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ALBUM一覧 「F」

*アルバム・チャートにエントリーのアルバムをアルファベット順に分けて掲載しています*
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フランク・ザッパ/フリーク・アウト!
cover・・・
爆笑ちんぴらダダイズム。 曲目等詳細
*時は1965年、一緒に遊んでくれたLAのバンド、ソウル・ジャイアンツに加入したフランク・ザッパ大明神、あっとゆうまにリーダーに納まりバンド名をマザース・オブ・インヴェンションに変更、いよいよ爆進を開始します。ウイスキー・ア・ゴー・ゴーにジョニー・リバース!の代打で出演中、MGMレコードのトム・ウイルソンに見初められて出したのがこのデビュー作なのだ。まあ聴いてみて下さい。ザッパちゃんちゅうと難解が常套句なんで引いちゃう方も多いと思われますがここで繰り広げられるのはR&B+ばかロック。世間を驚かせてきゃははと喜ぶ永遠の中学生ザッパ・ワールド早くも全開です。なんせデビュー・アルバムから2枚組、しかもまー妙に堂々としておりましてやってるのは乱痴気騒ぎ、歌詞はぐさりぐさりそこはおかしいんじゃないかと社会の常識を刺しまくり、最後にはうきゃあうきゃあとレヴォーションNO.9しかも爆笑状態が続くからクラシックぽいことをやってるって言ってロックは大人にも聴けるようになったなあなんてゆう大人にはさっぱり理解できん代物です。おもろいわこれーちゅう理屈で聴かない人専用だなー。メロディだっていたって素直です。ラブリーでかわいい?のばっか。えに・ウエイ・ザ・ウインド・ブロウズなんてうっとりしちゃう。まず音楽に惚れてもらって何言いたいのかなあはその次で良いと思う次第であります。突っ込みどころ満載ですから死ぬまで愛してね。ちょっと臭いけど。
ビートルズもストーンズも他のロッカーのみなさんもこっそり聴いてああああやられたーと叫んだに相違無いほんとのロック精神溢れるアルバムなのでございます。(マ)
/お勧め!/100点

フランク・ザッパ/Absolutely Free
cover・・・
爆笑ちんぴらダダイズム。 曲目等詳細
*フランク・ザッパ率いるマザース・オブ・インヴェンションの2ndアルバムだ。1stの録音が終わったのが66年の1月、その後LAのクラブで細々とライブをして快進撃は1st発表後、フィルモア・イーストに出演したり全国をツアーTVにも出たぞ。このツアー後に恥かしがり屋さんのギター、エリオット・イングバーちゃんは脱退、そして凄腕ドラマーのビリー・マンデイ、アヴァンギャルド大好きドン・プレストン、ラッパ吹きのバンク・ガードナー加入でグレード・アップ、この陣容で2ndが66年11/24に録音開始です。録音はあっとゆうま編集も順調に終わったのですが歌詞カード添付でレコード会社と揉めて発売は67年5月と。そりゃそうだおよそ世間が眉をひそめることをわざわざ選んだかのような言葉を集めたような歌詞だもんなあ。それを闇鍋のような音楽ジャンル大集合にのせてモンキーズTVショーのように馬鹿騒ぎの限りを尽くして演奏しております。母体のR&Bのバンド、元ソウル・ジャイアンツ勢はもう必死、せっかく掴んだチャンス、この訳のわからん男に人生をかけて星雲高校野球部の連中のように千本ノックを受け続けているのだ。気迫と気迫がぶつかって凄いことに。くしくも同時期発表しようとしてたのがサージェント・ペパーズ、アイデアが似てるんじゃないかと発売を延ばしたちゅうから、ほんとかいな。聴いて事実を確認してね。えー、わかりやすいとは言いません。イエスのアルバムみたいに場面展開がやたらあるんですけどその一つ一つは妙に人なつっこいフレーズなんで慣れちゃうとやたらと聴き返しちゃう。で愛聴盤になっちゃったらもう後は大変だわ。
この盤の録音途中にニューヨークのギャリック・シアターでレギュラーの仕事を獲得した彼ら。ここではもうやりたいアホをやりたいだけやって、これを見て後にザッパ・アルバムのジャケ書き男となったカール・シェンケル、そして採譜も出来てマルチ・ミュージシャンでジャズや現代音楽が好きとゆうザッパ・バンドの初代ミュージック・マスター、イアン・アンダーウッドと知り合いになるのね。まったく類は友呼びまくり。 (マ)
/お勧め!/100点 試聴はここで。

フランク・ザッパ/We're Only in It for the Money
cover・・・
爆笑ちんぴらダダイズム。 曲目等詳細
*おーサージェント!と思われた方、これはザッパちゃんの率いる発明の母の3枚目でござります。この時期、ちゅうかいつもだけど、っははは、有名な人に食いつくのが大好きなザッパちゃん、ここでは前作で一悶着あったビートルズにパクっと。このジャケ、サージェントと同じ印刷屋さんに頼んで作ったそう。バカだねー。まあこうやってからかう対象のことは実は好きなんじゃないかとゆう小学生男子みたいな人なんです。勘弁してやってください。私、このアルバムが初期3枚で一番好き。理由はもうかわいい曲満載なんです。歌詞の方は相変わらず、世間をなめきったものばかり、ヒッピーを花のパンク(汚いやつら)と呼んだり、ぬくいくそって曲があったり、ハリー、あんたはけだものよってタイトル。ははは。水を黒くしようって曲は東芝日曜劇場のテーマに出来るような素敵なメロディなんですけど何の水を黒くするかってゆうとえートイレ関係。そうゆうことしてた友達がいたそうで。普通そうゆうこと歌にするかー。とゆう世界が万華鏡のように次から次へとテレビのチャンネルを回してるように展開、全員がヘリウム・ガス吸って歌っているのではないかと疑ってしまって良いのでしょうか。なんて言ってるといきなりうっとりの曲が。あああ、楽しいなあ。ザッパちゃんのこと基本的にはモンキーズみたいなTV好きのお茶目な人とゆうことで聴いてやってください。 (マ) /お勧め!/100点 

フランク・ザッパ/クルージング・ウイズ・ルーベン&ザ・ジェッツ
・・・ZAPPA'S ROOTS MUSIC。
*68年作品。ザッパが自らのルーツのドゥーワップ、チカーノ、ロックンロールを架空のバンド、ルーベン&ザ・ジェッツに扮してやっています。おそろくパッっとこのアルバムをザッパを知らない人に聴いてもらったら、絶対信じてくれないであろうほど超ポップです。突然の感がありますが別に思い付きで作った訳じゃなくて、マジで彼はこうゆう音楽が好きで、これと現代音楽をマザース前にやっていたとゆう。1stアルバムのあの感触はこうゆうところから来てたんだなあって納得してしまったりして。ドゥーワップと現代音楽が感覚的に同じ位好きで同時にやっちゃうとこが彼のおもしろさのひとつなんじゃないかと思います(あとジャズもあるけど)。何はともわれ、ミスター・ドーナツでかかれば最高のこの音楽、何にも考えずに楽しんでももー最高。試聴される時は4曲目を是非。
これを初めてお聴きになって、同様のものをいつもザッパに求めるとえらいことになりますが(^0^)。80年代以降の作品には再びドゥーワップが色濃く出てきます。やっぱり永遠の中学生なんですね。この人。
(マ)
/お勧め!/96点

フランク・ザッパ/アンクル・ミート
cover・・・爆笑ちんぴらダダイズム。 曲目等詳細
*60’sのマザース、とどめの一発、肉おじさんです。67年10月から69年2月にかけて製作、その間物凄い数の音を放ちさらにこの盤と同名の映画なども作り当初はそれらをまとめて「商売気まるで無し」ちゅう3枚組アルバムにする予定もさすがにそれはかなわず映画のサントラの体裁でミート君は発売されました。なんつっても敷居が高い。ジャケもこれっすから、買うのかてめーって言われてるのかのごとし。ご心配の向きの方はまずマンガ「行け!稲中卓球部」を買ってみて下さい。ザッパちゃんって人これに登場の前野とほぼ同じキャラクター。それがどう間違ったか世界最高の音楽才能を持って生まれちまった。前野がやる数々のいたづら馬鹿行為をことごとく音にしたのがこの盤です。ですからあれ読んで腹が立った人は当然これ聴いて怒りまくる予定となっております。こっちの予定などまったくお構い無しに進むCD一枚目。もー物凄いヴォリューム感。全編に溢れるザッパ節のメロディの洪水に一旦はまっちまったら幸せの極地なの。お笑いハイライトは英国はロイヤル・アルバート・ホールにある由緒正しきパイプオルガンでルイルイやっちまうとこかな。馬鹿だねー。ここへ来て参加のアンダーウッド夫妻大活躍、特に1枚目は奥さんのルースさんのマリンバ類がなかったらどうなっていたことか。プロジェクトXって曲ありますがこれは現在NHKの例のの主題曲となっております。わきゃあないだろ。使ってもおかしくないけど。一枚目をたっぷし聴いて頭がむにょむにょになってしまったところ2枚目の1曲目?でますます頭くにぇくにゃになります。CD化で追加された映画からのセリフたっぷし。日本人じゃけんわからんしまず普通は飛ばすけど聴いて見ると実のあることは一切言っておりません。続くのは必殺チカーノすーぱーエクセレントロック、テンゴ・ア・ミンチャ・タンタ。これを充分に爆発させるため1.をじっと我慢して聴くのもあり。して再び映画おばかセリフとしばし遭遇した後、よくぞここまで聴いてこられました。ここまで聴いてきた貴方にご褒美に金の音をあげましょう。キングコング地獄天国でーす。アンダーウッド夫イアンさん大活躍のハイパー・ジャズのようであらずロック。前野君本気出しました。かっこいいわあ。びゅんびゅんびゅびゅーんと飛んでいーくーあなたの街へー。特に終盤マイアミポップ祭でのキンコン。これはもう初代マザースの魅力の極北。不器用なリズム隊に一斉に襲い掛かる毛深い男どもの咆哮が聴こえてくるぞ。まあこの盤、値段もけっこうしますし勢いで間違って買ってしまったらまあ大変、一生右脳の片隅に住み続けるはめに。MVPはスージー・クリームチーズ嬢に進呈です。買わなくても聴かなくても毎日の生活にまったく支障なし。(マ) /お勧め!/100点 

FRANK ZAPPA/ホット・ラッツ
・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*どーん。ホット・ラッツだ。あのザッパ嫌いの英国民(これとシーク・ヤ・ブーティーしかヒットしてないっす)でさえ熱狂的に聴きまくりなーんとメロディ・メイカー誌の読者投票でレッド・ツェッペリンUを押さえて1位になっちまったつうお化けアルバム。ナンだとーと思う未聴の方は騙されて一回聴いてみて下さい。好き嫌いはともかくうおと納得して貰えると思うのだが。かくゆう私も3枚目に入手、これでどっぷり、くそこうなったら全部集めてやるこのやろーと決意した記念すべき罪盤なのです。ロック界で一番何か怖い人、敷居が高いったらありゃしないの人ですから本格的に聴き始めたのもあのMSIの怒涛のCD発売の時だったのですけど。さてデビュー以来意欲は高まる一方のザッパさん、どんどんやりたいこと増えて増えて溢れんばかり。一方それに付き合うマザースの連中は文句たらたら、はたから見ると気まぐれにしか思えなかったかもしれんし。でザッパさん腕前の割りにブーブー言う連中に嫌気さして68年8月16日のライブを最後にマザースを解散してしまいまった。そしてビザールとストレートつう自主レーベル立ち上げてお気に入りの怪しい音楽屋さんたちの音盤を次々と世に出してさらにランピイ・グレイヴィに続く2枚目のソロ・アルバムの製作にかかります。相棒はマザース後期にしっかりと彼を支えたマルチ・ミュージシャン、イアン・アンダーウッド氏。この方ただのねずみではござらぬエール大学の音楽学士、バークリー音楽院作曲家修士つう超音楽秀才さん、ジャズ・フリークでサックス、ピアノどんなんでもばりばりの正にこれからザッパ氏がやろうと目論んでいたことにぴったしの人材でありました。で出てきたのが1曲目、ピーチズ・エン・レガリア。どうだーとばかりのこのかっこ良さ。今回は語り&冗談抜きのガチンコ音楽勝負だってここに宣言だ。とかく難しいと思われておりますザッパ・ワールド。確かに一般ロックに比べりゃ入り組んでるのは確かであるけれどわたしゃ実にかわゆい下手すりゃホームドラマの主題曲に使える人懐っこい面持ってると思います。この曲もそう。かっこ良さとほのぼのの同居などとゆう奇跡のようなホット・ラッツ・テーマ曲かと。これでがっちり人心を掌握した後、登場は2.ウィリー・ザ・ピンプ。悪友キャプテン・ビーフハート隊長健在。吠える。このセッション時、廊下で待機中、俺は声でガラスを割ることが出来ると「ぐおーーー」とやったら上で別パート録音中のザッパ先生が飛んで来て「今のクソ声はいったいなんだ!」って。本人はもうちょっとで割れたのにって。なクソ声ヴォーカルがドスかまします。そしてどけどけー俺だ俺だとご本尊のギター・ソロ乱入。いつもより沢山弾いてます。後期とは一味違うブルーノート音多しの超絶フレーズ連発。風速70m俺は負けないぜで後半中東まで飛んでいくフレーズに思わずバックも答えた名演だ。スタジオ作とは言えこれはライブ、一期一会の音の戦いっす。ジャズ・セッションの手法を本当の意味でロックでやりおおせた稀有な例だと確信いたします。3.緑ジーパンおじさんの息子は1.と同様のアレンジド・ジャズ・ファンク。華麗なる音のペルシア絨毯。色んな音が集まっては飛び散ってキンラキンラ光ってます。ファンキイかつドハデなドラムは元祖LAグルーヴィ・ドラマー、ポール・ハンフリー大王。ベースは同じくLAの名人マックス・ベネット。こうゆう腕前とザッパ氏の遭遇は正にソロだからこそ出来えたことだわなあ。70’sジャズ・ファンク大爆発に一歩二歩三歩先駆けてしまいました。そしてアナログではレコードひっくり返してB面1曲目は「ちっちゃな傘」。プリティかつ荘厳なジャンル飛び越えた名品です。2.ガンボ・ヴァイブレーション。A面の2.でとどめ刺されてもう駄目ってなったところにこれだ。オイニー漂うサックスでじわりじわりと始まって緑ジーパンの鉄壁リズム・コンビが煽り出す。1コード・グルーヴ、まだですまだですよーってさんざじらした所で登場はあの鬼ヴァイオリニスト、シュガー・ケイン・ハリス。自然ディストーションのこのヴァイオリンがもう超絶ですってば。てば。言語絶する気持ちよさ。説明でけん。聴いてくれ。永遠にこの時よ続けと祈っているとそうはいくかいこの俺をお忘れですかいと御大ついに腰を上げて出馬負けずと咆哮すればドラム&ベースがうなって最後は全員でのガンボ鍋底までさらうあさましさ。正に鬼どもの狂演、ドキュメントです。最後は「それはラクダだがや。違いない。」。火照った体を少しづつ冷ますような指圧インストでござる。静かにエレガントに絡むここでのヴァイオリンはジャン・リュック・ポンティ氏。とにかく熱いです。この熱さはザッパ・アルバム中第1位。クールな御大がもしかすると我を忘れてプレイしたんじゃないかつう。それだけバック陣の熱さも只者でなく。アメリカ音楽の底無しの体力を見せ付けられた思いでござる。これを聴かれましてあきまへんでしたらザッパ道は歩行不能かと。まさかそんな方はおるまいと思いますが。拒絶される時は物凄い勢いで頼む。嫌ですとこれはもう尋常で無く嫌だぞ。(マ)/お勧め!/120点 日本盤 グッヅ

フランク・ザッパのマザーズ・オブ・インベンション/バーント・ウイニー・サンドイッチ
・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*70年リリース。ザッパの作品の中で1,2を争う好きな作品なんです。歴代ザッパ・バンドでもロクシー・バンドと並んでM.O.Iが好き。悪そうだし、臭いし何よりかわいいし。この作品でも現代音楽調のメロディやってっても何とも言えず親しみやすくてかわいい。やっぱりジミー・カール・ブラック酋長とちこ・ロイ・エストラーザ・キュートな高音ボーカルのリズム・セクションかな。けっしてビル・ブラッドフォード+ジョン・ウエットンみたいに華麗な訳じゃなく、ひたすら朴訥に一生懸命に「このわけわかんないことやりやがって」ってやってくれてる。ブウたれた顔の表情まで見えてきそうです。さらにバイオリンのシューガー・ケイン・ハリスの存在。この人はもう私のベスト1・フィドラー。叩っ切ったるって言われてるかのような迫力のプレイ。「いたち野郎」で驚愕して、ここでも8「小さな家」でやらかしてくれてます。デビッド・クロス好きな方聴いていただきたい。てなわけで気軽に聴けるこのアルバム。その度に新鮮で嬉しくなって元気が出ます。この不良ぽさにポール・マッカトーニーもロバート・フリップも憧れたのはわかるなー。フリップさんは不良ぽさに惹かれたんじゃないか。有名人の名前出して関心引こうとしてます(^0^)。
(マ)
/お勧め!/120点

FRANK ZAPPA/いたち野郎  公式サイト
・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*68年にマザースを解散したザッパ氏が是非残しておかねばならなかった猛者どもの記録第2集はいたち野郎だ。江守徹顔のナイスガイに食いつくはいたち印シェーバー。描くはリトルフィートの一連ジャケでお馴染みネオン・パーク氏。ザッパ作品で唯一の作。奇矯だと発禁寸前まで行きました。さて中身は。第一集「よく焼けウインナー・サンドウイッチ」がザッパ版プログレ大全集だったのに比べてこちらはザッパ版PILでござる。やんちゃ記録大全集。世間の顰蹙何のその、オイニイきついLAちんぴらお兄さんたちの悪行の数々がここにしっかり納められてる。ジャケでうえーっと仰った方、ふざけてるって怒った方はもういけません。帰宅して家族団らんいたしましょう。ブラボーと快哉なさった方。もうその時点でOKです。xxxのレコードを質に入れて買いに行くのだ。冒頭1曲目からようこそとばかりぶっ放すのはディジャゲオヤ。闘牛ファンファーレに続いて奇声を上げるはお母ちゃん時代のローウェル・ジョージ氏。そしてフリーキイビート。世にフリージャズと呼ばれてるものに似てることは似てる。けどきっと全員裸でxニxサック。ローウェル氏のありがたいお経朗読、はにゃはなやはにゃはにゃ、もあーもあーもあ。ヘン拍子の嵐と音のお花畑で収束。2.私のハートから貴方のハートに直撃。どブルースであーる。弾きまくるヴァイオリンは花形男シュガーケイン・ハリス。歌うは魅惑のテナー、レイ・コリンズ。まるっきり渋くないブルースをお楽しみくさい。爆発後3曲目、セクシュアリーガスマスクの午後序曲。全員で嫌々してます。午前3時の疳の虫音楽なんでうじ救命丸を服用せねば。しかもライブだよこれ。皆さん静かに聴いてます(^0^)。ゲップ連発BGMはお休みなさいの子守唄をかなでてくれます。4.森のひきがえる。これがあるからやんちゃしてもかわいいの。フランス・コメディ映画のようなプリテー・インストるめんたい。この人懐っこさが初期マザース最大の魅力すよって思ってると我慢できなくなってまた疳の虫。後はもう最後まで駄々こねてます。5.ちょっといただき!。待ってました御大のワウワウギタア。じんわりじんわりじらじらさせながら登場。2分30秒の至福の時間をどうぞ。6.エリック・ドルフィ記念バーベキュー大会。ミジンコが反復横飛びに時々失敗してるみたいな何時果てるとも無いテーマ。報われることが無いかもしれなかったことに挑戦した男のことを思いながら肉を食らいます。7.小型星雲の行列の3月と小型星雲。何じゃこの題は(^0^)。聴けばわかる。わかるかーっ。ぺぽぺぽ拡散・助さんしてます。8.ギターでお前の母ちゃん殺してやりてえ。そんなこと言ってはいけません。が最高のファビラス・ザッパ版R&B。こゆうゆう曲はチンピラさん達が一番得意でした。転がるようにPOPだぜ。大好きです。9.オー・ノー、10.おれん家カウンティ・ランバー・トラックの連続技。続けて容赦せず名曲は続く。まずは大明神の現代音楽メロの中でいっちゃんのブツ。上下左右にこんなとっちらかってながらきちんと整列、POPなのは驚異的。レイ・コリンズおじさん&超高音男ロイ・エストラダちゃんの歌が愛らしいのものあるけれど。ランバートラックの親しみやすさはお馴染み渡る世間は鬼ばかり級なんでご安心を。ふと気付くと日常で鼻歌ってること多々あり。ジョー・タタ。後半はありがたきギター・ソロどーんと。うんっぱうんぱリズムにのるマザースでのギターソロ大好き。そして最後は全員一斉に放屁。2分間も。長い腸だよなあ。(マ)/お勧め!/120点 日本盤 グッヅ

FRANK ZAPPA/Chunga's Revenge  
cover・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*がーっ!。「チャンガの復讐」。そもそもチャンガって何なんだってずっと思っておりましたがわかりません。ザッパ氏のことだから怪獣に違いない。69年のマザース解散後快心のソロアルバム「ホットラッツ」の勢いそのままにアルバム陣容でのホット・ラッツ・バンドでライブを敢行しておりました。そんな時ロサンゼルス交響楽団のズービン・メータ氏から共演の申し込みが。映画「200モーテルズ」の曲をやりたいと。しかも旧マザースのメンバーで。すわザッパ氏旧メンバーに連絡を取り1970年の母の日5/15にUCLAでライブを敢行。そこの楽屋でタートルズの今後の活動について助言を求めにやって来たフロー&エディ(マーク・ボルマン&ハワード・ケイラン)と出会います。かねてからタートルズの押し出しの強いライブを気に入っていたザッパさん、じゃあこの際一緒にやろうと意気投合。ここに新生マザースが誕生。メンバーはホット・ラッツ・バンドからイアン・アンダーウッドと爆音ドラマー、エインズレイ・ダンバー。ベースのジェフ・シモンズは自分のレーベル、ストレートの所属ミュージシャン。ジョージ・デュークはホット・ラッツの時に共演したジャン・リュック・ポンティのアルバム「キングコング」でプロデュースした時に出会った人、フロー&エディそしてザッパ氏と7人となりました。このアルバムはそんな時、狭間の音を集めたもの。ホット・ラッツ・バンドと新生マザース両方の曲が楽しめちゃうお得盤だー。1.トランシルバニア・ブギはラッツ・バンド。出だしからつかみはOK。いやものすごくかっこええ。中東音階(?)モード奏法による御大のギターが最初から炸裂。マックス・ベネットの例のベースがうなりまくるはど派手なダンバー氏のドラムはばしゃばや言うわ。たまりませぬ。ニンニク100tでもこれは退散させられぬドラキュラ音楽や。2.ロード・レディズ。新マザースの演奏。どブルース。御大の歌から始まる。囃し手も三人いますからこれはにぎやか。新マザースの特徴は徹底したスケベ歌。来るべきファンク時代を先取りか。ザッパさんのどブルース・ギターは数少ないかと思われますのでここは噛み締めましょう。音はギンギラSG&この頃多用のワウワウ全開。デューク氏の腹の底歌唱も壮絶です。3.20本の短い葉巻。ラッツ・バンド演奏。これがまた最高。シェルブールの雨傘版ザッパ・ミュージック。リリカルでハードボイルド。雰囲気たっぷしだ。誰か映画のテーマに使えば良かったのに。このドラムはダンバー氏なのかな。ブラシだけど。4.ナンシー&マリー・ミュージックは新マザース結成早々のライブから。旧マザースのムードを引き継いだ大馬鹿三太郎セッション。ういー。ギターがのたくるのたくる。あの指が蛇に変身してしまう雰囲気でござる。5.テル・ミー・ヨア・ラブ・ミー。新マザースのオハコ曲。Tレックスでの狂乱コーラスの二人がどがーんと歌う歌う。客席に向かってアピールアピール。これがザッパさんの狙いだったそうで。充分です。そしてロックをやるぞーって気迫も。6.ウッジュ・ゴー・オール・ザ・ウエイ?。新マザース演奏。7色の声色を使ったニセ・オールディーズ曲。旧マザースでは達成できなかった歌とボーカルのくんずほぐれつの展開を堪能。7.チャンガの復讐。ホット・ラッツ・バンドです。腰の座った勝負インスト。実は私、もう少しこのバンドでやって欲しかった気が。だってこんなです。かっこいいったらありゃしない。歴代バンドでももちトップクラスだ。ギターが人の泣き声のようにサックスのように叫ぶわめく。8.ザ・クラップ。連続技でライブでぽこぽこ。ドラムと打楽器だけ。先のライブからかなこれは。9.ルディが一杯奢ってやるんだってよ。新マザースもう一本の機軸による楽屋バンドネタ・ニセ・オールディーズ曲。徹底した個人視点は来るべきSSW時代に呼応したか。ど下品ですけど。10.可愛いいシャリーナ。ラストは新マザースで。珍しくまともなラブソング。色々と事情はありそうだけど。つづく。(マ)/お勧め!/100点 日本盤 グッヅ

FRANK ZAPPA/Waka/Jawaka
cover・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*貴乃花のマネをします。「ボク若乃花。」。そりゃ若じゃ若。・・・とゆう訳でワカジャワカ。我がザッパ盤ベスト5に入る盤じゃ。もうかっこいい音楽。勇ましい音楽。前向きな音楽。これから出陣の時にはいつもこれを聴いて戦に赴きます。何と申しましょうかザッパ・ミュージックとしか言いようが無し。この髭部部長の男の中で1972年までに存在した音楽がぐっちょんぐっちょんに混ぜ合わされ蛇口をひねったら出て来たよ。ぼえ。ひたすら言葉責めを敢行したLAマザース。どうもツイて無かった。71年の12月4日、スイス、ジェノヴァ湖畔のコンサートであの有名なスモーク・オン・ザ・ウォーター事件勃発。ステージで火災が発生。全部機材が燃えてしまったよ。それ見てああ湖&煙、綺麗だなあと対岸のパープル様ご一行。歌を作りました。聴いてください。ジャッジャッジャー。何と申しましょうか。不謹慎な連中だ(^0^)。それにもめげず機材をレンタルして10日英国ロンドンでコンサート敢行。そしたら機材チェックをしてたザッパさんの後ろに忍び寄る男一人。何を考えたかどんと突き飛ばしオーケストラ・ピットにザッパ氏を突き落としました。何でもカップルでライブを見に来てた彼、彼女がうっとりザッパはんを見てるのに腹が立ち、ザッパちゃんも色目を使ってると勘違いしたらしい。あわれ落っことされました我らが大明神、足をはじめ体中骨折、6ヶ月の重傷に。こうなってはもう万事休す。全ての予定はキャンセルに。残酷な音楽の神様が言葉責めはもう止めなさいとゆうたのか。しかし転んでも只では起きない男ですから、入院中ひたすら作曲に没頭、病室は梁山泊と化し新たな妖怪どもが続々と会見に。そして新たな構想がむくむくと沸き起こったのであったー。それはフロー&エディ闖入によって中断されていたエレクトリック・チェンバー・ミュージックの新展開。訳しますと何だーてなことになりかねませんのでこのまま。エレクトリック・チェンバー・ミュージック。うお、かっこいい響き。それがこの盤です。ホット・ラッツでのイアン・アンダーウッド氏に替わって参謀を務めましたのがサル・マルケスとゆう男。さるお方の子供で姉はジーラ、兄はコーネリアス、叔父はさるみねおとゆうのは大嘘ですけん、北テキサス大学で採譜の勉強を死ぬほどしたとゆうラッパ奏者であります。病室でわかわかわかーと紡ぎ出すザッパ氏のアイデアを次々に譜面に起こし、まー大変だったでしょう。人使い荒そうで。その怪我でギターが弾けなくなったザッパさん、伴宙太と地獄のリハビリ、舟の上の動く5円玉にボールを当てることが出来た時点でレコーディングに挑み、満を持しておりました妖怪どもと一挙に2枚アルバムを製作しました。その一枚がこれです。もちろんあのホットラッツと同じであるわきゃなし。今回の目玉は大ラッパ軍団。甲子園の応援団ブラスバンド応援団が採用しても全くおかしく無し。ただしバッター、タイミング取れなくて三振しても知らず。どぶといテーマに乗って次々と現れる刺激的な音また音。これがA面全てを占めるビッグ・スイフティ。めくるめく17分22秒。あっとゆうまに過ぎて行きます。熱すぎて触れないクールな音楽を浴びましょう。熱いじゃないか。我慢しなさい。これこそ真のプログレシブなのだからね。引っくり返してBの1.は「あんたの口」。深夜のでかブルースです。半裸ダンサーくねくね踊り付。2.は長くて曲がりくねったウエスタン・ソング。スティール・ギターはスネーキイ・ピート氏。最後はタイトル曲ワカジャワカ。やっぱしどっか人懐っこいザッパ氏のメロディ。水曜特集華麗なるセレブの欧州グルメ温泉旅行のテーマに使われても何の不思議も無し。フランスのチロリン村でいいちこ飲みながら納豆食ってるデビ夫人の顔がどアップになります。嫌ですか?嫌な人は引き続いてこの後お送りする双子虫アルバム、グランド・ワズーを聴きましょう。さらにどアップになること必定。どうやら巷では近寄りがたきと評判のザッパ音楽、なんならこれから喰って下さい。怖くないよ。(山)/お勧め!/120点 日本盤 グッヅ

FRANK ZAPPA/The Grand Wazoo
cover・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*壮大なる大河ドラマ「もりもり雑葉」の前中盤のクライマックスを飾る「大ワズーの乱絵巻」サントラであります。10万人の女性シンガー軍団を擁する憎っくき敵MOPに立ち向かう失業ミュージシャン軍のお話。武器はもちろん手持ちの楽器。最前線に位置するのは大ラッパ軍団だ。女性シンガーのくねくね攻撃にくらくらしながらも果敢に攻撃するザッパ軍。エインズレイ・ダンバー中将の太鼓に鼓舞されとにかく勇壮、その姿を一目見れば眩しくて何も無かったことにするか、思わずその場にある空ラッパ(もしくはエア・ギター)を手に取り、戦闘に参加するしか無し。どうしますか?出自は前作ワカジャワカと同様、双子アルバムです。どちらがいいかなんてこたあご飯とパンどっちが好きか寿司と焼肉どっちが好きかと同じくらい無意味。喰いたい時にどちらかを喰え。どちらもそんじょそこらじゃ喰えねぇ代物だから美味くて美味くてがっつく無かれ。ノドに詰まっちゃう。容赦無く流れ行く音のご飯ツブ一粒一粒の味がわかるまで繰り返し繰り返し1マン5千回咀嚼してみましょう。それでもまだ味が出て来るわ。このとてつも音楽、現地アメリカはLAでライブ初演した時、ブーイングの嵐だったそうな。途中退席者数多く最後は客席ガラガラになっちゃったんだって。信じられない暗黒話。これは何も演奏、音楽が悪いって訳じゃ無く客はほぼ全員、この直前までやっていた大関西笑劇バンド版マザースを期待していたからだとゆう。ハッピー・トゥゲザーやれってか。恐ろしきことだ。敵は腹中にあり。ザッパ氏がこの世で息をしていたのは、この音楽世界、溢るるは3分POPS、Aが来てBが来てギターソロが来てリフレインしてフェイドアウトつうものばかり、何も悪いとは言わねぇがそうじゃ無い音楽をやる大馬鹿者がいたってええじゃないか、俺にはそれが出来るし聴けってことじゃけん。ザッパ音楽に少しでも触れた人間なら覚悟せねばならぬ。中央の幹はいささかも揺るがず大きく繁った枝のそこかしこに生っているリンゴ、ミカン、ブドウ、バナナ、カシラ、白モツ、ゼンマイ、グロッケンザーネトルテを喰えばいい。まあ、そのバナナが美味くて美味くて忘れられないだけどよう。もとい。その帰ってしまった気の毒な人にもこうして優しく盤をふるまい。帰り様も無い、時間を超えて生息してる我らにもこうしてその時そのままの音を喰えるようにしてくれる。何とまあありがたいことです。涙流していただきます。涙の味と混ざってしょっぱいです。ご馳走様っていつ言えるかどうかわかりませんけどいいですか。(山)/お勧め!/120点 試聴はここで グッヅ

FRANK ZAPPA/Over-Nite Sensation
cover・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*70’sに入って風雲急です大巨獣ザッパさん。71年の12月にステージから変な客に叩き落されて骨折重症。入院中のバンドメンバーの生活のために御大抜きでの活動を勧めたものの、そのメンバーたちにボロクソにマスコミを通じて言われて。何とか復帰、入院中からの構想を元に「グランド・ワズー」「ワカジャワカ」つう空前のジャズファンクパノラマ・アルバムを発表、ライブを敢行。するも全くPOPじゃ無いとウケません。そうこうしてる内に親レコード会社リプリーズがキニーつう銭や銭や会社に買収されちゃった。苦難の連続です。しかーしいつだって災い転じて福となす大明神。そうならば思いっきりPOPしかもザッパな音楽やってやろうじゃないかと思うたと。嫌いだった歌を歌い、一見シンガソングライターです。マザースって名前の巨大化をザッパのマザースに引き戻し初めて自分を前に出すのだ。自分の音域、技量に合わせて歌をスリムアップ、歌詞も巧妙に放送コードに触れないように細心注意。当時出た驚異の音像4チャンネルのレコードとしてリリースした第一弾がこの「オーバーナイト・センセーション」。オーディオな興味でレコード会社をも納得させ、自分はそれで遊べちゃうつう一挙両得で、全く頭良いです。結果、売り上げ良好。新たなるザッパ道始まり、70’sの黄金レンガ道の第一歩となるぞ。全6曲ベスト盤に入っちゃう代表曲。いや別にシングルヒットが出た訳じゃないんだけど自然と全活動の中でそう感じられちゃうってことですけど。不思議だけど。音良いです。すっきり。ど真ん中にザッパさんの声。そしてなんつっても好きなのがトム・ファウラー氏のベース。私がこれまで音楽聴いて来た中でも屈指の素敵音質です。コシが有って低音ふくよか、どうか聞いてみて下さい。さー行くぞーと意気込みバンバンのキャミリオ・ブリローで始まって(ちょっとザ・バンド入ってる、「浣腸浣腸」と空耳入り)、サタデイ・ナイト・ライブ・クリスマスの実演入りライブでお馴染みの「わたしゃスライム」に。イエス!ファンキー。お待たせ!わうわうギターソロ。拍手!。3曲目は「ダーティ・ラブ」。リフは完全にヘビメタさん。演奏はまだメタってませぬが曲はヘビメタさんの大キャッチー曲。私も大好き。大体がマネして弾こうなどとゆうことが出来ませんザッパさんの曲だけどこれだったら形だけでもやれちゃうし。これ作っておいたおかげで後年、スティーブ・ヴァイさんがステージで八面六臂スタント出来ました。4.のヘフテーヘフテー。夜泣き疳の虫の歌はオクスリのせいですぐクビになっちゃったリッキー・ランセロッチさん。これがザッパ音楽だの壮絶インタープレイ登場。華麗なるヴァイオリン・ソロはジャン・リュック・ポンティ氏だ。それに続くギターソロ凄し。これまでの鬱憤晴らす弾きまくり。ザッパさん最速かもしれません。B面に移っても勢い誰も止められず全身の関節外れそうなゾンビ・ウルフ。最初は柔らかく入ってこの辺で全開する手口たるやお見事。どうやったら全くこんな曲作れるんだか。サラっと演奏するバンドにも呆れちゃいます。ギター・ソロになるとバックが落ち着いてじっくり聴かせる黄金パターンで堪能してください。緊張も頂点に達しましたのでここらでちょいとリラックスのお惚けスケベソング「ダイナモー・ハム」。いつの間にか73年のファンク・ミュージックに寄り添ってる。えらいこっちゃグルーヴ。そしてラスト。「モンタナ」。デンタルフロスの歌です。夢で見て糸ヨウジの歌を作らねばならぬと思ったつうことで。広大なる大地モンタナにはだーっと糸ようじ畑があって頭を垂れるほど生い茂っている。様を生き生きと活写しました。誰もこんな歌作らないもんで実際に全米歯科医師会が着目、デンタルフロスを使いましょうってラジオCMにザッパさんも登場したらしい。愛の歌です。デンタルフロスへの。だからー。面白くない訳がありません。こんな音楽やってるアルバムが。愛して愛して愛しちゃったのよ。(山)/お勧め!/120点 試聴はここで

FRANK ZAPPA/Apostrophe (')
cover・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*フランク・ザッパ大明神17作目、74年にリリースされました「アポストロフィ」です。前年の「オーバーナイト・センセーション」と双子アルバム。ほぼ同時期に録音されました。初のどうぞ皆様楽しんで聴いてください盤シリーズ。巷のPOPミュージックと違うことをやるヤツがいたっていいじゃないかつう姿勢でずっとやって来ましたからどかーんと大成功って訳には行かないのはまあ、当たり前。でも活動に支障が出だしちゃうととなるとこれはやばい。ならばいかにそのままを保ちつつ沢山の人が買う気を起こすレコードを作るか。これがテーマでした。これがザッパだとの自らヴォーカル大活躍で前作は正に「一夜にしてセンセーション」、売れに売れましてマザースからフランク・ザッパの名前が世界中に轟き二郎だ。勢いをそのままに出ました第2弾「アポストロフィ」。今度もサービス満点。突っ込み易いネタ満載だよ。まずは奇跡のシングル小ヒット「黄色い雪を食べないで」。嫌な予感がする(^0^)。黄色い雪。昔日本でも「オー・チンチン」とゆう歌が有りました。黄色いとはそれだよ。食べちゃ駄目だよ。老若男女誰でもわかるギャグでまずは入城してね。あ、エーゴだ。駅前留学するよりも爆笑ソングで英会話レスンした方が楽しい。作戦成功、最初はコズミック・デブリスがシングルだったんですけど、DJが面白がってかけたおかげでこちらもシングルに。チャート最高位86位に。うXこの歌が。爽快な朝です。プロモーションCMも作られたとな。さー準備はよろしいですかー行くぞーばかりに「アルフォンソ卿の朝のパンケーキ」からは脳天逆落としのジェットコースター・サウンドがいよいよ出発。ザッパ式ユニゾン魔術ご堪能あれ。クラクラするほどの場面転換が味わえます。本当の達人はやるぞーって感じでややこしいことしないのね。軽々とまあ。練習考えたら・・・寒気がします。そしてその最初のシングル「コズミック・デブリス」、宇宙の肥満リスをば。ラップ&低重心ファンクです。満を持しての夜泣きギターソロ。珍しやブルース・マナーで。妙なテープ逆回転宇宙ケイジャンの「エキセントリフガル・フォース」を挟んでクライマックス「アポ」。レフリーのドラム、ジム・ゴードン氏を真ん中に対決する巨獣ザッパと怪獣ジャック・ブルースちゃん。エレクトリック・レディランド・スタジオでのガチンコ勝負。ファズ・ベースが抑えこめばSGギターがわめくつう。ザッパさん、やりにくくてしゃあなかったって申してますけど、見てるこっちは最高です。セッションかくあるべし。どっちが目立つか、さー貴方の判定は。戦い終わって日が暮れる。映画のエンドロールの中、こんな曲が流れたらもうってな曲が次の「アンクル・リーマス」。マジに素敵な歌です。ザッパさん曲お風呂で鼻歌可能ベスト10に必ずしや入賞する。ジャンルは・・・わからぬわ。歌です。ラストは大作、「ブーツの中の臭い足」についての考察。「すっぱいぞう」だって。そうとう。めまいがしそうな臭いギターソロ。とゆう訳ですっかりレコードもCDも臭い付にして終演。結果、アルバム・チャート最高位10位。最大のヒットとなりました。祝。赤飯炊こう。(山)/お勧め!/120点 

フランク・ザッパ/ロクシー・アンド・エルスホエア
cover・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*ザッパ大明神の感謝もついにここまで到達。ロクシー・ライブ、74年9月リリースです。全ザッパ・アルバム、つうても家にあるものの中で最も好きです。あんこがピッチピチの鯛焼きのごとく、ああ、買って良かったって。ケチですから。嬉しいのなんのって。いくら聴いても飽きること無いから、安心していつでもかけることが出来るぞ。飽きちゃった人がいたら凄いな。これだけのアルバムですから、ザッパ名盤としてその名も轟き二郎、最初の一枚として選択する人も多いと聞きます。それがいいのか悪いのか。元来プログレ好きの方が聞いて断念とゆう話も。そうかもな。ありえーると頷く。だって黒いもん。黒いのが駄目だからプログレ聞いてるってこと多いかもしれませんから。もちろんその逆も有りです。ポップス好きの人が聞いたら・・・。うーむ。こんな楽しいアルバムだからもし何の因果か入手しちまったらとことん楽しんで貰いたいとは思うものの、障壁は高いかも。演ってる人々だって奇跡的な蜜月でここに集うって感じもあるから。ザッパさんが見つけてしまった音楽世界がこれで、それを実現するにはやろうと思う気持ち+実現できる資質+鬼のような猛特訓がメンバー全員にかせられ、とゆうことは聴く方にもそこまで付いて行く耳の特訓が必要で、それだけに捕まえた時の喜びは大きく。部活動みたいだな(^0^)。しかしそんなに難しいかなとも一方では思い。先入観ってやつが一番の障壁かもしれませぬ。こっち側の希望をそうそう聞いてくれるザッパさんでは無し。対決だ。この時、状況は最高でした。客の暴行で大怪我した最悪の状況から一転、自らの歌主人公のアルバム2枚がチャートにも入る大ヒット、それを伴ってのツアーの模様です。でもそこから既に違うことを画策してるのがザッパ氏のザッパ氏たる所以。売れたからみんなで盛り上がろうなどとは毛とも思わず、逆にこれで好き勝手出来るぞーとファイト満々だ。ダブル・ドラム!ラルフ・ハンフリー氏白&チェスター・トンプソン氏黒連合軍。明らかなノリの違いが生み出すグルーヴ。直毛ロングと天然パーマ・ミジンコ鞭毛頭の絡み合いの様相。とくにチェスター氏のプレイは・・・どんなにややこしいことしてもタメが効いてる、こりゃやっぱ黒いドラマーならでは。ビートが硬直しないぞ生きてるぞでうっとりします。その命吹き込み人の手腕を買われて、この後プログレ・バーナード・パーディさんとして大もてに。ジェネシス「セカンズ・アウト」でのドカーン演奏を聴かれた方も多いかと。そのようなプログレ盤では逆にそんな風にファンキーだから嫌いって話もあるけど、それならそこで終わり。仕方無し。そしてベースのトム・ファウラー氏。ザッパ・バンド史上一番好きなベーシストです。件のヒット2作でも大活躍、ああふくよかな低音、腰があります、ベースならこうゆう音が出したいって理想な。それに痩身テコテコテコテコ木琴嬢、ルース嬢が加わってのリズム・セクション。合わせるのは当たり前、そこから先のズレを楽しんでダンスしてます。豪華ラッパ隊。彩り役目くらいじゃ納まるなずもの無し。ある時はリズムに同化しある時は俺が吹くのだと嵐の使者となりの。歌はすっかり自信たっぷりの御大自らと黒のダイノマイト、ナポレオンさんとデュークさんの3人。他・・・他なんていえねえけど、油断することなど決して許されない重要な役目をそれぞれ負ったメンバーどもが、「緊縛ペンギン・ボイ〜〜ン」から始める演奏、最もポップ(!)なヴィレッジ・オブ・ザ・サンからの雪崩落としをどうぞ。POPって言いましても全て3つほど外す魂胆ありだけんども。ほのぼのしてます。ほのぼのから突如始まるワーナー・ブラザース・アニメ・プレイ。先に難しいのかなと書いたのはこの辺で、リズム・チェンジやらキメやら突然のストップやら、こうゆうのはけっこう知らぬ内に楽しんでました子供の頃に。虚心坦懐に音に浸らば、あの爽快感がどわっと。実際に演るのはそりゃえらいことすが、耳で参加、演れる快感と来たらこれはもう。問題はラストのビーバップ・タンゴ。どこがタンゴやのこれは、果てしなきダンス・コンテストの中継を交えつつ、そんな耳の参加もなかなか許してくれない壁でそそり立つ。それがまた嬉しくて。って困ったもんだわ。見たいこの場面。見たいが見ないままで生きていきたい。とか、どうすりゃいいんだ。書くことなど出来ないから音楽だぞ。聴けばよろしい。聴きます。
大明神のギター・プレイ。両手を顔の前でクロスして・・・・変身の模様。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

フランク・ザッパ/One Size Fits All
cover・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*フランク・ザッパ大明神1975年発表の
「万物同サイズの法則」。
です。最強のバンド、通称ヘルシンキ・マザースの74年の輝かしき成果をぱんぱんに詰め込んだアルバムだ。
とにかく御大元気、嬉しそう。どんなことでも答えてくれるメンツの中で暴れて、ややこしいことから粗野なことやらギャグやら思う存分やりつくしました。そしてこの盤のテーマは「ぼいーん」。ぼいーんぼいーんって、ボイーンな音楽だぞ。
それではそうの栄光のメンバーを僭越ながらご紹介。

まずはリズム・セクションから

ドラムスのチェスター・トンプソン氏

・・・黒い弾丸。長ーい腕。4m先のタムタムでも届きそう。ずらりと並べたそれを片っ端からぶっ叩き、手首はしなやか、バットがしなって球ははるか遠くタケナカ工務店の看板直撃です。人はそれをグルーヴィと呼ぶ。

ルース・アンダーウッド嬢
・・・各種パーカッション担当。夫君のイアン氏はザッパ氏との仕事に疲れ切って脱退。その後もバンドに残って八面六臂の大活躍。実はこのマザースのバンマスはこの時彼女であった模様です。

トム・ファウラー氏
・・・これがベースだの音を出すベーシスト。これがベースだのフレーズを弾く。この2つのことをほんとに出来る人は世界にそうはおりません。バンドのノリと空気の相当な割合を占めるパートですけん、いるいないでは大違いだ。

ジョージ・デューク氏
・・・デューク・エリントン伯爵のコンサートでピアノに開眼。ジャン・リュック・ポンティ氏と演奏したくて手紙をストーカーのように出し続けの。念願かなって、そのついでに会っちゃったのがプロデューサーだったザッパ氏。フロー&エディ・マザースで加入。ジャズがやりたくて一旦脱退。入ったバンドがキャノンボール・アダレイ氏のバンド。アダレイ氏が天国にツアーに行ってしまい舞い戻って来ました。ニコニコしているザッパさん、「歌なんか歌ったらいいかもよー、いい声してるしー。それにこんなおもちゃ手に入れちゃった。」とシンセを見せびらかしたら、見事に術中にはまっちゃってもう夢中に。いつのまにか歌も歌うことになり、ハナの目玉曲1.「インカ・ローズ」で見事なる歌唱を。さすがザッパ師、才を見抜く。うまいぞーーー歌。この曲どっか、とんねるずな雰囲気あり。ぼいーん。中盤御大ギターソロから一転ライブ音源にフラッシュバック。その空気の入れ替わりで瞳孔が開く。

ナポレオン・マーフィ・ブロック氏
・・・メイン・ボーカルとサックス担当。黄金の声を持つ男。5.「フロータイン・ポーゲン」!とにかくヘルシンキ・マザースは音色が素晴らしく。たまらん。

ブラッドショット・ローリンレッド氏
・・・この名は世を欺く仮の名前で正体はキャプテン・ビーフハート氏。ザッパ師とはケンカしてもケンカしてもつるみあう永遠の悪友さん同士。7.サン・ヴァニーノでハモニカご披露。濃いー。

ジョニー・ギター・ワトソン氏
・・・己の道を突き進む伊達男ブルースマン。ちょーんちょーん空を飛ぶギターをヤニ声ヴォーカル。それどころか全ての楽器を弾きこなして手前の音楽をモノにします。たまたまこのアルバム録音時スタジオにおって、知り合いだったとゆうデューク氏の誘いで7.サンヴァディーノと8.アンディで参加。類は友を呼ぶ。ザッパ師三顧の礼で迎え、えらいこっちゃの存在感でそこだけまたまた空気が変わる。7.ではコーラスで。アンディの歌です。ラストの空一杯に花火クライマックスで一際大きな「たまやー」を。

ザッパ師のルーツ、R&Bドゥーワップ、現代音楽、ゴジラが分離せず、渾然一体となる奇跡の瞬間がここに。キッスみたいなハードロックもあるよ。人がやる音楽てのはこうゆうものです。

こんな素晴らしいヘルシンキ・マザース。永遠なれと誰もが願うも、ルースさんの脱退でちりじりばらばらに。
短かっただけに強烈なインパクト(いつもだけど)、私も一番好き。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

Frank Zappa & Captain Beefheart/Bongo Fury
cover・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
**史上最強の同級生と言わば
稲中卓球部の前野と井沢、
東宝中学のゴジラとキングギドラ
そして
クモカンガ県立高等学校の
フランク・ザッパとキャプテン・ビーフハートこと
ドン・ヴァン・ヴリート両氏であります。
お互いふざけ合うにはまことに仲良し、元気で泥まみれだったのはいいけれど1970年キャプテンの2枚のアルバムでまともに仕事をしたのが運のつき、やれお前の口は臭い、お前のヒゲが気に喰わない、スパゲティを喰う時に音を立てるな、日本そばは飲めなどとゆう様々な理由でケンカ別れしちゃったの。仲良しなのに。4年の月日が流れました。キャプテンは遭難して牛心荘の家賃は払えないは牛肉は喰えないは、とても貧乏して、意を決してザッパ君にお電話を。
「元気かよー。俺か俺はもうバリバリだぜ。ぎゃはは。」
そのギャハハの声色に親友の危機を察したザッパ君、
「良かったらちょっと一緒にリハしないか。遊ぼうぜ。」
「忙しくてよー、うーん、困ったな。行けるかどうかわかんねえけど・・・電車賃貸して。現金書留で。」
飛んでやってきました船長、かつて一緒にやった曲「ヒモのウイリー」を歌ってみました。
まるで歌えません。忘れてしまっていたのです。
「こりゃダメだ。」といかりや長介さんの顔になったザッパさん。
その表情を見た船長、やばいと感じ、
「いやー、昨日冷凍庫のマクバーガー、凍ったまま喰っちゃってね。調子悪いんだ。また来るわ。今日はご苦労ご苦労。」
家に帰って猛練習。電話しました。
「いやー、忙しくて困ってるんだけど、また遊んでやってもいいよ。電車賃、送って。」
今度は上手く歌えたんだよ。
そうなるとザッパさん、覚悟を決めました。おそらくこれでコイツとは最後の共演、喰いの、いや悔いの残らぬものにせねば。
あの奇跡のようなメンツ大集合のロクシー・マザースは崩壊してました。ほうかい。
アイドル、打楽器鳴り物担当のルース・アンダーウッド嬢が辞めて夫君の元に帰っちゃったら、一緒に黒い弾丸ドラマー、チェスタ・トンプソン氏もどっか行っちゃった。
永遠の拷問男船長と演るには新メンバーを集めねば。
若きドラマーがやって来た。その名も
テリー・ボッジオ。
裸一貫ドラムと格闘する男。
キャプテンはスライド・ギターが好きよ、ってんで担当のデニー・ウォーリーちゃん。
そして辞めないでくれたナポレオン・マーフィー・ブロック、ジョージ・デューク、トム・ファウラー”倫悦のベース音男”、ラッパちゃんブルース・ファウラー氏ら怪獣総進撃。
音楽はアルバムのタイトル通り。
「でぶらかたぶら」で「キャロライナ・ハードコア・エクシタシー」で「角刈りのサム」で「ハリウッドのオカマ野郎」なやつ。
船長が体重100トンのヒキガエルがガマの油出してる時のような声でがなりポエムし
ザッパ大明神はSGで雷さんソロをイナズマ・レッグ・ラリアートし、いつもの低音で歌い、トムとジェリー主演の怪獣映画お楽しみ下さい。この二人の耳には音楽はこんな風に聴こえているんです。
そんでまあ、なんだこりゃ、うげ、苦しい、かなわん
と感じてしまった方も、32分59秒耐えてちょーだい。
そこで全ロック・ファン至福の瞬間訪れり。
「完璧なシングル」
”マフィン・マン”の登場だ。
”ダーティ・ラブ”と並ぶ、2大フラン・ザッパ・メタル・ソングだぜ。

「誰かさんはカップケーキが好きだって言うけど、俺はマフィンが好きだー」

ガアル、ちょっと君、思い返してご覧さい 彼は男でありました
しかしながらヤツはマフィン
まるで正体不明なくせに、あんたが見つけるまで周囲をうろつきます

ガアル、ちょっと君、思い返してご覧さい 彼は男でありました
しかしながらヤツはパフぃん

ヤツが深夜大活躍した結果の次第は、誰も大騒ぎなんかすることなくシーン


この後、これぞゴジラの吐く熱波アトミックのようなギター・ソロが鳴り渡ります。
聞かねばねばねばねばねばねば、ねばねばねばねば。
あまりにかっこよかったので、うちらのバンドでカバーさせてもろた。
リフは簡単だったけど、あっしのソロは屁にもならず。しかし、幸せでした。
頭の中では御大のSGの音が鳴っていたんだよ。(山)
/お勧め!/150点 

フランク・ザッパ/ズート・アローズ 
cover・・・
ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
**秋です。どうやら秋バテってやつになってしまったようで、体調ガタガタ、お腹は徹底的に壊す葉、くしゃみは止まらない葉、果ては親知らず周辺の歯茎に菌が侵入、顔の形が変わるほど腫れて、痛いのなんの。たまらず医者に行って、もう少し遅かったら入院でございます、てか。たまりません。ギリギリで回避は悪運か。今年はどうも真の厄年なようで。
そんな厄を吹き飛ばしてくれー。雑葉神宮詣でだ。
しばらく参拝しないでごめんなさい。秋まで待ってたの。
1976年10月に開闢した

ズート・アローズ

です。70’sに入ってから全開で驀進して来た大明神様。黒のロクシー・マザースと来て、大怪獣ビーフハート船長とのクライマックス対決と来て、さすがに静かに秋が来襲。メンバーが一人去り二人去り。寂しいよう。
そんな時、76年2月に日の本の国やって来てくれて、11月にこのアルバムを。
2.に収録のブラック・ナプキンは2月3日の大阪厚生年金での演奏です。ありがたやー。
懺悔します。最近です、この盤のありがたさを実感したのは。なんつっても地味。ほとんど残ってくれたテリー・ボッジオちゃんとお坊さんと小僧さんの対話のように作られておる。師匠の歌は囁くように。ぞわっと。あのど派手な時期と続けて聞きますと、むむむう。
しかし人の一生、何だか知らんが静かになることもあるもんだ。理由も無しに。さすがのハードコアテンションエクスタシーなザッパ氏もそれだけは回避出来ぬと妙な安心感が。静かになった時は逆らわず、それに相相応しく放てばいいのかっ。そんな時も一生の掛け替えの無い一瞬だし。
思えばFZのベース・プレイがこないに堪能できる盤は他に無し。
ブレークすらば、あとはもう。こちらも座禅組んでありがたくお話を聴くのみ。
「父ちゃんは止まらない」。なるほど、父ちゃんは止まらないのですね。
「ずうっと洗うの」ずっと洗うのですね。
ザッパ師匠のギターはそれで無くとも何と申しますか、般若心経を耳で読んでるような、達人毛筆家がスラスラスラっとその文言を行書で書いてる様を耳で見てるようなそんな趣がいつもあります。出来ればいつまでも浸っていたく。
多分それは師匠があちらの光景を生きながら見たからです。酒池肉林込みで。
参ってる時に後ろから支えてくれます。
「待つのだ。お前の背中にこの虹を置いてあげよう。時が全てを解き放つ。光はすぐ頭上にあり。」
ありがたやー。
豪腕俳句でお返しします

秋深し乱れず落ち葉をかき集めイモを焼いてやっておくんなまし掻き毟りギブソンSGライトハンド奏法
(山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

フランク・ザッパ/Zappa in New York 
cover・・・
ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*ヒア・ウイ・カーム、クリスマス。
今宵聖夜にお届けしますはイリノイの浣腸強盗七面鳥、
フラーンク・ザッパ!
恒例となりましたハロウイーン→クリスマス月間コンサート、1977年、サタデイ・ナイト・ライブSNL・バンド、

ラーイブ(雷舞)・イン・ニュー・ヨーク!!

お届けしますはあなたのあなたのドン・パートfromSNL。
ザッパ・マザース史上タテ40mよこ9kmの最もサイズがでかいメーンツ。
メンバーをご紹介しましょう。
私ったらオカマじゃあーりませんゲイです、でもほんとはどうでしょう、後にけつこんしましたの若き裸ドラマー、
テリー・ボーーーッジオ。
歌っていただきましょう「パンキーの鞭」。お届けしますはドン・パールト。
”このソーングたるやテリーちゃんが日本に参りました時に手にした一冊の雑誌、その名も「音楽専科」、パッと開いたら出てきたフルサイズ1ページの
パーンキー・メドウズ、リード・ギタリスト、バンド・コールド・エーンジェール。あら素敵なんて素敵なくちびーる。歌いたいな親方歌いたいな親方”
♪パンキー、パンキー、僕に唇ちょうだいな。お尻もとおってもすてき、髪だってぴっかぴか、歯だってキラあり。僕は噂を聞きました。かれったらジェフ・ベックよりうふふだってさ。いっときますけんども僕は芸ではあーりません♪

あーりがとうございます。熱演あーりがと。
おうっと、人の良い黒い兄さん、レイ・ホワイト氏登場。これからもずっとお友だち。ニコニコしてて隙っ歯よ。
うわっと、出ました厚顔の、いや、睾丸の、ちがーう、紅顔の美少年、
エディ・ジョブソンちゃん。
なんとなくクリスタルなヴァーイオリン小脇に登場こわきえん。この複雑怪奇くんずほぐれつに余裕で付いて行き実力を天下に表明したや。
でね、ぽよぽよぽよーんフレット無視ベースは大人しそうですパトリック・オハーン君。
ニュー・ユークといやあ俺たちのシマだぜブレッカー兄弟。
サタデイ・ナイト・ライブ・バンドといやあ俺だぜ、ルー・マローウニ!
ご一緒にトム・マローン。
ご主人は?ご主人は?嫌だと逃げたのね。私は逃げられません、また来てしまいました、懲りない64ビート木琴ウーマン
ルース・アンダーウッド女史に拍手!

そーんな酒池肉林豪華絢爛驚天動地A定食なメンバでおおくりするは
「おぱいとビール」発泡酒で無し
「ソーファ」ふっかふか
「大足のエマ」16文+16文=32文ロケット砲
「拷問は果てし無く続く」ギブソンSGは果てし無く続く
「私はスライム」軟体さん
「ハニハニ、へい、僕みたいな男って好き?」
「イリノーイの浣腸強盗、出没ニュース登場」うxこ、うxこ、とか女の子の前で言って嫌がってるのをさらに見て、面白がってますます言います、こん人は。小学生か。
などなど、果てし無く続くザッパ大明神のクリスマス・プレゼントいかが?
途轍もなく精微で、計算し尽してるのですか、それとも頭に浮かんだものドババババって出して無理やりやらせるとですか?
全員大変だったんです。ユニゾンですぞん。間違えれば赤っ恥ですわ。それで親方が歌ってるのが「xxこ」とかですわ、
とことん愛してなきゃ出来ません。長いこと所属出来ません。例えればビッグ・ダブル・ベーコン・マフィン・ハンバーガー注文したら表面のバンズに唐草文様一万個書いてあったかのようです。食べますか?

そうだ
これこそ極め付け
「ブラック・ページ#2」
よりによってフル・コピーしたヤツがスティーヴ・ヴァイさん。手土産にその楽譜と手練をご披露して後に大明神と合体。
東大一直線より難関です。

一番凄いのは
よりによってクリスマスにパラディアムに終結した大観衆。デイトで行ったのだろうか?
見た後、深く結ばれて幸せに暮らすか、ケツ蹴っ飛ばされてフられるかどっちかでしょう。
(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

フランク・ザッパ/Studio Tan
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ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*レコードを聴いた時、
感じることと言えば
「最高!」、もしくは、「最低!」って最上級の賛辞が有って、そうでなければ「まあまあ」。
「まあまあ」にも「全体的にまあまあ」ってのと「何曲かはバチハマリ、でも他のはぐへ。」てのはかなり違うと思います。
それとは別に
「わからない」ってのもある。音楽がわからないってのは一体どうゆうことか?何をしてるかわからない?
何にも感じない?いつづれにしよこんなに悲しいことは無し。
「気持ち悪い」ってのも有って。これはかなり高得点。わからないって言われるよりやってる方はこう言われた方が嬉しいだろな。少なくとも人心をかき乱したから。

「わからない」と「気持ち悪い」を世間で一手に引き受けてるのがフランク・ヴィンセント・ザッパおじさん。
両方ともそれでは全く売れるわきゃあ無いんすけど、その度合いが半端で無く、しかも徹底的に遣り通しましたんで
中には「わからないけど気持ちいい」or「気持ち悪いとこが気持ちいい」なんて輩が増殖し、勝ったぜ。
当然レコード会社とも揉めます。音楽人生中、会社から褒められたのは1回だけ、後は戦いの歴史のみ。
この1978年9月に出ました

スタジオ・タン〜スタジオ焼け

てば、その揉め最高潮、最初は76年に4枚組箱モノで出そうとした中の一枚。今でこそボックス・セットは有り有りだけんども
当時は4枚モノってば、いくらになっちゃうだろ。6000円くらいか。それじゃ売りにくくてしょうがない。
買いにくいし。って、あの素晴らしい会社ワーナーでもしり込みするのはわからんでも無いす。
あーだこーだしてるうちに2年。いよいよ痺れを切らして勝手に出しちゃった。バラ売りで。
怒りました、ザッパ師。でもCD時代になって許したよ。出たものはそれで歴史となったもん。

ロクシー・マザースの時の音源をそれこそスタジオ焼けするほど、スタジオに篭ってぐつぐつ煮込んだものです。
まずは20分33秒の「グレゴリー・ペッカリーの大冒険」。
くんずほぐれつする音と語りの物語されて、いやー「わからない」。英語だし。訳を読んでもわからない。凄い具体的な話なんすがわからない。
フロー&エディ・マザースの時と同じです。アメリカのTVの1日分を20分間でハイパースピードで見てるような・・・
ギャグを聞いて他の人は大笑いしてるのに、自分だけ何故?って感覚だす。でももしかしてこれは他の人もみんな何故?って顔してるかも。
中にはわからないのに顔だけ笑ってる人もいるかもしれぬ。
それって裸の王様じゃん。でもその裸姿の筋肉が尋常じゃなくモリモリなんで困っちゃう。
はい、わかりません。浄瑠璃くらいわかりません。気持ちいいです。

「改訂版ギターと予算不足のオーケストラのための音楽」
ザッパ師匠がナイロン生ギターを弾く。全部FZ音階のFZリズムのFZハーモニーの音楽です。そうじゃないのは無いんだけど。
はい”わからないけどきもちいい”部門優勝。ただしインストなんで浴びればそれでいいよ。何を唄ってるか悩みません。

「海へ行こうよ」
突如始まる物凄くわかるPOPチューンす。歌だってもう”海へ行って楽しく過ごそうよ”ってまんま。
だからと言って全米1位なんかには絶対なりそうもねえの。それは気持ち悪いから。
気持ち悪くてたまらなく気持ちいい部門優勝。

「RNDZL」
タイトルで悩むとそれだけで一生分の時間費やすから止めます。インストなのです、RNDZLって。
記号ですから勝負は音だけに絞られる。
阿呆がとりえの男子、あり余るエネルギーをこの超絶な音嵐にぶち込む、正しい使用法。
ルース・アンダーウッドと申す豪女がどうしたら間違えないでこれを出来るのかって音を木琴で叩き込みの
大明神の大ギター・ソロ。
それだけで幸せになる。

いつだったんだろ、幸せになったんは?何か知らないけどいつのまにか突然絶対0度から100度になってました。

まず聴く気になっての、我慢しての、あげく・・・何で我慢せにゃならんのか?????

音楽だから理屈でわかるってもんじゃなく、感覚把握だから、、どうでもいいんならどうでもいいけど
無いと困ります。そりゃもうかなり相当困る。

お願いします。何をだ。

そう言えばうちに有るMSI版CDの解説もわかるようでさっぱしわからないって。
想像を絶するようなエネルギー対決であります。
(山)
/お勧め!/150点 試聴はこちらで

フランク・ザッパ/Sleep Dirt
cover・・・
ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*6ヶ月ぶりの雑葉大明神詣です。あまりにも行かないと罰が当たってしもうで。
時は過ぎ行く大転換年1979年になりました。
この年、大明神のレコードの数ったらえりゃあことになる。
第一弾がこの

スリープ・ダート

「目やに」って意味だそうです。で、このジャケか。こんなでかいのあるかい。
元々”ラザー”とゆう三枚組超大作で出そうとしたものの中の1枚で、レコード会社のワーナー及びマネージャーと揉めて勝手にジャケ付けられ
て売られてしまったとゆう悲しい。日本盤LPも出なかったそうです。
しかし己の歴史は歴史、再び手を加えてCD化されました。何かオマケみたいな印象有り有りだなあ。

しかし、この盤は強烈です。何しろ1曲目として
フィルシー・ハビッツが入っている。
プログレとして最高峰、こんなカッコいい曲ありかよーと絶叫したくなる。
ちんとんかんな例えでいやあキング・クリムゾンの”太陽と戦慄パート2”や”レッド”を聴いた時と同じ戦慄が体中を駆け巡る。
あまりにもカッコいいんで、自分たちのライブの時、登場曲として流してしまいました。
これが大失敗。
そりゃカッコいい登場にはなりますが、その後、わしらのへにゃな演奏だもん。やる前に完全に負けてしもた苦い思い出。
それでも凄いもんは凄い。
他の方に何か有ってザッパさん聴いて頂く時は、イの一番にこの曲にしてます。はい。大インストなり。

なお、ユー・チューブに映像付曲が存在しました。
これが蛇がネズミを食べるってとんでもない映像。やめてくで。俺はネズミ年だよ。何が嫌いって蛇が一番嫌い。
小学生の頃、自転車乗ってて何の因果か、前方に蛇が寝そべり。そしてどうゆう訳かそれが前輪のスポークをくねくねせり上がって来た
つう恐怖の経験が有ります。
どうゆう了見でこんな映像付けたかしらんが、確実にそれだけで嫌いになる人おる。
それは悪意です。許さん。しかし曲は強烈。リンク開いたら速やかにスクロールして、下で聞いて下さい。
って、蛇が大好きな人もおるよな。そうゆう方には最高の映像なのか。
蛇だってゴハン食べるし、それは生餌だからなあ。理解は出来るけど・・・やっぱ自分が喰われてるみたいで。
嫌だーーーーー。

で、続く各曲、
大転換でブロードウェイ・ミュージカルみたいな曲が流れたと思ったらほんとにザッパ師がそのために作った曲だそうです。
その名も「ハンチェントット」。意味不明。千人のキャスト、脚本、衣装まで用意したものの頓挫したんだって。
むー、無謀だ。
オリジナルLPではこれまたインストだったそうすが、CD化で歌が加えられてます。歌手は謎の女性タナ・ハリスさん。
ちょっとヴィヨーク嬢に似てるか。
思いっきり感情込めて唄うは、歌詞を書くのもはばかれる大スケベ歌詞。よく唄ったものだ。
で、何でザッパ師の盤でこんなまともなスロー・ジャズが流れてるのかと思ってると案の定えらいこっちゃくんずほぐれつの展開に。
これは絶対に他の方に、初めて聴いていただく曲ではありません。逃げます。

そして忘れじのナンバーがもう一つ。
ラストの2曲

「えーふ」とゆう凶悪な師の声に呼ばれて出るは、滅多に弾かない生ギターによるインスト。
「冬のソナタ」かあなたかってくらい美しい曲です。これが”目やに”とゆうタイトル曲。意味不明。
続くラストは、故障したロボコップが家路につくような関節外し展開。
これまた弾き終わったらバラバラになってしまうように生ギターを弾きの、川のせせらぎを現す。
そして大海になだれ込み渦を巻き万物流転の様相に、嵐のエレキ・ソロが攻めてくる。
狂い絡みのテリー・ボジオ氏、パトリック・オハーン氏攻めてくる。
唖然。
こいつら人間じゃねえ。

大明神です。

願わくは七福神であられますように。
(山)
/お勧め!/180点 試聴はこちらで

フランク・ザッパ/シーク・ヤブ−ティ
・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
大人の日通過ー。本来は今日では無かったのか?
その日に大人にならされるっつうのをそもそも無理やりキチンと強制的に決めるのが大人の日で、
それをテキトーに連休になるようにするってーのからしてグダグダ。
何もガキの都合に合わせるこたぁ無い。って、大人の都合でうまいこと休みたいだけか?大人も今やグダグダ。

フランク・ザッパ大明神。

物凄い大人の人です。あまりに大人なんで眩しくて。
20歳以上立ち入り禁止の音楽をやってた。
こっそり10代に”ジョーのガレージ”聞いちゃってハハハマったもののこれはこれ以上はイケないことなんじゃ無いかと進まず。
2枚目を買ったのは15年後です、
何と。それがこの

シーク・ヤブーティ

1979年3月3日雛祭りの日リリース。
CD輸入盤で。聴いて口アングリーだったのはゆうまでも有りません。
それで、あかんこれはもう駄目となったのなら、
「ふーん、そう。ザッパってこうなんだ。」と不遜にも呼び捨てにして大人の反応でそれで終わりだったんすが、
完全にハマってしまった。いけません。目の前には10億枚の作品が有るかもしれんのに。
それがどう間違っていたか、その時期は今の商売始めたばっかの時で超繁忙、そして生涯何度も有りません大儲けの時期。
買えたんだ、CDが。
これはやっぱ神の思し召し。気が狂ったように買い進めたとさ。行くところまで。

何にそんなにハマったか?
全部。
最終的に。はモチロン。それじゃあ話が進まぬわ。
最初の最初の取っ掛かりは”ラット・トマーゴ”そして”ザ・シーク・ヤブーティ・タンゴ”の2大ギターインストです。
風速40mの嵐で脳みそを引っ掻き回されました。
そしてそのザッパ師のギターにハマってしもうたら、もう一巻の終わり。後は全てOKだぜ。

長年の友、そして敵のワーナーと決別して、CBSと契約しての第一弾アルバムです。
意外も意外だった。アメリカの良心だったワーナーと揉めたってのもどうしても今でも理解出来んのですけど、
移った先がCBSってのも。よく契約したなー。これは長ーく売れますカタログ商品を作ってくれると会社は判断したか?
他にアメリカの良心と言えばA&Mだけど・・・合わないわなヤッパザッパ。
そこをCBS入りしちゃったってさすが大明神。大技逆転です。まるで侍ジャイアンツです。
ご挨拶も忘れず。
早速CBSの棟梁、ボブのディランさんイジってまんねん。最初が肝心、こうゆうこと平気でやるよと演っとかなければ。
先のA&Mと言えば、1曲目は、その稼ぎ頭ピーター・フランプトンちゃんイジって。
ザッパさん、ピーちゃんお気に入りだったと見えてこれからもやたら時におりイジる。いい仔なんだからイジメないでー。
ニュー・ウエイヴにも容赦はしません。ディーヴォ標的多分。
そしてもちろんデイスコにも。タイトルはKC&ザ・サンシャイン・バンドの”シェイク・ユア・ブーティ”をモジって
”シーク”。シークといやあアラビアの怪人。ブッチャーとコンビだった何が強いんだかさっぱしわからなかったおじさんプロレスラーだよ。
言っときますが、ザッパ師がイジるのは反面けっこう好きだったりする人ばっかです。
中学生だから好きな子をいじめるんだ、これが。あはは。だからファンの方怒らないで聴いてね。
その結果、アルバムは全米最高位22位獲得です。
シングルも2枚リリースした。
1974年の「黄色い雪は食べるなよ」以来5年ぶりです。
カット出来る曲がかなり有ったってのも心機一転何かが起こり始めた証拠で。
マジでいい歌メロディの曲を書くようになったんです。

70’sアメリカンPOP音楽の総決算シリーズの始まり。
アナログ技術の熟成完成、すっかり手の内に入れた機材での大仕事。
沢山の凄腕ミュージシャンを擁してのリハーサルにもギャラを払います、経費かかります、んなら
そのライブの音を元にレコードも作っちゃおう作戦の開始でも有り、
来るべき80’sの開始の盤でも有ります
シーク・ヤブーティ。

シングルとなった2曲の解釈はまた次の機会に。
なんせその歌詞、大河エロど変態ドラマで、一朝一夕に何とか出来るもんでねえもん。
(山)
/お勧め!/200点 試聴はこちらで

フランク・ザッパ/ジョーのガレージ
cover・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
*昨日は我が国の誇る鉄女さんでしたから、
対抗する男子としてはこの方しかおりません。
男子として生まれ、もし音才能を溢れんばかり持ち、思う存分好きにやったらこうなりますの鑑、

フランク・ザッパ大明神

永遠の中学2年生菩薩。わざと人が眉ひそめることやって喜んだり、
尻出したり、xんこんんことか叫んで学校の廊下駆け回ったり、しょーもないことを徹底的にやるんです。
それが生きる生き甲斐だ。
そんなザッパさんがもっとも暴れまわったのが1979年。何と1年に5枚もアルバム・リリースした。
本人曰く「好きで好きでやって出来ちゃった結果。楽しむヤツは楽しんでくれ。俺は聴いて楽しい。」
その中でも「シーク・ヤ・ブーティ」とこの

ジョーのガレージ

は正真正銘79年作。(他のは発売ずれこみ)、
LPでは2回に分けて9月と11月に出ました。

私のもっとも好きなザッパ師の盤です。

何しろLP時代に師のアルバムを買ったのは、これだけ。
ハマった。
しかしこれ一枚にハマった期間15年超。次に進んだのはCD時代になってからってば。
濃いよ。
評判に聴く、難解の神様の噂聞いてビビって買ったんです。
そしたら出てきたは・・・・・・

あー、良かった。お友達だ。

超技巧は技巧でも、仲良しになってくれって言ってくれてありがたや仲良しに無事なれた。

”シーク”が80’sに向けての表明なら、
”ジョー”は、最高だった70’sに落とし前つけたアルバムです。

師、ヒット・チャートになんかまるで関心が無いと思ってたら、もしかしたら大好きだったんじゃないか?
TVが大好きだったそうだから、それを通じてかもしれませぬけど。
覚悟して大感謝対峙したこのアルバム、他の盤と趣、空気が違います。
特に第一幕。
歌詞はいつもの通りお尻ペンペンだけど、メロディの時代70’s、ザッパ師だってこんなポップ出来るのだ。
しかも尋常じゃ無くウルトラで。

題材は、政府により音楽が禁止となった世界での、とにかく音楽馬鹿のジョーの物語。ジョーとその仲間の物語。
中央監視官つう官憲に迫害の嵐を受ける。

音楽が禁止?そんなバカな。何の為に?

今、それが洒落じゃ無くなってます。

何しろザッパ師が、これは食い物だって言ってこよなく愛してたタバコがこんな迫害を受けようとは。
つか、ここまで迫害を受けようとは・・だな。
選挙対策、スポンサーへのおべっか、誰か有力者がとにかくタバコ嫌いでこうなってるとしか思えん。
それより労働環境の方がよっぽど人類に有害で、「あなたにとって脳卒中の危険性を高めます。」
何なら空港の税関に「この国で生きることはあなたの命を縮める可能性が有ります。」って書くか。
ちょうどサミットやってるし、ちょうどいいじゃん。
そりゃヘヴィメタ嫌いの人の耳元で一日中、どメタル聴かせるのと同じで、人の迷惑顧みず、すっぱすっぱやるのはいかん。
モノは程度問題。毒であれ何であれ選択はそれこそ・・好きでしょお役人この言葉、”自己責任”じゃねえのか。

ほっといてくれ

その前にやることをちゃんとやれ。

迫害されればされるほど、人は愛するものをより愛することになります。

金持の中には人が不幸になることで自分は幸福になれると信じてる輩おり。
市場原理です。ゼロサム・ゲーム。賭博のルール。
私らが支払った余分なガソリン代は、誰かそうゆうやつらのポッポの中に移動する。
タバコ?とんでもない。そんな金持でも貧乏人でも同じ値段で楽しむことが出来るもんなんか許せるものか。
俺たちだけが楽しむものにしてやる。
で、
一箱1000円工作。
800円はヤツラのポッポの中に。

そして音楽!
これこそ金持でも貧乏人でも同じ値段で楽しめちゃうものの王様。
金をいくら出しても出しても、いい音楽は作れるとは限らないし、聴けるとも限らない。
許すまじ。
となっても不思議ではない。青少年の精神に重大な害悪を撒き散らす。

「このアルバムには貴方の心に重大な影響を及ぼす可能性が有ります。」

それが、ジョーのガレージ。

拘束されて洗脳されてすべてを奪われたジョーが、それでも心で弾くギター・ソロが入ってます。

イースターのスイカ

私が今まで聴いた中で一番美しいギター・インスト。
あまりにも惚れて、バンドやってた時、演奏させて貰った。俺みたいな半端なやつでも弾いていいって言ってくれたような気がしたから。
忘れもしない新宿のライヴハウス。突如襲った豪雨で、客はほとんど去り、
雨宿りのサラリーマン三人の前でやった。
空想のライブみたいに。

そしてラストは、
あろうことか、音楽を弾圧した中央監視官が音楽を独り占めして、どんちゃん騒ぎをしてるっつう終幕。

きっつーい洒落。
それがまた実に楽しい曲で。

世界に一枚しかないレア・ヴィニールを三百万円で入手して、豪華ステレオで聴けばこんな気持ちになれるかってもんだ。

それを数千円で聴いてやっちまえ。
(山)
/お勧め!/250点 試聴はこちらで

フランク・ザッパ/黙ってギターを弾いてくれ
cover・・・ZAPPA'S MUSIC。 曲目等詳細
全106分52秒。

LP3枚分

CDでは最初は2枚、今は3枚。

全部ギター。

ぜんぶギタア。

全部ギター・ソロだけのアルバムです。

やっちまったのは

フランク・ザッパ大明神。

数多有るライブ音源の中から、自身のギター・ソロ部分だけを抜き出して丸ごとアルバムにしたよ。
あ、もちろんバックも付いてます。裸のギターだけだったらそりゃとんでもねえけど・・そこまではしない。
当初はこんなもん誰が買うんだと、通信販売だけで売ったとな。それが買うヤツ多数。
なら正式に出しちまおうとこの前代未聞の盤が世に誕生す。

全20ギター・ソロ。

”豚空”やら”カルロス・サンターナの秘密のコード進行ヴァリエーション”やら頓馬なタイトル付けられて。
”船だがや”ってのも。ぎゃはは。アラレちゃんのお尻星人かーー!!

船だがや

”突っ込め拳骨”ってのも。
”本日のアヒル”ってのも。

ありとあらゆる手で、ギタアが聴けます。そりゃもうたっぷしと。
あのアラビアン風味、ザッパ音階の。
すべてその音階によるモード奏法だから(俺にはそう聴こえる)、全部同じです。
全部ザッパ
   ザッパ ザッパ
くっぱ
 かっぱ
   こぱ
ぱぱ

しかしもちろん全部同じじゃ無い。
その時、その場所でのみ放たれた一期一会風景。
その音楽は、プログレだ。
無理やり決め付けるが。プログレだ。だから、プログレ好きさん方は、イエスのイエスソングス同様楽しめましょう。
あの嫌われる歌声、入ってませんから。
変拍子嵐、変幻自在、虚空開眼、くんずほぐれつ、の演奏だけが味わえます。
それこそ嫌っちゅうほど。

それで嫌になるかっちゅうと、全然。
全く。

もっともっと。

ますます聴きたくなる。
ですから、もしかして。ザッパ師のレコを初めて買うならこれかもしれません。

一番濃いギタアすから。
これでハマったらもう大丈夫。あとは嫌われるあの歌声だけ。
全部OKです。

この方はこんなことを大真面目に生涯賭けてやりました。
幸せ者です。

フネだがや。
(山)
/お勧め!/250点 試聴はこちらで

フランク・ザッパ/オンステージ・シリーズ
・・・ZAPPA'S MUSIC。
*これでザッパの音楽に出会えた人は幸せです。彼の最高のステージが収められている名盤シリーズなのです。こんなにも種種雑多な音楽をやっていたとはと驚きを覚えるでしょう。彼の音楽に欠けている物、それはある種の親しみやすさ、ポップさなのですが、それを全開にした曲もあるところを見ると、意図してやった結果なのかもしれません。一度はずっぽりはまってみる価値があるミュージシャンだと私は断言します。
(マ)
/お勧め!/200点

フランク・ザッパ/ベスト・バンド
・・・ZAPPA'S MUSIC。
*1991年発表。88年のザッパ晩年のライブを納めたアルバムです。その完成されたアンサンブルはもう口あんぐり。この先はどうするだろうかと余計な心配しちゃうほど。しかもその完成度で徹底的にばかやってくれてます。さすが永遠の男子中学生。ところでばかロッカーにとって重要な曲がラストに。ツェッペリンの「天国への階段」のカバーです。レゲエになっちゃったり日本語のサンプリング「でしょ」が入ったり極めつきはギター・ソロ部分、何とホーン・セクションで完コピ(ちょっと違うけど)、私は大笑いしたんだけど、怒り大爆発の人もいるだろなあ。これはもうばかロッカーの踏み絵ですな。さてとこのアルバムの欠点、それはあまりにも完璧過ぎるとこ。息が詰まる感じじゃないんだけど完璧すぎるのもなあって感じかな。
(マ)
/お勧め!/150点

フランク・ザッパ/Strictry Commercial
・・・ZAPPA'S MUSIC。
*雑葉大明神のベスト盤です。ベストと言いましてもチャートインはたしか1曲ですが。ははは。うむこれはわかりやすんではないかとゆう19曲。わかりやすいと言ってもそれはあのお方の音楽。とんかつソース。たまり醤油。吟醸。濃厚です。これだけ密度の濃いベストもそうあるまいとゆう代物。まあ、この低音ヴォイスがいささかうげぇとゆう方でもその凄さはわかっていただけるはずです。生涯を通じて流行に左右されることなく己の全てを音楽に捧げた雑葉さん、これさえもその全貌の一端にすぎませんが、気持ちよく騙されてここからエベレストに登ってみませんか。
(マ)
/お勧め!/200点

FLEETWOOD MAC/Penguin
cover・・・
1&only。 曲目等詳細
*フリートウッド・マック1973年の作品「ペンギン」。人呼んでウエルチ・マック時代。別にリーダーが彼って訳じゃなく、在籍していた時代で、どの雑誌、ロック本見ても大抵は過渡期過渡期過渡期ってカトキチじゃあるまいしエビフライ。後に大ブレークしちゃったせいで気の毒ったらありません。結果のみ、売上げだけで音楽を見るのは全く正しくない。後年歓迎されざる先入観ぶらさげちゃうじゃないか。聴かばわかる聴かばわかるさ道があるダァ。まあ悪いことにウエルチさんてば突き抜けないとこに魅力有りとも言え、そんなんに拍車かけちゃうんだけんども。この時期のマックさん、寒中忙あり。前作の「枯木」が全米最高位70位ながらプラチナ・ディスクに(英国では全く駄目)。さあ行こうとなったのに、フロントマンの一人、ダニー・カーワンが脱退してしまいました。これでピーター・マックの3人ことごとくいなくなり。さあ困った。親分得意のスカウトお願いします。はいなとミック親分、誘って来たのが歌でお願いします元サヴォイ・ブラウンのデビッド・ウォーカー氏。そしてロング・ジョン・ボルドリー氏と一緒にやってたギターのボブ・ウェストン氏。2nd鍵盤でスティーブ・ナイ氏。見事なるブギ兄弟人脈で大丈夫か方向性。大丈夫。アルバムは人は変われど己は変わらずのクリスティン・マクヴィさんの「リメンバー・ミー」で幕開け。シングルにもなりの、しかし全くヒットせず。何故だ。噂マック以前最も噂マックしてる曲だ時が時ならベスト15内当然です。スライド・ギターは新加入ボブ・ウエストン氏。疾走ナイスファイト。ランイング・オン・エンプティ思い出す。スライド・フューチャーのマクヴィ作と言えばタスクのシンク・アバウト・ミー。これはリメンバ・ミー。双子だ。



あなたがしなければいけないことといえば
そんな感じで私を見つめることだけ
あなたは言わなければ
ハートでどんな風に感じ始めているか
そして夜遅く
あなたが私を扱いかねていると思う時
望みと言えばただ、多分、
あなたが同じように感じていることだけ

私はあなたがほしい、そしてとっても必要
他に何も私にはわからない
あなたには無いの、あなたには無いの、あなたには無いの、私を思い出す時が

だから私はお願いする
私をほおっておかないで
それは全く理不尽
だってあなたはわかっているのに
私はあなたを感じてる
それは恋なんかじゃないかも
それとも永遠の感情
で私はあなたにめろめろ
貴方の名前を思っただけで

私はあなたがほしい、そしてとっても必要
他に何も私にはわからない
あなたには無いの、あなたには無いの、あなたには無いの、私を思い出す時が



片思い恋歌であります。なのにやっぱし女性は強し。ツルマルツヨシ。やたらめったら決然としとる。得意のお言葉シラブル各所に。「All you have to do〜」、allなんとかとhave toがいつも出て来るだよ。「全て〜〜〜しなけりゃならぬ」。がひーん。音はと言えばブギメン3人の投入の結果か、ボトムくっきり、不必要な音なし、それもあり噂マックに一番近し。近けりゃいいのかと問われれば、「はい」。結局好きだ噂マック。すまぬ。ここで心充分にほぐして下さい。2曲目でウエルチ・マックどまんなかします。地上30cm浮遊してるぞ。ボブ名曲の一つ。3曲目はモータウンなマクヴィ作。この作風はこの時期しか聴けぬ。4曲目はあまたのバンドがカバーしてますホーランド=ドジャー=ホーランド作ジュニア・ウォーカーさんのロードランナー。歌・ハモニカはウォーカーつながり?新加入の野蛮デイブ・ウォーカーさん。ぴりりと締まったフォンキイ・ソウルでチェンジ・オブ・ペース。これが楽しい。ここでLPなら裏返し、5.ザ・デレリクトは続いてウォーカー氏フューチャー。ザ・バンド思い出す寒い国の茶色い歌。バンジョー使用はもうこの頃から。一世一代の名曲だと思う。6.リベレイションは私だっていますボブ・ウエルチさんの丸ごとボブなブルース。ああうえるち。はまると抜けられぬ味。7.ディヂュー・エバーー・ラブ・ミーはもう一枚のシングル。珍しやウエルチ=マクヴィ共作、ただし歌はマクヴィさんとウエストン氏のデュエットで。これもなんでや。ヒットしないのか。零下2度の南国なのに。スティール・ドラムのぺこぽんがまあ気持ちよくて。8.ナイトウォッチは再びウエルチ作とつとつとバラード。後半の高揚を引き継いでラストはウエストン作インスト「コウト・イン・ザ・レイン」。マック伝統の一つはこの世のものとは思えぬ美しいインストであります。また一つここに1曲加わりました。
もう大好きなアルバムです。バラエテー抜群楽しさも配曲もメロの粒も演奏も。過渡期過渡期過渡期ってカトキチのエビフライ。エビフライってご馳走じゃんか。(山)
/お勧め!/140点 

FLEETWOOD MAC/神秘の扉
cover・・・
1&only。 曲目等詳細
*何ともしみじみと素敵なアルバムです。
年を追い日々を重ね季節が変わるごとにますます素敵になる。あの

フリートウッド・マック

の1973年作

Mystery to Me〜神秘の扉

「うがー、このケーキ、うめえ。もっと喰っていい?」
「いいかお前、食い意地ばっかはってるとろくな猿になれんぞ。」
「そーだそーだ、なれんなれん。」←ペンギン

のジャケ強烈です。
リプリーズって会社もマックってバンドも不屈最強なれど時々理解不能なことをなさる。
この時期のジャケはみなどう考えても購買意欲減退させるシリーズで。凄くなんか売れたいみたいなのに。
その分、謎の魅力もいっちゃんかもしれんが。

世に言うボブ・ウェルチ・マック時代です。
才能有れどルックスがマクド・ドナルドなため、メンバーにテコ入れ絶えず。前作ペンギンでは3人も入ったのだ。
そして二人が去ったのだ。残ったのはギターのボブ・ウエイストンさんのみ。
結果ボブボブ・マックとなる。
そなれば絶好調になるのはボブ1号ことウエルチさん。
才能全開です。
世界に一人っきりの才能魅力の為、ハマった人はハマり、知らん人はとことん要らねえけど。
もう諦めなさい。
腰据えて彼の世界にみんなどっぷり。ウェルチ氏、力まず最高傑作を連発する。
1曲目

エメラルド・アイズ

もう悶えるくらいいい曲。



貴方には彼女が私にとってどんな人か理解することはないでしょう
彼女はハートなんです 私のすぐ近くで鼓動する
そして戻って来てます 私の感じるままに
その真摯な言葉こそ私の唯一のもの
私は恐れる事無くすべてを受け入れる
エメラルドの瞳 それはミステリー
私のハートを貫き見つめています

見つけなさい エメラルドの瞳 夜の
輝き光り 明るい
まるで銀で覆われたように
彼女は漂う とってもゆるりと
貴方の日々をゆったりとしたものになしてくれます

エメラルドの瞳 それはミステリー
彼女は安住の場所
そして戻って来てます 私の感じるままに
その真摯な言葉こそ私の唯一のもの
真摯な言葉だけが 多分お空のお告げでしょう
エメラルドの瞳 それはミステリー
彼女は安住の場所



歌に絡まる例えようも無いギター、これがまたワンダフル。ボブ・ザ・マックの最高地点です。

そしてさらに最高傑作が

ヒプノタイズド〜催眠状態

6/8リズムの眩暈曲。



それは毎度御馴染みのお話
まるで遠い昔から語り継がれて来たもののよう
二人の友が共にコーヒーを飲んでいました
何かが窓から外に飛んで行った
多分芝生の上にまで行っちゃったでしょう
広くて 少なくとも競技場の半分くらいはある
だって貴方の想像は説明が付かず
貴方は感じて見ることが出来ますか?

まるで夢のようで
それは私を催眠にかけました

さあそれは意味無用の問いではありません
問わば それはそこに有り、去ってしまうでしょう
私は北部についての話を思い出します
キャロライナ そして見知らぬ 見知らぬ池
貴方は傍らに生えている草のようなものを見る
道など無い深々とした森
そしてその地が誰の手によって作られようと
その時私は思います それは現されるものであったと

まるで夢のようで
それは私を催眠にかけました

人は言います メキシコを下るところにあると
人が山々、丘を飛び越えて飛べる場所が
飛行機など必要もせず エンジンなんてもってのほか
そしてそうしようとも思いません
え、それは意味の無い問いじゃないかって?
問わばその物語は真実になります
何故なら一番大切なことは感じること
貴方が催眠に落ちる時、それを得ることが出来ます

まるで夢のようで
それは私を催眠にかけました



このアルバムからのシングル・カットは、B面にあるヤードバーズがヒットさせ、グラハム・グールドマン氏作の「フォー・ユア・ラブ」。
ぴたしとはまったその曲は、まるでヒットせず、その裏にひっそりといた”ヒプノタイズ”がそれこそひっそりと長い年月エアプレイされたらしい。

肝心な人がもう一人。
双頭のフロント・ウーマン、クリスティン・マクヴィー女史。
あまりにマイペースなウェルチ氏と交互に曲が登場します。
まーたりとした彼の代わりにアップもミディアムも担当する少々辛い立場に。
辛いとゆう字は、幸いにも一を上に足せば幸せになる。
ラストの曲でそれはなされます。

”WHY”

クリスティンさんの名曲の数々はいつも不変。
それらは改めて、グレーテスト・ヒッツで出して欲しく。
出してくれなくても順番に観てみたいです。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

FLEETWOOD MAC/Heroes Are Hard to Find
cover・・・
1&only。 曲目等詳細
*おはようございます。
朝にご覧の方は朝飯時に肋骨男ですんません。
こんにちわ。
昼にご覧の方は妙な三位一体攻撃ですんません。
こんばんわ。
夜にご覧の方は夢に出そうなおっさんですんません。
ご堪忍を。噂でブレーク前のマックです。直前の
1974年作

ヒーローズ・アー・ハード・トゥ・ファインド
英雄達はなかなか見つけられるもんじゃありやせん
邦題なぜか「クリスタルの謎」。

世にゆう狭間、世にゆう過渡期。世にゆうウエルチ・マック時代。白ブルース・ブーム御三家と言われた栄光の時代から、目玉のピーターさん抜け、次々
と抜け、頭のミック親分そのたんびに駆け回り新しい職人見つけて頑張るぞ。代わりの筆頭目玉にと地方白ソウル・バンドで見っけたのがボブ・ウエルチ
さんで、フロントでやるにはそりゃ充分な味の濃さ。ところがマックだからマクドマックおじさんみたいなルックスは・・・良かったのか悪かったのか。女の子には不評です。多分。そしてそれにつけても味が濃いその味が、濃過ぎるつうか泥臭いつうか、ボブ臭いつうか、そのオイニーのキツさはジャクソンのブラウンさんかイアン・アンダーソンおいちゃんに匹敵する唯我独尊ちゃんで、果たしてうーむ。と心配になって、やはりマックは3つの個性で絶妙三角関係を目指せとばかりにさらに若職人をスカウトしたものの、どうも世間の風がいっこうに吹かず。もうちょっと。そうなると若いやつらは辞めちゃうの。でもさ、その間だって1年1作で手抜きなどしようの無い目一杯盤リリース、シングル・ヒットは無かったけど、ほら
1970 Kiln House Pop Albums 69
1971 Future Games Pop Albums 91
1972 Bare Trees Pop Albums 70
1973 Mystery To Me Pop Albums 67
1973 Penguin Pop Albums 49

全部HOT100入り。大健闘です。逆風でも中身がテンコならここまでは行ける。
その間、ウエルチ氏はますますボブ臭くなりの、マクヴィーさんはいささかも揺るがずマクヴィーさん。
最終的に”そして4人が残った”。なら、思いっきりやって御覧なさいのミック親分。腹決めて、ジャケはお得意必殺怪奇路線。美しいジャケ、怪奇ジャケと交互に責めることに何かなっちゃってたようで、それもこれも「ミスター・ワンダフル」と「イギリスの薔薇」が中身を聴かない人にもディープインパクトだったせいで、中身と全然ちゃうやん。これやこれみたいにしたら順位は10は違ったであろう。
それで思いの丈やって、ウエルチ・マックは終焉です。
そしたら何とこれまでで最高位34位になっちゃったてんだから・・・時既に遅し。終わるものを止めることは出来ず。

叫ぶぞ。過渡期、過渡期ってカトキチちゃんじゃ無いんだから、何を持って過渡期ちゅうのか。
ウエルチ・マックは他に類を見ない宝です。
極め付けのこの盤は至宝です。ボブ臭が耐えられませんって方はそりゃもうしゃあないけど。

頭はいささかも揺るがず変わらずのクリスティンさんのタイトル曲から。ちっきん・シャックの頃から噂マックしてたんだからー。ほんとだよ。
クリスティンBOXってのを出して欲しか。ジョン・オーツBOXと同じくらい出して欲しか。おおおと瞳孔開くぞきっと。
出さないならてめえで作るか。
違うのはバックで、そりゃ噂マックでビタリ、はまった・・・てのはそりゃそうか。あはは。
はまって無いのがいかんってのは音楽では真実のようで真実で無いのでそれだって魅力です。
このタイトル曲も、ラッパが曲を恫喝するように鳴り響いて、けけけ。
2曲目は、何とスライド王、エルモア・ジェイムス氏の曲「カミン・ホーム」。これがまたもちろん、どブルースな原曲から1千マイルの彼方に飛んで行ってアルバトロスに出会って戻って来たらすっかりウエルチおいにーが付いちゃったえらいヴァージョン。ミック親方ニヤニヤしてる。いたずら好きでねぇ。
3曲目エンジェルはボブ節です。パリスです。エボニ・アイズです。よく聞くとブルースだったりする。微妙な絡み合いの関係。
4曲目バミューダ履いてます、じゃ無かった、バミューダ・トライアングルは・・・ボブ節です。気が付くとブルースだったりする。微妙な絡み合いの関係。
5曲目、カマ・リトル・ビット・クローサーは、噂ファンは涙たらたらのクリスティン節。これまで待っていた方ここで存分に。美しきペダル・スティールは名手ピート・スニーキィ氏。
レコはここで反転、B面。B面になると摩訶不思議な事態が発生するのだ。
まずは頭の
シーズ・チェンジング・ミー
おお、マック!これはクリスティン嬢作だよなー。って思ってると、あれ、ウエルチおじちゃん作。
ついに最後の最後に融合したかっ。このコーラス感覚がしっかり次の世代に受け継がれます。名曲です。
2曲目、バッド・ルーザー。おおお、ウエルチ節。あれ?歌ってるのはマクヴィさん。作もマクヴィさん。いささかも揺るがぬ・・揺らいだ。
恐るべしボブ納豆。
3曲目、シルバー・ヒールズは・・・明るいボブ節です。♪俺はいささかも変わらん、けっして変わらなかった、変わらん、ぐお♪
知ってます\(^o^)/。
4曲目、プローブ・ユア・ラブ。さあ泣け、名曲、クリスティン嬢作歌唱、しかもボブ・センチメンタル・レディ味込み。
熟成したぞ。よく聴くとブルース。
5曲目。ボーン・エンチャンター。さあもう残り時間少なし。ここでやるはボブ節満載のボブ作の曲をマクヴィさん声みたいにボブ氏が歌う(クリスティンさんじゃないよな。ほんと似てるんです。)。
ラスト、セイフ・ハーバーはウエルチ氏作。多分ずっとライブで演ってた「アルバトロス」に別れを言うような。

各所で鳴り響くストリングスとラッパはニック・デカロ氏。
リプリーズでなければ出来得なかったこの70’s前半マック、ましてやその総決算。ジャケ込みで忘れようにも忘れられまっかいな。(山)
/お勧め!/140点 試聴はここで

FLEETWOOD MAC/ファンタスティック・マック
cover・・・
1&only。 曲目等詳細
* まず最初に、この盤は特別なんす。マックの最高の出来のものは何かと問わるればそりゃあ噂でんがなと答えますが一番好きなのはと言えば別の要素もごんごん加わっちゃってこれになっちゃう。それは昔も今もまったく変わらず今回のリマスターでさらに思いを深くいたしました。これを出す前のマックはと言いますとブリティッシュ・ブルース・バンドから脱却、独自の英国ロック路線を粘り強く歩むもことごとくセールス的に敗退、メンバーも固定出来ぬ有様ではたと考えたリーダーのミック・フリートウッドさん、これはプロダクションに問題があるのではとエンジニアのオーディションを行います。そんな時やってきたんがこの盤のプロデューサー、サウンド・シティ・スタジオのキース・オルセン氏。こんなんやってますと聴かせたのが自らの初製作盤、バッキンガム・ニックスのアルバム。まったく売れんかったその盤を聴いてピピっと来たミックさん、キース氏もろともバッキンガム・ニックスをバンドに加入させるべくアプローチ開始。丁度フロントマンのボブ”エボニアイズ”ウエルチ眼鏡が止めちゃったとこだったのね。しかしまたもや成功しておらん人間を入れようとするとは。この時点では海のものとも山のものともわからんのにこれは人生を賭けたカンだったかもしれぬ。最初はリンジイさんのみ入れようとしたらしいが彼がこの娘は欠かせない相棒です、わたしゃ一緒じゃなきゃ嫌よと恋の病にとろんとした目で言ったものだからこりゃ仕方が無いと二人とも加入させて、ツアーで手探りから両者のサウンド融合。そしてこの盤の製作にかかった次第でございます。毎回聴く度に思う謎、それまでの盤と打って変わったこの洗練は何故か。今日もこの直前の盤、あのおっとろしいジャケの美女と野獣を聴きますとマクヴィさん作の曲においてはもうすでにかなり噂マックしてるんだけどやっぱかなり垢抜けない。ド真ん中突き抜けそうでぼわっとしてる。これがこの盤でがらっと音楽の中心絞込み音が出来たのはやっぱリンジイさんニックスさんの存在故か。言い換えればぼわっとしてたのはその後のパリスでは全然違うことしてシャープになったものの元来はぼわっと男のボブ・ウエルチさんがいけなかったのかもしれません。ぼわっとが味でそれはそれで良いんだけど。さらに不思議なのはリンジイ・バッキンガムのアルバムも洗練と言うには今ひとつだったこと。これは両者の出会いによって何かわからぬバンド・マジック、初めてこれって音がみんなに見えたのだろうかと。それが伺えるのがリマスターで登場のJAM NO.2。これは剣豪の果し合いみたいに凄いす。ちょんちょんと突き合ってお互いの間合いと音を確かめてる。そしてコンサート。たまたま入手のその頃の音を聴くと見事にそれ以前のマックの音と噂マックの混ざり合いでござった。な訳で新生マックはまごう事無くバンドであります。一人一人では出来得ない音が全員揃って初めて出来得たと。それがこの頃は心底わかっていたからこそこの後二つのカップルが破綻しても必死になって次の噂を作ったので無いかと思っています。
 最初に戻って何で私がこの盤を特別だと思うか。それはその最初に融合して出来たこの音のキラメキが最初でなければあり得ない音で詰まっているのが大きいかも。それが特別な雰囲気空気で味わえる。すっかり溶け合ってこれはどのジャンルのどの音楽だなんて最早わからんようになってるもんな。ここまでの境地に達してるのは私が聴いた今までの音楽の中でもひじょうに稀なのです。摩訶不思議。音楽聴く一番の魅力はそれなんで。それの真骨頂はオーバー・マイ・ヘッド。チャートに上がって来て最初聴いた時はそりゃもうこれは何なんだ、ソウルか、バンジョー入ってるし、何なんだーっと感じたのを今でもくっきり覚えております。
 今回のリマスターで(ご好意でVさんに速攻で聴かせていただきました。もう大感謝。)音はと言えばそれは噂と同じく地味ながら的確なグレードアップ。同じく名人ビル・イングロット氏の手によって締めるとこは締め出すとこは出しの文句無しこれがリマスターだ音です。未発表は先ほどのジャムだけなんだけど嬉しいのはシングル・ヴァージョンの付加。改めてびっくり。こんなんだったっけ。まったく別録だったのか。だよな。普通はシングルの方が無難にキャッチーにするのが当たり前だけどこれはこっちの方が異様な迫力、怖いくらいです。どう怖いかはどうか聴いてみてくださいまし。これはこのヴァージョンを加えてがこの時点でのマック像丸ごとだなっと完全納得した次第であります。(マ)

/お勧め!/150点

*わたしにとっての最強メンバーによる傑作。(み/お勧め!/97点
日本盤(通常仕様)

Fleetwood Mac :
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*前作ファンタスティック・マックでついに長いトンネルを抜けて成功を手にしたマック、金銭的にはもちろん音楽的にもこれぞってものを手にして満を持しての2回目の挑戦、それがこの”噂”です。結果はご存知の通り大成功、前作を上回るスーパーな売上げで全米の家庭に一枚はあったのでは無いでしょうかのう。それを受けての来日公演を私も見に行きました。そりゃもう大感動、堅実な英国組、ラフな米国二人とすげえバランス取れてんなあとひたすら楽しかった想い出があります。一見ハッピイでポジティブな印象のこれが実はトンでもない環境で作られたとわかったのはだいぶ後の事。そうです、あのファンタスティック・マックのあと、バンド内の二組のカップルが破局してたんですねえ。さらに棟梁のミックさんもかみさんのジョニー・ボイド、パティ・ボイドさんの妹らしい、と離婚してたとゆう。クリスティン、ジョンの夫婦はジョンさんの酒癖が元で「あたしもー我慢できまへん」だったらしいすがスティーヴィ、リンジイのカップルは長いこと不遇時代リンジイさんの闘病時代など苦楽を共にしたろうに、成功がどちらかの人格を変えたか、貧乏時代には目標をお互い持って嫌なとこには目をつぶって結束してたのが成功で不満が一挙に出たのか。ミックさんのとこも同じだったのか。とにもかくにも恐ろしい状態で、売れちゃったんで今や自分達の責任を超えた期待を受けてのレコーディング、さぞ壮絶だったかと。しかも今回は前作のエンジニアをアシスタントにしたとは言えセルフ・プロデュース、話し合いも何も一触即発だったのではないかと想像されます。しかもしかもこれ用に皆が用意した歌がまた辛らつ、もろ恋愛関係ですから、いやこわー。大ヒットの理由の一つにこの破局を超えて生きていくとゆうテーマ、アメリカの家庭自体、「ビバリーヒルズ青春白書」など見るところによると壮絶なようですから、がツボを突きまくったこともあるんじゃないかと。音は前作の手法を受け継ぎ絞りに絞った余計な音が一切無いものです。何も引けない何も足せないかのごとく。感情がどうであれメンバー全員が最終的な像を同じものを見て岩の塊から削り取ってそれを出す作業だったのではないでしょうか。同時期の傑作スティーリーダンのエイジャ、またはスティーブ・ミラー・バンドの作品も同じ手法、吟味してこれしかないって一つ一つの音をはめなきゃいかんとこにはめていく、これをしたから長い期間のヒットに耐え、そしていつまでも古くならない音楽となったと確信いたします。それにあれだ変なフレーズの一つでも出そうもんなら大ゲンカしそうだもんなあ、この状況。デモを聴いた後各自しっかり考えて取り組んだのかと。それの象徴がニックスさん作のドリームス。楽譜見ると見事に同じ音符が続く起伏の無いメロディ、コードも二つかあ、これを出されたリンジイさん困ったろうなあ、歌詞も「また行っちゃうのね?自由が欲しいって?」だし(^0^)。びびりまくって苦しみもだえた末に出した結論があのヴァイオリン奏法。出だしからドラムとベースだけのとこに歌、そしてあのギターとあれっきゃありません。私バンドでコピイした覚えあり。ペダル使っても難しかったなあ。
 さて今回のリマスター発売。23年の時を経て数々の謎が解き明かされたか。詳しくはそれはお聴きになった皆さんで発見してください。日本のオヘソ在住のナイスな友人のおかげで私も聴く事が出来ました。簡単な感想はと言えばまず従来盤のリマスター部分は、担当はブラボー、ライノの数々の作品で驚異の復刻をしたビル・イングロット氏だ。今回のお仕事はいややっぱ大したもの、いつものように派手なベースブースト、ロックダイナミズム感強調はしておりません。素直に分離良く透明感をます作業で。音楽を考えるとこれは当然で元々悪いものじゃなかったし。ただちょっとくぐもったとこが魅力の一つだったかもしれんと考えると。まあそれならオリジナルLPを買うのが一番かもなあ。CDフォーマットでベストの仕事となるとこれかもしれません。問題の2枚目の未発表部分、既発表曲はテンポがちと遅くて重くなったじゃないとか一つ楽器が足りないとかもろ原型とかせっかくうまく行ってたのに最後のほうでアホポン、棟梁ですが(^0^)が妙なことしたとか。ははは。聴いたらすぐわかりますんで。楽しめます。期待のまったくの未発表曲はとゆうとこれが意外と少ない。やっぱ下手なもの出すと叩かれに叩かれると。これぞってもん出したんでしょうねえ。出てきたやつはすっげえものになる可能性をまだかなり残した段階でこれまた想像力を刺激してくれて楽しいおます。最後のブルースジャムはとゆうとニックスさんの化粧待ちの間に沈黙に耐え切れず誰彼と無く始めたのかな。後半何やら恐ろしいぞ。 (マ)
/お勧め!/150点

*一躍、大メジャーになった彼らの力作。良い曲たくさんあります。「ドリームス」を私はライブで歌った過去がある。
(み)
/お勧め!/96点
日本盤(通常仕様) 試聴はここで。

Fleetwood Mac : Tusk
cover・・・
1&only。 曲目等詳細
*私が知ってる限りでは・・・・・
幸福なブルースロック・バンド時代からマック音楽へ頭を欠いた状態で突入し、いつも誇れるものを作り出すもどうにもこうにも売れず、それでも頑張り、どん詰まりでアメリカにて若い衆を発掘。名前はもう有り。後は・・・来いと待ち受けていた聴き手にびたり。嘘のようにブレークした「ファンタスティック・マック」。いきなしの大成功の中、ニックス=バッキンガム、マクヴィ=マクヴィ、ミック=ボイドの3組のカップルが破局。音楽はでも止められない。苦闘の末、産した「噂」は全米で900万枚の売上げ。同時期、花開いた苦労組の成功の先頭を行ってレコード業界に好景気をもたらすと。アメリカン迷える30代に音楽と職を与え。77年12月に日本公演。見ました。日本の一アホガキにも今こうしてまだ音楽びったしの原因を作り。ようやくハワイやカリフォルニアにてヴァカンスに出発。78年夏ロサンゼルス・ヴィレッジ・レコーダー・スタジオにて新アルバムの録音開始。2月出来立ての超高級スタジオ。その一番賃料高いDスタジオを6ヶ月借りたんだと。ニーヴのコンピュ・ミックスの最新卓装備、週の賃料2万ドル・・x4x6としても50万ドル=当時は1ドル/約180円、だとすると9000万くらい!!てか。音楽を録音するのに9000まん。発表時の79年はレコード業界不況に突入。ディスコの波も納まってパンクなどとゆう破壊屋が登場、ホテカル効果もじわじわ来たか、それまでの音楽に皆しらけ気味、何よりマックら自身が巻き起こした言わばバブルが弾けて元に戻って、リストラの嵐。マック再び立ち上がるってんで仰山の赤子を抱えたレコード業界のお父さんお母さんの期待も一心に集まる。そんな中、バンドはとゆうと仲がいい、悪いをなんてえ話はとっくに通り越し。ミック親分は相変わらずでかく、マクヴィ親父は酒臭い息で何とか生きており、クリスティンさんは超然と騒がず、ニックス嬢は私が美しくちゃんとやってくれればいいのよ、バッキンガム君は髪を切り落とし心も尖がらせていた訳だ。アルバムを手に取りまず仰天は豪華装丁。1スリーブに二つの袋。その中にまた袋。昔の化け物ジャケが嘘のような美麗写真満載。バッキンガム氏に皆が寄り添い「何とか頼む」の図。クレジットには「スペシャル・サンクス・トゥ・リンジー・バッキンガム」の記載。同じバンド・メンバーなのに。番号2と記されてる写真では部屋一杯に各人が離れミック親分は逆立ち、マクヴィ親父はもうあかんと両手広げ、ニックス嬢は天井に張り付き、ふんと両手ポケットはクリスティンさん、それを待ってくれとバッキンガム氏は最後方で手を上げる。写真3ではバッキンガム氏が一人ぼっちでマイクに背を向けているの図。誰もいない海岸。4では誰もいない部屋。盤はクリスティンさん作「オーバー・アンド・オーバー」で静かに幕開ける。


あなた方は私を必要としたかも
それがどんな具合だったか知ってるでしょ
私達の時間を無駄にしないで
今こそ私に教えてください
あなた方がしなければならないことは、私の名前をはっきり言うことです
そしたら私はとにかく走ってやってくるでしょう

そして私は言う
私になれるかしら
本当に 本当に そうなれるかしら
再び また再び

私をのけ者にしないで
そして落ちこまさないで
何が私に出来るのか
貴方をそうさせるために

再び また再び
再び また再び


ここまでで、そしてこれを聴いて覚悟しないものはおらず。9000万円をかけて作り上げた音はあれほど落とすものは無かった音をさらに削ぎ落とした音の数々。静かに静かに最後まで20曲。1曲1曲精魂込めてPOPミュージックの真髄を極めた前2つとは明らかに感触異なり。ここで、この時間で出来うる音楽しか出来ないのは当たり前で、それをやった半年以上かけて。これまた最上。文句など言えるはず無し。

なぜならいまだ基本的に正しい音楽であるから。

アルバムは最高位4位。シングル、タスクは8位、サラは7位、シスターズ・オブ・ザ・ムーンは86位、シンク・アバウト・ミーは20位。
結果は惚れた人には無関係。しかし当人達にとってはこうゆう立場になってしまったからにはでかく有り過ぎたかと。 (マ)
/お勧め!/130点 

FREETWOOD MAC/Fleetwood Mac Live
cover・・・
1&only。
*うっかりと気付かない噂マックの絶頂期ライブ記録です。あと2年早く出してくれたらとゆう感がありますが、とにもかくにもこのメンツでこの時期のを残しておいてくれて良かった。とゆうのも時はNW全盛、タスクがちと売上的に下降気味のマックのことなど終わったかのような空気が。時代は残酷じゃ。中身は最高なんです。どうしてもあの日本公演を思い出しますが、あの頃よりも落ち着きとさらに貫禄とチームワークを加えて練れた演奏を。おー、あの曲があの曲がの連続でファンなら感涙ものだな。マックがマックたる所以はリズム・セクションの二人ですがライブでもその安定感は抜群で無駄なことを一切しないその着実さは時を刻んでくれるだけで何か感動してしまう。各楽器の表情がライブならではで読み取れるのが嬉しい。引きも心得た演奏を心底堪能しましょう。で、ちと苦言を。このライブ盤、ミキシングみなさんどう思われますか。何かバランスが悪いような。ベースが小さいのだ。分離は良いのですがその辺をもう一度リマスターしてくれると一体感が増すのではと。ベースが小さいとこの人数ですから時にスカスカ感が。その辺は時間はあったろうに頭に?マークが。ワーナーですんでライノのお仕事で希望。もう一つ謎は、アンコール後?の3曲。凄い終わり方のドント・ストップ。あと凄いテンポのアイム・ソー・アフレイド。こんなに遅かったっけ。あと謎ちゅうわけじゃないんですが、最後のビーチ・ボーイズの「The Farmer's Daughter」。これは何と美しいことよ。これで不満はチャラになります<[~O~]>hahaha。(マ)/お勧め!/95点

フリートウッド・マック/英吉利の薔薇
cover・・・1&only。 曲目等詳細
ぎゃはは
ついに怪奇三兄弟長男の、ふりお君のアルバムを感謝出来るわ。
それでは各種ふーちゃんのお顔を並べます。

ぐは。
凄いですねえ。こりゃどう見てもシュワちゃんの映画”トータル・リコール”の2weeksおばちゃんだ。
しかし誰なんでしょうこの方?是非TVであの人は今、のコーナーで探して欲しい。見るよ。
日本でのデビュー盤になるそうです。
送られて来たこのジャケを見て担当者さんは途方に暮れました。
「なんじゃこりゃあ。どうやって売ればいいんじゃ。タイトルはーーー英吉利の馬鹿。もう。決定。」
なんちゃて。
で、廻されて来ました現場担当者はさらに悩む。
「え?、英吉利の馬鹿?まさかそんなタイトルじゃ無いでしょう?お前どう思う?」
「そうっすねえ。原題がイングリッシュ・ローズ」だからもしかして”英吉利の薔薇”の間違いじゃないっすかー。」
「おーそうか。それならわかる。」
かくして誰も言えても書けない邦盤タイトルに決定。
「馬鹿野郎。”馬鹿”だって書いてあっただろうっ。でもまいいっか。おされだし。」
そこだけおされにしてもしょうもありません。
「よっしゃあ、各曲の邦題もキバっちゃおう!!。」
これはもう

モタモタするな

だな

これは

恋のモヤモヤ

これはーーー

夕暮れブギー

だって「イブニング・ブギー」だもん。だろ?

おお、サンタナの曲のカバーだ。

ブラック・マジック・ウーマン

先輩、そんなこと言ったらバカーって言われますよ。こちらがオリジナルっす。
なこたあ知っとるわい。えーとじゃ邦題は
「悪くてニクイ女の子」
”憎い”が”ニクイ”でカタカナなのがミソね。
それで唄って貰いますと



柄悪くてニクイ女の子
愛柄悪くてニクイ女の子
はい、愛柄悪くてニクイ女の子
メクラに僕をして ボク見えません
でもさ悪くてニクイ女の子
あの子ったらボクから悪魔出そうとしてる

ボクに背を向けないで べいび
ボクに背を向けないで べいび
はい ボクに背を向けないでべいび
何か悪巧みしてるでしょ
ボクに背を向けないでべいび
だってキミはボクの暴れん棒を直撃したじゃあないですか

ボクを呪わないでべいび
ボクを呪わないでべいび
はい、ボクを呪わないでべいび
キミってばボクのハートを石に閉じ込めちゃうのね
いかんくらいにキミが欲しい ニクイね キミを一人にしておけません

はい、いかんくらいにキミが欲しい
ほい 君がほしい だーりん
いえ キミがほしー だありん
はい キミが欲しい愛して
愛してちょうだい
おわ、愛してよ あ
おうおいえ
おー、おわべいび
はい、欲しい
おーまずいくらいに欲しい
愛してちょうだい



「何かこう自己中心的、自分本位主義の愛の歌っすね、先輩。」
「しょうがねえな、男子だし。馬鹿だし。」
「売れますかね、これ?」
「さあ。じゃが、後世に残ること間違いなしっ!!。」
「もう少し何か宣伝文書きましょうか?えーと、ツェッペリンの1stでブルースを飛ばさないあなたにぴったし!とか。」
「アホウドリで阿呆になりたい人にぴったしとか。ぎゃはは。」
「アルバトロスって68年12月に1位になってます。英吉利で。あ、73年にも再発で最高位2位。すげー。」
「隙突かれるとスキになる、ってのどーだ。」
「悪くてニクイ女の子は最高位37位。」
「悪くてニクイだけに、29位じゃないのか?」
「楽さんにしょうがないから座布団一枚。
まあ、ジャケ突破して買った方は床の間に飾るか、隠して聴きまくるかしてくれるでしょうから大丈夫ですね。」
「そうそう。あ、それと噂でマック好きになった方にピッタシ!、てのどうだ。」
「先輩、それじゃ牛肉に鶏肉です。」
「噂って言っても巷の噂って意味だよ。」
「そうか。丸。」

「先輩、再発LPの解説に”ジョン・マクビー(ベース):・・・前の二人と比べて、穏やかで明るい性格を持っており人気も高い。メンバー中唯一の既婚者で奥さんの名前はクリスティーヌ・パーフェクト。”なんて書いてます。」
「前の二人って誰だ?それじゃ二人が凶悪で暗い性格みたいじゃん。」
「x−ター・グリーンとxック・フリートウッドです。」
「やば。クリスティーヌ・・・クリスティーヌの場合は」
「あまりにもお馬鹿さん。先輩、俺たちいったい誰なんでしょう?」
「尻ません。」(山)
/お勧め!/120点

フリートウッドマック/枯木
・・・1&only。
*ボブ・ウェルチ、ダニー・カーワン時代の傑作。夜寝る前に聴くとほんわか暖かくなって良く眠れます。
(マ)
/お勧め!/94点

FREE/Tons of Sobs
・・・1&only。
*あのフリーの1stアルバムがこれです。とにかく元気。ぴちぴち。気力も野心も希望も充満して。一致団結、みんなで鉢巻してでっかい岩を動かしているかのよう。おお動いたぞ動いたぞってゆう感じですか。もろブルースの曲も納まりきらなくて自分の方法がはみだしてきています。ロックはやっぱ気力気合だな。発展途上の一枚と言われてますけどとんでもござらん、これはこれで全身全霊の作。打たれてしまいます。ナチュラルな体のでかさには小手先のテクニックはかなわんのだ。むこうみずの魅力満載です。(マ)/お勧め!/97点

FREE/フリー・ライブ
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*祝ポール・ロジャース氏来日。クイーンの一員としてのポールさん、一番年下だってんでびっくりしてしまいました。でも一番先輩。まさかオールライト・ナウをこうゆう形で21世紀だとは夢にも思わなかった34年前の彼はこんなだ。”フリー・ライブ”。全世界のロック少年少女、もちろんロジャー君もメイさんも夢中になりました。もちろん私も。手に入れたら最後アナウンスの声まで曲の一部となって体に染み付いてしまう。4人の若者のロック、高い声のポールさんはぴちぴち、コゾフ氏のギターは赤子のように泣きわめき、フレイザーちゃんは大木ベース、いきなしテンポチェンジも持さずのカーク親分の人間アナログ・ドラム。詰まってます。スタジオ盤の曲はいったん放たれたら聴いた世界の民のものになるやもしれぬ、しかしライブはミュージシャンのもの。フリーの湯気汗と熱吐息にKOの38分だ。やっぱりとてつも無く若い音楽だとしみじみ感じてます。あえておもりを背負って演奏してる。ばんえい競馬の馬のように。500kgのおもり。それだけの大リーグ養成ギブスを身にまとって。何でわざわざそんなことをしなきゃならんのか。しなきゃこの音楽が生まれないから。そしてそれが出来るのはやっぱり若くて体力があったからだろうと。実際物理的にも力使ってた。声を出し切らなきゃ音が通らぬPA。ねじ込んで叩き込まなきゃいかんギター、アンプとシールド一本でつながって、ギターとは指と体でつながってます。ベースはやたら弾くのに力がいるぼわーんしかし極太音のブラック・ナイロン弦(記憶違ったら赤恥)、コンプなんて当然無し。ドラムは・・・今も昔も叩いた音しか出ない。全部が全部何の助けも無くやった分しか出ません。そして体と心、全部振り絞ってやり切ることが出来た。幸せかも。やり切ることが出来て。それが出来て初めてロックで、今ロックが無いのは巨大なテクノロジーを前に無限の可能性が存在してしまい暖簾に腕押し状態なのが原因かも。途方にくれてしまう。極めた剛球直球と極めた切れのカーブだけ、それをでっかいバットで振り抜いて三振かホームランか。古臭いですか。否。ロックにしろポップにしろたかが3,40年で進化などするわきゃありません。変化しただけです。人間は変わらず。力を注ぐ場所が変わっただけ。ギターを速く弾けばその分一音一音は分散されます、その分をコゾフ氏は一音ビブラートに指力を集中。重量をそれだけかけている。だからヘヴィ・ロックなのだ。極めて当たり前。その一心不乱さ。思い込みはやっぱり若き音楽です。眩しくて眩しくて。こちとらめっきり筋力衰えたけど、音の心は若き音楽心になれる。これを聴けば。対して今のポールさん。その重りを降ろした解放のロックのバドコの後、21世紀クイーンでどうやろうとしてるのか。人生の分だけ違う重りも背負って、聴く側も違う重りを背負ってしまいました。そんなん無視してしまうのは簡単だけど。したくない。(山)/お勧め!/150点

*スタミナと根性で押し捲る怒涛のライブ。(み/お勧め!/97点
試聴はこちらで

フリー/ファイヤー・アンド・ウォーター
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*もし何らかの事情でまだ未聴の方、もしくは昔持ってたけど今手元にもう無い方に大きなお世話ですけど書きます。何か良い音楽、CD無いかなあとお迷いになったら何は無くともこれ行ってしまいしょう。62年暮からビートルズが口火を切ったロック、たった8年でここまで変貌、到達してしまいました。若干二十歳そこそこの若者たちによって。いや若者だったから出来たかもしれません。まんまブルースから出発して僅か2年3作目で自分たち目指す音楽自分たちの資質を最大に活かす音楽を作り出してしまった。同時代のロックの盛り上がり、サザンソウルの存在、そんな後押しももちろん、出るべき時に最高の形で出たのがこのアルバム「ファイア・アンド・ワオーター」です。何も足せない何も引けないってのがありましたが正にこれがそう。ここにある7曲はそれ故に未来永劫いささかも古くなる事無く輝きを放ち続けます。そりゃ今の音楽に比べたら地味です。だけど音楽にこれ以上のものが一体必要でしょうか?渋いのか。熱いです。この4ピースの一つ一つの音の中に凝縮されたエネルギー、情報量はCDの盤面焦がしパソコンのCPUハンガップさせちゃうぞ。俺は知らん。昔はまあ老成した音楽をと思ってたんだけど今はさっきも書いたようにこれは若いときじゃなきゃ出来ない音楽じゃないかと思ってます。このビート、この速度でこの密度は溢れる元気が無きゃできん。気力と共にそれを支える体力無いと途中で折れてしまうかと。そりゃ形だけはどんな歳とっても演奏できますが。そうゆう意味ではザ・バンドのビッグ・ピンクそしてブラウン・アルバムと同じ。茶色の地面をはがすと真っ赤でどろどろのマグマが渦巻いてる。それが証拠に当人達にとってもこの全力出した4点バランス、どっか一つずれるととんでもない方向へ飛んで行ってしまう。これもまた若さゆえにそれもまた早く到来してしまいました。惜しすぎるほど惜しいけどそれもまた必然だったかもしれません。はかなかった故にさらにこの盤は光を増して輝いておるのだ。(マ)/お勧め!/120点 試聴はここで 日本盤

フェイシズ/The Best of Faces: Good Boys When They're Asleep
cover・・・
1&only。 曲目等詳細
*「寝てる間はいい子ちゃん」。何て素敵なタイトルでしょう。とてもとても起きてる間はオイタしそうなフェイセズのベスト盤です。とにかくバンド。ロッドのソロとも違いスモール・フェイセズとも違う。ロッドさん、ソロ・アルバム用に良い曲取ってあるんじゃ無いかいのうなどと当時も言われてたそうだけど、うにゃ関係無いわ。とにかくみんな好きなんです。フェイセズってバンドが。おっととって曲の中のあそこの瞬間に涙溜めて喜んで。オイタ五人衆もその瞬間を出すためにやってる。だってそれはバンドでしか、この連中でしか出せないものだから。これはそんな美しい瞬間がてんこ盛りの盤でござる。それにけっこうフェイセズってシングル・ヒッターなんです。4曲も(^0^)、おー、ヒットがあるだよ。もちろん本国で。それも71年、73年、74年とクリスマス・シーズンに。英国ブギ兄弟達は年末になるとそわそわし始めちゃってこのズンタズンタ、ずんずん、キュワーん、シワガレを聴かないといてもたってもいられなくなってしまっておったのだ。わかるような気がいたす。暖めて〜。聴いてるとアルコール分がこっちにも移ってくるし。そしてオリジナル・アルバムに入ってない曲も入ってるのだ。みんなが求めるままに行ったハード・ツアーにほとほと疲れて止めたロニー・レインさんの後に入ってきた日本の酔いどれ天使、テツ山内氏がぶんぶんベースを弾いてる最後の3曲。特に「You Can Make Me Dance Sing Or Anything (Even Take The Dog For A Walk, Mend A Fuse, Fold Away The Ironing Board, Or Any Other Domestic Shortcomings)」とゆうとんでもな長い題名の曲、フェイセズ中屈指の名曲です。最後の最後にこんなん出すなんて罪だよ。解散しないでくれー。それにそれにライノだ。このベスト盤は。リマスターは名人ビル・イングロットだ。CDでレコードの音を凌駕出来る唯一の男。これまた達人、オリジナルのグリン・ジョーンズ氏の音を隅から隅まで再現、さらにレコードの溝の厚さでは出せない音の上下の厚みと立体感を出してまー目から鱗がどんどこどん落ちる。わかってる人は技術を手のひらでコロコロ出来るもんだ。これからフェイセズえ酔っ払おうと思ってる人はもちろん、オリジジナル持ってる人も「ファイブ・ガイズ」買う前にいかがですかい。で「ファイブ・ガイズ」だ。最後の最後の贈り物はゆっくりと。残りの人生で楽しんでくだされ。あああ、グラッド&ソーリーが今日も夜霧にしみるぜ。(マ)/お勧め!/150点 日本盤

フェイシズ/Long Player
cover・・・
1&only。 曲目等詳細
*フェイセズっていうのは

「顔ぶれ」って意味で

どこからとも無く集まって

楽器持って

マイク握って

一緒に

そしたら「何だか最高だね」

「何だか最高だよ」

幸せな顔で ♪

フェイセズです

「こんなの作ったんだけどどうかな」

「最高だよ。何だか最高」

「俺歌ってもいいかな」

「もちろん。俺ベース演るよ。」

「ベース演るのかー?ははは。」

「じゃ歌うからさ」


そうしたいな 僕はリッチモンドにいたいんだ
そうする 僕はいるよ
そうしたいんだ
僕は家に帰りたい

僕は待っている
ここニュー・ヨークで
雨が降っている
誰も気にかけてくれる人はいない
ここでは誰も僕を愛してくれない

女の人たち
彼女達はたぶんとってもかわゆく見える
で、ある女(ひと)はそれを知ってて
ある女(ひと)は実際最高
彼女達は脚を見せて 笑って
なんで彼女達はみんなお花みたいに見える
どこかの庭に咲いてる
もう君以外の誰を愛することが出来ようか


「最高だ」

「ヴェリ・グッド」

いつまでこの時が続くかわからないけど

この時が素敵なのは間違い無く

どんなことだってみんなにわけてあげたい

それが71年の

2番目の顔ぶれたちの贈り物

ロング・プレーヤーです

「よかったら僕のドブロ弾くかい?」(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

フェイシズ/馬の耳に念仏
cover・・・
1&only。 曲目等詳細
*ロンさん、上手い。がっがっがってね。新横浜ブギー大学で入試に出るんです。「っ」のところの返し。これを会得しなければブギーは出来ません。「っ」専攻の教授がおって日夜生徒に一日8時間こればっかやらせてるんだよ。それでもなかなか。入ってすぐ教材が1.のジュディの農場のイントロです。一応うた歌いも待機させとるけどなかなか歌までたどりつかん。どあんがっんがっんがっんがっ。しっかり弾きたまえ諸君。この時、ロッドさんもノリにのってた訳で。ほぼ同時期録音「エブリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー」、シングルの「マギー・メイ」がどっかーん。やたらキラキラし始めてしまいおったからには、ロニーのレインさんだって本気出しちゃうよ。2.の「荒っぽい奴」です。ロッドさんはウーロン飲みに行ってる。じゃ無くて飲みながらハーモニカぱぷー。後半えんえんと演奏だけになる計算して無さナイス。さあバラードだ。用意はいいか?「愛はここに」。ピアノとしっとり寄り添うギター。とろりん。歌は。歌はロッド兄さん。次はレイン氏のホンキー・トンカー・ソング。交互に歌ってくれるこの幸せよ。あらゆるタイミングがぴたりんこ合って奇跡のようにやってくれたこの5人。もうやってくれてるだけで、ありがたやありがたや正しく生きて来て良かったですかみさまー、だけど曲まで素敵だなんて勿体無か聴かせていただきます。え、次は「ステイ・ウイズ・ミー」ですか。ぐわ失神。諸君簡単にこの曲を弾けると思ったら大間違いだと「っ」専攻の教授が言う。んっがっ会得したかね。音をスコっスコっ抜き抜きのファンキイ・ベース込みでペロペロペロペローってピアノとズンカズンカのドラムと絶唱。諦めなさい。諸君には無理だ。黙ってハイテク・フェイセズ面々の演奏を聴き・・あ、終わっちゃった。黙ってわしはもう一回聴く。くー。先生が泣いてる内にこっそり裏聴いちゃお。「崩れおちるもの」。孤高なるロニーさんの世界。ああ、ロッド兄が後ろでコーラス取ってる。一緒に。名曲です。全然焦ってない夏のバーゲン満喫曲だよ。7.メンフィスは楽しみましょうチャック・ベリーすけべさんの曲。たらりんこ始まるものも後半黙ってません。どうやって出すんだのへにゃりんこギター音。トゥ・バアアッド!。次の曲はトゥ・バッド。ロッド=ロンの直球ブギ。雷のような生ギター・カッティング。直後のきゅわつう突っ込み。戦慄が背中にじろ。入れるべきところに音を入れる男たち。短い時間ながら濃厚な音逢引きの結果です。ラストは出しっぱなしスライド・ギターと歌の対決のための「君に必要なもの」。私らにとっても貴方がたにとっても必要なものはフェイセズ。ああ、出口がもうすぐ見えてきちゃった。すばやく頭に戻ってもう一回。飽きることは決して無いけど聴き過ぎて飽きちゃったらどうしよう。困ったなこりゃ。最後のスティール・ドラムを入れようって言い出したのは誰?。握手させて下さい。(山)/お勧め!/150点 
試聴はここで

FACES/ウー・ララ
・・・
1&only。
*ロッドのボーカル絶好調。肩の力を抜いた演奏もグッド。(み)/お勧め!/95点
*「ウー・ララ」が入っているからこれがいいんだよなあ。ロニー・レイン、惜しい人をなくしたもんだ。(マ)
/お勧め!/150点

フェイセズ/ライブ
cover・・・1&only。曲目等詳細
*「よっ」
「あ、勘さん、お帰り〜。」
「お帰りってここは俺のうちか?」
「やだなあ。勇次の店ですよ。まああんたのうちみた
いなもんですけど。」
「勇次の店ってあのろっくすのメルマガの小説”親父ちゃん”で有名なあの勇次の店か?そうか。」
「これまたあけすけな宣伝で。そうですよ。それにしてもまただいぶ出来上がってるようで。」
「あははは。いやね、中条さん家でちょっくらゴチになりました。」
「じゃ、早く寝た方が・・。」
「やだやだやだ。あれかけて。例のヤツが聴きたい。
こうするとこうするっての。それとアツカン頂戴。」
「まだ飲むんですか?こうすると・・・ってああ、あれですね。はいはい。」
「そうそれ。あれ?CDなの?色気無いねえ。ひっくり返せないじゃないか。」
「ひっくり返ってるのはあんたです。」
「あはは、そりゃそうだ。お、始まったね。♪おー、いっつ・オーローバナウ♪てか。」
「こりゃひどいロッドだね。」
「うるさい。そんなこと言うなら語っちゃうよ。」
「あーあ、親父だよ。すぐ語るからなあ親父は。はいはい聞きます聞きます。」
「ヤングミュージックショーだ。知ってるか?」
「そりゃも、私だってロック好きでしたから。」
「そーか。そりゃいい。マイ・ブラザー、べいべ。そうそのヤングさん。それで始めて見たのよ。ロッドさんとフェイセズさん。
そしたらまー、メンツに日本人いるじゃない。嬉しかったねえなんか。」
「テツさんですね、山内の。はいどーぞお酒。」
「お、ぐびぐびぐび。山内のって知り合いかお前。」
「そんな訳無いじゃないですか。でも友達になっちゃいますよね、あれ見ちゃうと。」
「そうそう。お髭がステキ。ははは。そんでさ、凄いんだ、ほれ、ロンのウッドちゃんのギター。スライドだもんね。俺なんかさ、ガキだったからさ、あれどうやって弾いてるかわからなくてさ、随分ヘロヘロの音だなあ、でもかっこいいなあ、かっこいいなあ、かっこいいなあ、かっこ・・・」
「止まらなくなっちゃったよ。親父ちゃん、頭でも引っ叩いてやって。」
ボカン
「止まれ止まれ、僕にも頂戴、お酒、ビン丸ごとでいいから。」
ぐびぐびぐび
「凄い二人だね。」
「かっこいい、かっこ・・・。あ、痛。ぶったなー。そんでね、下手くそだなあとは思った訳よ、生意気にも。で、下手でもかっこいいならそれがいいじゃんと、ギター練習せずに今に至る。だからロンちゃんがいけません。責任取って下さい。」
「責任って何の責任。」
「速弾きスタアになり損ねたじゃん。」
「無理無理、練習嫌いでしょ、何事にも、勘さんは。」
「ははは、そりゃそうだ。お、エンジェル。金のエンジェル、銀のエンジェル。自慢じゃなけど当てましたおもちゃの缶詰。何だーてなもんで。実際開けちゃうと。はいいけど、こりゃあれだオーティス・レディング師匠とMG’Sだね。バドコてさ、目指したらしいけどさ、こっちだよな、実際、英国のオーティス&MG5は?そ、思うだろ?」
「はいはい、もう性質が悪いね。そんなに絡み酒でしたっけ?勘さん。」
「うるせー。地球が破滅するかもしれねえんだ。飲まずにいられますでしょうかってんだーテレキャスター。美味いね酒とロッドの歌は。」
「美味い上手い」
「上手いですねえ、ほんとに。」
「お、ステイ・ウイズ・ミー!オハコ、おはこ。がごがごがこがこがこってね。これがロックンロールちゅうねん。切れが最高です。何でそんなに切れてるか知ってるか?」
「いや、どうして?」
「そりゃもう、スライドだからよ。変則チューニング。知ってるか?ま、多分オープンAかGかEかDだろうけど。」
「随分曖昧ですね。」
「いーの。ブライアン。つまりだな。ほれお前もこれなら知ってるだろ。開放弦でそのままコードが鳴るようにツーニングしてるのよ。そうすると楽なの、がこがこがこがこっってやるのが。」
勇次、自分でエアギターして確かめてる。
「ほんとだ、楽ですね。」
「そ、だろ。それで切れがいいの。楽が一番。あ、雨だったらいいなあ、だ。いいなあ。雨だったらいいなあはいいなあ。いいなあはいいなあ。」
「また止まらなくなっちゃったよ。」
「手拍子手拍子」
「そ、揉み手でやんなきゃいけません。あ、もたった。そこがいいんだよな。細かいこと言うなっつうの。そんでね、ヤングショー見た後に買ったのは、大船のモノレールの架線下にあった中古レコード店。まだ有るかな。無いだろうなあ。聴いたね擦り切れるほど。何回「グっナイ」の最後のロッドちゃんの声聴いたことか。」
「好きだったんですね、ほんとに。」
「バカヤロ。今も大好きだ。”だった”じゃねえっつうの。そんでね、聴いてるか、売っちゃったんだよこのレコード、喰えなかった時に。泣いたね、別れには・・・買い戻したけどよ、CDで。でも、思い出はあのレコードに有ったんだよ、聴いてるか、むにゃむにゃ」



「急に静かになっちゃったよ。ほら、勘さん、どうしちゃったんですか。あれ、いきなり寝るかねえ。止めますか?CD。」
「うにゃ、うにゃ、止めるな。うー、俺はロッドー。」

ずぴー

「あれ、寝ながら聴いてる。夢でロッドになってるのか。ま、いいか。ジェラス・ガイまで聴かせてあげよう。俺も聞きたいし。」

♪俺はジェラス・ガイーてか。ドリーミンてか。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

Funkadelic/Funkadelic
cover・・・
P Funk。 曲目等詳細
*全世界暗闇音楽チャートのベスト10常連ファンカデリックのデビュー・アルバムです。黒い上に真っ暗ですから見えないよう。そこにいきなり万華鏡から光差込み、ジャケットのような音が聞こえてくる訳だ。何しろ確実にこな極東の国でカリントウをおやつに食ってるような人間に向けて音楽をやってません。まずそこで底無しの疎外感を感じる。育ちも食い物も仕事も何もかも違います。あるあるあるって共感もなにもあるものか。てこたあポップスじゃない。ハードルは高いぞ。どゴスペル、どブルースなんかもそうだけど。仲間に入れないんじゃないか。迂闊に良いなんか言ったらどこが良いんだとか頭はたかれそうです。これはあれだちょこっと海外に言って見て来たからつうてわかるとも思えず。そこで暮らしてうん十年、苦しさをも骨の髄でもそれでもどうかな。身もふたもないかもしれん。とゆう訳で扉をちょこっと開けて隙間から覗き見る。そこでは何やら酒池肉林の饗宴が。もうもうと立ち込める煙は。おクスリだな。吸えば見えるか。ガスマスク着用です。快楽にいつもつきまとうのは破滅の影。気持ち良ければいいほどでかし。多分ここで聴こえるのは切れ掛かって片足を破滅壷にズボっと突っ込んでしまっている音楽か。怖いし恐ろしいし。でも見てしまう。怖いものには魅力あり。毒だとわかってるものほど美味そう。実際、かっこいいのです。ジミヘンドリックス・マシンガンをスローモーションで乱射してかのような「マミー、ファンカデリックって何?見ちゃだめ」から始まってダブの空気は既に体の中にあったのかと思わせる音の数々。無責任にジャンルで言っちゃえばサイケデリック・ヘヴィ・ファンク・ロックか。同じリフが延々と繰り返され黒獣兄さんたちが叫ぶのたくるの図。デトロイトの床屋さん、ジョージ・クリントン理容室に集まったその頭髪どうやって刈るのかのお兄さん達。親分ジョージのバック・バンドから飛び出してわめき始めたフグの肝のヌカ漬けみたいな毒々のこれは人にお勧めできません。精神状態ダウナーな時は特に。私もいまだ入って50cmのところでうろうろしているところです。かと言ってその気にならなければ苦痛しか無し。覚悟するしかないか。(山)/お勧め?/100点 試聴はここで

Funkadelic/Standing on the Verge of Getting It On
cover・・・
P Funk。 曲目等詳細
*暑い。まだ夏も導入だとゆうのに既にバテしてる人間に残された手はさらに熱いものを食して大汗かくことだ。そんな時に有用なのがこのファンカ・ドリンク。活動のヘソ期、オクスリの快楽にヘロヘロになりながらダウンすることも無く、筋肉に変える方法を開発、ぶっ飛ばしてるこの「大ノリの狭間に直立」アルバムを全身で浴びよう。ロックだ。黒いファンクの果てロック。まさにゼップフィジカルの反対側に直立している。同じ出発点からメキメキ育ったこちらは雑草のクソ強いクソロックくそ。ジミのヘンドクス氏はあちらに早く行き過ぎました。天井から歯軋りして悔しがっている模様。思わず霊体に変異してあちらこちらで影のギター弾いてます。この盤が世に出た74年はPの連隊にとって記念すべき年でした。満を持してパーラント名義でカサブランカと契約。うにゃうにゃ真っ黒ファンク陰謀本部はそちらに移動いたす。さーではファンカはどうするか。くたばることなくなおも元気溌剌な若い衆に思う存分やらしただよ。1曲目レッド・ホット・ママからして大爆発するのでお覚悟を。ネズミちゃんの怪しいささやきに導かれての大8ビート、リフぐご。鳴り響くディストーション・ギター。サビでキャット空中一回転。初めてでも一緒に絶叫いたします。2曲目、幻想のアリス。コピイコピイ。弾ける人は最初から最後までコピイしましょう。難しくないのでこのビッグリフは出来ます。これがまた気持ちよい&かっこいい。弾けない人はエアギターでも全く可。もしくは絶叫部に参加したまえ。黒かろうが白かろうが知らん。ロック。凄い形でしっかり見える。大爆発2連発後はまだまだ先は長し。クールダウン「アイル・ステイ」で。じっとりそれでもフィードバック・ギター鳴り響き、喫茶店の伴宙太は持っているコーラを握りつぶし手は血まみれになっている。明子姉ちゃんに「青春に安全な株は無い」と喝破され。そうゆう曲です。4.の「やらしい方法」はプリちゃんは既にここにいました。プリちゃんってぷっちんプリンじゃなくてプリンスちゃん。5.でLPではB面に突入。タイトル曲。全員横一列でラインダンスするドデカ・ロック&大ファンク。これも最初から最後までのリフをコピイコピイ。このキメをばっちりキメた時の快感って無いだろな。P−ファンクとは何をするのか。それを得るためには狭間に決然とおっ立って飛んでくる槍や鉄砲を全身で受けて遣り通すのだと宣言してます。6.は「ジミイは自分の中のちょっとしたオイタ心を獲得した」。天上から降りて来て一緒にギグってるジミさんをちくちくからかってる曲でござい。まだシンセ・びよーんする前の生ピアノでサイケするバーニーさん大活躍。そして最後「善行心、悪だくみ」。どうしたって目に浮かぶ暗闇の中で一人弾きまくるエディ・ヘイゼル兄貴のお姿。途中脇からクリントン爺が登場、寄り添うように妄想を歌う詩人の会する12分17秒。あっとゆうまです。通過点で無し、出発点でも有りこの時でなきゃ出来なかったこの大ロック・ファンカ。キメの一枚なのだ。(山)/お勧め?/120点 試聴はここで

Funkadelic/ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーブ
・・・
P Funk。
*70年代アメリカ・黒い音楽界を席巻したP-FUNKの雄、ファンカデリックの絶頂期の場外ホームラン作品。とにかく表題曲がわたしゃ好きで好きで。ファンク世界に入ったきっかけの曲でもあり、聴く度に「ジシ・ザ・チアンス、ジシ・ザチアンス」「テラ・シュガ」と叫びまくって走ります。いきなりそこから始まるかの歌、アルペジオできやがったのギター、ジワジワっとした乾燥哀愁でいつのまにか貴方も虜よ。リトルフィートの傑作アルバム・タイトル「フィーツ・ドン・フェイル・ミー・ナウ」って連呼してくれるし。「足で解決刑事」って意味じゃろか。とゆうことでその後の曲はショックのあと慰められてるかの如くになってしまうのですが、いづれも余裕から来るジワジワ感満載。黒の宣言をただひたすら拝聴することとなります。その糞まみれ黒光りそそり立ちファンク台風の嵐の後の、オリジナルLPではおまけのEPだったライブ「マゴット・ブレイン」で鼻血ブー。空にジミヘンが天使の羽根付けて飛んでるぞ。見事昇天しました、おめでとう。
(マ)
/お勧め!/120点

Funkadelic/ライブ
・・・ブラックロック
*71年まだブレークしてなかったころと思われるファンカのライブ。買った方は、あれれ、ハードロックのアルバム買っちゃったかななんて驚くかも。ジミ・ヘン・バンド・オブ・ジプシーズのまいた種を見事に引き継ぐ強力サウンドが全開。レッド・ツェッペリンにも影響を受けたサウンドらしいんだけど、ZEPよりリズムがくってなくてストレートなロックなのがびつくり。客席が唖然としてるみたいな様子がわかって、もー凄いアドレナリン放出量。確かに混沌の世界かもしれんが、このエネルギーは貰っても損はありません。リビング・カラー達が出てくるうん十年前にこんな音を出してる連中がいたのです。あ、それと当時の日本のロックぽい感じも少しあるかも。これぞロックみたいな音です。ヴォーカルは真っ黒だけど(笑)。ジミヘンとの共演見たかったなあ。。(マ)/お勧め!/96点

ファンカデリック/マゴット・ブレイン  <ご投稿エントリー>

フェアーグラウンド・アトラクション/ファースト・キッス
cover・・・なま 曲目等詳細
*1988年、エスノだ、テクノだ、デジタルだーと新しいサウンドを次から次へとみんなで探しまくってそろそろしんどいなーと思い始めてた時、彗星のように英国から登場して来たこの遊園地の出し物さん。そんなみんなの瞳孔を開かすには充分なものでありました。かくゆう私もその頃はバンド活動ばりばりの時で最初はヘッズタイプのファンク、次はNWジャズ、次はヘビメタNWと若さにまかせてごりごりしっぱなし。そろそろしんどいなーとまたまたケイジャンとかルーツに興味を持って来たのもあり生タイプの編成でやり始めておったのです。正にその時に出てきやがって[(^o^)]同じことを考える人もおるもんだなあと。しかもこんなパーフェクトにやられちゃ日にゃあこちとら商売上がったりだよ。何とも達者な歌で普通これだけうまいと嫌味に聴こえちゃうだけど欲の無さがしとしとと伝わって来るので何とものびやか。なーんにも新しいことをやってないちゅうのがミソだな。新しいとこと言えばルーツ・ミュージックを引きずってないってとこかも。ライ・クーダーさんとかはがっちりルーツにはまって重かったからなあ。気軽にほんと遊園地の出し物みたいに音楽を楽しんでって。で私どもの方はこっちがやろうとしてた時にばかんとやられて駄目だーと思うどころか逆に勇気百倍になりまして(^0^)、やっと世間様とシンクロすることが出来たーと。スネア・ドラムだけをみみちんさんに叩いてもらって、アコーディオン担当を加えてベースもセミアコにして(そうこれが大きかったこの当時ベースギターにセミアコタイプが登場、ウッドベース風味の音があのばかっでかいものが無くても気軽に出せるとゆう)、小規模ライブハウスでばりばりやりまして、結果的にイカ天にまで出れたんで、フェアグランドさんありがたかー、感謝せねばなるまい。他人様とは思えん。がー、時代かなあ。本来ならずーっとこのスタイルで出来るはずの腰の座ったものだったんだけど、これまでスタイルとして大ネタで扱われちゃってあっとゆうまに風は吹き去ってしまいフェアグランドさんも解散、うちも今度は打ち込み路線になっちゃったとゆう何とも今考えると軽薄ですけどこの時はみんな本気だったのだよ。まじで。本気だから今聴いてください。流行りものではなくエバーグリーンです。きっと落ち着いて聴けるのは今なんだから。
(マ)
/お勧め!/93点

*パーフェクト、クレアー、ハレルヤ…良い曲書きますマーク・E・ネヴィン。そして癒されますエディ・リーダーの声に…この先何年も聴き続けるられる完璧な作品です!(んどぅーる)さん/お勧め!/
日本盤

フィッシュボーン/トゥルース・アンド・ソウル  <ご投稿エントリー>

フィッシュボーン/フィッシュボーン  <ご投稿エントリー>

4シーズンス/フー・ラブス・ユー  <ご投稿エントリー>
*ひゃー、懐かしい。同名シングルは大好きでした。アルバムはどーなのかな。(マ)

4シーズンス/ラグ・ドール  <ご投稿エントリー>
*4シーズンス64年の作品。
ブリティシュ・インベンションに対抗しえたBBと並ぶアメリカの代表としての輝きに満ちている。
プロデゥーサー、ボブ・クルーは巧みにウォール・オブ・サウンドを取り入れ骨格のしっかりしたサウンドを実現した。
5オクターブボーカル−ヴァリを驚異的な歌声や、マッカートニー/ブライアンと同じ年齢(同じ6月)−ボブ・ゴーディオのペンが冴え渡った東海岸代表グループの傑作です。
同時期英国バンドを、はるかに超えたこの作品は、是非聞いてみてください。
いれぶん)さん/お勧め!/94点

5thディメンションズ/マジック・ガーデン  <ご投稿エントリー>

フィフス・アベニュー・バンド/フィフス・アベニュー・バンド  <ご投稿エントリー>

ファミリー/ミュージック・イン・ア・ドールズ・ハウス  <ご投稿エントリー>

フライング・バリトー・ブラザーズ/フライング・バリトー・ブラザーズ  <ご投稿エントリー>

フレーミン・グルービーズ/ザ・グルービーズ・グレーテスト/ばか/
・・・いかしたロケンロール野郎ども
*60年代半ばからサンフランシスコを拠点に活躍してるいかしたロケンロール野郎どもです。人気C級実力B級かもしれませんが(笑)聴いてもらえばその愛すべき音楽性に心打たれるはず。私の初遭遇は、デイブ・エドマンズ・プロデュースの1976年「シェイク・サム・アクション」なんですが時代を超越した音楽性(←うまい言い方!)にまあびっくり。でも疲れた日常の中で、ひょっとこの音楽に出会い聴いてみると、ああ、この世の中って捨てたもんじゃないなあ、ってそんな風に思える人達なんです。これってかなり素晴らしいことだとは思いませんか。
(マ)
/お勧め!/95点

The FIXX/リーチ・ザ・ビーチ  <ご投稿エントリー>
cover・・・氷柱 曲目等詳細
*やけに細身の男の人がかきわけかきわけこっちにやって来るビデオでお馴染みのフィックスです。そのシングルは大好きだったもののアルバムは未聴だったのですがこの度目出度く聴けました。やー、かっこいいぞう。スコーン、スカーン、スキーンって感じですぞう。プロデュースはルパート・ハイン氏。私にはもう洒落にならないくらい好きなカフェ・ジャックスとゆうバンドのプロデュースをしている人として大切な存在なのです。さすがやねぇ、カフェズで見せてくれた冬の風景をここでもばっちりと。しかも氷柱となってそそり立ってます。なんせギターの音が良い。フランジャーかな。フランジャーと言えばポリスですがこちらは切れで勝負。この音色は80's大賞進呈しちゃおう。音世界が心地良いからもう繰り返し何回でも聴けちゃいます。これからの季節にはカキ氷として重宝しそう。シラップは無しね。氷がうまいから。お好みで塩を。
しかしまあ、これだけこのサウンドでばっちりはまってると後が大変ダナと。U2に勝るとも劣らない存在感なのに一歩及ばなかったのは辛口だったからか、切れが良すぎたからか。はて。もうすぐ新譜が出るそうです。頑張れー。
(マ)
/お勧め!/97点

The FIXX/ファントムズ  <ご投稿エントリー>

フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド/プレジャー・ドーム  <ご投稿エントリー>

フィーリーズ/クレージー・リズムス
・・・浮世離れ
*80年作品。たまらなく好きなんですが、これはまさに他の方が聴いてどう思われるか見当も付かないのだ。英国のモノクロームセットとほぼ同時期に現れてライバルとされましたが、あっちがシャドウズや加山雄三の(笑)影響を感じさせられるのに対してこちらはさすがアメリカ、ベルベットアンダーグラウンドを思いきり軽くしてお調子ものにしてかっとばした感じです。私はこれを聴くとその辺にあるそろばんとかマラカスとか持ち出して思わずスカスカスカって振りたくなる。ビートルズの「Everybody's Got Something to Hide Except... 」やってるんですが、けっこうオリジナルに忠実なのが笑える。しかもまさしくフィーリーズ。最後のボーナス曲の「Paint It Black」のカバーのように2枚目からは全然違う感じになっちゃうんで(どうしたんだろう)このかっとんだ音楽はこのアルバムでしか聴けません。しょっちゅう聴いちゃうたまらないアルバムなのです。7の「モスクワの夜」たまらん。わたしゃモスクワものに弱くてVISAGEもそれで....。

ドラムはちなみに後にラウンジ・リザースやゴールデン・パロミノスで活躍するアントン・フィア。うまいんだかヘタなんだか(笑)。
(マ)
/お勧め!/100点

フォーカス/ムービング・ウエイブス
・・・唯一無比
*ずーっと手に入れたいと思っていたフォーカスにやっと出会うことが出来ました。何せ1.の「悪魔の呪文」だけの認知で、スーパー・ばかロック・バンドだと思ってたもので。今回きちんと1枚通して聴いてみてその実力にびっくりです。
 フォーカスは70年にオランダで結成されたバンドです(
詳しくはこちら)。オランダのバンドっていったいと他のバンド知らないので二の足を踏む方多いかと思われますが、どこの国であろうと優れた音楽を作る連中はいるもの。しかも70年代前半でのこのバンドの英国での人気は想像を絶するものであったとか。しかり。
 このアルバム、キレの良さは絶品ものであります。ジェネシスに感触的に似ている面もありますが、彼等の英国臭が無いかわりに(←当たり前だ)、中世にいたかと思えば、一瞬にして現代の街中にいる自分を発見してしまうとゆうSF的感覚がたっぷりと味わえます。その切り替わりが楽しくて、このセンスの良さはスティーリー・ダンのファンの方をもきっと納得してもらえるはずです。それにしてもこのアルバム、製作1971年だよなあ。ぜんぜん古くなってません。とりたてのサンマじゃ。恐るべし。
(マ)
/お勧め!/110点

フォーカス/Live at the Rainbow
cover・・・弾ける時 曲目等詳細
**初日の出〜〜。
2006年最初のThAnk YoUはこのアルバムにしようと前から決めておりました、その名も
ライブ・アット・ザ・レインボウ/フォーカス。
完璧なシングル
「悪魔の呪文/Hocus Pocus」
の全く完璧では無い、しかーし超絶ナイスな演奏がB面にどかーんのライブ盤なのだ。録音は1973年5月5日子供の日。場所はロックの殿堂ロンドン・レインボー・シアター。製作は英国ブルースロック親玉マイク・ヴァーノン氏。ミックス・ダウン・エンジニアはロクシー・ミュージック、ジャパーンでお馴染みのジョン・パンター氏。ありそで無い豪華組合せ。73年と言わば1月そうそうに英国で悪魔の呪文とシルビア(ぎたん妻じゃない)がシングル・チャートで20位と4位を記録した年。返す刀でアメリカでも呪文が9位と正に人気絶頂期、ぶいぶい言わせて楽屋に入るなり「ウーロン」「はいお持ちしました」の世界でございます。メロディ・メーカー誌の人気投票でもグループ部門でイエスについで2位、シングル部門でシルビア(ぎたん妻じゃない)が2位、呪文が3位、アルバム部門では「フォーカスV」が3位、ティッジスさんが諸楽器部門で3位、ヤンさんがギタリストで何と優勝つうからそれも無理無し。どうぞ思う存分ぶいぶい言って下さいまし。その勢いがそのまま演奏に反映されておるから文句無ーーし。勢い余ってパンキッシュ、ラフ気味なところがまたワンダホーであります。何が洋楽で楽しいって言って、音が生々しく、出来が最高ならミストーンなんてーのは完璧のうちだの姿勢だぞ。そして個人的にやたらと嬉しい。フォーカスってやっぱフランク・ザッパ大明神大好きなバンドだってことを再確認。第1期マザース後半(いたち野郎周辺)とホット・ラッツの頃の臭いがぷんぷん。どこがってギター・ソロだーな。うにゅーぷりぷりぷりぷりって入る感じやら、そこへ突入する瞬間の間やら。曲で言うとフォーカスUの中盤展開、モロそれなところがザッパ氏の曲にあります。直後に「ザッツ・ラ〜イト!」って言ってアイム・ザ・スライムに突入しそう。してB面のメガ・ホーカス・ポーカス。この曲はホット・ラッツの1曲目。あの名曲「ピーチズ・アン・レガリア」の変奏曲かと思い。2曲同時にお送りしますって右左一斉にかけたら非常にマッチするかと思います。なおこのライブではリプライズでモーターヘッド並の超高速ヴァージョンで再登場。これがまた最高。そのまま爆発しそう。イラプションはバーント・ウイニー・サンドウイッチだな。嘘じゃありませんってこんなこと書くとフォーカス・ファンの方々に大激怒されそうですけど、まあ怒らずにザッパさんもどうぞ。シンパシーな音楽があります。嬉しいってば。本人達は日本盤LPに付いてるインタビューでザッパはんのザの字も言ってないけど。これ偶然だとしたらなお凄い。してザッパ氏の音楽と違いますのはより直球ロック、屈託の無さの魅力。聴かばちいとも難解でなくかなり愛嬌満載のパ氏の音楽だけどさすがにシルヴィアみたいな曲はやらん。そのまま日本語付けて歌えば今でもそうとうヒットするんじゃないかと。このライブではろくにエフェクターかけてないむき出し音でのメロディなぞり。最高です。今のジャストな音楽に慣れてる若い衆には何とも雑な演奏に聴こえてしまうのでしょうか。まー、何と気の毒な。耳が機械になっちゃったのね。誰が聴くのか人が聴く、誰が演るのか人が演る。思い、熱溢れれば音も溢れる。これがロックのライブ盤つうもんだ。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

フォーカス/Mother Focus
cover・・・フロム・アムステルダム 曲目等詳細
*この何ともチャーミングなジャケットのアルバムはオランダはアムステルダムのバンド、フォーカスの6枚目「マザー・フォーカス」です。フォーカスと申しましたら当サイト、筆頭リンクのタカパチさん。主宰のヤフー掲示板、「キャメルとフォーカス」トピックにてこの盤についての感想をいただきましたところ「ソフト・ヴァニラ〜ハード・ヴァニラは気持ちよくて最高アッカーマンはフュージョンにも合うぞ。」。bonochewさんからは「「マザーフォーカス」のなかではやはり「No Hang Ups」が一番好きです。あまり評判が良くないアルバムだった、と聞いたこともありますが僕の中ではFOCUSの中でも上位に位置するアルバムです。」とのお言葉を頂きました。お二方、どうもありがとうございました。
 フォーカスちゅうとロック・ファンにはあの「悪魔の呪文」でお馴染み、うちでもバカロック・コーナーで極め付きチャーミング・ソングとしてご紹介させていただいてますが、もちろん全編それではなくて、あれしか知らなかったらこの盤買ったらおりゃ間違ってしもうたと狼狽するだろなあ。名前がどーんと世界に響き渡ったので幸だったのか不幸だったのか。微妙。プログレ・バンドとして認知されここでも「ぷろぐれ支部」なんすけど聴けば聴くほど私はわかんなくなってきます。プログレってロックとクラシック、ロックとジャズとゆうことであれば確かにそうか。しかしその関係が他のバンドとは一線を画してるような気がいたしまして。ここはオランダのロック・バンド。いやロックってのも何だな。オランダのバンドとゆうことで。フォーカスの盤で一番とにかく聴いてしまうのがこれとなってます。理由は・・・。何だろう。他のも魅力的なんだけど。例えこれがフォーカスで無くともめちゃ魅力的なジャズ・ファンク盤だからかもしれん。発表年が75年です。これがにわかに信じがたい。これが78年とかだったら一連のクロスオーバー〜フュージョンの流れってことで不思議では無いんですが。75年ちゅうたらグローバー・ワシントンJrのキー・アルバム「ミスター・マジック」が74年。クルーセーダーズのスクラッチが74年。スタッフのあの1stは76年です。白人勢ではAWBの「AWB」が74年。スティーリー・ダンは「うそつきケイティ」75年の頃ですから。まるでタイムマシーンに乗ったみたいに新しいサウンド。ファンクの誕生は70年のスライ・ストーン「サンキュー」だから大いにありだけどそれにしても。大西洋を越えてドーバー海峡を越えて生臭さが抜けて行っての洗練の結果かもしれません。そう考えればごく自然にオランダとゆう土地で混ざった音楽だと思われます。まねじゃ無くて完全自分たちオリジナル・ブレンドの音楽だからこそ不思議な違和感ちゅうか魅力ちゅうか。1.のタイトル・チューンのサビの高揚感にやられ、2.のこれは完全ホワイト・ファンク。AOR第一号かにたまげて3.のスーパートランプにも通じる気品にもやられ、何より各楽器のキラキラした質感がたまらん。4.ソフト5.ハード・ヴァニラは最上級クロスオーバー・サウンド。ぴりっと締まった姿勢、温度がただのたれ流しにはけっして聴こえぬ。ダンにせまる音の厳選選択です。6.もねえ。知らなかったらフォーカスだと思わん。CTIものって言われても信じるぞ。7.のフォーカスWはけっこう歌の無い歌謡曲に近いとこまで来ててやばいんだけど、ここでも徳俵一本のところでうっちゃりかけてのセンス。逆転です。アナログで言うとここからのB面は聴いた目さらに地味になって聴いてるこっちの己のセンスも試されてるようで勝負してるような気になったりして(^0^)。8.のイーノですかいってな美しさ。9.のマイケル・マーフィ「ワイルド・ファイア」にシンクロする生ギターの響き。10.ノー・ハング・アップス。これも歌の無いきわきわですがやっぱり徳俵だな。かねがね感じてますギターのヤンさんのザッパ大明神と通じる味ギター。ここでは「イースターのスイカ」のあれです。11でフィリー・ソウル味もする、最後はJ.S.Bach「マタイ受難曲」からの旋律ですか。ここで違和感が無いのがキイかも。
 演奏は・・・とにかく上手いです。グルーヴも驚くほど。しかーし人によっては引っ掛かり無くジェット・ストリーム状態で終わってしまう可能性も無きにしもあらず。はまるかはまらぬかは音楽が嗜好のものですからそれは仕方が無しで。かなり微妙なラインの音楽だから余計そうゆう面があるかも。私にははまりました。結局は理由無くてこの質感が好きなのかもしれぬ。(マ)
/お勧め!/100点 試聴はここで 外盤(中古)

フェアポート・コンベンション/リージ・アンド・リーフ
cover・・・エレクトリック・トラッド 曲目等詳細
*今まで名盤リストにあげなかったことはまことに不覚の至り、英国エレクトリック・トラッド1969年の不滅の名盤であります。メンバーはレッド・ツェッペリン「バトル・オブ・エバーモア」でロバート・プラントに負けない存在感を示したサンディ・デニー(1978年に急逝)、独特のトゥワンギング・ギターを聴かせてくれるリチャード・トンプソン、XTC「ノンサッチ」、ポール・サイモン、ポール・マッカートニー、エルトン・ジョン、ジョージ・ハリソン、ブライアン・イーノなどとんでもなく多彩なアルバムに参加してるドラムのデイブ・マタックス、旋律のバイオリン、デイブ・スワーブリック、フェアポートと並ぶ電気トラッドの名バンド、スティーライ・スパンをこの後結成するベースのアシュレイ・ハッチングス、ギターのサイモン・ニコル、
プロデューサーはREM、ピンク・フロイド、マリア・マルダーなどを手がけたジョー・ボイドであります。
 とにかくこのアルバム、タイトルを「マニフェスト」として良いくらいの、さあ、これから我々はこれでやっていくんだとゆう、英国エレクトリック・トラッドの幕開けを飾る力強いものであります。サンディさんの歌はスタイルとしてはジョニ・ミッチェルとキャロル・キングを混ぜたような感じかな。トラッド独特のこぶし廻しはあまりありません。何かに憑依されたかのごとく力強いもの。4.ではもうしみじみと心に染みる面も見せてくれたりもうたまりません。バンドは一丸となって前へ前へ。ロックです。ドラム・スタイルが的確かつシンプルなこともありまったく古さは感じません。
 実は私は手に入れた当初はどこが名盤なんじゃと思うくらいピンと来ませんでした。こちらの望むトラッド像とは異なるパワーに面食らったのか。ある日を境に壁が崩れてもう夢中に。ある種突き放す感触があるので、入って行き難いところがあるかもしれませんが、詰まってるエナジーは銀河級規模。挑戦してみる価値は十二分にあると思います。はまったら
その後が大変(爆)。
(マ)


V2

名盤。英国フォーク・ロック、
すなわち正に英国トラッド・ロックの名盤。
と世に言われている。
けれど名盤だと決めるのは、決して世間では無く、それをば浴びた各人の両耳でありますので、そのやうな世評は一切無視しておくんなまし。
おそらく出た時は、掟破りの凶悪犯。ジャケにも本人たちの覚悟現れてます。
指名手配犯人の如くこれをやらかしたのは俺たちだっちゅう6人の顔写真。

リージ&リーフ
フェアポート・コンヴェンション
1969年12月発。

何をやらかしたのかこの連中は?
アメリカでフォークをロックにしたのなら、ここイギリスでも自国フォークをロックに出来る。
思えば至極自然な発想のネタを初めてやった連中。
そしてその試みの完全覚悟盤、叩き4走目、言い訳の出来ぬ4枚目なり。
ヴォーカルとして君臨するは、レッド・ツェッペリン”限り無き戦い”でプラント氏と完全四つで水入りの優勝決定戦を行った
サンディー・デニー嬢。
バックでど根性かましているのは、
ギターのリチャード・トンプソン氏
以下
サイモン・ニコル氏、デイヴ・マタックス氏、アシュレイ・ハッチング氏、デイヴ・スワーブリック氏の5人。
この陣容で為すべきことは思う存分全て吐き出してしまおうとゆう落とし前です。
ここで始まりここで終わりまた始まった。
その気迫漲り、全員が網走番外地の心でぶちかます、ガチでセメントな音楽です。
しかるに聴かれます際は、当然こちらも嵐が丘の天辺で草なぎ倒す疾風の中、立ちすくんでる気分になること必定。
覚悟して聴かねばならぬ羽目に。
剣道朝稽古の道場板の間で、真剣使用藁人形斬りを見せ付けられてる様子を想像しておくれ。

嫌だよ、そんなん。

あ。それもそうか。しかしあれだ。
境界を超えた尋常なもんじゃねえもんを獲得するにはこちらにもそれなりの代償が、おゼゼ以外に必要じゃけん。
仕方が有りません。

古きものは新しきものなり。古代は未来だ。
理屈じゃなくそれを体験して身震いし、今に自らのやり方で生きさせることを選択した音楽。
イエローサブマリン音頭みたいな・・って逆か。津軽じょんがらエレキ節だぜ。
下手すりゃえらい何か知らんが恥ずかしい気持ちになってしまう、もしくはギャグに。
何でかって、あるべき姿のものを力ずくで別なものにしてしまうから。
乖離した組み合わせは、ギャグの真骨頂す。
であるからして、もしかしたら現地の人たちにとっては、チャダの演歌みたいな気分になってしまうものかもしれん。
しかして幸運にも我らは遥か遠方で存在する東洋人、元々トラッドはロンパールームでしか知らんからさ、
平気の平左で全く新しい出会いになる訳だ。嗚呼、ラッキー。

それでもやっぱ無理くりならば、必ず同じように恥ずかしい気分になるはずで、
俺はいささかもならなかった。
この本人たちの揺るがぬ信念、大真面目さの前で。
やましい気持ちでやっている人の音楽は、やましさが容赦無く出てるはず。
それがなんかの加減で間違えてその場でヒットしたりしても、厳しき年月の風には抗えません。
そんなんはそのうちタイホされるぜ。

で、この指名手配連中。
結局タイホされず、それどころかこの所業、これにて確信となり、ますます世に跋扈することになりました。
今更ながら、それを手助けしてかくまうか、共犯となるか、それとも通報するか、
それはもしこれから闘うことになりまする皆々様次第です。

いかにしますか?。(山)
/お勧め!/250点 試聴はここで

フェアポート・コンベンション/Unhalfbricking
・・・エレクトリック・トラッド
*英国エレクトリック・トラッドの雄の3rdアルバムです。穏やかで厳しくて、嵐が丘の荒野の風景に一人立つ音楽。オリジナルもボブ・ディランの曲も一つに溶け合ってまったく独自のフェアポート世界です。こうゆう音を聴いていると本当に音楽に古いも新しいも無いなと。染みちゃって染みちゃって。ただただ聴いていて良いですか。
(マ)
/お勧め!/100

フェラ・クティ/ゾンビー
・・・アフリカ・ファンク大王 曲目等詳細
*ゾンビー。フェラ・クティ大王おなり。私がまだ体重55kgの高校生の頃、その当時ぼつぼつ出だしたアフリカ音楽のLPの中で最初に突入した盤です。これ聴かなかったら黒の向こう漆黒の世界には入城せんかったかもしれない。いやもうインパクト有り過ぎました。音の生々しさ、臭さ、熱さ、全てにやられてしばらくはアフロなココロのボス兄さんになってしまっただよ。何てたって覚えやすい。最初から最後までサックスのフレーズからコーラスから歌まで歌えます。「じょーろ、じゃあら、じょーろ」「アテンション、クイック・マッチ、スロー・マッチ、レフト・ターン、レイト・ターン〜」「オーダー!」あ、これあれです。「気を付け。右向け右、左向け左」と軍隊の様子を徹底的におちょくったもの。自分の意志など無いゾンビーみたいに整然としてる様をアジります。音楽に政治なんかなあと思う方だけどこの方にはそんなこと言ってられまへん。何しろ国が政情滅茶苦茶。独立を許したのは良いけれど混乱状態にしておいてずっと搾取したい欧州とそれに乗っかって儲けたい一部の特権階級によって弾圧に次ぐ弾圧。呑気に好きな音楽をやりたくったって周囲がそうさせてくれない。ならばとそれをでっかいモチベーションにしてやってしまいました。選んだ道は当然そうゆうやつらに逆らいに逆らうこと。ですからもー大変。生活と命を賭けた音楽人生になってしもうた。自らカラクタ共和国ちゅうコミューン作って妻500人(未確認(^0^))と同胞と共に篭城。そりゃもうしょっちゅう警察乱入。意味無く撃たれて体中弾痕だらけ。ツアーだって命がけ。国外に出てもやっかいものが来たと状況はさほど変わらずってな具合で、それでもやり通したってんだからアントニオ猪木族に属するスーパー・ノヴァな真っ赤に燃える男フェラでございます。アメリカに行った時に吸収したファンクの息吹き、それをそっくり体内に取り込んでのアフロビート発明。手本にしたジェイムス・ブラウン親父ご一行がアフリカに来た時、あまりにかっこいいんでパクってしもうたとゆう逆ファンク攻撃もあり。そりゃもう何をかいわんや。外に向けて訴えたいとゆう欲求が第一のものですんでわしら極東の人間が聴いても他山の石とのんびり流すことなど出来やしませぬ。否応無しに言葉とビートが食い込んでくるだよ。山盛りの言いたいことが、吹き出るフレーズを待ちきれないようなサックス、頭の上で抱えてぐるんぐるん廻しながら弾いてるようなオルガン、マイクを齧ってメッシュカバーが唇に食い込んで血だらけのヴォーカル、858人の妻達のしょうがないわねこの人はのコーラス、親分の事はわしらが何があっても支えますの大政小政森の石松のアフリカ70の面々のビート、この全てが濃縮、絶好調元気一杯の時期のこの12分27秒が2分3秒に感じちゃうビッグ・シングル、2005年2月9日に日本発売もされます。食っちゃって下さい。(マ)/お勧め!/250点
 日本盤 

フェラ・クティ/政府首脳に棺桶を
cover・・・アフリカ・ファンク大王 曲目等詳細
命がけで音楽をやる。

意気込みで言うヤツは仰山おると思うが、まさかマジで命をかけてやるヤツがいるのか?
音楽をやって命を獲られかねない状況って?

私なんぞ、もしここで文章を書いて、それで命を狙われたり、それどころか逮捕されちゃうって脅かされただけでビビるよ。
誰でも当然だとそりゃ思う。
殺されたら音楽自体できへんし、文だって、モノ言う事だってできへんもん。
卑怯者って誹ることが堂々と出来る人はおるのか。

だが、私は聞き知ってます。そんな人が少なくとも一人いることを。
その名は、

フェラ・アニクラポ・クティ。

アニクラポのミドルネームの意は”死を操れるもの”。
ナイジェリアのミュージシャンで1938年10月15日生まれ。
27歳の1969年アメリカ接触時にJBファンクの産湯に漬かり、一方容赦無き人種差別の波を浴び愛憎相交え母国に帰国。
軍事政権下でアフリカ人の自立、キリスト教、イスラム教を含む外来宗教からの脱却を唱え、徹底的に国家権力にも逆らい、
さらには己だけの音楽アフロビートをものし、唄う反体制瓦版屋に。
そしてその意志を貫く為、志を同じくするバンド・メンバー、近親者と共に自宅に立て篭もりそこを「カラクタ共和国」と命名して自給自足、
レコードをぐわんぐわんリリースし、外国ツアーもぐわんぐわんし、資金と支援の輪をも広げる両輪で目的に突き進むはノンフィクションの子連れ狼、拝一刀よ。
逮捕回数全12回。そのたびに証拠不十分で解放さる。殺されなかったは、ひとえに民衆の絶大なる支持のおかげ。
しかし1977年、軍事政権はオバサンジョ将軍の下に一見民政下の道を辿るかに見えたが、逆に政情、汚職、経済不安は悪化、
弾圧もさらに厳しくなり、カラクタ共和国も2月に軍隊により襲撃され、建物は全焼、フェラ師の母フンミラヨさんは窓から外に放り投げだされて大怪我、
4月に亡くなってしまう事態が発生、自身も逮捕されて大怪我、それでも釈放に持ち込み、1979年民政移管に伴う大統領選に果敢に立候補表明、
結果は立候補することすら認められず、先のオバサンジョの肝入りのシャガリ氏が大統領に就任。
それで良くなるはずも無く、かえって悪くなる、何でそんなに自分の国をいじめる?

ジャケットに書かれた文字・・・

「フェラの母親の棺桶がドダン・バラックに到着。1979年9月30日」。

ドダンバラックは、オバサンジョ将軍の住処だったとゆう。

「ドラン・バラックの前に置かれたフェラの母親の棺桶」

口では何とでも言うが何もしようとしない宗教家たち。

悪役が悪役のツラを隠し、巧妙に正義を唱えだす時代の始まり。

そのサウンドのクールさが、かえってその怒りの深さを知る。




アーメンナメンナメンナメンナメナメナメ

アーメンナメンナメンナメンナメナメナメ

アーメンナメンナメンナメンナメナメナメ

アーメンナメンナメンナメンナメナメナメ

おうー

あうち

イエス・キリスト経由 我らの神

(アーメン、アーメン、アーメン)

全能の神のお力によって

(アーメン、アーメン、アーメン)

イエス・キリスト経由 我らの神

(アーメン、アーメン、アーメン)

全能の神のお力によって

(アーメン、アーメン、アーメン)

インスピリタス・クリスタス、多勢のクリスタス、多勢のクリスタス、多勢のクリスタス、

(アーメン、アーメン、アーメン)

アーラ、ワクバル、サラム エクラム、アラー

(アーメン、アーメン、アーメン)

イエス・キリスト経由 我らの神

(アーメン、アーメン、アーメン)

全能の神のお力によって

(アーメン、アーメン、アーメン)

そして俺は歩く歩く歩く

(ワカワカワカ)

俺は多くの所に行く

(ワカワカワカ)

俺は身内に会う

(ワカワカワカ)

デム・デ 泣いている泣いている泣いている

(ワカワカワカ)

アーメンに アーメンにアーメンに

(ワカワカワカ)

アーメンに アーメンにアーメンに

(ワカワカワカ)

アーメンに アーメンにアーメンに

(ワカワカワカ)

アーメンに アーメンにアーメンに

(ワカワカワカ)

俺は言ってる 俺は歩く歩く歩く

(ワカワカワカ)

俺は多くの所に行く

(ワカワカワカ)

俺は身内に会う

(ワカワカワカ)

デム・デ 泣いている泣いている泣いている

(ワカワカワカ)

アーメンに アーメンにアーメンに

(ワカワカワカ)

アーメンに アーメンにアーメンに

(ワカワカワカ)

アーメンに アーメンにアーメンに

(ワカワカワカ)

アーメンに アーメンにアーメンに

(ワカワカワカ)

俺は言ってる 俺は歩く歩く歩く歩く歩く歩く歩く


俺はアフリカのどこの村にへも歩いて行く

俺はアフリカのどこの村にへも歩いて行く

牧師の家 ナ インデイ ファイン・パス

俺の身内はデイひどい境遇で暮らしている

牧師のドレスはナ・イン・デ・クリーン・パス

だが俺の身内は石鹸を買うデムさえ無い

牧師はナ・イン・デム尊敬のパスを与える

そしてデム・ヤツラはひでえひでえひでえひでえひでえ
ひでえひでえひでえひでえひでえひでえひでえひでえ
ひでえことをする

イエス・キリスト経由 我らの神

(アーメン、アーメン、アーメン)

全能の神のお力によって

(アーメン、アーメン、アーメン)

インスピリタス・クリスタス、多勢のクリスタス、多勢のクリスタス、多勢のクリスタス、

(アーメン、アーメン、アーメン)

アーラ、ワクバル、サラム エクラム、アラー

(アーメン、アーメン、アーメン)

俺は言ってる 俺は歩く歩く歩く

(ワカワカワカ)

俺は多くの所に行く

(ワカワカワカ)

俺はビジネスの場所に行く

(ワカワカワカ)

そして俺は見る

(ワカワカワカ)

あらゆる悪事、悪事、悪事を

(ワカワカワカ)

やつらはしているしているしている

(ワカワカワカ)

ヤツラは腐敗を呼ぶ

(ワカワカワカ)

そしてヤツラはそれを”縁故採用”と呼ぶ

(ワカワカワカ)

内部昇進

(ワカワカワカ)

あらゆる企業内で

(ワカワカワカ)

俺は言ってる 俺は歩く歩く歩く

(ワカワカワカ)

見る見る見る

(ワカワカワカ)

俺は言ってるんだ 俺は歩く歩く歩く歩く歩く歩く歩く

俺はアフリカのどんなビジネスにでも歩いて行く

俺はアフリカのどんなビジネスにでも歩いて行く

北でも南でも、ヤツラは奴らの方針とやらを持っている

一つはクリスチャン、そしてもう一つ、イスラム

どこでもイスラム教徒、ヤツラはデイ支配

ナ天上のアラーナインビ・ディレクター

どこでもキリスト教徒、ヤツラはデイ支配

ナビショップの親友はインビ・ディレクター

そいつは何千年の時を経て既知の事実

俺たち、アフリカ人は俺たち自身の伝統を持っている

組織を形成するそれらの金

それらは俺たちアフリカ人のひでえ混乱の中から生まれたものだ

イエス・キリスト経由 我らの神

(アーメン、アーメン、アーメン)

全能の神のお力によって

(アーメン、アーメン、アーメン)

インスピリタス・クリスタス、多勢のクリスタス、多勢のクリスタス、多勢のクリスタス、

(アーメン、アーメン、アーメン)

アーラ、ワクバル、サラム エクラム、アラー

(アーメン、アーメン、アーメン)

俺は言ってる 俺は歩く歩く歩く

(ワカワカワカ)

俺は多くの所に行く

(ワカワカワカ)

俺は行政所に行く

(ワカワカワカ)

見る見る見る

(ワカワカワカ)

あらゆる悪事、悪事、悪事を

(ワカワカワカ)

ヤツラはデイしている 

(ワカワカワカ)

見ろオバサンジョを
あんたらが全部承知の如く

おお神よ神よ神よ
おー全能の神よ、おお神よ、神様

そしてデンデイドゥ悪事悪事悪事悪事悪事悪事悪事悪事

イエス・キリスト経由 我らの神

(アーメン、アーメン、アーメン)

全能の神のお力によって

(アーメン、アーメン、アーメン)

俺は言う ヤラクダを見よ

俺は言う ヤラクダを見よ

あんたらが全部承知の如く

叫ぶ日が来るだろう アーバハーラアーバハーラアーバハーラアーバハーラ
アーバハーラ

そしてデン・デイ・ドウ・イエス、イエス

そしてデン・デイ・ドゥ・悪事悪事悪事悪事悪事悪事悪事悪事

モハメド経由 我らの神

(アーメン、アーメン、アーメン)

全能のアラーのお力によって

(アーメン、アーメン、アーメン)

そう俺は歩く歩く歩く

(ワカワカワカ)

俺は多くの所に行く

(ワカワカワカ)

俺は行政所に行く

(ワカワカワカ)

見る見る見る

(ワカワカワカ)

あらゆる悪事、悪事、悪事を

(ワカワカワカ)

ヤツラはデイしている 

(ワカワカワカ)

ヤツラは大金を盗んでいる

(ワカワカワカ)

ヤツラは多くの学生を殺す

(ワカワカワカ)

ヤツラは沢山の家を焼いた

(ワカワカワカ)

ヤツラは俺の家をも焼いた

(ワカワカワカ)

そして俺の母ちゃんを殺した

(ワカワカワカ)

だから俺は棺桶を運んだのだ

(ワカワカワカ)

俺は歩く歩く歩く

(ワカワカワカ)

人々のムーブメント

(ワカワカワカ)

デイ歩く歩く歩く

(ワカワカワカ)

若きアフリカ人の先駆者たち

(ワカワカワカ)

ワカワカワカ

(ワカワカワカ)

俺たちはオバレンデに行く

(ワカワカワカ)

俺たちはドダン・バラックに行く

(ワカワカワカ)

奴らの巣窟に辿り着く

(ワカワカワカ)

そして棺桶を置く

(ワカワカワカ)

オバサンジョはそこにいる

(ワカワカワカ)

ヤツのでっかく太った胃袋

(ワカワカワカ)

ヤラドゥドィドィヤ

(ワカワカワカ)

ヤツのダチョウみたいな首

(ワカワカワカ)

俺たちは棺桶を置いた

(ワカワカワカ)

ヤツラはそれを嫌がる

(だがヤツラはそうなるのだ )

誰が棺桶行きになるべきか?

(ヤツラはそうなるのだ )

ヤツラはそうならねばならない

(ヤツラはそうなるのだ )

悪事悪事悪事悪事の報いの為に

(ヤツラはそうなるのだ )

そうなるべき道

(ヤツラはそうなるのだ )

オバサンジョは入る

(ヤツラはそうなるのだ )

ヤラドゥアがそれを運ぶ

(ヤツラはそうなるのだ )

そう、ヤツラはそんなの欲しがらないだろう

(ヤツラはそうなるのだ )

オバサンジョは運ぶのだ

(ヤツラはそうなるのだ )

ヤラドゥワはそれを引く

(ヤツラはそうなるのだ )

ヤツラはそんなの欲しがらないだろう

(ヤツラはそうなるのだ )

ヤツラはそんなの欲しがらないだろう

(ヤツラはそうなるのだ )

それは奴らのオフィス用

(ヤツラはそうなるのだ )

ヤツラはそんなの欲しがらないだろう

(ヤツラはそうなるのだ )

その時は今今今今今今

(ヤツラはそうなるのだ )

その時は今今今今今今

(ヤツラはそうなるのだ )

その時は今今今今今今

(ヤツラはそうなるのだ )


その時は今今今今今今

(ヤツラはそうなるのだ )


その時は今今今今今今

(ヤツラはそうなるのだ )

永遠に繰り返し



フェラ師、1997年8月2日、涅槃に旅立つ。

一方、オバサンジョ将軍。
1999年の初の民主的選挙で大統領に就任、2006年まで続けたとゆう。
まだ存命。親日家であると。
調べたら1981年にユネスコ委員にもなってる。
2005年には北京大学より名誉博士号を授与されても。

現実は、
まったくの悪人もいないし、まったくの善人もいない。
何が本当か、何が偽りか、本当にわかる手段も無いかもしれない。
しかし
何をしたかとゆう事実だけは厳然と残ります。
自分の為したことに自分で落とし前はつけられたのであろうか?
もしつけられたとしたら
あの時、何が目的でオバサンジョ氏があの事件を起したか、本音で一番聞きたいのはフェラ師だと思う。

きっと涅槃でじりじりしながら待ってます。
ヘヴン2008結成して。(山)
/お勧め!/250点 試聴はここで

フェラ・クティ/The Best Best of fela kuti
・・・アフリカ・ファンク大王
*アフリカナイジェリアのアフロファンク大王フェラさんのベストです。政府に弾圧されながらもひたすら自分の自由な音楽をすることで戦ってきたフェラさんの命の塊のような音楽がここに終結。アナログLPサイズでは納まりきらなかった楽曲群がCDだと2枚でこんなに楽しめるのだ。JBを師と仰いだ彼のファンクは実はアフリカ音楽の中でも異端な存在なんですけど、まあ聴いておくれ。パワーとエナジーを一杯もらえるぞ。ケツの底から湧き上がるグルーブに貴方は耐えられるか。わたしゃ完全にノックアウトー。
気合いダー。
(マ)
/お勧め!/200点

ファイアフォール/Firefall
cover...コロラドのメキシコのコロラド 曲目等詳細
*元マナサスのリック・ロバーツ、元バーズのマイケル・クラークらによって結成されたアメリカ版スーパーグループのファイアフォールです。哀愁ボーカルのリックさん、男歌のラリーさんと双頭体制であります。不思議なバンドでしてロッキー山脈コロラドのバンドなのにメキシコ風味有りとゆう。さらにはどこかスティーリーダンに似てたりするモダンさもありで、ベタベタに甘くめめしくなりそうな曲もこの人たちがやるとそうはならずと、その辺はクールぽくてコロラド。考えてみると編成がヘビメタと同じ訳で信じられません(笑)。アメリカのスーパートランプみたいと言えないでもなくともかく不思議な魅力で何回も聴いてしまうのです。西海岸バンドとして紹介されましたが、うーん、海とゆうよりジャケ通り湖だなこりゃ。

*(2回目)
1976年9月にTOP40ランクインの「完璧なシングル」、

ユー・アー・ザ・ウーマン/You Are the Woman

収録のファイアフォールの1stアルバムです。この時期みんな聴きたかったんだようウエストコースト・ロックが。イーグルスの完全ブレークでもっともっとそうゆうの。カントリー・ロックとはちょっと違うんだよ、ウエストコーストっ。しかしこれがなかなか有りません。70’sって各々のバンドの個性がほんと飛びぬけてますから。周りで勝手にシーンみたいの作って期待したってイーグルスはイーグルス。いっちゃん成功したからサウンドの代表格と言われてもねえ、そう都合良く同じくらい素敵で同じサウンドのは。そんな中、登場がこのファイアフォール。本人達は特に意識することなくいつものようにバンド組もうぜって組んだのかもしれませぬが周りがこりゃもうほって置きませんでした。デビューと同時にどっかーん。シングル「ユー・アー・ザ・ウーマン」もどっかああん。でもちょおっと違うんだよ。アクの塊みたいなバンドだったのだ。リーダーはミスター詠嘆男、リック・ロバーツ氏。ロスに上京して名門フライング・ブリトー・ブラザースに加入、そしてあのスーパー・バンド、マナサスに入ってピッカリさんスティーブン・スティルス氏と確実に音楽を共有した方です。残念無念短命に終わってしまったマナサス後、どうしてもあの音味が忘れられない、やり残したことがあると故郷コロラド州ボウルダーに戻ったリックさん。くしくもその時町は全米中の音楽シーンで注目されるところとなっておった。シカゴのウイリアム・ガルシオ氏が作ったカリブ・ランチ・スタジオにエルトンさん、EW&F、ジョーのウォルシュさん、先のスティルスさんなどが録音に入城、スモッグもこもこのLAを避難したミュージシャンも続々結集してました。コロラドといやあまず思い浮かべるのが喫茶。マイアミと並ぶ。何ででしょ喫茶。とにかく風光明媚な所だって言うのは間違い無さそう。道の周りには見事なまでに何も無し。街は高地だから寒そうだけんどまあ綺麗。ジャケットは当然コロラド川か。で、バンド組もうぜと一声かけたロバーツさんの元に集結した暇な・・・もとい丁度フリーエージェントだったメンツはまず元バーズ、FBBとゆう超大物ドラマーのマイケル・クラーク氏。放浪生活をおくっていたらしい。そしてフロントの相方として東部で活動してた誰なんだ貴方はのラリー・バーネット氏。リード・ギターに地元の花形満バンド、ゼファーのジョック・バートリー氏。ベースにはこれまた大物、ジョ・ジョ・ガンにおりましたマーク・アンデス氏。となるとこの後続出するスーパー・バンドのハシリかもしれん。これら猛者が集ったファイアフォール、音楽は至って直球です。まるでスタジオ・ライブで録音したのかいなってくらいの人数分それだけのプレイ。リズム・セクションどんた、アコ・ギターじゃじゃん、リードエレキがグイーン、そして歌とコーラス。バカテクも無し。目指した音楽に向かって良い歌をやるのだ。その目指した音楽は1曲目で高らかに鳴り響きます。マナサスでやりましたキラー・ナンバー「イット・ダズント・マター」。あの時ロバーツ氏はスティルスさんのチャカポコ・ラテンにぞっこんラブになってしまったのだ。お師匠様、私がその道をどんどん開きますと言うのがこのファイアフォール。師匠の歌にさらに詠嘆を加えたメキシカン・スタイルで嘆く嘆く。ただし温度はコロラド気温。せいぜい3度位。透明感が音の隅々に充満してたまりません。これが全米でうけたのは前年ブレークしたテキサスのフレディ・フェンダー氏の下地があったかも。で、問題の1stシングル「ユー・アー・ザ・ウーマン」。ちゃかぽこを控え目に、この時期のイギリスでなら全くヒットする可能性無きお気楽極楽パラダイスな曲でした。その北米小林旭な歌声に敬意を表して訳さらば


おまえは娘、おいらが夢みてたョ
最初からわかっていたんだヨ
心からじっくりお顔拝見

あんまり話しかけてくれないけど
それはもうおこがましくって
もう少しでもそばにいてくれるだけで
近くに感じられてよう

おまえは娘、おいらが夢みてたョ
最初からわかっていたんだヨ
心からじっくりお顔拝見

もうそんなかわいい顔、おいらは見たことが無いヨ
けっして見せ掛けだけじゃないし
おいらが見つめちゃうのはそれだけ特別な訳があるんだ
だからここにずっといるんだよ

おまえは娘、おいらが夢みてたョ
最初からわかっていたんだヨ
心からじっくりお顔拝見

さわさわとしたギター・ソロ

おいらの気持ちを告白なんて出来ないヨ
俺の流儀じゃ全然無いんだけど
おまえはもうおいらの心をメロメロにしたんサ
ニコっと笑ってくれるたんびにヨ

おまえは娘、おいらが夢みてたョ
最初からわかっていたんだヨ
心からじっくりお顔拝見

おー、おいらのハート おおおおいらの気持ち〜


ほんとに惚れてしまった女人が出てしもうた伊達男の歌かの。それとも伊達男の振りしていきがってるけどシャイな若者さんか。先日あんまり好みだったってんで四六時中見つめてたらストーカーってことで訴えられて有罪になってしもた事件が本邦でありましたけど、そんなー爽やかで無いものとは違うこと希望。恋愛小唄です。うるわし。旭兄さんにマジカバーして貰いたい。ほけほけしたフルートが強力薬味でございます。
さらにこのアルバム、さすが1stだけあって書き溜めた名曲がずらり。土の男バーネット氏の「シンデレラ」、詠嘆極まる「メキシコ」など見せ場各所で飽きることなどけっしてありません。あ、ポコペン担当はマナサスのジョー・ララ氏。お師匠様お借りしました、って感じでしょうか。気合入ってます。(山)
/お勧め!/120点

F.B.I/F.B.I
cover...英国ファンキーの隠し玉
*70年代アヴェレージ・ホワイト・バンド、ココモ、ゴンザレスに続く英国ファンキー・バンド第4の刺客です。ルート・ジャクソンとボニー・ウイルキンソンを中心に74年に結成、当時ファンクに夢中だったテン・イヤーズ・アフターのアルビン・リーに見出されてプロデュース、このアルバムをリリースしました。悲惨なことに殆どプロモーションされず無理やり幻化されてしまいました。音の方はこれがまた極上。まだこんなバンドおったのかの驚きで一杯です。AWBにクールさとJAZZフリカケをかけて大盛りでいただいたって感じかな。アメリカ産ファンクと異なる冷っとっしたとこがたまりません。もー一聴しただけでわかるかっこ良さがありますのでこの手の音が少しでも好きな方には大推薦。これはDJはほっとかないだろなーと思ったらリーダーのルート・ジャクソンさんは現在JAZZFUNKレーベル、コンゴのディレクターをやってるそう。で、このアルバムも見事に復刻されてます。最後に勝ったのはあなたか。
/お勧め!/96点

Faust/Faust IV
cover...ジャーマンの玉手箱 曲目等詳細
*プログレ支部本部メニューの背景でお馴染み?ドイツの謎プログレ集団ファウストの4枚目アルバムです。1969年にハンブルグで結成されて熱烈支援者の援助でドイツ北部ヴュンメちゅう街の廃校に機材を持ち込んで怪しい音楽を日々生産したとゆう。鬼の合宿音楽ちゅうのも凄いが各所のこの人達へのレヴューも凄い。ダダイズムニヒリズム実験音楽ショトックハウゼンシャウエッセンニッポンハム新庄とさっぱりわからぬ。私はこれとテープスとゆう2枚のものしか所持しておりませんので難しいことはよくわかりませんがあれだ人懐っこいよけっこう。ザッパちゃんと同じで永遠の中学生、音で遊んで下さいとの印象です。ドイツン・プログレと言いますとシンセばりばりとゆう印象ありもこの人達はんなことなくて生電気バンドで色々とやらかしてくれなはる。コラージュ大得意の彼らもこの作品ではきちんと曲がわかれてその点でも何か安心。冒頭からノイズの嵐、こりゃエレキフィードバックを速度変えて録りおったなでドキドキしちゃうけどだいじょぶ凶暴ではなし。なんで牧歌的なのでしょう。不思議と馴染みます。タンブリンで必死に拍子取ってるのがかわゆい。一転次の曲ではへんてこレゲエ。お茶目なメロディでレジデンツみたいだこりゃ。で一番好きなのが次のジェニファーとゆう曲。ヴェルヴェットアンダーグラウンドのファンならこの感じでやられちゃうと。間で巻き上がるシンセの音色とフレーズではロクシーのファンがやられちゃうかと。ポップなメロディのバラード。バラードかー?。5もレジデンツ族。びっくりしてるほど似てるけど怪人たちの考えることは似ちゃうのかな。6.では生ギターフレーズが何となくXTC。ラストはアシッドなフォーク風味とアシッドちゅうてもなんでんねんですが、ぼーっと聴いてなんとも落ち着くの。凄くこの良さ説明しにくいっす。ふとした日常に4次元空間への風穴を開ける一枚ってことで清水の舞台からバンジージャンプでいかがすか。試聴してみて感じがはまるのならもう大丈夫です。いけます。保証します。このアルバムを最後に活動停止をしていたようですが何と最近復活したそう。1999年のRavvivandoとゆうアルバム試聴してみましたが、くわ、かっこいいこと。まだまだいけるわこりゃ。なおジャケがみんな素敵だとは思いませんか。プラスです。
/お勧め!/98点
 公式?HP

Foghat/The Best of Foghat /ばか/
cover...ブギー 曲目等詳細
*1972年から85年までひたすらブギーを貫いて爆走して来た英国バンド、フォガット。これはその激闘の数々を記録したライノよりのベスト盤です。元はと言えば同じくブギーが身上の英国バンド、サヴォイブラウンより3人が脱退、よりブギー道を邁進ちゅうより俺が前で歌うのだ合戦の結果、もしくはあいつが俺のピザを食いやがったの恨みの挙句の兄弟ケンカの結果、非本格的路線でとにかく明るくノリだーで発進いたした模様です。徹底してまっから本家より売れちゃった特に米国で。米国バンドみたいになりました。リーダーはロンサム・デイブ・ペヴェレットさん、歌とギター。そして売りはリードギターがスライドだっちゅうこと。その人ロッド・プライスちゃん。中指に金属スライドバーはめてわしゃ絶対これしかやらんもんねとミュート(スライドは共鳴音を消すためにヘッド側をミュートせねばならんのです)もせずにぎゅわわわーーーんと入るのが得意技でござる。このベストも当然ほとんどブギー攻撃、2曲ほど人が違ったんじゃまいかってミドルの曲入りですがこれがまた良い。ZZトップもスロウのやつ良いでしょ。フォガットもだよ。ともあれどの曲もどんなにボリュームを落とそうとやかましいこれぞロックだい。リマスターは根性のある音にしたかったらこの人に頼めのビル・イングロットさん。通して聴くと耳がきんきんしちゃうかのごとき爆音リマスターだ。やっぱ一番はスロウ・ライドだなあ。ばかばかしいぞ。歌詞も曲も演奏も。ベースはチョッパーまでご披露。する必要があるのかー[(^o^)]。お約束トレン・ケプト・ア・ローリン物もあり。これ聴くと「横浜ブギーブラザース」ちゅう映画作りたくなる。脚本書くか。ちゃぶ通で連載したりして。ははは。一家に一枚ブギー玉手箱。持ってても恥ずかしくないよ。
/お勧め!/100点
 公式サイト(映像見れる)

Foghat/フォガット/ばか/
cover...ブギー 曲目等詳細
それはもうフェラ・クティ師のように世直しを目標としながら同時にファンク道を突っ走るつ、物凄いお方もいらっしゃいますが、
何も音楽を志す者、皆がそうでなければならんつうことはありませぬ。

「お前たち、思い上がるんじゃ無いよ。私たちは芸人じゃないか。所詮河原の流れ草。芸で世間様にお返しするんだよ。いいかい。」

「はい。」

「さー、お客様。色々と大変なことはございますでしょうが、拙い芸ではございますけど、
今日ばかりは全部忘れて私たちの唄と踊りで存分にお楽しみ下さいまし。」
by坂東京山in新必殺仕舞人(再放送終わっちゃった)。

そうです、人にはそれぞれサダメ有り。出来る、そしてやりたいことを心底やって、それでお役に立てればこれ幸い。

1970年代の初頭、かの欧州は英吉利で南蛮渡りの音楽、ブルースがそのブームの終焉を迎えようとしておりました。
中に四羽烏と呼ばれるバンド有り。そのその一つ、サヴォイ・ブラウンと呼ばれる衆にも重大なる事件が勃発してしまいましたんだよ。

「お頭、いくらお頭だからって言って、そんなあれあれこれやれって勝手なことばっか言われたんじゃ、いくらこの商売が好きでもやってられませんぜ。
やめさせてもらいまっさ。なあ、みんな。」

「んだんだ。」

「何をー、てめえら。誰のおかげでここまでやってこれたんだと思ってるんでぇ。こっちこそおめえらみてぇな半端もん、こっちからお断りだ。
もー、金輪際、弟子でも師匠でもねえ。今すぐここから出て行きやがれ。顔も見たくねぇ。」

大変です。バンドのお頭、キム・シモンズさんを残して残りの若い衆3人が出て行ってしまいました。
さあ、我がままなお頭は、顔が効くんでこの際ほっといて、残りの若い衆。血気にはやってます。

「あー、頭に来た。こうなったらぜってー成功してやる。目にモノ見てろよ。なあ、みんな。」

「んだんだ。」

勢いに任せて大西洋の大海原を渡ってしまいました。ポケットには行きの船賃だけ忍ばせて。
辿り着いたは新大陸亜米利加。もうお金は有りません。困ったヤツラは徒歩でとぼとぼレコード会社を探しに歩いたよ。
そして「もー、限界。もー、歩けねー。誰か水・・・・」
と辿り着いたは奇しくも亜米利加一顔の長い男、トッド・ラングレン兄さんの家。

「おめーら、いったい誰だ?それにまー、そうしたんでえ、その風体。ま、いいからウチの中に入れ。飯ぐらい喰わせてやっから。」

「嗚呼、ありがてぇ。そーゆーあんさんはいったい?」

「そんなこたぁあとあと。話はじっくり聞いてやるから。まずは飯喰え飯。」

ばくばく

「あー、美味かった。九死に一生。このご恩は一生忘れません。貴方はいったいどないなお方なんですか?」

「俺か、俺はロックつうつまんねえ代物をやってるただの野郎さ。」

「ロ、ロック!俺らも俺らも中島らも。」

とゆう嘘みたいなここで作ったお話で、縁が出来、見事当地ベアズビル・レコードとトッド兄さんの仲介で契約出来たよ。

「トッド兄い。このお礼は音で返したいと思いやす。どうか私らのお頭になってレコードを作って下さいやし。」

「まあ、待て。おめえらはここに来たばっかで知らねえだろうが、ここの音楽は、のほほーんうははーんポカポカーなんだよ。
おめえらのそのガシガシなブギーを録るにはちと違うと思うんです。
この際、もう一回、国に戻って思う存分やってこいや。船賃は俺が出してやる。出来たらまた戻ってきたらいいじゃねえか。」

「なんとまーこれはありがたいお言葉。さすが世に聞こしまします世間では我がままと思われてますが実は人格者のトッド兄い。
では、早速舞い戻って極上のブギーをば・・・」

「口上はもういいから早く行け。」

「へい。」

・・・・・・・・・

そんな訳で国に舞い戻った三人。思い描く理想のブギーを実現さすため作戦開始。

まずはもう一人、ギタリストいるべなあ。

元ブラック・キャット・ボーンズの猛者、ロッド・プライス君をお安いプライスでゲットしました。

録音する場所と録音お頭いるよなあ。

親切な人の紹介でド田舎にあるロックフィールド・スタジオに出向き、うってつけの人と出会いました。
その人の名は、

デイブ・エドマンズまんず。

剣の舞を踊りながら登場。

「何や、おめーら。ブギやりてぇんだって?ワタシにまかせなさーい。ほれ、そこで演奏せ。
バッツグーンのやつ作ってやっからよー。」

頭の中、???マーク点灯するも、演奏始めたらもー何もかも忘れて、やれ歌うは踊るは弾くはわめくわ、
いつのまにかアンディ・フェアウェザー・ロウっつう兄さんもどっかで参加しててりしてなんかして
あっとゆうまに終了。

「ヴェリ・ナーイス。ちょっと待っててね。

ほれほれほれー。あ、ちょっとトイレに・・・・今朝喰った鯖の味噌煮缶詰が・・・
誰かその間、代わりにやっといて。」

どこからやって来たのか、その間、のちにメンバーとなるニック・ジェイムスンちゃんがミックスに参加。

「あー、腹痛かった。
あ、うまくやったようだね。で、
そうこうして出来ました。いかがでしょう?」

聴いたメンバー、ぶっ飛んだ。

「こ、これがあの伝説と噂に聞くロックフィールド・サウンドかーーー!!
燃やしても燃やしても燃えないタフな薄茶色の紙の焦げた匂いがするぞ。
塩辛味だ、これこそロックだ、これこそブギな音だあああ。」

あわあわと口から泡を飛ばしながら、スタジオ前で記念写真を撮りーの、
土下座してお礼を言いーの、とっととお別れして、テープを持ってトッド兄いのもとにはせ参じ、

「これが我らのお礼です。どーか受け取って下さい。」

「えーと、おめーら誰だっけ?あ、それマスター・テープ?そりゃちょうどええ。
ベアズビル、まだ新会社だからカタログ充実させる為に出しちゃおう。」

「え?聴かなくていいですかい?」

「だいじょーぶ、だいじょーぶ。売れるヤツはほっといても売れます。」

とまあこんな感じであろうと想像いたしますフォガットのデビュー、
その1st、結果は全米最高位127位だったけど、何はともあれチャートインしたじゃん、
大陸に腰を降ろし、根を張り、

ブギー道を北から南、東から西に伝播すべく、4人の若者、ここに決起したり。

これがフォガットだ。参ったか!!

これがなかなか。参らない国なんだよ、亜米利加ってば。
迷声の殿堂目指し、全米諸国漫遊、ここに始る。

/お勧め!/200点
 試聴はここで

Foghat/Fool for the City /ばか/
cover...ブギー 曲目等詳細
*「いやー釣りって楽しいなあ。」
「どうですか?釣れますか?ってマンホールやんかーっ。
」「いやぜってー釣れる。こゆうとこが穴場なんだよちみ。」
突っ込んで下さいの1975年度馬鹿野郎ジャケ大賞受賞の

フール・フォー・ザ・シティ
街のための馬鹿

フォガットです。
71年結成以来大陸にブギィを伝承すべく奔走邁進日々営業してまいりましたフォガット。ついにそれが身を結ぶ時が来たれり。歓喜を持って生会場で向かえる聴衆達。お店大繁盛だ。
そうです、我々は街のためにバカやってます。てーい。
ノリにノったるこのアルバムどーか聴いてください。
必殺シングル「スローライド」もあるでよ。大ヒットだでよ。
理屈なし、うんちく皆無、主義は大ブギ主義一発。獲得したれりこのガツゴ&スライド・ギター・キュウィーンの雲竜型のサウンドを体で受け止めてちょうだい。
なもんでその快感をばおよそ文字で書くこたぁ野暮&阿呆なんです。なもんで雑誌記事になりにくいんです。
武技不利。
出来ることといやあ一緒に歌うだけ。エーゴを和言葉で歌おう。
も一つの完璧シングル、アルバム・タイトル曲
フール・フォー・ザ・シティ

街へ行くぞ ぜってー
田舎はよ たしかにプリティ 俺は後ろを振り返らず去ってやる
これはおいらの決意でござる 俺はこの時故郷へ帰っていつくぞ
だってさ俺は街にとって必要な阿呆、街にとって必要な阿呆
綺麗な空気を腹いっぱい吸って お日様の下に座って
電車賃をゲットした時、俺はのっしと立ち上がって走った
俺は街の阿呆になろうさ 汚れた空気よ、俺だぜ、来たぜ
だってさ俺は街にとって必要な阿呆、街にとって必要な阿呆
俺は水から飛び出た魚のよう 俺は正に穴の中の人
街の光が俺のブルースを金にするぜ
俺は田舎もんじゃねえ 俺はただのホームシック男
そりゃも最高に速くぶっ飛ばしてやる
俺はレイドバックにはもう飽き飽きだぜ 首吊りてえくらい
俺は列車に乗るのだ そして町でぶりぶり言わせてやるのだ

ロッドさん、ギタアアア

俺は田舎もんじゃねえ 俺はただのホームシック男
そりゃも最高に速くぶっ飛ばしてやる
俺はメインストリートに繰り出した 人込みの中に突入
歩道は俺の脚の下 いえ 交通渋滞最高、うるさくて
俺は街のガキを見たぞ 俺は人込みになって歩いてやる
だって
俺は俺は街にとって必要な阿呆、街にとって必要な阿呆
俺は街にとって必要な阿呆、街にとって必要な阿呆
阿呆阿呆きちがい阿呆 阿呆馬鹿アホウバカ 街のばか
アホウ あほ ぱか とんま わお

わおっ!
えー、その他の曲を解説いたします。
2. My Babe

3. Slow Ride

4. Terraplane Blues

5. Save Your Loving (For Me)

6. Drive Me Home

7. Take It or Leave It
最後はギンギン・バンドのライブ後楽屋でふと油断の名曲。あらゆるハードロック・バンドでこのタイプのものは例外無く最高です。
泣いて終了、突き抜ける頂点盤。

/お勧め!/150点
 試聴はここで

Foghat/Foghat Live /ばか/
cover...ブギー 曲目等詳細
*満を持しての1977年、英国の誇るアメリカ育ちのブギー・バンド、フォガットが待望のライブ盤を発表しました。なぜこの時期だったかー。そりゃ前年に出たんですよ水島さーん。何がってほらヒット曲。スローライドじゃ。何と最高位20位まで行きました。横浜ブギブラザースのレパートリーでもあるこの曲、何と最高位20位まで行きました。こんなこたぁもうねえかもしれない。今がライブ会場最高盛り上がりの時だってんで出しました。オラタチうけたいだと全米くまなくツアーしまくってたフォガットさんご一行、そりゃもうライブのキモの真髄を会得しております。押しも引きもお手の物でござい。長ーーーい音が有効なのだ。きゅいーーーーんとタタラを踏んでのロッド・プライス氏のスライド・ギタアが必殺技。アメリカのでっかいアリーナ会場ではこちょこちょ弾いてもわからんのね。「アーーントニオーー猪木ーーー二所石部屋ー」と同じ。お、相撲の呼び出しだって伸ーーばすのだ。なもんでロック・バンド・ギターは顔をしかめてきゅーいいいんしまくります。サンタナさんたな。スライド・ギターってやつぁあ座って膝に乗せてしまいますとお役所仕事今日も計算経理ですになってしまいますが、立ってバーの一つでも持ってみなさい。フレットの無いところまで音が出るんですぜ。どんどんどんどん駆け上がってブリッジのとこまで到達してもうこれ以上いけないよーって失神するんです。凄いです。それをやってるのがこのライブ盤です。選曲はこの時点でのグレーテスト・ヒット。当たったのも当たらなかったのも少しでも皆様が知ってそうなシングル盤をどだーっと。でもないか(^0^)。その貴重な1曲フール・フォー・ザ・シティで幕開けだー。45位まで上がったぞ。最初からエナジー120%全開だぞ。2曲目は掴みキメ・ギターフレーズのホーム・イン・マイ・ハンド。ギター、ヴォーカル、ギターだけになったり。ドラムとヴォーカルだけになって客席煽るのは常道の道の果て。ラストでやってるでしょ登りつめスライド。3.はブギー・クラシックのアーイ・ジャス・ウォナ・メイ・ラーブ・トゥ・ユ。83位まで上がったっす。つうかわしらので無くとも皆さんご存知ですので、歌わせちゃったりしちゃおうかな。おー成功だ。二つのギターで掛け合って思いっ切りブギービートどかん。いえー最後のづんどこに座布団10枚。4.はシャッフルのロード・フィーヴァ。えー知らないっすかあ。2ndに入ってたんですけど。ええい、シャッフルだ。のれ。ずっと演奏してただけに練れてるぞい。イケてるに間違い無し。そんじゃこれはご存知のハニー・ハッシュ。知らなくてもトレン・ケプト・ア・ローリンだ。高速だぞ。頭振り過ぎてふらふら。はいよーシルバー。ラストは何にいたしましょう。帰っちゃおうかな。え、まだあれやってないって。やります。スロー・ライド。でっかいど。地球三個分くらい。後はもんどんがどんが。250%出し切りました。帰って寝ます。1枚組で正解。パシっとやってパシっと終わる江戸っ子じゃけん、神田の生まれだい。/お勧め!/100点

Foghat/Stone Blue /ばか/
cover...ブギー 曲目等詳細
*裏ジャケにお言葉が載っております。
「落ち込んだときー。落ち込んだときー。
ロックンロールは確かにそれを吹き飛ばしてくれる。
くれるー。」
はい、石の様なブルーぶっとばしてくれました。
大ブレーク・アルバム「ライブ」を挟んで前作より1年半振りのスタジオ盤であります。シングル・ヒットは表題曲のストーンブルー、最高位36位ちゅう素敵な順位(^0^)。音楽の最大の効能、浮世を忘れるつかの間の楽しさ、これに正にうってつけの歌詞とノリなのだ。今回のプロデューサーはエディ・クレーマー氏。古くはジミ・ヘンドリクスのエンジニアとして、この頃はキッスのプロデュースで冴えに冴えてた頃、フォガットと相性抜群です。前作ライブの勢いそのままにライブな音、どこかカンに触るギターの音が実に刺激的でピシっと締まったサウンド、とかく大味になりがちなフォガットさん、あろうことか、ははは、マジでかっこいい。元々正体不明のでっかさスケールのでかさは持ってますのでこれにカツを入れるプロデュースが加わればもう無敵です。きゅわいーーーんとスライドはテッペンまで鳴り響いておりますし、思わず笑ってしまうバカ曲もB面にはちゃんとあり、超有名曲スイートホームシカゴも何のてらいもなく巨大ブギーでかましの、気が付きゃちゃんとエルモア・ジェイムスの曲も入りの、最後には泣かせるバラードも入りので、録音環境も含めてあらゆる状況が名ロックアルバムを作る条件にあった70年代後半にフォガットもちゃんとこの盤を作ってくれてました。フォガットを最初に買うならライブですけどその次にいただくなら充分OKな最も今に通じるこれぞロックアルバム、時間を超えてます。

/お勧め!/100点
 試聴はここで

The Foundations/Baby Now That You've Found Me
cover..胸きゅん 曲目等詳細
*まるで石立ドラマのようないやー良かった映画「メリーに首ったけ」の美味しい場面で流れていた「バターカップ」って曲、何て素敵な曲なんだと気になっていたところ先日ふと思い出し買ってしまいましたこのCD。ファウンデーションズってバンドがやってます。現在もまだご活躍らしいんですが全盛期はこのCDの67年〜70年、イギリスのバンドで5カ国白黒混成、曲の多くを後にエジソンライトハウスなどで活躍のトニー・マコーレイ氏が書いています。先のバターカップはあのマンフレッドマンのマイケル・ダボちゃんとの共作。そうですこの人たち、英国人大好きなモータウンとマーシービートを合体した夢のバンド、もう良くて良くて一聴しただけでKOの胸キュンソングがゆうに10曲以上、英国ブラック伝統のさっぱりした歌い方のボーカル、クレム・カーティスさん爽やかでもうとりつかれたように聴いてるよう。このCD実は2枚組、収録曲40曲、元レーベルはPYE。音はオースティン・パワーズ。グルーヴィイ・ベイベ。日本語題を調べたら「星のベイビー」「恋するベイビー」だって。ベイビーシリーズか!ソウル部分要素はフォートップスです。しかし最高、この頃のてゆうか全般的に英国のヒットチャートものポップソングは昔はまるで情報無くて縁が無かったからねえ。今こうして聴けることの何て幸せなことよ。まるでもう一回10代してるみたいだ。随分腹の出た10代だけど(^0^)。しばしそんなこと忘れて流れるようなメロディに身を任せて、ああ、春です。聴いてる間は1年中春。メロディ好きな人には強力お勧めなのだ。あモッズ+マーシービート+モータウンだな。訂正します。さらにバカラック先生も音の中にいるぞ。たまらん。/お勧め!/100点

Freddy Fender/Before the Next Teardrop Falls
..胸きゅんテックスメックス 曲目等詳細
*笑ってるよ親父顔アイドル(^0^)。フレディ・フェンダーちゃん、75年の作品です。メキシコとテキサスの州境に生息する音楽屋さんで70年代唯一のスペイン語混じりの曲で全米ナンバー1を取った男(多分)。俗にテックス・メックスと呼ばれる音楽です。ライ・クーダー氏がチキン・スキン・ミュージック、ライブあたりで全開にして世に広まったと思える。75年のそのナンバ1ヒット、1.の「次の涙が零れ落ちる前に」の時私そりゃあもう大好きで正体がよくわからないまま2番のスペイン語のとこまで覚えてすっかり歌えます。カラオケは無いか。おそらく現地じゃ色男路線杉良のごとく女子を悩殺してると思える。ほんとですってば。な訳で全編スロー&ミディアムテンポの泣いてくださいソング・オンパレード。さすがに悩殺はされませんが親父の私も次の涙が零れ落ちてしまう。恥ずかし。荒涼とした荒野または荒野の7人のメキシコ人チコの顔が目に浮かびメキシカン・レストランで食いながら横で歌ってくれればこんな幸せなことはあるマイナー。てお手軽に聴くもけっこう厳しい生活の怨念が底にあり重いものあるぞ、なんて抜きにしてリゾート・ムードで全米ヒットになった可能性多々かもなあ。様々なことを思い巡らしながら仕事できゅうきゅう言わされて夕方ビール飲む時に聴くとこれがもうピッタリ、仕事の疲れをこれほど取ってくれる音楽はありません。同じくきゅうきゅう言わされてる人間の歌だからかな。歌声は時々裏声にひっくり返るヨーデル唱法、ネビル・ブラザースのあの方と同じです。ネビルズの方はわたしゃ苦手なんすがこちらはまったくOK。わたしゃ勝手な男。後年ダグ・ザーム、フラーコ・ヒメネスとテキサス・トーネードズ結成でいや今日も絶対精力的にライブこなしてるぞフェンダーさん。ギターのあのフェンダーから名前を取ったこの親父、終生の心の友であり、頼みますよ今日もビールの時、疲れとってください。まったくもっていつもお世話になります。地面の音楽はいつも強力なのだ。


フレディ・フェンダーおじさん
1936年生まれ、
2006年10月14日6:29PM、天国ホテルにツアーに出発。
ドット盤LP裏ジャケ自筆ライナーより。

”私の本名はバルドマール・G・フエルタ。南テキサスの谷の国境の町、サン・バニートで生まれました。私はメキシカン・アメリカン、というよりテックス・メックス。私は芸名として、フレディ・フェンダー、と名付けられました。50’sの末、その名は”グリンゴ”として売り出すのに大いに役立ちました。今私はその名前が大好きです。
 音楽は私の一部です。それはほんの子供の頃から。私は思い出すことが出来ます。パンチョ・ガルバンのグローシー・ストアの正面の街角に座っていたのを。私の3弦ギターを爪弾いている。誰も振り返ってくれませんでした。でも私としてはとってもその音が好きだったのです。群衆の中の小さな子供達が聴いていてくれたものです。音楽はいつだって私たちに沢山の幸せを与え続けてくれます。それは私のママが食卓にお豆料理を並べるのが難しいほど厳しい生活の時でさえ。
 私たちは北へ農夫として引っ越しました。私が10歳くらいの時です。私たちはビーツのためにミシガンで働きました。ピクルスのためにオハイオで、干草の束とトマト収穫のためにインディアナで。アーカンソウで木綿収穫の時、ついに成し遂げました。私たち全員は素敵なクリスマスを”谷”でおくるために必要なだけのお金を稼ぐことが出来ました。そこではどうにかしてお願いとママに言い続けたものです。僕にギターを買って。古ぼけてぼろぼろになったやつでいいから。
 16歳のとき、私はハイスクールを退学しました。そして海軍に3年間入隊しました。カルフォルニアにも行くことが出来、日本や沖縄にも。でも主に私が過ごしたのは2本マストの船の上。どうもその生活は私には合ってないと思われてしょうがなかったのです。私はいつもバラックでギターを弾いているのが好きでした。そして酒を飲んで。そんなこんなで時にここがどこだかわからなくなり、自分が誰だったかさえ。
 50年代の末、サン・バニートに帰郷しました。ビアホールで演奏します。チカーノがダンスする。私の歌手としてのキャリアが始まりました。私の初期の録音は全部スペイン語のレコードとして残っています。1958年にテキサスとメキシコでこいつは有名になりました。次にテックス・メックス・ロカビリーみたいなものに挑戦しました。録音をし、「ホリー・ワン」をカットし、そして私のビッグ・ヒット「ウエステッド・デイズ・アンド・ウエステッド・ナイツ」1959年のこと。そして1960年に、私は「クレージー、クレージー、ベイビイ」をカットしました。5月まではすべてが素敵に続いていきました。1960年の5月13日の金曜日までは。私はルイジアナのバトンルージュでクスリのために破滅してしまったのです。大したことではないと思いました。しかしもし友が尋ねたら、今なお言うでしょう。私が過ごしたアンゴラ州の刑務所での3年間は小さなドジにはあまりに長い時間だったと。
 刑務所での時は厳しいものでした。でも音楽がそれを慰めてくれました。私は私のベース奏者と私(いつもつるんでいたのです)がアンゴラを闊歩したのを思い出せます。服の代わりにギターとベースを持ち歩いて。その時毎週土曜日と日曜日、私たちは囚人達の為全員に溜まり場で演奏したものです。私はチカーノ・ソングのアルバムを携帯テープレコーダーで刑務所内で録音さえしました。1963年の7月、刑務所から故郷へ私は向かっていきました。長距離バスで。でもすぐさまルイジアナに逆戻り。ニュー・オリンズのバーボン・ストリートの”パパ・ジョー”で1968年まで歌っていました。そこでのことです。、ジョー・バリーやジョーイ・ロング、スキップ・エスタリング、そしてアーロン・ネビルたちツワモノたちと音楽を演奏したのは。
 1969年に”谷”に戻ってまいりました。チカーノ楽団と再び演奏するために。新しい何かを学ぶ為に。私はまるであまりに古くなって捨て去った使い馴染んだ手袋を再び取り戻したような気持ちになっていました。だもんで私は工員として働く傍ら、週末には音楽を演奏しました。時給1ドル60、夜には28セント稼ぎ、だから私は飢え死にしなかったのです。私はG.E.Dテストを受けました。私のハイ・スクール、ディプロマで。カレッジに2年間通いさえしました。1974年にはテキサスのコーパス・クリスティで生活してました。友達が私にヒューイ・モーの話をしてくれました。ヒューストンから来たレコーディング・プロデューサーです。彼はBJトーマスやジョー・バリー、しsて我が良き友、ダグ・ザームの何曲かの大ヒットをプロデュースしてました。彼は私の曲を気に入ってくれ、私たちはレコーディングを始めました。それはそれらセッションのうちの一つでした。私の最初のカントリー・アンド・ポップ・ヒット”ビフォア・ザ・ネクスト・ティアドロップ・フォールス”、ヒューイのクレージー・ケイジャン・レーベルから出した。
ABCのドット・レコードがそのレコードを配給し、私と契約し、それがヒューストンのカントリー専門局で当たり始めたのです。私は得意満面だったはずはありません。20年の間、挑戦し、私はようやっと最初の全国ヒット・レコードを手にすることが出来たのです!
献辞:
ラリー・ボウナック、ドット・レコード社長さんありがとう
サン・ベロー、私のマネージャーそしてビルとワンダ・ハーベイ、そして私の友、トリーニそしてニート・ボキャネグラ、大いなる気持ちを込めてありがとう。

どうもありがとう。 

フレディ・フェンダー
(またの名をバルドマール・フエルタ)”

/お勧め!/150点

Freddie King/Burglar
cover..大王フレディ 曲目等詳細
*見て下さいこのジャケ。かっこいいですねえ。燦然と輝くギブソン335。ブルース界三大キングの一人、フレディ・キングさんの死2年前に発表のこの「強盗」アルバム、わたしゃブルースのレコードの最も好きな欄に収まる快作です。亡くなったのが42歳、つうことはこの時40歳、うーん凄い貫禄。自らを省みると情けなかー。三大キングのうちで一番ロックに影響を与えたと言うとやっぱこの人かと。なんつってもエリック・クラプトンはんが大好き。ブルースブレーカーズ時代のフルコピー、ハイダウエイ、そして歌い方、がなるとこなんかもうモロ。ミック・ジャガーちゃんのドン・コベイも聴いててどっちがどっちだかわからなくなる時ありますがこちらも時々あれれなんてね。何が違うってクラプトンはんの方が歌がうまかったりして(^0^)。最後まで”テキサス”フレディさんは粗野を通します。してこの70’s中盤に彼が愛機を気持ち良く鳴らすために組んだのが何と英国パブロックファンク隊。まずプロデュースがマイク・ヴァーノン氏なのだ。ブルースブレーカーズ、フリートウッドマック、チッキンシャック、サヴォイ・ブラウンと英国ブルース・ブギ兄弟の作品を軒並み制作、さらにクライマックス・ブルース・バンドの「黄金のたれ」じゃなかった「一撃」、レベル42までやっちまうファンクまたぎでもござる彼に英国ユニットを任せて1曲目がパックイットアップ。ゴンザレス・チャンドラーさん作のこの曲にゴンザレスのホーンセクションとまた粋なことを。メンバーを見ちまうともうヨダレたらたら。ドラムがスティーブ・フェローンさんです。キーボードがブライアン・オーガーさんです。ギターにボブ・テンチさんです。うごご、これはアヴェレージ・ホワイト・バンド+ゴンザレス+ハミングバードちゅうパブファンク・オールスターズだ。名前が伊達じゃ無いこのメンバーの締まりまくり切れまくりのバックに乗ってほんと気持ち良さそうにフレディさん歌いギターかき鳴らします。このグルーブの上ではブルース、渋いー地味ーなんちゅう言葉は吹っ飛んじゃうぞ。2曲目ののハイハットのシメ、ぴしぴしぴしなんかもう。5曲目テクサス・フライヤーのビートも失神もの。ほんとこれブルースかいな。ブルースです。特定の地域に特化していない英国勢だからなし得る全米ファンクまるかじり征服したキングの御技なのだ。2ndユニットも凄いぞ。トム・ダウド・プロデュースです。マイアミ・クライテリア・スタジオです。とくりゃあ件のクラプトンさん。ジョージ・テリーにカール・レイドルとえへへ。これ間違えちゃうよ。ブギ兄弟涙のずんずん曲もあるぜよ。6.のパルプウッド。三大王のうち豪快担当のフレディーさん、さすがのインストだ。もち泣きもござる。続いて7.の彼女は強盗。心を盗まれたの。9.のおいら夢を持っていただも相当な真正面。最後のドクター・ジョン先生ガンボでお馴染みのグッタイムロールはちと浮いとるけど、あ、3.はJJケイルの曲だったり、もうこれは全部ノセの美味しさです。ノスタルジック無縁のリアルタイム・ブルースをどうか一つ。どうぞ。 (マスター)/お勧め!/100点
試聴はここで。

Foreigner/Foreigner
cover..外国人合唱団 曲目等詳細
*フォーリナー、中国名「外国人合唱団」(これほんと)、何で読まないGが入ってんだを覚えさせてくれたバンドです。77年の4月4週、何かこうドカンとしたロックも聴きたいのうと思っていた矢先25位に初登場してそれはもう狂喜した思い出あり。なんつたって「衝撃のファーストタイム」ですから衝撃です。ちなみにその週の1位はテルマ・ヒューストン嬢。77年つうたらスティーブ・ミラー、フリートウッドマック、そして前年にはピーター・フランプトンの大ブレークと地味に頑張ってきたロッカー連中が軒並み日の目を見た年であります。な中結成されたフォリナー、スーパーグループと呼ばれました。面白いことに同時期にスーパーグループがぼこぼこ出て来てちょっとしたブームに。ナチュラルガス、KGB、ラフダイアモンドと。そのいずれもが似た特徴が。スーパーと言ってもスーパーな人は大抵一人か二人で後は無名もしくは昔ビッグなバンドに在籍してたとしてもその中でうむむそ言えば名前は聞いたことあるかもって感じのメンツで。これは多分この時期70’s初めのロックバンドがほぼ同時に音楽的役割終えて解散、皆さんどうしようかってのが重なったからかと。で皆さん再出発に当たって過去を引きずらない新たなサウンドで挑戦してた。それでも成功したのはこのフォリナーのみ。業界を生き残るのは厳しい。ベテランロッカーの面々、一通りロックのスタイルは見てきた、どんなんがヒットするかも、キッスがエアロがクイーンが成功したと。なぜ頑張って来た俺らがこんな状況なのだ。それは下手なポリシイなど持ってるからじゃないのかと想像できます。じゃここは一つ狙ってみようかと考えたとしても何ら不思議ではありません。信条はヨコに置いておいてのまずは食うためのお金のためのロック、産業ロックの始まりです。
 フォリナーだけ何故成功したか?その吹っ切れ方が他のバンドとは並外れて尋常で無かったこと。そしてスーパーバンドとしての格の核がおったこと。それはこの人、イアン・マクドナルド氏です。イアン氏だーキンクリだクリキン宮殿だ久し振りに見たぞ何してくれるのかなあとうるさ方もこぞって注目した。聴いてみたらこれまた謎でどこで活躍してるのだと(^0^)。返ってそれで謎解きみたいにウケたりして。その時は既にクリキン宮殿は伝説の大名盤として君臨、話題性も充分でラジオでかかりまくったのでありました。実際の核は元スプウキイ・トゥースつう名前は知ってても95%は実際聴いたことがないつうバンドにおったミック・ジョーンズ氏、そしてルー・グラムつうこれまたミュージックライフのレコ評の片隅で見たことあるなあって感じのバンドにいたボーカリスト、ルー・グラムさんだったのだけど。そんなこんなで繰り返し聴いてるうちにこりゃそれとは別に中々ええんじゃないかい、いや最高だーになって大成功いたしました。音楽はやっぱ名前じゃなくて中身です。ミックさんの今までどうしてこうゆう風にしなかったのだを解決したハードロックの美味しいとこギュの曲作り、ルーちゃんの湿気を完全に取り除いたポール・ロジャース・スタイルのヴォーカル、これが意外といなかった。パープルのデビカバ氏くらいで。望んでたとこを一刺しされたのだから能書きを優先しない普通のロック好きはこれはKOです。キッスの活躍で楽しいロックに免疫が出来てたのもあったのかもしれません。
 で中身はシングルカットされた”衝撃の〜”、第2弾これまたベタ度満点の”冷たいお前”はもちろんのこと他にもロング・ロング・ウエイ・フロム・ホームもカットされた記憶があるのだけど、どれを取ってもカット&ヒットじゃないかって当時のメガヒット・アルバムの条件を完璧揃えた物。イアンさんの活躍の場はどれか。あ、スターライダーだ。あまりにも真正面で気が付かなかったわ(^0^)。今ひとつ特徴はけっこうださかったり芋っぽかったり垢抜けなかったりするとこ。”ロング・ロング〜”のラッパ隊なんて恥ずかしいんだけど快感と際々のとこで踏み留まってるかと。これもやはり狙ったのか、あまりの洗練はヒットには大敵だと。
 もちろんこないに露骨なウケ狙いですから顰蹙も買いました。心を売ったロックだと。私もその点ではさっきも書きましたように際々だと思います。しかしこの時点ではこれだけやっても成功するかどうかは一か八かの挑戦であったし、何よりも必死、後が無いちゅう。これはいやつうほど伝わってきます。問題はこのあとだな。成功してしばらくしてやっぱりこんなものかと聴衆をナメた態度で音楽作り始めたり、金の為さほんとはブルースが好きなんだけどねなどど言うようになってはそれがどうしたって伝わって来て白けてしまう。成功が一段落して落ち始めた時も怖いです。 (マスター)
/お勧め!/97点

Foreigner/Double Vision
cover..外国人合唱団 曲目等詳細
*デビュー・アルバムの大成功を受けて1年後の2ndアルバムの登場です。スーパー・バンドとゆうよりもー、ロックお好み定食屋さんやないのーとの揶揄も受けながらも折からのFMロックの波を受けて正に時のバンドとなっておりました。我らの目指すところ間違い無しってんでプロデュースはそこのところよくわかってらっしゃる、同時期フリートウッド・マックの盤で大旋風を巻き起こしたキース・オルスン氏。前作の感謝やらせていただいた時、最後にいなくなるぞーと書いてしまいましたが早まっただ、イアン・マクドナルド氏もまだおるぞ。重要なお仕事有り。いて貰わねば。産業ロックとゆうよりもー、およよ、ロックのツボ愛好会です。プロですけん。己の音楽志向の崇高さやテクの素晴らしさご披露で気持ち良くなるよりもまずお客様が気持ち良くならねばならぬ。それで己も気持ちよくなるためにあえてバカロックのそしりも受けましょう道をさらに貫徹させます。ベタなにするものぞ一曲目からズドドドド。ホット・ブラッデッドだ。血は熱いしカマンベイベだぞ。恥ずかしいほどの剛速球ハードロック1本。かっこええじゃないか。認めろー。やりたいなバンドでと思う。だけどこれをトウシローが手を出すと恥ずかしい度が9割占めて情け無いことになるのが落ち。毎日朝から晩までシコを踏んでる基礎体力があるプロだから出来る御技なりや。2.の蒼い朝もベタだぞ。泣くぞメロディ。踏むぞ4つ打ちキーボード。乾いたグラム氏のヴォーカルがクールに湿り気を抑えておる。じっと見ているイアン氏の目も有り。3.の巨大バラードも凄いぞ。ハードロックから出てしまいおった。ジョーンズ氏の才能爆発、曲が次から次へと空から降って来て、ノッてる人間のオーラかぶった名曲で全てをねじ伏せるわ。4.になるとまるでトッド・ラングレン博士のメロディうねりポップ。5.はグラム=マクドナルドつう珍しいコンビによる一品。こんなのも書くのかのブギ・ナンバー。もちサックス爆発。抑え目のサビが気概感じさせます。引っくり返してB面。最初のパンチは不可欠、タイトル・ナンバーだ。やっちゃってるぞ凄いリフ。ドンドンドンぱぱぱぱ。徳俵の恥ずかしさ一転、最高のかっこよさだなや。果て無き地平線に向かって爆走する超デカトラック内で聴いたらさぞ気持ち良かろうのう。してみたい。これもバンドでやってみたいなあ。絡むサックスもけっこう来てますけど無いと寂しいわと思わせてくれる羽目に。7.はその熱をクールダウンさせるようなインスト。あまり音色考えてません。ははは。8.はそろそろ来るかと大バラード。これがマックを彷彿させるフレーズ出て来たりして。しかも噂マック以前の。マクヴィー味。味わい深いです。全く黒く無いサックスもツボだ。9.はファンク風味のハードロック。ああ、ロジャースさん。いやグラムさん。ラストはフリーが大都会に迷い出たかのような地味曲。じっくり聴いて次作を待って下さいってことか。と、派手さもありお馬鹿さもあり小技もセンスも出しでこの時点で最高の仕事をしましたフォーリナー。外野の騒音ねじ伏せる充実作だと思います。問題はそろそろ大成功の大マネーが銀行口座に振り込まれるはずで、その帯封を眺めちゃった後どうなることか。幾多のロック・ミュージシャンが直面する一番の難関はこれからであります。いやーその難関に一度でいいから会ってみたい。 (マスター)/お勧め!/100点

Frankie Miller/Double Trouble
cover..英国ホワイト・ソウル 曲目等詳細
*フランキー・ミラー。70’s英国2番手ホワイト・ソウル御三家の一人です。あと二人はジェス・ローデンちゃんとロバート・パーマー氏。三人共に共通はニュー・オリンズ大好きってこと。そしてポール・ロジャース族。一番成功なさったのがご存知の通りロバパーさん。フランキー氏は2曲の英国ヒット持つもののやっぱモス・バーガーみたいなところでひたすら頑張っておりました印象強し。私は昔に2枚買って今回2枚発見、ロジャース・スタイルのヴォーカルさんもう大好きなもんですからご贔屓なんですけど今まで聴いたハイ・ライフ、ザ・ロック、そしてフルハウスはどうもプロダクションがしっくり来なくてもう歯がゆい思い満杯でした。ハイ・ライフなんてアラン・トゥーサン製作で現地ニュー・オリンズ録音ですもん悪い訳は無いんだけどもう真面目一徹熱唱型の歌と曲との噛み合わせがどうも。良い曲と良い歌手なのに何故だ。後の2枚も同様のすれ違い感じちゃってくそー悔しい状態。最高って言いたくてたまらんのに。そして最後の頼み、このダブル・トラブル。聴きましたら、来た来た来たー!これぞ望んでいた音だーと拍手喝さい。何回も何回も聴いてます。こりゃ人生盤になるぞ。今回のプロデュースはジャック・ダグラス氏。大物だー。ハードロック畑だー。今までの彼の音楽考えるとこりゃミスマッチだわと思わばこれがまたピタリとは音楽とはまっこと不思議なもの。音は硬質でこんこん、歌も硬固でどうなるんだと思わばこれまた毒を持って毒を制すとはこのことじゃ。初めてノリが合ったぞ。作曲の相棒はあのフリーのアンディ・フレーザー氏。ロバート氏にも「エヴリ・カインダ・ピープル」とゆうメロウな曲を提供してヒットとなっております、幅が広いです、才人です。ミラーちゃんとはけっこう長い付き合い。曲も沢山書いてます。そしてもう一人はポール・キャラック氏。曲を共作して演奏面でもバックアップ。エース出身、同じくホワイト・ソウルのごっつええ歌手。ニック・ロウ兄さんのバンドの鍵盤、マイク&メカニックスの歌手で有名でござる。1曲目から今回は全力疾走。アップなロックンロールでかっとばして。ここではロッド・スチュワートがパーマーさんの曲をやっているかのよう。これはええぞと2曲目進むと出ましたフレーザー氏の曲。これがまたホワイトスネークなんです。ハードロックです。ってことはフレーザー氏がフリー・スタイルの曲を書いてくれた。歌はもちろんロジャーズさん調。スタイルがそうなんで何かと比べられてあえてやらなかったんだろうけどやっぱこの歌い方にはこのロックです。開き直ってやってくれて涙が出るほど嬉しいよう。もうかっこよくて。たまりませぬ。3曲目は又もアップ。快調に飛ばすぞ。4.はキャラックさんとの曲。これもハードロック・アレンジで。ただ感じはメロウです。5.もキャラックさんとの曲。ぐっと重心を落としたバラード。ここで思い出すのがヴァン・モリソン御大。あの固い堅いアルバム「ア・ピリオド・オブ・トランジション」。ここでも八月の冷たい風が吹いた。名唱です。震えが来る。レコードでは裏返してここでB面。6.ラブ・ウエイブスはアップな曲。ノリノリです。最高。曲も来てるぞ。7.ブレーカウエイはサザン・ソウル風味。これはお得意のもの。がしがしの緊張感が心地良し。締まりに締まってる。曲もまたまた来てる。8.はマーヴィン・ゲイさんの曲なんですが、このヴァージョンどっかで聴いたことあり。シー・ブリーズとか化粧品のCMで使われてなかったでしょうか。いきなりAORだけどやっぱり締まってて緩み無しです。使われててもおかしくないキャッチーさだなあ。9.は2曲目のフレーザーさんの曲。こちらはちょっと地味かな。サビから来ます。これもフリー思い出す。最後はビング・クロスビーやディーン・マーティンも歌ってるスタンダード曲。とはちいとも思えません。ミディアム・テンポのブギ・ハード・ロックになってる。豪快にぶっとばして終演。捨て曲一つも無し。これぞザ・ロックであります。どっかで失敗作とか書いてるのを見ましたがこれのどこが失敗なんだろう。???。私にはファビラス盤。どーんと愛聴させていただきます。そして今の段階では最初の一枚に強力にご推薦。この後の盤と1stを買ってみたい気持が強力に出てきました。やっぱ只者じゃなくて最高に嬉しい。俺がアホだっただけかー。 (マスター)/お勧め!/110点 中古出た 中古出た2 試聴はここで

France Gall/Poupee de Son
cover..フランスのギャル 曲目等詳細
*おフランスだー。CMでもばんばん流れていた「夢みるシャンソン人形」を擁するフランス・ギヤル嬢のベスト盤です。うちで入手したのは89年の初代赤ベストと呼ばれるもの。現在入手しやすいのは2代目赤ベスト。内容はほぼ同じでギャルさん60’sヒットのオン・パレード。長いことこの時代のは嬉し恥ずかしアイドル時代てんで無視されてたらしくCD時代になって良かったじゃんかと復活爆発いたしました。47年パリ生まれのギャル嬢。パパ上は大作詞家つう生粋のお嬢様であります。63年の16歳の誕生日の時にレコード会社と契約、9.の「初めてのバカンス」でデビュー(おおこのCDには入ってる。うちのには無いぞ)。ハナから大ヒット、フランスのアイドルさんに。学校も中退して歌手に専念。で、そのままキャピキャピしてればキャピキャピだったものを運命のいたづらか出会っちゃったのがいぢわるおじさんセルジュ・ゲインズブール。65年の件の「夢みるシャンソン人形」、これがユーロビジョン・コンテストでグランプリ。朗々バラードが当たり前のその大会ではかなり異色だったらしくぶうぶう文句も言われたらしいすが本番で大逆転して優勝したそう。アバのウォータールーと同じだ。曲もさることながら歌詞も強烈。♪私は楼で作ったお人形、ヌカで作ったお人形〜♪。私はアイドルよー中身は無いのよーと開き直って歌い方もぶち切れてます。セルジュ親父直球で切り込んだ。ところがこれが無垢なかわゆさ倍増ってんで大当たり、全世界で350万枚も売れちゃった。おかげでその後もセルジュさんの歌と付き合う羽目に。お父さんの作るもろぴゃきぴゃきソングとの2本立て。それでしばらく大人しめの曲を提供してたセルジュさん、親父の本能抑えられずえらい歌を連発してしまいますわ。4.のアニーとボンボン。ボンボンつうのは道楽息子のことでは無くて棒付き飴のことらしいです。かわいそうにギャルさん、TVに出てはペロペロ舐めさせられて、どうもこれは様子がおかしい、男衆の目線が変と落ち込んじゃった。曲はもうセルジュ節。本人のいぢわるそうな顔も浮かんでくる。12.のベイビー・バップも、♪歌いなさい踊りなさいベイビー・ボップ。明日の朝には死んじゃうよ♪。ひでー。67年の12.ティニー・ウィニー・ボッピーに至っては♪LSDを飲んでみた。もう精神錯乱がはじまってる。〜夜中彼女は死んじゃった。いったいなんで。LSDを飲んでいたからだね♪。ですから。松本いやよが「いよはまだマリファナだから〜」って歌うようなもんだわ。よく放送禁止にならなかったもんでアメリカでもましてやパンクでもこんな剛速球のやばい歌はあらん。お嬢様には到底きつい状況で売上げが落ち着いてくると同時進行で一線から引いてしまうことに。しかーし只では転ばないギャル根性、70’sに復活して新たなパートナー、ミッシェル・ベルジェ氏と新しい音楽で再びスターに。この時代のことは封印してしまうほどの活躍を。その後、乳癌にかかられたり家族の相次ぐ不幸など苦難に合いながら、活動中断したものの97年に再復活。大した女性です。で、もとい。その問題のセルジュさん作の歌群。いぢわるで底意地悪いから音楽も悪いかって言うと全く違うんですわ。70’sに入ってからの語りのセルジュ歌と違うメロディ・セルジュ。ポップのツボのど真ん中。否が応でも引き付けられてしまうリフレイン。魔法がかかってます。キツイ歌詞ってわかっているとさらに刺激倍増、この盤の中でも一際際立ってる。ギャルさんの開き直りぶっ飛びボーカルもえらいことで、おパパ上の歌詞のジャズ曲では強烈なスキャットをいきなし。でもやっぱセルジュ氏の曲でのサビでの爆発が一番。声裏返るのも何のそのえらいこっちゃ。とゆうことで全然関係有りませんがその歌声、ビバリーヒルズ青春白書に登場するカリフォルニア大学総長の娘、クレアの吹き替えの声の人にクリソツです。お嬢様でやや不良つうシチュエーションから最もよく似てしまっているのもセルジュさんの曲内でして、これはもうビバヒル・ファンは買うっきゃないわな。一粒で2度美味しいぞ。300mは暴走。事情がわかってくると最初のストレートなフレンチ・ポップから混乱につぐ混乱。そんなとこも大魅力な盤であります。私も文も混乱。(マスター)/お勧め!/100点 試聴はここで

France Gall/Dancing Disco
cover..フランスのギャル 曲目等詳細
*世はパンク。喧騒と殺伐の時代に突入せる時、一人の女性が静かに復活を遂げた。といささかこっ恥ずかしい惹句かまし。驚きました。日本盤LPに遭遇したのもびっくり、そしてCD化されてるのにびっくり、そしてそして何より中身にびっくり。70’sのフランス・ギャル嬢です。写真によって風貌が全然変わるギャルさんにしてもまあこの変わりよう。歌もまたきゃんきゃんして無いよ。まあ当然と言えば当然だけんど。60’sに夢見るサンソン人形してた彼女の復活第2弾アルバムだそうです。その影には涙の人生絵巻あり。洋盤しか現在入手不可のようですのでLPの解説からかいつまんで紹介させていただきますと。10代に空前の成功をした彼女。突っ走ったものの少しづつ人気は下落して何かとゆうとしゃんそん人形サンソン人形のイメージに苦しんでおりました。そんな時出あった男性がジュリアン・クレール。フレンチポップのスターさん。恋に落ちて5年間彼に尽くすも破局。どーんと落ち込んでいた時にTV局で出会ったのが今回からずっとコンビを組み人生のパートナーとなるミッシェル・ベルジェとゆう人です。ミッシェルさん。47年生まれでピアニストの母ちゃん持って幼い時からクラシックの英才教育を受けました。ところがレイ・チャールズ、ビートルズにはまりヤクザなPOPの道に。ギャルさん同様、若き15歳の時に「君は信じない」つう曲でデビュー、小ヒット。その後引退したものの夢捨てがたくそんな時出あったのがヴェロニク・サンソンさん。恋に落ち共に音楽を作りフランス語ポップスの革命と言われたそう。しかし性格的に似たもの同士だったらしく何かと衝突、破局を迎えてサンソンさんは何とスティブン・スティルス・ピカチューの元に走ってしまいおった。どーんと落ち込んだベルジェさん。そんな時に出会ったのがギャルさんとゆう訳で。「君に前から言おうと思ってたんだけど君の歌ってる歌は実につまらん。それにくだらん番組に出過ぎる。」と開口一番そんな言葉を放ったベルジェ君。何をゆう人なのとムカつくギャルさん。でも「こんな真剣に私のこと考えてくれた人は初めてだわ。」とポッとしてしまいました。お互い傷ついて落ち込んでいた時期、すぐ恋に落ちてベルジェさんはサンソン嬢に賭けたフランス語ポップの夢を今度はギャル嬢にかける。それで出来たのがこのアルバムとゆうことです。その頃クレール君は破局の打撃から立ち直り女優ミューミューさんと新しい恋に。サンソンさんはスティルス氏と離婚。一児を抱いてフランスに戻って来た。ああ恋の国おフランス。してこのアルバム。聴いて何よりびっくりは失礼ながらまずサウンドでした。ファンキー!そのファンキーさもどうゆう訳かニュー・オリンズ・ファンクで。まさかここでこの音に出会うとは思ってもいなかった。リトル・フィート、ミーターズの香りがぷんぷんしてます。同時にエルトン・ジョンのロック・オブ・ザ・ウエスティーズぽいぞと思ったらレイ・クーパー氏のボンゴが鳴り響いてた。そしてドラムがぐが、サイモン・フィリップス氏。後は英仏混合群。それでこの音。考えてみたらニュー・オリンズは元フランス領だわ。関係があるか。で、とてつもなくベタなアルバム・タイトル。だんしん・デスコってあーた。思わず引いちゃう。私もそれで一瞬買うの躊躇した。これは言ってみれば安っぽく華やかなデスコのような世界の裏での本当の自分は何かつう物語を探求したトータル・アルバムで。それで思い切りのファンキー・チューンとそれと対照的なしっとりバラード。共に引き立ち心に染みる。ギャルさん、素晴らしくリラックスしてます。安住の地を見つけて静かに歌と向き合ってる。最後には極め付きの名曲「聞いてよママン」有り。60’sのボンボン時代のベスト聴いたあとこれ聴くと・・・いやー効きます。まったくもってフランスPOPは人生の合わせ鏡。ま正直なところがえらく心に直撃しちゃうわ。これだけ聴いてもベルジェ氏て相当な才人で考えてみればゲインズブール親父と共に全く対照的な二人の音楽巨人と出あったギャルさんって音楽的にはかなり幸運な人だったのではないでしょうか。(山)/お勧め!/100点

Free Design/Bubbles
cover..おしゃれ泥棒 曲目等詳細
*やられました。完全に。フリー・デザイン。名前だけは知ってたんですけど。聞く噂はソフトロックの隠れた名バンドとして渋谷系某が推奨、音楽教育をばっちし受けた方が姉妹と作った、そして何よりおされ〜。いやー全く我が家に似合わないす。そしたら先週のレコード屋さん詣でで中古アナログに遭遇、それがまたこのジャケット。10インチ盤2枚組。白ヴィニール盤。価格千円。しかし傷有り。ああ何てステキ。って思わず買ってしまいました。帰って開いてみたら中袋もまーお洒落。そのまま街のブチークで飾るためだけに買って帰るマヌカーンさんがおっても何の不思議はございません。聴くと中身もそのままなんです。これが60’s後半に作られた音楽かいの。目から鱗がばりばり言って剥がれた。なーんの説明も入って無かったんで調べますとこれCDも出てるそうで。スペインはマドリッドのシエスタとゆうレーベルが組んだコンピ。その道では有名なとこらしい。してフリー・デザインとは。ニューヨーク出身リーダーはクリス・デドリック。音楽秀才さん。彼が音楽をがっちり作って妹、弟?のクリス、サンディ、エレン、ステファニーと作ったバンド。68年にプロジェクト3つう梁山泊みたいなレーベルからシングル「凧は楽しいな」でデビュー。製作はイージーリスニング、映画音楽で膨大な仕事をしておりますイノック・ライト氏、エンジニアはフィル・ラモーン氏と。聴いて思い出すのがカーペンターズ、ハーパース・ビザール、そしてペット・サウンズ。ミレニアムとかいわゆるソフト・ロックってのは当然としてあとジョージー・フェイム兄さんなんかも。ヒットとは無縁だったらしく、こんなキャッチー&POPで曲も極上演奏だってって思うもののそうだろなと納得するところもあり。ぶっ飛んでます。時代的に突き抜けすぎて周囲は目が点だったのかも。それはペット・サウンズと同じで。その音楽で開眼した子供たちがさらなるモンスター音楽を作ったのだなあ。目を見据えてやろうとするところがしっかり見えてるから全く音が古くありません。これが洗練と言うのだな。ヒットせず消費もされて無いので現在でもピッカピカです。その姿勢たるや無慈悲なまでにストイック。しかも冷たくは全然無し。もう無慈悲な意志強固音楽大好きですからわたしゃコロリと。カラーヴィニールだからあんまり聴くと音落ちちゃうけど止まらないよまた聴いちゃう。アカデミックな野郎がPOPセンス持って存分にやられたらもう口アングリです。私にはどう逆立ちしたってこんなん作れません。憧れちゃうにゃトロ。そして大尊敬いたします。悔しいけど。目の前でプロのとんでもない御技見せ付けられた気分。見つけたらまた買うぞ。ハードコアお日様POPの究極かと。一番好きな曲はフレンドリイ・マン。最後の曲はスザンヌ・ベガみたい。CMで使われてしまいそうだわ。そして最後にリパッケージしたシエスタ・レーベルさん。逆らいません、あんたはお洒落。ここまでのお仕事感服の次第。ただ私はこんなん聴いてますからセンス・セレブでございますって展開してる業界サイトなど偶然見ちゃったらさぞかしむかつくでありましょう。楽して音楽を利用するなかれ。(山)/お勧め!/110点 試聴はここで

Free Design/You Could Be Born Again
cover..おしゃれ泥棒 曲目等詳細
*ベスト盤「バブルス」くんに続いてフリー・デザイン、68年の2ndを入手しました。実はその前に同じシエスタ・レーベルから出てるバブルス続編ベストを入手しかけまして。同じように2枚組コンパクトサイズ、カラー・ヴィニールでものすごおしゃれジャケ、それで700円!やったーっとレジに持って行ったら何やら店員さんが念入りに検盤してる。そしたら何と2枚とも同じ盤が入っているから売れませんだって。聞けばこのレーベル管理がアバウトでこうゆうことがよく有りクレームが出てたのこと。まージャケはあんなに気を使っておしゃれいなのに。スペイン人謎です。もしアナログのそれを見つけて買おうと思ってる方は充分注意してください。て訳で、あああ、もう出会わないかなと半ば諦めていたら出会った。おおこれは神の思し召しよと不信心な人間がこの時ばかりは感謝です。盤が極厚の重量盤。去年、シアトルのレーベルから出されたもので、も、もしや知らないところで人気出てるのかー。世間の状況はどでもいいか。はまりました。バブルスでとっかかってこれで完全に奥地へ。こんなに口当たりがいいのに何故こんなに濃い個性なのか。今なら5秒聞けば判別できるきっと。恐ろしくストイックで柔らかい絹ごし豆腐を作る時みたいに丁寧に丁寧に味と形を整えている様がわかります。そんなとてつもない音楽への愛情、執念かな、を内に秘めて、出て来るはあくまでもクール、ひんやり。日本の初夏の湿度を5%は確実に下げる。体感では50%下げる。何と無しに聴き始めるもいつのまにか鼻歌歌えるくらいになっちゃう。何か怖いぞ。引きはエリナ・リグビー、夢のカリフォルニア、ハッピー・トゥゲザーのカバーかと。普通じゃ自爆確実のこれ、極上です。エリナ・リグビーの異世界ぶりにびっくり。俺は今何を聴いてるのかと思ってしまう。それに増してやオリジナル曲の素晴らしさ。もう1曲、巨人デューク・エリントン氏の曲のカバーもやってますけど、ビートルズ、エリントンと同じ舞台でそれに完全に肩を並べるって。へへえ。参勤交代行列出現時状態になってしまった。しっかし私こうゆう音楽こんなに好きだったっけか。渋谷系やろ、フォッショナブルやろ、ケなんてもので最初のハンデ大きく。それでもこれだけはまるは純粋に音楽の力と作ってる人間の真摯な眼差しかと。初めてジャケで尊顔を拝見。全く普通のアメリカン青年、お姉さんだ。これは見た目だとあかんか。どんなに素晴らしくとも音楽だけで世に広まるのはもしかして30年とかかかるのかともため息もつく。カーペンターズが好きな貴方。もしまだでしたら行っちゃって下さい。こうゆう若者達の苦闘があってそうなんだなと改めて実感いたしました。(山)/お勧め!/110点 輸入盤 試聴はここで

Fotomaker/Vis-a-Vis
cover..パワー・ポップ 曲目等詳細
*チープ・トリックに、そしてフォリナーになりそこねたバンド、フォトメイカーの2ndです。いたいたーと喝采を上げてらっしゃる方もおられるかと一番有名なのはもしかしてジャケット?1stではお化粧した女の子、2ndではこの通りお化粧した爺さん、3rdでは謎のAJA風東洋女性とインパクト強大でした。あのグルーヴィンなバンド、ラスカルズのリズム・セクションのお二人が大プロデューサー、イミー・イエナー氏の勧めで新バンドの結成を画し、フロントマンの新人二人をスカウト、さらにテコ入れでラズベリーズもう一人の男ウォーリーさんを加え誕生デビューしたのがこの盤と同じ78年、それがちいとも売れずに「へ、何で何で」とラスカルズ組ベテランさん自ら製作で間髪入れずにリリースがこのヴィス・ア・ヴィスです。「相対物」って意味。だもんでこのジャケで。1stと対になってるわけだ。何で何でって聴いた人も聞きたいくらいで、メンツは一流、レーベルは天下のアトランティック、バンド名も素敵、曲はもう最高、POPでキャッチーでこのアルバムだって10曲中5曲はシングル・カットOKなのに。マックみたいに次から次へとヒット続いてうっはうっはの予定だったのになー。アルバムはトップ100にも入らずキラー・シングルの1.マイルズ・アウエイも最高位63位ととほほなことに。ヒットしないパワー・ポップ・バンドほどキツイものはありゃしません。でもなー薄々やっぱりなあって思うとこも。このジャケはやばいぞ。会社も本人たちも「ナイス・アイデア。こりゃ受けるぞー」って思ったろうけど実際店頭に飾られてあまりの浮きぶりにびびったことでありましょう。その場の全員妙に静かになっちゃったりして。さらに裏ジャケにどーんと構えるメンバーさんたちの面構え。濃いぞ。こってりトンコツ。どうしたってルックスてのは重要だかんに。チープ・トリックなんてフロントのお二人はもう無条件に「きゃああ」だしフィーリング・カップルの5番担当の後ろの二人はスキっと5番キャラですから。ベテランさんが濃いのはしゃあないけどウォーリーさん、あんたそのやる気の無さそうな顔!誰か言いなはれな。さらに(まだあるのか)、お歌の声質。これはもう私の印象なんすがB級声だぞって。パワー・ポップでベテランつうのも新鮮さが無いみたいな風に取られても、って悪い方向に向かうとそりゃもぞろぞろ思い当たる節が。でももしどっか一つ噛み合ったら人の印象なんていい加減なもんすから声だってみるみる一流声に聴こえてくるしそりゃわかりません。って、俺がぼやいてどうするのかしかも今更、なのは音楽は最高だからだー!。演奏は上手いし曲だってもー。味だってアジのモトぱらりでごまかしているようなもんじゃありません。POPだと一旦聴くとわかるような気がいたしますから、ふーんこうゆうバンドなんだって即判断されちゃう。そこが落とし穴でモノホンのバンドは実はそこから先繰り返すとさらに味わい深い奥のダシがじわりじわりの快感有るのだ。そうゆうバンドですからほらちゃんと21世紀にCDになったぞ。今更いいですからどうせもう皆おじさんですからここから音楽が生きます勝負です。ラーメンな音楽、ロックの最も街場中華屋さんの美味いラーメンの味。ジャケはその店主親父さんに無理して化粧してもろうたとゆうことでどうかよろしく。(山)/お勧め!/110点 試聴はここで

Fox/Fox
cover..早過ぎたNW 曲目等詳細
*極めつけ変てこなバンドです。いや70’sてのは個性的なバンドばっかしなんすけどルーツがまるでわからんとゆう意味で極め付け。事の起こりは英国チャート。75年の初頭に突然現れて最高位3位まで上がった曲「オンリー・ユー・キャン」。調べたらアメリカでも53位まで上がったゆうその曲、訳わからん曲がやたら登場するUKチャートでも際立ってました。たゆたうようなイントロ、いきなりシーン・チェンジしてレゲエに。歌声はアルタード・イメージスのクレアちゃんくりそつ。っで曲はどこか東洋調インドぽい。間には謎の言語スキャット。何よりその雰囲気が尋常でなく、まあそれだけじゃ奇をてらっただけなんだけどキャッチーでポップ・ソングとしてえらく魅力的だからもう気になって気になって。5月に登場した次のシングル「イマジン・ミー、イマジン・ユー」もその路線引き継いで今度はシンセ・フューチャー。ますます異世界に突入して。探してコンピCDでそれらは聞いたんですけど単独作がCD化されてました。まさかと思ったよ。飛びついて入手。そしたらまー凄かった。ますます正体不明。中心人物はどうやらギターのケニー・ヤングとゆう人らしく。全曲作ってます。そのケニーさんが2002年に書いた解説がライナーで付いてた。それがまた読んでも全くこの音楽の由来わからず。とにかく曲を作りバンド・メンバーを探してアルバム出したらヒットしたのだな。目玉は紅一点ノーシャさんの歌。名前からしてインド系。しかしジャケ見ると普通のイギリス女性しかもこの声、顔声不一致や。で1曲目「ラブ・レターズ」はゴスペル調で始まります。違うCDかけたかと思った。ウエスタンみたいなハーモニカも登場。イギリス誤解アメリカか。ガース・ハドスン氏みたいなシンセまで。2曲目はシングルの「イマジン・ミー〜」で安心。これで安心するってのもあれだけど(^0^)。3.のジャグラーではバックにタブラみたいな打楽器鳴り、それで曲はソウル。だよな。インド・ソウル。リンジー・ディポールさんみたいなとこも。4.のペイシャント・タイガーは高らかに名手BJコール氏のペダル・スティールで突入、カントリー・ワルツ。これがやたら感動しちゃう。どこか日本のフォークみたいな身近な哀愁有り。染みるわこのメロディ。4畳半のタンスの上の開けてないタイガーバームみたいな。5.は問題のシングル「オンリー・ユー・キャン」。やっぱシングルとして抜けてキャッチー。これだけ聞いたらNWの人と思う人もおるかも。英国訛り強烈です。オンリー・ユーカンてか。6.ではインド訛りも。か。ザ・モア・アイ・ローブ(LOVE)。優雅なストリングスで。7.スピリット。これもソウルかな。うーんハイパーなアレンジだ。8.はレゲエ&ザ・バンド。声はクレアちゃん。9.は泣きたいほどの哀愁曲、10.11.とラストに向かって雰囲気はU2のヨシュア・ツリーが入ってくる。11.の冒頭の管弦楽がやたら強力でびっくりしてると転じてウイジンユー・ウイズアウチューかー。ボーカルにボコーダー。有ったのかボコーダー。シンセベース。えらいこっちゃこのラストは最強だ。ここからはボートラで、とは言っても本編と全く同じクオリティの秀曲揃い。最後の最後のプリティ・ボーイのどインド無国籍でトドメさされます。回転数異常だし。助っ人にラス・カンケル、リー・スカラー、ディーン・ピークス、ジム・ホーンさんらちゃきちゃきLAスタジオ・ミュージシャンがいるってのも謎が謎読んで、このぶっ飛び方、やっぱ75年じゃ皆さん頭???マークだったか。10年早過ぎたのかも。あのジョン・ピール氏が大絶賛だったそうです。しかり。納得しなくてもいいからとびきりオリジナルでPOPな音楽を所望の方、このFOX、正にそれです。しかも全曲極上品質。(山)/お勧め!/120点 試聴はここで

Felix Cavaliere/Felix Cavaliere
cover..青い目ソウル 曲目等詳細
*どうやらワウンデッド・バード・レーベルからベアズビル・レコードの諸作のCD化が始まっているようです。
その目玉はなんつってもこれが初CD化、アナログでも初版しか出なかったと思しきこのフェリックス・キャバリエ氏の1stソロだ。キャバリエとは言っても生きてる間に一度は食べたいキャビアでは無くあのラスカルズのヴォーカルの方。ぐるーヴぃん。解散2年後についに立ち上がり青い目ソウル・ファンの注目の中、組んだのがトッド・ラングレン氏。そしてカーメン・ムーアと申すブラックさん。カーメン氏はジャズ畑の人らしく全ての曲作りに関わり音楽監督と弦の編曲を担当なさってます。
しかーし。
ど本音を申さば・・・・
このアルバムの引きは・・・・・
何と申しても・・・・
トッド・ラングレン氏のプロデュース&演奏
そして
トッド・ラングレン氏のプロデュース&演奏
ほんとにもう・・・・
トッド・ラングレン氏のプロデュース&演奏
実際問題
トッド・ラングレン氏のプロデュース&演奏

何でまた組むことになったか。そりゃベアズビルと契約したからだよ。と言ってしまえば身もフタもありゃせんけどよう、東海岸ソウルを具現化求めるにこれほど相応しき人材は無し。願ったりかなったりでは無かったでしょうか。
そしてまた
もう一つの引きは
ジョン・ホール氏がギターで参加
ダリル・ホール&ジョン・ホールの方では無くて、私の大好きなオーリアンズの超絶ギタリスト、ホールさん。
ちょうど2ndを出したばっかの頃。この頃はまだ拠点がウッドストックだったのと、やはり白ソウルを求めるにこれほどうってつけの人材は無し。よくぞ集ったこの二人。
トッド氏とホール氏、多分この顔合わせが初、そして唯一のものだと思います。その点でも興味満点。けっこう趣味があってそうなんだけど、これが微妙且つ巨大な違いがあるようにも。
トッドさんのこの時期は自身のアルバムでは「未来から来たトッド」、ユートピアも活動開始して正にノリに乗ってる頃、プロデューサーとしてもグランド・ファンクで大当たり、さーぶいぶい言わすぞのハナかな。しかしまだ後年のプロデュース作のように力技で全部自分って程では無く、微妙な時期か。先のホール&オーツ「ウォー・ベイビーズ」プロデュースの時期ともかぶる。同様にユートピアのロジャー・パウエル氏参戦。
さて、この盤の魅力は、まず、キャバリエ氏の歌であることはもちろん、あのグルーヴィン・ヴォーカル全開、曲作りもよほどカーメンさんとうまが合ったのか、実に気持ち良さそうに、素敵曲を続々と。聴かば必ずしや何曲かは思い出に残る曲が出てくるかと。
その上でサウンド。これが不思議だよう。2086年の新橋駅前屋台ラーメンみたいな。タイム・スリップしてこのメンツがそのまま未来で録音したみたいな奇妙な感覚満載です。その元凶はパウエル氏のあのまんまユートピア・シンセにあるか。に加えてトッドちゃんの中にある白トッド、黒トッドが同時に活躍しちゃったつうか。どかんと全部出したいんだけど、相手はちょっと先輩、業界では大先輩のフェリックス氏、尊敬しまくりでさすがに遠慮もあるし、どうしよう。中途半端だ。それで中途半端で煮えきらずつまらんとなるかと思えば、さにあらずそこが魅力で面白いってのがまた音楽の摩訶不思議なとこ。ジョン・ホール氏のギターはどうか。11曲中5曲に参加、弾きまくって大活躍。はいいけどこれがどっか窮屈そう。多分トッドさんとノリが違うんだと思う。ソウルはあるけどファンクでは無いトッド氏は前ノリの人、片やホール氏はソウルでそしてファンキーだからアトノリ。水と油ぶりも相当だ。ラストのサイケ・ロックって言ってもいい「アイム・フリー」では何で俺が弾くの、お前が弾きゃあいいじゃんとも言わんばかりの狂乱ギターで、こんなん姿聴くの初めて。温厚な人そうだけどケンカしたかな。もう一人、ギターの人が。エリオット・ランドール氏。スティーリー・ダンでのプレイでお馴染み(?)、あの「リーリン・イン・ジ・イヤーズ」でばりばり弾いてる方です。特徴有るんで一発でわかるかと。この人もまた微妙に噛み合って無かったりして(^0^)。言ってみりゃあダンとトッドさんだから。な中で貫禄たっぷり、ひるまずは主役フェリックス氏。
ヒットはまるでせず。
複雑で微妙連続な魅力が原因だ。最初の全日本プロレスvs新日本プロレスの交流戦みたいかも。
79年馬場・猪木vsシン・ブッチャー組。
そりゃ最高に面白い。(山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

フード・ブレイン/晩餐
cover..ウルトラロック 曲目等詳細
*セッションです。
音楽演る人が集まって、やあおはようこんにちわ何かやろうぜ。まだバンド組むまでの知り合いでは無く、名前も知らなかったりする時も有る。もちろん旧知の仲で、今宵限りの晩餐おっ始めようとする場合も。
バンドやってた方は1度は経験なされたかと。
大抵は何やろうかとなると自然にブルースとなります。

コード進行を知らないヤツはいない。

で、大抵はでれでれとなってソロ廻して、おいおいいつ終わるのか状態となる。これがアマチュア。
「ブルースでもあろうぜ。」と”でもブルース”。
ブルースにとっては迷惑な話で利用された上に”でも”扱いなんてひどいわ。
では、そんなセッションで禁ブルース令を出したらどうなるでしょうか?
ロックの場合、全員凍ります。
その状態に耐えられず、誰かが「ジョニー・B・グッド」やろうぜとか言い出したら、袋叩きになるか、もしやり始めちゃった日にゃあ、それは最早セッションではなく、知ってる曲をただコピーしてるだけで、それでもソロ廻すのか?6人ぐらいいるギターがーー。ドラムスさんベースさんげんなりや。

ジャズの場合は、セッション=ジャズですから。テーマとなる一応全員で揃えるメロディ決めて、後はジャズする。へぼな場合はへぼに。天才な場合はヘボか天才に。

戻ってロックの場合。ブルースも禁で、ジョニビも禁で、ましてやテーマも禁となったら・・・・

そんなこと出来るのかーーーーー。出来てるのが有った。しかも我が大和の国で、1970年、

晩餐
フード・ブレイン

メンバーは
鍵盤で、柳田ヒロさん
ギターで、陳信輝さん
ベースで、加部正義さん
ドラムスで、つのだ☆ひろさん

まるで存在も知らなかった盤を或る日知った。ジャケ見りゃあ尋常じゃねえなこれと、それだけは有るカンが働き買う。
CDだよ。噂で中古LPは家賃くらいすると聞いて。
うまいことに今年発売の廉価盤が有るってば、こりゃラッキーくっきー。1300円なら新譜も買える。
はい
聴いてぶっとびました。これはエクスペリエンスだ。
多分、最初にこんな感じで企みたいんだけどって首謀者がリフの一部なり、言葉なり、空気なりを音か舞踏か説得かで示したのち、5秒後に全員でぶっ飛ばしたのでありましょう。
即座に目的は合致して見える音カン有り。
それに向かって、上手を探り下手を探り張り手をかまし腕をたぐり時には狂気と凶器を持ち出し丁々発止する。
それは音が試聴できへんから、つたない例えで申しますが、例えば

1曲目の「ザット・ウイル・ドゥ」は
70年なのに第2期パープルの皆さんがジミ・ヘンドリクスさんとキース・エマーソンさんとジョン・ウェットンさんと出会ってキンクリ・アースバウンド状態となりヘルター・スケルター汁を頭から被って風速40mの嵐の中で演奏してるがごときです。
ぐほ。
よく最後まで無事に。

2曲目の「禿山」は、やばいよもう頭の上にちょんと乗ってるだけだよのチョンマゲを想像しかかった時に終わる。

3曲目の「M.P.Dのワルツ」は、ワルツをしようとしてワルツしてる。ただし鍵盤は謎の円盤UFOが飛び飛んで飛んで捕まえようとするのですが捕まえることが出来るわきゃねえ。あ、書き忘れました。

全部、インストです。

楽器だけだから、言葉飛び越えて世界とガチンコ勝負。実際勝った。勝ったことは当時はごく一部しか知らなかったらしい。弾圧が有ったか。
こんなんが極東の島国で有ったらやばいって。

4曲目「レバー・ジュース販売機」は、加部さんベース大爆発。陳さんギター破裂。あとはタイトル通り。肝臓ジュース(何のだ)を飲みましょう。
即座にアッパーになって宇宙空間行きです。ばーん。

5曲目「カバとブタの戦い」は、”あなたのお名前なんてーの?”

LPではB面だとゆう

6曲目「目覚まし時計」。ハチロク・リズムで目が覚める。ジャズ・ロックって書きたくない。一言で形容したら立ち直れない罰があたりそ。
全楽器が有線のシールドでアンプに繋がってそれは各人の指と直結してます。爪の垢でも舐めろさせられるわけで。

7曲目「片想い」。あ、白いホワイト・アルバムの文字がチェンバロで一筆書き。

8曲目「穴のあいたソーセージ」。どこにあいているのだろう。どこの世界の音楽だろう。前記のメンツにオーネットさんやらマイルスさんやら隣の恐ろしい顔をした人たちが乱入してきて、ほたるの光やら、もうお陀仏やら。
これはもうロバのフリップ親分は羨ましそうに見るでしょう。ザッパ大明神はただただ黙って握手するでしょう。

最後「バッハに捧ぐ」。捧げられたバッハさんは頭痛薬の宣伝の顔になって、終わり方は聴いてのお楽しみ。

これ、一枚でロックな貴方の欲しい全宇宙が提示されてます。
正に奇蹟の瞬間。

わたしゃもしえばってる青い目のロック野郎に出会ったらまずこの象ジャケと音を口に捻じ込んでやろうかと決意し、こしタンタンと待機中。
やな面ばっか最近目にし耳にしやられてるけど

この国の住人で良かった。
ああ、美しい国。

静かに奪い合いとなってる模様ですので、お安いうちに是非どうぞ。(山)
/お勧め!/200点 

フライド・エッグ/ドクター・シーゲルのフライド・エッグ・マシーン
cover..ウルトラロック 曲目等詳細
*満を持しました。
あらゆる満を。
どこの満から書かせて貰おうかなあ。

壱満。

成毛滋さんです。
初めて買ったエレキギターがグレコのテレキャスター。3万5千円。茶。
何故かとゆうと
映画レット・イット・ビーにてジョージさんが弾いてたのがかっこ良かったから。そして明日なき暴走ジャケ。
世界一のリズム・ギタリストを目指す。ってハナからギター・ヒーロー諦めていただよ。
どう触っていいかもわからん中、啓示の光をもたらしてくれたのが一緒に入っていたギター講座のカセットだ。
成毛さんによる。ゼップのホルロタラブと移民の歌に挑戦す。お師匠さんです。
世界一出来の悪い弟子ですんません。
その成毛滋さんのバンドが
フライド・エッグ。

満弐。

目玉焼きが大好物です。昔は片面焼きだったが今はリャン面焼き。かけるは3流外資投信にひでえいぢわるされたブルドッグ・ソース。
ジャケットをご覧下さい。目玉焼き製造装置です。デザインは景山民夫氏だとゆう。まだ何もかけられてません。
ソースの方も、醤油の方も、ケチャップの方も、マヨネーズの方もどうぞ。
フライド・エッグです。

満参。

つのだ☆ひろさんです。
ベスト盤を先日買いました。その中に2曲入ってました。ぶっ飛ぶ。アナログは馬鹿高。今となっては貴重なものに。
満を持しました。
これがフライド・エッグか。

満四。

高中正義さんです。このアルバム製作当時は19歳。ベースを弾いています。ベース弾きの音姿は岡林信康氏のライブ盤で既聴き。
リードでウルトラ・バックのベース弾きです。
フライド・エッグでベース、生ギター、歌までも。

英語の歌です。蓮見不二男(クリストファー・リン)さんによる歌詞。
音は
音は
この1972年までの洋楽ロックの為し得たこと全て、ビートルズからプログレ、ハード・ロックまで、全ての役力士が総出でかかってくるのを
外国人力士
朝(成毛さん)、青(つのださん)、龍(高中さん)の三位一体が胸で受け止め、がっぶり四つに組み、豪快な上手投げで投げ飛ばして
15戦全勝で優勝です。
何か気になることおありですか?
日本人による英語の歌。
大相撲が日本のものであるのと同様、ロックが外国生まれでありますことはナチュラリーな事実であります。
好きになればなるほど、やりたくもなり、好きになればなるほど、精進し、なればなるほど己が異国人であることを痛感するジレンマ。
普段しゃべってない言葉で人様に唄う。
そこだけはいかんともしがたく悶えられたであろうことは拙者若輩者ながら想像するでござる。
しかして72年。この時にせねばならぬせねばならぬはおとどめ下さらぬな、日本語でノリを合致させる才能まで己は求めるのか。
ぶっ飛ばしてやるわ。熱情で。
ぶっ飛ばされてやられた。
それでも駄目なら慣れろ。慣れたら大丈夫さ。力量はつのださんだぞ。ましてや、つのださんのみに任さず三人でコーラス含め果敢に挑戦す。
ネイティヴさん雇えば簡単じゃが、己でやることがロックだ。
サウンドで
何を文句を言うことがございましょうか。
世界三大ドラマーと化したひろさん。
世界三大歌うギターを弾くギタリストと化し、さらには世界三大ぎゃぴぎゅぴハモンドオルガニストと化した成毛さん。
ギターへの怨念を含め出る出る低音の正義さん。

全てのブリティッシュ・ロックを愛する洋楽野郎への100年プレゼント盤です。

あと一枚だけこの宝バンドの盤、存在す。「グッバイ・フライド・エッグ」。焼き立てで食べました。
熱くて美味過ぎてなかなか飲み込むのが勿体無い。
まだこの盤も飲み込むのが勿体無いです。(山)
/お勧め!/200点 

フライド・エッグ/グッバイ・フライド・エッグ
cover..ウルトラロック 曲目等詳細
*夏だロックだライブだ汗だ、ろっくすサマ〜祭開催。
Aステージのトリをつとめていただきますは

フライド・エッグ!

ドラムス&歌、つのだ☆ひろ氏
ギター、鍵盤同時弾き、成毛 滋さん
ぶりぶりベース、高中正義氏
御三人お願いします。

いえい。

時は1972年日比谷にてのライブをA面に収録、
そして惜別の音魂をB面に配しましたのが、この

グッバイ・フライド・エッグ。

2枚でさよならなんすか。したくないよー。
21世紀のハード・プレイ愛聴盤です。
最終兵器です。
とにかく、も、ライブにまずぶっ飛ぶ。
これは日の丸ロックの大ロックです。
筆致に尽くせぬエナジー爆発で、まー。
つのださんなんか歌って叩いてるんです。半端じゃありません。ほっとけばドラム・キットが自然に破壊され客席に散乱してしもうので
蔵前から関取衆が5人出張して額から玉の汗流して押さえている模様です。ぐお。それでなおかつ吼えてる。
高中さんたらベースの快感をも知り尽くしてます。低音だベースは。威力は低音だ。会場で体で感じたい。
成毛さん、の、ギターがロック・ギターです。がんと来てごんと来る。ばっと来てでんと来る。どかんと。
3人とも外国行ったら必ずあちらこちらでおらのバンドに入ってくれってもう大変です。
ジミ・ヘンドリクスさんとこでも、パープルでも、フリーでも入っちゃったら歴史が変わってしまいます。
変わった歴史も見たかった。
ハード・ロックで大ロック極太。もろに海外勢と対決するはその中でもあの「ロック・ミー・ベイビ」すが、
そりゃも、どのロックミベイビとも違う強力版。さーどうだ世界3大ロックミベイビだぞ。きえ。
B面最初ビフォア・ユー・ディセンドで歌ってらっしゃるは柳のジョージさん。さん。
次はキンクリでして、それが新宿の窓から入る光が眩しい喫茶店で東京湾に向かっていく曲です。
おお、泳ぐそばからヘドロが消えていくぞ。それは天才バカボン最終回&ルパン3世1st最終回のごとし。
そして、つのだ氏による惜別の歌。歌上手いからなあ。ドラム上手いからなあ。引く手あまたでそれが困っちゃう。この路を選んじゃうんだよなあ。
そしてやり切る覚悟の12分大作のラスト。
ああ、もうさよならしちゃう。
濃密すぎるよ72年の日本。
先輩はドえらいもんを垣間見せてくれてたんだなあ。

気付いたのは21世紀の今。
くそ、25年前に聴いてたら、うちらの歴史も変わっていただろうに。
それだけが心残りです。

え?今から????・
多分、3人もこの時この歳でこそ出来得た御技だと思い。
二度と再現不可能なもんが音楽だといつまでも浴びれる。

それはもう幸せなことです。

追伸
残る成毛さんの盤はストロベリー・バスか。何か勿体無くて・・・買えませんわ。
しかし安い値段で有る内に買っとかないと・・・。悶える。(山)
/お勧め!/200点 

フリップ&イーノ/ノー・プシーフッティング
cover..ロックアート 曲目等詳細
*アートだ。
ロックから生まれたものですからロック・アート。
芸術です。およそ芸術たるもの、作りたいから作ったもので、それがお金になるかなんてーこたぁ、知りません。
たまたまそれを見た芸術商人がこれは金になると踏んで「買う買う。」ってゆうたら「そうなの、勝手にしてや。」。
それで売り出したら、何を間違ったか、「おー、これは素晴らしい」って思う人がいて買います。
値段はその方が払いたいと思う分だけ。
芸術を専門にやって生きてる人がプロの芸術家で、それでよく生きてるもんだと感心しますけど、
そうゆう方々は作ってれば嬉しいので貧乏でも何とも思わん。
一方では、もちろん自分の作品は、勝手なことに素晴らしいと思ってますんで、そうじゃ無きゃ作らん、
世に出てみんなに素敵ねって、言って欲しい願望も有り。生きてる間にそー言われればラッキー。

なのが、アーティストだと思うんすが、
今や音楽の世界では、ロックでもポップでも演る輩はみなアーティストつうことになっておる。
はて????
「モデルからアーティストに転身」とか、”ぐーたん”で出て来る、誰?って娘さんもアーティストです。
何か偉い感じがするから使ってる名称としか思えん。
芸術家は、髪ぼさぼさ、着る物喰う物まるで頓着しません、朝から晩まで妖しいことしてますが正だと思うんですけど。
だもんで
こころっくすではアーティストって語は使わず、ミュージシャン、歌手、芸人って呼ばしてもろてるんすけど。

気取るんじゃねえ。

元来、ロックとアートってのは真逆の関係で生まれたよな。気取ったり、権威とか無関係なもん目指す。
でも歴史重ねれば、売れなくても作りたい、やりたいってのも思いついちゃう訳で、それがこの

ノー・プシーフッティング
フリップ&イーノ
1973年11月発。

キング・クリムゾンのロバート・フリップ卿とロキシー・ミュージックで、へらへら踊って変な音出してたブライアン・イーノちゃんが、
同じ釜の飯会社同士ってことでも有り、何故かお友達になっちゃいまして、

「イーノちゃん、あそぼ。」
「おー、フリップちゃん、あそぼあそぼ。」

ってイーノちゃんちで、音のおもちゃをいぢくってそれに合わせてフリップ卿がギター弾いたらこんなん出来ちゃいましたけど。
イーノ君は、テープレコーダーで妙な音をテープ切り刻んでループさせます。あとVCS3シンセ。
クレジットではデジタル・シーケンサー使用となってるけど、この当時そんなんもう有ったのか??
フリップ卿は、愛用のレスポールを”フリップ・ペダルボード”なる謎の脚踏み器をつないで持続音出し。
E−BOW使えば一発じゃん。E−BOWじゃないのー?って突っ込みはやめとこ。
A面1曲、B面1曲の巨大シングルとなってます。
アルバム・タイトルの意味は、「煮えきらない態度をとらないこと」。
確かに。
煮え切らない音を、敢然と煮えきらない態度で為していると言えよう。
A面は

The Heavenly Music Corporation
〜天国のような音楽会社

開始後、延々と、もえーーーーん萌えーーーん、って音が続きます。

寝るなよ。

もえーーーん。
うちにありますレコードは、最後の最後、終わりまであとちょっとってとこで針飛び発生してエンドレス仕様となってますで。
うっかりしますとそれにも気が付きません。
はっと、気付いてプレーヤー蹴飛ばす。
その後もそのまま、萌えーーーーんもえ〜〜〜〜んゆうて終わるよ。

B面は、

Swastika Girls
〜鉤十字の女の子

ひろみGOが歌いそうなタイトルすが、そんな甘いもんぢゃねえ。
こりゃおもしれーとマジになってお二人は外にあるスタジオにこもって作った模様。
そんで、本気で

じょわらんちょん、じょわらんちょーん

って繰り返しをイーノちゃん製作。それでいーの。
フリップ卿、気合入れて、ちゃらかんそんちゃらかんそん、ギター入れます。
途中、うっかりエキサイトして燃え上がるギターソロ。

いかん盛り上げてしまった。

我が家にありますレコードはご丁寧にもこちらの面でも絶妙な場所で針飛びが。
エンドレス仕様になってます。
こっちはマジほんまに気が付かない。

とゆう具合にふざけた音が入ってますブツが世間で発売されてます。
わたしゃ好きだかどーだかわからんけど何故か時折かけてしまう。
使用法としては、
一緒にギターなり縦笛なりで参加するって使い方も有るな。駄目なんて誰も言わないから安心して。

キング・クリムゾンのライヴ盤”USA”で前フリに使われてます。
あれが気になって気になってしょうがない方はここで丸ごと聴いてすっきり出来る。

ジャケはウルトラ・ハイパーでSFなかっこいいデザイン。
このジャケにもれなく付いてくる音楽ですと思えば、うっかり買ってしまっても後悔はしないでありましょう。

たぶん。(山)
 試聴はここで






●解説員紹介●
(マ)(山)・・・現「山」、元マスター。当サイト管理人。狂気POPが好み。ばかロック推進委員会会長代行。
(み)・・・現まほ、元みみちん。当サイト管理人。歌唱力は問題としない。

●コメントありがとう●
(んどぅーる)
さん
(いれぶん)さん