クジラの耳は、外に出ていません。水圧でつぶれてしまうからでしょう。中耳炎になります。 ではどうやって聞いているかというと、下顎の骨で聞いているのです。これを骨伝導と云いますが、鮎川の「おしかホエルランド」では鉄の塊に顎を乗せてザトウクジラの声を聞かせてクジラの耳体験をさせています。 イルカの前頭には、メロン器官というものがあります。これはアコースチックレンズで、噴気孔を振動させて起こした音（クリック音）をメロンでコントロールして目標から反射してくる音を、油の入っている下顎の骨がガイドの役割をして聞くのだ、というのがケン・ノリスさんです。 沖縄の海洋博記念水族館では、ショーとして、目隠ししたイルカが、輪をくぐるところを見せています。これは、全て音に頼って行動出来るということを見せているのです。 実際、この音による探知能力は、距離、方向、サイズ、堅さまで識別可能なのです。

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