ろっくす特選盤
*70年代を代表するライブ盤の一枚だジェーントル・ジャイアントの演るお馬鹿さん。発表された76年と言えばプログレ世界も追い風はもう止んで先達さんたちも一息入れていた感でジェネシス、このGGも変革の時、もう一つ別な何かをと言う空気、その直前の絶頂期、なぜかイギリス本国では全然駄目、アメリカで熱狂的に迎えられたツアーの記録盤です。プログレと言えば御三家位しか知らなかった私がこれを手に入れたのは77年ころかしらん。ジェネシスと共に聴いたんですがいやそれはもうびっくりしました。あんた世の中にこんな芸当をやってのける人間がいたのねえつうくらいのしっちゃかめっちゃか演奏。えーと確かメンバーは5人だったよなって確認しちまいました。それほど1曲中に様々な楽器が入替え立ち替え登場いたします。全員速攻で持ち替え一斉にリコーダー持ったりいきなり全員アカペラとかいや実際に見たら楽しかったろうなあ。音楽はうーんキンクリやイエスに近いか。豪腕かつ辛口。日本ではジェネシスもそうだったけど当事は全然駄目、原因はやはりプログレファンにとって大事な要素、メロトロンどわーが無かったからかな。そして哀愁大仕掛けもありませんでひたすら音をくんずほぐれつよくもまあこんな曲を覚えられるよ。後年ザッパ・バンドを聴いた時も仰天したけどそれでもこのGGの光は失われず、あちらのスケベぶりおばかぶりない分ストイックで、まあこのくそまじめぶりは充分お馬鹿さんだけど、燦然と輝いております。聴き所はまあ全部。どうせ曲は当分覚えられませんからこの音のマジックにひたってああ幸せするのが吉かと。あらゆる所で飽きさせないようにおもちゃ色々これで遊ぶじゃあこれでと出してくれます。シングルカットは(^0^)一応9.のフリーハンド、アナログでは4面冒頭、これはもう曲で掴みはOK、GGの21世紀の精神異常者だなや。ぐわーっと盛り上がって次に登場するのが古いジャズ曲のスイート・ジョージア・ブラウンってのがイカスぞ。短いながら楽々とステファン・グラッペリみたいにヴァイオリンでやるこの瞬間、こいつらのファンに本当になってしまいました。そして最後はまたまた辛口のやつで〆ると。えーと一般的に巷で流れてる音楽とはだいぶ違いますがひねくれてるちゅうに取るのは何か違うような。多分メンバー達にとってはこれが普通の音楽なんだろうかと。世の中随分変てこな音楽が流行ってるなと思っていたことでしょう。ははは。それほど血肉化された音楽。もっと違うとこに努力すればお金持ちになれたろうに、こんなことに朝から晩まで立ち向かう演るお馬鹿さんたち、私は大好きです。他のプログレ勢と交流もせんで一から十までジェーントルジャイアントで苦闘、80’sに最後に爆沈したとこも星ひうまじゃ。心より信頼します。 (マスター)04.3.18 |
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みなさんオピニオン | |
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