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今日の推薦盤一覧2003.10上

 

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1

10/1(水)
cover
Songs to Remember
Scritti Polittii
1982

シリーズ「from80's」

変てこなレゲエで始まるこのアルバム、スクリッティ・ポリッティの1stです。キューピッド&サイケ85でぶっとんでこれにさかのぼった人は思わずぎよえー、何じゃこりやーとうめくであろう音です。なこと言いますがこれ聴いてキューピッド聴いた人間も思わずうへほーと叫んだ訳でして引き分けだ。なんちゅうか奇妙な音楽です。未熟でこうなったのか確信犯かはわかりませぬが例えてみればソウル好きなマーク・ボランがこれまたソウル好きなロクシー・ミュージックに加入してかのロクシー1stのような手触りでアルバムを作ったと言いますか、このスクリッティのグリーンさんの場合、2枚目でいきなりアヴァロンくらいまでぶっ飛んでしまったから世の中はもうどたんばたんです。貧相なサウンドが耳を奪うかと思いますが、ばく、それもそのはず、この盤はあのNW独立レーベルの草分け、ラフトレードから出ておりました。当然予算は無かったのだわねぇ。ところがどっこい貧相であろうが急ぎ働きであろうが駄目ちょんな音楽にしかならん訳では無いのが音楽の面白いところ、キューピッドには無い魅力がそこかしこにぷちぷちいってる爆盤です。ナイーブちゅうにはねじれすぎてます私ですかビーチボーイズとビートルズの熱狂的ファンだったってほんとうかいな。戸惑う5回目位の聴取を過ぎるともうこの世界にどっぷりとはまってしまったわ。ぼくちんのベスト曲は5.のフェイスレス。おおお、アレサ・フランクリンのカバーかーっって曲を思わず探してしまったほどのスイートな名曲です。もしかしてキューピッドが駄目でこれならOKちゅう人がおってもけっこう有り得るーかも洗浄漂白材なるほどって言えるか。言えるかな。とにかくわしは好きじゃわ。いつでも目に付いたら聴いてみたくなる。

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試聴はここで。

10/2(木)
cover
The Best One Hit Wonders in the World... Ever
Various
2003/2/3

シリーズ「オムニバスワールド」

お値段お高めながらもぎっちり詰まった内容とツボを付くカウンター選曲で御馴染みのThe Best〜In The World Ever...。リリース後あっとゆうまに廃盤になってしまうのでまいっちまうのですがこれはまだOKだー。今回は一発屋さんの巻。こういったオムニバスはおー懐かしー懐かしーと連呼したいのと同時にえーとあの確かDで始まるあおーあおーとか行ってる曲、思い出せないようそんなんでわかるかー曲がずっと頭のスミで引っかかってるのよってゆうのが要所要所に納まってると非常に嬉しいのでありますがこれはいけてそう。Mah Na Mah Naって何なんだあ。Da Da Daちゅうのは。きっと聴くとおおあれかって思い出すのね。うおー思い出したい。欲しーってへたすると気になる1曲の為に買っちゃったりして。アリエール。なんつたって1曲目がネーナだもんね。覚悟せいよと選曲の態度もろわかりです。80’sが充実しておるのも特徴だな。こうして見ると80’sまだまだ洋楽が生活のお供にあった時代だったのですなあ。サウンドがでっかい言ってみればどうだあちゅう大袈裟ちゃんばっかりの印象もあるんですがしょうもない小ネタ物もちゃんとあって聴いてみると楽しかー。パーティでみんなで聴くと盛り上がるぞい。または一人で恥かしさに身を包まれるも良し。ははは。

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10/3(金)
cover
Best Prog Rock Album in the World Ever
Various
2003/6/9

シリーズ「オムニバスワールド」

VIRGIN TVレーベルよりのBest 〜 in the World Everシリーズよりついにプログレが登場。プログレのコンピってありそうで無くて全体を網羅するものとゆうとライノのに次いで2つ目かしら。何たって長いのが多いからなあ。3組くらいしかバンドが入らなかったらこりゃ大変[(^o^)]。ライノのやつもおもろーい選曲でしたけどこれも一筋縄ではいきませぬ。まずジャケだな。マニア心をまったくくすぐらないこの南国の夜ジャケはいったい何なんだー。しかも凄いタイトルロゴだし。レゲと間違えて依頼したのかいな。ほへーなんてほっといちゃうと中身を見て唖然でス。1曲目が濃密とことんバンド、ヴァンダーグラフ・ジェネレーターだからもう覚悟しなさいの選曲。私もプログレよく知らんのですがその目から見てもこの編纂者さん、ものすごー聴き込んでるかてきとーに選んだかようわかりません。イエスとかフォーカスとかマイク・オールドフィールドさんとかはなるほどこれだわいなと納得ではてこれは世間代表曲目白押しで行くのかいなと思いきやジェネシスはDancing With The Moonlit Knight。あれ「英国をポンドで売っちゃいなさい」アルバムからならフィフス・オブ・フィフスとかアイ・ノウ・ホワット・アイ・ライクじゃにゃいのって?が。ELPはラッキイマンはヒットだからまあそうだなと。ピンク・フロイドとキング・クリムゾンが入ってないのはんなもん入れられて他と一緒くたにされてたまるものかって言いそうなんでしょうがないにしろ痛いなこりゃ。その代わりにちあんとオー・キャロライン/ロバート・ワイアットさんの大名曲やエッグなんかのカンタベリーちゃんや大英断ザッパさんのピーチズが入って強い意志が感じられます。えーいこうなりゃやけくそだーとぶちこんだか知りませんがどさくさに紛れてマンフレッドマン地球楽団、コラシアム、ロクシー、ELO、マンなど確かにこれはプログレだ。アンド、ディープパープル、ロクシー、ビバップデラックスなんかはわしゃこれはプログレに聴こえるもんねとゆう態度です。ヴァンダーで〆てどうだーって感じですがこのプログレっちゅうジャンル同様ぐっちゃぐっちゃのラインナップのおかげでもしやデープな野郎にもおもしれーおもしれーの一品となってるのでは。でもなーこのシリーズ確か入門用だったと思うけどこれで入ったらプログレ不良になりそうでとっても楽しだなあ。

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10/4(土)
cover
Anthology 1
The Beatles
1995/11/21

シリーズ「トルズを聴こう」

20世紀も終わりの声を聴いた頃、もう世界中は大騒ぎ、大晦日にTVでまでやっちゃったとゆう記憶も新しいアンソロジイ・シリーズです。話題の一番目はなんつっても新曲が入っているだとーで、ジョンちゃんの残した音源に3人が共演して完成させたフリー・アズ・ア・バードでありました。何かこー主眼が違うような気がいたしましたが、まずはその曲、プロデューサーはELOのジェフ・リンさん。おーあのビートルズキチガイのジェフさんなら適任だぜいと思いきやこの頃のジェフさん、すっかりELOの人からジェフさんになっておりまして誰がもう何と言っても彼のサウンドになってしまうとゆう状態。それはもうたとえビートルズでも同じで見事なジェフ・リンサウンドであります。ドラムの音はジム・ケルトナーさんしてるし。どんな状況でもビートルズはどうしょうもなくビートルズしてたのにこれはいったい。曲はソロになってからの穏やか優しいジョンちゃんのいやー良い曲だなあなのに。これならばニール・イネスさんに頼んでラットルズしてもらった方がおおおマジカル・ビートルズだああって瞳孔が開いたかと思うとこれは何とも歯軋りする思いです。ジェフさんどう思ってたんだろうか。アウト・オブ・ブルーでやれば良かったのになあ。で、それを冒頭に持ってきてビートルズ新譜だーって言ってこれを売らんかな、まったく彼らを知らない人がこれを買うがなって状況もあれだわクサヤの干物をマグロ中トロだって言うようなものでやっぱし間違っておる。これはどう聴いたってビートルズのアルバムを全部持ってて聴きつくしてさらに奥のものも聴きたいようって人が買うものだもん。ビートルズ、聴き手両者を馬鹿にしてる売り方ではないかなとさえ思ってしまいます。えー思い切り叩いてしまいましたがイエスタデイもう飽きちゃったなあなんて人間にはこれはとても嬉しい待ちに待った贈り物でしてよくぞあったなの隠れ物から完成一歩前で油断してる模索してる姿、ライブの楽しさを満喫出来る第一集であります。しかしビートルズ、これを聴くと完成テイクの気合の入り方がよくわかるなあ。なんつうかそれを再認識出来ただけでもまたしても尊敬してしまった次第。あの若さでこれだけのものがあった上でのあれだなんて。

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試聴はここで。

10/05(日)
cover
England's Newest Hitmakers
The Rolling Stones
1964/5/30

シリーズ「石」

ビートルズのデビューから5ヶ月ほどローリング・ストーンズの1stアルバムが登場しました。アメリカ盤と英国盤では曲目曲順が違ってまして私が持ってるのは英国盤なのでそれで行かしていただきますと。現在は米仕様のみみたい。なぜなんだろ。ナット・フェイダウエイが入ってないのが痛いのか。でもこっちにはモナが入っております。ビートルズのキチっとスーツ戦略に真っ向から挑戦する形の不良外戦略でデビューした彼ら(ジャケではスーツだ[(^o^)])、でも若いからねぇ、かわいいです。音も初々しいなー。悪魔の赤ちゃん誕生、虫歯菌のキャラみたい。ほとんどカバーの収録曲は適当に出来た順に収録されたらしくそれだけに何か真っ黒いとゆうよりも熱気爆発のロンドンの空気が充満してるみたいで実に魅力的です。ビートルズの圧倒的な完成度に比べると緩いけどそりゃストーンズ、売り出し方のみならずバンドのあり方が正反対だからなあ、螺旋状に周りを巻き込みながら上昇でかくなっていくこれが出発点です。一会のこの瞬間を味わうと実にこれが美味しい。オリジナル、テルミーはほんとポップで魅力的。大人になったらこうゆうのは書けんのではないか。やっぱああ青春。ほろ苦いです。世界初のパブ・ロック・アルバムでもあるかも。その筋愛好家も愛用の一品か。

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10/6(月)
cover
Punk: The Jubilee
Various Artists
2002

シリーズ「オムニバスワールド」

あの必殺コンピレーベル、VIRGIN TVからパンク・コンピも出ておりました。相変わらずインパクトある言いますか凄いジャケですが中身はまたしても充実、ユニバーサル・グループから出た1234ちゅう4枚組みの究極コンピが現在入手難ですのでそこから抜粋したような選曲のこれは今一番お得なパンク・コンピかも。あっちに入ってないお宝もあるし。そりゃもう有名所のクラッシュ、ストラングラーズ、ダムドからおーそーいえばいたいたちょっと聴いてみたいのフライング・リザースとかシャム69とか999とか誰だそりゃのジョン・クーパー・クラークとかまでやかましいの目白押しです。あ、セックス・ピストルズがはいっとらんと思ったらあれおまけでTVCMが二つ[(^o^)]、まさかこれだけを目当てで買う人はおるマイナー、うーんありえる。ははは。他に入ってないのはポップ・グループ、スリッツ、PIL、ジョイ・ディビジョンら凶悪暗黒組。まあ仰山いましたから、バンド、涙を飲んで切ったのでありましょう。とゆうことにしといてあげましょう。しょうもない曲でもいきなり聴きたくなることあるからなあ。とゆうことで初めてパンクを聴こうとする方にお勧めしてよいのかあとなると判断力を失ってしまいますが、えーこれが全てではありませんもっと良い曲もありますがとゆうことであの頃の空気充満の素敵盤かと。

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10/7(火)
cover
Marquee Moon
Television
1977

シリーズ「新波倶楽部」

ニューヨーク・パンクの横綱、テレビジョン、アルバム発表前から噂が噂を呼んで各レコード会社の争奪戦の末、ドアーズと同じレーベルから出したいとゆう本人達の希望がかないエレクトラから満をじして登場の1stがこれです。パンクとゆうと粗野、汚い、下手などとゆうイメージが先行されてしまっておりますが、これに関してはとんでもござりませず緊張、ロマンティック、精美。4人の楽器と歌が絶妙に絡み合って、まあよくぞ考えたなあとゆうアレンジでぐんぐん突き進んで行くのだ。確かにこの感覚、この以前のロックには無かったものでもう夢中になりましたわ私。まったく言葉にし難いこの感じ、ほんと未体験の方には聴いていただくしかありませぬ。このバンドはパンクとゆう冠が足かせとなるイメージとなってる感もあり、そうです違うんですよ、明らかに。今回ライノ・レーベルよりリマスターで再登場。奥行きがドワーッと増して各楽器の音がすっきりしかもロックのダイナミズムを損なわない素晴らしいミックス。さすがCDリマスター名人のビル・イングロット氏監督、上り詰めるギターの嵐に感動しっぱなしです。お約束ボーナスはデビュー・シングル「リトル・ジョニー・ジョエル」とテイク違いが各種。これはファンにとっては純粋に嬉しいプレゼント。なかなかこの素晴らしさ説明出来ませんが私にとっては数あるロックアルバムの中でも物が違う盤の一枚なんです。もし気に入られなかったとすればこれはもう単純に体質が合わなかったとしか言いようが。ががが。

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10/8(水)
cover
Can't Buy a Thrill
Steely Dan
1972

シリーズ「Steely Dan探検」

アメリカ都市音楽の雄、スティーリー・ダンの1stアルバムです。ニューヨーク郊外出身のジャズ好き10代の二人が出会ったのが1967年、すぐに作曲家チームとして活動開始、既にこのアルバムに入ってるがごときダンそのものの作風でしたから売り込むもののどこにも採用されず。そりゃそうだよなあ出来るやつがいない[(^o^)]。ならばちゅうことでゲイリー・カッツの勧めで知り合いの知り合いを集めてバンドを結成したのがこのダンさんです。バンド名の由来については諸説紛々なのでどれでもいいや。ははは。歌うことが恥かしかったドナルドさん、デビッド・パーマーさんとゆう歌手をバンドメンバーに入れてもらってます。で、自分でやっちゃったらヒットしちゃったよ。1.がベスト10に入るミリオン・セラーに。変形8ビートでラテン風味とゆうこの感じ、再結成後の今ビートの軸となっているからデビュー・アルバムはおそろしい。後期のカシっとした彼らを聴いた後、ここに来た人はさぞかしのんびりした風情にびっくりなさるかと思いますが、これがまた初期ダンの魅力でたまらんものあります。デビッドさんの歌がまたほわーんとしたものでこれが良くて。刺激的な音の中にあると生きること。もちろんダンはダンで共通するポップ味の中にジャズのキメフレーズ盛り込み、小技ちょろりの快感も満載、何より曲が親しみやすい名曲ばかり。この空気はやっぱりNY郊外、厚木とか町田在住者の感じなのかな、何にも無いけど時々凶悪事件が起こったりほのかな憧れ、コンプレックスがあったり、凄く地区限定の味なんだけどかえって永遠な感じがする。それにしてもベッカーさんフェイゲンさん、なぜ素直にジャズをやろうとしなかったのだろう。技術的な問題で挫折したのかな、それとも根はロックなのか、うーん、聞いてみたい。折れちゃったとしてもお陰でこの不世出の音楽が出来たんだからわからんものだわ。人それぞれにいる場所があるのだなあ。なんて言ってますがこの盤、AJA、さわやか革命とならんで私にとってキイとなる重要作品であります。好きで好きでエンドレスで聴いちゃいます。

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10/9(木)
cover
The Real Folk Blues
Howlin' Wolf
1966

シリーズ「ブラック道」

だからボブ・サップぢゃありません。1950年代からシカゴにて棲息、活躍したブルース歌手さんです。名前はハウリン・ウルフ。吼える狼。だからレスラーぢゃありませんてば。にしてもリングネームにピッタリ[(^o^)]。今時いない時代劇の悪役にしたいデカ顔の持ち主です。顔に負けず声もでかいっす。シカゴ・ブルース、明日のジョーの泪橋の世界なんですが期待に違わぬ全世界丹下段平ファンクラブ御推薦の声の持ち主です。声と言えばも一人ライトニン・ホプキンスとゆうテキサスの親父の声もわたしゃ大好きなんですがあちらは力石徹声だな。マディ・ウォーターズはマンモス西。なジョーの世界のこの人のこのアルバム、55年から66年にかけてのシングルを集めたまったくもって古ーいベストアルバム。シカゴにあったブルース総本山チェス・レーベルより当時盛り上がってたフォークブームに便乗してベタなタイトルで発売したものです。なんとこれが売れちまったもんだから続編もありでCDではカップリング、非常にお得です。つーてもギリギリ入手可能状態で苦しいんだけど。題名はベタですが中身は凄いんです。でっかくて黒くてテカテカしてるの。ビックリよ。ブルース・アルバムちゅうと同じあのメロディでずっと行くんでしょと懸念の向きのお方もござると思いますがずっとあのメロディです。ははは。しかしまあこの声。これ聴いてるだけで気持ち良くなる。バックの名手たちのぐろぐろした音もありんすし。ローリング・ストーンズ他エングリッシュの連中が探しまくってこれらの音を聴き漁ったのもわかるインパクト。1.はジミヘンもやった曲だよ。9.では終了間際何故かダブになる。背筋ゾクゾク。あ、いかんずっと聴いてたらいかりや長さんの声に聴こえてきた。おいっす。

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10/10(金)
cover
Key Lime Pie
Camper Van Beethoven
1989/9

シリーズ「from80's」

80’sも後半になりますと良いなあと思うアルバムはあるもののうわあささささと鳥肌が立つようなロック・アルバムに出会うことはめっきり少なくなり寂しい思いをすることが多くなりました。そんな時ふと出会ったのがこの作品。いまだに正体を良く知らん人たちなんですがこれにはやられた。現在に至るまで折につけ聴いてます。全然古くならないどころか感動は増すばかり。発表当時はREMのライバル的存在だったかな。こっちは全然売れなかった。正体がイマイチつかめないのが原因だったのかもしれん。練りに練った音楽に技と風穴を明けて風通しを良くしてロックのダイナミズムを炸裂させたようなとんでもないものです。ウォール・フラワーズあたりはこの線をやりたかったのかもしれん。何にしろここまで気に入ってしまったのには音が流れてくるだけでメロメロになってしまっちゃうヴァイオリンの音色大フューチャーてのもあるなあ。もちろん駄曲など一切無しで腰を据えて一曲目からジワジワ責めて来のラストまでクラクラしっぱなし。途中ステイタス・クオー、サイケ時代の名曲「ピクチャーズ・オブ・マッチスティック・マン」でクライマックスを迎えるか。そしてラストのカモン・ダークネスで大団円。誰か一緒にこの最後の何とも言えん気持ちを迎えてくれる人おらんか。90年代を迎えようとしてザ・バンドの2ndと同じ姿勢でアメリカを食らい尽くすアルバムが出て来たぞちゅう感慨です。これだけのもの作っちゃった彼ら、これで終わりになったみたいだけど、最近クラッカーとゆうバンドで中心人物のデビッド・ロワリー君が復活したと聞く。どんなのだろうか。聴くのが怖い気も。

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10/11(土)
cover
Anthology 2
The Beatles
1996/3/161

シリーズ「トルズを聴こう」

ビートルズの裏側全部見せちゃいます&あなたの知らないビートルズの世界第2弾アンソロジイ2です。驚異の新曲はリアル・ラブ。1のとこでも書いたとおりどうもビートルズには聴こえません。ジョンちゃんのアルバムに3人がゲスト参加の空気。それだけソロになってジョンちゃんはジョンちゃんになったのだなと。実に優しい素敵な曲です。本編は何とイエス・イト・イズから始まるとゆう反則技だこれ。何ともかあいくてそれだけでやられちゃったよ。未発表曲、ライブ、完成版一歩手前のやつ、試行錯誤の過程がテンコ盛りなんですがこの中期が私にとって一番力を抜いてしみじみ聴けるやつなんで日本盤買ってしまいました。アンソロジイは日本盤だなあやっぱ。それぞれの曲のいわくいわれを読めて楽しさが増すとゆうものじゃ。いやーいつも煮込みで食べてた取れたての魚を刺身で食べてるように実に新鮮で気持ち良い時間だなあ。あれもこれも好きな曲ばかりではい。あのイエスタデイでさえ初々しいだよ。アイム・ルッキン・スルー・ユーのジャム・ヴァージョンも楽しいし。12バー・オリジナルなんて確かにこの時期のアルバムに入れる雰囲気じゃないな。ここで発表されて素直に嬉しいです。圧巻ちゅう意味ではやっぱディスク2か。あのテープちょっきんちょっきん時期の盛り合わせの過程が目の前で展開されるのはわわ、わわと。ストロベリーもア・デイ・インナライフもああユウ・ノウ・マイ・ネームも。あ、いかん、完全にファン・モードになっておる。フール・オン・ザ・ヒルもあのほけほけした曲もこんなに苦しんでおったのだなあ。そしてラストのアクロス・ザ・ユニバース、ここへ来てこっちがわしは好きだーと完全に言ってしまうものが出てきてしまった。これが聴けただけでもう。種明かしの楽しさとゆう面ではこれが一番の盤だと言ってしまおう。3聴いてる時はこれが一番と言ってしまうかもしれんけど。ははは。

曲目等詳細

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10/12(日)
cover
12 X 5
The Rolling Stones
1964/10/17

シリーズ「石」

初レコーディングから半年余りでUSツアー敢行、憧れの地シカゴはチェス・スタジオで録音するとゆう7曲を含むアメリカでの2ndアルバムです。さすが悪魔ちゃん、人間の心をつかむ事などちょちょいのちょいです。この頃のストーンズさん、もう真っ黒、ライバルのビートルズも黒かったけどここまで真っ直ぐブルース、R&Bでは無し、その代わりストーンズはモータウンとかポップ要素は希薄であります。それでこの人気、いかに当時ブルース人気がイギリスで高かったかうかがい知れます。と言ってもアイドルちゃん人気かもしれぬが。問題のチェス録音ヴォーカルにダークなリバーブがかかってる例の音のやつだと思うのですが、あれだよ上がったろうなあ、へへえ神様ーいやサタンさまーか[(^o^)]とあがなうマディ・ウォーターズ様が録音した同じ環境ですから。緊張しながらも嬉しさ満載の演奏がかわいいこと。そゆう意味でこのアルバム、ストーンズ心の故郷へ行くのドキュメントかしら。オリジナルは4曲、傑出した感じはないけどカバー名曲と並んでも違和感無いのは凄いかも。その中でコングラチュレイションは年相応でかわいいだわ。ここできゃああって女子はゆうのだろうな。目玉はもちタアアイム・イズ・オン・マイ・サイド、そしてボビー・ウォマックのイッツ・オール・オーバ・ナウ、最後のスージーQがかっこいいだよ。実をゆうとどっちがその曲でリード・ギター弾いてるかなどなどはわからん私ですけど。スライドはブライアンさんだろうけど。それにしてもストーンズに限ってなぜちまたに流通してるのが米盤なのかな。もしやこの12X5ちゅういかしたタイトルのやつを出すのを優先して(12曲を5人で演奏とゆう意味だと、イアンさんは?)整理つけるためだったりして。なこたぁないか。

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10/13(月)
cover
CSN
Crosby Stills & Nash
1977/6/17

シリーズ「うえす塔こうす塔」

時々一緒に組んでくれて我々を喜ばせてくれるCとSとNとYの人たち、これは77年のアルバムです。時はデスコ全盛、喧騒の中でピーター・フランプトンで人生が変わった一歩目の世代の心のより所が帰って来ました。大ヒットしたもののフリートウッド・マックのルーモアとゆうお化け盤のため最高位は2位まで、とは言ってもその2枚は鉄壁幸せ盤だなあ。冒頭の一曲でもうこれはCSNそのもののコーラス世界、ぐいぐい引き込まれるとピアノのイントロに続いてナッシュ作、歌のキャリード・アウエイに、CSNY関係のキャリーものに悪いものがある訳は無い、お前泣かせる気かよーと溶けちゃったら次はチャカポコ、ラテン・スティルスさん、スティルスさんのラテンものに悪いものはある訳が無い溶けちゃった。70’s前半のあの時に比べて時代の後押しやYさんの存在での鬼気迫る感じはありませぬが、今回は徹底して泣かせにかかる作戦のようでその作戦、大成功です。極め付けはシングル・カットのB面、ジャスト・ア・ソング・ビフォア・アイ・ゴー。タイトルからして巨人の星の泪状態ですがスティルスさんの無敵ポコーンポコーン・ギターが流れてきた時点であへー、そこまでやるかのメロディでほへー。スパッと終わる潔さも、もっともっとって。それぞれのソロ盤ではけっこうやっちゃってる曲もあったりする彼らなんだけどこの盤はとにかく曲が良いですよう。やっぱこの時期、時代が呼んだんだな彼らを。ビタっとはまって、故にエバーグリーンとなりました。

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10/14(火)
cover
Utopia
Utopia
1982/9

シリーズ「長い顔の男」

レコードかけて開始30秒でああこれは名盤だ最高と思っちゃうことがごく稀にあります。私にとってこのアルバムがそう。ピタっとはまってしまって依頼冷静さをもはや持てないほど好き。トッド・ラングレンの参加しているバンド、ユートピアの82年のアルバムです。この時期トッドさん本人は「ヒーリング」と「黄金時代」の間、ユートピアはボストン風ポップ・プログレを経てビートルズ・パロディでどポップに開眼、前作でまたちとプログレぽく、そしてこの作品でまた完全ポップと、トッドさん自身もNWパワーポップ勢の刺激があったかその路線に意欲満々だと想像出来る次第であります。もうわしがトッドにポップ面で望むこと全てがここにあり、うねってツボを掴みまくるメロディの嵐、コンパクトで潔くって、XTCのスカイラーキングを思い出していただければそんな感じです。とは言えこの時期、一般的にはトッドさん名作連発も一段落、冬の時代突入と思われていた訳でご多分に漏れずわしもそんな世評に騙されて買う気が起こらずごく最近になってアナログ中古を発見まあ買ってみようかみたいに入手した訳で、これはもうほんとに申し訳ない。伏して本当にあやまります。まったく音楽マスコミのごたくは信用でけんな。CDの方も一回CD化されてまだ廃盤になっておらんと思うのですが何故か入手難、収録曲はユートピアのアンソロジーで聴くことが出来ますが、いつかリマスターで発売を切に望みます。お宝発掘も良いけどその前に。アナログ盤ではレコードが2枚入ってまして4面はまったく3面と同じ内容、ボーナスサイドだって[(^o^)]。何を考えておるのかのう。馬鹿で最高。はい、ビートルズから続くコンパクト・ポップが大好きな人にはこれ以上のものは無いアルバムだと思います。中古で物凄い値段で出現することも大いにありえますのでその時は是非、お見逃しなきよう。

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10/15(水)
cover
Book of Dreams
Steve Miller Band
1977

シリーズ「ヒット王」

前作「フライ・ライク・アン・イーグル」で本格ブレークしたスティーブ・ミラーさん、ノリにノってまったくいつものペースで放った盤です。持ってても希少価値無し、聴いてても通とは言われずそんなの聴いてるあなたってかっこいいわんとは絶対に言われずスーパーなギタリストもいず、うんちくも一切語れないとゆうろっくすのポリシーそのものの素敵盤なのだ。なんつったって音楽は音楽ですからまず充分に楽しめることであるが一番。その意味で最高の名盤だわなあ。前作で大成功したと言ってもやってることに何の変わりも無しスティーブ・ミラー流ロックンロールが全編であららあららと流れてきます。成功したのはそれを徹底したからかな。無駄な音無しですっきりとポップで痛快。あまりにも当たり前のフレーズが攻めてくるので嬉しいやら笑うやら。ありゃー売れちゃったのかーてなもんで冒頭のシンセピロピロも同じだもんね。しかもこの辺で良かろうとそれやたらと短い[(^o^)]。続くヒット曲ジェットエアライナーも前作ヒット、ロックン・ミーと同じ今時こんなロックン・リフやるかいなちゅうのがずんずんと。コピー簡単ですけど誰もやってくれません。実はこっそりやりましたけど人には口が裂けても言えません。曲が良くて聴き心地が良いんであっとゆうまに聴けます。実際こんなに時間が短く感じられるアルバムって珍しいじゃないかな。聴き物?は最後の曲。これは爆笑です。すっとこインスト。これ聴いて本当にこれ買って良かったなあと思いました。前作同様ポール・マッカトニーのハイハイハイやいとしのヘレン・ファンにお勧めしたいばかロックの聖典アルバムでござい。ぶらぼー。

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