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今日の推薦盤一覧2004.9下

 

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1

9/16(木)
ギターバンド
cover
The La's
The La's
1990

シリーズ「from 80's」

昔MTVでクリップを見てえらい気になっていたバンド、ラーズ。買ってみました。このジャケだからどうしたって目に付く(^0^)。そのクリップの曲はこのCDでは5.の「ゼア・シー・ゴーズ」。ともかく良い曲です。実はアナログで1回見かけたことがあってその時は何と5600円。最近のバンドとしてはこれは異常な高値です。何がそんなと興味しんしんで聴いてみただよ。
結成は86年。場所は英リバプール。デモテープが地元で評判になってGO!DISCSつうビューティフル・サウスを擁するインディーズとしては大手、って変な表現だけど、そこから直接オファーを受けてデビューとゆうまー何てラッキイな奴らなんでしょ。この後のニルヴァーナ、フー・ファイターズ、サマーキャンプ、サードアイブランドなんかの怒涛のギターバンド快進撃の先陣を切ったバンドとなった次第。レーベルとしてはハウスマーティンズの成功で次の次のーと探していた正にぽっかりはまりました。そんな期待のバンドですからレーベル側のご意見、圧力相当なもんだったらしくこんなかわいい顔してるくせに頑固&血気盛んなメンバーと衝突続出、アルバム製作までえらい時間が。プロデューサーとケンカとかしてたらしい。すったもんだの末プロデュースはXTC、U2とギターバンドをやらせたら天下一品の男スティーブ・リリーホワイトに決定。こない大物なら連中も納得喜んでやったかと思えば本人達は不満たらたら、自分たちだけでやりたかったんだと。うーん世間知らずちゅうか怖いもん知らずロッカーの鏡であります。うるせー文句言うなとにかく録音せいと完成させリリースされたのがこのCDなのだ。
 実際聴いてみると何がそんな不満なのだの素晴らしい出来で。ゲートドラムって80’sの権化サウンドを自分で始めたくせにやめたのも一番速かったリリーホワイト氏、実にバランスのとれた気持ち良い音を作ってます。特にお得意のギターの音録り、今回も冴えに冴えて腰あり切れありでまー。問題があるとすれば言ってみれば既出のそんな音が彼らにとってはつまらなかったってことかな。良きにしけ悪しきにしけプロデューサーの色に染められちゃたまらんと。でも感じますそんな君らのトンパチぶりが。欲が無いつうか音楽真っ直ぐ、コビふるとか他の事考えてる時間などあるもんかいの真剣さ真面目さ。誰に直接影響されたとかで無く自然にその時代で混ざり合った自分たちの音楽がひしひしと。何よりも曲が素晴らしく、先の「ゼア・シー・ゴーズ」はそりゃ目立つキラー、シングル曲王者、これは音楽好きなら誰でもKOの力あり。別にロックとか聴いて無い人でもこの世界に引きずり込んでしまうかも。次のシングル「テイムレス・メロディ」もがらっと雰囲気変えての、これはロック好きなら誰でもKO。この2曲を中心に後はこの手のギター爽快が好きならぞっこんとなってしまうものだと思いました。穢れてないREMと言いますか。REMが穢れてるって訳じゃありませぬが。
 で、この素敵な盤をものしたラーズ兄さんたち。大喝采、期待爆発となったのにこの後あっさりと崩壊、消えてしまいおった。自らのプロデュースでアルバム製作できなかった、それが世に出てしまったのがよほど堪えたらしい。ヒットしたのも評価されたのも逆にイライラの原因になってリーダーのリー・メイバース君、酒浸りになって荒れて、今ではすっかり足を洗ってるそうですが。実に惜しい話であります。商売がどうしたって絡むレコード業界って矛盾してるけど音楽するのには辛いとこかもしれん。かね出して作ってやるんだからと口出すからなあ。自分たちの思ってる音楽像で売り出そうとしやがる。真面目なら真面目なだけ辛い目にあってしまう可能性大で。ニューウエイブ初期の誰もがわからない状態の時に勝手にやって出せた時代と違ってこの時期のデビューとなると余計そうゆうことがあったかもしれん。現在ならなおさら。だからいやらしいバンドばっか目に付く気がするけど。
 才人、はみ出し者、真面目、ロックに不可欠の三拍子揃ったそうゆうバンドです。最後のとは言いたくありませぬが。

曲目等詳細

試聴はここで。

9/17(金)
イタリアン厨房
cover
The Stranger
Billy Joel
1977/9

シリーズ「ヒット王」

昔シルベスター・スタローン、今すっかりジャン・レノな人、ビリー・ジョエル、この稀代の名盤ストレンジャー、私も大好きです。もう当時嫌っちゅうほど聴いたけど最近はすっかりご無沙汰、久し振りに聴いたけどうにゃやっぱりいいわーこれ。皆さんももしや押し入れの隅に入ってはいませんか。ありゃあLPですね。もしはとっとと叩き売ってしもうたか。勿体有りませぬ。是非CDで再入手しても一回聴いてみましょう。74年にピアノマンで大ヒット、一挙にブレークかと思われたましたがその後続かずフィル・ラモーンとゆう名プロデューサーと出会って3年後に本格ブレークしましたのがこの盤であります。大体アメリカ人てやつぁあ音楽を曲単位で聴く人種のようでありまして誰がやってるかなんてことは大して気にして無いような気がいたします。ですからヒット一曲出してもその後のプロモーションが悪いともうすっかり忘れている。1回気に入るとその人をけっこう追いかけてくれる英国人とは正反対でだもんでちゃぶ通、チャートでロックではアメリカのは曲が最初、イギリスのでは人を最初に書いてますなんて高校の社会の先生の授業みたいに最初から脱線してしもうた。えー久し振りに聴いたビリーさん、52nd通りアルバムまではもう熱心に聴いてたものの実はどんどん遠ざかって行ってしまった人です。どうもこう下世話つうか俗っぽいつうか、ぐわっと歌った時の鼻の上のヨコジワの上の眉間のタデジワが嫌ちゅうか、何だろう申し訳なき次第。そこまでやるのかーで恥ずかしいってのが先に立ってしまいましたが、AMG覗いたら似たようなことで嫌がってる人多数ってこと書いてありまして(^0^)、普通都会出のミュージシャンってシャイな人多い印象があるんだけどこれは一体どうしたことなのでしょうか。ビリーさん、丁度登場シンクロしてたロッキーの映画とイメージがだぶっておりました。確かに売り出し方もそんな感じだったと記憶しておるのですが、いや本当にボクシングやっておったんだそうで。ピアノのレッスンと同時進行でウエルター級でぼかすかやってたらしい。育ちが良いんだか悪いんだかわからないその辺が極めつけのセンス爆発させたり逆に火曜サスペンス劇場しちゃったりする所以なしごななのかいな。ってそんな単純なことじゃないか。極め付けセンスの代表がこの盤の3.「素顔のままで」。この曲がきっかけでスタア街道入りした訳だけど、ほんとこの曲完璧です。たまには弱音を吐いてみようかではないけどすこーんと力が抜けてしんなりこっちにも入って来て。間奏のサックスの間に絡む映画の回想音みたいなのも効いてるわなあ。この辺はラモーンだもーん。かな。火曜サスペンスははい、ストレンジャーの口笛です。特にアルバムの最後に来るやつ。えらく名フレーズ、メロディなんだけどいかんせんここまで来るともうこっぱずかしくて。パーティに誘われたぞうって上はバッチリ、モーニングとか着てるんだけど下はラッパズボン形状になっている人を見てしまった時のような気分になってつい人と一緒に聴いてるといきなりしゃべりだしちゃったりして。これは逆にもしやけっこう琴線にずばばと来てるのかもしれん。来過ぎてるのかも。まあギターのイントロの次につい寺尾聡「ルビーの指輪」が頭の中で出てきちゃったりするのも原因なんだけども。それでその間を行きつ戻りつしつつの名メロディの数々、名プロダクションの数々。ムービン・アウト、オンリー・ザ・グッダイ・ヤング、シーズ・オールウエイズ・ア・ウーマン、いや良い曲ばっかだ。これがイタリアン・レストランのセンスか。うむわかったようなわからんような。ま、いいっか。恥ずかしいとこは恥ずかしいと良いとこはいいとこと。感情を動かされるのが音楽の最大の力だからそれを含めて目一杯楽しんでしまおう。

曲目等詳細

日本盤

試聴はここで。

9/18(土)
妖怪紅蜥蜴
cover
Lizard
King Crimson
1970

シリーズ「ぷろぐれ支部」

ゲゲげの鬼太郎「妖怪紅蜥蜴」
顔の形がしなびた五角形、メガネにフランク出っ歯のヤマダさん、今日も会社でぼやいております。
「あーあ、仕事面白くねえなあ。やってらんねえよ。」
「こらヤマーダ、またさぼってんな。さっさと営業行って来い。」
「はーい。」
とヤマダ君外回りに出かけます。
「くそーまた怒られたよ。何か面白れーものないかなあ。あ、レコード屋だ。ちょっと入ってみよう。」
ぶらぶらと店内をうろつきまわるヤマダ君、突然立ち止まり
「これなんだ。あーキング・クリムゾンの新作だ。買っちゃおうかなあ。」
聴くの待ちきれなくて勝手に家に帰ってしまいました。
「仕事なんかやってられるかい。さあ聴こ聴こ。」
ピロピロリン、ぴろぴろりん♪
「ぎゃあああああああああああああああ」
場面変わって鬼太郎の家、もち木の上。
「鬼太郎さん、妖怪ポストに手紙入ってたよー。」猫娘登場。
「何じゃ何じゃ鬼太郎、読んでみなさい。」目玉親父です。
「はい、父さん。えーと「はじめまして鬼太郎さん、助けて下さい。実は私の兄さんが突然いなくなってしまいました。探してください。報酬は米俵です。いなくなった時に部屋にはこれが置いてありました。頼むぜ。byドブスチビ」。こんなん書いてあります父さん。」
「どらどらその写真見せてごらん。おー、これは妖怪紅蜥蜴の仕業じゃ。鬼太郎これは大変じゃぞ。すぐ助けにいかねば。」
「はい。父さん。」
とその様子を覗いていた男がひとり、そりゃもちろんねずみ男。
「しめしめ金儲けのタネ、見つけちゃったよー。」と出かけた先はクリムゾン宮殿在住のロバート・フリップ老師のとこ。
「ねえフリップさん、私にはわかっておりますことよ。この蒸発事件あなたの仕業でしょう。警察にばらされたくなかったら、ほらわかるでしょう。出すもの出しなさいよう。」
「否。現状不可解無理難題。印税全部私所有。否渡金。黒魔術白魔術赤魔術どわ。」
「ぎゃああああああああああああ」
砂かけ婆が鬼太郎の元を訪ねてきた。
「鬼太郎、どうやらねずみ男も捕まったようじゃ。こりゃ手強い西洋妖怪のようじゃわ。」
恋人のコナキ爺も
「困ったのう。どこを探せばいいのかのう。」「ヌリカベー。」ヌリカベもいるよ。
「よし、一反木綿、ロバフリ紅蜥蜴の居場所を探して来い。」「もめもめーん。」飛んでった一反木綿。
帰って来た一反木綿。
「もめもめーん。もめももえーん。」
猫娘「えーとロバフリは妖怪電車停車墓場駅にいますって言ってます。」
「よーし。」
さあ対決の時だ。
「こらロバフリ。ヤマーダさんとねずみ男はどこだ。白状しないとぎったんぎったん大鶴ぎったんにしてやるぞ。」
「否戦。お前行けハスケル。お前バイト。」
泣きながらハスケルさん、イコライザーでカメレオンに化けて攻撃。「怖いだろう。」
「何だ何だ。父さんクリムゾンってレイク子豚ちゃんがボーカルじゃなかったですっけ。」
「いやモテモテになりたくってあいつは逃げたようじゃ。代わりに頑張ってるんだから相手してあげなさい。」
「はい。父さん。ハスケルめ。これでもくらえー。」下駄攻撃。思いっきり顔面に食い込み泣いて逃げる。周りではティペット神父がぴろぴろぴろと囃し立てアンデヒ・マカロックの太鼓もジャイルズくりそつの音色でぺこたんぺこたんと。
「否逃げるな。次お前行けジョン、じょーーーん。」
「あーB面に移ったな。父さん、歌手が交代しました。何だか美しいです。父さんこれは。」
「お、これは貴公子イエス攻撃じゃ。鬼太郎油断するな。起きろ鬼太郎起きろー。」
「父さん、ああ、良いメロディだなあ。ヨンさまが出てきそうです。しばらく聴いてていいですかあ。」目がトロン。
「良結果。加草原旋律。漂鍵盤めろとろん。」フリップ老師は自信満々。
「いかん鬼太郎いかーん。あ、わしも気持ちよくなって来たぞ。ええい仕方が無いみんなで祭じゃ。妖怪祭じゃ踊れ踊れ。」
と結局仲良くみんなで騒ぎましたとさ。おわり。おわりました。

曲目等詳細

日本盤

試聴はここで。

グッヅ

9/19(日)
地獄のロック・ファイアー
cover
Rock and Roll Over
Kiss
1976

シリーズ「直球野郎一本勝負」

ドリフ大爆笑’04
「お馴染みもしものコーナー、今日は
---もしも貧乏で病弱なレコード店があったら---
行って見ましょう。」
****
イカリヤ「あ、そうだレコード買わなくちゃ。あ、丁度レコード屋さんがあった。入ってみよう。」
がらがらー
「こんちわー。こんちわー。あれ誰もいないのかな。」
ケンしむーら「え、あ、お客さんかに。ちょと待ってねー。」
「あ、お待たせ。で何が欲しいのかい?」
「何がってここレコード陳列して無いの?店の中何にも無いけど。」
「いやね、最近万引きが多くてねえ。全部持ってかれちゃったの。でね私もこの有様。お金無くてねえ。腹へって腹減って。お客さん何か食い物もって無いかにー。」
「食い物って、ええとガムならあるけど。」
「ガムじゃ腹ふくれないにー。」
「じゃあ」としまおうとする。
パク
「食うよおらー。」ど低い声で読んでください。
「はい。で何にする?」
「だって何にも無いんじゃないの?」
「大丈夫。実は奥に全部しまってあるから。」
「あーそう。じゃキッスの地獄のロックファイア下さい。」
「えっ?あんだって?」
「キッスの地獄のろっくふぁいあ」
「北島の?」
「きっすの。」
「ああ、キッチュの」
「地獄のロックふぁいあ」
「遅刻は毎日です、すみません?」
「キッスの地獄のロックファイア」
「ああ、これね。ほれ。」
「何だ聴こえてるじゃないか。」
「お客さん、あんだってこんな派手なもん欲しいんかい?」
「いやね姪っ子が今日発売日だからどうしても欲しいって。これほんとに間違いないんだろうね。」
「何ゆうかね。ほんまもんもほんまもん、昨日わしがデトロイトに行って直に仕入れてきたもんじゃけに。」
「うそー。貧乏だって言ったじゃない。」
「疑うのかい?じゃこれにしな。」
「何これ?」
「北島三郎。箱だけの女。似たようなもんだ。」
「違うよキッスが欲しいの。」
「だってあんたさっき北島が欲しいって言ったでしょ。でしょ。」
「違うの地獄のロックファイア。」
「あ、やっぱこれね。25000円。」
「え、高いなあ嘘でしょ。」
「嘘です。250円。」
「え、安い。でそれ日本盤なの。」
「はい、デトロイト直輸入の日本盤。解説だってあるよ。」
「ほんとかなあ。読んでみてよ。」
「えー、あ、えーは書いてないよ、えー、この盤はアメリカのロックバンド、キッスのデストロイヤーに続く必殺のレコードである。乗りに乗ってるだよ。シングルのハードラック・ウーマンはイーグルスを超えてます。アイ・ウォンチュとかライブでお馴染みの曲もあるだよ。ギターソロだって絶好調、お得意のすぐ得意の繰り返しフレーズでどうだー。最後のメイキンラブなんてライバルのエアロスミスのトイジインジアティックをパクってケロっとしてしまいました。怒られたら火を吹くつもりです。ぼ。ですから怒れません。製作はエディ・クレーマーっておじさんでまっつぐなキッスのロックを劇場で録音しました。ピータちゃんはトイレでドラム録音しました。黄色い音がします。シングル曲以外の曲もレベルが上がってグっと来るので楽しんでおくんなましー。ってこんなとこだ。」
「内容は合ってるようだけど変な文章だねえ。」
「だってこれわしが書いたんだもん。デトロイト直輸入の日本盤。買ってね。」



「駄目だこりゃ。」
ぱうぱうぱうぱう♪。

曲目等詳細

日本盤

試聴はここで

グッヅ

9/20(月)
曲目:行こうぜ、演奏:車
cover
Candy-O
The Cars
1979/6

シリーズ「力POP」

とどのつまりはキップが良くてPOPで狂っててコンパクトでってのが好きな私、となるとカーズが出てきます。カーズちゅうたらレッツ・ゴー入りのキャンデーO。79年の2作目。後年解散の原因が貧乏とゆう理由なのにこれは売れに売れてプラチナディスク。いったい音楽業界はどうなっておるのだ。1作目のジャケも物凄いものありましたけど今回も気合入ってます。ボンネットの上でお姉ちゃんがピッチピチ黒&ハイヒールでのけぞるちゅうおよそ有り得ないシチュエーション。あなたそこで何してるんですか?ちょっと眩暈が。どうしたんですかお嬢さん?って助さんが助けそうです。そして1曲目がレッツ・ゴー。で演奏が車。何をそんなに深刻に歌ってるかと言えば姉ちゃんと行くとこまで行っちゃえとアメフトの応援クラッピングに乗って。ぎゃははこれがツボで無くてなんとしましょう。思わずルー・リードとイギイ・ポップが娘さんと運動会出場、額に玉の汗、音楽は放送部のゲイリー・ニュウマンちゃんがかけてますってな情景が詩情豊か武に眼上に浮かび上がります。で引き続く曲群もほぼ同じようなミドルテンポで行く訳なんですがあなどるなかれこれまた絶品ばかり。ブリキのオモチャのサイレンみたいなキーボード絡む商店街の噴水ジュースの下にあるガチャガチャ方式の丸い赤青黄色の風船ガムえー裸で出てくるの〜なサウンドが続出。シングルとゆう感じではありません。アルバムの中の曲としてはこれ以上求めちゃいけないクラスでじわじわっと貴方をノックアウト。ああ、気持ち良いなどと安心してると途中、アルバムタイトル曲キャンディOの出だしのとこで失禁モノの快感が飛び出してくるぞ。いきなりニコニコしてた山本学氏から張り手食らわされたようなチェンジ・オブ・ペース、シャキっとしてこのあたりからぐんぐん盛り上がっての最後のデンジャラス・タイプでは涙を流さんばかりの感動が。なぜ泣かねばならんのか(^0^)。まったく手練手管の連中だぜ。ロック憲法には山羊頭共和国大統領ミック・ジャガさんが制定した第1条「たかがうんぬん、されどうんぬん」てのがありますが、カーズこそその最高模範の連中であります。ちいとも偉くないけどかなり偉い。ものすご偉い。愛されてなんぼのポップ・ミュージック界、馬鹿ロック王者としていつまでも君臨しているのだー。いるのだ。

曲目等詳細

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9/21(火)
発進宇宙ブギー
cover
Eliminator
ZZ Top
1983

シリーズ「ブギー兄弟」

年間300試合以上のライブを敢行すると言われているZZ TOP。80’sの風も何のその、今日も今日とて全米各地を廻っております。
「何か最近客席のウケが以前ほどねえんで無いかい?」
「そいや最近ヒット出してねえからなあ。」
「んだ。」
ちゅう会話が有ったか無かったか
「じゃ、ちと気合入れてレコ作るべえか。」
となりました。
これまでも決してアルバム作り手を抜いて作ってた訳じゃござらんじゃ無いんだけどデジューロでは浮世離れのメキシコ行き、エルロコでは帰って来たもののいささか手ごたえ無くいくら生涯ブギの身の上とは言えそろそろサウンドに一大革命を起す時が来たのかもしれません。
「どないな音にすればよかかのう。」
とギターのビリー・ギボンズ氏。
「最近、こゆうの買ってみたんだぎ。」
とベースのダスティ・ヒルちゃんがお髭をなでながら取り出だしましたのが珍妙なる箱でござった。
「何じゃそれ。」
「これはシーケンサーとゆうものでござる。シンセサイザーを自動演奏する魔法の機械じゃよ。」
「シンセちゅうとピューとか音を出すあれか。」
「イエス。あれをビコビコ鳴らすでござる。てめえテクノくらい聴いたことないんか?この時代遅れへちゃむくれファッキンカイロ親父め。」
この一言をきっかけに乱闘発生。バー中にある椅子とゆう椅子、机とゆう机破壊し尽くす。
「はあはあ、でなんだっけ?」
「これ。シーケンサー。鳴らしてみんべか。」
ビコビコビコ♪
「おーこれは。ブギイや。」
頭を思いっきり殴られたビリー氏、ボーっとしてそれがブギイに聴こえてしまいました。
「これでいこ。ナウいやんけ。」
「えーと、すっと俺はこれに併せて演奏せなあかんか。」とドラムのフランク・ベアード氏。頭をピッチャーのビールに突っ込みながら。
「んだ。楽だよ。時々休んでもわからないよ。」
「そっかなあ。じゃ賛成。」
深く考えずに同意してしまいましたが、この後レコーディングで併せるのに一苦労。なんせ機械と共演などとは夢にも思わなかった連中ですから。いまさら引き下がると後の二人にボケカス呼ばわりされるのが悔しくて鬼のように特訓したします。
「はあはあ。簡単だべさな。こんなん。で、おめえの方は曲出来たか?」
「イエース。おもしれーなあこれ。ナイスなグッドなやつ出来たよ。」
とはゆうもののいつもと曲調は変わってないような。ブルース元手のものでござる。だがしかし新たな刺激で得たちょっとした変化がでかかった。
「は、ええんだけど言い出しっぺのおめえ、音は決まっただがや?」
と結局一番苦労したのはダスティちゃん。ただシンセをシーケンサーで鳴らすといかにもアホっぽく聴こえてしまいます。どこをいぢるかとなると音色しかあらん。でアナログシンセのツマミをあちこちビロビロこちこちボロボロいぢって
ビコビコビコビコ♪
「おーそれやそれ。その音。設定メモっときや。」
となって完成したのがこのエリミネーター。地味目に新機軸導入のギミ・オリョ・ラビンは大成功、ではってんで思いっきりビコビコさせたレッグスは姉ちゃん足を大量開陳させたビデオもMTV時代にフィットで大ヒット、基本姿勢は崩さずに音革命達成した3人は大満足じゃ。
「がはは、これで10年はこれでいけるな。ライブも楽になったし一石二鳥ではあーりませんか。みなさん聴いてね。」
とのたまわっております。

曲目等詳細

日本盤

試聴はここで

グッヅ

9/22(水)
堕ちて外すのブルース
cover
Down and Out Blues
Sonny Boy Williamson II
1959

シリーズ「ブラック道」

ロック・ファンにお馴染みのブルース・ハモニカ吹きと言いましたらこのサニー・ボーイ・ウイリアムスン2世氏。後年渡英してクラプトン・ヤードバーズとの共演盤があるあのお方です。本名はアレック・フォード、通称ライス・ミラーで芸名はSBW2とゆう3つの名を持つ男じゃ。サニー・ボーイ2世とゆうからには1世さんもおってそれは48年に亡くなった方です。生地はミシシッピ州グレンドーラ、最初は南部で活動、50年代にシカゴへ行きものしたのがこの堕ちて外すのブルースとゆう次第。恐るべきジャケットでまず一回見たら忘れられません。てめえら俺らはこんなんだ覚悟せいよって聴く前に既に脅かされている。中身はもうナイスでノリノリ、ノーブルでそうだな野放図ちゅうより気品と貫禄しかも野生のボーカル、ワウワウワウとこれぞワウワウなハープの音色、絶妙に歪んで渋いぞイエーなんて掛け声かけたくなる。もこちらはポンニチ、店の端っこでこっそり聴かせていただいてます。大体これ録音した時に遥か彼方の東洋の国で聴くやつらのことなど毛ほども考えてはおらんでしょうから。夢の国アメリカで夢の裏側にごっそり位置して恨み節やらグチやら小さな自慢やらを安酒飲みながら自分たちでロッキンしている。そこへ何を考えたか東洋人がカメラ持参、ペーラペラした服装でやって来てステージのまん前でイエーとか言ってからに、それを見ていたサニー・ボーイさん、ちびっと合図をいたしたら廻りの真っ黒い連中が「いえー、ブラザー。お前はブルースの心がわかってるなー兄弟。」とかおだてられて「ええ、まあね。レコードだってうん千枚持ってんだぞー。」とか言って「いえー金持ち兄弟。」てな具合に一斉にたかられてもういい気持ち、終わって店を出た後では「け、ジャップめ。虫唾がはしらあ。」、ご本人ブラザーになれたとハイな気分でふと見るとジャケのおじさんが寝転がってじっとこっちを見ている。関わらないように視線を外してホテルに小走りに向かうの図が想像されます。げに深き真っ暗な溝が横たわっておるからにやっぱり店の隅っこのポンニチ。こっそりびっくりさせていただくしか。たとえこの隔絶感に慣れてしまっても結局は金持ち兄弟にしかなれぬ。時には同様に端っこでびっくり組、ホワイト・ブルース連中を気軽に聴いて、憧れを味わってしもうてもどうか勘弁してくだされ。だって素晴らしい音楽、どうしても聴いてしまいます。

曲目等詳細

試聴はここで

9/23(木)
曲目:バッチそれ必要、
演奏:車

cover
The Cars
The Cars
1978/5

シリーズ「力POP」

70年代中盤レミュラス星からコーンヘッド夫妻と共に円盤の運転手として来地球したリック・オケイセック兄ちゃん、あなたの家の隣にいつのまにか住み着いておりました。で、78年にアメリカでデビュウ。バンド名は地球では自動車教習場で働いてましたからねえ、カーズちゅうことで落ち着きました。何しろ異星人ですからやることなすことぶっとんでるぜ。アルバムを最初から聴いてみましょう。得意の深刻な歌唱でアホな歌詞を歌う技が1.の”良き時をバかましちゃる”から炸裂です。冒頭ごごごごごとギタアの刻みに併せては最安値のシンドラ、ぽーん。シンドラとはリストのことではなくシンセドラムです。この誰が使っても間抜けに聴こえてしまう悪魔の楽器をここまでバッチはまって使った例は古今東西私は知らん。威勢の良いタイトル裏腹に哀愁深くなっていきなりクイーンの集団コーラス乱入。これはプロデューサーのロイ・トーマス・ベイカーちゃんにビール24缶パックそのまま全部開けて無理やり飲まし秘密を聴き出した結果です。シングルカットして小ヒット、TOP40入り直前最高位41位で勘弁してやったわ。2曲目は”ワタチの親友、女です”。臆面も無く同じギターのグゴゴゴで始めてあげるわ。それに絡むは若干2名くらいの手拍子。歌が始まりドラムが入ると同時に頭をひっぱたいてやめさせます。歌の始まりはここで歴史的登場「うあう」。これはリックちゃんが昔蝿だった時に会得した技。こうゆうのを自然に入れちゃうのはそのへんのポンニチや最近の若い連中には出来まい。えっへん。はともかく、そんでお菓子のオマケのオルガン入れてーの、そこに無理やり誘拐してきたジョージ・ハリソンさんにチェット・アトキンス・リックを弾かせるのだ。うーんここまでの流れは完璧。益々調子に乗ったジョージちゃんあぶくぷるぷるギタアソロまで披露。上手すぎ。これは偽者だ。シングルカットしました。ちょっとTOP40入り。最高位35位はロックバンドの勲章、ゼップだってそうだったんだぜえっへん。3曲目、”バッチそれ必要”、日本タイトル”燃える欲望”、担当者連れてこんかい。えーまたしもグゴゴゴギターだまいったか。いかん馬鹿だと思われてしまうってんで、意味不明のガンっ、入れます。6−1,6−1,6−1,6−1、6−2、6−2のフォーメイションで。少し早目に歌入っちゃったけど気にしないよ。でこのフォーメイション、ライブでは後ろ手でサイン出してその場で変えます。客が予想して頭振るのをスカスため。ずれてムチウチに何人なるかなあ。歌は農村の歌のようです。だってそう歌ってる。やけに堂々と。1番と2番の間のブリッジ部歯磨きチューブで出した鍵盤音に絡む掻き毟りギタアは自慢のとこです。農村で寝言の歌らしい。つうと間奏のやたらアタックの強いギターソロは歯軋り描写かもしれぬ。これがまた素敵ラブ。最後は残ってる歯磨きメロン味全部絞って終わり。シングルカットしました。最高位27位。ちょろいわ。と3連発問答無用の代物で。世界の歴史に残ったであろう。では安心して4曲目は、ぶんぶんぶんハチが飛ぶをリフに採用してみました。いかがですか。いかんアホだと思われる。5.「止めちゃいやん」。ニィーウエイブを最初にかましたのはディーヴォ君とわしらです。レミュラス星ではもうあったからこんなんお手の物。6.は邦題では「今夜は逃さない」です。強気で迫ったもののつい「大丈夫けえ。」と聞いてしまいました。しかもなまってしもうた。サビは「言うよな、上がってない。」随分弱気。地球の女人はわからん。ビートはもちトライバル・ビートね。「アイ・ニーヂュー、都内」都内で必要です。7.は火サス調で入ってみました。聴こえるか聴こえないか程度にサビに電話の話中音。粋でがんしょ。先の女人にフラレたんですわし。アユカワ。電話出てくれんもん。あああ。でも落ち込んでばかりいられんすよ、最後は10.音楽で実力発揮だ。真正面ニュー・ウエイブでどうだい。全8曲まったく飽きなかったでしょ。これがわしらカーズです。よろしく。

曲目等詳細

試聴はここで

Deluxe Edition

9/24(金)
電動ロッカー
cover
Approved by the Motors
Motors
1978

シリーズ「力POP」

77、8年にアメリカで登場した新世代POPバンドがカーズならイギリスではモーターズ。なんて出来過ぎた話だー。中身はどっちかつうとチープ・トリックの対抗馬だけど。実は元はダックス・デラックスちゅう親父パブロック・バンドのアンディ・ガーベイ(歌とギター)、ニック・マクマスター(ベースと歌)両氏がブラム・チャイコフスキイ(ギターと歌)ってふざけた名前の新才能を得てリニュウアル登場した連中でござる。世は76年暮のセックス・ピストルズ「アナーキー・イン・ザ・UK」から始まったパンク大全盛期。ライブ・アクトが飢えてる聴衆に大受け、ヴァージンと契約、1stのセールスがなかなかの好結果、国内ツア
ー敢行、北米ツアー敢行、その合間を縫って(どう縫ったんだ)この盤を製作、ヴァージンもメロディメイカーやNMEに2ページぶち抜き全面広告打ってシングル「エアポート」は最高位4位、「フォゲット・アバウト・ユー」も13位と大成功した盤なのであります。パンクはそれまでの音楽に退屈してた新しい才能をどっと世に出す動きでしたが同時にそれまで好きモノの間でちまちまんずとやってたパブロック親父勢たちにもしかしたら俺達もイケるかもしれないと希望をもたらしたものでもあり、希望が出れば元気が出せる、元気があれば何でも出来る、1,2,3、どあーってな具合やんけ。もうすっとこやっとこやってたのが嘘みたいに元気ハツラツ・オロナミンC!。いやー人間ちょっとしたきっかけで大きく変身出来るともうそれだけで嬉しくなってしまいます。隠れていた才能もどんどん自分でもびっくりするくらい溢れてきたんじゃないでしょうか。とゆう訳で成功しちまったらもうパンクとかこだわってられまへん。意識しながらも自分の道をレッツ・ゴーだって先に書いた第一弾シングル1.のエアポートは哀愁の胸かきむしりナンバー。どっかフランス映画ぽくもあったりして。この時点で頑固パンカーどもはそっぽを向いたはずだが大方は良い音楽ならもうウエルカムの度量の大きい英国人、ばっちりヒットね。そして第2弾シングルの「フォゲット・アバウト・ユー」、これが輪をかけて大POP。なんつうか日本のアイドルが歌ってもおかしくないぞ。複数人数の若い娘っ子たちの。りりいず(確かいたよな)とか今ならモオムスとか。「愛してる。ドッキドキ。あなたの瞳に恋して。」とかサビで歌ったりして。ぎゃはは。と思ったらリーフ・ギャレットがカバーしたのだ。考えることは同じで。その2曲を中心にして他にもステキ曲満載、ビートルズそしてパブロックやってた時はいいなあ売れてって思ってて今更あんなカッコで出来るかよてな感じで憧れてたグラム・ポップもやっと取り込むことが出来ました、そんな曲がいっぱいです。6.のLPではB面1曲目にあたるブレスレスなんてかなりチープトリックしてまっから、トゥナイなんて連呼してまっから好きな人にはたまりません。さらにニック・ロウ印の香りもあるし。日本盤タイトルは「電動ロッカー」。江戸からくり人形みたいながらなんか最高。ジャケも変えられて何とも無防備な親父顔ズラっ。やばいすこれじゃ売れないすよ。今ならいいですよね。まだ未遭遇の方、入手の機会有りましたら是非行っちゃって下さい。辛子の効いためくるめくパワーポップ世界、堪能できます。
あ、実はこの盤の後、ブラム・チャイコフスキーちゃんが脱退、モーターズの人たち束の間のスタア時間に終わってしまいました。それぞれに才能開花。曲も共作が多かったのでまあそれも無理も無い話だけど。しばらくして復活した盤もかなりの良盤と聞きます。まだわし聴いたこと無いんで。さあ探すぞう。

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9/25(土)
天使の美学
cover
Angel
Angel
1975

シリーズ「直球野郎一本勝負」

*ドカベン
第2587話--甲子園はどうしたの---
「こらドブスチビ、やーまだはどこへ行った」
「お兄ちゃん?お兄ちゃんは部屋で音楽聴いてるよ。それより葉っぱー。この前貸した20円返せーー!。」
「うるさいドブスチビ。今はそれどころじゃないんや。やーまーだー。なんやここにおったのか。うおやっかましー音楽やなあ。」
「あ、岩鬼くん。おはよう。これはロックって言うんだよ。」
「あほやーまだ、それくらいわかっとるわい。だから何なんじゃって聞いとるのじゃ。」
「おろー、はっ葉のばーかもロックってことぐらいわかるずらかー?」
「なんやトンマか?お前にロックわかるっちゅううんか。クラシックやないけー。」
「バーカ。これだから脳細胞が植物の男は困るずら。これは今ミュージクライフ誌上で話題騒然の美形バンド、エンジェルずら。1stアルバムずらよ。」
「どらどら、見せてみい。ジャケットや。なんやこれエジプトやないか。」
「違うよ岩鬼くん。ジャケットにはメンバーの顔載って無いんだ。ほら内袋に載ってるだろ、これがメンバー。」
「うぬ、どら。何じゃこりゃドブス男ばっかじゃないか。わしの方がよっぽど男前やで。」
「ははは、そうかもしれないね。ところで殿馬君、どう思うこれ。なかなか強敵だと思うんだけど。」
「そうずらなー。レコード会社はカサブランカずらね。キッスの同僚ずらな。実力は全く劣らないし顔は完全に勝ってるずら。しいて言えば曲がちょっと弱いけどキッスだってヒット曲以外は弱いとこもあるずらし。うーん、問題はヒットづらけど、出たずらか?」
「それがねえ。やっぱりシングルヒット無いんだよ。僕なんかB面1曲目のブロークン・ドリームズなんかかなり良い曲だと思うんだけど。うん、B面は押しなべて強打者揃いだね。」
「それにしてもロックずらねえ。特にブリティッシュ好きにはたまらんサウンドずらよ。メロトロンもずらずらずら〜と華麗になってるし。」
「ほんとだよね。僕が警戒してるのは何よりも元気があるとこなんだ。気迫って言ってもいいかも。それでもって開始5秒後に最高ハイテンションだから油断出来ないよ。」
「ほんとずらねえ。ただちょっとその気迫が落っこちるととたんにずっこけると思うずらけどこの時点では侮れないずら。わしだってやられたずらよ。だってかっこいいずら〜。」
そこへ入ってきました土井垣監督。
「こら、お前ら練習しないで何やってる!!。何だこれ。お、エンジェルか。僕憧れてんの。パンキイ?。うふ。」
「なんやドエガキー、赤こうなって。気持ち悪いやないかー。そうかこれオナゴに人気なのか。んじゃ夏子はんにプレゼントしちょかなー。こらやーまだ。それ俺に貸せ。」
「岩鬼くん。それは駄目だよ。夏子はんがジフリア君に夢中になっちゃうよ。」
「なんやそれ。わいがこのドブス男に負けるつうんか。でももしもってこともあるかいな。うーん、止めとくわ。」
「山田ー。罰としてこのレコードは俺が没収する。いいな!。」
「監督ー、それはないっすよ〜」
「うるさい練習練習れんしゅうだー。素振り2万5千かーい。」
「あーあ、これで今年も甲子園で優勝できるのかなあ。」とサチ子。
「うぃ〜〜〜。でえじゃぶじゃねえかあ。わけえんだからロックの一つや二つ聴かにゃあ。そうだろおめえら。」
「はいっ!!」
とゆうことでエーンジェル。

えーと
何かこう全体的にすまぬ_<(_ _)>_。

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9/26(日)
地獄の鉄砲
cover
Love Gun
Kiss
1977/7

シリーズ「直球野郎一本勝負」

「おろー、ここはどこだべさ。」
「やけに広いとこ連れてこられちゃったちょー。」
どーん。
「歓迎するキッス諸君。君たちは囚われの身じゃ。大人なしくするが良い。」
「おろー、星一徹の声だがさ。わし好きだったけん。ひゅうまはその後元気かのう。」
「囚われの身ちゅうたってほれ回りにオナゴ仰山おるやないか。妙に顔塗りたくってるけんど。」
どーん
「一徹ではなーい。それは我が結社のキッス好きどもじゃ。見たいとゆうから仕方なく。最近は悪の結社も従業
員にサービスしなければいかんのだよ。」
「おろー。そりゃ一徹さんも大変だ。んじゃラブガンでも歌っちゃるか。」
きゃーーーーーー。
「ごほん。それは良いのう。それはともかく今日はそのラブガンの秘密をここで明かしていただこう。大人しく
しゃべるがよし、さもなくば....。」
「ええよええよ。何だそんなことか。事務所通すと取材も時間かかるもんねえ。」
「おろ、エース、おめ黙って無いでおめからも何か言えよ。」
「いやんだ。おだしゃべんね。」
「何でだ。」
「おだ南なまりあっかだおめらおだのこど馬鹿にすっぺ。」
「しでねえしでねえ。大体おめがリオン・・あ、いげねえ。だってこと誰にも話してねえだべ。」
「いやんだ」
「しゃあねえなあ。じゃピーターおめからだ。」
「ぼくピータ。」
「ぼくジーン。」「ぼくスタンレ。「ぼくエース。」「みんな併せてザ・キッス。」
ヒア・ウイ・カーム・ウォキダンザストリート♪
キッスのテーマ終了。
どーん
「はよしゃべれ。まずは何故今回ジーン君の曲が多いかだ。」
ぼ。
「ジーンちゃんですう。だみだ遠くて炎かけられね。えーとねポールちゃんもう手持ちの曲無くて。最近スケジュール厳しくて作れないしねえ。おめも働け言われたんでしゃあねえなと。」
「んだんだ。おめも働け。」
どーん
「そうかそうか。なかなか君の曲はステキだ。ノリがモットみたいに後ノリだけど好きなんかい。ほーくす。」
「好きだっちゃ。趣味でずっと作っていたっちゃ。」
「おっさんおっさん。でもさわいかてラブガンつう極め付けの作ったでがんしょ。」
どーん。
「おー。それそれ。さすがポール君、キッス史上に残る名曲だねえ。」
「んだ。でそれで力付きました。後は最後に好きな”彼女キッチュミ”歌わせていただきました。」
どーん。
「いえい。めんどくさ。この効果音もうやめよ。んん。なるほどそれでスペクタ曲やったのだね。」
「んだんだ。」
「あのう。おだにも言わせてけれ。」
「何だエース。」
「おだもうだってみだだ。4.のショックミーでやづ。曲だってづくっだだよ。」
「うんうん。なかなか味があって良かったよ。がんばりや。ところでピーター君の必殺バラードは今回無いけど。」
「ぼくピータ。何かボクだけ売れちゃったんでこいつらが調子にのるなやって曲作ってくれなかったの。泣いちゃう。」
「てめ、だって急に偉そうに”ウーロン”とかステージで言ってたやないけ。」
「いいじゃんか。たまには。普段地味なんだから。」
「ままケンカは止めなさい。んじゃライブ頼むよ。機材はほれそこに盗んであるからに。」
「盗んだんかい。しかたねなあ。やっちゃるか。ほれキッスのライブじゃ。いくぞー。」
きゃあああああああああ。だっこしてぇえ。

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日本盤

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グッヅ

9/27(月)
コク有り汁快感
cover
Private Practice
Dr. Feelgood
1978/10

シリーズ「パブロック部」

行列の出来るラーメン店--ロンドン編---
ロンドン駅の南口ガード下をしばらく歩くと左手に汚ねえ路地有り。その右手にこじんまりと店を構えてるのがこの”快感先生”。75年に出店以来激辛ラーメン元祖として君臨していた。この度オーナーは変わらぬもののスープ担当がチェンジ、新しくこざっぱりとした中華スープで出発した第2弾アルバムがこの”個人的練習”であります。先代スープ担当のウイルコ・ジョンソン氏(ギター)は独特の風貌、ステージアクション、そして何より切れまくりのコード・カッティングで注目され行列もただものではありませんでしたが成功と引替えのプレッシャーに耐え切れず脱退、交代で入店はジョン”ジプシー、ジッピイ”メイヨーちゃん、さてその手腕はいかに。交代後最初のLPでは誰だよそれーウイルコのいないドクターなんてクリープの無いコフィみたいなもんだよつんでセールス惨敗、しかーしこの盤、いや麺発表してシングルカットされたメニュー番号4.のミルク・アンド・アルコールが巷に流れるやいなや「誰だよこれいかすじゃん。何ードクター!」となって大ヒット、ドクター史上最大ヒットとなりましただ。新加入ジッピーちゃんの作るスープ、その第一特徴はコクとうまみであります。先代の切れ、派手さは無いものの飲んでこれだけ気持ちよいスープはざらにもあるもんでなし。例えればダイア・ストレイツのサルタン・オブ・スイング。あのソロのコロリンコロリンゆうとこを思い出していただければ。マーク氏のギター汁の美味しさもかなりでありますがこのジッピイ汁もそれに負けないくらい華麗かつグルーヴィなのであります。そしてそれに応えたオーナーのリー・ブリロー以下スタッフの皆様、これが同じバンドかよ音色同じだから同じだよなあてなくらい柔軟でしなやかな演奏を披露、全員で必死に気合の麺切りです。しかして目玉のコーヒーとミルク入りラーメンを筆頭に冒頭のミッキー・ジャップ氏謹製の曲、ドクター・テーマ曲「ダウン・アット・ザ・ドクターズ”、最後の砂糖振り振りラーメンまでもうクセになるメニュー揃い、意識せずとも足が向いて常連になってしまうとゆう代物。ステイタス・クオー、ZZトップ等ブギー・ラーメン好きの方にはもう一にお奨めのお店でありました。ご馳走様ー。

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日本盤

日本盤中古

9/28(火)
発情ラッパ隊
cover
Live: Mardi Gras in Montreux
The Dirty Dozen Brass Band
1985/7

シリーズ「FuNx」

げに大音量で聴くと気持良い音楽とは何か。中学生の頃金持の友達の家に行ってディープ・パープルのライブ・イン・ジャパンをどでかいステレオセットで聴いてイアン・ペイス氏のバスドラ叩くごとにウーファーがボコボコ出たり引っ込んだりしてすげえなあと感動いたしましたが出来ることならターイムマシーンに乗ってその時に持って行きたいのがこのダーティ・ダズンBBのアルバムです。ニューオリンズ出身、84年にデビューして向かえたこの2作目、世界中を目玉まん丸にしたスイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルでの実況録音盤、そりゃもうど迫力。総勢6名のラッパ隊+スネア+バスドラがうなるうなる叩く叩く。容赦無き音の洪水だー。ニュー・オリンズのブラスバンドちゅうと聖者の行進かえ、フェスティバルでのトラッドジャズだわなと想起されちゃいまんがこのバンドちゃいまんねん。70’sを通じてアラン・トゥーサン、ミーターズが引っ張ってきたニューオリンズ・ファンク、その音を見事に引き継いでのドンパッパ、さらにやれるもんならモダンジャズその他ノリの良いのなら何でも食べに食べての歳末大感謝祭どわっと揃えてやってます。しかしこのノリ、すげえぞ。試しに服用してみて下さい。ユンケル・ゴールドもかくやの強壮剤となること間違い無し。体中からアドレナリン、ドーパミンその他汁がプッチュプッチュ噴出してえらいことになってしまうわ。大体ギター、ピアノと違ってそれぞれが単音楽器、ドラムもスネアとバスドラとに分かれておる訳で、息を合わす事自体てえへんなこと。己自己主張己グルーヴを出しつつそれが8つ合わさってさらに大きな一つのグルーヴを生み出して何かこう小さな光が集結して一つになったとたん膨張、大新星になって十重二十重にキンラキンラ光線を放っているがごとき大宇宙の光景を垣間見てる心境になってしもいます。大げさですかい。ともかくこれは大変な研鑽の結果、恐るべき情熱に基づいた練習の成果ではないかと。その姿にもう羨望と尊敬の塊、音楽ってパワーあるなあ。特にA面の怒涛の進撃すごし。1曲目から2曲目、プロフェッサー・ロングヘア教授のオハコお祭ソングでの口笛集団ぴゅうぴゅうが聴こえてくるとこで鳥肌ぞわ。4.のオリジナルはまるで東映仁侠映画殴り込み場面か東宝怪獣映画101匹ワンチャン南洋で踊るてな具合で5.では大統領が腰ミノ巻いてフリントストオーン、戴冠式で行進、ずっこけると音によって映像がどんどん出てきて困っちゃう。そんなアルバムです。かえすがえすもこの場に立ち会った観衆の皆さん羨ましい。まったく。

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9/29(水)
我は発奮党
cover
Peaches: The Very Best of the Stranglers
The Stranglers
2002/7/2

シリーズ「新波倶楽部」

5大パンクバンドの西横綱ストラングラーズのベスト盤です。パンクつうのはレコード会社の思惑と全く関係無しに聴く方が勝手に支持してヒットさせてしもうたちゅうまこと健康的なムーブメントでありました。支持する方は押しなべて貧乏な若者連中つうことでシングルが復権先を争って買うもしくはかっぱらう(^0^)。してストラングラーズも見事なシングルヒッター、現在まで23曲(当社調べ)のヒット持ってますだよ。だもんでベストとゆうとこれまた重要なものになる。このピーチス、その23曲全部入って、は無いけど楽しいことこの上無し。
絞殺人ってバンド名もおっかない彼らに私が期待しますのは思想信条理屈その他抜きにしてゴンゴンゴンとドラムは8ビート突き進みカラテカ、ジャン・ジャック氏が瓦割り25枚ベースでそれを煽りギターがジャンカジャンカ鳴って歌は犬声でがなってそれにピロピロポロリンとキーボードが絡むとそれに尽きます。もそれさえやっておくれなら幸せ、それ以上の贅沢など言わんぞ。ロクシー・ミュージックの後を継ぐ唯一無比のズンドコマスターだ。とゆうことを基準にいたすと究極曲は「我は発奮党、ヒロ」の”ノー・モア・ヒーローズ”、「禿の裏」のハンギングアラウンドうち出でて見れば白妙の富士のたかねに、と、”ふんっ”「サムシング・ベター・チェンジ」、”下駄”「グリッ・オンヨセルフ」、デスコな「ファイブ・ミニッツ」。この辺になるとヨダレをスローモーションで風になびかせながら踊り来るってしまう。そしてさらにこれ大切。それは独特の日本風味。何故かはわからんのですが昔から妙に感じてしまいまして。それは1.の「ピーチズ」での一本どっこぶり、さらに必殺「ナンスン・スリージー」!。実はこの曲が一番好き。このベースラインはー。歌のメロディは黒猫のタンゴ思い出しませんか。なもんでお子様の子守唄にぴったしでは無いかとも思うがそなことしたらどう育つかは保証いたしません。
 えーこれら絞殺人にふさわしきキラーな曲の断続攻撃に混ざって誰だこれのソフトな曲もけっこう入ってます。これでどうもイライラしてしまうのは真剣勝負聴き手の勝手なんで全くのご自由ですがここはハンバーグの隣に鎮座ましますキャベツだと思って食すがよろし。ずっとハンバーグだと爆発力がござらんゆえ。と親切な配慮と勝手に解釈。そして嬉しい食後のデザートとして出て来たのはわー、キンクスの「オール・デイ・アンドオール・オブ・ザ・ナイト」だー。全くまんまのコピイが嬉しく。CMでいきなり登場も可。いやつくづく良い曲です。まだあるぞバカラック・ナンバー「ウォーク・オン・バイ」。突っ張ってた絶頂の時にリリースされたこのシングル、やれ日和っただ、軟弱だとえろう非難されたそうな。そんな固定観念丸出し実は非パンクな連中に喝を入れる一品。好きだからやってんだ。まだまだある。8.のストレイトン・アウトでは”うあああう”のバディー・ホリーさん登場、最後の〆には96ティアーズと。結局物凄く音楽好きな連中の熱血の歴史。今年の2月にもヒット飛ばしてからにこれからもあちこち浮気しながらもゴンゴンゴンだけはけっして忘れずに突き進んでくれー。

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9/30(木)
パワーポップ
cover
The Best Of The Jags
The Jags
1999/3/23

シリーズ「力POP」

UKチャートの曲を集めようと思うとたまに、しょっちゅうかも(^_^;)しれん、おろっと思う曲に出会うことが有ります。79年の9月に17位まで上がったこのジャグズのバック・オブ・マイ・ハンドもそう。探しまくってああそうだライノのNWコンピD.I.Yに確か入ってたぞと聴いてみるとこれがまたナイスな曲。すわアマゾーンさんだと見てみると激安904円!しかも2枚しか出してないアルバムの2in1だと。これは即買いだべとプリンターのインクと込みで送料0円目指し買いました。あはは。調べるとメンバーにプリティ・シングスの暴れん坊将軍トゥインクがおるは1枚目のコ・プロデューサーがトレバー・ホーン&
ジェフ・ダウンズやら2枚目はアレックス・サドキン氏であるとか面白い事実続々噴出。まあアイランドだからサドキン氏だって普通なんだけどアイランドからの純パワーポップ盤てのがまず珍しいかと。で音は。エルビス・コステロ+XTC+バグルズ+ニック・ロウ+ジョー・ジャクソン+ザ・ビート+ナックつういやー言葉にするとすげえや。でもほんとです。一枚目にあたる前半は特にジョー・ジャクソンの1st、ほぼ同時登場だと思うんだけどこれに音のスッカスカ具合、ビートの切れ具合が激似。両者ともコステロ氏のマイ・エイム・イズ・トゥルー・ショックで触発されてのサウンドとしても偶然か必然かビックリです。これが2枚目にあたる後半になるとXTC、ザ・ビートに似てくる。歌い方まで変わってからに。とゆうことではい、実に純情、良いと思った音楽が直に入ってきてしまう素直な性格の人たち(^0^)。しかもくそ真面目で全部直球勝負、3回くらい聴くまでみんな同じに聴こえるかも。でもあれだシングルヒットのバック・オブ・マイ・ハンドを筆頭にこんなキャッチーで胸キュン、メロディアスなパワーポップをどどーんとやってくれる人はそうはいません。じゃあ何でブレークしなかったのかー。うーん多分真面目過ぎるとこかな。なんせ息を抜くってことが無い。そこがB級ぽかったり感じるとこかもしれませぬ。余裕が無いと大物に見えません(^0^)。ちょっと恥ずかしかったり思ったりするのもそうゆうとこかも。でもねえ今必要なのはこのひたむきさだろうがー。あえて直面、音と真正面からぶつかって聴いちゃるぞ。現在勃興してるウイザーなんかのネオ・パワー・ポップ勢の直近の祖先かとも思われともかく面白く楽しくしかも色んなこと考えたりも出来る素敵盤。何よりいてくれてたことが嬉しいす。

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