*80'sニューウエイブ華やかなりし頃、ネオロカビリー・トリオとしてシーンを席巻したストレイ・キャッツ、その頭、ブライアン・セッツァー。しばらく音沙汰無いなあと思ってたら久しぶりに遭遇、そしたら何とビッグ・バンドのバンマスで登場、ルックスこそやや膨張したものの相変わらずのスインギン、バリバリの音にそりゃあびっくりしただよ。およそ若いうちに成功したもの、特にパンク衝動で登場したミュージシャンはキャリアを積み重ねるのが非常に困難です。その中でこの方、一番理想的な音楽稼業を歩んでるのでないかと。キャッツ時代からこのオーケストラ構想有ったそうでその成功による知名度だから出来たこととは言え一番しんどい時期に、ビッグ・バンド・スコアを勉強、最少人数から最大人数への発想の転換とはそりゃあ偉い。維持の大変さを予想するとなかなかでけん音楽への情熱だわ。考えてみればキャッツ時代のロカビリーは正にロックンロール誕生の時の音楽、狭間でそのルーツのジャンプ・ブルース、ジャイブ・ミュージック、スイング・ジャズと直結してるんだよなあ。それを現代だから出来る俯瞰的包括。丸ごとどわっとロケンロール精神でやっちまおうとゆう。ライ・クーダーが「ジャズ」アルバムでやったことをもっとドハデに楽しく誰でも楽しめる音楽にしたのだ。で対象年代は4歳から86歳まで、ライブ会場でその皆がそれぞれのノリでノレるちゅう。これはなかなか無いよー。さらに一番偉いのは引っ張るのはあくまでバンマスのセッツァーちゃん、その超絶テクギターとこれがうまいボーカル、キャッツ時代の精神のまま、ロックでガンガン行ってくれるとこ。ネオ・スインギン、ビッグ・バンド派なる新しいシーンまで作っちゃってからに。そしてこのやり方、これからの可能性も無限です。この盤に入ってる以外でやり始めているTVテーマ演奏、スイングからラテンジャズ曲、そしてブライアン・ウイルソンとの共演、さらにおったまげるだキッスのデトロイト・ロック・シティのカバー。何でも出来る。これから一生これで進化しながら出来ます。いや羨ましい。あ、5.のセクシー、セクシーはコーラのCMに使われたんだ。お茶の間でも違和感無きロック魂です。 (マスター)2004.4.30 |
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