2012/01/26(木)PID

Silviaをいろいろいじってみた。
今回買ったSilviaには、AuberのPIDがインストールされている。
先に書いておくと、製品自体はUniversal 1/32 DIN PID Temperature Controller Model: SYL-1512Aだった。ちなみに、この本体だけではダメで、センサーとかいろいろセットになったキットを買わないと完成しない。そのキットを取り付け済で販売してくれていたワケですな。

このPIDは、単にサーモスタットで制御している温度制御を、SSR(ソリッド・ステート・リレー/半導体リレー)と電子制御に置き換えたもの。制御自体はPID制御でググれ。要は温度を上がりすぎたり下がりすぎたりするものを、一定の温度に保つことができるシステムですな。
Youtubeの動画なんかを見ると、タイマー機能が付いていて、ボタンを押すことで30秒固定で抽出できたりするような動きを見せるものがあるが、これは、というか少なくとも取り付けてある状態ではタイマー機能は無く、ヒーターの温度制御だけのようだ。
実は接続や設定次第で使えるのかもしれないが、マニュアルを見る限りそういう機能は無いように見える。誰か詳しい人いないかな…(と他力本願)

ざっくり使ってみて思ったのは、温度が安定するまで時間がかかるのと、指定温度になって抽出を始めると、みるみる温度が下がるなあ、ということ。後者はおそらくタンクの水が冷たすぎるのが原因だと思うので、いずれいろいろ試してみるつもり。

あとスチーム時も温度がわかるのは役に立つ。スチーム時はPID制御ではなく、本体のサーモスタット制御になるため、サーモによりカットされる温度を覚えておけば、スチーム中に温度が下がりすぎるのを防止できる。
というのも、スチームを開始すると当然圧力も下がるし給水により温度が下がっていく*1。サーモスタットは、一定温度を超えるとヒーターがカットされるが、次に再開されるのは一定温度を下回ってからになるのだが、そこに至るまでタイムラグが生じる。なので、サーモでヒーターカットになるちょっと前にスチームを開始すると、一番熱い状態を上手く使えることになる、というワケ。

基本的にダブルで淹れるので、1回淹れたら2人分ができてしまう。普段飲む分にはこれで終了なので、せっかく本体を暖めても1回で終わりでもったいない気はする。お客様が来て、何杯も手際よく淹れてみたいものだ。これから練習しないとな。

*1 : 電源の差がここでも現れている気がする。スチーム継続や温度を保つ能力としてはやはり本来の力は発揮できていないのではないか、と思う。誰かアップトランスを貸してくれれれば試してみたいんだけどなー

2012/01/25(水)エスプレッソマシン到着!

日本に到着したと思ったらもう届いた。約2日程度で郵便局により宅配された。
送料は無料だったが、税金などの諸手数料を徴収された。
  • 消費税・地方税 800円
  • 通関料 200円
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大きな箱が1つで、その中に全部入れてあった。ちなみに注文の内訳は以下の通り。
メーカー機種/品名価格備考
RancilioSilvia V3
エスプレッソマシン本体
$1,374.95下記セット価格
RancilioRocky Doserless Grinder 2009
グラインダー(臼式)
本体セット価格計量システム無し
RancilioStainless Steel Base
Silvia&Rocky専用?ステンレス台
ただの箱の気もする
AuberPID
温度PID制御キット
購入時に取り付け
Concept ArtBasic Knockbox
ノックボックス(カス入れ)
$24.95
Concept ArtClassic Tamping Stand
タンピングスタンド
$39.95-
それぞれについて書く。

エスプレッソマシン Silvia

ねんがんの エスプレッソマシンをてにいれたぞ!
というわけで、ようやく、ようやく手に入れた。だいぶ前からSilviaというのは知っていて欲しいと思っていたが、ようやく目の前に姿を現した。ちなみにSilviaは女性だ。銘板に「MISS SILVIA」って書いてあるし。それはどうでもいい。
マシン自体は北米版*1で、120V/60Hzである。日本では100V/50Hzまたは60Hzで、俺のトコは50Hz。電圧や周波数の違いはあっても、基本的な作りがヒーターとモーターなのでまあ動くことは動く。Youtubeにある動画と比較すると、温度の上がり方が若干遅い気がする。たぶんこの辺に違いが現れているんだと思う。
今回は、AuberのPIDを購入時に取り付けてもらった。ショップでオプションで付けるをチェックするだけで(+$250)、取り付けられた状態で届く。PIDについての詳細は後で書くが、簡単に書くと温度調整の社外の外付けシステムのこと。これがあると温度が見えるのと、抽出開始時の温度が固定化できるのが大きい。
実際のエスプレッソについてはとりあえず試しに淹れてみただけで、粉の挽き方、タンパーの押し方、抽出温度の設定などは全く調整できていないので、これから練習する。

*1 : カナダのショップから買ったから北米版なのであって、ヨーロッパ圏で買えばその国の電源仕様になるはず。輸入する場合は北米版を買わないといけないので注意

グラインダー Rocky

臼式のグラインダー。Rockyはドーサー(挽いた粉を入れるタンク)があるものと、ないものと2種類あるが、今回買ったのはドーサーなしのもの。グラインダーのレベルとしてはMazzerのほうが上と言われているが、Rancilioで揃えたら格好いいかな、と。というかMazzaerは少し高いので、予算的に厳しいということもあったけども。
んで製品については、まだ買ったばかりでよくわからない。電源仕様はこれも前述と同様だが、所詮モーターなので速度の違い程度だろう。実際問題ない。

挽いた粉はかなり均一で申し分ないが、そもそもの作り的にいろいろ気になる部分はあるね。豆を入れる部分から、挽いた粉が出てくるまでの経路上に、結構粉が残るので、毎回少し前回挽いた粉が混ざって出てくる。ある程度は仕方ないのだが、無駄を覚悟で慣れるしかなさそう。あと、構造上キレイに保つのが難しい。粉のカスを取れないので、割り切って使うしかない。一定期間ごとに分解清掃すればいいんだけど、手間よりも分解の際に失敗したり、ネジ部分が消耗したりといった部分が心配ではある。まあ、こんなもんなんだろうとは思うけども。

専用台 Stainless Steel Base

専用のステンレス台。ということだが、よくわからない。引き出し付きのただの台。ハッキリ言って、この値段分の価値は無いと思う。あまりオススメはしない。
ステンレス表面はヘアライン加工してあり、SilviaやRockyと全く同じ見た目と材質。ここはいいと思う。しかし、製品としての金属加工が適当で、日本でよく見る製品を想像しているとだいぶガッカリすると思う。

まずとにかく金属の切断面の面取り加工を全くしていないので、気をつけないとケガをしそう。時間がなかったので適当に紙ヤスリで削ってみたが、暇を見てちゃんと金属ヤスリで削ったり仕上げ加工しないと危なすぎる。
あと、引き出しの作りもぞんざいで、一番目的なのであろうノックボックスがあまり役に立ちそうにない。何となく写真を見て嫌な予感がしたので、ノックボックスは別に買っておいてよかった。単なる物入れとして使うが吉。

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とまあ届いた当日の感想としてはこんなもんかな。
結論としては、SilviaもRockyも、日本の電源、100V/50Hzで動くし、ざっと問題はなさそうだ、と。
それと今回買ったショップ、idrinkcoffee.comは送料無料で、1ヶ月待てるなら良いと思いますな。
細かいいろいろはまた後日。

※写真は後で掲載する予定。たぶん。

2012/01/24(火)エスプレッソマシン配送状況

トラッキングを見たら、昨日日本に到着し、関税まで行ったことを確認した。もうすぐ届くね。楽しみ。あとは初期不良を良く引くタチなので、初期不良じゃありませんように。こればっかりは祈るしかない。

んでとにかく置く場所を確保しないとマズい。片付けないと。

2011/12/11(日)エスプレッソマシン注文

ここまで来ると悩んでいても結論が出ないので、買えるうちに買ってしまおうということで意を決し、ついに注文した。(金額はカナダドル)
メーカー機種/品名価格備考
RancilioSilvia V3
エスプレッソマシン本体
$1,374.95下記セット価格
RancilioRocky Doserless Grinder 2009
グラインダー(臼式)
本体セット価格計量システム無し
RancilioStainless Steel Base
Silvia&Rocky専用?ステンレス台
ただの箱の気もする
AuberPID
温度PID制御キット
購入時に取り付け
Concept ArtBasic Knockbox
ノックボックス(カス入れ)
$24.95
Concept ArtClassic Tamping Stand
タンピングスタンド
$39.95-
注文したのは idrinkcoffee.com 。日本への送料が無料。ただし船便なので時間が相当かかるようだ(2ヵ月くらい?)。まあ気長に待つしかないね。

ちなみに電気モノはいずれも北米仕様なので、120V/60Hzとなっている。日本(東日本)は100V/50Hzなので微妙に規格が異なる。一応、これでも使えている人がいるので大きな問題はないと思う。たぶん。
電圧が低いのはヒーターとかポンプの出力が下がるという点はあるんだが、ヒーター関係はPIDで一定温度に制御されるから温まるまでに時間がかかる程度の影響だろうし、ポンプも一定圧力まで時間がかかるだけだと思う。ただスチーマーはそのまま連続で圧と温度がかかるから、総合的に力が下がるとは思う。この辺の影響がどう出るかはやってみないとわからない。電圧はアップトランスをかませば上げられるけど、そこまでするかどうかは来てから考える。
電源周波数はグラインダーが遅くなるのと、あとはポンプに影響はあるくらいか。電圧同様にあまり問題無いと思うが、まあ来てから判断する。これは対処法がないので、致命的なものだったら諦める。関西に引っ越すわけにいかないしな。その時はヤフオクででも売ればいいやと。

まあゆっくり届くのを待ちつつ、置き場所でも確保しますかね。

2011/12/06(火)エスプレッソマシンにおけるPID制御

エスプレッソマシンを色々調べていくうちに、PID制御キットなるものが存在するのがわかった。これは簡単に言うと、…簡単に説明するのが難しいなw
んーと、エスプレッソマシンは水を熱湯に温めてコーヒーを抽出させるのだが、その温度調整はヒーターの単純なon/off制御で行われる。そのon/off契機ははサーミスタで検出して決めるため、かなり大雑把な温度変化になる。例えば温度上昇側で言うと

SW-ON→(温度上昇)→サーミスタ閾値超える→SW-OFF→(温度自然下降)

という具合。逆に下降の場合は

(温度自然下降)→サーミスタ閾値より下がる→SW-ON→(温度上昇)

となる。
問題は、このような動作になるため、温度上昇からSW-OFF~温度下降するまでのタイムラグ中にヒーターの余熱で本来の目標温度を超えてしまうタイミングがある。また逆に温度が下降してからSW-ONで温められる間にもタイムラグがあるため、目標温度よりも低い温度になる時間が少なからず存在する。
このような問題を解決するために、サーミスタによる制御を、PID制御と呼ばれる制御に交換してしまえ、というもの。PID制御の詳細は各自調べて貰うとして、簡単に言えば短い間隔で温度をサンプリングし、ヒーターのon/offを細かく制御することで、目標温度を保つようにする仕掛け。制御自体は細かい計算があるようだが割愛する。

そういうPID制御が出来るようにする改造キットが作られ、売られている。今欲しいと思っている、ランチリオのシルビアって機種にもキットが存在し、ある通販サイトではそのキットを最初から取り付けて売るオプションもあったりする。
改造自体は簡単らしく、自分でも出来るレベル。キットも複数種類存在するが、説明した通りサーミスタの信号を置き換えるだけなので、どれも似たようなもの。違いは制御の計算や、操作性、表示部の見た目など。
んで、どうせエスプレッソマシンを買うなら、PID制御を付けた方が良いのは明らか。付けないなら安い機種が少し豪華になったくらいのレベルにしかならないからな。ちなみに業務用やそれに近い高価な機種の場合は、ボイラーが大きく水量も多いので温度変化が少なく、PID制御をしなくても温度を保てるってワケだな。

温度の変化は抽出したコーヒーの味に関わってくるらしく、理想温度が95度、それより上だと苦く、下だと酸味が出るようだ。当然豆の種類や湿度、タンピング、抽出時の気圧なんかも影響する。確かに、いつも同じ豆を使って同じ機械を使っているのに味が違うことがあり不思議には思っていた。タンピングが安定しないせいかと思っていたが、温度の違いもあったのかもしれない。
そんなわけで、もしマシンを買うとしたら、PIDも付けたいな、と。そうするとグラインダーもセットで10万くらいになるので、だいぶ思い切った買い物になるな。どうしようかな…。
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