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今日の推薦盤一覧2004.12下

 

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12/16(木)
必死の工夫
cover
Level Headed
Sweet
1978

シリーズ「Glam!」

スイートの大ファンです。とにかく生真面目。いつだって全力投球だ。抜くことを知らないから時々ずっこけちゃう時もあるけれどそんな奴らを応援しなけりゃ誰をすれば良いのだ。最初は自力でスタート、コケにコケて辛苦を舐めて次は70’s英国POPの申し子ソングライターチーム、チャップマン=チンの子飼い筆頭ミュージシャン、グラム・ポッパーとしてようやく成功。そして時代の寵児として一世を風靡。しかしアメリカでの成功もかなわず、やりたいことはハードロックと喜びの中にも沸々と巻き起こるミュージシャン魂が。自作曲を書きに書いての大努力。最初はすとっこどっこいのものが多かったけど努力が実り始めてすわ勇躍、自作の「フォックス・オン・ザ・ラン」が英米ともに大ヒット。いけるぞと全編自力のアルバム「甘い誘惑」、これも大ヒット。ああ、やっと思い通りにと思ったら次の盤「オフ・ザ・レコード」でコケちゃって。気が付いたらハードロックの時代が去っちゃったのねー。さてどうしよう。うちでは母ちゃんと6人の子供がピーピー口を開けて父ちゃんがご飯持って来るのを待っている。何とかせねばと翌年に出したのがこのアルバム「Level Headed〜甘い罠」かと思うのですがどうでしょう。中身は・・・全世界48万人のスイート・ファンがびっくり。大変身こんこんちきでした。まずシングル「Love Is Like Oxygen」恋は酸素のように、ってかで仰天、何じゃこりゃAORだぜベイベ。すっぱりハード路線捨てて日和ったか。その割りに目が澄んでるし。何回も聴いてたら良くなってきたぞ良い曲じゃないかと。やるじゃんとアルバム1曲目カルフォルニア・ナイツ。何とも妙なウエストコースト風アコスティック・サウンド。メロなんか従来のスイートだったりして。まるでアパッチ野球軍のようなざっくり混ざったアメリカン志向です。2.のシルバーバードではライバルと見なされて来たクイーンの変身を凝視したようなPOPソング。だいぶ水開けられちゃったからなあ。言っときますけど演奏は上手いでっせ。何をやってもさらっと出来ちゃう力量有り。ただそれをどう使うかに多少ネジが緩んでるとこありまして。そこがかわいいんだけど。ここでも最後で謎のドラム・スネアのエフェクト処理かましてます。3.ドリーム・オンは真正面からアメリカン・バラードに取り組んだ大作。これはエリック・カルメンさんを凝視したのかな。かなり素敵曲です。やったね。コーラスがビートルズを思い出す。ただあまりにも真面目なんで吹き出してしまいそうになったりして。4.ファウンテンはアメリカを凝視しました。金色の髪の少女とイントロ極似。ただ進行と共にお里が知れてハードにしたくなってスティックス風にも。5.は件のシングル、恋は酸素。アルバム・ヴァージョンです。このAOR傑作に途中謎の展開が。いきなしプログレが乱入します。一大大作になって6分も。何でだと思うものもこれがけっこう好きで。困ってしまうバンドです。何やっても馬鹿ロック化しちゃうし。本人達大真面目なんでこちらがそれで喜ぶのは申し訳ないんですけど。6.アンセム一番はこれまた謎のバロック・イントロ。作ってるうちにいかん世の中はプログレ・ハードの風が吹いてると気付いたか(^0^)。7.ストロング・ラブは何とこりゃファンクです。デスコって言っていいかも。その似合わなさがまた凄い。さらっと出来ちゃってるけど。曲だってけっこうイケてるけどやっぱおかしい(^0^)。8.レートル・アムールって読むのかな。謎のフランス語混ざり曲。これは最高です。この盤の中で一番力が抜けたしっとりワルツ・バラード。名曲だ。イーグルスのテキトゥザリミ凝視したのかも。でもフランス語。9.アンセム2番。謎のバロック再び登場。しかも1分。10.エア・オン・ザ・テープ・ルーフ。さあ問題の最後の曲です。ってこれまで問題だらけだったけど(^_^;)。これどう聴いても「吹けよ風、呼べよ嵐」。何考えとんじゃあ。出来が良いとは言えません。のになぜやったか。やりたかったんだろなあ。何か書いてても聴いててもしっちゃかめっちゃか、混乱振りちゅうかこうなったら死力を尽くして出来ることは何でもやってやろうって感じですが、それにしても組んだプロデューサーは見出してくれたデビュー以来の長ーい付き合いのフィル・ワインマン氏。これがリチャード・ペリーさんとかだったらもっと手際よく変身させてくれただろうにそこはお世話になった人と成功したいちゅうスイートの人が良いったらありゃしません。そしてそんな不器なとこがわたしゃ好きです。売上げは全米チャート最高位52位とそこそこ成功。しかし力出し尽くしちゃってこの後、ヴォーカルのコノリーさん脱退。こうなるともうあきまへん。最後の最後、みっともないかもしれませんがこの全員盤、ファンの贔屓目もあるけどわたしゃ愛し続けるしかないよなやっぱ。

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12/17(金)
ハードコア・ザッパ
cover
200 Motels
Frank Zappa
1971/10

シリーズ「ザッパ!」

わーい週に一度のザッパ大明神デーだ。今日は何を聴こうかなあ。えーと200モーテルズ。200モーテルズー!。どんな形であれザッパ世界に入城、えーいこうなりゃ全部集めてやるわいと意を決して長幾年月、ほぼ達成したぜ。え、まだある?200モーテルズ?え、出てない。となったのが最初のザッパCD化の時のファンの反応です。これだけ純粋映画サントラ。これだけザッパさん、予算獲得の為に映画制作のMGMに権利を売っちゃってたもんだから最後の最後までCD化されませんでした。当時アナログを買っていた幸せなファン以外は指を加えてまだかなまだかなと待っておった訳で。そしてやっと出ました。どーん2枚組。いつだったっけ。CDエクストラで映画の予告編付でして解説裏面に再生方法が書いてある。環境はウインドウズ3.1ってか。CPUは486だって。ああ懐かしい。その頃です。MP1で今のCDにも入っててちゃんと再生出来ます。ビデオが廃盤だからこれは貴重かも。出演者はもちろんザッパさん。そしてタートルズ・マザースの面々。ザッパさんを演じているのがリンゴ・スター!そしてキース・ムーン。最初の台本ではジェフ・ベック氏、ピート・タウンゼント氏も名を連ねてたのですがこれはかなわず。オーディションされた人の中にはノエル・レディング兄さん、「ア・ハード・デイズ・ナイト」でポールのおじいさんを演じたウイルフレッド・ブランブルもいたそうで。ノエル兄さんは演技力でX。おじいさんは演技は最高だったけどセリフが覚えられなくて(^0^)Xとなったそう。あ、そうだロンドンのロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラの面々も。とにかく映画が大好きなザッパさん、作りたくって作りたくってしょうが無かった。これまで何回も製作にチャレンジ、アンクル・ミートは途中まで出来たものの頓挫、今回の話は渡に船でやる気満々だったようです。しかしながら予算はギリギリでしかもオーケストラの面々にどかっと大部分持ってかれてしまい、撮影はビデオ・テープで撮る事にそれを映画フィルムに転写と結果として今のTVドラマで主流の方法の先駆けとなっちゃいました。撮影自体の日にちも従ってぎりぎり、1日8時間まるまる一週間だって。その後の作業もスタッフ全員一日10時間の作業が11日間つう恐るべきハード・スケジュール。その間撮影が順調だったかってゆうと途中、台本の中にホテルでのバンド・メンバーの会話をザッパさん盗み録り、それをそのまま使った箇所があったもんだからバンドのメンバーと大喧嘩、そりゃそうだ、結果ベースのジェフ・シモンズさんがやってられるかとやめちゃってその代役が決まらず(さっき書いたノエルさんもその候補)大変だったみたい。そうです時間も無いし金も無いってことでこの映画はマザーズ・メンバーによるご乱行の数々を描写した大馬鹿映画。彼が好きなモンキーズTVシリーズの邪悪版だー。何しろ顔を見てるだけで笑えちゃう連中ばかりだからそれを映画にしたがるのは無理も無い。それをザッパ・フレーズてんこ盛りのオーケストラ音楽とマザーズのバンド演奏を交えてお届け、筋なんかあるけど訳わからーん。ヴィデオを当時買いましたが何回見てもわからーん。多分これはヒップホップ映画だな。瞬間爆発画像を見て楽しむつう。音楽はこれまた考えたら全く途方にくれるものオン・パレードかも。オーケストラの演奏曲は一応現代音楽つうことになってますがこれはあのタトタータタタタタつうザッパ・メロディを豪華真面目クラシック連中に無理やりやらせたと聴けばこれは痛快。ゴジラ映画みたいだし。バンドの演奏はもち豪快無比最高です。お馴染みのあのフレーズ、このフレーズが出てくるのも楽しい。がー、やっぱ言葉の壁大きく、ギャグも歌詞カード見ながら、しかも当時の事情コミコミだからわからーんで、辛いとこも多し。もうとことんザッパ音にひがな一日中浸っていたい貴方の為にあるCDです。最初にお買いになったらやばいぞー。終わってしまうかも。さすがに。日本盤にはこれぞライナーの鏡ってゆう長〜い解説の訳と歌詞対訳が今のも付いておると思いますのでそちらがお奨め。だけど順調に入手出来るかしら。輸入盤は、うーん、英語を奥地までマスターしたい方にお奨めです。

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日本盤

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グッヅ

12/18(土)
英国POP絵巻
cover
Revolution Now
Captain Sensible
1989

シリーズ「新波倶楽部」

うほほーい。一昨日レコード買いに行ったらパンクのコーナーでキャプテン・センシブルのリボリューション・ナウを中古LPで発見。やったーとばかり歓喜も同時発見の69年リー・ペリーとの間で悩みに悩んだ末、もちろん(^0^)キャプテン選択。帰って聴いたらやっぱり最高!繰り返し繰り返しもう何回聴いたことか。やっぱこの方とてつもない才人でござる。キャプテン・センシブルさんは元祖パンク、ダムドの人。現在もバンドでばりばり活動中。こないだ来日もしたそうですが例によって仕事拘禁状態の我が家は到底行けず涙です。バンド活動と並行してソロ活動もやっております。1stアルバム「婦女子と船長から避難」からのシングル、ハッピー・トークは何と全英ナンバー1を獲得。その他ウォット、グラッド・イッツ・オーバーと計3曲のヒットあり。スタアだぜ。この盤は3作目。前作「パワー・オブ・ラブ」から実に6年ぶりとなりもうす。ダムドのメンバーも参加しての和気藹々盤、力タメにタメてのLP2枚組でござる。CDサイズだとびっしり丁度一枚分だからナウな収録時間だねっ。そのナンバー1ヒット「ハーピー・トーク」はミュージカル「南太平洋」からの曲、お聴きになった方はご存知の通り、ラブリー・テクノ・アレンジでダムドのキャプテンのイメージを180度ひっくりどんでん返しさせました。もうわたしゃ好きで好きで自分のバンドでカバーしちまったり元の南太平洋のサントラ買ってしもうたり。その1曲だけではもちろん無くてアルバム自体ももちろん傑作。ダムドよりキャプテン好きだー状態になってしもうた。その後は最近ですわ96年のアルバム「Mad Cows and Englishmen」が丸ごと入った編集盤を入手してそれももう大傑作と、これでこの方信頼度さらに300%アップ。で今回の遭遇で歓喜とゆう訳です。針を落とさば1曲目「ボート遭難」から飛び出すラブリー・ポップ。XTCをもっとお気楽にして踊り踊った音楽のよう。そのアッパーな空気のまま2.スマッシュ・イット・アップ・パート4.ってパート3まではどこにあるねん。出てきたのがリバーブびんびんのエレキインスト。そうかあやっぱシャドーズの国の人なんだなあと感慨に耽ります。青春真っ盛り海岸を走ってばかやろーてな元気曲。3.トイズ・テイク・オーバーはオーケストラ・マヌーヴァーズの臭いぷんぷん。人懐っこいテクノでござる。なんせ最初の盤でイメージ一新でしかも大ヒット。もう好きにやってええって環境がとにかく吉に出まくり。プレッシャー無くほんと楽しそうです。シングル・カットしなかったのかな。したらどかーんとヒットしそうなのに。4.S.2は欧州北国、デンマークとか想像しちゃうシンセ・インスト・ワルツ。ワルシャワの裏側みたい。5.は「イーストボーン桟橋上の暴動」。突っ走るロックンロール・パワー・ポップ。歌詞にジミ・ヘンドリックスも登場のサイケ味もあり。ここまでがA面なんだけどもう完全KO。素晴らしいの一語の面だ。B面1曲目6.は「ウエイク・アップ」。高速度テクノ・パンク。題名からも来ちゃうけどXTCを思い出しちゃう。あの騒々しきパンク時代よ。7.グリーン・ライトは変身後80’sジェネシスかな。アバカブってる。英語わからんこちとらでさえわかる物凄い英国訛り。アメリカで売る気まったく無し。8.「解放2/3」。っていったい。インストです。音色がインダストリアル。9.革命今。ハードコアテクノ。音色と言いタイトルと言い初期ヒューマン・リーグとかキャバレー・ヴォルテールとか想起。あの頃のテクノは妙に共産圏イメージでした。B面最後10.フォーン・インは「視聴者参加番組」って意味だそう。またも登場OMD。さては好きだったな船長。歌ははっきり言ってさほどうまくないんだけど曲に丁度良くはまる気持ち良さです。C面最初は11.アイ・ゲット・ソー・エキサイテッド。これはデッド・オア・アライブかも。歌が始まるとモータウンになる。サビではコステロ、ニック・ロウと。楽しいわーほんと。12.ヴォセーヌ。ははは。スロッピング・グリッスルまで出てきおった。馬鹿だねー。13.はカミカゼ百万長者。うわあれだディペッシュ・モード。ずでずでずでずでってベース・シンセ・リフ。つうよりペット・ショップ・ボーイズか。これこの盤で1、2を争う名曲です。サビで一緒に歌っちゃうよ、聴いたら。うううううーうカミカゼみりおねあって。ここでうちのアナログで針飛び発生。ぐご悔しー。CD買わねばならんか。14.は訳すと「頭およびティーポット(それらの最盛期を過ぎた)を爆発させること」だって。何じゃそりゃ。ママーの頃のXTCの雰囲気濃厚。はいもちろん大好きです。最後15.は「反逆の臆病者」。D面全部を使う大作です。自分の子供(?)も登場したりの一大絵巻。音の映画をお楽しみ下さい。とゆう訳でこれが出たのが89年。どうもキャプテンが愛する80’sのお宝音楽総決算って感じばりばり。あの頃、音楽に浸ってた人間にはあの音この音その音どの音に一々反応しちゃうこと請け合いです。うっかり買っちゃっても全く後悔することは無いと思うだよ。よろしく。

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12/19(日)
ロックな心
cover
Led Zeppelin
Led Zeppelin
1969/1/12

シリーズ「蔵人児」

いっちゃん最後加入で有りながらヤードバーズの名跡を引き継ぐことになっちゃったページさんです。メンバー探さねば。ヴォーカルになっておくれよーとテリー・ばんばん・リードさんにお頼みするも断られ彼に紹介されてやって来ましたバーミンガム。そこにはソロ・デビューでトム・ジョーンズ化されようとして失敗、ザ・バンド・オブ・ジョイつうバンドも失敗、一人でこつこつ苦闘しておったロバート・プラントさんがおりました。一目見てどがーんと感じたペイジさん、ドンバに入ってちょうだいな。渡に船がありましたとプラントさん加入、そして知り合いにウルトラ・ドラマーおりまっせとジョン・ボーナム氏を呼び寄せて、こないなスーパー・メンバーが集まったなら私も奥の手出しましょうとペイジさんが呼んだのは稀代の名手ベーシスト、ジョン・ポール・ジョーンズさんでありました。時は1968年8月頃のお話でございます。ヤードバーズの契約残りのスカンジナビア・ツアーに出かけたのが9月。まだ名称はニュー・ヤードバーズ。この1stの録音開始は10月と速いぞーやることが。結局バンド名は酒の席で話された幻のスーパー・バンドの名前、ザ・フーのキース・ムーン氏が口走ったレッド・ツェッペリンに決まって発売は翌年早々1月です。とまあデビュー経緯はこのように理解しておるんですが正しいでしょうか。腕に覚えがある二人とちゃきちゃきの新人と抜群の組合せで出来ましたゼップ、もう何でも出来ちゃいますけん。可能性は無限大。それじゃあ時間も無いし1stアルバムは素直に感じた時代の空気を全部ぶちこんじゃおう。結果的に流行ど真ん中だまいったか。ブリティッシュ・ブルース・ブームの先頭、エレクトリック・トラッドの始動、民俗音楽をも食らう貪欲とルーツ丸出し、ジャンルざくっと混ざってばんらばんらしかもけっこう赤裸。でもこの面子でやるとゼップにしかなりえないだろ。中心にあるのはこれぞ新しいロックの心だ。まいったか。へへぇ。まいりました。その通りでございます。そして個人的にも何より重要だと思いますのがシングル2曲、アルバム冒頭にぶちかましたグッド・タイムス、バッド・タイムスそしてコミニケイション・ブレークダウン。いきなりやって来ました天から曲が。君たちの顔見てたら。これこそ元ネタがどっから来たかわかりませんのどロック。そして幻惑されて。ブルース・セッションの中からどんどん音が飛んで行って強大なるヘヴィロック領域に突入。この2つの路線がこれから核になります。最後まで。ちなみに3.のYou Shook Meはウィリー・ディクソン=J.B・リノア作、マディ・ウォーターズが62年に録音です。8.のI Can't Quit You Babyもウイリー・ディクソン作。オーティス・ラシュ56年のデビュー・ヒット。ラストの9.How Many More Timesはど塩辛声のハウリン・ウルフ親父元ネタ。アルバート・キングのザ・ハンターも登場。ブルース巨人に真っ向から立ち向かいうっちゃって返す俺達の力を見よ。見るからにでっかい聴くからにでっかいレッド・ゼッペリン号、ここに離陸です。

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日本盤

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グッヅ

12/20(月)
レッツ・ゴー・バーバンク
cover
Feelin' Groovy: The Best of Harpers Bizarre
Harpers Bizarre
1997/2/25

シリーズ「お日様POP」

ヴァン・ヘイレンを見出した男そしてドゥービー・ブラザースを始めとするワーナーの諸作のプロデューサーとして切れの良い音楽を我々に聴かせてくれたテッド・テンプルマン氏がヴォーカル、ドラマーとしておったバンドがハーパース・ビザールです。私もそのシャキシャキとした豪快さに惚れて高校生の頃、2年くらいだったかな、ワーナーの名盤復刻シリーズで出てその2ndアルバム、どんなんだろうって聴いたらあらーびっくり。印象とは180度違う心優しいぽっかぽっか音楽。最初は戸惑ったけど繰り返し聴くうちにはまっちゃった。それはもう擦り切れるほど聴いちゃってすっかりお宝に。それがいわゆるバーバンク・サウンドとかソフトロックとか言うのを知ったのはだいぶ後のことなんですが。なにしろその盤があまりにも好きだったもんで逆に他の盤を買う気が起こらなかった。ほんと長いこと。意を決して次に買ったのがこのベスト盤。CD時代になってからです。タイムラグ何と20年じゃ。ははは。
 時は1966年春、ワーナーの若き青年社員プロデューサー、レニー・ワロンカー君。ハリウッドから会社のあるバーバンクに向かう車中、サイモン&ガーファンクルのニュー・アルバム「スカボロー・フェア」のCMをラジオで聴きました。その中でちょっとだけ流れた「59番街橋の歌」が気になってしょうがない。ところが早速LPを買って聴いてみたら何と1分半しかなくて。何とか自分でシングルにしたいと考えて新しい構成を思いつきました。それをかねて子飼いのサンタ・クルーズ出身のバンド、ティキスに話してやって貰うことに。あのリオン・ラッセルおじさんの力を借りたりして出来たシングルが完成。ただあまりに従来ティキスがやってた音楽と違うのでここは新しいバンド名にしようと。悩みに悩んで友達の女性に電話したワロンカーさん、ハーパース・ビザールとゆうイカして洒落たバンド名を授かってしまいました。さあここにバーバンク・サウンドの最初にして最高の結集体が発進!問題は売れるか。英米共に大当たりしてしまいました。後はもう、何々面白そうなことやってんじゃんとぞろぞろ集まってきた若き才人たち。ランディ・ニューマン、ヴァン・ダイク・パークス、ニルソン。混ぜて混ぜてと曲提供、サウンドいぢり。欧州でクラシックをロックに取り入れて新たな展開をしたのがプログレならこちらは古き良きアメリカ、ハリウッドの古を若人が想像で再構築、書割セットでパラダイスを作ったのがこの音楽かと。肌触りはあくまでソフト、優しいながら中身は燃えてたぎる情熱の塊。こちらも立派なプログレだー。聴けば聴くほどそれに答えてくれます。何よりも曲が素敵すてき。各スタッフが自分達の道を見つけて新たに出発したころスパっと止めて去って行ったハーパース・ビザール。どかでんとアメリカ・ポップスの歴史に名前を彫刻刀、形がUのやつでぼりぼり刻んでいるはずです。もちろんあっしの右脳の音楽部位にもしっかりと。

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日本盤

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12/21(火)
クール!
cover
The Best of the EMI Years
Manfred Mann
1996/1/23

シリーズ「マン」

マンフレッド・マンと言えばどっちかってゆうととゆうより完全に「光りに目もくらみ」のマンフレッド・マンズ・アース・バンドの世代です。そりゃ60’sマンの存在は知っておりましたが数曲のシングルを聴いておったくらいで光りは藪の中。ビートルズとかストーンズ、キンクスなんかはばっちし60’sなのに考えてみればいびつなり我70’sマン。17曲も60年代にTOP40ヒットあるんですマンさん。ビートルズが23曲だからそれと比べたって立派なスター。聴かねばならぬ、おとどめめさるな殿中でござる。とゆう訳で恒例のベスト盤入門でありました。まずはEMI時代、正確に言えば参加のHMV時代ってHMVってレコード会社やってたのねってまず驚いてしまったりして、のシンガーはポール・ジョーンズ時代のベストです。風の噂でマンは2枚腰と聞く。ポップ・ビート・バンドとしての顔、そしてオルガンぴゃあぴゃあのグルーヴィ・インスト・バンドとしての顔。これはそのポップ・サイド、ヒット・メイカーのマン・ベストとゆうことに。グルーヴィちゃんも聴きてえよう。中古アナログ時々見かけたけど高かったんだよう。5000円とかしてたぞ。手が出ん。とおもたら最近どんどんCDで復刻されてる。折を見て狙ってみよう。これからのお楽しみじゃわ。と意志を固めて1曲目はこれは知ってるドゥ・ワ・ディディ・ディディです。はははドゥワ・ディワディだと思っとうたわ。シュワディワディと混ざってる。そりゃもうチャーミングです。人懐っこい。バリー=グリーンウイッチの曲とゆうことで当初からのカバー名人ぶりを発揮かよ。このマンフレッド・マンとゆう人、出身は南アフリカ。もちろん本名はそんな妙なものでなくてマイケル・ルボウイッツ。元々ジャズ・ピアニストだったのだ。61年にロンドンに渡って来たらそこはどかーんと若者文化爆発しようかって時、一挙に不良に染まってしまいました。まずはドラマーのマイク・ハグさんとコンビを組み、そしたらまードラムと鍵盤のコンビですから引きは確か続々とメンバー集結、6人加入であっとゆうまに大所帯に。最初はモダン・ジャズやってたそうですが世間の風にも押されてブルース・バンドにいた色男ヴォーカル、ポール・ジョーンズちゃんの発言力増大、おっさん顔の3人を首にしてマンフレッド・マンとして出発、HMVからデビューとなった次第です。最初のブレークはあのビート番組「レディ・ステディ・ゴー」の主題歌「5-4-3-2-1」。時は64年1月。5位まで行っただよ。それからはもう出す曲出す曲当たってヒット街道大驀進。私が持ってるのは日本盤の方で外盤より5曲少ない1枚組、外盤は入手困難のようですから解説・対訳が充実しているこちらの方がよろしいかも。ちゃんとそそられるジャケ写真の数々も載ってますし。それで音楽の方はと言いますとこれがまた不思議。先のドゥ・ワ・ディディ・ディディを初め容赦無きポップ万華鏡ながら出がジャズ・コンボちゅうことで突き放すようなどクール感も同時に持っておって。ビート感覚も独特。ロックつうよりもやっぱジャズの影響かな、それも英国伝統トラッド・ジャズの全員で猪突猛進がんがん行きまっせ感覚。ぴゃーぴゃー絡むマン氏のオルガン、妙にドスが効いてるジョーンズ氏の歌声と相まってはまるとクセになる野郎どもなのです。明らかに他の連中とは違う個性だな。大人子供って申しますか。そんなかっこよさも有っていち早くカバーしたボブ・ディラン先生の曲の数々。御大から君たち最高だお友達の言葉も頂きジャズ+ロック+フォークつう世界初ミクスチャー・バンド、マンフレッド・マンはとてもとてもとてもだ。それからそれからって気持ちになってしまうまことに罪なベストなベスト盤です。

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12/22(水)
寝てる間はいい子ちゃん
cover
The Best of Faces:
Good Boys When They're Asleep
1999/8/17

シリーズ「英国ロッド・スチュワート」

「寝てる間はいい子ちゃん」。何て素敵なタイトルでしょう。とてもとても起きてる間はオイタしそうなフェイセズのベスト盤です。とにかくバンド。ロッドのソロとも違いスモール・フェイセズとも違う。ロッドさん、ソロ・アルバム用に良い曲取ってあるんじゃ無いかいのうなどと当時も言われてたそうだけど、うにゃ関係無いわ。とにかくみんな好きなんです。フェイセズってバンドが。おっととって曲の中のあそこの瞬間に涙溜めて喜んで。オイタ五人衆もその瞬間を出すためにやってる。だってそれはバンドでしか、この連中でしか出せないものだから。これはそんな美しい瞬間がてんこ盛りの盤でござる。それにけっこうフェイセズってシングル・ヒッターなんです。4曲も(^0^)、おー、ヒットがあるだよ。もちろん本国で。それも71年、73年、74年とクリスマス・シーズンに。英国ブギ兄弟達は年末になるとそわそわし始めちゃってこのズンタズンタ、ずんずん、キュワーん、シワガレを聴かないといてもたってもいられなくなってしまっておったのだ。わかるような気がいたす。暖めて〜。聴いてるとアルコール分がこっちにも移ってくるし。そしてオリジナル・アルバムに入ってない曲も入ってるのだ。みんなが求めるままに行ったハード・ツアーにほとほと疲れて止めたロニー・レインさんの後に入ってきた日本の酔いどれ天使、テツ山内氏がぶんぶんベースを弾いてる最後の3曲。特に「You Can Make Me Dance Sing Or Anything (Even Take The Dog For A Walk, Mend A Fuse, Fold Away The Ironing Board, Or Any Other Domestic Shortcomings)」とゆうとんでもな長い題名の曲、フェイセズ中屈指の名曲です。最後の最後にこんなん出すなんて罪だよ。解散しないでくれー。それにそれにライノだ。このベスト盤は。リマスターは名人ビル・イングロットだ。CDでレコードの音を凌駕出来る唯一の男。これまた達人、オリジナルのグリン・ジョーンズ氏の音を隅から隅まで再現、さらにレコードの溝の厚さでは出せない音の上下の厚みと立体感を出してまー目から鱗がどんどこどん落ちる。わかってる人は技術を手のひらでコロコロ出来るもんだ。これからフェイセズえ酔っ払おうと思ってる人はもちろん、オリジジナル持ってる人も「ファイブ・ガイズ」買う前にいかがですかい。で「ファイブ・ガイズ」だ。最後の最後の贈り物はゆっくりと。残りの人生で楽しんでくだされ。あああ、グラッド&ソーリーが今日も夜霧にしみるぜ。

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日本盤

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12/23(木)
毎日がクリスマス
cover
I Wish It Could Be Christmas Everyday
1973

シリーズ「桜の木クリニック」

「毎日がクリスマス」作ロイ・ウッド/演奏ウイザード
おースノウマンが雪を運んできて
おー彼はきっと知りたがってるよ
彼は溢れんばかりの笑顔を誰かの顔に注ぎたがってる
君がベッドに飛び乗って
布団で顔を隠したら
ドアにカギをかけてはいけないよ
優しいサンタクロースが君のところに来る途中なんだ
”そう毎日がクリスマスだったらいいなあ
子供たちが歌い始めバンドが演奏を始める
そう毎日がクリスマスだったら
ベルがクリスマスのために鳴り響く”
僕らが公園でスケートをしてる時
真っ黒な嵐雲でまわりがすっかり暗くなっても
君の真っ赤なほっぺが楽しい時を照らしてくれる
大寒波がやって来て
わしらのアゴヒゲがすっかり凍っても
暖かい火のそばで
すっかり溶けるのを待つだけじゃ
”そう毎日がクリスマスだったらいいなあ
子供たちが歌い始めバンドが演奏を始める
そう毎日がクリスマスだったら
ベルがクリスマスのために鳴り響く”
なぜ君の愛をくれないの
クリスマスなのに
スノウマンが雪を運んで来る時
スノウマンが雪を運んで来る時

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12/24(金)
わくわくランド
cover
Mummer
XTC
1983/8/30

シリーズ「新波倶楽部」

今年も容赦無くクリスマスがやって来ました。祝わねばならぬは。ケーキ食べて。鳥の足または胴体食べて。そして音楽は。容赦無く責めて来るわむとタツローの魔の手からようやく逃れた私はXTCのママーをターンテーブルの上に乗せたのであった。とゆう訳でママー。冬の暖炉の暖かさアルバムです。目ン玉むき出して食ってかかってた78年のデビューから早3年、雨後の濁流のように変化するシーンの中でXTCも変わりました。マネージャーの入れる容赦無きライブ・スケジュールにグロッキーしてしもうたアンディ・パートリッジ氏の容態は最悪に。その元凶のそのマネージャー氏と決別、ツアーの中止による借金の返済をするためにヴァージンに印税の前借をし、これからの盤
から発生する利益はようやくバンドに直接入ることに。何とか落ち着いた状況の中、アンディ君も少しづつ回復して曲作りを始めて。さてニュー・アルバムを作りましょうと白刃の矢が立ちましたのがかねてからジャパンの「ティン・ドラム」でアンディ氏が唸りまくったお仕事をしたスティーヴ・ナイさんです。そして度重なるごたごたとアンディ氏のわがままに嫌気がさしてオーストラリアに引っ越してしもうたドラムのテリー・チェンバース氏を何とか説得、呼び戻してセッション開始。ところがあまりにも変わったサウンドとドラムの他にかわゆいパーカッションを入れたいとのA氏の提案に又もぶち切れ、ついに完全に辞めちゃった。ああ、今も元気かしら。急遽呼ばれたのが何と元グリッター・バンドのピート・フィップスさん。アルバムの外郭完成。シングルカット無しで発売しようとヴァージンを説得したけど却下。うんじゃとビート、モノクローム・セットで切れまくりのシャープ・プロデュースをしたボブ・サージェント氏製作の下、グレート・ファイア作って先行シングル・カットしたけどヒットせず。して次にコリンさんのもうこれはタイトル通り夢の曲「ワンダーランド」をシングルに。またもや駄目。ああ、もう予算大幅超過、待てませんと見切り発車して「ママー」LP発売。大した宣伝も無しでこれまた惨敗。シングル「ラヴ・オン・ア・ファームボーイズ・ウェイジス」も駄目とママ最悪だよう。それもそのはずこのどうしようも無く冬の温度のアルバムは8月にリリースされたのね。何とも間の悪い運命だらけです。内容は・・・悪いなんてとんでもなし。最高だぜ。前作も冬、しかも屋外、しかもアラスカ並の寒ーい空気の盤だったけど今回は火があります。それも偉大な。あのリバーヴ地獄からも逃れたすっきりとした音は一見してわかる派手さもはったりも無くなって実に自然な音楽に。だから地味で簡素に聴こえますけど。それが良いのだ今の今まで生き残ることに。ナイさんのお仕事見事なり。コリンさんの活躍ぶりも目を見張ります。最高傑作かもしれぬ鳥も鳴く桃源郷テクノの「ワンダーランド」。これが2曲目にあるだけでママーは傑作保証。くらくらしちゃう疾走ポール・マッカートニー節の「イン・ラヴィング・メモリー・オブ・ア・ネーム」だってB面にはあるし。アンディ君もその好調コリンちゃんに影響されてかいつになく穏やかな曲調のものを連発。それでもけっこう食ってかかってるけど。まあそれが無きゃ彼じゃ無いし。刺激的です。全体に流れる東欧風味は時代の空気か。トルコ〜ユーゴスラビア経由でモスクワ入りの音の旅。これこそ聴けば聴くほど好きになって。私は現在スカイラーキングかこれかってくらい大好き。名盤だぞ。最後のパンクポップアロール。=XTCでござる。ばいばーい。

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12/25(土)
理想郷
cover
Eldorado
Electric Light Orchestra
1974/10

シリーズ「桜の木クリニック」

今日はクリスマス。どーんと派手な音楽で盛り上がると楽しかろうとこれではどーだエレクトリック・ライト楽団のエルドラドだ。英国のめくるめくポップ&ロック・バンド、ムーブの主要2大メンバー、ロイ・ウッド氏とジェフ・リン兄がさらなる冒険、管弦楽とロックの融合とゆうことで結成いたしましたELO。ロイさんは好きなことやるだけやって一枚目終わったら去ってしまい次なる野望、ブラスバンドとロックの融合、ウイザードを作ってしまいました。さて残されたジェフさん。孤軍奮闘でコンセプト練り直し。2枚目でパッと浮かんだアイデア、ロール・オーバー・ベートーベンをベートーベンでやる(^0^)つうネタは大受け、ヒットしたけどこれじゃあキワモノ扱いだなあいかんと3枚目でザクッと漠然としたアイデアを形にしてみた。そしてそこからヒットはオーケストラとは直接関係無いかもしれぬ「ショウダウン」と「マママベル」ってことで。なーんだみんなやっぱポップが好きなのね。それではこれで行こう。ハリウッド映画。みんな好きでしょ。ビートルズ。好きでしょ。ビートルズと弦とゆうたらアイ・アム・ザ・ウォラス、そしてア・デイ・イン・ザ・ライフ。よっしゃそれだ。そして私の歌い方はロイ・オービソンとジョージ・ハリソンちゃんの中間です。をコンセプトに4枚目、このエルドラドを作り始めたのでありました。そこで導入は外部本格的オーケストラの参加。それをくまなく操るための助っ人、ルイス・クラーク氏。アレンジを共同でやることになりました。映画のタイトルは「エルドラド」。一本もののコンセプト・アルバム。だけどプログレとは違います。どこを切っても楽しいように。映画館で聴くスター・ウォーズのテーマのどっかーん衝撃、上下の音域がやたらと広いスケールでっかー感を出すのだ。低域ではチェロ群がぎこぎこぎこぎこ、広域ではピチカート軍団がテテコテコテコ、ザクっとエレキで切れ込んでバタバタどだんのドラムがバック、私は朗々と歌い上げます。映画のタイトルバックそのもののインスト序曲で始まり、さあっと明るくなって2.の見果てぬ想いが始まる瞬間の何と幸せなことよ。この曲でブレークしました。全米で最高位9位。なぜか本国ではヒットせんかったですけど。カットしなかったのかな。もうこの曲極上。ジョン・レノン節メロディです。それを父レノン母ロイ・オービソン母父ハリソンの2歳馬が歌ってるかのようで。この瞬間、ジェフさんの目論みは大勝利。凡百のバンドが目指して果たせぬ己独自サウンドを確実に手にいたしました。あとはもうこっちものってんでそのめくるめくELOワールドがどどどーんと展開です。一回り素敵になったフックの聴いたポップ・メロディの数々。掴みが随所にあるんで決して飽きることはありません。それにもう開き直ってますから。6.のミスター・キングダムなんてメロがもうアクロス・ザ・ユニバースなんだけど爽やかでござる。逆に嬉しくなっちゃう術中にはまる。最初にこの路線をものにしたこのアルバムが一番、スケールのでっかさあります。これから少しづつコンパクトな方向へ向いていく。そんなカチっとしたのの魅力ももちろんありますが、ここでのドデカビューンの魅力、変えがたいもの有り。初期のものってんでまだ未到達の方もおありかと。まあ試しに聴いてみてくださいまし。1stは別にしても2作目3作目は確かに習作の空気あり。しかしこれは最初のELOのピークです。そりゃもう魅力だらけなのだ。

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日本盤

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12/26(日)
突撃ホラーハウス
cover
The Book of Taliesyn
Deep Purple
1969

シリーズ「直球野郎一本勝負」

成功しました。半信半疑?でレコード会社の要求に答えたヴァニラファジばりのサイケ路線。1stアルバムはアメリカで最高位24位、シングル「ハッシュ」は何と最高位4位まで。本国ではさっぱしでしたが。それでもいきなり英国ミュージシャンなら誰でも目指す大陸での成功、スタッフ、バンド共々やったるでーモードに入ったことは想像出来ますのだ。それで間髪入れず投入は2nd「詩人タリエシンの世界」。なんのこっちゃ(^0^)。いや雰囲気勝負ですから。一言で言いまして調子に乗ってます。活気満点気合満点。行っちゃってるバンド特有の華が咲き誇ってて大好きな盤なのだ。サウンドは当然前作を踏襲しております。そこにさらに感じるのは映画っぽさかな。昨日やらせていただいたELOが豪華ハリウッドMGMならこちらは英国ハマープロの怪奇映画なのだ。色ギンラギンラ、仕掛けも満点でどこか手作りっぽいほのぼのさも有りと。リッチーさんついに来ております。弾きまくり始めた。ただし多分ストラトじゃないですけど。ギブソン355かあ。似合わねえ。ははは。1.の「聞け、学べ、導け」。これがイケてます。スノッブ青年将校のロッドちゃんのぶっきらぼーヴォーカルにあのペイス氏の高速ビート、アメリカ志向つうけれどこのクールな熱さは行ったことの無いロンドンの大通りをどうしたって見てしまう。早回しで駆け巡るのだ。相当妖しい雰囲気だし。曲はヒップ!。今に合うかもしれない。こうゆうバンドが出てきたら快哉だな。2.のハードロードはシャッフル・インスト。定番曲となって2期の初期でもやってたとゆう。パープルのシャッフルっていかしてます。うちもこれをまねた曲作ってバンドでやったことあり。いやーギタリストが小リッチーはんでして。このフレーズ懐かしかー。時代の空気も嬉しいテーマ部分です。最後にはスパイ大作戦フレーズも飛び出す。3.ケンタッキー・ウーマン。何とニール・ダイアモンド氏の曲。狙いはアメリカ向けだよなやっぱ。ぱっきぱき跳ねてます。駄目駄目じゃないよ。かなりこれもイケてる。ノリノリだー。全員一丸の猪突猛進ポップ。何だよーと言いながらもつい手拍子しちゃうでがんしょ。4.はやたらもったいつけた仕掛けの前段に続いて何が出ると思うたら、これがビートルズのウイ・キャン・ワーク・イット・アウトだ。これが。つなぎ目のとこのずっこけ感が最高。サビのところでやめてくれーって言いながら笑ってしまう。喜んでるぞ結局。レコードではここで引っくり返しての5.。火サスのテーマみたいな雰囲気の鍵盤が素敵な「ザ・シールド」。おどろおどろな世界を楽しみましょう。後半出来もしないラテン・モードに突入でぱっぽぷっぽのジョン・ロード氏のボードがかっこいいです。続く6.のアンセムは朗々と歌うエヴァンス兄さん。こうなるとリッチーさんが後年揶揄した「バラード・シンガー」の部分が全開。こうゆうの英国人好きなはずなんだが。なぜウケ無かったのかな。プロモーションが悪かったのかも。こっそりロード氏がバッハやったりしてます。いかにもの弦が恥ずかしい。7.最終で登場は復活フィル・スペクター氏がこれでコケてしもうたアイク&ティナ・ターナーのリバー・ディープ、マウンテン・ハイです。どうせ大袈裟な曲なんだからと「ツァラトゥストラはかく語りき」調のイントロで思いっきりもったいぶって突入。迷いも無くやる姿が潔いのだ。かなり高打点のカバー。これはここまでやりきらなければいかんぞ。リッチーはんそうとうやりにくそうでギターソロが音を外しまくってるではないか。うーんそうだ。何が好きかってこの盤、バカロックだからかもしれません。喜んでいただくための身を捨てた音楽奉仕。そうゆうのたまんなく好きでして。はい。
CDではこれに続いてボートラが。それがまたかなり素敵。生でザクっとした感触がたまらん。やっぱり1期は捨て置けないな。

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日本盤

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グッヅ

12/27(月)
パブロック決定盤
cover
New Favourites of Brinsley Schwarz
Brinsley Schwarz
1974

シリーズ「パブロック部」

クリスマスも終わってさああといくつ寝るとお正月のこの時期何を聴きましょうか。ぱあっと派手なのは明けてからどわっと聴きたいですし何より気がせいてるからせせこましいのは参っちゃう。となるとこれだパブロック。望むと望まずとシーンの裏側になっちゃって目が透明、キラキラの音楽です。そしてその代表格がこのニック・ロウの在籍してたブリンズレイ・シュワルツ。しかもその決定盤と言えばよっぽどひねくれて無い限り6枚目にして最終作のこの「新しいお気に入り」アルバムになると思います。なんつたってプロデュースがこの後ニックさんと悲喜こもごもの親友関係となるデイブ・エドマンズ氏。ゴールデンコンビですから。必殺曲もてんこ盛り。メロディ際立つ全10曲捨て曲などもちろんありませぬ。まずは1.愛と平和と理解。映画ボデーガードで使われてニック先生の財政状況を一挙に好転させたちゅう名曲。3コード・パワーポップの名品でござる。コステロはんもやってましてもしかするとこっちのヴァージョンより有名だったりして。あの方の塩辛声で聴くのもおつだけどここはやっぱ元祖ファニイ声のニック兄貴で聴くのが一番。バンドでやってみたくなる曲でもあるなあ。簡単だし。歌詞がけっこうひりひりしちゃってるのもさすが英国人、ついそうしちゃうんだな。2.「君が行っちゃって以来」はメロウなノーザン・ソウル。スカタンいやスタカンもやっちゃいそうなUK人大好き曲調。決めてるんだけどコーラスでど低音の垢抜けさが人懐っこくて素敵。3.「醜いもの」ってこれも反語でんがな。こんなかわいい曲は滅多にありゃしません。初期ビートルズ・マナー、でも聴いたことが無い胸キュンポップ。せつなくってまあわたしゃニックさんが書いた曲でもベスト3に入ると思ってます。これに遭遇するだけでもこの盤買う価値有りとここに宣言いたす所存。4.アイ・ガット・ザ・リアル・シング。最後に加入のギタリスト、イアン・ゴムちゃんとニック氏の共作でヴォーカルもイアンさんが。この方よくぞみつけたなちゅうくらいこのバンドにぴったし。ポップな歌声とコンパクトなギター、そしてニックさんに匹敵する作曲能力と言うこと無しでござい。この曲はニューオリンズ・スタイルのピアノがころころ転がるミディアム・ソウル。うきうきすること必定です。5.「今夜貴方の目にある風景」。これもニックさんお得意のエバリー・ブラザース風スローバラード。デイブ氏もフリークだったからもうのりのりです。バックの音像、もう気合入ってる。6.ナウ・ザ・タイムはホリーズのナンバーのカバー。捨て置けぬあの頃のきらめき曲。まっすぐなカバーが好き好き度120%を示してる。ブリンズレイさんのトワンギン・ギター炸裂だ。7.ちっちゃな町、大都会。ニュー・オリンズ・スタイルのロッキン・ナンバー。ニック氏の後のソロ時代につながる曲です。こうゆうのほんと好きみたい。そうそうこの歌い方とにんまりしちゃう。8.あなたのない生活を送ろうとすること。サザン・ソウルの名シンガー、オーティス・クレイのヴァージョンで有名です。あのどすこい歌声のミディアム・ディープな世界は再現できっこ無いすからここはやっぱりファニイさプリティさで勝負。それでも一生懸命近づこうとしてるとこがかわゆい。サザンソウルは英国ではさっぱり人気無しですからこうゆうのやっちゃってるからパブさんになっちまってるってこともあるな。実に曲自体良いのも実感いたします。9.君が好き、でも愛とは違います。いかーんと思うたか一転またまたノーザンソウルに。ゴムさんニックさん共作。レゲエもからめてやっぱしスタカンがやりそうだ。実はブリンズレイってバンドの唯一の弱点はドラムのビリー・ランキンさんじゃないかと思ってます。やや弱いような。そこがアマチュアぽい素朴な良さってとこもあるんだけど。これがもう少しグルーヴィな人だったらもっとファンキイな路線にも行ってたんじゃないかと。こうゆう曲聴くと感じます。10.深く潜って。最後はノベルティ・ジャズで呑気で楽しく。と全部聴きますと地味ですか?いやこれでも彼らの盤では一番派手なんです(^0^)。つうより派手がそんなにいいかってのが存在理由ですから。商売化を最早放棄、ひたすら好きな音楽をやるっちゅう原点音楽を是非お楽しみ下さい。ちゃきちゃきプロがそんなんやる盤なんてそう聴けるものでありません。当時ももちろん売れなくて長いこと地下に埋もれてたものだけど良いものは良いと時代を経るごとに大きくなって。出てたことに皆感謝の貴重盤だとつくづく感じるああ年の瀬。

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日本盤

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12/28(火)
どもありがっと
cover
Greatest Hits
Styx
1995

シリーズ「ヒット王」

スティックス。70’s後半のプログレ・ハードの雄として全米及び世界を席巻いたしたバンドです。一方では「産業ロック」と揶揄されてるか自虐的かのジャンルの代表選手。本国ではアリーナ・ロックちゅうこれまたわかるようでわからんジャンルに入ってる。我が国では「どもありっがとミスター・ロボット」で一躍有名になって悪名を轟かせてしもうた。プログレハードってなんじゃらほい。プログレシブ・ロックの欧州ムードを持ちながらハードロックのノリでストレートにやってくれるって風にとらえてますけど正しいかな。スティックスはその点、ムードはローマ帝国かも(^0^)。いや感じですけど。産業ロックって。売れるようにわかりやすいメロディとアレンジでやってくれるって意味か。もしくは売れる為に己のロックスピリットを悪魔に売り渡して形だけロック風にして会社ぐるみで画策してあほぽんなロック・ファンに大量に売り付けるって意味にも取れるぞ。けしからん。そんなことをしてたのか。しっかしわからん。どこに根拠があるのだろうか。わかりやすいのが根拠か。わかりやすいのが悪いのか。バカにされるのかって考えるとそっちの方が頭に来たりして。だいたい音でわかりやすいわかりにくいって階級差別があるってのも不思議。要は過去に出て来た特にヒットした音楽の要素を結集して出来てるから馴染みがあって「わかる」ってことだろうけど。構成もちゃんとサビがあってリフレインがはっきりしてて。ってこれヒット・ポップスの常道ではないか。それで揶揄されるのはこれが「ロック」だからであるからだろうけど。「わかりやすい=堕落」の一本道の頭脳構造の方がよっぽど頭カチカチのスクエア親父、ロック的じゃ無い様に思えちゃうのだ。でもまあいいやロックって言われなくても。はい。スティックスは70’s後半のアメリカ歌謡曲の代表選手です。ああ、すっきりした。アメリカ歌謡曲、わしゃ大好きだー。スティックス、実は久し振りに聴きました。それがまーあの曲この曲全部知っててしかも大好きではないかってことを思い出して愕然としてます。証拠を見せましょう。ほらほら私の昔付けてた自家製全米トップ40チャート。文字と色がこーんなに大きい。このベストで言うと特に前半、レイディとかカム・セイル・アウエイとかローレライとか、そしてブルー・カラー・マン!鳥肌が立つくらい来てます来てます。人類の範疇を超えたとんでも無い高音ヴォーカル最高。マペット2体によるこれまたきんきらきん1パターン・コーラス最高。ミスタ・ロボットだってあーた何じゃこりゃとか言いながら結構喜んでるじゃないっすか。一口に売れ線ものって言うけどねえそれ作るの凡人じゃけっして出来ませんぜ。ミュージシャンたるもの心の中じゃみんなに愛される曲を作りたいと思ってる人達ばかり。そして幾多の挑戦をして玉砕してる方がはるかに多いんですから。さらにどうしてこんな風貌でロックスターなんだろうっちゅう70’s後半顔相も素敵。ちなみに私は高音ヴォーカルの人はギターの美形トミー・ショウ君だとずっと思ってた。それがあの髭親父ですから。トミー君はけっこう野太い声。ショーン・キャシディの胸毛のような世の中どうしてうまく行かぬの哀愁も感じます。とゆう訳で好きだからこんな風に書いてますけど嫌いだったら全く逆に書いてたかもしれない。ははは。それが音楽だ。

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日本盤

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12/29(水)
澄んだ目の男

The Hits
REO Speedwagon
1988

シリーズ「ヒット王」

今日は私みみちんが書くことになりました。
REOスピードワゴン、長いキャリアを誇るバンドだそうで苦労して苦労してヒットを飛ばし、なんと今でも解散せずに活動しているらしいです。第一印象としては、ちょっと取っ付きにくい感じもします。女の子がキャーキャー騒ぐような華のあるルックスの持ち主でもないし。が、しかし、じっくりと聞いてみると、ハマります。言い方が微妙なんですが「お約束の楽しさ」みたいなものがあるのです。この曲のここらへんで、こんな感じで展開して、そしたらギターがキュイーンと来て、コーラスが入って・・・とまさに期待を裏切らないところが見事なのです。たとえば時代劇「水戸黄門」で午後8時45分ころに印籠が出てくるような気持ちよさ。そう、律儀な音楽なんだなぁ〜。曲が良いのはもちろん、歌も演奏も上手い。さすが苦労人集団です。恥ずかしながら私がREOスピードワゴンと出会ったのは「キャント・ファイト・ディス・フィーリング」でした。何気に見たTVのビデオクリップでめちゃくちゃ感動したのです。もう素晴らしい曲!今でも私はこの曲が一番好きです。この曲を聞くと1秒で泣く。どうしてなのかわからないんですが、たんに歳を重ねて涙もろくなっただけなのかも・・・いや、それだけじゃなくて。ビデオに出てくるバンドのメンバーが地味なのにじ〜んと来て、さらにボーカルの人のキラキラ輝く瞳にグッと来る!そして泣ける(爆)いやぁ、バンドを長く続けるってことは、ものすごく大変なことです。それはバンドを一度でもやったことのある者なら誰でもそう思います。決してくじけない根性と真面目に頑張る気持ちがないとバンドをやることは難しい。ライブ演奏からは、そんな彼らが楽しくハジける様子が伝わってきます。REOスピードワゴンは、のちのデフ・レパードやボン・ジョビなどにも影響を与えたと思えるし、アメリカでは大人気バンドなんだけど、日本ではどうなんでしょうか?もっと売れてもいいと思うんだけど。

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12/30(木)
世界の女は御用心
cover
All the Girls in the World Beware!!
Grand Funk Railroad
1974

シリーズ「直球野郎一本勝負」

元祖目の澄んだ男と言えばこのグランドファンクの連中です。元々ご存知正式名称グランド・ファンク・レイルロードと長ーいのを前作アメリカン・バンドでグランドファンクと縮めまして、まー元々皆さんそう呼んでたんだけど、プロデュースをトッド・ラングレン博士に委任したら狂気&ポップ&ハードロックで大当たり名実共にグランドな全米バンドに。で、もう一回、頼みますよトッドさんて言ったかどうかは知りませぬが世界一飽きっぽいロッカー、トッドさん、成功したんだからいいでしょともう目はよそ向いてます。それではと白刃の矢が立ったのがラズベリーズ族、そしてスリー・ドッグ・ナイトで大成功してたジミー・イエナー氏。イエナそれは美しい。筋肉ポップをやらせたら大得意、肉の無い人にも肉付けちゃうブッチャー男でござい。それで調子にのってジャケットはこの有様です。滑っているのに誰も気付いてないぞ。アルバムタイトルだって大馬鹿の極み。邦題は「ハードロック野郎(世界の女は御用心)」ですから馬鹿3倍増しじゃ。大いによろしい\(^o^)/。さあまたウケるのだヒットだどわーっとふんふん言って頑張りました曲作り。元々あまりどうゆう風に曲を作ろうか頭悩ましてることが無かった節がありますグラファンさん。前作もシングル・カットしたやつはたまたま音楽の神様がプレゼントしてくれたっちゅう風で他のアルバム曲はノリ一発ってのが結構あったりしたのだこれが。さあ今回、またまた神様が降りてきました。ラスト2曲。まずはバッドタイム。奇跡としか言えないパーフェクトなシングルだ。マーク・ファーナーさんがお風呂の湯船に浸かった時、「あー極楽〜♪」って歌って「あ〜。あ〜?。これだ!」と一挙に2分54秒かけて出来た曲です。もうこれは考えたんじゃ逆に出来ないかもしれないピュア・ポップ。曲が良ければ全てがうまく行くってんでアレンジも完璧。絡むストリングスもギター・ソロもとろとろです。ボン・ジョン・ジョヴィさんも生涯ベスト1だと言っておったぞ。私もかなりベスト1。そして続けるラスト曲「サム・カインド・ワンダフル」。すんませんこれは自作曲じゃないすけど。ゴフィン=キングの同名曲とは別でござるフィラデルフィアのソウルシンガー、ジョー・エリソンさんが67年に放った一発小ヒット。アメリカンバンド大ヒット記念大宴会を熱海で開催した時に誰かがへべれけに酔っ払って歌ったら皆さんモミ手始めて大受け。これだってんでやってみました。ほとんど同じアレンジながらドラム&ベース&ヴォーカルつう超シンプル出だしでずーーーっと。おらおらこれで最後まで行くのかあっ!ってあせらせたところで出てくるオルガンの嬉しさで派手に聴こえるって渋い技かましてくれちゃって。これはバッド・タイムと正反対に何回も何回も聴く度にはまって抜けられなくなるって正に全米チャート向けの曲となって3位まで上がっちゃいました。とまあこの2曲だけで必殺だけどそれではベスト盤を買やーいい。他の曲は・・・。ぎゃははすまん全然違います。かと言って今回は3分くらいは作る時考えてみましたアルバム収録曲として魅力的な曲ばっかだと思います。はっちゃきなファイト一発のノリそのままでソウル風味もありシカゴかよーって突っ込みたくなるブラスロックあり。この後何を考えたかフランク・ザッパ氏に製作を頼んだ盤があるんだけどそれも有りだよなあって曲もあり。それはバッドタイムの前の曲。つながりも何もありゃしない。なんだかこの野放図な工夫の数々がいかにもアメリカンバンド。しゃあないわなそうなんだから。そうゆうとこが最大の魅力です。まあ何をやっても憎めません、目が澄んでます。グランドファンク万歳。

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12/31(金)
グルーヴ

Africa Brasil
Jorge Ben
1976

シリーズ「Funx」

今年最後、大晦日はこれで行くぞー。ジョルジ・ベンのアフリカ・ブラジルだ。今まで英米以外の音楽で一番熱狂してしもうたアルバム、それどころかファンクでも一番、いやもう全所有盤の中でも一、二を争って愛聴、しかも棚に祭り上げてのお宝盤などではなく聴くたびにドーパミン大量放出、強大なるエネルギーをいただいてますとてもありがたーい盤なのだ。感謝しても仕切ることなし。日頃ブラジル音楽に縁の無い方、ファンク、ブラックミュージックに縁の無い方、いやある方もまだの人はまずこれ行っちゃって下さい。全ての快感がここにあります。これと同じ桃源郷を求めていまだ他のファンク・レコードを買っているようなものだなあ。ファンクと言えばなんつってもスライ・ストーン師の「暴動」とゆう最初にして究極に極めた盤がございます。そこでのいいのかよ犯罪じゃ無いのかこんなん聴いてもってなぶっとび具合、それと同じ目が行っちゃってます(ジャケの目ね)音の数々の展覧会。是非大いにご堪能下さい。ジョルジ・ベンさん、名前は聞いたことあると思います。 古くは「マシュケナダ」。「おーわりやなよ、まだーまだーまだー」つうセルメン等でのお馴染みのボッサノヴァの名曲。車のCMとかでも使われたかな。あの言葉がころころ転がるゴロの良いメロディ、それは生涯通じての彼の音楽の大特徴す。それが見事にファンクにのってこの盤で登場。それでいて全編で鳴り響くクイーカの音。「うきゃきゃ、うこうこ、ひきゃこう」ってあの擦るパーカッション。もうそりゃブラジルだわ。ファンクとブラジル、言葉だと想像し難いかもしれまへんがそんなん言葉じゃ説明できまへん、やってるんですわここで。も一つの代表曲は「タジ・マハール」。スキャット部分をブラジル公演中のロッド・スチュワート・バンドが遊びセッションで演奏、ノリに乗っちゃってもう確信犯的にパクって「ドゥ・ヤ・シンク・アイム・セクシー」を作っちゃったとゆう。やりやがったと言われるのわかってたので即印税をユニセフだったっけかな、寄付するってことで丸く納めた曲です。アメリカのミュージシャンにもそのものずばりタジ・マハールさんっちゅう最高ナイスなお方がおりますが、彼もライブでやってる。その時の曲名は「ジョルジ・ベン」だって。がはは。その曲の究極ヴァージョンがこれに入ってます。んでんで、何よりも嬉しいのは空耳の宝庫だってこと。具体的には当サイト、「ばかロックの世界」のジョルジ・ベン・コーナーで聴いていただければ。「島原うーまん」とか「おかみさんです、だがや」とか。あ、そこでも試聴出来るわ。どんぞどんぞ。で、聴いた人間はみなはまりにはまってしもう。ファンクキチガイのトーキング・ヘッズ、デビッド・バーン氏もDNAのアート・リンゼイ氏もこれでブラジルへしばらく行っちゃった。無理もありません。俺だって聴いたらしばらく行っちゃう。やばいよな音楽、こんな力があるなんてってつくづく思う次第。何かもうこりゃかっこいいぞ。年の最後、色々としんどいことも人生にはありますがこれで気合注入してまた来年もレッツ・ゴーするかのう。だがや。

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