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*米ブルース界3大キングの一人、アルバート師、1972年のアルバムです。時はニュー・ソウル、ファンク華やかなりし頃、そんな中STAXにおいてブッカーT&MG’Sと組んでずっと8ビート・ブルースをかまして来た彼が今回はバーケイズ、アイザック・ヘイズ・ムーヴメントそしてメンフィス・ホーンズをバックにやっておくれなその曲は...代表曲の一つ、わいがあんたのためにブルースを演ってあげんよ。情感のBBさん、豪快のフレディさんに対しましてアルバートはんの魅力、それは腹八分目のクールさではないかと感じております。でっかいなりしてかわゆいお顔、性格はわがまま(多分)、ギターはフライングV、これが見かけによらず繊細な音じゃ。軽々と唄って飄々と弾く。初見のインパクトは無いものの聴いてるうちにどっぷりはまって大好きになってしまうわ。アーシーの極地のジャンル、ブルース。定型の極みでもありますから問題はモチベーション、いかに気を入れて演ることが出来るか。そしてリアリティ。これが聴く側にいかに伝わるか。で何より飽きさせないこと(^0^)。全部同じじゃんって言われては身も蓋もありまへん。この時代、ご存知のようにロック勢によるブルースがもう大挙して嵐吹き荒れさせた後、ジミヘンやらクラプトンはんやらやたら派手で凄ぇやもてる顔だわで、彼らにリスペクトされてうほっほって喜んでばかりもいられません。ずっとブルースし続けなければ。でこの盤で”わしを刺激しておくれ”は時代の真っ黒い音との邂逅でござる。丁度8ビート・サザン・ソウルの梁山泊として君臨してきたSTAXレーベルも変革の時、16ビートの波が混ざりつつ粘ってファンクもかぶりつつ、その音に実に自然にのって歌いますアルバート師匠。バックがアイザック・ヘイズのバンドは言わずもがなバーケイズ、STAXの2ndホーム・バンドとして2番手ならではの柔らけー変わり身で流行の音を写して来た連中ですんで盛り立てる脇役としては文句無しでござる。リアリティもあるでござるよ。昔はさんざ苦労したけど今は何とかこないになれた、若い連中も助けてくれてどうだいこんな俺のギターでも聴いてみるかいてな(^0^)。白眉はやはり冒頭の前記表題曲。なんちゅう曲の良さ、題材の良さ。ギターソロの前に「エクスキューズ・ミー」なんて言っちゃってこのー。ソロ後半の空ピックがまたこのー。メンフィス・ホーンズの無慈悲なラッパ、サイドのワウワウ・ギターもこのー。他はどうか。2.はもはや曲がブルースでは無いブルース。5.はヘヴィ・ファンクでもあるブルース。ファンクですからJBさんも登場だ。もう一回洗濯し直しの6.。はい、ご飯のように毎日食べ続けられるブルースです。しかもおかわり。

(マスター)2004.4.14







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