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今日の推薦盤一覧2003.1下

 

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03.1月上

1/16(木)

Boogie Brothers/
Savoy Brown

1974

シリーズ「ブギー兄弟」

元祖「ブギー兄弟」の登場だ。英国で一貫してブギー道を貫く猛者です。ホワイトブルースはギターテクより以前にそのいかがわしさ、暗黒感をいかにして出すかがマネ以上の物になれるかどうかの鍵だと思っとります。その点で言えばこのアルバムは最上級。そのチンピラ度は楽器の音色も歌もそれはもー、傷だらけの天使。ぐわっしぐわっしゆうビートが何と気持ちが良いことよ。往年のミュージックライフではけっして3ツ星以上は貰えない代物ですがわしは満点パパにしてしまいましょう。ステイタスクオーが麒麟児なら彼らは高見山ですぞ。エアロやレーナードが好きな方にぜひ。

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1/17(金)

The Real Thing/
Taj Mahal

1972

シリーズ「あんふぉーげった房」

天国宅配人タジさんのフィルモアイーストでの71年ライブ収録の実況盤です。チューバ中心のホーンにジョン・ホールのギター、ジョン・サイモンのピアノ、ベターデイズのビリー・リッチとゆうよだれをたらさんばかりの面子でアメリカとカリブを一飲みにしてしまうような芳醇な音楽が。2曲目なんぞオーリアンズ・ミーツ・ザ・バンド。タジさんのドブロギターはあるときはバンジョーのように又有る時はスティール・ギターのように。長さを感じさせなくてあっとゆうまに聴いてしまうアルバムです。この後ここでの音楽をする人は皆無なのでこれはもうちゃきちゃきの新しい音楽です。ブルースに対するイメージが一変してしまう音でもあるのです。

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1/18(土)

20th Century Blues/
Robin Trower

1994

シリーズ
「あすこらびすたべいびー」

「あのトロワーさんは今?」。衰えるどころかますます元気でしかも味がとっぷりと出ております。このアルバム、聴いてびっくりの大ブルース大会。ブルースとは言ってもトロワーさんのことですから見事にシェイプアップ、21世紀に向かって立ち向かうものであります。もー、ギターの音が良くて良くて。いつもはトロワーって感じなんですが今回はドロワーって感じで。ほんとにやっちゃって良いんですかーと嬉々としております。ここでのヴォーカルの人もどっから見つけてきたか、いいねえ。まったくもってパッと聴いておおおおかっこいいと言えるアルバム。大絶賛。スティービー・レイボーンさんの音楽が好きな人はきっと行けちゃう。凄いねこの人。

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1/19(日)

Gold: 20 Super Hits/
Boney M

1993/1/4

シリーズ「ヒット王」

70年代欧州を中心に世界を席巻したミュンヘンサウンドの代表バンドです。欧州ブラックは何故かSF調。このボニーMもコンピューター音声で南海のホログラムスコープを見てるかのようなエキゾチスム満載です。暖かさと裏腹にそのどこか冷たいところがドイツ・テクノを彷彿とさせてくれて刺激たっぷり。甘さもチクロの甘さなのだ。しかしまあ洗脳されるがごとき素晴らしいメロディばかりだぜ。おまけにダディ・クールは「ユー・キープ・ミー・ハンギン・オン」くりそつ。ボニーMはブレード・ランナーのサントラに参加して欲しかったなあ。狂気もてんこもり。

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1/20(月)

Moroccan Roll/
Brand X

1977

シリーズ「プログレ支部」

英国秘密結社ブランドXの2作目。いきなりイスタンブール支部所属の謎の中国人フィル・チェン・コリンズの一世一代の名唱で始まり、ハードボイルドだどのめくるめく音世界が展開されます。けっして歯医者のBGMにはなり得ないクロスオーバー・ミュージック。英国スパイ小説を読みながら聴くと雰囲気が盛り上がること間違いなし。パーシー・ジョーンズのぽこぽこぺこぽよよよ〜んってベースの気持ち良さといったらそりゃもー筆致にこっく。この時期コリンズはん、こう言ったフレットレスと共演したかったのでしょう。小回りの効くドラムによくからみつくもんね。無国籍音楽愛好者のバイブルでござる。

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1/21(火)

I Don't Want to Go Home/
Southside Johnny & the Asbury Jukes
1976

シリーズ「あんふぉーげった房」

アスベリーパークから2枚目の挨拶状を持ってやってきましたのが兄貴分ジョニーさん。このアルバムで衝撃的デビュー!とゆうわけには行きませんで、さすが兄貴分、八分の力で軽〜くNYの街を闊歩しております。スプリングスティーンやザントたち舎弟に曲を書かせてあくまでも粋に唄う歌う。熱血イメージとはちと離れた大人感が時代にシンクロしなかったのかブレークしませんでしたが、アナザー・ブルース・ブラザースとでも言うべき音楽は魅力たっぷりなのだ。歌はうまいしー。聴けば聴くほど味が出てきますだよ。しかし1stなんだよなこれ。

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1/22(水)

The Best of
Carly Simon

1975

シリーズ「女の道」

カーリー”女の道”サイモンさんの初期ベストです。75年の「Playing Possum」までのヒット満載。この方を聴くと「エアポート75」のカレン・ブラックさんとか思い出します。このころ普通の女の人が頑張るのだちゅう歌手、女優さんが続々頭角を現しましたねー。普通だけど決然とした意志で生きていくのだ。顔も怖いけど。共演陣ミュージシャンもまあどこからこんなに集まったかまさにこの時代のトップばかり。その演奏には男女とか関係なくこの時代のマニフェストとしてどうだとゆう気迫が全篇に溢れています。ところでデュエットの際JTにしろミック・ジャガーにしろ妙にはりきっちゃうのは何故?良いかっこしいかあ。ははは。負けてたまるかって気になるのかな。

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1/23(木)

Get Happy!!/
Elvis Costello

1980

シリーズ「力POP」

コステロ・パワーポップ4部作最終章R&Bの巻でござい。冷んやりポップの三ツ星シェフ、ニック・ロウをプロデューサーに2分あまりのコンパクト・ポップの幕の内弁当(高いやつ)なのだ。前3作とはまたまた異なる空気感でかましてくれます。R&Bと書きましたがそこはコステロさん、黒っぽくならずにそこはあくまでも胸キュン、特にサム&デイブの名曲で〆るA面の充実度はこたえられん。彼らのカバーとしてはZZトップの「アイ・サンキュー」と並ぶ変形部門トップだぜ。一番創作意欲に溢れていた時期だからこそ出来た4打席4安打です。霧がかかったような英国風味がまた良い香り。

試聴はでけん

1/24(金)

Peter Gabriel 1
1977

シリーズ「プログレ支部」

バンド絶頂期の時に脱退してソロアルバムを作ってみたもののこれじゃ抜けなかった方が良かったんじゃないないなんてゆうミュージシャンが多々いたりする訳ですが、さすがガブちゃん、このアルバムほどあああソロをこうやりたかったんだなあってはっきりわかるアルバムはありません。ジェネシスではけっして聴けない要素が山盛りでございます。ソルベリーヒルのスカッと抜けたとこなんざ、多分バンクスさんの壁キーボードから脱出してリズム主体で音作り組み直したんじゃないかと。多彩なゲストに驚愕ですがそれよりなによりガブちゃんの個性の強烈さに目がくらんじゃうこのアルバムを聴かずにおくべきか。洪水が来るぞ。

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1/25(土)

Speaking in Tongues/
Talking Heads

1983/1/1

シリーズ
「あすこらびすたべいびー」

5作目、イーノとのタッグ解消で自分プロデュースです。あの「リメイン・イン・ライト」の後で何かと比較されて当時は評判悪かったもの。しかーし、これは呪縛から離れた今こそ聴くべき傑作なのでR。すでにここから彼らはNWを脱して己モードに突入しております。緊張ファンク路線からすっとぼけひょうひょう汎アメリカン路線へと。選びに選んだ最小限の音で軽やかに軽やかに。コードの自由を再び獲得してメロディが冴え渡ります。あれほどの衝撃作を物した後の見事な復活。地力が違うんだなきっと。3年かけたリモデルに敬服です。
トムトムクラブの味が一番強い盤でもありと。

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1/26(日)

Into Something/
O.V. Wright

1977

シリーズ「ソウル道」

ソウルならこの一枚を聴きましょう。おわり。
と書いて終わりたいくらいの私にとって人生盤の一枚です。以前紹介した「八人男四人女」が60’Sソウル悶絶盤であるならばこれは70’sのサザンソウルの終着駅。個人的にはモダン度でこちらの方が鳥肌持続力高し。聴き終わった後も残る残る。スタイル的にはレイ・チャールズ+オーティス・レディング。しかもシャウトもソフトも行けちゃう。ソウル界の「AJA」とでも言うべき至高のウニとイクラとトロのこの作品是非食べてみませんか。リンクしてる「God Blesses Our Love」は次作「ボトムライン」とのチョイス・カップリング盤。それぞれ中古盤アナログで探すか迷うところであります。どちらにせよ廃盤の危機が常にある人なのだよー。くくく。

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1/27(月)

Timeless Flight/
Steve Harley and Cockney Rebel
1976

シリーズ「あんふぉーげった房」

2/3に再発されます4枚目のアルバムです。この人は非常に誤解されてましてまあグラム・ロッカーとして登場した訳なんですが、本領はシングル「メイク・ミー・スマイル」のような穏やかな胸キュン英国ポップ。このアルバムではアラン・パーソンズの手を離れた初めての己プロデュースでもっとも「メイク・ミー〜」の世界に近いしっとりとした音楽を聴かせてくれます。地味といやあ地味なんだけどいつでもそばにおいて聴いていたい何ともかわいらしいアルバム。邦題は「時間を超えた男」。そのとおり時間を超えて好きになりつづけるだろうなあ。音程の不安定さがたまらない魅力であります。今だからこそ素直に受け止められるかもしれない。

1/28(火)

Going For The One/
Yes

1977/1/7

シリーズ「プログレ支部」

プログレMOR(ミドルオブザロード)4大名盤のうちの一つです。これはなんつーても表題曲、冒頭のスライドびゅんびゅんのアメリカンから一転して怒涛の展開、一つ一つとつとつと説得するような曲調が最高。途中に冒頭部分もしっかり生かして、もしや私がイエスで一番好きな曲かもしれん。しかしこのバンド、アメリカンしてパブ・ロックでアルバム出したらきっと行けてるぞ。聴いてみたいなあ。イエスと言えば体育会ノリで全力疾走なのが恒例ですがこの作品は八分の力でやってくれて全部をすんなり聴けます。音の溶け込み方にほれぼれしますわ。77年アナログ録音技術の到達点の音です。

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1/29(水)

Best of O.M.D
2002/2/5

シリーズ「NWの逆襲」

正式バンド名オーケストラル・マヌーバーズ・イン・ザ・ダークとゆう君は覚えられるかっとゆう名なのです。エノラゲイとイフ・ユー・リーブが有名ですがその他にもデビュー以来一貫してキュートなテクノポップをやってくれて感謝。作曲能力が高くてどれも良いメロディ揃い。やっぱり残るのは良い曲を書ける連中とゆうことなのか。サウンドも終始一貫まったく身の丈サイズでかわいいシンセの音を聴きたければこの人たちなのだ。英国とゆうよりもデンマークとか欧州風味がして素敵です(行ったこと無いけど。はは)。最近はアンディ・マクラスキーさん一人になったらしいがその音は健在とゆうことで頑張っておくれ。

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1/30(木)

The Very Best of
Montrose

2000/10/17

シリーズ「ヘビメタ虎の穴」

おお、久しぶりにHRじゃい。HRとヘヴィメタルの間寛平たる存在であらうモントローズ。思わずビースティ・ボーイズがリフもらっちゃおって曲も有りのだけど左手でブギーリフやっちゃう時もあるからHM失格かな。でもでもそんなことはどうでもジャイアント吉田。俺様じゃいのヘイガーさんの堂々たる咆哮とロニーさんのギターを堪能すればそれで満足。シングルカット・クラスの曲が出なくてブレークしそこねた彼らですがロックの権化サウンドを徹頭徹尾追及で愛用できるアルバムなのだ。何にだ。ジャケの蝿も素敵よ。

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1/31(金)

The Best Best of
fela kuti

1999/11/1

シリーズ「FUNKS」

アフリカナイジェリアのアフロファンク大王フェラさんのベストです。政府に弾圧されながらもひたすら自分の自由な音楽をすることで戦ってきたフェラさんの命の塊のような音楽がここに終結。アナログLPサイズでは納まりきらなかった楽曲群がCDだと2枚でこんなに楽しめるのだ。JBを師と仰いだ彼のファンクは実はアフリカ音楽の中でも異端な存在なんですけど、まあ聴いておくれ。パワーとエナジーを一杯もらえるぞ。ケツの底から湧き上がるグルーブに貴方は耐えられるか。わたしゃ完全にノックアウトー。
気合いダー。

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