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ろっくす超大特選盤



試聴はここで





*こころっくす開設以来幾度となくご推薦させていただいておりますこのルイス・フューレイの1st。ヒット・チャートとはまったく無縁、カナダ出身ながらのこの退廃ムード、そして孤高の存在とゆうことで75年発表以来幾度となく再発、CD時代になっても何回も再発、そして廃盤を繰り返しています。それとゆうのも何の因果か出会ってしまった人間の心を鷲づかみにして商売抜きでこの素晴らしさを誰かに伝えたいぞって気持にさせてしまう圧倒的な音楽の力だと思います。そして現在ならまだ2001年発売の日本盤限定盤が手に入る。売れて無いのかー(^0^)。とにかく試聴してみて下さい。最初のハスラーズ・タンゴから。赤ん坊の嘆きのような声が聴こえてくるはずです。ルイス・フューレイ氏は1949年の7月6日にカナダのケベック州モントリオールで生まれました。父はカナダ人で母はアメリカ人。その地の音楽演劇学校で学んだ後、15歳の時に奨学金を貰ってジュリアード音楽院に行くとゆう根っからの音楽才人。専攻はヴァイオリンだったそう。そのまま真っ当に育てばクラシック・エリートさんでどこぞのオーケストラで棒を振ってたか。それがまーそうは行かんのが人生の面白いところ。子供の頃にクルト・ワイルの音楽にはまってしもうたのですねー。すっかり欧州の退廃に取り付かれたルイスちゃん、いい子ちゃんでいるのに我慢できなくなって退学、欧州を中心に各地を転々と放浪、東京にも来た事あったそうです。その間、ウエイターやったり果てはポルノ男優までやってからに生活費を稼ぎながら曲をこつこつ書いておりました。そんなこんなでアメリカ大陸に戻りまずはニューヨークにそして故郷のモントリオールに戻ってキャバレーやナイトクラブで歌っておったところをA&Mのバリー・クロスト氏に発見されて契約、75年にこの盤を出したとゆう次第です。とゆう訳でこの盤にはそれまでの人生で彼が作った曲の中から10曲、勝負を賭けて選りすぐられたものが入っていると想像され、実際そりゃもう至玉、これ以上引くところは無いってところまで絞られた簡素にして突きまくるアレンジ。シンプルかつメロディアス、天から降りてきたとしか言いようが無い曲の数々。まるで悪魔の童謡みたいな恐ろしくも甘美な世界が次々と展開されます。日本人には黒猫のタンゴ思い出してしまうベタなタンゴ・リフ、それで返って暗黒のスタンダードになってしもうたハスラーのタンゴに圧倒され、2曲目のラスト・ナイトでは淡々としたルー・リード氏に共通する街の夜の風景が。マリンバの連打とカウンター・ブラスにKO。3曲目のザ・ワルツではもう言語に絶する名曲。こんなん我が人生で唯一無比の。俺が聴きたかったのはこれだーって校庭15周走ってしまう。30年立ってもそれは同じ。まだこれに匹敵するワルツ曲は出てきてません。4.のクリーンナップタイムはなんつってもバンジョー。疾走してます。カウンターで入るオーケストラの打撃。ドラマティックで。5.ルイーズ。胸かきむしられるバラード。”ルイーズ。その名前。背中に刃を感じる。”って出だしからもうたまらん。エステルさんとゆう女性ボーカル(多分)がフランス語で絡みつき。ジャメジャメー。最後のぽんって一音だけのピアノ。6.カインダ・シャイ。おもちゃの兵隊反復横とびの軽快曲。よだれたらしながらのアヘン窟の歌かと思う。7.ルイス・イズ・クレージー。シィカーとアコーディオンがそよそよと顔を撫で回すイントロ。恋人がビリーの元に走り、探し回り街を徘徊する。人は自分を指差し、お前はクレージーだと言い、やめてくれとゆう歌。確かにクレージー。あっしだって指差して言ってしまう。ただし最高の賛辞として。これも走るバンジョーが真っ当な使われ方しておりません。8.ドアを閉めて。ちょっと触ったら止まってしまいそうな歌。少年のランディ・ニューマンのようです。とつとつと歌うがジョニー・ロットンのごとく言葉は突き刺さってぐさり。9.コウト・ユー。これぞクルト・ワイル世界。最後の”貴方は古いバスに乗っている。そして古いバスは走る。古い街道を。”ってヴァースが必殺。間奏のラッパが宙を舞って下りて来た。最後、「ラブ・カムズ」。”今年のスイカはとても甘い。きっと今年は君の年。そして僕の年。”って愛が来た様を歌う人が他におりますでしょうか。この盤、ルイス氏にとっても特別なものだと感じてます。この後のアルバムも秀逸、素晴らしいものなんですがこのシンプルさ、なんつうか神々しさはこれだけ。ですから他の盤はもしかすると駄目な人がおるかもしれませんがこれだけは、そう例えばカーペンターズが好きな人でも退廃を超えてはまってしまうのでは無いかと。我を忘れてるかもしれないけど。これだけ我を忘れさせてくれるのはまったくもって。簡潔な英語の歌詞を眺めながら是非お聴きください。ゲストには同じレーベルの異邦人仲間キャット・スティーブンス氏、退廃仲間ルイスは友を呼ぶのティム・カリーが参加しております。

(マスター)2004.11.19






Hustler's Tango & Last Night
Lewis Furey
1975


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ルイス・フューレイ



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全く有りません。AMGで試聴は出来ます。

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「大切な歌」第4回は
1949年7月6日カナダモントリオール生まれ、
1975年にアメリカでデビューしたシンガーソングライター、
ルイス・フューレイ氏の1stアルバム
「ルイス・フューレイ」
から
冒頭の2曲です。


1979年の秋、何の因果かLPを買って以来、脳裏にこびり付き続けている人。そしてアルバムです。
とてもじゃ無いがアメリカで売れそうも無い歌詞と音。よくもA&Mが契約したと。世では不謹慎極まりない音楽と、人は言う。
鬼の赤ん坊がダダをこねてるように歌い、鬼の赤ん坊が人をあざ笑うような歌詞で歌う。
おそらく社長ハープ・アルパート氏も「お前の歌は大嫌いだ。」と面から言ったと思われ。
しかし「お前の歌は世に出さねばならない。」と同時に言い、ニューヨークで録音させ出した。
しかも罰当たりにもシングルまで。全米ヒットチャート666位くらいまでは上がったのでは無いか。
私だって原語の歌詞を見るたび、共感するって、出来る訳も無く、しかしそのラ・クンパルシータのベタなタンゴのリフのイントロを
聴くたび、背筋にナイフが走り耳が釘付けになってしまうよ。
ついに介錯解釈する日が来たか。字だけを見られたら、吐き気がする方も多数かと思い怯む。
出来うれば音のちに見ていただきたいんすけど、幾たびか再発された最後のCDは悪魔の高値で。
また必ず出ます。心の隅にその吐き気留めておかれられましたら至上の喜びでござる。

ハスラーのタンゴ

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お前は言うか 俺をレイプしたいと ベベイビ
あそうわかってる 金を払うんだな払うのか
では試合は決定 準備準備万端
あんたは天使とレスリングすることになるんだぞ

取引したいとゆうのかい あそう来なよ 俺の友
俺と取引したいと言うのか 兄弟 恋人よ
取引するのか 俺と一仕事したいってか

お前は言うか 俺をレイプしたいと ベベイビ
あそうわかってる 金を払うんだな払うのか
悪いことじゃねえよ マジでマジでそいつは由緒正しきこと
あんたはいずれにしよいただくものをいただくだけ

取引したいとゆうのかい あそう来なよ 俺の友
俺と取引したいと言うのか 兄弟 恋人よ
取引するのか 俺とダンスしたいって言うのか

来いよ 決めな 入って来い
これは俺の魔方陣 入れ

お前は言うか 俺をレイプしたいと ベベイビ
あそうわかってる 金を払うんだな払うのか
あんたは絶対に二度とは出来ないやれない
20ドル頂いたあとじゃなくちゃ 手から手へそいつは渡り鳥

取引したいとゆうのかい あそう来なよ 俺の友
俺と取引したいと言うのか 兄弟 恋人よ
取引するのか 俺と一仕事したいってか

来いよ 決めな 入って来い
これは俺の魔方陣 入れ

いただくものをいただくんだ
俺と取引したいか
へいベイビ 俺が欲しいのか 俺の言うことが聴こえるか

俺と取引するかい


”するかい”って言われてもびびる。びびってる内に次の曲が始まってしまうから
もう取引は完了してしまうのだ。

ラスト・ナイト




俺はいつも感じている
俺は旅行者 街では
ガキどもを拾い上げて
愛の真似事
そしてかねて用意のブツでヤツラをキメてやり
するとかわいいもんがグルグル廻るのさ
時々思ってみたりする
俺は普通じゃ無いな
おぞましいクソジジイ
俺はそうしたいと思うことをやってきた
でもいつもやるたびに気色悪いぜ
俺のすることときたら

どうか聞いてくれ
今日俺が歌ってるさまを
昨夜女人に出会ったんだ
俺をぞっこんにさせる
そしてとてもゲイに
俺は知っていた あいつはクラブのどのガキともできていたって
でも俺にとってそれは春の到来より新鮮
俺は聖なる天使みたいな気分だ
俺はマジで気にはしない
アイツが何をやっていたかなんて
アイツを家に連れて帰って
俺たちは戸を閉めた
外の世界との間にある

俺は思い出す
父ちゃんが言ってたこと
息子よ したいようにやれ
文句は誰にも言わせるな
俺は後悔したくない
真昼の日の下で

昨晩 昨晩 昨晩

わかってるよ
俺は昨日の夜、俺の恋人を見つけたんだ
アイツの瞳がどよーんとするのを見た時に
薄明かり月光のもと
わかってる
昨晩俺の恋人を見つけた それはいい
アイツが俺の手を取った時
言った ”ベイビー、アンタと一緒だとアタイはとてもイイ気分、ばっちり”
俺のダチは言った 「ルイス、見ろよ、お前はメロメロになってるんじゃねえか」
でも俺は感じてるんだよ
お前の家でも庭でも俺は舞い上がってる
正に地面からびよーんと

俺は思い出す
父ちゃんが言ってたこと
息子よ したいようにやれ
文句は誰にも言わせるな
俺は後悔したくない
真昼の日の下で

昨晩 昨晩 昨晩



15歳の時に、国から奨学金貰ってジュリアード音楽院に入ったとゆういわゆる優等生ルイス君。
どこでどう間違ったか途中で退学し、こんな歌を書くようになっちまった。
これが実体験かどうか、妄想か、目の前で見た光景かさだかではありませぬ。
内容とは裏腹に美しく輝くメロディ、それは次の歌で弾けます。

またいづれそれは機会を得て。


(山)2007.10.30



英語資料


English Here



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みなさんオピニオン
山(元マスター)> 再発してくれればいいんですけど。お友達になれれば音だけでもお分けしても怒られないと思いますが。持ってて嬉しい盤なんで再発してくれるのが一番いいんだけど。頼みますレコード会社さん。
name : 莖
aor-rea-best-comment : どうしても入手したいのですが手に入りません。困った。
how : search engine

マスター> ルー氏はベルリン、ルイス兄さんはパリみたいですけど。どっちが夜の帝王でしょうか。あ、梅宮のとっつぁんか。 [11/20 10:04]
sand> はいはい。これも素晴らしいです!確かにルー・リード先生と同質の弱いのか強いのか分からないけど、異様に醒めてるのは間違い無いってヒリヒリした物ありますね〜。ルーさんファンは、絶対聴いといて欲しいですね。おんこち嬢にすすめておきます(^_^;) [11/20 04:01]
マスター> 永遠の我が家の名盤、ルイス・フューレイ登場。初めて聴いた時の衝撃そのままで27年です。 [11/19 09:42]





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