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*74年の夏に入ってにわかに盛り上がって来たディスコ、ダンスフロア・ミュージックの波。それに伴って新人ちゅうか街で闊歩してたあんちゃん達バンドがどわっと登場してきました。まず西のLAからヒューズ・コーポレイション、南からKC&ザ・サンシャイン・バンド、海を渡った英国からの刺客AWB、そしてNYはブルックリンから登場がこのBTエクスプレスです。JB、スライ、オハイオ・プレーヤーズ、アイズリーズ、カーティス・メイフィールド、アイザック・ヘイズ、フィリー・ソウルが切り開いてきたファンクの花を謳歌すべく。そのいずれもがプロデューサー、サウンドメイカー的人間を中心の匿名バンド風。多分より音楽中心、ダンス中心の実用音楽として愛されるべく生まれてきたものだからかも。誰がやってるのかあまり皆気にしない街の音楽とゆう訳で。このBTズの棟梁はジェフ・レインとゆう男です。ジャケ写真にも登場せず影のボスでござい。音頭を取って72年頃からブルックリン周辺のミュージシャンを集いキング・デイビス・ハウス・ロッカーズ(かっこええ名前)ってバンドで出発、それがブルックリン・トラッキング・エクスプレスとなり頭の部分を略してB.T.エクスプレスと。くしくも西のヒューズ・コーポレイションがボート、お船のイメージなのに対抗した形になったNYだから通勤電車だわさ。ってこれは偶然かな。でもまあ通勤などしそうにないメンバーの面構えでして(^0^)。ジャケに写ってる駅がまた汚いこと。線路も大丈夫かいなってくらいぐにゃぐにゃ。あらゆる箇所が錆付いていてもう見てるだけでオイニイがしそうです。音楽も臭い臭い。ブラック美学満載の伊達男音楽かー。最初にヒットいたしたのがドゥ・イット(ティル・ユア・サティスファイド)。最後までこれがバンドの代表曲となるもの。「しなよ(二人が満足するまで)」って訳でこれは完全にスケベ歌だ。何と無しに今まで聴いてたけどこれもしかして史上初のラップ曲だったりして。ハンドクラップ、妖しいあえぎ声にのって満足するまで踊ってください。そりゃもーかっこええったらありゃしません。次にヒットがエクスプレス。「急行」だなあ。多分これは京浜急行の急行で、そりゃもう凶悪にぶっとばします。AWBのピック・アップ・ザ・ピーセズと続けて聴くと同じファンク・インストながら、まーこれほど空気と臭いが違うのかと感動しちゃって。ファンクだからと言って一派からげはいけませぬ。その2曲を中心にグルーブ一発勝負、そのグルーブが並々ならぬものだからそりゃもうたまらんって音楽が満載、同じブラックミュージックつうても今はもう失われた何かだけでなりたってるような音楽でござる。残念なことに現在はこのオリジナル1stアルバムは廃盤状態。しかしライノからあのリマスター名人ビル・イングロット氏の関わったベストが出てます。ここから5曲チョイスされてるので充分満喫可。バンドは81年まで突進、そして分解、文字通り70’sの真っ黒バンドだったのね。シックの源流ここにあり。

(マスター)04.11.5

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