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今日の推薦盤一覧2003.5上

 

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5/1(木)
cover
Fleetwood Mac Live
1980/12

シリーズ「ヒット王」

スティーリー・ダン「Aja」攻略は一休み_<(_ _)>_。
うっかりと気付かない噂マックの絶頂期ライブ記録です。あと2年早く出してくれたらとゆう感がありますが、とにもかくにもこのメンツでこの時期のを残しておいてくれて良かった。とゆうのも時はNW全盛、タスクがちと売上的に下降気味のマックのことなど終わったかのような空気が。時代は残酷じゃ。中身は最高なんです。どうしてもあの日本公演を思い出しますが、あの頃よりも落ち着きとさらに貫禄とチームワークを加えて練れた演奏を。おー、あの曲があの曲がの連続でファンなら感涙ものだな。マックがマックたる所以はリズム・セクションの二人ですがライブでもその安定感は抜群で無駄なことを一切しないその着実さは時を刻んでくれるだけで何か感動してしまう。各楽器の表情がライブならではで読み取れるのが嬉しい。引きも心得た演奏を心底堪能しましょう。で、ちと苦言を。このライブ盤、ミキシングみなさんどう思われますか。何かバランスが悪いような。ベースが小さいのだ。分離は良いのですがその辺をもう一度リマスターしてくれると一体感が増すのではと。ベースが小さいとこの人数ですから時にスカスカ感が。その辺は時間はあったろうに頭に?マークが。ワーナーですんでライノのお仕事で希望。もう一つ謎は、アンコール後?の3曲。凄い終わり方のドント・ストップ。あと凄いテンポのアイム・ソー・アフレイド。こんなに遅かったっけ。あと謎ちゅうわけじゃないんですが、最後のビーチ・ボーイズの「The Farmer's Daughter」。これは何と美しいことよ。これで不満はチャラになります<[~O~]>hahaha。

試聴はここで。

5/2(金)
cover
Bernard "Pretty" Purdie
Jun 11, 1939 in Elkton, MD

シリーズ「Steely Dan 探検」

スティーリー・ダン「Aja」攻略続けて良いですか?
本日は「ディーコン・ブルース」と「ホーム・アット・ラスト」でドラム叩いておりますバーナード・”プリティ”・パーディさん。この人がやりたくてこの攻略始めたようなものなんです。SDでは既に前作の「キッド・シャルメイン」での超かっちょいードラムが印象に強い彼。一回聴いただけであ、プリティちゃんだとわかる強烈な個性を持ちながら歌の後ろで軽快になってるとゆう稀有な才能の持ち主です。その独特のスタイルはどうやって勝ち得たのでしょう。キャリアの出発は古く60年代初頭からNYで。最初はジャズのしかも4ビート・ガチガチのスイング・スタイル。それがNYとゆう土地柄で、当時ブームだったブーガルーとゆうラテン音楽のセッションが多くなりチートト、チートトがチートコ、チッタカに。ラテン・パーカッションとの共演でシンコペ−ションを付ける事が多くなり果てはパーカッションがいなくても間に合うように、一人リズム・グルーブ・マスターとなったとゆうことです。彼の名前が一躍高まったのはソウル界の大御所、サックスのキング・カーティスのバンド「キング・ピンズ」でのこと。その時がいかに凄かったかは71年2月5,6,7日に行われたNYのフィルモアイーストでのキング・カーティスとアレサ・フランクリンのライブ盤でうかがい知れます。ちなみに前者では「ディーコン・ブルース」の8ビート、後者では「ホーム・アット・ラスト」の16ビートがたっぷり聴ける。彼のスタイルはパーディ・シャッフルと呼ばれて独特の揺らぎがたっぷり、AJAの解説ビデオでもあのダッコちゃんみたいな愛嬌のあるお顔でズンタカやってくれました。「ディーコン〜」のような8ビートをやってもその揺らぎがあって4ビートと16ビートの香りがして深いこと深いこと。あのジャズの香りがする曲への寄与は計り知れないものがあります。リズム・マシーンで再現するのがこれほど難しい人はいなくてディスコにはけっしてならないファンク・ドラマーなのだわ。
 嬉しいことに沢山のアルバムで彼のドラムは聴けますが私が印象に残っているのは第2期ジェフ・ベック・グループのバック・バンドだった連中が作ったハミングバードでのプレイ。2ndを持ってるのですが、もうそれはまるでソロ・アルバムかのごとく炸裂して堪能できます。この前日本の競馬専門TV、グリーン・チャンネルの「今日の調教」でBGMでかかっていたけど確実に走破タイムが3秒縮まってましたってそんなバカな。それからホール&オーツのあの忘れられない「アバンダンド・ランチョネット」。あのアルバムで後ろで色気を付けてたのはこの方です。リズムの鉄人です。無敗です。ルー・テーズです。
 とにかく私のフェイバリット・ドラマー。後ろで鳴ってるだけで大満足。皆さんも「ホーム・アット・ラスト」でさぁ一緒に。
チンチタカタ、ツンコチッコ、チンチタカタ、ツンコチッコ.....。   ...続く

試聴はここで。

5/3(土)
cover
Buckingham Nicks
1973

シリーズ「Big Mac」

スティーリー・ダン「Aja」攻略は他と交代で進めますだ。
今日は噂マック加入前にリンジー・バッキンガムとスティービー・ニックスが出した唯一のメジャー盤を。未CD化?で廃盤なのですけどレコ道の一環として、中古盤で見かけることがあると思いますのでご勘弁を。
これを出すまでの二人の経歴を少し。

*リンジー・バッキンガム*
1949年の10月3日にカルフォルニアのパロアルトで第3子として生誕。ちなみに兄ちゃんは68年のメキシコ・オリンピックで銀メダル取ったそうです。最初のレコードはエルビスの「ハートブレークホテル」。ギターを買ってもらって13歳のころキングストン・トリオに憧れて、あのフィンガー・ピッキングを始めました。水泳をやりながらフォークグループで歌ってたのが、同じ学校の友人と「フリッツ」とゆうバンドを結成、レパートリーはサンタナ、ジミヘン、ジャニスでこの時リンジーさんギタースタイルが合わなくてベースをやっていたそう。学校ではたいそう人気バンドで活発に活動してたんですがこれにスティービー・ニックスが加入、二人が出会うこととなります。

*スティービー・ニックス*
本名ステファニー・リン・ニックス。アリゾナ州フェニックス生まれ。パパはジェフ、ママはバーバラ。バーバラさん、ニックスさんが幼少の頃おとぎ話を聞かせるのが好きでこれが原因で魔女になったかと思われます。爺さんのアーロン・ジェスは売れないカントリー歌手で彼女に歌を教えて自分の巡業に連れ出そうとしましたが親の反対で失敗、彼女の歌のルーツはカントリーにあるようです。16歳の頃作曲を始めママス&パパスやジャニス・ジョプリンに憧れてたそう。引越しばかりしてた一家のようでロサンゼルスに引越し、そこでの友人のパーティでリンジーさんと出会い、バンド「フリッツ」に誘われたとゆう次第。
えー、フリッツはその後71年に、マネージャーのニックスさん贔屓政策やそれによるメンバーの不和で解散したようで、その頃から二人は恋仲になりましてディオでやっていこうと決意、メジャー・デビューを目指します。うまくいかないことにリンジーさんが結核で1年療養するなど困難がありましたが何とかポリドールと契約。73年11月にこのアルバムを出すこととなります。ちなみにジャケはリンジーさん監督で撮影、実際は服を着てたそうなんですが、結果はあの通り、ニックスさんは激怒したそう。アートだって言い張ったそうですが。売れたかったのねぇ。で、にもかかわらずアルバムは売れなくて二人は極度の貧乏状態に。ニックスさんにいたってはドン・エバリーのバック・バンドやウエイトレスで働き、里に戻って来いそこにいるのなら援助はせんと親に宣告されて、食うにも困るあらどうしましょの時にかのアルバムを聴いたミック・フリートウッドに誘われてマックに加入とゆうこととなります。

*アルバムについて*
正に噂マックの元の音。我々が想像してる通りの音で嬉しくなります。そしてマック加入で捨てた部分もうかがいしれ興味津々。作曲や歌の才能も既に完成されているので後は時と世界が味方してくれるのを待つだけだったとゆうのも。バックには何とジム・ケルトナーとワディ・ワクテルも参加。ちょっと残念なことにお仕事の一環としての演奏風味で元気が無し。とはゆうものの中身は充実面白なんで是非CD化リマスター再発希望。とゆうよりも何故出てないか不思議でたまりません。もちろん中古で見かけたらニックス・ファンの貴方はジャケ共々[(^o^)]入手おすすめなのだ。リンジー胸毛ファンもー。「クリスタル」はニックス作リンジー・ヴォーカル。名曲です。「ファンタスティック・マック」で再演。「Don't Let Me Down Again」は「フリートウッド・マック」ライブで再演されてます。

曲目等詳細

5/4(日)
cover
Hoy-Hoy!/
Little Feat
1981

シリーズ「ヒット王」

リトルフィートの初代未発表曲編集盤。長い間これだけしか公式お宝盤は無かったんで彼方にはまだまだどんなものがあるのか
なあと夢を馳せながら繰り返し聴いたものでした。今でこそボックス・セットやコロンブス完全版があってここに入ってる曲も殆ど収録されてますが、ボックスはお値段もモンスターだからして気軽に聴けるローウェル期あともう一枚のアルバムとして有効では無いかと思います。既存オリジナルLPから初期2枚から何故か曲が選ばれますが、これは「ディキシー・チキン」から聴き出したファンにこの2枚も俺達なんだぜってゆうメッセージか。チンピラ時代の啖呵が良いアクセントに。18.の「オール・ザット・ユー・ドリームス」は79年のローウェル追悼コンサートより。リンダ・ロンシタットがリード・ボーカルです。
彼がいない事がどんなことかサウンドを含めてひしひしわかる悲しくも美しいヴァージョン。重ね重ね残念。素晴らしい音楽を本当にありがとう、ミスター・ローウェル。

曲目等詳細

試聴はここで。

5/5(月)
cover
The Flying Teapot/
Gong
1973

シリーズ「大人のBGM」

世に言われる名盤には聴いてしまうと他の事が手に付かなくなりただひたすらその世界に没入してしまうタイプとそれとは反対に真剣に聴いちゃうとついていけなくなって途中でやめちゃったりしちゃう盤があったりして。得てしてそうゆうのは他のことしながら漫然と音を浴びてる方が心地良くてそうゆうのはもう無理せず自分の指やくるぶしのように体の一部にしちゃうのが吉だと思ってしまうの今日この頃。
それを大人のBGMと呼ぼう。
歯医者の待合室音楽の類などは眠くなっちまうので否。きちんとシナプスを刺激して仕事をはかどらせるものじゃないと駄目だな。
で、第一号はこのゴング。
元ソフト・マシーンの吟遊詩人ホーボーフウテンおぢさんのデビッド・アレンさん主導のバンド。冒頭からアラビア風味のふざけた歌が出てきたりして全世界20億3千万人のプログレ少年の期待を見事にはぐらかします。プログレもお茶目入っちゃうとフランク・ザッパ大明神の例を見るまでも無くとたんにこっちの棚と別方面に飛ばされてしまうのがおちですが私は別に観念とかそうゆうのに縁が無く生きているので関係無し。とてもとても面白いのでうきうきします。だってボンゾ・ドッグ・バンドとマザースが共演してるみたいなんだもの。とゆうことでこのやたら複雑でテクニック抜群のギャグ・プログレ、仕事のお供として愛用する次第であります。まったくジャケそのままの世界なので安心して所望して下さい。

曲目等詳細

5/6(火)
cover
Straight Ahead/
Brian Auger's Oblivion Express
1974

シリーズ「大人のBGM」

爆走する列車印でお馴染みのブライアン・オウガーさん。華麗なる指さばきのオルガン兄ちゃんです。誰?って感じだったのですが近年続々リマスターされてCD化、その姿に遭遇できることに。さてこのアルバム、ファンクでは無いかもなー。ファンキーです。しかも英国土着の。プログレは入ってません。酒場で流れてたら相当に粋です。歌ものもありますが、ヘニャです。うまくないそのヘニャ・ボーカルがこの音には合ってるので大吉。手っ取り早く言えば「謎の円盤UFOのテーマ」の世界なのであれがビンビンに体に来ちゃう人は万難を排して入手お勧め。大人のBGMの必須条件、ヒットなど毛頭狙うこと無い全部の世界丸かじりしてねサウンドなんで仕事がはかどることと言ったら。ただお酒が飲みたくなっちゃうことが難点だな。祭り上げないで近場で味わいたい人にしたいです。
あ、そうだドラムはスティーブ・フェローンさん。アベレージ・ホワイト・バンドの人でセッションでももてもて、クラプトンやデュランデュラン、ミック・ジャガーのアルバムにも参加してる英国牛若丸系ファンキー・ドラマーです。

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5/7(水)
cover
Best Ever Glam Album/
Various Artists
1999/12/28

シリーズ「glam!」

アマゾーンで新しいグラム・ネタ無いか探したらあららこんなの出てきました。こ、これは。以前欲しいと騒いでいた「The Best Glam Rock Album in the World Ever」と同じEMIだけどジャケが違うし題名も違うぞ。アマゾーンではオーストラリア編集と書いてあるが曲目表示無し。で、もう少し突っ込んで捜索。すると曲目が判明しました。「Best Glam〜」と似ているが違っておるぞ。ロクシーミュージックの「ラブ・イズ・ドラッグ」などあっちには入ってなかった。こっちには「I Love Rock And Roll」なんてのが。ジョーン・ジェットか、まさか。これはオリジナルのアロウズの方かな。「Bony Moronie 」つうのは。まさかジョニー・ウインターじゃあるまいな。ルー・リードは「ワイルド・サイドを歩け」だ。と謎多き一品でありますが、前述のやつはついに入手不能と振られた身、ちゃーんとクイーンやら押さえるとこは押さえてあるこの魅力的なブツ、またしても振られる可能性は大かもしれませんが、一月待ってみるかあ。おお神様。ジャケはロンドン・ブーツだし。

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5/8(木)
cover
Electric Warrior
/T. Rex
1971

シリーズ「glam!」

Tレックスの2作目、ベース、ドラムが正式加入してのいよいよボラン・ブギ炸裂だー。今回米国ライノより見開き3面紙ジャケ豪華ポスター付CDリマスター名人ビル・イングロット氏リマスターで再発だー。うちにあるのは違うけどお。改めて聴くととにかくこの人個性が半端じゃ無い。気がつくと殆ど曲形態はブルースだったりする訳ですがまったくそんな風には聴こえん。まあきっと宇宙人なのだな。たまたま地球ちたまに来てやってみたんじゃろう。まったくはまると気持良くてこればっかりになる危険性は大。世には派手な御仁として有名な方だけど基本は引きの美学では無いのか。へたすりゃシンガー・ソング・ライターのアルバムみたいである。じわじわっとね、効いて来ます。バック・コーラスのフロー&エディはやっぱ最高。たまにザッパっぽく決めてくれる。嬉しいのだわ。お馴染みトニ・ビスコンティさんがプロデューサーですがボウイと全然違うサウンドにしてるとこはさすが、まぁあっちは火星人でこっちは金星人だもんな。今回パーソネルを初めてじっくり見るにエンジニアにクイーンのロイ・トーマス・ベイカー、バズコックス等NW時でぶいぶい言わしたマーティン・ラシェント氏を発見してびっくりです。マーティンさんへにゃ系ボーカル録らせたら天下一品だな。イアン・マクドナルドもサックス吹いているのね。
とゆう訳でもし貴方がまだこのアルバムを入手されていない場合はほんとラッキーです。早速この豪華ライノ盤を買いましょう。うらまやしい。

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試聴はここで。

5/9(金)
cover
Eric Burdon Declares "War"/
Eric Burdon & War
1970

シリーズ「funx」

元アニマルズの黒いボーカル、エリック・バードン氏とLAチカーノ地区のファンク・ブラザー、ウォーの初遭遇アルバムです。3.の「スピル・ザ・ワイン」が全米3位めで行く大ヒットとなりました。第3期アニマルズが解散して食うに事欠いていたエリックさん、LAの友人のロックポスター製作会社社長ジェリー・ゴールドスタインさんのうちに居候してしておりました。そんな中一緒に居候していたリー・オスカーと共に、同じく社長が世話をしていたナイトシフトとゆう黒いバンドのギグを見に行くことに。一発で何かを感じたエリックさん、一緒にバンドをやることを決心いたします。熱狂的ジャムの末出来上がったのがこのアルバムとゆう次第。一旦挫折し再び新しい血で立ち上がろうとする男と有名人を利用して一発当ててやろうとゆうチンピラ連中の食うか食われるかの静かな闘い。まるで明日のジョーVS巨人の星だぜ。どうしようもなく「FUNX」なんだけどまたどうしようもなく「ROCKS」。ヒットした「スピル・ザ・ワイン」は体の奥から呼び出される正体不明の熱い塊に悩まされ、タバコ・ロードでは仕事で疲れていたにもかかわらずヘッド・バッキングで踊ってしまい、頭がくらくらしてしまったぞう。火花が散って大延焼一歩手前のこのアルバム、燃やして欲しい貴方には正にぴったりのブツでございます。いい女にもなれるし。燃えろいいおんな。

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試聴はここで。

5/10(土)
cover
The Correct Use of Soap/
Magazine
1980

シリーズ「新波倶楽部」

実力ではNW界筆頭のマガジン3作目のアルバムです。
前作があの派手さで時はエキセン全盛だっただけに一転してのこのすっきりとした作りに当時は何か物足りぬのうなどと思ったものでした。だがしかーし、今現在聴き直して見るにこの至ってストレートな作りがジャストフィット、何ら違和感なく今の音楽として蘇りました。ストレートとは言っても作り込んでます。この辺はプロデューサーのマーティン・ハネットのなせる技、うすもやのようなリヴァーブと絶妙のバランス、コクのある音質がたまりませぬ。音の抜き方が実にうまい。NW一のリズム・セクションバリー&ドイルの二人ががっちりとボトムを支えて入るべきところに音が入ってまったくきまってると聴けば聴くほど奥の音が良くて良くて。
 初っ端からジョイ・ディビジョン・リズム1.5倍速度でこりゃハネットさん製作マニフェスト。さらに今までとはちと違うまあ言ってみれば地味目のが続くのですがこれがまた繰り返しに耐える豊潤な曲群。軽くて重い白黒極彩色。B面ではあのスライ・ストーンの「サンキュー」を取り上げ中途半端なカバーでは恥をかいてしまうこの曲に正面から挑戦しております。これも今聴くと納得のアレンジ、これで良いのだ。そして最後の「床下からの歌」とマガジン史上に残る名曲で幕を閉じまたA面から聴くのだとゆうはめに。ファンクとNWのミッシング・リンクをポップ・グループらとは別のアプローチで挑戦し初めて腰をすえて製作されたこのアルバムは今までのにもノックアウトされたけど完全にやられたな。残る音楽はいつも正々堂々としています。繰り返すけどこれは今こそ聴くべき音楽だと本当に思うぞ。

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試聴はここで。

5/11(日)
cover
Empty Sky/
Elton John
1969

シリーズ「ヒット王」

毛髪植込金銭浪費音楽家エルトン・ジョンの1stアルバムです。植え込んでなくともまだふさふさ、僕は一体成功できるのかしら
の時代。リトルフィートの1stにも似て有名な2ndから離れた1stアルバムの好例と言えるものであります。よってプロデュースもまだスティーブ・ブラウン、バンドも黄昏バンドで固定されておりません。ではプロト・タイプの未完成なブツかと言えばそれがトンでもない有様でもう立派にエルトン、曲、演奏ともハイクオリティなのだ。冒頭の表題曲がまたイカシてる。まんまストーンズ「悪魔を憐れむ歌」なんだけど「サラデーナイ」の源流エルトン・ブギーの真髄なのだ。2曲目からはリリカル・エルトン・オンパレードでここでは2ndからとは一味違う欧州風味が今聴くと実に新鮮。それにあららボブ・ディランの影響強かったのねぇと意外な事実発覚。おそらくこのアルバムの中で一番有名な「スカイライン・ピジョン」では物凄いバロック・アレンジでハプシコードはこれだと堪能できます。この曲中学の時縦笛の試験で吹いて大恥かいたんだよなあ。難しいのに暴挙だ。最後の曲では今までのダイジェストを全部聴かせてくれるとゆう少々こっぱずかしい演出をしてくれてああ、青い真っ直ぐな若者ってやつは良いもんだなどとオヤジ化感想を持てるのでその後美味しいボーナス曲が続くもののここで一旦聴くの休憩してこのミッシェル・ポルナレフとストーンズとディランが楽しめるナイーブ・エルトンの原点を〆てみませう。「ユア・ソング」の2ndから聴いてこれを逃してる貴方、それは実に勿体無い。良いですよ。最近の買うんだったらこっちをわしはお奨め。心が清いからねぇ。

曲目等詳細

試聴はここで。

5/12(月)
cover
Boz Scaggs
1969

シリーズ「ヒット王」

今日も離れた1stだ。
いまやアダコン大王としてすっかり有名なボズさんのこれが1stアルバム。実際にはこの前に欧州放浪して1枚作ったらしいのだけどそれは詠み人知らず。ともかく帰ってきてスティーブ・ミラー・バンドに加入、そしてこれをマッスルショールズで作りました。ジャケはシスコの坂?だけど中身はもう知らない人間でもわかるくらいのマッスル・サウンド。カントリーとブルース融合体です。と言ってももろちゅう訳でなくマッスル風暖かさとボズさんの田舎と都会の同居する不思議な持ち味が全開の一品。ナウなボズさんを殆どの方はご存知でしょうが、ええこれがっって最初は驚くかも知れんが聴き進むと違和感無くいけると思うのだが。何しろそのクオリティは極上の一言。忘れちゃいけないデュアン・オールマン氏の八面六臂ギターが全編を彩りその筋の方も大満足、どうしたってハイライトに聴こえちゃう「ローン・ミー・ア・ダイム」のギターにはもうのけぞりだわな。この人スライドでない一般ギターも最高だ。ホワイト・ブルース最大の成果であります。1stでこんな凄いことやっちゃって後どうすんのって思っちゃいますが実力以上のプロダクション・マジックでこうなった訳で無いので出発点として確かな一歩を記して快進撃はここに始まれり。売上的には長い長い戦いとなったのですけど....。

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試聴はここで。

5/13(火)
cover
Kiln House/
Fleetwood Mac
1970/9

シリーズ「Big Mac」

噂マック人としては本隊でどこまで源流を探れば良いか、問題であーる。そこでこのアルバムまででは無いかとご提案。ジョン・マクビー氏と結婚して多分熱々であろうクリスティン嬢が思わずジャケ買いもOKよの美しいジャケットとコーラスで参加しております。グループの華、ピーター・グリーン氏失踪で暗中模索、暗ーくなってるかと思いきや妙に明るくて楽しそう。残されたギタリストの二人、ジェレミー・スペンサーのロッケンロールとダニー・カーワンの空中浮遊フォーク・ロックがこうなったら思い切りやっていいかんねとダブルで炸裂してます。マック史上エアポケットで最も地味なアルバムと言われてますがわしには妙に魅力的、好きなことやってる時は人間輝いてるし、何より自分達の音楽を作り始めた時の匂いがたまりません。
タイトルは「炉のある家」の意味か。ここで焼き始めるのだね。

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試聴はここで。

5/14(水)
cover
Tear It Up - Live/
Black Uhulu
1982

シリーズ「れげ」

レゲエであります。80’s初頭にスライ&ロビーと共にブレークしたブラック・ユフルー。これはその必殺ライブ。ボブ・マーリー無きあと迷走しているかの印象を持たれていたレゲエ、それはとんでも無く連綿と続く水脈は着々と成果をあげてここにマーリーとは違う幹の花が結実いたしました。「センシミリア」「レッド」「チル・アウト」の三部作の後のこの一発、ノリにノッてそりゃもう凄い迫力。喉元に匕首を突き付けられながらも耳を離すことが出来ません。暗闇でのたうつボーカル、それに蛇のようにからみつくコーラス、あくまでも鞭打つかのようなドラム、地を這い鳴り響くベース、ヘヴィでたまらんこの世界もそのとんでもないクオリティの高さで一気に聴き通して体の奥から熱いものが。今時シン・ドラムがかっこよく聴けるのなんてそうは無し。ラストの人力ダブの混沌に身を任せながら団欒に似合わないこの音楽を今日も聴いてしまう私。

曲目等詳細

試聴はここで。

5/15(木)
cover
Six/
Soft Machine
1973/2

シリーズ「ぷろぐれ支部」

イギリスはカンタベリー地方に住む魔物の音楽登場。何やらぷくぷくしてとらえどころなく食べて良いのか悪いのか。これはもう思い切って食べてみて笑い死にするか踊り死にするか。味は濃密、シェフの腕は確かですから体に合えば悦楽の境地に、合わねばこのような世界もあるんじゃのうと一人ほくそえんでみたらよかろうの。わしが食べてみた感想はと言えば、それはもう美味うござった。ロックと言えるかどうかはわからぬ、かと言ってフリー・ジャズとゆうほど不協和音満載ではござらぬ。落語のじゅげむじゅげむのように音が形を替え品を替えニューロンとシナプスの結合部分活性化に寄与し、毎日の張り込みご苦労さん足で稼いで犯人逮捕成功いたしました。さあ明日からまた張り込みです。とゆう具合じゃ。はまればお仕事の友としてこんなに具合が良いものも無し。清水の舞台は地上150mじゃが飛び込んでみませんか。戻って来れないかもしれませんけど。

曲目等詳細