クジラのヒゲやマッコウクジラの謎 クジラにヒゲがはえているって本当?
マッコウクジラは、「歯」のあるクジラの代表選手であるばかりでなく、なぞの多いクジラでもあります。
「入門3」
音声と声紋 クジラの鳴き声と、声紋        
クジラの足と
大きさ
クジラに足がある? 本当かなぁ?「入門1」
クジラ入門2
イルカの耳
イルカはどうやって魚を食べているのでしょう?「入門2」
クジラは大きいので動作が緩慢だと思いがちですが、実は相当なスピードで移動しています。
私たちが海面で見るのは、ホンの一瞬、身体のごく一部を見るに過ぎません。そんな状況で目の前にいるクジラは、なんというクジラであるかを知るのは至難の業と言えます。
おまけに世界中探しても、鳥のような優れたフィールドガイドが全くないことも識別の困難さに輪をかけています。

しかし、いくつか手がかりはあります。
まず、全ての生物に共通することですが、消去法を採ります。つまり、今居る場所(海面)にどんなクジラがいるか(分布しているか)を知ります。それ以外のクジラは外すわけです。例えば極地に移動しないニタリクジラは、南極や北極では外して考えればいいわけなのです。

他に、そのクジラ独特の印や、行動などを手がかりにします。45度に潮を噴くマッコウクジラのブローは、このクジラ以外ではあり得ない識別の手がかりですし、頭が見られて、三本の筋があれば、ニタリクジラに違いありません。
さらに潜水するとき、尾ビレを上げるか、上げずにそのまま潜るかなどが識別ポイントとなります。

普通、私たちがクジラを見るのは、ホエールウォッチングをしているホエールウォッチングポイントですから、そこのガイドが教えてくれますが、室蘭のようにいろんなクジラが現れるところは、要注意です。ことに小型のクジラの識別は非常に難しいのです。







セミクジラ







コククジラ







マッコウクジラ

クジラの人相書


イワシクジラ




ニタリクジラ
 頭の三本の
  筋が特徴



ミンククジラ






ザトウクジラ



以上が面構えですが、実際にホエールウォッチングのとき、
遠くから見られるクジラの行動パターンは、下のアニメのようなものです。



ではどこに特徴があるのかというと、背びれの形や、潮吹き(ブロー)の形、潜水するときのパターンなどです。

ブロー(潮吹き) 潜水
   




 


識別のポイント

マッコウクジラの45度に噴き上げるブロー角度と、尾ビレの正三角形。
ザトウクジラの背ビレのちょんまげのような形、個体ごとに異なる尾ビレの模様、
ニタリクジラにある頭の3本の筋と尾ビレを上げないで潜ることなどがポイントです。





上のアニメでご覧になったように、ホエールウォッチングの際は、水色のラインで示した海面上しか
見られないことを念頭にご覧下さい。
ザトウとマッコウは、潜るとき尻尾を上げて潜るのに比して、ニタリクジラは背ビレを見せるとそのまま
沈んでしまいます。それは潜水が浅いからです。





                          

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