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今日の感謝盤一覧2006.01下

 

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1

1/16(月)
太陽と戦慄ちゃん
cover
Larks' Tongues in Aspic
King Crimson
1973

シリーズ「プログレ支部」

*初日の出〜。って16日だよもう。正月が終わろうと春が来ようと夏が来ようとまた日は昇る「太陽と戦慄」キング・クリムゾン1973年作です。73年なんだよな。この背後ではグラムの嵐真っ盛り、ZEPはもう「聖なる館」でパープルはマシンヘッド後、クイーンはデビューの年とな。印象で勝手に68年くらいとか持ってしまっている。別に古臭いとかそうゆうんじゃ無くて、レッドまででもう60’sの間にやり切って70’sに渡すみたいな。いやREDとUSAだけは74、75年って印象か。ヘンテコな印象もっちまったもんだ。クリムゾン王歴代のラインナップでどれが好きかと問われれば、むーーーー、アースバウンドの瞬間と並んでこの太陽バンドであります。何故ってジェミー・ミューアのおいちゃんがいる。各種鳴り物担当のこの兄さんが加わっての演奏、そりゃもう楽しくて。太陽アルバムは縁日の夜店みたいだ。きっとお面屋さんには様々なせんりつちゃんのお面が並んでるに違いなし。それによー相撲みたいな音楽だしよー。「太陽パート1」では国技館中継で始まりますので、最初は立会いの様子の活写、「西方、栃嵐、東花籠部屋、267パウンド」とえらい静かです。聴こえんとヴォリューム上げようもんならえらいことになる。はっけよい残ったとなったとたん、ドンデンドンダンドンダーとスピーカーのウーファーから風速40m俺は負けないぜ。張り手の応酬から細かいフリップ博士の突っ張りが麒麟児関のように。「決まり手、突き倒し〜」で大歓声後、また静けさが。負けた力士が泣きながらシャワーを浴びるところまでしっかり描写と。さらに振り払ってまた稽古、精進して頑張ろうと。A面は進行します。B面1曲目は「完璧なシングル」の「イージー・マネー」から。水前寺清子か与作か大漁だー大漁だーのいっぽんどっこリズムでウエットン翁が「でぃだんだあ、どびどぅづばだだ、どでんどー、やーさ、でぃだんだあ、どびどぅづばだだ、どでんどおお」ってこりゃいったい何だ。気合注入中だな。

町で貴方をよいしょする方が足で怒涛の押し込み
体中から熱気発散しとる
雪駄でもってキラキラ輝いてましてまあ

で、
おいらはハートがぽっきり折れちゃいそう
株券を折りたたむ時
指がぷるぷる震えて
勝者と蛇との区別が付かず
でもあんたはいつもお金を稼ぐんだね

簡単マネー

あんたの指とあんたの顔で
全てのレースは決行
周りにコップを投げ捨てて
クリムゾン印ズボン吊りの色を見せて〜

お家へお金を持ち帰ろう
お家の便座に腰掛けて
うちの年寄り犬は歯が丈夫でして骨を噛み噛みできるんだよ
2週間は神様を何とかなだめる事が出来ました

簡単マネー

らんらんらんとトラックをゲット
くたびれたフルーツ籠に僕のパンを入れてさ
自家用車でドライブに行きましょう
幸運な脂肪がお腹にたんまりついちゃうように

簡単マネー

いやー、全く訳わかりません。最終的になんかサザエさんになるとこが微笑ましく。このヴァージョンでのミューアおじさんの活躍ぶりはもう。一々の突っ込みが大ウケ。特に一回目の「イージー・マネぇえ」での「ぷよよ〜〜〜ん」って音。何を鳴らしたんだか真剣な顔でやるもんだからビル兄さんも思わず「ぶ」って吹き出しちゃったよ。3番前のフリップ博士の戦慄ソロの後ろでも「ぽこぽんぺこぽん」って演芸にいそしみ、おかげでこんなにキュートになりました。最後の「戦慄第2部」はそりゃもう千秋楽優勝決定戦、北の湖対輪島。土俵上でピクリとも動かず。その間、ミューア行司が「ぴゅー」とか「ぽん」とか。途中、佐渡おけさをバックにバイオリン・ソロも入るし。「太陽と戦慄」とはよく名付けたり。大好きです。

曲目等詳細

試聴はここで

1/17(火)
青い目ソウル王
cover
Felix Cavaliere
Felix Cavaliere
1974

シリーズ「あんふぉーげった房」

*どうやらワウンデッド・バード・レーベルからベアズビル・レコードの諸作のCD化が始まっているようです。
その目玉はなんつってもこれが初CD化、アナログでも初版しか出なかったと思しきこのフェリックス・キャバリエ氏の1stソロだ。キャバリエとは言っても生きてる間に一度は食べたいキャビアでは無くあのラスカルズのヴォーカルの方。ぐるーヴぃん。解散2年後についに立ち上がり青い目ソウル・ファンの注目の中、組んだのがトッド・ラングレン氏。そしてカーメン・ムーアと申すブラックさん。カーメン氏はジャズ畑の人らしく全ての曲作りに関わり音楽監督と弦の編曲を担当なさってます。
しかーし。
ど本音を申さば・・・・
このアルバムの引きは・・・・・
何と申しても・・・・
トッド・ラングレン氏のプロデュース&演奏
そして
トッド・ラングレン氏のプロデュース&演奏
ほんとにもう・・・・
トッド・ラングレン氏のプロデュース&演奏
実際問題
トッド・ラングレン氏のプロデュース&演奏

何でまた組むことになったか。そりゃベアズビルと契約したからだよ。と言ってしまえば身もフタもありゃせんけどよう、東海岸ソウルを具現化求めるにこれほど相応しき人材は無し。願ったりかなったりでは無かったでしょうか。
そしてまた
もう一つの引きは
ジョン・ホール氏がギターで参加
ダリル・ホール&ジョン・ホールの方では無くて、私の大好きなオーリアンズの超絶ギタリスト、ホールさん。
ちょうど2ndを出したばっかの頃。この頃はまだ拠点がウッドストックだったのと、やはり白ソウルを求めるにこれほどうってつけの人材は無し。よくぞ集ったこの二人。
トッド氏とホール氏、多分この顔合わせが初、そして唯一のものだと思います。その点でも興味満点。けっこう趣味があってそうなんだけど、これが微妙且つ巨大な違いがあるようにも。
トッドさんのこの時期は自身のアルバムでは「未来から来たトッド」、ユートピアも活動開始して正にノリに乗ってる頃、プロデューサーとしてもグランド・ファンクで大当たり、さーぶいぶい言わすぞのハナかな。しかしまだ後年のプロデュース作のように力技で全部自分って程では無く、微妙な時期か。先のホール&オーツ「ウォー・ベイビーズ」プロデュースの時期ともかぶる。同様にユートピアのロジャー・パウエル氏参戦。
さて、この盤の魅力は、まず、キャバリエ氏の歌であることはもちろん、あのグルーヴィン・ヴォーカル全開、曲作りもよほどカーメンさんとうまが合ったのか、実に気持ち良さそうに、素敵曲を続々と。聴かば必ずしや何曲かは思い出に残る曲が出てくるかと。
その上でサウンド。これが不思議だよう。2086年の新橋駅前屋台ラーメンみたいな。タイム・スリップしてこのメンツがそのまま未来で録音したみたいな奇妙な感覚満載です。その元凶はパウエル氏のあのまんまユートピア・シンセにあるか。に加えてトッドちゃんの中にある白トッド、黒トッドが同時に活躍しちゃったつうか。どかんと全部出したいんだけど、相手はちょっと先輩、業界では大先輩のフェリックス氏、尊敬しまくりでさすがに遠慮もあるし、どうしよう。中途半端だ。それで中途半端で煮えきらずつまらんとなるかと思えば、さにあらずそこが魅力で面白いってのがまた音楽の摩訶不思議なとこ。ジョン・ホール氏のギターはどうか。11曲中5曲に参加、弾きまくって大活躍。はいいけどこれがどっか窮屈そう。多分トッドさんとノリが違うんだと思う。ソウルはあるけどファンクでは無いトッド氏は前ノリの人、片やホール氏はソウルでそしてファンキーだからアトノリ。水と油ぶりも相当だ。ラストのサイケ・ロックって言ってもいい「アイム・フリー」では何で俺が弾くの、お前が弾きゃあいいじゃんとも言わんばかりの狂乱ギターで、こんなん姿聴くの初めて。温厚な人そうだけどケンカしたかな。もう一人、ギターの人が。エリオット・ランドール氏。スティーリー・ダンでのプレイでお馴染み(?)、あの「リーリン・イン・ジ・イヤーズ」でばりばり弾いてる方です。特徴有るんで一発でわかるかと。この人もまた微妙に噛み合って無かったりして(^0^)。言ってみりゃあダンとトッドさんだから。な中で貫禄たっぷり、ひるまずは主役フェリックス氏。
ヒットはまるでせず。
複雑で微妙連続な魅力が原因だ。最初の全日本プロレスvs新日本プロレスの交流戦みたいかも。
79年馬場・猪木vsシン・ブッチャー組。
そりゃ最高に面白い。

曲目等詳細

試聴はここで

1/18(水)
技はハーフネルソン
cover
Sparks / A Woofer in Tweeter's Clothing
Sparks

1971/1972

シリーズ「Glam!」

*今回のワウンデッド・レーベルによるベアズビル再発のさらなる目玉、それはスパークスの1st、2ndだ。99年のキャッスルによる2in1CDはもう入手難ですから。とにもかくにも少しでもスパアクス・ファンの方は行っちゃって下さい。あっとゆうまに廃盤かもしれぬ。あのブレーク・アルバム「キモノ・マイ・ハウス」以前、アメリカ母国で奮闘のメイル兄弟です。美担当ラッセル、面白担当ロンの二人はLA出身、絵に描いたようなアメリカ青年だったそうで(ほんとかよ)、UCLA在学時にハーフネルソンつうバンド結成いたしました。よくこれでメンバー集まったもんだと思う。時はシンガー・ソングライター、カントリーロックな西海岸でそりゃもう浮きまくりどこのレコード会社にデモ出しても相手にしてくれる訳が無し。しかしたった一人、興味を示した男がおった。大陸の反対側、ウッドストック・ベアズビル・レーベルのトッド・ラングレンさん。人肌音楽の同レーベルのスタッフが歓迎したとはとても思えんが、若いとは言え何せ製作部門チーフのトッドさんの推挙ですから無下には出来ん。祝!デビューです。プロデュースはもちろんトッド氏。後にイギリスでのブレークのきっかけになります「ワンダー・ガール」で幕開け。三角型痩身用木馬動くベルト装置に乗ってカントリーを歌うみたいなファニーな曲。どうせ売れないならやっちまえとばかりトッドさん、兄弟とやりたい放題始めます。二組のアメリカン・ミュータントの趣味が一致したのはミュージカル好き。それをトッド氏がやりたくてたまらなかったビートルズの餡子の皮できゅきゅきゅと包んだ。どのビートルズかっつうといきなりホワイト・アルバムだ。成功です。ファニーでキュートでPOPな魅力全開。えー、スパークスつうととにもかくにも「着物我が家」、あの超絶アルバムのイメージ、そりゃもう強大ですから、後追いで行くと当然あれ、期待して聴いちゃいます。私もそうで、そうなると地味感強く、しばらくは入れなかった。最近ようやっとそのイメージ払拭出来て、そうなるともう面白くて。はまります、聴けば聴くほど。キラー曲もあるぞ「ハイC」、「ノー・モア・ミスター・ナイス・ガイ」、イエス、これがスパークス。10cc好きの人ならのけぞるようなものも連発。トッド氏のアルバムなら「未来から来たトッド」。しかし凄いバンドだ。アメリカだってヴェルヴェット・アンダーグランド、ドアーズ、スティーリー・ダン、ディーヴォ、レジデンツを生んだ国だもんな。懐深く、飛び出す異型の強烈さ言語道断です。
えー、当然のごとくまるで売れず、ベアズビルのスタッフはバンド名を「スパークス」に変えることを進言、アルバム・カバーを変えて出し直すと。「ハーフネルソン」も素敵な名前だけど「スパークス」、おう、これほど体を現すワンダーな名前があるでしょうか。状況がいかんせんとは言え、どうにかしてこの稀有なバンドを世に出したかったみんなの後押し有り。そしたら思い届いて欧州で火が付き始め。そんな中製作の2ndアルバム。トッドさん1stで真っ白になっちゃったか、飽きちゃったか(^0^)、ケンカしたか\(^o^)/、製作に参加せず、エンジニアのシャド・ジェイムス・ロウ氏がプロデュースも兼任で。そしたらまあ裸のスパークスが野放しで出たよ。そりゃも売れたかったには違いなかろうが止むにやまれぬ音楽情熱。誰も止められない。ロック色は増したけどねじれ具合もまた前進。レジデンツな瞬間も多数。ハイライトは「ドレミの歌」です。あのドはドーナツのドの。よくぞやってくれた。あまりに嬉しくて一緒に歌ってしまう。「ヒア・カムズ・ボブ」も好きだ、もう。あまりにツイン・ピークスな「ケンタッキーの月」も。
そして
この有り難き底無し可能性缶詰アルバムを持って本格的に英国へ進攻。なーんも変わらないながら敏腕プロデューサー、マフ・ウインウッド氏の強力な舵取りによって時代はグラムにバッチ適合の驀進アルバム「キモノ」さんで大ブレークに。
現在もいささかも衰えず活動中。最初から最後まで徹頭徹尾、スパークス!まったく古くなってません。凄い連中なり。シャウトしながら街中走りたい。

曲目等詳細

試聴はここで1st

試聴はここで2nd

1/19(木)
ハモニカ大将立つ
cover
Put It in Your Ear
Paul Butterfield
1976

シリーズ「あんふぉーげった房」

*今回のベアズビル・レーベル再発で最もその熊さんマークが似合うアルバムがこのアルバム。昭和のハモニカ大将ポール・バターフィールド氏の初ソロ作です。まずもって耳、より目を引くのがジャケット。止めなさいって(^0^)。マンフレッド・マンズ・アース・バンドの光で目もくらみアルバムと同じ耳ネタ。あっちは口だけどこっちはさらにエグい指。にょきって耳かっぽじってよーく聴きやってことか。誰がこれにしようってアイデア出したかしらんが、引くぞー。負けてはいかん。中身は大傑作です。なんつたってアメリカ・ロック界で人望厚き大将の初ソロ作、みんなで盛り立てようと集まったメンツが凄し。その名前を見てるだけでどんな音楽だろうと胸がワクワクしてくるのだ。
まず製作総指揮、アレンジ、指揮で参加は
ヘンリー・グローバー氏。
もう大人物。40’s後半に初の白人オーナーのR&Bレーベル「キング」をシド・ネイサン氏とものした方。スカウトマンとしてもそして作曲家としてももちろんプロデューサーとしてもその世界で知らぬものはモグラのモグちゃんだ。ロジャー・ホーキンス親分のプロデュースもしており、その時出会ったのがホークス。ザ・バンドの前身バンドす。その縁もあってか丁度このアルバムを作ろうかって時、リヴォン・ヘルム氏がウッドストックにもう三顧の礼で招いて出来ました宝石が、この盤とRCOオールスターズて訳です。
で当然ドラムには
リボン・ヘルム氏。
言わずとしれたザ・バンドの逆手グルーヴ・ドラマーさんだ。

そして
バーナード・プリティ・パーディ氏。
スティーリー・ダン、ハミングバードでお馴染み、巻き上がる嵐リズム・ボマー男。私の黒のフェイバリット・ドラマー。
クリス・パーカー氏。
バタフィールド親分のベターデイズのドラマーさん。

スティーブン・クローン氏。
ソウル、ジャズ、AOR世界で現在に至るまで大活躍の方。キッド・クリオール&ココナッツでパーカッション!。

ベーシストは
チャック・レイニー氏。
パーディさんと組んでのスティーリー・ダン要のリズム隊。70’sジャズ・ファンクの大巨人です。中指一本でポンプ。

ジェイムス・ジェマースン氏。
モータウンのエース・ベーシスト。「ファンク・ブラザース」の一員。重い、腰、うねる。

ゴードン・エドワーズ氏。
スタッフの親分登場。

ギタリストは
フレッド・カーターJr氏
リヴォン氏のRCOオールスターズ・メンバー。

ベン・キース氏。
ニール・ヤング兄さんの「ハーベスト」!

エリック・ゲイル氏。
スタッフのギタリスト。

ニック・ジェマーソン氏。
フォガットのプロデューサーとしてお馴染み。ベアズビルの仲間さんで登場か。
まあ、見事に引きの方ばかり。前でばりばりなどはけっして演らずに音楽を支える。

鍵盤は
グローバー御大と
そして
ガース・ハドソン氏。
人間アコーディオンぞうり虫。もちろんザ・バンドの風を奏でる人です。

リチャード・ベル氏。
カナディアン。新生ザ・バンドに加わることになるとゆう。

ラッパでは
デビッド・サンボーン氏。

そして
人間チューバ男、タジ・マハール氏のリアル・シング!
ハワード・ジョンソン氏

とゆう陣容。まだまだおりますが私の馴染みの方ばっかピックアップさせてもらって失礼します。
要するに、スティーリーダン、モータウン、スタッフ、ザ・バンドの音楽がここで合体つう次第で、これはもう。
親分の歌は、うーむ、例えればロビー・ロバートソン氏、ソロで歌うって感じにも似て。あまりに今まで周囲に素晴らしい歌歌いがいたから歌わなかっただけかと思う。試聴なさって貰って声質がOKだと思えればもうばっちり。
さて、問題です。どの曲でどのリズム隊が叩いているでしょう。クレジットには曲ごとに載って無いので耳勝負となる。
1.You Can Run But You Can't Hide
・・・いきなし意表を突くファンキー・ナンバー。このポンプはレイニー氏。ドラムはもうパーディ・シャッフルだからバーナードさんだな。サックスはサンボーン氏だ。間奏部でのリズム暴走凄し。風速40m。

2.(If I Never Sing) My Song
・・・ギターのカーター氏のバラード曲。ストリングスがもう美しくて、ヴァン・ダイクのパークスさんみたい。つうことはリヴォンさんが太鼓か。と思いきやこれもパーディ氏だと思う。スネア・リムショット。ベースは。これが難しいっす。わかりませぬ。
3.The Animal
嬉しやハース・マルティネスさんの曲。もうまんま。ここで登場、逆手グルーヴ、リヴォンさん。オカズでわかるぞえ。ベースはこれまた高音オカズでレイニー氏かと。ダン+バンド。鳥肌。

4.The Breadline
・・・グローバーさん作キャバレー・ブルース。ここでやっと登場、親分のブルース・ハープ。極太で流れ星流星群みたいな音の。たまりません。真摯な歌にうっとり。親父のカラオケとはえらい違いです。途中のオーケストラにアメリカ音楽の巨大さ感じ。えー、リズム隊は・・むむむ、パーカー氏かクルーン氏。ベースはわかりませぬ。

5.Ain't That a Lot of Love
・・・ニュー・オリンズ・ファンク。オカズからリヴォン氏ドラム、ベースはポンプでレイニー氏。

ここからB面
6.I Don't Wanna Go
・・・カーターさん作。このアルバムのハイライトだと思います。もうとろとろにとろける都会ブルース。パーディ氏ドラム、ベースはもしやジェマーソンさんか。重く、地を這う。アナザ・ディーコン・ブルースです。地下道を駆け巡る親分の電気ハープ。泣きながら鳴いている。

7.Day to Day
・・・グローバー氏作アッパーブルース。パーディ・シャッフル炸裂、付き合うはレイニー氏、んぺ。かっこええよー。立ち向かうハモニカだ。

8.Here I Go Again
・・・やれ嬉しや、みんなの友達ボビー・チャールズさん作。聴けば一発でわかる作風。ドラムは揺れてパーディ氏、ベースは難しいっす。ここでゴードンさんか。もう吹きたいよーと我慢出来なくなってどんどん吹きますハモニカ。

9.The Flame
・・・親分作のジャム・セッション・インスト。ドラムはパーディさん、ベースは・・・・???。ドラモンドさん?

10.Watch 'Em Tell a Lie
・・・ラストはグローバー氏作スロウ4ビート・ナンバー。こうゆうのをほんとのムーディと言うんだな。抑えに抑えて歌を盛り立てる演奏陣。なのでバターフィールド親分の歌を。

なんか相当赤っ恥掻いたような気が。全然リズム隊判断違わいと申されるかも。まずは音楽、とろとろになるんだけど、なりながら想像するのも楽しいもんです。とことん調べりゃこれが正解だって出るかもしれんが、それじゃ面白くないもんな。

曲目等詳細

試聴はここで

1/20(金)
こわっ
cover
ブルース凄い顔選手権
2005


シリーズ「ブラック道」

*写真記事ですので詳細ページでどうぞ↓

詳細

1/21(土)
真夜中には
cover

In The Midnight Hour
Wilson Pickett

1965

シリーズ「完璧なシングル」

*俺は真夜中まで待つことにした

その時が 俺の恋がひっくり返るときだ

俺は真夜中まで待つことにした

その時 周りには誰もいない

俺はお前を連れて 抱くことにした

そしてお前に話した全てをする

それは真夜中 俺だよ 俺だよ

俺は星が現れるまで待つことにした

君の瞳に瞬き始めるまで

俺は深夜まで待つことにした

その時 俺の恋は輝き始める

お前は俺が知ってるたった一人の女

ほんとうに俺を愛してくれる

それは真夜中

俺は真夜中まで待つことにした

その時が 俺の恋がひっくり返るときだ

俺は真夜中まで待つことにした

その時こそ 俺の恋は輝き始める

お前と俺 おおベイビ お前と俺

1/21(土)
火星の生活
cover

Life On Mars
David Bowie

1973/6

シリーズ「完璧なシングル」

*スペース・オディティの続くボイちゃんの2曲目完璧はこれだと。1971年のアルバム「ハンキー・ドーリー」に収録。73年の6月に我慢できん待ちかねたようにシングル・カット、最高位3位まで上昇しました。2006年の1月、10回いやそれ以上放たれ今再び聴く。それはもう泣いてくれと待ち受けているようで、何故なら映画が悲しみの穴ぐらのようだからです。それは「地球に落ちてきた男」。火星に生活はあります。ママとガキ二人、父ちゃんの帰りを待っているのだ。どうしてもとぼとぼと歩く場面思い返され泣く。勝手極まるそのイメージ持ち続け、歌詞をみつめるのはこれが初めてです。果たして見つめていいのだろうか?



それはとても小さなこと
くすんだ色の髪の少女にとって
でも彼女のミイラは大声で「だめ」
そしてパパは行くように彼女を諭す
けど探しても探しても彼女の友達はどこにもいない
いまや彼女は自分の沈んだ夢の中を歩く
はっきりとした景色が見える席に向かって
そして彼女は銀幕に対峙
でもその映画は悲しみの穴ぐら
10回?それ以上その中で過ごした
彼らが彼女に焦点を合わせると
呆けた目で彼女は唾を吐く

船乗りがダンスホールでケンカ
おー、マン、あの穴ぐら人を見よ
まったくキチガイの見世物
その法番人を見よ
間違った輩を叩きのめしている
おお、マン、彼はそれを知っているのか
一番得意のショーの真っ只中
火星に生活はあるのだろうか?

それはアメリカの拷問顔
あのミッキーマウスは牛に育っちゃった
今、労働者は名声のためにストライキ決行
何故ってレノン物品再びオン・セール
彼ら100万人の群衆の中のネズミ一匹発見せよ
イビサからノーフォーク放送まで
大英帝国の法治圏外
私の母に対して 犬に対して ピエロたちに対して
けど映画は悲しみの穴ぐら
だって私はそれを10回?いやそれ以上書いた
再びそれは書かれようとしている
貴方に見つめて欲しいが故に

船乗りがダンスホールでケンカ
おー、マン、あの穴ぐら人を見よ
まったくキチガイの見世物
その法番人を見よ
間違った輩を叩きのめしている
おお、マン、彼はそれを知っているのか
一番得意のショーの真っ只中
火星に生活はあるのだろうか? 



ストリングス・アレンジはミック・ロンソン氏。ピアノはリック・ウエイクマン氏。作はもちろんデビッド・ボウイ。「古のキャバレー・ソングを現代に蘇られせる」と申して。それは照れだと思う。
トーマス・ジェローム・ニュートンの目の前に100万個のTV画像。の風景の歌でした。
火星に命はあるのだろうか?
地球に命はあっても生きていない。

試聴はここで

1/22(日)
ままきん
cover

Dream On / Mama Kin
Aerosmith
1976/2

シリーズ「完璧なシングル」

*本日の「完璧なシングルを讃える会」は
「Dream On / Mama Kin」
エアロスミス。
本邦にはロック黄金シングルとゆうのが存在しております。レーッド・ツェッペリン「胸いっぱいの愛を/リヴィング・ラヴィング・メイド」と並ぶその黄金がこのエアロスミスの必殺シングル。例え友達が既に持っておったとしても買ってしまう、眺めて聴いてにまにましてしまう魅力有り。何しろドリーム・オン。スイート・エモーションで何や知らんがすげーバンド出てきたなあと思ったらこの名バラードだで。聞けばさかのぼること3年前のデビュー・アルバムからとゆう。ますますすげーと感嘆する。CBSの新人親虎、子虎を谷底に落として這い上がらねば予算はやらねえつう超低予算による裸録音、アルペジオ、ミスっても録り直し出来ないテープもったいないつうぎりぎりの状況が生んだこの迫真。これぞロックな完璧なり。飛べ。次は日の出町。



鏡を見ると毎回さ
おいらの顔に刻み込まれる皺の一本一本
過去は過ぎ去りし
夜明けの塵のように行ってしまった
それが道なのか
みなが全て人生の代償を支払った

俺と歌え 年月のために歌え
笑みのために歌え 涙に歌え
俺と歌え もしそれが今日のためだけだったとしても
多分明日には 神があんたを連れ去ってしまうかもしれないのだ

俺の半生は本のページに記されている
馬鹿野郎とお利口さんから学び、そして生き
あんたはそれが真だと知ってるね
全てはあんたに返ってくるんだってことを

俺と歌え 年月のために歌え
笑みのために歌え 涙に歌え
俺と歌え もしそれが今日のためだけだったとしても
多分明日には 神があんたを連れ去ってしまうかもしれないのだ

夢見ろ 夢見ろ 夢見ろ
夢見ろあんたの夢がかなうまで

夢見ろ 夢見ろ 夢見ろ
夢見ろあんたの夢がかなうまで

夢見ろ 夢見ろ 夢見ろ 夢見ろ
 夢見ろ”ゆべびろ ぢゅべびろ”どべびど あああああああああ

俺と歌え 年月のために歌え
笑みのために歌え 涙に歌え
俺と歌え もしそれが今日のためだけだったとしても
多分明日には 良き神があんたを連れ去ってしまうかもしれないのだ

俺と歌え 年月のために歌え
笑みのために歌え 涙に歌え
俺と歌え もしそれが今日のためだけだったとしても
多分明日には 良き神があんたを連れ去ってしまうかもしれないのだ

ぼしゃああん



黄金シングルはA面がほれこの通り必殺であるのは当然として、B面がそれに相等しい輝きを持ったものでなければなりませぬ。ドリーム・オンの裏は「ママ・キン」。ままきんとは何だ。ママの金かママの菌かママの筋か。ママキンの謎は歌詞を触れば解明できるのであろうか。川口探検隊は行く。



簡単じゃねえよ ジプシーみたいに暮らすのは
言ってくれ、はにー、どんな感じか
俺は夢見た 激流で浮き沈み
すべてリアルなものの感触を失って
地球の恋人丸ごと 隠匿状態続行中
どこがどうだかさっぱしわからん
あんたは色あせていく いつもパレードしてるのに
チビママを撫でながら

おお、お前はいつも尻尾を振ってるぞ
正にドラゴンみたいに口から火を吐き出して
おまえは永久ヤクのように振舞う
調べたほうがいいぞ
だって、いつかすぐにワゴンの後ろに乗らなきゃならないのだから

まったく簡単じゃねえよ 好きなように生きるってのは
心のかけらを探すのだって難儀なこった
そりゃそうだー
それを見るためにゃ、悪態をつかなきゃ
でも忘れてもらっちゃ困る 俺を仲間に入れろ

白状しな お前は18でツルツル卵
お前のために働く父ちゃんは正にヤク
やつはお前の夢もろとも口封じし続けて
調べたほうがいいぞ
だって、いつかすぐにワゴンの後ろに乗らなきゃならないのだから

チビママを撫で続けて
あんたがどこへ行ったかいたか彼女に白状しな
ファンタジーでぶっ飛んで
遅く就寝 煙のお茶

チビママを撫で続けて
あんたがどこへ行ったかいたか彼女に白状しな
ファンタジーでぶっ飛んで
遅く就寝 煙のお茶

まったく簡単じゃねえよ 好きなように生きるってのは
心のかけらを探すのだって難儀なこった
そりゃそうだー
それを見るためにゃ、悪態をつかなきゃ
でも忘れてもらっちゃ困る 俺を仲間に入れろ

白状しな お前は18でツルツル卵
お前のために働く父ちゃんは正にヤク
やつはお前の夢もろとも口封じし続けて
調べたほうがいいぞ
だって、いつかすぐにワゴンの後ろに乗らなきゃならないのだから

チビママを撫で続けて
あんたがどこへ行ったかいたか彼女に白状しな
ファンタジーでぶっ飛んで
遅く就寝 煙のお茶

チビママを撫で続けて
あんたがどこへ行ったかいたか彼女に白状しな
ファンタジーでぶっ飛んで
遅く就寝 煙のお茶



何とかKINってのは「ちっちゃい〜」って意味があるそうな。ママキンちゃんみたいな。それかと当たりを付けてやってみたぞ。そしたらまあどうです、意味まるわかり。そうかそうゆうことを歌っていたのか。遅く就寝、煙のお茶。何なんだそれわーーー。
気にしない気にしない大丈夫大丈夫。ままきん。

試聴はここで

1/29(日)
濡れ
cover

Slippery When Wet
Commodores
1975/6

シリーズ「完璧なシングル」

*近親の弔事でお休みしました。吹っ切る為にも復帰、ほんとはあまりに突然でこれから効いてきそうなんですが。故人は音楽好きだったし。これも勝手な言い分なんだけど。生きているものは生きなければならぬ。おもいっきり。明るく再開します。どうかよろしくお願い申し上げます。
行きます。
本日の「完璧なシングルを讃える会」は
「凄いファンク/街角編」
70’sはファンクの時代だ。元々16ビートだったソウルな真っ黒い人たちが共に歩んだロックとジャズと手をつないで16ビートど真ん中に突入、さらにグニョっと粘っての所産。とてつもなく助兵衛な音楽です。もっともっとと満足出来ぬ人が生み出した。心の底、体の底、搾り出してさらけ出すような。助兵衛と言ってもHなことだけじゃ無し。食い物にも、音楽にも。突き詰めれば生きることにも。常人じゃとても為しえぬ段階まで芸人だからこそ到達出来た境地。75年、76年の突端の3曲をば。
まずは

スリッパリー・ウェン・ウエット
コモドアーズ

1975年6月、米TOP40エントリー。ファンクの時代に60’sの寵児モータウンからの切り札回答コモドアーズ。ゴチゴチ・ファンク時代の決定版曲です。塩辛いギターリフ、ぐにょのシンセ、ウォーから引き継いだ褪せた色のハーモニカがリフとシンクロして、無情なラッパと共に両手ビンタの歌が始まる、どんどん登りつめて。ベースは極限まで引いて溜めてぐび。
さー、訳だ。解釈するぞ。していいのか。


聞け俺の言うことを、兄弟、よーく聞け
兄弟よ、俺達には言わねばならぬことがある
妻帯者になることは逃れられず
ことは自然に成り行きす
お前達は団結するのだ
得るものを掘り起こすために
しかしてその隠された部分、それ非常に多く
もし成り行きに任せられぬなら
これお前は覚悟なされ
愛は滑りやすくなる、それ濡れている時

お前は予想もつかぬことでもうお手上げ
お手上げにならなかったら 駄目だそりゃ
やつらは仰る、あいつがスッテンコロリン。もとい
宿題やらぬでうっちゃるのは全くよろしくありません

君たちは一緒に事をするのだ
得るものを掘り起こすために
しかしてその隠された部分、それ非常に多く
もし成り行きに任せられぬなら
これお前は覚悟なされ
愛は滑りやすくなる、それ濡れている時
もし成り行きに任せられぬなら
これお前は覚悟なされ
愛は滑りやすくなる、それ濡れている時



結婚するものに対してのややこしい忠告か説教か。スケベなんだか真面目なんだか。まったくもう。とにかく鬼のような形相と声で、これ歌う。入るものは入って抜けるものは抜けなさい。それ濡れている時、滑りやすくなります。
ラッパ隊中、トランペッターは音の合間にくるくるそれ回転。

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1/29(日)
はーい
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Fight the Power, Part. 1
Isley Brothers
1975/7

シリーズ「完璧なシングル」

*2曲目は
ファイト・ザ・パワー、パート1
アイズレー・ブラザース
言わずと知れた名門ソウル・グループのアイズリーズ。60’sの数々の己遺産をものともせず70’sの荒波に真っ向から入道。ここでも堂々たる頂点に鎮座ましましたとんでもねえファンキいでヒップでクールなナンバーがこれです。引っ張るは坊主、アーニー・アイズリーちゃん。ジミ・ヘンドリックス兄ちゃんにかわいがられて、側で憧れ続けた少年。「兄さん達、音は俺達だけで作ろう、音は俺には見えている」とドラムまで叩いてしまった。当然ややこしいことは出来ず、また必要とせず。タイトな8ビートの中にたんまり細かい音熱が。
「やってみんべ。そらおめえに話すことがあるぜよ。」とめっちゃ漆黒の会話で出発。ぐんにょりぐにょぐにょのシンセベース立ち上がると共に「へっ」、「おう」と気合。直後ケツから息抜ける「は〜〜い」、「あ」「ぶ」「ほ」「ぷ」。ちゃらりんのギター・カッティング。


時は真に浪費して
報酬何も無し
微笑みは為すものの中にあり
そこにある権力と戦うのだ
そりゃもう多くの力を得た
シーンの中に留まって
俺の周囲は全て諦めている
顔は痛みで満ち溢れ
俺は音楽をやろうと試み
やつらは俺の音はうるさいと言う
俺はそれについて話し続け
でっかい成果を得たぜ
俺がパンチと一緒にロールするとき
地面に叩きのめす
全ての馬鹿野郎どもを

時は真に浪費して
報酬何も無し
微笑みは為すものの中にあり
そこにある権力と戦うのだ
俺にはそれは理解できん
人々はそうしたがる、やー
それが答えを得たとしても
ある種の赤いテープ
俺ならあんたを簡単に連れていける
そりゃ半分くらいしか楽しくはないが、おーボーイ
俺の満足を求めて
俺は走り続けさせてくれ
俺は音楽をやろうと試み
やつらは俺の音はうるさいと言う
俺はそれについて話し続け
でっかい成果を得たぜ
俺がパンチと一緒にロールするとき
地面に叩きのめす
全ての馬鹿野郎どもを



これに合わせて、手足の長い、頭直径1mの男女が踊る訳だ。そうすると半径2m以内に近寄れば激突するのだが、やつらは激突せず。顔は笑っていない。目は血走っている。その光景を映像受像機で極東のガキが見て怖い。けどそっと近寄って黙って親父になるまで聴く。もし黒い人に会ってもそんなことは言えません。もし一緒にメシ喰うことあらば、何気なく顔色覗いて。きっとそのままだ、黒い人は。俺もそのまま。

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1/30(月)
タコです。
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Octopus
Gentle Giant
1972

シリーズ「プログレ支部」

*名は体を現す、正に優しき巨人ジェントル・ジャイアントの4作目「タコです。」。1972年作品。ああ、これがプログレだ。我が心の求める。プログレが最もぷれぐれておったのはやはり始祖クリムゾン大王在位の期間、69年から75年。短いのだ。そしてこの72年から73年と言えば大王は「太陽と戦慄」、フロイド博士ははい「狂気」、イエスは「危機」、ジェネシスは「月影の騎士」、ELPは「恐怖の頭脳改革」、キャラヴァンは「夜毎に太る女のために」、ジェスロ・タルは「ア・パッション・プレイ」、あマッチング・モールも。と枚挙に暇が無いほど代表作ぞろぞろ。一番幸福であった時代です。何がすげえってこの短期間にそれぞれがそれぞれを刺激しあいながらも、それぞれが己の中でその音楽を芳醇にしていったことだ。従って決してマネなんぞでなく突出した個性ばっか。その上で各自同様にややこし道を追ったつうんだから類は友を呼ぶつうか面白過ぎであります。さて英国の優しさ巨人軍、4作目にしていよいよジョン・ウイザース氏と申すドラマーが加入しました。このドラマーがキモだ。そりゃもう切れ抜群。タイト!タイトもタイトで転じてファンキーなくらいっす。なもんでプログレでありながらファンクになってしまとゆう稀有な状態に。すんばらしいロックはすんばらしいファンクでも有る。リズムが切れればサウンドもびしっと締まり、各4分3分つう短さながらテンコ盛りの音情熱がぎゅうぎゅう詰まってパンパーンです。全く何を好き好んでこんなややこしい音楽するのか。鍛錬尋常じゃなかろうに。とにかくしたくてたまらなかったんだろうかと。「生きる」とはこの事だとこの牛若丸音楽聴いてつくづく思う。何を歌ってるのかな。気になって巨人軍輪唱コーラスの代表曲4.「ノッツ」を覗いてみると


全ての人、全てそれぞれの人
それぞれの人の全ての人
彼には見える 彼女は否 彼女は見える 見える
何事であろうと あろうと
私が知らぬことを貴方は知っているかも
しかして私はそれを知らぬ そして それを述べることも
だから貴方が

全ての人の全ての人が私に述べること
それぞれの人の全ての人
彼には見える 彼女は否 彼女は見える 見える
何事であろうと あろうと
私が知らぬことを貴方は知っているかも
しかして私はそれを知らぬ そして それを述べることも
だから貴方が全てを私に述べてくれなければ

それを考えると彼は傷付かれ、彼女は自分自身を傷つけている 彼によって
考えると傷付き 彼女は彼女によって傷付いていると考え
彼を傷つけていることを罪に感じ 彼女が思うところは
彼女は彼が彼女を求めることを望み 彼女は彼女をも求め
彼が彼を求めることを望み彼女を求めることを望み 彼女は装う

彼は彼女が恐れないことによって恐れるように画策

私が知らぬことを貴方は知っているかも
しかして私はそれを知らぬ そして それを述べることも
だから貴方が全てを私に述べてくれなければ

私は価値あるものを得る 私は得るものを価値あるものとす
私は価値有るからそれを持つのだ 私が持つからそれは価値あるもの
私は価値あるものを得る 価値あるもの 価値あるもの私が得たもの
私は持つそれは価値あるから

彼は彼女が恐れないことによって恐れるように画策


くどーい(^0^)。輪唱ですからどうか堪忍してやってくさい。木魚すら鳴りそうなこの歌詞。それ自体変拍子してます。そのくどさ(タイトルも「結び目」だからねえ)を振り払うがごとく、LPではB面1曲目、5.「楽団の少年隊」ではまんまややこしいまま、爆発する荒業を敢行。スキっとしてしまう。冒頭のコインのじょろじょろじょろーはライブでもまんまやる。見たこと無いので確信は持てませぬが、全員で律儀にコインの動きが止まるまで凝視してこれ始めるのだな。真面目だし。
それにしても兄弟つうのは凄いもんだ。スパークスの二人もどんな生活を送っていたか見たいもんですけど、このジャイアンツのシャルマン三兄弟、彼らもどんな育ち方したのか。夕食の席ではわざわざ遠くにあるものを全員が取り合ってえらいこっちゃになっているのでは。
歌声はピーガブ族、純正イギリス声。最初の一枚はライブのプレイング・フール、スタジオ作はこの「タコです」。円谷英二さんもこのジャケ見て大喜び違いなし。気付けばサントラ頼んだかも。

曲目等詳細

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1/31(火)
気品と品格
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Grand Hotel
Procol Harum
1973

シリーズ「無国籍音楽」

*来たーーー。プロコル・ハルム。初めて来たー。実は大の苦手だったんです。あのキラー「青い影」は赤影白影金目教と共にそりゃキラーだとは認識してはいるものの、あまりに流布、曲自体食い荒らされてるし。大好きなロビン・トロワー氏がいたバンドだとはわかってはいるものの。あの「ハンバーグ」って曲がやばいよな。あれ聴いて「あ、寝た」状態になってしもて。尋常じゃ無いスローペースさに体がついていかなかったす。プロコルズ・ナインスの盤は持ってて好きだけど、ありゃバンドには外道モノなんだなって私にもわかる。しかして73年の縁もたけなわグランド・ホテル。レコ店で眼前に現れたつうのも何かの縁、買わずにおくものか。聴いたら来ました。めでたい。ちなみに高輪グランドホテルってのは無いんですね。はともかく。恐るべきスローペース音楽はここにも存在せり。なーんも知らんので調べて見ると「クラシック音楽とロックの融合名盤」、「フランス貴族の没落と頽廃テーマ」とな。うご、まるでシンパシー感じぬ有様だ。それでも来た。とびきり美味い物は好き嫌いを超越せり。じゃ生トマトも鉄人シェフが調理すれば喰えるのか。うううう、喰えるかも。と話の流れからしてしておこう。実際、何やらご馳走のような音楽です。なのにその料理の色が白黒のような。歌とリーダーのゲイリー・ブルッカー氏、当然主人公の貴族さんかと思うけど、アル中。グランド・ホテル。このタイトル曲で瞳孔開く。



今夜我らは就寝 絹のシーツに包まれて
我らはとびきりのワインを飲み マンガの肉を食す
回転木馬の上 株式相場で遊ぶ
我らの財産はあっとゆうまに消失
それは蝋燭のともし火 シャンデリア
それは銀食器 そしてピカピカのクリスタル
ホテル・グランドに逗留するはその夜のこと

今夜、我らはホテル・リッツで会食
どの料理もまことにけっこう
それは鏡張りの壁 ヴェルヴェットに覆われた
辛口シャンパン 焼き葡萄
ドーバー舌平目 オウフ・モルネエ
プロフィテロウルズ 桃のフランブル
ウエイターは指パッチンしながらダンス
ホテル・リッツに逗留するはその夜のこと

朝にお目見えはもう一枚のトースト
気前良く飲んで、朝までダンスしましょ
私の三国一の花嫁さんはどこ?
早朝からぎゃあぎゃあ騒ぐか
フランス娘ってのはオイタがお好き
それはセレナーデとワルツ
ホテル・リッツに逗留するはその夜のこと
ホテル・グランドに逗留するはその夜のことでざます



ホテル&レストラン・ガイドみたいです。わからん料理の名前続出で。どんなんだろ。うまいのかな。一皿大1枚は取られるな。はともかく
間奏部のダンス・オーケストレーションがたまらん。クラシック?けっ!とか言ってるくせに、ランディ・ニューマン氏がやるような映画音楽オーケストラには滅法弱くて。情けない想像力でもこうも見事ですと何やらゴージャスな風景が眼前に。ありがたいことです。全ての曲が丸。の中で気になるは4.のTVシーザー。マイティ・マウスとか歌ってる。どんな内容なんだろ。時間を見てじっくりしてみたいもの。7.のフォー・リコリス・ジョンの鍵盤は10ccの響き。8.のファイアーズで大受け。韓国TVドラマだー。おまけにスウィングル・シンガーズ&クリスチャン・レグラン嬢の華麗なるスキャットがダバダ、ダバダ、ダバダ、ダバダってか。すまぬ。爆笑してしまいました。しかしてここまでやっても下品&陳腐にならぬは人徳か。視点が冷徹、冷ややかな目と感じ、それならば。って無理やり小理屈か。とにかく突破しました。人に言われての名盤でなく自分の名盤になり。

曲目等詳細

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