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今日の感謝盤一覧2005.5下

 

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5/16(月)
欲望
cover
Blow-Up
Original Soundtrack
1966/10

シリーズ「Movies」

伊監督ミケランジェロ・アントニーニ監督の66年映画「欲望」のサントラ盤です。欲望いやあ何回見てもストーリーが思い出せないながら最後のヤードバーズ出演場面、ベック兄さんアンプの不調に怒る→暴れる→ギター破壊のとこだけはしっかり覚えてて、いやかっこよかったですねの映画。くるりんとした髪型で人が良さそうな笑顔のペイジさんもかわゆかったです。その後すぐ映画は終わっちゃってあれは一体何だったんでしょうか。アントニオーニ監督と言えばアラン・ドロン主演「太陽はひとりぼっち」を撮った人で「太陽がいっぱい」とは違うな。「砂丘」とゆう映画、ピンク・フロイド。「欲望」ではジェーン・バーキンさんがお裸になりあそばしてお毛裸だってことで話題になったとか。お毛裸の合戦。と不確実不明瞭な知識しか持ち合わせていない昨今、サントラ盤の主役はハービー・ハンコック氏です。前年に「メイデン・ヴォヤージ」つう盤をものにし独特のノリノリ・ジャズで絶好調の頃。このスウィンギング・ロンドン・ロンドン愉快なロンドンを活写したと思しき映画でこの方の起用、センス爆発の鬼才だとはさすがミケランジェロ。66年英国、何かが起ころうとしてた空気充満だっつことはヒット・チャートを見てもわかります。フォーク・ロック有り、ビート・バンド有り、ニュー・オリンズ有り、サイケデリアの萌芽有り、そしてモッズ、ザ・フーにスモール・フェイセズ!。いかした音楽なら何でも喰ってやろうの連中。彼らが愛したのがオルガン・ジャズ、ビート・ジャズだ。サントラ冒頭に1分35秒の爆発。これがまたかっこいい。きゃあと言って踊りだすもすぐハンコック・サウンドのメランコリック・ジャズに。ブルース(どっかマガイモノぽい)に引き継がれえらい、まともなモダン・ジャズに、夜のしじま犯人は誰だ街を練り歩くジャズ、階段下りて極彩色ライト輝くゴーゴークラブ、踊り疲れてもう朝も近い、のにまたゴーゴークラブに戻ったらヤードバーズが鬼の演奏。映画では相当オイタしてたけどここでのヴァージョンはややオイタくらい、それでもそりゃもうスリリング。グルーヴィンなオルガン・ジャズが鳴り響いて、静寂の中でジム・ホール氏のギター、ラストはど派手にジェイムス・ボンドが顔を出すテーマの断片がと映画同様無茶苦茶。なところがえらい魅力的。ふつふつと煮えたぎるマグマみたい。そりゃもちベックさん激走の1曲のために聴くも良し。付き合ってせっかく買ったし聴こうかなと何回かターンテーブルしてもそれに答える重量級小天狗ハンコックさんでありますからご安心を。はまればここからあっちへ行ってしまうかもしれん。それにしてもハービーさん、このお仕事、ロンドンの空気を吸いながらやったのでしょうか。映画画像を見ながら?何も固まって無い可能性だらけの時代の空気を瞬時にして吸える。マンフレッド・マンの「アップ・ザ・ジャンクション」アルバムと組にしてレコード棚最前線組決定。謎だらけ何にもわからんつうのは楽しいな。ジャズばっかなくせにえらいロックなアルバムとゆう気もいたします。

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5/17(火)
火だるま剛速球
cover
Killing Joke
Killing Joke
1980

シリーズ「新波倶楽部」

参考にしたとおぼしきものは見えないでも無い。しかしこう来たか。こんなん浴びたことなし。が起こったのがPILのメタルボックスからだったか。XTCのドラムス&ワイアーズにしても。たかがパンクと大人が冷笑出来なくなった時、とどめ刺す様に現れたのがポップ・グループとギャング・オブ・フォー、そしてこのキリング・ジョーク。とにかく目付きが尋常じゃ無い音楽。気軽に聴いてまあまあいいねなどと余裕ぶっこいた言を放とうものならどこかから白黒の子供たち集団がやって来てぼこぼこにされ、小理屈などこねて分析などしようものなら上から16トン落ちてくる。ど真剣です。高校出立ての若者が150kmの直球びしびし投げ込みこちとらくるんくるん空振り、余裕など一切無くこちらも全音楽人生を持って対峙せねば。ポップ・ミュージック、ロックが大体見えて来たとか思ってた時に全然違う方向からものを見た人間が物凄い勢いで蹴りかましてきたのがニュー・ウエイブでした。ロックに真剣さが戻って来た。最初聴いた時ああレッド・ツェッペリンだと感じ。丸で形は違うのに。それは多分あの匕首の光りみたいなロックがロックって言葉が気恥ずかしくなって無い臭いを感じたからかもしれない。ヘヴィメタルにじゃらじゃら飾りが付いて一番奥に有る物が隠れて見えなくなった時、これがそうだろうって思い切り断定されてどかんと見せられた。油断していた自分に屈辱を感じ完膚まで無きまでに叩きのめされた快感ここに有り。そこに気が付いて叩きのめされたものの悶えと気付かないで新しい目先の技術だけに翻弄されたものと、2つにはっきり分かれた80’sがここに始まって。気付いたものは既に80年81年に即座に一つの答えを出してとんでもない盤をものにして。躊躇無く燃やしてそのあまりの明るさにその後暗闇の恐怖に怯えて。新しいもの、ことってものがとんでも無い意味を持った数年間でした。して今聴くと古色蒼然、ススにまみれているか。とんでもない。ここから先、ここまでの目付きで音楽が出来たものがそうおったか。これは当のキリング・ジョークを含めて。今でもビカビカ光っており、これでいいのか、いまだ明日は見えないのかと自分でもくるくるしながら、このアルバム燃えながら聴く。笑ってこの黒色革命、放置して良いものか。

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5/18(水)
ビーチボーイズ好き
cover
Faust
Faust
1971

シリーズ「プログレ支部」

「何でこんな手になったのですかあ」と大リーグボール3号投球時の星君のレントゲン写真ジャケのこのバンド、ドイツのファウストです。守ってるのはもちろんファーストだ。アルバムは1stだ。プログレです。アヴァンギャルドです。音をあえて活写するといたせばギヨーンとかぷぷぷとかうげーとかの中にずんたかずんたかと曲らしいものが挿入つう身もフタも無いものになってしまう。遠い人にはえらく遠く近い人にもあまり近くない音楽かもしれませぬ。これを聴いて何をやろうとしてるのか考えると地下鉄はどうやってあの中に入ったのか状態になってしまうぞ。そりゃもちろんドイツ構造主義とかミニマリズムとか合理主義へのあくなき挑戦とか徹底的にぶりぶりするのも手だ。手だし。けどしかし要はこの果てしなきオイタの連続に波長が合うかどうかが肝心で私は不幸にして合ってしもうた。出て来る音の数々が楽しくってしかたがありません。1曲目なんかメロディがドイツしてるし。ハンバーグをハンブルグで喰いたくなる。行進しながら。それにしてもこれだけやりたい放題出来てしかもレコードに出来た時代の何と幸福なことか。何でもシンパをドイツ・ポリドールに送り込んで上層部をだまくらかして出させたつうから痛快な話で。本人達は廃校に立てこもって日な日なこのような悪巧みばっか考えてるつう人生投げてるつうか。ですからこれは人生賭けたアホやった人間の挑戦です。聴いた人間がどうゆう顔をするか電信柱の影で古場監督か星明子姉ちゃんのようにそっと見てるぞ。ふざけるなと怒ったら連中を喜ばせるだけですからここは聴かないでいきなしフリスビーのように飛ばすとか、コサック・ダンス踊りながらいかにも楽しそうにするとかしてギャフンとさせてやりましょう。その為に買うとしたらこればっかしは紙ジャケじゃ無くてプラケースの方がいいかと。うちのと同じであればその透明ケースにお手手の骨写真がプリントされてて中の文章が透けて見えてるとゆう秀逸なものです。まさか紙ジャケも透明だったりして。これはオリジナルがそうゆう仕様のLPだったらしく。儲けなど考えずこうゆうところに無用の情熱を傾けるその姿勢も大好き。わ、アマゾンさんとこのレビューでえらいことになってる。ケンカすなあ。したくなるほど徹底的な所業のものであることは確か。中袋の最後に私はビーチ・ボーイズが好きだー!と書いて有ります。とするとこれもしかしてペット・サウンズ&スマイルに捧げてたりして。聴くごとにどんどんそう思えてきて・・・・また好きになっちゃうよ。

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5/19(木)
木漏れ日と冷気
cover
Slapp Happy
Slapp Happy
1974

シリーズ「プログレ支部」

スラップ・ハッピー。何ともイメージを掴みにくい人達でどこかのラジオでかけてくれる訳でも無く、そうすると雑誌とかで噂を聞くこととなり、それで伝わってくるのは昨日やらせて貰ったファウストと共演、歌姫はドイツ人、そして残る男衆はアメリカ人、イギリス人。それでPOPと言い張ってるからますます訳わからず手が出しにくいすよ。それでもどうにも気になって清水の舞台からジャーンプ。おそるおそる聴いてみて出て来た音世界。なななななるほどこうゆうことだったのかと目から鱗落ちる。しかし尚且つ説明となると・・・しにくいわなあ。人脈と噂通りプログレかとゆうとずだだだ、びやーんなとこは微塵も無く違うとしか言いようがありません。当時の女の子背中合わせのレーベル時代のヴァージンで最高のポップ・アルバムを作るとこうなりましたと思い。これより前にドイツでファウストの連中と作ったオリジナル盤があります。1stアルバムの売上げが悪かったためレコード会社の反応が悪くてボツに。その話を聴いたのが当時チューブラ・ベルズで飛ぶ鳥を落とす勢いでしたヴァージンのリチャード社長。もうちょっと親しみやすく作り直してうちで出したらどうかと。親しみやすくとゆうのは既視感の有る音を付加するとゆうこと。バックはヴァージンの元に集結してた音楽野郎達で華麗なるヴァイオリンも加わり味わいが異なるアルバムが出来ました。してリリース、レーベルの信頼によるパワーもあって好セールス、一躍スラップ・ハッピーここにありとの結果に。メンバー自身はボツ・アルバムの方が好きとのことだけど判断するのはあくまでもリスナーです。私はこのアルバム大好き。1曲目なんかルイス・フューレイばかぼんのハスラーズ・タンゴと並ぶロック界二大タンゴ曲だぞ。挟まれるはお約束ラ・クンパルシータのフレーズ。そのKIOSKにぶら下がってるコイン・チョコレートみたいな味わいが場末酒場の窓から見える月の光りで何とまあ素敵なこと。2曲目からは何でしょう。欧州大陸縦断してるラヴィン・スプーンフルのような。歌姫ダグマー・クラウゼ嬢はラッセル・メイル君のようでもありジミー・ソマーヴィル君のようでもあり矢野顕子さんのようでも有り男女の壁をふらふらと彷徨う言いようの無い不思議な声。自然と心に入ってくる曲が次々と。これはまるで怖がる必要はありませんでした。とてつもない個性を持ったバンドの素晴らしいアルバム。そうゆうことです。他で類無くかけがえが無いから思いっきり大切にしなければ。傍らにいつも置いて。そしてさらにスラップ・ハッピー世界に入って幸せになりませんか。

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5/20(金)
エディ八面六臂
cover
Introducing Eddy & the Falcons
Roy Wood & Wizzard
1974/8

シリーズ「GLAM!」

73年から75年にかけてイギリスのグラムPOP時代に横綱として大活躍した鬼男ロイ・ウッド博士率いるウィザードの2ndアルバムがこの「エディ&ザ・ファルコンズをご紹介」。文字通りウィザードがファルコンズつう架空バンドに扮してお届けする華麗なるロックンロール、オールディーズの世界ーです。ネタは最初からご開帳、誰でも即入場、楽しめちゃう。プレスリーちゃんもおるしバックのうっぱっぱコーラス隊もちゃーんと。ELOを1stアルバムでとことんやってスパっと辞めちゃったロイ博士、作ったはこの集団ポップス固めバンド、ウイザード。で人数分の音は全部聴かせますの大スペクタクル。1stのウイザード・ブリューはそりゃもう凄かったす。大ファンの私でさえちょっと引いちゃうダンゴ音楽。でもシングルでは極上メロディ満載のパラダイス、その間並行して出したソロ・アルバム2枚では1stは生風味我は英国人也、2ndはビーチボーイズラブ大西洋渡って鉄棒の上でコバチ一閃みたいな共に大名盤、歌舞伎メイク化粧のノリも抜群と短い間にまーよくここまで才気爆発したなと感服してしまい。ただサンダーズ軍曹に似てるだけではありません。それにしてはこのアルバム、最初聴いた時はストレートだなあと。ところがばってんさすがイギリス人、ラットルズ同様、奥は底無しだ。開いた中ジャケは思い切り英国パブだしどうしても思い出しちゃうキンクスのマスウェル・ヒルビリーズ。時代はさらに10年さかのぼるも実は2年先の現代でした。リメイク/リ・モデルです。だもんで聴けば聴くほど見えて来るもの枚挙にいとまなく飽きるどころか。最初の1,2回目聴取の時がカギ。そこを突破すれば天国の門入門出来ちゃう。ウィザード名義、バンドなのにー、隅から隅までロイ博士の音でしてウィザードの面々はどこで音出してるかわからなかったりして。全員でわあわあって空気で作りたかったのかも。いかにもこの方だなあのキラー・シングルはA面最後の「これが私の人生の物語さ(ベイビー)」。この曲に限って言えば今までのロイ・ウッド節ワンダー・メロディをさらに一捻りしたかのような不思議なもの。それを壮大なるスペクター・サウンドで。これもこのおじさんなりのバランス感覚か。くらくらします。出した74年はグラムも終焉を迎えようとしてた時期、マッドとかショワディワディとかルーベッツとかグリッター風味抜けてよりストレートなロックンロール風味の第2世代も登場で、これと奇しくも同時登場は偶然なのかそれとも自然な空気の必然か。つまるところどうしても好きなのはこれなんですってとことんイギリス人なの。だもんでアメリカでは全然。うちにあるボロボロのLPみたいにちゃんとワーナー盤は出たんだけど。ど天才なのにアメリカ向きには出来なかった、決してしなかったことが徒になってこの後苦境に陥るロイさん。でもその頑固さが好きでたまりません。尊敬そして大敬礼!。

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5/22(日)
グラム剛速球
cover
Glam Greats: 20 Seventies Stompers
Various Artists
2005/6/7

シリーズ「GLAM!」

ついに登場、グラム真正面剛速球コンピ、その名もグラム・グレーツ・シリーズ。6月7日に第2集まで発売されます。発売元はCrimson Productionsてとこ。新しいレーベルか6月からクラシック・ロックのコンピをどわっと出してくれる。他にも面白そうなのが一杯なんで楽しみ。さてこのコンピ、もう全くカルトで無くて素敵。今まで最強のグラム・コンピつうとヴァージン・TVのベスト・エヴァー・グラム・アルバムだと思ってましたけどすぐ入手難になっちまったしもう一つダイナマイトとゆうのもやばそう。Velvet Tinmineとゆうカルトなやつが新しくて即入手可なれどこれでは竹之内、真弓のビデオは有っても王、長島のビデオが見れないつう妙な具合に。何たって混ぜて聴くのが楽しいグラムポップですけん待望です。これから3,4と続いたらいいな。残念なのが値段が高いこと。なぜでしょう。流通の問題でもあるのか。もう少し待てば安くなるかな。廃盤に即なっちゃたりして。世の中理不尽。ご存知の方もおられるかも知れませぬ。今月号の某レココレ誌がグラム特集、まさかそれに合わせたつう訳で無く、きっとこころっくすのために違いない。がはは。うちでは自力で片っ端から曲集めるもぼろぼろのアナログから取ったやつとかも多いからなあ、だぶりまくってもどうしよう。欲しいんだけど。そのレココレ、とくと拝見いたしました。日本発の真実のグラム・ロック特集って書かれちゃあ見ない訳にはまいらぬ。力作で何か卒論読んでるみたいでちと苦笑。グラムで卒論〜。なわりにデータが例によって少なく論より証拠じゃ無くて証拠より論かよ。そうなると己の論に事実を強引に引っ張って来ちゃってそりゃまずいんじゃないか。変だなあと思うとこ多々有り。まず欧米の現地のグラム感と日本のが違うんじゃ無いかと力説なさってたけど、別に違っててもそりゃ構わないと思う次第。何も向こうに合わせる必要も無く日本つうより各人でそれぞれ勝手に思ってたってそれは自由だもんな。でも問題なのはデータとか音が揃ってて自分で選んでグラム像を思う描くんじゃ無くて限られた情報でそうせざるを得なかったってこと。それをやったのは日本の洋楽ロック・マスコミで、いわば責任は自分たちにあるのに、まー他人事のように。ネット時代の今になって生のチャート・データとか初めて見れるようになってびっくりしてるのはこっちです。それなのにまた証拠より論で新たな刷り込み計ろうとしてのかー。いつも言わせてもろうてるけどお金貰って時間かけて調べることの出来るロック雑誌の方には生のデータ提示を頭に持って来て欲しいぞ。それ見てこっちは勝手に判断するから。読ませて貰って肝心なことはいまだわからずじまいで。例えばケニーでギター弾いてるクリス・レイ氏について「クリス・スペディング氏との説有り」と書いてありましたけど、この方、全然音楽違うリンジー・ディ・ポール嬢のアルバムでも大活躍してるんだよな。スペディング氏のギターってかなり個性があるんで目が点に。何故変名にしなきゃあかんかったか。もしや水戸黄門の脚本書いてる「葉山彰子」名義みたいに複数おるのでは無いかと疑ってるんだけど。印税じゃなくて取っ払い仕事の時に使うとか。「説有り」とか書くだけで噂が本当になっちまいますからそこはちゃんと調べて欲しかった。素人が何アホなこと言ってるとか思うのならやっておくんなんまし。それとベイ・シティ・ローラーズのサタデイ・ナイトがルーターズのレッツ・ゴーのパターンをパクっててそれがグラム・リズムの元になってるんじゃ無いかつう論。これカーズのレッツ・ゴーでもお馴染みのあのチア・ガール応援リズムなんだけどそれだけで全部そうかつうとそんな単純なものでもあるまいに。ボケーっと英国チャートの曲、聴いてるだけで、モータウンの宴会手拍子リズムがとにかくイギリス人は好きなんだなあとかロックンロール、ブギはもう自分達の音楽だと思ってるんだなとかロックも進んじゃって一緒に歌えて尻出して騒げる音楽が欲しかったんだなとか、それはグラムの前からちゃんと有ったんだけど長老のアレクシス・コーナー氏のCSSとか仲間若手のボランはんがきっかけを作ってくれたんでもっと騒げるようになったとか、もっともっと騒げる種探してアフリカのブルンディ・ブラックまで引っ張り出したとかSFも好きとか、もう整合性などあるんだか無いんだか、そのぐっちゃんぐっちゃんなとこが魅力なんですから。当時の事件、記事とかカルトなとかだったらチャートの下位を見せてくれたりして欲しかった。してくれなかったから興味が有るんなら自分で調べるしか無いか。他人を当てにしてはいけないな(^0^)。はい。それとチニ=チャプとかプロのプロダクション・チームが綿密なマーケッティングの元、「作りこまれていった」つう記述もどうも。白けるなあ。そりゃこうしてみたいてのはあったと聞いてますが、無きゃ作れん、作りこまれたつう割には穴が大有りで。そのお間抜けなとこもグラム・ポップの魅力なのに。自分じゃ歌わない曲作りのメンバーが例えばスイートならスイートに加入して音楽を作ったって思ってます私。それだけ個性があります。世間に合ってようと合ってまいと自分でもどうしょうもならないほどの。
 沢山のノリがいい人達が参加して大いに盛り上がったこのグラム祭。正体何と無くわかるようで、さっぱしわかんないけどそれでいいような気が。音楽だからねえ。論より楽しむが先だな。

Glam Greats 2

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5/23(月)
不死鳥ギャル
cover
Dancing Disco
France Gall
1977

シリーズ「おフランス」

世はパンク。喧騒と殺伐の時代に突入せる時、一人の女性が静かに復活を遂げた。といささかこっ恥ずかしい惹句かまし。驚きました。日本盤LPに遭遇したのもびっくり、そしてCD化されてるのにびっくり、そしてそして何より中身にびっくり。70’sのフランス・ギャル嬢です。写真によって風貌が全然変わるギャルさんにしてもまあこの変わりよう。歌もまたきゃんきゃんして無いよ。まあ当然と言えば当然だけんど。60’sに夢見るサンソン人形してた彼女の復活第2弾アルバムだそうです。その影には涙の人生絵巻あり。洋盤しか現在入手不可のようですのでLPの解説からかいつまんで紹介させていただきますと。10代に空前の成功をした彼女。突っ走ったものの少しづつ人気は下落して何かとゆうとしゃんそん人形サンソン人形のイメージに苦しんでおりました。そんな時出あった男性がジュリアン・クレール。フレンチポップのスターさん。恋に落ちて5年間彼に尽くすも破局。どーんと落ち込んでいた時にTV局で出会ったのが今回からずっとコンビを組み人生のパートナーとなるミッシェル・ベルジェとゆう人です。ミッシェルさん。47年生まれでピアニストの母ちゃん持って幼い時からクラシックの英才教育を受けました。ところがレイ・チャールズ、ビートルズにはまりヤクザなPOPの道に。ギャルさん同様、若き15歳の時に「君は信じない」つう曲でデビュー、小ヒット。その後引退したものの夢捨てがたくそんな時出あったのがヴェロニク・サンソンさん。恋に落ち共に音楽を作りフランス語ポップスの革命と言われたそう。しかし性格的に似たもの同士だったらしく何かと衝突、破局を迎えてサンソンさんは何とスティブン・スティルス・ピカチューの元に走ってしまいおった。どーんと落ち込んだベルジェさん。そんな時に出会ったのがギャルさんとゆう訳で。「君に前から言おうと思ってたんだけど君の歌ってる歌は実につまらん。それにくだらん番組に出過ぎる。」と開口一番そんな言葉を放ったベルジェ君。何をゆう人なのとムカつくギャルさん。でも「こんな真剣に私のこと考えてくれた人は初めてだわ。」とポッとしてしまいました。お互い傷ついて落ち込んでいた時期、すぐ恋に落ちてベルジェさんはサンソン嬢に賭けたフランス語ポップの夢を今度はギャル嬢にかける。それで出来たのがこのアルバムとゆうことです。その頃クレール君は破局の打撃から立ち直り女優ミューミューさんと新しい恋に。サンソンさんはスティルス氏と離婚。一児を抱いてフランスに戻って来た。ああ恋の国おフランス。してこのアルバム。聴いて何よりびっくりは失礼ながらまずサウンドでした。ファンキー!そのファンキーさもどうゆう訳かニュー・オリンズ・ファンクで。まさかここでこの音に出会うとは思ってもいなかった。リトル・フィート、ミーターズの香りがぷんぷんしてます。同時にエルトン・ジョンのロック・オブ・ザ・ウエスティーズぽいぞと思ったらレイ・クーパー氏のボンゴが鳴り響いてた。そしてドラムがぐが、サイモン・フィリップス氏。後は英仏混合群。それでこの音。考えてみたらニュー・オリンズは元フランス領だわ。関係があるか。で、とてつもなくベタなアルバム・タイトル。だんしん・デスコってあーた。思わず引いちゃう。私もそれで一瞬買うの躊躇した。これは言ってみれば安っぽく華やかなデスコのような世界の裏での本当の自分は何かつう物語を探求したトータル・アルバムで。それで思い切りのファンキー・チューンとそれと対照的なしっとりバラード。共に引き立ち心に染みる。ギャルさん、素晴らしくリラックスしてます。安住の地を見つけて静かに歌と向き合ってる。最後には極め付きの名曲「聞いてよママン」有り。60’sのボンボン時代のベスト聴いたあとこれ聴くと・・・いやー効きます。まったくもってフランスPOPは人生の合わせ鏡。ま正直なところがえらく心に直撃しちゃうわ。これだけ聴いてもベルジェ氏て相当な才人で考えてみればゲインズブール親父と共に全く対照的な二人の音楽巨人と出あったギャルさんって音楽的にはかなり幸運な人だったのではないでしょうか。

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5/24(火)
テクノ東欧味
cover
Age of Consent
Bronski Beat
1983

シリーズ「テクノ家」

ニュー・ウエイブの時代の大きな柱にテクノ・エレクトロ・ポップがありました。80’sに入りますとパンクの気負いみたいなものも無くなって独自の道を歩き出す連中も。このブロンスキ・ビートもそうで、けっこう下世話つうかチャートポップなとこもあったりする。それでも決定的に違う味が有ってそれがとてつもない魅力となってます。その味何だろうと思うに、どうゆう訳かそれらのバンド・ユニットには特定の国、地域を思い起こさせる風味が有りまして。このブロンスキ・ビートは私にはポーランド。それもワルシャワとか都会で無くて、まあ都会でも小都市、ドイツ国境の。名前がブロンスキだからだったりして(^0^)。もあるけどメンバーにおよそロック・スターらしくない、タルコフスキー監督の世界史上最も退屈、そして最も引き付けられて目が離せない映画「ストーカー」の登場人物顔の人がいる。じゃロシアだろとなるけどポーランド。何でだ。メンバーは二人がグラスゴー出身、一人がロンドン出身なのに。みんなけっして金持とは言えない境遇に育った連中でボーカルのミスター裏声ジミー・ソマービル君は父ちゃんが肉体労働者、母ちゃんがクリーニング職人。グラスゴーのルチルつう貧民地域で育って、青年期に入ってロンドンにおのぼり、デパートの店員、パン屋さんの見習いとかしながらいきなし歌えることに気付いたそうです。鍵盤・マルチ楽器担当のスティーブ・ブロンスキ君は父ちゃんは倉庫業、母ちゃんはこれまたクリーニング職人。グラスゴーで舞台係やデパートの在庫管理の仕事をした後、ロンドンにおのぼり。だそう。もう一人、ラリー・ステインバチェック君。彼も鍵盤担当、エンジニアリングも。ロンドン出身で父ちゃんはガソリンスタンド勤務、母ちゃんは社会奉仕のお仕事。学校卒業後菓子職人、電話会社の技術者をしながら音楽してたと。謎だ。どこで音楽の修行してたんだろ。ラリー君は給料のほとんどを楽器・録音機材に費やしてたそうだけど。どこで出会ったか公営住宅で同居をし始めた三人。その時には既にラリー君、DX7を始めとした凄い機材一式持ってたそうで。そりゃまあ給料つぎ込んだんだろうな。この時期、高かったよシンセとか。食い物は一週間タマゴチャーハンかな。何か我が身を思い出してしまう。バンド名はブロンスキ君の名前があの怪鳥音ガラス割り少年大活躍、いきなし馬の中からウナギが仰山の映画「ブリキの太鼓」の登場人物アグネスの従兄弟役と同じだってんてそうなったそう。アグネスの従兄弟ってどんな人だっけ。そうだここでポーランドだ。相当この映画にメンバー全員入れ込んだか。あの摩訶不思議な鮮烈世界の印象がそっくり音楽に取り付いている気が。テクノは元々ドイツが故郷。ポップ畑でもジョルジオ・モロダー氏があのビコビコ発明でシンセの新しい使い方、機械ビートの快楽を見出した。そのモロダー氏の秘蔵っ子がドナ・サマー。ドイツとソウル。その元祖曲がアイ・フィール・ラブ。やってます最後に。はまりすぎ。そこから感覚想像力発展してドナさんと同じ味を持ったテルマ・ヒューストン、グロリア・ゲイナーの曲を別所ではカバー、マーク・アーモンド氏と共演。ひたすら自分と同じ臭いを持った人、音楽と連結してる。お金は無いけど時間と根性やる気体力だけはある若い時代にデジタル楽器のノブをいじくりまわしいいとこも悪いとこも喰い尽くす。これは今までと同じ態度で音楽を作らざるを得ないベテラン連中には絶対出来ないことです。しっかりしたイメージと自分の楽器テクに見合った工夫、そこに自動演奏つう新技術があったのもでかく、そして熱情。全員がゲイだとゆう。マイノリティの生き方を訴えたいとゆう気持ちもどかんとのっかって、これが80’s。ここでしか出来なった最高の音楽だと。思う次第。

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5/25(水)
はるばるのリズム
cover
Woyaya
Osibisa
1971

シリーズ「fUnX」

オシビサ。ひさびさ。って初めてです。ジャンルは一言で呼ばれてます。アフロ・ロック。あー風呂ロック。何かわかったようでちいともわからないぞ。腰ミノ付けてエッホエッホ踊って火を吹きながらシャウトしてるのかー。ジャケを見る限りしてない。デビューは1971年。このウォイヤヤは2ndです。ロックが一番何でもありが可能だった時代に忽然と現れた。メンバーはアフリカのガーナ出身が3人。ナイジェリア出身が一人、西インド諸島のグレナダ島、アンティグァ島、トリニダッド島出身が各一人づつの総勢7名。元はガーナ勢3人がアフリカでバンドを組んでおりそしてイギリスに渡り、植民地コミニティの中で合流したと思われます。バンド名はガーナのアカン語で「リズム」とゆう意味だそう。もうこれは死語かもしれぬがクロスオーバーの魅力ではちきれそう。いかした空飛ぶ鬼象さんジャケはイエスでお馴染みロジャー・ディーン画伯作、プロデュースはデビッド・ボイさん、Tレックスのトニー・ビスコンティ氏、エンジニアはロクシー・ミュージック、ジャパンのジャパンのジョン・パンター氏、してその音楽は・・・全員元英国領でつながっているというものの国も違えば島も違う。モデルにしたのはアメリカのウォーでは無いかと。重厚なるジャズ・ファンクなのだ。私が聴いたことのあるどのアフリカン・ミュージックとも、カリブの音楽とも違い、重いグルーヴが満載で。元々こういった音楽をやっておったのかそれともイギリスで土地を見たのか。ウォーと違って野放しなところが無くピシっと締まってるのはバックでサポートしてる英国勢のなせる技でしょうか。ストイックでありながらじわじわっと熱がたまって大沸騰するぞ。ブランドXのファンの方が聴けば興奮間違い無しかと。3曲目にアフロ・ジャズ(って形容もなんだけど)の名伯楽ローランド・カーク氏の作品あり。その暗闇の眩しさに目もくらむ。進行していく中で期待のアフリカン・リズムも登場。鬼の6/8拍子。本場直輸入だからもう突進力が桁違いで。しかも70’s前半の臭いもぷんぷん。そして最後は一番根っこに近いかもしれないアフリカン・メロウなワヤヤ。夜がさーっと明けていくような感動が。ほんとちゃんと景色が見えます。まったくこれは恐ろしい魅力が有り過ぎて。全く軽く扱われるって意味でのキワモノじゃ無いっすよ。深く付き合うにふさわしき音楽だと確信します。この後、時代に即応して変態に変態を重ねて現在まで活躍中。その生命力、分けてもらいたい。大上段にアフローってアドバルーン上げなくても根っからリズムなんだなこの人達はきっと。

曲目等詳細

2in1

試聴はここで

5/26(木)
街へ行こう
cover
Wrap Around Joy
Carole King
1974/9

シリーズ「女の道」

キャロル・キングさん。キングおばさんと言えばつづれおり、の次の次の次の次のアルバム。題して「喜びにつつまれて」。つつまれてます。つづれおりでは郊外の家で猫と一緒に静かな生活。時折ピアノに向かって歌を書き歌い。それがふと思い立って街へ繰り出したのが前年の前作ファンタジーで。街はもうちょっと見ないうちに刺激が一杯、目をぱちくり。新しいアパートも見つかってゆっくりとこの活気の中で楽しもう。そんな感じのアルバムです。ゆったりとしてくつろいで、でもうきうき明るくて。チャートからうかがえたアメリカの感じも丁度そんな感じ濃厚でした。内省的だった72年までから光りが刺して来たかのような73年、そしてガラっと雰囲気一転、そんなくよくよしててもしょうがない。今までだって精一杯生きて来たんだから目一杯楽しんで暮そうよって空気になって。そんな空気に無理せずぴったしだったからこそみんなに支持されましたキャロルさん。ここから飛び出したシングル2曲はいづれも74年を即、思い出す曲です。軽やかに傷ついた人に歌いかけるナイチンゲール。そしてジャズマン。♪酔わせておくれ、このきまりきった日々の生活をすっかり忘れさせておくれ。なにかいいのをやってくれない?スカッとしたのを聴きたいわ。すこしづつでいいの私のブルースを消していっておくれ♪。正にそんな感じだったんじゃないでしょうか。曲は正にそのスカっとしたもの。歌詞からすると酔ってバンドマンに絡んでるみたいだったりするけど、曲はもう明るくて。ジャズだそうだジャズマンだって一発でわかる上に凄いポップ・ソング。コード進行といいメロディといい、どうやったらこんな曲が作れるのか私には想像もつきません。笑いながらサックス吹きをからかってそこには本音がちょろっと、サックス吹きもウインクしながらイカしたフレーズをいつもより沢山吹いてくれる。そんな絵が目に浮かびます。この2曲でもうどっぷり。さらにそれに挟まれたバラードの2.、その後の同じくバラードのアイル・ゴー・マイン。これが効くー。これぞキャロル節。心のひだをこじ開けて染み入ってくるメロディ。スクっと立ち上がって仁王立ちポジティブの歌。尻をすっかり叩かれた後は穏やかに頭なでなでの「君は愛の光り」。サビがもう。最後はワルツタイムの傑曲とこのA面はほんとキラー。どうしましょうか。B面はニュー・オリンズ調のもう底抜けの明るさのタイトル曲で始まって、60’sのジュークボックスみたいな愛のなぐさめとこれまた聴き物の連続。しかしまあこれだけぶっきらぼーな歌い方なのにちいとも冷たくないってのは一体どうしてでしょうか。コーラスももうこれ以上無いってくらい言ってみりゃあ投げやり風なのに。やっぱり音楽でも形じゃ無くて心根なのね。じっと聴いてるとどうしたってわかっちゃう。人間も音楽も正直が一番です。駄目な時は駄目でも良いよな。良い時はキラキラ輝いてる。そんな人とか音楽を信用するし心から愛します。

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5/27(金)
輪悦への秒読み
cover
Countdown to Ecstasy
Steely Dan
1973

シリーズ「Steely Dan探検」

1stアルバムが大ヒット、カットしたシングル2曲もヒットと一躍期待の新人さんとなりましたスティーリー・ダン。当然待ちかねていたのが全米ツアーであります。後年の姿を見るに信じられない事態でベッカー&フェイゲン両氏はへろへろ。それこそカウントダウン・トゥ・デストロイになろうかと言う1stから7ヵ月後この2ndアルバムの登場だ。家にあるデビュー前デモ集に入って無い曲ばっかなとこから勝手に判断するにツアー中に書き溜めた新曲ばかりでは無いかと。地名折込も多いし。歌にあまり自信の無かったフェイゲン氏も暖かヴォーカル、デビッド・パーマーさんの脱退でいよいよ腹をくくってバンドもツアーで音が練れて、バンド・スティーリーダンの真骨頂アルバムか。ところがどっこい、どうも私には後期エイジャを思い出すスタジオ・アルバムの感触もあります。シングル・ヒットも無く辛口。いよいよ正体を現す奇形ぶりが何ともはや、永遠の底無し盤かも。1曲目の「菩薩」からして奇妙。ノリノリのロックンロールの形ながらコード感は終始ジャズ。熱くなればなるほどクールダウンしていくような。こんなん他のバンドではちょっとまるで無し。2曲目のレイザー・ボーイにしてもキラキラしたビブラフォン、リム・ショットのドラム、それでいてスカンク氏のスティール・ギターがキョワーンって。一体そこはどこなんだ。NYに出て来た警部マクロードみたい。そして3曲目ボストン・ラグ。どれくらい聴いたかわかりません。それが聴けば聴くほどどんどん好きになる。そのくせ歌詞はいまだに精査してないんだから(^0^)。キンキンが出てくることは確かです。ホッダー氏の突進ドラムが勇壮。星屑みたいなギターが印象的な4.の「貴方の金歯」。ドゥ・イット・アゲインの後を継ぐラテン物と言えなくは無い。けど。B面冒頭はリック・デリンジャー兄貴がスライド・ギターで参戦のショービズ・キッズ。このスライドがまた全くブルース色無し。表面上は。焦げた臭いがバーが擦られる度にするような。どうしてリックさん呼んだのか。どう頼んでこう弾いて貰ったか。6.は再出発後のライブのアンコールでもやってくれましたマイ・オールド・スクール。多分ダン史上最もハッピーな曲。でもこれではスタンディングの雰囲気では無くて年齢層に合わせて手拍子で盛り上がるってのが楽しかった。ギター・ソロは・・・やっぱデニーさんだよな。とっちらかっていながら歌ってる。よくぞこの二人に付き合ってくれたと勝手に感謝しちゃう。7.はこれが初期の味の最高曲です。のどかな魅力も確かにあったのだ。これが聴きたくて最初に戻っちゃう。これがあるから後ろこそが最高だなんて断定は出来ません。丸井のCM曲には・・・なんねえだろな。過呼吸しちゃいそうなフェイゲンさんの歌素敵。そしてラストは暗闇に向けて渦巻きながら失踪する高速道路。みたいなキング・オブ・ザ・ロード。正直、このアルバムが何だったかとか今に至るまでちいとも把握しておりません。凄くイメージはあるけどとっちらかっているような。1stと3rdの橋渡しみたいな位置なくせにそれがまた偉く巨大な橋で。どの他のアルバムとも似てなく。いつまでも残る???を味わいたくてまた聴くのだこれが。

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5/29(日)
ホーホーホー
cover
Pilot (From the Album of the Same Name)
Pilot
1974

シリーズ「力POP」

パイロット。ほほほーイッツ・マジック♪。嫌いな人はいるのでしょうか。そこは音楽だからいるよな。高い声が怖い。とか。何だかキモイとか。顔が濃いとか。それはこのジャケだけだー。多分。カツラが飛びそうとか。それは裏ジャケの海岸青春走り先頭のヒゲ兄さんだけだーしかもデコ広だけかもしれないし。多分。ビートルズぽいからやだ。とか。それはそうだ。しかしビートルズぽいの避けてこのロック界を探訪はキツイっすね。大きなお世話ですが。いかにも幸せ逃がして勿体無いような気がいたしますのでこの子供たちパイロットで免疫を作りましょう。手品あにゃっ。てか。
71年から始まったグラムの時代はまた70’s型英国POPの時代でもありました。そのグラムが終焉を迎えようとしてた74年に登場のこのパイロット。キンキラキンが抜けて裸のポップ・マジックの塊。してブレーク・シングルがマジックとは。これまた出来過ぎだ。結成は73年。エジンバラの録音スタジオでエンジニアで働いていた53年生まれの鍵盤奏者ウイリアム・ライオール君が中心となって、スタジオ・ミュージシャンでありましたリード・ヴォーカル、ベースの51年生まれのデビッド・ペイトン君、ドラムスの51年生まれスチュアート・トッシュ君が意気投合いたしたと。職権を利用してライオール君(あ、年上だ。君付けとは失礼いたしました。でも何か永遠の君って感じなのでどうかご容赦を。)のスタジオでデモ・テープ製作、スチュアート君の友人のEMIレコードのA&Rマン、ジョン・カバーノ氏に聴いてもろうたら、即、OK、74年6月に「ジャスト・ア・スマイル」でデビューしたとゆう次第です。うーんやっぱり業界は実力+コネだな。ところがどっこいここからは世間の冷たい風がピューの世界。こんなに良い曲なのにイギリスではちいとも駄目。それでもヨーロッパでは各所でヒットして。もしやこれは力を入れたら当たるんじゃ無いかとEMIさん、アルバム製作を英断。宣伝もどわっと展開、そしたら次のシングル「マジック」が大ヒットしてブレークいたしました。このCDはその1stアルバムにマジックの次のシングル、狙ったのかー1月に英国で1位になった最大ヒット「ジャニュアリー」、ここでしか聴けないらしいマジックのB面曲、後の名シングル「カナダ」等がボートラで付いたもの。ここまで付けてくれるのなら残りのチャート曲「コール・ミー・ラウンド」もって思うだな。うちで持ってますのは91年に名盤シリーズの一環で出てたものでおまけは一切無し。純正ってまあ嬉しいようなとっても悲しいような。はともかく、とにかくそのシングル群は強力です。全て完璧なPOPシングル・ベスト10に入れたいくらい。曲メロも良ければ、限界挑戦の高音ボーカルの魅力たるや。インパクトも強大で記憶に残る残る。さらにこの人達、EMIでデビューして良かったですまったく。そこにはアラン・パーソンズつう傑出POP魔術師がおりました。3分に2時間分のドラマを展開できる男。そこだここだと場面転換感抜群のアレンジでサポート。これが無かったらどうなっていたことか。あまりにもそのシングルがスーパーしかも冒頭ダブルなんで続く残りの曲が地味に感じちゃうのは仕方が無し。しかし本人たちもそうだろなと思ったか、今度はその地味の良さに命をかけたかのような曲がズラっ。ビートルズが開発したのにビートルズが後でやってくれなかった音の数々がここで思い切り聴けます。ひたひたと残り一生かけて時折棚から取り出しては聴いて充分楽しめること請け合い。さてところでその後のパイロットの運命は?。英国では「ジャニュアリー」が目一杯のヒット。ところがその後の「コール・ミー・ラウンド」と逆襲リリースの「ジャスト・ア・スマイル」は謎の30位台と小ヒットに終わり、アメリカでは一番のヒットは「マジック」最高位5位と素晴らしい成績なものの、やっぱり抜けた印象が災いしてか一発屋さんで終わってしまうとゆう。音楽才能は溢れんばかりなんでその後も素晴らしいアルバムをリリースするも再浮上適わず。POP王道バンドってどうゆう訳か苦労するのだ。人気はあると思う。しかし売上げが。って考えれば考えるほど頭かかえちゃいます。今度4枚目のアルバムが再発されて歓喜の涙流すも残りのアルバムも是非。私お得意の中古アナログ探すもそりゃもう高いもんで。さてもう一つところで。4人目のメンバー、イアン・ペアンソンさん。最初はセッション・マンとして参加してたとのことで、それでジャケットに写っておりませんのことよ。お顔は思い出せなくてもそのギターの音の顔は強烈なのだ。

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5/30(月)
寂しくないよ
cover
What's Wrong With This Picture?
Andrew Gold
1976

シリーズ「うえす塔こうす塔」

アメリカ西海岸のポップ・マエストロ、アンドリュー・ゴールド氏の「自画像」アルバムが5月31日についにCD化発売されます。あのヒット・シングル「ロンリー・ボーイ」入り、最も成功した盤、最も油が乗ってた時期の盤かも。満を持しての再発だけあってロンリー・ボーイの別テイクやライブなんかのお楽しみボートラも有るそう。原題が「間違い絵探し」ってことでジャケに数々の謎が仕込まれてたらしく(わたしゃちいともわからん)、その答えも本人が書いておるとゆうことで。ジャケを例によってでっかく載せてますので入手の暁にはじっくりご覧になっておくんなまし。32箇所だって。録音時期は大サポートで参加してたリンダ・ロンシタッド嬢の「風にさらわれた恋」とほぼ同時期、ミュージシャンもけっこうかぶってます。裏ジャケの写真を見る通り、もうこのお顔そのものの音楽だに。口半開きはやめなさい。ゴボウでも突っ込みたくなるよ。お坊ちゃまの真っ直ぐなPOP大大会。それで聴いててムカつかないのが生まれながらの人の良さなのだ。自分が聴いて大好きだった音楽の快感部分を自分の中で再凝縮、どうぞどうぞ食べてくださいって。真っ直ぐにご披露。とにかく曲が素敵、絶好調のアサイラム・ミュージシャンのバックで存分に楽しめます。何か裏話あるかな。1.は最後だけトチってしまったそう。再演奏してパンチイン、ポチっと。最後のリコーダー、ギターのとこらしい。どうりで急に元気になってるかも。3.のドゥワ・ディディは英国のマンフレッド・マンの60’sヒット曲。ビバリーヒルズ高校白書でブレンダがピーチピットでバイトして妙な店員に扮してた時、歌ったつうか当てぶりした曲だ。確か。ロンリー・ボーイは、もうお馴染みの人も多いかと。西海岸でなきゃ実現不可能の極上スカ・ビート曲です。このギター・ソロは凄い迫力。深刻な歌かとタイトルを見て思ってましたけど歌詞を見ると全然逆で。この上無く幸せなアメリカの青年の歌。こうゆうのはランディ・ニューマンさんには絶対書けません(^0^)。音楽で映画を見れるぞ。次のファイアフライのギター・ソロは本人が自分のベスト3に入ると申しております。確かに。オハコの一人トゥイン・リード。見事なり。次のステイはジャクソン・ブラウン兄「ランニング・オン・エンプティ」でシングル・カットしてヒットしたあれです。比べて聴くと楽しいのだ。裏声はやっぱり登場。既にベスト盤をお持ちで楽しんでる方もこのアルバム、もしお持ちでなかったら買って大幸せです。ほんとなら全曲、ベストに持って行きたかったでしょうから。ミュージシャンが乗って楽しんでる時期のアルバム聴くことってほんと天国なのです。

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5/31(火)
男ランディ半生記
cover
Survivor
Randy Bachman
1978

シリーズ「直球野郎一本勝負」

ステージ上、スポットライトに当たってたった一人でうつむきかげんに歌う男。元バックマン・ターナー・オーバードライブのランディ・バックマン氏であります。これは彼のソロ2ndアルバム。題して「サヴァイヴァー」。ずっとソロアルバムが欲しくて気にしてたら先日、ぽこっと中古LP棚に出現、狂喜して買ってしまいました。それでまあてっきり廃盤だと思ってたら、びっくりしたわ奇しくも今月16日に初CD化されていた。これも何かの因縁か。とにかく昔からBTOが好きで、その強烈なヒット曲群、「恋のめまい」「ハイウエイをぶっ飛ばせ」「ヘイ・ユー」「仕事に御用心」。デブで、やれあの人達モルモン教徒であれでお酒とか飲まないんだってよとか噂ばっか皆知ってたりして。シングルでやられてアルバム買ったらけっこうやっちゃってる曲も多くて何だよ〜とかなっても、それでも好きで。アイアンホースなんてBTO解散後作った彼のバンドも買っちゃって相変わらずで嬉しくて。そんな人です、私にとって。最近のソロアルバムを試聴してみたらもろジャズとかやっておった。それがまた良く。才能やっぱりあるんじゃ無いかー。それで初めてフルで聴けたこのソロアルバム。才能有りました。とんでもなく。きゃあきゃあまた喜んでたらよく見ればこの曲目群、そうかこの盤、彼の半生記をつづった歌う人生盤ではないか。1曲目は少年の頃の回想。ビートルズにやられビーチボーイズにやられ、ロックスターになることを夢見てたカナダの普通の少年。それで音がもろビーチボーイズ風。特徴ある歌い方がもしやマイク・ラブ・らぶだったからああなったんじゃないかとここで気付く。いつもと全然違うぞと驚いておったらいつもと変わらぬロックンロール「ワン・ハンド・クラッピン」で一挙に反転、大喜び。A面ラストではもろコモドアーズの「イージー」のイントロで不遇時代の思い出を。こんな曲もそれも極上の書けるのかとまた驚きます。B面になると華やかな「おいらはスター」。成功の影の寂しさをしっとり歌った「メイビー・アゲイン」。最後はそれでもこの生き馬の目を抜く芸能界で生き抜くぞの気持ちを込めた「サヴァイヴァー」と文字で書くと大真面目、深刻大会みたいだな。でもやっぱそこはランディさん、軽やかにオトボケとペーソス&ギャグ満載で持って。「サヴァイヴァー」だってサウンドはディスコですから。何よりもメロディ快調です。全曲名曲、記憶に刻み込まれる。こんなの初めてじゃないか(失礼!)。我が人生盤としても即決定。参加ミュージシャンで何より嬉しいのは、ピアノで参加のバートン・カミングス氏。ゲス・フーでの朋友。絆は強かったのだ。さて最後に謎が。CD化にあたって曲が増えてるようです。1〜9までの9曲。これはいったい。LPでは紛れも無くジャスト・ア・キッドからサヴァイヴァーまでなんだけど。試聴出来るとこが見つからなくて。気になるなあ。身悶えせんばかりに。LP手に入れたのにすぐさまCDを買い直すなんて贅沢ちょっと無理だし。とにかく・・・・10から17までの7曲、これは保証いたします。そしてまた彼の盤見つけたら・・・。もうこれは安心して即買い。うーん神様お願い、出しておくれ。ってここから先はCD時代のリリースか。お金貯めよう。

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