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今日の推薦盤一覧2004.6下

 

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1

6/16(水)
求道
cover
Peter Green's Fleetwood Mac
Fleetwood Mac
1968/2

シリーズ「ヒット王」

70’s後半から爆発的ヒットで世界バンドになったマックも最初は路地裏のゴミ箱で始まりました。ジョン・メイオールのブルースブレーカーズを止めた三人、ピーター・グリーン、ミック・フリートウッド、ジョン・マクビーがジェレミー・スペンサーと合流してスタートです。シングルを出した後の1stがこれ。ビートルズはもうホワイト・アルバム、世はサイケを通り越してスワンプへ差し掛かろうとしてたけどクラプトンはんらが種を蒔いた英国ブルース・ブームだって絶頂期、おいおい勝手に先に行くなよって。すっかりブルースの魅力にとりつかれた野郎どもが竹の子の如くどんどん現れておりました。な中でこのマック、中堅筆頭格で登場、爆発的にうけた。何つっても双頭ギタリスト体制が効いたのかと。どちらかってゆうとノーブル、真面目なピーターさんとエルモアキチガイ、野獣のジェレミーさんとのバランス按配絶妙、ステージはさぞかし楽しくこれからマックの歴史を連綿と支えるリズム隊の二人の実力最高、スタート時で地力が頭一個飛び出てた。にしてもまあこの地味な盤がよくヒットしたことよ。パンク同様やろうと思えば誰でも出来ちゃうブルースちゅう音楽の懐の広さの中でもう徹底的にやったのが原因かな。ワシらがヒーローじゃって。既成ブルース曲の改作のオリジナルとカバーの2段構えで行ってるのですがどこでオリジナルとそうでないのと線引きしたのかいな。これ微妙。何しろ元が元じゃけん、いくらテクニックで上手に責めようがインパクトの強烈さで敵わねえだろうなあってのはやってる本人達が一番わかってたと思うのです。それでもやらざるを得なかった。やりたくてやりたくて。なら良いや徹底的にやりたいことやってやろうと。マネかもしれんが極めれば道は開かん。24時間ブルースな日々をどれだけ送ったか、それがただのコピイバンドとは一線を画すとこかと思ったりする。愛情と苦しみと熱情の盤。同時期アメリカ本国のブルースロックバンドのおおらかさとはまた違う英国ならではの生真面目さもまた魅力。えー私は噂陣容メンバーでマックの魅力にとりつかれました。その頃たしかNHKの「軽音楽をあなたに」でこの初期のもやったと思います。がーやっぱ違和感むんむん。しばらくつうかかなりずーっと積極的に聴かなかった。告白すると最近になってやっとこの時期のも面白れーなーって。理由は先に書いたことらなんすが。何たってMLとか雑誌にもそしてラジオでもろくすっぽかからなかったもんなあ。気が付けばいつのまにかピーターさん名ギタリストってことで色んなとこで書かれてたりしますがあれーほんとにみんな昔から聴いてたのかーって思ったりする。逆に今だって聴いてるのかって。噂マックだって昔はかなり無視されてただべよ。これに限らずレココレとか雑誌で最近になってようやく書かれてることが何と無しに当たり前になって平気でそのまんま自分は昔から知ってました風になっちゃうのは何かなあ。ロックファンは大体負けず嫌いだけどもういい加減そうゆうのは止めて普通に楽しんで聴きたいものです。だって洋楽なんだから細かい事情なんか知らないのは当たり前、謎だらけでそれがどんどん聴いてくうちにわかって来るのが楽しいかと。全部知ってる風じゃこれから面白くないもんな。なぞるだけの人生じゃねえ。果敢に色んな道を切り開いて行った先達に敬意と感謝と尊敬を込めて。聴かせていただきます。ずっぽりと。

曲目等詳細

試聴はここで。

6/17(木)
キャムプ!
cover
Roxy Music
Roxy Music
1972

シリーズ「GLAM!」

軽薄+消費*ハンフリー・ボガードX愛の嵐顔はパタリロ-ヒトラーのちょび髭/チャップリンのちょび髭#マルセル・デュシャン!スモーキー・ロビンソン$岸田今日子%アンディ・ウォーホール¥ピート・シンフィールド-アンソニー・プライス!シャナナ%ピンク・フロイド*下世話*通俗!ローリー〜ブテック+カサブランカ&オデオン+ロンドン。美術学校出身しかし父ちゃんは炭鉱夫、買物はユニクロな男、ブライアン・フェリー兄さんが多情なオーボエ奏者アンディ・マッケイちゃんを誘い野心と野望の芸術破壊野郎イーノと合体、目が昆虫複眼複雑怪奇プログレバンド、クワイエット・サンを挫折した中南米出身のギタリスト、フィル・マンザネラと遭遇してキング・クリムゾンのボーカル・オーディション落選の後結成したのがこのロクシー・ミュージック。せっかくこんなトンチキ(失礼!ハイパー)な連中が集ったのだからと戦略に戦略を練り徹夜連続昼寝の会議を重ねバンド名はロンドンの映画館チェーンから命名、服装及びバンド総合イメージ・コーディネイターを当時の先鋭デザイナー、アンソニー・プライス氏に無理やり(?)頼み込み、デビュー・アルバムのジャケはおっさん顔のトップモデル、カリ=アン、よーしさあ音だ。めんどくせえ一辺にやっちまおで登場はリメイク・リモデル。最初はこれで行きます後はよろしくといっせいのせでやりました。無理やりひっぱるドラム、それを煽るベース、ビブラートを拒否してるのでチャルメラに鳴ってしまうラッパ、妙にロビー・ロバートソンしてるギター、そして必死に憧れの黒い人をまねしてるうちにどこがじゃのスタイル確立したフェリー氏の喉声。おおおおと本人達もびっくり、そしてニンマリ、わしら仰天。評価の拠り所無くただ聴くのみ。好きか嫌いかだけとなりました。いざ聴くとお洒落なイメージ吹き飛ばすやんちゃぶり。かといって所々に心かき乱す必殺セリフフレーズ。ボブ(メドレー)って言ったって本当にメドレー、1ヴァースの連結、チャンス・ミーティングのSF世界にうっとりしてると50’sぷっぷくぷー。爆音#時計仕掛けのオレンジ/おフランス*テープレコーダー%踊り!白黒+総天然色}キャムプ。世間の非難と賞賛を一身に浴びてのこの大風呂敷アルバムのその大風呂敷は21世紀の現代でも22世紀の物語として有効です。まる。

曲目等詳細

日本盤(紙ジャケ)

日本盤

試聴はここで。

グッヅ

6/17(木)
どうや
cover
The Essential Electric Light Orchestra
Electric Light Orchestra
2003/4/1

シリーズ「桜の木クリニック」

世界ベスト・アルバム大賞ちゅうのがもし世界ベストアルバム協会によってバーミンガムで開催されたら間違い無く大賞受賞いたしますELOのこれ。あまたのヒット曲持つバンドですからベストも様々出ておりますが値段、曲数、内容で言ったらこれがトドメかと。あんまり長いのも別な聴き方になっちゃうし気軽に聴くとしたらこれくらいが丁度いいぞう。で、見てくださいこの曲たちを。問答無用だー。これでもかのヒット攻撃。これが楽しくなかったらはたして音楽好きと言えましょうや。こりゃ毎曲毎曲うっとりしてしまいますので仕事中BGMには不向きだあ。ドライブにはいいぞ。行楽へ向かう行きにぴったしのフェスティボー気分るんるんになれます。ジェフ・リンの夢結晶のエレクトリック・ライト楽団。こうして聴いてみますとほんと彼のワンマンバンドにあらず。様々なリトルヘルプの積み重ねで魅惑のサウンドが出来てること痛感いたす所存。最初のブレーク時に大活躍の女性コーラス陣。英国伝統トウシロウ風味満開その辺のオネーチャン連れてきましたコーラス。格調高きお芸術になるのをここで完全阻止。それをゲリー・グルーカットおじさんの裏声コーラス。甘美の極み、藤山甘美です。そして全編を通じて支えておりますベブ・ベヴァンのドタコン・ドラム。この音じゃなければ弦を迎え撃てませぬ。リチャード・タンディのきらきら鍵盤ももちろん。そして楽団の楽団たる所以、オーケストラ弦の皆さん。ルイス・クラーク氏によってクラシックちゅうよりブロードウエイの弦楽団化されて上へ下への大活躍、高いところは華麗に低いところはダイナミックに。これら脇役陣の縦横無尽の活躍無ければ真ELOであられましたでしょうか。そして彼らの最大偉かとこはどこかー。それは結成当時のクラシックとロックの融合ってゆう壮大な目論見を鬼ロイ・ウッドの脱退時にすっぱりと捨て去り英国歌謡曲に徹したとこじゃないかと思っております。結局は一番偉いのはクラシックだーてな世間の行き着くところの結論に真っ向から反旗を翻し、とことん下世話に親しみやすく。オーケストラをばぱっくり飲み込んだポップス世界。偉いのうクラシックにも尊敬を払ってなどとゆう物知り分別親父に褒められる事無く愛され道まっしぐらで、やだねーこんな使い方してってところが大好き。ロック&ポップは偉くなったらおしまいだー。えー、この盤に関しましてはショウダウンとか入ってないじゃんとかご不満もおありでしょうが、突き詰めていこうとすると足りないところが出てきますのも最高のベスト盤の条件であります。これだけ買って終わりじゃなくてもっともっとの続編へ。さあオリジナルアルバム、最初から聴いてみようっと。

曲目等詳細

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6/19(土)
おらいらえ
cover
Gone Troppo
George Harrison
1982/10/27

シリーズ「トルズを聴こう」

嘘だろー。あちこち覗いてみたらこの盤評判悪いじゃないすか。才能が枯れたとかえらい言われようで。嘘だろー。最高じゃないですか。わたしゃこのゴーン・トロッポ、ジョージはんのベスト3に入るほど好きでっせ。何てったってお菓子みたいなタイトルでっせ。ありゃトッポか。それに見てくださいこのジャケ。ボンゾドッグのラリー「足」スミスさんが作ったんだよ。かわいいよなあ。そうですかわいいんですこの盤。それに優しくって楽しくって。あれでっせなんつったって「オライラエ」入り。バンディッドQです。テリー・ギリアム世界一うきうき映画のラストシーンで流れてもう鳥肌立つやつ。モンティでパイソンな人たちとのお付き合い絶好調、人生楽ありゃ苦もあるさ蜘蛛が苦手はやいづのはんじ雲が左手下はトロント・コンサートてなもんで同じ楽なら笑ってそんSONGてなもんだ。前作ではあまりの横槍にプッツンしかけたジョージさんもさっさと気持を切り替えて、まあヒットしたのもあったんだろうけどもうすっかりペース取り戻して80’sサウンドのドハデな誘惑にも負けずしっかりとこんな楽園サウンド作ってしまいました。プロデュースはテリー・ギリアム映画でもお馴染みピカチュウ・パーカッショニスト、レイ・クーパーはんとフィル・マクドナルドさん。パーカーさんはエルトン・ジョン・バンドで大活躍の人す。その他この楽しさに全く似合わないジョン・ロード髭さんとかゲイリー・ブルッカーはんとかも参加してる。もう何のかんの言わずにこの楽しさをとことん楽しみましょう。こんなに楽しいのに全然宣伝活動しなかったのもあってセールスでは大完敗。そりゃもう悲惨を通り越して笑っちゃうほど。ええじゃないすか。そんなことどうでもいい。この82年にこれ作ったって奇跡的なこと。百年殺しで楽しみまくっていやーいいよなこの雰囲気。つい手にとって聴いてしまうよわし。
とゆうことでこの後ジョージさん、珍しく長いお休みに入ります。映画が面白くなっちゃったようで。そりゃ面白いわ。

曲目等詳細

日本盤(但しCCCD)

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グッヅ

6/20(日)
苦境の岩
cover
Rock in a Hard Place
Aerosmith
1982/8

シリーズ「ブギー兄弟」

どんなにすげえバンドにも苦境の時あり。色んな意味で時にはまってやること全てはまって来たエアロも最大の危機に直面してしまいました。バンドのもう一つの要、ペリーさんを前作で失った上に今作ではリズム隊の一翼としてグルーヴを担っておったブラッド・ウイットフォード氏まで脱退。やべえよなあ。代わりに前作でも助っ人してたジミー・クレスポ、リック・デュフェイ両氏を正式メンバーにして貰ったものの固まるまで盤出したく無いなあ。と言っても既に2年半経過してたし何やってるはよだせやーとのレコード会社の冷たいお言葉も多分。ケンカ別れしたジャック・ダグラスさんに頭を下げてもう一度プロデュース依頼してさらにボン・ジョン・ジョビいや逆だの伯父さんトニーさんをエンジニアに頑張って作りました。トニーさんって言うと私なんかトーキング・ヘッズの1st思い出しちまいます。どこに効果が出てるかわかりませぬがさすがジャックさん音に凶暴さ復活。は良いんだけど。作るのに150万ドルかかったそうでやっぱ難航したのか。音楽ってちと弱い時は録り直し録り直しになるか曲自体がどんどん長くなって終わり時失っちゃうかどっちかなんす。問題の両ギタリストは無難に納まろうとするも微妙にやっぱノリが合ってない。それは無理無し。長いことかけてライブでバンド全体の一体グルーブを作って来たのだもの。そうは簡単には。ブラッド、ジョー二人が抜けて平気だったら逆に変です。ならこんなんいらんかと言うとそこは地力が違う。前作で書いたのと同様、エアロ節にやられた身にはたまらん曲も。ってしばらくこれ書かなきゃならんのも辛いが。まず1.です。じぇえええええええる、ベイっ!!のベイっ!!ってとこに小判100枚。アダモちゃんじゃありません。これはベストに入れたって全然おかしくない曲じゃ。そして2.ライトニン・ストライクス。こ、このタイトルはライトニン・ホプキンス爺の盤思い出しちまうじゃないか。関係有る無しやリフが最高。うーんどっかで聴いたことあるが。そして5.。ミュージカル・スタンダードのこれ、まじ素晴らしいです。デビッド・リー・ロス兄もそうだけどハードロッカーのジャズは実にはまる。うんこれ聴くだけでも1000円分くらいは出したい気分。この路線で爆発すればそれはかっこいいけどそうはいかんわなあ。エアロだし。後は8.のタイトル曲。シャッフルブギ。でもギターがジョーさんならここで絶妙の突込みが。いかん。んな事言っちゃ。9.にかろうじて残ったファンクもはまる。でもリズムがブラッドさんなら。ああ、いかん。しょうがない。82年ですから。世の中まるで正反対方向に向いてる。この後コロンビア、クビになり長い沈黙に。長いキャリア、きっと休息も必要です。バッテリー満タンになっての復活を誰もが待って。

曲目等詳細

日本盤

紙ジャケ

試聴はここで。

グッヅ

6/21(月)
三等恋愛
cover
Stacked Deck
The Amazing Rhythm Aces
1975

シリーズ「うえす塔こうす塔」

また極上な人たちに出会ってしまいました。アメイジング・リズム・エイセス。ヂューク・エイセスぢゃありませぬ。米中堅西海岸音バンドでオザーク・マウンテン・デアデビルスと並んでしまった素晴らしさ。長い名前まで似てる。初めての遭遇は75年に14位まで上がった1.のサード・レイト・ロマンスってシングル。これは好きでした。トム・ジョーンズのカバーまで大好き。しかし全然LPが売ってなくてそれっきりになってしまった。30年近くなってそれに遭遇出来るとは。何とか生きてきて良かったわぁ。出身はテネシー州メンフィス、おおプレスリー、おお、サザンソウル、74年にジェシー・ウインチェスターのツアー・メンバーだったベースのジェフさんドラムのブッチさんが唄ギターのラッセル氏、鍵盤のビル氏、フッカー氏、ドブロのバリー氏と結成、75年にこの盤でデビューいたしました。音楽は端的に言えばカントリーロック。イーグルスのライバルだけどオザークス同様出身が西で無いスから無理やりウエストコーストって訳にも行かず本邦ではさっぱりの人気。ルックスが親父3倍掛けちゅうのもあったけど。しかしびっくり極上の音楽です。ザ・バンド級、彼らへのアメリカ本国からの回答って言いたいくらい。元々わたしゃどカントリーが苦手。でもこの人たちは違うぞ。ギターに合わせてぺこんぺこんドラム叩いてるようなやつとは違いリズム・セクションが粘り、ファンキイって言っても良いくらい。だもんでバンジョーぱらぱらぽん鳴ってるのでも何じゃこりゃとならずロックだ。そして最大の魅力、やっぱ唄だなあ。この声は百万ドルです。150年寝かせたバーボンウイスキイの香りがするぞ。嗅いだ事無いけど(^0^)。その声で歌われるスローナンバー、これがまたたまらぬ。是非入手なさって最後の「カウボーイの王様」って曲、聴いてみて下さい。イーグルス「ラスト・リゾート」に勝るとも劣らない涙腺満塁ホームラン逆転勝ちなの。そのほか全曲聴けば聴くほどくーとかうおとか言ってしまう名曲揃いで、特にLPではB面初めとなるアメージング・グレース(彼女のいっちゃん好きな曲だった)なんかバンド名の由来になったのかな、その超有名曲を織り込みつつまったく別の曲に。鉄壁コーラスと塩辛声で。前記シングルの「三等恋愛」はトム・ジョーンズがカバーしたと申しましたが暑苦しい曲ではけっしてありません。ドクター・フック、ジミー・バフェットみたいにちょっとトボけてて愛すべき歌を歌って、あれですもし聴いていたら英国のブリンズレイ・シュワルツの連中はさぞあせったことであったろうなあ。ど本場でこんなど真ん中アメリカンやられたらかなわねえなあって。何とかこうしたいと思ってたことをいとも簡単にやってる様に見えて眩しかったのでは無いかと。人生アルバムチャート入り。もちろん現在初登場1位★付。

曲目等詳細

試聴はここで。

6/22(火)
愚かなの我が恋
cover
Tokyo Joe〜ザ・ベスト
ブライアン・フェリー&ロキシー・ミュージック
1997/5/16

シリーズ「GLAM!」

世界の伊達男ブライアン・フェリーのためのためだけのベスト・アルバムです。何をどう間違ったかキムタクのドラマ「ギフト」に東京ジョーが挿入歌採用でMore Than This: The Best of Bryan Ferry and Roxy Musicつうアルバムの中からプット・ア・スペル・オン・ユーを件の東京ジョーに差し替え差し替えたその曲タイトルをアルバム名にして日本独自ジャケットで発売されました。本人によろしいでしょうか?と問うたら「ええよええよ。」と二つ返事だったらしい。ここでかねてからの疑惑浮上、フェリーはんは果たして伊達男、お洒落人間なのか?と。普段はユニクロでいやイギリスの古着屋で買った服を無造作に着て頭ぼさぼさちゅう噂有り、この盤のジャケも気取っているものの何か似合っておりません。いかにして私がアヴァロンに至ったかのこのCDの魅力もそこにあるような気がいたします。気取りと照れ、目一杯スカシテみせようとするものの女に惚れっぽくて一生懸命尽くすもあっけなく振られて「ふ、恋なんてこんなものさ」なんて言ってみるくせに髪はボサボサ目は涙目、発表する作品は嘆き節満載と素性バレバレ。してみると世間をあっと言わしたフレッシュ&ブラッド以降の大お洒落路線もようやくそんな自分をわかってくれたのねの奥さんにスティーリーダンのガウチョを聴いてる時に「ああ、俺もこうゆう音楽出来ないかなあ」「貴方だって出来るわよ自信持ってやってみなさい」とゆう会話の結果かと想像してしまいます。そしたら出来ちゃった。もちろんちょっと変人だけど良い人間の友人、フィルさんとアンディさんの協力があってのことですが。人と自信を持ってさらに作った「アヴァロン」、そしてその路線でさらにわがまま進めたソロ作の「ボーイズ&ガールズ」そりゃあ見事です。曲の出来もサウンド・プロダクションももう完璧今でも聴いてて惚れ惚れしちゃう。やったぜこれだとその路線を継続のその後のソロ作が最初にやったやつのあまりにも見事なはまり方のせいでどうしてもそれに追いつけず残念なんですけどその結婚ボケ丸出し(^0^)からもそろそろ突破しそうで。随分長いことかかりましたが。この盤で言うと9まで、あっけなく過ぎ去ってしまう伊達を気取ってズンドコしてた時期、これは相当魅力的だったんです。他の誰にも真似出来ないものだった。若さゆえの勘違い暴走だったかもしれん。しかしこれを親父の確信を持って今後超ズンドコして欲しいぞとゆうのが私の希望で。孫も喜ぶぞきっと。いるかはわからんが。はは。みんなあの顔か?

「モア・ザン・ジス」from Avalon
しばらくは浮かれてたとしても 本当に理解できたとは限らないんだ
世の中のことを気にせずに 僕は学んでいきたいだけさ
海の潮の流れは なぜ戻って来ないんだろう
これ以上は もう何もわからない
これ以上は あと少しだけ教えてくれ

このCDには今までのロクシー、ソロ作のジャケット一覧、そして歌詞、対訳がついております。

曲目等詳細

試聴はここで。

グッヅ

6/23(水)
スワンプ・ファンキイ
cover
Tony Joe
Tony Joe White
1970

シリーズ「南部鉄道」

ぐわWANTEDしようとアマゾーンさん見たら廃盤扱い。この前まで有ったんだけど。もうやる気満々だー。試聴リンクでは出来るとこ、リンクにはベスト盤(この盤の2,10が入ってる)張っておきますんで堪忍してぇ。トニー・ジョー・ホワイト。LA生まれのテキサス育ち、一般的にはプレスリーのポーク・サラダ・アニーの作者として知られてるかも。この盤は3作目でこの後英国に短期滞在中に4.のグルーピイ・ガールがヒットいたしました。CDに針を落としたとたん出てくるはスピーカーがビビるほどの声。ビーフハート船長以来の所業です。その野太い声でひたすらファンキイ・スワンプをかましてくれる。南部の渋いイメージとはちと違うノリ。オーティス・レディング・ミーツ・スライ・ストーンって感じかな。8ビート基調ながら裏にいつも16の影があるのです。なもんで8.のような瞬間レア・グルーブなものも。知らんかったですけど今頃になって本邦DJや渋谷の方にいる人たちの間で人気が出たらしい。はともかく、これでヘッドバッキンしなけりゃ嘘だあ。そしてこのノリノリは生ギター弾き語りのやつでも継続されるのです。それほどファンキイな生ジミヘンみたいなトニー氏のギタア。カッティングで煽ってリズムがそれに答えてガンガン高揚していくと。プロデュースは本人とビリー・スワン氏。ビリー氏は自らもアイ・キャン・ヘルプちゅうおとぼけファンキイなナンバー1ヒットを持つ人。クリス・クリストファースンのツアー・バンドのバンマスでもある方でこの盤に参加してる連中もマッスルショールズ畑、クリス・バンド関係の人たちであります。まあその演奏が熱いこと。特に件のヒット、グルーピイ・ガール、これはきっと一発で気に入ってもらえるかと。そして7.のハード・トゥ・ハンドル。どっかで聞いたことあるタイトル。そうですオーティス・レディング作で一番最近ではブラック・クロウズでヒットしたあれです。これなんかまあ狂喜乱舞だー。ブーム・ブームなんつうのも。入ってます。ブギー大王ジョン・リー・フッカーの18番。これをここまで決められる人はそうはおるマイナー。聴けばこの人の曲をプレスリーが思わずやってしまったのも大いに頷けるのでは。臍下三寸丹田からもこもこもこおっと熱いものがにわにわにわっと湧き上がって来た来た来たああ。もう大変。

曲目等詳細

試聴はここで。

6/24(木)
ラブ・ボム
cover
Love Bomb
Lynsey de Paul
1975

シリーズ「女の道」

ついにこのラブ・ボムも入手出来ました。涙。リンクいたしました某○ワーさんでも待てばCDがゲット出来そうなんすが待てなくて遠くのお店で中古アナログをネット注文。アメリカ盤だったけど。いや嬉しや。こうゆうことだけは昔からマメなんだよなあ(^0^)。えージェット移籍後2枚目の盤。ジャケはいつものようにいやいつもにも増してセクシイ路線。これじゃ恥ずかしくってレジに持ってけないじゃんかよう。スケベ親父だぜ。裏となると大笑い。ハアト・マークが爆発してます。そのままやんけ。演奏は前作に引き続くリンジイ・バンドの皆様、プロデュースもリンジーさん自身で行っております。いやまますます絶好調、前作が100点なら今度は120点、1stに続くお化けアルバムす。出だしからびっくり。キーボードがステューリーダンしてる。ダンしてるつうてもダンさんは嘘つきケイティの頃すからダンさんより先にガウチョしちゃった。ほんとにこれ75年作かいな。2.はシュビデュウエイ・デュビホウちゅう凄い原題。はは。さすがに邦題は甘い囁きとなっておるようですが、ここはやっぱシュビドゥで。11PMかー。曲は何て言ったら良いか既にバカラックさんから飛び立ったリンジーさん節スローです。めめめ名曲。そして3.タイトル曲恋爆弾。トム・ジョーンズ氏のセックス爆弾つうボム・ソングに対抗してその25年前に作られた曲。えー曲中でも爆発します。ぼーん効果音入り。フィラデルフィア・ソウル超大作。ストリングスきらめきワウギターきゃぽこん。めめめ名曲。4.ドリームス。スティービーニックスさんとは無関係。メロディだけ歌ってればそれで良いじゃないかってくらいのいやもうメロディアス曲す。間でカーペンターズもかくやの一人多重コーラス。女トッドラングレンだなや。めめめめ名曲。5.クリスタル・ボール。ボッサノヴァ調のコケティッシュ小粋ナンバー。木星と土星で自分の人生を計画して御覧なさい。宇宙の法則で形作られますがけっしてそのようにはなりません。水晶の玉で星を占っても未来は良くなりゃせんよつう歌詞で。占い嫌いだと思われます。B面に入りましてハグ・アンド・スクイーズ・ミー。これが各ベストにも必ず入ってる超名曲でしてまー。ハグ・アン・スクイーズ・ミー、ナイス・アン・イージーとサビ。いつもそうだけど韻を踏んで実にメロディにのる歌詞。これはきっと歌詞と曲同時に作ってるんだな。そのまま読んでメロディになっちゃうんじゃないかと思われるほどです。羨ましい才だなあ。CDだと7.の愛に飢えて。レゲエ初登場。洗練レゲ。クラプトンはんのアイ・ショット・ザ・シェリフのカバーが74年ですからこれはすごい早い。ジャメイカ本国でもまだまだ田舎丸出しレゲの時代だからもう目が点になります。8.貴方は私の人生で最高に幸せな日。カーペンターズ&バカラックぽいかな。ユーのところで一人コーラス、ところどころで多重コーラス。これが効いてる。あとピアノ。たんたんたんと。珍しく地声気味に唄ってます。やっぱりディオヌ・ワーウイックさんと似た味かも。9.ここでCDだとウー・アイ・ドゥに続くスペクター調曲、ノー・オネスティになります。これも名曲だけど米盤レコードではセントラル・パーク・アレストに。アメリカだから合わせたのね。これがまたフィリーソウル大作。ホール・アンド・オーツのリッツ・アルバムの空気思い出し。途中のコーラス、セリフ部分では完全にカーディガンズしてるのにびっくりさらにコーダではルイス・フューレイの世界になります。こっれはとんでもないことだ。なんてことだ。鬼気迫るアレンジではないか。サイレン鳴り響くし。そしてアルバムでは最後のシーズン・トゥ・シーズン。ここでまた仰天することに。またレゲ曲なんだけどグレース・ジョーンズしてる。スライ・アンド・ロビー・リズム。本人たちもまだ発明して無いのに。さらにダンのガウチョ化して。まだやってないのにー。恐るべしとしか言えません。あーたそんななりして世間を騙してるけど実はタイムマシーン持ってる未来人じゃないんですかーって叫びたいぞ。75年にこの音とは。まったくこんな凄い盤がすんなり手に入れられない世の中、どうかしてます。是正勧告発令じゃ。まず見かけましたら何は無くとも買っておかれること強力にお奨めいたしますです。はい。

曲目等詳細

試聴はここで。

6/25(金)
殺しすぎ
cover
Overkill
Motorhead
1979

シリーズ「ヘビメタ虎の穴」

さてラリー・ウォルス氏失踪後、一人のギタリスト加入するもすぐクビにしフィルシー・アニマル・テイラー加入、ここにレミー、アニマル、ファスト・エディ・クラークとゆう黄金ラインナップが揃い踏みしたのであったー。無事1stアルバムがチズウイックからリリースされたがその後のツアー中にアニマルさん暴れてお手手負傷、4日間でツアー中止、チズウイックともモメて活動出来なくなっちゃった。でも野獣の神は彼らを見放さずキラキラ輝く英国の至宝ブロンズ・レーベルと契約、この殺し過ぎアルバムを製作するのね。さー練習だ。あ、すばやくレミーちゃんアンプのヴォリュームを10にしました。轟音です。くそやりやがったなとアニマルさんも10にさらに凶悪な歪みをギターにかましました。エディちゃんはとゆうと・・ちょっと待てと退場、腕立て伏せ100回こなして腕が2.5倍にパンプアップ、おお音3倍速度2倍だー。朝から晩までそんなギグいつのまにかこんな音に。メタルに接近パンクに融合、しかーしこれはモーターヘッド・ハードドライビン・ロッケンローだぜ。の唯一無比Sのスタイルがここに登場です。かゆみなど一っ飛びー。そもそもレーベル移動の間隙を持って出たスティッフ・レーベルのコンピ、バンチ・オブ・スティッフ内の新ヴァージョン、ホワイト・ライン・フィーバーでそのスタイルが初めて登場、私がモーターヘッドに初遭遇もその曲であります。パブ・ロックからそのままエナジー上昇の曲群の中にあって一際目立つそのオールド・ハードロック。燃えたぞ。その時点でアナクロだなあとか思いながら嬉しくて嬉しくて。太陽にほえろ地下ゴーゴーバーの狂乱が眼前にそびえ立ったのであったわ。これだっと掴んだそのスタイル、存分にとぶちかますにはと白羽の矢が立ったのは何とジミー・ミラー氏。ストーンズのプロデュースをしてたお方。よくぞまあ引き受けた。彼の元で録音前にしばし座禅を組み、もしくは三日三晩どんちゃん騒ぎをしてエナジー120%に到達したとこで一発録りだ。でこの音が出来ました。この音です。ともかく荒々しく生々しい音質。ジミーさんどーんと受けてよくぞやったぞさすが。たまりにたまった思いを込めた曲もどハードしかもキャッチーな名曲ばかり。オーヴァーキルです。速度上昇し過ぎて2ビートヘビメタカントリーになってしまいおった。ラスト終われません。まだ足りないと殺しても死なないオバQとなってエンドレス。ステイクリーン。肉に食い込むリフ。何か青春だ。野獣に青春があるかは知らぬが青春。ベースソロです。勢いでやったもののあまりにバッチリはまったのでこの後このフレーズをライブでもしっかりそのままレミイちゃんはやる。意外と律儀(^0^)。ギターソロはライトハンドなどやってる暇などありません。噛み付いたら離さないのに必死。姉になりたい。お友達フィル・リノットもかくやのベースギター・フォークギタア奏法。これも青春。なぜ姉になりたいのか不明。ノークラース。シャッフルだ。ZZトップを蹴り倒すか。歌うは「だまれっ。お前の声はでか過ぎる。」。それはお前だっちゅうの。ダメージ・ケース。左右から鉄のコブシでフックのイントロ。ぶっ飛ばされてもまだ殴るのは反則です。ここでこうしてこうなったのイントロのメトロポリス。とてつもなく生き抜くには大変な大都会。その中で3匹の獣が放たれました。もうどうなっても僕は知らないよ。

曲目等詳細

日本盤

試聴はここで。

グッヅ

6/26(土)
ファブ
cover
Cloud Nine
George Harrison
1987/11/2

シリーズ「トルズを聴こう」

5年間のご無沙汰でした。音楽への意欲をちと失っていたジョージちゃんがついに立ち上がる時が来ました。今回は相棒がいます。お友達になりましたELOのジェフ・リンさん。相性合い過ぎ。ジェフ・リンさんと言えばビートルズ・フリークで有名、自らのヴォーカル・スタイルもジョージさんとロイ・オービソンそしてジョン・レノンの合体スタイルじゃけん。さらにこの時期ELOの活動をひと段落させてプロデュース業へ転換、別な意味で新たな黄金期を迎えようとしてた時だったのです。な二人が組んだのですから無敵状態、さらに助っ人に朋友エリック・クラプトン、リンゴ・スターさんとどうしましょう。全曲捨て曲無し。ファブなんてビートルズ好きにはたまらんプレゼントもありで。久しぶりの大ヒット。ジョージ復活だーと皆で大喜びいたしました。私もジェフさんの大ファンそしてもちろんジョージはんの大ファンですから大喜びなはずなんですがどうも奥歯に物が挟まって取れないよう。これで良かったんだけど良かったのか?ジョージ・ハリソンと言えば天下無双の自分サウンド・メイカー。どんなにアルバムが売れなくても今までひたすらその時その時自分にベストのサウンドを作って来た人ではなかったのではないでしょうか。ところが今回は。確かにはまってるけどこれは明らかにジェフ・リンの音楽だわ。聴いてるとどっちがどっちだかわからなくなる瞬間もありで。ジェフさんもジェフさんで、例えばトッド・ラングレン。彼はよく人のプロデュースするとまんま自分のサウンドにしちゃってトッド・ファンはともかく大喜び、しかしされた側のミュージシャンのファンは複雑で頭の中???になってしまうとゆう。しかしトッドさん、自らが敬愛してよくわかっているミュージシャンをプロデュースする時は自分のスタイルをけっして押し付けません。いや録音スタイルはあくまで自分流でそれで必ずケンカ別れって結果に終わるのですが音楽の方はバックアップに徹してその人の一番良い所を引き出して大成功に導く次第。ところがジェフさんと言えば、うーん、実は不器用なのかもうどんな大物さん、尊敬してる人に対しても思いっきりジェフリンサウンドで。当然その諸作はそれぞれかなり似た音楽になってしまうことに。ビートルズの復活シングルでももろやっちゃうとこが凄い。ビートルズ大好き深く理解しているけど今はそれから卒業してすっかり自分自身の音楽になってしまってるってことに気付いているかどうか。さっきのファブにしてもドラムのロールとかニヤリもんだったりしてさすがだけどなあ、リンゴのドラムもデジタル化しちゃっててジェフさんの素材化、手のひらの上でコロコロなんだよなあ。これロイ・オービソンのミステリー・ガールの時はこんな風には感じなかった。それはロイさんがあくまで歌手としてのスタンスでその貫禄の上で音楽はお前に任せたってとこがあったからかもしれん。ジョージはサウンド・メイカーだから、どうにも納得出来ません。あのゴーン・トロッポでパアっと開けたユーモア夜明け路線はいったいどうしたんだろうと。それにしてもこれがねえジェフ・リンさんにジェフリン化された方はことごとく喜んじゃってるって不思議な現象も有りで。よっぽどジェフさんの人柄が良いのか皆が実はELOファンだったか。とにかく不思議なことです。ってこれが奥歯に挟まっているもんなんですけど、この盤だけ何も考えずに聴けばとにかく名作には違いないと思います。てとこが実に困ったとこなんだよなあ。むむむ。皆さんはいかがお思いでしょうか?

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日本盤(但しCCCD)

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グッヅ

6/27(日)
かみ締めた
cover
Done with Mirrors
Aerosmith
1985/11

シリーズ「ブギー兄弟」

そして3年の月日が流れました。帰って来ただよあの二人が。ジョー・ペリー、ブラッド・ウイットフィールド両ギタリストの復帰です。レコード会社もゲフィンに移籍。ゲフィンつうたら銭の香りが漂う会社でだいじょぶかなあと思いながらもまずは心機一転めでたいめでたい。プロデュースはゲフィンつながりでテッド・テンプルマン氏。西海岸の名物プロデューサーでヴァン・ヘイレンでハードロックでもとにかく勢い切れのある音を作らせたら天下一品のお方。みんな大喜び、期待をこめての1曲目はジョー・ペリー・プロジェクトでお馴染み「熱く語れ」。そうそうこれだこれだ、ワイルド・スライド・ギターがびゅーーーん、リズム・ギタアががっしがっし。遠慮無しのぶっといギターサウンドこれがエアロの核だよなあと。タイラー氏の唇も余裕を持てて嬉しそうだ。後半ドロウ・ザ・ラインのリフまで飛び出してあこれがこの盤のテーマなんだなと。いつもながら中身を的確に現したアルバム・タイトルであります。”鏡で写してやってみた”。5人が再び集い、自分たちが何をやって来たか何が出来たかをかみ締めるような音が続きます。まずは曲作りは2の次でがーんとやるのが目的。でありますから往年の絶頂期のような勢い、キャッチー両方兼ねそろえたような曲はちょっと無し。その代わり演奏は凄いぞ。ぐをんぐをん。シングルは先の熱く語れと5.のシーラ。シーラ、ガボテン島みたいなリフで笑っちゃうけど残念ながら両方ともヒットするって訳にはいかなかった。アルバムは39位まで上がってさすがでしたが。演奏面での強烈さに比べてタイラーさんの歌がちとばかし息切れ気味なのが心配だけど何はともあれこれで準備万端。何かが起こる予感ぷんぷん。翌年、ランDMCによる”ウォーク・ジス・ウエイ”のカバー登場。若い衆の後方支援で一気にシーンのど真ん中に再び躍り出て、さてどうする今度のエアロスミス離陸のテーマは?。

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日本盤

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グッヅ

6/28(月)
丘から来た男
cover
Man from Wareika
Rico
1977

シリーズ「れげ」

ついに日本で再発されました。リコことリコ・ロドリゲスのワレイカから来た男。リコと言っても東尾ムスメさんではないリコさんのこのアルバム、英国レゲエの金字塔だけではなくすべてのレゲエ・レコードの中でも一際輝くマスターピースであります。初めてレゲエのCDを買おうと思ってる方、もしくは既に買ったことがあるもののどうも辛気臭いなあってイメージを持たれてしまってる方にこそ聴いていただければと思うアルバムなのラブ。リコさん、34年ジャメイカ生まれ。彼の国の誇るトロンボーン吹き。実はジャメイカにはもう一人誇れるトロンボーン吹きがおります。その名はドン・ドラモンド。一回り先輩で同郷同学校。そのドンさんはスカタライツのオリジナルメンバーとしてスカ創世記に大活躍、ジャメイカの音楽シーンを引っ張る形となります。一方リコちゃんは60年代に入ると英国に渡りもう下積みに次ぐ下積み、ようやく自身のレコードを出せたのが77年のこの盤とゆう次第。以後69年に早逝したドンさんの遺志を次いでスカタライツに参加、そして79年にはあのスペシャルズのメンバーになって若い衆にスカオリジナルの気概をぶち込む優しいおじさんとなって。来日時お姿拝見させていただきました。暴れまわるメンバーの後ろで超然とぶっとい音をぶおぶおっと。凄かったなあ存在感。さてこの盤、とゆうかリコさんのアルバム、私聴きたくてずっと探しておりました。たまらん我慢できーんとなった時に出ました日本で。快挙です。しかも大量ボートラ付。この次に発表される予定だった「ミッドナイト・イン・エチオピア」からのと12インチシングルから。まず食い付きたくなるのがキンクス、ユリアリガットミーのカバー。いやもうこれは(^0^)。世界一オポンチなガットミー。キンクス・ファンの人が気になって買ってしまったら頭が固かったら大怒りかも。レイさんは絶対喜ぶと思う。キンクスの曲のとぼけた魅力をこんな形でも出せます。そしてジャズ名曲テイクファイブ。全然5じゃなくなってます。これが良いぞーっ!。ぶばばばっとメロディが染みることって言ったら。最後のスターウォーズも楽しかー。ってとこから入ってあららどうしたんだろうすっかりはまってしまってるのは本編のワレイカだ。このどっか懐かしい日本の風景を思い起こさせるメロディ、パコポンポコペパンとなるパーカッション共々彼の国で培われて来た宗教ラスタファライの音楽ナイヤビンギの特徴らしいんだけどこれがまた。日本でスカが愛される理由の一つがこれなんじゃないかと思ったりして。また日本の音楽の可能性もここにあるんじゃないかと逆に教えられたり。バックアップするミュージシャンはリズム隊にスライ・ダンバーとロビー・シェイクスピア。レゲエのレコードの62%で弾いてるじゃないかと(当社調べ)思ったりする鉄壁リズム隊。そして長いこと共に英国で苦労してきた盟友たち。商売化抜きで真摯に音楽に向き合う姿が自然とこちらにも伝わって来てこちらも澄み切った心にさせて貰えます。また思想背景なんか考えずとも何とも言えんこの心に涼しい音楽。エアコンなど吹き飛ばしてこの夏のたまらんプレゼントじゃ。まさかどっかがCMに使ったりして。ありえるぞのともかく人懐っこい音楽、あっとゆうまに廃盤になってしまう危険もあるかもでいかがでしょうか。しかしこのリズムはつくづく魔法だと思います。あ、ちなみにこれはインスト盤、ダブっ化ほとんど無し。

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グッヅ

6/29(火)
踊ろよベイベ
cover
State of Confusion
The Kinks
1983

シリーズ「街角キンクス」

パンクの若い衆からの熱烈ラブコールにもかかわらず、ふーんワシらやることあるけんねとアメリカ征服してたキンクスご一行。そういやー呼んだーと英国に帰ってきました。つうかクリッシーちゃん行かないで〜だったのかもしれまへんが(^0^)。そんな内心のいささかも感じさせること無い正にキンキイなアルバムを出してくれました。その頃の英国はと言えばニューウエイブの喧騒も一段落、やれネオアコだワールド・ミュージックだーファンアカラティーノだあと次のステップで混乱極めておったと。へえ面白いじゃんと興味津々のレイおじさんの姿が見えます。何たって生粋の音楽ファンでありますデイビス氏、リアルタイムの音楽に夢中になってるとしたらしめたもの、傑作が出てくるぞ。しかり初っ端からやってくれました大傑作ステート・オブ・コンフュージョン。まずイントロのギターでやられます。あんたらこうゆうのがやりたかったんでしょとワイルド&哀愁。強力リスナーのデイビス氏、音楽のツボをわかりまくり、止めてくれーいや止めないでくれーでやられたらこっちはたまったもんじゃない。大体これはトム・ロビンソン・バンドではないか。いやトムさんとは色々あったけどあちらはケンカしたってキンクス大好きでどうしょうもなくキンクスしちゃってたですからこちらはそんな色々をも、そしてその当時ののデイビス氏の内心ガクガクをも含めてこんなんしちゃった。ちあきなおみのマネをしてるコロッケのマネをしてるちあきなおみです。がはは。自分を笑ってこんな芸当が出来るのはさすがレイおじさんだ。何よりロッカーだぜどうだーちゅうステイトメントが嬉しい。な曲でキッチンのシンクには汚れた皿が一杯って歌詞が最高。ぶっとばしは次のDefinite Maybeでも続行。サウンドはこの当時らしくにょわってリバーヴ大目だけどこんな音でやってみましたって遊びがあるから今でも完全有効です。古いけど古くなって無い。またまた笑かしてくれるのは次、レイバー・オブ・ラブ。ジミヘン風に結婚曲鳴らして曲のリフはワイルド・シング風。そんな荒ぶる曲の中で恋愛、結婚話をちんまり進めて最後は渡る世間化して、まったくどうすんの。一応クリシーさんへのラブソングのつもりなんだろう。わはは。次のカムダンシング、ヘアカット100への回答と言われましたシングルにもなりました曲。言いなあヘアカット、レイさんマジで好きだったんだよきっと。でもやっぱキンクスね。俺達なら軽くこれくらいかますぜって。大切なおもちゃをいぢりすぎて人形の手が取れちゃっって後ろで隠れてつなぎ直してまたいぢりすぎてまた取っちゃうみたいな気が狂ってる感触が大好きです。その感触はビデオクリップでも炸裂してた。これはヒロミゴーにカバーして歌って欲しい気もいたしますがやめてくれって言いたい気もする。そしてプロパティ。サブ曲で炸裂するキンキイ名曲。安心して実はこれが一番好きですなんて言える。ビージーズぽいですどっか。ギターのリフをそのまま歌ったりメロディ一気上昇があったり。そしてファンの誰もが忘れられないドント・フォーゲット・ダンス。やめてくれーのメロディ地獄天国。all the young punks whistle at you.って歌詞、ああモットだ。ギターフレーズをそのまま歌う”You do the thing you love the most.”の部分がもう大好き。こっそり隠れて照れながら本音をポロっと漏らしますこの人。これはイーグルスぽいかも。で照れくさいので若い衆にすぐさま一括。こんな説教ならいつでもOK。嬉しいす。なんつってもファファファかましてくれるなんて。でハート・オブ・ゴールドなんですがこれはもうベタベタのラブソングだー。音までプリテンダーズで。何とまあ素敵なんでしょうか。裏目に出たかもしれんけど。けっこう必死感じる。でもけっこう言いたいことは言ってるかも。「B級映画」は血湧き肉踊るギターリフがたまりません。ひゃあひゃあゆうオルガンがたまりません。おーおおおおおおおってコーラスもこうゆうこれでもか泣きは天下一品。なんて私が言うのもおこがましいすが。そして最後はランチキ騒ぎ。超高音デイブさんにかましてもらって俺は踊るぞもう。とゆうことでたまりませんマークいくつ付くかわからん百丸アルバムです。すげえやすげえやって言われたらサイナラーって言ってあっち行っちゃいました。なおボートラはレコードで所持なのでわかりません。やっぱいっとか無いとなあ。

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6/30(木)
ローリンまたローリン
cover
Creedence Clearwater Revival
Chronicle, Vol. 1
1976

シリーズ「南部鉄道」

アメリカン・ロックちゅうと、うーんクリーデンスだがや。クリーデンスちゅうとそりゃプラウド・メアリーだがや。プラウド・メアリーちゅうとティナ・ターナーだがや腰ミノガニマタださー。とゆう連想化してしまいますか?それはまずい(^0^)。そりゃもう人気有りました。いや私が洋楽聴き始めた頃には既にもういなかったバンドですから人気有った模様ですと言わなきゃならん。しかしその時でもそれは充分に感じられるほどでした。今だって駅前の怪しいCDワゴンセールには必ず1枚は入っております。うちだって買ってしまいました。全部知っております曲。どこで最初に聴いたのかわからん。洋楽にはだって洋楽ですから知られているけど知られていないのではないかってバンドはけっこうありますがこのCCRもそれかもしれません。知った気になってる可能性大。聴いたらそりゃもういや良いなあとなるに決まってますのでこの際改めて行ってみませんか?まずはこのベストから。ワゴンセールはあきまへん。ふーんそうだったなあで終わってしまうきっと。知ってるヒット曲は網羅されてるだろうけど。その点、このクロニクル第1巻。こいつはちと違います。最初がスージーQ。そりゃデビュー・ヒットがそれですからそうなんだろうけど2曲目がプタスペルオンユー。これも初期ヒットだから並びなんだけど。それにしてもまともに来たこの2曲は強力です。ぐっと重心が下に。覚悟せいよと。そして出てくるプラウドメアリー。全然違って聴こえてくるから不思議で。CCR。ジョン・フォガティそしてそのカリフォルニアの同級生2人とその兄トムとで59年にバンドを結成したのがそもそもの始まり。最初は時が時なんでブリティッシュ・ビート風で行こうとしたけどまったく駄目、ジョンさんとドラムのダグさんが徴兵されて帰って来て再出発したところあらあらあらどうしたのの大成功。徴兵中ジョン兄さんが夢見たアメリカの風景と他の兵士そしてアメリカ人が夢見たアメリカの風景がびったし合致したのかもしれん。何たってカリフォルニアのバンドですからこの南部は憧れの想像の南部です。それはカナダでそれを夢見たザ・バンドと同様。ロックンロールの道を進んだら右下からソウル、ブルースの道が左下からカントリーの道が。魔のクロスロードでそれが合流してジョン・フォガティの富士サファリパークか和田アキコ30倍の声で歌われます。神様がくれた100万ドルの声だけで勝利は70%確実。源流遠くで合流したザ・バンドとはまた違いそれはまだ熱を持って赤い血の臭いがぷんぷん。ハンバーガー・ショップのガスレンジのこびり付いた汚れの臭いも。汗染みで真っ黒のTシャツで資材を運んでる最中傍らにいつもあるラジオで流れて応援してくれます。出てくる音はエフェクターも何も通してないギターを触ったそのまんまの音。朝飯食った直後の漏れそうな声。もはやトウが経ち忘れかけた頃に出されたこのベスト盤、はいあれが入ってないこれが入ってないあります。20曲でも足りないほどヒットありますから。しかーしクリーデンスはまるごとクリーデンスでくりーでんす。これを着火点としてどこに進むか?あのナイスな装丁のボックスか?それともオリジナル・アルバムをじっくりと時がはまる時に一生かけて買い集めるか?もう彼らは逃げませんから。少しづつでOK。毎日のお米と同じようにとっても必要な音楽である気がとてもいたします。

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