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ALBUM一覧 「O」

*アルバム・チャートにエントリーのアルバムをアルファベット順に分けて掲載しています*
*大きいジャケット閲覧、字が見にくい時は「曲目等詳細」リンクのメイン・ページでご覧下さい。*

<O>
オーリアンズ/オーリアンズ
・・・イーストコースト・ロック
1973年発表。米ABCからのデビュー・アルバムです。後にアサイラムでブレークした訳ですが、まだ東海岸に本拠地を置いていた頃のファンキイなサウンドがふんだんに聴けます。ギターにもディストーションかけてないし、ジョン・ホールのスティール・ドラム・ギターが聴けるのも本作だけ。ジョン・セバスチャン味の美しいバラードもちゃんとあります。ジャニス・ジョップリンで有名な「ハーフ・ムーン」入り。でももっと良い曲が一杯入っているんだよ。(マ)/お勧め!/97点

オーリアンズ/Let There Be Music
・・・イーストコースト・ウエストコーストロック
*好き過ぎてなかなか書くことが出来ないアルバムってあるもんで正にこれがそれ。もうどうゆう風に形容して良いか。この次に出る「夢のさまよい」と合わせて70年代アメリカン・ロックを代表するアルバムです。何だかんだあったABCからアサイラムに移籍して、最良の環境で録音できたとおぼしき、オーリアンズの魅力全開です。元々ウッドストック方面から発祥の東海岸バンドなんですが、これは丁度ウエストコーストに右足をかけたが如きサウンドで、東海岸のほのぼのとした優しさと、西海岸のスカっとした爽やかさが同居してるとゆう、世にも稀なることに。はっきり言って曲のクオリティ、演奏、コーラス共に物が違います。イーグルスが好きな方はこれを聴いてみてどうか瞳孔開いてみて下さい。おー、こんなバンドがおったのかーと驚かれるはず。現在アメリカでは、次の大傑作アルバム「夢のさまよい」とのカップリング・CDとして出ていて、これがお徳と言わずしてなんとゆう状態なんでぜひだまされたと思って聴いてみてくださいませ。1曲目の「Fresh Wind」からもーつかみはOK。
(マ)/お勧め!/120点

ORLEANS/夢のさまよい
cover・・イーストコースト・ウエストコースト・ロック
*前作でのシングル「ダンス・ウイズ・ミー」のヒットを受けて満を持して登場の4作目。ドラムにリック・マロッタの兄弟、ジェリー・マロッタを向かえてWドラムに。もーほんとに鉄壁のアンサンブル。切れと爽やかさのラリーさんのヴォーカル、甘さのジョンさん、そしてクラプトン級の凄腕ギタリストが二人、そして強化リズム隊と、欠点はジャケくらいしか思い当たらないアルバムなのです。同期のイーグルスの持っていないR&B的要素がバネになってのしなやかなサウンドがたまらん。前作は春を思わせるポカポカさでしたが今作はまるで四季を順繰りに追ってるかのごとく。室内の空気が一曲毎に変わっていきます。ジャケを含めて何故かはわからんレーベル側の売り出しのまずさからそのバンドイメージと内容の素晴らしさが乖離してしまって非常に気の毒なことに。その辺がとてもうまくいっているイーグルスの売れ方を見てつい比べてボヤキたくなってしまうのです。多分聴いていただければその音楽の素晴らしさを理解していただけるかと。ずっと3作目とこれのカップリング(しかも抜粋)でCD化されていたのですが2002年に完全な形で、やっぱりカップリングですがCD化されています。何故まとめられてんのーとここでも異議を唱えたくなるのは山々、まあ強力2作が一緒に楽しめると考えればとってもお得。ただリマスタリングが良くないんだよねぇ。音を考えればライノのベストが多分一番なんだろうけど、ライノさんにはちゃんと腰を上げてもらって、ビル・イングロット氏による強力リマスタリングでこれを出してもらいたいです。音質に負ける音楽じゃ無いけど、音が良くなれば感動1.5倍増しじゃ。
そのポップさ故にマニア向きじゃ無いんでそうなると理屈好きの洋楽界では不利なバンド。売れればリリース状況も良くなると思うので、お願い皆さん聴いてぇ_<(_ _)>_。(マ)
/お勧め!/120点

ORLEANS/ダンス・ウイズ・ミー
・・・ウッドストック 曲目等詳細
*アオーリアンズ。当サイトのハコバンですから(^0^)徹底的にWANTEDさせていただかねば。とわ言え何とも良さを形容しがたい連中なんで毎回撃沈してるような気も。ええいとにかく最高のバンドです。これは74年に出ました彼らの2nd。出ましたと申しても実はこれ当時お蔵入りしちゃったもんなんです。今こうして日本盤で出てますのはまっこと奇跡的。売れようが売れまいがオーリアンズ・ファンの執念の賜物かも。お蔵入りしたからと言って中身がすっとこどっこいかとゆうとそんなこたあありません。原因は訳わかんないす。とにかく在籍してましたABCつうレーベル、バンドを理解せず揉める事多数だった模様。まあかつて無い音楽だけにどう扱って良いかわかんなかったんだろうけどそれにしてももう少し有能なA&Rマンがおれば・・・バンドの歴史も変わっていたかもしれん。ジャケ見てください。オリジナルのを復刻してくれてるのは嬉しい限り。だけどまーなんでしょこの構図。何やら水の中に入ってるむさくるしい男達。アサイラムに移籍してからもジャケはとんでもなもの多いからこれはバンド側の責任もあるんでしょうが、ねえ、何とか出来なかったもんかなあ。中身はだって爽やかなんだぞ。録音は地元ウッドストックのベアズビル・スタジオです。1stはマッスルショールズですから初地元、プロデュースは全員で思いの丈、オーリアンズ・サウンドやって貰いましょう。ならベアズビル・レーベルに入れば良かったのになあとグチぽろさせて貰って、だって今回も低予算風情漂ってるんですもん。1stも思えばスタジオ・ライブかよーみたいなとこありました。名うての名手揃いなだけにそれでも気合であの名盤。今回だって負けてはいられません。1.レッツ・ハブ・ア・グッド・タイム。タイトル通りこのアルバムはこの曲の通りです。たおやかなウッドストックの空気。木の匂いとちょっと低い気温。暖炉の火。行った事無いけど(^0^)。普段は木の椅子作りで生計を立ててますが実は凄いんです。てな感じで。くりりんくるりんジョン・ホール氏お得意のギター・オブリガード転がってジョン・セバスチャン親戚の暖かい歌声。透き通るコーラス。是非堪能して下さい。2.は代表曲、ダンス・ウイズ・ミー。次の3rdで再演して大ヒットいたしました。ほぼ同じなんだよなあ。違うのは間奏部分がエレピであの印象的なピアニカ・ソロが無い。あれでばーんと色彩が出たのも確かですけど。ここでのそっと包み込みように大切に奏でるヴァージョンもほんと素敵。私自身長く聴いて飽き無いのはこっちのヴァージョンの方です。ホール氏のインタビューでもう少しこの時会社が想像力あったらこれでヒットしてのになあとのグチ聞いたことあり。ほんとそうです。これボツにする気がしれない。3.ウエイク・アップ。お得意の一つモミ手ドゥーワップもの。これと同系の曲ミス・グレースが同時期タイムスつうソウル・グループがカバーしてイギリスでナンバー1になりました。なぜ自分たちでやらなかったのかー。ラストの全員入り混じりコーラスに鳥肌!立てているとすかさず4.に突入。この入りがまたかっこええ。レット・ゼア・ビー・ミュージック。次の盤でこれも再演されます。埋もれさせておけるわきゃあ無い名曲。天に届け透き通るラリー・ホッペン永遠の少年のヴォーカル。これもこちらのヴァージョンはぽっかぽか。切れの3rdヴァージョンかぬくもりのこっちか勝敗は永遠に付かず。5.は堪能してください。これがジョン・ホール節バラードです。大名曲。それしか言えん。キャロル・キングぽいか。うーん。ありそうで無いこの個性。西の海岸まで突き抜けそうな東の風です。この曲は時間かけて録音したぞきっと。細部まで大切に大切に。6.は思いっきりノロケソング。対訳読むとかなり恥ずかしい(^0^)。でも曲調は軽快なロックンロールだからさーっとね。ホール氏はここではスティール・ギターをソロはラリーさんがとゆうことです。両者ともうまいなあ。ちょっと出てくる女性の声は奥さんかな。7.のサンセットではドラムのウエルズ・ケリー氏がピアノ弾きながら歌ってますぜ。わたしゃこの人のワイルドな唄好きでして。このワルツタイムの曲もかけがえの無い宝物です。染みるわ。ホール氏は交代でドラム叩いてる。くわースタジオ代が残り少ない。ケリーさんピアノ上手いなあ。自作です。曲作りもそりゃもう。8.はホッペンさん作、マネー。オーリアンズですからー、ニュー・オリンズ調セカンドライン・ピアノころころ曲。でもこれがエルトン風になってるのがおもろい。彼もそうだけど己の個性が有りすぎてまんまの影響にはけっしてなりません。ですからこれこれこうゆうサウンドですって言えなくて売りにくいってことで。最後はルーファス・トーマスの71年のヒット・カバー。エディ・フロイドも曲作りに絡んでるんだ。そりゃ強力。セッション・ジャムでこの盤には無かったファンキー。1stテイクでOKです。つうかこれでスタジオ時間使い切りました。せっかく苦労してやりくりして渾身で完成させたこの盤、前記の通りボツに。当然この後、揉めに揉めてバンドは一路西に。旬のアサイラム・レーベルに移籍して快進撃を開始するのだ。でも根っこはこのウッドストックです。イーグルスみたいに派手な仕掛けは出来んけど。豊潤な宝音を持つバンド、オーリアンズ。何時まで在庫状態保てるかわからんこの盤ですんで是非今のうちに。(マ)/お勧め!/100点

オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク / エレクトロニック・ファンタジー
cover・・・キューティ・テクノ 曲目等詳細
腰が落ち着いてきたらムズムズし出すのがロックつう音楽。絶えず自らの体をぶっ壊そうとし、時に容赦無く葬ります。
70’s後半、徹底的なそれが起こりました。事情が事情でパンクなる憎悪込みでの破壊運動。
それまでのロック楽器を使用したまるで違う動機でのぶちかまし。

それまで必死にそれまでのロックをやってた連中はたまりません。

職を失うでよ。

聴いて愛好してた方もたまりません。

急に保守派にさせられちゃった。
ロックで保守派のレッテルを貼られたら最後やねん。
で、そうなると選択肢は二つ。無視するか、しばらく前のを忘れて全没入するか、何でもないわ両者とも共存させるか。

三つでした。

でね。
パンクだけならまだしも形容し難きニューな音楽が、そうゆうことしていいなら俺も俺もと、わらわら出てきやがった。
別方面からの支援を受けて。

電気鍵盤楽器の卓上化です。

まだ単音しか出ず、まだやたらでかかったけど、とりあえずは机の上に置けるようになり、買える値段になって来ました。
最初はね、それまでの楽器の代用品つか模倣でちょっと刺激くらいの用途でプログレなるプログレているロックで使用されてましたが、
その中から、大抵集団の中にはとんでもねえ変なことを思いつくヤツがいるもんで、特に若い連中、前に誰が何をやってようがお構いなしです。

知らなきゃ知らないし。

まるで違う思いつきと使用法で音楽を作り出し。
そなると最早、ロックの基本、ドラムスベースギターピアノオルガンなんぞ使いません。
ドラムスとワイアーズか、もしくは電気式楽器のみで演ろうとする。

後者の地球幼年期の少年たちの中の二人が

オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク

アンディ・マックラスキーちゃん

ポール・ハンフリーズちゃん。

暗闇交響楽団機動作戦ってユニットにいる人が、マックラスキーって、座布団3枚モノだな。
英国はマーシーサイドのウエスト・カービィ出身。って書いておきながらわかってないすがこのへんです。
幼なじみ同士だったそうで、音楽を始めたきっかけは16歳の頃、1975年あたり、当時奇跡のチャート・ヒット中だったクラフトワークの「アウトバーン」に夢中になったことからだそう。
そいつはかなりヤバいです。
あの方ら罪なことをしたもんで。
で、そうなるとどうするか。3台のラジヲとTVの戦争ノイズを録音して曲を作るようなガキになる。
77年には”ザ・ID”とゆうバンドを組んで(7人もメンバーがいたんだと)、活動開始。
その頃にはもう後ほど出します”エレクトリシティー”をやってたとな。どんな風に?
それなりに地域で有名になったつことですが、若いですから長続きしません。
「音楽的見解の相違」とゆう、お前、俺のピザ喰っただろうな理由で翌年8月に分裂。
マックラスキー君は別なバンドのヴォーカルになってしまった。
しかしてたった一ヶ月、9月にはそのバンドを辞めちゃって、再びハンフリーズ君と組むことに。
ついに二人組みのOMDの誕生です。
ライブはティアックの4TRのテープレコーダーをバックにして。
その4トラ、オーウェル氏の小説”1984”から取ったウィンストンって名前が有ったそう。
初めてのギグは、あのリバプールのエリック・クラブでだそう。78年10月に。

速いよ、やることが。

そしたらもうすぐに目をつけられます。こいつら変。
変の魔窟、ファクトリー・レコードから、あのマーティン・ハネット氏の製作でシングル出す。

エレクトリシティー



ぽけっぽぱぺぽぺぽけぽこぽぱぽぷ

僕は若干のエネルギーを欲します
究極の発見
僕の為の電気青
もう二度と無い 自由になる為には
電気
原子力とH.E.B
海洋からもたらされた燃料
無駄になった電気

ぽけっぽぱぺぽぺぽけぽこぽぱぽぷ

にゃあにゃあにゃあにゃあ

ぽけっぽぱぺぽぺぽけぽこぽぱぽぷ

僕は若干のエネルギーを欲します
電気
僕らが学ぶことはセイブすることを学ぶのみ
そしてもし消費する為に生産されたのなら
それは都市のコストに代替しません
選択肢は僅かにそれだけです
最終的エネルギー源
太陽電池

ぽけっぽぱぺぽぺぽけぽこぽぱぽぷ

にゃあにゃにゃにゃにゃにゃあああ

電気
電気
電気
電気
でんーーーーーーーーー



1979年5月21日発売。
そんなこんなのうちに、あのゲイリー・ニューマン氏からツアーの前座要請を受け、一緒に旅に出、
お友達になっちゃって色んな面倒を見てくれはったそうな。(これがきっかけになりまして交遊は以後ずうっと)
それと共に知名度もぐーんと上がり、NWバンドの出世レーベル、ヴァージン傘下のディンディスクと契約。
この1stアルバムを出すことになりました。

と、これが新しき恐るべき少年たちの出世物語。
しかして・・・・

これって、そんなに変なことじゃない。
寺内タケシ少年が、自作でエレキを作ったように・・・・
レスポールさんが、レスポールしたように・・・・
そう、ユーライア・ヒープがジプシーしたように・・・・

同じことです。
使う楽器は違えども、ツマミちょっと動かせば万の音を出せる電動鉛筆削りみたいなシンセであろうとも、
自分の音を見つけて、自分の音楽をやってます。

既にあの何ともキュートで暖かくてトボけた音は全開陳、仲間と共振してる絶望のストリングスWオシレーターも。
まだ無いのは、
その音に呼応すると同時に世の中と折り合いつけたポップさだけ。
自分たちのPOPは既に手に入れてます。

だが、またもしかしてしかして
そんな瞬間てのは時代の節目に必ず起こることかもしれねえが、それでも滅多にあることじゃありませぬ。
稀有です。

そを味わう瞬間のハッピーもまた。格別。
(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

Omd : Architecture & Morality
アーキテクチャー&モラリティ by OMD

・・・
静謐ポップ
*オーケストラ・マヌーバーズ・イン・ザ・ダーク(な、長い)の最高傑作。売れた曲しか知らない方はぜひ。
(マ)
/お勧め!/250点

Omd / Best of O.M.D
・・・キューティ・テクノ
*正式バンド名オーケストラル・マヌーバーズ・イン・ザ・ダークとゆう君は覚えられるかっとゆう名なのです。エノラゲイとイフ・ユー・リーブが有名ですがその他にもデビュー以来一貫してキュートなテクノポップをやってくれて感謝。作曲能力が高くてどれも良いメロディ揃い。やっぱり残るのは良い曲を書ける連中とゆうことなのか。サウンドも終始一貫まったく身の丈サイズでかわいいシンセの音を聴きたければこの人たちなのだ。英国とゆうよりもデンマークとか欧州風味がして素敵です(行ったこと無いけど。はは)。最近はアンディ・マクラスキーさん一人になったらしいがその音は健在とゆうことで頑張っておくれ。
(マ)
/お勧め!/98点

オリビア・ニュートン・ジョン/そよ風の誘惑

オーティス・レディング/ライブ・イン・ヨーロッパ
・・・
歌のジミヘン
*丹田から絞りでる魂の塊があなたの全身を直撃。シビレルー。(マ)/お勧め!/98点

オジー・オズボーン /血塗られた英雄伝説(Blizzard Of Ozz)
cover・・・ばかだもん 曲目等詳細
名盤です。
鋼鉄音楽に生涯を捧げたオジー王が、どん底の地獄から這い上がり新しい若悪魔達と出会いのソロ1作目、

ブリザード・オブ・オズ〜血塗られた英雄伝説

原題訳さば”オズの風速40m暴風雨”。

ジャンルを問わず何が素晴らしい音楽かって、
素敵な曲
素敵な演奏
それをやる楽しくってしょうがない嬉しそうな人たちだ。
それがテンコ盛りで有ります。
ですからどんな状況で出会ったとしてもこれを聴かば好きになってしまう。鋼鉄の魔力に吸い寄せられること必定。
あまねく練り歩き、そしてひるがえって王のメタルは唯一のものだと確信する。そんな危険アルバムです。
故に王の周りには熱狂的国民が憑き、
そしてあまりにも魅惑的なプレイをした為に閻魔様にあまりにも早く召還されてしまったギターのランディ・ローズちゃんにも熱狂的な国民の支持有る。
これはいたしかた有りません。聴けば答えは全てこの丸い宝物の中に。

クレージー・トレイン



みんなアホー
はははははは

俺 俺 俺 俺

ちゃーん

キチガイ それはどのようにすることか
仇としてお互い生きる何百万もの人々
多分 それは遅すぎることは無い
どのように愛するか学ぶための時間
そして憎むことを忘れる時間

心の傷は治っていない
人生は苦い恥
俺はキチガイ列車のレールから脱線中
俺はキチガイ列車のレールから脱線中

いちご

俺は伝道者の言葉を聞いた
俺は愚か者どもの言うことも聞いた
俺はすべての落ちこぼれたちを見て来た
みんな自分のやり方でやってる
ある人間が何とかしようとしていた
メディアはそれを売り お前たちはそれぞれの役割で生きる

心の傷はいまだ渦巻いている
俺を狂気へ誘う
俺はキチガイ列車のレールから脱線中
俺はキチガイ列車のレールから脱線中

俺はわかってる 物事は俺にとって間違った方に進んでると
あんたがたは俺の言葉を聞け
いえーいえーいえー

ギタア

冷戦の相続人 それが俺達の為しえた結果だ
むかつきまくるトラブル 俺は感じなくなってるぞ!
キチガイ 俺は耐えられなくなってるだけだ
俺は生きている 正に不正の何物かと共に!

心の傷は治っていない
誰が責められ 何が責められる
俺はキチガイ列車のレールから脱線中
俺はキチガイ列車のレールから脱線中

はははははははははははは



ダンシン・4つ踏みバスドラ・メタルの中に渦巻く誠。
まともだ王。


グッバイ・トゥ・ロマンス



昨日は存在し、そして去った
明日には俺は太陽を見つける 雨を見つける
みんな楽しんでいる 俺を除いて 俺は孤独な野郎だ
俺は恥の中で生きている

俺は言った さよならロマンス いえ
さよなら友よ 言うぞ
さよなら全ての過去よ
俺は思う 俺たちは出会う 結局は出会うんだ

俺は王だった 俺はピエロだった
俺を支えてくれ無い折れている羽根は無い
俺はまた自由だ
壊れた王冠を持つバカども
今回はそれは俺じゃないだろう 何とも空しい愛をすることなんか

俺は言った さよならロマンス いえ
さよなら友よ 言うぞ
さよなら全ての過去よ
俺は思う 俺たちは出会う 結局は出会うんだ

そして俺は時は正しいと感じる もうわかっていたことだが
それはあんたがたが俺に言ってくれるだろうこと
どうするつもりだい
どうするつもりだい
だから俺はこのチャンスをものにしなきゃいかん
さよなら友よ そして本当のロマンス
そしてあなたたちの全て
そしてあなたたちの全て

来てくれ

ギタア

俺は言った さよならロマンス いえ
さよなら友よ 言うぞ
さよなら全ての過去よ
俺は思う 俺たちは出会う 結局は出会うんだ

そして天気は良好 俺は思う お日様はまた照るさ
そして俺は感じる 俺の頭はすっきり 昔のことは全て後ろに残して

俺は言った さよならロマンス いえ
さよなら友よ 言うぞ
さよなら全ての過去よ
俺は思う 俺たちは出会う 結局は出会うんだ



美しいバラードです。粗野で正直な。何の混じり気も無し。
だから大切にすれば、ずっとそばにいるよ。

そしてこれらとびきりの中のとびきりの

ミスター・クローリー

何、唄ってるんだろう。

って、一日の中で吟味出来るアルバムじゃ無いな。

ランディ氏のギターは、マイケル・シェンカー氏と直結してます。聴けば聴くほど、唸って高らかに引いて押しての欧州音階、
同じ空気を喰って音育てたんだと思う。
そして音楽は、ブラック・サバスよりもUFOを思い出し。
つながる横の輪。呼び合うから。

”俺は思う 俺たちは出会う 結局は出会うんだ”



(山)
/お勧め!/170点

*あのランディ・ローズが参加しているこの作品は、名盤から外しちゃいけません。「Goodbye To Romance」には泣かされますよねえ。
(ヘヴィ)
/お勧め!/
試聴はここで

オジー・オズボーン /Bark at the Moon/ばか
cover・・・ばかだもん 曲目等詳細
**メタル界のアイドル親父、そしてメタル界のニール・ヤングちゃんといやぁこのオジー・オズボーン氏に他成りません。すっかり家族ごとそのオジ世界に引き釣り込んで家庭崩壊を力づくで止めた(?)理想のロック・パパさんでもある。
そんなオジーちゃんのテーマ曲といやあ
「月に吼えろ、てか、バカだもん」。
でアルバムといやぁそれがタイトルで、収録されてますこのBark at the Moon。
バークにまかせろ。なんてね。
メタル界では何つってもバンドである事が基本。それから有りならギタリストのソロ・アルバムてことで、ソロで独立して成功となると、誰がおるかのうと一般ロック愛好家は考えてしまう昨今、オジーちゃんの最高に凄ぇとこはそれを成し遂げたことであります。オジーつうキャラ前面と共に「オジー・オズボーン」って名前をそのままバンド名として捕らえさせるつう荒技しちゃうメンツとプロデュース能力。これらは全て奥さんのシャロンさんの功績・・・なのかー?だったりして。
歌もそんなに上手くなく、ステージ・アクションといやあ、練り歩くだけ。それでも
これだけ人気があるのは、丸顔だからだけでもなく、何もファミリーでTVでバカだもんしてるだけでもなく、ちあんとした理由が有り。
音楽聴けばわかります。この盤聴けばわかる。
曲がワンダホ。作曲家としてオジーちゃんはメタル界屈指でござる。なんつっても音楽は曲。いくらプレイが最高でも生かすも殺すも曲。それは別にメタルであっても同じで、メタル内での人気で納まるか、それ超えて嫌いな人まで捕らえるかはそこにあるかと。素敵なメロは歌いたくなるもんね。さー歌いましょう。
バカだもん

好きーですサイレン 上でも出そう無い
別にボーリング
必殺キラーだあ
今夜の番組、録画
リスに応援を昼
バカだもん ははははははははははははは

いやあまったくトメ
仮にもババア くれー
ナウ 銀座ナウ
見なくちゃ何とせい
農家とビスケット、ロケット
リスに応援を昼
バカだもん
えいえ
バカだもん

で、母ちゃんバリバリ
ロン毛で、ぶう
縁遠いタンスでゴーン ごん
陰険でばかりの堀は
ピンフ(平和)だけなのロン それロン
おいえ べいべ

(エアギターどうぞ)

這うように車道
意味無くドナ(マーティン)してーる
ひーかりファイバー
テプコと申す減る
農家とビスケット、ロケット
リスに応援を昼
バカだもん えいええー
バカだもん へいへ
バカだもん 王王王
バカだもん 青

やり始めてから後悔したよ。俺がバカだもん。ですからどーぞ、これで歌って下さい。駄目〜。
なおこれに留まらずアップの曲のサビ掴みは、そりゃもう容赦無きものです。頭バッキンだけでなく一緒に合唱したくなること請け合い。
そして何よりもバラード。
いっとくけどわしゃバラードには星一徹のように容赦せん。ありゃ何となく作ろうとすりゃ出来ちゃうもんな。型がそりゃもうガッチリあるし。しかして素敵なもん作るとなるとこれが至難の技。箸休めみたいに油断して作る輩は大バラード妖精ギブス装着させるぞ。その点、
いきなし飛び出して、浮きまくり、これだけ聴くともしや誰だかわからん6.の「ソー・タイアード」。アリス・クーパー大師、そしてキッスが始めたハードロッカーの楽屋裏、化粧を落としてたまには泣き言を言ってみようかなの伝統を見事に受け継ぎ、それに匹敵するもん作っちまったよ。
ジャケ仕事人があまりにも真面目に仕事してしまった為に、怖いよう、悪い人だよ絶対つう偏見を
一度聴けば、
楽しいよう、横浜ドリームランドのお化け屋敷みたいに楽しいように変える貴方はオジーちゃん。

ランディさんとジェイクさん比べますか?
(山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

オジー・オズボーン /The Ultimate Sin/ばか真面目
cover・・・
ばかだもん 曲目等詳細
**誰がやってもこうなるってもんじゃねえぜっ。
あ、失礼。週刊ヘヴィメタおじさんの時間がやってまいりました。現場より記者の山です。
ですからオジーちゃんだから出来るんです。1986年発表のアルバム
罪と罰
前作「月に吼える」」のセールス不振で(あの傑作完璧お馬鹿歌馬鹿だもんがシングルヒットせなかったなんてー)、一念発起酒浸り〜入院〜健康体となったおじちゃんが、あのドストエフスキー好きの大作をモチーフにして壮大なる絵巻をものしたものじゃ無くて相変わらずオジがオジしたアルバムだ。それが罪と罰。
ラストに控えしはまたも完璧シングルうきうき。それに至るまで、まーたんたんターンと歌うのよ。それでいて妙にメロディアス。それでいてあれだ1曲目のタイトル曲「折れてねえよ芯」のたんたんたんたたって行進少年隊のドラムに合わせて、ぎーぎゃご、ずじゃじょー、ずじゃぐぎゃっごーってエレキの刻みを聴いて戦慄が体内を駆け巡ればあなただってメタル者ですよ。ウイルコ・ジョンソン師のファンもやられる。
もーそりゃ80’sメタルそのものだい。だと思う。
同時にこんな和んでいいのかいと思えるほどこちらもリラックスして楽しくて、だからこれは人徳だ。
誰がやってもこうなるってもんじゃねえぜっ。
オジーちゃんだからだ。
曲のコンビたるジェイク氏もワンダホー。影になり影になり発情するギター共々忍者の鏡だニンニン。
派手なくせに地味な感じがするのは、すげー真面目に作ったからだと思う。これでまたしても売れなくてもその後30年かけてどんどん効いてくるからOK。でも売れたてか。アルバム最高位6位全米。そりゃそうだ。問題のシングルも「メインストリームロック」チャート、一体そりゃ何だ、で最高位10位だから成功したんだろう。「馬鹿だもん」が顔も出さなかったのはメタルバッシングの中で大誤解されたからかな。
今回も懲りずに、怖いようのジャケだけんど、実はワクワク人生音楽だってことがわかってくれました。お父さんもお母さんもPTA会長さんもこっそりビデオ見て大笑い。です。
曲名も粋だー。
B面1曲目「ライトニン・ストライクス」てばあの凶顔ブルース爺さんライトニン・ホプキンス氏の名盤タイトルやよ。
偶然ですかー。♪わたしゃガイジンじゃないよ♪って歌う。
キラー・オブ・ジャイアンツはCSN&YのY抜き&XTCにメロ(ママー)に似てるし。
メタル外の妙なところではまる。
それでついに来ました最後の必殺

Shot in the Dark

邦題は

暗闇にドッキリ!

ショット・イン・ザ・ダークと聞いて即座にこう付けた邦盤デレクターさんと黙って握手握手。
ショット・イン・ザ・ダークと聞いたら愛しのピーターさんだがや。セラーズ師匠。
ピンクパンサーの外道最高傑作映画と同じでし。
ただしあちらは「暗闇でドッキリ」。微妙に変えてるとこがまた素敵。って、うろ覚えでそう思い込んでたのだったりして。
この曲に限り新加入のベーシスト、フィル・スーザンさんとの共作です。色を変えずにこの傑曲。
みんなオジーちゃん好きだ。


街外れに出ました俺は夜に忍び寄る
てめえの荒い息遣いが聞こえます
仕事の代償は支払ったつもりだけんども、どーもヤバい雰囲気
信じられないすよ 何か起こりそうだ

声が聞こえる俺の頭の中からずんずん
ああ聞こえるーー聞こえるううう
数々の悪行わわわわわ
そんなもん気になんかしてられまっか

でも暗闇からドッキリ!一歩離れたあそこから
暗闇から一発ドッキリ! いつだって不意打ち そうさ

力ってもんがえれえもんだっていつだって教えられたもんだ
理由なんか知るもんかい
そんなもん聞いてやるか俺は戦う術を学ぶんだい
やたらと逆らうためだけに僕は心を開きます

でも傷だらけの人生 それに気付いた時は遅すぎて
思い出しちゃったよ 降参です
俺を憎んでる奴のことはシカトしてきたんだけど
今ややつら俺のこと馬鹿にしてやがる

でも暗闇からドッキリ!一歩離れたあそこから
暗闇でドッキリ 避けられやしない
暗闇から一発ドッキリ! いつだって不意打ち そうさ


真面目です。少年院で講演してる元アクタレさんみたい。
何のかんの言ってもちゃんと生きなきゃいけません。
って、あのメイクで言われますと
説得力
あるかーーー(^0^)。
あるかも。
(山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

オジー・オズボーン /The Ozzman Cometh: Greatest Hits/ばか
cover・・・ばかだもん 曲目等詳細
*近年キャラとして独立ブレークいたしましたオジーさん、ここに人生有り息子よ情けない顔してないでよーく聴けアルバムです。お寿司屋さんでマグロ尽くしお任せフルコースとろ部分のみ注文したかの如く、インド、メバチ、キハダ、黒と次々と握って頂いてその中でも本マグロ生一カン3000えんは「グッバイ・トゥー・ロマンス」でしたなんて言ったら軟弱なんでやっぱり「バカダモーン」と「暗闇にドッキリ」がとてもおいしうございました。最初のブラック・サバスも昭和のかほりして捨てがたくドン・レオ・ジョナサン想い出すのう。人間発電所、もち決まり手はベアハッグのみ。ソロになってからは鋼鉄界唯一のふにゃ歌手として家庭の幸福をうかがいしれる充実ぶりでございます。メタルポップな曲作りがうまいなあ。ある意味おら知らんよよのそっけないヴォーカルのおかげで聴いてて恥ずかしくありません。しかしまあやかましい。普段聴きつけてないので体力を必要とすることは確か。この長さだから多分聴き通すんじゃないんだな。おなか一杯になりました。あ、ギター軍団もそりゃもうみな素晴らしいです。なこと言ってもけっこう愛聴盤になっております[(^o^)]。(マ)/お勧め!/95点

O.V. Wright/Eight Men, Four Women/
・・・
魂ソウル
*メンフィスはハイ・レーベルを中心としたサザン・ソウルの雄、O.V.ライトの初期シングルのコンピです。この人は裏オーティス・レディングとでも言うべき人で、実際にデビュー曲はオーティスにカバーされてB面の差でオーティスの方がヒット。ケンカっぱやいマネージャーのせいもあってその後の展開はご存知の通り。
歌ってゆうのはこうゆうものかと。聴いていて背筋に鳥肌の連続。派手さは無いかもしれんが魂をかきむしられるとはこのことかと。聴けば聴くほどもう。どうしたらいいですか。詩の内容も半端じゃないらしい。解読してみたいのだ。何か今魂ソウルで一枚と言ったらこれをお勧め。(マ)
/お勧め!/100点

O.V. Wright/Into Something
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魂ソウル 試聴はここで
*ソウルならこの一枚を聴きましょう。おわり。
と書いて終わりたいくらいの私にとって人生盤の一枚です。以前紹介した「八人男四人女」が60’Sソウル悶絶盤であるならばこれは70’sのサザンソウルの終着駅。個人的にはモダン度でこちらの方が鳥肌持続力高し。聴き終わった後も残る残る。スタイル的にはレイ・チャールズ+オーティス・レディング。しかもシャウトもソフトも行けちゃう。ソウル界の「AJA」とでも言うべき至高のウニとイクラとトロのこの作品是非食べてみませんか。リンクしてる「God Blesses Our Love」は次作「ボトムライン」とのチョイス・カップリング盤。それぞれ中古盤アナログで探すか迷うところであります。どちらにせよ廃盤の危機が常にある人なのだよー。くくく。(マ)
/お勧め!/100点

Ozark Mountain Daredevils/The Ozark Mountain Daredevils
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隠れウエストコースト 
*アメリカの臍、正にど真ん中出身のバンド、小沢君満点ではデブですの1枚目。さぞかしブルースあんどずぶずぶディープなのであろうかと思いきやこれが爽やか大会。見て納得オザーク山って物凄く美しい場所なんですね。1.の「カントリー・ガール」はさながら裏「テイク・イット・イージー」。2.でおやこれはアメリカ(バンドです。)って感じてると。あの西部劇のハーモニカ大フューチャーの3.へ。そうです、このアルバム。ハモニカ音楽の名盤でもあり。ゴドリー&クリームのあの作品が好きな方はぜひ。とにかく音の印象がすこぶる良好。環境の中で自然に作ってる音楽は体に良いわい。しっかり再発されてるのには訳があります。(マ)/お勧め!/100点

Ozark Mountain Daredevils/It'll Shine When It Shines
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隠れウエストコースト 曲目等詳細
*1曲が良きにしけ悪しきにつけそのバンドのイメージを決定付けてしまうことがあります。その曲は「ジャッキー・ブルー」。75年の春に全米で最高位3位まで上がりました。そのバンドはオザーク・マウンテン・デアデビルス。アメリカのど真ん中、ちょうどオヘソの位置、ミズーリ州スプリングフィールドのバンドです。正に神様がくれた曲とはそれのことで、マジック、イリュージョンがとりついてて1回聴いたら忘れられず2回聴いたらやみつきに3回聴いたら4回聴きたくなるとゆう。ただ困ったことにいつも小沢君(バンド略称勝手に)がいつもやってる音楽と違ってて、全く神様はいたづらものだよ。スプリングフィールドつうところがどうゆう土地かはもう行ったこと無いんで想像出来ん。ただ写真を見るといやーやっぱアメリカ、だだっぴろいわ、こりゃ多分スピルバーグの映画「追跡」の光景みたいな海の香りのしないところだな。どうしたって陸の孤島でしょうしこの辺から出てるバンド、例えばブラック・オーク・アーカンソーとか、もちろんこの小沢君もどこか超然としてるとこ有り。ラジオでTOP40とかは聴いてるだろうから世間でどうゆうのが流行ってるっての知ってるでしょうけどそれでも全くマイ・ペース。そんなこと知ったことかいって雰囲気濃厚です。そんな小沢君がデビュー出来たのはイーグルスのおかげかもしれん。爽やかアメリカンが行けると踏んだ各レコード会社は似たようなバンドを目を血眼にして探しました。で、発見!土地は西海岸では無いけれどカントリー・ロックやっとるどってんで小沢君に白刃の刃が。プロデュースは決まってるじゃんグリン・ジョーンズってとこからもイーグルス並の活躍期待してたのがありあり。で期待に少しだけ答えて1stからは「If You Wanna Get to Heaven」って曲がちょっとだけヒットしました。ど田舎ムード満点のブギ・ナンバー。そして順調に2枚目をリリース。それがこの盤であります。本人達はと言えばヒットしようがしまいが至って気にせず(そうとしか思えぬ)、いつものように時が止まったがごとき音楽をやってくれて。1曲目からロバ、ぽっこぽこのどカントリー・ナンバーだ。確かにイーグルスもこんなんやりますが、どっか徹底的に違う味。やっぱ海が見えないって言いますか。砂塵と夜露の香りがします。暗さとは別の重さも。土地ってのは凄いねえ。その通りウエストコーストとサザン・ロックの合わさった音がしてるもん。2.はそのサザン色強しブギ・ナンバー。透明なボーカルが爽快です。メンバー全員による完璧なコーラスが寄り添って。3.は件のジャッキー・ブルー登場。ドラムのラリー・リー氏がヴォーカル。この方だけ一際特異な個性を持ってまして、どっか都会的。ジェファーソン・スターシップのマーティン・ベイリン氏とスーパートランプのホジソン氏と並んで3大泣きヴォーカルと勝手に言わせてもらおう。裏声気味のへにゃへにゃ歌声が何とも魅力的であります。曲は神様がくれたもんですからもー分類不可能。しかし何だろうこれ。ソウルぽくもあり歌謡曲ぽくもあり(^0^)、少なくともカントリー・ロックじゃ無し。さすがのイーグルスもこんな不可思議な曲は作ってません。私も最初は女の人が歌ってるのかーとも思ったこともあり性を超えて中性的でもあったりして。退廃の匂いもあるし。とにかくまあキラーだな。盤の中で浮きまくってます。4.になると何事もなかったようにまたいつもの小沢君に戻る。スカっと爽やかこれは西海岸風。例に漏れずジャッキーでこのバンドに入ったんですけどこうゆう曲聴いてまた別の喜び発見しました。5.になると何と虫の声登場。夜のキャンプの焚き木風景がどわっと眼前に。横で唄聴いてるみたいな気持ちに。お兄さん歌うまいねえ。五臓六腑に染み渡るジェントリーな名曲です。虫の声消えず今度はダークなアメリカ妖怪が跋扈する6.に。7.はサザン・カントリー。ハーモニカも西部劇スタイル。8.はちょっとまた都会つうか町程度ですけどモダンになります。アメリカにも共通する味で。こうゆうのはもう問答無用でKOされちゃう。9.はまたまたど田舎。じゃじゃ馬億万長者。メロディがアクト・ナチュラリーに似てます。10.はブレッドのイフみたいなアルペジオで始まる透明ソング。お兄さんいい歌書くねえ。11.は派手だー。とこれでもけっこう派手に聴こえちゃう。ははは。初期スティーリー・ダンにも通じます。ラストは容赦無き西部劇曲。ひゃあほう地味に絡んでるアコーディオンはさすがA&M、ニック・デカロ氏です。とゆう訳で全編こりゃもう言い訳出来ないほど地味かも。それでもかまわん、聴けば聴くほど手ごたえのあるある音楽が聴きたいって方に迷う事無くお奨めです。他も盤も外れ無く強力。丸ほどはまって後悔しませんオザーク山のむこうみずさんたちは。(マ)/お勧め!/100点

Ozark Mountain Daredevils/The Car Over the Lake Album
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隠れウエストコースト 
*中南部のイーグルスこと小沢君の3枚目です。よくわからないジャケとタイトルが素敵ですが中身も引き続き絶好調。少しくらいの全米ヒットなど何ら影響はありません。その「ジャッキー・ブルー」の2番せんじは皆無。マイ・ペースでロッキン・サウンドとアメリカ・ビーチボーイズ・ライクの2本立てで楽しませてくれます。そのメロウ・サイド、ドラムのラリー・リーさんが中心にやってくれてると思うのですがやっぱり最高、ドラムの人がメロウ担当ちゅうのも[(^o^)]。今回はハーモニカの活躍はほとんどなし。その分泥臭さが取れてこれはこれですっきりして吉です。間違ってTVドラマ挿入歌になる日も近いか。(マ)/お勧め!/100点

Ozark Mountain Daredevils/Men From Earth
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隠れウエストコースト 試聴はここで
*このバンド、実はイーグルス+アメリカ+ファイアフォール+フェアポート・コンベンションの音を持った連中なのです。75年のヒット「ジャッキー・ブルー」を覚えてる方もいらっしゃるかも。あのイメージで聴くとまた違っててきっとびっくり。針を落とした瞬間に、こりゃ絶対良いアルバムじゃって感じるアルバムが稀にあるのですがこれが正にそれ。カリみたいなかわいいバンジョーの音でもうやられちゃいます。ブレークしなかったのは「オザーク山のむこうみず」つーバンド名とサザン・ロックのイメージか。聴いたらこりゃ儲けたぞーって思いますぞ。(マ)/お勧め!/100点

Outlaws/Outlaws
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爽やか南部
*米南部の猛者アウトロウズの1stです。1.が中ヒットして一躍?注目されました。音はレーナードスキナード+イーグルスと言った風情で、お約束トリプル・ギター、そのばりばり弾き倒しの何と気持ちが良いことよ。さらに特徴はコーラス、南部一の美しさ、ばっちりきまっております。バンド的には素晴らしい事だらけなんですが、何故にゆーめーじゃないか。恐らくその爽やかさがアダになり全世界の人が南部に持つどろどろっとしたイメージに合わなかったのが原因かと。あとでぶやさんがいないのもマイナスか。そんなこと言ってないでレーナードが好きな人は是非。おおおって狂喜爆発乱舞南部。(マ)/お勧め!/96点

Ohio Express/The Best of the Ohio Express: Yummy Yummy Yummy
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キャンディ・ポップ 曲目等詳細
*オハイオ・エクスプレス。おはよう急行って名前だけだと超絶ファンク・バンドみたいだ。あれはおはようプレイヤーズ。60’s後半アメリカのジェリー・カセネッツとジェフ・カッツつう借金常習者みたいな紛らわしい名前のプロデューサー二人がモンキーズがそないウケるのならわしらも適当にバンドでっちあげてちょちょいのちょいと曲作って世界中のアホガキどもに売りつけて大儲け、美女はべらせてプール・サイドでオレンジ・ジュースって訳にはいかんかいのうって作った匿名バンドっす。これらけしからん音楽はバブルガム・ミュージックとかキャンディ・ポップとか呼ばれたらしく先輩には1910フルーツガム・カンパニー。無名度いや有名度では彼らに劣るもオハイオちゃんにはヤミ・ヤミ・ヤミつうキラーヒット有りだ。けしからんとはいえ最高だぜベイベ。正に60’sPOPの総決算、美味いところ総取りの音楽でござる。しかーもロック・ファンにとって引きの要素満載なのだ。まずこれらの総指揮を取ったのがブッダ・レコード総帥のニール・ボガード氏。そうです後にカサブランカ・レコードを立上げキッスの連中を男にした男なのだ。ダイナスティとかでのキッスのポップ展開はけっして偶然では無く必然ちゅうか運命だったのね。そしーて匿名バンドっすからもう色んな才能が結集して作られております。その中にはなななななな何と10ccの面々実は一人も。10cc、ホット・レッグス結成前にグラハム・グールドマン氏が件のプロデューサー二人に目を付けられて渡米、やれ書けそれ書けと曲作り、ついでに歌も歌っておしまいと12.のスーサリオは彼のヴォーカルなのだ。しっかり溶け込んでて言われなきゃきづかぬ。さすがプロだ。さーこのCD、1曲目はもちろん最大ヒット「ヤミ・ヤミ・ヤミ」。赤ちゃん言葉で「おいちいおいちいおいちい」だって。なめとんのかー。おいちい。イントロを聴いて何か思い出しませんか?あれだ!カーズのレッツ・ゴーのフットボール応援団チアガール風のあれです。元ネタはここに。70’s後半にデビューした連中の音楽脳みそに見事に刻み込まれたとみえ他の部分にもいたるところにカーズ・ネタが。ひゃーひゃーゆうオルガンとか。ほらあれあれって聴いててわめけます。とゆうことでパワーポップのパワーを抜いた音楽なのだ。さらに「ヤミヤミ」とか「注意注意」とか「気味ギミ」とかタイトルで思い出すのが70’s前半英国グラム・シーンを席巻したチャップマン=チンのソングライター・コンビ。彼らの直接の先輩であることは間違い無い。パクリ音楽をさらにパクるとは相当の詐欺師です。おれおれ音楽振り込め音楽かこれは。騙されても孫と名乗る若者と話せて嬉しかった。怒る気にならないと悲しくも人間の機微を突いてくる。金を取られるのは許さんの極みだけど音楽なら勿論OK。喜んで騙されてあげましょう。そして絶対に馬鹿にされてるだぜこいつら。子供騙しだって。そうゆうけどあんた皆それほど大人かいつうの。素直になりましょう。これ聴いて恥ずかしく・・・はなるかも(^0^)、でも振り切って歓喜してしまおうぜ。ぶつくさゆうようになったらあれほど嫌ってた汚い大人になってしまう。もう何万発もある核弾頭、人間をうん百回も叩き殺せる量だけあるのに日本も持たねば舐められてしまうとか平気で言えるような。本当に馬鹿げたことは馬鹿げてる、嬉しいことは嬉しいって言えるかと突き付けられる音楽であります。でも、あんまりにもイライラしてる時は聴かない方がいいかも。ふざけんなーってマジで怒ったりして。がはは。(マ)/お勧め!/100点

Original Soundtrack/Blow-Up
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66年の英国 曲目等詳細
*伊監督ミケランジェロ・アントニーニ監督の66年映画「欲望」のサントラ盤です。欲望いやあ何回見てもストーリーが思い出せないながら最後のヤードバーズ出演場面、ベック兄さんアンプの不調に怒る→暴れる→ギター破壊のとこだけはしっかり覚えてて、いやかっこよかったですねの映画。くるりんとした髪型で人が良さそうな笑顔のペイジさんもかわゆかったです。その後すぐ映画は終わっちゃってあれは一体何だったんでしょうか。アントニオーニ監督と言えばアラン・ドロン主演「太陽はひとりぼっち」を撮った人で「太陽がいっぱい」とは違うな。「砂丘」とゆう映画、ピンク・フロイド。「欲望」ではジェーン・バーキンさんがお裸になりあそばしてお毛裸だってことで話題になったとか。お毛裸の合戦。と不確実不明瞭な知識しか持ち合わせていない昨今、サントラ盤の主役はハービー・ハンコック氏です。前年に「メイデン・ヴォヤージ」つう盤をものにし独特のノリノリ・ジャズで絶好調の頃。このスウィンギング・ロンドン・ロンドン愉快なロンドンを活写したと思しき映画でこの方の起用、センス爆発の鬼才だとはさすがミケランジェロ。66年英国、何かが起ころうとしてた空気充満だっつことはヒット・チャートを見てもわかります。フォーク・ロック有り、ビート・バンド有り、ニュー・オリンズ有り、サイケデリアの萌芽有り、そしてモッズ、ザ・フーにスモール・フェイセズ!。いかした音楽なら何でも喰ってやろうの連中。彼らが愛したのがオルガン・ジャズ、ビート・ジャズだ。サントラ冒頭に1分35秒の爆発。これがまたかっこいい。きゃあと言って踊りだすもすぐハンコック・サウンドのメランコリック・ジャズに。ブルース(どっかマガイモノぽい)に引き継がれえらい、まともなモダン・ジャズに、夜のしじま犯人は誰だ街を練り歩くジャズ、階段下りて極彩色ライト輝くゴーゴークラブ、踊り疲れてもう朝も近い、のにまたゴーゴークラブに戻ったらヤードバーズが鬼の演奏。映画では相当オイタしてたけどここでのヴァージョンはややオイタくらい、それでもそりゃもうスリリング。グルーヴィンなオルガン・ジャズが鳴り響いて、静寂の中でジム・ホール氏のギター、ラストはど派手にジェイムス・ボンドが顔を出すテーマの断片がと映画同様無茶苦茶。なところがえらい魅力的。ふつふつと煮えたぎるマグマみたい。そりゃもちベックさん激走の1曲のために聴くも良し。付き合ってせっかく買ったし聴こうかなと何回かターンテーブルしてもそれに答える重量級小天狗ハンコックさんでありますからご安心を。はまればここからあっちへ行ってしまうかもしれん。それにしてもハービーさん、このお仕事、ロンドンの空気を吸いながらやったのでしょうか。映画画像を見ながら?何も固まって無い可能性だらけの時代の空気を瞬時にして吸える。マンフレッド・マンの「アップ・ザ・ジャンクション」アルバムと組にしてレコード棚最前線組決定。謎だらけ何にもわからんつうのは楽しいな。ジャズばっかなくせにえらいロックなアルバムとゆう気もいたします。(山)/お勧め!/100点 試聴はここで

Osibisa/Woyaya
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全身リズム 曲目等詳細
*オシビサ。ひさびさ。って初めてです。ジャンルは一言で呼ばれてます。アフロ・ロック。あー風呂ロック。何かわかったようでちいともわからないぞ。腰ミノ付けてエッホエッホ踊って火を吹きながらシャウトしてるのかー。ジャケを見る限りしてない。デビューは1971年。このウォイヤヤは2ndです。ロックが一番何でもありが可能だった時代に忽然と現れた。メンバーはアフリカのガーナ出身が3人。ナイジェリア出身が一人、西インド諸島のグレナダ島、アンティグァ島、トリニダッド島出身が各一人づつの総勢7名。元はガーナ勢3人がアフリカでバンドを組んでおりそしてイギリスに渡り、植民地コミニティの中で合流したと思われます。バンド名はガーナのアカン語で「リズム」とゆう意味だそう。もうこれは死語かもしれぬがクロスオーバーの魅力ではちきれそう。いかした空飛ぶ鬼象さんジャケはイエスでお馴染みロジャー・ディーン画伯作、プロデュースはデビッド・ボイさん、Tレックスのトニー・ビスコンティ氏、エンジニアはロクシー・ミュージック、ジャパンのジャパンのジョン・パンター氏、してその音楽は・・・全員元英国領でつながっているというものの国も違えば島も違う。モデルにしたのはアメリカのウォーでは無いかと。重厚なるジャズ・ファンクなのだ。私が聴いたことのあるどのアフリカン・ミュージックとも、カリブの音楽とも違い、重いグルーヴが満載で。元々こういった音楽をやっておったのかそれともイギリスで土地を見たのか。ウォーと違って野放しなところが無くピシっと締まってるのはバックでサポートしてる英国勢のなせる技でしょうか。ストイックでありながらじわじわっと熱がたまって大沸騰するぞ。ブランドXのファンの方が聴けば興奮間違い無しかと。3曲目にアフロ・ジャズ(って形容もなんだけど)の名伯楽ローランド・カーク氏の作品あり。その暗闇の眩しさに目もくらむ。進行していく中で期待のアフリカン・リズムも登場。鬼の6/8拍子。本場直輸入だからもう突進力が桁違いで。しかも70’s前半の臭いもぷんぷん。そして最後は一番根っこに近いかもしれないアフリカン・メロウなワヤヤ。夜がさーっと明けていくような感動が。ほんとちゃんと景色が見えます。まったくこれは恐ろしい魅力が有り過ぎて。全く軽く扱われるって意味でのキワモノじゃ無いっすよ。深く付き合うにふさわしき音楽だと確信します。この後、時代に即応して変態に変態を重ねて現在まで活躍中。その生命力、分けてもらいたい。大上段にアフローってアドバルーン上げなくても根っからリズムなんだなこの人達はきっと。(山)/お勧め!/120点 2in1 試聴はここで

Osibisa/ウェルカム・ホーム
cover・・・
全身リズム 曲目等詳細
*密林ー。
まー、何とゆうかわゆいジャケでしょう。
先日、正に青天の霹靂のように眼前に現れました盤

ウェルカム・ホーム
オシビサ

ブロンズ移籍第一弾1975年発。しかも日本盤。
もー一にも二にも飛びつきましたわ。まさか出るとは思わなかった。しかも買える値段で。
家に帰ってわくわく針落とさば・・・

これがまたとんでもないナイスな音楽連発。

正にジャケ=音一致。この理不尽不景気で超ビンボしとりますけど、何とか生きてればこうゆうええこともあるなあ。

オシビサ。

アフロ・ロックと世では言われてます。その当時、他に類を見ず、どんづまって付けられたジャンル名。
他に類が無いのだからオシビサ・ミュージックって呼びゃあいいのに。強いていやあ突撃アフロ。
出稼ぎアフロ?。うーむ。確かに故郷を離れて一万里、稼げるところで稼ぎますですけんども。
英語で唄って、ソウル歌唱でいささか唄う以外、何も意志を変えてません。わしらの音楽だぜそのまんま。
殴り込みアフロだ、やっぱ。
デビューは1971年。ベストなんか含めて10枚目。英国が主戦場。LPはデビュー以来バツグンに売れてました。
しかしてシングル・ヒットは??
出たーー。ついに。このアルバムから。
1曲目、

サンシャイン・デイ

1976年1月4週24日24位初登場。以後17-22-18位。何とも不思議な動き。何故3週で忽然と姿を消したのでしょう。
あまりの魅力にどこかの筋から妨害が入ったか?うーむ。
しかるに一度でも聴いた人類は皆、生涯忘れることが出来ぬ、お日様族入りです。
サウンドは、あれだ。スティーリー・ダンの”ドゥ・イット・アゲイン”で御馴染み、ラテン・リズム。
意識したようなとこ有るで。だからダン・ファンなら即座にやられる。理屈抜きで。ダン・ファンで無くてもやられる。抜きで。

出だしがなんつたって

1、2、サンシャイン!

あはは、日本人にしか通じない駄洒落かまされて、まー、山田君、座布団一枚!



みんな、したいことをしろよ
笑うかどにはお日様来るよ
みんな、したいことをしろよ
笑うかどにはお日様来るよ

お祝いだ 俺たちゃ皆一緒
合わせて一緒に手を結ぼう

みんな、したいことをしろよ
笑うかどにはお日様来るよ
みんな、したいことをしろよ
笑うかどにはお日様来るよ



歌詞はほぼこれだけ。なんもかんもひっくるめて抱え込んだ上で、ウルトラポジティヴに生きる唄。
笑うかどには福来る。
頭に来ることほんま多いけどねえ。
全部笑える境地に達すれば、これ幸せ。なかなかそうはいきまへん。修行不足です。
が、
怒るべき時には、目一杯怒るべきだとも思う。パンク。
そしてスッキリして笑ってやるのだ。

ブロンズ・レーベル移籍時に大メンバー・チェンジが有りました。
アフリカン、カリブ連合体だったバンドが、ほとんどアフリカ隊に。
チョコレートで有名、西アフリカのくびれたちょうど上に当たる場所の国、ガーナの人々。
ハイライフ発祥の地でも有ります。

70’s後半、日本でもアフリカ音楽のレコが出るようになって、私もハマリにはまりました。
その耳を経て、今、21世紀になって聴くと、おー、おー、おーの連続。
カメルーンのマヌ・ディバンゴ氏みたいな湿ったメロウさも有り、
ハイライフ後にナイジェリアでそれが発展したリンガラも出て来るし、
これぞアフリカン、毎回毎回オリンピックでいやっちゅうほど思い知らされますその底知れぬ運動神経、
躍動感ハチロクの嵐も。サンタナさん意識しちょって逆手に獲って大逆襲してる。
さらに80’sにサニ・アデちゃんで爆発したジュジュもまで登場。
西アフリカNOWのパノラマ絵巻なり。

何よりもサンシャイン・デイで獲得したPOPさが充満、楽しくってノリノリで、
こりゃ
大名盤です。

そんな大名盤が現在CDとなってるのか?

おおお、なっていた。ベストの形を取ってますが、丸ごと入っての激安盤で。

恐れられてます。確実に。西洋資本主義金持たちに。このパワー。
今回、北京でもなおさら。
出来れば骨抜きにし、政情無茶苦茶に画策し、ひどい状態にさせておいて安心したい。
余りある資源の権益だけ、丸ごと手中にしたい。
しかし
最早、止めることは出来ず。これからが本番。
ほら、ジェケでも怯んでます、ジョン・ウェインさん。

あらためてこのレコでその威力思い知らされ。

”みんな、したいことをしろよ
笑うかどにはお日様来るよ
みんな、したいことをしろよ
笑うかどにはお日様来るよ”

友達になったほうがええでー。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

The Ohio Players/Pain
cover・・・
変態 曲目等詳細
*オハイオ・プレーヤーズ!
みんなで朝昼夜におはようおはよう言ってる兄弟たち。
それはおはようブラザース。
カータンが出てる。それはおはよう子供ショー。
アメリカは北の大地、オハイオに棲息する巨大アフロのファンク生物たち。
それがオハイオ・プレーヤーズだ。
1971年の2作目アルバム

ペイン。

北の暗黒ファンク・レーベル、ウエストバウンドから再デビューのブツでございます。

まずはジャケをご覧下さい。
オツルな茶女王様がムチを持ってどーだーの図。
こ、怖い。
はい、裏を返します。
茶男子が究極の、何だこりゃ、どうゆう格好なんだ。
ブリッジです。カール・ゴッチ神に褒められちゃうような究極の姿勢。マネしようとしてみました。
コシかっくんしてしまいました。
何でまたこないな格好をこん人はしてるのかあ?
Wジャケを開いてタテにしてみます。
なーんだそうだったか。
「ぶってーっ。思い切しっ。」の図。
わはは、納得なっとく。
するかーーーー。
何でこうゆうかっこでムチ。より苦しいからですかい?理解不能です。
中を開いてみます。
白黒のメンバーの写真。左上、あきらかにヤバイもの吸ってますのが、リロイ”シュガーフット””神”ボナー師匠だな。
中央下をアップしてみましょう。

バンマスらしきおっさんが腕組みして悩んでます。
「俺たちこれでいいのかなあ(ぶらいあん)。」
ちょっとひいてみましょう。
「えへえへ、いいじゃん。グッド・ぐるーヴぃん。」
慰められてます。
「おめーに言われてもちいとも安心しねえよ。」みたいな。

はい内の右側ジャケです。デカムチです。これでぶちます。

何でもこの71年前後に北米大陸でS&M略してSM(SFマガジンの略では無し)が大ブレークしたそうです。
それにノリました。
すっかり、おはいお変態倶楽部扱いにされ、今日に至る。
それでも後に、「ファイア」「ラブ・ローラーコースター」つう2大巨大ヒット出し、レッチリつう白い子供を産んだんだよ。
この時点では、ファンクはまだその姿の輪郭がおぼろげにしか見えておりません。
スライ・ストーンのお兄さん、JBのとっつぁんがどうだあってやってくれたものの真ん中をみようと。
やりたいことは掴んでおるが形はまだわからんけに。
ええい、こんちくしょーっ!そのまま出しちまえ。
1曲目タイトル曲の「ペイン」はモノラルです。ぐっちょんぐっちょんです。
妙に明るい曲もあります。ブルースもあります。
そんでもってこちとら、頭抱えてるオヤッサン同様、基本的に全く理解出来ませんな感覚が皮膚にこびりつきながら聴きます。
それでも止めること出来ません。その楽しい怖さが見たくて聴きたくて。

昨今、地上波TVのつまらなさってったら言語を失いま。そうだな、ベストヒットUSA(今の)見てて、チャートの曲のつまんなさも同様の感覚で。
なんでかなーと思うに。ほれ、段取りつうか、次々とこれならインパクト大だろってな了解済みの絵を、手際よくポンポンと、こちとら疑問を持つ暇無く、考える余地持たさず、厚かましく押し付けてくるからだな。
それをば裸にひんむけば、一つ一つはめっぽーつまんねえ。つまんねーと思うから、勝手知ったる手法で押すと。
ちょうどこのアルバムと逆。
やりたいことは無いけど、やり方だけはわかってるって。

そんなんもううんざりだぜ。

理解出来ないこと、わからねえものに魅力を感じます。納得いかないものとかそうゆうものによってたかって納得しないようにさせてるんじゃないか。
ガッデム。
大事なのはど真ん中にあるもので、後は人の度量よ。出来るはずだよ。そうゆうものだから。
いぢめだの、偏見だの、差別だのの大元を木っ端微塵にしちゃる。ムチで。
それがこのペインだ。
バンマスの父さん、この後、仁王立ちとなる。

もしかすると一生この音がわからんかもしれんけど、おいらは一生聴きますぞえ。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

The Ohio Players/Honey
cover・・・
変態 曲目等詳細
*誰にも尊敬されることも無く褒められることも無い芸能ファンク道をやおーっと突っ走って来たオハイオズ、75年の頂点アルバムがこの「ハニー」です。全7曲。うちシングル・ヒット3曲、うち全米1位1曲つう大お得盤だ。たった7曲?総時間31分あまりつうCD時代には考えられません収録時間でござる。短いのか。うんにゃこれがこれがお腹一杯になります。そりゃもう濃いからやう。ジャケでハニー大瓶抱えてどたーっと飲んでおりますおねーさま。全裸蜂蜜。風邪ひくぞ。山田蜂園製アカシア100%。病中病後ピロリ菌もぴろぴろ撲滅するつう強力モノ。こんなん30分以上飲み続けたら効き過ぎてへろりんさんになってしまうよ。歌う世界は生涯一本。人類繁殖計画です。オハイオ変態クラブ。歩く生殖器サナダ虫。と後ろ指指され隊だわりーか。その昔、フーチークーチーの時代から猥歌歌ってぎゃははと笑って辛い浮世を渡ります全世界の労働者味方がソウルじゃけに。正に王道です。どうやったらスケベ効果が最大になるかを修行した結果をさあ皆さん聴いてみましょう。1曲目ハニー。じらします。濃厚なラブバラードで。まずは口説かなければことは始まらぬとばかりに褒める褒める。♪母なる大地があなたを生みました。朝日のような微笑です素敵ですハニー。だっこしてー。蜂みたいに刺してー。ちくんと。なんて歌うとハニーフラッシュ!って言って変身してくれるのかいな。ムード第一。洗練された音ながら時折見せる本性のゲロゲロ声がたまりません。で2.フォップ。全米1位獲得したこの後に出て来ますラーブ・ローラコースターのあとリリースされたヘヴィファンク。歌うは♪昨日の夜も一昨日の夜もフォップしました。外でもフォップしました。家でもフォップしました。激しくしました。誰も止められません。3日間フォップしたら靴がどっか行ってしまいました。正しくフォップしました。xxxx。といったことを容赦無い辛口dファンクで歌います。まったくもう(^0^)。ファンクとは何だと問われればわたしゃこれですどうぞフォップして下さい。こんなにフォップしたんだからもういいだろうと思うんですが3.は「恋をしましょう」。再び大バラード。同じラブでもジョンちゃんとはえらい違いだ。ひたすら口説く5分間。コーラスが白眉です。大笑い確実。行っちゃってます。こんなに口説いたのにどうやら振られたようで4.は「全く諦めません」つう己鼓舞ファンク。約1分間で立ち直る男。それはシュガーフット。そして5.。クライマックスのオハイオズ史上最もセクシイかつ美しい曲、スイート・スティッキイ・シング。このグルーヴ、メロウさはAJAダンに匹敵し。サッチさんのサックス名演です。こんなに美しいのに歌うは♪とっても甘いねばねばするもの。ほら見て。ほら。わお。凄い。とか。しょうが無いなあ。後半にシュガーフットさんの尋常じゃないギターソロあり。そして5.は代表曲ラーブ・ローラコースターいよいよ登場。これはもう完璧なシングルですんで。週末にまた今度行かせて貰います。ですからこれ1曲だけ目的でも充分に可。ラストです。あんまりスケベ全開するもんだから周囲に存在する全女性に振られてしまいました。「アローン」。これがまたえらい可哀相で。本当に反省してるんだか怪しいだけんど。まあ最後の手段は泣きかよ。一説では石田ジュンイチさんのバイブルと言われてますこのハニー、英語わかったらまあ家族の前では聴けません。わからないから日本人は便利。でも音楽自体がスケベだからなあ。やっぱ駄目か。(山)/お勧め!/150点 

The O'Jays/Back Stabbers
cover・・・
武闘派 曲目等詳細
*そうとう不機嫌そうなおっさん三人。
こっちを睨みつけてます。
誰あろうオージェイズ。
フィリー・ソウル略してフィラデルフィア・ソウルのチャーミング派の筆頭がスピナーズ、男前派の筆頭がテディ・ペンタグラス氏擁するハロルド・メルビン&ザ・ブルー・ノーツだとすれば

武闘派の筆頭です。

その腕ひしぎ逆十字の切れ味が最も鋭かった頃、
1972年の盤がこの

バック・スタバーズ
裏切り者のテーマ

フィラデルフィアはご存知の通り北の東に位置する米でも最も歴史の有る都市です。南北戦争でいやあ北だからブラック民は自由だったかつうと、聞くと
ころによりますとその歴史の分だけ問題山積み、大変な状況は今もなお解決せず悶え苦しんでられるそうです。北だから自由なんてーのは共和党は保守、
民主党はリベラルってなくらい胡散臭い話で、アメリカが食い物にしてたのは外国のみならず、実は自分の国の力無き人たちだっつう。
黙ってられません。
言いたい事は山ほど有ります
とゆうのがこのアルバムです。フィリー・ソウルです。
何しろこちとら和人なんで、言葉わからず、フィリーといやあ東京音楽祭&スリー・ディグリーズ&スタイリスティックスなどなど、華麗な衣装に華麗なストリングス&華麗なライス、ゴージャスなソウルだってずっと思ってたよ。
確かにゴージャスだし、当たりも柔らかい。
少しづつこちとらも親父になって色んなレコ聞いて、どうもこれは様子が違うかもと思い始め
さらにここへ来て日本でも正体が明らかになってきた9割の国民を食い物にしてるって現実だ。
真っ向から受ける立場になってどんどん染みて来たよ。
説明されれば、理屈ではわかるけど、実感としては当事者にならんとわからんものだなあ。それはいじめ(←他に言葉は無いのか)と同様で。

このサウンドの華麗さは、ブルースの言ってみりゃああの貧相さと同じくらい切実なものだと感じてます。

黒い男三人が、鼻息ふんふんさせて息を吐き出し歌っている。ギター・ソロも無し。フロントに誰が立つでも無し。
歌があるだけ。ガシっと音を鳴らすバック。弦は光りながら絡み付いている。
歌詞の中身を解釈すればなおさら来ることは間違いないだろうけど、ただ聴いてるだけでも音楽は厳しさを伝えます。

タイトル曲の「裏切り者のテーマ」は以前、介錯仕って貰いました。
笑って愛想が良く近づいて来るヤツにろくなやつはいない。後ろから寝首をかかれることなかれ。とゆう歌。
歳とって寝首をかかれればかかれるほどたまらなくなってくるわ。

「世界に平和が訪れる時」「俺は誰なんだ」「どーんと落ち込むとき」「992 議論」「無能で、疑わしくて、嫉妬している種類の人々」とタイトルだけでも重い、曲はなおさら重い、音は軽やかがづんづん続いての

最後に待ち構えてる曲は、大ヒット曲

ラブ・トレイン

これだけ聴くと、これだけシングルで聴いていた時は長し、のほほんと世界よ連帯せよって・・・現実的じゃ無い理想を歌っているのかって思ってしまうよ。思ってました。自らを恥じます。
アルバムで聴いてここに到達して戦慄を覚えました。
理想も何も、そうしなきゃ結局のところ、人類全部破滅だよって地獄の底からうめいている。
マジ、デス・メタルかも。血まみれになった人から刺さないで下さいって言われたら・・・刺すヤツは狂ってるぞ。


人々 世界にいる全員 すべて
手を結べ
愛の列車を出発させよ 愛の列車だ

人々 世界にいる全員 すべて 今
手を結べ 愛で共に
愛の列車を出発させよ 愛の列車
もうすぐに次の停車駅となります
全ての民に教えよう ロシア、中国、にも
議題に登る時が来たのがわからないか
そしてこの列車を走り続けさせよう 走り通させよう
そうそう
世界中の人々 金なんか必要としない
手を結べ(かもん)
愛の列車を出発させよ 愛の列車(乗車券は無用、乗りな)
世界中の人々(乗りなよ、この列車に乗りなよ)
手を結べ(乗りなよ)
愛の列車を出発させよう 愛の列車

君たち兄弟全部 アフリカにいる
全ての人に教えよう エジプトの、そしてイスラエルの人にも
どうかその駅でこの列車に乗り損ねることがないように
何故なら もしあなたが乗り損ねたら 俺は申し訳なく思う 君に申し訳ない
そう
世界中の人々(姉妹そして兄弟)
手を結ぼう(結ぼう、カモン)
愛の列車を出発させよう 愛の列車
世界中の人々(乗車券無用)
手を結ぼう(カモン、乗りなよ)
愛の列車を出発させよう 愛の列車

乗ろう さあ乗ろう
乗ろう 乗ろう

呪うじゃありませんから”乗ろう”ですからー。
明らかに乗車させるのを邪魔するヤツラおり。
相手せず、どうやってシカトして乗り込むかが、最大の難関であります。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

岡林信康/わたしを断罪せよ
cover・・・
パブロック 曲目等詳細
*岡林信康氏の1968年9月作第一集盤

わたしを断罪せよ

です。日本のスティッフ・レコードのURCから発売。わたくしどこから見ても倭人なのに今年に入ってから邦楽本格入りいたしました。
断罪されてしまいます。
実際聴いたらされちゃったよ。入手三枚目のこのアルバムで。
一作目てことで今度はさすがにフォークだろうと思ったらフォークだった。形は。今じゃどうでもいいけど。一曲目「今日をこえて」でもろ「ライカ・ローリングストーン」の音が出て来て苦笑いたす。だって演奏もミックスもまんまでして、器用です真似ならばっちし日本人、お前もそうだろ、断罪するならしろって。
アカペラも有り、最後には丁寧な挨拶も入ってて容赦無き気恥ずかしさ、赤裸々丸裸でいいのかーって笑ってられるのもそこまでだった。
必死に笑ってたのだ。
どーんと来ます、そのあとじわじわと。
私にとって稀代の暗黒アルバムになってしまい。
どれくらい暗黒かってゆうと、母国人が英語丸わかりでジョイ・ディビジョン1st聴いたくらい、レゲエのカルチャーのアフリカ・スタンド・アローンを聴いたくらい、これは言葉わからんでも来ちゃうリー・ペリー氏のスーパー・エイプの逆襲を聴いたくらい。
それぞれちょうど大学入った頃、聴いたブツで、見事なくらい5月病にさせてくれたわ。
やばいです。こんな親父になって同じくらい来たよ。
怖くて何回も聴けません。
だいたいど真ん中に入ってる
山谷ブルース
がいかん。
有名な曲で名前は知っておりましたが、真正面から聴くのは初めてだ。
おおお、明日のジョーだ。泪橋だ。ってあまりのことに笑う。で、だから笑ってるのは最初の2秒だけ。
歌唄いでどうしょも無く生まれた方は、イタコなんだと思います。その身で見たこと聞いたこと浴びたことを歌にせざるを得ない。感受性てのが飛び抜けて強い。歌にして唄ってそのあとそれがどうなるかまではわからんけど唄わざるを得ない。
山谷とゆうのはご存知の通り、東京の日雇い労働者の集まるドヤ街で、実際に岡林氏は同志社大学から追んでたあと、そこで働いたと。伝説で勝手にこの歌を書く為に長期間滞在したとかなんとか言われ。実際は一週間だったとか。それでやることと唄うことが違うとか非難されたとか。
そりゃ一週間しか耐えられなかったと思う。強力なイタコがそこにいたら強烈な体験であればあるほど、それを吸い尽くしてしまい、抜け出せなくなっちゃうよ。はては歌どころか己崩壊になってしまうぞ。歌を作るために滞在なんてのは不遜極まる表現で、生きていくために働かざるを得なかったってそりゃ当たり前のことだ。訳有りで行き着く先がそこなんだから。

わたしは山谷には行った事がありません。でも、日雇いの人たちとビッタシ暮らしてたような時期がありまして。今の仕事やる前は建築会社の現場職員をやってました。文系出身なのに。バンドやりながら働いてるうちに縁が縁を呼んでそうゆうことに。バブルで建築ラッシュ、人手がそれこそ猫の手も借りたいって時だったんだな。
それでまあ知識は0みたいなもんでいきなし現場で監督しなきゃいけない羽目に。当然下っ端でありまんがな。下っ端がやることといやあ雑役、そしていわゆる土方さん、正式には土工さん、または雑役人夫と呼ばれる人に指示して仕事やってもらう。
色んな人がいました。
アル中で指ブルブルの人とか。だいたいが宿舎からバンに乗って送り迎えして貰う(途中失踪するのを防ぐためもあり)のが常なんだけど、人数が少ない時は交通費貰って現場に来てたんす。その人は、仕事終わってからワンカップが飲みたいためにその交通費を節約、宿舎までの2時間を歩いて帰っただよ。
その会社に入った時てのも凄くて、新宿からこれまた徒歩で厚木まで辿り着きたまたま有ったそこで拾われたと。
凄い仕事出来る人もいました。何でまたこの仕事やってるんだろうと思ったら、突然来なくなった。
何でも関西から人が迎えに来て帰ったとか。元板前さんだったとか。
持病持ちの人も。目の前で苦しんでても仕事をして貰わなきゃならない。何とか形だけカッコつくように考えたけど。
ブラジルから来た方々ともお仕事。全然働かずこれが。動いてもらうにはこちらから動かなきゃいかんと先頭切って必死こいたんだけど、そしたら、
「監督さん、何でそんなに働くの?」だって。
まともに聞かれて答えられなかった。
そりゃ怖かったからだ。生活出来なくなるのが。
この歌のむこうにはその怖さが見えます。もしそうなったらどうなっちゃうのかって。
今でも、何にも変わっちゃいない。

「だけどおれちゃいなくなりゃ ビルも 道路もできゃしねえ 誰もわかっちゃくれねえぜ」
「はたらくおれたちのよのなかが きっとくるぜそのうちに その日にゃ泣こうぜうれし泣き」

それから40年近く経ってます。まだうれし泣き出来ない。それどころか・・・。
どっかの首相が「努力しただけ報酬が貰える世の中が正しい」とかほざいてる。
人はそれこそ気が遠くなるほど色んな人がいます。
世間でゆう才能が有る人も、無い人も。要領よく金儲けが出来る人も、何をやっても金にならないことしか出来ない人も。
生まれつき金のある環境に育った人も、親から貰おうにもこっちから上げなきゃいかん人も。
それぞれ必死だったり、不真面目だったり、
それが社会とか国とかゆうもんじゃないか。
どんな人も幸せに生きちゃいかんて言うのなら、そこは人の国じゃなくてケダモノのただうろつく地獄ってことになる。
それを堂々と言ってる21世紀。
怖くて何回もこの盤を聴けません。

この直後、岡林氏は失踪(2回目になるのか)したらしい。けっこうええ加減な方にも思える。
ええ加減じゃねえとこのイタコ状態には耐えられないでありましょう。
失踪も出来るって、思えば勇気入ることで。どうやって暮らすんだろう。あなたには出来ますか?(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

岡林信康/見るまえに跳べ
cover・・・
ンク 曲目等詳細
*自由への長ーーーい旅は生きてる間はずううっと続く中、ようやくやって来てくれました

見る前に跳べ

岡林信康氏、1970年6月作。

現在CDは廃盤、92年にEMIから出たものがアマゾンでとんでもない値段で売られてる。エイベックスは出さんのか。
出せんのか。どっかからの圧力で。
そりゃそうで、こんなん今の世の中に出回ったら、目覚めて逆らう連中大量発生、「きっと誰かさんはあわてることだろう。」
聞くも辛く聴くも辛い1st「私を断罪せよ」リリースの直後、失踪なさったそうです。
イタコとなって世の不条理、悲しみを唄ったばっかに神様にされてしもた。耐えられんと。
耐えられんはもしかしてとんでもない歌を作って、自分で歌い続けることでは無いかと思う。あれはキツい。
そして隠れてる間に聴いたのがボブ・ディラン先生。そうかぶち壊せばいいのだと、戻って来てロッカーになった。
「くよくよするのはもうやめさ、今日はきのうをこえている」

まずはジャケにて油断の顔をWジャケ目一杯にさらし、1曲目
「愛する人へ」でしょうも無いてめえを告白し、恥を天下にさらす。オマケにサウンドはディラン先生直下。バレバレでもかまわん。
その上で、
”おまわりさんに捧げる歌”で世に噛み付く。
”おまわりさん”とはお上役人全員のことであります。”あんたらがまじめにやればやるほど世の中悪くなる・・・
気がする。”
この「気がする」ってのがそうだよ、「気がする」しかわかんねえよ。

「汲み取り式の便所の仕組みはほっておいて、出て来た蝿を一生懸命追ってるようなものさ
おえらい方は蝿が出たって知らん顔さそりゃそうだろう、甘い汁を吸うには世の中変わっちゃ都合が悪い。」

そうだそうだ。この時から37年、ずうっとそうして来た。あげくにこの体たらく。
どうするんだおえらいさん、まだこのままやり続けるつもりか。甘い汁を吸うには甘い汁を出し続ける俺らがいなきゃいかんだろ。
もう甘いも苦いも汁は出ないんだよ。俺らがいなきゃさぞかし困ることでしょう。
しぶしぶ出しますか、そっちもお返しを。あはは。ワラってそのときがくるのを見てやらあ。

笑止千万少子現象を「性と文化の革命」でこの世をドツキまくり、自分がやりたいことを「自由への長い旅」「私たちの望むものは」
ではっきりと唄う。
隠喩も何も、はっきりと。

「私たちの望むものは生きる苦しみではなく生きる喜びなのだ今有る不幸に留まってはならないまだ見ぬ幸せに今跳び立つのだ」

「飛ぶ」んじゃ無くて「跳ぶ」、えらいエナジーが必要。何しろジャイアンをギャフンと言わさねばならぬから。
しかしジャイアンだってギャフンと言うんだから追い詰められたら跳ぶしかない。

さらにB面で壊し屋はさらに解体作業の大詰めに。
シンガーソングライターが人の歌を唄う。フォークの人がロックをもう言い逃れが出来んロックを演る。
ジャックスの早川義夫氏の歌全集です。早川氏はその様をデレクターとして見てる。
誰が歌おうと、世に出た歌は世の歌、そう心から思えば自分も歌う・・ってこった。
自作に縛られ縛ってそんなチンケな根性で跳べるか。

そして最後に「くよくよするのはもうやめさ 今日もきのうになっちまう 何が何でもやってやらあ」の宣言で終了。

バックは、はっぴいえんどの面々。ブリンズレイ・シュワルツ役をそんなことが海の向こうで起こってようがまいが
担ってます。
ガリガリゴリゴリのロック。
さあ、みんなでツイストを踊ろう。

CDで出す気が無い様でも、一度世間に出たからには、レコードは現存します。
一回目に見た時は、2500円してた。
パンクのレコードは2500円では買ってはいかん。

待ってたら1050円で現れた。
求むれば現れます。

求めなければ多分永遠に現れなかったことでありましょう。

そして
これは始まりで、一枚目は封印したが、この盤は己を奮い立たせる為、これから人生の後半、折りにつけてプレーヤーの上に
乗せ続けます。
エンヤトットでぶっ飛ばす岡林さんには申し訳ないが、今必要なのはこの音楽なのだ。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

岡林信康/金色のライオン
cover・・・
パブロック 曲目等詳細
*生粋の洋楽野郎でありますおいらが40後半にして邦楽に再突入する「スーパー歌謡曲」です。
どう考えても日本人だもんなあ。おじさんの。
その2回目は、井上陽水氏に続き、

岡林信康さん。

フォークの神様だ。こん方が大丈夫なら全部大丈夫だぞきっと。それでもいきなし生ギターでパプーってハードメタルデスなやつだと怖いので、中でもロックに手掛かりがありそうなのを探しました。えー、裏ジャケ見て・・・何々、おー、松本隆氏製作。
ミュージシャンは
矢野誠氏
鈴木慶一氏
後藤次利氏
伊藤銀次氏・・・
す、すごい。はっぴぃえんど&サディスティックス&ムーンライダーズ。
これならだいじょぶだー。針を落とします。
生ギター・ストロークに続いてバンド、ぱぷー!来たー、野放しのフォルダー・ハーモニカ!やばいか。そしたら
ヒャーってオルガンがよ。おお、これはもしや・・ザ・バンドではないか。パプーとヒャー。ディラン&ザ・バンドまんまです。
喜んでます。
優しい声の方です。普通に歌ってくれてます。
良かったと安心すること2曲。問題は3曲目
「まるで男のように」から
この歌詞はいったい。爆笑す。何回も聴くと謎が深まって来まして。歌っている対象の人ははたして、まるで男のような女なのか、はたまたまるで女のような男なのか?むー。
”あなたもほんとうにたいへんね”が染みます。
ここで完全にブレークし、4曲目の
「ホビット」
物語歌ってのは英語の専売特許だと思い込んでいましたけど、出来るのかー。日本語で。目から鱗が。ぶあついのが。
”ホビット”とは何なのだ。どうやら学生運動家達がタムロしていた飲み屋さんらしい。そこへ岡林さんが行って巻き込まれる事件事の次第を矢の様な言葉で。
どう聞いてもこれは、イアン・デューリーおじさんです。3枚目のラフターの頃の。
最後は大正TV寄席に。
大正TV寄席のまま5曲目「ユダヤの英雄 盗賊バラバ」
バラバさんとは一体誰でんねん。ウルトラマンAに登場する怪獣では無いでよ。えー、イエス・キリストと共に処刑されるはずだった盗賊さん。恩赦で、どっちかを助けてやるって迫るローマ体制側に民衆はバラバを助けるように選択したとのことです。
なぜそうなったかを、大正TV寄席で。
バラバと聞いて歌を聞いて藤田まこと氏の顔を思い浮かべたら、映画では西洋藤田まことのアンソニー・クイン氏がやってたのね。あははピッタシ。

もう面白くて面白くてたまらん、はやくB面をーと引っくり返すわけだこりゃあ
ファンキーな「黒いカモシカ」で黒いゴーゴーダンス踊って、
次は
「見捨てられたサラブレッド」
馬の歌だ。ワルツだ。やばい。トドメが来ちゃった。
まほさんは1回目で大泣きしました。私も泣きました。2回目も泣きます。3回目も。4回目も。
およそ競馬好きの人なら誰でも馬券を買いながら、スッて悔しがりながら、当たって喜びながら、どっか心の底で抱えてる原罪つうか、思いつうか
これほど真正面に歌ってくれてる歌、聴いたことありません。
競馬番組ではけっして放送できません。
歌詞のあそこ、そこでいちいち反応しちゃって。
書きたいけど、これはぜひ
競馬好きの方に聞いてもらって・・・一緒に泣きましょう。
馬券当てて、お前を迎えに行きたい。そんなことになれば一番なんだけど・・・これがまた難しい。
こっちもへたすりゃ
「見捨てられた人間」。
気が付けば同じじゃないか。
歌い方のひょうひょうさが、それゆえにもう。

ラストの曲の「26番目の秋」、これまた”46番目の秋”って、やたらてめえに重ねて。

自国語で、歌詞がわかるって喜びをとことん味わいました。
何よりも。歌いたいことがあって。歌おうとしたらメロが寄り添うように付いて来たって。

岡林さん。ここでの貴方は生粋の日本のパブ・ロッカーです。バックはブリンズレイならぬザ・ルーモアに思え。

欠点つうか問題は、あまりに面白くて、言葉がわかって、聴いてると他の事が出来なくなること。
笑いが止まらず、涙が止まらずじゃ、電話かかってきたらやばいもんなあ。

続けて買います、Oさんのレコードを。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

岡林信康/俺らいちぬけた
cover・・・
パブロック 曲目等詳細
*まったくとんでもない人の音楽を聴く羽目になっちまったもんで・・・、ぞっこんです。ミスターOさん。
「金色のライオン」に続いて当然のごとく、レコ屋さんで棚に直行、それでもまだ値段が安いのを選んじゃってさ、2枚、家にきてもらいました。
その中の1枚

俺らいちぬけた

あははは。またやられちゃった。聴いて聴いてさあ感謝させてもらおう。えーとCDは出てるのかな??
アマゾーンを見たら、あれ??無いじゃないか。
どうなってるんだこりゃ。この国ってば。いったい。
やたら曲数の少ないベスト盤に3つ曲が入ってる。
3つ入れられるのなら出せるんじゃないかー。
訳わかりません。
これは多分、CDいちぬけた、ってことかな。
何から何までデジタル拒否だから。
ジャケの字は小さいし、写真はLPサイズ完全適応、さらに壮絶は見開きの中。この暗黒の世界スタジオの光景はパソコンでご覧通りスキャン不能です。

第3集と書いてあるから、3rdアルバムなのでしょう。「金色の〜」の2年前。
当然、今度はガチガチ・フォークなんだろなあと覚悟して臨んだら・・・・・・・

ロックだった。

それも、どロック。
試聴出来るとこはあるのかいな。見つからない。これまた不思議で自分の国の音楽が一番試聴するのに困ったりするって。何考えてるんだ。
ビートがロックです。
私が思うフォークは、ボブ・ディラン氏ならオリジナルの♪あんさんはお風呂のイン・ザ・ウインド♪のノリで、これはこっちで言うと、かぐや姫の神田川道場とか赤とんぼの尻尾を取ったら残酷だの歌のノリ。
ロックは、ディラン氏で言えば「ライカ・ローリングストーン」、どんなに生ギターで弾き語りしようとこれはロック。ニール君もロック。
8ビートって形での話だけんど。ビートを変えるってえらいことだと。自分の肉に流れてる血の流れを変えるくらい。

ベースがぶんぶん、ドラムがすたととん、オルガンがぴゃあ。やっぱりボブ・ディラン&ザ・バンドで。
それなら真似じゃん、と捨ておかれる危険大。なれど、その上でそんなこたあどうでもいいほど、はまる。その音が好きなのがそりゃ後押ししてるけど。
「金色の〜」とそれは同じ。
全曲、抜きようが無く、感謝です。派手でもあり。
「いくいくお花ちゃん」「偉いもんだよ人間は」では、誰か呼んで聞かせたくなる。

そうだよ。パンクでもあり。この方、ジョニー・ロットン氏と同じ態度なんじゃないか。
ギャグ入ってます。いちじるしく。人を馬鹿にしてるってんじゃなく、唄を歌ってるてめえに向かってギャグ。
すべからく大したもんじゃ無いよ人間はって。
はい、その通りだと思います。
ご自身もそのスットコ信念を貫いて、この後、ミスターM氏みたいに失踪したらしい。いちぬけたって。
神様は失踪しなきゃいけません。
で、すぐ戻ってくる。
すぐ戻って来なきゃいけません。
それでその駄目駄目をまんま歌う。
この中の唄どもには、まるで答えが無いものだらけで。答えが無いから歌わざるを得ないとな。

ですから聴取後には、まいってるんだけど、言いようの無い寂しさも。やりきれなさも。

日本語の歌の欠点です。

聞かなくていいことまで、わかっちゃうよ。思っちゃうよ。たまらん。
で、また聴いちゃう。(山)
/お勧め!/200点

岡林信康/狂い咲き
cover・・・
パブロック 曲目等詳細
*前代未聞、無茶なライブの模様を収録したライブ盤です。
時は1971年7月28日午後5時30分開演、場所は日比谷野外音楽堂。前売500円!当日600円!。

演るは岡林信康氏と柳田ヒログループ。

LP3枚組。CDでは1曲カットされて2枚組。
何が無茶かって、まず岡林さんがこの時点まで書いた曲全32曲を順番に歌っていこうと。4年間分。
貴方は書いた曲を全部世に発表出来たのかーって驚き一つ。
ボツ曲つうか未発表曲無いのかー驚き二つ。
語を正直に受け止めれば。
ワン・ナイトのそのまま記録ですから様々な模様が納められてます。歌詞忘れてへろへろになったり、唄う曲を後から思い出したり。
ヤジもあるわな。返しも有ります。客との乱闘も有ったらしく。それはボコボコって音では収録されてなし。
途中までは弾き語り。途中からはフード・ブレインでガブガビビューのオルガンを弾いていた柳田ヒロさんのバンドがバックに付きの。
岡林さんはエレキになる。
メンバーはオルガンじゃなくてピアノで柳田さん。
ベースで、メンバー紹介の時にO氏に高中なんとか君と、可哀相に名前を一瞬忘れられてしまう若人、高中正義さん。
ドラムでサンダー杉山と呼ばれて登場、戸叶京助さん。
岡林氏のエレキは、エレキだからソロぶりぶりなんてーことは無く、フェイズシフターかけられて何とも情けない音でしゅわしゅわとストロークのみ。
生ギターそのまま弾いてた方が迫力有ったんじゃないかって。発想が逆や。
ですからもっぱら電気楽団部分はバックの面々がしちりきに活躍します。
そうです、エルビス・コステロ&アトラクションズと同じ。まー、初期の頃はコステロさん、すげえ音でぶりぶりエレキ弾いてたけど。
何故、リード・ギターの方入れなかったのか?入らないから・・・もしくはいなかったから・・・・。

既に反体制の潮流は去ってしまった時だとゆう。それに乗って担ぎ上げられた岡林氏の時も去ってしまった時だと。
客はいったい集まるのか?俺だったら怖くて受けられません。
集まった模様です。登場を待つ静かな手拍子で始まる。
「あ、やや上がっておりまして・・・昨日は朝まで眠れむれむれ」と噛み噛みで主人公。最初から弱ってる風情。
笑いを取りながら
歌詞がセックス・ピストルズで曲が童謡の”くそくらえ節”が1曲目。ほとんど大正TV寄席、牧シンジさんですわ。
そのまんま辛いコミック・パンクで行きの”山谷ブルース”からごく自然に流れが一変、静けさ3倍増し。
歌詞が滲み過ぎてたまらなくなります。
”チューリップのアップリケ”。かなわん。貧乏人が山ほど溢れる21世紀の今にはまり過ぎて。
せつないわ、もう。
おとさん、朝から晩まで働いてるのに何でビンボなの。
おかさんが悪いんじゃない、ビンボが悪いんや。チューリップのアップリケ付いたスカート持って来て。
うちやっぱりおかちゃんに買って欲しい。
書いてしまった曲を全部歌うと宣言したからには全部歌わねばなりません。
発禁となった”手紙”。
そして問題の・・・・これだけはCDの時代でもカットされた”ヘライデ”。
皇室の方々の実名を上げたコミック・ソングです。
けっして攻撃でも、馬鹿にしてるのでも無い。逆に人として見てあげてはいけないのか?って愛情溢るる。
ブラックなギャグを言う事だってあるでしょう。言いたい時だってあるでしょう。でも、それが許されない立場にあるって。
一番これ聴いて喜ぶのは彼の方々だと思います。思わずぶっと吹き出すでしょう。よく唄ってくれましたって言うかも。
それでも
取り上げただけで怒る人もいる。中には怒るだけじゃすまない人も。
唄うは命がけです。少なくとも私には勇気は無い。歌詞掲載するのだってびびるもんな。情けないことに。
よく今まで無事で来られたと思います、岡林さん。弱そうな人柄ゆえか。
そして
人はえらそうにしてるけど毛の無いエテ公じゃねえか&しょうもないこともしてしまいます自分だって赤裸々に歌います恋の歌編の
バンド演奏に。
声は裏返り、音程は飛んで行きの熱唱。瞬間反応し静かに聴く聴衆。
バンドは冷たいんじゃ無いかってくらい醒めた印象の熱演です。高中氏のもはやリードと化したベースは鳴り響く。
エルトンの様に鍵盤叩く柳田氏。ファンキーです。その上をアグラと体育館座りを交互に繰り返しながらぴょんぴょん飛んでるかの如くの信康氏の歌。
ラストの「私たちの望むものは」での観衆の大合唱は
もはや、かつてのフォークの神様に捧げられたものでは無く
ただただここまで歌い切られた唄への返礼だと思います。

”私たちの望むものは”いったい何か?
もうすぐ、自分の目と耳と頭と鼻で判断して決断せねばならん。
今度の決断はもしかするとあと10年は引き摺ることになるやもしれませぬ。

今にはまり過ぎのこの実況アルバム。
なお望めば・・・存在が放送禁止の若い衆が現れること。成功を引き裂く俺らおっさんが呆れる無茶な野郎求む。(山)
/お勧め!/200点

岡林信康/誰ぞこの子に愛の手を
cover・・・
パブロック 曲目等詳細
*月曜はどうしてもねえ、
昨日一昨日の大好きなお馬さん競争の結果によって、
誰かは確実に喜んでいるはずなんだけど、確実に喜べない側に不幸にもなっちゃった羽目には、聴く音楽に影響が及ぼされます。
それが悪いことに月曜は自分の国の音楽を感謝する日だに。個人的な事情で影響させちゃうって悪いんすけどこればっかは仕方が有りません。
どんな状況でも冷静にどんな音楽についても聴けないし書くことなんか出来ない。
プロの評論家さんはそんな時、どうしてるんだろ。プロだからそんなこたぁねえのかな。
感情の上出来ていて感情のまま聴くものにもしそんなことが出来てるんなら、そりゃ嘘ごとだろ。
嘘をやるのは辛いだろな。幸いこちとらアマで甘なので我がまま放題に出来ます。嘘などめんどくさいことなんかしなくてすむ。

で、そんな時に何を聴いて何を書けるのか?
アッパーでド派手なものは、元気出るどころか逆にドツボにハマるような気がする。
逆に浅川マキさん聴いちゃったらもう大変です。文字通り地獄行き。あの方はとことん強い方だと思う。
一生を地獄を見つめて生きていってらっしゃる。
だから
こんな時は、みっともないのをもさらけ出しまくってる音楽を聴きます。

誰ぞこの子に愛の手を
岡林信康氏
1975年1月作

ああ、我が家に誰ぞ愛の手を!なんて。
ジャケでの何かこう情け無い、やるせない表情の我らがフォークの神様。
そのまんまの音がこの盤には入ってる。
やたら腕の立つ75年にしてはナウ過ぎるロックとファンクの音塊に乗って、ビートにどっか乗り切れない自分の生来の才そのままに。
かっこわるい。
誰かを標的に感情をぶつければ、確実に自分に帰って来て、しんどいし
それにどんどん見ていけばいったい誰を標的にしていいかわからなくなる。
わからないけど唄わずにはいられぬからこうしてレコードにしてるんで、歌詞は前とは比較にならないほどわかりません。
といいますか
わからいないことがよくわかる。
この世のやるせなさ、現実は残酷で矛盾と厄介ごとだらけ、おまけにてめえはチッポケで大海の上の笹舟みたいだもんな。
笹舟の上で吼えている蟻のごとし。
それに聴いてるこちとらも、言葉も無く漬かります。
時に無茶苦茶共感する歌詞に出会い、ほっとしたりしながら。

Dr.パプロフ犬連れて
での
「近眼の医者が云うことにゃ、あんたはどこも悪くない
裁判所から表彰状 受けていいほど健康だ。」

あはは。言われたよ、この前。でもね具合が悪いからここに来てるんですけど。
それに対するお答えは、
「症状はあるけど健康だ。」

さっぱし意味がわかりません。
結局はこの世の今が悪いんですって結論に辿り着くが、それこそどうしょもなく、どうすりゃいいんでしょー
になる。
その歌聴いてホッとするってのは、他にもそうゆう風に感じてた人がいるんだなあ、って程度で、
それで何とかなるわけではないんで、ジャケの岡林さんの顔の表情となります。
中でもやはり一番の極め付け歌は、アルバム・タイトル曲の

誰ぞこの子に愛の手を

もーれつア太郎の歌みたいなウルトラ大正演歌。
それに乗って唄われるは、幼少の頃にサーカスに売られ、鬼の師匠に耐えられず逃げ出して、
事の善し悪しあからぬままに
有閑マダムのツバメになって、それでも鬼の師匠の夢を見て、ちやほやしてくれぬ人と合えばその師匠に見えて憎らしくなり
、人とまともに付き合えず性格破綻、どうしましょ、どうにもなりません
の歌。
サダメと言えど気の毒な。気の毒なのか??絶対会えば嫌なヤツ。でも
これはもしかして、イケメンアイドルへの面当て歌かと思う。
それどころかひるがえって、てめえ自身への自虐の詩かとも。
この盤の中で、一番徹底的にわかりやすく、わからずを得ない歌詞になってます。
心にもこびり付かざるを得ない。悪いことに曲も名曲。
このとてつもなく日本風味ラーメン横丁の歌、
ザ・バンドみたいなやり方でこの国でやろうとしたらこれなんじゃないかと思う。
そして逆に、こんなやり方でザ・バンドがやってたとしたらさぞかししんどくキツいことだったろうなとも思い。
また、
ジャケットの岡林さんみたいな顔になってやるせなくなります。
素敵で無くちゃ困る盤だが、

しょっちゅう聴く羽目になったら、こりゃ困る。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

岡林信康/ラブソングス
cover・・・
パブロック 曲目等詳細
*100点満点のアルバムです。
いや私なんぞが付けた点数では無く、付けたのは、

ニューミュージックマガジン編集長、中村とうよう氏。

忘れもしない1977年6月号のレビューにて。
16歳の時、それまで買っていたミュージックライフに物足らなくなり初めて買ったマガジンで紹介されていた。
なんつたって100点。ちなみに同じ号で、ジェスロ・タルの”神秘の森”は93点。7馬身差で岡林さんの優勝。

どんなアルバムなんだ、いったい?

と思ったもんです。で、それで買ったかとゆうと買わない。買ったのは21世紀に入ってから。
中村氏はレビューで0点をも付ける人です。面倒見る自信が無い等々の理由でずっと独身。
ロッキンオンの渋谷氏とは天敵の間柄で、東京渋谷の巌流島で決闘の際、あまりに恐ろしくて渋谷氏は愛車のポルシェに乗ってトンヅラしたらしい。
うそです。
音楽頑固が生き甲斐の昭和のおっさん。
そこまで徹底して褒めるにしよケナすにしよ生きてらっしゃいますから、こちとらの如き、人生は一回こっきりだから、
信念は貫きたいも、小さな幸せぐらい欲しいです、カップヌードルだって食べたいですなんつ軟弱者には抵抗する言葉無い。

そんなお方が
100点つけやがった。
そんなアルバムは
1977年4月25日リリースの

ラブソングス

ジャケは素っ裸で、顔隠してる。
ジャケは体を現す。
まさにそんなアルバムでした。

”ほんとうのことは人を傷つける場合がある”

いくら本当のことだって、本当のことだからこそキツイってことの方が遥かに多し。
なるべくさ、最低でもカッコはつけたいもんだ。
何故って
弱点だらけじゃないすか、オールオーバー・ザ・人類。
その弱点のすべて、己の弱点をも含めた全部一切かっさいを吐露なさってる。
出来る限り、どうにも出来ないカッコつけ含め、それさえも隠さずに。
まずは冒頭、

Mr.Oのバラッド

で徹底的にそこに至る経緯を克明に活写。
小さな小さな小さな野郎が、小さな小さな小さな島国ニッポンで突然有名になり、
最初は喜んだものの、怖くなって逃げ出し、時がその怖さを誤魔化してまた再びやらざるを得なくなった経緯。
結局、一番出来ることはそれだけ、好きなことはそれ。
聴けば容赦なく弾き語りしてくれます。

以下、
その77年周辺でてめえの身に起こり、感じたことを列挙いたす。
言ってみりゃあ、
個人ブログ歌だ。

無名なら相手にされぬ。あ、違うか。個人ブログで本当のことを書く馬鹿は滅多にいないはずだもんな。
誰だってだからせめてみんなの目の留まるかもしれないところではカッコつけたいから。

私はもう阿呆化してますから、つか、これだけ毎日書いてますと、カッコつけてもいづれバレバレすから、
放棄してます。そりゃ言われりゃ頭に来るけど、馬鹿と思われようが仕方がありません。

レベルはそうとう違うも、音楽を続けるに当たって、O氏も同様の気持ちになったのかと思い。
覚悟して再起の最初に全部白状。
共感して買っていただくか、無視されてほっとかれるか、そんな余裕も無いくらい。

A面は、生ギターバックを中心とした裸編。
言葉から逃れる手段無し。演ってるほうも聴いてるほうも。
耐えながら聴く羽目になりますからご覚悟を。

B面は一転、開き直って汗出し切ったあとのバンド編。
1曲目、”ラブソング”、
バックはムーンライダーズの面々。サウンドは言い分けないくらいザ・バンドだよ。
”南十字星”の頃の。
嬉々としてそれ楽しんでますバンドの方々。

俺だってこんなんに参加出来たら狂喜乱舞だ。

ギタアのブワアの一瞬だけでも弾かせてくれー。ベースのボコボコの頭だけでいいからやらせてー。
歌の中身は、当然、情けない自分大巨編。

続けて何とまあダウンタウンブギウギバンドをバックにおチャラケを2発。
精一杯やってらっしゃるけど、恥ずかしいてば。出てますそれ。
だもんで、顔隠してるわけで。ジャケで。
2発目の

男30のブルースよ

はい、私も男49のブルースやりたいです。多分、ジョン・ライドンさんもパンク爺のブルースやりたかろうなあ。
で、存分に恥をサらした後、
妙にアーバンなライトファンクはいオーリアンズのようですのサウンドに乗って

ベイビー

タイトルも恥ずかしいっす。歌詞は本編でお楽しみを。そんなもんです男子は。
それを含めてのカッコつけサウンド。

最後は、
急に真顔になって、それもまた恥ずかしいとは思うんだけど、

花火

すべてが終わり、嗚呼またやっちゃったよと思われたか、
ここまでやったら怖いもん無しだぜ、と思われたか、
その両方か、

おまけに
100点つけられちゃった。

結局のところ、それがトドメの恥ずかしいになったのではないかと思う所存であります。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

大滝詠一/大瀧詠一
cover・・・
蜃気楼 曲目等詳細
*時は1972年11月25日、
いまだ倭の国に”はっぴえんど”なる気持ち良き鬱陶しいバンドが存在してた時、
歌を唄う三人不機嫌大王の中の左大臣が一人名義の音盤を出せり。

大瀧詠一さんの
大瀧詠一

出すに当たっては様々な諸事情有ったと思し召しますが、それも今はいにしえのこと。
現在そのヴィニール盤はえりゃあ高い値段で存在する。長いこと聴きたくても聴けなかった。
CD買えばいいじゃん。あ、そうか。思いも付かなかったよ。そしたら突然えりゃあ安い値段で眼前に出現。
なぜかとゆうとほれ、スキャン画像から伺えますように接触するには手袋が必要じゃないかと思うほど、36年の月日を反映した染み染みジャケだからです。
それでも中身のレコード盤は異常なほど綺麗。何かの因果で買ってしまった方がそのまま押入れにしまいこんでたものでしょうか?
んならばその分我が家で喜んで聴かせていただきます。

ああ、ありがたや。

大瀧さんのアルバムは、現在ロンヴァケしか持ってません。
はっぴいえんどのアルバムは、オリジナルアルバム1枚CD「風街ろまん」と周囲のライブ、ベスト、シングルベストの3枚。
その間の隔絶、あまりにも長い年月が横たわり、すっかりミッシングリンク。
何で北京原人がクロマニヨン人になったのかしら。
今回目出度くネアンデルタール人の骨を見たさね。

素敵に若い音楽でした。
裏ジャケに写ってる大瀧さんのお姿そのもの。若い時にある妙な気持ち悪さもそのまま封入、72年の空気ももうこれ以上無いって
くらいぷんぷん。貧乏の匂いもいくら表ジャケが大都会パノラマUSAキッス画面でもいっぱい。
しかし
その貧乏は、金貧乏で有りまして、一方では大変な金持感が有ります。
音楽金持。
チキンラーメン主食でもこれだけ音楽が出来れば生きてるのが楽しくってしゃあない。

若いし。

若いから不満も沢山。やりたいことはとことんやりたい。
それはみんな同じだからバンドではなかなかやりたいことの言うことを聞いてくれません。
その点、ソロなら、皆さん納得してやってくれる。
不機嫌大王左大臣ご機嫌うるわしゅう。
ニック・ロウ兄さんの「ジーザス・オブ・クール」と同じ位置のものが出来ました。
聴いてるこちらも同じ座り心地がして、安楽なことと言ったらたまりませぬ。
そして、
片や右大臣細野さんの”風来坊(朝から晩まで)”&”風にふかれて”病に罹患してるこちらといたしましては、
この盤内の「それはぼくぢゃないよ」「水彩画の町」が安楽なことと言ったらたまりませぬ。
まだ
はっぴいえんどの大瀧さんから、こちらが離脱していない。

ロンヴァケの大瀧さんに向かう音楽仙人ご隠居がちらりちらり。
そちらはこれからマジでハマるか引いてしまうか。
まだわかりません。

ミッシングリンクの最初はまだ閉じてないから。
少しづつパズルの欠片をはめて行って、そこから改めて見える風景が楽しみです。
焦ることも無いし。
まだまだ。時間はたっぷりあるあるよ。

これくらいでわかった気になっちまったとしたら勿体無い勿体無い。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

大滝詠一/A LONG VACATION
cover・・・
蜃気楼 曲目等詳細
*今年になって邦楽を本格的に聴き出すちゅう。
お前は何人だ?の所業。
日本人だよ。豆腐と醤油と納豆なきゃ生きていけないし。でしょ。物事には順序ってえのが有りまして今聴く運命なのさ。
30猶予年の空白を取り戻します。
は、いいけれど、まさかロンヴァケまで聴こうと思うと
は・・・・
ロング・ヴァケイションです。あ、

ロング・バケイションだ。

大滝詠一氏、ご存知1981年の大ベストセラー盤です。
81年当時、そりゃ生きてましたが、これを聴くことなど頭の片隅にも無かった。つうかついこないだまで。
あっち側の存在だったもん。恋人はサンタクロースと、姉は夜ふけすぎに幸江と変わるだろと並ぶ3大あっち側。
恋人はサンタさんの壁は破られようと既にしてます。
ならばもしかしてと思ったのだ。何しろアナログ中古、現在いくらかと思いますか?平均価格300円。ユーミンさんのも安いけどねえ。貧乏洋楽人はお金がどうしても無かったら売れに売れた邦盤LPに挑戦するが吉かも。
ちょっと考えてみても嫌いなわきゃ無いんだよな。
はっぴいえんどは好きだし。
何しろスペクター・サウンド子だもん。
それなら何でまたあっち側の人と当時思ってたかとゆうと、そりゃイメージです。
こっちはねえ、ニュー・ウエイヴィー人。もうちゃきちゃきの。やれXTC、やれエコバニ、ジョイ・ディヴィジョン、ピーガブ、トーキング・ヘッズ、ジャパーン、果てはポップ・グループできょえーーなんて言ってる時に、こないな流行りモノ聴く訳ないじゃん。
ニュー・ウエイヴてば流行りモノ?あ、そうか。そうだったとも言える。それは困った。
とにかく、まあ、一応大学生だった訳ですけど、渋谷に有るA山つうみんなお金持ちだと思われてるガッコにいたんすが、そんな訳無くて、そんな風に思われてる分だけ、貧乏学生は悲惨な境遇に有りました。さらにはクンパ(ぱんくの事)であれば、学食のゴミ扱いだに。
このアルヴァムは、車を持ってない野郎には用が無いものと確信しておったのです。
おまけにビーチで、どこにあるか今でもわからんカナリア諸島で、泳げないし、

「渚を滑るディンギーで♪」→ディンギーって何だ?
「薄く切ったオレンジをアイスティーに浮かべて♪」→アイスティーって日東紅茶にレモンじゃないのか?
「それは恋のTILTはしゃぎしゅぎ♪」→TILTはコージー・パウエル兄。
「壊れかけたワーゲンの♪」→ほら車。
「踊りながらカレッジの名前を聞き出した♪」→鳥xとか言う名前の居酒屋でコンパの時、酔っ払って土下座して「どうかxらしてくれ」って頼んでいる先輩を目撃したことあり。

つまり、テニス・クラブとか、ワンゲル同好会とかだな本来の趣旨に沿わない男女交際を目的としたサークルの連中が目の上を青くした女子を車に乗せて、邪魔にならないけど雰囲気はリッチにしてぇって音楽だと思っておったぞ。
大滝氏が当時どうゆう状況に有ったかは、さすがに今は知ってます。
しかし、やっぱこのパッケージと歌詞を含めたイメージでの売り方だよなあ。じゃなきゃそれまで同様売れなかったすよね。

で、マジで好きになろうと聴くと(好きになろうと聴かなきゃどんなものでも好きになりません)、理由はせっかく買ったんだから勿体無いであろうと、
これがやっぱ凄いぞ。
演奏バシだし、曲はいいし、歌詞は相変わらず縁が無い世界だけど、いつのまにか口づさんで赤面するし。
ヤバいじゃありませんか。
悔しいから、もしあっち側の方が見に着てくれてたとしたら、これでこっち側にも引き釣りこんじまおう。

この盤が好きなら

ロイ・ウッド氏も

ジェフ・リン氏も

もちろんビーチ・ボーイズも

エリック・カルメン氏も

トッド・ラングレン氏も

すかんちも

ニック・ロウ氏も

デイブ・エドマンズ氏も

好きになります。そうだよ。ニックちゃんデイブちゃんトッド兄さんと同じことやってるんだよな。
違うのはやっぱ、毒で。狂気で。
表でギラギラ出してるか、諸事情で巧妙に隠匿されてるか。
お金が無かっただろうと思われるに相当長期間の録音だと聞き及びます。
それ相応に練り過ぎたあげくの音の死に方してる。にも関わらずその執念も入りの。
長いことかかってヒットしたのも納得、段々世間に滲みて行ったんだな。

ラストの「さらばシベリア鉄道」では、さらにやばいことに、これはモノクローム・セットじゃないか。ツボ。

だけど
淡雪つうか蜃気楼みたいな音楽だ。

実際、これを好んで聴いていたボーイズ、ガールズ達の中でほんとに椰子の実、澄んだ海辺と縁の有ったのはどれくらいいたんだろうか?
「せめて感じだけでも」って悲しいよ、日本人は昔から貧乏人の方が多いよ。
それを鑑みての蜃気楼なら・・・直撃じゃないか。
悲しい結果になった時にはそうとう悲しい思い出となって売っ払った盤が、今ここにあるレコかもしれない。(山)
/お勧め!/120点

オリジナル・サウンドトラック/真夜中のカーボーイ
cover・・・友だち 曲目等詳細
かなすい映画は苦手です。
何を好き好んで娯楽でかなすい映画を見なけりゃいかんとアクション映画を好む。
どっかーん、どばばばば、あー楽しいすっきり。
しかしうっかりと見てしまうこと有り。
見出しちゃったらお仕舞いです。性分として筋が気になって最後まで見なけりゃ気になってしょうがない。
素晴らしい映画ならなおさらのこと。見てしまった。

真夜中のカーボーイ
1969年作。

東京12チャンネルの午後の映画の時間で。この時間帯古のTV洋画劇場好きだったものには至福の時です。
あの頃の吹き替えのまま名画やってくれる。
して今回は、ダスティン・ホフマン氏はバック・トゥ・ザ・フーチャー”ドク”こと穂積隆信さん。声が似てる。
ホフマン氏と。時代劇ではこずるい小悪党演ずる方すからイメージ合わずともぴったりだ。
そして良く書けば素朴、悪く書けばちょいと足りないお上りカウボーイ役のジョン・ヴォイト氏の声は、橋本功さん。
水戸黄門、大岡越前にてそそっかしい慌て者の正直大工、魚屋を「あわわわわ、ほほほほんとですか、まままま」と演じてる方。
ファンです。
そりゃ見てしまう。
素晴らしい映画でした。
しかし、こんな哀れで寂しくて哀しい映画有るかよ。救いも何も。夢の国アメリカNYてば、生き馬の目を抜くお江戸じゃないか。
最後の楽園目指す、バスの中のシーン。思い出すだけでもう。アキラ何で風邪なんかでおっ死んじゃうだよーの傷だらけの天使状態。
かっこ悪さこの上無し。
泣かない非人情な人はおるかいの。いません。
だもんで、二度と見ることが出来ない。
のに、サントラをレコード屋さんの棚で見つけたら、買ってしまったでは無いか。
聴けるのか俺。
聴いてしまった。おりしもアメリカの欲望が自爆、世界中を危機に陥れようとしてる今週に。
音楽は、007シリーズのジョン・バリーさん。ハモニカ・・・・。はもにか。それ聴いただけで涙腺。
おお、5曲目は音楽界のジョン・ペキンパー、ウォーレン・ジボン兄貴の曲だ。
エレファンツ・メモリー演奏のも有ったのか!とびっくりする。
コーラスがたまらんザ・グループとゆうグループはどんな方たちだろう。LAの方たちだそうです。
そして
華麗な曲も寂しい曲もすべてが”真夜中のカーボーイ”の画面にぴったり張り付いている。
あの曲も・・・・

うわさの男
ニルソン

元は1968年アルバム”空中バレー”収録曲。原曲はフォーク界の鎌倉の老人、フレッド・ニール氏。
その時にシングルカットした時は最高位113位だったんだって。
この映画がヒットし出し直したら最高位6位。サントラアルバムは最高位19位。
出だしの”エーブリバディ・トーキン・うにゃ”の泣き節が頭にこびりついて離れません。



みんなが僕のことを噂してる
何を言ってるのか聞こえないよ
こだまだけが僕の心に響いている

見つめるのを止めた人々
僕は彼らの顔を見ることが出来ない
彼らの目の影だけが

僕は太陽が輝き続けてるところに行くんだ
そぼ降る雨の中
天気が僕の服を包んでくれる場所に行く
北東の風を後にして
夏のそよ風に浮かぶ
そして海原に乗り出すんだ 石のように

僕は太陽が輝き続けてるところに行くんだ
そぼ降る雨の中
天気が僕の服を包んでくれる場所に行く
北東の風を後にして
夏のそよ風に浮かぶ
そして海原に乗り出すんだ 石のように

みんなが僕のことを噂してる
何を言ってるのか聞こえないよ
こだまだけが僕の心に響いている
僕は君と離れたくない僕の気持に背きたくない
いやだ、僕は君と別れたくない
君と離れたくない僕の友情はどこに行ってしまうんだよ



最初はボブ・ディラン氏に曲を依頼して、それが間に合わず、急遽この曲に決まったと聞きます。

これほどこの映画に、最後の場面に寄り添ってる歌はあるでしょうか?

言ってみればしょうも無いヤツラ。でも根はとってもいい心根のヤツラがぐしゃぐしゃにされる社会。
何にしろ金がねえ、金がへばりついていつも問題に。
人様だ人間だ霊長類だエバってみてもその体たらくだ。
弱いものが虫けら同然に足で踏み潰されるのが当然と・・・、セレブが人間界の長だと崇められるのが当然とするのなら
あまりにも情けなさ過ぎるよ。
この映画から30猶予年たっても同じ、
21世紀に土下座して謝りたい気分です。

しかし
今回その欲望のバチが当たってえらいことに。おてんとうさんはやっぱりちゃんと見ていた。
もしかすると、悲劇のうしろにお日様が少しでも輝くことになるかもしれません。

生き延びなければ。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

オーティス・レディング/ヨーロッパのオーティス・レディング
cover・・・汗 曲目等詳細
おー寒。あんまり寒いので熱い音楽を浴びましょう。
史上最熱のソウル運転手、オーティス・レディングおじちゃんです。
有名です。私なんぞ音楽物心付く前から横綱とゆうことになってる。

えー、人には4種類あると思いまして、
一つは素直な人、一つはひねくれている人、
一つは根は素直だけど素直になれない人、一つはひねくれているけど素直になれない人。
あ、4つを行き来する場合もあるな。

私は大方、根は素直だけど素直になれない人で過ごして来ちまったような。
いつからかいな。おそらく小学校の算数の鶴亀算登場の時からだ。

鶴と亀がいます。
鶴と亀の足の本数を18本とします。
鶴一匹の足の本数は2本です。
亀一匹の足の本数は4本です。
鶴と亀の合わせた匹数は5匹です。
さて、鶴と亀は何匹いるのでしょうか?

わーー気が狂う。算数とゆうものが急にややこしくなり、仮定とか公式とか出てきた瞬間。
ここで文系と理数系に人類は区分けされることになる。
公式が受け入れられませんでした。
受け入れたか。こりゃ便利だ、これを使えば解けちゃう。ぢゃ覚えればいいや。
となるとあとが大変。応用問題がまるで解けません。
何故なら、その公式がどうしてそうなってるか理解してないからです。
それをそのまま放置して年を重ねると、テストで名前を書いただけで1時間、

「おっつぁんよ。俺、真っ白になっちまったよ。」

状態になります。それと共に、特に物理なんかまるで出来なくなる。

抵抗が無いと仮定しますと・・・この加速度は・・でしょうか??

問題も書けねえや。”抵抗が無いと仮定する・・”。抵抗は有るに決まってるじゃねえか。
パンクの誕生です。
で、
その過程で通常生活におきましてもそのような精神状態が形成されます。

オーティス・レディングう、何が凄いっつうんだ。

決められてるものに反抗しだします。
パンクの誕生です。

ビートルズなんかは、大人のそうゆう決め付けを聴く前に好きになりましたから、幸いセーフ。
素直に育ちられました。あー良かった。

よく教科書に載ってかたらうんざり。とゆうご意見を伺いますが納得です。
俺だってイエスタデイはそれでもドン引き。

オーティスさんの場合は、それに加えて、大人が勝手にケンカしてます。
やれこの時期からはわざとらしく歌ってる、白人におもねってる、とか
声の調子が良くないとか、いやそんなわけない最高だとか、
ドッグ・オブ・ザ・ベイはクソだとか、いや最高だとか、

めんどくせーよ。
パンクの誕生です。

このような状態でいくら聴いても入ってくる訳がございません。
教養として音楽浴びてマシなことだった試しは無し。
さー、そんな風になっちゃったとしたら、
逆風をものともせず虚心坦懐に聴けるのはいつの日になることか?

はい、体力が無くなる歳になった時です。
早く言えば、どんなこともどーでもよくなる。

どんなこともどーでもよく無くなってより頑固にコチコチになってしまう方もおりますが。

私の場合、元々体力が無いので、のび太になれました。
そうなりますとしめたもの。

ヨーロッパのオーティス・レディング
〜Live in Europe

1967年7月10日リリース。
同年3月21日のフランスは花のパリ、オリンピア・シアターでの公演の模様を収録した有名盤です。
こいつらどーかしてるんじゃねえのかってくらい聴衆は熱狂してます。
それ以上にこのおっさん、どーかしてるんじゃねえのかってくらい、オーティスさん熱唱してる。
過呼吸のアヒルみたいにぐえぐえ、声も絶え絶え。
見なくても汗まみれ。
若い頃は、それ聴いて、言われてるほど上手くないよなーとか思いの。
しかし今なら、そのぐえぐえがいとおしくてたまりません。
何をそんなに一生懸命で必死なのかってのが。
それは多分にパンクになれたからです。

結果のカッコ良さが誠のカッコ良さでは無い。

勝てば勝つことでは無い。

汗は男の勲章だ。無名人進呈ソウル紫綬褒章。ほれ、宝石がぽろぽろおいちゃんの体から落ちてるよ。
もう誰が、「このアルバムなんぞクソだ。」と言っても怯みません。
説明もしてあげません。体力ないから。

刑事コロンボで天才クラブが舞台の回がありまして、
犯人天才の方にコロンボさんがこんな問題を出されます。

「ここにコインが入った3つの袋があります。その中の一つだけ重さの違ったコインが入ってる袋があります。
それを量りを一回だけ使って見つけてください。」

答え:

一つ目の袋から一つコインを出します。二つ目のコインから二つコインを出します。三つ目のからは三つ。
それを量りにかけますと、コインの重さが一つ10グラムとして合計・・・

なんですけど

私の答えは

持ってみればいいじゃん。量りを使わなくてもわかるよ。(山)/お勧め!/200点 試聴はここで

 




●解説員紹介●
(マ)(山)・・・元マスター、現「山」。当サイト管理人。狂気POPが好み。ばかロック推進委員会会長代行。
(み)・・・みみちん。当サイト管理人。歌唱力は問題としない。

●コメントありがとう●
ヘヴィさん