では、鳥はどうして宙に浮くのでしょうか?




これは、ワシミミズクの先端近くの飛ぶための羽根(初列風切羽根)です。
ベートーベンが楽譜に向かっている絵では、羽根ペンを
持ってましたよね。そのペン先、ペン軸の部分を
「羽軸」、羽軸の両側を「羽弁」といいます。




日本に住む11種のフクロウの仲間の内、シロフクロウを除く
すべてのフクロウの風切羽根には、濃い横縞のストライブが
あり、種によってこのストライブの幅は異なっています。



  やさしい 羽根ペンの作り方







くわしくは、翼・羽毛へ

(ネズミや小鳥をねらうフクロウは、飛ぶとき羽音がしない。それは風切羽根、羽弁の後端の「留め金」がなく
柔らかくなっているからです。しかし、昆虫や魚を食べるフクロウの仲間や、昼間飛ぶフクロウの仲間は、
バッサバッサと音がするものもいます。)



飛ぶための羽根(風切羽根)

一番上は、この羽根の
断面図で、丸いのが
羽軸です。

羽弁は、翼を上下する
ことでたわみ、重なり合
っている羽根同士で
「弁」の役割をしていま
す。
だから羽弁と云うんだ
けどね(^_^)
下の図は、三枚の羽根を並べ
たところで、上側は、黒い線の
位置で切断した断面図です。

実際の初列風切羽根は、10枚
あります。 翼へ


羽軸の外側を外弁、内側を内
弁と呼びます。
風切羽根は、外弁が内弁より
も幅が広く、空気の抵抗でた
わみます。


尾羽根などは、「舵」の役目だけ
しかしないので外弁と内弁の幅
は同じです
空気の流れ
赤い→は、左の三枚の羽根を
上下したときの空気の流れです。

翼を降ろすときは、空気の抵抗で
羽弁が閉まり、上げるときは、外弁が
たわんで開き、空気を逃がします。

羽弁が閉まった状態で、翼を
打ち降ろすと、空気を押し下げ、
鳥の身体は浮きます。


実際に上下させてみましょう
風切羽根のアニメ

この仕組みのため、翼を打ち
上げる時、中程で曲げなくとも
鳥は浮き上がり、飛び続ける
ことが出来て浮くのです。
二列風切羽根です。
羽軸が初列より中央に
寄っていますね。
これは保温のための羽毛です。
柔らかくて、羽軸は真ん中にあ
ります。




下のフクロウは、羽弁がブラインドのように開いていますよね。
つまり、翼を上げている瞬間を意味するわけなのです。






最後に羽ばたかずに飛ぶ鳥の秘密です
前ページに翼の断面がありましたね。あれです

右に移動する白い色は、空気です。
○は、骨、それに長くのびた風切羽根が刺さっていて、その付け根には補強するかのように翼の上下に緑やブルーの雨覆羽(あめおおいばね)が生えています。
これは風切羽根の付け根から空気が逃げてしまわないためや、翼面で空気がスムースに流れるための役割をしています。
この断面は、どこかで見たことがありませんか?そうです。飛行機の翼と同じですね。
だから、鳥が前に進むと、上面の空気の流れが速く、薄く圧力は低くなり、逆に下面は遅く、濃く圧力が高くなり、
揚力が発生するのです。さらに鳥は、上昇気流をも利用して浮き上がっているのです。


さて、鳥がどうして飛ぶのか判りましたか?
難しかったかな?
わかった人はYESを