日刊ろっくす 昨日のWANTED rocks   top   back



ろっくす超大特選盤


*1979年2月末日桃屋にて
ケ「ダイア・ストレイツ買っちゃった」
-お「何だそりゃ」-ケ「イギリスの新人さん。昨日TOP40で聴いてあんまりかっこいいから。」
-お「ふーん、かけてみなよ。」
-ケ「おおそう来なくっちゃ。さてと」
-♪-
お「お、かっこいいじゃん。何だこれ新人なの?」
-ケ「それがそうらしいんだ。」
-お「このパンク、パンクのご時世にまた。」
-ケ「まそこにこんなん出てきたからうけたんかも。本国じゃ全然駄目だったらしいよ。アメリカでうけたんだって。」
-お「パンクについていけないじじいが飛びついたつう訳かいな。お、これあれじゃんJJケイルみたい。」
-ケ「誰だその父帰るちゅうの。」
-お「JJケイル。タルサの仙人ギタリスト。ほらクラプトンのコケインな人。」
-ケ「そいやレイダウンサリーみたいだな。」
-お「うん。これストラトだろ。指引きみたい。」
-ケ「だもんでパキパキいってんだな。ほら指だと弦2本同時に弾けるじゃん。」
-お「エレキだと弦に指が勝つからギター・チョッパーになっちゃう。ペコペコ。」
-シ「こんちわ、先輩。何聴いてんですか?こりゃまた随分地味なのを。」
-バコッ
-ケ「地味でわるかったな。おめーにはこれの良さがわからぬか。」
-シ「なこと言わないで混ぜてくださいよ」
-ケ「駄目。」
-シ「何てバンドなんすか?」
-お「教えてあげない。この文の最初を読みなさい。」
-シ「ぐげ」
-イ「ちわ。ご機嫌いかがでっか?」
-ケ「お前まで来たのか。」
-イ「なんすかこれかっこいいやないすか。」
-お「ははは、お前は良さがわかるか。えらいえらい」
-ケ「しかしうまいなあこのギタリスト。わしづかみベロベロベロって。」
-お「少なくともお前よりはうまい。」
-ケ「あったりめえだろ。ブツブツ歌ってるけど曲もいいぞ。あ、これこれサルタン・オブ・スイング。ヒットしてるやつ」
-シ「なんすか。次郎とか花子とか。」
-ケ「ばか。そりゃ猿ちゃんだろ。サルタン。」
-シ「ははあ。」
-マコ、イットクを突付く
-イ「なんだなんだ。え、マコがドラムもかっこいいって。」
-ケ「うん、確かに」-お「あ、ギターソロだ。みんな拝聴せい。」
-♪
-イ「ひえ、トレレロトレレロタリラリタリラーン。」
-ケ「ぐ。俺には出来ぬ」
-イ「お、ドラム急に盛り上がって叩いてる」
-ケ「おいショータ、このバンドの良さを3文字で表現せよ」
-シ「3文字ですか。「す・て・き」」
-ケ「じゃあ一文字では?」
-シ「え、一文字?「ペ」」
-お「ペってなんだよ。がはは。ケンお前は17文字で表現してみよ。」
−ケ「17文字とはまた半端な。よし「英国で登場したこの新人バンド。そのサウンドには秘密があるそれは」」
-お「何だよ17文字じゃないし。それはって。滅茶苦茶気になるじゃん。」
−ケ「教えてあげない」
-アッコ「あんたたち何油売ってるの。練習しないなら追い出すわよ。こら。」
-ブギ兄弟一同「へーい」。

(山)2004.8.31





悲しきサルタン
ダイアー・ストレイツ
1979/2/17


♪ぺこぽんぺこぺんぺこんぺこん♪

「ぐわ、うまくでけん。も一回。」

♪ぺこぺんぺこぽんぺこぷぺぽ♪

「ぬおでけん。コピーし始めてもう30年も経つのに。も一回。」

♪ぺぽぽんぷぺぽんぱぷぺぷぺ・・ぽ♪

「ぐわあああ。」

「おいちゃん・・・。もう無理だと思う。傍目から見ても。」

「あが坊主。お前、聴いてたのか?」

「うん、ずっと。」

「てこたあ俺がヘタレギタリストだって言うことがバレたのか。」

「はいバレバレ。」

「そうなんですか。いやね、オールライトナウなら出来るんですけどね。
ザ・ウェイトのイントロも出来るんですけどね。
これはちょっと指に合わなくてね。あ、疑いの目。」

「まあいいからいいから。ところで正確にはどんな風に弾きたいってゆうの?」

「うん、こんな風に弾きたい。」



「あ、これは無理だわ。おいちゃんには。」

「何で即答する。」

「もう通常の佇まいからして無理です。」

「そうなの。ではしょうがありませんね、商売に戻りましょう。
はい、長らくお待たせしました。毎度おなじみ80’sのレコ屋でござーい。



今日持ってまいりましたお宝はーーーーー

悲しきサルタン
Sultans Of Swin
g



悲しき猿ちゃん、じゃないよ。サルタン。ノンタンの一種。
では無くて

ダイアー・ストレイツ
Dire Straits




衝撃のデビュー・シングルだ。またしても80’sじゃないけど。」

「あ、もう諦めてるから。」

「そうですか。それなら安心。
突如出ました。正に青天の霹靂です。
時は1979年2月17日。
全米TOP40に47位から2週で33位で初登場です。
そしてあれよあれよとゆうまに
以後29-13-10-8-7-6-4-4-10-15-28位。
最高位4位の大ヒット!



誰なんだコイツラ?悲しきサルタンズって?
え?ダイアー・ストレイツってのがバンド名?
東京砂漠?
あ、それは建設。
それにしてもよくもまあ。地味な。
いや地味派手だな。
ブルース・ブラザースに続いて。
ビックリだよ。
ところでほんとどなた?」

「とゆう感情が走馬灯のように駆け巡ったんだね。」

「そうなの。で、わけもわからんままLPを買いに行ったのさ。
聴き倒して聞き倒して
正体がわかったのがそれから。」

「どなたたちでしたのでちか?」

「はい
何とイギリスはロンドンのバンドでした。
1977年に結成、パブ・シーンで活動して時が時だけにパンクスの中で演奏して
こんなですから何なんだお前らは状態も、
他人がやってないことを是とするシーンですから
厚顔でかっ飛ばし
それでもとにかく貧乏です、
貧乏極まるってんで
バンド名が

財政的な苦境に陥って
=in dire (financial) straits


そのまんまや。ダチがからかって言ったことをそのまま採用。
で、苦しい中5曲のデモテープを作りまして
それをBBCのDJのチャーリー・ジレット氏に送ります。
”ホンキー・トンキン”つうラジオ番組やっておりました方。
まあ相手にされないだろ、アドバイスだけでも貰えたらと思っておったところ、
何と気に入ってくれまして番組内で”悲しきサルタン”をかけてくれたよ。

sultans of swing demo 1977
http://www.youtube.com/watch?v=_AIPt_QUvhc


そんで2ヵ月後、バンドはフォノグラム・レコードと契約することが出来ました。
1stアルバムを1978年の2月に低予算で録音。プロデュースはマフ・ウィンウッド氏。
スパークスでお馴染み。面倒見がいい人。
ところがその録音が始まるとゆうのに、
こんなバンド、パンクの今時売れるんかいな?とひじょうにエエ加減な態度だったレコード会社は、
同時にデモ・ヴァージョンの”悲しきサルタン”をシングル発売いたします。



宣伝など殆ど無しだった為、売れる訳なし。
アルバム完成後も発売は棚上げ。
が、そのテープは海を渡りNYのワーナー・ブラザースの宣伝担当、カリン・バーグ嬢の耳に止まり
「これぞオーディエンスが渇望してる音だ。」
との評価を。
それでも最初はその意見に賛成してくれる人は一人だけだったんだと。
がこれがきっかけかその辺ははっきりしねえんすが
10月にアルバム発売、追って世界発売。



そしたら北米地域、豪州、ニュージーランドでそれが売れ出して
1月末に”悲しきサルタン”シングルを再発、
これまたチャートを駆け上がった。
先のとおりに。」

「何でよりによってアメリカでウケたの?」

「はい、それには理由が有ります。
第一にディスコにもうみんなが飽きていたこと。
第2に、直前にエリック・クラプトンわしゃ神様じゃよが、同じ音楽族、
JJケイル父帰る起源の”レイダウン・サリー””プロミセズ”を大ヒットさせてたこと、
その歌がギタア神様なのに全然ギタアをフュウチャアしてなかったこと、
有りそうで無かった曲調だったこと、
やってるのがイギリス人でロンドンが舞台で、それでいてナッシュビルなサウンドだったこと、
ジェリー・ラファティ氏をはじめ、パンク外れの英国人POPがウケていたこと、
指弾きのノンエフェクトギターの音色が物珍しかったこと、
そんで何より
この唄が

そうです!

後半のギターソロのある部分に向かって全員一丸で突進してワクワクするつう
ロックの基本で爆発して、
そりゃプログレ、ハード、サザン、色々ロックはございますが
何より基本はウルトラギタアソロです、ギターヒーロー万歳。
嗚呼
わしも弾きたい。
もう一回、聞こう。
皆様もどかご一緒に。



http://www.youtube.com/watch?v=2jH74e3Qo9k




お前は寒さで震えてる暗闇の中
雨が降る降る公園で

川の南で立ちすくみ、有り金持ち物全てを抱えてる

バンドはディキシーを8拍子で演奏中

お前の気分は最高、その音楽が鳴り出すのを聴いたとき

・・・・

今、お前は入店す
だが客の数は多くはない


雨宿りだ
お前はジャズのギグを聞く


他の場所ではコンテント開催中


ホーン無しで奴らはそのサウンドを奏でる

南への道すがら

南への道すがら、ロンドンの街への


ギタア




お前はギターのジョージに目を付ける
ヤツはコード全部を知っている

リズムにノることに専念、
泣かそうとか歌わそうとか思ってもいず

そう、ヤツが奏でることが出来るのはオールド・ギターだけ

ヤツの一発をプレイする為、ライトの下、目覚める時

・・・・・・



そしてハリーは気にもしない
自分が成功しようがしまいがなんて

日中は仕事、うまくやってるのさ

どんなもんでもホンキートンクで演っちまう

金曜の夜のために気迫充電中

サルタンズと共に

スイングのサルタンズと共に

・・・・・

ギタア



むう

・・・・・

若い奴らの一団が隅のほうでたむろしている

酔っ払って、茶色のバギーパンツを着て、厚底ブーツを履いてる

奴らはバンドで演ってるトランペットのことなどどうでもいいのだ

そいつはいわゆる奴らが言うロックンロールなんかじゃ無いから

で、サルタンズ・・・・

イエイ、ザ・サルタンズはクレオールを演奏す

クレオールだ

・・・・・

ギターソロ



・・・・・

それから男がマイクロフォンに一直線にステップ

時間切れのベルが鳴る正にその時言う

”(サンキュー)、おやすみ、おウチに帰る時間だよ。”

そして早口で付け加える

”俺たちはザ・サルタンズ・・・

俺達はスイングのザ・サルタンズ。”

・・・・・・

ギタアソロ

・・・・・・



苦境の時代そのものを心の底から活写しておる一世一代の最後っ屁
どうだー?」

「・・・・・・」

「どうだー?」

「・・・・・・・・眠い(睡眠)

「おいおい、寝てんのか?」

「わ、寝てない寝てない。」

「むう、ガキにはやっぱ無理かもなあ。
がしかし
いくらなんでもの世界中での大ヒットを受けて本国でも火が付きます。
1979年3月10日に45位で初登場、
以後28-23-18-8-8-12-13-36-52-70位。
最高位8位。

ましてやこないなのがウケた試しがない
日本でも3月25日に27位で初登場、
以後24-17-13-13-9-7-7-6-4-5-5-5-7-13-13-14-21-26位。
驚異のロングラン。

それもこれも何よりこの歌が地味派手、
何でだかわからんくらいキャッチーだからだったのです。

決まった。

Dire straits - Sultans of swing (1979) live
http://www.youtube.com/watch?v=zDyAnW5T-64


(山)2010.9.17

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悲しきサルタン

Dire Straits


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資料

英語資料

English Version


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You get a shiver in the dark.
It's raining in the park but meantime.
South of the river you stop and you hold everything.
A band is blowin' Dixie double four time.
You feel alright when you hear that music ring.

And now you step inside.
but you don't see too many faces.
Comin' in out of the rain.
you hear the jazz go down.
Competition in other places.
Oh.
but the horns they blowin' that sound.
Way on down south.
way on down south London town.

You check out Guitar George.
he knows all the chords.
Mind he's strictly rhythm.
he doesn't wanna make it cry or sing.
Yes and an old guitar is all he can afford.
When he gets up under.
the lights to play his thing.

And Harry doesn't mind.
if he doesn't make the scene.
He's got a daytime job, he's doin' alright.
He can play the honky tonk like anything.
Savin' it up for Friday night.
With the Sultans...
with the Sultans of Swing.

And a crowd of young boys .
they're fooling around in the corner.
Drunk and dressed in their best brown baggies and their platform soles.
They don't give a damn about any trumpet playing band.
It ain't what they call rock and roll.
And the Sultans... yeah the Sultans play Creole.

Creole.

And then the man he steps right up to the microphone.
And says at last just as the time bell rings.
'Goodnight, now it's time to go home'.
And he makes it fast with one more thing.
'We are the Sultans... We are the Sultans of Swing'.


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