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今日の推薦盤一覧2004.1上

 

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12月上 12月下
1

1/1(木)
cover
Boston
1976/9


シリーズ「ヒット王」

2004年最初のWANTEDです。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。お正月と言えばイエスかボストン[(^o^)]、初日の出ー、お目出度いサウンドだ。70年代も後半に差し掛かってまず最初にビックリ仰天の新人さんはブルース・スプリングスティーン、そしてこのボストン。ヴァン・ヘイレンより一足先にギターサウンドでこれどうやって弾いてるんだあとギター界に衝撃を与えました。エレキと言えばディストーション世代に入ってからは特にやかましい、ハードとゆうのが一般的な認識だったのを美しい、荘厳、ハードですからそりゃもう大変。しかも新人だってんだから2度びっくりだ。仕掛け人はトム・シュルツとゆう男。マサシューチェッツ、もといマサチューセッツ工科大学博士号保持者ちゅうインテリさん。かつ音響オタクのこの兄ちゃん、デモテープでも送ったのかいな、エピック・レーベルのお偉いさんはさぞかし目が点、全権を任せるしか手が無しで好きにやらせちゃったのね。そしたらやるわやるわギターオンリーのスペクター・サウンド、音を重ねて上にずらして重ねて右に重ねて左下に重ねてミルフィーユ。フィードバックでも無いのにどうやって音をこんなにぎゅおーんって延ばせるのか。当時は今みたいに便利エフェクターも無いのに。そしたら通常の音に重ねて、長ーいギターコードを通した音を混ぜたのだと。長いコードだと音が遅れて届くのでその分音が長く出来るのね。それを大量にやったと。アホだなあ(BOM笑)。解釈が違ったらごめんなさい。はい、1stヒットは1曲目のご存知モア・アン・ナ・フィーリンですがあれだこの曲風に吹かれてとか薔薇が咲いたとかと同じ3コードでっせ。そのストレート単純なとこにこの懲りようちゅうバランス感覚が見事。甲高い歌にしたバランスも見事。見事ずくしでこうゆう才のある人もおるのだな。普通こないな御仁はむかついて鼻に付くのですがどっか間が抜けてて一つ事に目が向くと後は頭ぼさぼさ、飯食うのも忘れちゃうみたいなかわいい?とこが感じられるから許せちゃいまんな。で、何しろ特徴あり過ぎな音なんもんですぐに各方面にパクられもし、本家は重厚長大の権化のように馬鹿にされもしで気の毒な展開になってしまうのだけどそれはいかん。気持ち良いじゃないかないかこの音。素直になりたまへ君。目出度いじゃないか。ところでこの音の出どこはやっぱトッドかな。プログレハードの夢は夜開く。

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試聴はここで。

日本盤

1/2(金)
cover
Hits
Jefferson Airplane/Jefferson Starship/Starship
1998/9/29


シリーズ「ヒット王」

1965年にサンフランシスコで結成されたと言いますからまもなく結成40年になろうかとゆうジェファーソン一家です。これはその紆余曲折の顛末を赤裸々に記録したベスト盤。えー、非常にその気になりやすい人たちです。売れたいすとゆう欲求より何よりその時代時代の音にずっぽりはまっちゃって「何、私たち昔からそうだったわよん」って真面目な顔で言ってるとゆう[(^o^)]。名前もころころ変えてるしー。ですからもしかしたら60’s70’s80’sとそれぞれにファンがいてそれぞれ物凄く仲悪かったりして。ははは。だったらそれぞれの年代の好きなベスト盤を買えば良いとなりますが、そこはこの通史を聴いておまえらの腰の軽さの真実を暴いてやろう。私?私はもちろん70’s派。物凄く好きなんだけどその中でもいびつなファンだったりして。第1期は皆さんご存知エアプレーン時代。花のサンフランシスコ、らぶとピースのど真ん中バンドです語尾を引っ張ってこねるデビッドバーン唄いの祖、グレース・スリックと顔長男ポール・カントナー中心と聞き及んでおります。あなただけをとホワイト・ラビットを筆頭に今聴くとだっさださなバックだったりすることもあるけど平均打率はこの時期が一番かと。幸せなバンド時代がうかがい知れる時の流れでございます。そして気が付いたらすっかり時代遅れになってしまったわの70’s第2期。バンド名も宇宙へ飛び出す星船に一時脱退してたマーティン・ベイリンさんが復帰。開眼したメロウなベイリン節の曲でいきなりシーンに帰ってまいりました。この盤では2枚目の筆頭ミラクルズ〜ウィズ・ユア・ラヴ〜カウント・オン・ミー〜ランナウェイの柳の下ドジョウ4匹攻撃。見事なまでに同じなんですけどそれが嬉しくってしょうがないほど見事に素敵な曲でして、こればっかは百万遍聴いても飽きないほど好き。アレンジもこの人たちには奇跡と言っても良いほどセンス抜群、この良さ是非聴いてない方に分けてあげたいよう。ところがどっこいアルバム買って聴いてみるとシングルの他の曲は全然違ったりして。何回聴いても馴染めず往生してます。好きなドジョウシングルもひたすらのベイビー攻撃なんでもしや恥ずかしくって逃げ出したくなる人おるかもしれませぬが。で思いっきり成功しちゃったんで俺がスタアだとベイリンさん脱退。ソロじゃ日本以外ではあんまし成功しなくてオフコオスの人とコラボしたりして無残。てゆうか日本、スターシップ時代の時は全然駄目でなぜソロの過剰ほにゃららになってから売れるのよわからぬ。もといベイリンさん脱退で万事休すか☆船、そこはしぶとくエルビン・ビショップ・バンドでフールドアラウンドちゅうごっつい素敵なヒット曲飛ばしたハイトーン・ヴォーカル、ミッキートーマスさん加えて大変身。ヒット曲ジェーン出します。あれでっせイントロからモロTOTO。コード進行はロックユーライカハリケーン。相当あざといけど格好良いので私許しちゃった[(^o^)]。そして80’s。ミッキーさんMTV時代に合わせて何故か化粧しだしちゃった。目もキラキラ。でグレース・スリックさん、ちまたではハートとゆう若造がヒットしているようだがそれはもしやあたいのマネ?じゃ私の時代よ、逆にマネしてやろうと(しかしあんた先輩でしょ)、ロックンロールで街を築いてまたも黄金時代となりました。私はこの時点でもう駄目。ついていけません。この後はひたすら時代と添い寝のデジタルきんきらきんロック。曲自体悪くはないけどどうにも恥ずかくて。現在はまたエアプレーンに戻ってる模様。ぜひ最初の方と最後の方を並べて聴いてみましょう。必死に働いてきたお父さんみたいであります。赤裸々な一生だなあ。

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1/3(土)
cover
Red Rose Speedway
Paul McCartney & Wings
1973/4/30

シリーズ「トルズを聴こう」

前作ワイルドライフもぶったたかれてここまでやることなすこと裏目のポールさん、とにもかくにもウイングスを軌道にのせようとギターに英国スワンプの雄グリースバンド出身のヘンリー・マックロウを加えて英国各地で突撃アポ無しライブを敢行、バンド力をがっちり蓄えて本格ヨーロッパ・ツアーに突入、ツアー中にがんがん曲を作って今度はじっくりアルバムを作ろうと半年かけてレコーディング、先行シングル「ハイ・ハイ・ハイ」も大ヒット、よっしゃあとこのアルバムを発表いたしました。で、結果は...けっこう地味[(^o^)]。短気で忙しい気分の時聴くと、おいおいポールさんあんたもっと出来るはずだ何じゃこりゃあとこれだけ地味な感のアルバムが続くと怒りの一つでも出そう。だけどそれだけじゃ終わらないのがこの人でしてじっくり聴ける環境の時はやっぱ良いよなあと。ははは。オリジナルの曲編成ではどうしても飛びぬけてるのがマイラブ。後は繰り返しで威力が出る渋技連発でござい。ワン・モア・キッスなんか良いよなあ。バックが沖縄で。ライ・クーダーさんが参加したらはまりそう。幸せなウイングス時代をしみじみ感じさせる盤となっております。現在はボートラでハイハイハイも入りのCムーンも入りので色彩がより鮮やかに印象もきらりんしてますので聴後感もよりうきうきするものに。さらに「007死ぬのは奴らだ」も入れてくれたらさらに地味な曲が生きてわーーーっとなるのだけど。そこはパソコンに取り込んで自分で足してしまおう。バランスは悪くなるかもしれんけどこの時期のウングスのぐっと登ってくる感じが味わえるぜ。

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日本盤

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1/4(日)
cover
Jamming with Edward
The Rolling Stones
1972/1/24

シリーズ「石」

1969年の「レット・イット・ブリード」製作時のセッションも模様を収めた盤であります。この頃にはもうストーンズには欠かすことの出来ない存在になっていたピアノのニッキー・ホプキンスを中心にソロ・デビュー直前のスライド・ギター、ライ・クーダー氏、キースさん抜きのストーンズ勢によるもの。キースさん遅刻したとかライさんとケンカしたとか言われてますが[(^o^)]。内容はもうダラダラしてます。ははは。セッションちゅうのはバンドやった事のある方なら1回はしたことがあると思います。手持ちぶたさの時とか遊びで特に曲を決めないでその場の雰囲気で適当に合わせてやるもの。ストーンズの場合これの繰り返しで形を煮詰めて最終的にアルバムを完成させると聴いたことあり。しっかしまあここでやってるのはもう完全に遊びだな。こうゆうのまで発売されちゃうのはさすがストーンズだけどキースさんがライさんのフレーズを盗んだとか言われてることでもあり、ま何より一線のロック・バンドのセッションが公式盤で聴けることなど滅多にあるもので無し、曲を楽しむとかとは別の次元で興味しんしん。どこのとこ盗んだのかなあとか。ははは。誰がノってて誰がお付き合いでやってるとか。こうゆう時一番暇なのがヴォーカルさん。そこはミックくん、何やってるかとゆうと適当に歌ってるほかは必殺ハープ吹いている模様。これがまたうまい。あと聴きモノはやっぱライさんのギター。あの特徴のある伸びないスライドがたっぷりと。ソロ作とは一味違うスタイルで聴き入ってしまいます。無尽蔵スタミナのリズムコンビやら華麗なるニッキーさんのピアノやらマグマがまだドロドロしてる状態なのを覗き見出来る快感が一番のヤジウマ観戦アルバムでつい買っちゃたりしちゃいますこうゆうのロックファンってやつぁ。お金無いのに<[~O~]>hahaha。

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1/5(月)
cover
Live
Bob Marley & the Wailers
1975/12/19

シリーズ「れげ」

ジャマイカ国内リーグのスタア選手ボブ・マーリーさんが英国大リーグにFA移籍して2年、5作目にして早くも世界のボブ・マーリーになったブレーク盤です。大体が私、何でもかでもカリスマにしちゃうのは「カリスマ=無条件追従=ちょびひげおやじ」を想起しちゃってうげえなんですがどうにもこうにも人を引き付ける力を持った人はおるもんでこれ聴いちゃうとこりゃしょうがないなと。それほど聴いてて否応無しに巻き込まれてしまいます。ジャメイカを出て俺の力は世界に通用するかの気持ちが歌詞をどこの人でも理解出来るメッセージに変化させ、音楽自体も初期には外部白人ミュージシャンの力を借りていたものを見事に吸収、ロック的な大見得とファンクの弾力を得てここに自信のライブとなりました。その上でのボブさん自身の魅力。好きなように歌い好きなように踊る。もうこりゃジャンル、世代、時代を超えて誰の心にも訴えかける名盤だよなあ。これ以降ジョン・レノン氏と並ぶ平和の使者として不幸にして早逝されたこともあって数多くの人に支持されるのですが、逆にその支持が音楽から離れて行った感もありどうにも無常感が。こっち側に来るための音楽の変化もジャメイカ本国のレゲエの流れと乖離しちゃって鬼っ子のようになってレゲエとゆうジャンル自体の引き上げにも思ったよりならず、レゲエ界にその後ボブ・マーリーとゆう存在が重くカセのようになったり、あまりにも突出した存在、盤のために起こるこの不幸。不幸と言っては何だけどボブさん本人にとってもこれを超えるものが作れるのかとゆうのがこれ以降のテーマに。それくらい恐るべき盤だと思います。怖いくらいの魅力盤。お勧めしちゃうと人によっては聴いた方の人生観まで変えちゃいそうでどうしましょう。一つだけ確かなのはこれがレゲエそのものとゆうよりはもうボブ・マーリーの音楽だってことだな。

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日本盤

1/6(火)
cover
Chrome, Smoke & BBQ: The ZZ Top Box
ZZ Top
2003/10/14

シリーズ「ブギー兄弟」

久しぶりの欲しいWANTED。持ってません。テキサスのタフ・ボーイ、ZZトップのボックスセット。初回版のみのこの豪華セット、まあ見て下さい。小屋の形の箱に立体写真フィギュアですかー、これ見ちゃったら熱烈ファンのみならず欲しくなるわなあ。かねてから主張しているこれからCD売りたいならグリコのおまけ、食玩ならぬCD玩だぜよを正に具現してくれる一品だ。そりゃ中身の音は持ってますよ。ZZトップ前身バンドの音源等お宝も魅力だけど何よりこの装丁だよなあなんて音楽ファンにあるまじき罰当たりなこと言ってます\(^o^)/。もちろん音楽も保証付です。もう初っ端からわしらは好きでやってるんだからこれで一生生きていくもんねちゅう鉄の覚悟を持ったブギー一代記。最初は生々しブルース、次はテキサス地元臭濃厚自分R&B、そして姉ちゃん両脇テクノブギ、そして現在は覚悟決めた己音楽で突き進む彼らに怖いものはありません。いつも腹八分目でぶちかます音は八分目だからこそのしなりを持ってぎょい〜んと160mは軽く飛んでいく場外ホームラン連発だ。これぞギブソンだのギボンズ氏のギターはうなりを上げて一瞬切れ込む鋭いカッティング、ボトムがぶっといベースに軽いながらぐんぐん刻むドラムスの白ひげ危機一髪匿名3人組の音楽、この際誰かこれで行ってみませんか。中身はどうなのか教えてくれー。そしたらますます欲しくなるな。8000円くらいだからボックスとしては安いんだけど...。

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1/7(水)
cover
New Age Steppers
1980

シリーズ「新波倶楽部」

80’s初頭の英国でマトゥンビのデニス・ボーベルと並んでダブの名人と言えばこのニュー・エイジ・ステッパーズでどーんと世に出たエイドリアン・シャーウッド氏。以後ON-U SOUNDとゆう製作集団の頭としてブリストル・シーンを引っ張ってマッシブ・アタックなんかに続く。とゆう認識なんだけどあってるのかー[(^o^)]。当時は情報がまったく無くてジャケもこの有様だしまずメンツで買ってしまいました。ポップ・グループのヴォーカルのマーク・スチュワート、ドラムのブルース・スミス、スリッツのアリさんヴィブさんとおー魑魅魍魎じゃあれまたかましてくれるのかーと大期待して。さてはて聴いてみるとこれが意外、真正面レゲエ&ダブ。腰が砕けただわ。しかーし変な幻想いだかなければこいつも悪く無し。当然ながら土着色強しのジャメイカ本国ダブと異なって寒い気温がさらに下がる冷や冷やのダブです。これはエイドリアンさんて白い人かと裏ジャケの潜水着来てる人かいなとずっと思ってましたけど違うのね黒い人だったようで。最大の聴き物はそのスリッツのアリ嬢が歌うフェイド・アウエイとラブ・フォーエバー。共にレゲエ・クラシックスって言ってもいい曲。これをアリさん、何を思ったかきちんと歌ってます。しかしながら当然非情のライセンス臭たっぷりでちくちくと刺激してくれてスリルたっぷり。ポップ・グループのマーク君は1曲だけ歌ってますがこれはゲストって感じだな。ドラムのブルース氏は期待に違わずやっぱりうまかった。ちまたではど名盤だと言われてるようで、うーん、リー・ペリーなんかの超狂気ダブに比べちゃうとちと分が悪いけどニューウエイブ勢のレゲエへの憧憬や愛情がまっすぐ出てて気持ちが良いアルバムです。現在ボートラ付紙ジャケで再発中。ボートラはニール・ヤングのアフター・ザ・ゴールド・ラッシュとかだそうで誰が歌ってんだ、気になるじゃないか。やめてくれー。また欲しく...。うわ。

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1/8(木)
cover
The Heat Is On
The Isley Brothers
1975

シリーズ「FUNX」

もう好きで好きでたまらない70’sアイズリー兄弟。50年代末からモータウンで活躍、ロッドなどがカバーしてた曲でお馴染みの3人オケリー、ルドルフ、ロナルドの年長組ボーカル・トリオに若き弟たちアーニー、バーニー、クリスの先鋭サウンド・クリエーターが加わっての3+3体制の4作目のこの盤、もう絶好調、のりにのってます。もう全ての音はわしらだけでやるもんねの黒いビーチボーイズ、ドラムはギターのアーニーちゃん担当、それがまた良い。余計なことできんからしないタイトな8ビート、これにうにょうにょと粘ってくねりまくるシンセがのって子供の頃から昔メンバーだったジミヘンドリクスのそばを離れなかったちゅうアーニー坊のディストーションギターが炸裂だ。はい、まず一曲目で即死です。ファイト・ザ・パワー。リポビタンみたいですが[(^o^)]、歌詞はもうパンクそのもの。権力と闘うのじゃ、わしらがでかい音出すのじゃまする。冒頭の「はっ!」「へ〜い」の掛け声、これですこれ、今の小器用な黒い風の連中に欠けてるのは。このケツから出てどうしょうもなく、にょしてる声。これを否定して顔を白くしようなんてのは黒い品格問題に抵触して横綱審議委員会に糾弾されるぞ。3発連続でファンクの真髄、コブシぐるんぐるんの後はお楽しみタイム。得意のどスケベソング夜のしじまに身をまかせ待っていたのよあなたのことを。人間きばってばかりじゃ生きていけんからねぇ。これまたとことん甘くベルベットで指をぱらりんぱらりん。とろとろ。甘いの苦手な私でもここまで見事だとかないません。陥落です。そしてCD化で加わった最後のファイト・ザ・パワーのライブ。瞬間で腕ひしぎ決められてタップしてしまいました。はい、もちろん私の人生盤です。これで駄目ならもうしょうがありません。高3です。

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日本盤

1/9(金)
cover
White Music
XTC
1978/1/20

シリーズ「新波倶楽部」

75年にアンディ・パートリッジ、コリン・ムーディング、テリー・チェンバースの3人でやっていたヘリウム・キッズとゆうバンドにキーボードの豆頭バリー・アンドリュウスが合流して出来ましたXTCとゆうバンド、78年にこのホワイト・ミュージックでヴァージンからデビューいたしました。その頃はXTCと書いてエクタシーとか呼んでたなあ。だせー[(^o^)]。元々オールドウエイブな音楽が大好きなアンディ、コリン氏とゆうのが後でばれてしまいますが、この頃はピストルズに触発された勢いでパチパチピチピチ若さで弾けております。コリンさんなんてアンディちゃんよりピクピクしててぎゃはは。この性急なサウンド、確信的にパンク風をやって受けてやろうってんでやったとも考えられますけどどうかなあ、この稀有な才の4人が集って出来た音楽、初めて音を出した時点で確実に感触が今までのと違うぞってわかったと思うのでとにかくこれをやりたい出したいって気持ちがこの熱い塊となったのではと今になるとより感じます。とにかくこれは破壊を旨とするパンクとは意趣を異にしてますのでいよいよもってパンクちゅう言葉では収まらなくなってどうしようじゃあニューウエイブだとゆうことでいかにも大雑把な名前で呼ばれ始めた最初かと。元祖だー。でこの後続々と登場するNWに共通する姿勢が詰まっております。まずヴォーカルスタイルがそれまで聴いたことが無いもの、そして全体的に無慈悲、いったん流れを断ち切ったとこで作っていこうとしてます。それで「ジス・イズ・ポップ」と...。何はともあれさあやってやろうと結束固い1枚目のXTC。ここならではの魅力はバリー氏のキーボードとアンディ君のギターとの絡み。うわーと敷き埋めるのでは無くて気が向いた時だけペンペンペンと登場してガシガシガシとかきむしるカッティングをさらに挑発してまあ刺激的なこと。そこに時折見せるポップなメロディがはまると気持ち良いことこの上なし。エネルギー満点のこの盤、破綻だらけかもしれないけど現在のある意味老成しちゃった感があるXTCより聴く回数多いかもしれん。文句より嬉しさとかこれから何かが始まるぞってゆうワクワクが楽しいからかもなあ。

曲目等詳細

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1/10(土)
cover
Imagine
John Lennon
1971/9/9

シリーズ「トルズを聴こう」

初ソロ作ジョンたまでお腹の中に有ったもやもやをそれはもう思いの丈吐き出してすっきりくっきりしましたジョンさん、やる気創造の神もすっかり降りて来て71年の6月に僅か9日間で製作したのがこのアルバム「イマジン」。タイトル曲だけが一人歩きしてる様相ですがそれはもうたとえ聴く気が無い時にかけちゃったりしても思わず引きずり込まれて聴き入ってしまうアルバムです。気心の知れたアップル・コネクションのメンバーに囲まれてリラックス、ユーモアも復活、余裕があって楽しんでる様子がひしひしと。こちらにもその楽しさを充分分けてくれるのだ。でイマジン。余計なとこで利用されてることを気にしなければやっぱイントロから最後までピカピカしてる名曲です。歌詞はそのまま聴いて各人イマジンすればそれで良いと思う。クリップル・インサイド。イントロでアクロス・ザ・ユニバース連想しませんか?。例のにたりにたり笑いしながら踊ってる姿が目に浮かんで嬉しいな。ジェラス・ガイ。この曲に限らずこの盤では見事にメロディメイカー、ジョン・レノン復活。これみたいなキラーな曲が出て来て本当に嬉しくてゆだねちゃいます。心を。控えめなストリングス最高。ヴァイブが良い味だなあ。イッツ・ソー・ハード。前作彷彿の文字通りハードな感触の曲だけど今回はやっぱリラックスしてて楽しげ。サックスはR&B界の重鎮キング・カーティス師匠。ブロウブロウ。カーティスさんこの後まもなく亡くなってしまいます。ブロウブロウ。兵隊にはなりたくない。お得意タイトル繰り返しソング。そうです。なりたくないす。この曲を世間では一杯かけてとんでもないこと考えるやからを滅入らせてやれば良いぞ。B面。真実が欲しい。あああビートルズ。やっぱり嬉しい。この歌い方。ジョージ君の開眼スライドが大活躍。この盤では他の曲でも効いてます。オー・マイ・ラブ。ちと恥ずかしい歌詞ですが[(^o^)]。しょうがないなあ。世間に思い切りのろけてます。メロディが良いから付き合っちゃうじゃないか。ハウ・ドゥー・ユー・スリープ?。ポール君への物凄い当てつけちゅうか悪口ソング。しかも音は思いっきりジョン節。ポール君、目が大きくて夜はどうやって寝るんだいっていつもからかわれていたのね。やめなよって周りから言われても良いじゃんいいじゃんとか言ってやってしまいました。こっちが引いてしまうほど正直に気持ちやっちゃうのがやっぱジョンさんだなあ。ハウ?。続いてロング・アンド・ワインディンロードをこれで思い出したりして。やるねえジョンさん。サビはフォスターとか思い出してしまう。ランディ・ニューマンみたい。大好きな曲です。オー・ヨーコ。これまた凄いノロケ歌ちゅうか甘えんぼさん。最後にこれ入れないと許してくれなかったのかなヨーコさんに。しっかしオールドタイミーなわくわく曲で付き合っちゃうじゃないかほんとに。困った人だ。翻弄されちゃう分も楽しめるのがジョン氏の音楽かもしれん。ジョンたまは1年に1回だけどこれイマジンは毎週1回でもOKです。はい。

曲目等詳細

日本盤

試聴はここで。

1/11(日)
cover
Let It Bleed
The Rolling Stones
1969/11/28

シリーズ「石」

デビュー以来の要の一人、ブライアン・ジョーンズとゆう才をすれ違いの頂点で音楽性の相違、何よりも健康上の問題で無くし、ハイドパークで復活、オルタモントで観客の黒人男性殺人事件と騒然とした中リリースの70’sストーンズ生めよ育てよ盤。この後ゲット・ヤーヤーズLIVE盤が登場、ちゅうことはアフターマス、ブラック&ブルー同様、例によって新機軸の提示及び最新流行混ぜ混ぜ。新メンバーとなるミック・テイラー氏はカントリーホンクとリブ・ウイズ・ミー2曲のみの参加でギターはほとんどキースさんが弾いております。70’sストーンズの新機軸。まずはキースさんのリズムギターを中心とした前進前進また前進の全員一丸突進サウンドの始まり、そしてそのキースさんの6弦をおっぱずしたギター変則Aチューニング開始、そしてすっとこずどんと落とす独特のチャーリーさんのドラムが出てきた出て来た。そして最新流行混ぜ混ぜは前作でどかんと登場地面に戻れ運動がアメリカ人ギタリスト、ライ・クーダーそしてグラム・パーソンズとの交流でさらに奥地へ。カントリーロックをぱっくりと頂きました。変則チューニングと見事なりキースさんのスライドもライさんとのセッションで頂戴いたしたとゆうことで後でライさんの逆鱗に触れちゃいますが。しょうがないすそれがストーンズ。諦めて下さい。しっかしあのエドワーズ・セッションのだらだらした様子からは想像も出来んピシっとした締まり具合。有名曲ギミー・シェルター、ミッドナイト・ランブラー、無情の世界のキャッチーな魅力は言わずもがなその他の曲も聴けば聴くほど味が出て来るするめちゃんだ。名盤だー名盤だーってやたら言われてるのでそれほどのものかいなと逆らいたくもなるけどやっぱりこれほどのものだと名盤だわな(^0^)。確実にビートルズから離れて一回りも二回りもでっかくなるこの後のストーンズにとって忘れられない盤だしロバジョン・カバーも昔のかわいさとはうって変わって何ぼのもんじゃいのふてぶてしさだしメリー・クレイトン嬢(リトルフィートの低音声パーカッション、サム・クレイトン氏の親族であります。)、アル・クーパー氏ら旬のサブ要人起用ぶりも見事だしでいよいよ悪魔くんから魔王になって来ました恐るべしストーンズ。この頃のライバルはザ・バンド。相当意識してた&ショック受けたみたいでライブ見た後、レコードと同じ演奏じゃんと賛辞とも非難とも取れる謎の発言をミックさんは残しております。

曲目等詳細

試聴はここで。

日本盤

1/13(火)
cover
Sedaka's Back
Neil Sedaka
1975

シリーズ「ヒット王」

”オー・キャロル””カレンダー・ガール”などで60’s前半ヒット連発もビートルズ登場でかすんで行っちゃったセダカさん、75年のカムバック作。例のごとくのオールディーズかと思えばさにあらず見事なり70’sポップ、SSWとして堂々たる作品です。70’s至玉の名曲ラフター・イン・ザ・レイン入り。もう当時からその曲大好きで以来23年か、買おう買おうと思い続けて来たんですけどいかんせんこのおぢさんキャラ、つい忘れちゃってやっと先日買いました。いやーすみません、ためにためていた巨大期待を裏切らない素晴らしい作品だー。ポップス聴くとうげぇって即座に気分が悪くなる人以外全ての人に自信を持ってお勧め。買おう買おうと思ってた理由の一つがその演奏陣。何と英国ひねくれポップ大王10CCが8曲でバックをつとめております。まるごと彼らがバックアップした他者の作品なんて珍しいんじゃないか。例によってどっか朴訥ながらトンデル演奏でセダカさんの見事な曲にワサビ利かせまくり。その10CCがバックをしてる”ラブ・ウイル・キーパス・トゥゲザー”はご存知キャプテン&テニールがこの直後カバーして大ヒット飛ばしました。ビーチボーイズ大好き10CCとキャプテン&テニールと。さらに”ソリティア”はカーペンターズがカバーしたと。その他の演奏陣はラス・カンケル、リー・スカラー、ミルト・ホ−ランドらLA勢。あ、ランディ・ニューマンの空気だ。キザなジャケ写真撮らされて困ってる風情のセダカさんですが中身はメンツは想像力膨らませるは粒揃いの曲ばかりだわ、今まで23年ためた分これから23年以上じっくり楽しんじゃおうと思っております。いや買って良かった。

曲目等詳細

試聴はここで。

ラジオ・ショー

1/14(水)
cover
Colossal Youth
Young Marble Giants
1980

シリーズ「新波倶楽部」

正にニューウエイブど真ん中の1980年にその総本部英国ラフトレードから出されたたった一枚のヤング・マーブル・ジャイアンツの公式アルバムです。日本では徳間ジャパンより81年に最初のラフトレード配給で出されました。英国盤が高かったので出たぞーとパッと飛びついた私。既にバンドをガンガンやってた時期でしたがこれ聴いたら、あーやられたーと。当時少なくともNWを意識してやっていた連中は何か新しいことかましたいなと目をぎょろぎょろさせてた時でそんな中ほけーと間隙をズキっと突いてこんな音が出てきたのです。NWの何が面白かったかと言ってそれまででは思っていても出来なかった音楽の方法が結果はどうであれやれちゃって聴衆も聴いてやろうとゆう空気が出来たことかもしれん。さてこのジャイアンツ、そもそもは76年、英国カーディフのトゥルー・ウィールとゆうバンドにイーノ好き(やっぱし)のアリソン嬢、スチュワートとフィリップのモクスハム兄弟が加入したのが始まり。それが解散してしばしグダグダした後3人でジャイアンツ結成、出演してたコーヒーバーのオムニバスアルバムに入ってた曲がラフトレードの目に止まってこの盤を製作とゆう次第であります。その音楽、ドラム担当はニクソンちゃんと名前が付いた悲しいほど情けない音のリズムボックス、その上を正に人数分しか音が無いとこへここはどこ私は誰のアリソン嬢の歌が乗ると、それだけです。強烈なものが一つも無いとこが強烈でして、俺もまねして曲作ったけどそれは今聴くととんでもなく恥ずかしいけど、このジャイアンツは今聴いてもあの時と同じスリルが味わえるす。あたりまえっす。一番好きなのがこりゃシングルだなと勝手に決めてるサラダ・デイズと一番派手でパンク[(^o^)]なブラン・ニュー・デイズ、ともに2分ちょっと。まあそれだけでなくこんだけそっけないのにアルバム一枚分あっとゆうまに聴けちゃう。これ聴いて日本人にはこうゆう音楽がピッタシだと確信、後で2人だけでやろうとやれちゃうだろうと決意したのもこれのおかげ、そんな訳で凄い思い出があるアルバムです。ジャイアンツさん、これをリリース後注目されてBBCに出たりアメリカツアー敢行。帰国後にアリソン嬢が病に倒れてあっけなく解散、モクスハム兄弟はジストを結成と相成った訳ですけど、一枚だけっちゅうのも実にらしくて、またこれは一枚だけ出す音楽かもしれんと大切にこれを今でも聴いてるんですけどみなさんも是非。

曲目等詳細

試聴はここで。

公式サイト

1/15(木)
cover
Elton John
Elton John
1970/8

シリーズ「ヒット王」

なんだかんだ言いましてもやっぱエルトンは特別な人なんでWANTEDどんどんしたいのですがこのアルバムで引っ掛かって先に進めませんでした。70年発表の2作目です。1作目エンプティ・スカイはまったく注目されずその後のシングル”人生の壁”も評判は良かったもののまったくヒットせずで正に壁に当たったエルトンさん。どっこい見てる人は見ていた。アメリカMCAの社長から声が掛かり米国でのレコード発売を約束されさらにお披露目ギグをLAトルバドールで。既にこの時ディー・マレイ、ナイジェル・オルソンのエルトンバンドでやったのね。しかしこれが不評でまたもどーんと落ち込む。しかーし直後発売されたこのアルバムは好評、人生の壁は全米94位で初チャートイン、アメリカツアー敢行、キンクスやリオン・ラッセルの前座だったそうで、ユア・ソングは全米7位、アルバムは4位とついに成功を納めたのだー。えー何と言ってもそのユアソング入ってるアルバムちゅうことで買った人はびっくりの暗いアルバムです[(^o^)]。十代の若者の得たいの知れない暗さとゆうか自信の無さみたいなものが全体の雰囲気。ユアソングにしても屋根の上でコケを蹴飛ばしながら君のために歌を書いたんだけど気に入ってくれるかなあの有様だけどむやみと根拠の無い自信でふんぞり返ってるよりはよっぽど自然なのだ。これが当時のアメリカの雰囲気にピタリとはまって受けたのかもしれん。バンドはギグでもう始まってたエルトンバンドではなくてカリブ・クエイを中心とする面子。ここで登場はこれからずっとコンビを組むことになるプロデューサーのガス・ダッジョン氏、ボンゾドッグバンドでプロデュースをデビッド・ボウイのスペース・オディティでの仕事にエルトンが感激してコンビを組むことと相成りました。そしてさらに重要人物、ストリングス・アレンジのポール・バックマスター氏。プログレてるサードイヤーバンドで有名?、マイルス・デイビスとも交流があったお方で、この盤ではエルトンと張る位の存在感のある弦を。ヨアソングでのぴちぴちぱちぱちの繊細なもの、他の曲ではドラマティックにごーんとうねるもので何やら宗教がかったバーニー・トーピンの詞を盛り立てております。で、私はこの盤が好きか。ちゅうと何せ暗いんでしょっちゅう聴くのは辛い時もあったりして。とはいえユアソングとかパイロットに連れて行ってのピアノは必死こいてコピーしたり人生の壁のイントロはC、ドミソ、F、Cですてなもんで覚えててたりする忘れられないアルバムだったりしてやっぱかなり大きい。とてつもない個性の本格始動の始まりのスタートだな。それは一番下からでした。

曲目等詳細

試聴はここで。

日本盤