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ROCKS超大特選盤

*スイートの大ファンです。とにかく生真面目。いつだって全力投球だ。抜くことを知らないから時々ずっこけちゃう時もあるけれどそんな奴らを応援しなけりゃ誰をすれば良いのだ。最初は自力でスタート、コケにコケて辛苦を舐めて次は70’s英国POPの申し子ソングライターチーム、チャップマン=チンの子飼い筆頭ミュージシャン、グラム・ポッパーとしてようやく成功。そして時代の寵児として一世を風靡。しかしアメリカでの成功もかなわず、やりたいことはハードロックと喜びの中にも沸々と巻き起こるミュージシャン魂が。自作曲を書きに書いての大努力。最初はすとっこどっこいのものが多かったけど努力が実り始めてすわ勇躍、自作の「フォックス・オン・ザ・ラン」が英米ともに大ヒット。いけるぞと全編自力のアルバム「甘い誘惑」、これも大ヒット。ああ、やっと思い通りにと思ったら次の盤「オフ・ザ・レコード」でコケちゃって。気が付いたらハードロックの時代が去っちゃったのねー。さてどうしよう。うちでは母ちゃんと6人の子供がピーピー口を開けて父ちゃんがご飯持って来るのを待っている。何とかせねばと翌年に出したのがこのアルバム「Level Headed〜甘い罠」かと思うのですがどうでしょう。中身は・・・全世界48万人のスイート・ファンがびっくり。大変身こんこんちきでした。まずシングル「Love Is Like Oxygen」恋は酸素のように、ってかで仰天、何じゃこりゃAORだぜベイベ。すっぱりハード路線捨てて日和ったか。その割りに目が澄んでるし。何回も聴いてたら良くなってきたぞ良い曲じゃないかと。やるじゃんとアルバム1曲目カルフォルニア・ナイツ。何とも妙なウエストコースト風アコスティック・サウンド。メロなんか従来のスイートだったりして。まるでアパッチ野球軍のようなざっくり混ざったアメリカン志向です。2.のシルバーバードではライバルと見なされて来たクイーンの変身を凝視したようなPOPソング。だいぶ水開けられちゃったからなあ。言っときますけど演奏は上手いでっせ。何をやってもさらっと出来ちゃう力量有り。ただそれをどう使うかに多少ネジが緩んでるとこありまして。そこがかわいいんだけど。ここでも最後で謎のドラム・スネアのエフェクト処理かましてます。3.ドリーム・オンは真正面からアメリカン・バラードに取り組んだ大作。これはエリック・カルメンさんを凝視したのかな。かなり素敵曲です。やったね。コーラスがビートルズを思い出す。ただあまりにも真面目なんで吹き出してしまいそうになったりして。4.ファウンテンはアメリカを凝視しました。金色の髪の少女とイントロ極似。ただ進行と共にお里が知れてハードにしたくなってスティックス風にも。5.は件のシングル、恋は酸素。アルバム・ヴァージョンです。このAOR傑作に途中謎の展開が。いきなしプログレが乱入します。一大大作になって6分も。何でだと思うものもこれがけっこう好きで。困ってしまうバンドです。何やっても馬鹿ロック化しちゃうし。本人達大真面目なんでこちらがそれで喜ぶのは申し訳ないんですけど。6.アンセム一番はこれまた謎のバロック・イントロ。作ってるうちにいかん世の中はプログレ・ハードの風が吹いてると気付いたか(^0^)。7.ストロング・ラブは何とこりゃファンクです。デスコって言っていいかも。その似合わなさがまた凄い。さらっと出来ちゃってるけど。曲だってけっこうイケてるけどやっぱおかしい(^0^)。8.レートル・アムールって読むのかな。謎のフランス語混ざり曲。これは最高です。この盤の中で一番力が抜けたしっとりワルツ・バラード。名曲だ。イーグルスのテキトゥザリミ凝視したのかも。でもフランス語。9.アンセム2番。謎のバロック再び登場。しかも1分。10.エア・オン・ザ・テープ・ルーフ。さあ問題の最後の曲です。ってこれまで問題だらけだったけど(^_^;)。これどう聴いても「吹けよ風、呼べよ嵐」。何考えとんじゃあ。出来が良いとは言えません。のになぜやったか。やりたかったんだろなあ。何か書いてても聴いててもしっちゃかめっちゃか、混乱振りちゅうかこうなったら死力を尽くして出来ることは何でもやってやろうって感じですが、それにしても組んだプロデューサーは見出してくれたデビュー以来の長ーい付き合いのフィル・ワインマン氏。これがリチャード・ペリーさんとかだったらもっと手際よく変身させてくれただろうにそこはお世話になった人と成功したいちゅうスイートの人が良いったらありゃしません。そしてそんな不器なとこがわたしゃ好きです。売上げは全米チャート最高位52位とそこそこ成功。しかし力出し尽くしちゃってこの後、ヴォーカルのコノリーさん脱退。こうなるともうあきまへん。最後の最後、みっともないかもしれませんがこの全員盤、ファンの贔屓目もあるけどわたしゃ愛し続けるしかないよなやっぱ。

(山)2004.12.16



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愛が命
ザ・スイート
1978/2/4


グラム・ポップの寵児、それはスイート。
時は否応無し残酷に過ぎグラムの終焉を目の前にし、師匠チャップマン=チンの元を離れ、
地力でお店オタナを構え70’s中盤で全世界でブレーク為しました。
そしてさらに時は否応為し残酷に過ぎみんながその存在を忘れてもどっこい地力が違うわ生きている。
すってんころりん滑ったりもしながらも飽くなき執念で70’s後半を迎える。
どーだーと全地球に向かって発射したのが

愛が命
〜Love Is Like Oxygen


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1978年1月発売の新譜、

甘い罠
〜Level Headed


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からのシングル・カット。
作はアンディ・スコット氏とトレバー・グリフィンとゆう方。
アルバム内では実に6分57秒の大作。時代のプログレ・ハードから新時代ファンクまで全部飲み込んだものでございます。
めくるめいててそれはもう素晴らしきヴァージョン。
BUTそれではちょいとシングルには不向きだんね。チャートを共に過ごした本人たちはそれは先刻承知。
そのエッセンスを見事に凝縮した、それでいてまるで違う趣になるヴァージョンで挑戦。
その結果、
本国英国では、2月4日に21位で初登場、以後18-9-10-9-16-23-38位。最高位9位。
アメリカを向いて作ったのは確かだが、まるで変わってないスイートをみんな受け入れたぞ。それは稀有だぞ。
米国では、ほっておけるはずはありません。
8週でTOP100をじっくり通過し、来る4月15日、38位で初登場、以後35-28-21-18-16-15-13-12-10-8-8-15-34位。
大変な名曲目白押しフィーバーフィーバーで群雄割拠の時期に最高位8位2週だ。
日本ではあまりの印象の違いに戸惑ったのか反応無かった模様。

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大風呂敷のシンセ・イントロで歌は始ります。バカバカしいつうか陳腐つうか。で、8刻みのギターとピアノ。
哀愁のカメラ目線メロディ、ばっちりハーモニー付。
偶然と申しますか必然と申しますかそれはすぐに登場するTOTOにクリソツで。
ど真ん中だったんだけど・・・それでシーンの中心に成り得ず孤独だったんは、スイートはあまりにもスイートだからだったんだよー。
だから好きなんだよー。大真面目にやってて、しかも当たり前みたいにギャグ入ってるし。
それはもうチニチャプ師匠の血を否応無く引き継いでますからですねん。

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演奏の才能は呆れるほど有ります。無茶上手いバンド。
しかし作曲の才能は、いつもギリギリだった。マックみたいにみんなで競争して全部シングルになれるような歌作る才能は無し。
苦しんで天から歌が降って来るのを待ち、さもすれば逃しそうになるのを必死で掴んだ光景が目に浮かび、
涙涙の命がけソングです。馬鹿にするやついたらかかって来いやー。せせら笑ってやんからよー。

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愛とゆうのは酸素のようでございます
あまりにも多く吸い込めば吸い込むほど
あまりにものぼせてしまうものです
足りなければ、貴方は死んでしまうことでしょう
愛は貴方をのぼせさせてしまいます

愛とゆうのは酸素のようでございます
あまりにも多く吸い込めば吸い込むほど
あまりにものぼせてしまうものです
足りなければ、貴方は死んでしまうことでしょう
愛は貴方をのぼせさせてしまいます

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私の傍らに存在する時間
そのすべてを私は獲得いたしました
その高慢の声を聞き
それはいつも堕ちる前に現れます
街に広がる噂があります
それは貴方にとって歓迎すべからざるもの
私は自分のシティブルースを追い払うことが出来ません
私の番が来るたびに私は敗北するのです

愛とゆうのは酸素のようでございます
あまりにも多く吸い込めば吸い込むほど
あまりにものぼせてしまうものです
足りなければ、貴方は死んでしまうことでしょう
愛は貴方をのぼせさせてしまいます

愛とゆうのは酸素のようでございます
あまりにも多く吸い込めば吸い込むほど
あまりにものぼせてしまうものです
足りなければ、貴方は死んでしまうことでしょう
愛は貴方をのぼせさせてしまいます

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時は癒しの存在ではありません
もし貴方がそこにいてくれないなら
孤独の微熱
辺りに漂う悲しみの言葉
言わなかった方が良かったことがあります
私は自らの日々をベッドの中で過ごすことになる
夜になれば町を徘徊するでしょう
街の灯りから逃れる為に
街の灯り〜〜

あーあーーーー
あーあーーーー

(戻る)

愛とゆうのは酸素のようでございます
あまりにも多く吸い込めば吸い込むほど
あまりにものぼせてしまうものです
足りなければ、貴方は死んでしまうことでしょう
愛は貴方をのぼせさせてしまいます

愛とゆうのは酸素のようでございます
あまりにも多く吸い込めば吸い込むほど
あまりにものぼせてしまうものです
足りなければ、貴方は死んでしまうことでしょう
愛は貴方をのぼせさせてしまいます



ここまでサウンドに気を配りながら・・・油断です。
ファッション及び髪型が昔と同じだー。
わはは、そうゆうとこがまた好きなんだよ。

歴史と音楽の神様はこの歌でスイートの庇護を終焉させました。
最後の最後、ひり出した空気満杯の悲しみが聴くたびにいつもつきまといます。

ここに70’sを目一に動乱したバンド、スイート有り。
けっして忘れることはありません。


(山)2009.2.22

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Level Headed

ヴェリー・ベスト・オブ・スウィート


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Love is like Oxygen by Sweet
http://www.youtube.com/watch?v=Axl-I-0JZ1E


Sweet-Love is Like Oxygen ( 12" long version )
http://www.youtube.com/watch?v=oc1sgCT7X2c

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資料

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