第3幕 九龍撃墜

篠原氏「まあ、あのコンボは十分堪能したんで、封印しますよ。次の技を楽しみにしてて下さい」


(DM「それはありがたいが、アレが第1弾とすると後にはどんなものが控えているんだ・・・?
こんなことなら手加減せず Dracolich Half-Black Dragon タラスキュー
1を出しておくべきであった。あれなら絶対倒せないから・・・


・・・と、妄想はここまでにして、先鋒タラスキューが倒された以上、次なる刺客で臨むのみだ。もとからPsionic Resistance(以下PR)が無いんで、Psionic精神支配系攻撃で落ちるとか予想してたし、結果に大差はないと思おう。
次のメニューはGreat Wyrm Evil Dragonてんこ盛りだ!
D&Dと言うからには、ドラゴンを出さずには終われまい(そうか?)。
ただ、単体で出してあのような化物どもを殺せないのは見越しているので、各ドラゴンが自分の得意な地形で待ち伏せ、9連戦を勝ち抜かねば次に進めないことになっている。
これなら、多少なりとも連中を消耗させられるだろう。



転移装置の転移先のボタンが9色(赤、青、緑、白、黒、茶、象牙色、灰色、紫)であると聞き、何かのパズル、トラップではないかと多少躊躇するPLたち。

多少は普通のプレイの時の感性が残っているようだ。

R2氏「まあ、こんなところで立ち止まっても仕方ない。とにかく順番に跳んでみよう。」

そうそう、その言葉を待っていた。では、次なる戦いへレデーゴー。


戦闘1 溶岩の赤龍
PC達が最初に転移した場所は灼熱の溶岩の中に浮かぶ小島。
待ちかまえるはGreat Wyrm Red Dragon。
最初は溶岩の中に身を潜めており、機を見て溶岩にPCを引きずり込んで殺すつもりだ。

第1ラウンド
最初のラウンド、敵影を確認できずに待機・耐火防御をするPC。
もとから空を飛んでるので足場なんぞ気にもしやがらない。
篠原氏はFission2で分身を造りつつ、展開をする。

こっちはArcane Preparation、Silent Spell、Still Spell3で溶岩の中でHasteをかけてからいったん表面に姿を現し、敵影を確認するとともに、Breath Weapon4、Frightful Presence5を喰らわせる。
・・・さすがに防御は完璧でみなほぼ無傷。
Dragon Breathのダメージが通ったところで、6,000HPを前にはもはや誤差だろう。
Massive Damageで即死を狙っても、Fort ST+300だし。

むなしく火花が散る中、装備と呪文で護られていない篠原氏の分身だけが恐怖で固まる(苦笑)。
再び溶岩に潜行、1ラウンド目は待機。

第2ラウンド
敵がRed Dragonと確認し、みな空を飛んで囲もうとする。
こちらがDexが10しかなく、その中でCombat Reflexによってひねり出したなけなしのAoOと、Dragon FeatのSnatchによるImproved Grabでひっつかまえて、溶岩の中に一人引きずり込む。

DM「溶岩の中に落ち込んだときのダメージは、10d6だ!!」

PL「じゃあ、ダメージ下さい(平然)」

DM「溶岩の中では呼吸ができまい! 窒息するがよい!!」

・・・窒息チェックは、DC10から毎ラウンド1ずつ難易度の上がるCONチェックだから300ラウンドちかくかかるんだよね(←自分つっこみ)。

結局、Red Dragonは浮上して自力攻撃しようとしたところ、Readyしていた剣士のVorpal Sword一閃で死亡。
溶岩に落ちたPCも、自力で溶岩の池を這い上がって終了。


第2戦 腐海の黒龍
PCが次に転移したのは、黒く濁った水に半ば水没した遺跡の内部。
迎え撃つは、Great Wyrm Black Dragon。酸無効、水中での行動制限無しの特性を活かし、強酸の海にPCを引きずり込んで殺すつもりだ。
ただ、PCのほとんどを占めるHalf-Celestialも酸無効なので、仕掛けはほとんど空振りだが。

第1ラウンド
DMの都合の良いように、黒く濁って視界の通らない水によって敵影を確認できないPC。基本に忠実に、隊列を整え準備をする。
こちらはHasteを唱えてから、水面に浮上。約1名の人間に向けてBreath Weaponを喰らわせるとともに、Frightful Presence発動。そのまま再び潜行する。

第2ラウンド
先ほどのRed Dragon戦と同様、相手が浮上したところをタコ殴りにしようとReadyで待ちかまえるPC達。
しかし、DMもそうやすやすやられるような仕掛けを用意するほどお人好しではない。ここで、Control Water〜Raise Waterを使用し、部屋に溜まった強酸の水の水位を上昇させ、天井まで強酸の水でいっぱいにする。

DM「強酸に落ちたときのダメージは10d6だ!!」

PL「酸無効だし・・・(平然と)」

DM「出口のない水の中で、溺れ死ぬが良い!!」

・・・CONボーナスが300以上あるんで(以下略)

結局、濁った水の中といえど手探りで間合いを詰められ、ぼこぼこに殴られ終了。


第3戦 氷原の白龍
氷原と降雪で足場と視界が悪い中、Blindsight持ちの特典を活かしBreath Weaponで攻撃・・・と考えたが、
Half-Celestialは冷気無効。

DM「来た、見た、勝ったでいいです。」



第4戦 砂漠の蒼龍
次の部屋は、一面の砂漠。相も変わらず、敵影は見えない。
この辺になると行動する前に殺されるわけにはいかないから、とにかく最初は隠しとこうというDMの意図があからさまになってくる。

第1ラウンド
もはや慣れた感のある流れ作業のように、PCが行動を進める。
こちらも同様に、Arcane Preperation、Silent Spell、Still Spellで砂の中でHasteを使用してから、地上に出てBreath Weapon(Half-Celestialは電撃も無効なので、やはり対象は一人のみ)、Frightful Presence発動と順次手番を進める。

第2ラウンド
近づいてきたPCを、Red Dragonの時と同様Combat ReflexによるAoO、Snatchにより、篠原氏のPCを捕まえる。しかし、今回は砂漠が舞台だ。

DM「さすがに地下移動はできまい。埋まってしまえ!!」

篠原氏「仕方ないですね。Teleport Without Errorで抜けます(平然と)」

結局新たな犠牲者(特にテレポートできなそうな)を引き込もうと地上に出たところを、一斉攻撃を喰らって死亡。


第5戦 熱帯雨林の緑龍
次は、暴風域でのGreat Wyrm Green Dragonと戦闘。
体躯で劣るPCは暴風で転倒したり、吹き飛ばされたりする困難な戦闘になる・・・予定だったが、
暴風域での移動チェックはFort STだったりする。
そして、Green DragonのBreath WeaponはAcid。


DM「・・・次行きましょう」


第6戦 砂漠の褐色龍
次は再び一面の砂漠。こんどはGreat Wyrm Brown Dragon。
基本的にはBlue Dragonと戦法は変わらない。
・・・そしてたどった運命も。


第7戦 暗き地底の深龍
次の地に飛んだ瞬間、PCの周囲は一面の闇。
そして、すべての援護呪文がSuppressされる。
いままでCon+600の暴力にかまけていたPC達に、おもしろいように動揺が走る。

実は、上空にBeholder6が浮いていて下にむかって熱い視線を送っている仕掛け。
その中をBlindsightを持ったGreat Wyrm Deep DragonがDragon FeatのHoverとFly-by Attackで上下運動を繰り返しつつ、攻撃しまくる算段。

これはいける!! と思ったのも束の間。


篠原氏「どうやら、新たな奥義を使わなければならないようだ。」

(DM「いえ、結構です。もういりませんってば!!」)

DMの心の懇願も天には届かず、新たな奥義が今まさに発動せんとする。

篠原氏「Free ActionでQuicken Power7のTemporal Velocity8使用して動きます。羽生えてるので、普通に飛んできます。PsionicのDarkvisionがあるんですが、敵が見えますか?」

DM「見えるよ。巨大なDeep Dragonだ (いやぁぁぁこないでぇぇぇえっ)

篠原氏「Ex AbilityのFrightful PresenceはPsionicのMind Blankではじけるから・・・そのまま接近してTemporal Velocity終了。Full Action残ってるから、Full AttackでCoup De Grace Katana9で斬りつけます。
アーマー無効でAC34って当たってますよね?
イアイのスキルチェックがこれで・・・ダメージは、と(チャカチャカサイコロを振る)
・・・えーと203ダメージだから、Fort STで213に失敗したら死亡します。

DM「そうか、d20で170くらい出せばだいじょうぶだな!! ハハハ・・・。」

終了!! 次!!!10


第8戦 荒野の牙龍
廃墟で待ちかまえるは、Breath Weaponは持たないがAbility Drain Biteを持つGreat Wyrm Fang Dragon。
しかし、Ability Drainの対抗判定はFort ST!!

DM「はいはい、次、次。」


最終戦 廃墟の影龍
最後は・・・8LvのNegative Levelを与えるEnergy Drain Breath Weapon持ちのGreat Wyrm Shadow Dragon。こいつはReflex Saveだからまだ希望が・・・。
しかし、Vorpal Swordで即死。


もう先を見る気力が萎えました。      次へ進む。

1)Tarrasqueは炎無効。HalfーBlack Dragonにすることで、酸無効で、Evil Dragonに。そこでDracolich(邪龍に儀式を施し、特殊なLich/高位アンデッドにしたもの)にして、アンデッドの特性を付加して電撃と冷気も無効。さらに、精神支配、クリティカルヒット(=ヴォーパルソード)も無効。
・・・そもそも、弱点無しリジェネ能力持ちで、すべてのダメージがSubdual Damageになるが、アンデッドはSubdual Damageを受けないので、完璧にダメージ無効。Tarrasqueは念がいっており、Disintegrateで粉砕されてもFull HP+10点ダメージのSubdual扱いなので、ほぼ完璧!! しかし、篠原氏が逆で持ち出したHalf-Celestial/Half-Gold Dragon/Troll(天使と金龍と
トロールのあいのこってなんじゃい!)のIlmater Clericと紳士協定で相互封印(Trollはリジェネで、酸と火のダメージ以外Subdual扱い。天使の血で耐酸、金龍の血で耐火。MoF収録のFavor Of Ilmaterを使用するとSubdualダメージ無効なので、こちらもやはり完璧超人クラス。設定の異常さに目をつぶれば。)

2)PsH収録の超能力。

3)Dragonといえど、マグマの中で呪文を唱えるのは一応それなりのMetamagic Featが必要と判断。Sorcerer扱いでスペルを唱えるので、Metamagic Featによる詠唱遅延を回避するためにFeatでWizardのように準備させていた。

4)体内から物質を吐くことによる攻撃。ドラゴンが使っているので、ドラゴンブレスといった方が分かりやすいか。ドラゴンの種類によって炎を吐いたり、酸を吐いたりいろいろ。ただ呪文的能力なので、生体的にブレスを吐く器官を持っているわけではないらしい。3版になって火、冷、雷、酸、音にダメージが分類される前は、「このブレスは熱い砂なので、耐火呪文では防げない! 熱い砂から身を守る呪文などもっておるまい」とかそんな無茶なブレスがたくさんあったようだ。

5)強者の持つ、存在自体が畏怖を感じさせる能力。ただ、このようなセッションでは精神防御が万全なので、ほとんど役立たず。それいぜんに、
PC達の方にFrightful Presenceの値を設定したいぐらいだ。

6)浮遊する球体の体に、「魔法を無効化する光線」を放つ巨大な主眼と口を備え、周囲に様々な魔法的攻撃能力を持つ複眼を備えた触手器官を生やしたモンスター。支援魔法とマジックアイテムによる強化に頼り切ったPCにたいする切り札。

7)基本的にはMetamagic FeatのQuicken Spelllのサイオニック版だが、サイオニックは所持している超能力ポイントを使用した超能力分消費する、いわゆるMP制を使用している。そして、Quicken Powerをしたところで消費ポイントが増えるだけであり、ポイントが高いと結構使い放題。

8)通常空間と自分の時間流を切り離し、その間行動する超能力。サイボーグ○09の「加速装置」。

9)PsH収録の超能力アイテム。通常状態の敵に斬りつけ、Coup De Grace(とどめの一撃。本来では、睡眠状態や昏倒状態の敵の喉元を掻き斬るとかする行為)を喰らわせられる。(ダメージ量+10)を目的としたFort STに失敗したら死亡する。STの余地はないかわりに、クリティカルヒットを発生させ、なおかつ相手に有効である必要があるヴォーパルウェポンに比べ、使い方次第では圧倒的に凶悪になる。本セッションではイアイでダメージを乗せていたが、True Strike使用した高STRキャラがPower Attack、Rhino Armor Chargeなどいくらでも代用は考えられるだろう。
そもそも、ヴォーパルウェポンは「生体的に首を刎ねても死なないアンデッド、コンストラクトなどには効かない」とただし書きがついてるのに、Coup De Graceウェポンはそのようなただし書きがついていないため、ルール解釈的には神を含めたいかなる相手に対しても、ルールを超越してCoup De Graceを発生させて屠ることができる。
・・・もちろん、強力な分、一日一回の使用制限がついているが、当然篠原氏は5、6本は持ち歩いていた。
(本来、Critical Hitの効かない対象にはCoup De Graceはできない。だが、Coup De Grace WeaponはHitした対象に(問答無用で)Coup De Grace相当の一撃を加えると記述されている。・・・まあ、ここら辺は実際の運用において、PHBの記述を重んじるDMのルール解釈で潰せばいいであろう)

10)本当は、この後「・・・じゃあ、Great Wyrmが落下してきます。運悪くしたにいた人落下物の最大ダメージ20d6点・・・無駄だからいいですよね?」というやりとりが少しだけありました。