基板のラッピングの仕方
アーケード基板をエアキャップ(ぷちぷち)でラッピングする方法を紹介します。
いきなりタイトルと逆方向の話になりますが、先に書いておきます。
まず、エアキャップでのラッピングは基板の保存、保管、保護のために一般的な方法ですが、
基板というデリケートなものの取扱としては、厳密に言えば正しいとは言えません。
基板の正しい保管、保護の方法を書いておきます
- エアキャップは静電気の問題があるため使用しない
- レスロックを取り付け、板などに固定する
- たわみを防ぐため、横置きせず縦にして保存する
- 電源を入れる際は、熱が篭もらないようにする(エアキャップで包むのは良くありません)
さて、基板を所有している諸兄はわかるかと思いますが、上記のことを守ってなんていられません。
何も保護しなければホコリまみれになるわ、基板の部品を損傷する危険があるわで剥き出しでは
実際のところ運用出来ない、というのが本音でしょう。
一般的には、エアキャップに包んだまま使用している人が多いと思います。
そこで、エアキャップに包むにしてもきれいに包んでおきたい、という方のために包み方を紹介します。
あくまでも1つの例なので、これがベストとは言いません。
自分が使いやすいように、包みやすいようにアレンジして下さい。
【注意事項/免責】 |
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一応断っておきますが、これをすることによって基板が破損、静電気で壊れる、熱が篭もって壊れる、といった可能性があります。 基板のエアキャップによるラッピングそのもの、またそれを行うに当たっての作業については、各人の責任において行って下さい。 このページの作者(Yotchi)は責任を負いませんので、予めご了承下さい。 |
準備するもの | |
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エアキャップ。ぷちぷちとも言う。これがないとはじまりません。 ここで重要なのが、「静電防止タイプ」であるということです。 通常のものでは静電気が起きまくるため、怖くて使えません。 これだけは妥協せず、きちんと静電防止タイプを準備して下さい。 ちなみに写真のものは、H60cm×42mのロールです。 | |
ラッピング時にエアキャップを固定するためのテープ。 これはガムテープでも何でもいいんですが、個人的には粘着力が弱い養生用テープをお勧めします。 粘着力が弱いものだと、後でDIP-SWをいじったりするときにいったん剥がしてまた戻す、ということができるからです。 あとハサミとかカッターとか、切るもの。お好きに。 ちなみに俺のやり方だと、ハサミがあればいいと思う。 |
ラッピング手順 | |
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いよいよ包んでいきます。 まずはエアキャップを広げます。プチプチがある方を上にします。 そこに基板を写真のような感じで置きます。ポイントは
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右にはみ出した部分を、基板に当てます。 ガバガバにならないようにある程度きつめに当てます。 右の長さは適当でいいです。だいたい基板の半分未満がいいでしょう。 | |
エアキャップがゆるまないように注意しながら、基板を左側にクルッと裏返します。 ここが一番大事です。ここでゆるむと最後までガバガバになるので、キッチリやってください。 この向きで言えば、裏返した後に右側に寄せる感じですね。 それとこの段階で部品面に影響が無いか良く見て下さい。 大きな電解コンデンサとか当たってませんか? 問題無ければ次の工程へ。 | |
また裏返します。 ここで、選択肢です。 基板のエアキャップ内にインストとかマニュアルとか入れておく人がいますが、その人はもう1回転必要です。もう一回り包んで下さい。 その代わり厚くなります。 インストとか入れない人、薄い方がいい人はこのまま次へ進んで下さい。 | |
写真のように、左側を切ります。 これが裏側(今上になっている面、基板面)にきて最終的に留めることになります。 インストとか入れる人は、見た目邪魔にならないように工夫する必要があります。 テープを表面で固定するとか、なるべく端で留めるとか、各自工夫して下さい。 | |
切った部分を仮固定します。 面倒な人はしなくていいですが、次の工程で邪魔になるので固定することをお勧めします。 これは養生テープとか再剥離できるものでやってください。 強力な粘着テープだと剥がせないので気をつけて下さい。 | |
ハーモニカ端子側(開いてるトコ)を左にして置き(別に逆向きに置いても構いませんが)、逆になる部分で余ってる部分を切り落とします。 たくさん重なっていますが、全部切ります。 切り取る量(残す長さ)は自由です。基板の厚みによっても変わります。 これが最終的には閉まる形になるので、テープ位置を考えて各自決めてください。 短すぎると戻せないので、よく考えて下さい。 | |
今度はこの余っている部分を上下に分けるように切ります。 サイドから切っていき、基板付近まで切り込みを入れる形になります。 切りすぎに注意してください。 | |
こうなってればOK | |
側面を固定する部分の余り部分を少し斜めに切り落とします。 そのままだと邪魔になるからです。 気にしない人はこの工程は無視しても構いません。 | |
確認です。今、上になっているのは基板面の筈ですが、今上面になっているのがテープを固定する面になります。いいですね? 良ければ、上下に分かれている部分の、上側だけを切り落とします。 写真のようになります。 少し余裕を持って切り落とすほうが良いかもしれません。 | |
切らずに余っている下部分の両サイドを、斜めにカットします。 まっすぐだと見栄えが悪くなるからです。 あんまり多く切ると固定が弱くなるので、適度に。 | |
この段階で下で余っている部分が最低2枚あるはずです。 このうち1枚を残し、隙間に差し込みます。 差し込むのは基板面に直接でもいいし、エアキャップの間でもいいです。 インストの有無でも変わると思うので、各自工夫して下さい。 ここで全体がゆるまないように注意して下さい。 なお、今閉じてる部分が基本的には並べたときに表になる面となります。 ここでラベルの話をします。ラベルの貼り方は人によって違います。 大別すると、出来上がった状態に上からラベルを貼る人と、エアキャップの内部に入れたい人がいるかと思います。 内部に入れたい人は、この段階で入れてください。ちなみに俺は外に貼る人です。 | |
最後に残っているのは、仮止めした側面と、下の1枚だけの筈です。 これを留めます。どちらを先に留めても構いません。 ゆるまないようにしっかり留めて下さい。 | |
これで完成! あとはインストを入れるなり、ラベルを貼るなり好きにして下さい。 |