*前作「マインド・ゲームス」録音後ジョンちゃんはヨーコさんと別居、もうあなたの甘えんぼにはついていけないわと言われたのかいな、さらに細々とした裁判続きでまいってしまったジョンさん、ロスアンジェルスで悪友ニルソンちゃんリンゴ君と飲み歩く毎日、酒浸りの中、「ロックンロール」アルバム製作を思い立って録音開始するもよれよれでなかなか進行せず、しかもプロデュースのフィル・スペクターがテープを持って遁走しちまったよ。負けないぞとジョン、新しいアルバムの製作にかかったのであります。それがこの「心の壁、愛の橋」。個人的にはこの頃もうビートルズにべったり夢中の頃。ジョンとゆう存在を思い切り自覚して聴いた始めてのアルバムだったかも。にも関わらずビートルズのジョンって感じで聴いた気はしなかったす。冷静に見ればジョン君不良時代の作品で出っ張り引っ込みが赤裸々、出来はじょんたまやイマジン、前作なんかに比べりゃどうかってなところでしょうが、だからと言って駄目駄目とならないとこが音楽の好みの面白さ。印象としては彼の盤中一、二を争うものかもしれん。同時にラジ関の全米TOP40に夢中だった頃でもあり、シングルの2曲への愛着は格別です。まずナンバー1を取った「真夜中を突っ走れ」。客演デュエットしたのはエルトン・ジョン。大好きな二人が合体したんだからもう光に目もくらみです。この曲が1位になったらエルトンのコンサートにゲスト出演するって約束をしてその通り1位になって出演、その時エルトンちゃん、ヨーコさんを呼んで二人の仲直りをさせたちゅう心温まるお話もあり。その模様はエルトンの「ヒア&ゼア」アルバムでどうぞ。でこの曲、当時から変てこだなあって思ってました。ま、ゲストのエルトンの声の方が目立ってるのはこういった時のエルトンさんの常なんでしょうがありませんが(^0^)、これはファンクかはたまたロックンロールか。まったく聴いたことの無い混ぜ混ぜ音楽。このアルバムで初めて本格ファンク参入、4.とか10.とか。真夜中〜を含めてこの感じどっかで聴いたと思ったら、デビッド・ボウイのヤング・アメリカンズじゃん。ボウイさんのアメリカ突入アルバムでLA録音にばっちし共闘したフェイムな二人、しっかりジョンも吸収してたのね。しかしこの盤にはボイさんは参加せず。何故だろう。彼は彼でオクスリでヘロヘロだったか忙しかったか。真夜中〜でボウイと共演してたらこの後のジョン歴史がガラっと変わったろうなと思うと。うーむ。そして次のシングルが#9ドリーム。最高位が9位だったとゆう洒落た事態も起こって、この究極のほんわかにやられまくりました。今でもマインド・ゲームスと並ぶフェイバリットだ。イントロの夢のようなスライドはジェシ・エド・デイビスだよね。ああジョージが見える。アルバム内でもスケアードに続いてこれが流れてくる瞬間、何物にも変えがたい時間です。他の曲もロックンロール製作切り替えで作ったとは思えないまったく違う世界で。さあ泣いてくださいって言われるかのごとき11.のノーバディ・ラブズ・ユーもあるし。これ一般的なジョンのイメージの最高峰の曲かもしれん。エブリバディ・ハッスルってとこが。くー。最後は73年12月にLAに遊びに来たジュリアン坊やとのセッション。かわゆいドラムで。ヨーコさんと別れて自由になったのは良いけれどやっぱり寂しくて寂しくて。一人じゃ人は生きられないなあ。家族だよなあって。弱点を見せることが出来るのは本当はすごく強い人かもしれんけど。出っ張り引っ込みや弱さを感じさせてくれるのもなんつうか音楽の大切な何かだと思うのです。 (マスター)2004.4.24 |
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