*見て下さいこのジャケ。かっこいいですねえ。燦然と輝くギブソン335。ブルース界三大キングの一人、フレディ・キングさんの死2年前に発表のこの「強盗」アルバム、わたしゃブルースのレコードの最も好きな欄に収まる快作です。亡くなったのが42歳、つうことはこの時40歳、うーん凄い貫禄。自らを省みると情けなかー。三大キングのうちで一番ロックに影響を与えたと言うとやっぱこの人かと。なんつってもエリック・クラプトンはんが大好き。ブルースブレーカーズ時代のフルコピー、ハイダウエイ、そして歌い方、がなるとこなんかもうモロ。ミック・ジャガーちゃんのドン・コベイも聴いててどっちがどっちだかわからなくなる時ありますがこちらも時々あれれなんてね。何が違うってクラプトンはんの方が歌がうまかったりして(^0^)。最後まで”テキサス”フレディさんは粗野を通します。してこの70’s中盤に彼が愛機を気持ち良く鳴らすために組んだのが何と英国パブロックファンク隊。まずプロデュースがマイク・ヴァーノン氏なのだ。ブルースブレーカーズ、フリートウッドマック、チッキンシャック、サヴォイ・ブラウンと英国ブルース・ブギ兄弟の作品を軒並み制作、さらにクライマックス・ブルース・バンドの「黄金のたれ」じゃなかった「一撃」、レベル42までやっちまうファンクまたぎでもござる彼に英国ユニットを任せて1曲目がパックイットアップ。ゴンザレス・チャンドラーさん作のこの曲にゴンザレスのホーンセクションとまた粋なことを。メンバーを見ちまうともうヨダレたらたら。ドラムがスティーブ・フェローンさんです。キーボードがブライアン・オーガーさんです。ギターにボブ・テンチさんです。うごご、これはアヴェレージ・ホワイト・バンド+ゴンザレス+ハミングバードちゅうパブファンク・オールスターズだ。名前が伊達じゃ無いこのメンバーの締まりまくり切れまくりのバックに乗ってほんと気持ち良さそうにフレディさん歌いギターかき鳴らします。このグルーブの上ではブルース、渋いー地味ーなんちゅう言葉は吹っ飛んじゃうぞ。2曲目ののハイハットのシメ、ぴしぴしぴしなんかもう。5曲目テクサス・フライヤーのビートも失神もの。ほんとこれブルースかいな。ブルースです。特定の地域に特化していない英国勢だからなし得る全米ファンクまるかじり征服したキングの御技なのだ。2ndユニットも凄いぞ。トム・ダウド・プロデュースです。マイアミ・クライテリア・スタジオです。とくりゃあ件のクラプトンさん。ジョージ・テリーにカール・レイドルとえへへ。これ間違えちゃうよ。ブギ兄弟涙のずんずん曲もあるぜよ。6.のパルプウッド。三大王のうち豪快担当のフレディーさん、さすがのインストだ。もち泣きもござる。続いて7.の彼女は強盗。心を盗まれたの。9.のおいら夢を持っていただも相当な真正面。最後のドクター・ジョン先生ガンボでお馴染みのグッタイムロールはちと浮いとるけど、あ、3.はJJケイルの曲だったり、もうこれは全部ノセの美味しさです。ノスタルジック無縁のリアルタイム・ブルースをどうか一つ。どうぞ。 |
(マスター)2004.4.16 |
++ご意見をこちらより是非。後ほど掲載させていただきます++ |