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今日の推薦盤一覧2003.8下

 

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8/16(土)
cover
The Beatles
The Beatles
1968/11/22

シリーズ「トルズを聴こう」

前作「マジカル〜」から焼く1年の間隔をおいてリーリースされたこのアルバムはビートルズ初の2枚組となりました。絶え間なき音楽への欲求からレコ−ディング技術を向上させてその結果のマルチ・レコーディングによって必ずしも4人揃って録音する必要が無くなっちゃって各人のしたい放題出来ちゃったとゆう。一人一人でもビートルズ?に挑戦の盤。結果、やっぱどうしようも無くビートルズ。ゲストのエリック・クラプトンさんの音もビートルズ。インド訪問、オノ・ヨーコ氏登場が影落とし(影じゃないか[(^o^)])、インドでマイク・ラブさんとお友達になって作ったのがバック・イン・ザ・USSR」ちゅうのも音楽馬鹿ポールさんらしいなあ。ジョンちゃんはおっかない人と知り合いになっちゃってますますシニカル・パンクになっちゃって「レヴォリューションNO.9」なんて、ああデビュー5年間でこんなになっちゃんたんだなあと感慨また感慨、初期のファンの人は絶対について行ってないな絶対。ジョージ君は絶好調。少ないながらもキラー曲を出して印象大。そしてリンゴはいくらマルチレコと言ってもさすがドラムは最多出場、とゆうことはトルズの色は彼か。最後のグッド・ナイトで一番美味しい所を持っていってます。さて聴いた人それぞれが好きな曲がばんらばんらになるであろうこの万華鏡盤。私が好きなのは、うーん、ジョンちゃんなら「エヴリボディーズ・ゴット・サムシング〜」。フィーリーズのカバーで印象強いもんで。ポール君なら「ロッキー・ラクーン」。前段のとこはうにゃうにゃうにゃうにゃって歌って「ロッキーらっくうーーん」って。やりましょう。ジョージ君はやっぱ「ギター」、イントロからどうしょうもなくキラーです。リンゴは「グッナイ」。あとワイルド・ハニーパイは空耳以来「おおにたー」って聴こえちゃって困ってます。ヤー・ブルースは凄いブルースです。しかもダブ。ヴォーカル・オフ・マジック。言い出すと切りが無くなっちゃうドクドル・ジバゴのような超大作大河アルバムは無人島アルバムに上げる人が多いようですが、わかるなあ。あ、あと「アイ・ウイル」。ポールちゃんはこういった小唄がたまらなく良いなあ。結局この盤全曲好きなのね。

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8/17(日)
cover
Some Girls
The Rolling Stones
1978/6/9

シリーズ「石」

時は1978年、世はディスコ・サウンドが吹き荒れパンクは荒らしまわりストーンズの面々も荒れに荒れた中登場のキラー・アルバム。いきなり必殺のミス・ユーでの幕開けです。前作ラブ・ユー・ライブC面の生味ブルース好評を聞いたかブルースでありながらディスコ、ファンクであるとゆうこの人たちじゃなきゃ出来ない荒業。ハープも効いてビルさんのまったく見事なフレーズのグルーヴィ・ベースも最高で大ヒットでござる。一発どうだをかましておいて後はもう何かやたら元気とやたら情けない曲のオン・パレード。そうです。パンクです。知ってか知らずかクラッシュとリチャード・ヘル、やたら元気とへにゃとゆうパンク本質をストーンズ流で直撃だ。知ってたなこれは。そして徹底的ギター・サウンド。華麗なるキーボードがボトムを支えていた70年代石音楽がここに来て変貌2本3本のギターが絡み合ってこれもやっぱパンク、テレヴィジョンや後のXTCを想起させるわい。歌い方も変わりました。最早かっこつけること忘れてます。ミックさんもキースさんも[(^o^)]。どっかでねじとれました。元気曲ではもうチャーリーさんが元気。爆発してますだよ。しかしまあこうサウンドが変遷していくのにちゃんとついて行って期待以上の音を聴かせてくれるこのリズム・セクションは驚異的であります。情けない部門ではキースさんのBefore They Make Me Runがもう。言語に尽くせぬへろへろぶり。ここでもアナログ権化のチャーリーさんの詰まったり転がったりするドラムが良いなあ。珍しく例の極め付けのスロウ曲がありませぬがそれに替わるのがビースト・オブ・バーデンでございましょう。これは私のストーンズ・フェイバリットの一つでございます。シャタードで無茶苦茶でございますの終わり方するこのアルバム、私にとって捨て曲などあろうことなく申し訳ありませんが最も好きなアルバムなのでございます。がははははは。

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8/18(月)
cover
Specials
the Specials
1979/11

シリーズ「新波倶楽部」

現在パンクと同じ位の太さで持ってジャンルを確立しているスカ・パンク。その騒ぎを作りだしたのがこのスペシャルズです。その前身、オートマチックスとゆうバンドを結成したのが77年。この頃はまだ何とものんびりした音のパブ・バンドでした。転機が訪れたのが78年、クラッシュの前座をやってから。クラッシュのマネージャー氏が気に入って彼らのマネージメントも引き受けアドヴァイスを受けてから。さらに4ヶ月にも及ぶ地獄の合宿敢行で実力地固めが出来ました。がしかしあまりに地獄でバンドはボロボロ、でそのマネージャー氏の下を離れて国の英国中部コベントリーに撤退することに。そこでリーダーのジェリー・ダマーズさん、白黒市松の2TONE構想を練り、デビュー・シングルの「ギャグスターズ」を出し、これが当たり、エルヴィス・コステロが気に入っちゃって、じゃとゆうんでプロデュースを頼んで出したのがこのアルバム。その後の快進撃は皆様もご存知の通りです。当時それはもう衝撃的でした。のんびりしたオリジナル・スカとパンクの勢いを素敵に融合して、踊れるは歌えるは。スカに着目てのが凄いねぇ。レゲエの2つばかし前身の音楽なんですがまだドラムが8ビート。パンクと合わせるにはうってつけの音楽じゃき。メンバーにはレゲ界の歴史をつぶさに経験してきたリコ・ロドリゲスをも加えておポンチの中にも只のネズミじゃない音楽への愛情ばっちり。とてもポップで楽しい音ですだよ。さて2002年にリマスターされた訳ですがそのCD、横須賀地下倶楽部ゴーゴーの巻のようだった元LPの音質がいくぶんまともになっております。当時はそこがコステロちゃんへの非難の元だったんだけどけっこうわしそれ好きだったもんで少し寂しい気も。でもまあ後に残すならこの音が良いかもなあ。あれは時代の音とゆうことでLPを入手しましょう。そしておまけに2曲、映像が入ってます。1曲は口パクながら「まったく若すぎて」はライブ、臨場感たっぷしのバカ騒ぎが見れるぞ。あ、その曲のヴァージョンがCDの音の方にも追加されております。

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8/19(火)
cover
Entertainment!
Gang of Four
1979

シリーズ「新波倶楽部」

英国はリーズちゅうとこで77年に結成されたNW大二波の硬派バンド。これはその79年に発表されたデビュー・アルバム。全編それはもうかっこよさだけで出来てるような盤です。歌なんてもーラジオ体操の掛け声みたいなのばっかですが、なんせギターがあれだ、ギューギャ、ジャガジョンジャガジョンてウイルコ・ジョンソンもかくやってくらい切れに切れてる。ファンクを範としてこの音を作ったかしかしまあ見事に黒く無い。アナザー・サイド・オブ・ポップ・グループ。あちらとは対照的にもう見事に何にもしてない。メンバーで出してる音だけの直球勝負。ストレートしか眼中に無い星ひゅーまです。こじんまりしてるくせにスケールがでかい訳わかりませぬ。とにかく聴いてて燃えに燃えてギターの弾きまねをするは必定なので覚悟しましょう。直接ライバル花形はキリングジョーク、あちらの1stと併せて聴くとこの時期のNWの尋常で無い盛り上がり方が実感できるかと。フォロワーはレッチリかー。再発に当たってライナーに祝辞よせてます。聴いていただければなるほどとにんまり。も一人REMのマイケル・スタイプも祝辞。みんなこれらを聴いておいらもやったるでーって思ったのね。そうですおいらもやったるでーって思ってしまう盤なのです。シングルは「ダメージ・グッズ」ちゅう曲。メロディアスです[(^o^)]。
さてファンキーなこの1stに続く2ndではあっと驚く展開が。タイトルはソリッド・ゴールド。見かけたらこちらも是非。今度はビッグ・ファンクだ否黒。

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8/20(水)
cover
Music from Big Pink
the Band
1968/7/1

シリーズ「Great White Wonder」

ロカビリー・バンド、ホークスそしてボブ・ディランのバックと60’sを通じてさんざ苦労してきた連中が時と人と場所を得てようやく辿り着いた1stアルバムがこのビッグ・ピンクです。苦労のなんか微塵も感じさせないふっきれた爽やかな音楽。聴いてて心が洗われていくよう。一つ一つの音は古臭いかもかもしれないけど既にこの時点で発酵熟成されてるんでその輝きは未来永劫失われることなく新しく新鮮なままです。何百回聴いてそれ毎にこちらまで深くなっていく。こんな音楽を若干二十歳代で作ったとは。まったく驚嘆の一語でございます。このアルバム、実はザ・バンドの歴史の中でも異彩を放っておりましてこれはもう聴いていただければ。リチャード・マニュエル氏の色が一番濃いと。ブラックを憧憬しながらホワイトならではのものを獲得したヴォーカル陣。カナダとゆう外様でアメリカを俯瞰出来たからでありましょうか。その音楽はビートルズがやった音楽はもうビートルズが最高であった60’s末、世界中のミュージシャンにこうゆう道もあるのかと希望と憧れを抱かせたもの。特にアメリカ音楽に対しては同じ外様の英国ミュージシャンに与えた力は計り知れず太い幹となってたくましく育っていきます。このバンドがいなかったらこのアルバムが無かったら、洋楽はさぞつまらんものになっていただろうなあなんてことまで思ってしまう。最初聴いた時は何て親父な地味な音楽だなあって思うかもしれませんが。衝撃は3年殺しでやってきますぞ。古いけどかけがえの無かった町並みは失われて二度と会うことは無いけれどこのアルバムは当時の輝きのままここにあります。音楽ファンって幸せものだなあ。

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8/21(木)
cover
The Man-Machine
Kraftwerk
1978

シリーズ「テクノ家」

プログレかはたまたニュウ・ウエイブか、そうだテクノだーとはっきり世間にマニフェストした「人間解体」アルバム。はたしてこのクラフトワークとゆう集団の音楽、ものすごー好きだちゅう人はいないような気がしますが嫌いだーちゅう人もいなくて、好きで気になって時々無性に聴きたくなるとゆう。この盤は最もそれが最たるものではないでしょうか。憎めない理由としてはまず世の中をなめてる。ははは。軽い足取りで明るいんだか絶望的だかよくわからん未来を鉄腕アトムみたいな視点で眺めとります。もちろんテクノーですから自動演奏ばんばんでございますがそれがまた人肌の温かさ、ちゃんと世話して無いと止まっちゃいそうなおまぬけなとこが素敵にゃの。完全デジタル化したテクノは破滅した荒廃地球上でもぼかぼかぼかぼかって鳴ってそうだから不気味だけどこれはそんなことはありません。江戸お茶汲み人形、少年時代の漫画雑誌の特集の未来のようにファンタジーがあって本人たちもきちんと扮装してくれるしこちらもその気で楽しんでぼかあしあわせだなあ。そんな親しみやすさからかスーパー特売のBGMに使われちゃったりしますがそれも無性に嬉しい、クラフトワーク史上最もポップで御気楽なこの一枚を今日もお仕事のお供にがんばろうな。バンドのみなさん、あの紛争のまま子守とか皿洗いとかしてたりして。奥さんに怒られてしゅんとしてたりして。がはは。

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8/22(金)
cover
Here Come the Warm Jets
Eno
1978

シリーズ「glam!」

ロクシー・ミュージック初代メンバーにしてぴゃんぴゃんぴゃん一生懸命ピアノを叩くブライアン・フェリー氏を尻目にひらひらした衣装を着てキーボード担当のくせにテープでピーピョロロローって音流しっぱなしにしてへらへら踊って全部持ってちゃったんでフェリー氏におめーよーとゆうことでロクシーをおんでたイーノちゃん。仕方が無いので思い切りピカチュウ道を歩むこととなります。で、出したのがこの1st。ファッショナブルでかっこいいわあと皆が思っていた矢先、出て来ましたはこの何とも言えん朴訥ボーカルなのです。おまけにこれがひょうたくれなサウンドであのピーヒョロローがイーノちゃんの真実だったのねぇ。落胆して離れていった25人、ところがどっこいこりゃ面白いぜえと食いついたり5億6千万8人。歓喜の渦に皆を巻き込みました。何とも親しみやすい音楽の中に悶えまくっちゃうかっこいい瞬間続出。ボウボウのキーボードの何とかわいいことよ、ベイビゾン・ファイアのギター・ソロマンザネラ氏のギターのかっこいいことよ、ブランク・フランクの展開のぞくっとすることよ、曲のつなぎが絶妙で次に行く時の気持ち良いことと言ったら、そして最後のウォームジェッツで皆さん旗を振りながら町内を駆け巡ることとなるのです。オーノーオノーオーノー。メンバーはフェリー氏を除いたロクシー勢、マンザネラ氏のクワイエット・サン勢、ピカチュウ仲間のロバート・フリップ氏、リーゼントのクリス・スペディング氏。NWパンク以前に鉄壁のぶっとびセンスがあれば私だって出来るかもと勇気を与えたシーンを巻き起こすこの盤を私は強力にご推薦させていただく所存でございます。

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8/23(土)
cover
Yellow Submarine
The Beatles
(1969/1/13)1999/9/14

シリーズ「トルズを聴こう」

終わる前にビートルズに残されたものはそうだアニメだ!とゆうことで出ました映画のイエロー・サブマリン。確かに猛烈にアニメにしたくなるだろうなあと見てしまうとこれがまた見事にあっしが感じてるモンティパイソンとかの英国だった素敵だわ映画でした。こんだけ売れてるビートルズの映画でぶわーとシュールしちゃうとこに関係者一同のロック心を見た思いです。でサウンドトラック。そして現在ではソングトラックもある音世界と言えば既発表曲になると音だけで聴くと映画忘れちゃって困ってしまったりして。それだけ既に聴いちゃってるからしょうがなかんべなあソングトラックになるとマーティンおじさんオーケストラ聴かないから余計そうだったりして。とゆうことでイエローを強烈に感じるのは「ヘイ・ブルドッグ」、「オール・トゥゲザ・ナウ」、「オンリー・ア・ノーザン・ソング」、「イッツ・オール・トゥ・マッチ」のここオリジナルの4曲。強力です。没曲の中から選んだとゆう話を聞いたことありますが信じられん。ヘイブルドッグは個人的に彼らの曲の中で4本の指に入るほど好きな曲でして、まーロック、かっこいいだわなみだぽろぽろ。シニカル・ボーカル、ベースびゅおんびゅおん炸裂。「みんな集まれあつまらねえか」は楽しいし、ジョージさんの2曲「オンリー〜」は彼いかにもの字余りメロディが愛らしくて「イッツ・オール〜」の凄さと言ったらどうでしょう。これ一曲でサイケ期ビートルズの魅力の全てがあるんではないかいのうと旗振って町内を叫びまわりたいくらいです。結果的にジョージさんがおいしいとこ持ってちゃってばんざいイエロー・サブマリン。賛否両論かまびすしいソングトラックのリミックス音質ですが少なくとも悪いとは思いません。もちろん気持ち良い部分も多々あります。彼らの場合曲がぶったってるのでびくともしないのだよ。ははは。むかつく時も将来突然来るかもしれませぬが。がはは。

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8/24(日)
cover
Emotional Rescue
The Rolling Stones
1980/6/23

シリーズ「石」

80’s最初のストーンズ・アルバムは前作に引き続きやったらめったら元気爆発のレスキューであります。まージャケがかっこいい。まー1曲目、ダンスかっこいい。今回のテーマはサルサとテックスメックスか。なぜいきなりサルサラテンなんだろ。NYでパーテー続出だったのかな。それにしてもメキシコ風味が不明。タコス食っててそいややってなかったかちゅう話になったか。ストーンズ・ファンの間ではこの盤、どんな評判なんでしょう。なんだかんだ言ってもメロディアスな曲を書く人たちですからこの勢い路線はどうしましょてな感じなのかな。どわーっと言ってしまえば最高の捨て曲全集、「捨て曲を演奏させたらかっこよく聴かせる世界最高のバンドbyみみちん」ですから滅茶苦茶好きです。とにかく繰り返し聴きたくなる。不思議だ。パンクから魂吸い取った元気曲が次から次へと。レゲも復活してますが、もオリジナル・レゲなんかどうでもいい。ははは。まーダンスかっこいいです。途中でピンク・レディになる瞬間も楽しいラテン・ファンクだ。あとシーズ・ソー・コールド。シャタード路線のミックさんのテンパってる踊りが目に浮かぶわざとどうでも良い風情にしている曲。エモーショナル・レスキュー。こりゃ不思議な曲です。裏声で思い出すのはカーティス・メイフィールドさんですが、どこかダブ世界にぶっとんでるくねくね具合が何とも気色わるー良いではないか。キースさんファンにはAll About Youちゅう必殺曲があります。メキシカンな国境付近のうらぶれたレストランで一人寂しく来ない待ち人を待っている姿が目に浮かぶ何ともジャック・ニコルソンです。どっちがどっちだかわからないほど入り乱れたギターの、そして全員チームワークばっちりだったからこそ出来た盤ではないかと思う素敵。いやーまたダンスから聴いてしまう。

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8/25(月)
cover
Singles Going Steady
Buzzcocks
1979/9

シリーズ「新波倶楽部」

70年代の真ん中頃ピストルズのライブを見て燃えに燃えた英国はマンチェスターの若き野郎どもが結成したのがこのバズコックス。そしてこれは突っ走った歴史のシングル列伝アルバムでございます。メジャー・デヴューしたは良いけれどヴォーカルのハワード・デヴォート君が脱退、マガジンを作ってしまいおったのでギターのピート・シェリー氏が歌を歌うことに。最初の頃こそもろパンク熱血路線でがなってますがすぐに資質通りのへにゃメロディ路線を爆進しております。バズコックスの魅力はもう偉大なるワン・パターン、ドラムはこうでなきゃいけないし、ベースもこうでなきゃいけないし、ギターもこうでなきゃいかん。その中で曲のタイトルとは裏腹のねじれきった青春悶々正直こんなんですちゅう心情を情けなく歌うありさまにまー情けないねえと言いながらもそうだよなあと頭ぶるんぶるん振るとゆう。そんなに強い人間などいるもんじゃありません。この盤には3枚のアルバムを発表した後、さすがにこんなにワンパでは世間様に申し訳無いんじゃないかととち狂ってジョイ・ディビジョンのプロデュースで有名なマーティン・ハネット氏に製作を依頼したEPよりの曲がボートラで入っております。元々おおよそ年代順に曲が入っておったのですが闇鍋状態でそれらが混入、ただ質感が明らかに違いますので一目瞭然で。何はともあれ何かを発見して一挙に吐き出した哀愁耽溺メロディの数々是非ともご賞味を。シングルB面において質が落ちる余裕などなく全編良質でありますから。アルバムを持ってる人もここにはここの世界があるので持っていると嬉しいですよう。ここにしかない必殺「エブリバデー・ハッピ・ナウアデイズ」も入ってますし。ここまで好きだともう文章、よれよれ。ははは。

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8/26(火)
cover
Chips from the Chocolate Fireball
The Dukes of Stratosphear
1987

シリーズ「新波倶楽部」

XTCのお二人アンディ君とコリン君が青春時代に愛した60'sサイケデリック・ポップの数々を頭の中でジューサーミキサーにかけて、恥かしかったのか変名でリリースのEP「25 O'Clock」とLP「Psonic sunspot」を一枚にカップリングしたお得CDです。リリースはそれぞれ85年と87年、「スカイラーキング」発表の前後。彼ら自身音楽的に一番油がのっていた時期にとことん楽しんで作っております。私も元ネタはなんじゃらほいと興味を持って探そかななんて思った時期もありましたがもいっかー、この音をただポカーンと楽しむが吉とゆうことで現在も愛聴なのだ。ろくに体験もしてないのに聞きかじりで知識ご披露ちゅうのもかなりいやらしいし。とゆう訳で当時未体験派には憧れの60’s英国空気をたっぷり吸わせていただけるなんて何てありがたや。音楽はやっぱ楽しむものだよなって実感する二人のリラックスぶりが何と言っても嬉しいしこっちもわくわく。ラットルズみたいについには本家を離れてキラキラしちゃってる曲が一杯です。きっとXTCの時は「こうだよなあ。」「だよなあ。」って感じなのがデュークスの時は「こうだよなあ。」「だよなあぎゃはは。」くらいの差はあるぞ。だもんでもしかしてこれ俺XTCより好きかもしれない。プロデュースはあんたしかいないじゃんのジョン・レッキーです。もちろんこれをきっかけにここからこっそり60’sキンキラリン・ロックへの旅に出かけるのも楽しいでござる。愛することが音楽だ。だー。

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8/27(水)
cover
Southern Nights
Allen Toussaint
1975

シリーズ「FUNX」

蒸し暑い夏にぴったりの熱い音楽と言えばニュー・オリンズ・ファンク。その重鎮アラン・トゥーサンの代表作がこれです。その父さんは38年生まれ、50年代後半からプロとして活動を始めて60年代から70年代にかけてニューオリンズでプロデューサーとして大活躍、幾多の名作を残しております。その彼がソロ・キャリアに本腰を上げてリトルフィートとツアーまでしてしまったとゆう時期のアルバムがこれです。ポール・マッカトニーをはじめ英国米国のロッカーを虜にしてしまった父さんサウンドテンコ盛り。白状いたしますと私、初めて彼の曲に接したのがグレン・キャンベルがカバーしたこの表題作サザン・ナイツ、全米一位まで行きましてそれが好きで好きで。でオリジナルがあるの知って日本盤が出たとみるや即座に購入しました。想像してたのはブリブリのファンクとかニュオリンズだからディキシー。ははは。今考えるとアホみたいですが、知らなかったからしょうがない。で、聴いてみるとこれがメロウなんです。件のサザン・ナイツにいたってはちょっと中華入ろうかとゆうエキゾチック・サウンド。腰抜けましたが何回が聴いてるうちにこのまったりとした音楽の魅力にどっぶりと。ほんま独特です。他のどの地方のブラック・ミュージックとも違う。そうかニュオリンズは元フランス領だったんだなと納得してしまうエレガントでスイートでしかもファンク・グルーブがうねりまくり。これはロッカーみんなが憧れるわなあ。バックはずっと父さんと付き合っている彼の地の名バンド、ミーターズでございます。して本国ではずっとどゆうわけかCD化されてないのですが、ここ日本でのみ見事にCD化。噂によると逆輸入されてあちらで必死に入手しようとしている人多数とか。これはちょっと誇れることじゃ。ボニー・レイット、リタ・クーリッジがカバーした曲も入っているこのアルバム、ニューオリンズの地を題材にしたトータル・アルバム風味になっておったりして。まそれは別にしてもこれはホール&オーツ・ファンも気に入るんじゃないかなどと思う最終曲、止めを刺されます。

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8/28(木)
cover
A Period of Transition
Van Morrison
1977

シリーズ「VAN THE MAN」

英国音楽界の星一徹ことヴァンさんの70年代後半の怒涛の3部作の初戦を飾る落とし前アルバムです。タイトル「変遷の終結」。俺はこの頑固道を貫くぞちゅう開き直ってます。いつも怒られていると言いますか説教抜きで怒鳴られている感じの歌の彼ですがつい怒られたくてまた聴いてしまうとゆう。はは。今回組んだのはまあ声似たもの同士ドクター・ジョン先生。このニュオリンズの浪花節鍵盤男に製作を委ねて喧嘩しなかったのかなあなどと心配してしまいますが案の定彼が組んだメンツに不満があったらしく空港でとあるメンバーの顔を見たとたん気に入らねえ帰れなどと理不尽大王かましたらしいです。ところが性格的に物凄く問題があるこの御仁、始めちゃうと凄いんです。冒頭から怒っちゃった分A面なぞはテンション最高潮で辛口辛口。引き締まった装飾抜きのガチンコファンク・グルーブに乗ってこらコラこらーと気持ち良い叱咤。首にしなくて良かったのねのストーンズ「ラブ・ユー・ライブ」でパーカッションやってますオリー・E・ブラウンちゃん。今回はドラムなんですがこれが素敵、ベースのファンカデリック、スティービー・ワンダー、トミ・ボリン・バンドでやっておったレジー・マクブライトとの息もぴったりでウイークス、ニュウマークを思い出してしまうグルーブ満載じゃわ。後半B面は怒りも納まったかリラックスしながら怒ってくれて嬉しそうにそのリズムに乗っているキラー曲の連続攻撃、特に最後の2曲、ヘヴィ・コネクションと8月の冷たい風は鳥肌さーーーーーと立っちゃってまー。重いコネクションは題名の素晴らしさに負けない充実度。ここでのサックス・ソロはヴァンさん自身かな。得意のりべらだりばらだスキャットが聴きものです。この時期にぴったしは最後の8月バラード。聴いてて残暑厳しきなかさあーと冷たい風が感じられてああもう秋だなあ夏が終わったなあと。ほんとですよ感じます。これを名唱と言わずして何とする名唱だぜ。つまみは塩、枡の端にちょいと乗せてぐいっとごっつぉさんアルバムでございます。

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8/29(金)
cover
Greatest Hits
The Bangles
1990/3

シリーズ「女の道」

80’sの良心、バングルズ、現在来日中?再結成してニュー・アルバムを出すとゆう、まさにこれは旬だー。80年代に結成されてブレーク、解散するとゆう80’sの申し子のような人たちです。実はわたしゃMTVで見た以外はこのアルバムでしか知らない。この人たちの魅力と言えば何とゆうても無理をしていないとゆうところでは無いかと。身の丈で人の力を借りるとこは借り、良い曲を自然にやっております。さてこのアルバム、1曲目は1stの1曲目から。お聴きの通りちょいイマイチ。1stは全部自作曲で通す豪気なとこ見せてますが、さすがにそれは辛いと共作、提供曲で活路を見出そうと。でプリンスのマニック・マンデイ。ご存知のブレーク曲です。言われなきゃプリちゃん作とわからぬ言われるとなるほどと思うこの名曲、うん実にはまった名曲だわ。ピアノの感じうちの曲をパクリおったな。がははは。さらにグラスルーツのWhere Were You When I Needed You、サイモン&ガーファンクルの冬の散歩道とゆう米人の心鷲掴み選曲、がっちり現代の音にしております。Walk Like an Egyptianで軽くいなすとこもなかなか。なんですが本当にノックアウトはジュールズ・シアー作の If She Knew What She Wants。これはまじとんでもない名曲です。パワーポップの歴史に残るぞ。これで判明はこのバンド、もしやスティッフのレイチェル・スイートの路線をヒントにしたのではと。とすれば一回で良かったあのニック・ロウにプロデュースして欲しかった。ヒットを離れたアレンジでも一回聴いてみたかったなどと。欲を言ってますがエターナル・フレームももち名曲です。後半バリー・マニロウ・ドラムになるところがちと恥かしいですが。はは。演奏は少しもたっているとこがあるドラムからすると全部これ自分たちでやってるとみた。やっぱこれ重要。最後に一つコーラスがいいこのバンドは。フリートウッド・マックのクリスティン・マクビーに似てる声の人がおってこれが実に効いてます。どっしりと浮ついたところが無くなってクールな佇まいで。たった3枚で一旦シーンから消えましたがこれだけの曲やっていれば永遠に皆の記憶から消えることはありません。後は再結成で今の自分たちの道が見つけられるか。かわい子ちゃんから離れたこれからが。

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8/30(土)
cover
Lt It Be
The Beatles
1970/3/8

シリーズ「トルズを聴こう」

サージェント・ペパーズで世評が最高に達したビートルズ、ではではと俺俺僕僕主義を貫いたホワイト・アルバム、非現実幻想世界を極めたマジカル・ミステリー・ツアーを世に問うた結果、内容とは裏腹にがたがたの評判、技術の進歩に伴ってバンドから離れていく全員を見て危機感をつのらせたポールさんは「始めの感動を呼び覚まそう」運動を展開します。それがゲットバック・セッション。サイケの嵐の後ボブ・ディランのグレート・ホワイト・ワンダー、・バンドのビッグ・ピンクを聴いて皆が自分の音楽ルーツって何だと思い始めたころでもあります。このアルバムはご存知の通りそのセッションを撮り続けた映画のサントラである訳ですが、セッション自体は映画をご覧になったとおり険悪なムード充満、生のバンド演奏においても自分の思う完成度を求めるポールさんとヨ−コさんとラブラブのジョンちゃん、いぢめられてるジョージ君、うんざりのリンゴとああ覆水は盆に帰らずかの状態の中、歯抜け笑顔名人ビリー・プレストンさんを加えてスワンプの魅力と人様の前ではみっともないとこ見せられぬで何とか多量の録音をすませた訳であります。当初は70’s初頭のスティーブ・リリーホワイトこと霧のグリン・ジョーンズにプロデュースをまかせたところ、どゆうわけボツになってしまいお金が無いよアップルで契約をホゴにする訳にもいかずフィル・スペクター氏に後任を頼んで何とか完成リリースに至りました。と紆余曲折があったことなどつゆ知らず、私がこれをまともに聴いたのはかなり後の事。あのかまやつ氏のナレーションの映画の放送をTVで見てかっこええなあとありゃりゃがないまぜの中なかなか聴く機会に出会えず。それよりも高校時代、学園祭でK君とフォー・ユー・ブルーのセッションをしてスライド・ギターをやって知らんもんだからエルモア・ジェイムスのダスト・マイ・ブルームでやりとおして違うよそれーとか言われたり、みみちんの友達のバンド仲間とアイブ・ガタ・フィーリングだっけなやってわー下手糞だなあと[(^o^)]思ったりそんな印象の方が強い。そうです後期ビートルズでライブで気軽にコピー出来るのはこのアルバムの曲だったのです。がー、でけんのです。うまい。ビートルズは。リンゴのドラム特に。トゥー・オブ・アス、ゲット・バックなんか軽々とすっとこすっとこ。このビート難しいでっせほんま。うまい。今こうしてじっくり聴いてもうっとりものです。そして歌のからみ、ギターのからみ、身についたコンビネーションの独特はもう他人がやれるようなもんじゃありません。はい。何かと論議紛糾是非インスタントかまびすしいフィル氏による豪華ストリングス導入の件に関しましては元々が生生生しいこの音源、不思議な幻想感を加えてくれてわしゃ嫌いじゃないす。音も素敵だし。レト・イト・ビだけは耳たこですけど。好きなのはスカしてる(ジャメイカです)トゥ・オブ・アス、そしてやっぱアクロス・ザ・ユニバース、それとえー結局は全部好きなんですが、ははは。

あー、もうビートルズは終わりかもしれない。言わずとも全員がそう察知して最後の大仕事に臨む4人の勇士。レット・イット・ビーがラスト・アルバムだとずっと思ってた私。ひっくり返ってすごく納得。

曲目等詳細

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8/31(日)
cover
Tattoo You
The Rolling Stones
1981/8/30

シリーズ「石」

くしくも22年前の昨日発売のおお怖ジャケット・アルバム。前作は究極の捨て曲大全集でしたが今回は過去の音源に手を加えて出したとゆうことで本当に一回捨てられたののね。とはゆうもののそれほんとかいちゅうほどの内容充実アルバムです。ミックスはこの時旬のボブ・クリアマウンテン。例のボブ・クリ節はほどほどでだから返って時代を超えて現在でも生き生きと聴こえる音となりました。近2作の元気ばりばりモードに比べると今度は本人たちがストーンズをやることを楽しんでる風情であります。何と言っても1曲目、スタート・ミー・アップ。あの凄いビデオがどうしても目に浮かぶよう。ストーンズのクリップはあのミス・ユー・スタイルでやるともう最高、ついでにあれでクリップ作ればアルバムもOKよちゅうバロメーターになっておるような。踊るミックちゃん、口とんがらかして決めてるキース君、満面笑顔のロンさん、何かが得てるかわからんビル氏、ミックちゃんのバカ踊り見てニターと喜んでるチャーリーさん見てるともう嬉しくて幸せになります。今回もヤイイイヤーのところのミックちゃんの顔ちゅうキラー場面有り。他にはネイバーズだな。ねいだー、幅がねいだーと歌っております、ハイハット抜きでスカスカなかっこいいぞのシャタード路線であります。スレイブ、このビートどっかで聴いたなあと思いましたらこれはリトルフィートじゃああーりませんか。ほほほ。で国境路線のウエイティング・オン・ナ・フリエンド。サックスがソニー・ロリンズでまーはまってるわ。うまいわー。まー確かに何だかしれんうちにあっとゆうまに終わっちゃってる曲もあることはありますが、メリハリがついてるじゃないかと思えばこれも吉の盤ちゅうたです。はい。ところで副題にカッコ付が多いのですがこれはとてもとても何かにこだわった結果なのでありましょうか?はて。

曲目等詳細

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