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ALBUM一覧 「P」

*アルバム・チャートにエントリーのアルバムをアルファベット順に分けて掲載しています*
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<P>

夜明けの口笛吹き/ピンク・フロイド
・・・バブルガム・サイケ。 曲目等詳細
*音楽を志すもの、何か常人では聴こえぬ何かを求め。それは修練によるものか、天賦の才によるものか、はたまたたまたま選ばれてしまったか、血か。
彼は見てしまったと。それも一度見たら石になってしまう妖女ゴーゴンみたいなものを。石にならず堪えて伝えた現世に。口に出して何とか説明しようとしたか。おそらく何も言わずとも共に演奏したものは口寄せ仲間にならずを得ず。
彼は堪えに堪えたあげく石になってしまった。石になってしまった後も、まだ見せてくれまだ見せてくれとカラスはカアカア鳴き。もうそのカラスが止まることが出来ないように地面に埋まって苔生して。今そっとその世界に行ってしまったと伝え聞きます。
カラスの勝手でしょと共にカアカア鳴いたものは、共犯者だ。
泣くことより前に見た目普通の兄さんが石にもならずに伝えてくれた音々を生かさねばならぬ。苔を祓って水を絶やさぬように。
必要ないか。その音は今なお人の力無用に光っているから。口々が何を言おうと、覚えていようと、忘れようと、海に文句を言う輩はおらず。
会いに行けば口笛を吹いてくれます。

アーノルド・レイン
♪アーノルド・レインは奇妙な趣味をお持ち
衣服収集也
月明かりが輪郭を洗うような
とってもお似合いで装着

壁にかかるは縦長の鏡也
視点は歪み、青くベイビー透けて見える
彼はそれを掘り出す
おー、アーノルド・レイン
同じことではありません 知り得るには二度の挑戦が必要
挑戦二度 挑戦二度 挑戦二度
どうして君には見えないんだ

アーノルド・レイン アーノルド・レイン アーノルド・レイン ええええええええん

今や彼は捉えた お間抜け種の人
彼らは彼に時を与えた
扉は炸裂、囚われた囚人、彼はそれを憎悪
おー、アーノルド・レイン
同じことではありません 知り得るには二度の挑戦が必要
挑戦二度 挑戦二度 挑戦二度
どうして君には見えないんだ

アーノルド・レイン アーノルド・レイン アーノルド・レイン アーノルド・レイン
二度とするんじゃない


シー・エミリー・プレイ

エミリーは挑戦した でも誤解 あうー
彼女はしばしば誰かの夢を明日まで拝借することあり
他に日は無し
別な方法でトライしよう
君は訳わからなくなり 戯れる
ゲームが放たれるかも
エミリーが戯れるのを見よ

暗闇直後、エミリーの泣き声
悲しみの木々をじっとじっと見つめている 明日までの音々
他に日は無し
別な方法でトライしよう
君は訳わからなくなり 戯れる
ゲームが放たれるかも
エミリーが戯れるのを見よ

地面に放置のガウンを触ってみる
いつまでもいつまでも川に浮かんでいる、それはエミリー
他に日は無し
別な方法でトライしよう
君は訳わからなくなり 戯れる
ゲームが放たれるかも
エミリーが戯れるのを見よ


アストロノミー・ドミネ 天文学的恫喝

ライムと済んだグリーン 二度目の場面 ブルーと格闘する もう君は一度ご存知
音が浮かび沈む 凍てつく水の地下深く 周りを取り巻く音と音
木星と土星
オベロン、ミランダ、チタン、ネプチューンのタイタンは恐れを抱かせること可能
見えもしないサイン 平坦で ちかちかちか ぱうぱう
階段 縮小 ねぐら

ライム 澄み切ったグリーン 凍てついた水、地下深く取り巻くサウンド
ライム 澄み切ったグリーン 凍てついた水、地下深く取り巻くサウンド


何故不滅かって、実際にゴーゴン頭の蛇を見て来てくれたから。いや、見てしまったから。その話を聞いてなぞったものにあらず。
証拠は? そりゃ結果で出てる。音に聴け。
そのままではこっちも石になっちゃう訳で、幸運にも音で伝えてくれてる分、助かったのだ。
間に入った者の歓喜と恐怖はいかなるものか。
想像を超え・・・・何も申せません。(山)
/お勧め!/250点 試聴はここで

神秘/ピンク・フロイド
cover・・・覚醒のアシッド 曲目等詳細
うまい例えあるかいな。
あんたのバラードのヒット直後、ツイストから世良公則氏が抜けてしまったようなもんか。

例え悪過ぎー。

「棟梁がうっかり夜明けに口笛吹いてたら、何か変なもん見て、おかしくなっちゃったよー。狐にとりつかれたみたい。」

「どうすべ。」

「どうすべ。」

「もうバレちゃって俺たちもう終わりだって言われてるよ。」

「困ったな。」

「困った。」

「俺は終わって無いよ。」

「俺も。」

「俺は始まったばかりだ。」

「とりあえずトラ探すべ。」

「お、それならいい奴知ってる。呼んでくっから。」

・・・・・

「ちわー、ギルモアです。どーかよろしく。」

「急なことで申し訳無いけどどーか頼むよ。」

「大船に乗ったつもりでいて下さい。」

「では、棟梁はいささかまともな時に唄ってもらっての、わしらは次につなげる光を求めて。」


遠く遠く遠く、遥か遠く
人々は彼がのたまうのたまうことを聞きました
私は道を道を、見つけます
その日は、その日は来るでしょう
何かが為されるでしょうおおおお

そして果てには強靭なる大船が現れます
炎の一点を強襲します
ミドンホールにて人類との遭遇がなされたのだーー

今、今、今 今がその時、時、時
気付くべき べき べきいいいいい

カーターの父はそこでそれを見ました
そして彼に示されたそのルールを知った
ヘレワードの生きた魂はいまだ健在いいいい

おー、私の何か 私の目の中に中に
何かが空に空に
そこで私の為に待っていますううう

外部への鍵はゆっくりと後ずさりして転がってます
軍人はため息をついてしまったのを聞かれてしまいました
そこにてたゆたうローブを着て現れた
ルーシーは空にいたんだーーーー

おー、おー、君らは知っていたかね、かね?
絶対に彼らがせぬこと
そうですともーーー

彼のコズミック・パワーを振り絞りましょう
そして彼のつま先からわずかながら光が輝き始めます
彼のサイキック放射が飛翔するのです



「光を求めて」から

ピンク・フロイドの2作目アルバム、

神秘

1968年6月29日発

は、始まります。
何しろ見てはいけない恐ろしき素晴らしきものを見たシド・バレット棟梁の言霊を音楽にした
恐るべき1stの後ですから、
超えるべき壁は高層です。
その棟梁を見て、棟梁の見たものを掘り起こし、急遽我が物にせねばなりません。
せぬことが出来なければ、自ら壊れないように注意深く垣間見なければ。
その模様があまつところなく記録され・・・
ルーシーが空を飛んでます。
人懐っこい笑い顔で。

その上で、

「おめーら、よーうこの危機に対処して頑張った。ご褒美に好きなことをしてよろしい。
存分にやれやー。」

との、気のいい製作とっつぁん、ハリケーン・ノーマン・スミスおじさんの暖かいお言葉によって

「よっしゃ。この際、このあとはもー何しても皆様にご勘弁してもらうようなのをやっちまおぜ。」

B面1曲目「神秘」をやっちゃいました。

これでもう大丈夫。
そして、終章に、棟梁への畏敬を込めての

ジャグバンド・ブルース

誰もシド兄さんには、兄さんの音楽にはかないません。
しかしそれを
断ち切る。

ずば。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

モア/ピンク・フロイド
cover・・・
覚醒のアシッド 曲目等詳細
モアです。
オリジナルトート財布が付録のモアでは無く、
怪鳥モアでもない、

モア。

かのピンク・フロイドさんの為した最初の映画音楽。
この話の直前にかの”2001年宇宙の旅”の音楽話があったそうすがそれがどちらが断ったかぶっ壊れ
その直後に真逆の映画のサントラをやった。
8日間で録音したとですと。となると・・・。

映画は、ジャケからすると「うおー、キリング・ジョークみたいだー。」かと思ったらマジでキリング・ジョークな映画だったらしく、
若い男女が破滅するものだったとか。
破滅の道の常道は、飲む&打つ&買う。その内の打つ抜かした2つを徹底的におやりになって一巻の終り。
まず私はこのような破滅映画は見ません。何が楽しいのかよー、とか思っちゃう。しょーもなーって。
おそらく作ってるほうも楽しませようとは尻の毛ほども思ってないでしょうから、しょうがないけど。
快楽ほど恐ろしいものはございません。
特に得るのに苦労の無い快楽は恐ろしい。
飲むだけでとか、注射とか、はい、オクスリです。
似たようなものにTVゲームとかも有りますが、ある意味。
ハマって快感物質ぶちゅぶちゅ出したあとには、まとめて倍返しでしっぺ返しが来ます。
質量保存の法則です。ちがうか。
わかっちゃいるけどやめられない。
己をコントロールしてやるのが生きていく上で一番難関なのではないか。
株とかFXとか、まー競馬もそうすが。音楽もそうだな。食い物、タバコも。

足りないぐらいがちょうどいい。

それに音楽をつけてるのがピンク・フロイド!
素晴らしいです。まさに足りないくらいがちょうどいい音楽。
何しろ8日間で録音しましたから。
いつもの周到な仕掛け考えてしてる暇有りません。
むき出しで正体すっかりネタバレしちゃってる。

かのバンドは、けっこういつもいっぱいいっぱいかと。
プログレとしてはクリムゾンのようにバカテク持つ訳でなく、イエスのように体育会系でど根性有る訳で無く、
最初はシド・バレット氏とゆう超人怪人がおられましたから、ついていけば良かったんだけどさ、

どこ?

になっちゃったから。残りの人たちは大変。前記の条件持ってないのは自覚なされてた模様で、
逆にますますゆるーーーーりとする作戦に出た。
3枚目、このマジでシドさんがいないアルバムで。

いにしえのアメリカン・プロレスラー、NWAの不動の王者だった方にハリー・レイスとゆう人がいます。
この方、いったいどこが強いのかさっぱしわからんかった。
いつもゆーっくりとした動きで、技らしい技出さず、選手権試合ではのらーりくらり。
いつもやられそうになって、だけどどうゆう訳か最後は王座防衛してる。
これには訳があります。
NWA王者とゆうのは、全米中を廻ってその看板を背負って興行に参加しなきゃいけません。
そしてその地方、土地土地には無からずそこのエース、人気レスラーがいます。
それと闘ってウけるには、徹底的にその英雄にやられなきゃいけない。
しかし負けては次の地方の英雄と闘えませんから、ギリギリで汚い手を使って勝つんです。
ゆるーりゆるーりとした動きでイライラさせながら。
その土地のヒーローは、「この試合は俺が勝ってた!次やれば絶対ちゃんと勝つ!」。

夢がつながります。

そしてまた王者がやってくるのをみんな待つようになる。
フロイド兄貴もそれだったりして。
行間に込められた、何か有るんじゃないか、何か凄いんじゃないかと思わせる技は、もー世界一だ。

裸にして説明されちゃうと、
アメリカン・フォークまたはブルース・ロックのフォークとブルースの臭いを感じさせなくさせて、
無調脅かしいれたロックって身もフタもねえものになりそうすが、
そんなこと言ったら、コアなファンの方々にボコボコにされるほど、行間浪漫天才。

その企ての最初期がこのアルバムでは味わえます。
おー、これこれ、これフロイド調!から、後には出て来ない若いパンクなシングルになった

ナイルの歌

裏はまるでスロッピング・グリッスルな

モア主題

邦題イケてます。モアのテーマじゃなくて”主題”。
何かありそう。それがフロイドさん。

足りないぐらいがちょうどいい。度、相当です。
根性入れて、その行間浪漫に己を没入させましょう。それがファン也。

なお、発売日が6月13日。
きっと金曜日だったに違い有りません。
映画の内容も破滅物であったに相応しく、我が家でこれ聴きますと、
必ず何やらツイてないことが起こるとゆう恐ろしい盤です。
こないだも、こないだも思ってもみない嫌ーーーなことが起こったよ。
今も聴いたからなあ。怖いなあ。

それほど恐ろしいものがこの中には込められてるのは間違い無し。
ですからオススメ出来ません。

けど、
このやっつけ仕事のフロイドさん、好きなんだよなあ。
困ってしまうわ。
代償でかし。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

ピンク・フロイド/ウマグマ
cover・・・
馬熊鹿 曲目等詳細
うまぐまあああ。
1969年10月25日に放ったピンク・フロイドの一切かっさい含めて4枚目、2枚組の超大作であります。
その中身は空手バカが馬と熊とを同時に敵に廻して激闘する一部始終をあまつところなく納めたって
・・・わきゃあないじゃん。

”ウマグマ”とは・・、”あらやらしいわあ”を一言で表した語らしく特に意味は無いんだって。

意味は無いのか。

レコード1枚目はライブ盤。
1969年の6月にバームンガムのマザース倶楽部そしてマンチェスターのコマース大学での公演の模様を収録、
シドさん以後、馬熊までの落とし前となっておる。
落とし前すから、思い残すこと無い徹底的にやっちまうで。
その中身はーーーー

ニュー・ロック!!ニュー・ロックly。

アシッド・ロック!!アシッド・ロックly。

峰不二子!!峰不二子ly。

昨今力士も鞠花やってラリパッパな取組するちゅう信じられません21世紀。まさに旬なミュージックかもしれん。
しかしラリパッパで相撲出来るのかーーー??
大丈夫です。時天空の凶悪張り手一発で目が覚めます。
つうかそんな恐ろしいもの喰らう競技ですから、シラフでいられるかよ、と言い分言われたら一般人には反論出来ん。
存分に負け越して下さい。
そんな状況のさまを何もヤバいの買って捕まること無いじゃん。俺らの音楽聴けばぶっ飛びます。
ねえ、これにしとけば良かったのにねえ。
とにかく常軌を逸した謎が欲しかった時代です。偶然でも何でもいいからあっちの世界を覗きたいな。
それは世界同時に起こり、今ではすっかり無くなってしまったもの。
今はほんとはまるでわからんことばかりなのに、何でもわかってるような気になってる世だもんな。
つまらんから辞めましょう。
謎だらけにしましょう。
そんな
ルパン三世1stシーズンのファンの方にはぴったし。最初の峰不二子さんの顔が好きな方にはピッタシ。
あの山下毅雄さんの闇と同じ世界が味わえます。とことん。

もう一枚はスタジオ作です。
各メンバー各自責任作が順番に並べられてる。
表向きは、”印税を平等に分ける為”つうことすけど、実はこんな会話が有ったと予測。

ロジャー親分「おめーら、そろそろ好き勝手にやって儲け・・いや、お客さんに喜んで貰える時代は終わりだ。
よって、ここは最後と思って思う存分やっちゃいなさい。
そして、その結果を見てこれからこのバンドを誰が仕切って行くか決定する。」と仕切っている。

「ほな、やらせてもらいま。」

です。ですから牛さんアルバム以降のサーヴィス精神満載のプログレを求めても無駄。
何じゃこりゃ俺を舐めとるのかーーっと激怒必須な自分勝手が赤裸々に記録されておる。
その結果、
基本は、デイブ・ギルモアちゃんの路線で決定。
それにリチャード・ライト氏のゴジラ伊福部さんな圧倒はったりと、
俺が、売り文句を決めるのロジャーさん。
”毛のふさふさした動物の不思議な歌”なんて愉快なタイトル、誰も思いつかんじゃろ。けけけ。
ニック君、君は叩いてなさい。

に決定。

公式アウトテイク集だぜ、悪いか。

それが何と英国ではアルバム・チャート最高位5位。
みんな思い入れと、度量がでっかかったなー。(山)
/お勧め!/200点と祭典不能 試聴はここで

ピンク・フロイド/Meddle
cover・・・
しますのブルース 曲目等詳細
*昨日感謝させて貰ったのが四人囃子の「一触即発」で
今日は

ピンク・フロイド
おせっかい
1971年作。

無理やりな日英プログレ対戦。そんなおせっかいな。
さてこの世界PWF選手権どちらの勝利に終わりますでしょうか。
解説の馬場さん、解説の席にお座りになるのは不本意かと思いますがどうかよろしくお願いします。
あ、いきなりピンコちゃんが襲い掛かりました。どっちが表かわからないジャケット攻撃だ。
「そーですねー。水玉の方が表では無いでしょうか。」
「ぶー。世間では馬の首星雲の方が表となってるようですよ。」「あぽー。」
「あ、続けて責めます。日本側邦題担当者が”おせっかい”ってタイトルを付けたー。」
「そうですね。TVドラマですと大体がおせっかいな人が大きなお世話、ちょっとしたことを誤解して大変なことになるってパターンですんでこれは有効かと思います。」
「そうですかありがとございます。」

かん

「今、ゴングが鳴らされました。ゴング鳴ったのに入場曲が流れてます。これはいったいどうゆうことでしょうババさん?」
「ブッチャーですね。うちの担当がこの曲探してきたんだよ。えっへん。」
「おかげさまで私もこれ聴くとすっかり”しゅ・・・しゅ”頭に鮮血、思い出します。」
「それはいたしかたが有りませんな。我慢して面白がりなさい。」
「はい。それにしてもぴったしです。お、続けて責めるピンコ。・・・・と申しますかまるで攻めてません。たらたらです。」
「これは元祖の意地ですね。余裕と申しますかこんなもんでよかろ。」
「そうなんですか。うーんとうーんと3曲目のフィアレスってば、誰かの曲思い出すんですが・・・誰でしたっけ?」
「いやー僕にはわかりませんあぽ。」
「うーんとうーんと・・・スティーブ・ミラー・バンドかも。ええいだいたいがビートルズの匂いですね。」
「そんなことよりピンクフロイドってことでいいんじゃないでしょうか。」
「はい。そりゃそうです。私が間違うてしまいました。あ、いつのまにか一本目先取しましたピンコ。ここでリング上を三菱の風神が綺麗に掃除しております。」

どっこいしょ

「2本目です。ババさん、四人はここで反撃に出れますでしょうか?」
「まあ、お手並み拝見ってぽー。」
「静かな立ち上がりから・・・あ、哀愁攻撃です。これは凄い。走馬灯のように私の人生がフラアシュバックしてしまいます。」
「あんた天国の階段登っちゃうじゃないか。」
「まずいです。またピンコちゃんもおせっかいなことを。お、続けて徹底的な頭への攻撃。ねちねちって長いですね。」
「いや、ブッチャーへの頭への攻撃は無駄です。私の経験から言いますと・・・」
「それにしてもこれはまたずっとやり通すんでしょうか?気が付けば片面全部。最強のでか完璧シングルだー。」
「どこでOKだしたんすかね。」
「わかりません。一回目で”あはは、なんかうまくいった”かもしれませんし76回やって疲れ果ててあとはよろしくエンジニアさんかもしれませんし・・・あ、エンジニアさんはジョン・レッキー氏って書いてますよ。」
「あのXTCやった人ですかぽー。」
「人は変わるものです。わわわ、またどーんと哀愁攻撃が。これはトドメです。ババさん、このへんホテルカリフォルニア思い出しませんか?」
「ほー。そうですか。で?」
「で?と言われましても。
それにしても対戦相手の四人さんは責めませんね。」
「ただいま囃子っております。反撃は三年後に一触即発に。」
「おあとがよろしいようで。
来週のメーンエベントは狂気の犬、狂犬ディック・マードック対サムソンクツワダです。今日はありがとうございましたババさん。」
「ぽう。」(山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

PINK FLOYD/Dark Side Of The Moon
cover・・・プログレ。 曲目等詳細
*私の貸したレコードはいまだに戻ってきません。(み)/お勧め!/91点

*「狂気」50の怪情報。
1.英国ウエストコースト・サウンドの雄 、フロイドの場外ホームランアルバム。
2.録音はロンドンLA、爽やかなくすんだ空気が実に西海岸。
3.ミックスはアラン・パーソンズとクリス・トーマスが二人羽織で担当。
4.アラン君がクリスちゃんに蕎麦を食べさせている 合間にミックスダウン。汁をこぼした 臭い付きジャケット。
5.ジャケットはヒプシノス。拷問三角木馬。裏には遊んでるレオ・セイヤー。
6.イーグルスの「ならずもの」に対抗して製作。ハーモニーコーラス部分は出来なかったのでほとんどカット。
7.コーラスの女性は怪奇映画サントラ出身だそうで。ピーター・カッシングのとか。子供はほらあれホイットニーH、その夫はほらあれうーんと。
8.そのコーラスのオーデションにはジャアニイのスティーブ・ペリーが来たらしい。うっとりとした顔をしたので落選。
9.ブライアン・フェリーも応募したらしい。をどりながらでちょっと素敵。
10.エルトン・ジョンも応募。落選。
11.実をゆうと12インチ・シングルだった。
12.神奈川県厚木西八王子支部が体操の音楽に使っているのでこのことは極秘。
13.本来の48回転で聴くと「マネー」はスティーリーダンの「ペグ」になってしまう。
14.全て通しの一発録りだったらしい。時計を抱えてシドバレットが外で待機。2回失敗してその度に1時間待った。
15.ライブを見たミック・ジャガーが「レコードのままやってるだけじゃないか。」と発言。
16.全米R&Bアルバムチャートに3万5億週連続エントリー。トリプルダブルプラチナダイアモンドリング。
17.ひでぶ
18.ぼ
19.めにこん
20.スライド・ギターのパートはライ・クーダーが弾いてた物を差し替え。後でもめる。
21.最初の邦題は「沢山のおんぶだもん」。次は「狂喜。けけけ」。差し替え。(マ)
/お勧め!/98点

ピンク・フロイド/原子心母 
cover・・・プログレ。 曲目等詳細
*スーパーの店頭から見事にバターがことごとく消えたぞ。
「嘘だもー。」

原子心母
ピンク・フロイド
1970年10月5日リリース

の牛さんが振り返って嘆いています。
「嘘だもー。」「嘘だもー。」「嘘だもー。」
裏の牛さん、トンキチ、チンペエ、カンタも嘆いています。
「そんなんちゃんとした国と言えるかえもー。」
はい、言えません。恥ずかしいことだよもー。
ってふりしてこっからどう書けばいいんだもー。

言わずと知れます、牛です。
名盤として有史以前から認知されてます。
何か逆らうと千手観音の腕の数ほど鉄拳が飛んできそうや。怖いから褒めとくか。褒めるぞー。
褒め方が不謹慎かもしれまするが、売れてるんだから我慢しなさい。有名だし。
昔から「だせーなー。」って思ってました。私は下衆です。ゲスフー。
何がだせーってA面全部の原子心母組曲。

♪ぱぽーぽぺぽーぽぱ、ぱぽぱあ♪

NHKの番組とかで”日本経済の現状、それは今や留まる事の出来ない後退局面に有り、今改めて考えてみませんか?”の
ナレーションのバックにぴったしです。
何かとんでも無く深刻な事態が起こっているって確信されます。どーしよー。
しかしながら
この歳になりますとそんな恩讐も彼方のものになり、そのだささが心地良くなってまいりました。
牛だから素朴さ。
素朴ながら見事な手際です。素朴を装うのも手かよってくらい。

「はい、みなさん、ここに取り出だしました包丁、ただの包丁じゃございやせん。まずは百聞は一見にしかず・・・・

すぱすぱすぱすぱすぱ
(トマト輪切り〜)

どーですこの切味。はい、

すぱり
(食パン10枚一挙切り)
(観衆”おーーーーーー”、(食パン10枚切るなんてこたぁ滅多に無いの気が付かず)

まだまだーーー

ざくざくざくざくざく
(キャベツ千切り)

(お”−−−−−−)」

「はい、ごらんのとおりの切味。その秘密は特殊加工ステンレス。この包丁が有ればもうあなたの料理は怖いもん無し。」

ここでマーヒーのおじさん、包丁を拭き、天を仰いで切なそうな顔。

「しかし、世の中には永遠のものはございません。このような包丁でも使い続けてますとどうしてもなまくらになり切れなくなる。」

間・・・・・・・

息を飲む観衆・・・

おもむろに凄い顔、
「でもご安心を。そんな時はこの特別製砥石の間をほれ、しゅっ!・・・・

この一回でーーーーーー

すぱすぱすぱすぱ
(キャベツ千切り)

この切味がほれこの通り、魔法のように蘇ります。これぞ特殊加工ステンレスだからこそなせる技、日本の技術の誇り、

そんな包丁を本日はーーーーーー

たったの6800円。たったの6800円でお分けいたします。

(おおおおおお)画面に「電話殺到中。つながりにくくなってます」テロップ。

しかも・・・・
1本で無く3本セットで、もちろんこのウルトラ砥石とさらにさらにー、このまな板をセットでこの価格、
この機会を逃したら、一生奥様、切れない包丁と過ごすことになるんですよう。」

みたいな。
包丁はともかく、その販売の手際の良さにほれぼれするよ。
多少の誇張はござりましょうが、物が良くなければこれは出来ません。
そして
すぱすぱすぱとキャベツを千切りする技術も。お客様に考える暇も与えない噛まずに長尺畳み込む話術も。

それが
A面全部の原子心母組曲。むかつくばかりのこやし及びミルクたっぷりの乳房ども。

それはもう最後は拍手するの当然の成行ではありませんか。

と一大ショーが終わり、裏を返しますと、事は事情が変わって

優しいんです。ピンク・フロイドの皆さん。
ああ、優しいとすっかり油断してると、あらあらいつのまにかまた包丁買っちゃってるよ。
見事だ。
女心をぐわしと掴む手練手管。
リトル・フィートみたいなその辺わからねえ朴念仁とは訳が違います。
だから売れるのだ。くそ。あ、失礼しました。非難してるわけでは・・・避難。
そして
朗報が有ります。
3曲目の”でぶでよろよろの太陽”。
これがまたロキシー・ミュージックしてる。
嘘じゃ有りません。ほれ。何てこったい。このギター・ソロはフィル・マンザネラさんそのものじゃん。
フレーズといい、ピッキングの仕方といい。ダイアモンド・ヘッド。
もしかして弾いてるじゃないかい?まだ無名時代だったし。
違いますか、ああ、そうですか。
それから
朝の麗しのお茶の時間の為の最終組曲。

冷めない内にお飲み下さい。
牛さんがお待ちしております。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

ピンク・フロイド/炎〜あなたがここにいてほしい 
cover・・・プログレ。 曲目等詳細
*暮ですから。プログレです。ぷの暮。
プログレプログレと申しましてもシュシュ様々、
今日は昨日のカンタベリーの怪物と違い、滅法好かれております方々を。

ピンク・フロイド
炎〜あなたがここにいてほしい

あのウルトラビッグスーパーベストセラー”狂気”から2年、これはえらいことになったあんなに売れちまったよのプレッシャーの中、
ええいもうやっちまえと作られた問題作だ。

えー、プログレぷろぐれと申しましてもシュシュ様々でありまして、
例えてみればカンタベリーの皆さんは寄生虫博物館館長館員、キング・クリムゾンは修行僧だと言い張ってますがガマの油売り、
イエスは空手部、ジェントル・ジャイアントは蛸、そしてこのピンク・フロイドは、変な例えで申し訳ないすが、
しょっちゅうやってるので今更遅いんすが、駄目男です。
駄目男の魅力。一度たりとも丁々発止の演奏で凄いと思ったことが無いつう。
プロレスで言えばハリー・レイス、リック・フレア、東洋の巨人ジャイアント馬場、あ、もちろんブッチャーとゆう連綿と続いていたNWAで、
俳優で言えば、火野正平さん。あんなにスキャンダラスでありながらそれでいて女性に悪く言われた試しが無いつう。
本職でも”ハングマン”とか”必殺”で実にいい味出されております。身内周囲にいたら困るけど芸能ではあんな魅力な方はそうはおらん。
駄目だけどどっか憎めない味さね。

えー、何の話でしたっけ、あ、ピンク・フロイドだ。これではピンクはんたちが駄目バンドってことになってしまうでは無いか。
実は昔はそう思ってたりして。どこがそんな凄いんじゃって。
かったるいし、ネタはベタだし、大自然でしょ、大宇宙でしょ、動物農場でしょ、壁です。ヒネリが一つで見出しで伏字でも一発で誰だかわかる週刊誌吊り広告じゃん。
あんまりわかるんで周囲が勝手に深読みしてしまうとゆう利点がこれには有ります。
一番驚いてるのはご本人たちで、そないに深読みされては困ります。まんまです、いいたいことは・・だったりして。
さしても、今となっては

あなたはここにいてほしかった

NWAも火野さんもすっかり見ることが出来なくなった。こんなに呑気な父さん音楽は無くなってしまった。
あんなに好かれていたのに。
それでは困ります。すっかり懐かしの歌にされては困る。今こそ好きになる時だ。最高ですピンフロ。
そして今回の主題は

「男の友情〜炎編」

唄っていただきましょう。イーグルスの”ドゥーリー・ダールトン”にクリソツな名曲

Wish You Were Here



そう、そうあなたは言えることなら考えられる
地獄からの天国
苦痛からの青い空
緑の野原についてしゃべれますか
冷たい鉄のレールから見える
隠された笑顔ですか?
しゃべることが出来ることを思ってますか?

それらはあなたに取引をさせました
幽霊と貴方の英雄たちを?
木とホットな灰?
冷たいそよ風それとも熱い空気?
変化と大して慰めにもならぬことと?
交換できますか?
戦いの最中でのお散歩、
それとカゴの中で船頭になることを

どんなに 私が望んでいることか どんなに望んでいることか、あなたがここにいてくれたらと
僕達はただの二人の駄目男です
金魚鉢の中で泳いでます
毎年毎年
相も変らぬ同じ校庭を走ってます
僕らは何を見つけたのでしょう?
相も変らぬ恐怖
お願いです あなたにここにいてほしかった



ほれ、自分で告白しとりますがな。駄目男だって。
ご承知のごとく、これはシド・バレットさんへのラブレターなんすけど、いたらまるっきしフロイドは違うバンドになってしまったでありましょうし、
成功もこんなにはしなかったもしれません。
で、成功した上で、
シド・バレットはどこ?のバレットはんに弱音を吐くなんぞはなんとゆう駄目ぶり。許さん。
許しましょう。これはリック・フレア氏がうっかり馬場さんを怒らせてしまい、猛攻に会いまして、リング・コーナーで勘弁してくださいの膝を付いての
哀願ポーズです。何と美しい光景だったではありませんか。きらきら輝いておりました

輝け貴方のキチガイダイアモンド、パート1〜25975



若かった頃を思い出しなされ 貴方は太陽のように輝いておりました
輝け貴方のキチガイダイアモンド
さて今、貴方の目にはとある光景が見えます お空のブラックホールのように
輝け貴方のキチガイダイアモンド
貴方はスターダムと幼少の頃との狭間の業火の間に挟まれてました
鋼鉄の嵐に吹き飛ばされて
さあ来い 貴方のターゲット フェアウエイのラフに
さあ来い 貴方の異邦人 貴方の伝説 貴方は迫害する そして輝く!

貴方はあまりに早くその秘密に到達しました 月に向かって叫びました
輝け貴方のキチガイダイアモンド
夜の影に怯えて 光にさらけ出されました
輝け貴方のキチガイダイアモンド

さあ来い 貴方の駄目男 貴方はこれからを予言する
さあ来い 貴方の画家 貴方は夜明けに口笛吹き 貴方は収監され そして輝く!

誰も知らない貴方は今どこに 近くにですか遠くにですか
輝け貴方のキチガイダイアモンド
もっと多くの地面に楔を打って下さい そして私はそこで貴方と合流するでしょう
輝け貴方のキチガイダイアモンド
私たちは昨日の勝利の影で暖まるでしょう
鋼鉄の嵐に流されて
さあ来い 貴方ガキ少年 貴方勝利者 敗者
さあ来い 貴方真実の発掘者 そして申そう妄想 そして輝け!



シングル・カットはあんまりにもくたびれたのでくつろいでみることにしました。

葉巻はいかが?

これがびっくり、いまさらながら気付きました。この音はリトル・フィートじゃん。
ファンク!



さあ来いここにー ガキ様 葉巻はいかが
あんたは遠くにいっちまった

あんたはけっして死ぬことは無い
あんたはやりとげる やろうと思えば
それはあんたを好いているのだよ

そう俺はいつだってあんたに深い尊敬を抱いていた
そしてそれはほんとに誠実なものだってことだ

バンドはマジでファンタスチックだ
マジで俺はそう思ってる
おー、ところでどっちのがピンクなんだ?

で、俺たちはあんたにゲームの名前を言ったかな ボーイ?
俺らはそれを”うまい汁を吸う”って呼ぶんだよおおおお

俺らはただKOされた
売り切れだってさ 聞いたんだ
あんたらはアルバムを出さなければならぬ
人々にそれを捧げなければいかんぞ
俺らはとってもハッピー もう数え切れないほど
他のヤツラはみな真っ青
あんたはチャートを見たことがあるかい?
それが地獄の始まりさ
怪物入りの始まりに違いない
もし俺らがチームとして一緒にみんなでそれを引っ張って行くなら

で、俺たちはあんたにゲームの名前を言ったかな ボーイ?
俺らはそれを”うまい汁を吸う”って呼ぶんだよおおおお



ぎゃはは、面白れー。ネタ切れ含む、それはそれで大変なんですをネタにしてみました。
そんでこの曲がマネーみたいにチャートインしたかとゆうと聞いたことが無い。
アルバムは別です。
こんなに大変だって言ってるのにまた売れてしまいました。
けっこう駄目駄目って悪口言われてながら。

そんで、しかたがねえってんで
アニマルズを出したんだな。

参ったかって。

そんなこと言われるとますます聴きたくなる。相当あれも駄目駄目って言われてたし。
はいな、売ってしまった動物農場、買いなおしましょう。
多分500円くらいで売ってるだな。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

ピンク・フロイド/ウォール <ご投稿エントリー>
cover・・・プログレ。
*うまいぞ、子供。(マ)/お勧め!/90点

ピンク・フロイド/アニマルズ
cover・・・プログレ。 曲目等詳細
*ピンちゃんの季節。春だから。うららかー。
そんな折も折りにぴったりなのが

アニマルズ
1977年1月23日リリース

えー、ロック・ファンてぇのは大まかに”バカ派”と”だから派”に分類されると思われまして、
私は見ての通りバカ派でして、まあ普通はこないに毎日ロック文を書いていいのは”だから派”の方で、それでやってるんだから、

だからバカだわ。

そんで発売当時、今もか、駄作と烙印を押されましたはこの”アニマルズ”です。”だから派”の皆さんに。
やれ題材がベタだとか。新機軸無しとかそんな理由だったかと思われますけど。
逆に”バカ派”には評判良かったような。
理由は、はい、バカ派ですから言わなくていいんです。
これ好きだから。それでOK。

思わば出すアルバム出すアルバム何かしら文句言われてたような。ぢゃ何がいいアルバムだったのかいな。やっぱ「狂気」かな。
勝手に文句さんざ言われながら売れます。作る方は多分たまらん。気が狂うほどどたまに来てぶち切れそうだったかと。
このやろー、じゃ今度は「動物農場」にしてやる。ジョージ・オーウェル氏の。どーせ、ベタだって言うんだろ。
言いやがれ、けけけけけ。

逆ギレ

そんで、全12曲入りにして、豚、犬、羊、猫、ネズミ、猪、馬、鳩、鴉、鯛にして全部シングルカットしてマックみたいに
ヒット連発してやるわ。

その計画は、レコード会社社長を筆頭に羽交い絞めされて阻止されました。
しかたねえ、いつも通り長くしりゃいいんだろ。
その中から、豚、犬、羊の精鋭部隊が選出されて出撃。
ほれほれほれ、色々言われてるぞー。

はい、皆様の仰る通りです。と謙虚に承る所存。

バカ派としては、その逆ギレぶり最高です。気合有るぞ。仕掛けも無いし、フォークしてロックだし。
動物の鳴き声もするし、
B面1曲目の”三匹の子豚”いいよなあ。
キャッチーで。”ぽんぽんぽんぽん”と間抜けに響く鳴り物が、10ccの”芸術こそ我が命”してますし。
ファンクですし。
1977年だ。
余計なことしない厳選されたバンド・サウンドでの名作群。その仲間入り。

「羊」もええなあ。今再び蘇る”吹けよ風、呼べよ嵐”。
ブッチャーはん、入場時にはそれ使って、試合後サービスで場外を血をぐだぐだにたらしながら徘徊する時に、

これを使って下さい。

いけませんか?何か切なくなりますか?

そんなことは有りません。戦慄が再び場内を駆け巡ります。
なんつたって歌詞も切れてますから。

いいかげん廻って、疲れたら、そのあたりでは”翼豚”流れてきますんで、
そしたら今日はお仕舞い。

興奮した少年たちも納得して満足して家路につきます。試合開始前、馬場さんにサインして貰ったTシャツを大事そうに抱えて。

そんな風情を持ったこの”アニマルズ”。嫌いなわけがねえじゃないですか。

気合だー。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

デヴィッド・ギルモア/デヴィッド・ギルモア
cover・・・プログレ。 曲目等詳細
CSのチャンネル銀河にて”シャツの店”とゆうドラマが始まりました。
1986年にNHKで放送された山田太一氏脚本、鶴田浩二さん主演のものです。
この時、鶴田さん病魔に犯され翌年力尽き、これが遺作となり。
山田ドラマの大ファンで鶴田さんのファンでもありますから、見た印象あるんすがこれが覚えていない。
ほとんど新作の気持ちで24年後再び。

第一回。
もう見ながら涙がこぼれ落ちそうで参り。

頑固一徹シャツ職人の鶴田さん。
ただひたすらに手作りYシャツ作り続ける。真面目に真摯に。
そして気が付けば名人と称され、たかがシャツされどシャツだった自分の仕事がお偉いさん有名人御用達のモノへ。
時代は既に大量生産に移ってますから。

テーマは

取り残された男

です。
私が見た鶴田さんのドラマは全部、時代に取り残された男を演じてました。
「新選組」しかり「男たちの旅路」しかり。
死に損ない。
自分の時が終わっても。
このドラマは極め付きです。まさに自分の命がもしや終わろうとしてるんじゃないかと思われてるかもしれない時の。
年月は否応なく世の中の変化を生み、世間との折り合い、価値観不一致。
家族はバラバラ、最後は一人。
仕事仕事言っても、人は寂しがり屋です。
ましてやその仕事も滅びゆくさだめで有ったら、何にすがって生きたらいいのでしょう。
あの頃、見てたら、それもやむなしと思ってたかもしれんけど、
今は訳が違います。

賞味期限切れの弁当は、1分違っても生ゴミと化して大量廃棄される。
飢えてる人が世界中、いや日本にだって現在はいるとゆうのに。
そして今や人間さえも、弁当と同じ扱いを受けて。

デヴィッド・ギルモア
デヴィッド・ギルモア

1978年5月25日発。
ピンク・フロイドのギタリスト。そう日本盤帯に書いてあるのも悲しいすが。
知ってるって。
知らねえよって時が来るのを予見してたかのよう。
フロイドのアルバム”アニマルズ”後に作った初のソロ・アルバムです。

相棒はドラムスに旧友のクイーヴァーのウィリー・ウィルソン氏。
ベースに元ロキシー・ミュージックのリック・ウィルス氏。

その他、ギター、唄はもちろん、鍵盤のほとんども製作も自身で。

ギルモア氏のギターが好きです。
あの弾かないギター。
ポール・コゾフ氏やZZトップのビリー・ギボンズ氏、スティーヴ・ミラー氏、イーグルスのドン・フェルダー氏も同じスタイルだな。
みんな好きです。
自分が弾けないから・・・とゆうのも有りますけど、楽器は必要以外の音を弾くこたあない。
もちろん必要なら多弁でもかまいませんが。

天才の人では無いとも思ってます。
天才の、この方だけはアーティスト、ポップアートの人、シド・バレット氏の跡をついだシャツ職人の人。
商品開発と営業は、ロジャー・ウォーターズ氏に任せて。
自身は、とつとつと、不器用にずっと同じことを真摯にやり続けることのみ。
ソロアルバムだからと言って、ここでもそれは変わりようがありませぬ。
多少バックサウンドが違っても結局ギルモアさんのギルモアティッシュ。
もろピンク・フロイドだに。
そして他の方と共作すれば、それだけにその人の色も出る。
10CCのエリック・スチュワート氏と作った”クライ・フロム・ストリート”なんかさー、
笑っちゃうくらい10CCのリフで、そして思いっきりフロイドで。

不器用つうか、それしかする気も無く、頭の中には無いんだなきっと。
好きだし。

ピンク・フロイドは大御所です。ロジャー氏と別れた後も。
旬は過ぎてるのは明白で、そりゃ仕方がないことで、それでもますます大御所になって行く。

それでも・・・・・

聴く人がいなくなったら・・・同時代周辺の・・・・
一挙に

”誰、それ?”

の存在になってしまいそうな気がする。
唯一無比、真似しやすく真似出来ぬ存在だけに。

それも当たり前、当然のこと・・・・

じゃ無いんじゃないか。

アバター。アバタもエクボすか俳優さえもいらねえよってなる21世紀。
CGがあるから特技・宍戸大全さんの後継者も無用?
人が楽器を弾くってば当たり前じゃない。

思ったら、マジでドラムビートはマシンじゃ無いと気持ち悪いって。
必要とする人がいなくなればそれは消えます。

働く必要が無ければ、働く場所も無く、働く人もいなくなり。

結局、最後は自分らの選択にかかってる。

みんなが体に合わせて作ってくれる人の手によるシャツが着たいと思えば、仕事が増え、シャツは御用達じゃ無くなります。
みんなが多少体に合わなくても安いから我慢して機械シャツに合わせて着るとなれば、最後は機械だけが残る。

今は御存知の通り後者を選ばざるを得ない状況。
ほっとけばどんどんそうなる。間違いなく。
一旦そう走ったら、車を逆方向に走らせるのにはとんでもないエネルギーが必要です。

ロックなど復活するはずも無し、懐かしと隠居道楽の世界へ。

そいつはとんでもなく幸せじゃなーーーい。
はずだ。

どっかで騙されていて、そう主張してくれる政党があれば私は支持いたすよ。
人間らしく暮らすのが一番。

シャツの店も、最後は、山田さんのライフワーク通りに、終わってくれると信じてます。
わしらも。

これから何度でもそうなるまで書きますで。
同じことを延々。

楽観的になれる事態じゃ無いですから、我が家も。
急激にモロにかぶっちゃいましたシャツの店状況に。

ただ違うのは、昔から仕事てのは、家庭生活と道楽の為にやるもんだと思ってます。
だからこそキチンとやるものだって。
逆は真じゃなし。

やらせてくれー。(山)/お勧め!/200点 試聴はここで

ピンク・フロイド/Echoes: The Best ofPink Floyd
・・・プログレ。
*ピンク・フロイドのベスト盤でござい。もう初めから最後までSF映画を見てるが如しの楽しさ。小難しいコンセプトなど抜きにしてただただもうボケーっと聴くが大吉。アメリカンな方にもグレートフル・デッド感覚で楽しめましょう。どうにかして驚かせよう、楽しんでいただこうつう気持ちが嬉しいじゃありませんか。さらにさらにこうしてベストで聴くと曲の良さにも注目。裸の姿でも充分に素敵。
私は「エコーズ」が好きかな。
2003年はピンク・フロイド・コンセプト開放元年だ。。(マ)
/お勧め!/98点

Procol Harum/グランド・ホテル  <ご投稿エントリー>
・・・
1&only。
*これから攻略しようと思っていたプロコルハルム。とっても良さそう。(マ)/お勧め!/?

プロコル・ハルム/ファースト・アルバム <ご投稿エントリー>
cover・・・1&only。
*青い影はザ・バンドのビッグ・ピンクに影響を与えているそうです。(マ)/お勧め!/?

プロコル・ハルム/ホーム

cover・・・1&only。 曲目等詳細
いつまでたっても片付かないからやってしまおう。
何て失礼なこと書いておりますが、実際のとこ、ハマっちゃってます。
やたらと今、聴いてるハードプレイ盤だ。
それはとゆうと

ホーム〜Home
プロコル・ハルム

1970年6月5日発売。名作(だと漏れ聞く)「ア・ソルティ・ドッグ」後、
重鎮マシュー・フィッシャー氏が辞めちゃって、
結局前身バンド”パラマウンツ”の布陣に戻ったと(漏れ聞く)4作目です。
あは、
漏れ聞きばかりなのはよく知らないんです。不思議と縁が無かったバンドでして。
前だったらぜってー買わないな。
何でって?それはあの”青い影”、はい、大好きです。しかしその後の”ハンバーグ”、これがいかんかった。
正直つまんねーーーーーー
とその昔思ってしまいましてその後うん十年も放置。
それが気になり始めたのは、ユーミンさんのせいか。
あの方、基本がここだよなーと思い。あっちにハマればこっちもハマる。
それにほれ、あのロビン・トロワーさんがおったでは無いですか。
大好きな。
世界ロック七不思議のまま放っておいたあの人がこのバンドでどーやってやっていけてたか?
”青い影”とかけ離れ過ぎてるよ。
辞めた後のアルバムを2枚持ってるんスがそれともかけ離れてる。
その謎がこの盤で世紀をまたいで氷解いたしました。
この
手に取って引きに引くアルバム・ジャケの盤で。
何を考えたんだか漫画のスゴロクになってます。それもまるで意味不明の。

楽しいな。

楽しいのかプロコル・ハルム?荘厳なんじゃないのかー?
よりによってベルギー盤を買ってしまいました。ポワロさんが喜びます。
そして激怒します。
裏ジャケの曲順がめちゃくちゃ。
中身レコードでは正規(?)の順番で収録されてるんすが。
アバウト過ぎて

楽しいな。

楽しいのかプロコル・ハルム?荘厳なんじゃないのかー?
冒頭”ウィスキー・トレイン”で一揆、一気。
いきなしトロワー・サウンドが遠慮会釈無く大炸裂。

びっくりするわー。

ユーチューブで何とPVらしきものを発見しました。
まだトロワさん、ギブソン弾いてる。
ジミ・ヘンドリクス・ショックにギタアがついていって無いよ。
しかして既にロビン節完成。師匠とちょっと違う。

楽しいな。

すげー得した気分。
のあと2曲目”デッド・マンズ・ドリーム”になると何事も無かったようにあのハルム調に戻ってるのが腰が砕ける。
と、思ったら砕けないんですこれが。不思議と。
何で違和感無いんだ?

何で違和感無いんだろう?

のまま放置して進んで行くと何やらやたら”死”と”無常”をテーマとしたとおぼしき唄並ぶ。
静かに佇む。佇む人by筒井康隆氏。あの短編思い出す。
ザ・バンドの”ビッグ・ピンク”アルバムの空気の中。

楽しいな。

好きですから、あのアルバム。たまらなく。ザ・バンドだってあの空気はあの一枚しか無かった。
なのにさすが一人ザ・バンド、ゲイリー・ブルッカーさん。あの三人の歌声全部込みの歌声で。
そしてトロワー氏のギターが時折入るんすけどさ、
思えばすげーです。ザ・バンドとジミ・ヘンドリクス氏が共演してるようなもんで。

有りえん。

有りえんことが起こるもんで。音楽は不思議だな。いいよな、不可能だと思ってたことが可能になるって。
TCK女王杯でウェディングフジコがいきなしダート走って2着になったよ。
競馬と音楽くらいしかそうゆうことは起こらん。
そりゃ両方とも生き物だからだな。
適度にアバウトで、
それでいてちゃんと委ねれば間違いなく納得の結果になる。

シングルで押しが効きそうな歌は1曲もありません。
いや、最終的には全部シングル大ヒットと思えるくらい好きになるんすけど。
これもユーミンさんと同じだな。
ですから
ユーチューブで見つかるのを可能な限りリンク掲載しましたが、
おそらく

何これ?

かも。
うっかりお買いになっちゃって、勿体無いから何回も聴いてたら大好き
パターンっすよ。
他人事みたいな調子で書いてる当時ミュージックライフ誌のレビューはそりゃ当然。
仕事聞きのサッとでは簡単に納得するし、けどそこから先は見えん。

しっかりビートルズもおります。
1970年。
色んな意味で後日不可能なことばっかのこれたった一枚盤では無いかと。

って
いつまでたっても片付かないからやってしまおう。

にはならないです。
今、また聴き直して完全にハマった。
(山)
/お勧め!/250点 試聴はここで

PROCOL HARUM</GRAND HOTEL1973> <ご投稿エントリー>
・・・1&only。
タイトル曲の2コーラス目が終わって、気持ち一拍ぐらいおいて弦がワルツを奏で始める...ここでいつも僕は、思わず"ロックのレコード"を聴いていることを、つい忘れてしまう。手前勝手に言わせてもらえば、このアルバムが抱える唯一の欠点がこれだ。だいたい、ここのスネアの音一つ取ってみても、すでに"ロック"の音ではなくなっているではないか!?しかし、この"欠点"自体がとても心持ちの良い、曲のハイライトだったりするわけなのだから、これはもう本物なのである。そして僕にとってブリティッシュ・ロックとは、このアルバムで鳴っている音のことなのだ。
(fxhud402)さん
/お勧め!//100点

ポール・マッカートニー/マッカートニー 
cover・・・PAUL 曲目等詳細
*ビートルズの存続を誰よりも望んでいたポールさん、必死になればなるほどのみんなの冷たい反応に幻滅して田舎に引きこもり、この盤を製作、意地になっちゃってレット・イット・ビーより先に発売、さらに脱退宣言なんてしちゃったもんだからこのアット・ホームな新婚さんいらっしゃい盤は不幸な運命をたどることになってしまったのね。中身がまたこの大変な時期に一体何なんだののほんわかムード、インストの断片が急いで作っちゃった印象を与えたもんだから悪評に拍車をかけちゃって。こんな盤は時を経て聴くに限ります。そんなことを抜きにして聴くと当時ビートルズ以外のことは幸せいっぱいだったポールののびのびと音楽する楽しさが溢れたナイス・アルバムなのだ(抜きにしてないか)。いまだにわしインストの曲名言われてもピンと来ませんが[(^o^)]、かけっぱなしエンドレスにしてもOKでリラックスしてしまうのだ。歌ものは何と言ってもジャンクだな。やっぱポール小唄は素敵。してみるとポール小唄感満載のアルバムだから好きみたいです。例外はメイビー・アイム・アメイズドで、青筋ポール全開だけど、これが素晴らしくアルバムの白眉になってるから矛盾しちゃったけど要はまとめて好きなの。良いではないか。がはははは。音楽を気に入るのに理由は無くたって別にかまわんもんね。(マ)/お勧め!/96点

ポール&リンダ・マッカートニー/ラム
cover・・・PAUL夫妻 曲目等詳細
*マッカートニー夫妻新婚農場シリーズ第2弾。かの地では前作の不評ぶりは相当だったようで何はともあれポールさん個人モードから一転、バンドモードに心を入れ替えてどうだとばかりのこれがマッカートニーですのミラクル世界盤登場です。前作と同じで殆ど自身で録ってるようですが不思議なことに気持ちを入れ替えるとほんとバンドの音になるから不思議。この辺を受け継いでるのがトッドさんかな。もう全部否が応でも覚えちゃいたいメロディ満載、リラックスして楽しいしこれ以上何を望むことがありましょう。すーっと何気なく入ってくる1曲目からポールさんがやると全然ブルースに聴こえなくってそれがまた良い三本足、ああウクレレ、ああウクレレのラムオン、ヴォーカル・イコライジングついに出たーのディア・ボーイ、みんなが喜んだシングルのアルバートおじさん組曲、素朴でゴージャスなのは彼ならでは。でたばかロックンロール!スマイルアウエイ、これのコーラスははじめ人間ギャートルズだよなあ。マンモスだー。で、好きですハート・オブ・ザ・カントリー。あロッキーラクーン。小唄良いよなあ。この歌い方。ははは。まったく何をそんなに切にシャウトしてるのかねえのモンクベリー。深刻になりようが無くて嬉しい。ばかロックン2曲目、イート・アット・ホーム。ゴージャス&呑気の長髪淑女。ああウクレレああうくれれれぇを挟んでこれぞベストオブ最後の曲。バックシート。ああ、楽しかった。これを聴くたびにつくづく感じるのがポールさんにはリンダさんが必要だなってこと。掛け合いのコーラス良いよやっぱし。音楽才能の塊の彼の声に続くリンダさん、音楽的才能が無い人にしか出来ない大技が決まってます。CDではシングル、最高に好きなアナザーデイが入ってて最強になっております。がバックシートがベストオブ最後の曲だからここでいったんお休みしませうね。なぜかうちのCDにはアナザデイ入ってませんが...。はい、いまだにこのラムが一番好きなポール夫妻のアルバムです。当時はこれ聴いてみんなほんとに解散納得したんじゃないかな。どうなんでしょうか。(マ) /お勧め!/100点 試聴はここで。

Wings/Wild Life
cover・・・ウイングスお初 曲目等詳細
*1stに続いてあのラムまでも当時は不評だったそうでかなりのショックを受けたポールさん。そりゃそうだあれだけのものが駄目だったらどうすれば良いのだ。それだけビートルズ解散の張本人と思われてたかせは大きかった訳でシンガソングライター主流の風潮の中であっけらかんポップ王者はそれも逆風だったのこもしれませぬ。で、そうだ俺はバンドをやりたくって色々言ってきたんだと前作のドラム、デニー・シーウエル、いかにも人間が良さそうな相方デニー・レーンとゆう人を得てウイングスを結成、バンドじゃバンドじゃと3日間でほとんど録音し終わるとゆう荒技。またそうゆう極端なことするから世間ではあげ足取られてまたまた酷評、売り上げ不振とゆう不遇のアルバムとなってしまいました。確かにその2年後から洋楽を聴き始めた私も東芝EMIの小冊子に載ってたこのジャケを見てはてなんじゃらほい、ヒットも入ってないしポールさんのアルバム?てな感じでまともに聴いたのは大人になってからじゃ。改行。うわバンドだってゆうのは冒頭3曲で鮮烈に示されます。マンボだけどどこがマンボ?、バップだけどどこがバップ?、レゲだけどどこかずれまくってる3.と人を当惑させるには充分。うはは、つまりそこが魅力です。全然メロディックじゃないのも魅力です。バンドですから。4.からは打って変わって一挙に内省的になっていくのもこの盤の不可思議世界。あれーバンドじゃなかったの?動物は野生が一番のワイルドライフ、ジェイムス・テイラー・ミーツ・マックみたいなサムピープル〜、何やら熱々の6.私は貴方の歌手よ、7.のツモロウ、8.の友よとそうなんです、良い曲なんですよみんな。気になっちゃって繰り返すとどんどん良くなるのばっか。CDになってシングルのアイルランドの歌、メアリーの子羊も収録でますます良い曲オンパレードに。さあ1st同様、これも不遇の立場からみんなで今こそ逆転させましょう。それにしても直接的なメーセージと呑気とラブラブが混ざっていやある意味誤解されやすい人だ。まぜっかえさずにそのまま音楽を聴くのが一番。 (マ) /お勧め!/98点 日本盤

Paul McCartney & Wings /レッド・ローズ・スピードウエイ 
cover・・・
PAUL 曲目等詳細 93点
*前作ワイルドライフもぶったたかれてここまでやることなすこと裏目のポールさん、とにもかくにもウイングスを軌道にのせようとギターに英国スワンプの雄グリースバンド出身のヘンリー・マックロウを加えて英国各地で突撃アポ無しライブを敢行、バンド力をがっちり蓄えて本格ヨーロッパ・ツアーに突入、ツアー中にがんがん曲を作って今度はじっくりアルバムを作ろうと半年かけてレコーディング、先行シングル「ハイ・ハイ・ハイ」も大ヒット、よっしゃあとこのアルバムを発表いたしました。で、結果は...けっこう地味[(^o^)]。短気で忙しい気分の時聴くと、おいおいポールさんあんたもっと出来るはずだ何じゃこりゃあとこれだけ地味な感のアルバムが続くと怒りの一つでも出そう。だけどそれだけじゃ終わらないのがこの人でしてじっくり聴ける環境の時はやっぱ良いよなあと。ははは。オリジナルの曲編成ではどうしても飛びぬけてるのがマイラブ。後は繰り返しで威力が出る渋技連発でござい。ワン・モア・キッスなんか良いよなあ。バックが沖縄で。ライ・クーダーさんが参加したらはまりそう。幸せなウイングス時代をしみじみ感じさせる盤となっております。現在はボートラでハイハイハイも入りのCムーンも入りので色彩がより鮮やかに印象もきらりんしてますので聴後感もよりうきうきするものに。さらに「007死ぬのは奴らだ」も入れてくれたらさらに地味な曲が生きてわーーーっとなるのだけど。そこはパソコンに取り込んで自分で足してしまおう。バランスは悪くなるかもしれんけどこの時期のウングスのぐっと登ってくる感じが味わえるぜ。(マ)92点
日本盤
試聴はここで。

Paul McCartney & Wings : バンド・オン・ザ・ラン
cover・・・wings 曲目等詳細
*洋楽聴き始めの頃出会ったバンド・オン・ザ・ラン、ビ−トルズとは別なところでポールはこれだが染み付いています。いつもどこかでジェットとバンド〜が鳴っているような気がする。後になってわかったこのアルバム製作にまつわる悲喜こもごもの顛末。いやあ音楽って不思議なもんだとつくづく。前作レッドローズからのシングル、マイラブがヒット、007死ぬのは奴らだもヒットでやっと名実とも軌道に乗ったウイングス、ポールちゃんも73年のツアー後には次のアルバム用の曲をすっかり書き上げ絶好調、では休暇をかねて外国でレコ−ディングすんべえとEMIに候補地を聞きました。そのリストを見たポールちゃん、ラゴスとゆう字が目に止まりアフリカ、自然、浜辺で日光浴、うふふとゆう光景が頭に。じゃあ行くべえと即決でバンドの皆さんに声をかけたのよ。そしたら前から文句言いだったヘンリー・マッカロウさんが俺やめますだと。ドラムのデニー・シーウェルさんもおらアフリカはイヤだと脱退とゆうあっとゆうまにバンド解体だ。あーあやめちまったもんはしょうがない俺がやるよドラムもギターもってんでナイジェリアはラゴスに飛びました。しっかしここに至るまでろくに現地調査をせんのがポールちゃんらしいところ、あーたナイジェリアちゅうたらずっと内戦ばかりでそりゃもう恐ろしいとこなの。デニーさんも教えただろうに、聞きませんこの坊やは一旦決めると。で、到着するとやっぱし悲惨。まず天気が悪い。雨それも豪雨ばかりで日光浴の夢はぶっ飛び。そして肝心のEMIスタジオは...。何と準備中。一緒に無理やりついて行かせたビートルズ以来の旧友エンジニア、ジェフ・エメリックさんは泣きながら機材を揃えたとゆう。一枚ある防音扉の向こうはレコード・プレス工場、どったんがっしゃん。さらに無用心にもリンダはんと二人だけでドライブ中強盗に襲われ、デモが入ったテープまで盗まれて全部書き直すはめに。さらにさらにレコーディング中、空気が悪いとポールさん昏倒。リンダさんおろおろ。さらにさらにさらに現地のスーパースター、フェラ・クティのライブを見に行って感動して涙したのは良いんだけど、そのフェラさんにアフリカの音楽を盗みに来たんだべえな白人有名人とスタジオに殴り込みをかけられておろおろと、まあよくもここまで悪い事が重なるもんじゃて。で、レコーディング、当然ボロボロになったであろうかとゆうとこれが不思議、ポール、リンダ、デニー・レインの3人組、負けてたまるかと驚異の気合充満、8トラックしかないマルチに一挙に音楽をぶちこんだのだ。途中お付き合いで「ピカソの遺言」を現地にある元クリームのジンジャー・ベイカー老のスタジオに行って老のバコポンブコパンのリズム踊りを見ながら録音した後、やったぜいと帰国。仕上げをジョージ・マーティンのAIRスタジオで。サックス、オーバー・ダブ。そして今をときめくトニー・ビスコンティを招聘してあの素晴らしいバンド・オン・ザ・ランのオーケストレーション、ジェットのラッパ軍団をやってもらってさあ、ジャケの撮影です。続く。〜なことは詳しく日本盤のライナーに書いてありますが輸入盤を買った人のためにあの娘におせっかい(^0^)はしょって要約しましたん。でまだ来週に続く。かまいませんか?
*バンド・オン・ザ・ラン2週目です。
さてアルバムの音を完成させたポールさん、仕上げはジャケットの撮影でござる。密かに暖めてたアイデアを実践すべく集められたモデルは9人。ジャケ左から右に向かってジャーナリストのマイケル・パーキンソン(知らん)、タレントのケニー・リンチ(知らん)、ポール、ジェイムス・コバーン(ポールさん荒野の七人の頃からファンだったそう。おー電撃フリント。たまたまこの時イギリスにいたそうで)、リンダ(男に変装させられてます。この旦那を持ってしまったのだからあきらめなさい)、クレメント・フロイド(後に政治家、知らん)、ミスター・ドラキュラ・クリストファー・リー(呼ばれて嬉しかったんだって。グレムリンでの彼は最高だったなあ)、デニー・レイン、ボクサーのジョン・コンティ(知らん)。1973年10月28日、まずイタリアン・レストランに全員集合、そしてヒースロー空港に程近いオスタリー・パークで撮影。レンガの塀がぴったしだったそうで。元はリンダさんのどうせだったら知ってる顔の人を集めてジャケにしたら良いんじゃないの一言がポールちゃんのいたづら心を誘発、こんなことになりました。どんな写真を撮るか知らされてなかった皆さん、ぎゃあぎゃあしゃべり合って全然まとまりの無い中、そこで全員が囚人服に着替えさせられました。服のサイズがあってなかったそうで(^0^)。で、何だーかんだーとばしばしばしと大量に撮影。この模様は映画にも撮られて75年〜76年のワールド・ツアーで使われたそう。ステージバックでジャケだと思ってた写真がいきなり動く出す。わーぞくぞくする見て見たかったなあ。
とゆうことで中身の感激はまた来週。ひっぱります。_<(_ _)>_。
バンド・オン・ザ・ラン3週目です。
このアルバムの魅力、それは呑気だーバカだアホだーと言われようともこれで良いのだのポール小唄がバッチリ詰まってるとこではないかと。しかも災い転じて福となすの気合充満で。気合バカは無敵です。1曲目タイトル曲、OO7死ぬのは奴らだで導入の映画手法、1曲でアビーロードB面技炸裂のキラーシングル。これで気分はバンドは遁走モードにご入場。実際は3人だけど(^0^)。音楽はなりきりが勝負だなあ。昔アップルの会議でジョージさんが「If I Ever Get Out Of Here」と言ったのを思い出して作ったそうです。やっぱウイングスの曲中トップクラスに好きな曲だぞ。2曲目、ジェット。私が洋楽聴き始めに刷り込まれてしまった必殺シングル。責任は重いです。ポール屈指の気合ロックナンバーさなあ。ジェットとはポールちゃんが飼っていた犬の名前だそう。歌詞に出て来る「婦人参政権運動」てのは語呂が良いから入れたんだって。わたしゃあんたのその音楽優先のイイカゲンさが好きです。ボーナスディスクに入ってる凶暴バージョンも素敵。でもこれはやっぱトニ・ビスコンティさんのラッパが効いてる。キャピトルの宣伝マンのアル・クーリーさんの強烈な勧めでシングルとなったそう。わしでも他の出そうとしたら止めてこれにします。貴方もですね?「もちろん!」3.ブルーバード。巨大ヒット2つの後に来るにはこれしかないだろうって。するーっと入ってくる小さな曲。コーラスも生きて、アルバムの中の曲として最高のものだわ。本能の緩急がさすがです。4.ヴァンデビルド婦人。ほっへいほがとんねるずぽい(^0^)。アフリカって言ったらそうなのかー。サビに入るとやっぱり甘美な世界で。5.レット・ミー・ロール・イット。何が非難されるってこの曲みたいなのがポールちあん。もう呑気です。面白いのはこの曲がジョン・レノンぽいと言われてるとこ。確かにそぎ落とした感はそうかも。逆に違いがそそり立って面白かー。6.マムーニア。こちらは好きな人間にはたまらんポール小唄世界。アフリカのラゴスは天気が悪いなあ、うんざりだなあって歌ってます。しかしこのベース。ぼんぼん。これやらせたら最強。7.ノー・ワーズ。盤唯一のデニー・レインとの共作。トニーさんのオーケストラが効いてドラマティック甘美。もう入り込んじゃう美しさです。8.愛しのヘレン。米盤のみ収録の先行シングル。ポールばかロックの名作だ。ツアーバスの名前だそうで、道案内ソング。ぎゃはは。好きで好きで。良いよなあこのアホ声。ポ−ルさんドラムお見事!。9.ピカソの遺言。タイトル通りピカソの死をきっかけに生まれた曲ですね。深刻にならずに思い入れをたっぷりと。サージェント思い出してしまう、どうしても。ダスティン・ホフマンがネタ提供するよとピカソの話をしたらその前で即座に作曲、演奏してうるうるさせたと。そりゃするわなあ。後半のリプライズ部分がまた泣かせます。10.西暦1985年。オーウェルの小説1984年を意識したんでしょうか。似合わねー題材ですが(^0^)。引っくり返して物凄い個人的な恋の歌にしちまうとこがいかしてます。どんなに世界が変わっても変わらぬものはそこだぞと。でっかいサウンドと対照的なのがまた素敵だ。最後ちょこっとバンド・オン・ザ・ランして終わる。あー凄いの出来ちゃった。そんな風に思っただろうなあ。はい、そう思います。(マ)
/お勧め!/100点

*ポールはバンドをやるのが本当に好きだったのね。でもビートルズが偉大すぎて、その次は大変だったと思います。
(み)
/お勧め!/94点
日本盤

Paul McCartney & Wings : ヴィーナス・アンド・マース
cover・・・黄金 曲目等詳細
ヴィーナス&マース。ポールさんのアルバムで一番好きなのはバンド・オン・ザ・ランかいなと思いきやこちらを聴くとはいナズビーが一番好きですと答えてしまいそうです。ここからシングルカット4曲か、いずれもKOソングじゃきこれはしょうがありませぬ。これだけで一人グレーテスト・ヒット状態なのだ。さて前作が大ヒットした後もそりゃもうポールさん周辺は事件続発。なもんで好調にも関わらず少しリリース期間が開いたのね。えーとまず74年1月には「リブ・アンド・レット・ダイ」がアカデミー賞とグラミー賞にノミネートされます。受賞はジョージ・マーティンの編曲賞だったけど(^0^)。とりあえず納得。そして恒例ビートルズ再結成の噂。しかしこの時は少し真実味合って71年の裁判で4人揃っての活動が制限されてたそうでこの1月にそれが解禁になったのだ。なもんで「また一緒に仕事してみたい」ポールと。嫌いなアラン・クラインと3人が別れたのもあったようで、しかし世間が騒ぎすぎたあげくポールちゃんとリンゴちゃんの「必要が無い」コメントでチョン。して3月にはツイッギーのTV用音楽を担当したり4月にはロッド・スチュワートの「スマイラー」に曲提供、セッション参加。問題はウイングス、3人になってしまったからねえ、根性でアルバムは完成させたもののライブがやりたいポールさんメンバーを探します。でその4月新ギタリストに元ストーン・ザ・クローズのジミー・マックロウがめでたく決定。5月にとりあえず4人でロンドンでウォーミングアップ・レコーディング開始。6月には新ドラマー決定、スタジオ・ミュージシャンのジェフリー・ブルトン。55人もオーディションしたんだって。その陣容でナッシュビルで録音開始。ポールいわくピンク・フロイドの狂気を意識してるとのコメントが出た。ほんとかよ(^0^)。7月にナッシュビル録音終了。デニー・レイン脱退問題出るも乗り切りアビイ・ロードで本格的に録音開始。10月、ナッシュビル録音のシングル、ジュニアズ・ファームをリリース。もちヒットね。11月、ポールさん新アルバムについて「わかりやすいものの寄せ集めにしたい。」とのコメント。またエンゲルベルト・フンパーティンクみたいって言われてる事を気にして「生きのいいロックやってやる」と発言。「バンド・オン・ザ・ランは最後の駄作になるだろう。」とも。おいおい(^_^;)。それだけ気分がのってきたのね。75年1月、ニュー・オリンズのシーセイント・スタジオで録音開始。ラベルの「レディ・ママーレード」がやけに気に入ったようで誰がプロデュース?えアラン・トゥーサン、じゃそこへ行こうってな感じだったらしい。3月グラミー賞の席でジョン&ヨーコと再会、仲良くお話。良い事ばかりは続きません。リンダさんが大麻所持で逮捕されてしまいました。さらにせっかく決まったドラマーのジェフさん、空手スターになりたいようなんてこと申しまして突如脱退。なんてこったい。幸運なことに現地でジョージア州出身のジョー・イングリッシュさんを見つけてドラマーの席安泰、ここにウイングスの黄金ラインナップがようやく完成しました。5月「ヴィーナス&マース」発売。予約だけで200万枚だと!。シングルは「あの娘におせっかい」と決定。とまあ色々大変で中身絶賛はまたしても次週に持越しです。

 スポーツ・アリーナのスタンドに座って〜と何ともとぼけた声で始まるヴィーナス&マース。こうゆう歌い方がやなんだよなあと嫌いな人には言われそうですが好きな人間にはもうこれだけで心うきうきです。またしてもこれは傑作間違いなしだあとこの時点で確信しちゃってる(^0^)。もち期待に答えて次のロックショーで爆発だ。勢い余ってドラムと歌がずれっちゃったりしてるとこもあり。でもなあ他の出来が良すぎだぜこのテイク、ええい、そのまま行っちゃえちゅうプロデューサー、ポールちゃん、つぎはぎしたりすること考えもしない貴方は生粋のライブ・ロッカーね。チェンジ・オブ・ペース、次のラブ・イン・ソングで気を持たせてしっとりさせて次はお得意ボードビル調ユー・ゲイブミ・アンサー。鳥肌が出るほど好き。こうゆうの親の血ですかねえ、うまいよなあ。で次は私がウイングスで一番好きかもしれません、磁石屋とチタン男。何じゃそりゃのタイトルも行っちゃってる歌詞もメロも全てこみで最高です。これはもうウイングスって言うしかない世界。ビートルズにはありません。A面最後はレッティング・ゴーで。珍しくヘビーでマイナーなロック。徹底して泣かせようとしてくれるとこが、私だってとろけてしまいそうです。B面最初はビーナス&マース、リプリーズ。SF好きのポールさん、これ歌ってるとき楽しかったろうなあ。スターシップ21ZANA9ちゅうのはもちろんゴロが良いだけで何かを指している訳ではありません(たぶん)。次は”遥か昔のエジプト精神”。これもお得意仰々しいタイトルながら蓋を開ければご近所ラブソングちゅう。しっかりリズムはインチキエジプトだけど。”メディシン・ジャー”。クスリ反対の曲だぞ。リフがルビーの指輪にどっか似てる。てゆうかパクったか寺尾(さん)。コール・ミー・バック・アゲイン。これぞニューオリンズ録音の成果?。ブルーベリー・ヒルズのリズムでファッツドミノしてる。けどリトル・リチャード・シャウトなポールさん(^0^)。で一挙にクライマックスです。「あの娘におせっかい」。もうイントロから全部魔法にかかってます。ワンダー&ファンシー&ワンダホー。字余ってる曲なんだけど見事に組み合わせて、ああ、もういいや。とにかく素敵。チュ。おえ。テキナウエイ。印象的なリフのギターはデイブ・メイスン(たぶん)、すんばらしいサックス・ソロはトム・スコットで一挙にアーバンな世界へ連れてってくれるわ。この。最後は得意になった映画展開でめくるめくラストのメドレーでどわーっと終わる。しみじみとリラックスして。でクロスロードのテーマで駄目押し。しやがった。とご覧の通り絶頂期のりにのってる時でないと出来ない音楽がぎゅうぎゅうに詰まってます。こうゆう時はあらゆるトラブルも全部良いほうに向くのだわね。ニューオリンズ・シーセイント・スタジオ独特のくぐもった音だってこの盤だけだって思いを強くさせてくれるし、やっぱ宝物の音楽です。ああ、嫌いでなくて良かった。こんなでかいの嫌いだったらやばかったよなあ。
(マ)
/お勧め!/100点 日本盤 試聴はここで。

Wings / Wings at the Speed of Sound
cover・・・蜜月のとき 曲目等詳細
待望のバンドも固まり75年9月から76年10月までやれ嬉しやのワールド・ツアー敢行いたします。なんせポールちゃんにもなりますとツアー期間も半端で無くあっとゆうまにヴィーナス&マースから1年経っちゃう。途中のオースラリアツアー後のワイハ休暇中にそろそろ新曲もやりたいべと思い立ちツアー中に作った曲を一挙にまとめてこのスピード・オブ・サウンドを76年の1〜2月に今度は本拠地アビイロードで録音いたしたのであります。念願のバンド出来て嬉しくてバンドのアルバムだアルバムだ、そうだみんなで歌わなきゃいかんとメンバー全員にヴォーカルとって貰い、これが結果的に不評でいささか先生。しかしシングル2曲はキラー、ツアー中出したちゅうことで大ヒットといびつな印象ありかもしれん。でもでも聴いてみると勢いで作った感ありの製作過程も全体的に落ち着いたくつろいだものなのだ。かえってパーソナルな感じが出ちゃったりして。わたしゃ各人ヴォーカルけっこう好きです。1曲目幸せのノック。大ヒット。毎週毎週聴いて少しづつ染みてくる。結果長期ヒット。地味なのに何で?とゆう曲。これはもう曲の味、空気まるごとと言うしかないかも(^0^)。得がたいもんなあ。2番の初めで空気呑んで歌わんとこが最高。2.。暗いやんけって突っ込みたくなる。けっこう幸せな時しかこうゆうやつ出来んぞ。ぱーっと夜明け感もあるし。3.何つったって小品が魅力のポールさん。これは典型。歌い方も簡素なアレンジももう。たまりません。特にマッピニナーマッピニナってとこ。4.これも地味です。はは。でもシャウト有りでドラマティック。5.ジミー・マックロさんのヴォーカル、マックロさんの曲。これが良いぞー。あれポールさんの弟ちゅう声で曲調もポールぽかったりして。軽快で歌もうまいしバンドならではのチェンジ・オブ・ペース大成功だと思う。途中ELOぽいの乱入。6.登場、心のラブソング。珍しいベース・リフ・ソング。頭にぽぽぽぽって浮かんでこれはとりつかれただろうなあ。その時点で名曲の確信、出来上がり。これっきゃないメロものってリンダさんのコーラスもばっちり。完璧なシングル。これはあっとゆうまにチャート駆け上がるタイプで1位がよく似合う。恥ずかしいアイラブユーもこの人が歌うと嫌味無いよなあ。んーピアノも良い、エンディングも。7.リンダさんヴォーカル。ははは、奥様は魔女挿入歌みたい。幸せののろけソング。そっけなく歌うとこがばっちOK。アルバム中で見事に心のラブソングのB面になってます。8.デニー・レインさん作、ヴォーカル。これが何かに似てるぞ、はい、キープ・ミー・ハンギノンです(^0^)。一番ポ−ルさんに近いこの人の曲が一番浮いてるとこが面白かー。9.ポールさん作ジョー・イングリッシュさん歌。いやこれも良い!歌うまい。声質人懐っこい。ぴったし。いや良い味。これに文句言ってはいかんと思う。オーリアンズのラリー・ホッペンさんの声に近いな。もち大好きです。10.ポールさん再登場。エンディングの前のお茶って感じかな。11.ラストです。うわ、傑作。リンゴさんに歌って欲しくなるようなララバイソング。うんうんって言いながらうんうん。いやもう。でボートラに突入しますが絶対にここでトイレに行きましょう(^0^)。いやほんとボートラです。間違ってCDかけちゃったのってくらい。最後のサリーGだけはナイスじゃ。終わってみるとふと思う、あ、これ初めてのプロ・テーストちゅうかかっちりした音のアルバムだなあってこと。かっちりしてながらいつもようにハンドメイド。落ち着いて聴くとほんと傑作です。ってのがポールさんのアルバムに多いんだけど。ははは。
(マ)
/お勧め!/ええい100点 日本盤 試聴はここで。

ウィングス/USAライブ!! 
cover・・・
PAUL 曲目等詳細
*大ブレーク・アルバム”ヴィーナス&マース”発表の後、75年9月から76年10月まで途中、スピード・オブ・サウンドの製作を挟んで決行されたウイングス黄金ラインナップによる世界ワールド・ツアー。そりゃもう大成功でそうじゃライブ・アルバムを出すにはこの時しかありませんてんでポールさん自ら編集して出しました。オーヴァー・アメリカ。LP3枚組です。びっくりです。待望のライブだからもう中身を見ると納得なんすけどいやもう高かったなあで当時はなかなか手が出なかった。お金持ちの友達から借りるしか手は無し。ははは。今ならCD2枚に収まるけん、いくらか入手しやすくなってるもまだ高いし量の面もあってねえ。など言いたくなるも聴いてしまうと、ででで、まさか最近のポールちゃんのライブは行ったけどこれは持ってませんなんておっしゃるんじゃないでしょうねえの内容です。なんつったってソロになって初の本格ブレーク、ポール氏念願のバンドによる喜びの歌満載ですよ。他のCD2枚我慢すれば買えるので行っちゃいましょう。内容は保障いたします。責任は取ります。駄目だったら心の中で百叩きされます。あー痛い。この模様当時、フィルムがTVで流れたことがありましたので覚えてる方もおありかと。バスを連ねてポール軍団大驀進。さて冒頭は全世界ポールちゃんファンの120%が予想したヴィーナス・アンド・マース〜ロック・ショーのメドレー、わかっていてもワクワクしてしまうのにさらにこれにジェットまで続いちゃってまあどうするのさ。最初の方はバンドの噛み合わせ今一つ合ってなかったりして。段々とグルーブして行ってく様がもう実際のライブ聴いてるかのごとく感じられます。つうかどのテイクを探しても最初はこんなだったのかもしれませんが(^o^)___。計算だとしたら凄いぞ。ポールさん、やっぱ天然さん、長島さんキャラだとは思いますがその辺の体で感じる音楽快感本能はさすがだぜ。そう思わせてるんならなお偉い。さらに気付くのはベースの音量がでかい。バンドだって言いながらしっかり自分真ん中で目立ってるもんね。ピック弾き中心で時折でんでこどっどこっておポンチなフレーズ弾いちゃってるとこまでしっかりばれちゃって(^0^)。やっぱ天然さんだー。そう言った油断や誰が何を弾いてるかしっかりわかる装飾無しの70年代サウンド、これが私が終生求めてるものであります。人間がやってるのだから弾いてることが感じられなきゃ電気の奴隷だぜ。硬軟取り混ぜてぐんぐん進むライブ、最初のクライマックスは「死ぬのはやつらだ」で。いやその前にメイビー・アイム・アメイズドがあるな。1stアルバムの怨念をはらす気迫の名唱です。そして嬉しい「アイ・ジャス・シーンナフェイス」。私が好きなんすけど。はは。でやめてくれ卒倒するわいが、LPで言えば4面、「ユ・ゲイブミ・アンサー」と「チタン男」と「ゴー・ナウ」と一つ飛ばして(^0^)「あの娘におせっかい」でっせ。と言う事で私のフェイバリットは4面に決定。うーチタン男。まだまだ終わらぬシリー・ラブソングに出たバンド・オン・ザ・ラン、ハイハイハイとダウンした相手をフォールせずにまだまだまだと指を振りながらまたジャーマン・スープレックス、しかも起き上がりこぼし式で連発かのごとき様相に全部聴き終るとお腹一杯、いやまだお代わりで初めからなんつーことするの仕事しなさいになってしまう恐怖のエンターテイメント一大絵巻アルバムだからもしやどうしてもお金がありません、って時はポールさんのアルバム、これから行って味わいつくすってのも充分有りだとここに宣言してご挨拶に代えさせていただきます。お二人の未来に幸ありますように。(マ)/お勧め!/100点 外盤

ウィングス/ロンドン・タウン
cover・・・
PAUL 曲目等詳細
*でっかいアメリカツアー敢行、でっかいライブアルバム発表の後、ウイングスの皆さん各人ちょびっとのんびり。ほんとちょびっと音楽大好き人間ポールさんはじっとしておりません。76年10月にロンドンで公演を終えたばっかしだとゆうのに翌年2月にはもうみんなをアビイロードに呼び出してレコーディングを開始いたします。しっかしよくそんな曲かけるよなあと私ら同様メンバーも思ったことでありましょう。3月一杯まで録音が続けられるもなんせロンドンの冬、行ったことないけど(^0^)、曇天雨天荒馬場でもーいやとデニー雨、いやレインさんの船上レコーディングちゅうグッドなアイデアに飛びつきます。準備とゆうものがありますので5月になってアメリカは西インド諸島洋上にて録音再開、ああ何て素敵なので一挙に9曲も録音、その後謎の2ヶ月休みを挟んで8月にマル・オブ・キンタイアで再開、なんだけどありゃりゃジミイさんとジョーさんがいきなりやめてしまいました。なんでじゃ。付き合いきれんてか。お金出来たからか。忙しいからかの謎の中、今度は9月にリンダさんがお産だってことでウイングスはポールとデニイさんと二人になるとゆう史上最低人数。まあお産なんだから休めばいいのにやりたいんだねえこの人(^o^)___、二人で残りの録音、ミックスダウンと根性でやりとげてしまいました。1年かかってるよ。ポールさんのキャリア中最長じゃないのかな。違ったらごめん。で、その苦闘の甲斐有り、マル・オブ・キンタ、いやキンタイヤはイギリスで大ヒット。166万枚超ちゅう英国シングルヒットチャート史上最高売り上げでシー・ラブズ・ユー抜いて自分で更新してしまいおった。とゆうど派手な展開の中、ロンドンタウンついに登場だ。地味だ、そしたら。がはは。いきなり表題曲のこの感じだから。天然ポールさんの自分バランス機能が働いたか、己は英国人モードに突入しました。穏やかな、てゆうよりたおやかなって感じでありましょうか。せっかく買ったからって何回も聴いた人には絶対宝物になっているアルバムだと思います。世はパンクだって言うのになーんにも影響されずにあくまでも自分歴史を貫くとこがさすが大物だぜ。その象徴がシングルのウイズ・ア・リトル・ラックだなあ。けっこうシャウトしてたりするけどこの浮遊感と言ったら。前回のバンド・オン・ザ・ランの時のウイングス危機の時は元気百倍気合モードだったけど今回はバンドをやりとげた充実感からかな、腰の座った余裕がそこかしこに感じられて。パンクにはなーんにも影響されてないけどこの盤聴いて私がいつも思い出すのがXTCのママー、あれも喧騒の後の一服の清涼剤てなアルバムだったけど同じ味だ。で、そのママー同様このロンドンタウンも私大好き、ポールさんのアルバムの中でもかなり上位に来るくらい。どこがどう凄いって言う押し出しはないけど普段言わないけどけっこう聴いてて愛しているっていうタイプのアルバムだと思います。ポールさんのアレンジの才能にも改めて感服なのです。(マ)/お勧め!/100点
外盤 試聴はここで。

ウィングス/Back to the Egg
cover・・・
PAUL 曲目等詳細
*前作でまた3人に戻ってしまったウイングス、これではいかんとメンバー募集、デニーさんの知り合いでエルトン・ジョンのシングルマン等で叩いているドラマーのスティーブ・ホリーさん、そしてローレンス・ジュバーさんとゆう二人が加入いたしました。ポールの製作意欲は衰えることを知らずさあやったるでと早くも78年6月からこのウイングス最後のアルバムが録音開始されたのであーる。コンセプトは新生ウイングスだからかな「卵」。原点に帰れ、初めの感動を思い出そうてんでこれはもしやパンクの影響もあったのかいな。パンクと言えばここでソロになって初めて外部プロデューサーを起用。その人はクリス・トーマス氏。ミカ旦那(^0^)。ホワイトアルバムのエンジニアを勤めて旧知の仲だったとはいえセックス・ピストルズをやった直後、やっぱポールさん何か期するところあったかも。クリスさんと言えばコンパクト・ポップでドライビングロック名人、その手腕はここかしこに見受けられますど。今回今までウイングスではバンドサウンド+弦ラッパてな感じで通してたのにけっこう色んな音を盛り込んでアクセントぴぴと、それをとっちらかすことなくまとめたのはトーマスさんならではの御技なのかも。ちらっとサイレンの頃のロクシー感じるとこあったりスピン・イット・オンのギターの音なんかゴッド・セイブ・ザ・クイーンかいな。あとリンダさん含有率が低い気が。これでウイングスで頑張るぞだったのがけっこうソロ色が濃くなってはい。出だしのレセプションからちとびっくりした。どファンク。ここまで濃いファンクは初めてだー。しかもベースがうまい。シングルは次のゲッティング・クローサー。中ヒット止まりだったけど、元気は一杯で。後半立ち上がってくる音がロクシーぽい。好きだからそう思っちゃうのかな。しっかし新生なったのに閉じてどーする(^0^)。メロディが足りないなあなどと世間では言われてるらしいが何の何の、アゲンアゲンアゲンアンアゲンなんかニックロウしてるぞ。かなり胸キュンです。してあっしのベストトラックはこれまた中ヒットシングルのアロウ・スルー・ミー。ポール流AORの大名作。スティーリーダンかと思っちゃったY。ラッパの入り方なんかAJAやし。そいやミドルなレゲ・ビートがガウチョなのかも。そしてこの盤最大の仕掛けがロッケストラのテーマです。このころ滅多に外に出なかったレッド・ゼッペリンのジョン・ボーナム、ジョン・ポール・ジョーンズ両氏、ピート・タウンゼント、デイブ・ギルモア、ロニー・レインさんとパンク勢が聞いたらうへぇと言いそうなオールド・ウエイヴィなお歴々でどわーっとアホ曲をぐおーんと。ドラムの音はやっぱおおおおボーナムさんだ。そこで大風呂敷広げて置くもその後はまったくいつものポールさんなのがまったくこの人らしくて、ははは。あ、トゥ・ユーのギターなんかマンザネラさんぽい。これもズンドコ・ロクシーぽいなあそういや。刺激的です。で、しっとりしたメドレー2曲でちょっと感傷的になってしまう終わり方。もうウイングスはこれで終わりなんて考えていたのかななんて想像してしまうくらい。このアルバム、売り上げは今一だったんだな。まあ時代があれだから逆風もあったのだけど。そんな中でもマイペースでかつ自分流に刺激入れてるやっぱ大したもんだと。これまた捨て置くなんてトンでもない大切なアルバムです。なんたってウイングスなんだから。
CDになってボートラにクリスマス関係の歌が入りました。これで続けて聴いちゃうと印象ががらっと変わった。クリスマスに(^0^)。だってワンダホー・クリスマスタイムってほんとポールちゃんらしい力の抜けた良い曲なんだもん。さらっとしてるそんなとこが好きだなあ。(マ)
/お勧め!/100点
外盤 試聴はここで。

Paul McCartney & Wings : フラワーズ・イン・ザ・ダート <ご投稿エントリー>
・・・
PAUL
*とーきょードーム行きました。出来も良いんだけど、感動が。(マ)/お勧め!/90点

ポール・マッカートニー/タッグ・オブ・ウォー <ご投稿エントリー>

Paul McCartney/Wingspan: Hits and History
cover・・・ポールとリンダさん 曲目等詳細
*もうこれが出てから2年超経ったのか。速いなあ。のウイングスパンです。とゆうのにまったく色褪せない。古いものだと30年色褪せないんだから2年なんて当然、生きてる限り不滅です。決定版ポール・ベスト盤として登場したこれ、何の文句もありません。決定版。1枚目には問答無用のヒット曲集、2枚目にはそれとは別に忘れられない曲の数々を収録してあります。何てったって元ビートルズですからしかもど真ん中ですから他の音楽家に比べて圧倒的に自由にアルバム出せてしかも自由に作れると言う立場、それによる足かせも勿論多くて初期の頃は特にそれに苦しんだけど結果的には好きにやって来たよなあ。30ゆうよ年の歴史でビートルズのポールじゃなくてポールはポールだよちゅうことを見事にやってのけました。自由ゆえにやっちゃった曲もけっこうあるけれど[(^o^)]。アルバム一枚作るのも大変なことなのにこの長きに渡って珠玉のメロディを作り続けたことにまったく素直に感嘆、尊敬、感謝いたします。まったくどこから湧いてくるんだろうとゆう素晴らしき旋律、まったく何も考えてないでしょと思わせてくれるおばか曲、キラキラ光る鼻歌小唄ソング、バンドモードのドライブ曲、個人モードの自分勝手曲、どれも素敵。完璧に音楽屋さん、政治的であろうが個人的であろうが全部イッツオンリー音楽になってしまいますので言葉無用、いや言葉不要。故にへたすりゃ軽んじられちゃった時もあったけどそれが一番立派なことなんだよなあ。望むことと言ったら逆に立派になりすぎないでおくれよと言う事。芸人さんも年取ると理屈っぽくなっちゃって偉くなちゃう人多いけど、いつまでも女王陛下コンサートでハー・マジェスティやっちゃうような人であっておくれ。周りは不必要に持ち上げることこれからますます多くなっちゃうだろうけど。最後にこれはポール・リンダ夫妻のベストですって事書いてどう書いてもこの圧倒的な音楽の前では拙な文だな、すまんです。さあ呑気に聴いちゃおう。
(マ) /お勧め!/100点 日本盤

Pop Group/ハウ・マッチ・ロンガー
cover・・・
1&only。 曲目等詳細
*1980年2月17日に宣言された
ポップ・グループの2ndアルバム
この先どれほど長く俺達は大量殺人に耐えられるか?
です。
1978年に英国はブリストルで発生、79年に早1stの「Y」を出す。ろくに楽器もやったことの無い10代の若造どもが2枚目も出しやがった。
聴いたもの、関わってしまったものはその後確実に何かを背負うことになり申した。

お前はどっちだ

と曖昧許さぬ選択を突きつけられる音楽です。

他のヤツラを見るな、お前はどっちなんだ

って。
だから私は私の思うことを書きます。
かっこいいぞ。ともかく。音が好きだ。
やましいぞ。とても微笑ましき表ジャケのキッス。
裏を返せば同じ年頃の子供達の言いようの無い写真。俺達に言われたってどうしょうも無いじゃないかって小さな日常幸せを送ってる自分にたまらないやましさを感じる。ずーーーとだ。今でも。聴くたんびに見るたんびに。

26年前と状況は変わっていないじゃないか。

この数年前にはキンキラキン、楽しくするしかないじゃんかってグラムってた英国でいったい何が起こったのか。
ピストルズだけなら突然変異の変わりバンドが出て来たぞで済んだものを。続々と現れる怪物ども。
何より音の質感がまるで違う。
そのパンク登場後に音楽始めた連中がわずか2年でこんな音を出す。

尋常じゃねえよ。

尋常じゃねえ社会だったとしか。
我慢に我慢を重ねて桃太郎侍50人斬りみたいな。斬った後はすっきりしてしまって、何事も無かったように元に戻ったか。
いや、尻尾に澱のようなものがいつも付いていたはずだ。しばらくは。
しばらくはでいいのか・・・って思うヤツは、再びこの盤を聴き帰す。

よいによってやましい気持ちをまた持つ為に。

別に悪いことをしてた訳では無し。普通に真面目に生きて来ただけなのに、世の中はこんなんだ。何故なんだ。どこで俺達は加担してしまったのか。どっかではっきりしないと、善意で気の毒な人に募金を!とかボランティアを!とか、「ありゃ暇な金持ちが道楽でやってんだ。」以前に、自分の身にかかることはこの後無いのか。ラッキーだっただけか。残りの寿命の内だけはラッキー続いてくれますようにか。もし、あの子供達と同じ目つきをしなければならなくなったらアンラッキーと諦めるか。

何が俺達は俺達なりにギリギリの状況ながら出来るのか。

「最も重要な行為は、疑問を持つことかもしれない」
って、十代の小僧、マーク・スチュワート君に言われて、「くそこの若僧め、生意気に」って思ったとしても言い返せるか。違うって。
解決策をこの連中は持ってた訳じゃありゃあしません。
「何故なんだ、何故なんだ」って吐き出す。吐き出したいがためには、これほどの音が必要だったからこんな音で、苦しくって苦しくってたまらんからこんな声で歌っているのだ。踊らせてやる。そして思え。1000人に一人でも。

これで金を儲けることなんか出来やしようかって著作権をぶっとばせやったために、現在長く廃盤状態が続いてます。
先日も再発直前まで行って頓挫。
中古アナログは3000円超。
それでも何回か我が国でCD化され、その中古が有るには有る。3000円超、7000円超、3万円なんてのも。
本来はタダで配るものだぞ。その意志によれば。もしくは必要経費ぎりぎりで出すものだ。
そんな値段で出して投機の材料にする店はその態度が問われる。音楽への態度が。それだけじゃないな。
当のポップ・グループにしてもこんなことになるとは想像しただろうか。
それほど容赦無いものなのだ、こいつらが「何故」って言った世の中は。

にしても、聴かれなければこの超大なる「何故」は生きない。
流通すべし。
これほど闇が似合う盤は無いのだから。
って大きな声で言えなくて・・・またやましくなる。(山)
/お勧め!/150 試聴はここで

Pigbag/Dr. Heckle & Mr. Jive
cover・・・
1&only。 曲目等詳細
*80’s初め嵐のように通り過ぎて言った英国のNWバンド、ポップ・グループ。そこから派生したバンドの一つがピッグバッグです。「パパのニュー・ピッグバッグ」が日本でもCMで使われたことがあったので覚えてる方がお有りかも。カン、フェラ・クティ、ジェイムス・ブラウン、マイルス・デイビスに影響されたとのことで聴けばもう一発でわかる明解さ。NWの良さちゅうか、好きなアーティストの音楽をちょこっと取り入れて後は自分達で好きにやってしまおうってゆうやり方が実に爽快であります。基本はポップ・グループ出身のサイモンさんのフェラ風のピック・ベースが引っ張る中それにラッパがバッパバッパからんで行く一本道なのでこの後は煮詰まるだろうなあと思ってたらやっぱ短命に。しかしまあこのファンクとも言い切れない独特の味は格別で、これはもう夏の甲子園でライト側応援団ブラスバンドに景気付けに一発やって貰いたい。合わせて全員で振り付け踊りをしていただければそりゃもう腰を抜かすぞい。CD化でボートラが入っているようだけど、何かな。元々入ってなかった「パパの〜」とかシングが入ってたらこりゃ最高です。ポップ・グループ分派の中では一番成功してたがためにバカにされてる向きがなかんずく有る感がありますが、そりゃいけません。これだって有りです。前に向いてますから。(マ)/お勧め!/98

Pavement : Crooked Rain Crooked Rain  <ご投稿エントリー>
クルーキッド・レイン by ペイブメント
・・・?
*おぢさんは知りません。コメント募集中。

ピーター・ガブリエル/T
・・・1&only。
*バンド絶頂期の時に脱退してソロアルバムを作ってみたもののこれじゃ抜けなかった方が良かったんじゃないないなんてゆうミュージシャンが多々いたりする訳ですが、さすがガブちゃん、このアルバムほどあああソロをこうやりたかったんだなあってはっきりわかるアルバムはありません。ジェネシスではけっして聴けない要素が山盛りでございます。ソルベリーヒルのスカッと抜けたとこなんざ、多分バンクスさんの壁キーボードから脱出してリズム主体で音作り組み直したんじゃないかと。多彩なゲストに驚愕ですがそれよりなによりガブちゃんの個性の強烈さに目がくらんじゃうこのアルバムを聴かずにおくべきか。洪水が来るぞ。(マ)/お勧め!/150点

ピーター・ガブリエル/スクラッチ
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*ミュージシャンも大好き、曲も素晴らしいものばかり、
演奏も極上、なのにどうもしっくりこない。つうか妙な感じがして入り込めないってアルバムがありませんか?
1978年リリースの

スクラッチ
ピーター・ガブリエル卿、2枚目の盤。

それがそうなっちゃってるんです。何かいわれなく怒られてるような。
音もアッパーだけど、元気も有るけれど、これはLPのどっか寸詰まりの音質のせいか。
ガブちゃん、カゴに閉じ込められてもがいている様に聴こえてしょうが無い。
ヒプノシス製ジャケットのせいか。怖い顔で虚空を引っ掻いて、裏面では背中で何も無いとこを威嚇している。
ソロになって解放されたのでは無かったのか?
私生活でキツい状態だったのでたまらない気持で録音したのでは無いかと思います。
子供の頃、丸顔なのを悩んでいたとゆう大金持貴族の坊ちゃん、ガブちゃん。
学校の規則は大嫌いだったけどいたって根は良い子、真面目、家族思いと。
ところがどこがどう間違ったかうまくいかないもので早婚で結婚したジルさん、この方が浮気性で3回もやっちまったのだと。
詫びで丸坊主になったこともあったとか。それでもゾッコンだったか、許して。ソロキャリアに入った76年に最大の危機が有ったとな。
1stではそれが出ず、何故か2枚目のこの盤で表面化です。
2曲特にキツい曲が入ってる。
1曲はA面3曲目の「マザー・オブ・ヴァイオレンス」
そのジルさんとの共作。まさか歌詞を奥さんが書いたとは思えませぬが、曲を書いたとも思えんし。
こんな歌です。



女は裸足で街を歩いている
やたらウキウキ、リズミカル だが僕にはビートがわからない
かかとをカンコンキン ツマサキをぽんぽん
みんな知ってる女がどこに行くかを

怖い 怖い・・彼女は暴力の母
僕は金縛り 彼女の生き様に
怖い 女は暴力の母
わかるかい 身を守ることが必要なんだ
息をするのもきつい
何もかも信じられるものが無くて

口がカラカラに渇いて目が赤く血走っている
データが微粒子の中に蓄積される
群集を蹴り飛ばす 僕のあげた蛇革靴で
TVディナー TVニュース

怖い 怖い・・彼女は暴力の母
何も感じたくない 彼女の生き様に
怖い 怖い・・彼女は暴力の母
僕は金縛り 彼女の生き様に
彼女が存在するのをわかるためには
空気中のわずかな香りを捕らえることだけなんだ



曲調が穏やかだけに、その思いの深さが。わてらはどうしてあげればいいのか。

もう1曲は最終曲、

ホーム・スイート・ホーム

この歌の救いの無さ具合と申したら、筆致に尽くせず。わたし、書けません。

ロバート・フリップ博士との共同作業で為したアルバムでもあり、かの宇宙ファンク「エクスポージャー」、
ガブちゃんヴァージョンも切実さでは一番になってしまう感有り。
”(秘密などの)暴露, 露見”
だもん。

シングルは2曲目
D.I.Y
です。アルバム自体は英で最高位10位、米で最高位45位。
1stからのシングル「ソルベリー・ヒル」は最高位12位となった人気有りながらまるでヒットしなかった。
それは・・・



DIY DIY

僕に言わないで下さい 何かしろなんて だってしたくないから
言わないで下さい 君を信じろなんて 出来ないから
君を守ること ヒステリーした方がましだ は
愛は危険だ、やるもんじゃない
骨にへばりついた行き場の無い肉みたいなもの
君はまだ復縁を求めている
僕のとこに来て 「何をあなたは言ってるの?」って言いなよ
そしたら僕は君の目をじっと見て言ってやる

DIY DIY DIY DIY
DIY DIY DIY DIY
自分で何とかするんだ

誰もが自分がなりたくないものになりたいだなんて思わない 自分がしたくないものに
みんな自分が得たものでハッピーなんかじゃない 自分が得たもので
君のやり方は新しい腹話術師と一緒の人形のよう
自分の言葉で何も話さないのかい?
スリラーの最終場面みたいにぶらぶらぶら下がってる
わかるか 君は棚からぼた餅を待ってるだけなんだ

僕のとこに来て 「何をあなたは言ってるの?」って言いなよ
そしたら僕は君の目をじっと見て言ってやる

DIY DIY DIY DIY
DIY DIY DIY DIY

物事がやたらでっかくなってくると 僕は何もかも信じられなくなる
君は何かしら考えなければ 出来るだけ大ごとにしないように

DIY DIY DIY DIY
自分で何とかするんだ



かなり怒ってるよー。しかも全部歌詞にぶち込んでこうやってレコードにして世に出しちゃってるのですから、
その怒りようはとてつもなくて。
ここまでしてこのあと、どうなったのかねえ。

それとも俺の考え足らずか?
もっと他に何か・・・・(山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

Peter Gabriel : Peter Gabriel
・・・1&only。 曲目等詳細
全てはここから始まった。驚異の年80年のガブちゃん3作目です。タイトルはお馴染み”ピーター・ガブリエル”、区別が付かんので3とかMelting Faceとか呼ばれてる。前作から2年、その間ニューウエイブの嵐が吹き荒れびんびんに刺激されたか今回はプロデュースにスティーブ・リリーホワイトを迎えてもう今までとはガラっと変わったアプローチで事にあたりました。ニューウエイブで何が変わったか。多分それは音楽に対する見方では無かったかと。あれもやっていいのかこれもやっていいのかと。ガブちゃんのあれもやっていいのかはリズム・オブ・ザ・ヒート、民族音楽の律動だったのね。ロックと言えばそれまで他民族の音楽はブルース、ファンクとアメリカン・ブラックONLY、なぜアフリカン、中近東全世界じゃいけないのか。で画策しました。まずはリリーホワイト氏、彼の良き相棒エンジニアのヒュー・パジャム、ジェネシス以来の腐れ縁ドラムのフィル”ピカチュウ”コリンズとゲート・リヴァーブを発明。ガブちゃんも元ドラマーだったからここでの工夫は半端ではなく音を厚くするリバーブちゅうのはそもそもノイズだと。じゃそれをノイズゲートでスパっとたたっ切ってしまえと減衰する過程で断ち切ってしまいました。すると音は厚いまま切れを失うことなく躍動感ばっちりに。さあこれが目玉だ。となると次はどうしよう。次は音を絞りに絞り込むこと。まずハイハット、シンバルなどドラムの金物類を全てカット。コリンズ君の得意技を取っちゃったんだから思い切ったことしたもんだ。どうしても必要な時はタンバリン振り振り。これ聴いてる分にはどうしたもんかまるで気付かない。それほどこのサウンドにはまってます。そしてギター。ここでもゲート使ってる模様。音の良さはそれまで類を見ないほど。迫力と切れが違います。基本は通常のロックバンドと同じドラム、ベース、ギター、歌なんだな。ZEPと同じ(^0^)。そこでしっかりと固めた上にこれしかない調味料を効かせます。口笛、サックス、椅子のキシミ、現地コーラス、空中シンセ、モリス・パートの木琴。これでもうすっかり異世界への扉が。1曲目イントルダーのバコンバコンから最後のビコまで一気に連れてってくれる。ガブちゃん一人のアルバムとゆう以上の存在になってしまいました。聴いて聴いて聴き狂って20年まったく色褪せることありません。で聴き狂った貴方にもう一つのプレゼントがこの作品にはあります。それはドイツ語盤。Ein Deutsches Albumとゆうタイトルで全編ドイツ語で歌ってるのがある。これがまた良い。本編を腐るほど聴いてもまたもう1回腐るほど聴いてしまう程の魅力が。歌はもちろん掛け声、コーラスともほとんどドイツ語、アレンジも微妙に変わってる。ビコの現地コーラスも別。言葉の響きが合ってるのですこの盤に。何にも意味わからんけど(^0^)。微妙に変わってることでまるでディックの小説のごとき並行世界に迷い込んでしまったかのごとき酩酊感が襲って来るのですよ。元々SFぽいですからこれはもう至福の瞬間です。現在入手状態どうかはわかりませぬがもし見かけたら是非逃さぬよう。
さて発表後、この驚異のサウンドが音楽界に一大波紋を起した事はゆうまでもありません。見事に取り入れたもの見かけだけまねしたもの功罪入り乱れて80年代の音楽に偉い爆弾を。それはゲートリヴァーブだけに留まらずに....。さらに同時進行で進んでいるものもあり。
(マ)/お勧め!/200点 日本盤

*これは、聞きまくりました!思い出深い1枚です。彼の声は素晴らしいです!名盤だからぜひ聞いてくださいね!。
(み)
/お勧め!/96

ピーター・ガブリエル/SO 
・・・
1&only。曲目等詳細
*先週ご紹介させていただいたウインウッドさんのハイヤー・ラブ・アルバムと双子アルバムとはこれのことです。同時期に出て一緒によく聴いたとゆうのもありますが製作方針とか質感に共通するものあり。共にびっくりのポップ名盤だっちゅうのも。ジェネシス脱退後プログレの枠に留まらない音楽をずーっと”ぴーたー・がぶりえる”ちゅうタイトルで出し続けてくれたガブちゃん、最初のびつくり変身盤は3rd、そしてさらにびつくり変身がライブを出した後のこのこの”SO”。そうです。初めてアルバムにタイトルが付いたぞ。お化粧無しですっきりとしたお顔だぞ、何とファンクやっちゃってるぞ、しかもそのビデオクリップがかわいいぞ、女人とデュエットしてるぞ、しかもクリップでは抱擁してくるくる廻ってるぞ、全米1位になっちゃったぞとそれまでのガブちゃんファンにはあまりの事態急展開に目がくるくる。どしたんだ。世界民族音楽祭典協会WOMADで借金作っちゃったからからかなあ。とか思い巡らしても後の祭り。アオナビ(注1)と一緒に楽しそうに踊ってます。やっぱりWOMADってゆうのが大きかったみたい。好きでたまらぬ世界の音楽を裸のままご披露してもこれがなかなか皆さん入りにくいと実感したのかと。んならわしが一肌脱いでカミングアップ、思い切りエンタメしてその中に様々織り込みましょうぞと細腕繁盛記加代かよとゲスト多数召還しての大絵巻がSOと相成ったと想像いたします。結果、大成功、ガブちゃん音楽を超えたみんなのアルバムとなりました。曲もわかりやすくかつガブちゃん世界もがっちり、サウンドの要は今までのアルバムで段々存在が大きくなっていったトニー”ぴかちゅう”レビンのベース。スレッジハンマーでのフレットレス・ベースでのチョッパーちゅう荒技がこの驚異のポップ&ガブ合体を可能にしたと言っても華厳の滝。さらにウインウッドさんの盤と同様なんですがこの時期に登場したデジタル・ミキシング・コンソールとコンピュ・ミックスってのが大きいと。従来は人間技で2本の手でミキシング盤のフェーダー(ボリュームとかイコライザーとかすね)をくりくり動かしてたのがプログラミングで自動化されてあら不思議、誰もいないのに動いてるわ、つまみやら何やらが。録音出来るトラック数も飛躍的に増えちゃってやり直しも無限に可と、でこっちが瞳孔が開いちゃうような新音世界が。何をやりたいかがしっかりとしてれば思ったとおりの音楽が制約無く作れる環境になりました。もっとも制限が無くなった分わけわかんなくなっちゃってどんづまってるのが今の音楽界の現状ですけど。とにもかくにもそれら新テクノロジーに創造意欲がばんばんかきたてられて全てが良い方向に向かったアルバム、それがそうSOです。

(注1)
アオナビとはスレッジハンマーに出て来るダンス丸鳥のことでございます。アオナビ・スレッジハマー(^0^)。(マ)
/お勧め!/100点 日本盤

ピーター・ガブリエル/W <ご投稿エントリー>

ピーター・ガブリエル/シェイキング・ザ・トゥリー
・・・
1&only。
ベスト盤です。全てニュー・リミックスされているようです。素晴らしいです。これはもう聴くのみです。(マ)/お勧め!/95

プリンス /パレード <ご投稿エントリー>
cover
・・・1&only。     
*がんばれプリンス(←なんじゃそりゃ)。「kiss」最高(マ) /お勧め!/92

プリンス/サイン・オブ・ザ・タイムズ <ご投稿エントリー>

プリンス/アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ <ご投稿エントリー>
cover

プリンス/パープル・レイン <ご投稿エントリー>
cover・・・1&only。     
*この前ライブのぱーぽーれいん聴いてたらさぶちゃん思いだした。わるくちじゃないよ。(マ) /お勧め!/92

ザ・ポリス/シンクロニシティー <ご投稿エントリー>
cover・・・1&only。
*「ロックは死んでいなかった!」と、私に確信させたポリスの最高傑作。強烈なインパクトとスピードに満ちたすばらしい作品です。
いや〜、熱くなりましたよ、本当に!これで解散した事が残念で残念で..この作品に並ぶ物が出てくるのに、私たちは90年代までの時間を必要とした。そう、ニルバーナ/ラジオヘッドがでてくるまで..
(いれぶん)さん /お勧め!/100点

ザ・ポリス/ゼニヤッタ・モンダッタ <ご投稿エントリー>
・・・1&only。
*銭やったもんだった。(マ) /お勧め!/92

ポリス/白いレガッタ
cover・・・
1&only。 曲目等詳細
ポリスだぜ。
大バンドです。えらく久しぶりに聴きました。
レコードでは20年ぶりくらいではないかな。
何でかー?どーも解散後のスティング氏の音楽が、武士道にもとるとゆーか、ハナに付くとゆーか、
肌に合わないのを無理やり理由つけてまするが、
それがさかのぼってポリスにまで及んでいたのだ。

パンクだよみたいにデビューしたのに、実はインテリですなんつ風情を出されると白け鳥が東の空に飛んで行く。
だがいつまでたってもそんな仕打ちをしては勿体無い、最近とみにケチになってる我が家はそう決心し、買い戻の
2枚目のアルバム、

白いレガッタ
〜Reggatta De Blanc

1979年作。
当時はもーようけ聴きました。ようけ聴いたあげくウッパらったすまぬ。
ようけ聴いたのに来日公演行こうと思わなかったんだよな何故だ。

1stが好きで六さんが好きで、この2nd聴いた時、えらく戸惑ったような気がいたします。
いいんだけど、何か奥歯にモノが挟まったような。地味だなーみたいな。
こうして時が経ち、改めて聴くと、出て来た出て来た、あの時聴こえなかった音どもが。

えー、実はベテラン、テクニシャンの三人が、時代はパンクだ、俺達の気持ちも新サウンドを産み出すぞのパンクだ、
とデビューして、低予算駆け込み録音のせいでマジで音がパンクになって幸運にも売れて、挑んだこの2枚目。
今度は予算があります。たっぷし時間もかけられます。ならば徐々に正体がバレつつあることだし思いっきしやっちまおう。

やっちまいました。

テクニックテンコ盛り一丁!
ほんまもーコープランド氏のドラム、ちこちこちこちこ上手いでー。
上手いつか、神経質。一音たりとも容赦はしねえの気迫で他の二人を煽ります。
アンディ・サマーズ氏、それをばクールな受け流し。同じく、まー、神経質な演奏でチコチコの音の間を隙を突く。
スティング氏たら、充分に歌を歌いながらそれ演るのギックリ腰になるんじゃねえかの換骨脱脂レゲエ・ベース、
ぶっとくど真ん中に歌と一緒に鎮座ましまし、三位一体ここにもう完成したり。

地味どころじゃねえや。

聴こえてまいりました。こいつは実にヤカマしい音楽です。
いつまた売れなくなるかわからんもんなあと業界人生長いだけあって思い残すことの無いようこれをば為したのだと思い。

極みた。

無我夢中で有り、心既に現世に無く天界に居ますから、ほぼ狂ってます。イっちゃってれ。
それに気付きこっちも没入すると狂える必須。
それの最たるモノがアルバム・タイトル曲の”あびば!あほれ!”と”おめえがいねえとベッドがでか過ぎるだに”、
そうとう大きい人だったんだなあの2曲。
共に正に白いレゲエ。本場の方々じゃやり得ない洗練の果てでござる。
だもんで、
これ、逆に本場の連中、聴いて焦ったんじゃねえかと。
白いレゲエが黒いレゲエに突き刺さり、ここに闘争開始。

最早当然パンクでは有りません。今までにこんな音楽は無かったパンク心の上、細部に徹底的はスティーリー・ダンAJA精神と同じ。
2枚目にして既にそこまで。
やるべきものが見つかった時、時計は10倍速になって進む。

追いついて無かったのはワシだった。
見掛けは容易な風体を為していただけにわかったような気がして、しかし見逃してしもた無念。

が、
見つけた。やれ嬉や。
このご時世、メジャーなバンドで聞き逃していたことに気付く幸運てば最たるものです。

何より安い。
ブツの値段が。CDでも中古レコでも。
で、当然
中身はけっして安くあらぬ。
今さら聴くのなぞいささかも恥ずかしくも無し。
白いブランクはけっして無駄では無いのですから。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

ザ・ポリス/Outlandos D'amour <ご投稿エントリー>
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*ずっと見つめていたかったポリスの1stです。
大工の六さんの歌もそう論理もこれに入っているのだ。70年代を下積みで送っていた凄腕ミュージシャン、コープランド、サマーズ両氏がジャズ好き不良教師スティングを引きずりこんでどうしたら成功するか会議決行、さあこれだと当時尖がってた音楽を融合してぶちかましてみました。やってみたら己のフラストレーションも爆発、気合い入りまくりで素晴らしいアルバムに。当時はまったく謎で新人NWバンドだと信じておったけどフィルムで姿を見たら使用ギターとドラムのスティックの持ち方でこれはベテランさんだとばればれでございました。何より曲がPOPで素敵、スティングの野心丸出しが素敵、前半レゲでサビになると8ビートロックとゆうやりそうで誰もやらなかった所業がピッタリはまってしまった。考えてみるとそれまで色々な理由でくすぶっていたミュージシャンがここぞとばかり再生したのがもう一つのパンクNWの姿だった訳でその意味では彼らこそ出て来るべきして出てきたのだなあと。今でもこの1stが一番好きです。成功したこの後のアルバムとは根本的に違う何かがある唯一のものだと思う。もちろんこの後も素晴らしいのだけど。(マ)

/お勧め!/150点

P・F・M/幻の映像

cover・・・イタリアーンなプログレ。 曲目等詳細
*1971年にイタリアで結成されたプログレシブ・ロック・バンドPFM。えーとプレミアータ・フォルメリア・マルコーニの略。あってるのか(^_^;)。イタリアを訪れたグレック・レイクがライブに大感動してキング・クリムゾン作詞担当のピート・シンフィールドに紹介、彼のプロデュースでELPのレーベル、マンティコアから発表したのがこの盤です。世界的に発表するのにさすがにイタリア語ではやばいだろ、もしくはわしにも参加させての全編英語詞で歌われております。そのアグネス・チャンちゃんを彷彿とさせる舌足らずがきゃわいーと評判を呼び大ヒット、とゆうのは嘘です。なんちゅうか恐ろしくプログレ、皆さんが夢のように描いてるイメージそのものの音でこれだこれだーとプログレファン狂喜で大評判に。今日に至るまで名盤とされている一品となりました。私の好みの基本は「短い、ポップ、ビート」なんでこりゃまったく正反対の音。しかもクラシックなんぞは日本音楽教育の歪でおげげと後遺症著しく至ってしんどい世界のわしを感動の渦に巻き込めるかー。巻き込まれました。冒頭からうんたらたんとやらかしてくれたんですが、これはクラシックってゆうより古の中世古楽。クラシックは駄目だけど古楽は大好きだ。歪だ。続いてどわーっとメロトロン。どわーっとやられるとやられてしまう何かがこの楽器にはあります。そのような「今日は文化の日。ルネッサンス芸術アテネの街を探訪してみましょう。」と最近見ない女優さんのバックで流れるかのような曲の次には、お祭りお祭りーと派手なセレブレーションとゆう曲が。これがシングルです。お祭りーと思ったらこれはイタリアで出した1stのフェスタちゅう曲の再録、どうしたってフォーカスの悪魔の呪文を思い出す展開のキャッチー&かわいい曲なのだ。ああこれがイタリアンかーとちと際物ぽいのでヒット得たのが大きいなあ。これがアルバムのピンポイントになって後は思いのたけ独自世界を。1回や2回聴いたくらいじゃとてもとても憶えられない展開ですがそこかしこに親しみやすさがあるんで何回か仕事でもしてる間に聴いて憶えるころにはあらまあとりこよ。なんかこうイタリア語で歌ってるの聴きたくなって1stと2ndに手を出すことになっちゃうかも。えーピートさん、見事に仕事しております。歌詞だけではなくイタリアでの盤よりよりめりはりとビートを利かせた音作り。初っ端入るには抜群の感触で、メンバーのここはいっちょやったろかいちゅう気迫共々エプタフ+21世紀混然のプログレ名盤なんだと門外漢かもしれない私も認めちゃいましたがいいですかい。(マ) /お勧め!/97点

パティ・スミス/ホーセス <ご投稿エントリー>
cover・・・1&only。
*グローリア凄い。(マ) /お勧め!/92

パティ・スミス/Wave
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*ニューヨークパンクの女王、世界顔色の悪い女性コンテスト優勝者うそのパティ・スミスさん、人気絶頂期にしてこれにて第1期打ち止め、半引退生活に入ってしまったアルバムです。何しろ歌詞に比重の大きい人、こちとら外人にはまったく分が悪く、根がポップ好き、ましてやトッド大ファンと来てるので私のフェイバリットはどうしてもこの盤になってしまいます。前作イースターでブルース・スプリングスティーン作ビコーズ・ザ・ナイトのヒットで人気が全国区になって今回組んだのがそのトッド・ラングレン。旧友ににして同士の間柄であるものの幾多のミュージシャンが彼と組んで吉凶全く正反対に終わってしまった彼のプロデュース・ワーク。これはやはり賭けであります。結果、それは大吉に。トッドさんの製作態度、二つに分かれてまして今まで何回か書いてきましたが、全く知らんミュージシャンの場合、思いっきり自分の音まみれにしておいおい誰のアルバムだ状態に、そしてよく知っている間柄、または彼自身敬愛してる音楽家の場合は基調は彼の思うその人の理想音楽+自分流儀の音構成を見事に折り合わすとゆう。この盤では後者の代表例としてXTCのスカイラーキングと並ぶ最高の仕事だと思います。圧巻は冒頭3曲。1曲目はこの頃熱烈な恋愛に入ってた元MC5のギタリスト、フレッド・スミスについての大のろけ曲。曲的には思いっきりビコーズ・ザ・ナイトの2匹目のドジョウだよこれって、でも良いい。たまらなく良い。だって良い。2曲目のダンシング・ベアフット共々この音楽の、ポップの奴隷になってうねっていく感じこれがトッドだ。没入して我を忘れる瞬間がもう大幸福。パティさんの声、これが哀愁歌にぴったしで先のビコーズ〜で発見のその魅力をこれでもかと味合わせてくれます。万華鏡ののように香辛料入りキーボード、ギターが織り込まれて、うんこうゆうの聴くとやっぱトッドさん天才だよなあ。3曲目はバーズのカバー。成功の絶頂でこれ歌うのってはまるはまる。しかも物凄い力強く。確実に女性の方が強いぞ(^0^)。ニコちゃんを思い出してしまうのが4.のヒム。5.はレベンジって曲名からして怖いすが聴くとやっぱ怖いか。ははは。6.のシティズンシップ。時計の唄では無い様で市民運動への絶望の唄。中盤のハイライトだと思う。スケールのでっかい大ロックです。こうゆうこれでもか曲をピシっと締めて止めを刺すやり方がトッドさん実にうまいす。7.はどこか東洋なイントロで始まるイタコ・ソング。狂気+凶器。8.は終盤です。泣かせに来て思う壺にはまって泣きます。何歌ってるのかわからんけど音楽で泣きます。泣く理由は各人自由で構わんでないですか。これが洋楽の醍醐味かと。最後の最後は歌う詩人の会。こう来られるとちょっとお手上げ状態。歌詞カードを見るしかありませぬが輸入盤なので想像するしかあるまいのう。の名盤です。願わくば貴方の名盤でもあって欲しいと切に願って相変わらず力不足のご紹介あいすいません。(マ) /お勧め!/100点
日本盤 グッヅ

パティ・スミス/ドリーム・オブ・ライフ <ご投稿エントリー>

パイロット/パイロット
cover・・・
スーパー・ポップ。 曲目等詳細
*パイロット。ほほほーイッツ・マジック♪。嫌いな人はいるのでしょうか。そこは音楽だからいるよな。高い声が怖い。とか。何だかキモイとか。顔が濃いとか。それはこのジャケだけだー。多分。カツラが飛びそうとか。それは裏ジャケの海岸青春走り先頭のヒゲ兄さんだけだーしかもデコ広だけかもしれないし。多分。ビートルズぽいからやだ。とか。それはそうだ。しかしビートルズぽいの避けてこのロック界を探訪はキツイっすね。大きなお世話ですが。いかにも幸せ逃がして勿体無いような気がいたしますのでこの子供たちパイロットで免疫を作りましょう。手品あにゃっ。てか。
71年から始まったグラムの時代はまた70’s型英国POPの時代でもありました。そのグラムが終焉を迎えようとしてた74年に登場のこのパイロット。キンキラキンが抜けて裸のポップ・マジックの塊。してブレーク・シングルがマジックとは。これまた出来過ぎだ。結成は73年。エジンバラの録音スタジオでエンジニアで働いていた53年生まれの鍵盤奏者ウイリアム・ライオール君が中心となって、スタジオ・ミュージシャンでありましたリード・ヴォーカル、ベースの51年生まれのデビッド・ペイトン君、ドラムスの51年生まれスチュアート・トッシュ君が意気投合いたしたと。職権を利用してライオール君(あ、年上だ。君付けとは失礼いたしました。でも何か永遠の君って感じなのでどうかご容赦を。)のスタジオでデモ・テープ製作、スチュアート君の友人のEMIレコードのA&Rマン、ジョン・カバーノ氏に聴いてもろうたら、即、OK、74年6月に「ジャスト・ア・スマイル」でデビューしたとゆう次第です。うーんやっぱり業界は実力+コネだな。ところがどっこいここからは世間の冷たい風がピューの世界。こんなに良い曲なのにイギリスではちいとも駄目。それでもヨーロッパでは各所でヒットして。もしやこれは力を入れたら当たるんじゃ無いかとEMIさん、アルバム製作を英断。宣伝もどわっと展開、そしたら次のシングル「マジック」が大ヒットしてブレークいたしました。このCDはその1stアルバムにマジックの次のシングル、狙ったのかー1月に英国で1位になった最大ヒット「ジャニュアリー」、ここでしか聴けないらしいマジックのB面曲、後の名シングル「カナダ」等がボートラで付いたもの。ここまで付けてくれるのなら残りのチャート曲「コール・ミー・ラウンド」もって思うだな。うちで持ってますのは91年に名盤シリーズの一環で出てたものでおまけは一切無し。純正ってまあ嬉しいようなとっても悲しいような。はともかく、とにかくそのシングル群は強力です。全て完璧なPOPシングル・ベスト10に入れたいくらい。曲メロも良ければ、限界挑戦の高音ボーカルの魅力たるや。インパクトも強大で記憶に残る残る。さらにこの人達、EMIでデビューして良かったですまったく。そこにはアラン・パーソンズつう傑出POP魔術師がおりました。3分に2時間分のドラマを展開できる男。そこだここだと場面転換感抜群のアレンジでサポート。これが無かったらどうなっていたことか。あまりにもそのシングルがスーパーしかも冒頭ダブルなんで続く残りの曲が地味に感じちゃうのは仕方が無し。しかし本人たちもそうだろなと思ったか、今度はその地味の良さに命をかけたかのような曲がズラっ。ビートルズが開発したのにビートルズが後でやってくれなかった音の数々がここで思い切り聴けます。ひたひたと残り一生かけて時折棚から取り出しては聴いて充分楽しめること請け合い。さてところでその後のパイロットの運命は?。英国では「ジャニュアリー」が目一杯のヒット。ところがその後の「コール・ミー・ラウンド」と逆襲リリースの「ジャスト・ア・スマイル」は謎の30位台と小ヒットに終わり、アメリカでは一番のヒットは「マジック」最高位5位と素晴らしい成績なものの、やっぱり抜けた印象が災いしてか一発屋さんで終わってしまうとゆう。音楽才能は溢れんばかりなんでその後も素晴らしいアルバムをリリースするも再浮上適わず。POP王道バンドってどうゆう訳か苦労するのだ。人気はあると思う。しかし売上げが。って考えれば考えるほど頭かかえちゃいます。今度4枚目のアルバムが再発されて歓喜の涙流すも残りのアルバムも是非。私お得意の中古アナログ探すもそりゃもう高いもんで。さてもう一つところで。4人目のメンバー、イアン・ペアンソンさん。最初はセッション・マンとして参加してたとのことで、それでジャケットに写っておりませんのことよ。お顔は思い出せなくてもそのギターの音の顔は強烈なのだ。(山)
/お勧め!/200点

パイロット/新たなる離陸
cover・・・
スーパー・ポップ。 曲目等詳細
先週勝負レースの馬券を全部外しまして。
何故だかわかりました。

このアルバムを買うことが出来たからです。

日本盤LPで金850円。帯も解説も無くジャケは30年の月日経ったものでしたけど。贅沢言ってる場合じゃない。
家に帰って相場はいくらんだろうと調べたら3800円とかのとこも有った。そだろうなあ。高いもん、パイロットLP。
それで今の今まで聴くことが出来なかったんだから。
3000円も儲けたも同様。いやそれ以上、金には換算できん。これが穴馬券だったんです。

どこのどなたが売ってくれたんだか。その事情をも思うと益々世の一期一会を思う。
大穴馬券の出る確率はおよそ5%です。先週の札幌のキーンランドカップ。これが何とビリ人気のタニノマティーニが勝った。
8歳牡。管理してた調教師の先生曰く「嘘だろ、夢見たいだ。」だって。先生が勝つと思ってなけりゃこっちが当てられる訳無いわな。
そんなのが5%。ビリ人気が勝つとなると1%行かないんじゃないか。
わたし、毎週そうゆう出会いを求めてレコ屋さんに言ってるんすが、そうなると年間ざっと100回は通ってることになりまして、
てこたあ年に1回の大穴です。
が、
アマゾンで駄目元で検索したら・・・・・
何と、日本盤CDが出てるではありませんか!いつの間に。しかもお安く。
21世紀も捨てたもんじゃ有りません。いいものは諦めなければいつか復活する。
で、
がっかりしたかっちゅうと、そんなことはねえぜ。
うちのレコード・プレーヤーは特別製、普通より3%速く再生されるのだ。うちだけの音で聴けるぜ。あはは。

ワクワクで持ち帰り、針を落としての感想の一は、
とにかくホッとしました。
落ち着いた。何か野暮用で遠くに出かけて、やっとこさ家に帰ったように。
初めて聴くのに、ここが故郷だったんです。自分の。

一昨日、感謝させて貰った、これぞパイロットの世界一のグチ・ヒットソング
ゲットアップ・アンド・ゴーで即殺され、
あとはもう目くるめく、そして意外な。

メンバーは二人になってしまいました。
そして二人が残った。
デヴィッド・ペイトンちゃんと、もう一人は何と最後に加入のギターのイアン・バイアンソンさん。
ほぼ同じ割合で二人の曲が入ってます。
メンバーが減って寂しく音楽もなっちゃったか?
とんでも有りません。テンコ盛りです。それでアルバム・タイトルが

Two's A Crowd

二人でも群集です。

それを現すにジャケットでも。何か二人の写真が変です。で、ぐっと寄って見ると・・・
これが細かい顔写真のドットで出来てるとゆう。しかも一つ一つ表情が違う。
まー、地味な懲り方。
ジャケは音を表す・・・・。

パイロットと言えばビートルズです。デビュー時にはよく有ります第2のビートルズと呼ばれまして。
逆にそれが足かせになってたりした。
この新たなる離陸にあたって、二人は完全にパイロットになりました。
他には誰にも乗れない飛行機に乗って。
びっくりしたのが、ザ・バンドだこりゃ、って歌が各所に入っていたこと。
しかも誰もがやりたくても出来なかった1stのビッグ・ピンクの香りがする。日曜の朝の。
この原因が大活躍のイアン君の所業かと思えば、そうでは無く。二人ともなんです。
明らかに個性が違う二人、混ざり合って融合してどっちがどっちかわからなくなるバンドの理想型に。

それにしてもイアン氏、こんなに出来る人だと思いませんでした。

2ndシングルは、彼の曲、

月曜日、火曜日



夢はたたただ信じること
それが本当になるその時まで
でも毎晩、僕は自分ひとりで膝を抱えてる
ただ君のことを思って

月曜
雲が僕の頭上にある
火曜日が来た
僕はベッドから出ることが出来ない

ガール、夜眠ることが出来ないんだ
君の事が頭から離れなくて
うー、夜に一人ぼっち
君は僕を残して行ってしまった

近くて、それでいてとても遠い
夢はほとんど去っていってしまった
望みが消え始めている
本当のことになると信じられる前に

月曜
雲が僕の頭上にある
火曜日が来た
僕はベッドから出ることが出来ない

ガール、夜眠ることが出来ないんだ
君の事が頭から離れなくて
うー、夜に一人ぼっち
君は僕を残して行ってしまった


月曜
雲が僕の頭上にある
火曜日が来た
僕はベッドから出ることが出来ない

ガール、夜眠ることが出来ないんだ
君の事が頭から離れなくて
うー、夜に一人ぼっち
君は僕を残して行ってしまった



あー、いい歌だ。
寂しい歌。
深い心根を表すは、アンドリュー・パウエル氏のストリングス。
そうです、パイロットのもうメンバー、
アラン・パーソンズ博士の朋友。
アラン博士の仕事でもこのアルバムは横綱です。
時は1977年。その前年からアラン・パーソンズ・プロジェクトが始動し、
この年の1月には、アル・スチュワート氏のあの”イヤー・オブ・ザ・キャット”が花開いた。
その成果が、
この黒盤の中にも存分に。最高の形で。

まるで売れなく、29年もの長き時間、半ば封印された形になれど、
このアルバムは幸福なレコードです。

切なさを含めて二度と帰らない音の玉手箱だから。(山)
/お勧め!/250点 試聴はここで

パイロット/A's, B's and Rarities
cover・・・
スーパー・ポップ。 曲目等詳細
*新譜CDだ。我が家にとっては事件です。よっぽどじゃ無いと手を出さず。値段の関係で(T_T)。でもパイロットです。これまた我が家にとって鬼門のバンド。そりゃもう大好きなくせに4大シングルと1stしか持って無い。CDは今まで無かったしアナログは馬鹿高い。今年になってオリジナルアルバム「新たなる離陸」がリリースされた。涙が出るほど欲しいよ。でも値段の関係で・・・。泣いてたらこれを見つけてしまいました。英EMIから出ているシングル山盛り収録のコンピ盤。安い。決定。しかもてんこ盛り77分。しかも通常けしからんことにこのシリーズはCCCDで出ているところ、これだけは収録時間の関係で通常盤です。趣旨は最高です。会社が持ってる音源を中途半端なベストにせずシングル盤をリリース順に入れてくれて。歓喜の企画だ。してあのパイロットのシングル集だから悪いはずは無い。聴いたらやっぱり。あまりに素晴らしくて無いてます。買って良かった。待って良かった。音質は・・勝手に思うにこれはシングル盤モードにしたか。あの上気した空気の音で嬉しいことに。曲は当然あのキラー4大シングルで始まる。春夏秋冬、起承転結、七転八倒、焼肉定食なあの4曲。あまり聴くもんだからもしかして飽きちゃったらどうしよう止めとくかと思うほど素晴らしき。アラン・パーソンズと作り出したこの曲群。英国POP、いや世界POPのかけがえの無い宝です。底無しのメロディの才を持った連中ですからB面も凄い。B面なんだからって我慢出来ず。とろけるメロディが零れ落ちてる名曲で。あああと口あんぐり開けて聴くしか無いです。続けて1stと2ndからの曲が。改めて気付きます。XTCだー。実際はもちろん逆だけど(^0^)。ビートルズの再来とこればっかはマジに言われてもおかしく無かったけどそれ以上にXTC。アンディさんは否定するだろうけど少なくともこれは育ちは恐ろしいほど同じと思い。レディ・ラックですぜ。そこここのメロ・フレーズが驚くほど映像重なり。うんうんと頷き喜び。両方ともファンだからよう。15からは新規一転新パートナー、ロイ・トーマス・ベイカー氏製作。これがまた笑っちゃうほどベイカーさん。あのクイーンのギターとコーラスが。この方いつもそうだけどそのまんま持って来てくれるから。嬉しいじゃないか。クイーンも根っこは同じです。どうゆう訳かメロディ極上が身上のバンドは苦戦を強いられるロック世界。パイロットも4大シングルの後はがくっと世間に登場機会減ってしまいました。しかしこれほどの人達が才能がいきなし枯れることなど有り得ず。その証明がきちんと事実としてこの盤の後半に。確かに時代の後押しは無くなったかもしれんが音楽はぎんぎらぎんに光ってます。で、別な面として。皆がこのパイロットを好きな理由は・・・やっぱあの高音ヴォーカルメロだよな。何もそこまで限界に挑戦しなくてもいいのにー。ってやつ。これが頑張れって応援したくなる。もう健気で。それが一番陰と陽、見事な構成で発揮されたのが「マジック」。あまりにインパクト大。で、そのあと苦戦したのかもと思い。それでも何故これだけのものがとちいとも納得できんわ。こうして聴くと。(山) /お勧め!/200点 試聴はここで

ザ・ポーグス/ラム酒、愛、そして鞭の響き <ご投稿エントリー>

ピート・タウンゼンド/アイアンマン

PIL/パブリック・イメージ
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*セックス・ピストルズを破壊したジョニー・ロットンが素顔のニュー・キャラ、ジョン・ライドンとなって蘇りしPILの1stです。発表当時はそりゃ評判が悪かったこと。やれ地味だーやれ自己満足だー何をやりたいのかわからないなどと何がやりたいのかわからないのはおめーの方だろうがと突っ込みたくなるようなレビューばかりだったような。そりゃまーわからんでもない訳でピストルズの言ってみればエンターテイメント・プロレスの世界から一転してのUWF格闘技世界、しかも延々とグラウンド・レスリングで逆エビ固めで絞りつくすような音群の連続ですから。パッと聴いて目立つとこが無い分頭に???マークが点灯する可能性有りかも。現在の評価はいかがなのかさっぱりわかりませぬが少なくとも私は昔よりも大いに楽しんでます。と言っても「パブリック・イメージ」や「アナリサ」なんかのシングル・カットされたおお一発で聴いてかっこいいぞピストルズみたいだーなんぞ言って何て軟弱な私。ははは。ま確かに次のメタルボックスのように一発で変てこって訳ではございませんが落ち着いて聴いてみるともう既にあのPIL。レヴィンさんはウキャキャウキャキャ・ギター全開だし、ジャーさんはドゴーンブオーン、よくまあこんだけ濃い人たちが集ったもんだ。類は友を呼ぶ、朱に交われば赤くなるかいな。ほっといて好きにやったらこうなったみたいに聴こえるので地味原因はもしかしてドラムのジム・ウォーカーさん?。いやそんなことはあるまいこれはこれからの破壊活動の為の本部作りか練りに練った悪巧みの第一歩かなどと勘ぐり推理してしまう挙句の果てに何時までも聴いちゃって飽きもせずの。妙な基本アルバムだぜ。しょっちゅう聴いてくつろぐ盤では絶対にありませんがたまに聴いて脳細胞の筋肉増強に使用しましょう。ちょっと待て。けっこうくつろいでたりして。けけけ。
(マ) /お勧め!/95 試聴はここで

PIL/メタル・ボックス
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*実はPILはジョン・ライドン氏がセックス・ピストルズのシングルを33回転でかけてそれに合わせてふざけて歌ったのが始まりらしい。とゆうのは嘘です。とゆうことでピストルズ後この世間を裏切ることを職業とした男はPILとゆう悪の結社を結成、1stアルバムで何と地味とゆうパンクにあるまじきレッテルを貼られて第一段階うまくいったわいと本格的進攻を始めたのがこのメタルボックスです。まったくその体裁からして異形。名前そのままやんけの缶入りで45回転12インチが3枚。また大仰なと半信半疑で聴いてみると、おおおそうだったのかと納得せざるを得ない音が爆発しました。ほんと爆発です。でかい音でかけてる訳でも無いのに窓ガラスがビリビリビリと振動。轟音でないのに轟音。ライドン某の頭の中にあるカンとリー・ペリーとなにより野望が怖さ知らずの素人ウォブル、レヴィンとゆう相棒との共謀で凶暴出来たのか。好きなことをやる、思いがけないことをやるちゅう事が善とされたこの稀有な時期にこその音楽であります。アングラをアングラにさせないエネルギー。ロックでなくてなんとしょう。もう一回これをやれと言われたら多分出来ないかもしれません。それだけに何千年に一度の惑星直列のような何かとてつもない事が行われているえらいこっちゃの空気をもし未経験の方は話の種にでも一度聴いてみてください。ダブの影響とかそうゆうのはいいや。これはPILです。もし体に合わなくて吐きそうになったら以後缶は灰皿にでもするかいちごミルクを保管するのに使っても吉。多分それでもライドン某は満足するでしょう。(マ) /お勧め!/100点 試聴はここで

PIL/フラワーズ・オブ・ロマンス
・・・1&only。曲目等詳細
*およそ人とゆうものはどん詰まりの時は言わずもがなまったく順風漫歩うまく行ってる時でも全てを破壊して台無しにしたいとゆう欲求がふともたげる事があり、大体怖いか大人の理性なんてものでそんなこたあしないのだけどそれをいとも簡単にやっちまう男がこのジョン・ライドン氏。他に初代ゴジラか猪木くらいしか思い当たらない昭和の破壊王だ。出る杭は打たれる事を承知で出てるから打たれてもあの目つきでやってくれる妙な信頼感有り。したがってこの盤、ちょっと聴かれてこんなもの音楽じゃないぞと無視され罵倒されても屁とも思わんな。な気迫がここまで確かにありました。前作メタルボックスでこれぞまごう事無きPILサウンドを作っておきながら扇の要ベースのジャー・ウォッブル氏が脱退するやいとも簡単にそれを捨てて残ったレヴィン氏にもろくにギター弾かせずドラムと歌とノイズでこんなアルバムを。虚空に鳴り響くドラム爆音と声。有無を言わさず聴き入ります。偽善野郎のケツにキック、芸術野郎の顔にパンチ、スカした野郎も見掛けだけ尖がってる野郎もぐっちゃんぐっちゃんんにしてしまいには己も自爆しようが後先考えずに突っ走るやっぱ真性パンク人間はこの兄ちゃんだけだったのだなあと実感、そしてここまで追い込んでやったのもこの人ぐらい、この後レヴィン氏も脱退、爆沈して長い間もがき悪あがきだとしてもわたしゃ尊敬いたします。覚悟たっぷりとても出来んことをやり通してるこの盤は誰が何と言おうと名盤だ。楽しめなかったら眉をひそめて唾でもかけてやって下さい。緑色に光って喜ぶよきっと。(マ) /お勧め!/100点

PIL/Paris au Printemps
cover・・・1&only 曲目等詳細
*ジョニー・ロットン否ジョン・ライドンがセックス・ピストルズ後に結成したバンド、PILのオリジナル・ラインナップでの唯一のライブ盤がこの「パリ・ライブ」です。パンクなんて何だあんなのとお思いの方でもこの音楽が売れようとかそんなことは全く考えようも無く出現したものであるってことだけはわかっていただけるはず。音楽的衝動以上に自らの置かれた状況によって言ってみりゃあやむなく登場した感あり。70年代に入って突入した英国の大不況。石油ショックによってレコードすら作る材料も不足したりして。それでも騒ぐしきゃないと絢爛グラムで花開かすもそれさえ終わって祭の後。その後の世代は先が見えてる、しかもどう考えても真っ暗な未来。社会の末端でどこにも持って行き様の無い感情。それで音楽が出来るやつは大好きな音楽でこんなこたあしたくは無いがもうやらざるを得ないみたいなとんでもなく切迫した有様です。ピストルズの時はこれで世の中引っくり返してやるつうな否定的な前向きさありましたけどこのPILとなると・・・その閉塞感情を裸のままむき出しに出してやるのだつう最終覚悟有り。そりゃ嫌われて当たり前で、聴く方だってできればこんな音楽聴きたくは無い。でも聴かずにいられないみたいな。しかもこの盤の会場はパリ。イギリスとはまた状況が違う。やる方も何だこいつらのほほんとして着飾りやがってって最初の偏見イメージばりばり。レコード会社との契約の関係で無理くり出さざるを得なかったとは言えPILの第一目的敢行のため、わざと一番雰囲気の悪い会場での録音を選んだのでは無いかと。しーんと静まり返った会場の中で各人ひたすら自分の鼻の頭を眺めているかのような演奏が続きます。聴衆をせせら笑うかのごとくベースのジャー君、サティスファクションのリフをちらっと。しーん。そしてシャラップ。これはパンク・ポーズでウケを狙ったのでは無く本気のシャラップ。金縛りの演奏はポップトーンズで盛り上がりを一切拒否していきなり終了。まさかこの盤の感情がわかりかけてくる日が来てしまうとは思ってもいなかったす。この時の状況と今の日本の状況、気持ち悪いくらい近づいてます。聴いてて辛い。辛いけどカッっと目を見開いて見るのだな。でも一旦見るとこれは見続けられるはずも無く。PILもあっとゆうまに終演。それでも音楽の才能がありそれが出来たってゆう幸運があった彼らはいらなかったけど一番求めていた名声を手にしてその先をぐだぐだになりながらやり続けるしかありませんでした。生きていく為に。それを聴いていたイギリスの若者は、スミスのようにそんな状況の中でも目一杯自己肯定して生きるか、そんなことばっか言ってないで化粧してパーティして楽しむか、真面目に見過ぎちゃったものは自爆してしまうか。時を過ごして。うーんやっぱ時を待って状況が変わるのを待つしかないのか。その時その時を懸命に生きて。人間のやったことでそうなったのに人間の力ではどうにもならないことなのか。そんなことを考えてしまいます。とてつもなく真面目な音楽だと思います。(山) /お勧め!/100点 試聴はここで

プリテンダーズ/Pretenders
cover・・・何歳なんだあ  曲目等詳細
*プリテンダーズ、1980年早々に登場したデビュー・アルバムです。
1stにして「完璧なシングル」3曲入り。
リーダー、フロントマンじゃなかったフロントウーマンはクリッシー・ハインドさん。1951年9月7日アメリカ・オハイオ州アクロンの生まれ。アクロンならおしゃれ着洗いもおしゃれに出来ますで有名な傑出ミュージシャン多数輩出の町。しかもNW勃興期に。タイヤ工場が中心だとゆうけど何故そうなのか謎を知りたいっす。アクロンですからクリッシーさんもアマチュアの時はディーヴォの皆さんとつるんでいたらしく。74年にロンドンに渡英、NME紙のフリー・ライターの職につきました。が、本人曰く「下らないバンドのレコード評やインタビューするくらいなら自分でやったほうがいい」ってんで一念発起パリに渡仏、バンド作るも鳴かず飛ばず。国に帰ったりまたパリに戻ったり。腐りかけてた頃にパンクの嵐が到来。さすが元ジャーナリスト臭い敏感なり。クラッシュのミック・ジョーンズ氏、ダムドのキャプテン・センシブルちゃんと接近。元ムーブのマネージャーのトニー・セカンダさんと知り合いになってクリス・スペディング氏なんかのアルバムのバック・コーラスでお仕事をゲット。そのうちハーフォールド(どこだ)出身のミュージシャン3人と知り合ってバンドを結成、それがプリテンダーズとなるつう訳です。まずは旬の兄さん、ニック・ロウ氏のプロデュースで出したデビュー・シングルが

Stop Your Sobbing

キンクスの名曲だ。もろニックさんサウンドのドリーミー・ブリティッシュPOP。アルバムのA面最後に収録されてますけど、ガラっとサウンドが変わるのが面白いす。これだけ聴くと半分アイドルさん?なんて思った英国民もいたりして。それにしてはちと怖い。後にレイ・デイビス氏の奥方となったのはやっぱこの曲が縁かな。「いやー僕の曲素敵にやってくれてありがとう」とかレイさんナンパしたか。勇気あります。1979年2月にエントリーして最高位34位。
続く第2弾シングルは7月エントリーの

Kid

浅草とつくとちょっと嫌。前作を継いでのドリーミー路線。今度は自作でちょっと怖さ増し。少しづつ世間に慣れさす作戦か。お顔も露出し始めて、しかも名曲だったから、これはもしやって雰囲気が。7月エントリーで最高位33位です。30位台の最高位ってまだ老若男女に行き渡りヒットって訳じゃないんだな。
そして出ましたホプ・ステプ・ジャンプの第3弾

Brass in Pocket

ギタリストのジェイムス・ハニーマン・スコット氏との共作。11月発売でチャートをぐんぐん上がる。そしてクリス・トーマス氏プロデュースによる1stアルバムも発売。一挙にブレークだ。前2曲の一発で虜のキャッチーPOPとはちと違い、これはじわじわ来る完全オリジナル・サウンドで。ジャンルで無理やりいやあファンクだろうけどこりゃちょっと聴いたことない感覚のものです。男衆のコーラスは弱弱で、反してクリッシー嬢の声は生生。完全僕状態。アルバムではあのグレース・ジョーンズさんもカバーした屈強女性ご用達名曲プライベート・ライフと続いて出て来るから余計にど迫力だ。

ポケットにある真ちゅう
そのボトル、使うつもり
何か出来そう そう感じる
あんたに気付かせようと 気付かせようと、気付かせようとして
感情を抑えて動き出す
デトロイトのやつでドライブ
ただそれは楽しいって訳じゃ全然無し
あんたに気付かせようと 気付かせようと、気付かせようとして

私の腕を使いなさい
私の両足を使いなさい
私のやり方を使いなさい
私の動きをまねしなさい
私の指を使いなさい
私の私の私のイマジネーションを使いなさい

だって私はあんたにわからせようとしてる
誰も他にいない ここには
私みたいな人間は
私は特別 そう特別
私は私にあんたが払うべき何かの気遣いを得ることに成功
リズムをゲットして 私はビートを必ずゲット
新しいスカンクをゲットしなさい それはとっても強烈
何かをゲットしなさい 私がウインクしてあげる
あんたに気付かせようと 気付かせようと、気付かせようとして

だって私はあんたにわからせようとしてる
誰も他にいない ここには
私みたいな人間は
私は特別 そう特別
私は私にあんたが払うべき何かの気遣いを得ることに成功

だって私はあんたにわからせようとしてる
誰も他にいない ここには
私みたいな人間は
私は特別 そう特別
私は私にあんたが払うべき何かの気遣いを得ることに成功


こ、怖い。全命令形す。しかも難しい。だいたい「ブラス」って正確に何を意味するのか。ラッパのブラスじゃ文脈からして変だし。ここはウイスキー入りの真鋳製のボトルでは無いかと判断しました。勇気が無いから一発飲んで突撃ってことかな。てことはクリッシーさんも普通のお人だったのかー(^0^)。
そしてアルバム。ジャケットではメンバー全員並んでハインド氏もお顔ドバ。アップですとドバ。目の周り真っ黒ドバ。目の周り真っ黒つうと黒柳テツコさんですけど、その3倍はありそうでドバ。その真っ黒な歌が満載のアルバムです。バックもただのシモベにあらず。気迫は伝染するものなり。ぐおんぐおん追い立てられて逆に煽る。腕達者の印は各所のリズム入り乱れでいやっつうほど証明す。
79年の元気がそのまま巫女さん軍団に憑依して現れました。(マ)
/お勧め!/120点 試聴はここで

プリテンダーズ/ラーニング・トゥ・クロール <ご投稿エントリー>
・・・何歳なんだあ
*ギターのテレキャス・サウンドはちょっとした聴きものですぜ、旦那。(マ) /お勧め!/96点

ポコ/LIVE
・・・
1&only。
*途中から何だかなあ裏イーグルス街道まっしぐらの感がありましたポコ76年のライブです。今一つメジャーになりきらなったのはレコード作りで今一歩整理しきれない音作りにあったのかなあなどと不遜に思いますが、このライブでは問答無用4人だけのガチンコサウンドで迫ります。びっくりはその意外なハードさ。ポール・コットンのディストーションギターがハードにドライビン、ラスティ・ヤングのスティールとかっしりしたリズム、そこに鉄壁のコーラスが加わってまあ楽しめること。そうなると曲の良さも際立って、そんじゃ何故このアルバムがブレークしなかったと言うと御覧の通りジャケットかなぁ。わたしゃ好きだけど。ダークな雰囲気がしたりするのも魅力です。(マ) /お勧め!/97

ピーター・アイヴァース/ターミナル・ラブ <ご投稿エントリー>

ピーター・フランプトン/フランプトン・カムズ・アライブ

cover・・・アメリカ人の人生を変える
*何おか言わんやの大ヒットアルバム。にもかかわらず聴くたびに嬉しくなっちゃう。一緒に歌えるし口でトーキング・モジュレーターやっちゃうしー。通常盤のプロデュースが今一はまらず苦戦していたピーターさん、全米中でライブを地道に展開、自分を聴いた事の無い聴衆を相手に練りに練ったステージを。それが評判になってライブはいつも大盛況、ええい、こうなったらそれを出しちまえてんで、そしたら大ヒット、ばんざい。録音が実に良いです。その場にいるかのよう。構成の見事さでアナログ2枚組があっとゆうまじゃ。アイドルなんだけどお顔じゃなく音楽でようやくブレークした稀有な例です。凄く力のある音楽。改めて聴いてみませんか。(マ)/お勧め!/95点

プリシラ・パリス/プリシラ・ラブス・ビリー <ご投稿エントリー>

ポール・ウィリアムス&ロジャー・ニコルス/愛のプレリュード <ご投稿エントリー>

ポール・デイビス/スイート・ライフ
・・・アメリカン・ポップ・マスター
*素晴らしい声の持ち主、ポール・デイビスさんのベスト。78年の超ロングラン・ヒット「アイ・ゴー・クレージー」を初め、「65ラブ・アフェア」、「クール・ナイト」、「リトル・ビット・オブ・ソープ」などもうキラ星の如き名曲揃い踏み。人工甘味料でない本物の甘さを堪能出来ます。そしてビーチボーイズの「ダーリン」。こんな素晴らしいバージョンあるでしょうか。この人を聴いているとイギリスのイアン・ゴム、風貌からもロイ・ウッド思い浮かべるなあ。3人とも素晴らし過ぎるほど素晴らしいのに人が良さそうで地味で何か損してるとこ。こんな素晴らしい人ほっておくのはもったいないです。
(マ)
/お勧め!/200

ポール・デイビス/サザン・トラックス&ファンタジーズ

cover・・・アメリカン・ポップ・マスター 曲目等詳細
ジャケは音楽を表す。そう言います。
ジャケを見ればその音楽が聴こえると。
でも、そう、あとでそうだとはわかってもその場ではまるでわからない厄介なものもあります。
ここに在ります稀代の名盤もそう。

皆さん、このジャケットを見てどんな音楽が聴こえてきますか?

サザン・トラックス&ファンタジーズ
〜Southern Tracks & Fantasies

アメリカ南部のニック・ロウ兄ちゃん、イアン・ゴムおじさん、いや両方、いいんや比べちゃいかんか、

ポール・デイビスさん作。

1976年発。
バックはナッシュビルのグレート・ソウル・ブギー・チーム、全米にその名を轟かす、
マッスルシュールズ・サウンズ。
そうです、あのロッド・スチュワート兄さんのアトランティック・クロッシングの翌年、
地元の優しい巨人が回答を出しました。

ポール・デイヴィス氏と言えば、この翌年、全米中でウルトラ・ブレークしました
”アイ・ゴー・クレージー”。
80’sにかけてAORの人としてこの日本でもちいと人気が出ました。
が、
この頃はとゆーと、まるで・・・アルバムの発売もされなければシングルなんてもうもちろん。
まあ、アメリカでも似たようなもんで。
何しろ所属が地元ガチンコ地味レーベル、バング。その宣伝ベタはそりゃもう有名で。
それでも毎回、歌の力だけで小ヒットを飛ばして来て。
で、
答え。
ジャケットで聴こえる音楽。

そりゃもうカントリーでしょう?

当然です。そうゆうカッコなさってますから。
でも違うんです。
まんまじゃありません。
基本まるごとロック!南のロック!
ガッツ溢れるブギー!
優しくてたまらない。
このたびようやっと先の10月11日にCD化され誰もが聴けるようになりました。

聴いてみてください。

輸入盤だけですんで、歌詞はついていてたとしても対訳はもちろん無し。
せめて
3曲だけでも解釈させていただきます。
ネットで見つかるのは間違ってるのが多かったので、レコ中袋の掲載歌詞から直で挑戦したよ。

スーパースター

バーニーは詞を書きます
エルトンが音楽とメロディを作ってるあいだ
フィラデルフィア・フリーダムはいつだって僕には心地よく響いてくれる

スティーヴィー、貴方はワンダー
その完璧なハーモニーを歌ってるとき
そう、スイート・ハーモニー
盲目の人が僕にすべての愛を見せてくれるなんて信じられません
うぉううぉーう、うぉうぉうぉー
スーパースター
僕は貴方がそうあることに感謝したい
おおうあ
貴方の6−98だけのために
神よ
貴方達のサウンドはとても偉大です
そして僕は貴方が歌っているのを聴くのが待ちきれなくてたまりません
さあ、さあ
さあ、歌ってください
おおお

ハート・ライク・ア・ホイールはいつだって僕をとにかくそうでありたいなあと感じさせてくれます
リンダ、君は勝者だよ
おー、ガール、
君は前より痩せたように見えるね

ジョニ・ミッチェル、
貴方はいつだって僕が落ち込んでしょげてる時、何とか切り抜けさせてくれました
音楽、貴方は呼んでいます
”ヘルプ、アイ・シンク・アイム・フォーリング・イン・ラブ・ウィズ・ユー”
うぉううぉーう、うぉうぉうぉー
スーパースター
僕は貴方がそうあることに感謝したい
おおうあ
貴方の6−98だけのために
神よ
貴方達のサウンドはとても偉大です
そして僕は貴方が歌っているのを聴くのが待ちきれなくてたまりません
さあ、さあ
さあ、歌ってください
おおお おおおー
歌って
さあ、さあ
さあ、歌ってください
おおお
歌って
さあ、さあ
さあ、歌ってください
おおお おうおうー
もう一曲、歌ってください
そして僕をハッピーにして
さあ歌って(幸せに)
おーおーおー、おーおーおー
もう一曲、歌ってください
そして僕をハッピーにして
さあ歌って(幸せに)
おーおーおー、おーおーおー
もう一曲、歌ってください
そして僕をハッピーにして
さあ歌って(幸せに)
おーおーおー、おーおーおー
もう一曲、歌ってください
そして僕をハッピーにして
さあ歌って(幸せに)
おーおーおー、おーおーおー

大喜び!
特にあの時代、全米TOP40をラジ関でもいいや、FENでもいいや、
とにかくかじりついて聞いてた方々にはたまらない歌です。

”For only your six-ninety-eight.”
〜貴方の6−98だけのために

この箇所の意味は・・・AMラジオの周波数。
中波が音楽のど真ん中でした。
1976年9月11日に6週目に全米TOP40に40位で初登場、以後36位35位。


スイート・マグノリア・ブルース

僕はソーソーで生まれました
ミシシッピはクールなんかじゃありません

そう人々はそこではとてものんびり
でも神様はご存知です
みんなグルーヴ出来ることを

僕らはラジオでリトル・リチャードを待っていたものです
も一つファッツ・ドミノがかかるのを
おーお おおー
おー神様、
貴方はこれらロウ・ダウン・マグノリア・ブルースで僕らを助けてくれなければなりません

ミシシッピ・フレッドは僕にロウダウン・ブルースを歌ってくれたものです
僕らはみんなキツい時を過ごしていました
でも何かしらすることを見つけてた
僕は二本指ブギイをそりゃもう力いっぱいプレイしました
リトル・ブラック・チャーリーはとてもカッコよくダンスしたものです
おーお おおー
おー神様、
貴方はこれらロウ・ダウン・マグノリア・ブルースで僕らを助けてくれなければなりません

ソーソー、ミシシッピ、スイート・マグノリア・ブルース
ソーソー、ミシシッピ、スイート・マグノリア・ブルース
ソーソー、ミシシッピ、スイート・マグノリア・ブルース

うーうー

あーんあんあーんああ あーあんあーあんあーあんあんあんあん
僕は二本指ブギイをそりゃもう力いっぱいプレイしました
リトル・ブラック・チャーリーはとてもカッコよくダンスしたものです
おーお おおー
おー神様、
貴方はこれらロウ・ダウン・マグノリア・ブルースで僕らを助けてくれなければなりません

ソーソーで、ミシシッピ、スイート・マグノリア・ブルース
ソーソー、ミシシッピ、スイート・マグノリア・ブルース
ソーソー、ミシシッピ、スイート・マグノリア・ブルース

あーんあんあーんああ あーあんあーあんあー
ソーソー、ブルース
あーんあんあーんああ あーあんあーあんあー
ソーソー、ブルース
あーんあんあーんああ あーあんあーあんあー
ソーソー、ブルース

げほげほ

ぶぶっぶぶーぶぶ

もーう

ニヤっとしちゃいます。
マグノリア・ブルース。
ポール氏の心の親友、同じく地味横綱、ライバルなんて言う気もする気もない
JJケイル氏に捧げた歌です。最後の自虐田舎描写では、演ってる方も地元の聞いてる方もオオウケだったろうな。


ハレルヤ、サンキュー・ジーザス

夢や計画 そいつはいつだって失敗しちゃうように見えます
僕はそりゃもうたくさんの船を作りました
海へ出ることの無い船を
吹きつけて作ったたくさんの線 僕は思いました
そりゃもうよくわかってると

おー、でも
ハレルヤー、ありがとうイエス様
僕はまだ誇りを持ってます
そして生きていられてることを喜んでいる
ハレルヤー、ありがとうイエス様
僕の女の人をそばにいさせてくれて
今、僕にはわかってます
僕は何とかやっていけるって

僕はそりゃもうたくさんのチャンスの有るゲームをしてきました
そして負けてきた
どうやらいつも霜で痛めつけられてきりきり舞いしてたようです
ゴールデンゲート橋があります、僕は多分けっして渡りません

おー、でも
ハレルヤー、ありがとうイエス様
僕はまだ誇りを持ってます
そして生きていられてることを喜んでいる
ハレルヤー、ありがとうイエス様
貴方はまだ僕の味方ですね
今、僕にはわかりました
僕は何とかやっていけるって

多分、山々があります、僕がけっして登るようにならないかもしれない山が
でも僕は気にしない
僕は気にしない

んーんーんーんーんーんーん

おー、でも
ハレルヤー、ありがとうイエス様
僕はまだ誇りを持ってます
そして生きていられてることを喜んでいる
ハレルヤー、ありがとうイエス様
貴方はまだ僕の味方ですね
今、僕にはわかりました
僕は何とかやっていけるって

ラスト曲。
ポール氏のアダコン風だらけのベスト盤でもたいてい収録されてる有名歌です。
そこで聴くと・・・
いやーこの人、いいんだけど、もしかして超右?、甘甘お祈りさん?
とか
思ってましたが、この内容です。
取りようによっては、こんなに皮肉たっぷりなのはない。
その証拠はその直前の曲にあります。

カーマ・ベイビー

これほどゴツイ、ハード・ブギはそうは聴けません。
その前の

エディショナル

ではニクソン氏が歌詞の冒頭に登場。
そして各所に生ラジオ音声が。

ジャマイカのど真ん中に入り込んだものも。

これは

”1976.U.S.A.”とゆう副題がどこかに隠されてると。

その本当の魅力はこれから花開くと思います。
喜んでいいのか?
ゴッホの人になってしまいました。

(山)
/お勧め!/250点 試聴はここで

ポール・デイビス/シンガー・オブ・ソングス・テラー・オブ・テイルズ
cover・・・アメリカン・ポップ・マスター 曲目等詳細
もうすぐ登場なさりそうです。
何が?
あの曲。
こころっくすではほぼ毎週メルマガで日刊ロック青年と申しますのを出させていただいてまして、
そこのメイン記事が”チャートでロック”つう全米全英の週刊チャートを全部追っかけてみようてば無謀な試みで、
現在1977年後半。
もうすぐ出てきそうです。あの曲が。

その前に本部を感謝して置かなければ。

あまりに好きで書くのに腰引けてたこのアルバム、

シンガー・オブ・ソングス・テラー・オブ・テイルズ
ポール・デイビス氏1977年作。

昨日やらかして貰ったザッパ師と正反対、xツの穴とか、サノヴァびっち、とかけっして歌わない(多分)、良き米の人です。
ジャケだってほらキリストさんみたい。
しかしてそんなハンデ(ハンデなのかー?)もものともせず、ザッパ師と並ぶアメリカの良心の方。
日本では映画「なんとなくクリスタル」でアダルトで有名さ、瞬間的に。
ミシシッピ出身1948年4月21日生まれ、デビューはシックス・ソウル・サヴァイヴァーズとゆうバンドで1966年マラコ・レコードで。
ソロ・デビューは1970年頃、アトランタのバング・レコードにて。本拠地はマッスルショールズです。
JJケールさんともお友だち。しかし、JJさんより現在オリジナル・アルバムがCD化されてない。
物凄くあの曲が売れたのにも関わらず。
その訳は・・・・先日完璧シングルで讃えさせて貰ったブリック同様、レーベルがバングだってこともあり。
孤高の会社だからよう。
それにも増してポップだからです。南部なのに。そりゃもうウルトラポップ。もう根っから。
声からしてあれだ、ほれ、胸掻き毟られるキュンキュンするポップ声って有るじゃないすか。
例えばニック・ロウ氏がアルバム「ジーザス・オブ・クール」で”リトル・ヒットラー”で出すあれ。
トッド・ラングレン氏が”アイ・ソウ・ザ・ライト”で出してる、こいつおかしいんじゃないかってくらいキュートな声。
それをお持ちの方です。
ポップもあまりにもそうだとどうも世間からキチガイ扱いされるようで、馬鹿にされて闇に葬られる。
ヒットすると余計にそうだったりして。それは何かやましい思い出とか付きまとうのか?恥ずかしいからか?
わからんでも無いけど、わからん。
出自はカントリー方面からの方です。そりゃ南部だから。でもカントリー・ロックとかネイチヴ・カントリーとか
ドハデ演歌カントリーとかでも無い。
至って禁欲、歌を歌ってこうして出せるだけで幸せって感じが隅から隅まで出てます。

ポップだからって売れるために作ってる人ばっかじゃない。

TV出ますか?って言われて、いやー私なんてとんでも無いって言っちゃうタイプ。
だから映像はほとんど見たこと有りません。(今回、チューブにあの曲のを見つけてしまった。わ。奇蹟。)

ビーチ・ボーイズの”ダーリン”をカバーしてやってます。カバーはその曲だけ。シングルにもした。
そうゆう方です。
そうゆう方の最高傑作がこのアルバム。
バックはマッスルショールズの猛者ども、バリー・ベケット氏、ロジャー・ホーキンス氏、
そしてどこでどう知り合ったか、弟子となったエルトン・ジョン・バンドのドラマー、ナイジェル・オルソンちゃん
たち。
全員がこの声と音楽の為に黒子となって演奏してます。

現在、完全にこの音楽はアメリカから消えてます。
もしかしたら世界中からも。
草が根こそぎ刈り取られて更地になっちまうように、それはかなりヤバいんじゃないか。
(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

ポール・デイビス/Cool Night
cover・・・アメリカン・ポップ・マスター 曲目等詳細
*どうにも暖かい音楽が必要でレコード棚から引っ張り出して来たポール・デイビス氏の盤。まさかなーと思ってアマゾーンさん見てみたら何とCD化されてました。しかも日本盤。本国でもベストもの数種が出てるきりでオリジナル盤はほぼ全滅状態なのに。これは一体。理由はやっぱり何クリなのかわかりませんが快挙であることに間違いありません。’70s初頭から米南部アトランタでひたすら地味に活動してたデイビスさん。その頃はカントリー畑。と言ってもどっか納まりきらぬそのPOPさ。その筋のメーンストリームに仲間入りすることは適わず孤高の存在に。もちろんサザン・ロックではありませぬのでどうにも周囲の土地イメージにも合わず。それが77年に突然出た大ヒット、アイ・ゴー・クレージー。とてつもない曲の良さからTOP40に40週い続けるとゆう。ほぼ10ヶ月。あの生き馬の目を抜く競争世界でこれは驚異的です。全然邪魔にならずそばにいていつのまにかかけがえの無い存在になっていた。彼の音楽そのもののチャート・アクション。私も5週目くらいからメロメロになっちゃって。探し回ってその収録盤、シンガー・オブ・ソングスをやっと入手したのを懐かしく思い出します。その盤、パンクの時代に食うためにやむなく売っちゃったんだけど。当時彼が在籍してたのが南部の小レーベル、バング、そのせいも有って中々ブレークしなかったり入手難しかったりしたんだと思いますけど、その後このヒットのおかげでメジャーのアリスタに移籍しました。クレージーの後、ちょぼちょぼヒット数発の中での移籍。実績出来ていたのでそれなりの契約金なんかもあったんだろうなあ。その分、期待も大きく、この盤、クールナイトも予算もいつもより多そうな音になってます。でも録音はやっぱり地元ジョージア・アトランタ。マスタリングはナッシュビル。音からすると想像出来ませぬ。これも南部の音であります。ご本人はなーんにも変わらず。いつも通り顔に似合わずチャーミングな声でいつもようにそっと寄り添う曲を。ただ80’sのゴージャスな音の中で少し恥ずかしそう。腰が落ち着かない風情も確かに。そんな中これだけはと気合を入れているのが6.B面冒頭の「'65 Love Affair」。81年の音ならではのバックで65年の単純で楽しかった音楽を僕は今でもちゃんと聴き続けているよと歌ってます。チアガールの号令なんかもコラージュしてノスタルジーなんだけどこれが自分の音楽なんだからこれでやるっきゃないのマニフェスト。やっぱり父さん頑固。息子さんがいたらきっとヘビメタとかに夢中で、親父みたいな軟弱な音楽くそくらえとか言われちゃって困った顔してそうで。でもきっと今では親父さんのこときっと誇りに思ってます。AORブームの中、いきなしこれやってた訳でなく10年の結果ですから。日本では多分そのAORな風景のヒトコマになっているのかもしれません。でも65年の出来事の音楽。一つ奥を見てみれば。3曲のシングル・ヒットをここから生み出して、皆の期待に応えたあと、やっぱり華やかな場面はどうも居心地悪しとシーンから一歩退いてしまいになりました。現在も元気でいられるでしょうか。また出てきても全然変わらぬデイビスさんだろうと思います。髭面すっかり板について黄門さんみたいになってるんだろうなあ。軟弱と呼ばれようが、何たって私の音楽世界の中でかけがえの無い方。お礼言うっきゃない。ありがとんとんワシントーン。(マ) /お勧め!/200 試聴はここで

パリス/デビュー!!  
cover・・・愛ゼップ 曲目等詳細
*「今年最大のスーパー・ロック・トリオ、パリス衝撃のデビュー!元フリートウッド・マックのロバート・ウェルチが元ジェスロ・タルのグレン・コーニックと元ナッズのトム・ムーニーを迎えて、長年の構想をここに実現した話題のアルバム!!」。今年ちゅうのは76年。日本盤LPのコピー文であります。この当時この文読んでパッと人名と顔が頭に浮かんで音が想像出来た人がどれくらいおったろうか(^0^)。大ブレーク前のマックの顔だったボブ・ウエルチさんが脱退後結成したバンド。マックの時はそのもわほーんとしたサウンドの張本人だった彼。この後のマックとは比べ物になりませんがそれなりに売れて来て音も絞り込まれてきた矢先にマネージメントのごたごたが嫌でやめたのね。脱退して何をやらかすか全国456人(^0^)の注目の中、出現したのがこのパリス。皆さん仰天!「OoO]!。ゼップやんけ。ロックや。でかっこええなあとNHK−FMヤング・ジョッキーで渋谷氏が大プッシュしたものの元々ゼップ自体名前のわりに売れなかった本邦のことどれくらい売れたことやら。致命的だったのはルックス。表ジャケに使えなかったのはもちろん。ははは。不健康なエルトン・ジョンみたいなボブさんがフロントでコーニック氏は髭親父、唯一アイドル顔のムーニイちゃんは助っ人だったと言うことで。ミュージックライフ・グラビアにこれじゃ登場でけん。ところがどっこい中身は奇跡的にかっこいいのです。ボブさんマック脱退後に誰かにそいやあなたロバート・プラントさんに声が似てるねと言われたか名前が同じだしって元々ファンだったか知りませぬが、確かに声が気を抜いたときのロバ君にクリソツ。でやってみました愛ゼップ。ドラムの音から曲調まで頑張って。元々自分色がものすごー濃厚なウエルチはんのこと、途中正体を表しそうになるもののそれがまたええ按配で、後半またまた頑張ってゼップでとゆう具合にナイスなハードロック・アルバムとなっております。レッド・ツェッペリンってあれだけ個性の塊のようなバンドでっから意外とフォロワー少なく、またやっちゃったらそれだけ話題で終わりみたいになっちゃうのでこれは冒険ですけど今となってはよくぞやっててくれたと喝采ものではないかと。キングダム・カムなんて連中もおりましたなあ。B級ものにどうしても心惹かれてしまうツボもばっちりでCDが出てるうちに是非ともいかがでしょうか。ただしマックつながりでマック・ファンが買っちゃうと目が点でしょうが。この後すぐマックブレークで慌てて元のはんなり路線に戻ってしまうウエルチはん。どうもにもこうにも間が悪い実力派の狭間の奇跡の光をご賞味あれ。2ndのCDが復活することは無いのかなあ。(マ) /お勧め!/120点 グッヅ

パリス/Big Towne, 2061  
cover・・・ボブ 曲目等詳細
**げに恐ろしきはボブ・ウエルチ病。罹患すると熱は下がらず。当然パリスが恋しくなります。ブラックメンばっかのローカル・バンドからフリートウッド・マックでミュージック世界の表舞台袖に出たものの、時代と微妙にずれ続けての苦闘また苦闘。74年の「クリスタルの謎」で最後のご奉公、力の限り力を抜いて頑張った後、おら疲れた止めさせてもらいますと脱退。皆も苦労かけたねと暖かく送り出してくれまして。脱退したものの何をしよか。お金も無いしルックスぴったしだしドナルド君になってバイトしようかとは考えず、たまった鬱憤晴らすかのごとくハード・ロックをやるぜとすぐさま75年にパリスを結成いたしました。どがんとかましてどーかと見ればうまく行ったぜ、なーんと俺かっこいいじゃんの音楽完成。やったねビルボード・アルバム・チャート最高位103位だ。海の向こうでもヤングジョッキーでポルシェ渋谷とかゆう人がプッシュしてくれたし、昔のこと何にも気付いてない方々が新しいファンになってくれたし。すぐさまの2061年に2nd「大都会2061」レツゴー。ドラムズが元ナッズのトム・ムーニーちゃんから、紹介されたのかトッド・ラングレンつながり、彼の初期ソロで活躍のセイルズ兄弟のハント・セイルズ君に交代です。後にボイちゃんのじんましーんティン・マシーンで復活の方。製作とセンジニアはマック時代「枯木」、「クリスタルの謎」で仕事をしたボブ・ヒューズ氏。フライング・ブリトー・ブラザースの1stやザッパ氏「アポストロフィ」などエンジアリングした方。アメリカンな人だどーなるんだ。元々勢い一発、2枚目は考えてたんだか考えて無かったかどーなるんだ。こーなりました。まだまだあ。かっこいいぞ奇跡だぞ。さすがに2枚目となると気合入りっぱなしって訳にもいかず、ロバート・ウエルチから本来の(勝手に決めていいのか)の脱力キャラ、ボブ・ウエルチに半分なりかかり、ほら怪物くんの狼男が月見蕎麦にらんで必死に変身したら半分だけ変身したみたいな、それがまたええ按配にグロテスクで、いやすまん、キャムプで最高だよ。引き継ぐはもちろんゼップも入道したブリティッシュ・ファンクなロック、転じてハードロック。まずもってタイトル曲の「大都会2061」。大門刑事も大喜びのぶっ飛びだぞ。

大都会 2061
ほー
若い娘が一列で待ってるさ
大都会は時代に先駆け
物書きはその大喜びの国で成長
手に持った毒毒のペンでもって
そのお話全部聞かせておくれな
地べたでこそこそしてないで

大都会 2061
大都会 2061

物事はとってもセクシャルに
とっても言えないくらいに
リンゴジュース、リンゴジュース
終わり無きグルーヴ
光の中で
だらだらぶっ飛び

大都会 2061
大都会 2061


2061の最後の「わんーーー」のところで昇天します。痩せ犬の遠吠えみたいに切ないよ。ウエルチ氏、ギター上手い!特にノン・ディストーションのペコペコ音のプレイが。ハードロックで掟破りのペコペコをこれだけかっこよく聴かせるって偶然?。じゃないよな。最もロバートさんがボブさんに変身してしまった曲は7.の「ハート・オブ・ストーン」。どうしましょ次のソロに片足かけてます。チンドン屋さんみたいなおポンチな鍵盤ソロ大好き。シングル・ヒットさせてあげてくれよー。今からでも遅くない。こんなんやっちゃたら後はもう敵無し。好き放題ジャズ風しちゃったり壮大なるオーケストラは雇えないのでシンセでやりましたラスト曲とやりきったぜ。あとはどうなるんだろと途方に暮れてたらマックが大ブレークだ。俺はツいてないけどツいてる。
うちではこのアルバム、まほさん所有のLPでずっと聴いております。CD化の話聞かず、どうなってるんだと思ってたら2002年にひっそりとされているのを発見。しかもまだ3年しかたってないのにもう入手難の模様。お、アマゾンで中古があるよ。3851円!元値より上がってる!9800円!!。ぐお。どうしても聴きたくなったら聴きたい、我慢できんってバンド、パリスの所以か。探せば逆高値で存在する可能性も。アナログはたまに遭遇します。1000〜2000円くらいでしょうか。音楽と物の値段について考える。(山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

ポールバターフィールズ・ベターデイズ/ベターデイズ
・・・エレガント・ブルース
*1973年作品。このアルバムは今をさること20数年前高校生の時に聴いたのです。最初に感じたのは、「大人だなあ。」。よく聴いていた英国ブルースとは随分感触が違うなあってことでした。このエレガントな感じがニューオリンズだとゆうことがわかるのはもう少し後になってからなんですが。あと、エイモス・ギャレットのギター。この何か崩壊寸前の美と言いますか、凄く美しくて一発でノックアウト。それにロニー・バロン。このアルバムどこがニューオリンズかとゆうとやはりこの人の存在が大きいと思うのですが、そのまったりとした歌声と、オルガン、ピアノ。一生懸命コピーしようとしました。リフ以外アウトだったけど(笑)。もちろん、ポール先生のハープも衝撃的でした。初めてアンプリファイド・ハープを聴いたもので、その音色にびっくり。太くて迫力があって。やっぱりこれ聴いてブルースハープ買って練習したけどなかなかねえ(笑)。と地味なわりには個人的に色々後々まで影響を残してくれたこのアルバム。一生忘れることは出来ないのです。
(マ)
/お勧め!/120点

ポールバターフィールド/Put It in Your Ear
cover・・・エレガント・ブルース 曲目等詳細
**今回のベアズビル・レーベル再発で最もその熊さんマークが似合うアルバムがこのアルバム。昭和のハモニカ大将ポール・バターフィールド氏の初ソロ作です。まずもって耳、より目を引くのがジャケット。止めなさいって(^0^)。マンフレッド・マンズ・アース・バンドの光で目もくらみアルバムと同じ耳ネタ。あっちは口だけどこっちはさらにエグい指。にょきって耳かっぽじってよーく聴きやってことか。誰がこれにしようってアイデア出したかしらんが、引くぞー。負けてはいかん。中身は大傑作です。なんつたってアメリカ・ロック界で人望厚き大将の初ソロ作、みんなで盛り立てようと集まったメンツが凄し。その名前を見てるだけでどんな音楽だろうと胸がワクワクしてくるのだ。
まず製作総指揮、アレンジ、指揮で参加は
ヘンリー・グローバー氏。
もう大人物。40’s後半に初の白人オーナーのR&Bレーベル「キング」をシド・ネイサン氏とものした方。スカウトマンとしてもそして作曲家としてももちろんプロデューサーとしてもその世界で知らぬものはモグラのモグちゃんだ。ロジャー・ホーキンス親分のプロデュースもしており、その時出会ったのがホークス。ザ・バンドの前身バンドす。その縁もあってか丁度このアルバムを作ろうかって時、リヴォン・ヘルム氏がウッドストックにもう三顧の礼で招いて出来ました宝石が、この盤とRCOオールスターズて訳です。
で当然ドラムには
リボン・ヘルム氏。
言わずとしれたザ・バンドの逆手グルーヴ・ドラマーさんだ。

そして
バーナード・プリティ・パーディ氏。
スティーリー・ダン、ハミングバードでお馴染み、巻き上がる嵐リズム・ボマー男。私の黒のフェイバリット・ドラマー。
クリス・パーカー氏。
バタフィールド親分のベターデイズのドラマーさん。

スティーブン・クローン氏。
ソウル、ジャズ、AOR世界で現在に至るまで大活躍の方。キッド・クリオール&ココナッツでパーカッション!。

ベーシストは
チャック・レイニー氏。
パーディさんと組んでのスティーリー・ダン要のリズム隊。70’sジャズ・ファンクの大巨人です。中指一本でポンプ。

ジェイムス・ジェマースン氏。
モータウンのエース・ベーシスト。「ファンク・ブラザース」の一員。重い、腰、うねる。

ゴードン・エドワーズ氏。
スタッフの親分登場。

ギタリストは
フレッド・カーターJr氏
リヴォン氏のRCOオールスターズ・メンバー。

ベン・キース氏。
ニール・ヤング兄さんの「ハーベスト」!

エリック・ゲイル氏。
スタッフのギタリスト。

ニック・ジェマーソン氏。
フォガットのプロデューサーとしてお馴染み。ベアズビルの仲間さんで登場か。
まあ、見事に引きの方ばかり。前でばりばりなどはけっして演らずに音楽を支える。

鍵盤は
グローバー御大と
そして
ガース・ハドソン氏。
人間アコーディオンぞうり虫。もちろんザ・バンドの風を奏でる人です。

リチャード・ベル氏。
カナディアン。新生ザ・バンドに加わることになるとゆう。

ラッパでは
デビッド・サンボーン氏。

そして
人間チューバ男、タジ・マハール氏のリアル・シング!
ハワード・ジョンソン氏

とゆう陣容。まだまだおりますが私の馴染みの方ばっかピックアップさせてもらって失礼します。
要するに、スティーリーダン、モータウン、スタッフ、ザ・バンドの音楽がここで合体つう次第で、これはもう。
親分の歌は、うーむ、例えればロビー・ロバートソン氏、ソロで歌うって感じにも似て。あまりに今まで周囲に素晴らしい歌歌いがいたから歌わなかっただけかと思う。試聴なさって貰って声質がOKだと思えればもうばっちり。
さて、問題です。どの曲でどのリズム隊が叩いているでしょう。クレジットには曲ごとに載って無いので耳勝負となる。
1.You Can Run But You Can't Hide
・・・いきなし意表を突くファンキー・ナンバー。このポンプはレイニー氏。ドラムはもうパーディ・シャッフルだからバーナードさんだな。サックスはサンボーン氏だ。間奏部でのリズム暴走凄し。風速40m。

2.(If I Never Sing) My Song
・・・ギターのカーター氏のバラード曲。ストリングスがもう美しくて、ヴァン・ダイクのパークスさんみたい。つうことはリヴォンさんが太鼓か。と思いきやこれもパーディ氏だと思う。スネア・リムショット。ベースは。これが難しいっす。わかりませぬ。
3.The Animal
嬉しやハース・マルティネスさんの曲。もうまんま。ここで登場、逆手グルーヴ、リヴォンさん。オカズでわかるぞえ。ベースはこれまた高音オカズでレイニー氏かと。ダン+バンド。鳥肌。

4.The Breadline
・・・グローバーさん作キャバレー・ブルース。ここでやっと登場、親分のブルース・ハープ。極太で流れ星流星群みたいな音の。たまりません。真摯な歌にうっとり。親父のカラオケとはえらい違いです。途中のオーケストラにアメリカ音楽の巨大さ感じ。えー、リズム隊は・・むむむ、パーカー氏かクルーン氏。ベースはわかりませぬ。

5.Ain't That a Lot of Love
・・・ニュー・オリンズ・ファンク。オカズからリヴォン氏ドラム、ベースはポンプでレイニー氏。

ここからB面
6.I Don't Wanna Go
・・・カーターさん作。このアルバムのハイライトだと思います。もうとろとろにとろける都会ブルース。パーディ氏ドラム、ベースはもしやジェマーソンさんか。重く、地を這う。アナザ・ディーコン・ブルースです。地下道を駆け巡る親分の電気ハープ。泣きながら鳴いている。

7.Day to Day
・・・グローバー氏作アッパーブルース。パーディ・シャッフル炸裂、付き合うはレイニー氏、んぺ。かっこええよー。立ち向かうハモニカだ。

8.Here I Go Again
・・・やれ嬉しや、みんなの友達ボビー・チャールズさん作。聴けば一発でわかる作風。ドラムは揺れてパーディ氏、ベースは難しいっす。ここでゴードンさんか。もう吹きたいよーと我慢出来なくなってどんどん吹きますハモニカ。

9.The Flame
・・・親分作のジャム・セッション・インスト。ドラムはパーディさん、ベースは・・・・???。ドラモンドさん?

10.Watch 'Em Tell a Lie
・・・ラストはグローバー氏作スロウ4ビート・ナンバー。こうゆうのをほんとのムーディと言うんだな。抑えに抑えて歌を盛り立てる演奏陣。なのでバターフィールド親分の歌を。

なんか相当赤っ恥掻いたような気が。全然リズム隊判断違わいと申されるかも。まずは音楽、とろとろになるんだけど、なりながら想像するのも楽しいもんです。とことん調べりゃこれが正解だって出るかもしれんが、それじゃ面白くないもんな。
(山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

パ−ラメント/FUNKENTELECHY VS THE PLACEBO SYNDROME
・・・変な音大集合
*77年作品。全米TOP40で忽然と現れた妙な曲、「フラッシュ・ライト」。当時青二才の私には何が何だかわからず数週間後もうチャートから落ちそうになった時やっとその魅力に夢中になり、絶対にカット盤有ると妙な確信を持ってレコード屋へ。有りました(爆)。今考えるとアメリカではベストセラーだったはずなのだけど有ったのが不思議。まあ、聴いてみると、凄い凄い妙な音世界選手権。ファンクを基調にジャズ、ソウル、ブルースなどが果汁120%で積めこまれてました。聴けば聴くほどその中身のおいしさにはまっていき最後のフラッシュライトはもう片時も制服のポケットに入れて手放せないほどに。この音楽が好きだよと言って人から変なやつと言われても私は一向にかまいません。
(マ)
/お勧め!/98

フィル・マンザネラ/ダイアモンド・ヘッド
cover・・・1&only。 曲目等詳細
*ロクシー・ミュージックの碧眼ギタリスト、フィル・マンザネラ氏のロクシー「サイレン」発表後の小解散時に作った初ソロ・アルバムです。この人徳溢れるセンスおじさんの門出に集った仲間たちはアンディ・マッケイ、ポール・トンプソン、エディ・ジョブソンとロクシーメムバー、ビル・マコーミック、チャールズ・ヘイワードとロクシー以前に加入してたバンド、クワイエット・サンのメムバー、そのカンタベリーラインからロバート・ワイアット、ジョン・ウエットン、イアン・マクドナルド、そしてイーノとまあプログレ小オールスター。それぞれのファンの人が名前に釣られてこれを買うことも予想されますがみんな大満足の充実盤です。何しろフィルさんのその音像センスたるや半端なものじゃありません。よくぞこない個性的な連中が集まったもんだのロクシーの中において氷の切れ味のカッティングでざくっと切れてましたがこのソロではソロの腕前だって横綱級だぜちゅうことを見事に証明なのだ。1曲目はワイアット氏がヴォーカルの何語だスペイン語かラテンと言うよりもジプシーだなこれ、ワイアットさんがストレート・ビートで歌うことはありゃせんのでこれは貴重です。イントロのペコポペコポのシークエンスでもう既にKO。ペンペラペンペラのカッティングでKO。2曲目は題名はダイアモンドヘッドだけどベンチャーズの曲じゃないよ。ロクシーのヨーロッパ哀歌思い出す哀愁インスト。せりあがってくフレーズでKO。ペンペラペンペラでKO。3曲目でっかい日。これはもうイーノワールド。いつもの見かけキャラとは正反対の何ともほのぼの印で満開です。桜でんぶみたい。続くフレックスはモータウン?ちゅうベースに続くはロクシー風チャンポン・ファンキー。プッポプッポサックスはマッケイちゃんだね。イアンさんだったら爆笑だけど。フィル氏特徴のカッティング圧強のソロもいかしてる。続く「次週同じ時間に」ではウエットンさんボーカルで登場。何とも中途半端なメロディが味の曲で英国伝統何故かやたらソウルフルの女性と仲良くディエット。これも珍しいのではないかの。でクライマックス「ミス・シャピロ」。イントロです。これはいったい。センス大魔神の名にふさわしきかっこよさ。これだけでご飯3倍いけちゃう。ピッキング・ハーモニクスの組み合わせでこんなフレーズが。これはイーノさんのアスコラビスタ・センスかもしれんがそれにしても。たたみ込む執拗さが快感です。そして続く曲もクライマックス、ロクシー直伝やたらでっかい風呂敷のイントロで何をそんなに壮大に。づんどこロクシーがたまらなく好きな人へのプレゼント。で、血がさせるのかジプシー世界の生ギターインストに続きます。多分フィルさん、根は生ギタリスト。生が根の人、例えばペイジさんヤングさんはピッキングが強くてへたすりゃヘタ?と誤解されやすいのだ。ラストはまたまたでっかい曲で大団円。凄い人だと思っていたがやっぱり凄いマンザネラさん。はまると全制覇確実。覚悟してお聴き召され。(マ) /お勧め!/120点

フィル・マンザネラ/801 Live
・・・未来の朝焼け
*ロクシーミュージックのサイレン後の小解散時にギターのフィル・マンザネラさんが召集、ライブを行ったものです。サウンドはカンタベリー・ミーツ・イーノ包まれてマンザネラって感じ。意外やロクシー色は薄し。何と言ってもかっこいいやねー。フィルのナイフのように冷っとしたフレーズと独特のカッティングが冴え渡ります。メンバーの中ではサイモン・フィリップスが目立っております。フィル・コリンズと双璧をなす軽業ドラムじゃい。これ以上やると危険とゆうギリギリの線ですが。イーノのお父さんボーカルもピタリとはまってこれぞ英国ロックの至福の瞬間。未来の朝焼けが見えてきました。曲目にも注目。キンクス!。
(マ)
/お勧め!/120点

フィル・マンザネラ/Listen Now
cover・・・未来の朝焼け 曲目等詳細
*リスン・ナウ。なはなは。77年本隊ロクシー・ミュージックが英国過酷税制によるとゆう活動停止状態にあった時、行ったソロ・プロジェクトの第4弾(クワイエット・サン含めて)です。聴くたびに思う。マンザさんとてつも無き才能の持ち主だ。ギタリストとしての魅力はもちろん、音楽を作るミュージシャンとしてプロデュース能力すばぬけてこのアルバムを含めてどれも至玉の一品ばかりです。これで歌が歌えて押しが強かったらえらいことになっておったけど、それですとロクシー無くこのビロードのような繊細な味わい無くなるかもしれんのでそれは夢見ながら困るか。さて今回のリスン・ナウ・プロジェクトに集まった面々。相変わらず蒼々たる猛者ばかり。まずはジャケに登場、21世紀の精神異常者より出張のキンちゃん。表情を見るにまだ完治していない模様です。ただ恋人は出来たようだな。鎖で繋がれて。ベースは旧友ビル・マコーミック氏。くいくい律儀に英国グルーヴを叩き出す男。ドラムスは職人デイブ・マタックスさん。この方も体にイギリス染みこんでます。任せればいつも120%の音を。もひとりドラム、サイモン・フィリップスちゃん。千本の腕を持つ男。鍵盤は金髪碧眼美少年才能のエディ・ジョブソン君。ロクシーより友情参戦。ラッパはぶりぶりブロウ、メル・コリンズさん。もうこの世界では共通の家族のようなものか。そして目玉登場はギズモ兄弟、ゴドレー&クリームのお二人。イーノちゃんは今回忙しかったそうで控えめな参加で。歌として起用されましたのはサイモン・エインレイとゆう新人さん。全くフェリーさんと対照的、素朴&そっと歌う方。貢献度巨大です。この声がこのアルバムの色を象徴し。他に子分(?)スプリット・エンズからティム・フィンさんコーラスで参戦、レット・デイビスさん縁の下の力持ちで参戦です。A面冒頭からぶっ飛ぶわ、タイトル曲「リスン・ナウ」。このリズムは「恋はドラッグ」変形。やっぱりあのビートはこの方の仕業。音で地味に主張です。後半に行くに従ってこれがスティーリー・ダンに変貌していく。バビロン・シスターズだぞこれ。エレピの響き、途中のジャズ・ホーン・セクション・パートから特に。これは全くの偶然か。反対側から同じところを見ていたか。アヴァロンじゃ無いもう一つの方向のロクシーのメロウ変身の可能性がここに有り。好みからいやあこっちのが聴きたかった。けどそしたら稀代の名盤アヴァロンは存在せず、悶えちゃいます。とにかくこの1曲だけでも奥に底無しの偉いもので。2.はアッパーPOPの「フライト19」。この軽快で独特のメロ味わいはソロ独自のもの。ゴドレー&クリーム隊、これぞのコーラスとギズモで。ギター・ソロ出ました!。マニフェストの予告にもなってる。3.アイランドはオハコのインスト。堂々たるものながらたまらなく優しいとゆう。イーノちゃんと一番気持ちが通じてるところでもあり。4.は出ましたぎゅわんぎゅわんと唐突感満点のむき出しギター。この豪快なビブラートの味知るともう止められません。ずんどこロクシーへの愛の鎮魂歌ともなっており。とここまでA面が言ってみればPOPサイドならB面はプログレ・サイドとなっております。意識的か真ん中外したメロディ続出。未来フレーズが闇からばんばん。キャッチーなとこは無いけどこれが次から次へと刺激音続出でまったく飽きません。参加各人2秒弾いただけで誰だかわかる強烈個性の面々。エディ君も一発でわかる。ほって置けばそれだけで大セッション大会。それだけで一応のものが出来ちゃう。ところをガッチリまとめてマンザ座長特別公演。いちいちこうせいあーせい言う方とも思えず。これはやっぱ全員が才能を尊敬して座長をしっかり見ているからか。ロクシーってのもやっぱ凄いバンドで。マンザさんがいるんですから。改めて思う。単にちょっとソロ出してみようかなどとゆう音楽では有りません。出すべくして出した音楽。これだけは書かせていただければ。(山) /お勧め!/120点

フィル・マンザネラ/K-Scope
cover・・・未来の朝焼け 曲目等詳細
*マンザさんだ。1978年、クワイエット・サンを含めますと5作目のアルバム「K−スコープ」。枯れ井戸スコップと覚えてください。あまりよくないな。カレーだスプーンの方がいいかな。Kスコにしましょう。ジョン・スコみたいに。とゆうわけで所属バンド、ロクシー・ミュージックが休業中に年1作の割合できちんとお仕事をしたマンザさん。もうすぐロキシー再開、その直前の第1シリーズ最終作です。ピカチュウ・エノちゃんは今回も不参加。でもさ出ました豪華メンバー。僭越ながらご紹介させていただきます。まずは

ビル・マコーミック氏
・・・ベース担当。6曲で作曲を共にしました。マンザさんとは最初のバンド、クワイエットさんからの古いお付き合い。カンタベリー地区でマコーミックといやあ七味唐辛子のことで無くてビルさんです。

ジョン・ウェットン氏
・・・ご存知プログレ界に君臨するギャラ渡り鳥ゴリゴリベーシスト。1曲の作曲と2曲の歌を担当。この仕事とても銭になるとは思えませぬので、マジなお友達付き合い、音楽尊敬仲間の所以かと。それが証拠にその曲、5.ナンバーズでは思いの丈、あっちへ行ってこっちへ行ってどこにも辿り着けませんでしたみたいな曲をご披露。よく皆さん覚えた。

サイモン・フィリップス氏
・・・普段は2本しか腕がありませぬが、いざドラムを叩き出すと8本に増える、ヤツは化け物かハイそうですのドラマーさん。参加アルバムはジュダス・プリーストからアート・ガーファンクル氏まで数限りなくあり。自由にやらせると腕がさらに16本に増えます。今回はマンザさんの仮面ライダーサングラスに睨まれて8本で持つ技のすべてを尽くす。

ポール・トンプソン氏
・・・どう見ても温厚にしか見えません。ヒョウ柄衣装着せられて情け無い顔がとってもチャーミングなロキシー・ミュージックのドラマー。鬼の8ビーターです。6.のスロー・モーションTVをどうぞ。マンザさんと組むとズンドコ・ロクシーにしかならん。もちろん喜ぶのだ、その突進振りに。

ティム・フィン氏
・・・所属バンド、スプリット・エンズをマンザさんにプロデュースしてもろたので一の子分になりました。メイン・ヴォーカルを担当です。その屈託無き歌いっぷりは弟にくりそつ。血統とは恐ろしいものです。なもんで、知らない80’sファンの人にこれはクラウデッド・ハウスの未発表モノだぞと言って知らぬ間にひきづりこむことも可能。

ニール・フィン氏
・・・弟です。バッキング・ヴォーカルでの参加。あまりに声が似ているのでどこで歌ってるかわかりませんリンリンランラン。

メル・コリンズ氏
・・・英国ロックのアルバムでサックス担当率実に76.387%とゆう連対率を誇る方。マンザさんとは類は友を呼ぶ友達か。ですから9.のウエイティング・スルー・ザ・ヘブンズ・ドアでのああってウエットン氏が歌って、パラパラブロウとソプラノ・サックスで絡むとキング・クリムゾンになってしまいます。直後にもちろんそれは破壊されて火星に連れて行かれてしまう。

ロル・クリーム氏
・・・10ccのいぢわる担当のお一人。ギズモで参加。この当時ギズモをかわいがらせてくれるところならどこでも出掛けたとゆう。お礼にコーラスも。つうのは冗談で、マンザさんとは同じ池球に住んでます。この地球の反対側にある池球。

ケヴィン・コドレイ氏
・・・10ccのいぢわる担当のお一人。4.のホット・スポットでコーラスとハイ・ハイットを担当。ハイ・ハットっていったい(^0^)。確かにじゃんかじゃんか余計に鳴ってる。ちなみにこの曲はラブ・イズ・ドラッグのサウンドは俺が作ったとまたも主張のマンザさん意地曲。

お、時間だ。他の方々すみません。では主人公のフィル・マンザネラさんどうぞ。
一度愛器ファイアバードを奏でれば聴く人の魂を先ほど申した自分の星、池球に連れて行ってしまう方。キューバ出身ってのは世を欺く仮の生国なのだ。だいたいマンザネラって名前からして怪しい。満座の客席の前でネラをするってのか。ネラとは何なのか。ねぎたんの好物か。何の因果かこの地球に出稼ぎに来ている訳ですが、今回のように一見普通のロックンロールやレゲエをやりますと余計あちらの星の人だってばれてしまいます。手の親指がきっとまっすぐに伸びないぞ。それが証拠に最後の「ユー・アー・ヒア」、一人で全部やってるインストを聴いて下さい。こんな美しく妖しい音はこの地では生まれ得ないのだ。
いつか池球に帰ってしまわれるのだろうか。帰らないでー。(山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

フィル・マンザネラ/Primitive Guitars
cover・・・未来の朝焼け 曲目等詳細
*2007年最初のアルバム感謝はーーーーーー
満座一致で決定!

原始六弦楽器
フィル・マンザネラ

ロクシー・ミュージックのギタリストたるマンザ氏がデビュー10周年を迎えマンを座して放つインスト・アルバム。
本名フィリップ・ターゲット-アダムス、ロンドン生まれ、1951年1月31日。英国人の父、コロンビア人の母。幼少期よりキューバ、ハワイと居を移しベネゼイラにて8歳の時にギター弾き始める。ご本人の弁によると17歳の時に己のスタイルを確立なさったそうで、それはギターを他の楽器のごとく弾くことだったそうである。あいである。好きな音楽はジャズで体はラテン、為したバンドはプログレ、そしてデビューはロクシーつうハイパー&キャムプなバンド。改めて10年を振り返るにあたるに相応しき決定盤となったのがこのアルバムでございます。
とんでもない傑作となりました。そりゃ当然じゃけんど。

何たってマンザさんでっせ。

108つの眼を持ち、愛用はギブソン・サンダーバード801号。
今回は製作、ベース以外の全ての楽器も己演奏す。歌は歌わん。歌声は謎。
弾けるとは思うが、何故かベースで助っ人に迎えたはジョン・ウエットン氏。名手は名手を信頼し技で応える。
ドラムスは打ち込み、ドラム・マシーン。デジタルでは無くアナログの。苔むした石のごとく無慈悲に時を刻む彼に自分を鏡に写したように色を付ける。
優れたギタリストてーのは一音で、それを誰が弾いているかわかる御仁であります。いくら速く弾けても超絶でも判別出来んようじゃ、凡ギター弾きだね。その点、マンザさんは人間地球音楽ですけん、リズムであろうがソロであろうが無双なのだ。
無双が無になって作ったアルバム、

とんでもない傑作となりました。

作るにあたって過去の自分の作品をすべからく聴き直したそうです。あまたのマンザ・テープから発掘された中からの断片が織り込まれて。
ロクシーの「ボーガス・マン」登場。亡霊のように。

1曲目、「クリオロ」は日産のCMに使われた。墨絵のごとくどこか和な音入り。お洒落でもある。

82年と言えば本隊ロキシー・ミュージックが、あの「アヴァロン」を為した年でもあります。
あちらもとんでもない傑作。
憧れのお洒落さんに向かって日々努力したものの、すればするほどすっとこどっこいになってしまったフェリー氏が数多の失恋の末、ついに辿り着いた真っ当なお洒落音楽で。その喜びたるや痛くなるほどわかり申すが、わかるけどよー、
このアルバムがあるじゃんか
マンザさんが辿り着いた桃源郷が。同じ82年に。
すっとこどっこい、づんどこを捨てず真っ向から受け止め、辿り着いたものが。
テクノもPILもドゥルッティ・コラムもNWもエノも全て内包されちょるやし、しかもマジお洒落、そして粉砕お洒落。
一足遅かったのかなあ。
真っ当お洒落なアヴァロンが大成功(当然)した為に埋もれた。ものの見事に。
もしも・・・・出来うれば・・・時間軸反転させて・・・この音で・・・ロクシーが邁進してれば
「馬場論しかもジャイアント」作ってれば・・・
成功は無かったかもしれんが・・・・
見たことも聴いたことも無い、正にあのロキシーが80’sに再びハイパーが聴けたかと思うと
地団太1000回。その後のマンザさんが逆にアヴァロンに翻弄された姿を見るに
地団太1万回。
時は取り戻せぬに。
今が証明してると思う次第です。
かけがえの無い感覚だったと思う。この味。

究極の選択だな、アヴァロンと馬場論。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

The Power Station/The Power Station
cover・・・どんがらがった 曲目等詳細
80年代、世に残響の時代とゆうものがございました。英国のスティーブ・リリーホワイトとゆう御仁がゲート・リバーブちゅうどっかんすっこんドラム効果をあみだしてドラムのリバーブ部分をノイズゲートとゆうエフェクターですっぱり切り、世のジョンボーナム音好きをKOして口火を切ったその流れはそれまでの乾いたデッドな音をオンマイクで出来るだけ録音するのがベストとゆうレコーディング形態を一変させてスタジオの作りそのものをも根底からくつがえした次第でございます。さてそのなるべくでかい感じの音を録るべく建設されたのが米国はNYのパワー・ステーション・スタジオ。そしてこのアルバムはその名を冠としたバンドの1stであります。プロジェクト色の強いこれを画策したのは世間ではお子ちゃま化粧NWニュロマと呼ばれていたデュランデュランのベース、ジョン・テイラー氏。何でもそのデュラン・デュラン、結成当時のコンセプトはシック+セックスピストルズ+ハードロックだったとゆうことでそれがお顔の美形ぶりの評判爆発のためご存知の通りの展開になってしまった為いつか仕返しをしてやるぞウラミハラサズニオクベキカとデュランX2が一段落したとこで憧れのシックのドラム、トニイ・トンプソン氏、英国ナンバー1・クール・ソウル・ボーカルのロバート・パーマー氏を引合わし、さらにデュラン2の兄ちゃん弟他人?のギター、アンディ・テイラーを誘っての一大世間ぶちかましさあごらんあれ。シングルになったお熱いのはお好き?&ゲット・イット・オン、ジョン・テイラー君のその鬱憤爆発したようなミキサーの先生思い切りやっておくんなましサウンド爆発、身の丈20mの連獅子が髪の毛振り乱してタタラ(純)を踏んでるかのごとき。一聴でもうかっこええなあと感嘆。どうせやるならここまでやっちまえば笑いながら狂喜しちゃいます。12インチではもっとやっちゃってるこの曲ズ、今聴いたら古臭くてかなわんわいと思えるかと思ったらそんなことはありませんでした。時代の寵児かと思ったらここまでやったのは他には無かったので随一の個性だったのね。それがアルバム全部となるとちと感じが変わってきます。さあああ熱くなって下さいもっともっとと言われても根がクールなロバートさん、何をどう歌ってもロバートさん、曲作りにかかわったものでは特にアルバム、プライド以来のマイペースな革新路線色濃しで、初遭遇のトニイさんと意気投合、この期に乗じて作って大ヒットさせてしまったアルバム・リップタイドをもう一つとゆう感じで、さすが百戦錬磨、ロバートさんに座布団5枚。そのためますます繰り返し聴いてじわりじわり味が出てくるアルバムとなりました。
ところでスタジオ・パワーステーション。ライブな音の流行が終わった後、スタジオスタッフ総動員で卵のケース(ボコボコしたやつ)を壁に貼りまくりデッドな音に戻したって噂は本当でしょうか?あ、それは日本の話しか。

(マ)
/お勧め!/98点 日本盤

The Psychedelic Furs/Mirror Moves
cover・・・歌 曲目等詳細
サイケデリック・ファーズ。と言えばプリティ・イン・ピンク。と言えばプリティ・イン・ピンク。と言えばぷり。壊れちゃった。が即座に思い出され、そして次にはトッド・ラングレン・プロデュースのアルバムをトッドさん方面から責めとなってしまっていたのだ。ベタなバンド名ですから私たちはサイケデリックな毛皮ふさふさでーすとゆう最初のイメージが強烈でその割にはプリティ・イン・ピンク。どうゆうバンドなんだで20年経ってしもうたわ。眼前にこの中古LPが現れた時もそんな訳でしばし躊躇、棚に戻してはまた手に戻してはを繰り返したあげくに清水しました。さー聴こう。そしたら1曲目。これがまた地味でしかものほほんとしてる。もんだからまたまた面食らったよ。バックの演奏も上手いけどどこがどうと言う事も無く、ボイちゃんに似てると評判のヴォーカルもアカシヤのサンマに聴こえてきたりして。いかんこれはやっちまったかと思い。しかしせっかく清水したし付き合おう耐えられなくなるまで。と曲は進む。2曲目もたんたん。3曲目に突入。そしたら夜明けが来た。西から太陽が昇って猫がネコヤナギ。さーっと霧が晴れて、うわいい曲だ。不意打ち喰らったわ。OMDに似た開放感。好きですからOMD。ツボです。とゆう訳で一回、東西の障壁を乗り越えましたら後はもう聴く態度が違います。やることなすこと全てOKとなりました。つまりこのファーズは普通のバンドです。いい曲を書こうとし書き、歌おうとし歌うとゆう。そして歌の為に演奏。極めて当たり前のことを真摯に実行するだけ。ギミックとは無縁でした。アレンジもここまで音楽してた人間がこの時点で自然に出る音のみ。凄く真面目な人達だと思います。押し付けてこず厚かましく無く。こっちから迎えに行かねば入って来ない。そんなバンドは大好きですから。B面に移ってもどんどん瞳孔が開いて行き、聴き終わり、おかわり。2回目になると最初はピンと来なかった1,2曲目もバッチリ。おかわりにおかわりするたびに曲が見えて、全名曲。腰が座ったバンドだったぞ、サイケデリック・ファーズ。次からは躊躇しません。来たれ四角い顔。(山) /お勧め!/110点

Pavlov's Dog/The At The Sound of the Bell
cover・・・個性の人 曲目等詳細
*鐘だ鐘だ鐘鳴らそ聖夜だし逆さ吊り〜。撮影中すっかり頭に血が上ってしまわれたであろうインパクト強大ジャケのこのバンドは、パブロフス・ドッグです。してこのアルバムは75年の2nd。邦題は「条件反射」。パブロフの犬だからよー、条件反射に決まってるじゃん。膝かっくん。って原題は「鐘の音楽にて」だよ。逆さ吊りまでしたのにもう台無しって裏ジャケでは頭抱えてます。多分ノートルダムのせむし男だろな。猿じゃ無いよな。このジャケで買うの撤退した人は68%はいると見た。扮しているのはメンバーさんじゃ無いと思い(多分)。フロントマンのデビッド・サーカンプ氏は、ほれこの通り素敵なロッカーです。この名状難し音楽を持つ犬ちゃん、出身は米南部セントルイス。プログレシブ・ロックの名盤として雑誌なんかに10年に1回は登場してる模様。しかしセントルイス、なぜに。邦盤が廃盤模様ですので結成の経緯を簡単に書かせていただきますと・・

※1970年高校生デビッド・サーカンプ君とベースのリチャード・ストックトン君がアマチュア・バンド結成、すぐ解散
※なぜかっつううと、チャック・ベリー氏のバック・バンドにいたドラムスのマイク・サフロン氏のバンド「アニマ・マンディ」にデビッド君が引き抜かれたため。
※結成以来1年間ライブも出来ず、解散。
※翌73年、デビッド君とサーカンプ君、再びバンド結成目論む。サフロン氏と仲間が再び寄ってきて、結局「アニマ」バンドの再結成に。狭い世界だ。バンド名変更「パブロフス・ドッグ・アンド・ザ・コンディションド・レフリックス・ソウル・レビュー・アンド・コンサート・クワイア」。長過ぎ。売れる気があるのかー。若いってすてき。
※ブルース中心のレパートリーからオリジナル勝負に。しかーし。ソウル・バンドと思われて(そりゃそうだ)、ライブで総すかん。諦めず、REOスピードワゴンにいたとゆうギタリスト、スティーブ・スコーフィナ氏引き抜き、鍵盤のデビッド・ハミルトン氏、フルートのダグ・レイバーン氏加えて頑張る。有望バンドだって騙して誘ったのだと。
※敏腕マネージャー、ロン・パウエル氏に出会う。嫌がる彼をごり押しで引き受けさせる。
※ブルー・オイスター・カルトのプロデューサー、サンディ・パールマン氏が偶然セントルイスのクラブでライブ鑑賞。丁度プログレ方面進出を目論んでいたCBSからそれでデビュー。お犬さんアルバム発売。ドラムスのサフロンさん、ヴァイオリンのカーベルさん諦めて脱退。ギターのトマス・ニクスン氏加入。

とまあ何といばらの道を歩んで来たこと。で、2枚目のこのアルバム製作とゆうことになるんですが、ドラムがおらんでよ。困った。そこは当事有名人サンディさんの力か。呼ばれたのは何とビル・ブルフォード氏だ!。暇だったか。そしてロクシー・ミュージックのアンディ・マッケイ氏も!。ブレッカー・ブラザースのマイケル・ブレッカーさん。
しかして、このパフロフの犬ちゃんバンドは、プログレなのでしょうか。これがまた微妙。問題の御仁はフロントマンのデビッド君だ。4歳のころ、ぜんそくで死に掛けたとゆう彼は少年期、長いことアリゾナのインディアン居留地にある病院で療養生活を送ったとゆうことで。そこで聞いたネイティブ・アメリカンの歌に強烈な影響を受けて、その時読んだ神話やファンタジーの本と共に独自の個性を。針を落とさば仰天のハイトーン・ヴォイスが。女人とも間違う、違うレコかけたのかとびびるほど。メロトロンの妙なる響きに導かれて始まる「シー・ケイム・シャイニング」、曲はもしちょっとした機会があらばヒットしたんじゃないかってフォーク風味。ビルさんがこんなまともなドラム叩いてるの聴いたことなし。そのままちょっと歪んだ歌に身を浸していると次第にマッケイ氏のぷっぷくぷーサックスが乱入してきたり、ロクシーの影が。喜ぶ。そうなるとスプリット・エンズか。そういえばボーカル・スタイルが似てる。セントルイスとイギリスと豪州がない交ぜになってからに、終盤、そのまま大プログレ大会で大団円に向かう様壮絶です。ビル氏も大爆発。未来世界の光景にも突入。

鬼っ子であることは間違い無いかと。誰がアレンジ、サウンド・プロダクションしたのだろう。この恐るべき個性に対してどうやったらいいか。誰も彼も判然とせぬまま混交とした様が何より魅力的です。これが75年かって時代の訳わかんないのも。誰が聞いても気に入られるって音楽じゃ無いなきっと。それは相当やばい覚悟のものだ。私はと言えば・・・何回も何回も折につけて聴き、喜ぶ。大切です。

※試聴リンクでは右側のbitrate「192」の隣のところをクリックしてください。
(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

Pavlov's Dog/禁じられた掟

cover・・・個性の人 曲目等詳細
*ううううう、もっと美味いもの喰わせろ、わん。
てなブス顔ワンコがおります。ジャケットに。

裏を返すと、

そんなこと言ってもしゃあないべ、うちらの飼い主ビンボーなんだから諦めろよ。
と言ってます頭の良さそうな犬。

しかしてよく見ますと表裏、片方の犬が片方の犬に話しかけている感じじゃない。
お互い背を向けているようにも見える。不可思議な感覚に囚われますエンボス地の紙の上・・
飼い主はパブロフさん。

禁じられた掟
〜Pampered Menial。
原題の訳は”甘やかされた召使い”

アメリカはミズーリ州セントルイス出身とゆう類まれなるプログレ・バンド、

パブロフス・ドッグ

の1stアルバムです。
前回2ndアルバムを讃えさせていただいたのが5年前だってば・・・
この盤の存在を知ったのが34年前ぐらいじゃないか。
ミュージックライフの名盤コーナーにて。
その時は多大なる興味を持ちましたが、お金を持ちませんで買えませんでした。
それがついこないだ出会う。
再発盤。米盤の。1976年ヴァージョン。
会社はとにかくプログレにご執心だったCBS。
初版は1974年4月4日に発売しまるで売れず、それでも再発したのはカンサスのブレークに乗じてのものかいな。
だが
違いすぎるのだ。

結成、そしてデビューへの道のりは2nd感謝の際に書きました。
リーダーで引っ張るは、ヴォーカルのデビッド・サーカンプ君。
不世出一代横綱の歌い手で、強いて言えばイエスのジョン・アンダーソン氏の末弟で産まれた時、象に踏まれてしまい、
アーム筆入れじゃないので、すっかり声がチリメンジャコみたいになってしまいました人です。
おそらく嫌いな方は一目聴いただけでオカンに悪寒が走り裸足で逃げ出すでございましょう。
ユーミンさんが”ひこうき雲”録音にあたって、ノンビブラート唱法に矯正される前がこんな感じだったのかも。

それはやっぱ気色悪い。

だがサーカンプ君の場合は誰も止める者なし。
屈強なる変態になりました。
そして
バンドサウンドも。
まあ、廻りが勝手にプログレと呼んだだけで、当人たちはそんなこと毛ほども思ってなかったのかもしれません。
ただ作って演ったらこうなってしまった。
気が付けば廻りには誰もいません音です。

鬼っ子。

しかして
それが類稀なる音楽となったことで、今も音楽は生きてます。
ユーチューブで検索してリスト再生化したら全曲揃ってオツリが来たよ。
それくらい愛する人は愛する。
そんな存在ですから・・・全曲リストで聴かれてもきっと現物が欲しくなる人は必ずしや欲しくなる。
そう確信しました。

A面

1. ジュリア
〜Julia

胸かきむしる哀恋歌です。中央にどっかと座るのは、ブス犬・・
じゃなくてもちろんデビッド・サーカンプ君の歌、声。
そしてもひとつ、
メロトロンです。キンクリと同じ3−ヴァイオリン音色の。
絶望に絶と望を掛け合せたようなねいろの。
傷跡がくっきり見えるような

ジュリアぁ
君は僕にキマリを作った
君のドアに歩いて行けって
ただもうもっともっとと乞いながら
そして
ジュリアァ
僕は君より上手くやることが出来なかった
君はそう言ったね
僕は他の誰も欲しくないんだ

そう
僕は君の愛無しでは生きていけない
そう
僕は君の愛無しでは生きていけない
ああ
僕は君無しでは生きていけない

ジュリアぁ
おー、君は僕をおかしくさせる
だけど僕は・・・
僕は君のプランの一部に過ぎない
おお、君の夢が続いてる間だけのただの男
おあ君はただの僕の一部分だ
おお
どうか見ておくれどれくらいか
どれくらい僕が君にとって大切かどうか
どうか見ておくれどれくらいか
どれくらい僕が君にとって大切かどうか
ジュリアア

フルート・・・

ジュリアぁ
すっと君のところに僕はいた
そして僕は知ってる
僕は君のところにいた
君は僕の一部分でもあるんだよ

そう
僕は君の愛無しでは生きていけない
そう
僕は君の愛無しでは生きていけない
ああ
僕は君無しでは生きていけない

ジュリアアあああああ
そう
僕は君の愛無しでは生きていけない
そう
僕は君の愛無しでは生きていけない
ああ
僕は君無しでは生きていけない

ジュリアア

2. 晩秋
〜Late November

確かに晩秋すが”11月下旬”ではいけなかったのかな、邦題。
相当に寒さが早く到来した模様で、北風相州のからっ風吹き荒んでます。

ヒースクリフ、ヒースクリフ!

と嵐が丘で叫んでそう。
70’s前半、71年の日本ロックの匂いすら濃く。
世間と無縁で進んできたバンドがわかります。

3. ソング・ダンス
〜Song Dance

ドラムのマイク・サフロン君の作。これまた不可思議で、中華プログレになって炒められてる。
それすらもマトモに聴こえたりして。しかし何かにやはり打ちひしがれます。
徹底的に。

4. ファスト・ガン
〜Fast Gun

瞳孔開くイントロから再びサーカンプ君作。強いて言えばロクシー・ミュージック。
ですから2作目でアンディ・”ぷっぷくぷー”・マッケイ氏が呼ばれたのかな。

5. ナッチェス・トレース
〜Natchez Trace

リードギター担当のデビッド・スコーフィーナ君作です。
明らかに趣味が違ってまして、ストーンズだ。ローリングの。

B面

1. 地下鉄のスーの詩
〜Theme from Subway Sue

何とも傷だらけの天使な名曲です。強いて言えばエルトン・”まだふさふさの頃”・ジョン君。
背筋鳥肌なくらい同じ手口にヤラれる。それでもOK。サーカンプ君作。

2. エピソード
〜Episode

サーカンプ君作。下手すりゃ、ださまさしかいなって妙なるヴァイオリンで始まり、
また同じ手口。これだけ強靭な個性ですから変わっちゃおかしいよな、逆に。

3. 序曲
〜Preludin

ヴィオリン他弦担当のシーグフィールド・カーヴァー氏作のこれはもう真っ当なプログレです。
強いて言えばジェントルでジャイアント。跳んで跳ねる快感です。

4. すべての王のなかで
〜Of Once and Future Kings

間髪入れず終局に。サーカンプ君作。大作。もうこれでもかっ。
すべてを叩き込まれました。ここまで聴いてこれた方にはもうたまりまへん王国。
なのです。

この外道鬼っ子楽団・・・・
よく考えたら
アメリカでアメリカンゴシックな真っ当プログレるとしたらこうならねばならん
本道だと思われ、

カンサスが海洋大海原プログレの道進んだように

瓶の中の手紙

で有ったように

犬はやはりエドガー・アラン・ポー氏の道を進んだのかと。
それは土地に住み着く精霊のせいか、こちらは

楕円形の肖像

リジイア

モレラ

などのポー氏の短編の香りがします。

それで次のアルバムのジャケが

鐘楼の悪魔。

さらに驚くべきは、今現在も現役との噂も。
サーカンプさん、まだこの声が出るのでしょうか?

(山) /お勧め!/250点 試聴はここで

The Pink Fairies/Kill 'Em & Eat 'Em
cover・・・無頼 曲目等詳細
*ピーンク・フェアリーズ!。桃色妖精達。fromUK。1987年の復活盤がこの「みんなぶち殺し&喰う」です。愛想無し、金無し、男前無し、ヒット無し、あるのは筋肉とエナジーと熱と時間のみの英国無頼軍団の一員。構成団員はプリティ・シングス、ホークウインド、モーターヘッド、デヴァイアンツ、そしてこのピンクスら。そばに寄らばやたらでっかく風呂入ってないでしょの臭いぷんぷん、外人だ外人だ、通常なら噛み切れない肉をもりもり。あ、行かないでー。友達になって貰うには怖いけど音楽なら大丈夫。凄みも野蛮もすべて魅力となってこんなにタフなロックはちっとやそっとで聴けやしません。ラウドだ。POPなんて言ったら噛み付かれるかもしらんがキャッチー、文字通り音で殺してそして喰って〜。そもそも結成は70年、やんちゃサイケバンド、デヴァイアンツのミック・ファーレン氏がこれまたどやんちゃなバンド、プリティ・シングスのドラマー、トゥインクちゃんと仲良しになってバンドやろうぜ。気が付きゃ張本人ミックさんいなくなって、それでも類は友を呼ぶの野獣連中によってバンドはレッツゴー。この辺りの事情はどうなんだろ。頭はトゥインクさんだってことかと。そしたらまあ彼も1stの後、脱退してしもた。野獣ですから言い出したら聞かず、俺は他にやりたいこと出来たからお前やれてなもんか。別にそんなに売れてもいないし縛りは無いぞ。3作目「KINGS OF OBLIVION」で問題児ラリー・ウォーリス氏がギター、歌で加入です。バンドは知らなくてもピンクの空飛ぶブタちゃんジャケット見た方も多いかと。私はこのラリーさんのファンでして、初遭遇は「ライブ・スティッフ・ライブ」盤で。A面最後の「ポリス・カー」!やられた。ぐそぐそになっただみ声で哀愁昇天ロックを歌う。何ら本人は以前と変わらなかったのだろうけど元々根がパンクだったのね。新しい波のチンピラ連中に混じっても何ら違和感無し。むしろ親分風情漂い。その時点では誰だかまったくわからんも音でわかっただよ。モーターヘッドの初代ギタリストでも有り。1stでプレイして突然失踪。みんな突然失踪が好き。しかし怒ったりせず友達通し。ああプロレスな世界。77年の出来事。で、ピンクスはどうなったかとゆうと、多分ぐそぐそ。いつのまにかやらなくなったってか。そんなに売れてないし支障はありません。そんなこんなで世間ではパンクの嵐吹き荒れ、NWが引き継ぎ、誰も安全ピン刺さなくなった87年に突然またやろうぜピンクスで。集まったのが空飛ぶブタ時の黄金メンバーたち。79年にジャグズってナイスPOPバンドで瞬間浮上したトゥインクちゃんも合流、お友達アンディ・クロコウン氏もギターでと5人の親父たち再び立ち上がる。で、どーだ。この音は。泣く子も黙るこの落ち着かなさぶり。3.「アイスクリームが溶けるのを待ちながら」。思わず一緒に歌ってしまうこと必然。そしてひとたび聴いてしまえばこれから喰う時はこの歌が必須となります。いいのか悪いのか。味は塩味。4.の「LSDキメ」ってタイトルもアホや。音はブギ時代いかにも悪そうだった頃のストーンズ流前進ブギ。これも一緒に歌おうよ。アイスクリームからLSDまで快楽部門の誘惑にまるっきし弱そうながら一番の快楽はロック。くたばらずにやり続け。ラリーさんの悶える哀愁曲も健在。どっかGS思い出したりして。レーベルはデーモン。納得です。
さてCDが出てるのかとアマゾン見れば、今のところ97年版のやつが中古で有り。4180円って。ぐお。他は7000円、9000円って。おいおい。そりゃま中身は100万円級だけんども、しかし、こんなに世にCD溢れ音楽溢れってのにどうなってんだ。売りやすいのしか表に出んってのは昔も今も変わらず。むしろ益々ひどくなってるのかも。親切そうに向こうから寄って来るのはろくなもんは無しとゆうのが家訓なんで今日も今日とてほんとにWANTな音を探します。で、こうゆうどかんな音楽に出会うと至福の一語。もちろん高額では買わず。いや買えず。出会う時は出会う。出会ったら行っちゃって下さい。「Kill 'Em & Eat 'Em」。間違いなくロック。足を洗えない人たちのための。
(山)
/お勧め!/150点 

Procol Harum/Grand Hotel
cover・・・ご馳走 曲目等詳細
*来たーーー。プロコル・ハルム。初めて来たー。実は大の苦手だったんです。あのキラー「青い影」は赤影白影金目教と共にそりゃキラーだとは認識してはいるものの、あまりに流布、曲自体食い荒らされてるし。大好きなロビン・トロワー氏がいたバンドだとはわかってはいるものの。あの「ハンバーグ」って曲がやばいよな。あれ聴いて「あ、寝た」状態になってしもて。尋常じゃ無いスローペースさに体がついていかなかったす。プロコルズ・ナインスの盤は持ってて好きだけど、ありゃバンドには外道モノなんだなって私にもわかる。しかして73年の縁もたけなわグランド・ホテル。レコ店で眼前に現れたつうのも何かの縁、買わずにおくものか。聴いたら来ました。めでたい。ちなみに高輪グランドホテルってのは無いんですね。はともかく。恐るべきスローペース音楽はここにも存在せり。なーんも知らんので調べて見ると「クラシック音楽とロックの融合名盤」、「フランス貴族の没落と頽廃テーマ」とな。うご、まるでシンパシー感じぬ有様だ。それでも来た。とびきり美味い物は好き嫌いを超越せり。じゃ生トマトも鉄人シェフが調理すれば喰えるのか。うううう、喰えるかも。と話の流れからしてしておこう。実際、何やらご馳走のような音楽です。なのにその料理の色が白黒のような。歌とリーダーのゲイリー・ブルッカー氏、当然主人公の貴族さんかと思うけど、アル中。グランド・ホテル。このタイトル曲で瞳孔開く。



今夜我らは就寝 絹のシーツに包まれて
我らはとびきりのワインを飲み マンガの肉を食す
回転木馬の上 株式相場で遊ぶ
我らの財産はあっとゆうまに消失
それは蝋燭のともし火 シャンデリア
それは銀食器 そしてピカピカのクリスタル
ホテル・グランドに逗留するはその夜のこと

今夜、我らはホテル・リッツで会食
どの料理もまことにけっこう
それは鏡張りの壁 ヴェルヴェットに覆われた
辛口シャンパン 焼き葡萄
ドーバー舌平目 オウフ・モルネエ
プロフィテロウルズ 桃のフランブル
ウエイターは指パッチンしながらダンス
ホテル・リッツに逗留するはその夜のこと

朝にお目見えはもう一枚のトースト
気前良く飲んで、朝までダンスしましょ
私の三国一の花嫁さんはどこ?
早朝からぎゃあぎゃあ騒ぐか
フランス娘ってのはオイタがお好き
それはセレナーデとワルツ
ホテル・リッツに逗留するはその夜のこと
ホテル・グランドに逗留するはその夜のことでざます



ホテル&レストラン・ガイドみたいです。わからん料理の名前続出で。どんなんだろ。うまいのかな。一皿大1枚は取られるな。はともかく
間奏部のダンス・オーケストレーションがたまらん。クラシック?けっ!とか言ってるくせに、ランディ・ニューマン氏がやるような映画音楽オーケストラには滅法弱くて。情けない想像力でもこうも見事ですと何やらゴージャスな風景が眼前に。ありがたいことです。全ての曲が丸。の中で気になるは4.のTVシーザー。マイティ・マウスとか歌ってる。どんな内容なんだろ。時間を見てじっくりしてみたいもの。7.のフォー・リコリス・ジョンの鍵盤は10ccの響き。8.のファイアーズで大受け。韓国TVドラマだー。おまけにスウィングル・シンガーズ&クリスチャン・レグラン嬢の華麗なるスキャットがダバダ、ダバダ、ダバダ、ダバダってか。すまぬ。爆笑してしまいました。しかしてここまでやっても下品&陳腐にならぬは人徳か。視点が冷徹、冷ややかな目と感じ、それならば。って無理やり小理屈か。とにかく突破しました。人に言われての名盤でなく自分の名盤になり。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

The Pointer Sisters/The Pointer Sisters
cover・・・ダイナマイト姉妹 
*1973年のポインター・シスターズのデビュー・アルバムです。
「完璧なシングル」
Yes We Can Can
入り。ソウル、ジャズ、ファンク、スウィングを股にかけ鮮烈なる登場、もうジャンルなんかーどーでもよし。このとてつもなくハイ・エナジーな姉妹の音を聴けーてなもんだ。これが70’sの音楽だぞと胸を張れるだけ張れる。製作はデビッド・ルービンソン氏。姉妹をスカウトしたのも彼で、アレンジ、演奏、構想全参加、丹下段平&ジョーのようにルービンソン氏渾身の作でもあります。何者かそのデビッド氏。元々はジャズ・ドラマー。プロデューサーとしてモビー・グレープの1st、チェンバー・ブラザース、タワー・オブ・パワーの1st、初期タジ・マハール氏の盤(リアル・シング!も)、この盤と同時期にはハービー・ハンコック氏のヘッド・ハンターズ・アルバムをものしてるつうファンク・マスターだ。感覚冴えに冴えわたってるその時にスカウトした元気4人娘。そりゃもう只者じゃありゃあせん。カリフォルニア州オークランドの貧しい牧師家庭に生まれ、当然のことのように教会で歌うように。父ちゃん牧師だってんで躾はそりゃもう厳しく、楽しみと言えばこっそり聴くラジオだけ。いつしかロックンロール、リズム&ブルースに夢中になっちゃって、教会コーラスで弾け過ぎて、おめーら舞台嵐だ、辞めてくれとなってしまったそうな。そんなこんなで長女のルースさんと次女のアニータさんは結婚。うまくいかずすぐ離婚。3女のボニーさんはどうしても歌手になりたく、姉二人を誘ってグループを結成す。後に末っ子ジェーン(何人いるんだ)をも誘って4人組に。最初の結成時は1970年、さっぱし活動うまくいかず、どうすべとなったところ、満を持して音楽の神様登場、ノリに乗ってるルービンソン氏と出会うとゆう次第であります。
さー、とにもかくにも1曲目の
「イエス、ウイ・キャン・キャン」。
作はニュー・オリンズ・ファンク・マスター。アラン・トゥーサン父さん。筋肉朴訥ボクサー歌手リー・ドーシーさんのおハコ曲。超低重心のそのオリジナル、もう完璧かと思いきや。やってくれたよ。ドラムとベース、空ピック・ギターのみで開始。音!音質が最高です。いくらうん百万円のオーディオでも元が良くなきゃどーしょも無し。元が良けりゃ5千円のラジカセでも千円のラジオでも最高のハイファイだぜ。特にドラムの音。バスドラのきしむ感じ、スネアの胴鳴りまでばっちし。ベースも弦が震えるのが見えそう。是非大音量でどうぞ。ここで既にそのマジック・グルーヴにやられ、そして姉妹がおずおずと登場だ。朴訥ドーシー氏と比べてこちらは若さ爆発、しかも集団攻撃。何か一人が言やー、「きゃんきゃん、きゃんきゃん」と容赦なく突っ込む。物凄い有様。サムバデー・トゥ・ラブ状態。


全ての良き人に 今がその時
互いにつながり連帯する時
我らは問題を解決するのだ
口論をも解決
兄弟として生きることに挑戦
互いに踏み込もうとも干渉せずとも平和に向かって突進
世界の女性を尊重せよ
貴方には母がおったことを忘れるんじゃ無い

我らはこの地を良き地にせねばならぬ
今まで我らが生きて来た世界よりずううううっと
我らは互いに良き人になるように助け合わねば
互いに与えられる優しさをもって
私にはわかっている それは出来る

私は出来ることがわかっている
完璧に出来ることが、ばっちし出来ることが
そう出来る わかる 出来る出来る
そう出来る
やろうと思わねば出来ないよ
そう 出来る 出来る
その仕事、出来る
やれば出来る
出来る出来る 万能で大したもんだから
そう出来る出来る わかってる出来る

全ての子供の世話をしなければあかん
全ての世界のちっちゃな子供たちの
なぜなら未来へ向けて我らの最大の希望は彼らなんだから
全ての小さなガキども女の子

出来る出来る ぜーんぶ出来る
時にそれは困難
時にそれはこんんなん
困難
でも出来る


徹頭徹尾、出来るソング。未来永劫生きてるメッセージだな。これがまた、この迫力でやられると、出来るような気がしてくるのは、それ当然。字で書きゃくどいけど、聴いてみなはれ。永遠に、きゃんきゃん、して欲しくなります。

2.どしゃ降り
失恋歌とな。なんだけどよー、めちゃ元気。全然応えてませぬ。パンクの如きスピード・ジャズです。
3.ジェイダ
スタンダードかと思ったら姉妹参加のオリジナル曲。ジェイダつうのは次女アニータさんの娘さんの名前だそうです。グルーヴィ4ビートで多分勢いで出来ちゃった魔法です。
4.リバー・ブルーバード
ファンキー・ゴスペル。イエス・ウイ・キャン・キャンもそうだけど、この感覚、紛れも無くリトル・フィート、1stのロバート・パーマーちゃんと同質。好きな人は迷わずどうぞ。うねってます。
5.オールド・ソングス
タイトル通り数有るジャズ・グッディーズを歌い込み道場です。出てくるはスワニー河、チャタヌガ靴磨き、チャールストン、金髪のジニー、ホーム・スイート・ホームであると解説の野口久光先生(マジに先生って呼べる)に教えられ。
6.ザッツ・ハウ・アイ・フィール
クルーセーダーズのサックス&名ベーシスト、ウイルトン・フェルダー氏作の曲。悪魔のごときグルーヴとコーラス。魂売りたくなるほど暗黒の魅力たっぷり。
7.可愛子ちゃん
姉妹合作のジャズ小唄。さらっとすげー歌作れるんだな。
8.痛みと涙さん
恐怖の高速パンキー・ジャズ。歌ってて舌噛まないのかなーー。
9.裸足
4ビート・ジャズ・ブルース。スインギーってのはファンキーでもありグルービイでもあり、何でもいいや、かっこええ。がはは。
10.ワン・ダン・ドゥードル
ラストはシカゴ・ブルースの巨匠ウイリー・ディクソン氏作。ブルース飛び越えてサイケ・ロック化してる。のはバック・コーラスしてた演奏のフードゥー・リズム・デビルスのせいだよ。只でさえパワーみなぎる黒い人、女性、しかも4人。恐ろしか。

ファンキー部の演奏で参加はコールド・スウェットの面々。ルビンソン氏がプロデュースした縁でか。73年にはこの事件が起こった!と年表に載せたいくらいの瞬間がここには納められてます。
意欲とやる気だな。何事も。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

Professor Longhair/Crawfish Fiesta
cover・・・長髪教授 曲目等詳細
**夏のニュー・オリンズ祭開催〜。ぱふぱふぱふぱふ。
先だってのエルヴィス・コステロ氏とアラン・トゥーサン師のコンビ・アルバムで再び脚光を浴びるかニュオリンズ。の前に復興なったのでしょうか。あのハリケーンで。時間が過ぎるとどんな大変なことも人々の記憶から薄れ。今もしかして一番大変な状況じゃないかと思います。
しかし、人は、音楽が残るって意気が二人のアルバムか。コステロさんが彼の地の音楽に馴染んでるかどうかは別にして音楽でのジャストな意思表明に快哉だ。次はアラン父さんソロで復活だー。
その音楽天国で伝説のピアノ弾きといやあこの教授です。長髪教授。ドクター・ジョン先生の師匠。教授といやあこの地ではサカモトさんだけんども我が家では長髪さんなんだよ。
究極のひつもん。
生まれ変わって技を身に付けるとしたらどっちがいいでしょー?
その一
イングウエイ・マルムスティーンちゃんみたいな速弾き
その2
ニュー・オリンズ・ピアノ
1秒半考えた末、2に決定。夢のようです、あれ弾ける様になったら。
出来うれば、70’sのアメリカに親に彼の地へ留学つっか、置き去りでもいいや、されて、教授の弟子にして貰って、ウーロン茶運びから伝授されたい。ああ。
その教授の何と天国に行かれる2ヶ月前、現世に残してくれた最後の置き土産がこの
クロウフィッシュ・フィエスタ
苦労したお魚天国・・・じゃないよ。クロウフィッシュてのはジャケで踊ってるザリガニさん。レーッド・ロブスター祭〜〜〜。
ちっちゃいのあそこで食べたよ。怖かったけど美味しかったよ。その祭。
の前に何故「教授」なのか。
ニュー・オリンズのレディ・マーマレード女主人の宿屋、俗に売春宿に出入りするお賑やかせピアノ弾きのことを、そう呼んでいたそうで。
何故「長髪」かと申すと
本人が別にご覧の通り長髪って訳じゃ無くて、デビュー当時のバンドのメンバーがみんな長髪だからだったんだって。
本名はヘンリー・ローランド・バードさんと申す。ロイ・バードさん。
1918年12月19日ルイジアナ州ボガルーサとゆうとこ生まれ。KKK団跋扈する恐ろしい街だったそうで、幼少の頃すぐさまニュー・オリンズへお引越し。金持ちの訳無く、街角で踊っては小銭を稼いでいたとな。で、音楽シティの音楽にどっぷり。数有る先輩ピアニストの演奏をピアノの脇にかじりついて聴いていたと申します。
そして事件は1949年。
大物デイブ・バーソロミューさんのバンドに変わってたまたま演奏の長髪バンド、たちまち評判を取ってハコバンの地位を奪ったのだと。
今では彼の地のピアノといえば、これって感じだけど、当時はそれこそイノベーターだったらしい。
みんなたちまち夢中に。
レコードも出し始めて翌年にはここにも入ってるボール・ヘッドが全米R&Bチャートに。
しかあし、街の外へのツアー行脚はぜってーやだとゆう信念が有って、街中の有名人ってことになってしもうた。
いつしか時と共に落ちぶれて、60’s後半にはレコード店の床掃除してたとか、悲惨な噂が。
ところがばってん、ドクター・ジョン先生の「ガンボ」だ。ミーターズだ。アラン父さんだ。70’sに入ってのニュー・オリンズ・ファンクの大祭。当然「ガンボ」でのティピティーナのオリジナルやってるって誰なんだの声上がる。
帰ってきたウルトラ教授。
私もガンボで始めて師の音楽に触れました。そしてニュー・オリンズ・フェスのコンピでご本人の音楽に遭遇。
ドクターの演奏はあの声もあってコッテリさん印象濃く、教授の演奏聴いたらあまりにひょうひょうとしてるので逆にびっくりしたよ。
その後、その昔の録音レコードの「ニュー・オリンズ・ピアノ」って盤を聴いて、今度はそのヤクザぶりにびっくりKO。
それでこのザリガニ天国&フェスティボー&カーニバル盤です。
飄々極まったす。
清らかな聖水もし飲めることがあれば、こんな味だ。
みなさんは、グレムリン2の映画ご覧になりましたか?ギスモがドラキュラ・クリスファー博士の前で踊ります。ファッツ・ドミノ師のアイム・レディ、アハハで。
なーんも難しい事なし。あの楽しさ、かわゆさが盤全部に溢れてるぞ。
で、びっくりすのが、歌声がエルヴィスさんに似てるのだ。コステロちゃんじゃなくてプレスリー兄さんの方。時空を超えてつながったかーー。
で、またまたまたびっくりするのが、最後のインスト、タイトル曲の「クロウフィッシュ・フィエスタ」。
あの方のあの曲にクリソツ。
やりやがったなニックちゃん(^0^)。
これだけでもその方面のファンさんは食いたくなるザリガニを。
何回喰っても料金は1回だけ。食べ放題だよ。
バックのメンバーは復活後苦楽を共にして来た人たち。
それに弟子のジョン先生馳せ参じ、もちろんここではギターで、あのぴろぴろりんの音鳴らす。
オリジナル・レーベルは(しー・ゆー・れいたー)アリゲーター。何でも社の夢が教授のレコードを出すことだったらしく、シカゴからエンジニア帯同でアラン父さんのかのシー・セイント・スタジオで録音。
大盛り上がり大会だったそうです。
人生苦もありゃ楽あるさ。最後に最高のパラダイス・レコード。
いただきます。今日もまた。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

Pee Wee Crayton/After Hours
cover・・・笑顔のブルース 曲目等詳細
*どーです、この素敵な笑顔。
素敵な歯並び。
素敵な何ともいえん色目のカーデガン。
なんともーいえん柄のシャツ。ああズボン。
赤の掃除とか手入れしてないでしょのストラト。
こんなジャケ見ちゃったら即買いです。
その方は
ピー・ウィ・クレイトンさん。呉伊東さん。
呉伊東に行くならハトヤ、ハトヤはいい風呂。今でも1126にかければ電話がつながるのだろうか?
いかん局番忘れた。

1952年クラウンから発売の1stアルバム。
クレイトンさんの1948年から51年にかけてモダーン・レコードに残した音の数々を納めたものだっちゅう。
48年でっせ。今から58年前です。
その頃どう過ごされてましたか?って該当される方はうちの親父クラスだんべ。こんなに昔となりますと最早、SFの世界となります。
えー、思うに人が認知できる時間てぇのは、今現在か、もしくは最近くらいなもので、過去、ましてや生まれてない過去となりますと、その姿を残されたものでちいとばかし垣間見ることが出来る現実、しかし二度と経験することは不可能。未来てぇのは、もしかすると経験出来るかもしれんけど現在ではけっして見ることが出来んもの、右と左の別れ道、初めて出会う分には完全に互角、それでてめえの人生の一ページとなるのだ。何を言っているのだ。
そんな漠(おおわだ)とした思いでこの、ろっくすやってます、どーかよろしく。
さて
そんな世界2大ピー・ウィの一人、クレイトンさん、

世にウエストコースト・スタイルのブルース、ワイルド・ギタリストと呼ばれてます。

1914年12月18日にテキサス州ロックデイルにて生を受けました。
本名はコニー・カーティス・クレイトンさん。パパが音楽好きで、ご贔屓のピアニストにピー・ウィという人がおって、その方の名前をいただき、そう呼ばれるようになったそうです。
子供時代はテキサスのオースティンで過ごし、初めて触った楽器は友達から貰った手製のウクレレだったんだって。その後、ギター弾きたくなるも、なぜか学校ではトランペットを吹いていたらしい。買えなかったのか。トランペットは部室に有るものか。げ、人が吹いたペット。好きな人の縦笛とは訳が違うわ。きゃあ変態。
1935年にカリフォルニアに上京、21歳の時です。うわこれが大都会かうわネオンだと5年がまたたくまに過ぎ、やっと音楽する余裕が出て来たのが40年頃。26歳にして初めてギター弾きだす。
転機となりましたのは当時住んでたオークランドにあのTボーン・ステーキ、美味い美味い、じゃ無くてー、T・ボーン・ウォーカー氏が公演に来まして、おおおおおおこれはーーすげええとなったのだ。すぐさまエピフォンのギター買いーの、無理やり押しかけてTボーン氏に技を直伝してくれって実に厚かましい。自分の家に誘拐して教えろとかってくらいだったらいいから、その笑顔から想像出来ないほど厚かましい。
何しろ直伝なんでメキメキ腕を上げます。すぐに仕事にありつき、ドハデなアクションと共に評判を得たんだって。47年に自分名義での初レコーディング、ヒットせず。
しかしロスにあるモダーン・レコードの社長、ジュールズ・ビハリ氏に気に入られて、再びスタジオ入り。
さあやろうぜと意気込んでいたもののメンバーの一人、サックス吹きがまるで来ない。困ったなあ、スタジオ代がかかるなあ。ぢゃ社長、とりあえずいつもこんなん曲やってるんですけどどうでさうか?と吹き込んだ
「ブルース・アフター・アワーズ」つうインストが、出したらこれが48年10月に大ヒットしちゃったてんだから人の運命はわかりません。
そんなピーウィさんです。
聞かばそりゃブルースです。けんども1の「テキサス・ホップ」なんか、ロケンロールだよ。ブギだよ。あのチャック・ベリーすけべおじさんのフレーズが既に有ったのだと発見。皆さんこれでクラブ↑でぶいぶい踊りました。
大ヒットとなりました「ついでのブルース」、どんなに派手な曲かとおもやー、これがほんとについでみたいな力抜け抜けのブツ。それが良い香りだったもので世に伝播したのねきっと。
さあ、それでは唄ってもらいましょう、西海岸だからさ、歌声はアンチャン声、

カリフォルニア・ウイミン


カリフォルニアの女子はもう、たしかにお前を滅入らせる
はい、カリフォルニアの女
マジでお前を滅入らせる
金を巻き上げられて
で、それでもまとわりついてくるだべ

俺には西海岸のギャル友がおった
彼女ったら映画スタアみたいにイカしてた
はい、俺には西海岸のギャル友がおった
彼女ったら映画スタアみたいにイカしてた
俺は彼女にマンションを買ってやった
で、ヤツはキャデラックまで欲しいと抜かしおった

あの女を好きだ 心から好きだ
はい、俺はあの女が好きだ
心から好きだ
彼女は俺の愛を欲しくない
彼女が好きなのは俺の有り金全部だったんです


冒頭、某大臣顔負けの地域限定あまねく女子に対する暴言表現が有りましたことを成り代わりまして心よりお詫びしますか。
それにはそれだけの訳もあったようでどうか堪忍してやってくださいやし。
そんなに金持ちだったのかーピー・ウィさん。
多分見栄だな。(山)
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Patto/Patto
cover・・・眩暈のロック 曲目等詳細
*「嫌だよー勘弁してくれよーー」
って言われてるやうな黄色ジャケットにビビります。
見てるとこうなったら”らき☆すた”ちゃんに萌えーかましてもろて対抗させたくなる。
えー、「らき☆すた」ってば、実はまるで知らんすが、東京MXテレビの月曜夜に円谷劇場てのやってまして、そりゃもう必ず見てます、現在はミラーマン放送中。そこの番組CMが謎の萌えーーアニメのばっか。さすが東京とか感心してると大江戸ロケットとかと共に出てくるのが
”らき☆すた”。いきなし画面いっぱいに萌え顔。で、”ううううううううう”って言ってるだけ。
最初は「何じゃこりゃ」とむかついて画面に蹴り入れようとしたんすが、今では一緒に「ううううううう」言ってストレス発散しとります。
どんなアニメなんだろう。いづれにしても労働意欲をいちぢるしく後退させる事には間違いなし。
そんな”らき☆すた”なバンドが

パトゥ。
そのパトゥの1stアルバムがパトゥ。

パトゥって何じゃ?パトゥ茶?違います。ヴォーカルの方の名前がマイク・パトゥさんって申す。
顔がアンドレ・ザ・ジャンアントで唄い方、動きがジョー・コッカーさん派な方。熱いぜ。
1970年つうロック原始中世暗黒時代に、闇の梁山泊眩暈レーベル、ヴァーティゴからリリースされました。
ヴァーティゴってのは大会社欧州フィリップスが、ロック?ロック?闇のロック?何や知らんが世の中でえらいことになっとるわ、ほっとけまへん、でもなあ一緒くたにすると他の大物さんからクレーム来そうです、別にしときまひょと設立したレーベルで、だから問答無用の妖怪どもが揃ってます。
ジェントル・キャイアントに、ユーライア・ヒープ、ブラック・サバス、マンフレッドマンズ第3章とかー。
好き放題やれました。
だもんで、ジャケもこの有様。お金出してくれなかった模様。裏になるともっと悲しく。メンバー写真が暗くてわかりません。まいっかてか。
メンバーは
ギター、ヴィヴラフォン、ピアノにオリ・ハルソール氏。
この後、アラン・ホールズワースさんの後釜でテンペストに入って、ケヴィン・エアーズ博士のバンドに入り、その後、またマイクさんと合体して誰でも知ってる何じゃこりゃジャケのボクサー結成して、その後、あのラットルズのエリック・アイドル氏(ポール役)の影武者になりの方。

ドラムスに、ジョン・ハルゼイ氏。この方もラットルズでピート・ベスト役の影武者やられたそうで。

ベースは、クライブ・グリフィスさん。マイク氏と一緒にずっとやって来た方。

音楽は説明不能度97%です。YOU TUBEにてパリでのライブの映像が有りましたのでまずはご覧下さい。
お初の大方の方は何じゃこりゃの感想をお持ちになるかと。
ハードロックでも無し、ブルースでも無し、ソウルでも無し、アメリカンでもプログレでも無し。
どこから沸いたんじゃこんな音楽。
原始時代ですから・・・全部混じってぐつぐつになってこのお友だちの間では何の不思議も無く盛り上がって出来た模様です。
ま、とにかくそうゆう訳でPOPとか売れるとかとは程遠くなってしまい、親しみ易いなんてぜってー書けない。
しかし、5回も聴いてしまうとやばいことにすっかりはまってしまいます。
なんせ凄腕。パトゥさんの歌は摂氏120度だし、ハルソール氏の鉄琴は零下120度、ギターは、おおおおおすげえと唸る、ぱらぱらぱらぱらくろりんとあんた何気無くやってるけどさ。
そして曲は、何でこんなに惹かれるのか?思ったら、リトル・フィートの1stと感触が同じです。あの無理筋のメロディ展開。
土地は違えどほぼ同時期なんで、こりゃ摩訶不思議なるシンクロニシティか。
このあと継いだものも、同時代に同調してくれたものもおりません。
つうか、この時の方々はみんなそんな風に勝手に作って、たまたまはまった人だけが表に出たんか。
出会ってしまって、はまったら運のツキ。


偉大なる中途半端。もしこれ読まれてお買いになられても苦情大歓迎だよ。あはは。

ちなみに暗黒感はありませんのでそれだけはご安心を。(山)
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プリティ・シングス/シルク・トーピードウ
cover・・・英国産 曲目等詳細
*嗚呼、スワンソング!
飛翔する羽根付兄ちゃんレーベルよ。
胸ときめいて俺も飛び上がりたい。
そのスワンソング・レーベル第一弾リリースの記念すべきアルバムです。
ジミー・ペイジ氏がもう大ファンで三顧の礼を持ってお誘いになったとゆう。

嗚呼、ヒプシノス。美麗なる謎の世界ジャケ。
何故に魚雷に女人が乗り、それを手を振って見送る船員。

1974年作
シルク・トーピードウ
プリティ・シングス

silk torpedo=絹の魚雷。だからかー。
1965年ロンドンにて発生デビュー。
あるときゃ野生のR&Bバンド。あるときゃ世界初トータル・アルバム作った野郎ども。リリースづれちゃって間を外した。
そしてあるときゃフリークビート、サイケデリア、数々の狂人を生み出し、そして迎えた70’s中盤、
ジミーちゃんありがとー、好きにやらせて貰います。
気が付きゃオリジナル・メンバーはヴォーカルのフィル・メイちゃんだけ。ちょうどじわじわと米国にて謎の人気が盛り上がって来たことも有り、
思いっきりイギリスしてみました。
プロデューサーは、おっさんノーマン・スミス氏。誰も止めるヤツはいない。
結果唯一の米国アルバムチャート200位以内入り。いやー売れたぜ。

そしてその音は・・・いかん、ユーのチューブにも音が無い。
しかも説明しようが無いぞ。
むー、闇鍋です。イギリス・ブリティッシュ・ロックの。
長いキャリア、気が付いたらこんなんなってた。これは業だ。
スワン・ソングつながりで聴いたゼップ・ファンは喜ぶであろうか????
すごーく遠くでつながってるぞ。だから同じくつながりでデイヴ・エドマンズ氏の盤を買ってしもうた時と同じ反応になってしまうでありませう。

それよりも
誰が喜ぶって、XTCのファンが喜ぶ。この狂った出汁が効いたイギリスPOP味。どこを切ってもじゅるじゅる出る。
その味はクイーンのキラー・クイーンのピアノの音と指パッチンの味です。
モット・ザ・フープルの土曜日の誘惑に誘惑されちゃった味。
エルトン・ジョン、黄昏のレンガ道のスイート・ペインテッド・レディの味。
ちょっとしたきっかけが有ればヒット連発だったろう掴みバチシのメロディとハーモニー、
何でそうはならなかったかっつうと、想像するに濃厚だったからだな。
コックニー・レベルの”プリマドンナはお好き?”みたいに。
濃いっつうこたあ
手に入れたあかつき、元を取ろうとしつこく聴く貧乏人にとってこれほど嬉しい、しゃぶってもしゃぶっても味の出るスルメはねえ。
ざまーみろ金持めアルバムだぜ。

驚くべきことに日本盤が出てます。あの雑誌のレーベルだな。
外盤もちゃんとある。
きっと密かに、おめーらの為なら魚雷に乗ってぶっ飛ぶぜって老若男女が世界中におると推定した。
その名の通り

かわゆいやつらです。

まずもって何でこのアルバムからこんな音が出てくるのうと驚愕すること請け合い。(山)
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PYG/PYG!
cover・・・ぶう 曲目等詳細
スパイダースから
井上堯之さん、大野克夫さん
テンプターズから
萩原健一さん、大口広司さん
タイガースから
岸部”一徳”修三さん、沢田研二さん
夢のスーパー・バンド

PYG

その1971年8月10日発売の唯一のオリジナル・アルバム、

PYG!

日本のロック聴こうと思ったらまずもって聴きたくなる。バカボンのパパ似のブタさんジャケです。
原盤LPは
ハナのところを押すとブーと鳴るらしい。レコ屋さんの棚で発見、金5000円なり。
買えん。を横目で見て、
金1000円のCDを買う。LPを聴ける人は当時を生きて買った人か、お金持だけの特権でありましょう。

当時を生きた人に乾杯。

GSブーム崩壊と共に、壊れて初めて出来る自分たちのロック。全自分たちで演奏、一部作詞除いて自分たちで作った歌。

刻まれてる。

一番やる気思い入れ満々だったのはジュリー氏だったことは初曲音が出たとたん丸わかり。
意気込み爆発して唄カカり気味です。
喜ぶべき、そして悲しむべきか、ジュリーさんの声はあまりにジュリーさん過ぎる。
ロックであるか、じゃないのかを超えて。
望むと望まないに関わらずウルトラ・スタア。

ショーケンは、諦めてます。終わった後の唄を唄う。
”もどらない日々”
”何もない部屋”
2曲だけ。2曲だけだからこそ持って行っちゃってる。美味しいとこを。
何ていいんだろう。エピタフだ。

二人が交わる場所は無し。

ジョン・ポール・ジョーンズ氏ライヴァルの一徳さん、リミッター無しの時代のゴリゴリ音唸りまくり。
井上さん、あのギター既に。大野さん、オルガンもしかり。大口さん、あまりにもショボイ音で録られてて気の毒。
未来の音の芽が有ります。井上バンド。
太陽にほえろ、傷だらけの天使、前略おふくろ様・・・そこからやられた方々、聴かばきっとやられる。
その頂点が
ジュリー一世一代のエピタフ返し、

花・太陽・雨

一徳さん作詞、井上さん作曲。帰ってきたウルトラマンの中でいきなしかかった曲。
後半、”あなた色の雨〜”とダブルミーニングに聴こえるこの唄一曲。
言葉も無いほどの素晴らしさです。今の、21世紀の空気の臭いにハマり過ぎて、心落ち着き、静かに見ることが出来る気持ちになる。

当時、商業主義の象徴として、そしてジュリー・ファンとショーケン・ファンの争いの的として演奏すりゃ揉め、モノを投げられたそうです。

今はもう誰も物を投げるやつはおらん。
LP5000円。
CDは安く買える通常盤とちと高い紙ジャケ。
どれが買えるかツイてる人か、貧乏な人か、中間の人か、
どなたでも元々この録音の音が出て来ますから、

一緒にブタになれるよ。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

ピンククラウド/KUTKLOUD
cover・・・敢然 曲目等詳細
昨日は本当に参りました。
日曜に参るといやぁ競馬ですけど。

新潟2歳ステークス。

終わったあとしばらく口がきけないほど。
スったからだろうと思われるかと思いますが、これが違うんです。うちとしては高額をぶっこみましたけど。
たかがギャンブルで。
これも違います。
ただ丁半博打するなら不届きなことに世界を動かしちまってる株でもあなたの為の外為でもすればいいんで、
何もややこしい競馬なんかする必要無し。
参ってるのは、とにかくがっかりしちゃったのは、余計なもの持ち込んでいるからで。
それは”希望”です。
特定の馬、勝手に愛馬としちゃってる馬への夢。
こちとら今年に入ってさらに現実生活どん詰まり、いいことなんかねえよなあの中で、デビューしたての勝手に愛馬がハナから大活躍してくれた。
奇跡的に。しかしまだ2戦目、それが本物の夢がカム・トゥルー出来るかその決戦の場が昨日のレースでした。
実力の片鱗はもう見てる。無茶苦茶期待しました。勝つのは当たり前だ、勝ってくれるはずだと本気で思ってた。
だからそれ全部の気持ちを込めて馬券にぶち込み。
結果、
大雨の末、ぐちゃぐちゃな馬場の中、大敗。
そんなコンディションすから、言い訳もさらなる希望も持てるはずですけど、そのままその現実の結果の前に口がきけなくなった。

競馬は、公衆の面前でプロがきちんと仕事をしながら、大失敗をさらけだすものです。

そんなあと、そんな時、救ってくれるのは、生き甲斐、音楽。
しかし、何も聴く気が起こらないほどがっかりしちまいまして。何でこんなに残酷な現実ばっか襲ってくるのだって。
今日も、何も感謝出来ず、休もうかと思った。

毎週月曜日は、日の丸ロックの日。
ポン人のくせに根っから洋楽野郎、今頃日本ロックに夢中になった親父を救ってくれるものは有るのか?

KUTKLOUD
ピンククラウド
1982年5月誕生

をかけました。
聴くことが出来ました。楽になれた。正直すっかりとは言えないけど。
ピンククラウドは、皆さんの方がお詳しいと思いますが、
元イエローのドラマーだとゆう、ジョニー吉長さん
日の丸ギター・ヒーロー、チャーさん
元ゴールデン・カップスのぶりぶりベーシスト、ルイズルイス加部さん
のお三方のバンドです。
1978年に”ジョニー・ルイス&チャー”として一緒にやることになり、この盤から名前をピンククラウドにしたと聞きます。

何で楽にさせてくれたか。
思うに、これほど商売っ気無い盤、よくもまあ82年に日本で出せたものだと。
音はスッカスカ。三人の猛者のぶっとい音がそのまんま入ってる。
サウンドは、ブルース・ファンク。そしてたまらなくロック。
この国でブルース・ファンクがウケたって話は聞いた事が無い。
ブルースが生まれた国、アメリカではジョニー・ギター・ワトソンって伊達男超人がまともに挑戦し孤軍奮闘しとったものの、
それがこの国でオオウケしたって話も聞いた事が無い。逆に相当バッシングされてたな。
それをこれほど外連味無くやって、どれくらい売れたんだろう。
人気が相当有るとも聞く。そりゃギター・ヒーローのチャーさんのバンドだけど。
奇蹟です。

訓練したお猿さんに人が指揮をとってジャズをやらせるかの如くなジャズと違って、
ロックはやり直しが効くものです。
満足出来るまでやり直して、納得して世に出すことが出来る。
それだけに、ちゃんと出来てるのが当たり前、
それだけに、ちょいとやっちゃうと、駄作だとか、つまらんとか、すげーバッシングが巻き起こる。
作ったファンタジーだから。
でも、実際は・・・そんな上手くいくこと、そう有るものでしょうか?
普通にやれば、やることなすこと上手く行かない現実世界で為されたのは同じ。
レースだって、何回やり直しても思うとおりに果たしてなるか。
グッと来るものが聴ける、これも奇蹟、百に一つの大穴だと思って、こうして感謝してます。

歌は、基本は英語、好きな時に日本語も混じる。
言葉が直に入って来ない英語、それが気持ちを楽にさせてくれることも有る。
その中で、わかる日本語が出て来るのが嬉しい時も有る。
てっきりチャーさんが全部歌ってるのかと思ってたら、かなりの部分、吉長さんが歌ってるようで。
それに参りました。もちろんいい意味で。

もっとガリガリだと思ってたら、スッキリ。それにも参った。もちろんいい意味で。
加部さんのベース、それこそゴリゴリだと思ってたら、これしか無いと確信したはまるとこにはまる、
地味と言ってもいいほど。意外だ。それにも正直に参る。
あ、ダサいなあって思う瞬間、それも有りましたがな。でもそれすらも正直に勝てるもの無し。
そのまま受け入れられます。

で、救われた。
この国で出来るはずが無いと思ってたことが出来てる。ここにしっかりと。

そう簡単に希望は諦めていいはずは無いよな。


追記・・・
以前、書かせて貰った、全日本プロレスのレスラー・テーマ曲集
「ウエスタン・ラリアット」
の最後で、ピンククラウドだけ、モノホンのバンドとして登場していた訳がやっとわかりました。

同じVAPレコードだったんすね。
あのVAPがこんなレコを・・・。
それにも驚きました。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

ピンククラウド/桃源郷
cover・・・敢然 曲目等詳細
我が家の車はトヨタのスプリンターです。
今はもう無くなっちゃった車種。
18年くらい乗ってますか、E100型とゆうそうで。SEリミテッド。
CADの商売がうまくいって初めて景気が良くなり初めて買った新車でした。
初めてのオートマ車でもあり。これが大当たりで、何しろ運転しやすい。
スピードも適度、
出そうと思っても100キロ以上は根性出さんと出ないので
前のスターレットみたいにシン・リジー聴いて興奮して思わず130キロ出してタイホされることもありません。
おまけに丈夫。今までエンジンがかからなかったことが一度しかありません。
丈夫なのは巷で有名らしく。
ただパワーウィンドウだけは壊れまして運転席側が一回、今は助手席側がクラッシュ。
修理の請求書が2万5千円。こりゃたまらんと閉めたまま応急処置して貰ったまま放置中。
ま、これだけ乗ってますとそろそろ買い替えなんて話、ディーラーからもしょっちゅう出ますけど、

金ねえよ

それに不都合まるで無いし。背が低いのが難点ってくらいで。
走るのにまったく不都合無いのに買い換える意味わからん。
実にいいもの作ります、日本のトヨタ。
最近態度悪いけど。
買い換えそうも無いと思われてるんで。

変わったのは人心だな。貧しくなって荒んでるわ。

桃源郷
〜CLOUDLAND

歌と演奏
ピンククラウド

1982年9月発売。前作から4ヶ月しか経っておりません多分2ndアルバム。
メンバーは
元イエローのドラマー、ジョニー吉長さん
日の丸ギター・ヒーロー、チャーさん
元ゴールデン・カップスのぶりぶりベーシスト、ルイズルイス加部さん。

何でまたウチの極めて普通な車のことを延々と書いたかと申しますと、
もーそりゃこれこそが日本人の仕事だぜと共通する真摯さを感じるからです。
サウンドはジェフ・ベック氏のワイアード時代前後とボズ・スキャッグス氏のシルク・ディグリーズ後。
身もフタも無く書いちゃえば。
が、しかし、これがすげー良く出来てます。完璧な演奏と歌とプロダクション。
一枚目もそうだったけど、こちらもまったく揺るぎ無し。
妙な売り気色気も無くて実に気品有って、気持ちいいったらありゃしません。
このプロダクションでベック氏がアルバム作ったら相当傑作が出来るぞ。

逆にそうなると、モノたり無いのもそこってことになり。
あまりにも破綻が無くてソツが無いところが。
優等生さん。
車でしたら道具ですから、それが最高なんすけど。
音楽は、特にロックはぶっ壊れていいもの特権が有るから、それが無いとなると妙といやあ妙。
才能も有って、技能研鑽の末にこの境地に達したはずで、それに文句ゆうたらバチが当たるが。
ヲリジナリティってやつとなると、哀しみの恋人達クリソツのもの有ったりして、これがまたいいんだ困る、
外人からこれだから日本人はマネが器用だって言われそう。
こっちは悪いかって言い返しそう。
悪くねえんだから。
長所は伸ばすためにあるものです。

しかし
欠点を伸ばすって手もあるんだなこれが。
伸びるだけ伸びた長所がもうパンパンで伸びなくなったら。
70’s。アメリカンロックは豪放磊落らいらく、やりっぱなし、勢い一発の地点から、
逆に似合わんどんどん音を絞り込み、このアルバムの方向へ行ってとてつもない地点に到達しました。

70’s。ブリティッシュロックは、ぶっ壊れて始まり、すぐに結局は気品の真面目紳士に戻って、
最後はそのサガから逃れるため完全にそれをぶっ壊した。

双方ともその過程、実にスリル満点。こっちも夢中なり合戦で。

そこから言いますと我が母国は、
誰もわかんないので何でも行って良かった時代から、すぐにいわゆるプロの世界に入っちまって、
演奏?上手いのは当たり前。
オリジナリティ?そんな余計なもん、うっかり出したらまるで売れないじゃねえか。
の地点に。
なったような。
逆に何じゃこりゃお粗末すぎねえかの粗製乱造アイドルのシングルは売れるから平気で作る。
無表情でソツの無い演奏バックで、ドヘタ歌。今は表向きテクありそうで実は外面だけのドヘタ歌。
何かこー
その妙な商売優先のお役所仕事みたいな、資格獲得得後のみ、学校卒業者のみ可能みたいな、
そゆうとこがこれだけ日本POP聴いてだいぶ好きになったけど
釈然とせん。

やはりロックは、ポップは、何でも無茶苦茶にやってもいいんじゃないでしょうか。
美味しければ。
実際、かつてはそうだったし。楽しみで聴くものだし。

逆に政治とかは頭が良い人がやるもので、
キチンとやれやー。
やるべきものだし。何でまたこれだけちゃんと出来る人がいっぱいいるのに、あそこだけ間抜けなのかよくわからん。
最大の謎だな。

と、
何かこれだけ素晴らしいアルバムに無体な言いがかりをつけたようで申し訳ございません。
贅沢な文句かもしれぬ。

音楽に余裕とスリリング。
どっちを優先して求めますか?って究極の選択。

私はスリル&破綻優先です。さらにキチガイ狂気優先。理屈無用のわけわかんない優先。

白鵬より朝青龍。
武豊より小牧太。

昨今、潰される傾向にあるようで、困ってます。(山) /お勧め!/200点 試聴はここで

パット・トラヴァース/メイキン・マジック
cover・・・ハード・ロック 曲目等詳細
ロック!!
ハード・ロック!!!
不滅なり!!!!

ここに三度の飯とトンカツと同じくらいハードロックが好きな男有り。
スパゲティ・ナポリタンと醤油ラーメンくらいギターが好きな男有り。
朝から晩までギター離す事無く、ぎろりんぎろん弾いて抱いて寝る男居り。

パット・トラヴァース。

パット”さいでりあ”トラヴァースとは多分呼ばれてねえよ。トラヴァース。
英ポリドール・レコードが、ロリー・ギャラガー兄貴とロイ・ブキャナン親父に継いで送り出したギターの新星。
生まれは1954年カナダ、成功はイギリス、ハード・ロックとヘヴィ・メタルの狭間の1976年デビュー。
以後現在も現役続行。
一生をハード・ロック!!
その2ndアルバムがこの、

メイキン・マジック。

1977年作。問答無用無用に弾きまくる弾きまくる弾きまくる。
日本のチャーさんのハードロック英国ヴァージョン男。
とにかく好きで好きで好きで弾いていたらこんなに指が速く動くようになって誰も止められない男トラヴァース。
誰も止めないから弾いておくれ。
ぐお。
あまりに弾きまくるので、陰影とかは無いよ。ズバっとそこは北米大陸野郎。
テッド・ニュージェント兄貴と同じ組。
だかんらその辺、文句申しても無駄。その間にも弾きまくってるから。
CDは、外盤のみ現在復刻中。
だもんで、日本仕様は、こころっくすでアナログLPのをご覧下さい。
解説は、メタルゴッド立行司、伊藤政則氏。
御馴染み、一息で2万5千736文字、書き尽くす熱い解説。
あまりに熱いので、文字がところどころ飛んでるぜ。
それ、このまま地獄の三丁目で焼き尽くされるのあまりに惜しいのでここに掲載。
お許しを。銭金の問題じゃ有りませんのや。
そして、何とこの盤には・・・

「完全ギター・パート譜付(2曲)」!!
コピーしろやーー。

ロックンロール・スージー
速度♪=142
コードは、A,C,A、F,A、E,C,D,A

うおー、全部余計な6thとかmaj7とか無し。間違ってフォークギターでもロー・コードでヤれる。
がーーー
きちんとセーハしてハイ・コードで弾けぇええ。
衣装はジャケ通り、肩釣りレオタードみたいなの。恥ずかしいかーー??
恥ずかしいよ。着ろおおお。
それであなたもパット・トラヴァース。
顔写真下には、全使用楽器とアンプ・ヘッドとスピーカーとエフェクターの種類も漏れなく記載。
ゲストには、シン・リジーのブライアン・ロバートソン氏。
どこで弾いてるかは、ご入手後のお楽しみ。
ゲストには、グレン・ヒューズ氏。きえーーーーの声で参加。
どこで、きえええええしてるかは、ご入手後のお楽しみ。

ハード・ロックは死なず。
全員で生き返らせれば死なず。
当時のML誌レヴューでは、こないな直球剛速球盤は、たいてい5つ星満点中、3つ星。
あとの2つ星を足すのは、貴方だ。わしだ。

出る出る出島。立会いから迷いは一切要りません。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

パトリック・モラーツ/i〜ザ・ストーリー・オブ・アイ
cover・・・ラテンプログレ 曲目等詳細
プログレが好き!!
もー、くんずほぐれつで構築美溢れ頭の中をぐっちょんぐっちょんにさせてくれるような。

お待たせいたしました。
そんな貴兄にピッタシなアルバムです。
その名も

i〜ザ・ストーリー・オブ・アイ
1976年作

”俺〜俺の物語”と、まさにソロ・アルバムで厚かましいタイトルを持った盤を出しましたは

パトリック・モラーツさん。

スイス生まれのブラジル人らしい。
あのイエスの”リレー屋”で瞬間、リック・ウェイクマン王に成り代わり、その屈指の運動神経でウルトラC連発なさった方です。
その”リレイヤー”後に、あー、まだ足りねえ、もっとぐっちょんぐっちょんしてーと出したはこれ。
これこそプログレの鏡。性格はもー几帳面、且つ大胆不敵。その几帳面さはジャケにも現れてるぞ。

全部載ってます。

製作に携わった方々はもちろん、レコ紙袋には詳細にわたる進行状況が手書きで。
それにビビり喜び、中聴かば・・・・
期待に背かぬ目くるめく火花スパークサウンド。
長州力と藤波辰巳がロープに跳びあって逆ラリアートと蠍固めしてる最中にタイガー・ジェット・シンがサーベルで乱入し、
怒り狂った猪木が赤いタオルを持ってカンガルーキック放ち、その間にタイガーマスクがフライングチョップして、
ダイナマイトキッドが高速ぶれんバスターをかっ飛ばしてる光景が一度に見れるかの如し。

もー、プログレ・ファンは、狂喜乱舞、即座にフレッド・アステア氏に変貌し出来もしないタップダンスを踏んで足を挫くってなもんだ。
痛い足をさすりさすりながら最後まで頭を床に打ち続けること必須。
しかし

しかああし

あ、駄目。

と冒頭30秒で吐き捨てて去って行く方々が見られます。
グレ族のおそらく85%。

なーんでか?・・・なーーんでか?

それはチャカポコしてるから〜〜〜。

ラテン形プレグレなのです。
リズムで各所に現れる南国愉快リズムパーカッション。

プログレとラテンなどあり得ん。許さぬ。つ方にはこりゃ我慢出来ん。
なので
けっして手を出さないようにしましょう。顔面に「?」マークが浮き上がり、
タイガーマスクのミスター・ノーのようになってしまいます。

それでは外出出来ません。

そんなの関係ねーとゆう方々は、存分に楽しみましょう。ご一緒に。
CD時代を見越してか、LPでもやたら細かく曲名が書いておりまするが、実際は全つながり、
片面1曲で、デカシングルのようにあっとゆうまに時間が経ってしまいよる。
そんな中、味わい違しは
A面のドラマーがアルフォンソ・ムールゾン氏(おそらくラテン系)
B面のドラマーは、何と、あの、壮大グルーヴ・ファンク・ドラマー、

アンディ・ニューマークさん。

スライ・ストーンやロン・ウッド兄いや、アヴァロン・ロキシー・ミュージックでお馴染み。
彼が、こないにプログレやったのは・・・これしか無いんじゃないか?
などと
また迂闊に書くと、「てめ、エー加減なこと書くんじゃねー!」って叱責受けそうすが、
もう歯石は充分ありますんで堪忍しておくれ。
参加なさってるB面は同じチャカポコでも微妙にちゃいます。
数々のキャリアの中から持ち込んだは、スティーヴィー・ウィンウッド氏の1st味わい。
って、
参加は来年じゃん。未来を呼び込んだのだ。
歌入り曲が、プログレじゃありません。あのスティーヴィ氏の大草原してる。
誤解しまくればボズ・スキャッグス親分ぽいとも聞こえかねない。
しかるに

呼べば良かったのに、兄さんを。

そしたらもー50点増しは確実。
さらにとんでもねー大名盤になってたぞ。
が、
その余白を想像で補うは、これまた楽し。
ボズ親分が歌ってたらますますややこしくなってたわ。

”このアルバムは貴方に捧げます。”

はっきり記されてます。
ぜってー、こないに安土桃山花の元禄マニエリズムなテクで鍵盤を操ることなど不可能なこちとらは、
ただただ感謝して浴びさせていただくのみ。

やるならこれくらい存分にやってくれると、もー、爽快なのだ。(山)
/お勧め!/250点 試聴はここで




●解説員紹介●
(マ)(山)・・・元マスター、現「山」。当サイト管理人。狂気POPが好み。ばかロック推進委員会会長代行。
(み)・・・みみちん。当サイト管理人。歌唱力は問題としない。

●コメントありがとう●
いれぶんさん
fxhud402さん