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ろっくす超大特選盤






*ついにボズ・スキャッグス氏、LAに入城です。
サンフランシスコを飛び出して以来南部マッスルショールズ周辺で研鑽を積みアルバムを作る度に音楽の神様を呼び寄せておりました。少しづつ少しづつたぐって来た自分の音楽ど真ん中、前作スローダンサーでがっちり視界に捕らえて満を持しての凱旋帰国、お祝いに音楽の女神がヒットの神様の手を握って連れて来ただよ。もう見えてますから無駄な音一つも無し。ここにこれありそこにこれあり。もう見事です。あまりにも見事なんで今までボズ?誰?状態だったアメリカの民も食いつくしかありませんでした。まー今までだって素晴らしい音楽やってたのに最上級綿の靴下を絹のビロード靴下に変えただけで売上げ100倍増しです。それだけ強力ライバル多し、群雄割拠の70’s中盤だった訳ですが。
 ここにそれありそこにこれありってことは洗練です。洗練=大都会。大都会=AORの誕生。1曲目はそんなネオン通りを大股で闊歩する自信に溢れたボズさんの姿で始まり始まり。「ヘイ、ボズ。今日はやけに決まってるじゃないか?」「ふふふ」てなもんだい。その新調のスーツ、バックを担当するは後にTOTOをものすることとなるLA2世お坊ちゃまミュージシャンのデビッド・ペイチ、ジェフポーカロ、デビッド・ハンゲイト、曲作りもペイチ氏とのコンビ多く。失礼ながらTOTOでまああんな大味メリケンロックを展開するとは思えない洒落ダンディぶりです。そりゃそうだ生まれながらに第2の住まいはスタジオ、70’sのアナログ音楽の成熟の段階を手に取るように吸収して来た男達じゃけん、ボズ氏の望むところすぐさま視界に捕らえ望むもの、いやそれ以上のものを返してくれました。これが急速に爛熟して来たファンク・ニューソウルにロックの爆走風を吹き込んだ音楽です。これが俺の見た南部だよと余裕を持ってかますジョージアに続き曲はちとむむむなものの音は完璧、リトルフィートなLAロケン勢いで高品質のジャンプ・ストリート、定番必ずやるぞのアラン・トゥーサン作4.も今回は余裕&ゴージャスに、港と再び合間見えた喜び溢るる(^0^)ハーバーライツ、それが終わって立ち上がってくるあの必殺ビートのかっこよさって何よのロウダウン、1stシングルで中ヒット、これはいけるとなったイッツ・オーバー(わたしゃこれが一番好き)、ペイチ単独作こりゃスティーリーダン・レゲじゃんかの8.、イッツ・オーバーと並んで大好き豪快豪放歓喜到来のリド・シャッフル、そして最後はこれでAOR王様になってしまいましたの堂々たるバラード、ウイ・アー・オール・アローンと同時期によくぞこれだけ自作ばっかで出来たなあの作品群。これで大当たりして来れるとは到底思えなかった来日も敢行、私横浜文化体育館で見ました。洒落男とは思えないゴツゴツしたサウンドにまたまた惚れ直し、これだよこれやっぱりこの人はサザン・ロッカーだなやと。その骨太い骨を懐に忍ばせたままこの路線でさらに直行いたした。でもやっぱ右から来て左から来て丁度良い具合に魚が集まって大豊漁のこの盤が最高到達地点でございます。

(マスター)04.7.30



<完璧なシングルを讃える会>より

Lowdown / It's Over /Boz Scaggs 1976/8

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本日の「完璧なシングルを讃える会」は
「ロウダウン&イッツ・オーバー」
1976年のボズ・スキャッグス氏のヒット・ナンバーです。両曲ともこれで私はブレークしましたアルバム「シルク・ディグリーズ」からのカット。最初のヒットは「イッツ・オーバー」、最高位38位でした。壁破りの始まりはいつもそっとしたものです。それで曲が大したことが無いかと言わばもちそんなことなし。アルバム内の他の曲と何ら遜色のない名曲です。フィラデルフィア・ソウル・マナーのピアノ&ドラムのイントロで始まる愛の終局の歌。ランニング・ベースがぐいぐい引っ張って切なく歌うボズ氏。もう終わってるのに何で気付かないのかーもう終わり♪って内容を悶えながらも軽快に。もうこのメロディ、極上です。コーラスと会話調に掛け合う様も、展開でぐっとためて落とす様も、最後は結
局堂々巡り、最初に戻っちゃうって構成も歌詞にぴったり。これはもうあまりに完璧なもんで逆にヒットしなかったと見え、それまでのボズさん音楽の総結集として最初に登場、曲名も「イッツ・オーバー」とは、何とまあ見事な。お披露目でも完璧です。このヒットが5月。ある程度プロモートが進んだ段階で、8月にリリースされたのが真打キラー・ナンバー「ロウダウン/真相」とはまた何と惹きのある。今度は新生ボズさん。いわゆる歌があってサビがあってつうヒット曲のマナーとは外れた冒険曲です。しかし自信は満点。もしかしてマービン・ゲイ氏の「アイ・ウォント・ユー」をヒントにして作られたのではないかと想像してるのですが、リフをバックにねっとり歌が絡みます。キモはそのリフ。誰でも一発で覚えちゃうインパクト。ぺおってチョッパーが効いてる。このすこんと落とすビート、ファンクとしていかにもありそうながら誰も聴いたことが無い。たとえ聴いててもお初だつう感覚これが肝心。いかにもLAだって空気が全体にみなぎってます。テンポは早足で歩くくらい。歩いているのは二人。左右でダブル・ドラムで表現。右の人はハイハットだけ、付いていってる感じかな。フルートのフレーズはウキウキした様を。歩いているのは繁華街だ。寂しげなストリングスはネオンの光。夜だな。ギターソロは歪みに歪んで、イーボウを当てながらピッキングしてるがごとく伸びに伸びてる。ロバート・フリップ博士が弾いてる・・訳では無し(^0^)。楽しいけど何かはかなげな様子を。とここまで音だけでわかります。それならばと歌詞を見ると・・・「♪ベイビーは小躍りして、群集の中に突入。その街並みが貴方の戦場、大声で会話しなければ。あれもこれも買ってあげようと彼女に言って。ああ、いったいいくら使うことになるのでしょう。何が起ころうとすっかり降参すると肝に銘じなければ。抵抗しようがひよこを説得する方がまだまし。これが悲しい、悲しい真実、困ってしまう真相なのだよ。(うー、何で、何何何、私は何様〜)」。わはは、やっぱり買い物の歌だ。しかもかなり恐怖入ってる。LAって言ったらそうゆうイメージあるもんな。アメリカ人なら経験してる人もあり、またいかにも経験しそうで。この新しい形式の曲で不安感を煽り、しかもすべて光景を含めてわかっちゃう、しかもリフ一発で耳タコ、飽きないって、こりゃもうヒットします。あらゆる意味で完璧なシングルだと思いますが、どうでしょうか。この後の歌詞は興味がお有りになりましたら是非ご自身で調査してみてください。さて、さらに悲しくなるか、一転幸せになるか。
(山)2005.11.20



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Silk after Two
Boz Scaggs
1977


本日の「完璧なシングルを讃える会」でそりゃも徹底的に讃える完璧なシングルは
ボズ・スキャッグス親分の76年名作アルバム
シルク・ディグリーズ
からの
後半ヒットを2曲おおくりさせていただきます。
こうしてジャケットを貼らせて貰うとどれが高田ジュンジ氏0-0-0-0-061007-06.jpgに一番似ているか選手権になるとゆう。一体何を考えているかさっぱしわからない表情も同じだったりして。その何を考えているかわからんクールさ、謎のチンピラ、でも人は良さそうみたいなとこが魅力でしょうか。常に相対する要素があり。このシルク・アルバムまでは。すっかりAORの帝王になってしまってからは、つうより周囲がそうさせた訳だけど、そうゆう素敵さはちと薄くなったなあ。
欧州、南部とさすらいの旅を終えて故郷シスコに舞い戻ったとたんヒットの神様が降臨しました。アルバムを重ねるごとにじわりじわりと時代と己音楽がにじり寄りここでビタっと合致したのだ。わお。初っ端カットの「イッツ・オーバー」でチャート顔見せ、76年夏の「ロウダウン」で一挙に最高位3位の大ブレークとなり。あのリフの威力たるや、えらいこっちゃで、しかも前段有り、リフレイン有りのヒット常道から外れて、ひたすら街をウインドウショッピングする女性にぶつくさ言いながら付いていくって歌詞にもバチはまり。ヒットするなって言ってもそりゃ無理だわ。欧州、英国でも大ヒット。
それから秋が過ぎ冬が来たりて正月迎え、イギリスで独自第3弾シングルがカットされました。あちらではロウダウンがちょっと遅れて10月ヒットだったから後を継いだ形で。それが

What Can I Say

邦題は「何て言えばいいんだろう」。素敵にまんま。アルバムの冒頭を飾るこの曲、ロウダウンのあのリフが既に隠されていた。なんで柳の下にどぜう2匹目、英国人てば一回受け入れればそれが大好きだからどうしてそんなに上がるんだろうのヒットとなって最高位10位。ボイちゃんのサウンド&ヴィジョンと同居するつうナイスな展開に。
さー、何て歌っているんだろう。
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(何て言えばいいんだろう)
(何をすればいいんだろう)

午前3時、俺だよまた わかるだろう
事はこんな風に終わってしまうのかい
俺は最高の客としてベストをつくした いつ行くべきかもわかっていた
パーフェクト お前はいるべき時を知っていた

カモン 俺に言ってくれ 私は寂しい女だと
俺だって落ち込んでたんだ
結局は今この時 はっきりしたんだ
お前だけを俺は待っていたんだって

(何て言えばいいんだろう)
おう教えてくれベイベ
(何をすりゃいいんだろう)
おうどうすりゃいいか見せてくれ
(何て言えばいいんだろう)
むー、電話番号教えて
(何をすりゃいいんだろう)
どぅーーーーーーーーー

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君は人々が立ち止まって君を見つめているのを気が付きませんか?
どうしてそうなんだかさっぱしわからん
俺はただたまたまそこに立っていたんだ
君には僕の目に映る君を見ませんでしたか?

(何て言えばいいんだろう)
むー、おまえはまるでアホ娘みたいにふるまって俺を鷲掴み
(何をすりゃいいんだろう)
おう、小学生みたいになるのやめてくれ
(何て言えばいいんだろう)
きっとラッキー・デイになるよ、ベイベ
(何をすりゃいいんだろう)
もう、お話しましょ
(何て言えばいいんだろう)
あー、俺に話しかけてくれ、ガール

(何て言えばいいんだろう)
おう気付いてくれベイベ
(何をすりゃいいんだろう)
おう、教えてよ
(何て言えばいいんだろう)
ひざまづきますから
(何をすりゃいいんだろう)
お願いお願いお願い、僕は何を言えばいいのかい?

はいはい。ナンパ歌っすね。訳してて馬鹿馬鹿しくなったから、ただ聴いときましょう。
あの顔で真剣にこの歌詞は相当おかしいです。ははは。
うーむ、こうゆう歌は私には才能がもし有ったとしても作れないなあ。わっきゃんないぜい。でも曲好き。

そんで、その77年の3月、本国で第3弾シングル登場、
二度あることは三度有るの

二度シャッフル


いや

リド・シャッフル。

何でまたそんなに間隔があいたのだろう?アルバムはアメリカでベスト10チャートに登場したのは76年の9月と10月。3位と2位で。その後パッと消えて、思わぬ英国でのヒット。ならもう一押しすれば・・・って目論見が商魂コロンビアにあったのかな。
でもさ。この曲カットせぬなんて、そりゃ勿体無い曲ですから。それもまた良しだったのだ。
曲調はまんまシャッフル。しかしハネは強調せず、3連の快感をひたすら求めるつう。これはもう後におTOTOとなる3人、ジェフ・ポーカロ、デビッド・ペイチ、デヴィッド・ハンゲイトの3氏の貢献巨大です。特にポーカロさん。自らバーナード・パーディ氏の弟子自認してますからパーディ・シャッフルの継承者です。違うのはLAのボンボン、ロック大好きだってこと。タメやハネよりもキレがある。これがバーナード氏本人が叩いたら逆にこうはならなかった。ビートが合わなくて癇癪起こして帰っちゃっただろうな。そこはそれボンボン同士、ばっちり息が合って得意技に。TOTOでもロザンナおいえーとかでたびたび登場せり。
ところで、”リド”ってなんじゃろ。歌えばわかるかな。
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リドは船に乗り損ねた ヤサを抜け出そうとした日
しかしヤツがミスったのはそれが全て ヤツは戻って来なかった
イカれた車の為の墓石バー ヤツはそこでいついた
飽き飽きしてしまうぐらい長く
次に引っ越したのはチ・タウン リドは金を使いに使い 派手にやらかした

ヤツは言った 仕事をもう一回しなきゃいけねえ
最後の一発 俺達が見納めになる前
もう一回旅に出るんだ

リド おうおうおうおーおおおーおー
ヤツは金のため 見世物のため
リドは行くのをただ待っている
リド おうおうおうおーおおおーおー
ヤツは言った 仕事をもう一回しなきゃいけねえ
最後の一発 俺達が見納めになる前

リドは走っている どでっかく愉快になるため 何とか言われるまで
Sayin' toe the line or blow そしてそれは全て彼女が書いたもの
ヤツは同類になった 境界線に正面向いて
ぶっ壊す為に行く

言う もう一発どうしても撃たなきゃいけねえ
こんなの何にもならねえ
もう一回旅に出るんだ

リド おうおうおうおーおおおーおー
ヤツは金のため 見世物のため
リドは行くのをただ待っている
リド おうおうおうおーおおおーおー
ヤツは言った 仕事をもう一回しなきゃいけねえ
最後の一発 俺達が見納めになる前

わっきゃないぜい。リドってヤクザっの歌であることは確か。
「Sayin' toe the line or blow」のとこがどうしてもわからん。そこの段全てがわからん。
ご本人に聞いたら答えてくれるでしょうか?
こう言われたりして

What can I say?

知らんわもう。

(山)2006.10.7



入手先参考(日本盤、アマゾン)

試聴可能です、UK盤

US盤

ボスのボズ動画集

Boz Scaggs'83Japan"Lido Shuffle"
http://www.youtube.com/watch?v=XkZZaIwiHvk


Boz Scaggs'83Japan"We're All Alone"
http://www.youtube.com/watch?v=CXAx0_UrMc4

Boz Scaggs Lowdown Live
http://www.youtube.com/watch?v=afBdFyE7PeE

Boz Scaggs - Lowdown On Saturday Night Live in 1976
http://www.youtube.com/watch?v=WGK6mbSives

Fenton Robinson "Somebody Loan Me A Dime"
http://www.youtube.com/watch?v=aXRBcDU35Z0


The English translation page : here.







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