*まー何て素敵なジャケットなんでしょ。ジイン・シモンズ(^0^)。カはカサブランカ・レコードのカ。ヤマサのように商店名入り。74年の11月に発売されたKISSの2ndアルバムです。前作からたった9ヶ月あまり、ツアーに次ぐツアー敢行中に書き溜めてたった2週間で作ってしもうたってんだからほぼ1日1曲ペースで録音したのか。がっちり出来てなきゃこりゃ無理だ。作ったやつすぐライブでやって固めたとしか思えません。人間必死な時ノッてる時はとんでもないことも出来るのだ。
久し振りに聴いちゃうとおろ回転数間違えたかななどと狼狽するもすぐに立ち直りうご忘れていた宝箱発見したかのように喜びまくることになる。好きな曲ばかりじゃあ。一等賞は3.のゴーイン・ブラインド。アンプラグドで聴いてああ、何て良い曲だったんだと再認識、既にここでまんまの形で存在している。ジインさんのこうゆう曲聴くと実に含蓄あるお人柄と見受けられTVに出るとあの始末だけど安心してお友達になれる方だと確信いたします。なってくれるかどうかは別問題。アライブ・シリーズで再演されてる曲もここでの黒光りは別物です。スタジオ・ヴァージョンならではの腰の貯め方が抜群。最初に感じた回転数違うかなくらいのスロウなところがどんどん効いて来る。世間では時代を経るごとにどんどんスピードアップ、隙間が恐怖のように埋め尽くす余分サービスだらけになってしまうのが世の常だけど、だいたいそれが良いことかどうかは誰もわからぬ。進化と呼ぶ地獄かもしれんじゃないか。ディーヴォと言わなくともこの速度がベストなものはベストであります。続けてプロディジイ聴いてもけっして負けはせんぞ。驚くべきはKISSのこの音楽、まったく古くなってないこと。それはずっと彼らがこの音楽に息を吹きかけ命を与えてきた成果に他ならぬ。しばらくTVに出てないと目のあたりがピンボケになっている芸能人と訳が違うのだ。余計な小知恵を付加せず灘の生一本の曲は強力なのでござんす。もちろんそれはセンスがあるからでそれは世界中の人がずっと彼らを愛してきたことで証明されておるのだ。最初はゲテモノと呼ばれようと本物は本物だーつう当たり前のことを立派に成し遂げたKISS万歳。現在においても家にやって来たとたん100年の古木のようにレコード棚に巣食ってしまうのでもしまだご所有でありませなんだら行っちゃって下さい。レコード・ジャケを含め確実に名盤入りです。
(マスター)04.8.22
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