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ろっくす超大特選盤




エレクトロニック・ファンタジー
オーケストラル・マヌーヴァーズ
・イン・ザ・ダーク
1980/2/22


腰が落ち着いてきたらムズムズし出すのがロックつう音楽。絶えず自らの体をぶっ壊そうとし、時に容赦無く葬ります。
70’s後半、徹底的なそれが起こりました。事情が事情でパンクなる憎悪込みでの破壊運動。
それまでのロック楽器を使用したまるで違う動機でのぶちかまし。

それまで必死にそれまでのロックをやってた連中はたまりません。

職を失うでよ。がく〜(落胆した顔)

聴いて愛好してた方もたまりません。ふらふら

急に保守派にさせられちゃった。もうやだ〜(悲しい顔)
ロックで保守派のレッテルを貼られたら最後やねん。がく〜(落胆した顔)
で、そうなると選択肢は二つ。無視するか、しばらく前のを忘れて全没入するか、何でもないわ両者とも共存させるか。

三つでした。犬

でね。
パンクだけならまだしも形容し難きニューな音楽が、そうゆうことしていいなら俺も俺もと、わらわら出てきやがった。
別方面からの支援を受けて。

電気鍵盤楽器の卓上化です。

まだ単音しか出ず、まだやたらでかかったけど、とりあえずは机の上に置けるようになり、買える値段になって来ました。
最初はね、それまでの楽器の代用品つか模倣でちょっと刺激くらいの用途でプログレなるプログレているロックで使用されてましたが、
その中から、大抵集団の中にはとんでもねえ変なことを思いつくヤツがいるもんで、特に若い連中、前に誰が何をやってようがお構いなしです。

知らなきゃ知らないし。

まるで違う思いつきと使用法で音楽を作り出し。
そなると最早、ロックの基本、ドラムスベースギターピアノオルガンなんぞ使いません。
ドラムスとワイアーズか、もしくは電気式楽器のみで演ろうとする。

後者の地球幼年期の少年たちの中の二人が

オーケストラル・マヌーヴァーズ
・イン・ザ・ダーク


アンディ・マックラスキーちゃん

ポール・ハンフリーズちゃん。

暗闇交響楽団機動作戦ってユニットにいる人が、マックラスキーって、座布団3枚モノだな。
英国はマーシーサイドのウエスト・カービィ出身。って書いておきながらわかってないすがこのへんです。

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幼なじみ同士だったそうで、音楽を始めたきっかけは16歳の頃、1975年あたり、当時奇跡のチャート・ヒット中だったクラフトワークの「アウトバーン」に夢中になったことからだそう。
そいつはかなりヤバいです。
あの方ら罪なことをしたもんで。
で、そうなるとどうするか。3台のラジヲとTVの戦争ノイズを録音して曲を作るようなガキになる。
77年には”ザ・ID”とゆうバンドを組んで(7人もメンバーがいたんだと)、活動開始。
その頃にはもう後ほど出します”エレクトリシティー”をやってたとな。どんな風に?
それなりに地域で有名になったつことですが、若いですから長続きしません。
「音楽的見解の相違」とゆう、お前、俺のピザ喰っただろうな理由で翌年8月に分裂。
マックラスキー君は別なバンドのヴォーカルになってしまった。
しかしてたった一ヶ月、9月にはそのバンドを辞めちゃって、再びハンフリーズ君と組むことに。
ついに二人組みのOMDの誕生です。
ライブはティアックの4TRのテープレコーダーをバックにして。
その4トラ、オーウェル氏の小説”1984”から取ったウィンストンって名前が有ったそう。
初めてのギグは、あのリバプールのエリック・クラブでだそう。78年10月に。

速いよ、やることが。

そしたらもうすぐに目をつけられます。こいつら変。
変の魔窟、ファクトリー・レコードから、あのマーティン・ハネット氏の製作でシングル出す。

エレクトリシティー

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↑このジャケは私製です。こないな日本盤シングルは実在しません。




ぽけっぽぱぺぽぺぽけぽこぽぱぽぷ

僕は若干のエネルギーを欲します
究極の発見
僕の為の電気青
もう二度と無い 自由になる為には
電気
原子力とH.E.B
海洋からもたらされた燃料
無駄になった電気

ぽけっぽぱぺぽぺぽけぽこぽぱぽぷ

にゃあにゃあにゃあにゃあ

ぽけっぽぱぺぽぺぽけぽこぽぱぽぷ

僕は若干のエネルギーを欲します
電気
僕らが学ぶことはセイブすることを学ぶのみ
そしてもし消費する為に生産されたのなら
それは都市のコストに代替しません
選択肢は僅かにそれだけです
最終的エネルギー源
太陽電池

ぽけっぽぱぺぽぺぽけぽこぽぱぽぷ

にゃあにゃにゃにゃにゃにゃあああ

電気
電気
電気
電気
でんーーーーーーーーー



1979年5月21日発売。
そんなこんなのうちに、あのゲイリー・ニューマン氏からツアーの前座要請を受け、一緒に旅に出、
お友達になっちゃって色んな面倒を見てくれはったそうな。(これがきっかけになりまして交遊は以後ずうっと)

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それと共に知名度もぐーんと上がり、NWバンドの出世レーベル、ヴァージン傘下のディンディスクと契約。


この1stアルバムを出すことになりました。

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と、これが新しき恐るべき少年たちの出世物語。
しかして・・・・

これって、そんなに変なことじゃない。
寺内タケシ少年が、自作でエレキを作ったように・・・・
レスポールさんが、レスポールしたように・・・・
そう、ユーライア・ヒープがジプシーしたように・・・・

同じことです。
使う楽器は違えども、ツマミちょっと動かせば万の音を出せる電動鉛筆削り0-090507-11.jpgみたいなシンセであろうとも、
自分の音を見つけて、自分の音楽をやってます。

既にあの何ともキュートで暖かくてトボけた音は全開陳、仲間と共振してる絶望のストリングスWオシレーターも。
まだ無いのは、
その音に呼応すると同時に世の中と折り合いつけたポップさだけ。
自分たちのPOPは既に手に入れてます。

だが、またもしかしてしかして
そんな瞬間てのは時代の節目に必ず起こることかもしれねえが、それでも滅多にあることじゃありませぬ。
稀有です。

そを味わう瞬間のハッピーもまた。格別。


あ、なお、今の若い衆には想像もつかんかもしれんけど、この盤内で弾いてるテクノなシンセは全部手弾きでござるよ。
手作りの電気音楽です。


なおなお、LPのアルバム・ジャケットは、青のスリーブに楕円の切込みが有りまして、
内袋のオレンジがそのまま見えるようになってます。表裏同じ。

(山)2009.5.7

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Orchestral Manoeuvres In The Dark

ベスト・オブ・O.M.D.


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OMD - Electricity
http://www.youtube.com/watch?v=Sq2vl99iIEc


OMD Red Frame/White Light


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↑鈴木慶一氏のライナーが面白過ぎ!

ろっくすOMDのページ

資料

資料(英版)

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English Version


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