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2015年02月25日の記事

2015/02/25(水)ハイレゾ

以前からあるけど、こういうのはハイレゾと言っていいのだろうか。
「トップをねらえ!」や「マクロス」など、FlyingDogのハイレゾ楽曲8作品が配信開始 - AV Watch

マスターが44.1KHz/16bitのものを、何かしらの変換でサンプリングレートとビット長を上げて、アップコンバートしたとしても、それはデータ的にはハイレゾかもしれないが、元の音源がハイレゾじゃない以上、ハイレゾ音楽と言えるのだろうか。

中には、マスターアップした音源でなく、その前のトラック別の音源があって、それが44.1KHz/16bitだとしても、今の技術でマスタリングし、結果として96KHz/24bitとかのハイレゾになるのなら、それは意味があることだとは思う。それぞれ分離してあった音源を混ぜ合わせるわけだから、失われる情報が少なくて済むのは想像できる。
が、既に出来上がっているマスターが44.1KHz/16bitの音源を変換しただけ、ってのは個人的にちょっと納得いかない。

ちなみに、この疑問はやっぱりみんな思っていて、インタビューした記事があったりする。
【第73回】「ニセレゾ」疑惑の真相とは - K2HDのハイレゾは本当にハイレゾか? (1/7) - Phile-web

これを読んで思うのは、可聴領域より上の、20KHzから先の部分を倍音補完する話しかしてない点。サンプリングレートとビット長の制限によってカットされてしまった波形が生み出されるわけじゃない。
ハイハットやシンバルの高周波数帯の音と、様々な楽器が複雑に同時発生しているような音源なんかは、高周波数帯ではサンプリングレートの低さ(96KHzなどと比較して)と、量子化ビット数の低さ(同)とで失われている情報があるわけで。それを生み出すって無理だろ、と。

単純にレート、ビットを倍にして偽物のハイレゾじゃん、と言ってるわけじゃない。どんな高度な変換や加工をしたところで、最初のデジタル化の時点で生音と比較して失われているものは、いくら頑張っても出てきやしないよね、ということ。
CDよりは良いのだろうと思うけど、ハイレゾとして新たに金を出して買うべき音源か、というと微妙だ。特にCDを持っている場合は尚更ね。
このあたりは売る方もわかっていて、完全なるハイレゾと区別が付くようにしているようだ。
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