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ALBUM一覧 「R」

*アルバム・チャートにエントリーのアルバムをアルファベット順に分けて掲載しています*
*大きいジャケット閲覧、字が見にくい時は「曲目等詳細」リンクのメイン・ページでご覧下さい。*

ROBIN TROWER/Twice Removed from Yesterday
cover・・・ブリティッシュ・ロック 曲目等詳細
*貴方は痩せてて長髪以外に一体ロック・ミュージシャンとして有利なとこがありますかのルックスの持ち主ギタリスト、ロビン・トロワー氏のソロ・デビュー・アルバムです。題して「過去からの2度目の離脱」。妙にアイドルな服装で2代目黄門又は柳生列堂、西村晃さんがロックやってます。ああ非現実的。夢のようだ。私はまずあの超絶ライブ盤でやられがっこがっこと取り付かれたようにそれまでの3枚を買ったのだ。そしたらまあ噂には聞いておったけどまあ地味、惹かれながらもこりゃきっとほんとに良くなるのは大人になってからだなって寝かせること30年。そしたらほんとに来た。来た来たあ。最近聴く度にめろめろになってます。全く何であーたこの時こんな若かったのに芳醇な音楽作れたんだか。ザ・バンドとかリトル・フィートもそうだけど不思議だよな。昔の人の方が大人だったのかな。
14歳の頃からギター弾き始めたそうです。高校卒業と同時にもういっぱしの専業ミュージシャンになっていたらしく。最初のバンドはジェイムス・ブラウン・コピーのものだったんだって。次いで64年にパラマウンツとゆうバンドを結成。これもR&Bをやっててコースターズの「ポイズン・アイヴィ」がヒット。ここまではソウル・ギタリストだ。パラマウンツの同僚だったゲイリー・ブルッカーがプロコルハルムを結成。あの「青い影」で大成功して、ロビンさんも同じく同僚のマシュー・フィッシャー氏と一緒に加入、5枚目までハルムで頑張った。ここでもあくまでバンド音楽優先、後の姿はちらり程度で、転機はジミ・ヘンドリクスつうお化けギタリストのステージを見てからだといいます。もしかしてギター弾くの嫌になっちゃうんじゃないかと怖くてなかなかライブ見れなかったそうで見たらやっぱり大ショックを受けてついに自分の音楽をやるべく立ち上がった。ハルム辞めて元ストーン・クロウズのベーシストだったジェイムス・デュワーつう男とJUDEってバンドを結成。どうもうまくいかずほどなく解散。しかしデュワーさんとは鉄の結束が生まれてめげずに元クイーバーのレッグ・イシドアー氏をドラマーに迎えて今度は見事デビュー、このアルバムが生まれたとゆう次第。3人の共通はそれぞれジェイムス・ブラウン気違いだったんだって。「過去からの2度目の離脱」。思い切ったが3年目、やっぱり地味な自分から飛び出そうって意味もあったか。プロデュースは朋友のマシュー・フィッシャー氏。派手な音楽が好きな地味な3人が作った音楽はやっぱ地味でした。地味つうか心の底から何かを求めて唸るって音楽か。1曲目からレコードの回転数間違えたかって思っちゃう「もうこれ以上待てない」。地面を擦りながらほふく前進してるかのようなビートに乗って托鉢するポール・ロジャース、ジェイムス・デュワー氏の唄が粘る粘る。トロワー氏のギター、それに絡み付き、次第に大蛇のように少しづつのた打ち回って。少しづつこうなったら決して焦らず。2曲目の「デイドリーム」になるとさらにテンポが落ちるつう。ほんとにJB好きなのかー(^0^)。3曲目はお得意女人名前シリーズ第一弾「ハンナ」。さらに腰を落として希求するのみ、中盤から霧が晴れたごとく嵐吹き始め巻き上がってのた狂うギターが。フリー・スタイルのバレリーナでA面は終了。B面1曲目「もう我慢できない」。出来ないー。来始めました。ごんごん。6曲目はジェフ・ベック氏もやったロック野郎ご用達ブルース・ナンバー「ロック・ミ・ベイビ」。7曲目アルバム・タイトル曲はサイケ、でハイライトは8曲目罪人の歌。このリフはJB狂いでなければ出来ません。食って引っ掛かって爆発するこの心地よさ。ジャストなドラム・ソロ挟んでギターが宇宙に飛んでくわ。戻ってこーい。戻って来た。食って引っ掛かって爆発。ラストはクールダウン「バレリーナ」。再び祈りに。冥界に行っちゃったんだよなデュワーさん。惜し過ぎます。後を継ぐもの無く、あるとしたらロジャース氏のみ。コンビを組むことはあるのだろうか。夢を見るなら・・・・同じくJB狂い、冥界へ彼もまた行ってしまったあの人がドラムで3人でやることがあったら・・・。ロビン氏はペイジさんと肩を並べるサウンド・メイカーだと確信します。宇宙ジャケ。ダテにそうじゃありません。それを信じてください。(山)
/お勧め!/100点

ROBIN TROWER/ブリッジ・オブ・サイズ
・・・ブリティッシュ・ロック 曲目等詳細
*1974年発表のソロ2作目。私にとってロビン・トロワーは不思議な人だ。本人もジミ・ヘンドリックス大好きだと、ブルースを元に音楽を作っていると公言し、世間ももっぱらそのようにとらえているに関わらず、聴いてみると、どうもそうは聞えなくなってしまう。世の中うまくいかないようでジミヘン・ミュージックを作ろうとすればするほど、己個人の音楽になってしまってたりして。しかもどうもブルースロックにも異にしているようで。ライバルと呼ばれるのはロリー・ギャラガー、ジョニー・ウインターなどなのだろうが、彼らがストレートにブルースへの憧憬を音に出来るのに対してロビンは、むしろヨーロッパ的とでも言いたいような詩的風情が全編に漂う音楽を作る。それは代表作と言えるライブよりこのアルバムのようなスタジオ作に顕著に。地味だと思われてだいぶ損をしているかもしれぬ。

幸運なのはデビュー作より一貫してデビッド・カバーデイルと並んで数少ないポール・ロジャース直系のボーカリスト、ジミー・デュワーとコンビを組めたこと。哀愁を減らしたロジャースとも言いたい彼の堂々たる歌はトロワー・ミュージックには欠かせない要素になっている。余談だがライ・クーダーにもこのような相棒がいたらかなり違った展開になったのではと想像してしまう。

本道ブリティッシュ・ロックと言い切りたくなる音楽は実は少ない。ブルースを元にしながらも確固たる欧州人たる音楽のこうゆうアルバムは、それを求める人々の咽喉を潤す貴重な一枚と言えよう。(マ)

/お勧め!/
100点

ROBIN TROWER/For Earth Below
cover・・・ブリティッシュ・ロック 曲目等詳細
*三度の飯より、いや三度の飯と二度のおやつ、一度の夜食よりギターを弾くのが好きそうな男
ロビン・トロワー氏
もちろん
バットマンのロビンでもなく
ロビン・ウイリアムスでもなく
レインボー戦隊ロビンでもなく
ましてやクックロビン音頭であるわきゃあない
トロワーなロビン氏、1975年の3rdアルバム
「遥かなる大地」です。
原題を直訳さば
「地球の下に」
73年にソロ・デビュー後、1年ごとにアルバムをものし、これがライブ前初期三部作完結編。
ジャケ・イメージも同じなら、陣容も同じ、いんや、今回ドラマーがより「踊りやすい」音楽にしたいからと元スライ・ストーンにいましたビル・ローダン氏にチェンジです。これで踊るのくわー。
見つめてる、演ろうとしてる音楽もいささかも変わらず、この間世間ではグラムの嵐吹き荒れて去って行ったとゆうのに、ひたすら己音楽道を貫く姿、神々しく光り輝く御神体。そしてついに到達したか托鉢ロック。禅寺で座禅を組みながら唸るかのごときハードロックなんてーのはこの方しか出来ん。後のNWOBHMと比べれば150分の1のタイム感覚で母なる地球を音する。明暗エプロンをして行脚する虚無僧三人によるこの演奏には思わず心付けを差し上げたくなる所存でござそうろう。
「今じゃほんとの侍ってのが、めっきりいなくなったけど、いたんだねえあんなお侍さんが。」
と子連れ狼のトリゾウ(by浜もめん子)が思わず呟いたとゆう。
どの曲がどうのってもんじゃありませぬありがたーい音と音が擦れあう春の木の葉のような様相の中
完璧なシングル
アリシア
がB面1曲目に鎮座ましましまします。
実際にカットされたっつう話は噂にも聞かず。恐ろしきことに実際にカットされたのは1曲目の祈りまくってケツから火が出るような「シェイム・ザ・デヴィル」だっつう噂を聞きデヴィル。いやびびる。
しかしアメリカでは絶大な人気があったのだ。本国ではさっぱし。謎だ。
だから
アリシア、ご公儀解釈訳させて貰います。こんな座禅でへにゃってたらどーしましょ。

あーーーーー、私はただ笑うだけですっかり楽になったのだ
私は一番最初に冗談を理解した。
彼が、「申し訳ないが我々は損をしておるのではないか」と言った時
彼のように希望を捨てたくは無い

アリシア アリシーーーーア
彼らを責めないでやっておくれ
今現在はとてもひどいものではあるが
容易により良きものに変化することが可能なのだ

私は私を傷つけるものすべてから顔を背けてしまった
いまや記憶はただ消え去るのみ
貴方にピタリとくる道を進んでくれ、ベイビー
愛 その愛は求めらるるもの

(ギタア)
なむなむなむなむ

アリシア アリシーーーーア
彼らを責めないでやっておくれ
今現在はとてもひどいものではあるが
容易により良きものに変化することが可能なのだ

(ギタアソロ)
なむなむなむなむ、にゃむにゃむにゃむにゃむ、はんにゃあはらみーた、なむなむなむなむ

アリシア アリシーーーーア
私にそれを理解する助力をさせておくれ
今現在はとてもひどいものではあるが
容易により良きものに変化することが可能なのだ

(ギタアソロ)
なむなむなむなむ、にゃむにゃむにゃむにゃむ、
その後96時間と21分引き続けるが、フェイドアウト


うおーー、感動したぞー。その世界まんまではないか。良かった(^0^)。「アリシア、君がいないとボクチン泣いちゃうにゃ」で無くて良かった。いやそれでもかまわんけど。実際そう言ってるのかもしれんけど。
ラストのタイトル曲が、そりゃもうラストなだけに
極めております。
恐ろしく定期的に拝聴。共に心静かに己を取り戻すために。(山)
/お勧め!/120点

ROBIN TROWER/LIVE
cover・・・ブリティッシュ・ロック 曲目等詳細
*プロコルハルム在籍時代にジミ・ヘンドリックスと共演、あまりの衝撃にその後の人生を変えてしまった男、ロビン・トロワー。顔を見れば取り合えず長髪にしてるもののまあ普通のおじさん。写真はいつも口がワウワウしてる。至って真面目。インタビューではブルース、ブルース言うだけ。つう割には音楽はモダン。パルスのようなギターフレーズを次々と繰り出す。歌物のハードロックがとにかく好きでポール・ロジャース・スタイルの盟友ジェイムス・デュワーと共にひたすらロック!ロック!した初期3部作。まめにツアーしたアメリカでじわじわっと人気が出て来てのこのライブ盤の登場です。75年2月3日スウェーデンはストックホルムでの演奏。ラジオ放送音源からのもの。ボーカルのデュワーさんはベースを兼ねての3ピース・バンドであります。ギターはギターの音をベースはベースの音をドラムはドラムの音を出してる。当たり前だ(^0^)。しかーしこの当たり前の音の快感をこれほど感じさせてくれる盤は滅多にあるもんじゃありません。ハードロック。これがそうです。切羽詰った音を逃がしたくないワウワウ・ギターで始まる1.あまりにローリング・ストーンも。スローでのたくる2.暁のデイドリームも。ブルース超有名曲、歌が粘る粘る3.ロック・ミー・ベイビも。4.キャッチー&アップ、リフの魂宿ったレディ・ラブも。虚空に彷徨うダイアモンド・フレーズの”わたしゃもう待てん”も。レディ・ラブと並ぶキャッチー&アップのアリシア”もー最高”も。ドラムは暴れまわる小天狗のように。うなるうなるうなるうなるラスト「ちょっとばっかしの共感」も。人にハードロックとは何ぞやと聞かれたらこれですと答えるぞ。絞りに絞った混じり気無しの世界。この高揚感は無敵。人生盤です。何千回聴いても興奮いたす所存。(マ)
/お勧め!/
200点
 試聴はここで

ROBIN TROWER/Long Misty Days
cover・・・ブリティッシュ・ロック 曲目等詳細
*顔ギタリストアワーのお時間がやってまいりました。
顔がギターになって、その顔にびっくりしてギターが変態しまして何物かの生物に変化するギタリストさんを、賛美してます。
その第一人者と言わば世界に14人おられるんすがその一人と言わば

ロビン・トロワー氏です。

トロにゃ。
そのトロが1976年にリリースいたしましたのが

ロング・ミスティ・デイズ

おわわわこんなすげーギタリストだったのかよー、そりゃアメリカで謎の人気有るよなあの「ライブ」の次作。
いきなり日本から呼ばれるわ、びっくりしたのがご本人。何か今までマズかったのかいな。
「地味だよ。」
「そうかジミさんの魂乗り移ってたのに地味でしたか、何しろエレクトリック・レディ・ランドが好きだったもんで・・・
つうか前のプロデューサー、マシュー・フィッシャーおっさんがスタジオで針遅ーい時計に変えていたのかーー?。」
「いや地味でも今となっては滋味で最高だったんすが、何しろ押し出しが・・。」
「そうか。はずに手を当てて腰を落として押し出さなきゃ勝てないよな。よっしゃ自分でプロデュースしよう。」
と決意しまして、相棒に敏腕エンジニア、あのジェフ・エメリック氏を呼びました。
そしたら、いひひと笑って出してくれたのが秘伝の録音技術。
そしたらどーよこれ、音が跳ねてます。粘ってる味はそのままに渦を巻いて舞い上がってトルネードした。
初期宇宙ジャケの盤中、最高傑作となりました。
これがハード・ロックです。
まぎれもなく正統。
あまりにも正統なんで、異端となってしまった哀しき正統。
そりゃま基本的にきゃあきゃあ言われる人気はありません。
何しろこのルックス。
見事なおっさん3人だ。
トロはまずいことに、ロッカーが絶対やってはいけない長髪&前髪切り揃えしてますし。
そんでも圧倒的に音が圧倒的。本国でアルバム・チャート最高位31位、アメリカでは最高位24位。
驚異です。
さらには初めてシングルを出した。

カレドニア

アリシア、レディ・ラブと並ぶこん方の短いタイトルの曲に駄曲無し。
ヒットしました。全米最高位82位。



カレドニア、カレドニア
そなたが闊歩するのを拝見
川を奔流させ叫ばせる
鳥たちは暴走して空を舞う

カレドニア 何をなさるお方か
愛欲の精霊
カレドニア、カレドニア 踊れ

カレドニア、カレドニア
そなたのど正直な欲望
敗者の羽根をちょびっとだけ作っておくれ
阿呆を拙者からすぐさま追い出しておくれ

カレドニア 何をなさるお方か
愛欲の精霊
カレドニア、カレドニア 踊れ

カレドニア、カレドニア
そなたは拙者の感覚を飛ばす
信ずるにたる理をおくれ
そしたら拙者は惑うこと無し

カレドニア 何をなさるお方か
愛欲の精霊
カレドニア、カレドニア 踊れ

カレドニア、カレドニア
拙者の魂の中に
カレドニア、カレドニア
我らはそれをゆるりと動かすであろう
カレドニア、カレドニア
カレドニア、カレドニア



ああ、カレドニア。どんな方なんだ。
B面もえらいこっちゃです。あのロッド・スチュワート氏がウルトラ・ヒットさせた「セイリング」。
せっかくヒットをカバー・カバーしたのにそんなに糸引く粘りさせるからみんなタマげちゃうのでんがな。

唄う虚無僧、ジェイムス・デュワー氏の所業ですわ。
ポール・ロジャース直系、これがブリティッシュ・シンガーだの方。
もう悟りを開きました。虚無僧vsうぐいすギターvsお白州ドラム。
そうだよ、ドラムスのビル・ローダン氏も絶好調。ここで叩くかの突然シンバル(しかも必ず割る)。

正に三位一体でB面1曲目のタイトル
「プライド」

・・・俺は自分の誇りを得た、内に留めていた・・・(山)
/お勧め!/200点 

ROBIN TROWER/白昼の幻想
cover・・・ブリティッシュ・ロック 曲目等詳細
ロック史上最も摩訶不思議と申しますか、思い通りにやってくれないギタリストであります。
みんなが望んでるのはギンギンなハード・ロックだよ。1976年のライブ盤ではやっとそれを思いの丈やってくれました。
続くアルバム”ロング・ミスティ・デイズ”でもスタジオ盤としては初の弾け方。
やい、嬉や。やっと改心してくれたかなーと次の年出ましたのが

白昼の幻想
ロビン・トロワー師です。

トロさん史上最も派手なジャケ。そりゃもう中身もよりギンギン!!・・・と思ったらーーー
針を落として出て来たのが、何とチョッパー・ベース。
あらー、何これ。え、ベース兼任だったヴォーカルのジェイムス・デュワーさんが唄専門になった?
ベースに入ったのが・・・何とスライ&ザ・ファミリー・ストーン出身のラスティ・アレン氏。
これでリズム隊は完全スライ出身コンビとなる。
ではハード・ロックから完全ハード・ファンクに変身かー?とんでもありやせん。そんな想像通りの事はこのおっさんせん。
また戻っちゃったよ。虚無僧ロックに。いんやますます進行してこれは修験者ロックかもしれん。

何考えとんのや。

ファンの間では戸惑いの嵐と、やっぱしの気持ちが同居です。
プレスではそのまんま前のイメージ引き継いで、どう書いたらいいかわからんレヴュー続出。
我が国ミュージックライフ誌でもほれ、3っつ星。何とも中途半端な書き方。
これじゃ買う人はおらん。

いわゆる問題作となった。

製作はドン・デイヴィス氏です。完全ソウル畑の方。北のソウルと南のソウルとを跨れる唯一の重鎮さん。
あのジョニー・テイラー氏の”ディスコ・レディ”のヒットをこの直近出された。まるで畑違い。
頼まれてどう思ったのかいな。どうしようと。
ただただひたすらこのアルバム用の曲演奏を聴かされたかと。そして重鎮も修験者になる。
都市の。
そして過去の地味アルバムと同様、何のかんのゆうてもいいのだ。

繰り返し聴かば、ハマる。もう必定。

30年もの樽ウイスキーじゃねえけど、年月経つほどハマる。説明不能ながら。
だからピンと来ちゃった人は耳から耳へとその魅力が伝播し、全米アルバム・チャート最高位25位だ。
この派手が最高になって来てしまった77年にその順位。奇蹟です。そして当然のこと。

先入観有ったとたんに駄作だと思ってしまう盤かと思います。別な先入観有ったら最高だと思う。
何のこっちゃ。トロワー氏はこうゆう方だと。
やはりジミ・ヘンドリクス釈迦三尊の教えを読み砕く僧かと。
エンジェルです。風の中のマリーです。リトル・ウイングです。
あの世界はどこを見ているのか。
そして、天界へ行かれる直前、フリーダムでやろうとしたことは何か。やり残したことはいったい。
その見ている世界を自分の目で見て、仲間もそれを見た。
弾いてるその姿は至福の表情です。

そこから先は、こちらの問題となる。
それをよしとすればよし。見たくなければ見ず。

きっぱりと。

そんな今からすれば贅沢な商売っ気カケラも無い勇断が出来たのは、やっぱ最高の時代だったとしか。
そしてそれが受け入れられ売れたんだから。

価値は山のように有り、どの山を登るかは人それぞれの自由だ。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

ROBIN TROWER/Caravan to Midnight
・・・1&only 曲目等詳細
*ジミヘン・フォロワーとしてアメリカで人気が出ましたロビンさん、あのライブ・アルバムの後のアルバムは聴きたくってしょうがなかったのですが、やっと遭遇できました。前作よりのベース加入でリズム隊がなんとスライ&ファミリーストーン・コンビに。押すべし押すべし打つべし打つべしのサウンドがファンクをも加えた幽玄路線に。そう「デイドリーム」の独特の空気感を引き継いだもの。後になってブライアン・フェリーと組んだ訳がやっと瓦解しました。あのアヴァロン登場の鍵もここにあったりして。ゴリゴリのロック・ファンに支えられていた人ですのでこれは大冒険です。私はこの異型の音楽完全に支持します。
素晴らしいぞ。(山)


V2

寒いよう。こんなに寒いのに、よりによってこんな寒いアルバム聴きたくなるだなんて、因果なものじゃのう。
と、誤解発言で書き出す私は射手座A型です。
まほさんがネットで来年の運気を調べましたところぼちぼちです。
ぼちぼちならこないにえーことはありません。今のご時世、下手すりゃズタズタが普通ですからー。
一緒に性格診断も載っていたそうで、
射手座は冒険家、破天荒、無茶。はい、長州力革命時代です。
で、A型と言えば生真面目、融通聞かず、普通、
ですからまるで正反対のキャラが同居してるのでひじょうに人に誤解されやすいんですと。
特徴と言えば単刀直入。いきなし結論を書いてしまう。それで説明不足。
うーむ、
思い当たる節あるな。しゃべる時もどーも明石家さんまさんみたいにすーらすらと見てきたようにしゃべれんし。
書く時も頭の中でわかってることを順序よくちゃんと書けばいいんすが、見事にぶっ飛ばすことしばし。
いつもご迷惑おかけしてます。
悪意はまったくござりません。ここで書いてることは。

外国にも縁があるそうです。
なるほどそんで洋楽好きなのか。単純に信じる。
向いてるのは翻訳業だって。
なるほどそれでほぼ毎日訳してるのか。単純に信じる。
でもお金入って来ないよーーー。泣く。

思えば英語と好き嫌いは別にして性が合ってるみたいで。
ほれ、英語は先に何をするか、ドバっと言うでしょう。それから後付で説明するパターン。
ヤバいよ。最初しか聞かなかったら下手すりゃケンカになるよ。
気を付けなければ・・・
と言ってもこれは性格なので気を付けられません。
そうゆうことにあることもあると意識しながらキャラ全開するしかありません。

前振りで突入するは、
ロック界一誤解不可解矛盾ギタリスト、ロビン・トロワー氏の1978年8月頃リリースのアルバム

キャラバン・トゥ・ミッドナイト
〜Caravan to Midnight

聴けば一目瞭然の凛とした佇まいの名作だと私は思ってます。
年を経ることに苔生すことが味わいを増すワビサビの極地の。
これはソロ・デビュー以来、トロワー氏が目指して来たところで、その意味では最高傑作だ。
しかしそれをみんなが望んで来たかつうと話はまた別で。
私だって望んていなかったよ、ずっと。もしかしたら本人も望んでいなかったりして。
でもこうせざるを得なかった。

ワケがわかりません。

まー、どうせワケがわからんのならそのわからん具合を列挙してみます。

一.自らをジミ・ヘンドリックス・フォロワーだと公言している。実際ギタースタイルもそう。

一.無茶苦茶上手い。ワウワウ大好き。顔もワウワウ。蛯名騎手くらい怖い。

一.世間ではハードロックとゆうことになっている。代表作はライブ・アルバムです。弾き倒してます。

一.インタビューするとすげー保守親父。ブルース最高としか言わない。そのくせ超モダンで未来音楽。

一.ライブ・アルバムまではすげー地味なアルバム作りをしてた。世間ではそれはスタジオ作に有りがちな現象と言われ。

一.アメリカで異常に人気がある。その地味なアルバム群は全部ゴールド・ディスク。何故か”ライブ”はゴールド獲得出きず。

一.ライブ・アルバムのあと、それを引き継ぎハード路線の”イン・シティ・ドリームス”でそれを極めた。ゴールド・ディスク。

一.それが1977年。そのままそれで突っ走ればフォリナーが何と言っても売れましたからもっと成功したはず。
何せポール・ロジャース氏よりロジャースしてるジェイムス・デュワー氏とゆう世界に名だたるヴォーカリストと組んでますから。

一.それなのに突然、アメリカ・ソウル界の重鎮、北と南のソウルをつなぐゴッドファーザー親分、ドン・デイヴィス氏をプロデューサーに迎えまた地味路線に帰る。
メンバーに元スライ&ザ・ファミリーストーンのラスティ・アレン氏をベースに迎える。
ドラムスには同じくスライ出身のビル・ローダン氏がいましたからこれでリズム隊は完全にファンクに。
しかしサウンドはそう言うほど変わらず。そのアルバム”白昼の幻想”もゴールド・ディスク。

一.それなりに売れたからレコード会社重役さんも頭の中、?マークだらけながら逆らうこと出来ません。ドン・デイヴィス氏もソウル界では大ヒットメイカーですし。

一.トロワー氏、よりによってその路線をさらに突き進み、この”キャラバン・トゥ・ミッドナイト”アルバムに至る。
ゴールド・ディスクにはならず。これ以降、二度と獲得出来ません。

一.だからと言って中身が悪いかと言えば、冒頭に書きましたように、何しろ極めたんだから名作です。

一.どこがどう名作だとはひじょうに説明しにくい。もちろんフォリナーみたいにはなりませんでしたから、売れ線一直線とは言えないし。
だいたいシングルカットが有ったのか?”キング・オブ・ザ・ダンス”なんてヒットしてもおかしくないけど。
おかしいけど。

一.それがあまりにもポール・ロジャース氏よりロジャースしてるジェイムス・デュワー氏の虚無僧歌が原因だと言われても反論は出来ません。
でもそれがいいんだから、どうしましょう。

結論

そないなことはどーでもいいから、聴いて好きになった方はひたすら愛し、クソ作だと思ってる人はクソだと思う。

身もフタも無いな。

確かなのは、これほど孤独で孤高のロックは滅多にあるもんじゃないってこと。
潰せばひとたまりもなし。あっとゆうまに消える。

消えてしまったらたまったもんじゃないとゆう気持ち、ばんばんですので、出来無いのにこうして書きました。/お勧め!/200点

ROY WOOD/ボールダーズ
cover・・・
POP権化 曲目等詳細
*ロイ・ウッドと申す方です。
ロイ・ジェームスさんでも無く
ロン・ウッドさんでも無く
ましては両人の間に生まれた御子でもありません。
英国の歌を作って演奏して歌う人です。
60’sにムーヴとゆうバンドで大成功して、
70’sにはあのエレクトリック・ライト・オーケストラをジェフ・リン氏と結成。
すぐさま揉めて脱退し、ウイザードってバンドで化粧グラマーとして大成功なすった。
その3つのバンドのハザマに作られたのがこの1stソロ・アルバム

ボウルダーズ

です。
発売早々、全英最高位15位。シングル・カットされたディア・エレーンも最高位18位。
とにかく人気有ったのだ。
それにも関わらずとにかく幻のアルバムで・・・。
何しろ昔っから手に入れにくいの。
私はもうその当時から大ファンでした。ってなわきゃあるわけがない。あはは。丸っきり知らなかったよ。
ELOは全米ヒット出して以来のファンでしたから、オリジナル・メンバーの方だってことは知ってたって程度で。
興味を持ち出したのは、大人になってから、CDの時代になってからです。ふとムーヴの1st&2ndのカップリング盤を買ってしまった。
さて
それからが運のツキ、苦闘の日々の始まりです。
噂に聞くこの1st、どうしたら手に入るのだろうって。
そりゃほれ、あの西新宿とか、英国本国とか行って探せば有るんだろうけど・・。そこまで行く交通費も無い哀しきビンボー時期でしたから。
ベストは、どんどん出始めました。どうしても聴きたくて何枚も何枚も。
結局、何枚くらいだろう。5,6枚くらいあるんじゃないか。1曲でも聞いたこと無いのが入ってたら買っちゃった。
って、
西新宿くらい行けるじゃん。
そしてまだ音楽やってまして、ライブハウスなどにも出てたのでカバーしたんです。丁度、フェアグランド・アトラクションみたいな生楽器な音楽やってたんで。
日本語に歌にして。ギター耳コピして。
滅多にしません、コピー、いや、カバーは。面倒くさいから・・なんて。自分で作れば自分の出来る範囲で出来るし。
でも、この人のこの盤の曲だけは演りたかった。とにかく。出来ようが出来まいが。オーマイッガ。
そんなこんなでようやくモノホンCDを買うことが出来たのが
1991年。
東芝から日本盤が出たのだ。日本では初CD。それいらい何回かCD化されてるけど数が少ないのかあっとゆうまに消えます。
現在は、英国で今年の7月に再発されたばっか。それでもう入手はぎりぎりの瀬戸際みたい。
まるで盤が逃げていくかのよう。聴かれるのを拒んで。
聞くところによりますと出自からそんな運命だったみたいです。
原因はムーブの人気が有り過ぎだったことのようで。
まず何でELO作るのかってレコード会社に文句言われ、その上ウイザードにソロですから、混乱の極み。
それでもヒットしたんだけど・・会社が何でこんなヤツがヒットするのか理解してなかったんで無いかと思える節があります。
それも有ってアメリカではまるで宣伝して貰えなかったらしく。
最高位は176位だよ。
その米国LP盤がこの前、うちに来ました。
端っこ切られたのが、何と500円で売ってた。
思わずお店で、ほお擦りしようかと思ったでや。ああ、エンボス生地だあって。
もしかしたら英国盤よりレアじゃねえかって強がり言っちゃるわ。あはは。
音は確実にCDがいいです。30年分の時の音になっちゃってる。それがまた嬉しくて思わずほお擦りしようかと。

録音は71年から始めたとのこと。ありあまる作りたい意欲がロイさんに会った頃。
ロックはムーブで。クラシックとの合体はELOで。ビッグ・バンドでジャイヴ&ロックンロールはウイザードで。
残るは、たった一人の音楽。
当時、日本盤も出て、タイトルは「ミュージシャンはマジシャン」。
この邦題付けた人も天才だーーー。
正に。
ジャケットを含め、歌も自作、ドラムスも、ベースも、ギターも、笛も、チェロとかも全部一人でやってます。
エンジニアさんだけはねえ、足で録音スイッチ押したり止めたり出来ないからー(俺やったけど)、やってもらってます。
その中にはアラン・パーソンズさんも。
そんで思いの丈やりました。
結果・・・・
心温まる牧場の雑草タンポポみたいな音楽が。ロイ・ウッドさん無限培養の狂気と共に。
ポップスって裏側に底無しのキチガイ世界があります。人の人生を狂わせる。
奇しくも
同時期、同じキチガイだったのは、海を隔てたトッド・ラングレン氏。
あっちは長顔、こっちは丸顔虫顔。
その危なさは顔に出てるよ。

そしてそのヤバイとこが、さんざ音楽聞いた上で、ヤクザな親父になっても獲り付かれ続けてるゆえんで。
ございます。

つづく・・いつの日か。(山)
/お勧め!/200点 試聴はこちらで

ロイ・ウッド/マスタード
cover・・・POP権化 曲目等詳細
*今年もまたクリスマスの季節がひたひたと近づいています。はえーなーこの前まで暑が夏かったのに。時間が怒涛のように流れてるような気がしてならぬ昨今、アマゾーンで駄目もとで検索したら有ったよこれが、90年の日本盤が。何がって歌うサンダース軍曹ロイ・ウッドちゃんの75年2ndアルバム「マスタード」が。新品入手可能って書いてあるでほんとかよ。90年つうたら15年前。これまた最近のような気がする。やっぱり時間は怒涛か。
とゆうより30周年記念盤が出たって不思議じゃないのがこのマスタード。稀代のポップ・マエストロの最後の幸せな時代の大名盤です。我が家でも人生盤なのだ。このどう見ても変なおじさん、70’S前半はイギリス本国で大スターでした。ムーブを皮切りにELO、脱退後結成のウイザード、そしてソロとことごとくヒット。それもまた決して世間に合わせたのでは無くて好き勝手自分のしたい音楽をやった結果てんだからこんな幸せなことはありません。逆に不幸だったのはそのヒットがほとんどシングルのみで有ったこととアメリカではちいとも売れなかったこと。そして最大ヒットが「毎日がクリスマスだったら」。これ以上クリスマスなクリスマス・ソングがあるでしょうかってくらいなワンダーな曲だったおかげで大体が年末にベスト・アルバムが出ましてそれが売れるんでまた次の年もって。オリジナル・アルバムは???今でもスーパーで流れる大メジャーなシングルとは裏腹にマニアックな立場でマニアックな人々の愛好ブツとなってしまったのかあ。どうしてこんなことになってしまったのかあ。ううむ。難しくてわからないのだ。お前考えろ。とバカボンのパパになる。シングルがワンダーならアルバムもワンダーではないのか?ぴんぽおん。超ワンダーだべし。最後のシングル・ヒット「オー・ワラ・シェイム」、最高位13位のでっかいポッピーで始まってもうそこでKO状態、間髪を入れずCDで聴いても針が飛んでますLPで聴いたら慌てます展開から、ブギウギ・ビューグル・ガールズ登場して時代は30年さかのぼり、そこで始まる「どんな昔でも大丈夫」。もう大好き。大好きを1500回二乗したいくらい大好き。「♪ここにいるよ。君とワインを飲んでるんだ今。わかるかい、Ok。わかってる。こんなにはっきりわかってることは無かった。君の手から滑り落ちて。僕の時間は残り少ない。あまりにもチャンスを逃しすぎたんだ。それがどんな昔だって大丈夫さ。」。数多消えていったポップ・ソングへのラブ・ソングです。そうですどんな昔だって大丈夫。人生の時は限られてるから、素敵な音楽を大切に。何かこうとてつもなく励まされてるような気がしてくる、最高の青春応援ソングだと。何回聴いても腕を振って街中大行進だ。ブラヴォー。と大喜びしてると次は「雨は万物に降り注ぎます」曲。直径3000mの大バラード。うーむ。大ファンなんだけどこの路線だけは・・・。困ってしまってわんわん。白状しますいつも飛ばしてしまいます、すまん。気を取り直して再びラジオ・デイズに。ブギウギ・ビューグル・ガールズがレッド・ツェッペリンをバックにびゅうぐるしてます。ブギウギ・ミーツ・ブギイ。やれやれー、うぉほほーいって大喜び。後半ペイジはんもプラントはんも乱入してえらいことに。全部お面を被ったロイさんです。マジZEPファンだったので。どかーんと爆発して場面展開6.「どうしてそんなかわゆい女の子が悲しい歌を歌うの?」。オハコのビーチ・ボーイズ・ラブ愛で。言葉を失うマジカルぶり。今からでもOK、是非共演して貰いたい、ブライアンさんと。21世紀最後の夢だな。そして次の「歌」は再び大バラード。飛ばすかー。ちょっと待て。次のためにじっと溜めましょう。と春の到来のように8.「オバカの目で見つめて」。妥協無き超POPいらっしゃい。「♪彼女は僕の彼女じゃないよ、帰っちゃったよ、僕ってひとりぼっちになっちゃった。おー、僕が君を見てるとき、バカな目付きしてたっけ」。ってまあ何と切ない。9.はビーチ・ボーイズとバグパイプを合体させるつうえらい荒業インスト、続く10.は再びZEPへのビッグ愛。巨大ボンゾ・ドラムはお面を付けたロイさんです。ラストはボートラで74年4月の最高位6位のウイザードのシングル「ロックンロール・ウインター」で〆。内ジャケ見開きで、この楽器みんな私が弾きましたと嬉しそうにポーズしてますロイさん。なんつうかトンパチで大変な音楽バカ。普通なら一緒にやろうとしない音楽の合体もこのおじさんの中では何ら不思議でなく存在してるとゆう。誰にも邪魔されずにやったのでこのテンションであります。元気とやる気はどんどん才能を掘り起こすぞ。再び立ち上がって貰う為にとことん応援したいんで、無駄かもしれぬが、叫びます。ロイ・ウッドさん、貴方は最高のミュージシャンです。(山)
/お勧め!/130点 試聴はここで

ロイ・ウッド/Exotic Mixture
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*CD時代になってのフランク・ザッパ大明神と並んで我が家のアイドル、ロイ・ウッドさん。ロン・ウッドじゃありません(お約束)。ELOをジェフ・リン氏と一緒に作った方です。イギリスはバーミンガムの両家の坊ちゃんらしく幼少の頃から音楽英才教育、したらこんな音楽巨人の星な大人になってしまいまった。有り余る才能を持ちながらどうもご本人容姿にコンプレックスがあるらしく妙な紛争及び塗り物をやたらしたがる。キッスと違って怖いだけかもしれんのでそれでみんな引きます。ところがどっこい本国での人気は絶大、いっとう最初のバンドのムーブ時代からかなりやりたい放題好き勝手にやってるのにシングルは軒並み大ヒット、そしてさらに好き放題やるちゅうある意味恵まれた環境で音楽しておりました。してそのシングルヒット連発のおかげで逆にシングル専門屋さんのイメージが付き例のごとくコンピ盤ばっかしやたら出ている。元はハーヴェスト・レーベルなのにこの盤のレパートワ、エドセル、キャッスル、サンクチュアリと再発大御所レーベル第参戦、果てはトロージャンが何でなんてとこからも。そのいづれもが帯に短しタスキに長しなんでいったん好きになっちゃうと何で俺こんなコンピばっか買ってるのかなあのダブリ地獄になってしまいます。なんせその欠けてるのが肝心な肝曲が多くその1曲が聴きたいがためにぐお。これは陰謀に違いない。そのくせオリジナル・アルバムは再発されたはすぐ廃盤と買い逃した日にゃ悔しくって悔しくって夜も眠れない。私だって逃してるの多数。うご陰謀だ。一人ビートルズ、一人ビーチボーイズであります。とことんやります。それがはまるともうやめてーこれ以上いぢめないでーのPOP地獄、この世界の頂点の幸せを味わうことが出来ました。欠点はそのしつこさ、くどさ。メイク同様のはめになっちゃうとこ。この盤は数あるコンピ盤の中でも一本芯の通ったソロ名義でのシングルA,B面を一挙掲載つう大ボリューム盤であります。2枚組みの1枚目は69年に製作済みながら発売は73年と言う傑作アルバム「ボールダーズ」から80年ぐらいまでのもの。何やってもうまく行ってた時期で収録曲のいづれもがもうピッカピカ。きんきらきん。筆致に尽くせぬ素晴らしさなのだ。トッド・ラングレン、ブライアン・ウイルソン両氏と並ぶ一人ポッパー世界三人衆の一人であります。最初から好き放題やってヒット出してる訳ですからレコード会社もあれこれ口出し文句言わず本人ものびのび出来たしかもグラムの音楽性にピタリはまった最高の展開を貴方に確信してお奨めできますだおかだ。2枚目はパンク・NWの荒波をかぶりヒットも出なくなって初めて苦境突入、本人の才能やる気は相変わらずなのに今一時代と外れて、今度は何で売れなくなったんだろうと意識し始めちゃって色々バンドを作っては壊しの繰り返し、作品にもそれが現れて何かこうよそよそしいものばかりの哀しい盤。音楽は恐ろしい編。大好きでファンだけどこちらの方はめちゃ素晴らしいですとはちょっと言えません。赤裸々なコンプリート、ドキュメント盤だからこりゃしゃあないわな。さてところでどっこい1枚目の最高時期にまだ漏れてるものがあります。それは彼がELOだった囲碁に作ったビッグロックバンド。「毎日がクリスマス」のウィザード。これはこれでやたらコンピ盤が。帯短たすき長の(^0^)。まいるぜまったくって言いながら美味しそうなものが出たらまた買っちゃうよそれもこれも素晴らしいから貴方の音楽が。何とかなりませんか。まずオリジナルアルバムきちんと再発せんかい。千回でも言っちゃう。(マ)/お勧め!/一枚目120点、2枚目89点 日本盤 試聴はここで。

Roy Wood & Wizzard/Introducing Eddy & the Falcons
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*73年から75年にかけてイギリスのグラムPOP時代に横綱として大活躍した鬼男ロイ・ウッド博士率いるウィザードの2ndアルバムがこの「エディ&ザ・ファルコンズをご紹介」。文字通りウィザードがファルコンズつう架空バンドに扮してお届けする華麗なるロックンロール、オールディーズの世界ーです。ネタは最初からご開帳、誰でも即入場、楽しめちゃう。プレスリーちゃんもおるしバックのうっぱっぱコーラス隊もちゃーんと。ELOを1stアルバムでとことんやってスパっと辞めちゃったロイ博士、作ったはこの集団ポップス固めバンド、ウイザード。で人数分の音は全部聴かせますの大スペクタクル。1stのウイザード・ブリューはそりゃもう凄かったす。大ファンの私でさえちょっと引いちゃうダンゴ音楽。でもシングルでは極上メロディ満載のパラダイス、その間並行して出したソロ・アルバム2枚では1stは生風味我は英国人也、2ndはビーチボーイズラブ大西洋渡って鉄棒の上でコバチ一閃みたいな共に大名盤、歌舞伎メイク化粧のノリも抜群と短い間にまーよくここまで才気爆発したなと感服してしまい。ただサンダーズ軍曹に似てるだけではありません。それにしてはこのアルバム、最初聴いた時はストレートだなあと。ところがばってんさすがイギリス人、ラットルズ同様、奥は底無しだ。開いた中ジャケは思い切り英国パブだしどうしても思い出しちゃうキンクスのマスウェル・ヒルビリーズ。時代はさらに10年さかのぼるも実は2年先の現代でした。リメイク/リ・モデルです。だもんで聴けば聴くほど見えて来るもの枚挙にいとまなく飽きるどころか。最初の1,2回目聴取の時がカギ。そこを突破すれば天国の門入門出来ちゃう。ウィザード名義、バンドなのにー、隅から隅までロイ博士の音でしてウィザードの面々はどこで音出してるかわからなかったりして。全員でわあわあって空気で作りたかったのかも。いかにもこの方だなあのキラー・シングルはA面最後の「これが私の人生の物語さ(ベイビー)」。この曲に限って言えば今までのロイ・ウッド節ワンダー・メロディをさらに一捻りしたかのような不思議なもの。それを壮大なるスペクター・サウンドで。これもこのおじさんなりのバランス感覚か。くらくらします。出した74年はグラムも終焉を迎えようとしてた時期、マッドとかショワディワディとかルーベッツとかグリッター風味抜けてよりストレートなロックンロール風味の第2世代も登場で、これと奇しくも同時登場は偶然なのかそれとも自然な空気の必然か。つまるところどうしても好きなのはこれなんですってとことんイギリス人なの。だもんでアメリカでは全然。うちにあるボロボロのLPみたいにちゃんとワーナー盤は出たんだけど。ど天才なのにアメリカ向きには出来なかった、決してしなかったことが徒になってこの後苦境に陥るロイさん。でもその頑固さが好きでたまりません。尊敬そして大敬礼!。(山)/お勧め!/100点 試聴はここで

ザ・ローリング・ストーンズ/Out Of Our Heads
cover試聴はここで。・・・1&only。 曲目等詳細
*ドキュメンタリー「今」三部作、コピー・バンドの記録を経て登場の、いえー、イッツ・オンリー・ロックンロール・ストーンズのアルバムです。初手のドン・コベイ作のマーシー・マーシーからしてカバーながら感触がまったく違うわ、ポップです。私なんぞ根がポップ人間なんでこれで食いつきは最高。オリジナル作りに目覚めたジャガー・リチャーズさん、その含有率もオリジナル度もぐっと増してます。ラストタイムのリフ聴いてあ、モンキーズだって思う人もいるかも。当時の人はげ、ビートルズだってショック受けたかもなあ。だって仲良くなっちゃったんだからしょうがない。こうなら刺激しあって大きくなっていくのだ。カバーのザッツハウ・ストロングににんまり。サザン・ソウルの名作でオーティス・レディングとOV・ライトの間で競作、その運命を変えたちゅういわくつきのやつ。この頃から旬の音楽への嗅覚はびんびんです。お初登場アコスティック、サムクックのグッドタイムスを渋くきめてアイム・オールライトはライブ、きゃああ、アイドルちゃん。で登場は出ましたサティスファクション。リフ・ロックのいわずもがな名作だ。ブラックをカバーして出発した彼ら、ここへ来てブラックさんにカバーされることになる曲を生み出しました。この曲が出来たことでストーンズ自身も大きく変わることになったと思います。そして10.のプレイ・ウイズ・ファイア。出ましたアコースティック哀愁ナンバー。この路線なら無敵のストーンズのこれも始まり。目茶目茶しみるわ。ぐっと色彩が増したこのアルバム、これはUS盤でUK仕様とは曲目が違うのですが、ストーンズ通史からしてもかなり上位に来ると思います。きらきらしてるもんな。
(マ)
/お勧め!/97点

ザ・ローリング・ストーンズ/Got Live If You Want It!
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*ストーンズ7作目(米国)にして初のライブ盤登場です。掴み盤〜ライブ盤〜開花盤とゆうパターンが出来た最初のやつだ。えーパンクです。爆発してます。音質も内容も。この頃のライブ盤はみな音質は爆発してますが、それにしても凄いわ。でもなあこれは悪い音と言うのか。わたしゃ結構好き。ライブですから。今でもそうですが会場ではどでかいカシカシのPAの音な訳で、これはこれで臨場感が抜群だと思う。これを聴いて思うのは今の技術を持ってすればライブのあの空気感とPAの感じとを持ったそこで聴いてるかのようなライブ盤がリミックスで出来ないのかなと思う今日この頃です。違うでしょう、もう全部のライブ盤がライブとは。無理かな。その点この盤はご家庭でも大音量で聴けば終った後、頭がぐわんぐわんするけどライブ体験しちゃったかのような素敵な状況になれます。もうストーンズの皆さん、若いです。元気です。特にチャーリーさん、スティックがぶっ飛ぶんじゃないかと思う演奏だぜ。ハイハットが壊れるよう。ビルさんも負けずにぶおんぶおんと。無慈悲に終るエンディング連続もそりゃもうパンク。ロックはロックである時はみなパンクなのだね。伝えたい熱を伝えるためには細かいことは気にしないの。パワーが強すぎて形がぐちゃぐちゃになっちゃったジャーマンスープレックスのように、そうですこれを求めてたんです毎日毎日。そうゆう意味でこの時期にしか出来ないどんぴしゃのライブ盤。風評ではマニア向きって書いてあることが多いようですが、いやーそうかな、初っ端にこれ聴いたら演奏とか曲うんぬんより先に彼らのエネルギーのでかさを実感できるんじゃないかと思ったりするんですけどどんなもんだろう。ロックであろうがプロレスであろうが要は何かを表現して伝えたくてやってる訳で、その元の何かがでかくなきゃ勝負にはならんぞなもし。
(マ)/お勧め!/100点

ザ・ローリング・ストーンズ/サタニック・マジェスティーズ
cover・・・サイケっす。 曲目等詳細
*ここに来てようやく英米アルバム同内容そしてプロデューサー、アンドリュー・オールダムの手を離れての自らプロデュースで放った意欲作魔王陛下のリクエスト。デビュー以来彼らの変化とロックシーンに付き合ってきた人にはおそらく前作の時点で嫌な予感[(^o^)]がしたかも。やっぱしと思ったかも。でもあれだ初期のイメージを固く持っている人にはこれは中学時代詰襟7:3分けの生徒会長だった友人が大学で3年ぶりに出会ったらシモダカゲキかデーモン小暮みたいになっていて腰を抜かしたよってなもんだ。さかのぼること1年の間にフランク・ザッパの登場、サージェントペパーご開帳、ビーチボーイズ「スマイル」の挫折など急転導火の音楽界で俺たちもやりたいよーやりたいよーが抑えられなくなっちゃって魔王陛下がリクエストしたからしょうがないじゃんと悪魔のせいにしてやっちゃいました。やるかもとは思ってはいたがまさかそこまでと世間はブー。今に至るまで気まぐれのお遊びか世紀の傑作かでストーンズファンの間では胸ぐら掴んで背負い投げ、ならば下から腕ひしぎと大変なことになっているアルバムです。まず私はこのうんたらけひぽらぴょんのサイケ世界ってやつが大好き。それを前提にするとまあこの取り止めの無い節操も無い音に浸ってるだけで幸せなんであーたこの時期によく作っておいてくれたわと大感謝です。ストーンズのサイケが聴けるんですぜ。嬉しいじゃありませんか。ジョージ・マーティンがいたおかげでサイケとゆうか求心力抜群のサージェントに比べてこちらはもう野放しでだいたいサイケってのが野放しの権化なんだからサイドから責めて行ってただ流行に相乗りみたいなストーンズさんが実はかなりど真ん中であったちゅうパターンがここでも全開です。ジョン・ポール・ジョーンズの弦とピアノのシーズ・ア・レインボウを中心にアメーバ模様のロンドンを楽しんでおくんなまし。ピンク・フロイドの1st、スモール・フェイセズのオグデン、そしてこれ、〆にデュークス・オブ・ストラトフィアと続けて聴ける21世紀の人で幸せでござる、私。
(マ)/お勧め!/96点 日本盤

ザ・ローリング・ストーンズ/ベガ−ズ・バンケット
cover・・・
ルーツ・ロック 曲目等詳細
*なこと言っても60’sストーンズで一番聴くアルバムちゅうことは一番好きだわベガーズ・バンケット。ブライアン・ジョーンズ最後、ジミー・ミラー初製作の盤です。前作でサイケ道、街中を遊び尽くしたあんちゃんたち、もう遊ぶのにも飽きたのか、誰かにカツを入れられてハッと目覚めたのか、魔王のリクエストから退散して乞食の宴会に加わっております。カツを入れたのは誰か。ジャケ左下に書いてあるボブ・ディラン爺さんでしょうか。あのザ・バンドとのウッドストック・セッションの記録、グレート・ホワイト・ワンダーが世に流れたのが67年、入手してこれだよこれとミックさんキースさんきゃあきゃあ騒いだのかも。時代の匂いに敏感で体でやっちまう彼ら、しかもその選択違えた事無し、もしここでレッド・ゼッペリン寄りのハードロックに目覚めてたらと想像するのも楽しいですが。とにもかくにもルーツ探求、そのままやらずに見事に自分道を作っちゃうのもストーンズ、アフロ、カントリーブルース、フォーク、全てを内包して闇鍋に入れて食っちまいましたわ。ガラッっと変わってみんなが驚く顔想像してるの楽しかっただろうなあ。ポコペンポコペンボンゴが楽しいケツからもこもこ高揚してくるシンパシー・フォー・ザ・デビル、宣戦布告ストリート・ファイティング・マン、地面に張り付くマニフェスト地の塩とキラー曲を先鋒、中堅、大将に配して最後に本領発揮のブライアン君のスライド、霧の音像ジミーさんジョーンズさんのWコンビはまり、ただのネズミじゃないぞドブネズミだぞのストーンズ・アルバム。やっぱ大好き。憎たらしいまでに全てがかっこいいです。(マ)/お勧め!/120点 日本盤

ザ・ローリング・ストーンズ/Rolling Stones Rock and Roll Circus
cover・・・
 曲目等詳細
*最高じゃ。楽しいわ。ロックンロール・サーカス。69年の12月にTV特番用に撮影されたもののその後謎のオクラ入りとなって96年になってビデオとCDが出たとゆう。現在はビデオは廃盤。私、1回映像見たんだけど記憶がもう定かで無し。レノンちゃんの最もむさ苦しいお姿が印象に。もっぱら音の方を以来愛用してます。まず音が良いぞ。モノなんですがガンガン前に出て来る。今のようにエフェクターびんびんじゃ無かった時代、エレキでも体力が無ければ音が前に出なかった時代の気合が入った音が満載です。最初に登場はジェスロ・タル。もうすっかりタルさんであの人の歌が入れば昔であろうと全然関係無し。ブルースだけどタル音楽です。続いてはザ・フー。これもまた音が良くて1回ためて解き放つがごときドラムを堪能。ピチピチしとるなあ。次はタジ・マハール。ブルース・ブラザ−スでお馴染みあのアトランティック・ビートで。なんつってもファンですから嬉しくって。ギターのジェシ・デイビスのピロンパラリンなギターがー。まだ怖くなかったマリアンヌ・フェイスフルさん登場。このスライドはライ・クーダーだとゆうことで...ぐわ。そして何とも言えん[(^o^)]バンド名のダーティ・マック。キースさんベースのクラプトンさんギター、ドラムにミッチ・ミッチェル、親分はもちろんジョン・レノンさんです。ホワイト・アルバムのヤー・ブルースを。やっぱ歌だなあ。ちゃんと後半歌がオフになるとこまでやってくれてます。あとキースのベース。ギタリストらしい派手な動きで大活躍。次の曲ではしっかりヨーコはんもスクリームで期待に答えてくれなはる。トリはもちろんストーンズです。まずジャンピン・ジャック・フラッシュ。新時代のストーンズを象徴するズンズン前進ビート。パラシュート・ウーマンも腰が座ってるぞ。ワイマン氏のベースのボトムが効いてる。ノー・エクスペクテーションズでは最後の輝き、ブライアン・ジョーンズのスライド・ギターがはかなく響きます。せっかく活躍出来る音楽性になった矢先の不幸はまったく不幸としか言いようがないよ。サポートのニッキイさんのエレガント・ピアノがまた素敵なこと。無情の世界ですっかり無情になってパカポンパカポン悪魔を憐れむ歌。憐れまれた悪魔も気の毒ですがそれくらい毒気強し。コンガやなやっぱし。この曲は。世界中で95万人位はこれ聴きながらコンガの叩きまねしてるとみた。105万人はブライアンさんのマラカスのふりまね[(^o^)]。ラストはカラオケ使用とゆう地の塩で大団円。本当に大団円にふさわしい曲。ミックさんの歌の調子が悪いとかでオクラ入りになったとゆう話ですがそうかなあ、確かに声が苦しそうな時があることは確かだけどそれを上回る全演奏者の覇気。この時にしか有り得ないメンツと音楽は永遠にもう輝き続けると思うのだが。映像版も早く復活させて見せておくれ。大晦日はどこか1局くらいTV局放送して地の塩で新年を迎えたいわわし。(マ)/お勧め!/100点

Rolling Stones : Let It Bleed
レット・イット・ブリード by ローリング・ストーンズ
cover・・・
カントリー・ロックいただき 曲目等詳細
*デビュー以来の要の一人、ブライアン・ジョーンズとゆう才をすれ違いの頂点で音楽性の相違、何よりも健康上の問題で無くし、ハイドパークで復活、オルタモントで観客の黒人男性殺人事件と騒然とした中リリースの70’sストーンズ生めよ育てよ盤。この後ゲット・ヤーヤーズLIVE盤が登場、ちゅうことはアフターマス、ブラック&ブルー同様、例によって新機軸の提示及び最新流行混ぜ混ぜ。新メンバーとなるミック・テイラー氏はカントリーホンクとリブ・ウイズ・ミー2曲のみの参加でギターはほとんどキースさんが弾いております。70’sストーンズの新機軸。まずはキースさんのリズムギターを中心とした前進前進また前進の全員一丸突進サウンドの始まり、そしてそのキースさんの6弦をおっぱずしたギター変則Aチューニング開始、そしてすっとこずどんと落とす独特のチャーリーさんのドラムが出てきた出て来た。そして最新流行混ぜ混ぜは前作でどかんと登場地面に戻れ運動がアメリカ人ギタリスト、ライ・クーダーそしてグラム・パーソンズとの交流でさらに奥地へ。カントリーロックをぱっくりと頂きました。変則チューニングと見事なりキースさんのスライドもライさんとのセッションで頂戴いたしたとゆうことで後でライさんの逆鱗に触れちゃいますが。しょうがないすそれがストーンズ。諦めて下さい。しっかしあのエドワーズ・セッションのだらだらした様子からは想像も出来んピシっとした締まり具合。有名曲ギミー・シェルター、ミッドナイト・ランブラー、無情の世界のキャッチーな魅力は言わずもがなその他の曲も聴けば聴くほど味が出て来るするめちゃんだ。名盤だー名盤だーってやたら言われてるのでそれほどのものかいなと逆らいたくもなるけどやっぱりこれほどのものだと名盤だわな(^0^)。確実にビートルズから離れて一回りも二回りもでっかくなるこの後のストーンズにとって忘れられない盤だしロバジョン・カバーも昔のかわいさとはうって変わって何ぼのもんじゃいのふてぶてしさだしメリー・クレイトン嬢(リトルフィートの低音声パーカッション、サム・クレイトン氏の親族であります。)、アル・クーパー氏ら旬のサブ要人起用ぶりも見事だしでいよいよ悪魔くんから魔王になって来ました恐るべしストーンズ。この頃のライバルはザ・バンド。相当意識してた&ショック受けたみたいでライブ見た後、レコードと同じ演奏じゃんと賛辞とも非難とも取れる謎の発言をミックさんは残しております。(マ)/お勧め!/110点 日本盤

ザ・ローリング・ストーンズ/Get Yer Ya-Ya's Out
cover・・・ブギー 曲目等詳細
産めよ育てよアルバムでの壮大なる予告編の後、果たして新ストーンズのど真ん中は何か、新加入の元ブルースブレーカーズの名手、ミック・貴族・テイラー氏の本格加入でのお披露目ライブ盤の登場だ。69年11月27日28日のマジソン・スクエア・ガーデンの実況でございます。ラブ・イン・ベインだけ26日のボルティモアだけど。9日のライブのブートが出ちゃってそれの出来の良さにびつくりのデッカが急遽リリースとゆう次第。結果的にこれがデッカ/ロンドンでの最後の盤となったのね。さて新生ストーンズ。言い切ってしまおう。テイラーズ・ストーンズは最強ブギ・ブラザースなのだ。華麗かつ流麗な左チャンネルのテイラーさんとたどたどかつ粗野のキースさんの両ギターが同時にがっがっっとリフをシンクロさせる時の気持ち良さよ、ああ。二人ともギブソンだから重いし太いし。突進力ボブ・サップの背中に曙が乗ってるかのごとしであります。なぜテイラーさんに白羽の矢が立ったか。もちろん実力抜群にして素敵なお姿ちゅうのもあったと思いますが、やっぱキースさんが安心してリズム&リフを刻んで曲の中心にどっかと座りたいぞってのがあったのでは無いかと。結果芯がぶっといチームワーク結束抜群のこのサウンドとなりました。せっかく覚えたスライドはもっとうまい人入っちゃったけど(^0^)。さあ、これででっかい基礎が固まった70’sストーンズ、まだまだ引き出したくさん、希望と期待がテンコ盛りのライブ盤、30年の時を超えてもピッカピカでございます。 /お勧め!/100点 試聴はここで。 日本盤

ザ・ローリング・ストーンズ/スティッキ−・フィンガーズ
・・・1&only。 曲目等詳細
*ミック”貴族”テイラー氏の加入でガッチリとした陣容になったストーンズ、たっぷりと時間をかけて自身のレーベル、ローリング・ストーンズから発表はこの素敵フィンガーズ。ジャケのアンディ・ウォーフォールおぢさんのいたずら心も嬉しくストーンズど真ん中のアルバムとなりました。新陣容は世界最大のブギバンドだーと宣言する必殺キラー曲ブラウンシュガーで始まるも全体的には色んなことやってブギじゃなかったりして(^0^)。とにもかくにも何だか一回りもふた周りもでっかくなってあああのかわいい小悪魔ちゃんが魔王になったんだなあと感慨ひとしお。くー。邪魔な[(^o^)]ビートルズがいなくなってひゃひゃひゃ俺らの時代到来だかんねとニタニタしてるジャガーちゃんのお顔が見えるぞー。前作で南部スワンプ大好きだった皆さんが今回もそうなんですが印象は前作ほどには感じませぬ。冬の夜にぴったりかも。闇と氷の切れ味だ。2曲目スエイはどうしたってザ・バンド思い出しちゃうけど。このテンポでの腰の座ったかっこ良さは正にストーンズ。余人には出来ませぬ。後半のテイラーさんのギター、お見事。エルトン・ジョンから逆輸入のポール・バックマスター氏の弦とからむからむ。3のワイルドホーセズは聴いた人の85%は泣いてしまいます。朋友グラム・パーソンズの事を想えばなおのこと。マリアンヌ・フェイスフル嬢のことを歌っているのですね。キャチュヒアミノッキンはブギーなギターで始まるも実はファンク。長尺だしやばいとこで捨て曲化しちゃうかの狭間カンペイ。なこと無くて個人的にはグルーブに浸ってるだけであっとゆうまに終わっちまいます。ボビー・キースさんのサックスは色気あるよなあ。後半サンタナ化してゆく夜の繁華街彷徨ソング。夕方ムーブは思わず揉み手拍子したくなる宴会ブルース。ボニー・レイットさんのお師匠フレッド・マクダウェルさんの曲。いかがわしくて好き。ビッチ、こちらは思わずミックをどりしたくなるストーンズど真ん中曲。ブラスの下品さがたまらん嬉しさ。レコード裏返しての前の曲との流れで効果2倍す。アイガラブルース。ビッチで踊らせた後でのすかさず泣かせるとこがうまいねえ。ラッパ隊がスタックスしてるオーティス・レディングさんばんざい永遠に。シスターモフィンはレトイトブリード時に録音された曲でスライドはライ・クーダーさん。パリテキサスしてるだ。ぐっと来るなちゅうても無理です。デッド・フラワーズ。イントロでイーグルスかーと思うもすぐ悪魔の歌。はは。やめてくれよちゅうストーンズ・ファンの声が聞こえて来ますが良い曲だよ、ケンタキー・ダービー・デイだし。さてラスト。物議をかもしてやるぜって挑発してまんな。日本の事ってゆう副題が当初付いてらしくてやっぱ外人さん、中華になってしまいます。逆に言えばこの訳のわからんエスニックさは外人さんにしか出来んことなんでそこを楽しんでやる。ここでも逆輸入ポールバックマスターさん大活躍。もっとブギしてくれもっとブラウンシュガしてくれとの叫びをかわしつつもアルバム作りがうまいなあとうなってしまうやっぱストーンズど真ん中のアルバムだと思います。(マ)/お勧め!/120点 日本盤

ROLLING STONES/メイン・ストリートのならず者
・・・
1&only。 曲目等詳細
テイラー氏を迎えて鉄壁の布陣となった石軍団、可能性大爆発のデベソ・アルバムから1年後発表は初の2枚組となりました。高額税金対策で移り住んだ南フランスは冬の〜リビエラのキースさんのお宅地下室で録音、で税金逃れの亡命者とゆうお題とゆう訳で(^0^)。ならず者の方がいい。何かの縁でダイスをころがせ聴いてあまりのかっこ良さにアルバム買うべぇと買ってしまってあらー一発つかみの曲はそれだけだったのねーと1、2回聴いてそれで終わってしまった人はつかみ所の無い盤やねーの感想で終わってしまい、買ってしまったからには元取るぞーと繰り返し繰り返し聴いた人にはかけがえの無い盤になってしまうとゆうそんなアルバムかと思います。そうです。ここでストーンズが挑戦は鉄壁の布陣そして2枚組だからだからこそ出来るじっくりアルバム、何回も聴いて曲目を覚えてしまった頃にはもう大変、その後の人生はこの大通りを中心に廻ってしまうのだよ。えらいこっちゃ。地下室録音と聞いてはどうしたって想い出しちゃうのはボブ・ディラン&ザ・バンドのベースメント・テープス、悪口言ってたけどやっぱ根の好みは同じってことでストーンズさんたちけっこうバンドのこと好きだったのではないかと。B面とかトーン・アンド・フレイヤド聴いてにんまり。幸福です。充実期ならではの幸福感が充満、当然気合も自然に満タン、冒頭ロックスオフから幸せ楽しいなあって前向きの明るさがびんびん伝わってくる。眩しさで最初は戸惑うくらい。全員一丸のゴンゴンサウンドでどんどん進んで行って少しづつ少しづつ入って行って15から始まる4面に差し掛かる頃にはもうめろめろ、大変なありさま。とゆうわけで最初ピンと来なくても試しに諦めず何回も聴いて見て下さい。だまされたと思って。責任は取りませんが[(^o^)]。私はベンチレーター・ブルースでいつも激励されてます。がんばーれ、がんばーれって。 (マ)/お勧め!/120点 日本盤

ローリング・ストーンズ/山羊の頭のスープ
・・・1&only。 曲目等詳細
*72年のツアー後幻のライブ盤(これは機会があったら改めて)を挟んでレコ−ディングに飛んでいったのがジャメイカはダイナミック・スタジオ。レゲエの総本山スタジオだ。他のミュージシャンがことごとく撃沈するジャメイカ録音もストーンズさんたちは例外、精鋭を引き連れてのセッションはとってもうまく行ったらしいす。えー私のストーンズ初遭遇はこの盤からだなあ。10代の頃ストーンズから引いちゃう原因を作ったもんでもあり今では最高のものになっちゃったものでもありと色々とありました。洋楽聴き始めの時に耳に入ってきたのがアンジー。何ともエレガントなホプキンス節のピアノと生ギター、これにはイチコロ。エルトンのグッバイイエローとかミッシェル・ポルナレフ、マインド・ゲームスと並んで何故か揃ってヨーロッパしてるとこにあー外国とやられた。でそのイメージのまま見たのがNHKヤング・ミュージックショーのスペシャル。そこに出てきたのが化粧バリバリのみなさんとくねくね踊るミックさん。これはきつかった。どうにも薄情に見えて。そうです悪魔さん。湯川さんが当時緑色の血をしてるんじゃ無いかと言っておったが正にそんな感じでバンドとしてはどうもなあが刷り込まれちゃった。(最もそれは次作でコロッと変わるんだけど(^0^)。)要はストーンズ臭が最も強かったのねきっと。な訳でアルバムとしては敬遠して聴き始めは遅かったんだけど聴くにしたがってまあどうしたんでしょどんどん好きになって今じゃストーンズ中ベスト3に入る盤になっちまっただ。はい。1曲目。踊ろよミスターD。悪魔イメージの源ですねん。いやーイントロから濃くてええやねえ。裏から入るとこもたまらん。落としたスピードのブギでたまらん。で最も嫌いから最も好きに転換のDです。いやほんとにいい。100年前。これはメロディだ。名曲だよお。哀愁&プレストン節。カミンダンアゲン。キースさん歌のこの曲、ザ・バンドのミュージック・フロム・ビッグピンクしてます。ギターのへにゃワウワウといい雰囲気といいあの盤の空気がしてる。不思議だ。だから当然大好き。ニッキイさんのピアノがここでもああああ。ハートブレーカー。当時流行ったハートブレーカ物(^0^)。て偶然だけどグランドファンクもフリーも。みなさんこのハートブレーカー合戦でどれが一番好きでしたか?わしは、うーん、教えない。ははは。これ聴いてる時はこれです。テイラーさんの流れるようなソロがたまら。ビリーさんのクラビがたまら。はいアンジー。聴き始めの時は生ギターとアヘインジェ・ヴォーカルに痺れ次にピアノに痺れと、ああ、こんなピアノが弾けたらなあ。うっとりできますきっと。シルヴァー・トレイン。ブギ界伝統の列車物。列車物に不可欠なのは驀進描写の為のスライドギターとハープ。ぱおぱおー。おーいえのためにある曲です。ハイド・ユア・ラブ。お得意ジャズ小唄。これから始まったのね。こうゆうのが入るとチェンジ・オブ・ペースでアルバムがでかくなります。ウインター。今の季節にぴったり。夏にリリースなのになんでか冬のイメージのこの盤を代表するわ。北風、しかも向かい風が見える曲なのだ。全てが音楽。しちりきうっぴょっぴょーで東洋風でっか。これもザ・バンドぽいす。なんでだろう。やっぱギターの音色か。なわけでわしには捨て曲にならない。スタアスタア。まあ破廉恥、いけない子のストーンズさんはこうゆう曲をやらねばいけません。そうですこれがストーンズです。塊曲です。前2曲を飛ばしちゃうと威力半減。とゆうことで世評ではどうかはしらんが私は大好きです。妖しくて緑の血で破廉恥でいけない子のストーンズ。そうかロックだわ。
(マ)
/お勧め!/120点
* ギラギラと照りつける太陽を避けるように、僕とジョージとショーゴは屋上に繋がる階段の踊り場にいた。開かれた鉄のドアの向うの空は雲ひとつ無く、野球部の声とセミの鳴き声が遠くの方で響いていた。
 ついさっきジョージは3年生に意味も無く喧嘩を売り、逆に袋にされたばかりだ。こいつはいつもそうだ、ストーンズのアンダー・マイ・サムを唄いながら人に殴りかかる。理由なんて何にも無い。ストーンズと喧嘩が唯一の暇つぶしだった、ただそれだけの事だった。僕たちの中で「今」の意味を判っている奴なんか一人もいなかった。退屈な昨日が終われば、退屈な今日になり、そしてまた退屈な明日が待っている。毎日がそれの繰り返しだった。
 ジョージは両腕を枕がわりに横になり目をつぶってアンジーを口ずさんでいた。ショーゴは、くわえタバコで、四角く区切られた青空をボーっと眺めていた。僕は輸入盤で買ったばかりのハーダー・ゼイ・カムのサウンドトラックのことを考えていた。ケー君がタバコを吸いに来てジョージの横に座った。
 「しんきくせー」ケー君は、そういうとシルバー・トレインを唄いだした。ショーゴもそれに合わせて唄いだした。
 ジョージが急に飛び起きるとギターを弾くふりをしながらイントロを歌いだした。スター・スターだ!みんな立ち上がってギターを弾くふりをしながら歌いだした。みんながミックだった。みんながキースだった。みんなたった一人でローリング・ストーンズだった。
 1974年の夏、僕たちはこんな退屈な毎日が、いつかは終わってしまうなんて考えもしなかった。
(veneno)さん
/お勧め!/
日本盤

ザ・ローリング・ストーンズ/It's Only Rock and Roll
cover・・・1&only。 シリーズ「石」
*初めて遭遇したストーンズ・アルバムなのです。アンジーはとても好きだったけど当時14のお子ちゃまにはNHKのヤング・ミュージック・ショウを見ても霧の向こうの化粧悪魔と言った風情でああジュリ〜が好きなんだわねえと言った印象しか。どですかでん、件のシングル「イッツ・オンリイ〜」を聴いてもうやられた。ああ好きだったのねって安心したりして。次の「エントゥ・プラウ・トゥ・ベッグ」でもう大変です。混沌の中で立ち上る魅力にもうメロメロ。テイラー・ストーンズの最後のアルバムとゆうことでリリカル&引き締まった突進力ありの。今聴くと次の広がりを見事に示唆した作品なのだわなあ。えー捨て曲はありません。並びも見事。冒頭で掴まれて「エイントゥ〜」でビリー・歯抜け・プレストン氏のピアノ効いてること。ぐわーんちゅうソロももう。「イッツ・オンリイ〜」。凄絶なるマニフェスト。ポップの真髄を捕らえた題名じゃて。そんなこと知っちょるけど好きってゆうのがロックだもんなあ。偉くなってはいかんのです。この2曲の寄り添いコーラスはミックを食うほど素敵です。これもピアノが鍵で効いてる。ちゅうか全体に3人のピアノが持ち味最大発揮で美しくて。ビリーちゃんのファンキー、イアンさんのローリン、ニッキー氏のエレガントを称えよう。有終の美テイラー氏「時は誰も待たず」で涙して、出ました新機軸「贅沢」での無理やりレゲ。ストーンズのレゲはルーツ以前のカリブ風味たっぷりのやつです。つなぎ曲の美学の「踊れ姉ちゃん」、旬のブルーマジック参加の「マイ・フレンド」。良い曲と美しすぎるピアノ。スチュアート氏の為の9.。そしてファンク登場「指紋ファイル」。ストーンズはいつでも見事に時代とシンクロして一番美味しい空気を取り入れる、やっぱかわいい悪魔なのだわさ。(マ)/お勧め!/120点

*おっと今日のお勧めアルバムに「It's Only Rock'n Roll」があるじゃありませんかあ!
これ私も大好きなアルバムなんですよ。アルバムタイトルはY!での個人プロフィールに好きな言葉
としてあげているくらいですから。
Ain't Too Proud To BegのピアノってBilly Prestonですよね。非常にアクセントの効いたアレンジですよね。
あと捨てられないのが、「Time Waits For No One」!ミック・テイラーの泣きのギターソロがたまりません。
(ヘヴィー)さん
/お勧め!/

*このアルバム聴くたびに、ミック・テーラーにはもうちょっと長くやって欲しかったなーと思ってしまいます。
(にゃぼち)さん
/お勧め!/

*個人的にはストーンズはミック・テイラー時代がベスト。ジヤガー&リチャードがもっと彼のことを認めていれば
もっと長くいてくれたかもしれないのになぁ・・・。なんたって(18才)クレジットされてるのが1曲しかないじゃあ
あ〜りませんか。納得イカンでしょうね。私も「TIME WAITS FOR NO ONE」の流れるようなソロが好き。(イアラ)さん
/お勧め!/

ROLLING STONES/ブラック&ブルー
cover・・・
1&only。 曲目等詳細
*ミック・ジャガーってうたがうまいなあとあらためて感じた一枚。(み)/お勧め!/98点
*ついにミック・テイラーがやめてしまったストーンズ、来るべき"継続”ストーンズにふさわしいギタリスト探求行脚のさなか録音されたア
ルバムがこれです。イッツ・オンリー〜セッションを通じてロン・ウッドにラブ・コールを送ったものの義理人情ミュージシャンの彼にフェイセズがあるからと辞退されてここでは彼はまだ全面参加では無し、キャンド・ヒートのハーヴィー・マンデルとあの”キャッチ・ザ・ファイアー”ウエイン・パーキンスがギターで助っ人参加です。新メンバーに候補に上がった中にはウイルコ・ジョンソンやライ・クーダー、クリス・スペディング、ミック・ロンソン他がいたようでこれはこれでどきどきしちゃうよ俺。さてこのアルバム、テーマはファンクとレゲとサザン・ソウルか。それにそってこれまでに比べてアレンジが随分すっきりしてタイトさ満点。悪意の部分が抜けて好々爺の道に向かって無垢な表情がかわいいな。神様にやっと勘弁して貰って人間になれました。強烈なファンク・ビートに貢献はパーカッションのオリー・E・ブラウンさん、ペコポンタイコが気持ち良いなあ。ホット・スタッフはオハイオ・プレーヤーズを意識したそうだとか。なるほどー。レゲはもうこの頃キースさんが夢中だったようでチェリ・オ・ベイベはもう楽しくてしょうがない様子が手に取るように。オリジナルと瓜二つでファン気質がキューティーじゃわ。ヘイ・ネグリータもレゲだなーとずっと思ってたんですけどロンさんはストーンズでファンクを意識したらしくてそ言われるとそうだなあ。スロウの2曲が強力です。今までと違う優しさ感じるのですけど。皆さんはどうかな。愚か者の涙ではついにやったねミックちゃんのエレピの方がホプキンス氏の生ピより印象に残るフレーズを。プレストン氏の鼻歌がそのまま曲になったようなメロディは良いよ良いよと笑って許してる歯欠け笑顔が見えるようで楽しい。で最後のクレージーママ。曲名もさることながらキース&ミックだけのギターがこれぞストーンズでやっぱ捨て曲無し。ははは。大好きです。(マ)
/お勧め!/120点

ザ・ローリング・ストーンズ/ラブ・ユー・ライブ
・・・1&only。 曲目等詳細
77年作。このアルバムでのキーワードは汎黒人音楽。ロックンロール、ブルース、レゲ、サンバと雑食的に何でも飲みこんでしまうロックの凄さを十二分に堪能出来ます。ファンクとレゲに関してはストーンズはほんと美味い。ちょっと間を外したベース、タメの効いたドラム、アバウトなギターが実にフィットしてます。この感覚はこのリズム隊でしか無しえんだろうなあ。レゲエは70年代初頭の歌謡レゲエの時代。マーリー以前のものを完全に咀嚼しております、見事。そしてミック・ジャガーのブルース・ハープ。これはかなりいけてます。特にアンプリファイドの音色が一番おいいしいところをまた。(第一回)
*フェイセズのロン・ウッドが参加してのお披露目はこの素敵喰えつきジャケのLP2枚組アルバムとなりました。これはもーよく聴いたぞう。本格的にストーンズにはまったのはこの盤のおかげです。イッツ・オンリイ・ロックンロール宣言をしたストーンズにとってロン・ウッドって正に人を得た人選。世界に誇る2大ラフ・ギタリストが揃ったのだから、もうチームワークで2つのギターがくんづほぐれつが出来ます。さあ人生は祭モードだ。とゆうとことでザ・バンドのライブを見て「なーんだレコードと同じじゃん。」と横須賀言葉で言ったミックさんの俺らはこれじゃいのライブならでは演奏テンコ盛りだぞ。リズムセクションが生きてる生きてる、かくかく長手足チャリーさんロボット・ドラムもビル・ワイマンさんのグルーヴィーベース、特にファンク曲ホオット・スタッフ、フィンガープリント・ファイルでのプレイはKOもの、チョッパーしないでぐるんぐるんと地を這いながらの高揚です。でで、さあ、このアルバムでのかっこいいなわあの根源は3面のエル・モカンボ・サイドでござい。ここへ来てのライブハウスでのブルース大会。大好きな曲をとことん楽しんで、こっちも楽しいだよ。ミックさんのハープ、ミックさんのハープ。ででーボさんの曲を見事なレゲで。やーブルースもレゲも根は同じじゃないか食っちゃうぞ。ど真ん中を鷲掴みだから仮に黒い人たちと混ざってやってもこれは違和感などまったく無いでしょう。とゆうことを天下に示してのわしらストーンズ・サイドの4面。チャック氏に敬意を示してのイントロから駆け抜けるビューっと。ラスト曲シンパシー・フォー・ザ・デヴィルでとどめの祭り宣言。チャカポコ・ラテン・アレンジはツルッと一皮抜けてまた違うストーンズになったんじゃいこれからを見てみいの夢予告。わくわく。個人的にはこのアルバム、リトル・フィートの「コロンブス」、ジェントル・ジャイアントの「プレイイング・ザ・フール」と同時期不思議シンクロ・ライブ・アルバムと。つかんでつかんでの全開ライブ・アルバムがこのころ続出したのだ。ぜし3枚聴いてみて幸せしてください。(第2回)
(マ)/お勧め!/150点

ザ・ローリング・ストーンズ/女たち
・・・1&only。 曲目等詳細
*時は1978年、世はディスコ・サウンドが吹き荒れパンクは荒らしまわりストーンズの面々も荒れに荒れた中登場のキラー・アルバム。いきなり必殺のミス・ユーでの幕開けです。前作ラブ・ユー・ライブC面の生味ブルース好評を聞いたかブルースでありながらディスコ、ファンクであるとゆうこの人たちじゃなきゃ出来ない荒業。ハープも効いてビルさんのまったく見事なフレーズのグルーヴィ・ベースも最高で大ヒットでござる。一発どうだをかましておいて後はもう何かやたら元気とやたら情けない曲のオン・パレード。そうです。パンクです。知ってか知らずかクラッシュとリチャード・ヘル、やたら元気とへにゃとゆうパンク本質をストーンズ流で直撃だ。知ってたなこれは。そして徹底的ギター・サウンド。華麗なるキーボードがボトムを支えていた70年代石音楽がここに来て変貌2本3本のギターが絡み合ってこれもやっぱパンク、テレヴィジョンや後のXTCを想起させるわい。歌い方も変わりました。最早かっこつけること忘れてます。ミックさんもキースさんも[(^o^)]。どっかでねじとれました。元気曲ではもうチャーリーさんが元気。爆発してますだよ。しかしまあこうサウンドが変遷していくのにちゃんとついて行って期待以上の音を聴かせてくれるこのリズム・セクションは驚異的であります。情けない部門ではキースさんのBefore They Make Me Runがもう。言語に尽くせぬへろへろぶり。ここでもアナログ権化のチャーリーさんの詰まったり転がったりするドラムが良いなあ。珍しく例の極め付けのスロウ曲がありませぬがそれに替わるのがビースト・オブ・バーデンでございましょう。これは私のストーンズ・フェイバリットの一つでございます。シャタードで無茶苦茶でございますの終わり方するこのアルバム、私にとって捨て曲などあろうことなく申し訳ありませんが最も好きなアルバムなのでございます。がははははは。(マ)/お勧め!/100点

ザ・ローリング・ストーンズ/Emotional Rescue
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*80’s最初のストーンズ・アルバムは前作に引き続きやったらめったら元気爆発のレスキューであります。まージャケがかっこいい。まー1曲目、ダンスかっこいい。今回のテーマはサルサとテックスメックスか。なぜいきなりサルサラテンなんだろ。NYでパーテー続出だったのかな。それにしてもメキシコ風味が不明。タコス食っててそいややってなかったかちゅう話になったか。ストーンズ・ファンの間ではこの盤、どんな評判なんでしょう。なんだかんだ言ってもメロディアスな曲を書く人たちですからこの勢い路線はどうしましょてな感じなのかな。どわーっと言ってしまえば最高の捨て曲全集、「捨て曲を演奏させたらかっこよく聴かせる世界最高のバンドbyみみちん」ですから滅茶苦茶好きです。とにかく繰り返し聴きたくなる。不思議だ。パンクから魂吸い取った元気曲が次から次へと。レゲも復活してますが、もオリジナル・レゲなんかどうでもいい。ははは。まーダンスかっこいいです。途中でピンク・レディになる瞬間も楽しいラテン・ファンクだ。あとシーズ・ソー・コールド。シャタード路線のミックさんのテンパってる踊りが目に浮かぶわざとどうでも良い風情にしている曲。エモーショナル・レスキュー。こりゃ不思議な曲です。裏声で思い出すのはカーティス・メイフィールドさんですが、どこかダブ世界にぶっとんでるくねくね具合が何とも気色わるー良いではないか。キースさんファンにはAll About Youちゅう必殺曲があります。メキシカンな国境付近のうらぶれたレストランで一人寂しく来ない待ち人を待っている姿が目に浮かぶ何ともジャック・ニコルソンです。どっちがどっちだかわからないほど入り乱れたギターの、そして全員チームワークばっちりだったからこそ出来た盤ではないかと思う素敵。いやーまたダンスから聴いてしまう。(マ)/お勧め!/100点

ザ・ローリング・ストーンズ/Tattoo You
cover・・・1&only。 曲目等詳細
くしくも22年前の昨日発売のおお怖ジャケット・アルバム。前作は究極の捨て曲大全集でしたが今回は過去の音源に手を加えて出したとゆうことで本当に一回捨てられたののね。とはゆうもののそれほんとかいちゅうほどの内容充実アルバムです。ミックスはこの時旬のボブ・クリアマウンテン。例のボブ・クリ節はほどほどでだから返って時代を超えて現在でも生き生きと聴こえる音となりました。近2作の元気ばりばりモードに比べると今度は本人たちがストーンズをやることを楽しんでる風情であります。何と言っても1曲目、スタート・ミー・アップ。あの凄いビデオがどうしても目に浮かぶよう。ストーンズのクリップはあのミス・ユー・スタイルでやるともう最高、ついでにあれでクリップ作ればアルバムもOKよちゅうバロメーターになっておるような。踊るミックちゃん、口とんがらかして決めてるキース君、満面笑顔のロンさん、何かが得てるかわからんビル氏、ミックちゃんのバカ踊り見てニターと喜んでるチャーリーさん見てるともう嬉しくて幸せになります。今回もヤイイイヤーのところのミックちゃんの顔ちゅうキラー場面有り。他にはネイバーズだな。ねいだー、幅がねいだーと歌っております、ハイハット抜きでスカスカなかっこいいぞのシャタード路線であります。スレイブ、このビートどっかで聴いたなあと思いましたらこれはリトルフィートじゃああーりませんか。ほほほ。で国境路線のウエイティング・オン・ナ・フリエンド。サックスがソニー・ロリンズでまーはまってるわ。うまいわー。まー確かに何だかしれんうちにあっとゆうまに終わっちゃってる曲もあることはありますが、メリハリがついてるじゃないかと思えばこれも吉の盤ちゅうたです。はい。ところで副題にカッコ付が多いのですがこれはとてもとても何かにこだわった結果なのでありましょうか?はて。 (マ)/お勧め!/94点

ザ・ローリング・ストーンズ/Undercover
cover・・・1&only。 曲目等詳細
前作ライブ盤スティルライフでストーンズ祭を決行したしたローリンさんたち、さあ、心機一転やったるどとリリースしたのがこのアンダーカバー。元気です。もうやたらめったら。今回のテーマはファンキイ&レゲエ。とすると80’s版ブラック&ブルーか。レゲエと言ってもお得意のルーツ歌謡レゲエではなくてこの時期ブラック・ユフルーでブレーク、キースさんも夢中になっておったスライ&ロビーの現代レゲです。まずそれが出たのが冒頭のアンダーカバー夜で世界中の石ファンが驚いちゃったブレークビーツ導入。チョッパーやっとるちょとびっくりですがよく聴くとこのタイミングで入るのはロビー・シェイクスピアの得意技。んぺだけオーバーダブか。ブレークビーツもスラロビ流です。そしてもろなのがフィール・オン・ベイベ。ダブだよ。もろスラロビだよ。はまってるよー。かっこいいのう。ポコーンとお茶目打楽器がダンバーさんです。でこの2曲に留まらずベースが全体的にロビーさん風、B面冒頭のトゥー・マッチ・ブラッドではメロディアスかつボトムうにゅうにゅが実に決まっております。よほどこのサウンドに惚れてたんだなあ。関係ないけどここでのアルペジオ・ギターはルーモア・マック風。今回ピアノで初参加はオールマンズ、シーレベルのチャック・リーベル氏。けっこうメロウな味の人なんでギスギスしがちなとこをほろーんとさせて良い感じです。プロデュースはいつものトゥインズとこれまでエンジニアだったクリス・キムゼイ氏が初クレジットですが、これはこの時期ミックさんとキースさんがミックさんのソロ活動の件で仲悪くて大変だったらしく並々ならぬ労力を持って取りまとめたご苦労を称えたものでありましょうか。あっちへテープ持ってってよろしいでしょうか、こちらへ持ってってよろしいでしょうかと大変だったろうなあ。ま、多少仲悪いくらいが緊張感があって良いのかも。なんて無責任なこと言ってますが、最後の数曲ではいささか心配な面も。覚えられない曲だ[(^o^)]。ととととと結局このアルバム、私大好きです。スラロビ大好きなのもありますが、ギターがかっこいいす。シーンの活きの良い音楽に惚れてる時のストーンズは性器がいや精気がありますし。ミックさんの歌も怒ってて食いついてますし。問題はジュリアン・テンプルのクリップととことんまで喧嘩しちゃだみだよってゆうとこかな。あととろりんバラードほし。 (マ)/お勧め!/94点

ザ・ローリング・ストーンズ/Singles Collection: The London Years
cover試聴はここで。・・・1&only。 曲目等詳細
*ぶぎゃあと産まれてまいりましたブラック・デビルの赤ちゃん、初めの頃こそじいさんの奇妙な子守唄をまねしてがなっておりましたがその内自分で節を付けてますます妖しい呪文を...。
ストーンズ初期中期のシングル盤A,B面をどわーと並べた驚異のCDでござい。まさしくストーンズは人生のようなバンド。最初は赤ちゃん渦だったものが女娘兄ちゃんじいちゃん悪魔天使ラーメンステーキブロック塀花畑などを次々に巻き込んで螺旋を描きながら巨大化する様がまるで大河ドラマのように展開される180分。あの彼らのB面ですからさながら栄光と挫折の繰り返しで中盤からの怒涛の展開には目がくらくらしてしまいます。長いからなーしょっちゅう聴くのは大変かもしれんがたまに浴びて瞳孔を開いておかないと。40リックスの絢爛豪華さも安土桃山時代でしたが、じっくりジャケを眺めながらのシングル探訪の味わいはまた格別なのだ。
人間で言えば産まれてから32,3歳までの歴史なのだろうけど、ところでこの続きはリリースされてるのでしょうか。

(マ)
/お勧め!/100点

ザ・ローリング・ストーンズ/Forty Licks
cover・・・1&only。 曲目等詳細
* 発売後1年経ちました40リックス、益々存在がでかくなって400リックス位になっちゃった人もいるかと思いますが。クリスマスのプレゼントに使用するにはこれはもう相手はロック好きに限定される訳で大いに盛り上がること受け合い、いかがわしい、不良の音楽のデカ薄皮饅頭です。キース氏が言っておったロックなんて大したこと無いよあまり持ち上げるなそのまんまのタイトル。イッツ・オンリー・ロックンロール、でも好きじゃけんの歴史なのね。日々聴きまくって感涙にむせび、飯代を節約までして手に入れようとまでするロックのブツ、5人のいい大人が40年にわたって日々良い曲を書こうと悶々と格闘するに至っても実際何に役に立つかと言えば何に役に立つのだろうに至ってもやります。もしかして一番テンションが上がっていた時に書いた曲よりも駄目じゃんとか一言に言われようとも新曲作って混ぜちゃいます。やらざるを得ない気迫に気圧されてこちらも聴かざるを得ません。直接役立たないことを物凄く情熱持ってやるのが人間ならではの仕業だからな、これが人間図鑑ですって宇宙人にプレゼントしようか。ノレルならお友達になって上げるって。とにもかくにも40曲。知らなかったら1年はゆうに楽しめる。さんざ聴いて知ってったって耳をそむけることは出来ないよ。その時代時代に人間どもが夢中になってた音楽ちゅう訳のわからんものの合わせ鏡にもなってます。あまりに楽しくて圧倒的なので今日はまともな文、書く気力無し。役に立たないものの感想文でかっこつけてもしょうもないしどんなに形容しても曲にはかなわぬストーンズ博士だってえばったってしょうもないよなんせ役に立たないんだから。あほくさ。
でも私、役に立たないものが一番好きなんです。没入することに生涯費やしても悔い無し。ドブ川に真正面から倒れるのが希望です。ちょっと横向いちゃうかもしれんけど。

(マ)
/お勧め!/100点 日本盤

ザ・ローリング・ストーンズ/Made in the Shade
cover・・・1&only。 曲目等詳細
* 9月に新作「でっかいドカン」が出ますストーンズ。試聴した範囲では目指すはブギーへの回帰、この盤、メイド・イン・ザ・シェイド時代のようです。なんつっても元気無いすから今のロック。シーンで引っ張るサウンドが無いならそれに色目を使うことなく自身で引っ張って下さいまし。最強のサウンドで。で、その前にその時代を堪能。70’sに入ってイッツ・オンリー・ロックンロール(バット・アイ・ライク・イット)道を究めるまでの道程を納めたのがこのアルバム。ギターの相方は言わずと知れた貴公子ミック・テイラー氏だ。この時期と言えば最も素行評判が悪かった。オクスリのやり過ぎでキースさん、血を全部入れ替えただとかそしたら血が緑色だったとか山羊の頭を煮込んで喰ったとか悪魔と踊ったとかチャーリー氏まで化粧をしたとか日本へ入れないとか知名度の割にレコードが売れないとか周囲の顰蹙買い捲りながらなり切るアマチュアコピーの連中がなお一層評判落とすとか。今思うと何と美しいロック人の姿であったことか。音をこうして聴かば最強突進ブギー・バンドだ。目上たんこぶビートルズがいなくなったけん、やっぱどっかコンプレックスあった気があったけん、いなくなればこっちのもの。シーンも土の時代に入ったし、グラム?化粧対応はばっちり。土から悪魔好きファンタジーをプラスしてそのままぶっ飛ばしたぞ。結局は一本道、ごんごんヘソ下三寸に重心置いたブギ。ギターはギブソン・ハンバッカー。鉛を入れたズタ袋をぶんぶん振り回して聴くものに直撃しますとごーんと当たると最初はメリって言うくらいだけどその後、ぐごがぎぐびひでぶう、ぼかんと秘孔を突かれた、買った時点でお前は既に死んでいる。わー。シングル・ヒットが多かった訳では無かったんだよな。しかるにベスト盤なるこれのこの濃さ。7枚のアルバムを聴き倒した上ではこの10曲、何故にこの10曲つう重ささらにずしんと。どないなもんかとここからイッツ・オンリー道に入道せし者にはけっして抜け出せぬ魔術たーぷしかかった悪魔の招待状であるからしてジャケットでヘッドフォンしてくつろいでるかに見えるおねーたんは音のせいで金縛りにあってるでしょ。よく見ますと。そうゆうアルバムです。 (山)/お勧め!/120点 グッヅ

RANDY NEWMAN/ランディ・ニューマン・ライブ
・・・1&only。
*アメリカのシンガーソングライター、ランディ・ニューマンのライブ・アルバム。もう丸裸です。ピアノとボーカルのみで彼の作った歌をただ聴くのみ。彼の歌が嫌いな人にはとても耐えられませんが彼の歌が好きな人間にとってはもう天国、その独特のラグタイム・タッチのピアノとクールな歌を徹底的に楽しめます。この時ばかりは英語がわからんのが悔しい。彼の歌は人を馬鹿にしてるようでいて、そうゆう馬鹿にしてる人間もみんな同じ、歌ってる俺だって同じ、実は優しい眼差しでそんな弱い人間を見つめています。この簡素な演奏でそれは完成している世界なので、レコードでアレンジする時、プロデューサーは悩むだろうなあ。とゆうわけでこの後彼はバンドでやることを前提とした曲作りを始めてその最初の完成が「小さな犯罪者」とゆうわけです。なにはともあれシンプルなだけにこの盤の中に収められた演奏はいくら時代を経てもけっして古くなることは無いでしょう。様々なミュージシャンが彼をフェイバリットにあげています。その秘密はもしかしたらこの中に。(マ)/お勧め!/100点

RANDY NEWMAN/セイル・アウェイ
cover・・・1&only。 曲目等詳細
いまやトイストーリーを始めとする映画音楽で知らぬまに世界中の人々が愛しているランディ・ニューマン氏、彼のソロ・アルバムはこんなです。私は77年の小さな犯罪者がベストだけどそれは初遭遇のショック大きく、為がありこのセイル・アウエイもそれに匹敵するほど大きくレコードが擦り切れた。嫌な歌を歌う人です。ある程度の数の人が彼の歌を猛烈に愛したとすればそれと同数の人が嫌悪するかもしれない。ひどいことを歌ってるって。音楽は美しさの極みでして、アメリカが為しえた最高の遺産・世界に誇れる人々の宝を継承して。我々外人は歌詞なんぞ気にしなければ音楽だけで幸せな気分になれる。しかし平易な英語です。否応無しに入って来る。でやっぱり怒る人が。ひどいことを歌ってるって。シンガー・ソング・ライターとゆうことでその人たちは普通その人たち自身の気持とか主張とか歌います。ところがこのニューマンさん私には自分の気持主張をそのまま歌ってるようにはどうにも思えません。ある人間がアメリカにいた。そしてその人が善人であろうが悪人であろうが俗物であろうがその人が言うであろうことをそのまま歌にしてる。大抵の人がからかいたくなるような極端な人が題材であることが多くて言うことも半端じゃない。その人にとってはそれが現実で本物で他の人にとってもそれは痛くなるようなことなんで腹が立ってくる。歌うドキュメンタリー作家かも。してセイル・アウイ、ハナからそれが全開です。そもそもアメリカとは開拓の国。言い換えればそこに住んでた人々から土地と物を奪い自分たちが幸福になった国だったってことを否応無しに突き付ける。自由とは蛮人に正しい教えを与え見返りに自分たちに仕えよと。これは相当に痛い。だって実際にそうしてるから。どんなに善行をしてるアメリカ人でもその前提の上に生活してることを考えると。他の曲も万事その調子で、タイトルを見て曲だけ聴けば何ともかわいい「サイモン・スミスと踊る熊」だって中身を見れば何にも知らぬ無垢な熊を使って「お上品な方々」を喜ばして「オアシ」をいただく歌であります。「オールド・マン」では歳とって一人ぼっちになってしまった老人に非情な男が語りかけている。あんたなんか誰も必要としないって。「ポリティカル・サイエンス」では今のブッシュ大統領が本気で考えてるようなことをそのまま歌に。「わしらは完璧ではないかもしれぬがわしらがやろうとしてることは神様がご存知だ...わしらはやつらに金をやったのに感謝するどころか呪って喜んでいる。でかいのを一発落としてこっぱみじんにしてやるぜ」。一方「デイトン・オハイオ1903」ではそんなこと一切考えることなど思いもつかない人々のうららかな日曜日の午後の一時を。そして最後は「神の歌」。これらの歌を通して一貫してランディ氏が訴えてることがあるとすればそれも人間これも人間、笑ってる貴方も怒ってる貴方もこの歌われてる人々と同じ人間だってことか。弱いし視野狭窄だし欲望まみれだし。でもひどいことを言った後には悲しくなって優しい言葉を言わずにはおれない。言わずにすませられる人もおるけど。これを極上の音楽でやられるのです。でかくならざるを得ません。どうしたって。それにしても英語母国語の人たちはこれ聴いたらやっぱすげえだろうなあ。直に直撃だし。腹に一物、何やらやましい人なんか特に下手なパンク、デスコアなんかより不快かもしれぬ。焚書法が出来たらイの一番に焼かれるので今の内に是非どうぞ。 (マ)
/お勧め!/100点

RANDY NEWMAN/小さな犯罪者
・・・1&only。
*この不精な私が頼まれもしないのに全曲タイトルを覚え、参加ミュージシャンを覚え、自分で訳詩までしてしまったアルバム。強烈な皮肉の裏にある優しさ、厳しさが聴くたびに胸に染みます。あるべきところに音が有りあるべくところに歌があります。西海岸の叡智が集結してバックアップ、ニューヨーク・ニューヨークを思い起こさせる「ショート・ピープル」がまさに奇跡のように全米NO1になりました。単純な揶揄と捕らえられてそればかり話題になりましたが、全部を聴いて初めてわかるそのメッセージ。あなたもわたしも同じ小さな人間、小さな人間が小さな人間をバカにしてなんとしょう。ここにいる小さな人間もあなたの音楽を愛しております。(マ)/お勧め!/120点

RANDY NEWMAN/Born Again
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*アメリカはLAに生息するシンガーソングライター、ランディ・ニューマン氏。77年の前作「小さな犯罪者」の中のショ−ト・ピープルがどうゆう訳か大ヒットになっちゃって世間が大騒ぎ。やれ小さい人間をバカにしてるだの、差別的だなど。元々歌の登場人物になりきって再現する歌う映画役者さんだに、ドラマの中の悪役俳優に向かってお前は悪いやつだなどと言われたようなもので、そりゃこんなんですけど繊細なおじさんですからかなりこたえもし頭にも来ただろうと思います。サタデイ・ナイト・ライブに出演時、「わしゃ自分の歌についてあれこれ言わんのだが、この歌について何やかんやゆうてる人達に一言”ぶーーーっ”」ってあかんべしてた。なお納まらなかったとみえ待望の新作はこれ「生まれ変わったら」。顔にキッスみたいにドル・メイクして生まれ変わったら摩天楼のオフィスビルでらーいぶどあのあの人みたいに企業買収して儲けちゃうもんねって真面目な顔してます。机の上の羊の置物かわゆく、写真タテの中の家族もしっかりドルメークしちゃってる。裏ジャケではその顔であかんべーだ。どうせ誤解しやがるのならもっともっとわかりやすくして非難してみなはれなってなもん。恐るべき子供ちゃん、パンキーな態度や。わたしゃ小さな犯罪者が人生盤になっちゃうほど大好きで、次は次はとわくわくして待ってたもんでこれには手に取ったとたん「やったね&ぎゃはは」。ここでぎゃははともしならなかったらこのあけすけな黒冗談盤と気持ちがシンクロすることはなかったかと思います。
で、で、1曲目は「私が愛するのはお金」。♪わたしゃ山が嫌い。海が嫌い。イエスが嫌い。やつは何にもわしにしてくれたこたあない。わしは姉さんみたいにかわいかないし、親父みたいに小ずるくも無い。お袋みたいな善人でもない、わしは金がすきだ。」ってまー(^0^)。さらに「♪やつらは金ではこの世の愛は買えないってゆうが。半ポンドのコカインが買えるよ。16歳のおなごも買える。9月のホットな夜にぴったしの素敵なでっかくて長いリンカーンも買える。それは愛じゃ無いかもしれんが。なかなかいいものだよ。わしは金が好きだ。あんたにキスしたいね。」ってまー(^0^)。この世の顰蹙を全て集めたような内容で。ここまでやりゃあまさか本気で俺がこう思ってるとは思わないだろうってか。本気だったりして。ははは。これをニュー・オリンズ風得意ラグタイム・スパイ映画サウンドにのせてやってくれます。悪ノリだー。でもその悪のっちゃうとこが好き。It's ランディ That I Love。2曲目がまた楽しいぞ。ロックンロール・バンドの物語。ELOの歌です。サウンドまんま。歌詞もまんまELO賛歌。でも「♪ジョニーは小さなバイオリンを演奏する。ボビー・ジョーはでっかいバイオリンを演奏する。」ってそんなやついたかー?最後の最後まで細かいとこまでELOフレーズ満載で。前の歌のこともあってこの人、ELOをバカにしてるでしょと思わせる。でも実はランディさん、ELOのマジファンだそうで。大真面目に最高だって讃えてる。2重の罠だわさ。わたしゃそう思います。リプライズまであり。3.は場面転換。大都会の孤独な少年に静かに語りかけ4.ではお得意ニューヨーク・ニューヨーク調しかしカントリー風の音にのせてサラリーマンの歌を。これもキツイ内容でございます。5.は寂しい古城に住む幽霊の独り言。情景がばあっと目の前に。6.は普通の普通の新婚さん夫婦の歌。ピニオン無し。ただただ彼らのしばしの人生の一コマを。ひっくり返ってB面最初の7.はスパイ。日本から来たかわいい女性スパイの歌。これも彼女が良いとか悪いとかオピニオン無し。映画ですから。これを見てどう思うかは貴方次第です。スリリングなサウンドが刺激的むー。8.私の人生の女性達(第一部)。そのものずばり彼女たちのことをどこに住んでたとかどこで会ったとか、で結局その一人と結婚しました私たち。でとても幸せです。9.の半人前の男。これが私のベストトラックです。歌詞の一言一言が染みちゃって。その内容はまだの方は是非CDで。私でも充分わかる簡単な英語です。この人の場合、みんなそうなんで洋楽なのに歌詞込みで心に入って来ちゃう。10.のウイリアム・ブラウン。必ずアルバムの中に1曲はある百姓歌。素朴で平凡で何のとりえも無いかもしれないけど底抜けに善人な人の歌。一番優しい歌声のランディ氏はここにいます。いつも一番短く恥ずかしそうにそっと納められてるけど見逃しません。どんな登場人物に対しても貴方も私も同じ哀れな小さな人間だよなあって。それがランディ親父の歌だと思います。最後は正体見せちゃったのがとっても恥ずかしくなって「パンツ」。パンツ脱いじゃうぞ。ママもパパも警官も大統領も止められないぞだって。パンツ脱いじゃうぞ。私のパンツ脱がす〜?パンクもやっぱり意識したのかな。リズム隊は前作に引き続き当代きってのアンディ・ニューマーク&ウイリー・ウイークスのコンビ。ボイちゃんのヤング・メリケンズやスティーヴィー・ウインウッドの1stのあの人達です。びしっと締まったこれ以上無い無敵のリズムグルーブ。扇情的ギターはワディ・ワクテルさん。そしてぽろりんとピアノ、歌はピエロ役狂言師のランディ・ニューマンさんでした。
ThAnk YoU VEry mUCh!(マ)
/お勧め!/100点

ランディ・ニューマン/グッド・オールド・ボーイズ

ランディ・ニューマン/ランド・オブ・ドリームス  <ご投稿エントリー>

ランディ・ニューマン/ギルティ:30イヤーズ・オブ
・・・1&only。
*バーバンク・サウンド総本家ランディさんのWB時代の音楽を総括したアルバムです。一言ではとても言えないほどの音世界がここにはあります。アメリカ音楽の歴史がギュっと凝縮された音で、哀れだけどかわいい人間の歌を彼は歌います。どんなに辛らつな歌詞でも、でも好きなんだよなあこいつみたいな愛を感じることが出来るでしょう。オリジナル・アルバムにはさらに広がる世界がありますのでまずはこのアルバムを聴いてランディ・ニューマンの世界に旅立ちましょう。(マ)/お勧め!/100点

ロキシー・ミュージック/ロキシー・ミュージック
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*軽薄+消費*ハンフリー・ボガードX愛の嵐顔はパタリロ-ヒトラーのちょび髭/チャップリンのちょび髭#マルセル・デュシャン!スモーキー・ロビンソン$岸田今日子%アンディ・ウォーホール¥ピート・シンフィールド-アンソニー・プライス!シャナナ%ピンク・フロイド*下世話*通俗!ローリー〜ブテック+カサブランカ&オデオン+ロンドン。美術学校出身しかし父ちゃんは炭鉱夫、買物はユニクロな男、ブライアン・フェリー兄さんが多情なオーボエ奏者アンディ・マッケイちゃんを誘い野心と野望の芸術破壊野郎イーノと合体、目が昆虫複眼複雑怪奇プログレバンド、クワイエット・サンを挫折した中南米出身のギタリスト、フィル・マンザネラと遭遇してキング・クリムゾンのボーカル・オーディション落選の後結成したのがこのロクシー・ミュージック。せっかくこんなトンチキ(失礼!ハイパー)な連中が集ったのだからと戦略に戦略を練り徹夜連続昼寝の会議を重ねバンド名はロンドンの映画館チェーンから命名、服装及びバンド総合イメージ・コーディネイターを当時の先鋭デザイナー、アンソニー・プライス氏に無理やり(?)頼み込み、デビュー・アルバムのジャケはおっさん顔のトップモデル、カリ=アン、よーしさあ音だ。めんどくせえ一辺にやっちまおで登場はリメイク・リモデル。最初はこれで行きます後はよろしくといっせいのせでやりました。無理やりひっぱるドラム、それを煽るベース、ビブラートを拒否してるのでチャルメラに鳴ってしまうラッパ、妙にロビー・ロバートソンしてるギター、そして必死に憧れの黒い人をまねしてるうちにどこがじゃのスタイル確立したフェリー氏の喉声。おおおおと本人達もびっくり、そしてニンマリ、わしら仰天。評価の拠り所無くただ聴くのみ。好きか嫌いかだけとなりました。いざ聴くとお洒落なイメージ吹き飛ばすやんちゃぶり。かといって所々に心かき乱す必殺セリフフレーズ。ボブ(メドレー)って言ったって本当にメドレー、1ヴァースの連結、チャンス・ミーティングのSF世界にうっとりしてると50’sぷっぷくぷー。爆音#時計仕掛けのオレンジ/おフランス*テープレコーダー%踊り!白黒+総天然色}キャムプ。世間の非難と賞賛を一身に浴びてのこの大風呂敷アルバムのその大風呂敷は21世紀の現代でも22世紀の物語として有効です。まる。(マ)/お勧め!/100点 日本盤(紙ジャケ) 日本盤 グッヅ

ロキシー・ミュージック/フォー・ユア・プレジャー
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*実神は地球(ちたま)をお作りになりそこは混沌の渦、ぎったらぎったらと灼熱世界でありました、全員で一斉に同時にメンバー紹介をしている1stを経て、4日後に少しづつ地球は冷え始めあるところは土の地面にあるところは海と分かれました、73年2月に出したシングル「パジャラマ」がスマッシュ・ヒット、それを受けての2ndアルバム「フォー・ヨア・プレジャー」の登場だ。ここからマニフェスト1曲目まではロクシーずんどこ帝国の栄華の歴史。完膚までに大好き。特にこの2ndの独特の空気は私の音楽心にびたと張り付いて剥がれませぬ。混沌の果て見えて来た地表は一挙に飛んで25世紀の世界。しかも存在しない。映画館ストランドのフィルムケースの中にあります。ジャケは女装女アマンダレア、連れているのは愛猫ストちゃん。ニヤけて運転手はフェリーおじさんに。ざ・ピカチュウ、イーノちゃんインロキシー最後の盤。それだけで既に特別。最初に取り掛かったのはかねてからフェリー氏念願のB面3曲のボーガスマン組曲。ジョン・ケイル氏に製作依頼もレーベル問題でかなわずジェネシスとかやってたプログレ畑のジョン・アンソニー氏と開始。ベーシストは初代シンプソン氏は遁走、2代目ケントン君も逃走でお友達ジョン・ポーター氏がトラならOK、変な仲間入りは嫌よで参加いたしました。3部作をどかんと作ったところで終末感漂い、次の悪夢の為に製作を依頼したのがクリス・トーマス氏。何を思ったか両雄エンジニア、ジョン・パンター氏と共にはせ参じA面ストランド劇場の幕はここに切って落とされたのだ。だー。そのストランド、二度と帰さぬその世界入場のためにでっち上げたニュー・ダンス・ステップ。音楽はきゃんきゃんきゃんと必死に叩くフェリーさんビートで。ステージで一杯一杯弾き歌ってる傍らでひょうたくれ衣装でひらひら踊って持っていってしまうイーノちゃん。ぶちと切れたフェリー氏。の視線を感じてぱたぱたとイーノさん後で飛んで行ってしまうことに。1stと大違い、皆がやることが見えてます。その世界に向かって一直線。ワイドパノラマのスクリーンの中でフェイドインするギターにサックス。もう帰れません。帰る気も無し。美し女王との謁見もかなわず、無駄になる遺書をしたためて燃やしたのち、またも踊る。キラー・ナムバー、エディションズ・オブ・ユー。天空から舞い降りたイーノさん、最後の大暴れ。凶悪なアドレナリン・シンセ放出。この瞬間を聴く為にこの盤買ってもOK。ひたすら前進トンプソンドラム、うねりまくるエロティック・ギタア、口の端が歪んでいるフェリー・ボーカル。とまあ。そしてイン・エヴリ・ドリーム・ホーム・ア・ハートエイク。出来る事なら私にフィルム作らせておくれ。暗闇のスクリーン、右端にアップのフェリー氏。フェイドインしては歌い、反転してフェイドインして歌い、堪忍袋を満タンにするまでそれを繰り返す。メーターがレッドゾーン突破した時、地下ゴーゴーバーで踊る人生を無駄に過ごすタメゴローと若者達。フラッシュライト点滅で目くらましして終了。そして再び。ああ、やりてー。この場面転換の瞬間、立ち上がってくるいっぽんどっこなフレーズは卍固め級、快感ちょっと比類するもの無しなのです。さて、出来うることならここでしばしの休憩を。次なる悪夢の始まり。筒井康隆氏の「走る取的」そのもののお話。電車の中、原因不明に機嫌を損ねた相撲取りが白目の無いサメのような目でひたすら追っかけてくる。逃げても逃げても恐ろしいスピードで追いついてくる巨体。こわ。ひたひたさをマンザネラ氏のうきゃこんうきゃこんギターが表現。二度と再現出来るのかいなと心配してしまうほどの奇跡のフレーズかも。結末はいかに。気が付けば朝のグレイ・ラグーン。完全シカゴ街並みのブルース・ハープ音色。最後は貴方のお好みのままに。形容しがたきSF世界でお見送り。この浮遊感忘れられずまた最初から行ってしまう。2枚目にして唯一無比、無駄な音一切無い有様してしまったロクシー、この後はまたさらなるずんどこ道目指して、お車発車よ、運転手さん。(山)/お勧め!/120点 日本盤 グッヅ

ロクシー・ミュージック/ストランディッド
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*1973年度ロクシー・ミュージックの3枚目のアルバムが「ストランデッド」。デビューが72年、前作が73年3月、9月にヴォーカルのブライアン・フェリー氏の最初のソロ・アルバム・リリース、そしてこの盤が11月発売と走るのを止めたら何かが逃げてしまうのではとばかり突っ走って来たロクシーです。問題はそのフェリー氏のソロ。集まった強兵ミュージシャンのとんでもな腕前に目見開いてプロの世界を見てしまったフェリーさん、音楽をせねばならぬ音楽をと、音楽屋さんなら当たり前のことにここで気付くのが素敵ですロクシー。じゃそれまで何をやって来たのかーっ。ぱっぷーミュージック。さあ音楽をするに当たって問題はあのつるぴかハゲマルな男だ。俺がピンコピンコ、ピアノ弾いて必死に唄ってる脇でちゃらちゃらしたかっこで踊ってやガル。くそ。てんでお願いですどうかお引き取り下さいと嘆願。それでイーノとイノーノ脱退。イーノをバンドに入れた張本人アンディ・マッケイさんももしや一緒に辞めてしまうのではつう賭けに出ました。すわ、マッケイさん残った。いえす。では入ってもらいましょうソロ盤で出会った天才美少年エディ・ジョブソン君。当年取って18歳つうからこれは幼児虐待か。さらに重要、ベースにはまだゲスト扱いながらブンブン男ジョン・グスタフスンちゃんが参加してくらはった。これで陣容整い、プロデュースは前作後半でばっちり息の合ったクリス・トーマス氏迎えて湧き出てます既に名曲の数々。目指すは己が創作したストランド音楽宣言だ。飛び切り光る(頭も)点と点の色争いがどうしょうも無い緊張生んでそれがたまらぬ魅力だった前作「フォ・ヨア・プレジャー」。何よりテンパってピアノ弾いてる人が一人いるだけで違いました。今回は汗一つかかず華麗なフレーズ連発の美少女漫画薔薇銜え男がおります。基本のピアノ・ロックは余裕満点、音楽の図体がでっかくなったぞ。高らかにそれを宣言のシングル曲「ストリート・ライフ」で始まる。トーマス氏のだんご音も相まって全員一丸の突破力や鋼鉄をも貫通、トンプソン氏の一直線8ビート、ベストパートナー、グスちゃんの3つ音が多くぐるんぐるんするベース、じゃんかじゃんかマンザさんギター、ばふばふプーのマッケイ氏、嬉しくて臨界点超えてるフェリー氏、これが新生ロクシーです。余裕で引きの2曲目「ジャスト・ライク・ユー」。して3曲目、ハイライト曲「アマゾナ」。マンザさんとフェリーさんの共作。何をマンザさんがやったかとゆうとこのギター・リフ。ザ・バンドのロビーさんが鉄棒でコバチしたような摩訶不思議なフレーズ。ファンクかレゲエかこりゃアマゾナ族しかなし。それでいて音色は2000年の彼方ってんだからやばいよこれ。歌の「あまーぞなー」の音階はフェリーさんしか取れないし。そして再び引きの「サーム」。Pは読みません。5.のセレナードは華麗なるロキシー祭。最後の「セーレネード」の一言に向かって全員堰を切ったように突進。6.は再びハイライト。全ロクシー史でも絶頂の瞬間を迎える「ユーロッパ哀歌」。肉体な家庭に育ったフェリーさんがいつまでも夢に見るデカダンスな世界。それは帝釈天のフランス喫茶のようです。この大見得。野暮ったくしかしダサい音は一つとして無いつうロクシーの真骨頂。これを出来うるのはこのバンドだけですから。この時期の音をこよなく愛します。じゃめじゃめ。一転、ギア5速に突入、全速力でフィルム速回しして電子の壁に激突、7色の光りで飛び散るマザー・オブ・パール。その瞬間スローモーション部分が延々と続きます。喜んでます聴いて。最後はいつまでも沈まない日暮れの歌。沈むどころか逆に上がっていくぞ。そのままカサノヴァに変身。(山)/お勧め!/110点

ロクシー・ミュージック/カントリー・ライフ
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*ロキシー・ミュージック、74年4枚目にしてずんどこ第2期の頂点にそそり立つ「カントリー・ライフ」です。たった2年余りでここまで上った。バンドつうのはある程度のしっかりとした支持があれば己の道をしっかり邁進極められるのだなと実感です。製作はクリス・トーマス氏に一歩引いてもらってエンジニアのジョン・パンターさんとロクシーががっちり担当。もうやることはすっかり視界に入ってる。その存在と共にサウンドもさらにでっかく音場も実際シネラマになってるぞ。ジャケでまたまた大騒ぎになりました。右側の型が男?つうのは、まあいつものことだけんど、お毛が見えちゃってるぞ。やばいよとアメリカでは丸ごとお二人消され日本ではパンツの色を濃くして発売、余計エロくしてしもたつう。現在は無事(^0^)元に戻り30年の月日で人々がいかに堕落したかを物語る。あはは。間の7月にフェリーさんの2ndアルバムが挟まっています。かなり音楽重なるのは当然でしかししっかり本隊では本隊の音を3枚目から連続してるとこはさすが何をやりたいかわかってる男たち。ただくねくね踊ってるだけじゃありませぬ。今までの3枚もそりゃもう至玉の作品でありました。ですから比べるのは野暮天、どこが違うってやってることが違うつうことだな。例うれば1枚目はロンドンろんどん、2枚目はベルリンを反対湖岸から眺める、3枚目はパリの酒場でスーツでタコ踊り、そしてこのカントリー・ライフはブリテンでテキサスを想いながらアマゾネスとボッカチオデカメロンの絵を2150年の設定で描く。誰一人としてボーっとして演奏してるものなどおりません。使い切った男だ。幕開けは「スリル大好きああ」で。最初から120%でぶっ飛ばすポール・トンプソーン氏のでんとでんとドラム。ぶっとい音でそれとシンクロ、隙を狙ってはみ出すぐりぐりぐんここ音がたまりませんベースのグスタフスンさん。いまだゲスト扱いつうことはこの超上フレーズの数々はマンザさんがご指示なのでしょうか。そしてそのマンザ氏・・・全開です。リズム・セクションの一員となりハード・カッティング、そして絡みつくピッキングが音を追い越すフレーズ、かってないほどのギター・アルバムの重責をこれ以上無きほど果たしました。マッケイさんももちろん重要、この方がいなければこのデカメロン世界は描けず。これほどオーボエの音が効果的で有ったことは有るけど無し。で、フェリーさん、玉の汗をかいて一心不乱に没頭出来る音の中で虚空を見つめてまあ気持ちよさそうに。歌ってます。あっとゆうまの6分間過ぎ、2曲目は「3シリング6ペンス」。十辺舎一九では無し。ぐっとリラックスしてまたまたぺこぼんのベース気持ちよく今度は仕舞いの息途切れるとこまで色気たっぷしのサックス、マッケイさん、マイクから2m離れたハモニカが素敵。ややこしい英国通貨の勘定法に例えて歌われるは恋の駆け引きのお話です。そして3曲目、シングルの「オール・アイ・ウォント」。イントロからもう一本ドッコ、づんどこ真骨頂フレーズ爆発だ。恥ずかしくないのか。わきゃあない。決然と物凄く欲しいものを歌う。聴き所はサビでのピアノと歌のシンクロ、直後のギターのギャ、巻き上がる風速40mのギター・ソロ。ここでのフレーズは欲しい欲しいとしゃべってますほんとです。字余りに合わせて当然のように終わるエンディングもまあ見事だ。のけぞる中容赦はしないお次はロクシー史上最もエクサイティングな曲「アウト・オブ・ブルー」。頭杭打ちされそうなこの名イントロ、塩辛のようなオーボエ。歌とフェイズシフトされたカット・ギター。サビ直前の吼えるベース。悶えるのたくるソロ・ギター、そして最後。出て来ましたステージ前面に。美少年エディ君金髪ぐしゃぐしゃにしてます。聴くおっさんもここではエア・バイオリンだ。フレーズの一つ一つ覚えて完璧に。バックでべんべんこべんこ煽るリズムで我を忘れて頂点で失神。A面最後は興奮をさますようにマダム・クロードの歌。マダムの世界はインチキ・ニュー・オリンズ。マジにここではザ・バンドぽいです。こんなピアノも弾けるのかエディ君。いやここではさすがにフェリー氏かな。マッケイ氏オハコのサックスブロウ、ここで思いのたけご披露。ひっくり返してぐっと溜めるお時間を。苦く甘いは大人の世界。思い切りフェリーさんに耽美していただく。が絶頂部でどんかどんかおもちゃの兵隊が行進しますんで妙に安心。綿毛エンディングに続いて中世に本格的に突入。3分間しっかり3枚の絵を眺めて登場はカサノヴァ。前2曲の引きはこのために有り。前作アマゾナに続く4文字熟語シリーズ。これが発展すれば次はジョビジョバだったかもしれんのだが。ロクシーの異端審問会音楽、キャムプやアスコラや言われる所以ここに有り。ワウかけたクラビネットはチェンバロと瞬時にシンクロしモータウンの猛者がイタリアに出張したかのよう。こんなえらいこっちゃな音バックにしたからにはフェリーさん口端のヨダレものともせず飛んでくるツバをかわしながらこちらも聴かねばならぬ。もちろん全面的に顔面で受け止めても可。後の事は責任持てず。ソロがどうのこうのなんてものは最早無し。全員で何をしとるのだこの連中は。とんでもないです。音楽自体発禁のやばさだ。とここまでやりつくして次は、いやーほんとに私らもやってて素敵でしたと述懐すると。まだボッカチオ世界で寛ぐ。で最後はああ、テキサスって最高、ぼくの国とかいきなし恋の心変わりされてしまいました。
この盤に限って申せばアナログよりCDの音がグレードアップです。きりりと締まって音の細部がより想像力をかきたてご飯。存分にお楽しみください。(山)
/お勧め!/150点 日本盤

ROXY MUSIC/サイレン
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*うおう、何てこったい。ろっくすの感謝が今のなんちゅうか、形になってなからやってなかったよ。

サイレン
ロクシー・ミュージック1975年作。

大好きなアルバムはサイト設立当時にやらかして貰ってるので、やけにちんまりとなページになっている場合があります。
スキャナーもまだ装備してなかったし。いかーん。もう一度吟味吟味吟味して叫ばねば。

はい、わたくし、この盤でロキシーに入城しました。
リアルタイムで。当時中学生。全米TOP40に夢中。飛び込んで来たのが「恋はドラッグ」最高位30位。????ナンじゃこりゃ。と最初は仰天。でも在位5週の間にはもう夢中になってしまった。うまい具合に普段洋楽など聞かん友人が、ジャケに惹かれて(ばく)、LP買ってしまい、その扱いに困りまくって即貸してくれたよ。お前、こんなん聞くのか?みたいな目付きで。
聴くんだよ。
そしたら当然もう夢中に。この美しさに目覚めてしもうたらもう、ギター・ヒーローとか、真っ当な、真っ当なってなんだ語弊がありんすが、なる道は閉ざされた。嬉しい。

ロキシー・ミュージックがロクシー・ミュージックだったころ。まだアヴァロなかったころの最後のスタジオ盤です。
地球上に混沌をもたらし、ぴっかりイーノちゃん脱退後に目指した、ずんどこ突進地固まって岩となる音楽の桃源郷。ごつごつの岩もひたすら磨けば、ほうら、こんなに美しく輝くのだ。
前々作スランデッド&前作カントリー・ライフはそのごつごつ岩二部作。見つけた音をひたすら解放、インドの白虎みたいだったよ。
そしてこの盤、チーターになりました。水前寺にあらず。速度100kで走るチータ。その世にも稀なるセンスだけを抽出してしまったのだ。
もう、あそこにもここにもロクシー美人な音がたっぷり、そして各所に瞬間超絶なぶっ飛びの時が貴方を待ってます。

恋はドラッグ
・・・「完璧なシングルを讃える会」認定第1号シングルでござる。だいたいがこんな英国なまり、”カンチュー・シー”でっせ、な歌が全米でチャートインする奇跡よ。それに米国人が一番嫌いそうなイギリス風スカシた風情なのに。それだけえらいこっちゃな曲だってことか。
今回気付きました。アナログとうちにある93年のCDと聞き比べたら、何と曲の速度が違う。LPの方が速い。????。うちの電気が強力で回転速度が速いのかー。思えばCDってどこの家庭でかけても同じなんだよな。アナログだとそれぞれ固有の音で聴くことが出来るって利点があるのかもしれません。
何か、それってイカしてないすか?

エンド・オブ・ザ・ライン
・・・ああ、フェリーさん。ロキシーが故郷よ。安心してどうしてこんな曲が書けるのかってな、ぶっ壊れた曲が出来ます。ぶっ壊れてるけど両手を腰に当てて立たせてくれるのはバンドの面々なのだ。

センチメンタル・フール
・・・前曲との曲間時間大。そして現れる恐るべきマンザネラ氏の時と空間を超えた貴方しか出来ません時空超越ギターが。その時あなたの目はあなたの体を離れアンバランス・ゾーンに入るのです。そしてこれが8ビートだ。づんどこロクシーのキモはポール・トンプソン氏の揺るがぬ8。貴方と共に歩みますのグスタフスン氏の腰ベース。だ。センチメンタルなアホとは・・・もちろんフェリーさん。

ワールウインド
・・・ブレーク後、いきなし高度8000000000mに吹き上げられる。75年度超絶イントロ大賞受賞曲。これがロクシーです。
づんづかどんど、づかづかどんど。


メイデー
サイズをカットダウンせよ アゲイン
そして何
もちょっと付け足すとしたら 友よ
俺はチェンジ
今またスタートするぞ
変装
描写するにはヘンテコすぎるわ
何でって
俺はいつもあんたの名前を呼ぶ
アディユ 君と共に
私は何にでもなる 好きなように
疾風
野火と豪雨
車輪は廻る
ハリケーンで私は翻弄
疾風
ほっぺたへっこまして吹く
私遠く
とてつもなく遠く
ここよりシャングリラへ
この道でよろしいかな?
そこには彼女も飛ばされて
私をトルネードから救ってくれる
渦巻
深く深く沈んでいく
疾風
野生猫は飼いならせるか?
大地震
俺の脚はぶーるぶる
それはクロスワード、君のそばに接近
私が恐れる致命的兆候
この場合はおしまい
完璧に、愛しの一夜
気を付けて
疾風


もう歌詞のまんま。最後の渦巻きギターごりがりがおりがりごりてば。

B面。

シー・セルズ
・・・フェリー氏とエディ・ジョブソンちゃんの共作。バンド全員三位一体の大ロクシーPOPだ。これがロクシーです。


さあ、君は最初から話してます
それは最新式 自由
ちょっと待って、マスコミさん 一面は開けといて
そのまんま書くんだよ
あんた俺をわかってるか?
ワルツのリズムであんたが歩いているのを見てご覧
正しく出来たジグソー・パズル
それともまともにごまかそうってのか
手っ取り早く自分に都合よく
ヌーボーの方がまだまし
現代の理想
ナチュラルな類のポエットはゆっくりとしてるもんだ
しかし彼女は販売す 私の追いつかない速度で

彼女は売れてます 国で モダーンで
古のウエスタンソングで
東洋の混乱に溢れた
あんたはまったく正しい、私はまったく間違っている
はい、あんたは私をぶっ飛ばしなさい
全自動エロティックで どうぞ
お気のすむまま
君の下着は贈答用の包装
私に着させてーー

9時から5時まで
毎日の決まりきった仕事
嘘に塗り固めた
心を決めたよ
わたしを消費する同じマシン
あなたを消費する
おーホワイ
彼女は売れてる
俺は要るんだ
おー、何故?愛何故
彼女は売れてる
俺は要る


クッド・イット・ハップン・トゥ・ミー?
・・・フェリーさん、もう鼻が詰まってぐちゅぐちゅ。左右に例のをどりも絶好調なり。

ボス・エンズ・バーニング
・・・追って「完璧なシングル」で徹底的に・・・・・。前曲との曲間に最大のハッピーが存在してまする。

ナイチンゲール
・・・燃え尽きたあとの頭なでなで・・を寄ってたかってこの連中にされます。連中の流儀で。

ジャスト・アナザー・ハイ
・・・そして高らかに。別な高みを目指す。はずでありました。
しかし思わぬ税金攻撃には鉄壁の8ビートもふいを突かれ、不本意にも撤退を余儀なくされ。
まさに、アヴァロンな場所とは別な場所に・・・このサイレン岩からつながる高みがあったはずだ。
俺は要る。
それがクレージー・ハイでも。


はい。例によって後半、ひたひたと時間切れ。すまんこってす。
要は遭遇した場合、がっちり咥えて話すことなど思いもしないか、扱いにはたはた困り果てて、さっさと放出されてしまっているか
どちらかですんで、そこんとこどーかよろしく。(山)
/お勧め!/200点


*数ある傑作アルバムの中から、堂々のピックアップ。
エディ・ジョブソンのプレイを堪能しよう。(み
/お勧め!/99点 試聴はここで

ロクシー・ミュージック/ビバ!
cover・・・1&only。 曲目等詳細
欧州のデカダンス、お洒落でダンディなバンドを目指すはずがやればやるほど無骨でづんどこ突貫ロックになっていったバンド、
それが

ロキシー・ミュージック。

根が真面目、必死だったからだー。
その証、づんどこロキシーの極め付が聴けますのが、

ビバ!!

1976年8月発のライブ・アルバムです。
いたづら小坊主イーノちゃん脱退後の73年11月グラスゴウ・アポロ、
74年11月ニューキャッスル・シティホール、
75年10月ウェンブレイ・エンパイアプールでの3公演からの音を収録。
どれがどれだかわからんようになってます。
が、その3年に目指していたものはたった一つ。違和感などまるでありません。
血湧き肉踊る鳥肌音楽なり。
これほど個性が有るバンドもそうはなしで好きな御仁はもー死ぬほど好き、嫌いな人は、聴いたら血を吐くほど嫌いだろうな。
吐け!ビバ!
こちとらもーのたうつほど好きなんでこのアルバムは家宝です。寝て待ってられないほど家宝。
選曲と順番がたまりません。
こないな阿呆なバンドにぞっこんになってくれたファンへの渾身のお礼を込めた贈り物。
ヒットした”ラブ・イズ・ドラッグ”は入っておらず、そのかわし冒頭は、あの

アウト・オブ・ザ・ブルー!

第2期ロキシーの果ての。
さーこれぞロックへ御招待。どーぞ御入来。
ドラムスは、こんな突貫にしてしまった張本人、ポール・トンプソンちゃんです。
8ビートの申し子。後にクリックに合わせて叩けないってんでクビになった。
クリックなんぞ機械に合わせて叩いてられるかってもんだ。

ギターは、ただのカッティングでも時空を歪ませてしまう異邦人、フィル・マンザネラ氏。
のたうつ蛇の如き乱入ソロ喰え。

で、こんなづんどこにしてしまった張本人、吹き物担当のアンドリュー・マッケイさん。
豆腐屋ロックとゆうものをこの世にもたらしたのだぞ。

で、ベースは、ここでは声を出すこと一切禁止のベーシスト、ジョン・ウェットン師匠。
う、上手い。う、上手い上手い上手い上手い。
オリジナル・スタジオ・ヴァージョンと比べて聴くと楽しさ倍増。
2期ロキシーのウルトラぴったしベーシストはジョン・グスタフスン君だと思ってはいますけど、
それを踏まえて踏み潰すつもりのこのオーヴァーダブ・ベースのフレーズの数々、のけぞりんぐ。

しんがりにひかえしは、クリスタルぴっかぴかヴァイオリン・ソロを華麗宝塚に操りなさる美少年、
エディ・ジョブソン君。
女子全員失神。

思えばこの時のロキシー、あのフェリーさんがオーディション落ちたキング・クリムゾンの1/2がメンバーにおったことになってまして、
逆USA真紅、さぞかし燃えたでしょう、燃えてます
ブライアン・フェリー親分。

コーラスの逆切れ、ザ・サイレンズと共に。

と、この究極の一曲目でやられない人は・・・・いるかもな。
心よりお悔やみやみ申し上げます。

2曲目は、知る人ぞ知る汁人ぞ汁、パジャマラマ。
ここで泣く変な連中多数。
それに続くが、ボーガス・マンですから。人格崩壊してしまいます。
そ、それに続くが”チャンス・ミーティング”で、そのピヨピヨピヨピョのラスト、
エドガー・ウィンター・グループのフランケンシュタイン同様、失敗したら島流しのタイミングで

ボズ・エンズ・バーニン

がやって来ます。
どちら様もどちら様も、両側炎に包まれてますから、もう退場出来ません。

諦めて下さい。

退場出来ないのをいいことに、裏を返すと中毒必須の濃いブツで責めなさる。
イフ・ゼアー・イズ・サムシング・・・・
まるでザ・バンドみたいでロビー・ロバートソンカトちゃんがパリ留学したみたいなマンザさんのギタアが聴けるよ。
えんえんと。
&えんえんと続く悪夢歌、イン・エヴリ・ドリーム・ホーム・ア・ハートエイク。
初期青春地獄変。けっして解決などさせてくれません。永遠の至高のリピート。

そして
メビウスは再び一巡し、これで躍らせるのがこの企ての目的だ、

ドゥ・ザ・ストランド。

ストランドせいっ!

何がいったいストランドなのですか?

もう貴方は充分におわかり。このようなトンでもないロックのことでがすタフスン。

未来へ突っ走るマンザちゃんのギター、マッケイ氏のプ、
親分、
親分フェリーちゃんのくねくね踊りに決めポーズに観衆が聞こえない大喝采で終了。

これで為すことはすべて為しました。(山)
/お勧め!/250点 試聴はここで

ロクシー・ミュージック/マニフェスト
cover・・・1&only。
*1曲目のベースかっこいいぞう。元バイブレイターズもなかなかやるねえ。(マ)/お勧め!/100点

ロクシー・ミュージック/フレッシュ・アンド・ブラッド
・・・1&only。
*再発信後の一段目。本当におしゃれになりました。しかし暗闇が見える気もする深ーい世界。(マ)/お勧め!/96点

ロキシー・ミュージック/アヴァロン
・・・1&only。
*前作の路線が二作目にして見事に完成。アルバムとして見事な名盤となりました。(マ)/お勧め!/96点

RUTLES/ラットルズ
・・・愛ビートルズ。 曲目等詳細
*ビートルズを愛しすぎちゃってついに同化、オリジナルな存在になっちゃったのがこのラットルズです。メンバーはロン・ナスティ(ニール・イネス、ジョン役)、ダーク・マックイックリー(エリック・アイドル、ポールの顔)、スティッグ・オハラ(リッキー・ファター、ジョージ役)、バリー・ウォム(ジョン・ハルシー、リンゴ役)。イネスさんとアイドルさんが製作したラトランド・ウイークエンドって英国番組をサタデイ・ナイト・ライブのスタッフ協力の元、映画に発展させた「オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ」のサントラです。イネスさんは本家マンジカル・ミステリー・ツアーのストリップ場面でヘンテコ・ラウンジ・バンドで出演のボンゾ・ドッグ・バンド出身の人、アイドルさんは英国コメディアン、モンティパイソンの人、リッキーさんは70’sビーチボーイズの「カール&パッションズ」に参加してた、ジョンさんはニールさんのバンド仲間、アイドルさんが顔やってた間、楽器弾いてたのがオリー・ハルソールさん、ケビン・エアーズ、パトゥなどで活躍の知る人ぞ知る名ギタリストでござる。さてラットルス、音楽の親方はジョンちゃんもポールさんの声も出せちゃうイネスさん担当です。この人英国のキダ・タローと呼ばれるそれはもう才人、聴いていただければおわかりのようにもうビートルズをまるごと食べちゃって転じてイネス・ワールド満開花盛りの凄いことやっちゃいました。
野暮を承知で元歌を想像してみますと...
順番にキャバーン・クラブでのシルバービートルズ曲、ツイト・アンド・シャウト高速版、初期ごたまぜ、バックはオール・マイ・ラビング歌はありそで、ロルオーバベートオベン、バックはチケット・トゥ・ライド歌はありそで、イフ・アイ・フェル、アンド・アイ・ラブ・ハー、ドント・パス・ミ・バイ、ヘルプ、アイム・ルッキン・スルー・ユ、ペニ・レイン、ルーシー・イン・ザ・スカイ、ジョージのインド物合体、愛こそはすべて、アイアムザウォラス、マーサマイディア、イエローサブマリン中にあったに違いない、ゲットバック、ディア・プルーデンス。
と考えてみたもののこれが出そうでなかなか出て来ない。思い出すとラトルズの曲になってしまいます。おそろしや。ネタ思いついたからの一夜漬けで有り得なく20年漬けで細胞に染み付いて発酵して出てきたものばかりや。チーズ・アンド・オニオンなどジョンちゃん本人がやってると思われてたこともあったらしい。なわけで最初は笑って聴いてるのですがいつも後半ダブルバック・アレイあたりからマジに感動し始めちゃって現在もしかして本家より愛聴してるかもしれないのです。そりゃそうだービートルズ+愛情テンコ盛りだから、パワー倍増だわ。これを聴いた人はビートルズをもっともっと好きになってラットルズももっともっと好きになる。こうゆうのをほんとのトリビュートとゆうのではないでしょうか。なんだかんだ言ってもビートルズにおよばないぜなんちゅう聴き方の哀しい狭い心の人にはわかりっこないこの素晴らしさ。イネスさん、才能の割には認められてるとは言えないけどこれだけの作品を残せたら音楽家として最高の幸せと言えるんじゃないかなあ。
ああ、アンソロジイでのビートルズ新曲、この人プロデュースでやれば良かったのに。
ああ、ポールさん早くこの人と組めば良いのに。
待ってます。 (マ)
/お勧め!/120点

*と・に・か・く・だまされたと思って聴いてみて!感動!爆笑!そして感涙・・・はないけど楽しいことは保証します!
(み/お勧め!/96点 試聴はここで。

RUTLES/Archaeology
cover・・・愛ビートルズ。 曲目等詳細
*ビートルズのアンソロジー・プロジェクトを横目で睨みながらそんなことやるならこっちもやっちゃうよやっちゃうよティンと暗闇から蘇って来たのがこのラットルズ。実に18年ぶりの登場です。ビートルズに対する愛情と相克悲喜こもごもを音楽でやりたおすってのがそもそもの目的ですからこうしてわざわざ出て来たからには今回も半端なネタではありません。突っ込みどころてんこ盛り、スミからスミまでギャグってひっくり返って大真面目になってるとこがミソかも。それは前回もそうだったけど。まずは凝りに凝っても不思議では無い表ジャケでこの素っ気無さ。そして裏ジャケでは顔は写さずに手に持ってるのはカツラ。同梱豪華ブックレットでは油断してるメンバー3人の姿。くたびれはててご丁寧に杖までついてるよ。実は僕たちラットルズだったんですって。えー知らなかった(^0^)。18年の時は容赦無くメンバーの一人英国暗闇名ギタリスト、オリー・ハルソール氏はジョンちゃんの元へ遊びに行っちゃって、ダーク役、ポール・マッカートニーの顔担当のエリック・アイドルちゃんは今回はインドに焼肉を食べに行っちゃって不在です。中心で仕切ってるのは今回も当然ロン・ナスティ役ニール・イネスさん。地声がジョンれのーんな方。全編、私のフリー・アズ・ア・バード、解散後26年経ってもう一回はかくあるべきな音楽なのだ。本家のはまるでELOにビートルズの4人が参加しましたってサウンドですから。ジェフ・リンさん、ありゃ凄いことしたわ。トッドさんがやってもあそこまで自分フィールドに引き寄せたりしまいに。それがジョージポールリンゴの望みだったとしたら逆に時の経過、勢いの違いを赤裸々に示しちゃって残酷で言葉も無し。言葉も無いからラットルズは音楽で答えました。そしたらビートルズを飛んで素のラットルズになったつう。ジョンちゃんポールさんの声を1stでは使い分けてたイネス氏も地声でジョンちゃん一本。スライドしてジョージさんにも。これまたアンソロジーの隠れ主人公ジョン・レノンへのオマージュに同時になってるつう。1stで一番の楽しみはネタ探しで、探してるうちに何が何だかわからなくなってラットルズ大好きってなっちゃうとこが楽しくってしょうがなかった。今回はもうネタなんかどうでもよくなったりして。未発表だし(^0^)。だからもうラットルズです。本家忘れてこちらばっか聴いたりすることだって大いにあり。素敵過ぎる曲ばっかだから。ビートルズのファンにとってそりゃもちろん一層巧妙になったネタ探しの楽しみもあり。日本盤が今廃盤で中古がえらい高い値段なのが何とも情けなく。こうゆうのはブックレット翻訳だけでもミニ本にして出してくれないのかな。レココレとかストレンジデイズとか付録でやってくれたら拍手喝さいしちゃうんだけど。この渾身の作にビートルズを愛することではどの国にも負けない日本が答えてもおかしくないです。世界一のトリビュート・アルバム。まだ遭遇されて無い方は後は是非実際に手にとって耳にねじりこんで色んな思いを抱いて下さい。この2ndがあってラットルズ世界はぶおーっと膨らんで果て無しになったのだ。(山)/お勧め!/120点

RINGO STARR/リンゴ
cover・・・
リンゴ。 曲目等詳細
*ソロになってスタンダードも歌ったし大好きカントリーやるためにナッシュビルにも行ったし、好きなことやってさあそろそろやっちゃるべなと敏腕プロデューサー、リチャード・ペリーを得て大量予算獲得、超豪華絢爛ゲスト陣を得てゲスト負けしないとんでもない名作を作ってしまっただリンゴさん。やるときゃあやるぞ。何しろビートルズ、ストーンズ、ザ・バンドと集めちゃったのだから口アングリ。人の曲をその人の持ち味を生かしてしかもしっかりリンゴさんとゆう最大の特技+不滅の人柄があってこその所業です。わたしゃとにかくこの盤、大好き。ビートルズのソロ・アルバムの中でも一番好き。まず並み居る名曲で楽しんで次にゲストたちの華麗なラブリイな演奏で楽しんでといつまでも尽きること無いす。1曲目は”わたしゃ偉い人”。うーんジョンさんらしー。しかもリンゴにぴったり。しかもジョン、ジョージ、リンゴ。サージェントのビリー・シアーズも登場でとぼけてるし思わずワクワクの導入部だ。2曲目は何と意表を突くランディ・ニューマンさんの曲。よくぞこの曲を。バックで鳴ってるこの特徴のあるギターは、マーク・ボランだ。ボランさんとニュウマンさんの取り合わせ!。3.は想い出のフォトグラフ。まさに想い出になってます、私の心に。73年のグッバイ・イエロー・ブリックロード、アンジー、マインド・ゲームス、ミッシェル・ポルナレフと並んでどっかヨーロッパな雰囲気のジョージさんの曲。もう言い切れないほど素敵す。洋楽最初に聴いたころのだからかけがいの無い宝だなあ。4.はオリジナルには入ってないシングル曲ですが、なぜここに入れたのかなあ。やっぱ最後にして欲しかったよボートラは。5.はカントリー風味。今度はナッシュビルじゃなくてこのケイジャン風味はそう、ザ・バンドの連中です。マニュエルさんいないけどリボンさんマンドリン、ダンコさんフィドル、ガースさんアコちゅう必殺特別編成。かーまいった。美味。6・ユア・シックスティーン。リンゴさん最大のヒットナンバー。ピアノはニッキーさんかな。エレガントー。ニルソンさんバックでポールちゃんカズー・ソロ。好感キャラにぴったり。だからこれぞリンゴだってば(^0^)。選曲したのは誰だ。ペリーさんマジックかな。表彰状です。7.オー・マイ・マイもシングル曲。十八番のゲットバック・ドラムビート。これ難しいんだよな。軽々です。8.ではタップまで披露。9.のシックス・オクロック。ポールさんともなんだかんだ言ってしっかりお友達関係を保ってるリンゴたん、絶好調ウイングスサウンドで歌う歌う。初めて聴いたってサビを思わず歌っちゃうポール・マジック、さすがです。(T_T) 泣き。ほにょほにょシンセも。10のピアノはエルトン節なんだけど参加してないよなあ確か。11.ユー・アンド・ミーべいぶではしっかり参加皆さんを紹介。こんなしっかりした終わり方をするアルバムが他にありまっか\(^o^)/。と思ったらCDではそれまでに出したシングルがボートラで付いてます。そりゃ嬉しいけどやっぱ11.で止めて一休みして聴きたいな。
あー生きてるって悪くないなあって心底思えるアルバム。音楽聴いてて良かったよ-。(マ)
/お勧め!/120点 日本盤

リンゴ・スター/グッドナイト・ウィーン
cover・・・人柄 曲目等詳細
*大成功”リンゴ”より1年ぶり登場のおやすみウイーン。ジャケは映画”地球の静止した日”より。大騒がせの宇宙人はわしですと登場は何とも言えん表情のリンゴちゃん。総督リチャード・ペリーさんの製作第2弾で引き続いての大スター総出演、これはリンゴと2枚組ですから一緒に聴いてください。と言いたいくらいこちらも楽しー。今回のビートルズ、リトルヘルプ筆頭はジョンちゃん、1曲目の表題曲はもうリンゴのためにあるかのようなドンピシャ曲だわ。そして嬉しい2曲目、ニュー・オリンズの大番頭アラン・トゥーサンさんのオカペラやってくれてる。父さんの曲は呑気が味じゃけんのう、リンゴちゃんにはぴったりなのだ。色んな人のこの曲のカバーの中でもピカイチの美味しさだぞ。3.のウー・イーの聴き物は間奏で弾いてえジョンちゃんとお願いして登場するドクター・ジョン先生。ころんころんとオンリーワンなマルディグラ・ピアノがもう聴き惚れるしかありません。4.のだんなとかみさんはお得意のしっとりもの。5.スヌーカルーでは昭和のきんどうさん、エルトン・ジョン登場。まったくエルトンな曲で(^0^)、炸裂のピアノ。さすがにヴォーカルではでしゃばりません。でもやっぱリンゴさんはリンゴ曲にしてしまう包んじゃうぞ。6.のオール・バイ・マイセルフ、間奏にバカラック・ティファナブラス調ラッパが粋です。7.コール・ミーは何かビートルズ節だなあ。まっすぐなメロディなんだけど。ははは。8.ノーノー・ソング、これはノベルティカントリー、お説教ソングかな。ハナをすする音も楽しくてこんなお説教ならいつでもOKよ。これ大好きなんです。9.オンリー・ユーは本アルバムの目玉です。シングル・カットで大ヒット。リンゴのことを知り尽くしたレノン・ジョンちゃんがプラターズのこの曲のカバーを勧めたんだって。ええ話や。リズムギターで味のあるカッティングしてます。名人だから。10.イージー・フォー・ミー。これもまたいいっ!。得意のスタンダード調ニルソン曲。ヴァン・ダイク・パークスの顔が浮かんできますが参加してなかったよなあ、確か。11.おやすみウイーン・リプライズ。何で再び[(^o^)]。サージェントかー。だって〆てますんよLPではここで。CDではまだ終わらんよーてか。12.バックオフ・ブーガルー。72年のヒットがここで復活。思わぬことで儲けたーって気になるこのサービス満点さんが。13.ブラインドマン。何とも不思議な空気の曲。ジョージ君のインドを無理やりまねましたか。14.シックス・オクロック。前作のポールちゃんの名曲がスウパー・ヴァージョンで登場。最後に御大登場。嬉しいからみです。ア・ドン・ティーチュラカ、シュー。なのだ。やっぱ。名盤。この楽しさは。おうちでたっぷり楽しんでね。(マ)
/お勧め!/100点

リンゴ・スター/オール・スター・バンド
・・・
人柄
*ドクター.ジョン、リック・ダンコ、ジョー・ウォルシュ、リボン・ヘルム他による素敵なライブ。文句無し楽しめます。(マ)
/お勧め!/95点

リンゴ・スター/ライヴ・フロム・モントルー
・・・
人柄
*トッド・ラングレン、ティモシー・シュミット、デイブ・エドマンズらで曲もオール・スター。一家に一枚。(マ)
/お勧め!/95点

Ramones/ロケット・トゥ・ロシア  <ご投稿エントリー>
・・・
1&only。
*おなつかしやラモーンズ。まさに一代のみの宝物。チャーミング。(マ)/お勧め!/95点

ラモーンズ/ラモーンズの激情  <ご投稿エントリー>

ラモーンズ/リーヴ・ホーム  <ご投稿エントリー>

ラモーンズ/エンド・オブ・ザ・センチュリー  <ご投稿エントリー>

R.E.M/
グリーン
・・・1&only。
*最後の1&onlyバンド。このアルバムが一番まとまってます。(マ)/お勧め!/120点
作品の完成度は一番高いでしょう。勢いがあって良いですね。ドキュメント以降はどの作品も良く、ヒット曲もけっこうありました 。(み)/お勧め!/97点

R.E.M/Out of Time
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*最後のロック・バンドR.E.M、「グリーン」に続くワーナー移籍後第2弾、通算7作目のアルバムです。グリーンがアウト・オブ・タイムな人間にとっては最後のアナログ名作だとすればこれは確実にCD時代に突入、ジャケからして完全CDモードだ。しかして録音はベアズビル・スタジオ、曲数は11。中身はいささかも揺るがぬR.E.M、一番内なる光りが外に零れ落ちて幸せな時代だったかもしれません。青春です。青春だー。10代の頃って傍から見れば大したこと無くてもとにかく悩む。体自体悶々としてる上に自信の無さ、人間関係、疎外感、恋愛のこともあろう。そんな時、一人自分家の寝床で体育館座りして聴くに相応しき音楽筆頭がこのR.E.M。実際米青春ドラマ「ビバリーヒルズ青春白書」でも必ず悶々場面には使われておったわ。70’sにはジャクソン・ブラウンつう巨匠がいましたけど大人になってしまったから80’s以降は一手に引き受けてます。イギリスにはジョイ・ディビジョンつうこれまた巨匠がおりますが、彼らの音楽は同じ体育館座りでも体育館履きを忘れて授業中端っこで裸足で泣きながら座ってるがごとき空恐ろしい現実感有り。同じ悩みでもどっかに光りを見たい、この後はパーっとバカヤローしてラーメン腹一杯喰いたいって時にはこれしかないぞ。そんな感じが一番あるのがR.E.Mの中でもこの盤が一番かと。だって「ルージング・マイ・レリジョン」が入ってます。同時に強烈に想起するのがあの見事なビデオ・クリップ。映画「カラバッジオ」。そりゃ物理、数学のテストでは赤点すれすれだったけど悩む時くらい少しは知的にさせてくれよ。嬉しいです。最後の演歌マンドリン・フレーズまで充分に正当な悩み抱えて座れる。そしてその後、体悶々を引きずりながらパーっとバカヤロ同時に出来るのが「シャイニー・ハッピー・ピープル」。バカヤロ応援担当はB52’Sのケイト嬢。これもビデオ最高でした。一緒に踊る。とにかく腹が立った時は「レディオ・ソング」。”世界はぶっ壊れてるぜ”。恋人と(いる憎たらしいやつは)肩を抱き合って一緒に横に揺れるには「ニア・ワイルド・ヘブン」。いなかったらパパパパと想像する。遅刻しそうで全速力で疾走最中にも関わらず胸キュンするには「テキサカーナ」。ありとあらゆる青春シチュエーションに対応。これは言葉わからなくても存分に伝わる、そが音楽。世界中で支持されるのは当然であります。年齢は・・・この歳になって聴いても恥ずかしいくらい来ちゃう。聴いてるとドギマギして何にも出来なくなっちゃうくらい。困ります。強烈で。(マ)/お勧め!/120点

R.E.M/ドキュメント
・・・1&only。
*87年作品です。私にとってNW以降現れた最後の己バンド、そして演奏者の顔が見えるバンドなのです。この作品はIRSレーベル最後の作品にして、ついに何かを掴んだ最初のブレーク・アルバム。私が一番好きなのは次の「グリーン」なんですが、それについでフリートウッドマックなら「ファンタスティック・マック」に該当する作品です。全曲自信に溢れ力みなぎっております。強力なのが「It's the End of the World as We Know It (And I Feel Fine)」から「The One I Love」への流れ。前者の強引とも思える素敵な疾走感。後者のグループサウンズを彷彿とさせる高揚感は、最高。ちまちましてません(笑)。さらに付け加えれば、私はビデオ・クリップを見てアルバムを超える感動を得たことが滅多に無いのですが、このバンドのビデオは素晴らしいものであります。きっと己のイメージを完全に把握しておるのでありましょう。最新作にいたるまでこのテンションを持続してるのも偉いぞ。/お勧め!/97点

Radiohead : O・K・コンピューター  <ご投稿エントリー>
 ・・・何物
*ビデオ・クリップは秀逸でした。重さはこれが限界かも。(マ)89
*このバンドは良い曲あるんですよね。MTVで色々ビデオ・クリップ見ました。でもイメージが固定されるとその次が難しいかな?。
(み
/お勧め!/90点

Residents : コマーシャル・アルバム
cover・・・
フリーク・ショウ
*そしてディーヴォと並ぶ現代北米暴れん坊将軍の左大臣と言わばこのレンジデンツちゃん。齢25年を記念した「ザ・コマーシャル・アルバム」です。もう最初から誰なんだこいつら。メンバーの誰一人として素性わからず。おまけに音楽も何なんだ。この前のアルバムのエスキモーなんかようピューとかトコトコトコとかでっせ。で、売れるのか生活できるのかとの心配をよそに次々とアルバムが登場してきます。そのあまりの訳わからなさに評判になったりしてよう。そのエスキモーで登場した目玉親父キャラで皆少し安心。そうか。目玉親父かーって。それでこの盤に遭遇いたします。全40曲。各曲押しなべて1分1秒から4秒の間。印税がっぽがっぽ。何よりよくわかるのが1分ってのが同じ長さでは無いこと。長かったり短かったりするのだ。びっくりです。薄々は感じてましたけどほんとにそうだったのだな。アナログですと溝がとても綺麗です。みんな俳句のように5、7、5で終わり、1曲終わるたんびに「あ、終わった、あ、終わった」って楽しめます。何回も聴きます。好きな曲がぼこぼこ出て来ます。困ったことに中間のは曲名が把握出来なくなってますので人に説明できません。「あのプンコプンコってやつ」とか「あの水戸黄門なやつ」とか。ま、こっそり聴けばいいか。とにかくまー、愛嬌があってすっ呆けててかわいいと。恐ろしくレジデンツの音ですし。ジャクソン・ブラウン氏のアルバムがジャクソン・ブラウン氏の音で溢れているように。そこではまればもうフェイバリットっ。音楽に説明が付かなければどうもイライラして聴けませんって方には全く不向き。要は面白いですかいつまんないですかいのガチンコ勝負でござる。まさかこれを聴けば知的インテリさんて悦に入ってる人はおるまいな。そんな方にはこの文を贈ります。「「思ひ出が、僕等を一種の動物である事から救ふのだ。記憶するだけではいけないのだろう。多くの歴史家が、一種の動物に止まるのは、頭を記憶で一杯にしているので、心を虚しくして思ひ出す事が出来ないからではあるまいか。」by小林秀雄氏〜無常と無常といふ事より。いみじくもあっしがバカ田大学を無謀受験した時に国語試験で出ました方。家に帰りまして親父に見せたら「これは日本語では無い!」と叩きつけました。無事落ちましたのでラッキー。あまりに訳わかんなかったのでギャグとしか思えず、ギャグだわこれは。レジデンツご一行は「無常な人々」のような気がするのは気のせいでしょうか。「常」じゃ「無い」もんなこりゃ。ほほほほほ。「常」じゃ無くてもすげえよくわかるコマーシャル・アルバム。言えなくても。これが音楽の力だ。まいったか。こうゆう語がわかるんだぞいって一般ピーポーを無知ムモウ輩にしてご満足の知的六本木ヒルズ・インテリさんの陰謀を粉々にし、我ら目玉軍団支持者達はバカボンのパパを断固支持するのだ。これでいいのだ。お出かけれすか。

えー、この盤のDVD版が出ています。しかしながら何で何だのリージョン北米限定。こちらでシングルカット(?????)のピクニック・ボーイ他3曲が視聴可能。そう言えば入手先参考場所のアマゾーンでも試聴が出来ましてこれが1曲30秒ですから全部半分は聴けるぞ。がはは。(山
120点



ロバート・ワイアット/オールド・ロットンハット  <ご投稿エントリー>

ロバート・ワイアット/ルースはリチャードより不思議
cover・・・1&only。 曲目等詳細
日本イギリスはカンタベリー大学構内にて

「え、ボクがロバート先輩のアルバムを紹介するのかい?
困ったなぁ。先輩、愉快で優しい人です。ちょっと変わってるけど。
えーとそれはみんなから見て変わってるんで、当人はいささかもそうは思ってなくて、
あのプログレ部に居るんですけど滅多に顔見せなくて学食でビールばっか飲んでて・・
あのそのこのアルバムは・・・」

「ばっかだなー、若大将てばいつもこーだから困るぜ。
俺ならもっとうまく言えるけど、そんなこたぁどーでも、いいから踊りに行こうよ、すみちゃん。」

「あら、駄目なのは貴方じゃない、青大将。ちゃんと最後まで紹介しなきゃ付き合ってあげないわよ。」

「そりゃないよー、すみちゃーーん。」

「あのそのだから・・・。」

とやたら困ってばかりいる稀有なヒーロー、若大将さんが一層困っているアルバムが

ルースはリチャードより不思議
〜Ruth Is Stranger Than Richard

ロバート・ワイアット氏、1975年5月発のソロ3作目のアルバムです。
お髭のおじさん、ロバートさん。元ソフト・マシーンの方で、英国カンタベリー地方に棲息してると言われてますおっさん。
とても愉快な方らしく、酔っ払ってウケを狙ったか5階からおっコチって下半身不随になってしまったって、
どう慰めていいのかわからんすが、当人至って元気、
唯我独尊てめえの音楽をば、まだ銭の亡者じゃ無かったヴァージン・レコードから楽しい友人の力を借りてやり続けました。
このアルバムでは、特にお友達沢山駆け付け、えー
フレッド・フリスさん
ビル・マコーミックさん
フィル・マンザネラさん
ブライアン・イーノちゃん
ら。
ビルさん、マンザさん、イーノちゃんは、同年のマンザさんのアルバム”ダイアモンド・ヘッド”で一緒に遊んだ腐れ縁仲間だよ。
その時にワイアットさんも唄で参加してます。”フォンテラ”って曲で。スペイン語で。
その唄が変身して”チーム・スピリット”と名を変えて言われなきゃわからない驚きの静寂アレンジ。
かのフォンテラでヤられた方、お、ここでどーんと惹かれましたか?惹かれましょう。
でね、
LPでは、A面、B面の表記が無いんです。
それぞれ”ルース”と”リチャード”って書いてある。どっちから聴きゃあいいのだ。
CD化されて”リチャード”の方が最初となってるんだけどさ、レコードのレーベルをよく見ると、
”ルース”の方がAじゃん。どーなってるのだ?
”リチャード”から聴きだしますと、まだ、少しは、ああ、プログレ・・な気持ちになれるんだよ。
だけど”ルース”から聴き出すと、あらら、何?この、おポンチな曲はって
”スープ・ソング”から突入することになりまして、せっかちな方は中古レコ屋さんに売りに行く準備するかも・・・
あ、ちょと待って下さい。
あーあ、売っちゃった・・・
て、経緯のが、さらに半額処分の床のダンボール箱内に移動しまして、無事ウチに来ました。

ワイアットさんの中古LPって普通高いんだよ。

ラッキー!って喜んでいいのか。いいのか。
うちでは大切にしてますんで。
壮絶な楽器バトルも無し、くりくりの一目でわかる変拍子嵐も無し、涙を搾り取る哀愁無し、
唄はへにゃ、しかあし、
そこはかと漂う形容不能のワイアット先輩の魅力。
そして気が付けば、まるでギターらしき音が入ってないアルバムなのだ。

あらら。

あとは若大将、また頼みます。

「え?。またボク?うーんと、ジャケットのように洗濯物がよく乾く音楽です。
鼻唄しながら干して下さい。ぼかあ、君の事を離さないよ。」
/お勧め!/150点 試聴はここで

ロバート・ワイアット/ナッシング・キャン・ストップ・アス
cover・・・1&only。 曲目等詳細
ロバート・ワイアット。60年代後半英国プログレバンドのソフトマシーンのドラマー、自身のバンド、マッチング・モウルを経てソロになったお方です。73年に酒席でのご乱行でビルの5階から転落、奇跡的に命は助かったものの下半身不随となって車椅子生活、ドラムも叩けなくなってがらっとその音楽世界も変わりました。70年代後半は社会主義運動に没頭したため音楽はお久となってこのアルバムは7年振りに発表したニューウエイブ勃興期に台頭したインディーズレーベル、ラフトレードより発表されたシングル群を集めたものであります。ほとんどがカバーでチリやキューバの歌やラフリークでお馴染みシックの曲など。私がこの人を初めて知ったのはそのシックのカバー、アット・ラスト・アイ・アム・フリー。ラフトレードの日本編集コンピ、クリアカットで聴きました。若さと喧騒と挑戦が多数のその中で忽然と現れてなんちゅうか効きましたねえ。静かで力強くて。シックのカバーってゆう発想も凄かったけど。その頃の曲が一杯入ってるこの盤、やっぱり強力です。表面的にはもう地味。静か。ところがばってんあくと言いますか個性の塊、聴いた事があるようでどこでも無いものばかり。スクリッティ・ポリッティの1stと通じる曲なんかもあるな。社会主義の歌が多いみたいなんで歌詞がわかっちゃうとついていけるか心配なんですがまポンニチですから理解不能、音楽だけ聴いて楽しめるのは良いことか悪いことか[(^o^)]。おお明るいと思った5.のタイトルが”スターリンはスターリンじゃなかった”。戦争小唄らしい。次はあ、もみの木だ。これはクリスマスにぴったし。ただし題名は赤旗。替え歌が英国労働党歌となってるそうです(^_^;)。この辺を気にすると辛いとなりますがそれじゃ惜しいよの音楽世界。きにしないきにしない。この音楽を貧乏臭い辛気臭いと取るかシンプルで心直撃となるかはもしや非常に微妙な線かもしれん。私はいけます。好きです。欲が無いのが何よりも気持ち良い。本当は欲望の塊の人だったりして。ははは。
/お勧め!/150点 日本盤

ロバート・ワイアット/ロックボトム  <ご投稿エントリー>

ライ・クーダ−/Ry Cooder
cover・・・怒りの葡萄 曲目等詳細
永遠のギター板前、ライ・クーダーの1stです。サイケの嵐の目が過ぎ去ったころアメリカLAの当時はサントラ専門の弱小レーベル、ワーナー・ブラザース・レコードを本拠地としたバーバンク・サウンドとゆう音楽が乾いた井戸からいきなり水が出た状態で登場いたしました。そこに所属の製作頭レニー・ワロンカーとラス・タイトルマンと社員のヴァン・ダイク・パークスによって目指された夢はまずランディ・ニューマンの1st、リトル・フィートの1st、そしてこのライさんの1stによって出発、そこにはザ・バンドなどによって示されたアメリカ音楽の再発見、あるじゃないか我々にも素敵な音楽がが見事に凝縮されておった。金も地位も無い物が誰にもじゃまされないで出来る唯一の娯楽が音楽、ノスタルジックを含めて本当に心の渇きを潤わしてくれるものをきっと求めたんだな、これが。この3枚はそうした希望を乗せて共通するパーソネルで製作されております。それぞれリトルフィートはLA郊外の砂漠おのぼりさんの野望、ランディ・ニューマンは夢のハリウッドを夢見る隣のふとっちょさん、そしてこのライ・クーダーはハリウッドにたどりついた怒りの葡萄。特にランディ氏とライ氏のアルバムに共通するのはヴァン・ダイク氏の強烈個性のストリングス導入。それぞれ個性にあっていないと批判されてるのを見かけますが、私はこれはバーバンク一派の旗揚げ共同宣言みたいに思っておりまして、ライ氏のアルバムでは何か悲喜劇性が際立ってまさに映画の一場面のように眼前に現れて大好きなのであります。ライさんお音楽、時に真面目さ故か音楽の輪郭だけが出てしまうことが有ったりしちゃうからなあ。そんなコラボが全面に出てるのが前半戦でワン・ミート・ボールなんか哀れでおかしくて情けなくてもう最高です。後半B面ではライさん己がもくもくと出て最後は彼のアイドルの盲目のブルース・ギタリスト、ブラインド・ウイリー・ジョンソンの「暗いは夜」で〆てこれがライ・クーダーだ、テーマソングとなりました。全面参加のリズム・セクションが当時のリトル・フィートの連中、リッチー氏、エストラーダちゃんであったりして、わしの好きな連中勢揃い怪獣大進撃で嫌いになれって言ったってなりようがないアルバムでございますだよ。 (マスター)/お勧め!/100点

ライ・クーダ−/パラダイス・アンド・ランチ  <ご投稿エントリー>

ライ・クーダ−/チキン・スキン・ミュージック  <ご投稿エントリー>
・・・極楽師匠
*1976年作品。誰かさんにそそのかされて(笑)久しぶりに聴きました。いやー気持ち良いなあ。ぼけーっと聴いちゃって何も書くこと思いうかびません。ボタン・アコーディオンって良い楽器だなあ。スライド上手だなあ。素の音だもんな。これでうまく聴かせるのはむずかしいんよ。ミュートちゃんとしてるし。フォガットはしてません。いやーほんと気持ち良い。みなさんも気持ち良くなりませんか。変な勧誘みたい。あ、でこのジャケットなのかー。
(マスター)
/お勧め!/100点

ライ・クーダ−/Jazz
cover・・・極楽師匠  曲目等詳細
*黄昏のギター小僧Mr.ライ・クーダーのアルバムの中でもちょいと異色な一枚です。全編にわたりどこか懐かしくかと言って聴いたことがないジャズみたいな音楽が。よく歯医者のBGMになるような音楽はうんぬんと悪口を私は言いますがこれに限っては歯医者でギリギリガシガシやられる前に待合室で流れていたらもうわしどうなってもえーけんねとポワ〜ンとして幸せになってしまう類の桃源郷ミュージックです。発表当時は絶賛の声と共にお行儀良すぎとかコンセプト倒れとか批判もありましたが、あんたそんなこと関係ないよだって好きなんだもん。ライの諸作の中でも3本の指に数えられるほど聴いていて好きかもしれない。あんまり歌ってないし[(^o^)]。楽しそうだし。わしも楽しいし。ジャズが別の歴史を辿っていたらとゆう仮定の下作られた音楽とゆうことでそうだよなあジャズは頭固固人種によって額に天地茂皺作って聴く様な偉いものにされちゃったからなぁ。こうゆうハッピイでお気楽な音楽であったっていいんだよなぁ。天国ではこうゆう音楽が流れているぞきっと。
(マスター)
/お勧め!/100点

ライ・クーダ−/ ショータイム
cover・・・テックスメックス 曲目等詳細
*1976年作品。ようやく再発されたライ・クーダーのライブ盤です。バックにはアコーディオンにフラーコ・ヒメネス、バック・ボーカルにボビー・キング、テリー・エバンス。チキン・スキン・ミュージックの流れを受けてたっぷりとメキシコ風味です。小人数バックや弾き語りだととかく力みがちのボーカルもこれだけ強力なバックだとリラックスして気持ち良さそう。1曲目だけはライブじゃないんですがこれもまた楽しくわくわくしちゃいます。目玉はやっぱり「ダーク・エンド・オブ・ザ・ストリート」。ここでのスライドギター・ソロの凄いことと言ったら。エフェクター使わないで絞り出すようにすすり泣くように。それに負けずと劣らないのがフラーコさんのアコ。彼の軽やかな演奏でテックスメックスに目覚めた人数知らず(?)、アコ買っちゃった人もここにいるくらいだからそれはもー相当なもんです。

とどめは最後の「スマック・ダブ・イン・ザ・ミドル」で。ウルトラ・スーパー・ファンキーでっせ。(マ


V2

70’sは人力の時代。何しろドラム一つ取っても手で叩くしか無いってんだから25世紀の今じゃ考えられないことです。
しかるにライブアルバムの名盤が仰山出たんだよ。
機械をバックに歌だけとかじゃちょいと様にならないもんね。
そんな人力の時代に相応しき爪の垢の臭いまでパフュームしてきそうな盤がこの

ショータイム
ライ・クーダー氏。

ライさんといやあ、クーダー博士ってくらいすから時に研究発表会の臭いがしたりしてからに困っちゃうリンダの時も、この盤は違います。
なんつたってバックがドンタコスの面々。どんたこすったらどんたこす。
人肌の心の故郷の温もり酒場の音楽で、ジャケ右手の強力タトゥのおっさんもテキーラ飲みながら大満足さね。
ここでは博士もクーダーおっさんになっとるきに。
ライさんといやあブエナビスタ・ソシアル・クラブ。いきなしブレークしてびつくりした。
この盤は77年にソシアル・クラブしてたんすが、まるっきしブレークせず。それは何故かわからねえよ。
ドンタコスだったからか。
まずは一本、
この歌から始まるさ、これだけスタジオ録音の
スクール・イズ・アウト



もう教科書も授業もいらないよ
友だちと遅くまで遊べるさ
したいことが出来るんだ
だって厄介ごと全部終わったから
外野席からヤンキーズを応援すること出来るよ
先生たちのことなんか気にすることもない
ほんと嬉しい放課後は
そう唄っちゃおう そして叫んじゃおう!

放課後
みんな楽しい楽しいよ
放課後
みんな飛んでる、走ってる
放課後
カモン 皆さん 遅れるな
放課後

さあ彼女を連れてデートに行こう
ついに来たんだ 放課後が
ああ終わって嬉しいな
みんなおいでよ 僕と行こう
ダディと一緒に夜過ごそう

放課後
放課後
放課後
放課後
放課後
みんな楽しい楽しいよ
放課後
みんな飛んでる、走ってる
放課後
カモン 皆さん 遅れるな
放課後



さあ、肩がほぐれたかなー。会場へ行って見ましょう。



みんな、準備はいいかい? みんな、準備はいいかい?
ショータイムだよ 君の街のショータイム
みんな、準備はいいかい? みんな、準備はいいかい?
ショータイムだよ 君の街のショータイム


わー。ここからの43分、あなたの耳はあなたの体から離れドンタコス・ゾーンに突入します。
ばりぼり。
はいさ、77年。手に入れてむさぼり聴いて猿盤となりました。猿のように無我夢中。
全部コピーしようとしたよ。なんと申してもライさんのスライド。
ガラスのボトルネックで指弾き。何もエフェクターかけて無いからもう、淡雪みたいに音が消えていきそうで
ぎりぎりです。それがたまらんでな。
こっちは指弾き苦手なくせに真似しようとして指吊ったじゃんか。
ギターだけじゃありません。
B面から全開のめくるめくテキサスーメキシコ間、テックスメックスの国境ワールド。
荒野の用心棒、荒野の七人でチコとかチコとかがドンパチの向こう側で歌ってるやつ。
はまるで。”ヴォルヴェール、ヴォルヴェール”。国境語で歌われる。
”寄せてるでー、寄せてるでー、寄せてるでー、ヴォルヴェル、ぼるべー”
歌だけじゃありません。
国境の丹下段平、メヒコの鶴岡正義さんと呼ばれます
フラーコ・ヒメネスおっさんのボタン・アコーディオン。弾きたかったぞーーーー。
弾きたくても楽器が無いじゃないかい。
夢がかなったのは何十年後か、せっかくイカ天のオーディションに受かったのにアコーディオン弾きが辞めちゃってさ
仕方が無いから子供用のヤマハのアコーディオン買ったさ。
公団の団地で遠慮しながら練習に練習を重ねて、そのお手本がここでの演奏。おっさん、良造さんに賞を貰えたよ。
ありがとう。
特にこの曲は完コピ。音を出すだけで幸せ。

貧しい男が生きるには



ものがみんな安い時があったよなあ
今、物価は見ただけでぶっ倒れてしまいそうだ
そう、俺たちが食物のレシートを手渡される時
遺言を書きたくなるよ
教えてくれ どうしたら貧乏人はこのご時世我慢して生きられるんだ?
教えてくれ どうしたら貧乏人はこのご時世我慢して生きられるんだ?

そう、その医者は満面笑みでここにやって来た
そして言うんだ
「まあ当面は、あんたは大丈夫さね!」
そう、やつがくれるのは偽の錠剤だけ
仰山の薬と、目の玉飛び出るような勘定
教えてくれ どうしたら貧乏人はこのご時世我慢して生きられるんだ?
教えてくれ どうしたら貧乏人はこのご時世我慢して生きられるんだ?

大方の伝道師、そう、ヤツラは金のために伝道するさ 魂のためじゃなくて
ああ、そいつは俺らを貧乏人が穴の中にいつづけさせられるもんで
もう俺らは息さえも出来やしない
死ぬほど税金取られてお説教させられて教育させられて
教えてくれ どうしたら貧乏人はこのご時世我慢して生きられるんだ?
教えてくれ どうしたら貧乏人はこのご時世我慢して生きられるんだ?



だよなだよな。まったくもう。みんなで歌おう。
元曲は西ヴァージニアのフィドラー、ブラインド・アルフレッド・リード氏1929年の作。
何と80年経っても人類は同じだよ。

まあさ、嘆いていても苦しいんで最後はパアっと行こうぜ
てんで
スマック・ダブ・インザ・ミドル
ど真ん中で一発どかん

強烈国境ファンキー也。

当然ギターもアコも歌も唄えるぜ。もにゃもにゃ。(山)
 試聴はここで 200点

ロッド・スチュワート/ザ・ロッド・スチュワート・アルバム
外出着。・・・名唱師
先日のクイーンズ・コンサートでロッドが歌った曲「ハンドバッグと外出着」。うーん、どっかで聴いたことあるなーと苦悶しておりましたら、そうですこの69年のソロ・デビュー・アルバムに入ってた。どちらかと言えば知られていないこの曲を真摯な表情で歌うロッドは、初心に戻って再びとゆう気持ちだったのでしょうか。

このデビュー・アルバムはジェフ・ベック・グループ(以下JBG)とフェイセズの間に作られたアルバムでパーソネルは
Rod Stewart - Guitar, Arranger, Vocals
Ron Wood - Bass, Guitar
Mac - Organ, Piano
Keith Emerson - Organ
Michael d'Abo - Piano, Arranger
Martin Pugh - Guitar
Martin Quittenton - Guitar (Acoustic)
Lou Reizner - Producer
Mickey Waller - Drums
リズム隊はJBGですね。いきなりA面冒頭からロン・ウッドのスライド・ギター・デビューも。音楽的にはJBBで行こうか、フェイセズみたいなロックンロールで行こうか、後のソロ路線に通じるしっとりバラードで行こうかゴタ混ぜです。自分で曲作ってみよかあと自作が5曲も。結果は自作曲は8勝7敗かな。A面はけっこうやっちゃってます(笑)。そしてA面最後の「ハンドバッグと外出着」。これがまた1回聴いたら忘れられないほどの良い曲。元マンフレッド・マンのマイケル・ダボが書いたんですが、自身が弾くピアノも素敵で、これ1曲のためにこのアルバム買ってもいいかも。B面はJBG路線でいくんですが、こちらはかなりぐっと来ます。キース・エマーソン参加の6.はけっこうミスマッチで面白い。ロン・ウッドとおぼしき律儀な歌声との掛け合いもあり。そしてこちらも最後の曲。「ダーティ・オールド・タウン」。ソロ路線のしっとりとしたバラードで、さすがロッド、自分でも何が一番合ってるか冷静にわかってらっしゃる、この後はこの路線で行くことにすっぱり決めたんです。

このころのロッドは「THE MOD」と言われてたらしいです。

「ハンドバッグと外出着」はあのブラスロック・バンドCHASEの
ラスベガス(笑)ヴァージョン有り。
もー台無し<[~O~]>hahaha。

名盤とゆうよりこれは愛盤。(マ)/お勧め!/93点

ロッド・ステュアート/Gasoline Alley
cover・・・ナイーブ英国青年 試聴はここで。
祝ロン・ウッド来日記念だ。
2ndアルバムです。前作のマイケル・ダボの力を借りた試運転よりこれはもう本格始動、バックもすっかりフェイセス・モードでもうどっちのアルバムかわからない[(^o^)]。自分の資質を理解してカバーものに実力を発揮してます。初期の代表曲がいっぱい。曲のクオリティも抜群です。ロンさんのゆるゆるのスライドも聴けるし。ジャケもたまらんし。ちなみに2種類ありまして現在英盤はマンホール物なので日本盤が良いかと。「ガソリン・アレイ」などに強烈に感じる英国臭はトラッドが民謡だとするとこちらは演歌かいな。初期ならこの一枚。あえて言えばー。
(マスター)/お勧め!/98点

ロッド・ステュアート/エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー  
・・・ナイーブ英国青年
3rdアルバムです。前作ガソリン・アレイでつかんだ路線、良い曲が出来た時のみ自作を歌い後は気に入った曲を選んでやるとゆうのは、ここに来て完成。サウンド的にはアナザー・サイド・オブ・フェイセズなんでやりたいことがありすぎてこちらで炸裂とゆうことでしょうか。本格デビュー前には墓堀人夫など肉体労働で苦労した彼。スターになる前の只の青年の音楽がここにあるような気がします。ナイーブでシャイな感じがたまらん。頭の中ではこういった音楽をやることしかなかったのではないかな。マギー・メイやエヴリ・ピクチャーなど有名曲はもちろんそれ以外の曲の充実度に感服の次第。心の名盤です(マスター)/お勧め!/97点

ロッド・ステュアート/Never a Dull Moment
cover・・・飲み過ぎた英国青年
4作目。「ぜってぇダルくねえよ」つータイトル[(^o^)]。なんだかわからんが冒頭から掴みはOKの好印象。前作の「マギー・メイ」ブレークの余韻からかやけに余裕のでっかさを感じます。「マギー・メイ」後日談の「You Wear It Well 」がまたしみじみとしててねぇ。セットで聴きましょう。6のロンさんのインストからつながるのがまたナイス。オリジナルの出来も良いしカバーではジミヘンの「エンジェル」。ジミさんなら激怒しそうなコンガのポコポコもこの人たちなら許せるぞ。ジャケの泥酔してダウン寸前の絵から地味な感があるアルバムだけど全体の出来はピカイチ、しっくり聴ける点では一番を争うかもなぁ。ロンさんも絶好調期だったのだ。 (マスター)/お勧め!/100点

ロッド・ステュアート/アトランティック・クロッシング  
cover・・・英国青年海を渡る
中古盤を買っていくうちにいつの間にかロッドのアルバムが揃ってしまいました。俺って実はロッド・ファン。
英国時代のロッドを改めて聴いていくと、いやー風味が良いねえと思いながらしょうも無い曲だなあと思ってしまう事もしばしばあったりして。で、アメリカについに渡りました。憧れの地にてこれしかないのトム・ダウド・プロデュース。1曲目からブッカーT&MG'Sのバックで嬉々として歌う姿が。何しろこのアルバム曲が良いです。演奏も今までとは明らかにクオリティが違う。凄いもんだ。さすらいのギタリスト、ピート・カーのプレイが全編さえ渡り惚れ惚れしちゃううちに聴き終わりますだ。最後は飛ばしてしまう[(^o^)]。さすがにちと飽きたかな。ははは。
(マスター)/お勧め!/100点

ロッド・ステュアート/ナイト・オン・ザ・タウン  
cover・・・英国青年アメリカで絶好調
前作の大成功を受けてほぼ同じ陣容で作られましたアルバムです。ただギターのピート・カーさんは居らず、これがミソか。1位になった表題曲を始め2.4.の3曲がシングルカット。シングルのその素晴らしさは言うこと無しですが、B面Fast Sideのプリティ・フラミンゴ。マンフレッドマンの曲でこれがまた良いんですよう。よくぞやってくれたの万歳三唱です。それにしてもこれだけ沢山の個性だらけの面子で録音して同じ色彩で統一したトム・ダウドのプロデュースは本当に見事。凄くセンスがあって良い意味で品の良さが心地好いのだ。このメンバーで活動出来たらこんな幸せなことは無いんだけどさすがに無理だわなあ。前作と共に聴いとかないと何か損ではないですかー。是非。。(マスター)/お勧め!/100点

ロッド・スチュワート/明日へのキック・オフ  
cover・・・英国青年ちょっと寂しい
*豪華面子での2作を終えてさぁツアーだぁてんでニュー・バンドをロッドさん組むことになりました。そのメンバーたるや驚き。何がって地味。ドラムこそ派手アピスさんですが、ベースにパブ・ファンク・バンドの祖ゴンザレスのフィル・チェン、ギターに元コックニーレベルのジム・クリーガン、誰ですかビリー・ピーク、後にニック・ロウのバンドに入ったりするゲイリー・グレンジャーさん。せっかくアメリカに渡ったのに英国人脈で固めてるのがこの人らしいなあ。これで行ってみよーのこのアルバムは前作のエレガント・ロッドさんから打って変わって1曲目「ホットレッグス」で始まります。フィルム覚えてますかー[(^o^)]。2曲目は初の本格ファンク。これはチェンさんがいるからかな。とゆうよりもやっぱストーンズだろうな。バンドにしてストーンズぽさが増しております。切れ抜群で素敵だけど。アピスさんのファンクはそっとやってるみたいでかわいい。シングルカットの3.と8.はオリジナル。今までのシングルのカバー曲に負けない良い曲です。やったね。で、キープ・ミー・ハンギン・オンですが...必殺で三田村君が歌いそうなアレンジでちとめげたりして。どうしましょう。さてロッドのアルバムを聴こうかなと思った時は、うーんやっぱ前2作を聴いてしまうかもしれませぬ。何か引っかかるものがあるぞ。離婚して寂しかったのかなー。(マスター)/お勧め!/93点

ロッド・スチュワート/Blondes Have More Fun
cover・・・英国青年独身を謳歌
*前作ではちと寂しかったロッドさん、ここではジャケを御覧の通り見事に立ち直ってます。そしたら中身も独身時代、英国時代を彷彿させる音に戻ってやんの。もうこの人ったら[(^o^)]。何と言っても1.のデスコ曲が有名ですが、ジョルジ・ベンの「タジ・マハール」をパクっちゃったとゆうことでやばいのでユニセフに印税を寄付しちゃいました。今回はカバー曲が少ない。オリジナルの充実度がさらに増して良い曲揃いです。こうゆう遊び人さんはお一人がやっぱ良いようで、やけに軽やかにリラックスして夜遊びソングを連発。最後は「うちひしがれて」で終わるオチまでついております。
この時期バンドを率いて来日、わしの2番目に行った外タレ・コンサート。楽しかったなー。
聴き心地の良さでは3本の指に入る作品だと思います。4本か。当時は友人に借りてさらっと聴いただけだったので忘れてたんだけど良いアルバムだったのね。本人が楽しそうにやってるが一番だわ、音楽は。
(マスター)/お勧め!/97点

ロッド・スチュワート/Absolutely Live
cover・・・英国青年いまだ青年 曲目等詳細
*1982年にして初お目見えのロッド・スチュワートの公式ライブ盤です。時はポップNW全盛、やばいぞ過去の人の雰囲気かてな時期だけに4年出すの遅かったんじゃないかーなんて思ってしまいますけど、中身はびっくりそんなこと僕には関係無いもんねの大充実ライブ盤です。売り上げはやっぱやばかったけどー。最大の嬉しい驚きは音楽気合がまったく消耗してないこと。明日へのキックオフ依頼の鉄壁3人ギターバンドとのコンビネーションも油が乗り切っていやー凄い盛り上がりだ。私が高校3年だったから18歳の時かなつーことは78年か、来日の時のライブの印象よりもでっかくなって良い感じ。ジェフ・ベック・グループからフェイセズ時代、ソロの幾多のヒットテンコ盛りでこれはもう喜ぶしか無し、一緒に大合唱、キンクスのライブみたい。ミスター70年代、無責任、楽しむのみ、大成功で大金持ちスーパースター、パンクの攻撃の絶好の的だけど誰でも一夜の夢はみたいもんなあ。こいつならそれを許せちゃう、夢を分けてもらえそう。怒っても屈託の無い笑顔で返されますだ。ゲストには「ベティ・デイビス・アイズ」で大ヒットを飛ばした直後のキム・カーンズ、この直後復活ブレークするティナ・ターナーってゆう魑魅魍魎妖怪魔女コンビ。ラストのステイ・ウイズ・ミーでロッドさん煽られてまっこと嬉しそう。一つ残念なこと。CD化で値段が安くなったのは良いのだけどアナログの時に売りだった2曲の新曲、グレート・プリテンダーと想い続けてがカットされてます。グレート〜は言わずもがな想い続けてもいい曲なのになあ。どこへ持っていったんだ。あ、も一つ褒めさせていただこう。何百回と歌って来たであろうヒット曲もここではちゃんとメロディ崩さずに歌ってます。実際は微妙に崩してるとこもあるんだけどそれがまた良い塩梅で。こうして自分の歌を大切にしてる間はミュージシャンは大丈夫。無茶苦茶に北島り始めたらやばいぞ。 (マスター)/お勧め!/97点

ロッド・ステュアート/アウト・オブ・オーダー <ご投稿エントリー>

ルネッサンス/シェへラザード  <ご投稿エントリー>

ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・オブ・フレンズ/SAME  <ご投稿エントリー>

ロバート・パーマー/Sneakin' Sally Through the Alley
cover・・・夢の共演 曲目等詳細
*振り返ってまた振り返る火曜日は「大切な盤」。

スニーキン・サリー・スルー・ジ・アリー
ロバート・パーマー兄さん1974年のソロ1作目です。

前回、感謝させて貰ったのは4年前、2003年3月29日土曜日。
その時の文章はつうと

「パーマーさんのソロ1作目。買ったの、そりゃ本当に良かったねぇと心から言えるアルバムはそんなにあるわけじゃないけどこれはそんなアルバムです。
ニューオリンズとNY録音。パートナーはリトルフィートのローウェル・ジョージ。
バックはニューオリンズ・超絶ファンクバンド、ミーターズの面々。NY録音ではグルーブ魔術師バーナード・バーティが参加。
ローウェルは各曲にスライドで絡んでおります。そうなんです。
このアルバム、ローウェルさんにとっても夢のアルバム、ミーターズをバックに弾くなんてねー。バーナードさんちゅうのも凄いが。
パーマー氏との曲共作は「ブラックメイル」、不思議なことにローウェル色薄し。
パーマーさんはあくまでもクールながら時に嬉しさで激情をほとばらして歌います。伝わってくるぞ。
最後の大作「Through It All There's You」がおそらくNYセッション。
一聴してわかるバーディ・シャッフル。ハイハットがもう見事で。まったく凄いドラマーじゃ。あ、これだけはローウェルさん、おそらく参加せずです。
歌、演奏、曲、全てが極上の一品。英国人ニュオリンズ詣盤の中でも最高の一枚だと言ってしまおう。
なぜかトゥーサンさんが制作上絡んでないのが不思議です。」

不遜にも師匠たちの名前を呼び捨てにしとるわ。この席を借りて心から陳謝。すんません。
それにしても・・・・俺、どうやってこれ調べたんだろう。あはは。
何しろ、クレジットがまるで無いレコードなんで、えろう苦労して世界中探索したような記憶が。

もちろん今でも愛聴盤です。何しろ怪物アルバムすから。何回聴いてもシビレっぱなし。
前に書いたことにいささかの変更も有りません。
んー、願わくば、各曲に参加のミュージシャン達、詳しく知りたいよー。NYセッションのメンツは特に。ベースはチャック・レイニー師だろうか?

スニーキン・サリー・スルー・ジ・アリー

作はアラン・トゥーサン父さん。元は唄う自動車修理屋さんことリー・ドーシー同志。
アレンジがまるで変わって突進ヴァージョンになってるとこがミソさ。



通りを歩きながらちょっとばっか反撃
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
アイツを見失わないようにしなきゃ
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
奥さんどうにかして持ち上げなきゃ

俺は言った
「あー別に問題無いんじゃないの、たまにだから、お友だちになるのは。」
アイツは俺を車に乗せた
アイツは言った
「アンタが自分に別にやましいとこ無いと思うんだったら、私に私に何か悪いと思った方がいいんじゃないの。」
ぎゃ俺は弁解した
「あー、それはそのえーと、それはそうゆうことじゃなくて、あー、一体何を考えてるの・・・」
俺は俺の時間で好きにすることを見つける方がいい
要は、俺は完全に捕まってしまったつうこと

通りを歩きながらちょっとばっか反撃
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
何とかスッキリしたいもんだ
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
女王様をどうにかして持ち上げるぞ

うまい言い訳をしなきゃいかん 何とかして言い訳を 嘘うまくつかなきゃ
嘘かよ
ママはただ俺を見つめてる 俺はと言えば あー、狂いそう
こうもりみたいな目で見ないで
ぎゃ俺は弁解した
「あー、それはそのえーと、それはそうゆうことじゃなくて、あー、一体何を考えてるの・・・」
俺は俺の時間で好きにすることを見つける方がいい
要は、俺は完全に捕まってしまったつうこと つうこと つうこと

うまい言い訳をしなきゃいかん 何とかして言い訳を 嘘うまくつかなきゃ
嘘かよ
ママはただ俺を見つめてる 俺はと言えば あー、狂いそう
こうもりみたいな目で見ないで

通りを歩きながらちょっとばっか反撃、サリーに
通りを歩きながらちょっとばっか反撃、サリーに
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
通りを歩きながらちょっとばっか反撃



参った。参ったのは俺。難しいぞな。この歌。タイトルからして。
「スニーキン」てのは「こそこそ」とか「内密に」とか「卑しい」とかって意味らしく、
「サリー」はサリーって名前の他に「反撃」とか「突進」とか「殴りこみ」とかって意味で、その二つをかけたんだな。
ってことで、何かやましいことをした旦那が怒ってる奥さんを追っかけて情けなく弁解してる歌と解釈いたし申した。
が、
正解でしょうか?
まるで違ってたりして。あはは。その時は・・・

通りを歩きながらちょっとばっか反撃。 (山)
/お勧め!/250点 試聴はここで。

ロバート・パーマー/プレッシャー・ドロップ
cover・・・メロウ&ファンキー 曲目等詳細
もしプロ・ミュージシャンとしてどんな一生を過ごしたいかと問われたたら、どんな風になりたいですか?
音楽もねえ、生業にしたらそりゃ大変です。
人気商売ですから、売れなきゃ辛いのは言うまでもなく。
売れたら売れたでいつズッコケるか一寸先は闇だし。
いつもプレッシャーの中。自分で歌を作るキャラですと、モノを作るにはネタ衝動が必要、
沢山の人の共感を得るには、例え売れて金持ちになったとしても、金持ちの歌作ったんじゃねえ、誰も聴いてくれへんし、
何よりも歌を作りたいと思うのは不幸最中だから、いつだって心に闇を抱えてなきゃいけません。
ご馳走食べて、ぼかあ幸せだなあとか、明日は明日の風が吹けの後生楽ならいざ知らず、真面目なら真面目なほどキツいと想像いたします。
だから薬漬けになったりするんよ。
それはちょっと・・・・。
辞めたくても辞められない立場にもなろうし。

しかして
ごく稀にそんなこととは無縁バターな音楽人生を送った方もいらっしゃいます。
そりゃ辛いこともあろうが、それ以上に羨ましすぎるぜと思っちゃうような人・・・

それが

ロバート・パーマー氏

シンガーとしてその世界でやれることはほぼ全て真っ当いたしました。
もー好きなことを全部やれたでしょうし、好きな人とも共演したでしょうし、一回ぐらい売れて有名になっちゃろかと思ったら、そうなった。
有名人になったら疲れるからなあと思ったらすっぱり足を洗ってまた元のマイペースに戻れて、
こんな方、他にはそういません。
これ自体、才能の賜物だな。実力の裏付けもさることながら、運も、人柄も全部ひっくるめた。
それはソロとしてデビューした時から始まってます。
60’s〜80’sにおいて最も英国で商売との折り合いつけて理念をやり通すにたけたレコード会社、
アイランドから出発。
この会社、その時々で必ず、そのレーベル・カラーたるミュージシャンを擁立してバックアップしました。
売れようが売れまいが。所属のものどもがそこを目指せるように。ありとあらゆる手立てで。
それにまず選ばれ、その1stアルバムなんぞ、
とんでもない人選で、やりたいと渇望した音楽を実現させたよ。

大好きなリトル・フィートのローウェル・ジョージ氏とがっぷり四つを組んで自分のフィート音楽をやりたい。
バックはニュー・オリンズのミーターズ。そしてバーナード・パーディ氏を筆頭とするニュー・ヨーク・グルーヴ。

普通ならそんなん不可能だよー、って。
イギリスではフィートは人気とは言えそりゃ一般的には日陰だし、ソウルは大人気だけど、ファンク絡むと途端に超マイナーだし。
けどやっちまったんだよな。
外様風来坊の英国人の立場だからこそ出来ることです。
ローウェルさんもそりゃミーターズを範として新生リトル・フィート作ったんですから共演したいのは山々だけんども、
それをやっちゃあバンドのメンバーに義理が立たねえよ。実際、本国ではやってない。
けど、頼まれて、しかもノンクレジットなら・・・。中に入ってお膳立てしてくれりゃあ、そりゃ手弁当で馳せ参ずるわ。
ニューヨーク勢との共演だって、まずアメリカ人でも考えない。

そりゃもう凄い演奏しました。パーマー氏も存分に応え、えらい名盤に。

そうなると見事ミュージシャンズ・ミュージシャンに。

「パーマーとか言うヤツ、とんでもねえことやりやがったぜ。」

何しろZEPのメンバーも大好き、ロリー・ギャラガー氏だってフェイバリット、けど商売にならんし、
何よりあのキャラに染まって今更アルバムなんか作れねえよ。

デビューの時だからこそ出来ることです。
そして
それを受けての2枚目。

プレッシャー・ドロップ
Pressure Drop

1975年作。
うわわ、最初からそんなとんでもねー盤作っちゃって参ったなプレッシャー頭からドン

そりゃアイランド・レーベルです、レゲエです、スタアの一角として君臨するは

トゥーツ&ザ・メイタルズです。

その代表曲ですを掛けて。

ならメイタルズのバックのジャメイカン・オールスターズと彼の島で一緒にやったらコネもあるしスムーズだったんだけど、
そんなことはしねえ。
今度は前作で敢えて呼ばなかったリトル・フィートをまるごと呼んじゃいました。
パーマーさん自身が夫妻でニュー・ヨークにお引越しを機会に。
そして1stじゃやらなかったフィートのメンバーと一緒だからこそ出来るもう一つのフィートミュージックを思いの丈やる。

お前のアイデンティティは何なのだ?乗っかって染まってるだけじゃん。

とか上っ面だけで避難されることなんか平気の平左だぜ。

ちゃんと聴けば、このアプローチが如何に稀有なアンビリーバボな所業だと言うことがわからあ。

演っている曲は、
フィートではせないアラン・トゥーサン父さんの”リバー・ボート”、
これを選ぶかこれをするんかねとファンなら悶絶モンの”トラブル”、

アルバムタイトル曲の”プレッシャー・ドロップ”。
クラッシュもやったパンク・サザン・ソウル・レゲエ。
それをば南国フレンチニューオリンズで、狂夜のアレンジ。
おそらく好きにやって頂戴と放置の挙句の様の果てでありましょう。

さらに
やりたかったので、ソウルす。北米大陸を股にかけたソウルを。
そのためのメンツは

エド”大江戸”グリーン氏・オン・ドラムズ
ジェイムズ”ぐいノリモータウン”ジェマーソン氏・オン・ベース
マッスル・ショールズ・ホーン・セクション・オン南部
メル”アイランド英国”コリンズ氏・オン・サックス
そして
ジーン”華麗なるダンディ・ソウル・ストリングス”ペイジ氏・オン・ストリングス

迎え撃つは渾身の自作曲で。

それをも超えて何だよこれは大アフリカかの

2.Work To Make It Work

なんつとんでもねえのも。

んで
その全部を
カルシュウム分82%のヴォーカルで歌い倒します。

正直、
この音楽。
私が生涯で最も無条件で体の芯から反応してしまう音楽の横綱格。
でね
これらは皆、今、けっして新譜として巷音楽で聴けないものなんよ。
そこに幸せと不幸の一端がござり。

3.Back In My Arms

なんか、この夢のようなスウィートさ、
これを作りたくてワイルドストロベリーを栽培してるようなもの。
対抗出来るのはあの香りしかありません。
(山)
/お勧め!/250点 試聴はここで

ロバート・パーマー/Double Fun
cover・・・伊達男真骨頂 曲目等詳細
*ロック界一の伊達男、パーマーさんの4作目、その洒落男振りからするとAORが最高に似合っちゃうのですが意外としてる期間は短くて時期的にもこのアルバムが一番彼のイメージにドンピシャかもしれません。初の全米シングル・ヒット「エブリ・カインダ・ピープル」入り。その曲がまあ素敵でして、作曲は何と元フリーのアンディ・フレーザー。こんな曲書けるのねえ。やっぱ才能あるわ。ボズ・スキャッグスなんのその、かき分けかき分けひょいひょいかわす八分目ヴォーカル、最高。そうです彼の魅力は八分目の魅力、余力を残していつでも爆発の気配を漂わせるとこであります。ティファナ・ブラスを思い出すパヤパヤラッパ・ソロも良いなあ。今回のプロデュースはパーマーさん自身とトム・モールトンさんとゆうファンキー畑の人、息もびったし合って、決まってるサウンド・プロダクションだわさ。ベストの曲はアラン・トゥーサンのカバーのナイト・ピープル。これはかっこいいぞ。鳥肌立ちます。スイートな中にも首筋にひやり匕首の鋭さ。ところで今回のベース弾き、メインは誰なんだろ。フレットレスのプレイがやけに目立っております。まさか本人だったりして。パーマーさん、全部楽器弾けるんだよな。どっかで絶対全種類弾いてるはずで他のスタジオ・ミュージシャンとの差はまったくわからんのでもしかしてとてつもなく凄い人?あと、注目すべきはユー・リアリー・ガット・ミー。そうです、あのキンクスの曲のカバー、ヴァン・ヘイレンのあのど迫力カバーとくしくも同じ年にありゃりゃ何でこんな風にのオポンチぶり。全国1000万のキンクス・ファンの腰砕けぶりが想像される見事なニューオリンズ化です。この人のやる有名曲のカバーはどっかぶっとんでるんだよな。歌自体はいつもいたって真面目に歌ってます。一連のスケベジャケの頂点をなすしかも水着見て喜んでるちゅうちょっと外したとこがこの人のたまらん魅力です。(マ)/お勧め!/150点

ロバート・パーマー/Pride
・・・生きているデジタル
*ロバートさん、おねーちゃん軍団を引き連れてのブレーク直前の作品です。ここではスクリッティ・ポリッティ真っ青のエレクトリック・ポップを展開。ルパート”ザ・シャープ”ハインもからんでNYのシステムとゆうユニットと組んだそのサウンドは、やる人がやりゃデジタルもこんなに生き生きするもんだの一作となりました。白玉を拝して全てを点描化、その中をうねうねとボーカルが泳いで。必殺ファンク5.、ホワイトソウルにこの手もありかの8.など必殺チューンも含んでの捨て曲無し状態。統一感、クオリティで彼の最高傑作と言いたい眩暈盤です。この路線で行けばかくやと思っていた矢先のおねーちゃん状態。やってくれますわ。(マ)/お勧め!/200点

ロバート・パーマー/Riptide
cover・・・超イケてる 曲目等詳細
*80’sで元気だったメジャー・レーベルといやぁそりゃヴァージンとアイランドです。そのアイランドの大将格として八面六臂の活躍をなされたのがこのロバパーさん。びっくりしたなもうのパワー・ステーション参加でどかんと爆発を受けて出したのが85年のこのリップタイドです。無愛想お姉ちゃんバックで熱唱のビデオクリップ。最高です。今でももち通用するアイデアだ。パーさん、ずっとシーンから一歩引いたところで伊達男さんやってました。その時その時にやりたい音楽に焦点を絞って名盤をどしどしと。ニュー・オリンズ・ファンクから始まってちょっとAOR、一転テクノ、そしてパー流ハウスつうか飛んでるやつをかまして最前線に立ったのが前作プライドです。周囲はせっかくええ男なんだからスタンダードかAORをやり続けてくれたらなあとか思ってたかもしれませぬが、そこはニヤっと笑ってちょっとだけやって、後はすかしてすかして。何の因果か、ファンだったとゆうジュラン・ジュランのジョン・テイラー君に出会ったのが運の尽き。ど派手なバンドのまん前でやるはめになっちまったよう。でもパーさんしか考えられん。パワステの歌手は。熱唱型でありながら引きのスタイルつう稀有な才の持ち主。同じ引きのスタイル、マーク・ボランはんの曲をあのととこんまでやり通した音で歌うには彼で無ければ。視線と耳をぐっと一回引っ張りこんでボっと出します。さあ、売れちゃったよ。じゃ行っちゃおうかなとニっと笑ってます。パワステの陣容引っ張って己のニュー・アルバム。録音はシグマ、レディランド、パワステ、そして主戦場パナマのコンパスポイントで。プロデュースもバーナード・エドワーズ氏に依頼した。で、風に乗って全く同じ路線で行くと思いきや。素直にするかいロバートさんでっせ。冒頭は34年作のスタンダード「リップタイド」。アイランド・レーベルの80’s匂いぷんぷんのファンタジー・サウンドに乗って。はい、期待通りにスタンダードですよってニっ。焦るな焦るなって意味もあり。ゆっくり料理をどうぞてか。で飛び出す2.「超イケてる」。待ってましたのハイパー・ハードロック。しかしちゃーんとプライドの音は生きてます。トニ・トプさんのでっかいドラム最高。これにまた絶妙の残響が。パワステみたいにど派手でなく、丁度いい塩梅の。こうゆうのは徹底的にやるか、それとも一番適した按配でやるかどっちかで無くちゃいけません。エフェクターあるから使いましたってのじゃすぐ陳腐に古く聞えてしまう。実際80’sの音はこれが多くて、その点この曲は全く古く無し。立体の音像を目指した80’sのサウンドの最高地点です。それをまた証明するのが3.恋におぼれて。あのやる気0のデルモ姉さんたちの顔が出て来る出て来る。真ん中でニターっとパー氏。古くなりそうでならないナウな曲だ。笑ってても馬鹿にしてる人は痛い目にあうかも。4.トリックバッグはアール・キング氏作ニュー・オリンズ・ファンク。そっちに行った訳でなくこっちにいるままだよとこれで表明してます。プライドのハイパーアクティブな音のまんまで。裏で入るドラムを追っかける突っかかる歌がイエス!。ここでレコだとB面。今度は自作でスタンダード調の曲を。冗談抜きに素敵曲。ほんとにスタンダードになっちゃう。6.ターン・ユー・オンは、もう、これがこの時のパーさんの最前線の音です。機械をも打ち砕く引きのクールヴォイス。かっこいいとしか言葉無し。下手すりゃ今でも最前線のままだぞこりゃ。7.フレッシュ・ウインドは超辛ハードロックファンク。熱くなればなるほど温度は冷えていきます。ボンゾさんが生きておったら叩きたかったろうな。8.もハイパーなロバ・パー・ファンク。でっかくも繊細なアレンジで愛の修行敢行です。ニっと笑いながら。最後はゆったりとリップタイド再び。レース激走の後、静かにクールダウン。ここまでのキャリアを全て出して歌えるアルバムを作りました。この後再びこうゆうの出してくれるにはみんなが切実に望むしか無かった。残念ながらそれはかなわず。今頃美女天使に囲まれてそれ歌ってるところかな。(山)/お勧め!/150点

ロビー・ロバートソン/ロビー・ロバートソン  <ご投稿エントリー>

リック・ウェイクマン/
地底探検  <ご投稿エントリー>

レッド・ホット・チリ・ペッパーズ/マザーズ・ミルク  <ご投稿エントリー>

Taste/Live at the Isle of Wight
cover・・・燃える男 曲目等詳細
「ねえ、ワイト島のロック祭いかんか?」
「えっ、ワイと?」




「そう、あんたと」
−−−−−−−−
ぶーーーーん(ドライブ)
−−−−−−−−−
「ついたでー。わ、凄い人やなあ。あ、あかん。トイレ行きたくなってきた。」
「我慢せえ。」
「え、漏れそう。あ、なんか踏んだ。わ、xxこ。かなわんなあ。」
「あ、あそこに若き日のミスター・オクレがっ。」
「わはは、ほんまや。あ、あそこにもツルベはんが」
「あれはちゃうねんよー。」
「そっかなあ。絶対ツルベはんや。お、演奏始まった。」
「誰やこれ?」「ええっと。出走表プログラムを見るとーー、これはテイストってバンドです。」
「え、もしかしてロリーはんの?」
「そうです。9歳の頃からギター弾き始めたロリー・ギャラグハーさん(当時)は、すぐにバンドを結成、って小学生やんか、人が高校生の頃、フォンタナ・ショウ・バンドってプロのバンドに入って、それが解散しますと1966年にテイストを組んで、1968年にはロンドンに行きまして20歳の頃だったそうすが、メンバーを一新して69年にアルバム出しまして、2枚アルバム出しまして、2枚目は英国チャートのTOP20に入りまして、でもケンカして70年に解散しました。ちなみにあのストラトキャスターは15歳の時に清水の舞台から飛び降りた景品で入手したそうです。バディ・ホリーが弾いてたものだそうです。」
「解散したって、今やってるやないか?」
「あ、解散したのはこのあと。」
「わけわからんことゆうなあ。しっかしかっこええ。ワッツ・ゴイン・ノーオオン。」
「おおおお、アンプヘッドがオレンジだーーーー。あれ大学のクラブの部室にあったんだよー。誰かがどっかで盗んで来たらしいんだけど。」
「凄いクラブやね。」
「おおおおお、カールコードだーーー。ぶらぶらしてるぞ。あれってくるくるしてるの意味有るんだよな。ノイズ防止かな。」
「知らんわ。」
「おおおおおお、日本盤の帯でベーシストさんの姿がまるっきし隠れてるーーー。」
「今演ってんのに、何で持ってるんや。ええいそんな帯取っちゃいなさい。」
「おうおおおおう、ベーシストさんがピックアップ・カバーしたままピックで弾いてるぞーーー。」
「何でも感動するやっちゃなあ。」
「だって、今そんなん付けてる人おらへんもん。」

ロリー”サンキュベリマチ、インディドヤラムニャキャナキャナスガママ”

「わ、いつのまにか次の曲に・・。シュガーママって曲なん。うーん、わからん。何て歌ってるの?」
「聞き取り不能です。」
「そんじゃこのキャットフィッシュって曲は?ナマズっていったい。ロックの曲でナマズっていったい。どんなこと歌ってるの?」
「聞き取り不能です。」
「全諦めかよー。」
「感じてください、己の体で。」
「フィール・ソー・グッドてか。おおおお、よく見るとロリーはんの体からギターが生えてるやないかー。」
「そうです、9歳の頃から肌身離さず弾いてましたので己の肉体となりました。」
「てことはギターの音も歌声も両方ともギャラガーさんの声なんか?」
「ぴんぽーん」


「オチは?」
「ありません。味わえ。テイスト。」(山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

ロリー・ギャラガー/デュース  

ロリー・ギャラガー/ライブ・イン・ヨーロッパ
cover・・・燃える男 曲目等詳細
お帰りなさい、ロリー兄貴。
おかえりなさい、ライブ・イン・ヨーロッパ。
25年ぶりに帰って来てくれました、我が家に。

完全紙ジャケ・・・ヴィニール盤。

出て行っちゃった時は日本盤だったのに、帰って来た時はペーラペラの紙不足だったのかの当時発売のオーストラリア盤で。
何しろこの盤を売っちゃったってんだから、私の20代の貧乏ぶり、凄まじかったのが我が事ながらわかります。
今だってさ、収入から言えば当時以上に貧乏なれど。
違うのはその間骨折3回、倒れること3回、高さ250m&15mから転落寸前の悲劇の末、多少の蓄えを得、
それ切り崩して何とか生活出来てる事だな。
しかしレコ代はそっくり赤字に加算されるんだぜ、ベイベ。
しかし目の前に再び情け深い値段でまた出てくれた日にゃ買わずにおかれるかいってんだ。
この赤字はその内、ジャケの真っ赤に燃えてる兄貴同様、いつの日か燃えてしまうに違い無し。
この盤は出て行ってしまった時も、こうして帰って来てくれた時も、最大の窮地を救ってくれる福盤なのだ。
ありがたや。

とにかく聴きまくった聴きまくって。最初のアナウンス・・・”ロリ・ギャラガー”から
ぼんぼん、ギャーゴギャラガゴン
頭に住み着いてる。

メッシン・ウィズ・ザ・キッド

ブルース・ブラザースでも御馴染みジュニア・ウェルズおっちゃんのナイス・アッパー・ブルース。
で、
地面がぐらぐら揺れてるがごとき鬼神のリフのラウンドロマット・・・
嗚呼、また聴けた。

今や音楽界において死語と化してる”誠実”とゆう語。
それを人にしてギターが肉にめり込んで指が指板になってる方です。
歌はぶっきらぼーだし、そんなに速く弾くって現在基準では言えんかもしれんが、
そんなこたぁ知ったことじゃねえ。
歌は、ブルースで、それは古いのか新しいのか?そんなことも知ったことじゃねぇ。
とにかく
好きだ。ヤられた。ヤられる。ヤられ続ける。
ハモニカもマンドリンもスライド・バーも全部、ロリーの”ろ”印。
無念無想の人生音楽を前にして何か逆らうことございましょうか?
有りません。

書くことも最早有りません。

”女は言った・・・「悪魔が俺に獲り付いてる」
女は言った・・・「悪魔が俺に獲り付いてる」”

確かに。

悪魔に身を捧げてる音楽です。果てし無く続く音楽の悪魔に。

その悪魔は、神様じゃよ。
燦然と輝いて、この世のすべての罪を背負ってギター音と化し贖ってくれます。
その代償は、兄貴の人生が丸ごと証明してくれました。

最後の最後まで。(山)
/お勧め!/250点 試聴はここで

ロリー・ギャラガー/Tattoo
cover・・・燃える男 曲目等詳細
*燃えろのろはロリー・ギャラガーのろ。生涯ギター人間ロリー・ギャラガー。最初から最後まで徹頭徹尾ロリー音楽でした。世間がどうあろうとも。そんな彼が時代とシンクロしてびかびか一番輝いていたのがライブ・イン・アイルランドまで。特にライブ・イン・ヨーロッパからの4枚のアルバム、その中でもこの「タトゥー」は彼のスタジオ作の中で一番好きな盤です。ロリーさんの場合、ロリーさんがロリーさんでいてくれたらそれでもう満足。聴けてありがたやなんだけど。これには何てたってキラー3曲が入ってるもんね。かっこいいところもかっこわるいところも全部見せます。エフェクター無し。裸のギター音。ただその熱でオーバードライブしてる。それは歌声も同様。普通に歌えば歌えるが抑えられぬは己のロック、ぐごごごーんと気持ち上がって天井目一杯まで上がって零れ落ち言葉を放射、それでこの歌なのだ。バンドのメンバーもそんなロリー兄貴に心底惚れ込んで完全一体でくるまずはいきなりキラー、「いれずみの女」。やらずにおれない根性芸人に自分を重ねて最初から臨界点のサビで突入のそれでもリラックスせねばと段々どうしょもなくなって来る様子で耳が火傷。一緒に感極まる。2曲目クレイドル・ロックもキラー。テキサスの風雲児、テリー・ファンクのオハコ、ゆりかご固め。どこが効いてるんだろうと思いながら見るもくるくる廻る。おおお。何か痛そうだ。ロリー氏既に抑えること諦めて全開です。鬼のボ・ディドリー・ビートで突っ走る。ほんとクレイドルで快感だ。吐き出して満足、いや今度はギターチェンジ、生でやりたいと「沢山の夢」物語。うわうわああかっこいいとしか言えません疾走4ビートの「ライク・ユー・エニモア」。どファンキイ・チューン「トラッカーのように生きてます。ジブシーのように生きてます。」どブギーずんずん進撃ちっとも眠ってない「洋服来たまんまでお眠」荒野に鳴り響くスライド・ギター「誰が来ると言うのだ」そしてキラー「100万マイルも離れて」。ほんとに離れてしまった。そこからでもよく聴こえます。聴いてます。こう弾きたいと思ったギターの音色を声を。ニュー・オリンズ・ファンク「認めなさい」。リトル・フィートに夢中だったと聞いてます。共演を一回だけでも聴きたかった。あるのかなもしかしてもしかして。ここからはCDボートラ。「ツーソン、アリゾナ」。アナログ時間制限で入りきらなかったとのこと。聴いて納得、これは入れたかったろうなあ。これもタトゥの正規曲です。心からリラックスしての極上ボーカルで・・・これはもうCDに軍配、LP持ってってもこれ聴くためだけでも買い直して心底良かったほんとに。最後は裸のセッション。いれずみの女はきっと「ろりー命」と彫っていたに違いありません。(山)/お勧め!/200点 試聴はここで

ロリー・ギャラガー/ライブ・イン・アイルランド
cover・・・燃える男 曲目等詳細
*燃えるギター小僧ロリー・ギャラガー。数ある激闘の記録の中からどれが一枚かと問われれば三日三晩寝ないで考えたあげく一日昼寝してこのアイリッシュ・ツアー74を。最初のライブ盤ライブ・イン・ヨーロッパのギターを掌に乗せるかのごとくプレイもまことに捨てがたきものありますが、必殺キラー曲収録とボリュームでこっちだー。トニー・パーマーとゆう方が監督して撮影したツアー・ドキュメンタリーのサントラです。時は1974年1月。扮装渦巻く母国アイルランドのベルファスト、ダブリン、コークでの録音。何よりも母国の平和を望んでいたであろうロリー氏の音楽に賭けた祈りと情熱、メンバーもそれは同じ。ライブに文字通り命をかけ完全燃焼の男が、さらに120%の力を出し尽くしたただならぬ空気充満の盤です。スライドを弾いても音が延びるまで待ってられずの掻き毟り。プラグをアンプにぶち込みナチュラル・ディストーションで全ての指の表情丸出し。ヴァイオリン奏法ミュート奏法ピッキングハーモニー連打コキカキコクコキ。ドブロギターも掻き毟りハープもぶわー。音程取るのももどかしい吐き出し歌唱の江戸っ子ボーカル、1曲目から大全開。引くとか手抜きなどゆう言葉はロリー大辞典には一切無し。聴いてるこちらも脳みそが大汗だくだく、覚悟召され。前回のライブ盤との大きな違いはキーボード氏の存在です。ルー・マーティンさん。この方のエレピ中心のプレイと来たら、ほぼ右手だけであろうかっちゅうかわゆくも真っ正直なもの。その猪突猛進さは兄貴の正に朋友でござる。まあそれは鬼神のリズムセクション、前回と同じぶりんぶりんベース、ジェリー・マッカボイ氏、ブルー・プリントから、まーよくぞ人を得たのドラム、ロッド・デス氏も同じですが。チームワークとはこのことであります。楽天イーグルスの皆さん、教材で全員これを聴きましょう。音楽の根っこはもちろんブルース。ただばくばく食って完全消化、もうこのアイルランド人の筋肉グリコーゲン化しておる。そしてロックの気持。ロックは形態でなく態度、心意気であります。実際どんなんか、さあどれを試聴しようかとお悩みの貴兄。3.タトゥー・レディ行っちゃって下さい。6.100000万マイルも離れて、も。キラー中のキラーであるからして。今は元の映画のDVDも出てるのかー!!。知りませんでした。見たいX100000万。かつてバカ正直な大真面目なこんな燃えろ男がおりました。かっこつけたり斜に構えたりする暇があったら人生この音にひたすら浸っていたい。感謝。(マ)/お勧め!/250点 試聴はここで 日本盤 映画DVD

ロリー・ギャラガー/Calling Card
cover・・・燃える男 曲目等詳細
*ガッツのガはロリー・ギャラガーのガ。76年クリサリス移籍第2弾アルバムです。全面つかみはOKのメロテンコ盛り。しかも大地に長さ153mの根を張ったロック・ビートびんびんでござる。彼の全アルバム中最もスっと入ってくる曲連続の盤で逆にそれをもってPOPだ、らしくないなどと揶揄する向きもありと聞いております。わからん。何が悪いのだ。スっと入って来るのはいい曲だからではないのか。まさか好きだけどキャッチーだからいかんなんて人がいるのかな。まさかー。俺は好きだー。好きだに敵無し。無敵です。プロデュースはディープ・パープルのごりんごりんベーシスト、ロジャー・グローバー氏。掴んで真っ直ぐのロックを体現してきた男だ。これで行きましょうとの迷い無き道をバンドに示しての製作総指揮、それがこの剛球プリティ盤を生み出したか。ナイスなオルガン挿入も監督の助言の賜物か。ぐりんぐりんのギターの後ろで静かに盛り上げる。ひゃーってね。バンド・メンバーはブルー・プリント以来の鍵盤ルー、太鼓ロッド、ベースゲリーの黄金の三人。これで最後の合奏になってしまう。ああ。アルバムは驚くべき人間臭いドラムスのドゥー・ユー・リード・ミーで幕開け。裸のギターが加わり肉の歌が登場。むき出しの音の数々今の音楽で育つ人が聴いたらどうなのかな。古臭の一言ですまされたりして。耳節穴とすかさず逆襲しよう。悔しかったらそのスタジオ化粧取ってみなって。曲は人生一アルバムのブルース・メロ。巨大にそびえ立つ大樹のようです。思いっ切り誤解を承知で書かせてもらわば山口百恵氏の横須賀ストーリーに空気が似てる。終了間際のキメのとこ。2.カントリー・ライフはずんこずんこずんこのリフが快感の疾走ブギ。得意技これも裸のスライドがきゅうきゅう泣く。バンド全員一丸で100m8秒3です。そしてキラー!3.ムーンチャイルド。月の子ロリー兄貴が空を見上げて吼える哀愁チューン。走りながら涙が後方にスローモーションで流れます。この曲に抵抗出来る人おらば顔をまじまじと見てほんとですかいと呟いちゃうよ。4.コーリング・カードはお酒飲みたくなるくいと、もちウイスキーダブルで。のジャジー・ブルース。江戸っ子ぷっちぷっちギターに泣き上戸に変身してしまう。名曲です。5.は「貴方がいなくなるのを認めます」。これも欠かせぬ兄貴の真骨頂、アコ・ソング。バンドとの別れを予感していたか乾いた生スライドが心の丈むせび。6.キラー!「秘密諜報員」。聴いてるこっちもヘッド罰金で思わず参加してしまうシャッフル・ブギー。このワンダーなリフはどーです。側にギターあらばやっちゃうよ。弾きながらしゃっきり歌うお姿目に浮かびます。これが兄貴のかっこよさだ。ハープとスライドの容赦鳴きダブル攻撃。7.ジャックナイフのビート。これがまた何と申しましょうかスティーリー・ダンしてるんです。ダンのファンの方聴いてください。どの曲とは書きません。お楽しみに。両方のファンだから嬉しくて。展開ではリトルフィートも。う、嬉しい。ロリーさんもファンだそうで。嬉しそう。8。ブルーの端っこ。このイントロのギタアは。ロックで最も美しい光景の一つ。それだけでももう。なのに本編では走る幌馬車ガッツ・ソングが。ええもん聴かせてもらって感謝の一語す。ラストは小唄。悶えるほど粋。アコースティックでも強烈にロックだ。(山)/お勧め!/200点 試聴はここで

ルネッサンス/燃ゆる灰  
cover・・・燃える灰 曲目等詳細
ルネッサンスざんす。

あ、あそこに何か飛んでる・・・何だろな?
空飛ぶ円盤じゃない?
ほんとだUFOだぜきっと。
つかお前ら何見てんだ?

の4コマ漫画成立で有名なジャケの。

ルネッサンスざんす。

ヤードバーズの後継バンドって聞いて、全然音楽が違うって噂で二の足を踏んで、
その後、メンバーがほぼ全とっかえと聞いてさらに三の足を踏んでしまう。

ルネッサンスざんす。

プログレだとも噂を聞きます。
その場合、想像するのはバンドの名前から、嗚呼きっとルネッサンスしてるんだろうなあ。
俺の生活にルネッサンスのスの字も無いなあ。ぢゃいいか。

ルネッサンスざんす。

それでも有名です。本日感謝の1973年作、

燃ゆる灰
〜ASHES ARE BURNING

名盤の誉高き。嗚呼それはプログレ好きのオタクが勝手に叫んでるだけだろな。ぢゃいいよな。
・・・・・どうやらよくない模様です。

ルネッサンスざんす。

ご想像の通りルネッサンスしてます。古式ゆかしい英国の空気濃厚に漂い、かと言ってモロトラッドでは無く、
勇壮なストリングスと鍵盤きらめき、ヴォーカルのアニー・ハズラム嬢は、ジニ・ミッチェルさんがその顔とアクを抜いて、
天使の歌声寄りになった毅然とした歌声。
それはそれでよし。では
あまねくロックを愛する者にとって、それがヤワでヘニャな非ロックであるかそうでないか。
それが問題。聴くか聴かぬか運命の分かれ道。
大丈夫です。
極太ロックです。時を忘れて聴き入っちゃいます。
とにもかくにもユーチューヴにてリンク貼ってます下記の1曲目をお聴きくだされ。
リズムがファンクしてる。優れたプログレロックはファンクだ。
確信してます。
ベースはゴリゴリ暴れん坊将軍音。こりゃリッケンバーカーだな。違ったら赤っ恥もんすが。
誰が好き好んであのどでかい重い楽器を弾くものか、ひとえにロックな凶暴音を出したいがための
リッケンバッカー音です。
それを抱えて腰が据わったロックビートが座布団でしっかり敷かれております。
だからそりゃもうOKだがや。

ルネッサンスざんす。

気が付けばギターがほとんど入ってないのに気が付きません。生ギターが一部と最終曲でエレキ鳴り渡るのみ。
楽器が少なきゃショボイ。なんてー単純なことが通用しないメガスケールの音楽です。
1973年の空気、あのエルトンの黄昏のレンガ路の、漂ってます。
嫌いになれるはずも無く、また、何十年経とうとも古くなるはずもありません。

ルネッサンスざんす。

毅然としたバンドです。何しろ灰まで燃えてしまう。(山)
/お勧め!/250点 試聴はここで

ザ・ルーモア/Max
cover・・欧州のザ・バンド 曲目等詳細
*噂のルーモアの1stアルバムがついにCD化です。
何でもアナログ起こしらしく、それなら家でも出来るわいとなるも、ちあんとBBC音源付とな。全世界限定1000枚だそうです。発売元は日本が世界に誇る再発レーベルMSI。値段がいつもちと高いのが困っちゃうけど、こんなん採算無視の音盤をリリースするその熱情たるや感嘆の一語だ。どうか潰れないでー。
先週金曜(3/24)に2ndを感謝させていただきました。えれー簡単ながら経歴はそこで書きましたので、どうかそちらで。改めてもっと簡単にご紹介すると、ルーモアはブリンズレイズ+ダックスのパブ・ロック・オールスターズです。燃える痩せ過ぎ男グラハム・パーカー兄貴のレコーディングに招集されたメンバーで為されたバンド。折も折パンク勃興期、熱い男GPと共にメラメラ燃え上がった1977年。GP兄貴の一番炎上しているアルバム、スティック・トゥ・ミーとほぼ同時期に自らの1stアルバムをリリースしました。えー、試聴はどこでも出来ませんので、まずはそのグラハムさんの盤の音を聴いてください。旧友ニック・ロウ氏プロデュース、あえて団子ダンゴにした音でのその演奏、触ったら火傷するぜ。あっちっち。パブ・ロックつうとご存知の方はご存知、ご存知じゃ無ければあらほいほいのジャンルすが、どんな印象をお持ちでしょうか。売れる売れないに関わらずグラムの喧騒の裏側で地道に自分達の音楽をしていた音楽家達、逆にえれー、ひどい言い方をすれば、演奏する場所が無いから、ちまちまと酒場でやってた連中ってことになるか。その通り、長所も短所も同時に持ってました。のびのびとお気楽極楽いい感じでもあり、逆に勢い無くしょぼくれてる面も有り。そりゃまミュージシャンにとって聴いてくれる人がいるぞって実感が一番力になるもんだからなあ。それはわたしゃ一番よくわかってます。自分のバンドでお客さん2人だった経験、1度ならず2度あり。大雪と大雨の日だったけど。腕は達者だ。いやうちじゃ無くてもちろんルーモア。そんな彼らがちょっとでも熱き声援を送られた日にゃあ。そりゃもとんでも無い音楽作るだ。パブロックの梁山泊レーベル、スティッフの隠れハウス・バンドでもあった訳ですけど、この盤はヴァーティゴ/フォノグラムつうメジャーから出た。GPさんのマーキュリーの線からもあろうが、これは奇跡だ。はいいけど、それが後々まで響くことに。GP兄貴は人気はあるけど、バックバンドまではさすがに。全く売れなかった模様で、そうなるとマルチはおろかマスターだってぞんざいに扱われたんだろうなあ。今まで再発は不可能かと思われてただよ。
 タイトルはマックスです。何故かとゆうとニック・ロウちゃんのEP「ボウイ」と同じ洒落。77年ですから、フリートウッド・マックの「ルーモア」です。ですからルーモアの「マックス」。間違えて買う人いるかも(^0^)。こんなスティッフ流ベタギャグ大好きだあ。為してる音楽は・・・GPさんとの熱き演奏とは趣が別。己がやって来たパブ・ロック時代の総決算。イギリスから見たアメリカン・ミュージック大好き音楽の極みです。そこにあるのはコクと味、それとパンクから貰った切れ。ここで、この年にやらねば俺たちがやって来たこと、他の仲間にも申し訳が立たぬわつう大覚悟満載だ。それでいてブリンズレイズとも、ダックスとも違うルーモアの音になってるつう。製作はバンドとAC/DCでお馴染みロッカー・プロデューサー、ロバート・ジョン・ランジ氏。バンドはミックス・ダウンまでやってとことん。録音は聖地ロックフィールド・スタジオ。
 アルバムはニック・ロウ氏のブリンズレイズ時代の「メス・ウイズ・ラブ」から始まります。ニック氏の曲って一発でわかる大個性あるけど、ここではそのチャーミングな味だけ頂いて、完全にルーモアのもの。この当時しかいなかったルーモア・ラッパ隊も大活躍。メンフィス・ソウルへの大感謝曲となってます。「大」ばっかだ。ははは。ここでもう完全KO。オリジナル・レゲのハード・イナフ・トゥ・ショウ(これがまたいい曲)を挟んでは、デューク・エリントン伯爵作、「ドゥー・ナッシング」。これがまた言われなきゃわからぬ、ロッカ・バラードに変身。思いっきりザ・バンドな「ジェット・プレーン」。ロビー・ロバートソン氏がピート・タウンゼント氏のぶんまわししてるかの如しのシュワルツさんのギター気持ち良さそう。A面ラストはでかいアメ車でぶっ飛ばしUKソウルロール「ルッキング・アフターNO1」。曲名にもにんまり。
 B面1曲目はスティービー・ワンダーさん68年の曲「アイム・ゴナ・メイク・ユー・ラブ・ミー」。これカバーしてるのは多分ここだけ。原曲のかっこよさも参っちゃうけど、おじさんたちだってやるぞ。B2はツルピカチュウ鍵盤、リーダーのボブ・アンドリュース氏のとろとろメロウ・ソング。あまりに良くて溶けちゃった。B3は巨人人生サイド・ギタリスト、マーティン・ベルモントさんの曲。ヴォーカルも多分ご本人。B4は英国メンフィスなアッパー・ソウル。このイカしたビートを叩き出すはアンドリュー・ボドナー、ステファン・グールディング両氏。ラストはダークなレゲエで。
 どんなにこれから貧乏のルツボにハマってもこれだけは絶対売らんぞってアルバムがあるとしたら

これです。

マックのルーモアと負けず劣らずルーモアのマックスも人生盤だ。
(山)
/お勧め!/150点 試聴はこちらでGPでの盤だけんど

ザ・ルーモア/フロッグス、スプラウツ、クロッグス&クラウツ
cover・・・欧州のザ・バンド 曲目等詳細
**ルーモア、1979年の2ndアルバム
「フランス野郎、芽、木靴そして喰らうと」
何じゃそりゃ。クラウトって何だ。ルーモア、何だ。
世間様ではどマイナーなバンドかと思い。だって、アルバムが全然CD化されなかったんだもん。今回悪夢、じゃなかった良夢のように日本ビクターから発売されたスティッフ・レーベルの音源の目玉です。
ルーモア、何かと申せばグラハム・パーカー&ザ・ルーモアのルーモア。あのバンドです。
メンバーは
ギターに元ブリンズレイ・シュワルツの
ブリンズレイ・シュワルツ氏
鍵盤に同じくブリンズレイズの
ボブ・アンドリュース氏
ギターに元ダックス・デラックスの
マーティン・ベルモント氏
ドラムスに、「元」わからず(^_^;)
ステファン・グールディング氏。
ベースに元ボンテンプス・ルールズの
アンドリュー・ボドナー氏。
全員がボーカルも兼務。「元」って言ったってさーのバンドばっかかもしらんすけど、ブリンズレイズとダックスは英パブ・ロックのエースで4番格、つまりパブ・ロック・オールスターズなバンドなのだ。ひよこが先か卵が先かわかりませぬが、そんな彼らが集って出会ったのが、グラハム・パーカーとゆう顔相、体型がトカゲで音楽もトカゲのように妖気を放っていた新人ロッカー。彼の見ているものは海を隔てた大陸のブルース・スプリングスティーン兄貴と同じでした。ただ、英国ではパンクつうもんがうごうごとうごめき出しており、無茶な若いヤツラの熱気がモロにおっかぶさってビートが加速、顔付きも変わっていったのだよう。あ、ひよこが先みたいだ。今調べたら、パーカー氏のデモテープ作りにちょっと後にスティッフ・レーベルを擁立するデイブ・ロビンソン氏がかってしったる仲間を招集したみたいで。
で、時代からはみ出していたからこそのジャンル、パブ・ロックの人たちがようやく時代とシンクロしたつう。チャートにも登場。パーカー氏のアルバムは出すごとにもうえらいこっちゃなものになり、ルーモアの息もバッチシになった1977年フォノグラムから1stアルバム「MAX」を出しました。これがもうえれえ名盤。それまでやってきた自分達の音楽をやる気と共に総決算いたしました。で、パーカー氏と来日、ちょうどコステロさんと同時期、どっちに行くか三日三晩悩んだ私はパーカーさんを選択、行ったらもう、リトルフィートのライブと共に生涯ベスト2のライブを経験してしまった。ますます夢中になり、MAX聴きまくりの、79年出たのがこの2nd「フランス野郎」です。
 普通、最初のがあまりにいいと、次のは入る込むのに時間がかかるつうか、つい比べちゃうからねえ。ところがどっこいこれは違った。
新しい出発の盤だったのだ。根っこはもうベテランさんですから、何ら変わりませぬ。しかし、目は次のニュー・ウエイブを見てたんだ。テーマは欧州だ。NW、英パンクもそうだけど要は自分の住んでるヨーロッパで自分の音楽を作ろうってのがあったと思い。その元はデビッド・ボイちゃんのロウから始まるベルリン3部作だったかもしれぬ。なのでこのアルバムの魅力は
ベルリンで録音していたロウのセッションに無理やり駆けつけたザ・バンドの皆さんが、丁重に断られてしまい、なにくそとばかりに隣のスタジオでロウの音を聴きながら我のアメリカン・ルーツなヤツを録音しましたってことであります。
究極のミスマッチがマッチしてしまったのは時代の奇跡ってものか。
全10曲、そのザ・バンドのリック・ダンコ氏の曲も有り、朋友ニック・ロウ氏との曲も有り。しかし同じトーンで覆われております。ルフトハンザの機内のような(乗ったこともちろん無し)。歌は・・・専業者いないっすからもちろん弱いと言わば弱い。ですけどだからこそ全員一丸の狙いがど真ん中だ。
いやー、聴きましたX422回。またも夢中になり。
でも、LP売っちゃったんだよなあ。どうしてもバンドのライブのノルマのお金が無くて。1stと2ndどっち売らねばならぬかと悩みに悩んで、こっちをテープに録って。
 そのテープがびよんびよんになっちゃった頃、見っけたのがメトロから出たCD
ありがたや聴いたことが無かった3rdとのカップリングだ。
今も廃盤で無く、とても安い値段で売ってますので紙ジャケ及び1曲足りないのに目をつぶればこちらがお得かも。ただ、曲順も違っておりまして、もしそちらをゲットした方のためにお節介ながらオリジナルの曲順は

1. Frozen Years [Schwarz] 3:34
2. Emotional Traffic [Andrews, Mayberry] 2:45
3. Tired of Waiting [Atkinson, Danko] 3:24
4. Loving You [Belmont] 3:22
5. Euro [Schwarz] 3:53
6. Leaders [Belmont, Lowe] 3:10
7. We Believe in You/New Age [Andrews, Mayberry] 5:09
8. All Fall Down [Andrews] 2:29
9. One Good Night [Andrews, Belmont] 2:49
10. I Can't Help Myself [Andrews] 2:42

どう聴いてもいいものはいいんだけどよう、最後に10.のアイ・キャント・マイセルフってのだけは肝かと思い。
今日も聴き、昨日も聴いたけど、全く古くならず。抜けた音楽は不滅だ。

と、喜んでいたら、ふとアマゾンさん検索すると・・・・おおおおお、MSIから1月に限定盤で1stがリリースされているではあーりませんか。これは事件だ。
(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

ロックパイル/Seconds of Pleasure
cover・・・
ポップ伝道師 曲目等詳細
*時はNW真っ盛りの80年満を時して登場の仲良し?二人組、デイブとニックのロックパイルです。ほぼ同時期発表のそれぞれのソロ・アルバムを足して2で割ったような質感ですが少しデイブさんよりのロッキン・ロッキン・サウンド。それともニックさんがジョニー・キャッシュの娘とラブラブになった時期かホワイト・ロックンロールでほらお父たま尊敬しておりますとアピールしたかったか。作戦は的中したようですが。ちなみにセイン・カミュ声の方がデイブさんです。ジョー・テックス、スクイーズの二人、チャック・ベリーとカバーを交えて実に楽しそう。時代に逆行したかのような音楽をやっとブレークした勢いを利用して思う存分やっております。とわ言えこの切れはNWを通過で得たものだろなー。素晴らしい曲、演奏だらけなんですが聴いた人がみんな「ハート」と「ウェナイ・ライト・ザ・ブック」が一番好きなのを私は知っている。ははは。それくらいこの2曲のアピール度高し。「〜ライト・ザ・ブック」はこの中ではちと異色のもろポップ・ナンバー。エルビス・コステロ「パンチ・ザ・クロック」内「エヴリデイ・アイ・ライト・ザ・ブック」と並んで2大ザ・ブック・ソングと世界神奈川県ザ・ブック協会より認定されております。さらにさらにそれだけではすまないのがこの作品。アナログ時には付録EPとして付いていた二人によるエヴァリー・ブラザースのカバー集。これがまた良いのだわあ。嬉しそうでねぇ。下手するとこればかり聴いてしまう危険性大。私はこれのおかげでエヴァリーにはまり「言えば言える」ちゅう曲を書きました。その時作ったCDももろそんな感じ。売れなかった金返せ。エヴァリーさん、もち彼らも最高なんです。だもんでこれ聴いた後は彼らのベスト聴いてみましょう。言わなくてもそうなるのだわすね。(マ)/お勧め!/ええい200点

ロイ・オービソン/ミステリー・ガール
・・・1&only
*最後の最後に傑作を残してくれました。染み入るこの音楽を私達は忘れません。(マ)/お勧め!/95点

Rick Derringer/Rock and Roll, Hoochie Koo
cover・・・
ギター小僧 アルバム曲目等詳細
*突貫ギター小僧リック・デリンジャー、74年の怒髪天アルバム、オール・アメリカン・ボーイです。を感謝する前にまず
「今週の完璧なシングル」は
「ロックンロール・フーチークー」。
アルバム1曲目を飾る70’sロックンロールの聖典だ。74年3月2日に米TOP40に登場、あっとゆうまに最高位28位にまで駆け上がって去っていった。なんつう順位はくそくらえ全てのアメリカン・ボーイと世界ボーイの脳裏に刻み込まれたこのビート。タカツタトトトト、ずんずんじゃじゃずんずんじゃじゃと導かれてルックアーウト!の
一声咆哮、ずれずれずれずれ〜ずれずれずれずれ〜、町の掘っ立てライブホールで演奏されるジョーカーズのサウンド物語の始まり始まり。なんつたって世界西条秀樹ソング・コンテスト優勝曲ですから歌の合間に秀樹踊りしてください。これがまた運転中に聴くと危険。条件反射で足と手を上げちゃうもんだからどうしましょ。ぶつかるわ。警察来た時、デリンジャーで秀樹踊りしてたんですっなんて言えません。いやことによったらフーチークー特約つうのが有って何か嬉しいご褒美が貰えるかも。何だ。ヘッド罰金。なんちゃて。時は74年ですからファンキー・サウンド喰いまくり。生生ママが俺のヒューズに火を付けてこりゃもう街中時速160kmで走りまくって広めるしかねえ。また速度オーバーで捕まる。手錠かけられてる間に始まっちゃったじゃないか、さーギターソロを聴け。ファンキー+ロックといやあゼップだね。ジミーちゃんもかくやの豪速フレーズ嵐のように巻き上がる。エフェクターなんてくそくらえ。人間の手と魂で弾いてるぞ。しかも銀の手袋付、しかも赤のストラトにローズウッド・ネック。ぐるりんぐるりんプリングオン、ハンマリングオフしまくり。快感です。火花が指板の星からバリバリビリビリ散ってます。おおっと、忘れちゃいけないバックで煽るはラニ、トーシャ、カールの三人コーラス隊。終始発奮中クールに発情中。ロックンロール・フーチークーって何て意味だ。ロックンロールどーだー、って意味だ。ドラムスにウインター家族のボビー・キャルドウエル氏を相方に向かえ、リズム・ギター、ベースとも全デリンジャー印のグルーヴゥィナイスチューン。あっとゆうまに終わってノックアウトです。全てがなすべき時になすべき音で記録されたロックンロールの奇跡の瞬間でもあるぞ。全デリンジャーでなければこうはならないのだ。
これだけでは勘弁してくれない次々と襲うこれからの曲はまた別の機会に。へたすりゃ全部完璧なシングルでございます。(山)
/お勧め!/150点 

Rick Derringer/Derringer Live
cover・・・
ギター小僧 曲目等詳細
*明けましておめでとうございます。今年もどうかWANTEDをよろしくお願い申し上げます。さああて。新年一発目はこれで行かせていただこうとあっためておいたのだデリンジャー・ライブ!。ウインター一家の大番頭、リック・デリンジャー兄いが自ら結成したバンド、デリンジャーの77年ライブっす。同年のトロントとオハイオのギグを収録。オハイオは生まれ故郷じゃけん凱旋帰国公演だ。お兄さんはこんな立派になって帰ってきました。まーとにかく楽しい。皆さんはロックは好きですか?ハードロックは好きですかい?いえー大好きだー。ではもしこれ行ってなかったらまず行っちゃいましょう。ヘヴィメタで無いハードロック、やたらうるさいやつの魅力の全てが詰まってます。お約束の仕掛けも満載。聴いてるだけで光景が目に浮かぶ。しかもアメリカンじゃからカラっとしてます。ぐわーっと引っ張ってパスっと決める。江戸っ子だねえ。あまりのキップの良さに玉屋ー、いやデリ屋ーって声掛けちゃったよ。大体4.のビヨンド・ザ・ユニバースのギターリフ聴いて血が騒がないロック野郎はおるかいのう。でんでこでんでこ、だっだー。でこでこでんってかっこいいのか悪いのかわからんがとにかくかっこいい。鳥肌です。バンドもみんなうまいよー。チームワーク一糸も乱れず兄いを盛り立てての総攻撃。それに答えて唇突き出して歌うは弾くは。アイ・ラブ・ジミイ・ページのリックのリックが冴えに冴え渡ります。リック・デリンジャーさん、メロウな曲も大得意だけど今回はとにかくロック!ロック!。はいちゃんと入っておりますロックン・ロール・フーチークウ。いえー待ってたぜ。堪能してください。皆さんで西条秀樹踊りしてくださいー。途中で何故かトルコ?ロシア?方面にも旅立っちゃうぞ。ユ・リアリ・ガト・ミも登場するのだ。そう言えばリックはんはエドワード・ヴァン君と並ぶ笑顔が素敵なプリテー2大ロック・ギタリスト。笑いながら吠える男。えー、な訳で英国産みたいな哀愁、情念はありまへん。しかーしこれがアメリカン・ハードロックの真髄です。そればかりか70’sハードロック・ライブの屈指の名盤だ。昨年11月にCD化。祝!大祝!。うちはこの前アナログで27年ぶりに再ゲット、歓喜にむせんでおります。さてアナログだとちょっとこもり気味の音質、それでも臨場感抜群だけど、これがCDだとどうなっておるのか。うお聴きたい。この底抜け脱線発情ロック、無類の無邪気さは現在ではけっして生み出すことは出来まへん。大推薦です。いや現場にいたかったなあ。グラッチェ。これで輝ける大新年レッツゴー。(マ)/お勧め!/120点 試聴はここで

リック・デリンジャー&フレンズ/キング・ビスケット・フラワー・アワー
・・・
永遠のギター・アイドル
1997年発売だけど81年のライブだから晴れて名盤入りでーす。永遠のギター・アイドル、リック・デリンジャー。この人って本当にロック好き、ポップ好きなんだなあってわかるアルバムです。全編に漂う楽しさが聴いてるこちらも浮き浮きさせてくれます。そしてゲストがイアン・ハンターとドクター・ジョンもちろんエドガー・ウインターも。「すべての若き野郎ども」ではもしかしたらミック・ロンソンになりきって楽しんでるんじゃないでしょうかあ。ギター、歌、曲とトッド・ラングレンに共通する物を感じるのは東海岸派だからなのかなあ。どなたかこの味を解明してはくださらぬか。7曲目「JUMPJUMPJUMP」なんてもろトッドだし、どこかスティーリー・ダンだし。(マ)/お勧め!/96点

Ron Wood & Ronnie Lane/Mahoney's Last Stand
cover・・・
TWOロニー 曲目等詳細
*ロニー・レイン。フェセズのミスター・ヒューマン。ロニー・ウッド。フェイセズのミスター・パーティ(^0^)。そんなTWOロニーズがフェイセズ在籍中、「馬の耳に念仏」と「ウーララ」の間72年にこっそり作っていた映画サントラ盤です。マホニーズ・ラスト・スタンド。アキレスじゃない。しかしそんな映画聞いたことも無し。こんな素敵な音楽が詰まってる映画なら何は無くとも見てみたい。12チャンネルで深夜ふとやってくれないかな。気付かないぞ。ははは。発表自体はだいぶ後、76年のワン・フォー・ザ・ロードの後だったんでそのつもりでづっとおりました。そのくらい変わらぬ二人の世界、つーかレインさんの世界、彼、人に合わせて吸い込まれそうでどっこいかなりリーダシップ強い人です。ロンちゃんはやっぱにこにこして一緒にやる人。サントラってことでインスト含有率高し。冒頭の「今夜の曲」をはじめ派手にテーマ決めるぜって無理やりアデレナリン注入してるやつも。幕間に使うへにゃっとしたやつも。そして二人で仲良く唄って自分たちモード全開のものも。そのいずれもがいとおしく何とも暖かい、誰に頼まれなくたってしょっちゅうついかけてしまい浸りたくなる音楽です。この音楽が無くたって世界に何の影響も無し音楽界も何も変わらず、でも無かったらわしは困るよあなたもきっと困るよー。ラーメンの春巻かー。クレジットを見てみると気が付きゃピート・タウンゼンドさんもおる、リック・グレッチ氏もボビー・キース氏もイアン・スチュアート氏もマクラガン氏もとえらい豪華。だけどそんなこともあまり気にならなかったりして。聴こえるのは二人の声とロン氏のあのスライドそしてそれを支えたくって支えてる友達連中。音楽も映画もこうして発表するからにはどうしたってお金がからむけどこれはそんな中でも奇跡的に音楽オンリーだーって言い切りたくなります。元はアメリカン・ミュージック、でもブリティッシュ、アメリカンって言っても根はブリティッシュ、しんなり混ざりました。やっぱ春巻かな。ああ、食べちゃった。おかわりしよう。あーたこんな最後の曲やられちゃったらもうエンドレスになってしまいます。(マ)/お勧め!/100点
試聴はここで

ロニー・レーンズ・スリム・チャンス/ワン・フォー・ザ・ロード
・・・羊の唄
*75年作品。お父さんにしてみたいミュージシャン・ランキングでは常に上位に入る(笑)ロニーさん。言わずと知れた元フェイセズのベーシストです。フェイセズでの味わい深い曲の数々も忘れられませんが、やはりこの夢を実現したアルバムが何と言っても素敵。派手では無くとも身の丈に合った音楽が人の心により多く感動を与えることもあるもんだと思います。彼は病気で天上人になってしまったけど、この作品はいつもそばに置いて、勇気を貰いたい時に聴いていきたいと思います。(マ)/お勧め!/96点

ロバータ・フラック/ベスト・オブ  <ご投稿エントリー>

REO SPEEDWAGON/HITS
・・・澄んだ瞳 曲目等詳細
*やってる音楽は普通のポップなハードロックだし、バカテクな人がいる訳でも無し、しかも小太り(爆)。でもとってもかわいくて憎めなくて好きなバンドです。トト、ジャーニーとほぼ同時期にちょっとプログレ・ハードかいなと勘違いされて(笑)ブレークしたのですが、実は大違いでブレークまでには全米中を年中ライブ・サーキットしてやっと認知されたとゆう涙ぐましいお話が。「ライブ・アルバム」手売りでチャートインさせたのねー。このへんはピーター・フランプトンと同じ苦労人達なんです。それにもかかわらずヴォーカルの方(いまだに名前知らず、すまぬ)の瞳はいつでもキラキラ輝き、嬉しそうにキップの良い江戸っ子ボーカル聴かせてくれます。絶対良い人です。友達になりたい。人格が音に出るとはこうゆうことを言うのですね。(マ)

*REOスピードワゴン、長いキャリアを誇るバンドだそうで苦労して苦労してヒットを飛ばし、なんと今でも解散せずに活動しているらしいです。第一印象としては、ちょっと取っ付きにくい感じもします。女の子がキャーキャー騒ぐような華のあるルックスの持ち主でもないし。が、しかし、じっくりと聞いてみると、ハマります。言い方が微妙なんですが「お約束の楽しさ」みたいなものがあるのです。この曲のここらへんで、こんな感じで展開して、そしたらギターがキュイーンと来て、コーラスが入って・・・とまさに期待を裏切らないところが見事なのです。たとえば時代劇「水戸黄門」で午後8時45分ころに印籠が出てくるような気持ちよさ。そう、律儀な音楽なんだなぁ〜。曲が良いのはもちろん、歌も演奏も上手い。さすが苦労人集団です。恥ずかしながら私がREOスピードワゴンと出会ったのは「キャント・ファイト・ディス・フィーリング」でした。何気に見たTVのビデオクリップでめちゃくちゃ感動したのです。もう素晴らしい曲!今でも私はこの曲が一番好きです。この曲を聞くと1秒で泣く。どうしてなのかわからないんですが、たんに歳を重ねて涙もろくなっただけなのかも・・・いや、それだけじゃなくて。ビデオに出てくるバンドのメンバーが地味なのにじ〜んと来て、さらにボーカルの人のキラキラ輝く瞳にグッと来る!そして泣ける(爆)いやぁ、バンドを長く続けるってことは、ものすごく大変なことです。それはバンドを一度でもやったことのある者なら誰でもそう思います。決してくじけない根性と真面目に頑張る気持ちがないとバンドをやることは難しい。ライブ演奏からは、そんな彼らが楽しくハジける様子が伝わってきます。REOスピードワゴンは、のちのデフ・レパードやボン・ジョビなどにも影響を与えたと思えるし、アメリカでは大人気バンドなんだけど、日本ではどうなんでしょうか?もっと売れてもいいと思うんだけど。(み)
/お勧め!/100点

REO SPEEDWAGON/You Can Tune a Piano, But You Can't Tuna Fish
cover・・・澄んだ瞳 曲目等詳細
トト、ジャアニイなどと並んで80’sハード・ポップ・ロックの大関格でありますREOスピードワゴンの78年作品です。70代後半に地味だった存在だったバンドが長い巡業で少しづつお客さんをつかんでついにブレークとゆうまるで演歌の如き快挙のバンドが続出いたしました。REOさんもその一つですが、ヴォーカルの名前がクローニンさんちゅうのが洒落にならない。音はとゆうと苦労の跡など微塵も感じさせないあっけらんのこれぞアメリカンなのだ。このアルバムでブレークした訳ですが実は大成功とゆう感じではなくて中ブレークちゅうとこかな。そりゃそうだ。特にかっこいい人がいるわけでもなく、ギター・ヒーローがいるわけでもなくひたすらライブの良さと曲の良さでアピールしていかなきゃならんのだから。ただ時が味方したと言いますかこの時期肩の凝らないポップなハードロックが人気を集めて注目されておったのがラッキー、やっぱ信じて続けると良いことあるのね。このアルバムとにかく良い曲ばかりです。クローニン節炸裂、目がキラキラソング連発、変態アルバムばかり聴いてるあたいはこの屈託の無さに心が洗われるようじゃ。権威的なものは微塵もありませんので聴いてて人にかっこいいと思われることはまあけっしてありませぬが素直にこの音楽を楽しめればこれに越したことはないよ。彼らのようなバンドが馬鹿にされることは無いのです。えらい。 (マ)/お勧め!/120点

REO SPEEDWAGON/Hi Infidelity
cover・・・澄んだ瞳 曲目等詳細
*まったく人生ってやつぁやった分しかいいことが無い。しかもそれでもいいことがあるって限らないを地で行くバンド、REOスピードワゴンです。71年デビューのちゃきちゃきの70’s組だ。徹底的なツアー又ツアーで力と人気を少しづつ少しづつ獲得してようやくブレークのきっかけを掴んだのが77年のライブ・アルバムで。ここでどかんと弾けたら同時期苦労が花開いたピーター・フランプトン氏みたいになれたんだけど、惜しむらくはシングル・ヒットがありませんでした。再びツアー。その勢いをもって翌年出したツナ・フィッシュ・アルバム。出来は最高。しかし自信を持ってさあどうだのシングル「ロール・ウイズ・ザ・チェンジス」は最高位58位。ガク。しかしクビの皮一枚つながったよ。さあ一挙にいったるでーとなるも世は何やら不穏な空気、ニュー・ウエイブなるもの、それを通じて音世界がどどっと変わるテクノロジーの波が来ちゃった。今までのアメリカン・ロックの人たちは押しなべて古臭く見えちゃうわ、さらにMTVだと。やばいですルックスは僕たち、なんでほんとにやばいです。やばいですを土俵際でうっちゃったのがこのアルバム「禁じられた夜」。あーだこーだと考えてもしゃあないし出来ないし、自分達でプロデュース、真正面からのREOで勝負しました。何よりも強い味方にはクローニン氏にはポップスの神様が降臨していた。演奏力は既に120%、残るはツボを付く曲を得ることだけでしたから、そうなったらもう無敵です。世間がどのような音楽状況でも関係無し。レベルを遥かに超えた曲を作らば自分達で風を起こして飛び上がれます。キラー曲テンコ盛り。まずは1.ドント・レット・ヒム・ゴー。ボ・ディドリー・ビート・ポップスの最高傑作。ポリスの手法を参考にしたのかな。まさかなー。前段はボで責めてサビで8ビート、甘美なメロで開放、お見事。音は究極REO。ハード・ギターにヒャーヒャー・オルガン、迷い無く澄み切ったケヴィン氏の歌。ポップ・シングル・チャート最高位20位。2.キーポン・ラビング・ユー。ほんとは待ってました。いつかいつかと。出たシングル買い捲って1位にさせてあげたかった。させておくれよ頼むから。させてくれました。完璧なシングル登場。迷い無く酔えるリフレイン。そこへ持っていく前段の素敵さ。えらい大切。見事なエンディング。最初聴いた時、終わったらみんな拍手したに違いありません。デビューから10年目、ついに獲得した全米第1位だ。REO最大の武器はチームワーク。いつだって共に辛苦を舐めて共に成長してきたを証明するのがギターのゲイリーさん作3.フォロウ・マイ・ハート。一直線に突破。そして同じくゲイリーさん作4.イン・ヨア・レター。躊躇したら出来ませんこんな曲は。オールディーズ完全踏襲のパワー・ポップだ。確かにどっかにあるに違いなし。こうゆう曲は。しかし歌詞の数だけメロディはある。やれそうでやれないみんなが求める曲をついに作りおった。最高位20位。続いてもゲイリーさん快進撃。5.テイク・イット・オン・ザ・ラン。あんたが作ってくれたかと泣いたよクローニンさんは。相棒だから出来る双子みたいな名バラードです。最高位5位。裏返してB面。6.タフ・ガイズ。ケヴィン節、炸裂。ちゃきちゃき江戸っ子メロ。へにゃじゃないよ貴方は。あなたこそタフ・ガイ。最高位25位。メイン・ストリーム・ロック・チャートで。で書いてるけどこの頃はもうチャート追っかけてませんでしたので、何だそれは(^0^)。とにかく成功。万歳。これまたサビ良し前良しのパワーポップが7.アウト・オブ・シーズン。メイン・ストリームで最高位59位。極意ってね。おお、パンクだの8.シェイキン・イット・ルース。ベースのブルース氏作、歌のサムワン・トゥナイト。おお、チープ・トリックだ。ラストはケヴィンさん作ワルツ・タイムの大バラード、そこにいたかった。これでい続けられます。今までのうっぷんをはらすかのように全10曲中、6曲がシングルだぞのこのアルバム。感嘆の一語です。私みたいにすっかりあっちの世界に行っちゃった薄情なヤツでもこれだけは嬉しくて、聞けと言われなくても力で聞いちゃったぞ。何よりもこんなにツアーして音楽して。正直もう嫌、音楽なんて聴くのもやるのも、飽きちゃったよーって思うこともあったと思う。迷ってあれやこれや足して足してしたくなったとも。それなのにこうして削ぎ落としてど真ん中の自分の音楽の最良の部分を。さすがプロだ。でっかい。 (山)/お勧め!/150点 試聴はここで

リック・ダンコ/リック・ダンコ
・・・気分は最高
*1977年発表の、ザ・バンドのベーシスト、リックさんの1stソロ・アルバムです。もー、元お肉屋さんだったことを彷彿とさせる(^@^Y..hehe気持ちが良い一枚なのだ。サウンドはほぼザ・バンドのまんま。ゲスト・ギタリスト陣がもの凄く豪華なんですけど、ロビーさん大好きって感じで弾いてくれてます。ニターってしちゃいますね。そしてリックさん。音程が危ういところがまったくもって魅力。味わい深いんだよねー。曲もばっちりはまって、ザ・バンドでリックさんの歌に感動した人は間違い無く買いです。
豪華ゲスト陣
ロン・ウッド、ブロンディ・チャップリン、エリック・クラプトン、ダグ・ザーム、ロビー・ロバートソン、リチャード・マニュエル、リボン・ヘルム、デビッド・ペイチ。
(マ)
/お勧め!/97点

The Very Best of Rufus Featuring Chaka Khan
cover・・・ミス・ドーパミン 曲目等詳細
今年のクリスマス、脳がアフロ形になっているカップルにぴったしなのがこのルーファスのベスト。一晩中踊って朝を迎えるのね。ティナ・ターナー直系の猿女ヴォーカルでお馴染みチャカ・カーンを擁する必殺ファンク・バンドです。結成は70年シカゴで。母体はアメリカンブリードとゆう白黒混合ロックバンド、そこに猿さんいやチャカさん合体で超絶ファンカーとなったのだ。さてこのアルバム、1曲目はいきなりスパーンと例の手拍子が入るクインシー・ジョーンズ節で始まります。後期のプロデューサーは彼なのね。それはそれでかっこいいのですが本領は2曲目からテルミ・サムシン・グッド。あのレゲ界のキチガイさんリー・ペリーもカバーしたとゆうアスコラヴィスタな一品。臭くてえぐくてグルービンだぜ。上顎の裏がこそばゆくなる快感を貴方に。続くダンス・ウイズミーも凄いぞ。聴くと必ずギターカッティングのまねをして町内を走り回ります。変なおぢさんおばさんがいるぞと評判になります。走って行っちゃうと曲が聴けなくなるのでお部屋でやりませうね。続く2曲のメロウは軽く流して登場6.ワンス・ユー・ゲット・スターテッド。誰か止めなくていいのかのチャカさんの野放し歌炸裂、どうせやるならここまでやってくれると体に良くて感謝。もう行くとこまで行っちゃってください。もう勘弁して〜の次はまたまた超絶ユー・ガット・ラブ。これが一番好き。裏からビートが入っていく騙しリフ・ソング。ユ・リアリ・ガット・ミと同じね。しんかしこれはもう下手すりゃ1番の後ろメロまでわからなくて裏のままのっちゃうちゅう。ゼップもかくやの強力リフとカッティング。ギターのマネに加えてドラム、ベースの弾きまねもしなくちゃいけなくなって忙しいこと。続くアット・ミッドナイトも強力。ワンスユー〜と同じ登り詰め型で。次はバラードなんですがここでもううぇぇぇぇ〜と奇声で期待通りでございます。でバラードと言えば最高傑作がラストのスイートシング。どうよどうよと歌ってくれますが、はいそりゃ最高です。まいりました。と隙無しで楽しめるこの盤ですが、チャカさんの快進撃はソロ後も続きます。望むならそちらのベストも買って、うおうおうおアイム・エブリ・ウーマンとワチャ・ゴナ・ドゥ・フォミをこれに追加して踊れば完璧。クインシーさんの仕事ではブラジョンと並んでベストでござい。 (マ)/お勧め!/98点 chaka best

Rufus Featuring Chaka Khan/Rufus Featuring Chaka Khan
cover・・・
ミス・ドーパミン 曲目等詳細
どーうだーーーー
唇の女、ミス・ドーパミン=チャカ・カーン嬢擁するルーファスの1975年、4枚目アルバム、
その名も
ルーファス・フィーチャリング・チャカ・カーン
もーう、あれさ、このジャケです。でか。歯です。
舌です。そしてまた裏ジャケ。
どーうだーーーー
一人専用ソファーかー。笑ってるよ。頭でか。目細。えー、ジャケ=音一致の法則によりますと、音を聴く以前に完勝です。無敗。
終わり。

なんちゃて。聴かいでかー。
そしたらさ3、3秒でKO。てことはメタル・アルバムか。3秒でKOの法則。パンクでもあるぞ。もちろんファンクだ。75年、70’sのオヘソの年、もっともファンクが幸福な時でありました。70年にシカゴから登場したルーファス。ファンクと共に生まれファンクと共に育ったようなもんだ申し子。デビュー当時は一晩に45分ステージを6回やるっつう、最後はチャカさんぶっ倒れて車まで担いで帰宅の呈だっとな。やらせる方も方だけんど、限度知らねえお姉ちゃんちゃんだもんな。手を抜くなんぞ思いもせんかった模様。なもんだからレコード・デビューも降って来る、惚れる人も多数。ワンダーのスティーヴィーさん筆頭で曲プレゼント、「テル・ミー・サムシング・グッド」。ヒーット。それからはもー。ドーパミン出しまくりで完璧シングル連発、アルバム連発。その頂点となるんが、この唇アルバムだっつうのはその唇からして一目瞭然じゃわ。へい。
当然、「完璧シングル」2曲も有り。
♪うおうおうおううーーーー♪
いきなし嬢の咆哮で始まります、1曲目の「大馬鹿野郎天国」。これでも抑えてる曲調。嬢は既に全開。
2.ハバ・グタイム。
♪うわおう、うおーーーーー♪
必ず咆哮から始まることになってるのかー。あの極楽「ユー・ガット・ラブ」でお馴染み、喰いまくりファンク・ビート。焦げ臭いサックス入り。これはもう斬り合いワールドです。ポップ・グループと共演して貰いたい。
3.ウー・アイ・ライク・ユア・ラヴィング。
あ、叫びからじゃない。不気味だ。この曲、なんつっても♪べこぶべこぶべこぶ、どん、すこんぺー♪つうベース。天翔ける。
4.エヴリバディ・ハズ・アン・オーラ
オーラはあんたやんけ。♪いえーあ、おういえ♪。やっぱし叫びから。ちょっと抑えております。食後だったに違いなし。お嬢満足。
5.サークルズ
「さー、来るぞ」って、来たー。抑えて始まる。ぴしびしのドラム見事。弦が。キモはサビ。くきょかきょキュキョカキョのギターに乗って、ハマラマヘラヘーと上がって行きますメロの快感なこと。ソーラン節のようす。やーれん。
さーB面だ。
CDでは6.となるのが完璧シングル「スイート・シング」
バラードです。スイート&メロウ&ワイルド。普通じゃ相容れぬよ。
♪おうおースイートシン、おうよ、おうよエブリーシング♪。ツッパリさんに脅かされてるようです。バラドと言っても後半に行くに従って凶暴になります。お嬢腹ペコだった模様。
7.ダンス・ウイズ・ミー。オーリアンズじゃないよ。スペルが「Dance Wit Me」。h抜きだがんね。これがファンキーだ。
完璧シングル第2段す。決して許してくれません妥協無き、どファンク。この間の魔の美学がファンクです。どうぞ。とりつかれると一生棒に降りますよ幸せに。しかしまーどっから声出してんだか。かかとか。
8.リトル・ボーイ・ブルーは全力疾走後の歌。しかし2分と経たずに復活してくる、妖怪だよまたく。
9.オン・タイム。けこくんかっか、ぷんぽっぽ、とてて、ってリフでもうやられる。やられててたらお嬢出て来ない。インストだ。休むのか。不気味だ。
10.ジャイブ・トーキン。じゃいぶ・とーきんつうたらあれでんがな。ビー・ジーズの。です。
本家のTOP40登場は同年6月ですから。すげー早耳。礼儀として本家より地味仕上にするが礼儀。嬢も7割で〆て、ソファに座ります、どっかりと。
わたしゃアッサリ東京ラーメンしか食べません、こってりやトンコツはどうも、と申される方、もしくは生トマトは全く食えません、ピーマンは嫌いですって方も、ウメーウメーって喰いまくっちゃうトンコツ生トマトピーマン・アルバム。
抜けてます。これで入城すりゃ、他の味もどんどん、言われなくても喰う喰う喰う。
(山)/お勧め!/150点 

Roches/The Roches
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関東系関西  娘 曲目等詳細
時と場合を問わないでいきなり登場するかしまし天然娘ヴォーカルもの、あのシャグスから10年の時を得まして出現はこのローチェスでござい。世はすっかりパンクの時代、もうニューウエイブに差し掛かっているとゆうのに生ギターのバックで3人コーラス朗々と。製作はロバート・フリップ。どうゆう縁なんだ(^0^)。ロバフリさんがからんでるてんで買っちゃったキンクリファンのレコ棚奥深くに眠ってる姿が用意に想像できます。出はアメリカ中央部山脈に囲まれててラジオもろくに聞こえないまるでトゥイン・ピークスみたいな町でサブキャラの夢見る夢子さん姉妹たち、町では歌が上手な姉妹で有名なんて姿を勝手に想像してたんですが調べてみたらNY出身でフォークサーキットで活躍、ポール・サイモンのひとりごとアルバムでコーラス参加とこれじゃメリサ・マンチェスターやジャニス・イアン。そ言えばジャニスさんみたいなとこもあるかいのと現金なことも思いますけどうんにゃやっぱ全然違うわい。多分人の言う事天然馬耳東風な一家、フォークともラグタイムとも異なってかと言って物凄く一般的にも聴こえてくるとゆう不思議世界が展開ですんでどうにも気になって忘れられないよう。結果的にシーンの中でひっくり返って出て来たイギリスのヤング・マーブル・ジャイアンツと同じ味わいでいただけます。従ってこれは容易に時を超えます。アマリちゅう映画の娘が音楽作ればこのようになるのでは無いかと。どうにも一番さんな曲は1曲目ウイ。わたしらテリ&マギ&すーじー。3人でローチェス申しますとかしまし娘の出囃子状態。あ、ロバフリさん、何をやってるかと申しますと多分レコーディング中ずっとニコニコ笑って座ってました。最後に何かやってくださいなと言われてんじゃと2曲目ハモンド・ソングでフリッパトロニクスとピーピロピロソロを。これがまた良い!これでトゥイン・ピークス。ロッジに迷い込んできた小娘たちの周りををどる小人のダンスでこれが有ってアルバム異形化促進委員会会長代表補佐です。やり倒さなくて正解ね。 (マ)/お勧め!/95点

Rubettes/The Best of the Rubettes
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わっしゅわりわり 曲目等詳細
なんつっても74年のデビュー・ヒット、シュガー・ベイビー・ラブが印象的なルーベッツ。何と現在日本盤でベストが出てます。海の向こうでもことごとく廃盤だっちゅうのに。とゆうのもどうやら「ウォターボーイズ」とゆうTVドラマに使われたらしくどんな理由であれこれを逃す手はなかろう素敵ポップ・バンドなのだ。そもそもはウエインさんとトニーさんとゆうソング・ライター・コンビが件の「シュガー〜」を初めとするオールディーズ心たっぷりの曲を作ったもののやってくれる人がおらん。んなら自分達で探そうと東奔西走、集まったスタジオ・ミュージシャン達でレッツゴーが発端、ところが「シュガー〜」だけ歌って歌手のポールって人が止めてしまい物凄いヒットになったにもかかわらずどうするんでしょうと大丈夫何事も無かったかのように快調に活動を続けたのだ。このベストを聴いても言われなきゃ気が付かない(^0^)。魅力の第一はウエイン・トニー両氏の曲の素晴らしさ。メロディ印テンコ盛りです。初めて聴いても懐かしくてほろ苦くて楽しくて嬉しい。そしてガッチリとした演奏と集団コーラス&歌。そりゃもうプロの仕事だぜ。一聴してわかるビーチ・ボーイズ・ラブ心と共にフォー・シーズンスやらドゥーワップやら初期ロックンロールを一旦ばらばらにして寄せ鍋に入れてもう良かろう肉も煮えた食って下さい。私もずーっと「シュガー〜」1曲だけ大好きで知りません人間だったのですがこうして大人親父になって他のも聴くと色々違ったところが聴こえてきて面白くて。まずこれがELOが聴こえてきた。コーラスもそうだけど時々入るストリングス・ピチカートとか。そしてデイブ・エドマンズとニック・ロウ。「レイバー・オブ・ラスト」と「リピート・ホエン・ネセサリー」の抜けた感じ。途中メンバー達の趣味でカントリー方向にちと行っちゃうのでよけいに。それらがぐるぐる廻ってつながってああ同じ輪だそうだよ同じように育ったんだなあと感慨無量です。切ないメロですけど甘すぎません。大音量で聴くともうのりのり。ジュークボックス・ジャイブなんかヘビメタ並みにヘッドバッキン出来ます。2番目ヒットのトゥナイトでは見事な空耳が。うめっしxx。いかん俺が葉書出して手拭いもらうのだ。わっしゅわりわりコーラス愛好家にはたまらん曲沢山の上に段々と大ヒットから遠ざかって色々手を尽くしてやった曲が今となってこのベストにまとめられると実にヴァラエティに富んでてしかもけっして駄作でなくキュートですから丸々一枚、あっち突かれてこっち突かれてもう音楽メロディ玉手箱です。ライバルのファーストクラスもそうだけどスタジオミュージシャンでやってるにもかかわらずのこの熱情。ひたすら感服、そして感謝だ。
(マ)/お勧め!/100点 外盤(基本的には廃盤)

Raspberries/The Very Best of the Raspberries: Overnight Sensation
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元祖力POP 曲目等詳細
世にパワー・ポップと呼ばれるバンドの元祖と言いましたら東にバッド・フィンガー、そして西の横綱にはこのラズベリーズがおります。フロントマンは後にソロになっても素晴らしい音楽を連発&ヒットさせたエリック・カルメン氏。結成は71年、アメリカはクリーブランドで地元のライバルバンド通しが合体して。解散は75年と言う短命だったけど数多くのグッド・ミュージックでいつまでも行き続けているのだ。現在日本盤では昔からお馴染みの10曲入ベストが出てて外盤ではあのチェリーレッドからさらに充実の20曲入のベストが出てる。ジャケで日本盤も欲しいけど中身ではやっぱ外盤かな。そのラズベリーズ、何故が故にパワーポップ元祖と呼ばれるかそれはめちゃポップなことは言うまでも無く、なんつってもサウンドのラウドさにあります。POP史上トッド・ラングレンのサムシング/エニシングと双璧となす強力リミッター・サウンド。音がぶっつぶれてピアンぴあんいっちまうかのような音で、うるさーいって言われるぞ。誰か止めるやつはおらなかったのか製作はスリー・ドッグ・ナイト、グランド・ファンクで有名なジミー・イエナー氏、この人が止めるどころか煽ったと見た。その仕掛け結局喜んでしまいます。甘いだけじゃもたれる危険性有り。ラウドな音とカルメンちゃんの時折過剰かもってなくらいのウルトラシャウトがロックだ。聴いて一発でわかるのがビートルズ大好き、そしてアメリカじゃ、ビーチボーイズ大好き。そりゃその意味じゃフォロワー、2番せんじかもしれんよ。しっかし、ビートルズとビーチボーイズを合わせた音楽を一編にやれるなんて第3者にしか出来ん荒技、しかもラズベリーズ独自の味もありなんだからこんなに嬉しいことがあるでしょうか。マネなんて言わせませんって位の極上のメロディに幸せに浸ってしまいます。実は各オリジナル・アルバムにもこれに入りきらなかった名曲が数々、てことはベストで組まれたこのアルバムはもちろんくらくらしてしまうくらい良い。でKOされて結局各アルバム、そしてエリック・カルメンのこれまた極上緒作へ進むことになってしまうかもしれませんが、良いじゃないですか、だぶったって。まずはこの木いちごたーんと頂いて。ごちそうさまでした。美味しかったです。   おかわり。
(マ)/お勧め!/100点 試聴はここで。 日本盤

Raspberries/Raspberries
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元祖力POP 曲目等詳細
当サイトの4番でエース登場です。エリック・カルメン率いるラズベリーズ。ベストのところで書きましたようにアメリカはクリーブランドの人気バンドが合体しての結成、プロデュースはジミー・イエナー、72年とゆう絶好の時期にビートルズとビーチボーイズ、ザ・フーの遺産を総決算したバンドなのだ。絶好の時期って書いちゃったけどあと4,5年登場が遅かったらチープトリックに勝るとも劣らない大人気バンドとしてミュージックライフのグラビアを荒らしまくったろうにその意味じゃ早すぎた駆け抜けたバンドだったかもしれません。フロントマン、エリックさんもシンガーソングライター・ブームが一段落した後に独立といささか間が悪く。ま下手な過剰な人気は音楽作りにしんどい面もあるでしょうから丁度良い塩梅だったと思っておこう。と言ってもヒットはしました。何と言っても1曲目、2枚目のシングルとなるゴー・オール・ザ・ウエイ。冒頭からこのバンドはこうなんだーって魅力凝縮のパワーポップです。エリックさん本人も前記巨大3バンドの合体を目指したと申してるそうですが、普通ならそんな大それたこと出来るかいてなもんを見事実現。嘘ではありません。もしまだ未聴の方おりましたら試聴だけでも是非。納まりきらない意欲とパワーを無理やり押し込めたリミッター・サウンドもそりゃ衝撃的で。そのぶっ壊れ方がパワーの所以なしごななのだ。えー、アメリカン・バンドってやつはシングルの曲はキラー、決定的なメロディを持つやつでも概してアルバムの他の曲はおっとっとなもの入れちゃってる例がけっこうあるんですがこのバンドは違うぞ。エリックさんのあまりの才人振りに持ってかれてたまるかと思ったかどうか他のメンバーも頑張って佳曲連発、くそ曲などただの1曲もありません。でもなあやっぱカルメン先生、ほんとに尊敬の意味を込めてそう言いたいほどの素晴らしい曲作りぶり。もう最初から遠慮無しの才能発揮だわ。3.のアイ・ソウ・ザ・ライト、5.のウエイティング、6.のさよならは言わないで、最後のアイ・キャン・リメンバーともうエバーグリーン曲決定です。ピアノぽろりん恥ずかしいくらいの2枚目風情だけど全然嫌味にならんのだこれが。クラシック、特に彼の永遠のアイドル、ラフマニノフ要素の絡み方ももうすっかり自分のお肉にしちゃってからに。それは変なコンプレックスじゃ無くて愛です。クイーン・オブ・ヒズ・ソウル。でそのキンラキンラの名曲に挟まってのメンバーの小品。軽妙なこれらの曲が混ざったこのバランスが実にバンドならでは良さ。結果として緩急自在、全編楽しさ満点の名盤、つうより何より愛盤だな、なりました。適当に演奏が荒れてところどころおっとっとになるとこも魅力。小奇麗に作ってれば良いってもんじゃないぞ。とゆう訳で絶え間なき良曲を作り続けなければならないパワーポップ道に果敢に挑戦、登場の彼ら、とにかくこの道は労苦の多い割りに見返りが少ない。だけど即効的な見返りが少ないけどだからこそのエバーグリーン、聴くこちらも大切に大切に思ってこれからもずっと聴きたいものです。
(マ)/お勧め!/100点 試聴はここで

Ram Jam/Ram Jam
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ブギー兄弟 曲目等詳細
ラム・ジャム、何だべさと思われる方も最近「ブロウ」とゆう映画のCMでTVでガンガン流れたあの景気の良い曲やってる人達だよつうたらああ、あれかと思い出してくれるかも。77年に彗星のように現れて件の「ブラック・ベティ」中ヒットとミュージックライフアルバム評3ツ星半を残してあっとゆうまに消えたバンドです。大体ブギ系だと3ツ星半のMLはほっといてそのシングルの強烈さが全世界中のロックファンの心の片隅に残っているのだ。中心メンバーのギターのビル・バーレットさんはオハイオ州出身で60年代はレモンパイパーズとゆうサイケポップバンドにいた方、ベースのハワードさんはビリー・ジョエルと一緒にバンドやってたとゆう。残りの二人は不明。で70’sの何時ごろかNYでバンド結成、エピックからこのアルバムを出しました。プロデュースはビルさんがレモンズにいた頃に知り合った1910フルーツガム・カンパニイ等のバブルガムポップ製作をしてたジェリー・カセネッツ氏とジェフ・カッツ氏。で出て来たのがゴリゴリのハードロック&ブギーてんだから訳わかりまへん。さて件のブラック・ベティ、元々シンシナティのローカルバンド、スターストラックのシングルが元だそうで、全然売れなかったそれをたまたまビルさんが耳にして改良、世に出したらしい。作者はレッドベリー、カントリーブルースの人です。まあ地味、そっけないそれを彼らは超絶ロック・ヴァージョンに。世のバンド組んでる連中なら絶対やりたくなるであろう仕掛けにつぐ仕掛け、2分ちょっとの中にドラムソロまであるとゆう。もう少し長いアルバムヴァージョンではウエスタン風ビートまで飛び出しツイン・リードやら何やら豪華幕の内美味しいなパクパクだよ。カンサスの「伝承」と並ぶ仕掛けソング双頭だ。とゆう訳ではまった人は抜け出せなくその世界、後にテクノ・ヴァージョン・カバー、トム・ジョーンズによるカバー、さらにはヒップホップ・ヴァージョン・カバーまで出て、あれだ1世紀弱それぞれの時代のサウンドに乗って生き残るとはレッドベリー爺さん夢にも思わなかったでしょう。あまりにその曲のインパクト大なんでその他の曲があれになり3ツ星半なんですが、どうしてどうして聴いて見ると誰だそんなこと言ったのはのグッドな音満載です。このふてぶてしいまでの湿り気の無さ、泥臭さはアメリカの音に憧れる英国勢が一番羨ましいものじゃないか。最後のブギー曲、「誕生日がメロメロよ」は見るとこはちゃんと見てるジョーン・ジェットがカバー。ケツに入ってる会話が粋。ブラック・ベティ続編ぽいインストもありでちょっとでもブギ好き、後年のブラック・クロウズ、ジョージア・サテライツとか好きな人にはほんとお勧めいたします。現在これプラス1曲の「ゴールデン・クラシック」とゆうCDが入手出来るかギリギリ状態か。いやもうちゃんとCD出してくれなきゃ駄目よ。バカロックの隠れ大将なんだから。 (マ)/お勧め!/100点 

Richard Lloyd/Alchemy
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月夜のアルペジオ 曲目等詳細
リチャード・ロイド。ニューヨーク・パンクの清水の次郎長、テレヴィジョンのギタリストであります。77年に1stのマーキームーン、翌年アドヴェンチャーと2枚の宝石アルバムを残して夜露のようにあっけなく解散。これはその直後発表したソロアルバム。えーとなんちゅうかボーカリストでないギタリストのアルバム。歌はですからとつとつとしかし本職では出せない何とも言えない魅力が。でパンクじゃないんですこの人。何とも優しくロマンチックで。で、色んなことが氷が溶けるが如くわかって楽しい。テレヴィジョンのアルバムは1stと2ndが全くと言って良いほど違う感触で1stはかちっとしてて2ndはラフ、どちらも好きだけどその1stのかちっとしてる部分をこの人が担っていたんだなと。あの見事な登りつめるギターを弾いていたのはこの人なんだと改めて判明いたします。2ndではトムさんの才気爆発で立場が弱くなったか人間関係かわかりませぬが一歩引いていたのだな。バンドってほんと面白いなあ。あれほど緊張感がしがしのギターを弾いてた人がここでは同じ流麗さではあるもののリラックスして違う味になってる。その弱い部分を4人の相互作用であの音になったんだ。しかもトムさんもロマンチックこちらもロマンチックなのにべたべたにならず火花が散ってたもんな。一人では決して起こりべくも無いことが起こるのがバンドの音楽だわ。なことどうしても思ってしまうよ。もとい、このアルバム。至って素直な人とみえて何を聴いてきたか夢中になったか一発でわかっちゃう。バーズでしょディランでしょルーさんヴェルヴェット、そりゃあNYの人だもんねえ。それらが一挙に聴けます。なんでトム・ペティやジョナサン・リッチマンな音楽が好きな人は一発でやられるであるよ。へにゃへにゃ人なんで、やーパンク、ごんごんを期待すると何じゃこりゃあとなりまっが。うーんこうゆう盤のことは非常に書きにくい。えとXTCのデイブ・グレゴリーさんがソロ出したとしたらもしやこんな風になるんじゃないかと。フロントじゃない人だから出せるキュートさ愛おしさが最大の魅力です。とゆうことだきっと。こっそり聴こうっと。 (マ)/お勧め!/100点 

Rahsaan Roland Kirk/Blacknuss
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真っ黒な男 曲目等詳細
ローランド・カーク氏、一応ジャズのサックス吹き。一応と書きましたのはサックスのみならずフルート、ゴムチューブなど吹けるものは何でも吹く人なのでありまして。しかもそれらを同時に沢山吹きたい人。しかーも吹きながら歌いたくなるちゅう弾き語りならぬ吹き語り(^0^)の人だからしてかのジャンルではグロテスク・ジャズやらゲテモノ扱い長く最近になってようやくこれは良いぞって声が起こってきた。ブラックナス!。なもんだからジャンル的にもジャズ一つに収まりきれる訳無し。この71年作ブラックナスはんな中でもジャケの雄姿を見ておおおジャズじゃと手にとっておうちに帰ってレコードかけたら何だー間違えて買っちゃったぞうと叫んでしまいそうなスーパー・ナチュラル・ワンダーな一枚です。演ってる曲はと言えばその当時ぐんぐん盛り上がって来たソウル名曲の数々。ブラックナス!。いえーブラザー最高だぜって気に入ったからやったのよ。きっと。凄くポップ。ソウル高揚感丸ごと新鮮。4.のジュニア・ウォーカーのヒットや5.のマイ・ガールなどスーパー特売現場でかけてもOKだ。あ、5.はうなってるからあれだけど。ははは。すげーのは10.のメイク・イット・ウイズ・ユー。ブレッドの曲をここまで真っ黒に墨塗りせんでもいいのに。見事なるジャズファンク世界展開で。まそりゃ見事なはずだわ、そんな彼の欲求に答えるべく黒い音楽市場から集まった猛者たちはドラムはグルーブマスター、バーナード・プリティ・パーディーちゃん、ギターはコーネル・デュプリー、ピアノはリチャード・ティーと後年のスタッフ勢などなど。ブラックナス!。カーク氏の巨大音楽欲求火の玉がソル勢を煽りまくって連中も負けてたまるかーとかーっと打ち返し白熱のリラクシン攻防大作戦。9.はこれだけやった後でかます「マイ・ウエイ」のフェイク・メロディ、ラストの黒茄子はソウルの先に見たアフリカ大陸でっかいぞ。キンキイな精神とはこうゆうことだな。ザッパ大明神と交わったのは一瞬だったけど同志には間違いなし。そして10年後花開くニューウエイブの精神を孤軍奮闘邁進、いや孤軍じゃないなサンラさんらもおった、してたおいちゃん。リップ、リグ&パニックは彼のアルバムのタイトルです。やつら中身聴かなかったかもしれんが(^0^)。ブラックナス!。間違いナス。 (マ)/お勧め!/100点 も一つ(中古があれば)

Rico/Man from Wareika
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レゲエ・インスト 曲目等詳細
ついに日本で再発されました。リコことリコ・ロドリゲスのワレイカから来た男。リコと言っても東尾ムスメさんではないリコさんのこのアルバム、英国レゲエの金字塔だけではなくすべてのレゲエ・レコードの中でも一際輝くマスターピースであります。初めてレゲエのCDを買おうと思ってる方、もしくは既に買ったことがあるもののどうも辛気臭いなあってイメージを持たれてしまってる方にこそ聴いていただければと思うアルバムなのラブ。リコさん、34年ジャメイカ生まれ。彼の国の誇るトロンボーン吹き。実はジャメイカにはもう一人誇れるトロンボーン吹きがおります。その名はドン・ドラモンド。一回り先輩で同郷同学校。そのドンさんはスカタライツのオリジナルメンバーとしてスカ創世記に大活躍、ジャメイカの音楽シーンを引っ張る形となります。一方リコちゃんは60年代に入ると英国に渡りもう下積みに次ぐ下積み、ようやく自身のレコードを出せたのが77年のこの盤とゆう次第。以後69年に早逝したドンさんの遺志を次いでスカタライツに参加、そして79年にはあのスペシャルズのメンバーになって若い衆にスカオリジナルの気概をぶち込む優しいおじさんとなって。来日時お姿拝見させていただきました。暴れまわるメンバーの後ろで超然とぶっとい音をぶおぶおっと。凄かったなあ存在感。さてこの盤、とゆうかリコさんのアルバム、私聴きたくてずっと探しておりました。たまらん我慢できーんとなった時に出ました日本で。快挙です。しかも大量ボートラ付。この次に発表される予定だった「ミッドナイト・イン・エチオピア」からのと12インチシングルから。まず食い付きたくなるのがキンクス、ユリアリガットミーのカバー。いやもうこれは(^0^)。世界一オポンチなガットミー。キンクス・ファンの人が気になって買ってしまったら頭が固かったら大怒りかも。レイさんは絶対喜ぶと思う。キンクスの曲のとぼけた魅力をこんな形でも出せます。そしてジャズ名曲テイクファイブ。全然5じゃなくなってます。これが良いぞーっ!。ぶばばばっとメロディが染みることって言ったら。最後のスターウォーズも楽しかー。ってとこから入ってあららどうしたんだろうすっかりはまってしまってるのは本編のワレイカだ。このどっか懐かしい日本の風景を思い起こさせるメロディ、パコポンポコペパンとなるパーカッション共々彼の国で培われて来た宗教ラスタファライの音楽ナイヤビンギの特徴らしいんだけどこれがまた。日本でスカが愛される理由の一つがこれなんじゃないかと思ったりして。また日本の音楽の可能性もここにあるんじゃないかと逆に教えられたり。バックアップするミュージシャンはリズム隊にスライ・ダンバーとロビー・シェイクスピア。レゲエのレコードの62%で弾いてるじゃないかと(当社調べ)思ったりする鉄壁リズム隊。そして長いこと共に英国で苦労してきた盟友たち。商売化抜きで真摯に音楽に向き合う姿が自然とこちらにも伝わって来てこちらも澄み切った心にさせて貰えます。また思想背景なんか考えずとも何とも言えんこの心に涼しい音楽。エアコンなど吹き飛ばしてこの夏のたまらんプレゼントじゃ。まさかどっかがCMに使ったりして。ありえるぞのともかく人懐っこい音楽、あっとゆうまに廃盤になってしまう危険もあるかもでいかがでしょうか。しかしこのリズムはつくづく魔法だと思います。あ、ちなみにこれはインスト盤、ダブっ化ほとんど無し。 (マ)/お勧め!/100点 試聴はここで。 グッヅ

Ralph McTell/Streets
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英国SSW 曲目等詳細
こないだちゃぶ通のチャートでロック英国編で登場したばかりであります。74年の暮れに最高位2位まで上がった「ストリーツ・オブ・ロンドン」を歌っているのがこのラルフ・マクテル氏。44年ケント州ファーンボロウ生まれ。2歳の時に父ちゃんが失踪、7歳の時には生活のためか芝居小屋でハーモニカを吹いていたそうです。その後自分のスキッフル・バンドを組んでウクレレを弾きながら英国各地を巡業、ギターも覚えて大学のジャズクラブで初めてランブリン・ジャック・エリオットの「サンフランシスコ・ベイ・ブルース」を聴いてフォークに目覚めカントリー・ブルースと共に夢中に。ケルアックやスタインベックのビートニクの影響を受けた歌詞を書いてロンドン中、そして欧州を放浪、妻となる女性と出会い結婚、子を授かります。生活のため先生となってその傍らフォーククラブで演奏を。そんな時書いていた曲が出版社の目に止まって68年にアルバム・デビュー。その後も地道な活動を行い70年に初ソロ・ライブをロンドンで達成。そんな中、74年に2ndアルバム用に書いた曲、件の「ストリーツ・オブ・ロンドン」を再録音。それがアメリカのワーナー/リプリーズから世界発売されて大ヒット、ブレークしたってんだから世の中捨てたもんじゃありません。当のアメリカではあかんかったけどドイツをはじめ欧州でヒット、一躍時の人となりました。そんな訳ですから元々ハードコアSSWな方。実をゆうと弾き語りのSSWって私はちいと苦手。どうしたってドラムとベースが好きなんでして。その点この盤は最小限だけどそれが入ってる。良かったー。とは言うものの一番の聴き物はやっぱ弾き語り&コーラスの「ストリーツ・オブ・ロンドン」。こりゃ反則だわ。このタイトル。通して訳すと意味がさっぱりわからぬも「昨日の新聞は昨日のことを書いている」とか「休業中の市場のおじさん」とか「ナイトクラブ」とか「ティーカップ」とか「雨は忘れられた英雄の為にちょっぴりどしゃ降りでふる」とか聴こえてくるともう想像力どわどわーって。さらにこのジャケで裏ジャケはボクシングのリング、中ジャケは一癖ありそうな男衆、そして彼の経歴だもんなあ。一世一代のメロディも、ゴードン・ライトフットみたいな低音声もある。狙ってるのか無いのかわからんがまんまとやられるしかありません。ですからこのヴァージョンの「ストリーツ〜」を聴くためだけにこれ買っても全く損した気になりませぬ。その他の曲?期待にそぐわぬ「ストリーツ」の世界。いきなし明るいマリアッチ風の曲も2曲あって謎なんすが。謎といえばこれだけ英国塊の背景ながらなぜかそれほどイギリス臭さがないところ。むしろゴードンさんじゃないけどちとアメリカ寄りカナダのに近いかもしれない。バックはそれと裏腹にトラッド勢英国勢多数参加です。これがまた豪華。フェアポート・コンベンションのデイブ・ペグ。名うてのセッション・ベーシスト、ダニー・トンプソン。スティーライ・スパンのマディ・プライア嬢がコーラス。ココモもコーラス参加。デニー・レイン、ラビットの名前も。何か苦労してる人達が総出で彼を応援してるみたいだ。当の本人はそんな苦労など微塵も感じさせないマイ・ペースな歌声でやってくれて。それもまた憎いよこんちくしょー。そんなSSWのツボかたまりのような盤ですからこりゃもうその手のものが少しでも好きな方はイイコロかと思います。私もカラオケじゃなくてギターも覚えて「ストリーツ・オブ・ロンドン」、歌いたくなってしまいました。(マ)/お勧め!/100点 試聴はここで

Rainbow/Ritchie Blackmore's Rainbow
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中世下町ハードロック 曲目等詳細
ここROCKSは古い新譜を扱うサイトでありまするがさすがにこの盤だけはああ懐かしさが先に来るリッチー・ぴかちゅう・ブラックモア先生がすったあもんだのあげくディープ・パープル脱退後に結成したバンド、レインボーの1stアルバム。その名も「銀嶺の覇者」。評判悪かった記憶有り。地味だーとか。その割りに表題曲シングルはラジオのロック番組でがんがんかかってたもんね。皆好きだったのだ。まずは邦題に乾杯。なかなか銀嶺と思いつくもんじゃありません。ビスケットでも丁度食べておったのでしょうか。ありゃギンビスか。ミディアム・テンポでこのリフです。どうしたってスモーク・オン・ザ・ウォーター思い出しちゃう。やたーてなもんでこれをやって欲しかった。そしてこのヴォーカル。よくぞいたもんだよロニー・ジェイムス・デュオさん。生まれた時に象にノドを踏まれたとしか思えません声の持ち主。一度発した声がケツまで一旦下がって鼻から出て来る。ケツから鼻に抜けるとはこのことだ。興福寺の木廊下で生臭和尚に延々説教聞かされてるかのごときこの曲、本当に最高です。リッチーはんて優れたギタリストで有る前にまっこと素晴らしいメロディ・センスの持ち主。ロックのツボ、ロックなPOPのセンスを完全会得しております。だもんでのこのリフだし。絡むアルペジオだしソロも一々名演となる訳で。こうゆうのは実質的運指訓練だけじゃ身に付くもんじゃない耳の修行も怠らなかったつうことかも。パープルを止めた理由はファンキーが嫌なのねと聞いておりました。でもまー今聴くとこれだってかなりファンキーでんがな。リズム・セクション跳ねてるしいい味出してるベースのお兄ちゃん。まるでブッカーT&MG’S。つうより昨日やらせて貰ったハイ・リズムでやったら面白かったかも。ありえねえ。とゆうことで最高の銀嶺ちゃん。他の曲もいかしてる。2曲目自画像はワルツタイムで早速の中世風味。とは言え騎士つう柄の顔の面がおる訳で無いのでこのジャケのお城が見える城下町の酒場でこの前の戦で5人ぶっ倒してやったぞ、ほんとかよと自慢する槍持ちの風情でございます。しっかりとフレットを踏みにじってるギター・ソロ、ダークだ。3.の黒羊家族って自分達のこと歌ってるんじゃ無いか。リッチー先生曲に絡んでなくさらっと流してるけどこりゃ良い曲かと。アルバムの中で嬉しいアッパーPOPな一品。4.は白眉曲、虹をつかもう。冒頭でちと笑っちゃったりして。まんまや。ジミ・ヘンドリックスさん。もしくはロビン・トロワーさん。ところがサビに差し掛かる頃にはパープル化してるぞ。手品みたい。このひねりが無くて真っ直ぐな馬鹿にしやがるならしやがれのロックバラード快感をさあ味わおう。5.の蛇チャマリンも妙にトロワー氏とシンクロ。ロニーさんの歌い方もあるからなおのことで。私好きですから。好きです。6.はこの前の手柄でお城に招かれたおりの城内の有様、そりゃお姫様が綺麗でしたと述懐してる歌。に違いない。後年そこにいた女中頭のお嬢をお姫様と勘違いして誘拐、ブラックモアズ・ナイトになるのである。いまだに本物と思い込んでるのでまったく逆らえません。いいじゃないの幸せならば。すまぬ。次はまた冗談みたいなもろロックンロールでタイトルが「もしロックンロールが嫌いなら」と来たもんだ。もし嫌いでももう遅すぎるだって。白状してるみたい。ほんとリッチーさん、ロック好きなのか嫌いなのか。嫌いだ嫌いだ言いながらやってる顔見てると喜んでるとしか思えないそうゆう男リッチー。終わったらああ、嫌だったってまた言ってます。8.は文句言いたそうなディオ氏の歌とつたたかきこきんかきこきんと入って毟るギターがったぷし堪能出来る、理屈っぽいリフもナイス。最後はヤードバーズのあの曲だ。なぜやったのか。やりたかったのだ。ここでのMVPはおポンチなトップシンバルするドラム氏。わざわざ大変なのにずっと叩き続ける。やれって言われたのでしょうか。はい親分。特別な感慨有りますこの1st。愛着度では結局一番有りで。ファンキーが嫌でパープル抜けたってんじゃ無くて人の言うことを聴くのが嫌で辞めたつうことがよくわかります。これぞギタリストの鑑であります。何と言っても曲が粒揃いだから全編楽しめる。下世話さもいい按配で後年のとは質が違うと僭越ながら断言してもよろしいでしょうか。(山)/お勧め!/100点 試聴はここで

Rainbow/Rising
cover・・・
中世日本海ハードロック 曲目等詳細
「あっしは乱暴雷神〜ちゃあららら〜♪」
「あ、あなた、こっそり何か聞いてると思ったら・・レインボウじゃない。まさかまたメタルなんかやりたいって思ってんじゃ・・私をスターにしたくないのねキーっ。」
「いや、その、違う違う。アイロン何とか聴いたら、何か昔思い出しちゃって。それだけそれだけ。おろおろ。」
「ほんとにそれだけ?」
「ほんとほんと。キャンディーズ。」
「え?」
「いやキャンデス。あんたが一番。電話は2番。」
「それならいいけど。そりゃ私は世界で一番美しいわ。おほほほほ。で、何聴いてたの?」
「あ、これか。これはな今をさかのぼること30年前・・・・」

ぴろろんぴろろんやむやむシュウィーン(回想音)
・・・・・・・・・

「今日から2ndアルバムのレコーディングだ。ここは一つガツーンと締めていかなきゃな。最初が肝心肝心。」
「あ、リッチーだ。サイン下さい。」
「おわ、何かすげえ顔のガキだな。サイン?仕方ないなあ。スタアは辛い辛い。えーと、どこに書けばいいのかな。」
「あ、このTシャツにお願いします。」
「ここにー?よっしゃ。”人生努力一筋 by リッチーぶらくもあ”。はいどーぞ。」
「わーいわーい」
「何だあいつら。礼も言わないで行っちゃったよ。」
「わーいわーい。リッチーのサイン貰っちゃった。踏んで遊ぼうぜ。」



録音スタジオにて
「よっしゃ。皆の衆よーく聞け。今日からレインボウの2ndアルバムのレコ開始だ。
その前にーーーーーー。恒例のリチさーん静粛人事。
今日から新しい友達がバンドに加わります。皆さん仲良くして下さいね。」
「ばうばうばう。ぐお。ぐおーーー。」
「何ですかディオ君。え?元エルフの連中は?って。事務所を通じて後で連絡が行きます。次の仕事もちゃんと用意させてるから安心しなさい。」


一方元エルフの名前をまだ世間に覚えて貰ってないドラマーさんの自宅では
「まだかなあ。そろそろ2ndの録音始まると思うんだけど。連絡遅いなあ。」
「あなた大丈夫なの?下の子供ももうすぐ生まれるし。家だって買っちゃったじゃない。これからスターになるから大丈夫だってゆうから。」
「大丈夫だいじょーぶ。ドラム上手だったねって親方もこの前言ってくれたし。ギャラだってほらこの前3万円もくれたじゃん。」
ピンポーン
「郵便でーす。」
「パパ、手紙が来たよ。ねえガンダム買って買ってーー」
「ああ、後でな。えーと、あ、親分からの手紙だ。何だって
”ごくろーさん。大変だろうからもう君は叩かなくていいんだよ。次の仕事は下に書いてあるからねー。でわでわ。”
ガーン。次の仕事って・・・東京都新宿区新宿8965の4(株)Aこむ。ってティッシュ配りかー。」
「あなた、あなた、ねえ、あなたーーー。」


再び録音スタジオ。ミュンヘン・ミュージック・ランドにて。
「とゆうことで、皆さんとても幸せになりました。さて新しいお友達を紹介しましょうね。
まずはベース担当のジミー・ペイン君。」
「♪コミニケーショぶれーくだうん、こみにけー(おんち)」
「君じゃ無いつうの。帰って下さい。君、君。」
「はじめまして、ぼくジミーベイ・・」
「あ、ありがとう。頑張ってね。次はジミー君から紹介の鍵盤担当。えーと名前なんだっけ。ジョン・・・道路だ。」
「違います。トニー・カレイです。華麗なの。」
「あ、そう。頑張ってね。えーとあと一人。太鼓屋さんがまだ来てないな。」
ぎぃーーーっばたん。
「あ、来た。えーこの人がドラムのコージー・・・」

「♪ハイホーしるばーライニーング(おんち)」
「違うんじゃないか。歌は募集してません。帰って下さい。あ、来た。」

「こいつだ。コージ・パウエル君です。」
「どすどすどすどす、どだだんばすばす。」
「ドラム語しかしゃべれません。”こんちわ”だって。
よっしゃ、これで黄金のレインボー第2期が始まったぞ。みんな気合入れてやるように。」
「ぐおぐお、がお、ぐおがおーーー」
「ディオ君、君はほどほどでいいから。」



再び現在のリッチー家居間にて
「とまあこんな感じだったんだ。」
「へー、そうなの。でもやっぱあなたギターうまいわぁ。ステキっつ」
「いやあそれほどでも。」
「何かパープルでやり遂げられなかった勇壮なるリズムと甘美なるメロディの合体。曲の長尺さを微塵も感じさせない見事なる構成。特にB面の2曲。スターゲイザーとア・ライト・イン・ザ・ブラックは圧巻だ。まるで日本海の荒波に敢然と立ち向かうロココ模様の古城をあしらった小型漁船1万5千トンのごとくのサウンドが私を完全なるハードロック世界にいざなうのだ。もちろんA面にも注目。4曲の歌のグレードの高さたるやリッチーこそが完全たるハードロック美学の持ち主たることを完璧にしめしておろう。そしてドゥ・ユー・クローズ・ユア・アイズでは君のハートのストラトを完膚無きまでに破壊するのである。」
「わ、わ、どうしたキャンディス。顔が急にウナギイヌに。」
(山)/お勧め!/120点 試聴はここで

Rainbow/On Stage
cover・・・
中世下町ハードロック 曲目等詳細
*皆さんは初のロック・コンサート体験は何でしょうか?私はレインボウの1976年のライブです。初日の12月2日だったと思うべな。洋楽を聴き始めてこの時点で4年。何故にコンサートに行かなかったんだろ。レコで手一杯だったか。それなら何故にレインボウを見に行ったのだろ。そりゃ好きだったからだ。ギンビス、いや銀嶺の覇者及びパープルだってはい。
多分高校の友達と集団で行ったような。オーリアンズ好きなヤツはおらんでもリッチー大好きなヤツはかなりおった。初のロックライブ!そりゃも大興奮してまあ。音のでかさにこれがロックかー(^0^)。しかして何を一番覚えてるかとゆうと、これが九段下から武道館に到着するまでの長い長い坂路だったり、ステージ上にどでんと鎮座まします虹のセットの継ぎ目だったり、正面2階席の最前列だったんですけど、その手すりの下で演奏中、ネズミ(?)か何かがバタバタ騒ぐ振動があったとか、そんなことばっか。見終わって、まあ他の連中も全部ロックライブ初体験な訳で妙な興奮状態なんすが、あまりにすげーすげーと言うのは恥ずかしかったりして、何を話してたかとゆうと、「あのぶち壊してたギター、絶対トムソンだぜ。」とか。そうだ。リッチー御大のアンコールでのギター破壊は鮮烈に記憶有り。見ててそりゃ大興奮じゃが、その時何を思ったかとゆうと「勿体ねー。壊すなら俺にくれ。」のマータイさん状態。「あれ毎回やるのかなあ。大変だなあ。」とか。ショーの一環としてあれやるのは何かこうやっぱり職人の大切な道具を粗末にするつうか、ああゆうのは偶然感極まってやるものつうか、抵抗今でも無い訳では無いが、記憶には残る、一生の。「俺は命の次に大切なものを賭けてまで演奏やってるのだ。」つう心の吐露行動表現と思いたいべな。ご本人曰く「(あれは)もちろん愛用のギターである。俺は今度の日本公演に30本のギターを持ってきた。だから本当に満足のいったステージの時しか、ギターを壊さない。」えーほんとー?まだ疑ってたりして。だって勿体無いんだもん。
 で、肝心の演奏内容はと言えば、一番覚えてるのはコージーさんのドラム・ソロ。やたらでっかいドラム・セットでどっかんどっかん。目立つ目立つ。
それと何かロリー・ギャラガー氏に顔が似てるジミー・ベインちゃんの正面顔。名前も覚えるよなやっぱ。
ロニー・ジェイムス神さまは、顔の下下半身部のふくらみ。ぽよってしてる。
鍵盤のトニーさんは見えねえよー。
御大は黙々と弾いてた。
もちろん、隠しテープレコーダーは持っていったぞ。しかも普通のラジカセだぜ。妙にでっかいバッグの下に一応隠し、チェックとかもあったとは思うけど、いい時代だったよな。素敵に見て見ぬ振りのナイス・ウドーさん。こっちは一生の思い出。わかってるわ。粋だなあ。
で、ノりながら硬直して見てた訳だ。
そのテープをうひひと家で聴いてた訳で、さてはて、この肝心なアルバムは買わなかったぞ。
何故だ。
俺のレインボー・テープが最高だって思いたかったのだなこれが。
とゆう訳で、親父になって聴く。
虹の継ぎ目、やっぱ有るなー。ははは。1曲がこんな長かったか。ちいともそんな感じに思えず。今こうして聴いても。インプロ部分が重要な要素だった頃のロック。それを生き生きとしてやれていた頃のロック。正に実況録音盤。
聴くごとに思い出す記憶の本流、嵐となって。最初のオーバー・ザ・レインボーれんぼーれいんぼーからのキル・ザ・キングの瞬間。
捏ねて吐き出すロック演歌の星ロニーちゃんの存在感、顔と共にでかし。演歌といやあ、「虹をつかもう」も「ミストリーテッド」も演歌だよな。ディオちゃんが歌うと特に。昔は実はそんな魅力にとりつかれててもけっして口になんか出せぬ。演歌はロックの敵だー。
今なら言えます。立派な親父だから。
演歌つうかわらべ歌つうか、日本人の後ろの正面だーれだの音楽心、直に突かれます。そのマイナー音に。
それで夢中になったって悪いわきゃ無いぞ。それが理屈抜きの音楽のシンパシーつうものだ。
でも
やっぱり
ステージ上の皆さんは
外人さんだった。
つうか
人間じゃ無くて怪獣に見えたよ。
結局、幼少からの怪獣好きの本性で洋楽ロックを好きになったのかもしれぬ。
正体わからぬ何か巨大な物体つうか
憧れ、ううむ、やっぱ神様だったんだな、あの人たちは。
(山)/お勧め!/150点 試聴はここで

Rainbow/Long Live Rock 'n' Roll
cover・・・
中世下町ハードロック 曲目等詳細
*久しぶりここはリチ家のうららかな午後のひと時です。
「あのー、キャンデス。」
「なーに。今お化粧でいそがしーの。」
「今日さー、夕方”レインボー・バビロン同窓会ってのやりたいんだけど。」
「何それ?どこで。」
「どこでってここで。ロニーとか来るんだけど。」
「嫌よ。そんなん。あんな顔の人。」
「嫌よって言われても」
ぴんぽーん
「あ、もう来た」
ガチャン
「どーもー、ロニーのジェイムスのディオでーす。」
「あ、勝手に入ってきやがった。おう、久しぶり。相変わらず獰猛な顔だな。」
「親方様もお元気なようで。何よりでござんす。お、奥方様、噂に違わずお綺麗な方で。この憎いよーおっさん。」
「おっさんってお前、久しぶりに会ったら何かキャラ変わったな。」
「いやー、あっしもこの業界長くなりましたから。少しはお上手言えないと。」
「え、お上手ですって。きー。ウチには今、何にもありませんからねっ。」
「だいじょぶだいじょぶ。これ持ってきましたから。ほらコシの寒梅。これできゅーっと一杯。やりましょうよ親方様。」
「おー、いいねいいね。キャンデス、ほら何かツマミあっただろう。」
「そんなものありませんっ。私、ショッピングに行って来ますから。せんー、せん。」
「はい、奥様。」
「この人たちのことよろしくね。」
「はい、おくさまー。」
「おい、おい、キャンデス。あ、行っちゃった。お、まだ誰かいるのか?」
そろー。
「はい、今もディオをお買い上げになりますと漏れなくジミー・ベインちゃんとトニー・カレイちゃんがついてきます。一言も喋りませんのでご安心を。」
「おー、お前達も元気か?」
「へーい」
「あ、喋るな。おおお、お仏壇がある。コージー様の。さすが親方様です。」
「いやー、この前から夢枕に立って”スターゲイザーやらせろー、スターゲイザーやらせろー”って呟くんで供養してみました。」
「では、あっしもご焼香を。」
「あ、開けるなっ」
がらっ。
ドンスカン、バタスコン、ドコドコドコドコ
18分間ドラムソロ始まる。
「あ、終わった。」
「仏壇開けちゃとドラム・ソロ始めちゃって。それからじゃないと拝めないんだ。」
「さすが兄い。ではなむなむー。はい。それとこれ持ってきました。鯛の尾頭付き。ツマミで食べましょう。がぶ。」
「あ、お前いきなり頭から噛み付くな。おせん、おせんー。これさばいてくれ。適当に。」
「へーい。」
「何か怖いっすねえあの婆様。は、いいけどまずは乾杯をば。音頭お願いしますよ親方様。」
「よっしゃ。では古のバビロンの城門にかんぱーい。」
「かんぱーい。」
ぐびぐびぐび。
うめーーーー。
「いやー、あの頃は良かった。」
「ほんと最高でしたよね。中世古城シリーズ。あっしなんかいまだにあの路線一筋です。」
「だよなあ。最高!中世。」
「ねえねえ、久しぶりだから飲みながらギグしましょーよ。ぎぐ。」
「え?だってドラムがいねえだろが。」
「大丈夫。ほら。」
「コージーでーっす。」
「うわ、お前。」
「霊界から蘇ってまいりました。閻魔様がお前はしょっちゅうドカドカうるさいから、たまにはお化けになって現世に行ってろだって。」
「やっぱし。そっか。じゃあやるか。」
長生きロックンロール!!

おーらい
ロッケンロー
夢の終わりにっ 俺の言ってる事わかるかってんだ
霧だって晴れてしまうんだぞ

同じように今日の終わりにだって
壁に刻み込まれたみたいなーサウンドを俺は感じることができるぜ
あんたへの叫びだ
浴びなさい それだけがおめーらの出来ること

風雲渦巻きのように
俺の精神にぐるんぐるんゆうのが聴こえるぜ
長生きロックンロー
お達者ロックンロー
長生きロックンロー

「いきなしこんなんやらせやがって。呪ってやる。」
「あ、兄いこれ嫌いだったんだ。まあまあ、最高すね、やっぱし。」
「ヒットするって思ったんだけどなあ。全英最高位33位です。」
「あ、親方そんなんチェックしてたんですか?」
「てりめーよ。だからそのあとおめークビにしたんじゃないか。アメリカではシングルヒット無し。アルバム最高位89位。これじゃリトルフィート並じゃねえか。英国では7位になったけど。アメリカで売れたかったの。お金無いし。壊すギター買えないし。ちなみにLAコネクションは英で最高位40位です。」
「わわわ、そこまで。だってしょうが無いじゃないすか。世はパンク野郎でいっぱいだったし。」
「なんだよなあ。何かむしゃくしゃしてきた。あの曲やろう。」
キル・ザ・キング!!

危ねー危ねー 女王様がやばいっすよ
怪しいやつがおりまする 柳生の刺客に違いなし
殺されちゃうよう
おーのー、俺を助けてくれい
俺には呪いと魔法がいるんだよ
風の様に猛烈な
俺は人質じゃねえ 行ってくれよー
早く 早く
王様殺せ 叩きのめせ
殺せー さー殺せ いえー
八つ裂きにしてしまへーーー

「わはは、気持ちいー。でもさ、親方様、こんな歌詞にしたからアメリカで売れなかったんじゃにゃいの?」
「うるせー。おめーが歌う時指ぱらぱらするからだ。夏木マリしゃんみたいに。」
「クセだからー。」
「あー、バビロンの城門やりてー。お、どこに行くんだディオ。」
「すんません。飲みすぎて、”オケツ・バビロン”。何ちゃって。」
物凄い音。
じゃー。
「あ、失礼失礼。やりましょうやりましょう。」
アラビアーン
「壊していい?壊していい?ギター壊していい?」
「いいともー」
ぼかばかずどーん、どかどかどかどか。
「いえー、かっこいいっす親方様。」

いつのまにか帰ってきたキャンデス奥様、影でそれをじっと見ている。

「いやー、今日は気持ちよかったです。また来ますんで、やりましょうやりましょう。」
「くそ、スターゲイザーやらなかった。くそ。」
「おう、またやろうやろう。ハードロック最高!!」
「最高!!!。貴様とおれとーわ、ハードロクのなかまー。おんなじ武道館の虹のーうえー、てか。じゃどもー。」
ばたん。
「気を付けて帰れよーー。」

振り返ると

キャンデス奥様がバットを持って立ってました。

BGMはレインボウ・アイズ。
(山)/お勧め!/120点 試聴はここで

Rainbow/Down to Earth
cover・・・
ハードロック 曲目等詳細
**「こんばんわー、リッチーでーす。」
「ナイトでーす。」
「二人合わせてーーーーーーー」
「ブラックモアズないとっ。」
「ほんとにねえ寒くなってまいりました。」
「寒くなったはいいけれど・・・コラーっ!」
「あ、びっくりした。いきなり何やねん。公衆の面前で。」
「あんたこの前、リヴィングで何こそこそしてたんや?」
「あ、あれかー。別にこそこそしてた訳やないんやけどな。実はこれや。」
「何やそれ?」
「見りゃわかるやんけ、レコードや。」
「それくらいワテにもわかりまんがな。だから何のレコか
て訊いとるんやコラーっ。」
「ひ。レインボウや。やっぱおまはん知らんなあ。わしの過去。」
「だってロック嫌いやもん。」
「だからこそこそ聴くんだもん・・・」
「何か言ったか?」
「いや別に。これはな。1979年度作「ダウン・トゥ・アース」つうねん。」
「何や蚊取り線香かいな。」
「そうそうアース渦巻・・・ってコラーっ。レコードやっちゅうねん。」
「中年はお前や。で、それがどうないしたっていいはりますどすえ。」
「いや、懐かしくてな。聞いてみよか。な。な。」
「それよかそのジャケ、何かダッサーイ。」
「ふふふ。これには海より高く山より低い訳があるねん。」
「ふーん」
「コラーっ。突っ込め。は、よし子さんとして、裏ジャケを御覧なさい。」
「表と同じじゃん。」
「コラー。ちゃうねん。どこが写ってるかって訊いとるねん。」
「えー、コンスタンチノーブル。」
「どこやそれ。お前、地理履修不足、卒業危うしだったな。これはな米国や。アメリカーン。」
「だから?」
「だからって。つまりやな、アメリカ征服や。それを狙ってます。不承不承ながら神様はそのために地球に降りてきましたってことや。」
「へー。」
「へーっておまえ。大変だったんだぞ。じゃ聴くべ。ほらいかしてるやろ。」
「あらディオさんったらコブシ止めたのね。」
「ちゃうちゃう。新メンバーや。心機一転、嫌われていたキル中世の幻影と共にへばり付くディオ君を切りました。」
「そんなひどい。あの人、顔はあれだけど毎年必ずお中元お歳暮持って来てくれるじゃない。ハムを。好きよ。」
「商売に愛情は無用じゃ、がはは。さてここで星占いをする方の為に新陣容のレインボーを紹介いたしましょう。まずは
リッチー・ブラックモアーーーーぱちぱちぱちぱち。」
「誰やそれ?」
「それ凄いボケやな。神です。1945年4月14日生まれ。速弾き座。」
「うん、確かに早い。」
「何がやーーーー、こらーーーーーっ。ひるまずに次。新ボーカリストにはああああ
グラハム・ボネット。1947年12月23日生まれ。チック座。」
「何やハムか。わてこの人好かんわ。」
「何でや?」
「ディオちゃんには顔はともかく愛がありもうした。こん方は・・・何考えてるかわかりません。頭同様。」
「ま、確かに。んーーーー、何考えようといいのっ。歌はかなり歌えます。つうかコブシの呪い取りたかったの。
とゆうことで次は、この私が土下座トゥゲザーして着て貰いました、
ベースのロジャー・グローバー先生。1949年11月30日生まれ。ロック座。そして鍵盤には
ドン・エイリー氏。生年不詳。つうか訊くの忘れた。ゴザ。そして最後に控えますがドラムスの
コージー・パウエル氏。1947年12月29日生まれ。叩き座。」
「それはともかくこの内袋のあんたの写真ヤバくない?」
「うう。ひるまずに。アメリカ征服大作戦!教えてやろかいの。」
「別に聞きたくないけど・・・。」
「何いいい。耳かっぽじってヨーク聞け
作戦その一!
ヒット・シングルを出す。2曲狙って作りました。1曲はロジャー先生と出来たんでそれを。も1曲はどう逆立ちしても出来なかったんで、評判の割にはあまりヒット無いかもしれないけど、それ風のもの作るの得意なラス・バラードちゃんに頼みました。うんと恥ずかしいの頼みますって。詳しくは時を改めまして、こころっくすの完璧なシングルで。印税がっぽがっぽ。」
「お金無かったの?」
「うんちょっと・・・コラーっ。来るべきお前との愛の生活の為じゃないかーっ。」
「あら嬉しい。服買ってね。ユニクロじゃ無いとこで。」
「はいはい。作戦その2−−−っ。曲は短くノリノリで。ライブで映えるやつ。」
「ほいさ。」
「作戦その3−−−っ。パープルてばさやっぱり人気有るからさ、それ風なのもやるし、嫌いなスライドも弾くし、ギターソロ長いの弾かないように我慢するし、中世も止めるし・・・何でもやるー。」
「でもさ、中世はともかく、何かこれ中近東ぽくない?」
「うーむ、それが誤算で。何ででしょ。でも素敵でしょ。」
「わたしハードロック嫌ーい。それで、売れたのですか?」
「それがよー、よく訊いて下さいました。どゆうわけか母国イギリスで売れてしまいました。」
「駄目じゃん、それじゃ。」
「コラーっ。いいのだからタイトルが”だから明日”なんてね。失礼しましたー。」
「終わるなあ。さっきから聞いてれば”コラーっ”だの”お前”だの。もー頭に来た。帰ったら覚えてらっしゃい。」
「ひえー。許してーーー。捨てないでーーーー。」
「お後がよろしいようで。」
(山)/お勧め!/120点 試聴はここで

Rainbow/Difficult to Cure
cover・・・
ハードロック 曲目等詳細
*
「お宮すすむの日本の社長さま、今日は元ディープ・パープル、元レインボウ、今夫のリッチー・ブラックモアさんの御宅にお邪魔しました。
よろしくー、はいっ。」
「よろしくーってあんた俺社長じゃ無いよ。それに今夫って・・。」
「はいっ。ありがとうございました。ところで奥様は今日は?現在のリッチーさまを語るのに奥様さまキャンディスさまを抜いては語れませんっ。」
「あ、流しやがった。奥様は・・・奥様つうか・・・」

ここでファンファーレ鳴り響く(すかさずリッチい演奏)

階段からひらひらさせながらキャンデス嬢登場。

「綺麗に撮ってねえええええええ。」

ぱちぱちぱちぱち

「後でチェックするから持ってきなさい。」
「はいっ、それはもう。これは奥様へのお土産でございます。」
「あら何?」
「黄金のお菓子でございます。お主もワルよのうバージョン。」
「おほほほほ。あなた気がきくわねえ。あんた、何でもしゃべってあげなさい。」
「俺への土産は?」
「はいっ。今日は1981年のアルバム”ディフィカルト・トゥ・ケア”邦題”アイ・サレンダー”について伺いに来ました。」
「また流された。え?あのアルバム。ぐえ。」
「はーい。それでは早速聴いてみましょー。シングルカットの名曲
アイ・サレンダー
どーぞ。」


愛されんだー おまえのハート、べいぶ
お前がー望むことなら何だってやってやるぜ
どうなってんだー 僕は君の手の中だよーん
こんな感じ今までなかったんだよう
なんとかしようと思ったが
どうにもこうにもどうしょもあらんぜ
お電話毎日待ってます
おーダーリン 帰って来てくだしゃんせ

愛されんだ 愛されんだー
もう自分をごまかすことなんかできませーん
おーぶっとんだー ガールどうなってんだー
俺が送った愛 受け取って下さいましたか
愛されんだー

覚えてんだー 人生まるごとみたいなー
日々の事柄だったって信じられないくらいなんです
君が言っちゃってからぼくちんハートブレーク
振り向いてくれないなんて、おえ、吐き気がしそうです
どうしてまーおそばできらきらしてくれないの
何でもするって言ったじゃあーりませんか
この気持ちお汲み取りくださいまし
ぼくはまだ君にぞっこんなんだよー

愛されんだ 愛されんだー
もう自分をごまかすことなんかできませーん
おーぶっとんだー ガールどうなってんだー
俺が送った愛 受け取って下さいましたか
愛されんだー



キャンデスさん、腹抱えて笑ってます。
「あんた、こんな歌作ったの?ぎゃはは。もう死にそう。」
「ううう。違うぞ。これはラス・バラードってヤツが作ったのだ。これもそれも銭のため。」
「はいっ。ステキな曲でした。えー、どうしてまたラスさんに頼んだんですか?」
「だから銭・・・いや、わしの作る曲は格調高くてのう。米の民にはちと難しかろうかと。己を捨ててお下品出来るバラードうじに頼んだのじゃ。」
「何故いきなし武士?ははあ。そうですか?」
「あ、あんた、また歌手変えたでしょ。どうしたのあの・・誰だっけ。リーゼントの人は?」
「あ、あいつ。クビ。油臭くってかなわん。それにやっぱロックはルックスかよ、てんでちと二枚目のやつ入れたんよ。」
「え、どれどれ?」
「こいつ。ジョン・リン・タナ。」
「わー、かわいい。今度連れて来なさい。いつもあんたのとこ来るのはディオとかゆう牛みたいな人ばっかじゃない。」
「ううう。これは20年前の写真だぞ。今じゃこんなだ。」

「わ、まー、年月って。これならいらない。」
(うしし、他人の写真でごまかしたわ。さて皆さん誰でしょう?)
「何か言った?」
「いや何にも。」
「はいっ。それでこのアルバムのことはご自身でどうお思いでしょうか?」
「大変よく出来ました。花丸。曲は粒揃いだし。演奏もばっちしです。ヒットもしました。リーゼントがいたアルバムは全米最高位66位じゃったが、こっちは全米50位16円高。シングルもあっちは最高位57位、こっちはメインストリーム・ロックで16位だよ。大映TVの不良少年と呼ばれてに使わそうになったし。」
「はいっ。成功ですね。で、2段目シングルの”マジック”は?」
「それがよう聞いておくんなまし。こんなにいい曲なのにこれがさっぱし。わけわかりません。」
「ほんといい曲。あなたこんなの作るなんてやっぱ天才。」
「いや俺が作ったわけじゃ・・・・ははは、天才だろ。」
「はいっ。最後のベートーベン第9は何でやったんすか?」
「もしかすると大晦日のニュース・ステーションで流してくれるかもしれないだろ。
てのはジョーダンで
こーゆーの好きだからっ。完治不可能!」
「はいっ、まとまりましたところで、今日はありがとうございました。」
「ちょっと、あんた、このアルバムのジャケってこれ?」
「そうだよ。」
「ははー。だから全米50位止まりなんだ。」
「何だよ・・・それ俺が決めたんじゃないよ・・・ポリドルのあほぽんが・・・くそ。」
「あんた、いつも詰めが甘いのよねえ。」
「いつもとは何だ。お前こそ他のバンドとこの前仕事しただろ。」
「だってそれはお金が・・・きー。」

「はいっ。あつあつですねっ。それではみなさんまた来週。いつの来週?」(山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

Randy Bachman/Randy Bachman
cover・・・
カナディアン 曲目等詳細
ステージ上、スポットライトに当たってたった一人でうつむきかげんに歌う男。元バックマン・ターナー・オーバードライブのランディ・バックマン氏であります。これは彼のソロ2ndアルバム。題して「サヴァイヴァー」。ずっとソロアルバムが欲しくて気にしてたら先日、ぽこっと中古LP棚に出現、狂喜して買ってしまいました。それでまあてっきり廃盤だと思ってたら、びっくりしたわ奇しくも今月16日に初CD化されていた。これも何かの因縁か。とにかく昔からBTOが好きで、その強烈なヒット曲群、「恋のめまい」「ハイウエイをぶっ飛ばせ」「ヘイ・ユー」「仕事に御用心」。デブで、やれあの人達モルモン教徒であれでお酒とか飲まないんだってよとか噂ばっか皆知ってたりして。シングルでやられてアルバム買ったらけっこうやっちゃってる曲も多くて何だよ〜とかなっても、それでも好きで。アイアンホースなんてBTO解散後作った彼のバンドも買っちゃって相変わらずで嬉しくて。そんな人です、私にとって。最近のソロアルバムを試聴してみたらもろジャズとかやっておった。それがまた良く。才能やっぱりあるんじゃ無いかー。それで初めてフルで聴けたこのソロアルバム。才能有りました。とんでもなく。きゃあきゃあまた喜んでたらよく見ればこの曲目群、そうかこの盤、彼の半生記をつづった歌う人生盤ではないか。1曲目は少年の頃の回想。ビートルズにやられビーチボーイズにやられ、ロックスターになることを夢見てたカナダの普通の少年。それで音がもろビーチボーイズ風。特徴ある歌い方がもしやマイク・ラブ・らぶだったからああなったんじゃないかとここで気付く。いつもと全然違うぞと驚いておったらいつもと変わらぬロックンロール「ワン・ハンド・クラッピン」で一挙に反転、大喜び。A面ラストではもろコモドアーズの「イージー」のイントロで不遇時代の思い出を。こんな曲もそれも極上の書けるのかとまた驚きます。B面になると華やかな「おいらはスター」。成功の影の寂しさをしっとり歌った「メイビー・アゲイン」。最後はそれでもこの生き馬の目を抜く芸能界で生き抜くぞの気持ちを込めた「サヴァイヴァー」と文字で書くと大真面目、深刻大会みたいだな。でもやっぱそこはランディさん、軽やかにオトボケとペーソス&ギャグ満載で持って。「サヴァイヴァー」だってサウンドはディスコですから。何よりもメロディ快調です。全曲名曲、記憶に刻み込まれる。こんなの初めてじゃないか(失礼!)。我が人生盤としても即決定。参加ミュージシャンで何より嬉しいのは、ピアノで参加のバートン・カミングス氏。ゲス・フーでの朋友。絆は強かったのだ。さて最後に謎が。CD化にあたって曲が増えてるようです。1〜9までの9曲。これはいったい。LPでは紛れも無くジャスト・ア・キッドからサヴァイヴァーまでなんだけど。試聴出来るとこが見つからなくて。気になるなあ。身悶えせんばかりに。LP手に入れたのにすぐさまCDを買い直すなんて贅沢ちょっと無理だし。とにかく・・・・10から17までの7曲、これは保証いたします。そしてまた彼の盤見つけたら・・・。もうこれは安心して即買い。うーん神様お願い、出しておくれ。ってここから先はCD時代のリリースか。お金貯めよう。(山)/お勧め!/110点

Ric Ocasek/Fireball Zone
cover・・・
寡黙POP 曲目等詳細
すっかり日の落ちるのが早くなってうら悲しい今日この頃、やけに万感迫るアルバムを買ってしまいました。元カーズのハエ男リック・オケイセック氏の3rdソロ・アルバム「ファイアボール・ゾーン」。前に2ndを買ったのは発売当時86年だからえらい久しぶりになってしまった。あんなに感動したのに話題を聞かなくなると忘れてしまうとはまこと勝手しちゃって&申し訳なく。制作はリックさん本人となんと元シックのナイル・ロジャースさん。なんつう組み合わせだ。ちょっと想像出来ず、しかし聴いてみたら目から鱗がバリバリ剥がれ落ちました。全編何も変わらぬリックさん音楽です。あのカエル声であのキャッチーな曲が次々と登場。そしてナイル氏の音。あのレッツ・ダンスとマドンナのビッグ・ビート。気が付けばちゃんと鳴ってる。思い起こすにお互い70’s後半同じ時代に頭角を現して活躍したライバル通し。全く畑が違ってシンクロすることなど当時は考えられず。その後、ナイルさんはプロデューサーで一世を風靡してリック兄貴は貧乏でカーズ解散とか信じられない噂の後、ソロ街道に。これ解散後の初レコードなんだよな。そこでお二人で仕事。ナイル氏サウンドも今は昔になってしまった頃。遠くは無いか。パワー・ステーションが85年だから。近いだけにやけに古く印象があった時だ。だから商売的には全く有利なんてことは無くて。それでも組む必要があった。そんな音楽です。派手な80’sサウンドの寵児だったけど自分たちの音楽はそんなヤワなもんでは無いと証明する為に。全然気張りつうものは無く。老成してるってのとも違うな。静かにじっとこの時の自分を見つめているって感じ。ロック・ミュージシャンってなかなかうまく歳を取るって難しいかもしれません。渋い路線に早突入しちまうのも悲しさ充満ですし、かといって張り切って若音楽だんねんっててのもそれよか悲しい。シーンから一歩退いた時、こうやってじっくりアルバムを作れたのは幸運なのかもしれませぬ。それはリック兄貴の揺るがぬ音楽情熱の賜物でも有り。聴いててじわじわじわじわ否応無しに伝わってきます。この4年後にウィザーのプロデューサーとしてシーン表舞台に復活。こんな腰の据わった音楽人に助言を受けられた彼らは何と幸運なことか。歌う以外はほとんど口をきかないで静かな男では無いかと思います。気が付いたらそっとそばから離れていなくなってしまいそうだからこちらから迎えにいかなくては。9月27日に新譜「ネクスターデイ」が出る。(山)/お勧め!/110点 試聴はここで

Ron Davies/U.F.O.
cover・・・
果てのメロウ 曲目等詳細
最近再発CDが少ない少ないと嘆いていたら出ました。極め付けのものが日本から。ずっとLPで探してたのがまさかCDで・・・20年ぶりの再会、嬉しくて毎日聴き狂っております。その人はロン・デイビス氏。レイ・デイビスさんと間違われて印税持ってかれそうになった方。この73年リリースの彼の2ndアルバム「U.F.O」は一言で言えば「隠れたスワンプ名盤渋い」。くわなんつう消費された陳腐な語彙だなや。一言で言いたくないぞ。そうだデビッド・ボウイ「ジギー・スターダスト」アルバムの中であの何も欠くことが出来ないアルバムの中で唯一の他の人の曲「イット・エイント・イージー」を書いた人です。スリー・ドッグ・ナイトもアルバム・タイトルにした。マリア・マルダーさんのロング・ハード・クライムの作者。あのとろとろの。銭金抜きでミュージシャンが歌いたくなってしまう曲を作ってしまう人です。私が始めて出会ったのが79年。キングから出た「A&Mロックスペシャルコレクション」つうシリーズで。これが凄くてラインナップがルイス・フューレイちゃんの1st、ジーン・クラーク氏のホワイトライト、ギャラガー&ライルとか、そしてこれ。噂を聞いて3枚買ってしまった。ルイスさんジーンさんこのUFO。確か2000円以下だったとは言えどっから3枚ですから。どっから金集めてきたのか覚えてないよ。もう3枚ともはまりにはまって人生盤に。しかし後でバンド始めて、ライブのチケットノルマ支払いににっちもさっちも行かなくなって売らなきゃいけなくなってしまいました。悩みに悩んでルイスさんだけ残して売ってしまった。その後、ジーン氏の盤は無事CDで取り戻したんだけどこれだけは・・・・泣きながら半分諦めていたのだけど。真面目に働いていればいいこともあります。ついこないだ8月に紙ジャケで再発されました。ありがとう長門さん。詳しい経歴などは日本盤なのでライナーにばっちり。お読み下さい。試聴リンクはロンさんのサイトで。この盤の曲は無いのだけど声だけでも。とにかく素敵ですから安心して行っちゃってください。大体の様子を把握して覚悟して買った方は1曲目の「アイ・ワンダーふにょになくにゃ♪」最初の歌声のかすれでもうやられちゃうはず。何と澄み切った曲でありましょうか。ぴよーんって入るスライド、はふはふ入るハーモニカ。LA産なんだけど、この頃のLAはカエル湿地帯だったのか。2.のロング・ハード・クライム。言語に絶するスイートさです。マリアさんのも絶品でしたがオリジナルのこれはもう。3.フラップジャク、5.イッツ・ア・ライ、7.イット・エイント・イージーの抑えた白ソウルにぐわーと高揚、して特に特に先のロング・ハード〜や4.ミスティ・ローゼス、6.のキャナイ・カウント・オン・ユーの静かな曲の味わいたるや、眼前にジャケットの風景、夕日の山でテンガロンハットをポーンと投げ出す、あははあれがUFOだよが見えて来ます。果てのメロウ。プリンス・メロウなみ。しかしこの空気感。ロンさんつうイタコ通じてこの時間のアメリカの木々、人々、風景が歌いたがっていたような。不思議な瞬間が今でも生々しくやってきて。隠れ名盤の噂を聞いて何枚も挑戦して、中にはうーんと悩んじゃうのもあったけど、これだけは、隠れてたんだなあと全て納得の上で自分の人生盤になってしまう。貴方が聴いたらまた別の風景が必ず見えて来ます。今回逃したらあと15年はまた行ってしまうかも。脅かすけど。ははは。(山)/お勧め!/150点 試聴はここで

Rupert Hine/Immunity
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ハイパー・ポップ達人 曲目等詳細
ルパート・ハイン氏81年のソロ作です。最も有名なお仕事はフィックス83年の「リーチ・ザ・ビーチ」アルバムの製作でしょうか。シングル「ワン・シング・リーズ・トゥ・アナザー」の切れまくりサウンドを思い出していただければ。そしてあのカフェ・ジャックスのプロデュース。あの芳醇な無国籍世界を作り出した方です。私もカフェズでめろめろにやられフィックスで一緒にカキーンとのりのりとにかく大ファンな方で。ロック・ミュージシャンは映画で言えば俳優タイプの方、昨日やらせていただいたロリー・ギャラガー氏なんかそうだと思うのですが、カーク・ダグラスみたいな。己の存在感で生きる。他にジャクソン・ブラウン氏とかイアン・アンダーソン氏、ブルース親分もそうだな、ほとんどそうかもしれない。対して裏方から飛び出す監督タイプの人。70’sで言えばアラン・パーソンズさん。製作監督者として個性丸出しのサウンド全部で自分を表現、聴けばああこの人の仕事だと納得する。ミュージシャンとの合作の空気強く。ちなみに前述の俳優さんタイプの人が組むプロデューサーは調整助言タイプお父さんな人。トム・ダウド氏とかリチャード・ペリー氏とか。もとい。80’s初めのハイパー・ポップ音像の達人と言えばこのルパート氏とボブ・クリことボブ・クリアマウンテン氏そしてスティーブ・リリーホワイト氏、マーティン・ハネット氏の4人衆かと。ボブさんはもうジャンル股にかけてもてもて。スティーブ氏はあのドラムのビッグ・サウンドで席巻、ハネット氏はジョイ・ディビジョンで強烈暗黒世界をものし。全員エンジニア畑で撮影監督も兼ねて。映画で言えば黒澤明さん、アルフレッド・ヒッチコックさん。ハイン氏のこのアルバム「イミュニティ」はそんな音の達人の持てる秘技を思いの丈発揮する為に作られたかのようなアルバムです。出てくるは出てくるは目から鱗の音また音。曲はそれを生かすために作られたようでまあ一聴してPOPって言えるものでは無いかな。しかしタイトル「免疫」とはよくぞ付けたもので何回も聴いて細部がわかってくる内にどんどん滲み出してくるその内なるPOPさが。それも無理やり何回も聴くなどつう辛い作業じゃなくて、最初の内はその音の風景だけでもうくらくらしちゃって、ぐいぐい引っ張られてついついまた最初から聴いちゃうってゆう。業界内での話題は相当なものだと想像し、数多のミュージシャンがこれを聞いたと思います。またハインさんもそれを意識したと思う。さあこれが俺の音だとゆう挑戦状。びびる人多かったかも。こ、こんな強烈だと飲み込まれてしまうんじゃないかって。受けて立ったのはティナ・ターナーさん。あのプライベート・アンサー・アルバムで。この方なら負けない(^0^)。フィックスは受けて立つも何も征服しちゃった。後は・・。ロキシー・ミュージックが受けて立ってくれたらと、想像しちゃう。マンザさんの切れと相性良かったんじゃないかって。アヴァロンとは全く違う道開いたか。ジェネシスも有りだな。6.と7.でポコペン・パーカッションで参加してるし。でもわかってるだけに引いちゃったか。他に強烈なゲストはマリアンヌ・フェイスフルさん。2.で短いながら鮮烈な歌で参加、出てくる時確実に瞳孔が開きます。アナログ・マルチ・シンセの音の申し子。よくぞこの時代に生きてこの音を残してくれたと音楽の神様に感謝だ。(山)/お勧め!/120点

Rupert Holmes/Partners in Crime
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NY 曲目等詳細
LPオビのコピー文が強烈です。「大都会に生きる男の哀愁を心暖まるヴォーカルで聴かせてくれるシティ・ミュージックの実力派、ルパート・ホルムズ」。おおお物凄く合ってると思う一方、高倉健氏の顔をした渥美清さんが歌ってる姿を思い浮かべます。思い浮かべるかー。70’sを主に裏方さんで頑張って来たルパートさんの5枚目にしてブレーク・アルバムがこの「共犯者」。2曲のヒットも出ました。素直にオビのコピー文の通りイメージすりゃいいものを何でややこしい姿が出てしまうのかとゆうと、お名前を見るところ、お姿を見るところで全然違うんだもん。お姿は収録ヒット「エスケイプ」を歌ってるフィルムをTVで見たことがあります。ジャケではそそとしたナイスミドル風だけんどこれが見事なまでのお父さん。普段着で公開録画見に来てたお客さんがそのまま歌ってるのかと思ったよ。これでAORなイメージが真っ白。お名前は、プロデューサーとしてアメリカ音楽史上最も純で奇形なバンド、オーケストラ・ルナで、後は何故かイギリスのスパークス、セイラー、ジョン・マイルズ、ストローブスとこぞってエキセンな人たち。お父さんだから安心してやんちゃ出来るのかなと思うも、それほど構えた感じでも無し。経歴はイギリス生まれのNY育ち、お父さんがミュージシャンで、早くから音楽好きになって音楽学校に。学生時代からプロの現場に出入りして自作の曲を褒められたのが運の尽き。どんどん作曲して取り上げてくれる人も多数。70’s前半飛ぶ鳥を落とす勢いだったバーブラ・ストライザンド氏に認められて75年の「レイジー・アフタヌーン」でコンビを組んで一挙に注目を集めてと。ソロ・デビューは74年「ワイドスクリーン」で好きな音楽家は「ブルー・ムーン」を作曲したローレンツ・ハートさん。それらを頭の片隅にどばっと置いてこのアルバムを聴きますとさらにまあ楽しいこと。野心の無いビリー・ジョエル氏、NYのビル37階で働くバリー・マニロウさん、アスピリンを飲みすぎないウッディ・アレン氏、しょっちゅう一目惚れしてふられ続けてる、仕事は滅法真面目で信頼厚く、週末には一人で名画やってる映画館に行って、帰ったらこっそりスパークス聴いて踊ってる。有り得ない話じゃ無い。ほんとか(^0^)。それを演じてるのが筋金入りのプロのミュージシャン、ルパート・ホルムズってもう一つの姿。外からしっかり冷静に自分の歌う姿を見てる。曲はどれもイクラの粒粒みたいに美味しい。って結局は「エスケープ」、「ヒム」の二つのキラー・シングルが理屈抜き、もうやたらめったら大好きでそれで思い込み、想像で楽しんでる次第なんですけど。実際出て来るぞセイラーやルナのあの感じがふわっと。5.のドロップ・イットはボビー・マクファーリン氏の「ドント・ウォリー、ビー・ハッピー」にそっくりです。偶然かはたまた。実はこれ以前のアルバムはまだ聴いたこと無し。CD化されてないのもあったりして中古で偶然出会うのを待つしかないか。猛烈にもっと聴きたくなります。それらを聴けば・・・お父さん、奥が深そう。マッチョでも無いし、芸術家でも無いし、カリスマでも、二枚目でも、かと言って素人でも無い、70’s後半だからこそ生まれ得た最高の音楽って言い切る後悔無しわし。(山)/お勧め!/120点 試聴はここで

Rods/the Rods
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NYハード 曲目等詳細
これがアメリカン・ハード・ロックだ!!
1981年に発表された
ザ・ロッズのメジャー・デビュー・アルバム
ザ・ロッズ!
ロニー・ジェイムス・ディオ氏の従兄弟でございますデイブ・ロック・フェインシュタイン(ギターと歌)博士とドラムス、歌のカール・ケネディ大、そしてベース、歌のゲイリー・ボードネロちゃん。NYのバンドだ。
前年に「ロック・ハード」と申します自主制作盤を製作、そしたら大評判。聴いた各レコード会社はせ参じ、少々の獲得競争後、契約したのは天下のアリスタ。既にキャリア充分、修羅場充分だがんに、ロック氏とカール氏二人でセルフ・プロデュース。思いの丈、これ以上無いブツ作り上げたよ。
曲良し、歌良し、演奏良し。
テッド・ニュージェント兄、アリス・クーパー兄、キッス鬼、あまたの諸先輩達の為した宝音楽を受け継ぐに足るハイクオリティ・シュープリームだぜ。
1曲目のパワー・オブ・ラブなんかいきなしハイウエイ・スターまんまの展開登場、おめーらさすがメリケン屈託無いよなあと感激。
名曲ロック・ハードはこれまたまんまゴッド・セイブ・ザ・クイーン、ピストルズのです、のリフをばいただきっ。呆れたり、怒ったりする前にヤッホー、イエイと叫んでしまうのは、これつまるところ人徳のなせる技です。
と景気良くかましたのはえーけんども、何ーーーーー、CDが廃盤だーーー。くーーー。2006年つまり今年だ、再再CD化されたてば。どうなってんだ。このー。
前回CD化のものが激安、もしくはボッタクリ激高で出現する可能性大いにあります。街のCD屋さんであろうとアマゾーンであろうとHMVであらうと納得価格の場合は、即座に反応してください。ハードロック好きな方はなおさら。

80’sには東のロッズ、西のY&Tと呼ばれたブライテスト・ホープだと聞き及んでます。両者とも有名になったか?世界のバンドになったかっていやあご存知の通り、英国メタル勢に比して悲しくも悲しい結末に。
何故かはわからぬ。ロッズの場合、ドラムスのカール大がメタル人にあるまじきデーブーだったのがいかんのか、それともフェインシュタイン博士が短足なのがいかんのか。
いづれにしよメジャーになるかマイナーで生きるかは、紙一重、聴かば私と同様に「何故だ」って叫んでくれるでしょ。叫んでくれー。
別に私はロニーちゃんの従兄弟の親戚の父の子供の友達の後輩ではありませぬが、無性に腹立たしく。
これだけのロック、再び光当たらねば何かこう、うもーー。
セイソクさん、頼んます。番組「ロック・シティ」とかでは、今のをやらねば色々と話題性とか生活かかってるかとかあるんでしょうが、ほんとはこの時代が一番好きなんでしょ。少しでもいいからポロっとコーナー作ってどっかーんと。
そしたらえりゃあすっきりする。
今の連中がこのロッズ盤上回ってるてんなら、納得するけんどさ。
今のところまったく納得しておりません。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

Rods/The Rods Live
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NYハード 曲目等詳細
先週Y&Tの「アースシェイカー」やらせてもらった時にライナーノーツに「西のY&T、東のロッズ」と書いて有って、ああ、気になるロッズ、どんなんだろうロッズって書いたら・・・その週にレコ屋さん行ったら有りました。おおと小声で叫んで。こんなとこだけはツイてる。困ったもんだ。ははは。
でまー、聴いたら、えれぇ納得。こりゃ西の東のと並び称されるだけのことはあるわ。70’s米ハードロックに見事落とし前をつけた素晴らしいバンドです。
メンバーは
ギターと歌にDavid Feinstein。デイブ・フェインシュテインさん。
ベース、歌に、Gary Bordonaro。ゲイリー・ボードナロさん。
ドラムス、歌に、Carl Canedy。カール・キャネディ氏。
どーもジャケのお顔を見ると皆さんそれ相当にフケてる。で調べてみたらぬぬぬぬ何とギターのデビッド氏は、あのエルフのギタリストではないか。ロニー・ジェイムス・ディオ野獣のおった、レインボーの母体となったバンドです。しかも話によるとそのディオ氏の従兄弟だと言う。ELFがリッチーさんに取られた後はそりゃギターはいらないから、野に放たれてしもうたの。その後これこのように80’sに復活。額に皺を刻み込んで。
後のお二方の経歴は全くわからず。カール氏だけは後にアンスラックス、エキサイターのプロデュースをしてます。自らのサイト有っただよ。
ライバル、西のY&Tはそれでも(それでもってこたぁないな)日本でも人気が出て名前も通ってるけど、ロッズはこれが全く人気があ、ローカルだった模様。ネットで色々調べてもほんと出て来ないんであながち俺だけが知らなかった訳では無いようで。
レコード会社がミュージック・フォー・ネイションズってインディ(?)だったのもあるのか。
聴かばこれが、何でそうなのか首ひねり過ぎて肉がよじれちゃう。曲良し演奏良し歌上手し。味わいも深く、ここには「60’sでスピリッツは切れてます。」の世界は無し。ロックに取り付かれた男どもがハードロックの実をたわわに実らせた音が有ります。
熟したものを喰わんでどうしやしょう。
若い衆が「ロックは死んだ」ってパンクっている間に、残された連中は必死そのものだったんだなあ。すまぬ。殺して。
さすが東のハードロック、キッスの臭いがします。しかも嬉しいことにジーン・シモンズちゃんの曲のあの臭いが。そしてテッド・ニュージェント獣、従兄弟の関わったレインボーや、さかのぼってパープル70’sハード全部。貪欲にNWOHMのスピードも。
そうゆう意味では音楽のオリジナルってもんはねえかもしれぬ。個性は何よりこん人らがやってるってこと。
何より曲がええど。一発で覚えられるロックなPOPなメロ満載。3人でやってるとは思えぬ見事なアレンジも。デイブ氏のプレイはギター・ヒーローになっても何らおかしくないと思う。
これがつるつるのお顔の金髪碧眼で、時代が呼んでたらとんでもない大スターになっていたか。
デイブ氏は現在も健在です。”フェインシュテイン”って自身のバンド組んで2004年に「サード・ウイッシュ」ってアルバムを。何と日本盤も出てる。試聴したらば生き残るはこの道しか無しのメタル鬼道。額皺もさぞかし深くなってることでありましょう。多分50代だもんな。このロックど根性見習いたいっす。
また一つ大切なバンドが出来ました。出て来たら即ゲットだ。
あ、大切なことを。ロッズはニュー・ヨークのバンドです。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

RCサクセション/ハードフォーク・サクセション
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そうる 曲目等詳細
太平洋の洋楽です。
RCサクセション。
初期のベスト盤、ハード・フォーク・サクセション
を買いました。
をーーー、RC。でっかいバンド。実はトラウマが有りましてとても聴く気になりませんでした。とゆうのも時はさかのぼる、そう奇しくもこの盤が出た頃、学生時代、ロック・サークルに入ってましてそこでの「神」はローリング・ストーンズとこのRCサクセション。清志郎氏そっくりの格好をしてた方もおった。数人集まりまして何か始めるとなると、ホンキートンクウーマンのあのイントロか、雨上がりの夜空。モットのドライビング・シスターのパクリでいいっすねえなんて言ったらしばかれるよ。マジ、マイケル・シェンカーちゃんの「神」どころじゃなくて「大神」。
もー
権威にはへきへきする年代です。それ以来、別に俺が聴かなくてもあん人たちが聞いてるわってもんで。聞かないよ。
げに音楽を讃えるってのも難しいもんで・・・その人は応援してるのに一線超すと話聞いてる方は引いちゃうのね。
あ、もしかしてRCは俺だけのもんだから、おーめーらは聞かなくていい。おめーらにはわからねーって思ってたのかも。
かなわん。

おかげで25年もこんな素敵な音楽聞き逃したじゃないか。

そのトラウマが無事解除できたのはつい先日です。ここのところ月曜にやらせてもらってる日本の「フォーク&ロックの歩み」コンピ箱、それに
ぼくの好きな先生
が入ってました。
聞いたら一も二も無く、こだわり解除。祝!
えー、腹筋の強いブライアン・フェリーこと清志郎氏(おうこんなこと書いたらあの時なら簀巻きにされて神田川に放り投げられた)。
だって二人ともオーティス・レディングにベタボレ、黒くないし出来ないのはわかっていてもやりたくて、こんなんなったんでしょ。
がったがった
したがって清志郎氏もキング・クリムゾンのオーディション受けたら落選したでしょー。
「ハードフォーク」とな。
これはロックにしか他ならぬ。ソウルでもある。お金が無くて電気ギター買えなかったのでしょうか、生ギターでアンなプラグドやってるだけです。
リズム・セクション付のはもちろん、無しでもノリがロックだ。
そして歌詞がまた、ああ、日本語の歌を聞ける喜びや、を満喫させてくれる素晴らしさで。飄々とギャグと笑いとペーソスと哀れで貧乏で。
そして若くて。
さらにメロにめろめろ。サビのフック効きまくり。「2時間35分」て音をこんなメロで作れるなんて・・・思っても思えないよ。
いかしたリフレインがど真ん中にある歌は、洋楽野郎直撃です。
サウンドは完全にSTAX。もしくはベガーズ・バンケット。

こうなったら出来れば初期から改めて聞くのみとなりました。中古LP有るのかな。高かったら困るなあ。再発でもまるっきしOKなんで出てちょーだい。

最初期には三浦友和氏が叩き物で参加してたとのこと。話をきかば同級生とな。それで「ぼくの好きな先生」。
どーんと歌える先生を持ったお二方、羨ましいです。

追伸
最後の「メッセージ」。バンドやってた人はこれ聞いたら誰でも。(山)
/お勧め!/150点 

RCサクセション/初期のRCサクセション
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そうる 曲目等詳細
何時ごろから音楽が世に出る手段となったのか我は知らんわ。TVで見るガキどもは東西を問わずカメラ目線で気持ち良さそうに歌っておるわ。

気持ちいいのか?

そんなに幸せなのかと訊きたいが、音楽だけで夢中になって金もフェイムも知らんわとなってないとこを見るとおめーら幸せじゃ無いな。
コンセプト先に考えてるだろ。そのあとコラボしてその結果、企業収益に結びつくと考えられます。
恐るべき未来の来た現代、企業ファシズム吹き荒れる。勝手に利用するなってやつは潰されるのでしょうか?

♪本当のことなんか言えない本当のことなんか言えない言えば殺される♪

と歌えた1972年は

初期のRCサクセション

デビュー盤なのにいきなし”初期の”。
本当のことしか歌ってないアルバムです。多分嘘を付くのが面倒だからだったのかいな。嘘を付くのは面倒だから止めろ。

♪学校にいたときはそれは許された卒業したらそれは通じなかった♪

面倒だからウソを付かないのはガキどもの権利です。
大人になると出来もしない嘘付いて、挙句の果てはバレて「遺憾に思います。」ってまた嘘付いてドツボにはまってる連中ばかりだと昨今証明された。
5000万人分の嘘付くんだから馬鹿も人を舐めるのもいい加減しろてなもんだ。
馬鹿は馬鹿でもこの馬鹿は、ちいともかわいくない馬鹿。
かわいい馬鹿とかわいくない馬鹿のあいだには天と地ほどの差が有るだよ。そりゃもう。

情けないのはそんなことしてるのが、この盤と同じ空気を吸ってた連中の成れの果てで、多分縁の無い青春を可哀相に送られたのでしょう。
縁が有ったのなら、そこからそうなったとは気の毒としか申し上げられねえ。

それでいいのかあんたの人生????

無茶なことする前に今一度この音楽を聴こう。

”2時間35分”では、2時間35分も電話で話せる相手と出会えたことだけを喜びます。

”ぼくの好きな先生”では、好きな先生がいるんだとゆうことを歌います。

”国立市中区3-1(返事をおくれよ) ”では、とにかく恋文の返事が欲しいと叫びます。自分の漢字の間違いは許せと申しております。
そのかわし君の字が下手でもかまわないと生意気にも言いやがるが、とにかく返事が欲しいのだこれが。

”シュー”とは「烏合の衆」のシュウで、てめえもそのシューに入ってることももしかしてあるんやないかも込みで非難するのは権利だ。

”春が来たから”はすべてを季節のせいにするっきゃ、そんなもんのせいに出来るわけねえけどするっきゃしょうもない。

”メッセージ”では、ほんと嫌な客はおるでしょう。いたよ、ほんとに。でもみんなが自分の歌を好きになってくれるわきゃねえし。好きになってくれって歌うのは権利です。

裏を返して

”国王ワノン一世の歌”は水野キングダムの歌では無いらしい。「忌野」と「レノン」を掛け合わせたとの話を聞く。

♪女なんてどれでも同じさ女なんてどうせくだらないヤツラさ恋人がたくさんいるといつでも幸福♪

人口の半分を敵に廻す覚悟でござるか?
これは歌でござる。歌は歌詞のみに有らず。歌いっぷりで意味が出来るのでござる。正反対のことを歌ってるのかもしれんぞ。
それは聴く者の耳次第でござる。それでも文字通り受け取って頂いた暁には、客席でその方は嫌な客になる。
多分そこまで考えるのが面倒だったから、もしくは出来ちゃったから歌ったのでしょう。出来ちゃった歌。
それも丸っきり嘘でも無く、イマワノン王はひどいことを女人にしていたとの噂も聞く。叩きのめされたであろう。

”この世は金さ”は、この世は金さ。この前、マジでそう思ってたヤツが捕まったな。今でもそう思ってるに違いない。

そう思いたければ思え。

まともな人は、そう思いたくないのに、そう思わざるを得ない毎日にうんざりしてます。うんざりさせるな。を歌ったのが

”金もうけのために生まれたんじゃないんだぜ”。そうだよ。真。そうさせない現代は間違っているので、学者はそうさせるべく新しい経済理論を考えなさい。お上はそうさせるべく精進しなさい。自分だけが上手い汁を吸うと思ってるのなら、票は入れない。

そんなヤツに入れてやるか!

”言論の自由”は、♪卒業したらそれは通じなかった♪歌です。5割以上通じさせない世は、自滅する。人間の数は多く、自明の理は調子に乗ると乗れば乗るだけ明らかになってしまうぞ。

”ベイビー、もう泣かないで”は、「この年寄りを信じて任せなさい。真剣に生きてるものにはおてんとうさんがきっと味方しますよ。」
おてんとうさん、現れてー。

”寝床の中で”は、世界情けない歌選手権で堂々世界1位になり、現在まで2万9876週首位を保ち続けてる歌。
これ以上情けない歌は無く、これを歌えるのは体力のある若造のうちで、親父にもなると”情けない”のを情けないとも言えず
それが何とも情けないです。

そんな訳でやたらとえばるんですが、これが輪をかけててめえを情けなくしてしまいますので、
なら、諦めて
初期のRCサクセションしよう。(山)
/お勧め!/150点

RCサクセション/楽しい夕に
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そうる 曲目等詳細
んHK「季節のアルバム」、
本日は、9月の初旬に聴きます事が全日本の恒例となっております

RCサクセションさんの
楽しい夕に

を鑑賞していただただただいただかしていただきましょう。
1972年の12月5日に東芝エクスプレスレーベルから発売されましたこのアルバム、
同年2月に発売されました”初期のRCサクセション”に続きます2枚目のアルバムとして発表されました。

テーマは9月になったのにいいことなんかありゃしない何も変わらないのさ相変わらず蒸し暑いし相変わらず。
テーマは「大貧乏」です。3月に「僕の好きな先生」がヒットしたもののついに万事休すの状態になった模様です。
とにかくバンドマンつうのは金が無いもんでして。バイトすりゃ小金が入るもののやれ弦は張り替えなきゃいかんわ、練習スタジオ代はかかるわ、
それを回避するためにRCさんは生楽器でGOになったと思われますが、ライブで演奏するにも歩いていけるところばっかって訳にもいかず
交通費かかるわ、昔はどうだったんでしょう、私の時代にはライブハウスでノルマをばっちし取られました。
ギャラどころか15人分、大きい有名なところですと50人ものチケットをさばかにゃならんのです。何と10万円以上。
最初の内は少ない友だちに頼んで来てもらうことも可能すが、何回もとなるとそうもいかずやればやるほど自腹切ってライブに出ます。
開店早々でまだお金のある小屋ではギャラなんぞ貰えるんすけど、すぐそこも貧乏になってノルマられます。
RCさんの場合は、プロですからその辺はさすがに無かったかと思われますが、プロだけに、どうでしょうバイトしてたんでしょうか?
とても無理そうです。
で、一番大変なのはオリジナルをやるバンドでして、特に意図的にその時々の流行から外れた音楽をしようとする場合も、
意図的じゃ無く元から外れてる場合なんぞは、何を演ってもウケませんで、店から白い目で見られますし、
友だちもどんどん減って、腹も減る、部屋にはクーラーなんかあるわきゃねえすから夏は地獄です。
そのさまを面々と唄っております。RCさんの場合はさらに恋人も去って行ってしまった模様です。
それでもレコードを出してくれるレコード会社さんは素晴らしい。
そりゃ色々文句なり嫌味言うかもしれんですけど、それでも素晴らしい。今なら自腹でインディ、どちらにせよ貧乏では売れることどころか
世に出ることもままなりません。

で、売れるようにしなけりゃ会社も困りますんで1stではお金をかけて音を足したりしました。
貧乏を絵に描いた音楽は、絵だけなら浪漫なんすけど、溝に臭いがするほど染み付いてますと売れるとは到底思えないからです。
でも、それでRCなんだから仕方が有りません。
若い時は自然体力で貧乏は耐えられます。1週間タマゴチャーハンだけでも平気です。パン屋さんで耳を貰って生き延びるのも平気です。
マルイで借金自転車操業してもへっちゃらです。金が無いのにレコードも買っちゃうし、楽器も買っちゃったりします。
そして文句だって言えるぞ。そんな困ってるレコード会社さんに、俺たちは俺たちだから俺たちでやらせろと言った模様です。
それで
こんな大貧乏をコンセプトにした大貧乏アルバムが出来ました。
ハナから腹が減ってギリギリの声で清志郎さんの雄叫びが。聴き進むごとに事態のヤバさずんずん増していきます。

突然

B面終盤になって世界が変わります。ジャケット撮影が有って、そこに写されているご馳走をたらふく食べたからでしょうか?

否。
恋人が出来たからです。
それで、貧乏人最大の財産であります「自転車組曲」の開始。
何しろ物的財産はそれだけですからそのこだわりは尋常なものではありません。
その上に乗っていかに楽しいかを赤裸々に描写・・・・したかと思ったら、
最終曲ではもうその娘にフられています。
恐らく身も帰り見ずの、うっかりした言葉を吐いてしまったからでしょう。
若い時はそれが常態です。
で、
自転車とそれに加わった財産、編んでくれたマフラーをして一人で自転車に乗っているんだなあ。
もう冬になってる。
季節も心も懐も。

そんな訳ですから
音楽うんぬん以前に
貧乏になったことが無い方々には、いったいこいつら何こんな貧乏たらしい音楽やってるんだとゆう感想のみとなってしまわれるかと
思われます。

いくら音楽に力があるからと言っても、その身にならにゃわからんこともある。
だから売れなかったそうです。ぜんぜん。

逆に、一度でもそんな境遇に有った方々には痛いほど染みるアルバムです。
恐らく9月の始めには聴くのが恒例となります。

齢重ねて、その頃より少しはマシになっておれば、マシになったのはいいけんど、もうそんなんに耐えられなくなった自分の歳に嘆き、
それだけに昔は我慢せずに行けたことも我慢し、

マシにならなくて、さらにド貧乏になってしまった場合はヤバい。
もう歌を作って歌うしか無いではないか。

誰も聴いてくれなくても、それはほんとのブルースマンと言えよう。

どうも国は政策としてブルースマン大量製造に力を注いでる模様です。

自分で好きでなるのはいいが、てめえらにはされたくない。(山)
/お勧め!/150点

RCサクセション/シングル・マン
cover・・・
そうる 曲目等詳細
縁は異なもの乙なもの。
トラウマ破って聴く気になったのなら聴かせてやろうぞとレコ屋さんの棚の中から現れました
RCサクセション、1974年録音76年発売

シングル・マン

このジャケットを見た時、こりゃいったい何だ?
ちょっと目では誰のレコかもわからずタイトルも無い。でもこのジャケで悪いわきゃあねえと貧乏人ならではの鼻で嗅ぎつけ、細い背中を見たら書いて有ったよシングルマン。も、もしやあっしはとんでもねえものを入手してしまったのではとビビる大木。
三顧の礼を持って聴く。何度も何度も聴く。
我が家の夕方がったがった6時からはシングル・マン。
今頃になって聴きやがってそんなこと言えた義理か分際かと申されても、言わずにはおられませぬ。
このレコードは稀代の名盤です。何か悪口言われたら「何をう」って胸ぐら掴んでしまいそう。この温厚パンク&柔なあっしでも。

RCの3枚目のLP、
ひじょうに悲しい運命の盤だとききました。事務所移籍の際のトラブルで、74年に秘密裏に録音されたと。
されたとはいいけど、誰がいったい予算を出したのだろうか。演奏、音質、全てがれっきとした正規盤。およそ音楽好きで、関わることが出来たものは応援せざるを得なかったっであろうてのは聴けばわかるが。

その代わり、ジャケはご覧の通りこっそりモード満点。ミュージシャンクレジットも無し。スタッフのお名前、曲目がひっそり中に入ってるジャケ同サイズの紙の隅っこに。
最初、ジャケットは何かの絵本からかなと思いましたが、それにしては何か妙、その紙に記載あり。「幼児児童絵画統覚検査図版」よりと。
それはいったい何を検査するのだろうか?思うだに恐ろしい。
そしてその紙の表は、メンバーがジャケと同じ図柄で写ってる。聴けばまさしくこんな感じで福生で皆で暮らしてたとのこと。
左、寝込んでいる猫の方は、ギターのケンチさん?精神的に辛い状況になりギターが弾けなくなっていたと。

針を落とせば

ファンからの贈り物

仰天のファンキー・サウンドが出てまいる。ラッパがうっぱうっぱ。来日中のタワー・オブ・パワーが何と参加したとゆう。その音を聴けばわかる。まさしくTOP。清志郎さんは、どうも気に入らなかったらしいけど、そりゃ贅沢とゆうものです。全盛期TOPでっせ。しかも諸事情でクレジット無しになる運命を知らないはずもなく・・・それでもこの渾身のプレイ。オシゴトではけっして有りません。喰い付かせずにはいられなかった模様。
アレンジはRCとモップスの星勝氏。感嘆して100m10秒2で走っちゃったよ。


大きな春子ちゃん

は、レゲエです。74年の日本で独自レゲエ。ぱこーんぱこーんと鳴るアコベ。ジャイアント馬場さんも登場。
この曲から強烈な何か既視感に襲われる。その空気はいったい・・・


やさしさ

その何かがここで判明。かなり悶えたあとすが。ミソはピアノのフレーズで。ラッパの鳴りで。ピアノはミッキー吉野さんが弾いてるのでしょうか?
これはスティーリー・ダンだ。AJAのピアノにそっくり。AJAは77年では無いか。音予言か。狂いそうです。


ぼくはぼくの為に

ロック以外の何物でもない曲。やっぱ清志郎さん、ブライアン・フェリー氏と同じものを見て同じ苦しみとか持ってたんじゃないかと。勝手に実感。


レコーディング・マン

それはこうしてしまうパンク衝動。


夜の散歩をしないかね

やたらと西洋の人に例えてしまうのは、まことに申し訳ねえっす。洋楽人なのだもんでどうかご勘弁。
このジャズ曲は、イアン・デューリーおじさんの顔が。どわーっと。類が友を呼んで朱が赤く染まった。

B面です。

ヒッピーに捧ぐ

例えますととか書いていられるのはここまでで、ここからはもう。世話になったホリプロの時のマネージャーさんがいきなり亡くなってしまって、作った歌と聞くと・・・。天まで届けの思いがでかい風船になってるよ。


冷たくした訳は

ザ・バンドだ。いかん、また。すまんです。ザ・バンドの好きさはそれはもう・・それはもうなもので。ビッグ・ピンクと同じ空気をそれ以外で吸ったことは、ついぞありませぬ。が、吸えた。喜び。
途中のストリングスにまたも何か同じ風景を見たのですが、思い出せないす。


冷たくした訳は

疾走するガッタガッタ。TOPが喝をぶち込む。ぶち込まれるわしら。


甲州街道はもう秋なのさ

大バラード。♪うそばっかり、うそーばっかり、うそ、うそ、うそばっかりー♪の叫びはうちの部屋の壁に刻み込まれました。
拭く気も無いし、拭いても消せません。


スローバラード

大バラード。”男が女を愛する時”から”僕のベイビーに何か”から”グッド・ナイト・ベイビー”まで一直線につながる国道でカーラジオから流れてきたスローバラードは、ソウルです。思いの丈。
この歌に呼ばれりゃあ、このラッパも来るよなあ。

我が家に来たシングルマンのLP、きわきわにゆがんで、ヤバい状態。
消えてしまいそうで、怖く、寂しく。

このものはこれだけだなと思ってしまう。
ものに魂宿ることって。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

RCサクセション/ラプソディー
cover・・・
そうる 曲目等詳細
つ、ついに
雨上がりの夜空に
が入っているRCサクセションのアルバムを買って、それがウチで流れてる・・・
感慨ひとしおです。
26年目の和解。何でまた?ってのは、一番最初に、買った「初期のRCサクセション」の感謝で書きましたけど、
大学時代の音楽サークルでのトラウマが原因でして。
あ、でもこのアルバム、その最初のトラウマから1年後だ。てことは、この前に既にRCは大ビッグだったって。
そうなのですか。キティで必殺のシングルが先に出て、それがブレークしてたんですね。
シングル一発でその手の学生の間で神扱い。す、凄い。するとその恩縁がすっかり晴れるのは、そのシングルを聴いてからだな。
「EPLP」とゆうLPを探さねばなりません。

それにつけても
素晴らしかった。これではヒーローになり、忌野さんと同じ格好をする若者が出てもいささかも不思議は有りません。
同じ格好をした時点で違っているとは今でも思うんだけど。
俺は俺でずっと来たんだから、お前はお前であれ、って歌っていると聴こえるから。

今になり最初の盤から順番に聴かせて貰い、印象はガラリと変わりました。変わっています。
そしてこの盤を聴いて、さらに変わった。そして変わらない。
既にスタアになっても、まだ充分にシケててくれて、何よりもそれが嬉しく。貧乏臭くてたまらんのが仲直りの元だから。
日本語のロック聴いて歌詞への共感が出来る幸せ。
そして、やっぱりソウル・マンでした。忌野さん。
がたがたがたがたの男。
ジャケ裏面の洋盤アトランティック仕様にしても。
ブルース兄弟の一人。

そして演奏は、やっぱりソウルだった。黒い人がやるんじゃないソウル。
最初の「よォーこそ」でのリンコ・ワッショー氏のベースの音。これはエレキ・ベースをやってた人の音じゃ無い。
ウッドベースの人だったから当たり前なんだけど、それでもう続いているんだと。
「エンジェル」は明らかに「アンジー」で、それは同じソウルなストーンズと同じブルース兄弟だから。
もう憤慨しません。

そして”雨上がりの夜空に”は、スカの味が入り込んでる、そして”上を向いて歩こう”で、
イアン・デューリーおじさんのブロック・ヘッズの連中と同じ匂いぷんぷんなんだと確信いたし。
真ん中にソウルが有って、前はリンゴの芯のような仲間だけで左側のフォークの外見でソウルに近づき、
今度は新たな仲間が見つかったため、右側のロックでやることが出来たって。

不遇を嫌っつうほど体験なされて、音楽の中身ではこの成功はしごく当たり前なんだけど、
「何でだよ、調子いいぞお前ら。それでも変わらないし変わって無いんだからな。」
って、クールさがそこかしこに聴こえるような気がするのは、気のせいですか。

エネルギー Oh エネルギー

聴こえて、それも当たり前のことでで、その当たり前が嬉しい。
それだからこそ、和解の甲斐があるかと。

ある意味、ずっと頭にこびりついておりました、貴方の音楽が。26年間。
さてこちらもたっぷりと不運を抱え込んだあげく、すっかりモーロ君になってしまいましたが
これから本番のつもりで聴きます。

よろしくー。

ダイジョブダイジョブ、牛乳飲んでるヤツより気持Eくなれまっさ。(山)
/お勧め!/200点 

RCサクセション/OK
cover・・・
そうる 曲目等詳細
どこぞの国から飛んでくるミサイルと新型ウィルスと訃報はあっとゆうまにやって来てあっとゆうまにいなくなっちゃいます。
いなくなっちゃったことにならせれてる。
「あ、もうそれ駄目、飽きられて視聴率獲れないから。」
翌日はそりゃ大騒ぎ、世の中これで終わっちゃうじゃないかってくらいだったのに。
もう下手すりゃ二日目には何にも無かったかのごとく。
勝手に先読みしてそうしてるのか。それともほんとに視聴率獲れないのか。
大切なこととそうじゃないことが同じ。
ただの「話題」。
騒げば騒ぐほど「終る」早く終わる。
終わらせてしまうのがもし俺らなら、俺らが悪い。
あまりにもショックで早く忘れたいって気持ちも無くただ話題に飽きちゃって終わらせるのなら俺らが悪い。
某国もあまりのことに仰天してるだろな。なんつう国だって。
あんたらこそなんつう国だ。

訃報は「終わり」で、名前が有名なら世の中は葬式を勝手にやって終わらせる。
どんなヤツが死んだ?資料を集めろ。「かけがえの無い方を失いました。」誰でも同じかい。
うんざり。終わらせてたまるか。じくじくしつこく続きがあるのだ。音楽は死なない。

”私は誰よりも彼を愛してました”って顔をみんなしてる。二日目は。
俺は誰よりも彼を愛してなかった。
20年かかってやっとわかりかけたような気がする段階。
偏見がまとわりついて、最初から聴き直して、すりこまれた気持ちが正反対だったと気付いたのは、
いなくなっちまった今だよ。バツが悪いったらありゃしない。
で、少しでもわかったことは、
最初からずっと変わらなかった人だ。

男の中の男。甘えん坊で、情けなくて、弱音を吐いて、怒って、落ち込んで、歌にするソウル・シンガー。

OK

1983年7月発。
悪いことがこれだけ重なるものかいなってくらい重なった、どん詰まりの状況で作られたアルバムだと聞く。
ハワイ録音。
忌野氏、体調最悪、肝臓の具合が切羽詰り、私事ではのっぴきならぬ事態続出、
周囲からは売れてるうちにどんどん働け稼げ、との圧力すさまじく。録音前用意された歌は無い。

”私は誰よりも彼を愛してました”って顔をしてた方々は、この時何をしてたのだろう?

「うんざり」と力の無い「怨み晴らさでおくべきか」と「もう駄目」に満ち溢れたこの音楽は、
それでも大傑作だと思う。
最後の一球になっちまうかもしれないって時の裸の歌群。
ビートルズの匂いがただよい、スタックスソウルの香りのお香、最初に戻らざるを得なかった初期のRCサクセション。

「Oh!Baby」

しょーもないタイトルで、終わりにしたいやつは終わらせやがれのウルトラ地味歌。
シングルにしやがった。
終わりに出来ますか。こんなしみるの。出来るかよ。

「お墓」

もう既に己の手で作っていた。入るべきとこと入りたくないところ。怖くて怖くて行きたくないところ。

「うんざり」

今、これでうなづかない人はおらず。しかもヤケのヤンパチでハワイ録音だから南だろ、カリプソでやけくそ。

「指輪をはめたい」

”誰よりも愛してる”はずの連中が、かの歌詞ヤバいんじゃないかとお蔵入りさせたそうな。
最後の最後に残ってるエネルギーを唄ってるこの歌を。そうゆうのをバチ当たりとゆう。

「ドカドカうるさいR&Rバンド」

”雨あがりの夜空に”を引き継いで、やっぱモット・ザ・フープルだ、モット・ザ・フープル物語だ、
これは自分たちと事務所とレコード会社と、何よりも前で聴いてる人たちへの歌で、

これで騒げるか?

と中指立ててます。
自分がいて、唄ってて、でかい音立ててれば、それだけで最高って言うのか?って。

まったく同じ歌が、全然ウけなかった時と、キチガイみたいに歓迎された時、その両方を経験した人にしか作れん。
いつまでも心の隅に残ってるのは、おそらく、全然ウけなかった時かと思う。

恐ろしくて忘れられないだろうから。

の、えらくしょぼくカッコ悪いたまらない好きなRCサクセションのアルバムです。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

ルージュ/ザ・ベスト・オブ・ルージュ
cover・・・
 曲目等詳細
名は体を表し、ジャケは音楽を現すと申しますが、
このジャケットそのままの音楽です、

ザ・ベスト・オブ・ルージュ
ルージュ
1975年10月発売

以前コンピCDで「正義のパンツマ」なる珍妙大爆笑な曲を聴き、300円で現れたら買おうと決意していたレコードです。
年度末決算セールで700円で登場したけど買っちゃった。
丸丸全部聴いたらまーーー、こん人らはいったい?

ネットで調べたらこれが今一どんな人たちだったのかわからん。
中で
「FEI Recordの前身“リップスティック”がプロデュースし、メンバーの他界などで伝説となってしまったバンドRouge。」
とゆうページが有った。
え、FEIレコード?どっかで聞いたこと有るな・・・
あ、そうじゃん。えー、わたくしども、山とまほはかつて(つうか一応今も)、バンドやってまして一枚ミニアルバムCDを作ったことが有ります。
12、3年前かな。どこで作ったかっつうと・・・そのFEIレコードじゃん。ってことは一応所属ミュージシャンだったってことになり、
先輩では無いすか、ルージュさん。
FEIって、スタジオ音楽館って音楽スタジオがやってるものでして、社長さん、お元気ですか?あの時は制作費強行に値切ってすんませんでした。
市ヶ谷の録音スタジオのエンジニアさん。徹夜で強行録音でトイレにも行かせず付き合っていただきありがとうございました。
しかし、今も有るんだなあ。歴史30年以上じゃん。大したものです。
ちなみにそのミニアルバム、我が家に在庫段ボール一箱分有り。あはは。
世の中で完全発禁化されてます。

先輩ルージュさんも発禁だー。何回か再発されてますが、中身が発禁もの。
メジャーでの発売盤はこの一枚だけだそうです。
ごっついストーンズ・フリークのバンドだったとのこと。
製作は加藤和彦さん。
加藤さん、やっちまいました。そのごっついバンドの、チャラチャラした部分のみ1500倍に焦点を合わせてまー、
バンドのメンバーさんが歳を召されて孫に「わしも昔はやったもんじゃ・・・聞くか?」なんてとても言えないウルトラおっぺけぺーなレコにしちまいました。
曲目は

1. ニューヨーク・ベイビー
2. 不思議な国のお話
3. パフォーマー
4. スピード・ゲーム
5. 夜間水泳
6. 正義のパンツマ
7. 海の見える丘に立って
8. 海の見える丘に立って
9. 愛と誠
10. ホンキー・トンク・ローラー・スター
11. ミッドナイト・デイト
12. 熱砂のロリータ
13. ラブ・イン・フローラ

7曲目までがA面です。ニュー・ヨーク・ドールズ思い出す、おおお、さすが75年のストーンズ・フリーク!と感動す。
そしたら早すぎる”イッツ・オンリー・ロックンロール”のウルトラぱくりが登場しまして、これがえらいこって。その巧妙さに唖然。
録音もそれ風に混沌霧かかりにしてあげたら良かったのにねえ、非情なるくっきりはっきりこれっきりな歌謡曲明瞭音質、
これじゃインチキが丸わかりだー。
続いてTレックスのこれまた原曲丸わかりのパクリ・オリジナル登場。もしかしてレコード会社の先輩のみならず大学時代のサークルの先輩じゃないのかー??
こんな人たちばっかいました。
それでプロでデビューしますと、たまに姿を現して「おめーら、プロってのは厳しいんだぞ。」と説教いただきの、
説得力まるでありません。
ドアーズも登場します。しかも腸有名曲・・・あはは。
で、「正義のパンツマ」。
田中角栄さんも、刑事コロンボも登場。キワモノ道究める。
ロック・バンドをやるってこたあ、かつては人生捨てることでした。
見事に捨ててます。

そしてB面、
続けてパクリ道を歩まれるかと思ったら・・これが妙な方向に。
音楽は、英国グラムの一派、シュワデュワディ、マッドさんらとお友だちの復活ロケンロー路線で、
何が違うかって言えば、唄い方と歌詞です。
こんな唄い方したら5分後には腰を悪くするんじゃ無いかつうイカれたもの。
周囲が心配して病院に連れて行かれます。
歌詞は、練馬変態倶楽部。稲中卓球部。新宿二丁目ショータイム(いや実際に見たこと無いけど)。
25杯ウォッカを飲んだあとならこんなになるかもしれません。



擦り切れたあああ、ケツをスリスリ〜〜〜〜



それが片面とは言え、通じて鳴らされますと、こっちもおかしくなってくるで。
元祖日本のグラムロックと呼ばれてるそうっすが、確かにローリーはんに歌い方似てるとも思えますがあ、

それとも遥か彼方にぶっ飛んでると言い切りま。
ゴドレイ&クリームがストーンズ音楽に挑戦、製作したものの即お蔵入りぐらいやり切ってなさりまふ。

とてーも貴重なる日本ロック馬鹿道盤だ。(山)
/お勧め!/-200点 

ラマタム/ラマタム
cover・・・
大陸 曲目等詳細
新進気鋭の総合ロック・ハード・スーパー・バンド、あのアトランティックから登場!
製作は、御大トム・ダウド氏。好き勝手にやらせ放置。
スターは、噂ではジミ・ヘンドリクス氏のカノジョーとなり体当たりでそのプレイを吸収したとゆう紅一点女性ギタリスト、
エイプリル・ロウトン嬢。
男くそくらえのでっかいギター・プレイ炸裂す。
そしてドラムスには、あのミッチ・ミッチェル氏が参加。ジミさんのとこの演り方とはまるで違うビートに挑戦。
歌ともう一人のギタリストとして元ブルース・イメージ、元アイアン・バタフライ、”ライド・キャプテン・ライド”を書いた男、
マイク・ピネラ氏。
あんたが一番目立っとるぜ。何と申してもこれぞアメリカンの筋肉ヴォーカル。汗と熱気だ。
ベースにはリック・グレッチさんが参加予定も、そうなりゃスーパー度30%増しだったけんど、
かなわず
カルロス・グラシアとゆう方が加入、即クビ、ラス・スミス氏加入。無事納まる。
んで何と言ってもキモは鍵盤とサックス等吹きモノの元ブルックリン・ブリッジ、トミー・サリヴァン氏。
二本のギターと共にトリプル・リード・ギター・サックスやらかす。ハモンドぶりぶりやらかす。
これが

ラマタム

らまたんじゃないよ。らまたんだとかわいキャラみたいだから。

1972年公開1stアルバムが、その名も

ラマラム

ジミ関係者が二名おるからって、モロあの音を想像されては迷惑千万です。
この音、ウルトラ・アメリカン行けども行けども道また道、いつになったら人がいるののどでかい大陸ロックだ。
女子一人いるにも関わらずこのクソ男臭さ。百日靴下のようです。
そしてハード・ロック・バンドの最重要チェック・ポイント、
実はハードぶちかましたあとの、爽やか生POP曲。こっちの方がメロ冴えてます、
しっかり要所要所に入ってます。捨て曲の隙を与えません。
臭い男ロックの王者、ザッパ大明神のマザースの香りも有り。
70’s初期のその筋のロックの大パノラマ絵巻。
この時この場所この布陣にして出来ましたこれも奇蹟の瞬間、
ユー・チューブには音源動画無いぞ。
AMGのちょろっと試聴だけで突入出来ますかい?

私はアトランティックのサンプラー盤で1曲だけ垣間見てましたから躊躇無く行きました。
躊躇せず行って正解です。
肉肉肉肉肉の人力ロック!

これが今一番必要なのだ。くそ忌々しいデジタル壊しの御為。(山)
/お勧め!/180点 試聴はここで

ロナルド・シャノン・ジャクソン&ザ・デコーディング・ソサエティ/バーベキュー・ドッグ
cover・・・
噛み犬 曲目等詳細
ついに感謝しちまいましょう。
このとんでも楽団のアルバムを。
アマゾンで中古日本盤CDが出たみたいですから。1995年に発売されてたんだなあ。
えー、金曜に毎週、ベストヒット80’sと称して80’sの完璧なシングルを讃えさせてもらっておるんすが、
このところ83年に入ってとんとチンプンカンプンになりまして、
何故かと思い返すに、その頃はこのような音楽に夢中になっていたからです。
きっかけはNWからつらなるリズム・ルネッサンスの波。
ポップ・グループが最初の犯人だな。
彼らが主催するYレーベルからジャズ界の怪人ハナ肇、サン・ラーおじさんのアルバムが出ましてそれに大ハマリ。
これはジャズ界で何かとんでもない事態が巻き起こってるのではないか?
巻き起こってました。
フリー・ファンクの大津波。
あのパンドラの箱を開けちまったオーネット・コールマン大網冷凍人間の弟子たちがおっぱじめた。
まずジェイムス”ブラッド”ウルマー氏とゆうマジで何を弾いてるか皆目検討が付かないギタリストにハマり、
そして彼の参加してますミュージック・リヴェレーション・アンサンブルの”ノー・ウエイヴ”つう、
4人の怪獣がバトルロイヤルしてるやうなアルバムがあるんすが、それで目から鱗がバリバリ。

こんなことやっていいのかーーー!

そこで鬼神の如きドラムスを叩いていたのがロナルド・シャノン・ジャクソン氏です。
で、彼のバンドが有ることを知り、当然、探しまくって買う。
これがまた・・・・ドツボのど真ん中でした。
当時、我々夫婦は結婚したてでして、バンドやるぞーと気合入りまくりの頃、
そんな時に、こんなねえ、もう絶対売れそうも無いのにハマっちゃったから、
テクニックばりばりでとても追いつけるものでもない、
それでもポップ・グループが悪いのだ。意志さえあれば為せぬことは無い。
若気の至り、若菜の移籍です。
そんな罪作りな連中の正に1983年5作目のアルバムが、

バーベキュー・ドッグ
〜Barbeque Dog

売れようが売れまいが無敵状態、ノリにノってた時です。
メンバーは六人。ベーシストが二人いるのが売り。そしてあの方が在籍してます。
後に黒いレッド・ツェッペリンとなるリヴィング・カラーのヴァーノン・リード氏がギターで。
ナチュラル・ディストーションでこれでもかってプレイをご披露。
ありがたい人がいるもので、ユーチューブで1曲だけ収録曲を発見しました。
聴いてみて下さい。

こんなんです。今、聴くと何故かリフがユーミンさんしてるっつう。
一応、ジャズ出身の方々がやっとりますけどさ、こうなりますともうそんなの関係ありません。
親分のロック魂がんがんのタテノリドラムが引っ張る上に、2本ベースが蛇のようにのたくり、
ギターがその上でロデオ、ラッパ隊は虫がきだすようなスットンキョーフレーズでテーマ高らかに。
後はもう阿鼻叫喚。
こりゃ相当、エナジーが体内に溜まり切ってたぞ。
誰だって、もー、海に向かって”バカヤロー”って叫びたい時があるもんです。数々の理不尽に遭遇した時。
杉良太郎さんもそうだって言ってましたから。
そんな時の”バカヤロー”を音楽にしたらこのようなものになるのでは無いでしょうか。
しかもそれを具現する為に、数々の試練を克服して技術獲得してるヤツラがやってる。
この”バカヤロー”は徹底的です。

わー、すげー。前田日明のヒールキックだ。あ、ニール・キックだ。

して、思い出すはキング・クリムゾンの”アースバウンド”。あそこでもこの”バカヤロー”は存在してました。
イエスのイエスソングスでも白馬の”バカヤロー”がいた。
ハードコアなプログレと同じ世界の悪魔天使なり。

それにしてもヴァーノン・リード氏、すげえぞ。

かりかりかりかりかりかり。
体中の痒いところをむさぼり掻く速弾き。
それと同じ速度で応酬するベーシストも呆れ果て。

静かな曲も1曲、入ってます。A面最後の”暁のミステリー”。
これがまた他のが他だけに染み入りまして。秋の虫、腹に下して無事堕ちた。

ジャケットがまた・・・体を現す。
私は尋常な野郎ではありませんの図。クレジットを見ますとアルバム・カバー・デザインは、
何と日本人の方。エイコ・イシオカさんをはじめ全部日本人スタッフ。
歴史に残る仕事です。

フリー・ファンクと申しても全編インプロでは有りません。
周到に計画された悪事の構成が隅から隅まで。

発売から26年、
いまだにこのスープレックスを受けて3カウント以内に立ち上がれるヤツはいねえと思う。
完全に銭金抜きの、これがロックとゆうものだと確信いたす。

山)/お勧め!/250点 試聴はここで




●解説員紹介●
(マ)(山)・・・元マスター、現「山」。当サイト管理人。狂気POPが好み。ばかロック推進委員会会長代行。
(み)(ま)・・・元みみちん、現まほ。当サイト管理人。歌唱力は問題としない。

●コメントありがとう●
macrimsonさん
おうえいしすさん
ヘヴィさん
にゃぼちさん
イアラさん
venenoさん

●ばかロック推進委員会とは●
思わずばかだなあと言ってしまうけど、とっても愛すべき音楽を応援する団体。
B・T・Oが殿堂入り第1号。