今日の推薦盤一覧2002.3下 |
ヒア・アンド・ゼア 1976年作品。DJMレコードとの契約完了時にリリースされたそれまでのエルトンの歴史を総括したと言うべきライブ・アルバム。1枚はロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホール、1枚はニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンでのライブが収録されています。ロンドンでの聴き物は「ラブ・ソング」始め初期の曲の数々。リリカルなエルトンの魅力が堪能出来ます。そして個人的にはちょっとお行儀の良いロンドンより断然好きなニューヨーク・ライブ。最高に覇気の有る演奏。珍しいのが「グッバイ・イエロー」収録の「グレイ・シール」。ピアノソロでのきんどうさんエルトンの姿が目に浮かびます。そしてついに登場、朋友ジョン・レノン、彼の事実上最後のステージであり、ヨーコさんとの復縁を果たしたあのステージです。この3曲でのワクワク感は滅多に感じることは出来ないよ。エルトンのライブ盤には若造の挑戦「17−11−70」って言う素敵なの有りますけど、ちょっと物足りなかったアナログ盤から華麗に変身したこのアルバムが何と言ってもピカイチ。初めてエルトンを聴く方にもお奨めできる咽喉の手術前の美しい声の彼のアルバムです。 * |
レッド・ウォリアーズ NWジャズ界のビル・ブラッドフォード、ジャクソンさんの90年の作品です。ギターにスティーブ・サラス、プロデュースにビル・ラズウエルを迎えております。この人の音楽は、オーネット・コールマン直系の哀愁メロディとそれをぶち壊すヤンチャ坊主って感じで、例えばキング・クリムゾンの「21世紀〜」とか「太陽と戦慄」とか好きな人なら一発で気に入ると思うのですが。フリー・ジャズ系の音楽って敬遠されがちですけど、要は体の中にあるエネルギーをウタタタタタタって素直に出している点でパンクと相通じるものがあります。難しく考えずに体で聴くのが一番。ロックしか聴いていない人はたまに他ジャンルのこうゆう作品を聴くとテクニックとか、感性の面でけっこう驚くことがあると思いますよ。この人の81年の「ストリート・プリースト」は私のジャズ名盤ベスト5に入ります。廃盤なのが惜しいなあ。
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3/18(月) 素晴らしい声の持ち主、ポール・デイビスさんのベスト。78年の超ロングラン・ヒット「アイ・ゴー・クレージー」を初め、「65ラブ・アフェア」、「クール・ナイト」、「リトル・ビット・オブ・ソープ」などもうキラ星の如き名曲揃い踏み。人工甘味料でない本物の甘さを堪能出来ます。そしてビーチボーイズの「ダーリン」。こんな素晴らしいバージョンあるでしょうか。この人を聴いているとイギリスのイアン・ゴム、風貌からもロイ・ウッド思い浮かべるなあ。3人とも素晴らし過ぎるほど素晴らしいのに人が良さそうで地味で何か損してるとこ。こんな素晴らしい人ほっておくのはもったいないです。
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3/19(火) 1975年の作品。彼の1stアルバム。エドガー・アラン・ポーの小説を題材にサウンドトラックの如く展開される世界です。根がポップな人なのでインストもわかりやすくて楽しく聴けるのがみそ。このアルバムを聴いてポーにはまるのも良し。アラン・パーソンズの作品や、優秀なプロデュース作を次々に聴いて行くのも楽しい。私は「タール博士とフェザー教授の療法」が好き。小説からはとても考えつかないほどキャッチーでいかした曲です。当時はビートルズのエンジニアだったとか知らないで、ポーが好きだったもんで買ってしまったのだ。
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3/20(水) 1982年作品。レゲエの鉄壁リズム隊スライ・アンド・ロビー絶頂期に作られたこの作品。ボブ・マーリー無き後のレゲエ界で燦然と輝いておりました。彼等のサウンド・プロダクションで特筆すべきはその独特のわらべ歌感と言いますかこきりこ感と言いますか、とにかく日本人が聴いて懐かしい感じのするフレーズとリズム感。これはボブさんには無いこの人たち固有のものです。内容はやはり暗い歌が多いんですけどそのおかげで妙にほっとしてしまう雰囲気が。体の栄養になる音楽ですので食後に聴いてみたいです。駄作の少ない人たちですんで他のアルバムも超お奨めです。 |
ジス・イヤーズ・モデル 1978年作品。前作がコステロのデビュー・アルバムだとすると、これは&ザ・アトラクションズのデビュー・アルバム。4ピースのしかも、オルガンを効かせたサウンドの切れ良く、食らいつくようなボーカルも迫力満点。曲の出来もこのサウンドにぴったりで前作のアリソンみたいのを期待する人には残念かもしれんがこのアルバムにはこれらの曲でなければならなかったのです。デビュー前にはそうとう苦労した人らしいんですが、社会に対する言いようの無いうっぷん炸裂。鬼気迫りリアリティがあります。 |
3/22(金) 1979年作品。しんどかった時とかに何を聴いたら癒してくれるか思いましたら何故かこのアルバムが。この作品については発表当時緊張感が足りないとか、あまりスライド弾いて無いとか不満がかなりあって、現在もどうやって紹介しようか考えていたんですが。率直に今の思いを。 |
3/23(土) 加山雄三meetsルイス・フューレイinPARISって感じの素敵なバンド、モノクローム・セットの80年の1stと81年のセカンド。小粋で異国情緒満載、曲も良ければ、演奏の個性もピカイチです。聴いてるとくらくらしてくるほど大好き。バズコックスと共にこのバンドは深く静かに今後の音楽シーンに影響を与えることになるでしょう。試聴するだけでもその世界はわかると思うのでぜひ聴いてみて。 ずーっとWANTEDで取り上げたかったんですけど、この米盤が1stとセカンドのカップリングだとはうかつにも気が付かなかったのです。これはもう大お得。私もついに我慢できずに降参。ポール・デイビスと共に注文してしまいました。みみちんに聴かせなくっちゃ。 |
3/24(日) 75年作品。お父さんにしてみたいミュージシャン・ランキングでは常に上位に入る(笑)ロニーさん。言わずと知れた元フェイセズのベーシストです。フェイセズでの味わい深い曲の数々も忘れられませんが、やはりこの夢を実現したアルバムが何と言っても素敵。派手では無くとも身の丈に合った音楽が人の心により多く感動を与えることもあるもんだと思います。彼は病気で天上人になってしまったけど、この作品はいつもそばに置いて、勇気を貰いたい時に聴いていきたいと思います。 |
3/25(月) 新シリーズでございます。「ろっくす」の原点に立ち返って、「実力B級人気A級の人たち」を応援したいと思います。 |
3/26(火) 北米チャンピオンがBTOなら英国ミドル級王座はこの人達でございます。聞くところによりますと本国よりもアメリカで人気があるそうで、自分の国よりよその国で人気があるとゆうパターンが正にこのコーナーにぴったり(笑)。バッド・カンパニーがアマチュア・バンドご用達化して人気を獲得したのに対し、まねのしようのない手ぐせボーカルで、ああ、ミック・ラルフスがいたバンドね、くらいしか認識度が無いのが悲しいぞ。音を聴けばポップでビッグでグラマラスな音にみんなびっくりして「ビューチフル・サンデー」すると思うのですがいかがなもんですかいのう。だめかのう。 |
3/27(水) 「ストーンズ・ライブの集大成。いかにして私はブラック・ミュージックの虜になったか。興奮が君を待っている。」 私はライブ・アルバムが好きでございます。70年代とゆうのは優れたライブ・アルバムが多数出現した年代でもありまして、それらをピックアップしてみようとゆうのが今回の試み。 |
3/28(木) ”「私達LA中心部に引っ越しました。」アメリカン・ロックの猛者があくなきチャレンジの末獲得したこのサウンドを聴け!” 78年作品。最初聞いた時は、すっころびそうになりました。違うバンドのアルバム買っちゃったかと思った(笑)。フロントマンのトムさんがお薬で隊長不良で、スティーリー・ダンのアルバムで印象的なコーラスを聞かせていたマイケル・マクドナルドにフロントマンの座を譲り渡した訳何ですが、ここまで変わるのには彼らにとっても大チャレンジだったでしょう。それにしてももともとパット・シモンズさんが洗練の要素を持っていたとはいえ、さらっとやってのけちゃうとは凄いことです。当時戸惑いながらも、「ほえー、かっこいいじゃん。」って気に入ってチャート・ノートに書く時もでっかく、色付きで目立つように書きました。でも、やっぱりトムさんに戻って欲しかったのだなあ。 |
3/29(金) ”「ゴジーラがギンザほーめんにやってきます。すーみやかにひなんすて下さい。」アメリカ人だってゴジラを愛してます。” アメリカ編集の東宝ゴジラ映画のサントラ・ベストです。現代音楽とは言いながら伊福部先生の音楽は原始的パワーに溢れていて、リフもので、さらに変拍子付きともなれば、全世界のロック・ファンを魅了したのは当然かもしれません。あのフランク・ザッパも好きだったんだからなー。それにしても英語タイトルになって、かっこよさ倍増(笑)。「Showdown
on MT. Fuji (Destroy All Monsters)」だもんなー。ちなみにわしは「Japanese
Army March」が好きです。げ、佐竹と同じかあ(笑)。 |
3/30(土) ”ミュージシャンズ・ミュージシャン、リトルフィート本量発揮。ロバートもジミーもロリーも夢中なんです。” 78年のこの作品は、前回取り上げた「ラブー・ユー・ライブ」と奇妙とゆうか必然的とゆうか、同時期に出たことも有り私には兄弟のように思えるんです。特に後半、ミック・テーラーとのブルース・セッションから、サンバ化した「Feats Don't Fail Me Now」の流れが。ストーンズと同じものを食べたけど出てきたものが違いますとゆうことで、目指してるものは共通するものが確かにあります。なんてことを大学時代にクラブの人たちに漏らしたら怒られた怒られた。ストーンズは偉大でそんな訳のわからんバンドと一緒にするなですと。でもねー、本当に音楽好きがバンドやってるならスタンドアローンで音楽を作ってるはず無いし、色んなものが絡み合ってると思うんですがねえ。どうもやみくもにそれだけを崇拝してる人は苦手です。なんてことを言ってる間にもロバート・プラントはこのアルバムでのプレイが気に入ってドラムのリッチーさんをソロ・アルバムでバンドに加えたし、ジミー・ペイジやロリー・ギャラガーはツアー中はいつも聴いてたそうで、ルーツ・ミュージックを独特の解釈で自分たちのものにしているところが、親近感あったんでしょうなあ。 これまでのCD化では分割されてラスト・レコード・アルバムに入っていたミック・テイラー参加部分(夢のスライド共演!)が一緒になったコンプリート盤が出るようです。ここ。 |
ドラムス庫シリーズ ”容赦無く叩きのめされて下さい。気持ち良いです。もっと、もっと。” ドラムだけでいっちゃうくらいドラムが強力な盤をピックアップいたします。 |