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The Best of Manfred Mann's Earth Band Re-Mastered (Vol 1)

中途半端の美学

Nightingales & Bombers

マンフレッドマンズ・アーズ・バンド
1975

"中途半端の美学。"

1. Spirit in the Night (Springsteen)
2. Countdown
3. Time Is Right
4. Crossfade
5. Visionary Mountains
6. Nightingales and Bombers
7. Fat Nelly
8. As Above, So Below
Manfred Mann - Synthesizer, Keyboards, Vocals, Producer
Marvin "Smitty" Smith - Vocals, Vocals (bckgr)
Laurie Baker
David Boswell-Brown - Cello
Doreen Chanter - Vocals, Vocals (bckgr)
Graham Elliott - Cello
Nigel Green - Cello
Ruby James - Vocals, Vocals (bckgr)
David Millman - Strings, Viola
Colin Pattenden - Bass
Mick Rogers - Guitar, Vocals
Chris Slade - Drums
Christopher Warren-Green - Violin, Vocals
Nigel Warren-Green - Cello
Earth Band - Producer
Laurence Latham - Engineer
Alastair Crewe - Engineer

1975年作品。いやー地味ですみまそん。70年代を代表するチャート・ロック・ナンバー「光りに目もくらみ」でブレークした彼らですが、その次に柳の下に何とやらで、同じくスプリングスティーン・デビュー・アルバムよりの「Spirits In The Night」を小ヒットさせました。実はこの曲「光に〜」が入ってるアルバムの前に出ているこのアルバムに収録されてる曲でございます。「光りに〜」はどちらかと言えば地味な曲をきらきらに変身させて大ヒットとゆう訳なんですが、「Spirits In〜」は非常に地味な曲を地味にカバーしてしまった為に当時話題にならず、後の2匹目でも小ヒットつー。リフが寺尾あきらしてます。て言いますか「ストレンジャー」か。どちらがパクったにせよ、偉い。
そしてこのアルバム。ジャケが鬼太郎。中身はもう最高の中途半端。この時点でもう6枚出してるんですが、初期はスワンプ(?)色強く次第にプログレ色が強くなって、この後のアルバムからはさらに10CCに通じるポップ感覚が加わりますとゆう位置にありまして、ボーカルも「光りに〜」とは異なるお方です。しかーし、このボーカルさんもなかなか。中途半端と申しましたがこのどこでも聴けるもんじゃ無い中途半端具合はもうぎらぎらと妖しい光りを放っております。イエスかはたまたピンクフロイドかつープログレ風味も彼らとはステーキをソースかワサビ醤油かで食べるかのごとく異なり、気合入りまくりの演奏に巨大なロック・スピリットを。あえて孤高の存在を貫くかに見えた彼らが次回作「ローリング・サイレンス」でブレークしたのは、おーこの世にも神様がいるんだなー。ありがとう神様。
とゆうわけでこの文章も見事に中途半端。ははは。

試聴はここで

   

ぶれーーーく。

ロアーリング・サイレンス

マンフレッド・マンズ・アース・バンド

”正にブレーク・アルバム。”

1. Blinded by the Light (Springsteen) - 7:08
2. Singing the Dolphin Through (Heron) - 8:19
3. Waiter, There's a Yawn in My Ear (Mann) - 5:38
4. The Road to Babylon (Mann/Pattenden/Thomas) - 6:52
5. This Side of Paradise (Mann/Pattenden/Thomas) - 4:47
6. Starbird (Mann/Slade) - 3:09
7. Questions (Mann/Slade) - 3:59
8. Spirit in the Night [bonus] (Springsteen) - 3:15
9. Blind by the Light [bonus] - 3:48

−また恐ろしい事実を発見してしまいました。念願していたあのマンフレッド・マンズ・アース・バンド、70年代の名作が一挙リマスター発売。当時は手に入りにくかったですからこれはもう涎たらたら。持って無いのもあるんでどーしよう。こりゃどなられてもしがみついて仕事せにゃなー。−

1976年作品。大ヒット曲「光に目もくらみに」が入ってるMFMEBのブレーク・アルバムです。それまでも地味ながら着実に素晴らしいアルバムを作り続けていた彼ら。その努力が「光に〜」のイントロで全て報われました。ブルース・スプリングスティーンの73年のデビュー作「
アズベリーパークからの挨拶」でのNY型フォークロックの衝撃的な1曲目に目を付けたのも凄いがそれをまた見事なアレンジで変身。これぞカバーと言うものに。メロディを引き寄せてそこから喚起される音全てを創作しました(歌唱力でなぎたおしたりメロディ崩して北島るのはカバーと言わんのよ)。その威力で大ヒット。イントロからエンディングまでもう完璧な曲です。この曲でブルースさんのさらなるブレークの後押しに彼らも一役買ったのではないかと思っております。
 その他の曲にも注目。「光に〜」サウンドの解釈として聴いても良いし、そのアメリカ的爽やかさを持ちながらしっかり英国してるサウンドに聞きほれるも良し、長ーいバンド名やはっきり言ってちょっときも悪いジャケに敬遠していた人に是非聴いていただきたい。オリジナルの「The Road to Babylon」や「Questions」もほんとしみじみしてて良い曲ですよ。今回のリマスターでは「光に〜」のシングルヴァージョンとその勢いをかっって中ヒットしましたこの前のアルバムに収録の同じくブルースさんの曲「Spirit in the Night」も収録されているようです。流れを考えるとこのボーナストラックは素敵なのだ。

プログレとポップがからむとまず日本じゃ駄目だったんですけど、そういった垣根がなくなった今、
マンフレッド・マンズ・アース・バンドじゃ


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最高傑作

ウォッチ

マンフレッド・マンズ・アース・バンド

シリーズ「英国ポップ探険隊」

”最高傑作。”

1. Circles (Marks)
2. Drowning on Dry Land/Fish Soup (Flett/Mann/Slade)
3. Chicago Institue (Flett/Mann/Thomas)
4. California (Vickers)
5. Davy's on the Road Again (Robertson/Simon)
6. Martha's Madman (Tietgen)
7. Mighty Quinn (Quinn the Eskimo) (Dylan)
8. California *Bonus
9. Davy's On The Road Again *Bonus
10. Bouillabaisse *Bonus
11. The Mighty Quinn *Bonus

78年作品。前作の「光に目もくらみ」の大ヒットをうけて満を時して登場したのがこのアルバム。さあ、もう一発かましてやろーぜちゅう気合が充満しておりますが、売上的には見事にこけまして(多分)、とはゆうものの内容的には前作を凌ぐものです。歌の比重が増え、インストパートとのバランスが見事に。オリジナル曲のポップさも増してメロディ・ラインにうっとりします。今回の大物カバーは「Davy's on the Road Again」と「Mighty Quinn (Quinn the Eskimo)」。「デイビー〜」は何とザ・バンドのロビー・ロバートソンと朋友ジョン・サイモンの曲。これがまたかわいい曲なんです。ヒットさせるにはかわいすぎてあかんかなと思うくらい。「マイティ・クイン」はボブ・ディランの曲。60年代のマンフレッド・マン時代に1回ヒットさせております。カバー名人の名にふさわしく曲の良さを最大に引き出した素晴らしさ。何故かこの2曲はライブ。うまいなー。このアルバム、クオリティ的には売れても全然おかしくない出来なんですけど、運悪くパンクの並やAORの波に押されて、産業ロックの道に突き進もうにも英国人生来の上品さが「どーもありがっとみすたーろぼっとByスティックス」までやりきれずにとゆうことでしょうか。私にはそれがたまらなく魅力なんですけど。彼等はこの後も順調に快作を飛ばし続けるのです。


アラン・パーソンズ・プロジェクトとスーパートランプと一緒に楽しもう。



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Angel Station
   
Budapest Live