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今日の感謝盤一覧2005.4下

 

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4/17(日)
女王様とお呼び
cover
Sheer Heart Attack
Queen
1974/11/12

シリーズ「ヒット王」

第3の男ウイーンの回転木馬に腰を下ろしたとたん全速力でワーナーブラザースのキャラになって足が見えない大車輪化、バルカン超特急でヘルシンキへ返す刀でシベリア超特急除く水野晴男に飛び乗り東北津軽を経由してあっとゆうまに欧州までとんぼ返りをたった5分でやってしまうブライトン・ロックを1974年の横浜戸塚区の中学校の放課後で聴いておりました。誰がかけるかいつも流れていたシアー・ハート・アタック。ミュージックライフの表紙は1年中クイーン、しかも書店店頭に山と詰まれておったちゅう今では考えられない状況の中で最初は嫌いだったなあ。こればっかだったもんで。一方では、欧州に帰ってきたとたんエマニエル椅子に腰を下ろし頑張れ田淵君と声を掛けるキラー・クイーンは大好き自作チャート表では真っ赤にして目立たせていたつうああ、青春のアンビバランスよ。この曲を獲得してクイーンは女王様におなりになりました。逆らいません。世界初の理工系ロッカーの名に恥じず見事にツボをつくアレンジ。♪To avoid complications She never kept the same addressのとこのドラムロール&チンっは百万回聴いても、おおおと歓声拍手。超コンパクトなギターソロの木目に悶絶。♪Drop of a hat she's as willing asの直後の”ぴゃう”つうギター瞬間入れ、ひゃう。ロジャー君歌う3.テニメント・ファンスターってキッスっぽくありませんか。スタンレイ歌いしてたりして。偶然だろうけどこうゆうハードロック発生は必然だったんだいな。続くノエビアな場面展開がロッキー・ホラーで嬉しいじゃないですかいフリック・オブ・ザ・リスト。間髪など髪の毛一本も入れません谷間のゆり。前髪揃えたフレディちゃんが口に加えてます。とアルバムならではの曲で楽しんだ後、満を持してずんずんずんずん、2ndシングル、ナウ・アイム・ヒア。黒い音楽から出発したロックが最も白くなった突端のハードロックやで。快感のツボを一つ一つ獲得してツボだけになりました。ドラムの音にも注目。胴鳴りがアタック音より大きく聴こえるもんで非力と揶揄されておりましたけんどこりゃ録り方にもよるんで本当はどうだか。やっぱ非力か(^0^)。にしてもそれを逆手に取っての独自音色発明に拍手。ボトムのこの音の存在感はでかい。引っくり返してまだまだショーは続。神々の業とはこりゃまたでかく出た。10ccと同質のアポカリプソPOPでぐーんと大きくしてストーン・コールド・クレイジーで爆発。現在ツアーに出たのかロジャース&クイーンではどうなっておるか。ポールさん、舌もつれて無いか心配。ジェトコースター逆落とし。再び薔薇の花を鼻の穴に挿してフレディちゃんするディア・フレンズ。軽快小唄ミスファイア。パリの芝居小屋で白い顔を黒く塗ってるリロイ・ブラウン。こうゆうの初めてくれてわたしゃ嬉しい。これでダン・ヒックスおじさんとも共演できる。そして大団円。ブライアン君のシー・メイクス・ミーとアゲイン神々の業でこれでもかって終局いたします。スタッフをはじめ全員がクイーンを見つけた盤。フレディちゃんがライザ・ミネリにやっとなれて、若さ、モチベ最高。そりゃ次のオペラ座も最高でございます。ですけんど王宮に入場、舞踏場で音曲ご披露の風情ででかくなる直前、まだ芝居小屋で踊り子さんに混じってお化粧してるクイーンが一番好きだ。これで人気が出るのはあったりまえ。その分アクも強いで。いまだに全然あかんて人も絶対いるはず。そこが最大の魅力なのだわ。

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グッヅ

4/18(月)
ふんふんロック
cover
Greatest Hits Live [King Biscuit Flower Hour]
Bachman-Turner Overdrive
2003

シリーズ「直球野郎一本勝負」

安いCD手に入れ隊隊長補佐報告、今日の激安CD。カナダ超ド級バカロックハードロック世界連盟常任理事のバックマン・ターナー・オーバードライブさんのライブ盤だ。アメリカの伝統老舗ロックライブ番組キング・ビスケット・アワーで放送したもの。ジャケはオリジナルのものですがあっとゆうまに半廃盤模様、でリンクはその廉価版として現在発売中のものです。バンド名もタイトルも長いけんど値段は安いぞ。只今アマゾーンさんで864円。プリンターのインクだけじゃ送料かかっちゃうんでついでに買って送料無料にするのにピッタシ(^0^)。行っちゃってください。何しろ廉価版すからジャケはペラペラ、データと言えば曲目くらいしか書いてません。おいおいせめていつの録音かくらい書けよー。とゆうことで調べますとこれは74年3月8日シカゴでのコンサート。時は正に初ヒットシングル「レット・イット・ライド」がTOP40入りするかしないかの時、元気一杯、大ブレーク直前の旬のバンドの様子が。まだこの時点で発売前の「ハイウエイをぶっ飛ばせ」も聴けちゃう、ファンにはたまらん極楽盤だ。もちろんこれで初遭遇でもいっこうに結構。凄い演奏だよ。えー、BTOのライブとゆうと今は無きBSデジタルの「ロックの要」なんかで映像見た方もおられますでしょうが、私もそうですが、ある種の覚悟をもって挑んだりして。えーと柔らかく言いますとヘタクソじゃないかと。柔らかくない。しかーしびっくりしたよ。上手いじゃないですかい。思ったより全然。元々バカテクって連中じゃないんで必要も無いんでアル・ディメオラみたいな超絶ソロとかあるわけないじゃないですかー。でもタフなツアーで鍛えたチームワーク抜群のグイノリで聴いてるうちにどんどん乗せられて頭ヘッドバッキンよ。ハードロックや。ナイスなリフ続出。そしてすっとぼけ、おまぬけな部分とどハードな部分の組合せが絶妙。だもんで全く単調にならず楽しいこと。そして掴み抜群のシングル連発で来られますから。もうたまりません。曲数は7曲。今時のCDにしては少ない少ない。まーでも多ければ良いってもんで無し。印税含めて新譜ではこれで限界かもしれん値段で出してくれてつい買ってファンになっちゃう。最高だぜ。そりゃこれだけの演奏聴いてしまったら、2枚組くらいでどかーんとフルボリューム聴きたいのは山々ですけんど。75年くらいの「ヘイ・ユー」までヒット全部おりこんだやつ出ないかな。それであの書くべきか書かぬべきか。えい、書いちゃえ。最後の一番の大ヒット曲「恋のめまい」ですが、これは実は擬似ライブ。しかも誰が歌ってんだ別人28号、ランディさんじゃ無い。この曲激難なんでもしかしたら今まで一回もうまく演奏されたこと無かったりして(^0^)。すんません恥ずかしいからギャラ入りませんから再録させて下さいって頼み込んだ模様。ある意味嬉しいお宝かもしれませぬ。それにしてもこの世のものとは思えない煽り方テンションでお送りするこのBTOのライブ。70’sロックの眩しい光りが満ち満ちみっちゃんxxこして。音が残ってたことに大感謝、ほんまええバンドでっせ。大好きがまたまた大好きになってしまいました。ベスト盤の次はこれだ。

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4/19(火)
そよ風のきみ
cover
Andrew Gold
Andrew Gold
1975

シリーズ「あんふぉーげった房」

長いことベスト盤のみのCD化でオリジナル・アルバムが一向にCDにならなかったアンドリュー・ゴールド氏の作品が続々とCD化されております。今のところ値段ちとお高めだけど、どうなんだろいつまで存在してるか全く予測が付かないだけに今のうちに行っちゃった方がいいかもしれません。何しろ気になり出すと欲しくてたまらなくなっちゃう人ですもんねえ。私は幸運にも何枚かアナログ中古日本盤で入手、特に愛聴してますのがこのデビュー・アルバムです。発売されたのが75年。録音は73年頃からやっていたようでちょうどこの年、全面バックアップしていたリンダ・ロンシタッド嬢がブレーク、それに乗じてって感じかもしれません。それが無かったら永遠にお蔵入りだったりして。世の中に器用貧乏つう言葉がありますけどイメージ的には正にその通りの方かもしれない。内野のどこでも守れるけどホームラン無しみたいな。大体そうゆう人は性格も大人しくていつもニコニコぼよよーん。なもんで便利屋さんみたいに使われて、まー気の毒。やりゃ4番だって出来るかもしれないのになまじキャリアが出来ちゃってるもんでブレークのきっかけがなかなか。それでも神様はちゃんと見ててくれてスーパーな仕事をリンダさんとして、ジャケットでほらこんにちわーと手を振れるようになりました。えー、お坊ちゃまくんです。パパはアーネスト・ゴールドさん。映画音楽家。有名なとこでは「おかしなおかしなおかしな世界」の音楽をやってます。ママはマーニー・ニクソンさん。ナタリー・ウッドやオードリー・ヘップバーンなんかのミュージカル映画の歌吹き替え歌手。もう子供の頃から腐るほど回りに音楽があったと予想され楽器も山ほど触れたんだろうなあ。なもんで自然とマルチ・ミュージシャンになれたとゆう訳でまー羨ましい。生まれ変わるなら是非ゴールドさんのご家庭で。お顔の表情を見る通り真っ直ぐお育ちになったのでしょう。音楽も真っ直ぐだ。青春時代にどっぷり浸かったとおぼしきビートルズ、そしてビーチ・ボーイズ、バーズなんかがLAの地のゴールド家でさっくり混ざったそのまんまの音楽。POPな胸キュン要素もバッチリ。同じような環境だったと思われますランディ・ニューマンさんとどうしてこうも違うんでしょう(^0^)。プロデュースは所属レコード会社のアサイラムど真ん中のチャック・プロトキンさん。オーリアンズの必殺アサイラム2枚をやってる方。後にブルース・スプリングスティーンのボーン・イン・ザ・USAも。やろうと思えばセルフ・プロデュースだって当然出来るのにデビューでは人に任せるなんてそのバランス感覚もニクイねえ。何でも出来るだけに見えなくなることもあるし。音はブレークしたリンダさんの盤の立場を変えただけ。だけって言っちゃなんですが。コーラスでしっかりリンダ嬢も恩返ししてるよ。曲も全く外れ無し。1曲目のキラー、何で大ヒットしなかったか不思議でならない「そよ風のきみ」を始め怒涛の西海岸POP天国です。あの「悪いあなた」のギター音もちゃんとあるだ。ライバルはジョン・デビッド・サウザー氏か。あちらが一人イーグルスだとするとゴールドさんはさしずめ一人アメリカ(バンドです)。もしくは一人エリック・スチュワート。惚れ抜いた英国60’sの香りできゅっと締まったサウンド。短所言っちゃえば上で書いたことの全て裏返し。ですから言ってもしゃあないな。声だってピンでちゃんと勝負できる最高の歌手なんで、さー皆さんこのボンボンのロンリーボーイの音楽を素直に楽しんじゃいましょう。音楽でなら幸せを分けて貰えます。

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4/20(水)
ブギの貴公子
cover
Great Hits
T. Rex
1973

シリーズ「GlaM!」

T・REXだ。70’s前半のイギリスを疾風のごとく駆け抜けたグラムの貴公子マーク・ボランその人の化身バンド。ヘヴィでシリアスなアルバムロックの大岩に風穴明けたのだ。ちゃらちゃら華美な衣装とお化粧、ロックンロール本来の楽しさを理屈抜きにくれました。シングル曲の魅力をもこれ以上無く教えてくれたバンドだけにグレーテスト・ヒッツの楽しさ、これ半端でなく、さんざん聴いて耳タコだったとしても聴けばやっぱりやられ、もしお初だったとすればこりゃもう大変だぞ。その魅力に狂いはまります。ロックンロール復権とは申してもこの方の場合、完全な異端者なのだ。何を聴いたらこんなんなる。昨日やらせていただいたアンドリュー・ゴールド氏は何となく、聴いてるとああ、あの音楽とこの音楽が好きでこうなったんだなとわかってそれが楽しかったりするけどこの方の場合、聴けば、ああT・レックスだ・・・最高・・・のみ。多分己個性が強すぎて真面目に他の音楽聴く必要なかったのかも。エッセンスを吸収した後はもうひたすら自分道邁進。後はそれが世間に受け入れられるかどうかだけでよくぞまーこの時に生きていてくれました。60’sの間は異端は異端のままで70’sに入ったら異端が主流になって3年間天下。その後はまた異端に復帰。それだけ個性がウルトラ強烈さん。バックの連中はそのヘンテコぶり面白がってとことんやれやほらやれや、本人も乗りに乗って誰にも止められませんがこのヒット集の中に刻まれております。外観は真似できてもギターのカッティング一つ誰にも継承することが出来ない一代横綱、22世紀になろうが28世紀になろうが、もうこの時代のこのご本人の音楽聴くしかありません。諦めて聴きましょう。詳細ページにうちにある86年に出た日本盤編集ベストのジャケ掲載させていただきました。よく見ると全然訳わかりませんけど何か素敵なマンガになってるこれ、よろしかった聴きながら眺めて楽しんでおくれ。「なーう・コマーシャル」ってか(^0^)。

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グッヅ

4/21(木)
勇猛果敢な男達
cover
Waka/Jawaka
Frank Zappa
1972/7/5

シリーズ「Pa」

貴乃花のマネをします。「ボク若乃花。」。そりゃ若じゃ若。・・・とゆう訳でワカジャワカ。我がザッパ盤ベスト5に入る盤じゃ。もうかっこいい音楽。勇ましい音楽。前向きな音楽。これから出陣の時にはいつもこれを聴いて戦に赴きます。何と申しましょうかザッパ・ミュージックとしか言いようが無し。この髭部部長の男の中で1972年までに存在した音楽がぐっちょんぐっちょんに混ぜ合わされ蛇口をひねったら出て来たよ。ぼえ。ひたすら言葉責めを敢行したLAマザース。どうもツイて無かった。71年の12月4日、スイス、ジェノヴァ湖畔のコンサートであの有名なスモーク・オン・ザ・ウォーター事件勃発。ステージで火災が発生。全部機材が燃えてしまったよ。それ見てああ湖&煙、綺麗だなあと対岸のパープル様ご一行。歌を作りました。聴いてください。ジャッジャッジャー。何と申しましょうか。不謹慎な連中だ(^0^)。それにもめげず機材をレンタルして10日英国ロンドンでコンサート敢行。そしたら機材チェックをしてたザッパさんの後ろに忍び寄る男一人。何を考えたかどんと突き飛ばしオーケストラ・ピットにザッパ氏を突き落としました。何でもカップルでライブを見に来てた彼、彼女がうっとりザッパはんを見てるのに腹が立ち、ザッパちゃんも色目を使ってると勘違いしたらしい。あわれ落っことされました我らが大明神、足をはじめ体中骨折、6ヶ月の重傷に。こうなってはもう万事休す。全ての予定はキャンセルに。残酷な音楽の神様が言葉責めはもう止めなさいとゆうたのか。しかし転んでも只では起きない男ですから、入院中ひたすら作曲に没頭、病室は梁山泊と化し新たな妖怪どもが続々と会見に。そして新たな構想がむくむくと沸き起こったのであったー。それはフロー&エディ闖入によって中断されていたエレクトリック・チェンバー・ミュージックの新展開。訳しますと何だーてなことになりかねませんのでこのまま。エレクトリック・チェンバー・ミュージック。うお、かっこいい響き。それがこの盤です。ホット・ラッツでのイアン・アンダーウッド氏に替わって参謀を務めましたのがサル・マルケスとゆう男。さるお方の子供で姉はジーラ、兄はコーネリアス、叔父はさるみねおとゆうのは大嘘ですけん、北テキサス大学で採譜の勉強を死ぬほどしたとゆうラッパ奏者であります。病室でわかわかわかーと紡ぎ出すザッパ氏のアイデアを次々に譜面に起こし、まー大変だったでしょう。人使い荒そうで。その怪我でギターが弾けなくなったザッパさん、伴宙太と地獄のリハビリ、舟の上の動く5円玉にボールを当てることが出来た時点でレコーディングに挑み、満を持しておりました妖怪どもと一挙に2枚アルバムを製作しました。その一枚がこれです。もちろんあのホットラッツと同じであるわきゃなし。今回の目玉は大ラッパ軍団。甲子園の応援団ブラスバンド応援団が採用しても全くおかしく無し。ただしバッター、タイミング取れなくて三振しても知らず。どぶといテーマに乗って次々と現れる刺激的な音また音。これがA面全てを占めるビッグ・スイフティ。めくるめく17分22秒。あっとゆうまに過ぎて行きます。熱すぎて触れないクールな音楽を浴びましょう。熱いじゃないか。我慢しなさい。これこそ真のプログレシブなのだからね。引っくり返してBの1.は「あんたの口」。深夜のでかブルースです。半裸ダンサーくねくね踊り付。2.は長くて曲がりくねったウエスタン・ソング。スティール・ギターはスネーキイ・ピート氏。最後はタイトル曲ワカジャワカ。やっぱしどっか人懐っこいザッパ氏のメロディ。水曜特集華麗なるセレブの欧州グルメ温泉旅行のテーマに使われても何の不思議も無し。フランスのチロリン村でいいちこ飲みながら納豆食ってるデビ夫人の顔がどアップになります。嫌ですか?嫌な人は引き続いてこの後お送りする双子虫アルバム、グランド・ワズーを聴きましょう。さらにどアップになること必定。どうやら巷では近寄りがたきと評判のザッパ音楽、なんならこれから喰って下さい。怖くないよ。

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日本盤

4/22(金)
練熟とスリル
cover
Run with the Pack
Bad Company
1976/1

シリーズ「悪い仲間たち連合」

待望のバドコ3rd登場!1stと2ndでメロメロにやられた人間にとっては正に待ちに待ったり。ぽんぽんぽんと年に1作づつといいタイミングでやって来てくれてほんま幸せや私の中学、高校とど真ん中で僕ちゃんはい、バドコ世代です。勝手なすげー期待にも関わらず聴いたらやっぱり最高。ますます夢中になるの巻。そしたら巷ではやれフリーと比べてすっぺたこっぺた、地味だなんだと形勢何やら不利。何だそりゃジャケの印象で言ってるだろプレスの連中。すげえんだぞこれ。聴いて大いに感動出来た人間はどんな音楽でもある意味その盤から選ばれた民でありますので大いに誇りに思ってもよかろうかと。悪口言うような人は不幸な人と思いさようならしていただきこちらは思い切り夢中になるのだ。1、2枚目で大成功、でっかいプレッシャーもあったろうにそれを上回る創作意欲、充実度で75年9月バンドは南仏カンヌの北グラースの町へ向かいます。スタッフは1,2作目と同じ、さらに加えて弦の魔術師ジミー・ホロウイッツ氏がタイトル曲にストリングスの魔法を。ロックの魔術師エディ・クレーマー氏が36本の指でぶばばばばとフェーダー操りイキのよい演奏を見事に舟盛りにしてくらはった。バンドは練熟の域に達してます。哀愁の男ポール・ロジャース。ほって置けばひたすら哀愁の森の奥深く蒔き割りしてしまいますところ、街のロックンロール・ポップ兄ちゃん、しかも恥ずかしがりやさん、ミック・ラルフスちゃんがポールちゃん一緒に遊ぼうよと連れ出してくれます。行きつけのハンバーガー・ショップにはいつもニコニコ、優しいけれどいざベースを持つとひょうきんな親父ボズさんが待っていてくれて、奥の厨房ではいつも裸のサイモンさんが大きな包丁でマンガの肉をミンチにしてる。あー美味いあー美味い、やっぱ君たちと遊んで良かったと3年間、息もぴったし芸風も見事に混ざってどうですカンカンカンカンと小気味良くなるピアノの調べにのってのタイトル・チューン。スリルと軽快、哀愁と三拍子揃ったこれがバドコだこれがやりたかったのだ。その前にハードロックとファンクは相性のいい夫婦、仲良くしなければ何としょうの1.重量級、音楽と共に生きなさい、はい息ますにやられなければ。ここでのポコポン・ベースにうげーとなってしまった方はここで退散、お引取り願って。そりゃもう70’sのバンドは揃いも揃ってアクの塊、欠点は長所、長所は欠点ですから、好きなら好き、嫌いなら嫌いでどうぞ。ボズさんには思い切りやって貰いましょう。2.のシンプル・マンに注目。この哀愁ど真ん中夜明けの刑事曲。そりゃもうポールさん作と思いきやこれがラルフス兄さん作。最早同化してる。私の気持ちわかってくれて嬉しいようとポールさん号泣。3.ハニー・チャイルド。4人合作のこれがバドコ・ロックンロール。正にグルーヴィン。スリルに継ぐスリル。ビタっとはまるギター・リフ、ギター・ソロに感涙。4.ははい、ぶっ飛ばした後ですからポールさん思い切って哀愁して下さい。みんな揺れて聴きますから。そして頂点のタイトル曲。8ビート。後ノリ。ああ、歌いたい。無理だ。言葉のコロコロ転がる様に喜ぼう。6.悪い仲間達のリラックスがすっかり乗り移ったロジャース氏の鼻歌ナンバー。朝靄の中で毛深い男が散歩している情景が見えます。7.ヤング・ブラッドは余裕のなせる御技か。コースターズのヒット・チューンのカバー。わーバドコがこんなことをと皆も喜んで最高位20位まで上がるヒットに。バンドもみんな楽しそう。あの声はボズさんか、やっと声出してくれたよーと感動いたしました。歌ってくれ。頼む。8.はロジャース氏節。転じて9.はラルフス節。そりゃもうロック。モット時代を愛してる人間はもうたまらん。この疾走感の中でトサカに来ながら歌うポール氏。これがロックのヴォーカルとゆうもにょだよ。くにゃくにゃになっちゃうわ。抜群の音のドラム、ぷぷぷぷぱぽぷのベースだって。最後はロジャースさん、炎と疾風逆風のど真ん中に立って歌います。フェイド・アウエイ。皆さんご清聴を。

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4/24(日)
でかいよおばちゃん
cover
Breakfast in America
Supertramp
1979

シリーズ「ヒット王」

1979年、故郷では既にパンクからNWに波が移り様々な妖怪が跋扈しておった時、70’sを地道に駆け抜けて来たスーパートランプが己のトドメ盤を出しました。その名も「アメリカで朝食を」。アルバム・チャート第1位、年間でも5位、2曲のベスト10ヒットを含む4曲のシングルを含む正にお化けアルバム。我が国での人気、これがいかばかりかはちいとも把握出来ぬ人達なんすが当時洋楽チャート番組を聴いていた人間にとってはおお完全ブレーク、スパトラの波だ波だ良かったのうって思いが懐かしく思い出されます。まーメガ・ヒットなどいかにしようが個々人が聴いて気に入らねば無用の長物ってのが音楽ですんで中身はどうかって、最高ですはい。70’sの音楽、売れたもの、特にアメリカで、は外れ無し。ほとんどラジオのみで音楽が流布していた時代、あの広い大陸を制覇するのは並大抵な中身では出来ませぬ。もちろん好みは別として内容の充実振りは音楽好きなら認めざるを得ぬかと。その最後の方のアルバムとしてもまた感慨深いものあり。音もアナログPOPの最果て、AJAや噂などと並んで人力音楽、今やよっぽどの覚悟無ければ再現出来ない、いやもう不可能かもな、の掛け替えの無い永遠ものになってしもうた。この何とも奥深いリズムセクションの音をまず堪能してください。前作「蒼い序曲」で既にスパトラ音楽は熟成しておりました。完璧なシングル「ギブ・ア・リトル・ビット」もものにした。その後、1年半、アメリカに移住してじっくりと大陸横断縦断ツアー、それで疲弊するどころかますます乗りに乗ってこのアルバムです。3枚目からのスパトラ・サウンドの上にしっかりとスパトラ・メロディ獲得、泣きのホジソン節、男哀愁デイビス節の両輪もぶつかる事無く融合、4輪駆動でどんな悪路でもへっちゃらだい。こんな英国丸出しバンドが何故アメリカで成功したのか不思議と言えば不思議なことです。嫌味無しってのが大きいかと。当然といやあ当然だけど我はブリテンじゃいふんとばかりオスマシしてますと取られちゃうともう駄目。アメリカ人は欧州コンプレックスってやっぱあるようでけっこうそれに敏感なようで。ロンドン訛りとかあるとそれだけで駄目。グラムなんかはそう取られちゃったみたいで。それでいてプログレならフロイド、キンクリは良し、ジェントル・ジャイアントはあかんみたいなこの感覚微妙だな。イギリス人もヤンキー丸出しのは駄目駄目しちゃうんでどっちもどっちですけど。要は音楽、聴いて下さいつうか開かれた部分が無いと入っていけないってことか。スパトラはあかん組の代表だったんだけど。まあそりゃそうで端正かつ気品の塊みたいな音楽ですから。どわーっとアドレナリン全開しないでどっか抑制してじっくり出して来ます。パッと聴き、うわスマしてやがるって思われたかと。ところがあまりにも良く出来た曲がために中ヒットしたドリーマーや先のギブ・ア・リトル・ビットを通して親しんで来ますとこれがなかなかかわゆい連中だってことがわかって来た。そして極め付けこの盤での素直なおのぼりさん風情。その困惑や共感が素直に出てる歌詞。で、この最高のジャケ。で悶えちゃうくらいのメロディで仲間入り決定。アメリカに行っちゃって成功したバンドは逆に本国ではそっぽ向かれることも多いけど、なーんも無理にアメリカンしとらず媚びることも無かったんで本国でも同様に指示されるつう稀有な例にもなりました。今回のキラー曲はやっぱ「ロジカル・ソング」。この女々しいやつめーとか思ってもやられちゃう(^0^)。ぎりぎりの快感ですこれは。元々のミュージシャン・プライドと言いますかそこまではやっちゃいかんってのが強くあるから出来るこの絶品の哀愁感。これももしかすると最後のものかもしれない。80’sに入るとMTVのおかげでカメラ目線の音楽屋が増えて来ちゃう。そして今に至る。ですからこの「アメリカで朝食を」を聴きます。ワラ巻き納豆の味だな。

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4/25(月)
音楽を聴く訳
cover
Summer Holiday
Ian Gomm
1978

シリーズ「パブロック部」

人生盤です。いまだにこうしてこの時代の音楽を聴いてまだまだ夢中になっているのはこうゆうアルバムが存在しているからです。音楽は音楽ですから今だって出来るはずなんでけどあまりにも環境が変わってしもうた。設備や心も含めて今後こうゆう音楽が登場することはあるのでしょうか。イアン・ゴム氏。英国のパブ・ロック・バンド、ブリンズレイ・シュワルツ第5の男。ニック・ロウ氏に続いてのポップ・マイスター。そのブリンズレイズ解散後、最初は自主制作盤として作られたらしい1stアルバムがこの「サマー・ホリデイ」です。当時私はコステロさんに始まってグラハム・パーカー、ニックさんとスティッフのパワー・ポッパーに大夢中。新譜、新譜と目を皿のようにして張り込みしてたところ、噂を聞いたよ昔の仲間イアンさんのソロが出ると。もう探し回ってありましたパイド・パイパー・ハウスに。けっこう高かったんだけどそこはかねて用意しておりました懐のキンス全て吐き出しそりゃ買ったよ。まー聴きました。我が家のアルバム擦り切れ度ベスト3に入るくらい。こうゆう曲が作りたくて何度も挑戦したけど無理無理。そんなこんなしてたらまだ聴いてましたラジ関の全米TOP40にシングル「ホールド・オン」がチャートイン。びっくりしたなもう。自主制作じゃなかったのかよ。あまりの曲の良さに自然発生的に売れたらしい。ニックさんも「恋する二人」で先にランクインしてたから盛り上がってたのだ、英国パワー・ポップが。もう嬉しくて番組にハガキ出しちゃったよ。読まれちゃった。これまたびっくり。乱文ぶりに恥ずかしかった。とまあ個人的思い出てんこ盛りなんですはい。さて盤はとゆうと。これぞパワー・ポップです。そして最も欲の無い音楽。痛快なのはパブ・ロックの人=渋いつう勝手な思い込み吹き飛ばすすこーんと突き抜けた走りっぷり。地味でも全然無いし。それでいて華美など無縁、必要な音が必要なだけ入ってます。持ち前のチャーミングこの上無い歌とギター、それが抜群の作曲センスに乗せて。むろん捨て曲など一切無し。ほんとにやりたくてやりたくて気持ちがパンパンだったからこそ出来た奇跡の一瞬なのかも。製作はマーティン・ラシェント氏。ストラングラーズそして何よりバズコックスをやった方。普通に録ってるようで音に腰を持たせさらに温度湿度を加えることが出来る人。ゴムさんと相性ピッタシでこの音が無かったらこの盤はここまで素敵になって無かったきっと。手に入れて夢中になった人はみんなこの音楽自分のためだけにやってくれてると思ってるだろうなあ。もちろん私も私のためだけにやってくれてると思ってます。各自、それぞれ、それぞれのゴムさんお持ち帰りになって下さい。一枚一枚手作りで作ってくれてます。もちろんレコード、CDで複製でそんなこたあ不可能なんだけど、音楽ならそれを感じることが可能。ただこんなんなるのは凄く稀有なことかもしれない。ゴム氏にしても運命のいたずらで売れちゃって、その後ちょっとペースが狂って、いや僅かなんだろうけど、このとことん無欲な感触を再現することはしばらく出来ませんでした。その意味でもえらいお宝。大切に大切にこれからも聴かして貰おうと思ってます。うちだけの”サマー・ホリデイ”を(^0^)。

曲目等詳細

試聴はここで(live)

4/26(火)
ガチョーン
cover
Maybe It's Live
Robert Palmer
1982

シリーズ「英国シンガーソングライター」

毎度お馴染み安いCDを手に入れたい隊推奨アルバム。現在1000円を切っております。英国男伊達男ロバート・パーマー氏の変則ライブ盤です。およそ安いCD欲しいです隊の隊員ならライナーノートとか詳しいデータ特典数々などと贅沢は言ってはなりません。例によって表ジャケ兼用曲目だけ書いてある紙切れ一枚です。ここでお約束。「収録年度くらい書けよー。」と叫ぶ。で仕方なし調べてみますとこれは80年のクルーズ・ツアーの模様が収録されてる模様。もう一枚92年にライブ盤あります。そちらもけっこうお安い値段で、収録曲はパワーステーション含む黒服おねーちゃんソング中心。えっ、そっちの方がええって?ちょと待てください。こちらには向こうとかぶらない初期の代表曲がてんこ盛りでござんす。まー2枚共行っちゃえば一番いいんすが。まずは1stからスニーキン・サリーだ。ニュー・オリンズ・ファンクにローウェル・ジョージ氏と真っ向から挑戦したキラー盤からのキラー曲。ここでは見事ハードロックファンク化。こののたくるギターはまさかエイドリアン・ブリューぴかりんか?入手データに載ってるぞ。想像は勝手だからそう思いましょう。かなりキテます。この細かくて豪快なリフ、最高。パーマーさんも最初からエンジン全開。この曲で燃えずにいられましょってなもんだ。一回、ジョージ氏存命中のリトルフィートとこれで共演して欲しかったなあとの思い募る。2曲目はシークレットからの変則カリブ・アイランドでさらっと。3.は78年ダブル・ファンから。ロバート氏のヴォーカルの特徴、左手でマイク、右手でガチョーンの引き手連続しながら歌ってるかのような美学がたっぷし堪能出来ます。4.は出た。エヴリ・カインダ・ピープル。ダブル・ファンから、何とフリーのアンディ・フレーザー氏の作とゆうAOR曲。ヒットしたんだぞ。中だけんど。名曲です。スケールがでっかい大陸海洋メロディ。堪能してください。続けざまヒット連発。5.はムーン・マーティン作ドクター・ドクター。失踪、じゃないや疾走ハードロック。ライブではこうゆう曲が一番映えます。ノリノリ。てな訳でヒットやりつくしたんで(^0^)、ここで休憩、スタジオ曲に突入。この時期何の因果かテクノに開眼、しかも相棒はゲイリー・ニューマンつう絵面で思い浮かべられない人と。やりたくってしょうが無かった模様ですんでここにも入ったのかも。で最初は6.サム・ガイズ。これがまたやりたかったのも無理は無い大名曲。2年後、よくあるパターンなんすがロッド・スチュワートちゃんにカバーカバーされちゃってヒットしたほど。それまでのメロウな伊達男振りとテクノ合体の理想型なのだ。ノエビアのCMに使われたっけ。無理は無いわ。掴みが抜群です。7.がそのニュウマンぴかりんとの共演曲。反応に困るほど仲良くしてる。ざくっと生のまま融合。8.は来ます。ガチョーン度120%。テクノからさらに一歩進んだ次作プライドに入ってもおかしく無いもの。このハイパー具合もパーマー氏の魅力の重要要素でござる。ここでの猛獣ギターは確実にブリュー氏だな。次の9.はこのCDの他は多分2枚ぐらいしか収録されて無いつう一品。高速テクノのようでサビでいきなしゼップ化する。不思議です。ラストはクルーズから自作曲。急いでトンボ帰りして来たみたいにまたライブ・テイク。異常にテンション高きニューマン合体テクノ・ブルーアイド・ソウル。全ての汗が全汗腺からどわっと。最後になって次の曲の頭だけちろっと流れる。聴きたいじゃ無いかその続き。えー、てな訳で製作方針は支離滅裂です。だがしかし妙なお得感有り。当然オリジナル・アルバム持っててはまってる人にはたまらんプレゼントだし。安いからこれから突入してもお姉ちゃん期以前のロバさんの音楽只者では無しってことがわかっていただけるかと。チョコボールの金の缶詰が当たって箱を開けた時のような気分になるアルバムです。相当嬉しいこれは。

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4/27(水)
ビコビコ帝国
cover
No. 1 in Heaven
Sparks
1979

シリーズ「GlaM」

最近レパートワとかのレーベルの今まで入手難だったものが流通しているようで嬉しい限り。レーベル自体復活したのか単なる流通の問題かはレコード屋さんじゃないんでわかりませぬがいづれにしよこれは最高に歓迎、嬉しいことであります。このスパークスの盤もそう。二度と現れることは無いかと思ってたよ。そうです、これは買いです。あるうちに。遅れて来たグラムとして登場したスパークスのテクノ先頭として復活したキモノ・マイ・ハウスと並ぶ代表盤。当時欧州を中心に大ブレークしたつうのに何故か今までCDが出回っておらなかった。プロデュースがテクノ元祖王ジョルジオ・モロダーです。そのドナ・サマーを始めとするミュンヘン・サウンドの立役者がシンセピコピコを始めたのが77年のドナさんのアイ・フィール・ファイン。その時は文字通りピコピコと寝たメロディだったけどその2年後組んだのがアメリカ人なのに何故かジャーマンな家族のスパークス。なだれ込むヨーロピアン・ジェントル・耽美・メロディ。それとピコピコ合体でこれはもう無敵です。ピコピコなんてもんじゃないな。ビコビコ。濁点付。これぞアナログ・シンセの最高快楽到達音全集。アナログシンセの音はもう自然音ですから。高木ブー氏の雷様神様が宿ってる。ぶち切りデータで変換されたデジタルものとは訳が違うぞ。予測不可能の波形の揺れ有り。それが言いようの無い音の厚みと味を。制御して何とかしようなんつうのは人間の奢り。音楽世界がソドムとゴモラになってしまうわ。まだこの時代、MIDIなんつう便利なものありませんからシーケンスの制御はゲートつうもの使ってました。音のオン、オフ、高さしか設定できず、自動でやるとしたら必然的にビコビコ、人間じゃやれないとこにたどり着いた。これを発見したんだからモロダー氏つう男、只者じゃ無し。後はシンセそのものの音の勝負。あっちいぢりこっちいぢり、自然に立ち向かう人間の努力の賜物でござる。そして人力フレーズ。はい、この盤、そのビコビコの究極盤です。いつもより多く廻してる。その気持ち良さって言ったらマッサージの名人チャン・リーが500人で一斉に体をほぐしてくれてるかのよう。肉と骨に効くぞー。その音に感動したスパークス兄弟も渾身の作品を提供してます。1曲目はあれだ、男性体内待合室でひしめき合ってるかわゆいセーシちゃんの物語。ウッディ・アレンの映画でありました。一斉に出番だーとわーわー言ってる様がビコビコにぴったし。2.はアカデミー賞の歌。兄弟には縁が無いけど雰囲気だけはぴったし。華麗なるビコビー。3.ラ・ドルチェ・ヴィータはドイツ・ディスコのど真ん中直撃の下世話メロがたまりません。歌詞も訳わからんがヨーロッパ・コンプレックスをちくちく突くよ。引っくり返してB面最初の4.ビート・ザ・クロック。はビコビコ時の刻み編。ドイツ!きちんときちんと整列して前へならへ。休め。きおつけ。これぞスパークス・ワールド。絡む人力ドラムの躍動感どかどか。5.そこへ聴こえてきたのが天上界からの甘い天使の囁き。知らない内にふらふらと誘われて甘美なる世界へ。最後到達したのはここはどこだ私は誰ってなもんで、ついに聴かせて貰うことが出来ます天国でナンバー1の曲。神様女神様総出でコーラス。おごそかにおごそかに。わー綺麗だなー美しいなあと感嘆してたら、場面一転、神様達全員で服を脱いで一斉に狂気踊り始めました。ここはビコビコ天国だったのかー。ガブリエルちゃんが弾く様に神様も弾き出してもう大変。このビートを体験せずにはいられよかってなもん。ああ、気持ちいい。これほどドラムバスドラ4つ打ちデスコ・ビートが必然でビコビコが必然な音楽は他にはありませぬ。何てたって天国一ですから。地上で聴けるなんて夢のようだわ。150点クラス、とんでもないレコードです。体内にそれは刻み込まれてしばらく、いや永遠に抜けないなこりゃ。

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4/28(木)
世界ギターの男
cover
Are You Experienced?
Jimi Hendrix Experience
1967

シリーズ「ギター屋」

ジミ・ヘンドリクス。まずはおよそギター触ったことがある人間なら永遠の羨望の人。ギターで生まれギターで育ちギターで殉職した。レコード聴いてはすげー映像見てはすげすげーCD聴いてはす、す、すげーって。これでも私、メイン楽器はギターなんすがこのお方を前にしてはとてもとても恥ずかしくて弾いておりますなどとは言えません。かすかに触ったことがありますくらいです。初めて体験したのは何時頃だろう。中学の時。モンタレー・ポップ・フェスティバルのあのファイアー点火。同じようにあれ見た人なら100%そうだろうけどそりゃびっくりしたわ。充分に異型の存在でそれは現在になってもそうであります。生国はアメリカはシアトル。ママはネイティブ・アメリカンの血をひき彼が10歳の時に他界、パパは庭師でサックス吹いたりする音楽好き。ギターをリトルジミちゃんに与えた。デルタ・ブルースから始めてブルースの歴史をどわーっと吸収、バンドも始めるが17歳の時に空軍に入隊。1年2ヶ月で足の骨折で除隊。軍で出会ったベース弾きのビリー・コックスとバンド作って音楽活動。仕事も声がかかるようになってアイズリー・ブラザース、ロニー・ヤングブラッド、リトル・リチャード、アイク&ティナ・ターナーなどのバックを経験すると。ニューヨークに行って自分のバンド、ジミー・ジェイムス&ブルー・フレイムズを始め、時は66年7月。ツアーで当地にやって来たアニマルズのチャス・チャンドラー氏。クラブで演奏してる彼ら見てぶっとんだ。思わず誘って英国へ一緒にゴー。この話、どっかで聞いたことが。あ、スージー・クワトロ嬢と同じパターンだ。で、9月に大西洋渡ったジミさん、元々アニマルズのギタリストのオーディションを受けに来てたノエル・レディング君をベースに、ジョージー・フェイムのブルー・フレームズにいたミッチ・ミッチェル氏をドラムにバンド結成。12月にデビュー・シングル「ヘイ・ジョー」を。トップ・オブ・ポップスに登場して大騒ぎ始まる。年が明けてシングル「パープル・ヘイズ」大ヒット。全英ツアーをウォーカー・ブラザーズのサポート・アクトで決行。そして5月にこの1stアルバム発売とこうゆう経緯となります。チャスさんと出合った時から彼の加速装置にスイッチが入ったのかな。そこから既に人智を超えた旅が始まったのかも。何しろトイレに行く時もギター離さなかった方と申しますから。メシ喰っては弾き、風呂上りに弾き、クソしては弾き、歯磨きながら弾き、私なんぞからしたら500年分位の分を1年で弾き倒したんだろかと。しかもきっとその度にマーシャルにシールドぶち込んでファズフェイス付けてワウワウ付けて歌いながら弾いておったに違い無し。付き合った周囲も偉い。そのままやりたいだけやらせて。まーやらせるしか無かったんだろうけど。素人のノエル氏、千手観音のミッチ氏と出合ったのも神様のお引き合わせか。このアルバム、もう既に全面ジミ世界です。3分平均の曲の中にぎっしぎしワンダーが詰まってる。頼むよエンジニアちゃん、紫色の音にしておくれとのたまわったそうな。果たしてこれはロックなのだろうかと常々感じてたりします。あくまで外観の話なんですけど。死ぬほど冷静になって聴くとカーティス・メイフィールド・スタイルのオブリガード、ディック・デイルのぶちかまし、アイク・ターナー鬼のザック・ザック・ギター、曲は加速したスタックス・ソウル、デルタ・ブルースのバックとリード渾然一体となった世界、ハチロクの体内時計、それらがロンドンの爆発ロック・スピリットで一挙にこないなったかと微かに見えて来たところで死にそうになってやっぱりこりゃジミ世界だと納得。そして何よりそれが最高のポップ・ミュージックにもなってるところが凄いぞ。パープル・ヘイズのこぶ平、ファイアーー!、フォクシー・レディ。とんでもなくキャッチーで魅力的です。この後のロック世界への影響、そりゃ大ながらまともに継承するとなるとまんまやるしかなくパロディみたいに。真の継承者は映画ウエインズ・ワールドのガース君かと思う次第。あのフォクシー・レディでの踊りで生きてるジミさんをわたしゃ見ました。

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4/29(金)
ギタア・ジャンボリー
cover
Chris Spedding
Chris Spedding
1977

シリーズ「ギター屋」

1977年にRAKレーベルから出されました英国渡り弦ギター職人クリス・スペディング氏の1stソロ・アルバムです。昨日やらせていただいたジミさんなら好き嫌いは別にしても聴いた方のほぼ120%はすげーと思われるだろうとは自信があるんですけどこの方の場合は・・・果たしてろっくす特選盤印付けていいものか。私がつけるんだからいいか(^0^)。とにかく好きな盤なんで。何が有名ってあのギター・ジャンボリーが入ってます。ロック・キワモノ・シングル界に燦然と輝く曲。ジェフ氏、クラプトン氏、ジミ氏、ペイジ氏他ロック界に燦然と輝くギタリスト総出演のもの。マネですけんど。これ私サクラダズンコですって言いながらモノマネしてるようなもんでして。ぎゃはは。どこが本人と違っているか微に入り細に入り突っ込んでいるサイト偶然見たことあるんですけど。これだからもう。別に完全挑戦して完コピしてる訳で無いんで。アルバム聴けばクリスちゃんの世界わかると思うんだけど。わかんないか。いわゆる何と申しましょうかクラシック的評価基準に照らせば素晴らしい音楽だって言われる訳無いもんでして。おそらく持ってる力の33%の力で精一杯勝負。ロック的基準だとどうか。燃える気迫皆無(^0^)。アホポンなロック雑誌だったら簡単に70点とか二つ星とかになるであらう。けしからん。転じてポップ・ミュージックの真髄基準ならこりゃ120点クラス。究極のヒポポタマス盤だっちゅうの。例えるとすれば今ならアンガールズかな、古なら笠置衆御前様の味です。この方音楽界に登場した60’s後半にはバリバリ、ジャズロックやってました。何でこうなったかねえ。ロクシー一派と付き合ったからか。何で君たちそんなヘンテコなんだ俺はまともだって言ってたらそこを通過して反対側に出ちゃって結局自分もヘンテコになっちゃった。んな感じか。そんな人にも安住の地はあるもんでそこはミッキー・モストのRAKレーベル。売れると確信して色々出すけんど結構トンデモなものばっか、それを力技で流行らせて売っちゃうとこ。正にぴったし。パンク、NWの時代になってぽこんぽこんと出て来た脱力キャラさん達の偉大な先輩にもあたります。ジョナサン・リッチマンちゃんとか。どこがいいかとゆうと・・・・・あはは、知らん。俺は好きだの世界。いやほんといいんですよ。この味。一度味わうと病み付きに。買ったらかなり繰り返し聴いちゃうこと必定。もしくは干されるかもしれんが。それこそ知らん。こうゆう音楽があるからPOP世界は天国。どっちかって言うとわたしゃいつもこっち側から音楽聴いてますんで。バイブルです。ズボンの股がみが深いところも大好き。股がみ公一。

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