*好き過ぎて手を出せなかったアルバム、ついに登場。ウルトラヴォックス!の1stです。世はパンク勃興期真っ只中の中フィリップKディックの小説主人公のタイヤの溝から沸き上がってアイランド・レーベルと契約、既にウルトラヴォックスはウルトラヴォックスでしかなく製作は2大巨頭イーノ&スティーブ・リリーホワイトの手に委ねられました。でこの盤、もちろんパンクとは異、グラムとも異、してその両方でもあると。わたしゃSFロックだと思う。先達ロクシーの影はざくっとした切り込みギター、アレンジのそこかしこにあり。してジョン・フォックス氏の歌はどこでも聴いたことが無くしいて言えばドイツはマレーネ・デートリッヒか一心太助かそのキップの良さは既に全開であります。一言で言えば8.のタイトル通り粗野・美・野獣な盤なのだ。気取っているけど率直、わかりやすくて哀愁、見栄、キメあり。こう来て欲しいところでこう来てくれて、よウルトラ屋!よジョン之助と声を掛けたくなる瞬間多数、全ロック・ファンのツボを突く事確実だと確信する次第であります。曲なんてまあ全傑作だぜ。襲い掛かる時計仕掛けのオレンジな1.から始まりキメ吐き捨てゼリフもジョンちゃんな2.、虚空を舞って滑り落ちる3.、ボイちゃん並行世界な4.、やんちゃな5.、レゲエだレゲエかレゲエだ危ねえぞ耽美たんの6.、ロンリー・ハンターだ松田優作だの7.、クライマックスだどれみどれみどれみのリフがこれほど美しいかつ火サスな哀愁チャカチャな8.、ついに登場、フォックス節チャント8.。最後に来ておおイーノさん仕事してる。バックはもろイーノ世界。も。チャントの個性際立ち主役の座は渡すはずもなくもうどうしょうも無くウルトラヴォックスなこの一枚、未熟なりと突き突かれても痛くも痒くもないわ。どっぷり浸って魔法にかかってそうですわたしゃ気持ち良くだまされてます。現在外盤は欧州でのみ流通してる模様も本邦では姿見せずその代わり何と日本盤が出ている。何とまあ偉いことよ。何は無くともウルトラヴォックス!フォックスちゃんのウルトラヴォックス!髭ウルトラヴォックスとお間違え無きようくれぐれも。 (マスター)2004.3.8 |
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