*70年代末英国で巻き起こりましたスカ・リバイバル・ムーブメント。その5大バンドの一つ、ザ・ビートの1stアルバムです。78年にバーミンガムで結成、類が友を呼びスペシャルズの2トーン・レーベルでスモーキー・ロビンソンの名曲「ティアーズ・オブ・クラウン」でデビュー。79年12月に全英最高位6位となる大ヒットに。その独自個性を察知したかすぐさま傘下に独自レーベル、ゴー・フィートを作って移籍、80年にこの1stを出しました。当時スペシャルズに既に夢中、続くセレクターも最高だってんで私は出たとたん何の迷いも無く入手、聴いてもうぶっ飛んだだよ。何が偉いってまず2TONE勢、一派からげにスカ・リバイバルとは言っても各自とてつも無い個性があること。このビートも先発2バンドとは全く味わいが違います。正統派のスペシャルズ、ソリッドなセレクターに比べてまずスピード感がピカイチ。贅肉削ぎ落とした音像、がっしがし刻むドラム、ベース、ギターとチームワーク抜群で一体となって疾走ずどん。そこに絡むはカリブ海風味満点、しかも超クールなサックス、切れが言いったらありゃしないのランキン・ロジャーの煽りトースティング(しゃべくりやな)、デイブ・ウエイクリングの歌。驚くのはブラックさんはロジャー君ともう一人(はははどれ担当の人だ?)の二人だけ、後は白人さん若者なのです。聴いてるだけじゃ真っ黒だと思ってた。そして曲の良さ。ポップでキャッチー。プロデューサーはモノクローム・セットであの異国リバーブ・サウンドをものした男、ボブ・サージェント氏。時の勢いもモチベーションも若さも全てが味方してのこのアルバム。もう文句無し。永遠の愛聴盤なのだ。ちょっと小粒な感じがするとこもいいんだよなあ。ジュニア・ヘヴィ級の王者です。藤波、タイガーマスクの戦いを想像していただければ。して2トーン勢の中では先輩2バンドに引けをとらない成功を手にした訳ですがこれに続くアルバム、プロデューサーも同じ、ほぼ同じ陣容で作ったのにも関わらず何故か失速。これがまたよくわかりません。音楽の神様がいたづらしてぱらぱらおっとっとってこの時だけマジックをかけたのか。確かにこんだけのテンションの高さ維持するのは困難かもしれませんけど。とにかくこの一期一会感。これもとてつもなく魅力。メンバーは後にジェネラル・パブリック、ファイン・ヤング・カンニバルズに別れて活動することとなります。 (マスター)2005.1.11
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