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日本盤

*チューブラ・ベルズ。NHKノド自慢でコーン、はいお疲れ様次の方に使われますぶら下がり筒状鐘のことであります。それがタイトルのこのアルバム、今か今かと鐘さんの登場待ちますがなかなか出てきません。そんな鐘愛好者をじりじりさせますこの盤、様々な誤解と賞賛の渦に包まれております。元ソフト・マシーンのケヴィン・エアーズのバンドでギター・ベースを弾いているまだ十代の早熟天才神経少年マイク君、かねてより暖め続けてきたこの音楽のデモテープを各レコード会社に送りつけるもことかとごとく無視されそれじゃあと誰でもええから何とかならんとのべつまくなし聴いてね攻撃に感動したのがとあるレコード店のオーナー、リチャード・ブランソン兄さん。惚れに惚れてこれ出すためにバージンなるレーベルまで立ち上げてリリースしてくれました。そしたらこれが大受け、大ヒット。リチャード兄さんもこれが無かったらコーラまで出しちゃう大金持になど到底なれなかったかもしれんので鐘に足を向けて寝られません。聞くところによると彼のお屋敷は金御殿と呼ばれてるらしいこれはうそ。
もとい。誤解の始まりはもしくは幸運の始まりは映画エクソシストにこの盤の最初の部分が使われたこと。映画自体あのインパクトですから画面と共に映画を見たものもしくは予告を見たものの心に刻み込まれもうすっかりエクソシストのテーマに。それでそれがマイクオールドフィールズ・シングルと題されたシングルが大ヒットしたこともあり全部聴いた気になってしまうとゆう。一部の怖いものみたさの人間が、A面B面1曲づつちゅうか通して1曲の恐ろしかLPに挑戦したらこれがもう大変、魅力にすっかりとりつかれこれは一世一代の名盤だと声を限りに叫び続け、あまりに声が大でやかましかったもんだからかえってはいはいそうですかとなってしまいおったとゆう顛末です。個人的にも中学時代それまでロックのロの字も聴いてなかった同級生、それもインテリ気取りの嫌なやつが、ロックでもこんなクラシックに匹敵するやつがあるんだぞと鼻息してたのので、何じゃこりゃ「でも」とはクラシックなんぼのもんじゃいと怒りまくり聴いてなんかやるものかの過去有り。それがまたちょっと経ってポップス・イン・ピクチャーだったかなTVでこのフルヴァージョンのフィルム見まして、すみません素晴らしいです、「でも」って言われたことにはまだ頭は来てたもののそれとは関係無し素晴らしい音楽ですと降参しました。何しろまずわかりやすいです。件のテーマから始まる数々の音群、キャッチーとさえ言いたくなるほど美しいポップな音だらけ。2300回音をダビングしたとか聞いておりますがそれぞれの箇所では選び抜かれ鮮明にこの音を出すんだとの意思が貫かれたシンプルな生々しい人間の音であります。よって例のシングルはすっかり放棄、この盤が新たなシングルとなりました。CD時代となってノンストップでこれが最後まで聴けるこの幸せよ。こうなるとプログレとかもちろんクラシックとかジャンルは一切関係無し。音楽頭のマイク君の情熱を目一杯受け止めて各所最初から最後まで楽器の音を歌えるまで聴きこめますので行ってみませう。当然時代なんか無関係だわい。

(マスター)2004.7.27








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