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試聴はここで


日本盤



グッヅ


*年間300試合以上のライブを敢行すると言われているZZ TOP。80’sの風も何のその、今日も今日とて全米各地を廻っております。
「何か最近客席のウケが以前ほどねえんで無いかい?」
「そいや最近ヒット出してねえからなあ。」
「んだ。」
ちゅう会話が有ったか無かったか
「じゃ、ちと気合入れてレコ作るべえか。」
となりました。
これまでも決してアルバム作り手を抜いて作ってた訳じゃござらんじゃ無いんだけどデジューロでは浮世離れのメキシコ行き、エルロコでは帰って来たもののいささか手ごたえ無くいくら生涯ブギの身の上とは言えそろそろサウンドに一大革命を起す時が来たのかもしれません。
「どないな音にすればよかかのう。」
とギターのビリー・ギボンズ氏。
「最近、こゆうの買ってみたんだぎ。」
とベースのダスティ・ヒルちゃんがお髭をなでながら取り出だしましたのが珍妙なる箱でござった。
「何じゃそれ。」
「これはシーケンサーとゆうものでござる。シンセサイザーを自動演奏する魔法の機械じゃよ。」
「シンセちゅうとピューとか音を出すあれか。」
「イエス。あれをビコビコ鳴らすでござる。てめえテクノくらい聴いたことないんか?この時代遅れへちゃむくれファッキンカイロ親父め。」
この一言をきっかけに乱闘発生。バー中にある椅子とゆう椅子、机とゆう机破壊し尽くす。
「はあはあ、でなんだっけ?」
「これ。シーケンサー。鳴らしてみんべか。」
ビコビコビコ♪
「おーこれは。ブギイや。」
頭を思いっきり殴られたビリー氏、ボーっとしてそれがブギイに聴こえてしまいました。
「これでいこ。ナウいやんけ。」
「えーと、すっと俺はこれに併せて演奏せなあかんか。」とドラムのフランク・ベアード氏。頭をピッチャーのビールに突っ込みながら。
「んだ。楽だよ。時々休んでもわからないよ。」
「そっかなあ。じゃ賛成。」
深く考えずに同意してしまいましたが、この後レコーディングで併せるのに一苦労。なんせ機械と共演などとは夢にも思わなかった連中ですから。いまさら引き下がると後の二人にボケカス呼ばわりされるのが悔しくて鬼のように特訓したします。
「はあはあ。簡単だべさな。こんなん。で、おめえの方は曲出来たか?」
「イエース。おもしれーなあこれ。ナイスなグッドなやつ出来たよ。」
とはゆうもののいつもと曲調は変わってないような。ブルース元手のものでござる。だがしかし新たな刺激で得たちょっとした変化がでかかった。
「は、ええんだけど言い出しっぺのおめえ、音は決まっただがや?」
と結局一番苦労したのはダスティちゃん。ただシンセをシーケンサーで鳴らすといかにもアホっぽく聴こえてしまいます。どこをいぢるかとなると音色しかあらん。でアナログシンセのツマミをあちこちビロビロこちこちボロボロいぢって
ビコビコビコビコ♪
「おーそれやそれ。その音。設定メモっときや。」
となって完成したのがこのエリミネーター。地味目に新機軸導入のギミ・オリョ・ラビンは大成功、ではってんで思いっきりビコビコさせたレッグスは姉ちゃん足を大量開陳させたビデオもMTV時代にフィットで大ヒット、基本姿勢は崩さずに音革命達成した3人は大満足じゃ。
「がはは、これで10年はこれでいけるな。ライブも楽になったし一石二鳥ではあーりませんか。みなさん聴いてね。」
とのたまわっております。

(マスター)2004.9.21

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