンスかってな具合になっちゃったんでしゃあないけど。エレクトロ・ファンクはエアロには到底馴染まぬ。本アルバム、シングルが5曲カットされてそのいずれもが大ヒット、ジョニ・ガラ・ガンではグラミーまで受賞ととんでもない事に。ロックをまだまだ聴きたい人は沢山おりその期待に見事に答えてくれた結果だと。ノリにノって音作りは緻密、メロディアス、キャッチー、勢いも有って文句など付けようが無し。だからと言って愛聴してるかとゆうと。うーんで。聴けばいいのうやっぱエアロはとは思うのですが。この時代に共通する凄くよく作り込んでいているけど上下のレンジが狭い感じが気になったりする。だいたいよく作り込んで隙が無いってのがエアロには似合わんかと。どっか抜けちゃうくらい飛び出てるとこが魅力で好きだったもんで。贅沢なこと言ってる。どっか何とXTCを思わせるメロディ展開もありそこは脳の全然別方面が食いついちゃったりしてますが。出来と好みの乖離に悩んじゃう困ったファンです私。

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日本盤

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グッヅ

7/12(日)
インベーダー襲来
cover
Yellow Magic Orchestra
Yellow Magic Orchestra
1978/11/25

シリーズ「エキゾチカ」

YMOだー。日本の誇る80’sの星も1st盤は78年の発売でした。爆発的にウケて思えばその頃、アカデミックな語り部が急増、私はと言えばパンク/NWのバンドを作りたくてプレーヤーとかのメン募とか見てはコンタクトを取り人に有っておりましたがYMO好きって人も2人ほどおりました。会ってひとしきり大演説後、えーっと楽器は何やってんですか?って聞くといやシンセをやりたいんだけど持ってないって。それが二人とも(^0^)。おいおい演説したかっただけかよと24年後の三村突っ込み、当然バンドは出来ませんでしたが。それほど何かをしたい衝動を巻き起こした日本のセックス・ピストルズかもしれません。うちにあるシンセ、ローランドSH−2もお店で「あのYMOが使っている」ってコピーが書いてあったなあ。英国チャートの曲を編集していて80年7月に登場、それをきっかけに久しぶりに聴いてみました。ひゃこれはいけるぞ。楽しいぞ。最初は細野氏のソロ扱いだったのだな。確かにあの人の趣味全開で。マーティン・デニーのエキゾチックサウンド、ニュー・オリンズ・アラン・トゥーサンのサザン・ナイツのエキゾチック・サウンド、バリー・ホワイトも出てくる。これを普通にやってたらはらいそ同様好きモノの密かな楽しみになっておったところ、インベーダー・ゲームの追い風が。ゲーム世界の近未来風味超身近なファンタジーがぴったし時代の空気とシンクロしてしまいました。日本産音楽に特有のペラペラした音の薄さまで計算に入ってるようで恐ろしい。最初期シーケンサー使用でこんだけやるには並大抵の労力がかかったかを想像するにそれでいてこんな気軽な音楽を作ったことにほんとうに尊敬いたします。もちろんドイツのクラフトワークとゆう先達がいたもののまったく違う発想で独自のものを作られたのにも。欠点はと言えばトンプーとか聴いてると「さあ働け働け」って言われてるようで。ははは。どうにも日本人勤労の雰囲気に合い過ぎ。な訳で私のベストはシムーンです。これは確かにコズミック・パラダイスだ。先に書いたように細野氏が念願してたように海外でも中ブレーク、イギリスでのシングル・ヒット(最高位17位)に続いてアメリカのアルバム・チャートでも最高位87位、何とブラック・アルバム・チャートでも最高位37位とこれはすげえぞ。言葉の壁が無いインスト戦略ってのも大きかったと思いますが。でもどうゆう感想で聴いてたんだろ。興味あります。外人さんに聞いてみたい。今でもNYの吉牛とかでかかってたりして。元々細野さんと音楽の好みが重なるところ多いみたいなんでこっちのツボ突かれまくり25年目のYMOってことで大演説人に邪魔されることも無く愛聴出来そうでほんと幸せだー。

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日本仕様盤

7/13(火)
南海の魔術師
cover
ベリー・ベスト・オブ・マーティ
マーティン・デニー
1996/7/24

シリーズ「エキゾチカ」

そのYMOの直接的きっかけになったのがこのマーティン・デニーさん。ビートルズ席巻の前夜のアメリカではこの音が夜空を埋め尽くしていたとゆう。「エキゾチカ」アルバムが全米1位になったってゆうから半端じゃありません。誰もが憧れる南海の海の浜辺。日本においても明治期から南海小説なる分野がありまして大人気、ゴジラの作者香山滋氏もそうであったと。そしてモスラ!インファント島ではどこにもいないのにゴージャス・オーケストラが妖しい音楽を奏で日本人の顔立ちの黒いザ・ピーナッツの二重奏。一方宇宙におきましても宇宙大作戦スタートレックにおいて宴はたけなわグランドホテル、ベリーダンスを踊る踊り子さんに機関部技術主任チャーリーは目尻をたれっぱなしであります。もっともその直後イドの怪物に殺人犯の汚名を着せられることになるのですが。その踊り子さんバンブー竹で出来ましたノレン・ジョン・じゃらじゃらをかき分けて登場してきました。額の真ん中には横山ノックは3回調くるりん前髪。クレスチオン・マークをさかさまにしたようにも見えます。そりゃスティール・ギター等登場いたしますが現地の実際の音楽など一切参考にしておりません。あくまでもデニー氏の夢のパラダイス。もちろんスキヤキではドラ、ぐおーん。それでいてどうして南海楽園の風景が目に浮かぶのか謎であります。ユングちゃんが言っております民族的共通記憶が音楽にもあるのか。音楽で世界は変えられないけど空気は変えられます。分子構造が変わり温度も3度下がる。耳当たりがここまで良いのに細野氏が言う「頭クラクラみぞおちワクワク」状態に。後頭部の下の辺りがじょわいーんとしてくる。それがデニー氏の音楽のマジック。とりつかれたらもう大変。スロッピング・グリッスルのオリッジ氏も大ファンだそうでそうかそれで20ジャズファンクの摩訶不思議な雰囲気は。この楽譜に決して現すことの出来ない世界を作ってみたいとゆう気持は痛いほどわかる。同じジャケットですが外盤と日本盤ではまったく内容が違います。日本盤は日本独自編集のもの。値段はちと張るがやっぱこちらの方で。ファイアクラッカーもスキヤキも食えるし。もちろん今キンス無しでも聴きてえちゅう方はめちゃ格安の外盤でも良し。とにかく浴びてとっかかって見てください。モノクローム・セットのファンの皆さん。もちろん大お奨めです。音楽の目指すとこ。それはマジックだ。

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7/14(水)
工業音楽工業人間
cover
20 Jazz Funk Greats
Throbbing Gristle
1979

シリーズ「エキゾチカ」

そのマーティン・デニーの大ファンだとゆうジェネシス・P・オリッジ率いるスロッピング・グリッスルの79年度作品。猿が楽器を叩いてそれが偶然素晴らしい音楽になった場合私は受け入れられるかなんてふと思ってしまう。TG(バンド名略)さん達もちろん猿じゃないけど工業人間です。風景が確かに見えていて音楽にしたい。しかし楽器の鍛錬する暇無し。待ってられん。やっちまおう。うまくいった。てのがこれかもしれませぬ。うまく行ってないかもしれんけど(^0^)。PILとゆうバンドがありましたパンクが始まって皆でパンドラの箱開け合戦してた時に一際でかい箱を開けた連中。彼らはまだ良かった。ドラム、ベース、ギターとロックの楽器でやってくれたから。表面的には入りやすかったのは確か。して続けて襲来したこのTGさん達、もはやそれらも無くもちろんロックビートなど皆無です。ジャケはこんな顔して笑ってるしタイトルはジャズファンクだし「おお、サイコー聴きたい」なんてそれだけで大枚2800円出して英盤買っっちまった私みたいなのもおったろうし、聴いて何じゃこりゃって言いながら工場マークのロゴとこの得体の知れなさに自分でも訳のわからん魅力を感じてはまる。無ビートの曲と律動してる曲がほぼ交互に。一見テクノ曲、Hot On The Heels Of Loveはその後ハウス、トランスなど数多く出たエレクトロ、これに勝てるもの無しの最強ナイフ。CDボートラのディシプリン、これを聴く事自体ディシプリンかー。付き合って参加出来るかどうかが人生の分かれ道。マーティン・デニーを聴いてワンダーに憧れるも見上げれば立ち並ぶ工場街、ワイハの人工楽園音楽があるのならここでも人工楽園音楽はあるのではないかで出来たのかと推測いたすが。楽園どころが失楽園になってしもうたかもしれませぬが。同様のYMOと比べてみるのも一興かと。その後最近になってジャケで写ってる場所は自殺の名所だったこと、さらに工場ロゴの工場はアウシュビッツだったとゆうことを知る。容赦無し。企業が笑いながら使っても我々は何ら気付かず笑って楽しんでしまうかも知れぬではないか。その後TGさん、こんなだから周囲がよってたかってカリスマ化しようとし、アンチで束縛破壊叫ぶも自ら教条化する運命に引きずられて、いやむしろ自分たちで進んで教条化して笑ってるのか。わからーん。しかもこれは名盤なのか名盤じゃないから名盤なのでは無いかなどとゆうパンクの中のパンク、NWの中のNWだわ。聴くのはよした方が良いかもしれません。

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7/15(水)
迷い込んだ並行世界
cover
Ultra-Lounge Sampler
Various Artists
1996/9/17

シリーズ「エキゾチカ」

昨日はエキゾチカはエキゾチカでも真っ黒なエキゾチカでしたが今日は掛け値なしに楽しい夢のエキゾチカ・アルバムを。ウルトラ・ラウンジ・シリーズてのがあのお堅い米キャピトル・レーベルから出てましてこれはそのサンプラー盤。良いとこどりつうかヘンなとこ取りつうかこうゆう音楽をやってるシリーズなんやとゆうマニフェストとなっております。まー普段ロックしか聴いて無い人間には目が点続出の異型音楽ばかり。俗にゆうラウンジ・ミュージック、モンド・ミュージック、してエキゾチック音楽つうものですが要は50’s60’sにハリウッドを拠点として作り出された日常生活脱出を目的として行くとこまで行っちゃった音楽とゆうことかと。真面目に行くとこまで行っちゃったやつは強いすよう。正に頭クラクラみぞおちワクワクの連続です。パーソネルも知った名前もあるものの誰だこりゃシリーズで。ま、探検はおいおいにしてサンプラーだけにまず楽しむだけ楽しんでうおっとかわっとか言ってるのが吉かもしれない。えー1曲目はそりゃそうだこの分野の巨匠マーティン・デニー氏の登場。よっ、マーチン屋。スワンプ・ファイアってキャンプファイアじゃなくて(^0^)謎の掛け声と魅惑のリズム、どこの地方のスワンプかちいともわからん。どっかの密林を主張しております。次だってカリブ海のヴードゥーを主張してるけどこりゃあスパイ映画だぜ。3曲目がまた強力、この世界で有名な女人とのこと何人だのユマ・スマック嬢の歌。マンボだよな確かにマンボだ。ミニ・リパートンのおばさんかもしれない。ただ声の使い方をとんでもな方面に。この人ハル・ウイナーのディズニイ・トリビュート、ステイ・アウエイクでアイ・ワンダー歌っておりましたのでその華麗なる歌声聴いた方おられるかもしれません。そして次はチャチャチャのリズムで。ちゃちゃちゃって何だー。これです。タイトルは「育った虫」。なんつうもの描写してるんだか。オルガンがとおてもお洒落だ。途中私のお名前なんてーのになる。5.もそうだけどどっかで4.共にどっかで聴いたような既知感が。知らないまにやられてるのかもしれない。6.のロンサムロードは..。最初からまあ何て声ちゅか音出すんじゃこの人は。曲の中核をなしてます。こうなるともはやザッパ大明神の範疇に入り込んでる。7.はお馴染みルート66のテーマ。ちょっと安心。何をだろう。8.はR&B界の巨匠、キング・カーティス氏が貴方の夜のしじまをむせび泣くサックスで応援してくれます。ただしこれでくどいたらブっと吹き出す事うけあい。9.はルイ・プリマ氏。曲はそうです。最近CMで流れてるあれ。ブライアン・セッツァー・オーケストラがやってるあの曲です。ほぼ同じアレンジ。ロックンロールってあったんだよなあ、こんなところで。そのルイ・プリマ氏ですがあのデビッド・リー・ロスのカリフォルニア・ガールス・ミニ・アルバムでのエイト・ガット・ノーバディのオリジナルを歌ってる方。ロック界と何かと縁有りで。10.は映画モアのテーマ(だよな)で一安心。11.はコステロさんの曲ではありません。ぽぽぽぽってオルガン好きな方に是非。12.は歌モノ。ジュリー・ロンドンさん。誰だ。聞いたことあるような。きっとロンドン出身ね。なわけじゃないでしょうがどスローな曲でリンジー・ディ・ポールさんしております。最後の一言でトドメを刺された。ぐさ。13.は映画ブルース・ブラザースでもお馴染みピーター・ガン。嬉しくなる。14.サンダーボールからの曲ってことでこれは007だけど妙なレゲエ・リズムになってる。偶然かこれは。15.はいピンクパンサーのあのテーマです。大好きです。もう。そうですこのシリーズはこの曲の感じが好きな人間にはたまらないものになっているんです。わ。16.でですねこれがこの盤のハイライトかも。エイプリル・スティーブンス嬢の歌。「おしえてタイガー、わわわわ」。この「わわわわ」がミソでしてこれはもう聴いてもらうしか。しっかしなんちゅう歌い方だ。えーとあと8曲か。全部やるとえらいことになるんでこの辺で。あ、あと18のソー・ナイスは絶対聴いたことあるはず。こればっかは最高にお洒落で。とまあ楽しさ満点のこのアルバム、是非ご入手お奨めいたしたいのですが、これをパソコンで聴く時にあれですウインドウズ・メディア・プレーヤーのトゥルー・ベースをちと上げてのWOWエフェクトを最高に上げての左右に目一杯音を広げてみてはいかがでしょうか。これダブ聴く時にも最高に気持良いのですがこの盤でやるとそれはもう目一杯あっちの世界に連れて行ってもらえますです。
あ、それからリンクしましたこのシリーズのHP、これがまた最高でしてここに行くだけでもうかなり楽しめるぞう。

曲目等詳細

試聴はここで。

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