メッセージ

2010年05月27日の記事

2010/05/27(木)CD

なんかミクのアルバムがウィークリー1位獲得とかいうニュースが。
初音ミク史上初の快挙!『ボカロジェネシス』がオリコン週間1位を獲得!
ミクが売れた!ということを喜ぶ人と、なにこのミクとかヲタキモいとか貶す人と様々であると思いますが、そんなのはどうでも良く、これが週間1位となった事実は事実なわけです。

これで思うことがいくつかあって、1つは、ほぼライセンスフリーな曲のCDがこれだけ売れたということ。カスな人はドキドキなのでしょうか。また1つはこの週間ランキング、売上は23153枚で、オリコンのワースト記録だったということ。先日のけいおん!もそうだが、全体的にCDが売れない中で、一部のコアファンが発売直後に集中して買うという行為から生まれた結果なんだと思うのですよ。

さて、CDが売れない理由を、その筋の偉そうな人とか、人の著作権の管理だけで飯食ってる人とか、何かしら悪人に責任をなすりつけようとする向きなどがこぞって「違法ダウンロードのせいだ!」と言ってる。アホか。今のアニソンの購買層はほぼ成人で、PCに詳しかったりそれこそP2Pを普通にやってたりしそうな人が多いんだから、違法ダウンロードのせいというのが正しいなら、アニソンやミクなんてもっと違法ダウンロードが横行してCDが売れない、という結果になるんじゃないのかね。何で買うかというと買う価値があるから買うんだし、買う価値がないから買わないのだ。
それに、今回1位だったミク楽曲は、そもそもフリーの曲だから、ネット上でいくらでも聞くことが出来る。それで1位になるほど売れた理由は何だろうねえ。

違法ダウンロードが原因となっているのはゼロとは言わないが、微々たるモンだと思う。CDが売れないのは、
CD買うまでもない→レンタルで済ます→ダウンロードすればいいや
という、楽曲に対する対価価値の変化によるものだ。違法ダウンロード出来るから買わないというのはある意味正しいが、じゃあ違法ダウンロードが出来なければ買ったのかというとそうではない。買わないのが大半どころかほぼ全員が買わないと答えるんじゃないかと思う。
レンタルも同じだ。レンタルで借りれば済ませてる人に、「レンタルがもしなかったらそのCDを買うか?」と聞いてみればいい。ほとんど買わないと答えるだろう。高いレンタル屋で300円だとしても、アルバムCDが3,000円、シングルが1,000円、という値段に対して妥当じゃない(=価値がない)から買わないでレンタルするのだ。
それに今はほぼ誰でもCDをPCに取り込んだり、DAPに転送したりできる時代だ。CD突っ込めばほぼ自動で取り込めるし、DAPへの転送もラクラクだ。CD2WAVとか、午後こーだとかLAMEオプションに悩んだりする時代じゃない。環境的にCDの媒体そのものの所持を必要としてない。レンタルで借りて来て突っ込めばコピーが出来上がる。
実際にCDを買ってる人が必要としている、価値を認めている対象はCD媒体ではなく、パッケージそのもの、ジャケットや特典、それに所有欲。これの度合いが強いのがアニソンだったりするわけで、だから買うんだ。これは昔から変わってなくて、他のCDが売れなくなったせいでランキング的に逆転し、上位になっただけ。

少なくとも、俺はお気に入りアーティストのCDは買ってるし、それほどでもないのはレンタルで済ます。もしレンタルが無ければ諦める、というか最初から無かったことにする。どうしても聴きたい曲だったらどうする?それは愚問だ。その疑問が出る前に、最初からCDを買ってるから。

売れないのを違法ダウンロードのせいにする暇があったら、レンタル屋をどうにかするとか*1、売るための方策を考えるよりも現在の環境を踏まえてプロモーターやアーティストへどうやったら還元できるのかを探っていくのが先じゃないのかと思うわけです。

あー、根本的に魅力ある楽曲がない、という理由もあるけどそれはまた別の話なので割愛。

*1 : ところでアーティストへの還元としては不公平だったと記憶している。カスの契約は確か総括契約じゃなかったか。調べるの面倒だから適当。間違ってたらスマン

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