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ALBUM一覧 「K」

*アルバム・チャートにエントリーのアルバムをアルファベット順に分けて掲載しています*
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<K>

KINKS/フェイス・トゥ・フェイス
・・・ブリティシュ・ファンタスティック・ミュージック
*キンクス4作目のアルバムです。どこから書いていいものか(笑)。数あるキンクスのアルバムの中で何が好きかと言われたら「ローラ対パワーマン」とこれを上げてしまうだろーなー。ビート・バンドからいよいよ幅を広げたアルバムつう訳なんですが、なにしろかわいい曲がいっぱい。キンクスの魅力は、小唄って言いますか、かるーくやってくれて、歌詞も曲もけっして難しく無くて、でも聴いてるとにやりとしたり、ほろりとしたり、「駅前旅館」のようなところだと思うんです。このアルバムは特にその小唄感が顕著。大作とかじゃ無いですけどいつもそばに置いておきたくなります。なんでいかがですか(爆)。ほんとに好きだといつも文がめろめろになるなー。ははは。大体ロック・バンドで「田舎の家」とか「豪華邸宅売ります」とかゆうタイトルはなかなか。「とても美しい」つーのも直球勝負。

キンクスにジョージ・マーティンとEMIスタジオがあったらどうなっていたか。いつも考えてしまうことではあります。でもまあ、この荒っぽい感じが合ってて良いつーのもあるんですけど。
(マ)
/お勧め!/100点

KINKS/サムシング・エルス 強力HP→My Heart Lies In Muswell Hillさん
cover・・・ブリティシュ・ミュージック
*(マ)/お勧め!/100点
*隠れた名曲多数有り。聴くべし。(み
/お勧め!/96点

KINKS/ヴィレッジグリーン・プリザヴェイション・ソサエティ
・・・
ブリティシュ・ファンタスティック・ミュージック
*うぃ・あーざ・びれっじぐりーん・ぷりざべいしょん・そさえてぃ。いやー、これも良いんだよね。本当にいい曲かくわ。
(マ)
/お勧め!/100点

ザ・キンクス/アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡
・・・
ブリティシュ・ファンタスティック・ミュージック
*びくとーりあ、びくとーりあ、とりあ、とーりあ。(マ)/お勧め!/100点

ザ・キンクス/マスウェル・ヒルビリーズ
・・・ブリティシュ・ファンタスティック・ミュージック
*ザ・バンド風ダウン・トゥ・アースと思いきや思いっきり裏通りのロンドンでーす。(マ)/お勧め!/100点

ザ・キンクス/ローラ対パワーマン、マネーゴーランド組第一回戦
cover・・・ブリティシュ・ファンタスティック・ミュージック
*ろーら、らららら、ろーら、ららーらら、ろーらー。ローラはオカマの歌だそうです。「ゲット・バック・イン・ザ・ライン」も他も超名曲。「ジス・タイム・トゥモロウ」鳥肌が立ってきたぞう。もうたまらん。(マ)/超お勧め!/120点

ザ・キンクス/この世はすべてショー・ビジネス
cover・・・ブリティシュ・ファンタスティック・ミュージック
*中期ボードビルの魅力がいっぱい。お茶とかマッシュ・ポテトとか歌ってるのはこの人たちだけでしょう。美味そう。「ホテルに座って」はジョン・レノン・ファン必聴。「セルロイド・ヒーローズ」は私の最も好きな曲の一つ。泣き泣き。(マ)/お勧め!/100点

ザ・キンクス/Sleepwalker
cover・・・ブリティシュ・ファンタスティック・ミュージック 曲目等詳細
*70’s全般RCA在籍時にはグラムの時代にちーともグラムせず石鹸して会社を怒らせていたキンクスさん、任期満了、新しいレーベル、アリスタとお付き合いするに至り、なんせクライブ・デイビスのアリスタだからなあと「世界で一番英国なバンドがいまさらアメリカで成功するのも面白かあ。」と思ったかどうかやる気ビンビンなのだ。時は77年、アメリカはと言えばディスコ全盛、ばっちりサウンドメイキングされた大人のロック全盛、一方英国ではパンクの嵐が吹き荒れ「パンクのおとっつあん」としてラブされ始めたとゆうのにこのアルバムの登場です。自分たちのスタジオ、コンクで初製作思いのたけ作られたこの盤はアメリカさん、あなたはこんな素敵な音楽を70’sに愛してきたじゃありませんか&ギター好きねえアルバム。さらにあーたばっちり作られた音楽ばかりじゃ息が詰まりませんか&踊るな!(^0^)、これで踊れ!。全編アメリカン・ヒットチャートの素敵な場面がぎしぎしに詰まっておるのだ。多分ここに納められた曲の元のヒット曲、マジでレイさん好きだったと確信いたします。それほど痛いほど突きまくるツボ、そして美味しい料理を食べて触発された素晴らしいメロディの数々、もうたまりません。それぞれの曲の元料理と思われるものはBBSで書いたやつを別項で。まあ勝手に私が思ってるだけかもしれませんが最初がアメリカン・パイなライフ・オン・ザ・ロードちゅうのが実ににくいすねえ。歌詞を見るとさらに大笑いでいやイングリッシュ・パイだ。ははは。スティーブ・ミラーなスリープウォーカーーにはサザンロックはこう聴こえますも詰まってますね。サタデイ・ナイト・ライブでアメリカ凱旋出演したのを見ました。この曲やってて兄弟だけでガンガン弾いて画面に大写しの二人、しかも物凄いワイルド&ラフ。ありゃ奇妙奇天烈変てこ映像だったなあ。あミスター・ビッグマンは何かエリック・クラプトンだ。ブラザーはELOかも。今わかったす。キャン・ゲロ・アウト・オブ・マイ・ヘッドだ。ちと中華風に。でこの盤のテーマはジュークボックス・ミュージックに。キンクス盤イッツ・オンリー・ロックンロール。救われないで突き放つランディ・ニューマン・ライク。音はエルトン節多数ながらからみでフーも入りのさらに何だろうドゥービーもかな。問題はストーミイ・スカイでこれ、実に75年の雰囲気。どこがどう言われてもあれなんすが。ああ、早く思い出したい[(^o^)]。いち早いのがライフ・ゴーズ・オンだなあ。マックを登場させるちゅうのは作ってる時に聴いていたのかもしれません。もちろんそれだけではないけど。込み込みシチュウでメロディ極上でたまらん曲だ。ギターソロではオーリアンズぽいし。あ、そう言えばサウンドもそうだな。ライフで始まりライフで終わるこの盤もCD時代にはまだ終わりません。これがボツなのですかーのボートラが。ホンキイエルトンなアーティフィシャル・ライトも最高、なんだいパンクス自虐ソングのパンク王子もわはは。しかもストーンズぽいし。サンタナな気取り屋さんももー爆笑。そして極め付けはオン・ジ・アウトサイド。これを隠しててはいけません。アレンジどっちにするか迷って間に合わなかったのかいな。全キンクス中フェイバリット欄に入っちゃうぞこれ。とゆう訳でキンクス・ファンなのはもとよりヒット・チャート・ファンである私にはもう特別なアルバム。美味しくて美味しくて。いやーもう良いなあ。楽しいだろうなこうゆう音楽作るのって。ニヤリ笑ってるレイさんの顔が見えるようです。(マ)/お勧め!/120点 日本盤

ザ・キンクス/Low Budget
cover・・・
ブリティシュ・ファンタスティック・ミュージック 曲目等詳細
*街角キンクスへようこそ。
本日は文字通り街角に立ってます妖しいお姉さん(多分)のジャケの1979年度作品

ロウ・バジェット
低予算または安上がり

です。キンちゃん、アメリカ観光旅行、代理店はアリスタ観光時代のノリノリ盤。ユニオンジャッ
クの権化みたいなキンクスが、かの大陸で大人気、レコはさほど売れませんけどライブでは連日超満員だったつう。
ちなみに旅行中は本国ではこれまたレコ全然、シングルもアルバムも売れてません。
なんつううことだ。
しかし、パンクスにはツバは吐きかけられなかったよ。
パンクスとUSA人と両方に愛されちゃう。
奇跡の秘密は・・・聴いたら・・・なるほどー。
いたづらっ子よにはばかる。
毎回、どっかで聴いたようでどこだっけなあ、でも思いっきりキンクスなんで思い出せないよと悶えま。今回は大枠では丸わかりです。
前年に大ヒットしましたかのローリング・ストーンズの「サム・ガールズ〜女たち」へのアンサー・アルバムだ。
きっぱり言い切っていいのかー。
いいか。
だってストーンズ、アメリカで人気有るんだもん。ここはちょいとおちょくって、あ失礼、参考にしてこちらもウケウケだぜ。
一番明快なのが2曲目「キャッチ・ミー・アイム・フォーリング〜救いの手」でして、こりゃもうジャンピング・ジャック・フラッシュのあのリフが出て来るからー。逃れられないつうか確信犯だよ。せっかくねえ、前半は愛しのキンキイ・メロ爆発なのに。いきなしジャッジャー♪。自ら破壊人デイビス氏。
4.のナショナル・ヘルスはプログレ・バンドじゃなくて・・これは「シャタード」でしょ。いつの間にか金印のラテン調になっちゃうとこで爆笑大喜びです。
そして
完璧シングルの
(Wish I Could Fly Like) Superman
デスコだー。
12インチシングルにまでしてB面はあれにまでして、アメリカってったらシューパマンでしょ、買いやがれ踊りやがれちくしょー、
あ、売れませんでしたか。毒入りがばれたか。
かのサム・ガールズで言えばミス・ユーに位置するんですけど、こちらはYMCAです。ロッドちゃんのアイム・セクシーでもある。
ロクシーのデスコ盤「エンジェル・アイズ」でも有りまして・・あ、これは翌年だ。逆パクラれた。おお。


朝起きました 鼻がむずむず
タバコを吸いました お茶を飲みました
俺っていい男?って鏡を見ました
貧弱な脚質の貧相さんかよ
屈伸運動しました
またまたくしゃみが出そうになりました 鼻をかみました
タンスの鏡で自分を見ました
がっかりしちゃったけど服をとにかく着たんだよ
何か方法があるでしょ
変身するための何かの
自分にはまるで満足できません
もっといい男になりたいなあ

スーパーマン スウパアマン スーパーマンみたいに飛びたいな
スーパーマン すうぱあまん スーパーマンみたいになりたいな
スーパーマンみたいになりたいな
スーパーマン スウパアマン スーパーマンみたいに飛びたいな

朝起きましてですね 私が見たものといえば
頭からすっぽりかかっているでっかい黒い雲
ラジオのスイッチを付けました ほとんど死にそ
ニュースがあまりにも胸くそ悪かったのでベッドから転がり落ちそうになっちゃった
ガスのストライキだって、石油のストライキだって、貨物のストライキだって、パン屋さんストライキだって
スーパーマンてばいなくちゃいかんぜよ
ガス代、賃貸代、税金、電話代
わたしゃ壊れちゃうよ でも生きてます

新聞を読みました ふむふむ
強盗、暴力、狂気
ヘイ、ガール おれたちゃ逃げ出したいよこんなとこ
もっと何かマシなことがあるべきじゃないのか
僕には君が必要 でもこんな風なんじゃ君と会いたくない
もし僕がスーパーマンだったら そのときゃ一緒に飛ぼうね
それで混乱から脱出しよう
僕ってあまりにも弱虫 虚弱
飛びたいのは山々なんすが、泳ぐ事だって出来ません

スーパーマン スウパアマン スーパーマンみたいに飛びたいな
スーパーマン スウパアマン スーパーマンみたいに飛べたらな
スーパーマン スウパアマン スーパーマンみたいに飛べたらな
スーパーマンみたいになりたいな

レインボーマンみたいにもなりたいな。あ、一人で死ね死ね団とゴッドイグアナと闘うのはキツいからいいや。

それでこのシングルのB面が、アルバム・タイトル曲
ロウ・バジェット
なんです。
どんなことを歌っているかっちゅうと・・・

お安いですから小さいすけど、そんなにひどくはありませんです
でもお安いってのが一番、安いってのが肝心すよね
状況がですね私をそうさせちゃうんです バーゲン国のバーゲン人間になるように
時間てのは厳しいもんでして、でも我々は生き延びなきゃならんわけで
わたしゃ節約ってのを学ばにゃならんのです

僕はケチ人間
僕はケチ人間
僕はお安い人じゃないよ おわかりー
僕はただのバーゲン国のバーゲン人間です
靴が似合っていなくてもご勘弁
特別製なんだよ 少しばかり体に悪いすが
どのズボンもキツキツで痛いです
セールでもうちょっとで売り切れになるとこだったんで、文句は言えないんです
ほんとキツいんでもう着れないよ
サイズは28でも僕は34
僕はケチですわ
え、何て言いいました?
僕はケチ
もしかしたらあなた言いませんでしたか
僕はケチ
僕はバーゲン国のバーゲン人間です

つづく

あ、時間が。時間はハードですから、ケチって解釈は時間切れ〜。
何てね。このあとがまた面白い。けけけ。

あ、あと、ええっと、6曲目「リトル・ビット・オブ・エモーション」はこれはもう「ビースト・オブ・バーデン」で。サム・ガールズの。
どれくらいそうかは、改めて聴いてみてね。
見事です。
何々とかけて何々と解く、その心は・・・・ (山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

ザ・キンクス/ワン・フォー・ザ・ロード
cover・・・ブリティシュ・ファンタスティック・ミュージック
*初めての人はこれからキンクス・ワールドに入りませう。代表的ナンバーがずらり。のっくあうと。(マ)/お勧め!/150点

ザ・キンクス/State of Confusion
cover・・・ブリティシュ・ファンタスティック・ミュージック 曲目等詳細
*パンクの若い衆からの熱烈ラブコールにもかかわらず、ふーんワシらやることあるけんねとアメリカ征服してたキンクスご一行。そういやー呼んだーと英国に帰ってきました。つうかクリッシーちゃん行かないで〜だったのかもしれまへんが(^0^)。そんな内心のいささかも感じさせること無い正にキンキイなアルバムを出してくれました。その頃の英国はと言えばニューウエイブの喧騒も一段落、やれネオアコだワールド・ミュージックだーファンアカラティーノだあと次のステップで混乱極めておったと。へえ面白いじゃんと興味津々のレイおじさんの姿が見えます。何たって生粋の音楽ファンでありますデイビス氏、リアルタイムの音楽に夢中になってるとしたらしめたもの、傑作が出てくるぞ。しかり初っ端からやってくれました大傑作ステート・オブ・コンフュージョン。まずイントロのギターでやられます。あんたらこうゆうのがやりたかったんでしょとワイルド&哀愁。強力リスナーのデイビス氏、音楽のツボをわかりまくり、止めてくれーいや止めないでくれーでやられたらこっちはたまったもんじゃない。大体これはトム・ロビンソン・バンドではないか。いやトムさんとは色々あったけどあちらはケンカしたってキンクス大好きでどうしょうもなくキンクスしちゃってたですからこちらはそんな色々をも、そしてその当時ののデイビス氏の内心ガクガクをも含めてこんなんしちゃった。ちあきなおみのマネをしてるコロッケのマネをしてるちあきなおみです。がはは。自分を笑ってこんな芸当が出来るのはさすがレイおじさんだ。何よりロッカーだぜどうだーちゅうステイトメントが嬉しい。な曲でキッチンのシンクには汚れた皿が一杯って歌詞が最高。ぶっとばしは次のDefinite Maybeでも続行。サウンドはこの当時らしくにょわってリバーヴ大目だけどこんな音でやってみましたって遊びがあるから今でも完全有効です。古いけど古くなって無い。またまた笑かしてくれるのは次、レイバー・オブ・ラブ。ジミヘン風に結婚曲鳴らして曲のリフはワイルド・シング風。そんな荒ぶる曲の中で恋愛、結婚話をちんまり進めて最後は渡る世間化して、まったくどうすんの。一応クリシーさんへのラブソングのつもりなんだろう。わはは。次のカムダンシング、ヘアカット100への回答と言われましたシングルにもなりました曲。言いなあヘアカット、レイさんマジで好きだったんだよきっと。でもやっぱキンクスね。俺達なら軽くこれくらいかますぜって。大切なおもちゃをいぢりすぎて人形の手が取れちゃっって後ろで隠れてつなぎ直してまたいぢりすぎてまた取っちゃうみたいな気が狂ってる感触が大好きです。その感触はビデオクリップでも炸裂してた。これはヒロミゴーにカバーして歌って欲しい気もいたしますがやめてくれって言いたい気もする。そしてプロパティ。サブ曲で炸裂するキンキイ名曲。安心して実はこれが一番好きですなんて言える。ビージーズぽいですどっか。ギターのリフをそのまま歌ったりメロディ一気上昇があったり。そしてファンの誰もが忘れられないドント・フォーゲット・ダンス。やめてくれーのメロディ地獄天国。all the young punks whistle at you.って歌詞、ああモットだ。ギターフレーズをそのまま歌う”You do the thing you love the most.”の部分がもう大好き。こっそり隠れて照れながら本音をポロっと漏らしますこの人。これはイーグルスぽいかも。で照れくさいので若い衆にすぐさま一括。こんな説教ならいつでもOK。嬉しいす。なんつってもファファファかましてくれるなんて。でハート・オブ・ゴールドなんですがこれはもうベタベタのラブソングだー。音までプリテンダーズで。何とまあ素敵なんでしょうか。裏目に出たかもしれんけど。けっこう必死感じる。でもけっこう言いたいことは言ってるかも。「B級映画」は血湧き肉踊るギターリフがたまりません。ひゃあひゃあゆうオルガンがたまりません。おーおおおおおおおってコーラスもこうゆうこれでもか泣きは天下一品。なんて私が言うのもおこがましいすが。そして最後はランチキ騒ぎ。超高音デイブさんにかましてもらって俺は踊るぞもう。とゆうことでたまりませんマークいくつ付くかわからん百丸アルバムです。すげえやすげえやって言われたらサイナラーって言ってあっち行っちゃいました。なおボートラはレコードで所持なのでわかりません。やっぱいっとか無いとなあ。(マ)/お勧め!/100点 試聴はここで。

ザ・キンクス/TO THE BONE
cover・・・キンキイ・ミュージック
*1996年発表で本来ならエントリー資格無いんですが、管理人特権と(笑)、収録曲がクラシックなので(爆)、特別エントリーです。キンクスのライブの中では一番演奏が、何と言ったら良いのかなあ、まともで(笑)、曲もよだれが出るものばかりだし、とにかく初めての方にはぜひこれをお奨めしたいです。会場の後ろの方からいつも自分の演奏してる姿を見ているもう一人の自分がいるってゆう感覚満載。良い曲だなあってただただうっとりするも良し、ここから旅に出るのも良し、どないしてもええから、聴いてみましょうね。うーん、本当に好きな盤について書くのは難しいなあ。(マ)/お勧め!/150点

ザ・キンクス/Come Dancing With the Kinks: The Best of the Kinks 1977-1986
cover・・・キンキイ・ミュージック 曲目等詳細
*何が幸せってクリスマスの前日の金曜日にキンクスを聴くことです「ファーザ・クリススマス」。当然その曲だけで納まるはずも無くそれ収録のこのアリスタ時代のベスト盤に身も心も浸ります。いやーいい顔してますジャケット。詐欺師に扮した山城新伍氏のようです。で声は郷ひろみくりそつ。顔がちょめちょめで声がひろみGO。ぐっとフットワークが軽くなったアリスタ70’sアーンド80’sのキンクス、爽快、ヴェリー・ファン、ナイス旋律、涙、スリル、サスペンス。どこがそないにいいかっつううと何よりナンバー1じゃない幸せをこれほど証明してくれる方はおらんでよ。売れに売れて大金持ちになってしもうてさあそれからどうするってのが才能有るロッカーの大命題でありますからに。まさか「僕、いまやお金持ち。楽しい楽しい毎日店ごとお洋服買いますよ。車も2台は当たり前、10台20台持ってます〜」なんて歌おうものならコンチクショーって誰も聴いてくれません。ま、デイビス卿ならそんなになってもナイスな斬り返しソングを歌ってくれそうですが、レコード会社もうるさいしよ、妙な期待されちゃうし、堅苦しいったらありゃしないと体内制御装置が効いてやらないのだ。だからケチじゃないよ。ケチかな。黒デイビス、白デイビスがいて、きっと両方かも。当然自分が音楽界で一番偉いなんて考えもしません。思われたくも無いし迷惑だろな。音楽聴けば一目瞭然です。このめくるめく名曲群で判明、つくづくポップス大好きな人です。特にチャートPOP。いつもカー・ラジオでTOP40聞いてたのかも。で、もう素直にこうゆう音で俺もやりたいでよとやっちゃう。それに関わった人の音楽も。そりゃ恋人だったり、恋人の恋人になってしまう人であったり、気になって聴いて、そりゃ好き好き愛してるで夢中になることもあり、むかつくぜよこんなやつに何でと思いながらいいじゃんこれとか結局好きになったり。なもんでストーンズみたいだったりモロプリテンダーズだったりシンプルマインズだったり(きつ)、トム・ロビンソン・バンドだったり。仕上げる一歩手前で「ああ、俺やっちゃったよ。」とちょろっと舌を出す調味料をパラパラと。通常は人はそれをパクりと呼び、聴かばむかつきます。よく行く中華料理屋さんでかかるJ・POPがよーそれで、何だよこれモロあれじゃんって。で、俺はアーティストでござるって態度でやけに堂々と歌ってたりするもんだから腹は立つ。ところがどっこいキンクスではそれがまるで無し。早い話がむかつくパクラーは所謂「大根」で、デイビス卿は名役者ってことでしょうが。何よりその音楽を前にして作った己の曲が、まあ真っ直ぐなこと。思い切り真正面のメロディです。ですから逆にあっちがマネしたんだろと思わせてしまう。80’s超えて真っ直ぐなメロ作るってことがいかに困難なことであったか。キンキーキンキーひねくれ坊主、ってやたらですけんど、私はデイビス卿凄く素直な人であるとここに宣言。ギャグ好き中学生のまま育ったミュージシャンがここにも一人。さあ「ファーザ・クリスマス」を聴こう。


僕がまだちっちゃかった頃、サンタクロースを信じていたんだよ
もちろんそれが僕のパパだってこと知っていたけど
で、クリスマスには靴下をぶらさげて プレゼントを開いては大喜び
でもこの前デパートの前で突っ立ってファーザー・クリスマス(サンタクロース)になった時
クソガキの集団がやって来て、まとわりつくのよ
私のトナカイをボコボコにしやがって
言いやがった
「サンタさんよう、金くれよ
下らないおもちゃなんかどうでもいいからよう
くれないならあんたもボコボコにしてやるからな
あんたの食いブチ欲しいんだよ、むかつかせるなよ
そんなおもちゃんなんか金持ちのへなちょこガキにくれちまいな
俺の弟にはスティーブ・オースティンみたいな服なんかいらねえよ
かわゆいキャラなんか俺の妹は欲しがってないぜ
ジクソーパズルとか人生ゲームの札なんか欲しくない
欲しいのはゲンナマだけだっつうの

サンタさんよう、金くれよ
むかつかせるならボコボコにしてやるからな
サンタさんよう、金くれよ
下らないおもちゃなんかどうでもいいからよう
でも俺の父ちゃんに仕事をくれねえか だって父ちゃんには必要なんだ
食わせなきゃならないのがいっぱいで
でもあんたが何かしようってんなら、俺はマシンガンを持つぜ
俺の名前を聞けば街中のガキどもが震え上がるんだからな

サンタさんよう、金くれよ
てめえのアホなおもちゃに関わってる暇はねえんだよ
くれないならあんたもボコボコにしてやるからな
そんなおもちゃんなんか金持ちのへなちょこガキにくれちまいな

あんたにメリーメリーくりすます
素敵な時をお祈りします
でも何にも持たぬ子供のことをどうか思い出して
美味しい美味しいワインを飲んでるその時に

サンタさんよう、金くれよ
てめえのアホなおもちゃに関わってる暇はねえんだよ
くれないならあんたもボコボコにしてやるからな
そんなおもちゃんなんか金持ちのへなちょこガキにくれちまいな



今時こんな正直なクリスマス・ソングあるでしょうか。何とかエイドやら何とかワールドでつるんでやる大金持ちロッカーより、音楽家としてぽんとリアルなこのクリスマス歌を作る男を我は信ぜり。この風景が見えるか見えないかで決まるかと思います。聴く方も同じ、この歌でそこが見えるか見えないか見ないか。(マ)
/お勧め!/150点

King Crimson/クリムゾンキングの宮殿 
cover・・・プログレ 曲目等詳細
*-魔法使いサリー「ポニーの花園」-
サリーの通う小学校にインド人のポニーとゆう女の子が転校してきました。
♪BGM「風に語りて」♪
「日本の人たちみんな良い人お友達ね。」
「やーいやーい。インド人。インド人ってっよう毎日カレー食べてんだぜい。ターメリックとガラムマサラのかぐわしい臭いがするでやんの。やーいやーい。」
いぢめられます。
「みんな良い人。私花壇作ってお友達喜ぶ。」
♪BGM:エピタフ(墓碑銘)♪
ポニーちゃん、何を思ったか花壇を作り始めます。よりによって菊の花。誰か教えんかい。そこへいつしかサリーちゃん冗談はよし子ちゃんすみれちゃんも加わりみんなで仲良く花園作り。
「やーい、何花壇なんか作ってんだよ。菊の花なんて縁起わりーぞー」
男の子がからかいます。青っぱなだらり。
サリー「何よあんたたち。からかうんならあっち行って。臭いわあんたたち。ふぁっくゆー。」
「くそー。ひでーこと言いやがって。おぼえてろよー。」
夜中、こっそり学校に忍び込んだ悪ガキ連。花壇を滅茶苦茶に壊します。
♪BGM:21世紀の精神異常者♪
「これでもか。これでもか。インド人なんかこうしてやる。このこの。」
しかも「バカ」と書き残しやがって。
次の日、学校にやって来たサリーたちは滅茶苦茶になった花園を目の当たりにします。
「何てひどいことを。誰がやったの」
「ひほんのお友達みんな良い人。みんな良い人。」泣きながらつぶやくポニー。
その夜嵐がやって来ました。
♪BGM:クリムゾン・キングの宮殿〜帰ってきた魔女〜あやつり人形のおどり♪
その嵐の中ポニーは一人、滅茶苦茶になった花園を直しています。
「私の努力、まだ足りない。私の心、まだ通じない。」
次の日の朝サリーたちは花壇で倒れてるポニーを発見急いで病院に連れて行きます。
実はポニーは重い病にかかっていたのでした。それなのにみんなと仲良くなるために無謀にも雨の嵐の夜花壇を直そうとして具合が悪くなってしまったのです。ポニーの病状が悪化、ついに手術することと。
サリーは愛の女神様にどうしたら良いか相談します。
「あなたたちの力でできる精いっぱいのことをしなくては」
「ポニーちゃんのためにわたし達みんなで花壇を作ろう。」
「ごめんよ。これ壊したの俺たちなんだ。反省してます。」
いつしか悪ガキたちも花園作りに加わりついに花壇が完成しました。菊の花が満開です。
無事手術が成功して退院したポニー。満開の花園を見て喜びます。
♪BGM:ムーン・チャイルド〜ドリーム〜幻想♪
「日本のお友達みんな良い人。これなら、学校中全部お友達。」
山辺先生。
「日本人だって、外国人だって、友情に国境なんかないんだ」。(マ)
/お勧め!/97点
*最初にこのジャケ見たときは、私の人生一番(?)の驚きでした(笑)音を聴いてまたびっくり。もう怖いもの無しのキン・クリ・ワールドだっ!!!。(み98点 日本盤 グッヅ

King Crimson/ポセイドンのめざめ 
cover・・・プログレ 曲目等詳細
*サンダバード・アーGO!
「ポセイどんを救え!」の巻
ピーピーピー。肖像画目が光る。
「パパ、パパ大変ですっ。」
「どうしたジョン。何かあったのか?」
「はい、パパ。今ラジオを聴いていたらクリムゾン宮殿で異常事態発生。メンバーの3人、ドラムのマイケル・ジャイルス、もろもろのイアン・マクド、ヴォーカルでベースのグレック・安心レイクちゃんが何とバンドを辞めてしまったそうです。」
「うむそれは大変だ。何とかせねばな。よしスコット、スコットはおるか?」
プールでミンミンといちゃつくスコット。
「ねえいいだろいいだろ。ゴードンなんかほっといて。なんつたってボクは長男だし。ちょうなんだ。」
「だめだめ駄目あるよ。」
ぴんこぴんこ
「あ、父さん。今せっかくいいとこなのに。え、行くよじゃあ。ミンミンこの続きは今夜ね。」
「だめだめ駄目あるよ。婆ちゃんに怒られるあるスコット。」
サンダーバード1号出動。椅子に腰掛け逆さ吊り高速で滑り落ちる。
「ひえーブレインズ〜。速さ調節してろよって行っただロー。」
1号発進。泳いでいたミンミンがいるのにプールがスライド。
ずーん。
「だめだめ駄目あるよーーー!!」
どっかーん。飛んでったよ1号。
ミンミン顔真っ黒髪こげこげドリフ。
「バージル、バージルはおるか?」
バージルはさんまのからくりTV出演中。長島監督のマネをしている。
「うーんうーんグッバッテン。あ、今呼ばれてますー。ちょおおっと失礼。」
「バージル。とりあえず4号コンテナにジェットもぐらとジャイルズ弟(兄?)、ゴードン・ハスケルとついでにエルトン・ジョン乗せて出動してくれ。」
ブレインズ登場。
「あ、トレーシーさん、キース・ティペット氏とメル・コリンズちゃんも乗せていった方が。」
「ええいうるさい。今わしもそう思っておったところじゃ。おい聴いたか乗せてってくれ。」
「はいパパ。」
サンダバード2号出動。搭乗からコンテナ積み込み、ずんこずんこ走って斜めになってどっかーんまで5時間60分経過。
その間レディ・ペネロープにカメラが切り替わる。居間で宮殿聴いてくつろいでやがる。
「ああ、何てエピタフは美しいのかしら。パーカー、もっとヴォリュームを大きくして。」
「はいお嬢様。」
鳥塚しげきが扮装しているのにペネロープ気付かず。
「あ、パーカー美味しいお茶を入れてくださらない。」
「はい、お嬢様。」
「あ、パーカー、そこに走ってるゴキブリ食べて。」
「はいお嬢様。」
ぴんこぴんこ
「ペネロープ、くつろいでるとこ悪いが2号が届けた音楽屋メンツをあの悪者ロバート・フリップがどう扱ってるか隠密裏に調べてくれんか?」
「はい、トレーシーさん。ちょっとお待ちを。あー、フリップ氏はエルトン・ジョンは気に食わないと宮殿の庭の犬小屋に押し込めたようです。」
「なんだって。エルトン君はぴったしじゃないか。マッドマンを聴いてないのかやつは。まんまやってるぞ。あ、まだ出てないそうかそうかじゃしょうがないな。」
「エルトン君はどういたしますか?」
「いやほっといていも大丈夫。自分で何とかするから。とりあえず黒缶でもやっときなさい。金缶じゃないぞ。」
「あ、安心レイクちゃんがオクスリと女の子をエマーソン氏と一緒に軟派するために出て行ってしまいました。仕方が無くハスケル氏に歌わせてるようです。嫌味ばっか言ってハスケル氏泣きながら歌ってます。」
「パパ、パパ」
「何だバージル」
「キース・ティペット氏がどうせこんなバンド、下らんロックだから暴れてやるってとんでもない音を出してます。」
「ははは、いいじゃないか。ほっときなさい。少しくらいの刺激があったほうが眠くならんだろう。」
「はいパパ。あ、アルバムが完成したようです。今そちらに送りますので。」
ブレインズとジェフ二人で聴く。
「どうだブレインズ、わしは悪くないと思うのだが。」
「はい、トレーシーさん。まんま宮殿と同じ感じですが、素敵ですね。だいたいクリムゾンちゃんが柳の下の2匹目のどぜうやるなんてかわいいじゃないですか。しかも何かスパイ映画ぽいし。いかがわしくって私は好きです。」
「そうか。まあこのメンツも長持ちしそうにないがこれはこれで素晴らしいから良しとしよう。それにしても音が小さいな。もっと上げてくれんか。」
「はい。トレーシーさん」
静かだと思ってたらいきなりどかんと盛り上がってトレーシーさん、ぎっくり腰に。
「あたたたた。勘弁してくれよ」
そこへ婆ちゃんとミンミン登場。
「あらあら何を野蛮な音楽聴いてるの。早く晩御飯にしましょう。今夜は秋のさんまよ。」
ゴードン「わーいサンマだ。きっとバージルがラビット関根だからだね。」
「それもそうだ。」
全員っ爆笑。
おわり。例の音楽で。(マ
/お勧め!/99点 日本盤 グッヅ

King Crimson/Islands
 
cover・・・プログレ 曲目等詳細
*やっと来ました。
このアルバムに没入できる日が。
キング・クリムゾン1971年作4枚目

アイランズ

いや長かった。30年超かかったよ。
お初に聴いたのは75,6年だったか。バド・カンパニーの大ファンでしたから、ボズさんの歌が聴けるてんで。それでどうなったっかっつううと開始2
分あまりでKO。
寝た。
寝てしまってはわからん。2回目は
寝た。
以来ずうっと寝てばっかし。ボズ兄さんの声優しすぎ。子守唄や。
で、こないだの三連休で寝ないで聞けました。

そこに至るまでには艱難辛苦の修行あり。
心構えとして覚悟をしの、ウイッシュぼーン・アッシュのフロント・ページ・ニュースに目覚めの。そしたら猛烈に島を聴きたくなりーの。
聴いたら、来た。すげー。
現金なものです。遅ぇどんの目覚め。
要は音楽はマジで聴きたくなり、ちゃんと聴かないと魅力には気付かないってことだあな。
どんなに名盤って言われてもそうじゃないとピンとこねえよ。
特にこの盤はちゃんと聴くことを要求される盤すから。やーまー、おめ何でわからんずらって殿馬に言われても無理。
何たって一見地味。レッドやら21世紀キチガイやらが好きだと、寝る。
ダイナミック・レンジ只事でなく、小さな音で聴くと聞こえないよ。で、メタル並にでか音で聴くと来た。いきなしどかんでびっくしするけど。
レンジ(石橋)が広いってことはCDがぴったし。なんだけど、気分が出ないんでLPで聴かねばと思った。幸いにして聴いてないもんだからノイズも無し(ばく)。

以下、今頃何を言うかの感謝をば

いやーボズさんの歌はやっぱし素敵だなあ。はにかみさんで。優しくって。声がいいずら。
曲がいいのだ。ギャグも有ったのだ。フォルメンタル・レイディてば、中華料理店だし。
レターズは演歌だ。これは親父になったから別な意味で好きになれたのかと思う。
爽やかな空気の中、ハーレム・ノクターンでエロエロなメル・コリンズ氏のサックスは実にいやらしい。
フリップ博士の生生なギターは実になまなま。
昭和の光と暗黒、やばくて、続けてルパン三世(もちろん第一シーズン)を聴きたくなる。
レディーズ・オブ・ザ・ロードは、もろビートルズしかもジョン・レノンさん、噛むとゲザーとアイ・ウォン・チューとプラスティック・オノ・バンドとルーシーが空に。そりゃ喜ぶ。
何で同時代トリビュートやったのか?同じものを見てしまったからに違いない。
プレリュードってのは、映画館で幕が下りてる間にかかってる音楽だな。狭くてたまらん赤い椅子で待つ。もうすぐラブホテルのCMが始まるぞ。
あ、無かったいきなし、映画始まりやんの。


大地、渦 そして海に取り巻かれた木
波は私の島に寄っては返し打ち寄せる
土地 誰もおらぬ土地 雨だけを待っている
粒 そして粒 愛を侵食する 私の
高波から身を守る防波堤
風を揺らせる
私の島に向かって
続く

何だかわかりません。フィーリングで捕らえるのさ。そうすればハッピー。
解釈は己の首を介錯する刀となり申そう。

キングの王国は彼の地に有り。
ポセイドンが目覚めた場所はその王国の半島。
トカゲが棲息すは、王国の港で、王はそこから海原へ。
辿り着いたは南海の孤島。モスラもおらず。南海なのに空気は冷。
しばしイマジナリー音楽を皆で奏でる。
平穏なる時は常に長くは続かず。
旅立つものの熱情によりさらに船出。
新天地を向かう船上で乱が起こりさらに嵐と見舞い、セイラーどもはちりぢりばんらばんらに。
マストに己をくくりつけた船長はそのまま謎の新大陸に到着し、待っていたのはトマトと奇人と二人の凶暴な猛者と紳士。
そんで太陽と戦だ慄おとなるのです。
さて王の運命はいかに?
お代は見てのお帰りだよ。(山
/お勧め!/120点 試聴はここで

キング・クリムゾン/太陽と戦慄
cover・・・プログレ 曲目等詳細
**初日の出〜。って16日だよもう。正月が終わろうと春が来ようと夏が来ようとまた日は昇る「太陽と戦慄」キング・クリムゾン1973年作です。73年なんだよな。この背後ではグラムの嵐真っ盛り、ZEPはもう「聖なる館」でパープルはマシンヘッド後、クイーンはデビューの年とな。印象で勝手に68年くらいとか持ってしまっている。別に古臭いとかそうゆうんじゃ無くて、レッドまででもう60’sの間にやり切って70’sに渡すみたいな。いやREDとUSAだけは74、75年って印象か。ヘンテコな印象もっちまったもんだ。クリムゾン王歴代のラインナップでどれが好きかと問われれば、むーーーー、アースバウンドの瞬間と並んでこの太陽バンドであります。何故ってジェミー・ミューアのおいちゃんがいる。各種鳴り物担当のこの兄さんが加わっての演奏、そりゃもう楽しくて。太陽アルバムは縁日の夜店みたいだ。きっとお面屋さんには様々なせんりつちゃんのお面が並んでるに違いなし。それによー相撲みたいな音楽だしよー。「太陽パート1」では国技館中継で始まりますので、最初は立会いの様子の活写、「西方、栃嵐、東花籠部屋、267パウンド」とえらい静かです。聴こえんとヴォリューム上げようもんならえらいことになる。はっけよい残ったとなったとたん、ドンデンドンダンドンダーとスピーカーのウーファーから風速40m俺は負けないぜ。張り手の応酬から細かいフリップ博士の突っ張りが麒麟児関のように。「決まり手、突き倒し〜」で大歓声後、また静けさが。負けた力士が泣きながらシャワーを浴びるところまでしっかり描写と。さらに振り払ってまた稽古、精進して頑張ろうと。A面は進行します。B面1曲目は「完璧なシングル」の「イージー・マネー」から。水前寺清子か与作か大漁だー大漁だーのいっぽんどっこリズムでウエットン翁が「でぃだんだあ、どびどぅづばだだ、どでんどー、やーさ、でぃだんだあ、どびどぅづばだだ、どでんどおお」ってこりゃいったい何だ。気合注入中だな。

町で貴方をよいしょする方が足で怒涛の押し込み
体中から熱気発散しとる
雪駄でもってキラキラ輝いてましてまあ

で、
おいらはハートがぽっきり折れちゃいそう
株券を折りたたむ時
指がぷるぷる震えて
勝者と蛇との区別が付かず
でもあんたはいつもお金を稼ぐんだね

簡単マネー

あんたの指とあんたの顔で
全てのレースは決行
周りにコップを投げ捨てて
クリムゾン印ズボン吊りの色を見せて〜

お家へお金を持ち帰ろう
お家の便座に腰掛けて
うちの年寄り犬は歯が丈夫でして骨を噛み噛みできるんだよ
2週間は神様を何とかなだめる事が出来ました

簡単マネー

らんらんらんとトラックをゲット
くたびれたフルーツ籠に僕のパンを入れてさ
自家用車でドライブに行きましょう
幸運な脂肪がお腹にたんまりついちゃうように

簡単マネー

いやー、全く訳わかりません。最終的になんかサザエさんになるとこが微笑ましく。このヴァージョンでのミューアおじさんの活躍ぶりはもう。一々の突っ込みが大ウケ。特に一回目の「イージー・マネぇえ」での「ぷよよ〜〜〜ん」って音。何を鳴らしたんだか真剣な顔でやるもんだからビル兄さんも思わず「ぶ」って吹き出しちゃったよ。3番前のフリップ博士の戦慄ソロの後ろでも「ぽこぽんぺこぽん」って演芸にいそしみ、おかげでこんなにキュートになりました。最後の「戦慄第2部」はそりゃもう千秋楽優勝決定戦、北の湖対輪島。土俵上でピクリとも動かず。その間、ミューア行司が「ぴゅー」とか「ぽん」とか。途中、佐渡おけさをバックにバイオリン・ソロも入るし。「太陽と戦慄」とはよく名付けたり。大好きです。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

キング・クリムゾン/スターレス&バイブル・ブラック 
cover・・プログレ 曲目等詳細
「焼肉リムゾン」第2回。ビビンバと冷麺。
ではなく

星無しと聖書黒

1974年作。前回第1回上カルビ編でポセイ丼につづく・・・と書いておきながら、ふと気付くと感謝しとらんアルバムがあるではありませんか。

暗黒の世界

それはいけません罰があたりますお手打ちにされてしまいます。
真紅王の法廷にて結審、そしたらポセイドンが目覚めてしまい、騒いだら蜥蜴に喰われて怖いから島々に逃げ出したら、船員達の反乱に会い、命からがら辿り着いた地で雲雀の下に舐められて新しい手下と戦慄しました。そしたら鳴りモノ師ミューアちゃんが暴れて自爆、行方不明に。笑いの神がいなくなった今、残るは暗黒のみです。4人の武士もののふたちの壮絶な果し合いが始まる。これがジャズですと最低限の決まりごとで各自自由に踊りなさいなんす、生じっかロックであるが為に、よりによって仲良く曲をやらねばならない。我慢は体に悪い。我慢は出来ません結局、人は。
はみだします。
戦いが始まる。
英国製の幅広剣でばっしんばっしん。
そこへ至る過程を余す事無く記録いたしました。


グレート・デシーバー

偉大な差し歯では無いでありましょう。偉大な弟子、馬場でも多分ありません。いきなし全速疾走ブラスロックなイントロでラッパを吹いているのは誰でしょう謎だ。あの方が恩讐を超えて戻って来てくれたのでしょうか?


三下り半の嫁さん
そして健康食品フェチのホモさんは、ひしゃくの柄でその嫁さんの髪をとかすのが好きなんです←出来ねえよ
かつてヒズメ損傷の友だちを持ったことも有りました
かつて彼はメロディを気まぐれの中、口づさんだこともあっただよ

超詐欺師

扉の内部 床の上 紙袋の中
靴磨きの少年がおります ジン酒屋の何かを持って
彼女は彼を引き摺り起こして 彼を息子と呼びました
そして彼が歩き回る地面を聖なるものとして崇めたのだとさ

超詐欺師

タバコ アイスクリーム 聖マリアのフィギュア
タバコ アイスクリーム 聖マリアのフィギュア

タバコ アイスクリーム キャデラック ブルージーンズ

夜です 彼は銀河の星です
彼は光り輝く世界の男です
ゴールデン・スマイルと命題
神の息は甘い不穏のにおいがします。

超詐欺師

賛美歌歌い メイクラブ ハイになりましょ 死にました
彼は香りをあなたのベッドにお届けします
彼はあなたの生活に魅惑の数々をお届け 寒風が吹くその時まで
それから彼は売り飛ばします 貴方の夢を 映画産業に

タバコ アイスクリーム 聖マリアのフィギュア
タバコ アイスクリーム 聖マリアのフィギュア

キャデラック ブルージーンズ フェリーではディシーランドジャズを演奏
キャデラック ブルージーンズ 年代モノのシェリー満杯のグラスを落としちゃったよ



えー、わたしに意味を聞かないで下さい。どなたかわかるかたー?あ、おりませんか。


ラメント

ラーメンと餃子定食の歌。なわきゃねえな。たぶん。


えーわたくし、諸君にお見せいたしましたかと思いますが
いかにしてわたくしのギターで、聴衆をば魅了したか
サラリーマンは拍手喝さいしてくれたもんです
そしてもう一本ぶっとい葉巻を喰いちぎりまして
マスコミはニュースを広めまして
わたくしの音楽をあまねく広く撒き散らしまして
およそブルースをやるガキどもは皆、ボトルネックのスライドのわたくしのリフを学んだものです

しかしながら今やバブルは弾けた模様であります
ご存知の通り、時がやってまいりましたのです
ラブソングがわたくしの頭に集結し
そはどの部分も詩情に溢れておりました
そしてストロングな男どもがドアを保持するため努力奮闘
私の友といる間 私は歳を取りました
人々がダーティな床を踏み鳴らしております
わたくしがロックンロールのステージでそれをする前に

電話の男に感謝いたしましょう
もし彼が付き合ってくださるのなら
その問題をば もう一度説明いたします
おいくらか計算して下さい
10パーセントなんてえのは冗談でしょう
多分30、いんや、35
僕のパパはキレますよ いっとくけど
今でもそうだよ もし生きてれば

あなたが私を見るしぐさ 好きです
舐めまわすように笑っていますね
私は自分のチャンスに賭け、あなたはあなたのを賭けた
きみは僕の舟に合流 僕らは潮を読めなかった
わたくしは音楽がそんな音楽が好きです
正しく演奏できるのは一握りのグッドガイだけです
行きたいときにはいつでも仰って下さい 一晩中踊りましょう



10%とか30とか35てのは印税か出演料の取り分でしょうか?ラメントは「悲しみ」とゆう。らしい。


We'll Let You Know〜教えてやろうじゃねえか
・・・剣先をちょんちょんとつばぜり合いいたす模様。をば楽器で中継。ぶぼ。


ナイト・ウォッチ

某国で”超詐欺師”と共にシングルになっているのだ。恐るべきカップリングです。


かがやけ かがやけ グッドなお仕事ぴっかぴかに輝け
都市の門番はどーだーとばかりに門番してます
その黄金の輝きもいまや煤けて
300年の年月が過ぎ去った
偉大なる船長と手下どもは気をつけー直立不動なり

芸術家は自分の顔を熟知しておる
彼の女友だちの旦那たち
彼の債権者たち 顧問官たち
鎧兜輝く 商人の男達

議会の公式な時間
過去の数日から鋭い姿勢で
市議会議員はそこで凍っている
時代物の暗闇キャンバスの上で

絵の具の匂い フラスコのワイン
私の前に全てをさらけだす
らっぱ銃と槍
そしてオランダ人のお偉いさんたち

お一人お一人入ります
保守的生活様式の擁護者たち
赤レンガの家 ブルジョア
妻の為のギターのレッスン

あまりの長い年月 我々はここで
我らの国はスペイン戦争で蹂躙された
今や己で見出すチャンス来たれり
私たちのドアの後ろの静かなる治世
我らは後の世の為に思う

そしてそは小市民の誇り
小市民は善良そして真実
画家達の手により今もなお生きている
皆々様がどうかご理解されますることを



ご理解と申されましても・・・いえ、まあ何となくは・・・わからんでもないんすが・・・わかるかー。

そして考える時間を与える為の音楽がしばし。これは傷だらけのLPですとかき消されてしまいます。いけず。
こちとらには今や、CDがあるわい。ざまみろ。

わ、襲い掛かってきた。

くんずほぐれつ、ありとあらゆる複雑な関節技を駆使して迫り来るそのさま、どうか
皆々様がどうかご理解されますることを

て、思って演ってねえだろ。演っちまったものはしょうがあんめえ。みたいな。(山)
/お勧め!/120点 試聴はここで

キング・クリムゾン/USA 
・・プログレ
TotalTime 01:07:14
1.(35) ウォーク・オン…ノー・プッシーフッティング(ライヴ)
2.(06:24) 太陽と戦慄パートU(ライヴ)
3.(04:21) 人々の嘆き(ライヴ)
4.(07:10) 放浪者(ライヴ)
5.(06:53) アズベリー・パーク(ライヴ)
6.(06:41) イージー・マネー(ライヴ)
7.(08:10) 21世紀のスキッツォイド・マン(ライヴ)
8.(11:19) 突破口(ライヴ)
9.(14:53) スターレス(ライヴ)

いやーめでたいめでたい。この度ようやくUSAがCD化されることと相成りました。しかも3曲追加。「スターレス」だあってんでお得感さらに3割増しです。。うん十年来の切望であるイージー・マネーあの後どうなったんだは収録時間を見る限り9秒延びただけなんで、どうなったんだに終わりそうな気配ですが、しようがないかねえ。
グレート・デシーバーと同じかな。
 何せファンが多いバンドですからヘタなこと言うと袋叩きになるやもしれんのでおっかないのですが、ま、私見とゆうことで。復活前のキン・クリ74年初頭のライブで、この時期のライブ録音は「
グレート・デシーバー」BOXでどだーんと明かされた訳ですが何せこのUSA、色々と手を加えて、ザッパの「シーク・ヤ・ブーティ」方式で完璧なものになっております。1枚ものと言う事もあり集中力が違います。この時期のキンクリの魅力は、これぞロックだと言いたいハッタリと派手な格闘シーンの連続で聴くものをけっして飽きさせないとこでしょうか、まるで日活のヤクザ映画を見てるがごとき高揚感が(イージーマネーのイントロなんて正にそれ)嬉しくて嬉しくて。嬉しいと言えば「太陽と戦慄PT2」でどこからともなくいきなり現れる金髪の王子様エディ・ジョブソンのエレクトリック・バイオリン・ソロはロクシー・ミュージックの「アウト・オブ・ブルー」のソロを弾いた後、そのままこちらにやってきたみたいなのだ。かっこいいねえ。そのあとNYに行きます(笑)。ビル・ブラッドフォードのドラムは本人はJAZZのアート・ブレイキーが好きだと言っておるようですが、私にはどうもタメの効いたブレーキーさんと違ってオン・ビート・スタイルのマックス・ローチっぽく聞こえまして、お約束のオカズともども前に前に行く様がここでははっきりと。かっこいいねえ。歴代でドスが一番効いてるボーカル、ベースのジョン・ウエットンさん。21世紀の精神異常者ではその為一番エフェクトが少ないか、ナチュラル精神異常者か、これまたたまらん。かっこいいねえ。ジョブソンさんに「戦慄ちゃん」でおいいしいところ持っていかれちゃったデビッド・クロスさんも「21世紀〜」では短いながら壮絶ソロを。おや、これはどこかで聴いたことある感触だと思っていると、そうじゃザッパ、「バーント・ウイニー・サンドウイッチ」じゃとはたと思いあたり、なるほどフリップさん、ザッパに憧れてたみたいなのでバイオリン導入はあれをやりたかったのかーと勝手に想像してわくわくしたり出来たりする素敵なアルバムです。って今日は特に文章めちゃくちゃ。すまぬ。「アズベリーパーク」が好き。(マ)/お勧め!/98点

キング・クリムゾン/アースバウンド
・・・ジャズファンク
1. 21st Century Schizoid Man (Fripp/Giles/Lake/McDonald/Sinfield)
2. Peoria
3. The Sailor's Tale (Fripp)
4. Earthbound
5. Groon (Fripp)

*この度、「USA」とならんで、まさかと思った「アースバウンド」も見事に再発です。正直言いまして、最初に聴いた10代の時はちんぷんかんぷん。エピタフのような叙情も期待してた耳には遠い盤でした。ところがどっこいその後JAZZやファンク、NEWWAVEを通過した耳には何ともフィット。かっこいいたらありゃしない。色々聴いてきたのも悪く無いな。

この盤の一番の問題は、音質だろうと思いますが、特に「21世紀〜」ではドラムの音量が異常に大きく、バスドラムがどすんどすんと。しかーし。上品なオーディオ・ファンならともかく、ロックなロック・ファンなら最良の音であるとあえて言ってしまおう。この壮絶な音の格闘にはこれがぴったりなのだ。ポップ・グループぽくてよろしい。

フリッフ博士以外の3人はR&Bフィールドの人間だからして、放っておけばこのような壮絶なジャズファンクになるのだろうて。「21世紀〜」はますます
スパイ大作戦し、2.なんてサン・ラのようなアーシーさが。ドラムスのイアン・ウォレスはエルビン・ジョーンズのように七面ろっぴのパルスを。ボズ・バレルのヴォーカルは黒っぽく、あのおとなしい人がここまでワイルドに、ベースも習い立てとは思えないファンクネスを。サックスのメル・コリンズはコルトレーンのように咆哮してひたすらあおり、フリップ博士も引きずられて生涯唯一のファンク・セッションに身をゆだねます。へたすりゃリトルフィートファンカデリック初期の味わいがするこのアルバム。従来のキング・クリムゾン・ファン以外の人さえも夢中にさせそうな予感がします。(マ)/お勧め!/100

キング・クリムゾンのライブ盤が発売されました。「アースバウンド」と「USA」です。この2枚は待たれて久しいステキなCDなのです!早速「アースバウンド」を手に入れました!「USA」はレコードを持っているのでCDは、また今度とゆうことで・・・(笑)聴きものはボズ・バレルの21世紀のスキソイドマン!地味で大人しそうなボズが頑張っているのが嬉しい!カッコいいじゃありませんかあ〜!イアン・ウオーレスのドラムもすごくてドスドス来ます!全体的にジャズっぽくて、すごい新鮮な驚きでした!キング・クリムゾンってメンバーによって目まぐるしく変わるバンドですが、そこがスゴイ!音質も思ったほど悪くなく、良い意味で迫力満点です。/お勧め!/(みみちん)

KING CRIMSON/Red
cover・・・メタル 曲目等詳細
**「”油断してもらいまショー”にようこそ。
私が司会のパンプアップ・ヒトシ君です。
今日のゲストはキング・コリムゾンのロバート・フリペ博士。新作の”レッド”について大いに油断して語ってもらいましょう。
ようこそロバートさん。」

黙って会釈するフリペ博士。

「えー、このショーのことはご存知でしょうか。大いに油断してもらう為にインタビューの前に催眠術かけさせていただきますが・・よろしいでしょうか?」
「私は常にロバートで有り、そしてロバートで有ります。何が起ころうともロバートで有りますから。何なりとどうぞ。」
「おお、それは素晴らしい。おーいOKが出たぞー」

みすたーマリク登場。

「それではスーパー催眠術行きます。ほーらほらほら、眠くなって来た。私がパンと手を叩いたらそりゃも、とことん油断してしまいます。また手を叩いたら元に戻るんだよ。
はい。パンッ。」

見た目変わらぬフリペさん。

「それではお訊きいたします。まず新作の”レッド”について。このレッドとはいったい何を表しているのでしょうか?」
「ぎゃはは。レッドかい。レッドつうたらこれに決まってるじゃーん。」

懐から出すサンテリー・レッド。
ぐびぐび。
「うめー。これに限るねえ。ツマミ出せ。さきいかかチーズたら。」
「ははは、ご冗談を。本当のとこ教えて下さいよ。裏ジャケにほらメーターの写真・・・」
「ぎゃはは。冗談だ。本当はこれ・・・
レッド・スネークかまーん」
「だからメーターの振り切っている・・・」
「ぎゃはははははは。本当はこれーーーー
レッド良しだ。なんつって。わっはっははははは。」
「駄目だこりゃ。それでは順番に曲についてお尋ねします。最初のタイトル曲”レッド”はインストですね。」
「歌入ってるように聴こえるーー。ぎゃはは。レッドの意味はねー、レッド・ツェペリンのレド。ボクさー、ハードロック好きなの。メタルも。」
「それは、それは。意外な。プレグレさんじゃ無かったんですか?」
「そうそこ問題は。それでショーバイしてっからねー。色々工夫したんよこれでも。でもさでもさ、最初の3秒でつかみはOKでしょ?
メタル・ハード最初の3秒で決まる法則。」
「はい、それはもう。あのイントロはどうやって作ったんですか?」
「あ、あれ。忘れました。とんと。でもさでもさ、イカしてるでしょ。元ネタあるんだよ、全体的に。」
「え、本当ですか。教えてくださいよ。」
「うーん、どっしよかなー。ええいバラしちゃえ。この曲はねえ、フランク・ザッパ様のホット・ラッツ1曲目桃のレガリアの暗黒版でっす。あっちはおポンチだから。」
「そう言われればそのような。」
「でしょでしょ。でね、ビルのぶるフォードちゃんには、山鹿流の陣太鼓とでんでん太鼓聞かせてそうゆう風にやってねって。僕日本大好きやで。」
「なるほど。」
「で、わざと奥歯にモノが挟まったみたいに叩いてねって。イライラしてるみたいで素敵でっしょ。」
「はいな。」
「で、適当なとこで溜めます。ぐーんと引き付けて、またどっかーん。俺って天才。」
「はいはい。」
「でさでさ、この曲に元ネタあるの知ってる?」
「さっきザッパさんって。」
「違うよーー。これはねえ、ゴジラ。ほらゴジラを倒しに地球防衛軍が行くとこあるでしょ。あの時の音楽。イフクベ先生ばんざい。」
「そうなんですか。」
「でさでさ、最後にイントロに戻って〆るの。ああ、完璧だ。俺って天才。」
「はいはい。あ、そろそろベースと歌のジョン上戸さんが来られる頃ですね。おーいマリク。」

マリク登場。

「はい。それでは一旦元に戻って貰いましょう。はい、パンっ。」

「私はいかなる時でもロバートである。って、何か変なこと言いましたか?」
「はい、もう充分に。堪能させていただきました。
それでは上戸さんが来られるまでお知らせをどーぞ。」(山)
/お勧め!/150点
*クリムゾンの歴史の中で一応のピリオドをうった、私の中での最高傑作。(ま
/お勧め!/100点

試聴はここで

Kiss/地獄からの使者
cover・・・
地獄天国ハードロック 曲目等詳細
*ロック!!
ハード・ロック!!!
不滅なり!!!!

うーむ、ここまで切羽詰ると3つも有料サーバー借りてられないなー、
うっし、災い転じて福と為す。

火曜ROCKSアーカイブ始めます

過去に感謝のウルトラ盤を最新の感慨を持って再び迎え撃ってやるわあ。
その第一回は

地獄からの使者
キッス・ファースト

その名の通りあの永遠のハードロック王者、キッスのデビュー・アルバムです。
1974年2月8日発、全米アルバムチャート最高位87位。
ミート・ザ・キッス!どーだーのジャケに収まるはこれぞキッス・クラシックスのオン・パレード。
こないだふとまた聴きたくなって聴いちまったら来た来たあ。
このメイクとド反対の何のてらいも無い丸裸の直球ハードロック。これこそ装飾過多の今、体が求めているものじゃい。
ハードロック天国だった発売当時は(日本では76年に後追い発売です)、スッキリしてて物足りないと言うておられるが、
ほんま街角の普通のお豆腐屋さんじゃないけど、無くしてわかるこの大切さ。
大事にせねば地獄の閻魔様に舌抜かれるぞ。

片っ端からシングル・カットして大ヒット可能な歌の中から
3枚の曲がシングル・カットされてます。

まずは
ナッシン・トゥ・ルーズ
〜Nothin' to Lose
1974年3月28日リリース。チャートインせず。
アルバムの2曲目。おいおいヒットさせなかったなんて・・・
全米中のハードロックファン、ここで知らない内に舌を抜かれる。

2曲目は
キッシン・タイム
〜Kissin' Time
同年5月10日発。最高位87位。記念すべき初チャートイン。
いったいどれくらいの人が聴いたのだろう?15万人くらいかな。
興味あります。このシングル、B面はナッシン・トゥ・ルーズだから最初の逃した人もここで買ってれば、抜かれた舌が戻って来た。

3枚目は
ストラッター
〜Strutter
同年8月10日着火。これぞアルバム1曲目のキラー。しかしチャートインせず。
何とゆう。こんなこともございますから世の中は謎だらけです。人気馬がドンジリで負けても何ら不思議はねえ。
この事態、あまりに悔しかったか、後年ベストの”ダブル・プラチナム”発売時に”ストラッター78”として地獄の復活。
気持ちわかるで。

そして
これもお願いします。全身に鳥肌が立つラスト歌、

ブラック・ダイアモンド

ポール・スタンレイ氏作、リード歌唱ピーター・クリス氏。
上手いぞ歌。尖がるぞ歌詞。



生きる為に路上生活
映画はまだ始ったばかりだ
アンタはヤツラに押し潰されてしまった

ブチかませ

生きる為に路上生活
映画はまだ始ったばかり
アンタの毎日は悲しみと狂気
ヤツラに押し潰されてしまった

うーうー、黒いダイアモンド
ぐぐがっごっごぐぐぐがげっご
うーうー、黒いダイアモンド

闇が街に垂れ込めるだろう
そいつはアンタのあとを追っかけてくるようだぜ
アンタは哀れみなんか求めないが
アンタには出来る事なんか何もねえ、無い、無い

うーうー、黒いダイアモンド
ぐぐがっごっごぐぐぐがげっご
うーうー、黒いダイアモンド

う、ギタアあああああ

生きる為に路上生活
映画はまだ始ったばかり
アンタの毎日は悲しみと狂気
ヤツラに押し潰されてしまった

うーうー、黒いダイアモンド
ぐぐがっごっごぐぐぐがげっご
うーうー、黒いダイアモンド

ぐがああああギタア



地獄よりの予言です。
最終は何の救いも無く機能停止で大団円。

地獄の果てを最初にとことん見て、キッスは始まったのだ。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

Kiss/Hotter Than Hell
cover・・・
地獄天国ハードロック 曲目等詳細
*まー何て素敵なジャケットなんでしょ。ジイン・シモンズ(^0^)。カはカサブランカ・レコードのカ。ヤマサのように商店名入り。74年の11月に発売されたKISSの2ndアルバムです。前作からたった9ヶ月あまり、ツアーに次ぐツアー敢行中に書き溜めてたった2週間で作ってしもうたってんだからほぼ1日1曲ペースで録音したのか。がっちり出来てなきゃこりゃ無理だ。作ったやつすぐライブでやって固めたとしか思えません。人間必死な時ノッてる時はとんでもないことも出来るのだ。
 久し振りに聴いちゃうとおろ回転数間違えたかななどと狼狽するもすぐに立ち直りうご忘れていた宝箱発見したかのように喜びまくることになる。好きな曲ばかりじゃあ。一等賞は3.のゴーイン・ブラインド。アンプラグドで聴いてああ、何て良い曲だったんだと再認識、既にここでまんまの形で存在している。ジインさんのこうゆう曲聴くと実に含蓄あるお人柄と見受けられTVに出るとあの始末だけど安心してお友達になれる方だと確信いたします。なってくれるかどうかは別問題。アライブ・シリーズで再演されてる曲もここでの黒光りは別物です。スタジオ・ヴァージョンならではの腰の貯め方が抜群。最初に感じた回転数違うかなくらいのスロウなところがどんどん効いて来る。世間では時代を経るごとにどんどんスピードアップ、隙間が恐怖のように埋め尽くす余分サービスだらけになってしまうのが世の常だけど、だいたいそれが良いことかどうかは誰もわからぬ。進化と呼ぶ地獄かもしれんじゃないか。ディーヴォと言わなくともこの速度がベストなものはベストであります。続けてプロディジイ聴いてもけっして負けはせんぞ。驚くべきはKISSのこの音楽、まったく古くなってないこと。それはずっと彼らがこの音楽に息を吹きかけ命を与えてきた成果に他ならぬ。しばらくTVに出てないと目のあたりがピンボケになっている芸能人と訳が違うのだ。余計な小知恵を付加せず灘の生一本の曲は強力なのでござんす。もちろんそれはセンスがあるからでそれは世界中の人がずっと彼らを愛してきたことで証明されておるのだ。最初はゲテモノと呼ばれようと本物は本物だーつう当たり前のことを立派に成し遂げたKISS万歳。現在においても家にやって来たとたん100年の古木のようにレコード棚に巣食ってしまうのでもしまだご所有でありませなんだら行っちゃって下さい。レコード・ジャケを含め確実に名盤入りです。(マ)
/お勧め!/100点 日本盤 グッヅ

Kiss/キッス・アライヴ 
cover・・・
地獄の狂獣 曲目等詳細
*Kissの大出世作にして初のライヴアルバムでもある本作はKissのライヴでの凄みや楽しさがガンガン伝わってくる秀作です。ここまで理屈抜きで楽しめるアルバムはそうないでしょう。(すてーぶん)さん/お勧め!/

*「越後屋、お前まさか誰かに漏らしてはいないだろうな?」
「もちろんですお代官様。我々が今メリケンで一番ブレーク、飛ぶ鳥を落とす勢いのキッスのライブ盤を非常に安値でロックファンの喜ぶ顔が見えますような値段で売ろうとしてることなどもし漏らしたらわたくしもあなたも首が胴から離れて散歩してしまいますでございますよ。」
「はっはっは。それなら安心。越後屋お前もワルよのう。」
その時当然風車の弥七、天井裏でこっそりと。
「こりゃ、いけねえ。ご隠居に早く知らせなくっちゃ。」
「何やつ!!」
ブスっ。
場面変わって水戸黄門ご一行はようやく出戸六井戸の宿に到着、旅籠にてお女中の話を聞いております。
「いえねえあたいクチは固いんだけどさあ。ここのお代官、女をさらって高給で秘書にするわ、有給休暇は2倍にするわ、そりゃ悪いやつなんですよう。クチは軽いんだけどさあ。」
「ほほお、よくぞ話してくだすった。お話はようくわかりました。助さん、はやくこの女叩き出しなさい。」
「は」「だからさあわたしキャピキャピキャピキャピ」。お女中退場。
パッ、ブス。赤い風車が八兵衛の眉間に刺さった。バサっ。何かが天井裏から落とされた。
「いてえなあ。親分ちゃんと狙ってくださいよ。」
「ふむ、ほう、なになに。よしわかった。」
「弥七ですか。何を知らせてまいりました?」と格。
「いや何。ここの代官、鬼瓦激と輸入雑貨商いの越後屋が結託してこのキッスのCDをうんぬんかんぬん。」
「なるほど悪い奴ですなあその激ってのは。してそのキッスってのはいったいいかなるモノどもで。」と助。
「それはじゃな。今この地で一番ブレークしておる扮装化粧ロックバンドなのじゃ。カマン・ラブ・ミーのローカルヒットに乗じて東海岸のツアーから急遽帰郷、当地コーボ・ホールでライブを敢行、その熱狂の模様を実況録音盤にして出したらメリケンヒットで大ヒット、それをこやつらが安値で日本に輸出しようとしておる訳じゃ。」
「いやご隠居さすが横文字をよくご存知で」格。
「うーんいかなる時もパッと終わってしまうロケンロール・オールナイト、美味よのう。」ご隠居さん、CDを聴きながらうなる。
「で、ご隠居どうするおつもりで?」助。
「どうじゃな皆の衆、今晩あたりキッスの扮装で代官所に訪ねるってのは。」
「またご隠居さん、そのようなおたわむれを。」とお新。
「ははは、それはおもしろございますなあ。でご隠居はどの扮装をなさるおつもりで?」助。
「もちろんこの寺院の格好じゃ。色々と楽しめるでなあ」
八べえ「それはいいですから何か食べましょうよう。おいら腹の中がぺっこぺこで何か入れないとシンじゃいますよう。」
「ははは。八べえ。それもそうじゃ。とにかく腹ごしらえして夜に備えようか。」
「しめたっ。おーい、めしめしー。魚でもビフテキでもウナギでもラーメンでもいいからじゃんじゃん持ってきなー。」
夜になりました。キッスの扮装をした水戸黄門ご一向、代官所にロケンロール・夜中を演奏しながら突入いたします。
「何やつ。」
「まあ、よいよい。踊りなさい。ほれほれー。」
門番は思わず踊って通してしまいます。
「代官はおらぬか。キッス様のご入来だぞ。」
どだだだだ。代官登場。
「これは何やつ。であえであえー。不埒モノじゃ。であえー。」
「ちょっと待ちなさい。今これやるから。」
ファイアハウス演奏。ご隠居が火を吹く。ぼあ。
「あっちっち。あついではないか。であえであえー。構わぬ。斬っておしまい。」
「ちょっと待て。これやるから」
10万光年のかなた演奏。助、40分間ドラムソロする。
「どかどかどかどかって。何だ。やれやれー何をしておる。斬ってしまええ。」
「うぬ、これも効かぬか。ではこれではどうじゃ。」
ブラックダイアモンド演奏。最後にギターをステージに残す格。どわーん、どわーん。ギターから煙噴出す。
「ごほっごほっ。むせるではないか。こやつめ憎いやつ。今度こそかかれー。」
「うーむ、駄目か。しかたがない。助さん格さん、こらしめてやりなさい。」
「は」
どす、ばさ、ぎゃああああ、うげ、ごす、もっこ、ベス
2時間30分経過250人殺戮いたしました。
「もういいでしょう。」
「えええーーーーいみなのもの静まれ静まれーーーーーーーー。この紋」
以下省略。(マ)
/お勧め!/100点

*当時の熱気が伝わってくる、すばらしいライブです。「ブラック・ダイアモンド」は名曲です。泣けます。(み)/お勧め!/96点 日本盤 グッヅ

Kiss/Destroyer
cover・・・
ボク白覆面 曲目等詳細
*サザエさん 第98687回
--タラちゃんの地獄の軍団--
「タラちゃんでしゅー」
庭で化粧をしてホウキ振り回しております。
フネ登場。
「あらあらタラちゃん何してるのかしら。」
ワカメ登場。
「キッスやってるんですって。すっかり本気よ。」
「ジーンちゃんでしゅー。」
炎を吐く。ぼっ。ワカメ、焼きワカメに。
「あらあらそれくらいにしておきなさい。」
「嫌でしゅー。」
ぼっ。炎を吐く。フネ、ドリフに。真っ黒。
所変わって家の中。波平登場。
「カツオ、いい加減そんなもん聴いてないで勉強しなさい。」
「えー、いいだろ父さん。だってこれかっこいいんだもん。」
「いかんこれは父さんが預かる。いいな。」
「えーだってこれは...。」
「いかんと言ったらいかん。」
所変わって海山商事。マスオ油を売って商売。
「アナゴくーん、キッスの新作聴いたかい。地獄の軍団ってやつかっこいいなあ。」
「あ、フグタくん。もちろん聴いたさ。成功するって凄いなあ。お金が出来ると音があんなに良くなるんだから。」
「プロデュースがボブ・エズリンだろ。アリス・クーパーとこでの技全部持ち込んだね。連中も上がったろうなあ。憧れの人と働いて。」
「曲の出来は出っ張り引っ込みあるけど勢いが違うわな。まーデトロイト・ロック・シティとシャウト・イット・ラウド、ドゥ・ユ・ラブ・ミーとベスと4曲も必殺曲があったら充分、無理はしないと。」
「長持ちの秘訣だねえ。僕らも適当に働こうや。」
「わはは。そうそう。特にベスだよな。あれが出来たんで50年は寿命が延びたんじゃないか。」
「だよねえ。良いよねえ。ピーター君の黄金の声。」
所変わって近所の道端
「あらサザエさん、こんにちわ。何歌いながら歩いてるの。」
「あらウキエさん。やだー見られちゃったのタチバナさーん。ちょっとゴッド・オブ・サンダー歌ってたのよー。」
「凄いじゃない。そう言えば頭もシモンズしちゃってー。」
「えーいつもと同じなのにー。」
所変わって花沢不動産前
「イソノぐーん。」
「あ、花沢さーん。元気かーい。」
「元気かーいじゃないばよ。私が貸した地獄の軍団返してびょう。地獄の遺産聴いて花嫁夢びるんだがら。」
「ごめんよう。実は父さんに没収されちゃって。すぐに取り返すからさあ。」
「許ざないわ。こっちに来なさい。ぼこぼこにしちゃる。」
「勘弁しておくれよう。今持ってくるからさあ。すたすたすたこらさ。逃げるカツオ。
家に到着。波平の部屋に入る。
ヘッドフォンで何やら聴いていて気が付かない波平。ヘッドバッキンしてやがる。
「父さん父さん、何聴いてるの。あーーー、キッス聴いてるじゃない。」
「あ、う、あ、これはの、あ、なかなかいいじゃないか。特に雷神ての。父さん気に入ったぞ。」
「それ花沢さんのなんだよー。返すからさー。」
「いかんと言ったらいかん。しばらく聴くから何とかしなさい。」
「えー殺されちゃうよぼくー。」
庭でタラちゃん
「血を吐くのでしゅー。」
ダラー。
「真っ赤なんでしゅー。」
ダラー。
フネ「あららそれじゃタラちゃんじゃなくてダラちゃんね。」
一同爆笑。(マ)
/お勧め!/97点 日本盤

Kiss/Rock and Roll Over
cover・・・
地獄のロックファイアー 曲目等詳細
*ドリフ大爆笑’04
「お馴染みもしものコーナー、今日は
---もしも貧乏で病弱なレコード店があったら---
行って見ましょう。」
****
イカリヤ「あ、そうだレコード買わなくちゃ。あ、丁度レコード屋さんがあった。入ってみよう。」
がらがらー
「こんちわー。こんちわー。あれ誰もいないのかな。」
ケンしむーら「え、あ、お客さんかに。ちょと待ってねー。」
「あ、お待たせ。で何が欲しいのかい?」
「何がってここレコード陳列して無いの?店の中何にも無いけど。」
「いやね、最近万引きが多くてねえ。全部持ってかれちゃったの。でね私もこの有様。お金無くてねえ。腹へって腹減って。お客さん何か食い物もって無いかにー。」
「食い物って、ええとガムならあるけど。」
「ガムじゃ腹ふくれないにー。」
「じゃあ」としまおうとする。
パク
「食うよおらー。」ど低い声で読んでください。
「はい。で何にする?」
「だって何にも無いんじゃないの?」
「大丈夫。実は奥に全部しまってあるから。」
「あーそう。じゃキッスの地獄のロックファイア下さい。」
「えっ?あんだって?」
「キッスの地獄のろっくふぁいあ」
「北島の?」
「きっすの。」
「ああ、キッチュの」
「地獄のロックふぁいあ」
「遅刻は毎日です、すみません?」
「キッスの地獄のロックファイア」
「ああ、これね。ほれ。」
「何だ聴こえてるじゃないか。」
「お客さん、あんだってこんな派手なもん欲しいんかい?」
「いやね姪っ子が今日発売日だからどうしても欲しいって。これほんとに間違いないんだろうね。」
「何ゆうかね。ほんまもんもほんまもん、昨日わしがデトロイトに行って直に仕入れてきたもんじゃけに。」
「うそー。貧乏だって言ったじゃない。」
「疑うのかい?じゃこれにしな。」
「何これ?」
「北島三郎。箱だけの女。似たようなもんだ。」
「違うよキッスが欲しいの。」
「だってあんたさっき北島が欲しいって言ったでしょ。でしょ。」
「違うの地獄のロックファイア。」
「あ、やっぱこれね。25000円。」
「え、高いなあ嘘でしょ。」
「嘘です。250円。」
「え、安い。でそれ日本盤なの。」
「はい、デトロイト直輸入の日本盤。解説だってあるよ。」
「ほんとかなあ。読んでみてよ。」
「えー、あ、えーは書いてないよ、えー、この盤はアメリカのロックバンド、キッスのデストロイヤーに続く必殺のレコードである。乗りに乗ってるだよ。シングルのハードラック・ウーマンはイーグルスを超えてます。アイ・ウォンチュとかライブでお馴染みの曲もあるだよ。ギターソロだって絶好調、お得意のすぐ得意の繰り返しフレーズでどうだー。最後のメイキンラブなんてライバルのエアロスミスのトイジインジアティックをパクってケロっとしてしまいました。怒られたら火を吹くつもりです。ぼ。ですから怒れません。製作はエディ・クレーマーっておじさんでまっつぐなキッスのロックを劇場で録音しました。ピータちゃんはトイレでドラム録音しました。黄色い音がします。シングル曲以外の曲もレベルが上がってグっと来るので楽しんでおくんなましー。ってこんなとこだ。」
「内容は合ってるようだけど変な文章だねえ。」
「だってこれわしが書いたんだもん。デトロイト直輸入の日本盤。買ってね。」



「駄目だこりゃ。」
ぱうぱうぱうぱう♪。(マ)
/お勧め!/98点 日本盤 グッヅ

Kiss/Love Gun
cover・・・
地獄の鉄砲 曲目等詳細
*「おろー、ここはどこだべさ。」
「やけに広いとこ連れてこられちゃったちょー。」
どーん。
「歓迎するキッス諸君。君たちは囚われの身じゃ。大人なしくするが良い。」
「おろー、星一徹の声だがさ。わし好きだったけん。ひゅうまはその後元気かのう。」
「囚われの身ちゅうたってほれ回りにオナゴ仰山おるやないか。妙に顔塗りたくってるけんど。」
どーん
「一徹ではなーい。それは我が結社のキッス好きどもじゃ。見たいとゆうから仕方なく。最近は悪の結社も従業
員にサービスしなければいかんのだよ。」
「おろー。そりゃ一徹さんも大変だ。んじゃラブガンでも歌っちゃるか。」
きゃーーーーーー。
「ごほん。それは良いのう。それはともかく今日はそのラブガンの秘密をここで明かしていただこう。大人しく
しゃべるがよし、さもなくば....。」
「ええよええよ。何だそんなことか。事務所通すと取材も時間かかるもんねえ。」
「おろ、エース、おめ黙って無いでおめからも何か言えよ。」
「いやんだ。おだしゃべんね。」
「何でだ。」
「おだ南なまりあっかだおめらおだのこど馬鹿にすっぺ。」
「しでねえしでねえ。大体おめがリオン・・あ、いげねえ。だってこと誰にも話してねえだべ。」
「いやんだ」
「しゃあねえなあ。じゃピーターおめからだ。」
「ぼくピータ。」
「ぼくジーン。」「ぼくスタンレ。「ぼくエース。」「みんな併せてザ・キッス。」
ヒア・ウイ・カーム・ウォキダンザストリート♪
キッスのテーマ終了。
どーん
「はよしゃべれ。まずは何故今回ジーン君の曲が多いかだ。」
ぼ。
「ジーンちゃんですう。だみだ遠くて炎かけられね。えーとねポールちゃんもう手持ちの曲無くて。最近スケジュール厳しくて作れないしねえ。おめも働け言われたんでしゃあねえなと。」
「んだんだ。おめも働け。」
どーん
「そうかそうか。なかなか君の曲はステキだ。ノリがモットみたいに後ノリだけど好きなんかい。ほーくす。」
「好きだっちゃ。趣味でずっと作っていたっちゃ。」
「おっさんおっさん。でもさわいかてラブガンつう極め付けの作ったでがんしょ。」
どーん。
「おー。それそれ。さすがポール君、キッス史上に残る名曲だねえ。」
「んだ。でそれで力付きました。後は最後に好きな”彼女キッチュミ”歌わせていただきました。」
どーん。
「いえい。めんどくさ。この効果音もうやめよ。んん。なるほどそれでスペクタ曲やったのだね。」
「んだんだ。」
「あのう。おだにも言わせてけれ。」
「何だエース。」
「おだもうだってみだだ。4.のショックミーでやづ。曲だってづくっだだよ。」
「うんうん。なかなか味があって良かったよ。がんばりや。ところでピーター君の必殺バラードは今回無いけど。」
「ぼくピータ。何かボクだけ売れちゃったんでこいつらが調子にのるなやって曲作ってくれなかったの。泣いちゃう。」
「てめ、だって急に偉そうに”ウーロン”とかステージで言ってたやないけ。」
「いいじゃんか。たまには。普段地味なんだから。」
「ままケンカは止めなさい。んじゃライブ頼むよ。機材はほれそこに盗んであるからに。」
「盗んだんかい。しかたねなあ。やっちゃるか。ほれキッスのライブじゃ。いくぞー。」
きゃあああああああああ。だっこしてぇえ。(マ)
/お勧め!/97点 日本盤 グッヅ

Kiss/Alive II
cover・・・
地獄の生2 曲目等詳細
*本日は話題騒然人気絶頂のキッスさんにインタビュー。聴き手はご本人も大変なキッス・ファンだとゆう磯野家の波平さんです。
波「はじめまして。波平です。今日はキッスの皆さんにお会いすることが出来てまことに光栄です。」
ポール「おー波平さんじゃん。見とるでーサザエさん。あれやってあれやってー。」
波「あれですか?ごほん。「食わんと言ったら食わん。」
ジーン「キャー。嬉しわー。」
波「ごほん。ところで今回2枚目のライブ・アルバムをリリースされましたが。」
ジーン「んだ。で波平はんはどうゆうとこが気に入ったかい?」
波「わしですか?そりゃもう全部。ヒット曲てんこ盛りで毎日フネとお茶の時間に聴いております。」
水戸のご隠居「なんと言ってもデトロイト・ロック・シティが一曲目のライブ盤じゃ。問答無用じゃのう。」
ポール「誰この人?」
格「控えおろう。この方をどなたと思っておる。先の」
波「副将軍水戸光圀さんです。偉い人です。」
ジーン「偉い人け。」
バブー。ぼっ。バブー。ぼっ。ジーンちゃんでちゅう。
ポール「わ、熱い。誰だこの小僧っ子は?」
波「すみません。タラちゃんウイズイクラちゃんです。」
ジーン「わ、この子がイクラちゃんかい。メイクしてたからわからなかったで。」
「燃やすんですう。」ぼっ。
エース「あのう。おだも唄ってたんだげんど。きずいでぐでだだろか。」
ぼかっ。
ポール「てめ。こうゆう時だけ出てきやがって。サボりやがっただろ。不足分の曲録音の時。」
波「そう言えばあの新曲ではご自分の曲以外弾いて無いんですね。どうしたんですか?」
エース「めんごめんごー。カゼ薬と間違えてセーロ丸一ビン飲んじまったもんで。ラリってました。」
ポール「てめ、てめのせいでまたあのハゲとやるはめになったんやないけ。反省せい。」頭うりうりする。
波「ハゲと申しますと?」
ポール「いけね。しゃべっちゃった。企業秘密なんでここだけの話にしてもらいまっさ。このエースの前に一旦は加入しそうになったボブ・キューリックってやつなんや。何せつるっぱげやから頭に顔描いてもどうにもならんわなあてな訳で落としました。」
ジーン「あいつまた入れてくれってうるさかったぜー。」
エース「いげね。改心しまっがら勘弁しでえ。」
そこへピーターがベス歌いながら登場。もちオーケストラ・バック。和服姿でおばちゃんたちに花束もらいの。
「やーみなさん。僕。ピータ。元気〜?」
ポール「こいつ調子にのってるな。」
ジーン「んだのってるのってる。」
波「まあまあ。ピーターさん。思わぬとこでベスを。この想い出は大切に墓場まで。ハードラックウーマンも最高でしたですよ。」
ピータ「さんきゅさんきゅ。まヒット曲だからとーぜんとーぜん。」
ジーン、怒りのあまり口から吐血。だらー。だらちゃんでつう。
波「わ、ジーンさんの後藤サンダーももちろんです。もちろんいかしてました。」
ちょんちょん。
波「わ、ポールさん。えーもちろんですとも。ラブガンやシャウト・イット・ラウドなんかはあなた無しでは生きていけません。ちまたではアルバムでは今一、ライブで映えそうだなあって曲をやっぱり最高にやってくれたって言ってましたよ。」
ポール「なぬ今一ー!誰じゃそないなこと言ったのは。」
波「あの・・・アナゴ君って人で。」
ポール「うお許さん海山商事潰してやる。」
ジーン「サザエさんとデートさせてくれたら許してあげんよ。」
マスオ「えー、それだけは勘弁してくださいよう。」
一同爆笑。(マ)
/お勧め!/100点 日本盤 グッヅ

Kiss/Dynasty
cover・・・
地獄からの脱出 曲目等詳細
*今日は普通に書こう(^0^)。キッス79年の9作目、アライブUで区切りを付けて各メンバーのソロ作も一挙に出しました。結果は売上げ面ではアルバムではジーンさんの勝利、シングルでは何とエースさんのうっちゃり勝利で終わり売れると立場有利に働くキッス力学、今回の盤ではどうでしょうか?びょーん。何とポールさんの逆転勝利、さすがキッスに命を賭ける男、1・のラビング・ユー・ベイベで世間をあっと驚かすヒットを放ったのだー。それは何とキッスがデスコに挑戦。えらいこっちゃ。賛否両論もあるも大成功、まるで流行りものじゃけん、後で笑われるよなあって見越してるかのごとくチープにそしてとことんデスコしなすってそれが返ってエバーグリーンになっちゃったわ。パシーンの恥ずかしいシンドラも今となっては愛すべき存在に外せない。フィルムでもケレン見無くてやっぱキッス!偉い!。そしてポールさんのさらに駄目押しは3.のシュア・ノウ・サムシング。共にアンプラグドでやった2ndに入ってたジーン氏のゴーイン・ブラインドと共にキッス・アダルト・ハードロックの大傑作、これこそ永遠曲であります。残るマジック・タッチも哀愁どきゅーんで冴えてるわーポールさん新たなもの掴みなすったようです。この路線は哀愁好きにはたまらんものある。他のメンバーも負けてません。僕ピータも今回は豪華呉服をまとうことなく軽快ナンバー、ダーティ・リヴィンで。ここでは何とジーン氏もチョッパーで応えてる。グルーヴィン。この人のベース実にセンス良くてキッスの音楽を古くさせない要素の一つはこの人の的確かつ絶妙なベースワークにありと見た。アキラ。さてそのジーンちゃんは?。相変わらず外れ無しの曲作り。己のテーマみたいな5.のカリスマ、どスケベ道を行く8.のX線の目。X線のサビの凝り方が地味ながら凄いっす。そして問題児エース君。シングル売れたことでますます微妙な立場になってしまったような。この4人がキッスだと実に大切に思ってるポール、ジーン両氏も気を使ってか2曲自作曲登場。それに応えて7.のハードタイムズでは前段の凝ったリフ、サビで一転掴みのメロディと才能発揮、ラストの曲ではこれまたがっちり掴むサビと。サービスで2.ローリング・ストーンズの2000男まで入って曲が粒揃いなことでは今までのオリジナル・アルバム中一番じゃ無いかと思います。まあ言ってみりゃ覚えやすくPOPなものが増えたってことですけど、それがけっして悪いことだとは思いませぬ。何もキャッチーに出来たものを小難しくする必要無し。特にキッスは直球一本勝負だし。余裕も少し出来たようにも感じられ世間はパンクで逆風だとゆうのに自分たちのキャラで遊んでるかのごときこの縁日屋台お面屋さん盤、彼らのアルバムではベスト3に入るほどわたしゃ好きだぞー。(マ)/お勧め!/100点 日本盤

Kiss/Kiss Unmasked
cover・・・
仮面の正体 曲目等詳細
*ついに70年代を駆け抜けた仮面の天使キッス、80’s一発目のアルバムです。だがしかーしピーターちゃんがいなくなっちゃったよ。デスコやっちゃって嫌になっちゃったかのかー。それよりやっぱソロでやって行きたいって気持が強くなってしまったようです。とゆうことでここで叩いているのはアントン・フィグとゆう方。やっぱり寂しいす。しかーしアルバムは絶好調、前作で開陳したポールさんとプロデューサー、ヴィニ・ポンシア氏共作による哀愁POP路線ついに全開花開きました。シャンディだ。やっぱりなんつってもパンク襲来、やりにくいったらありゃしない。お客様を徹底的に楽しませるキッスとしては選択肢としてパワーポップを選んだってことでは無いでしょうか。その意味ではヴィニ・ポンシア氏、60’sにポップフィールドを歩いて来た彼は正にコンビを組むには大適材、全編サビのフレーズがはっきりしたキャッチー大大会の素敵なアルバムです。その分ジーンちゃんエース君の曲が少し浮いちゃうてのもあるけれどそれもグッドスパイシー。わかっちゃいるけどネイキッド・シティなんか胸かきむしられて大喜びしてしまいま。5.の「心のままに」なんかショーン・キャシディがカバーしたらそのままヒットしそう。もちろんナイス・フック。ここでのギター・ソロ実にエース君ぴろりんぽろりん得意ハンマリングオンプリングオフ効いてて素敵です。トモロウはもう地獄のかけらも無い青春みんなで海を駆けましょうソング。あ、エース君の「コインの両面」、浮いてないか、サビばっちりキャッチーだもんな。「彼女はとってもヨーロピアン」はニュー・ウエイブ勢に対する困った感が出てますのでしょうか。ウルトラヴォックスぽいとか思ったりして。気のせいかもしれんけど。9.「傷だらけの素顔」(すげー邦題)はエルトンのアイランドガール調。ちょっと遅いフォロワー、でも今となっては大した時期の違いは無いよ。最後はお前が全てとファンに対するラブコールかまして正調キッスに立ち戻る。げにキッスのパワーポップ挑戦は大成功。全編カモンラブミー・アルバム最高。でもあれだこのパワーポップってやつ、曲作りに多大な労力がかかる割りに正直見返りが少ないんです。いつまでも最上曲は作り続けられるもんじゃない。さあ困った。エース君もぐずぐず言い始めちゃった。ああ、80年代のキッスの運命やいかに。(マ)/お勧め!/100点 日本盤

キース・リチャ−ズ/トーク・イズ・チープ <ご投稿エントリー>
cover ・・・ソロ
これはメチャメチャカッコイイですよ!やっぱりストーンズは彼なのねって再認識した作品。キースの声がまたシブい!
(んどぅーる)さん/お勧め!/

ケヴィン・エイアーズ/フォーリング・アップ

ケヴィン・エイアーズ/Joy of a Toy 

Kevin Ayers/Whatevershebringswesing
cover・・・放浪人 曲目等詳細
*英国はカンタベリー地方に生息する放浪さん、ケヴィン・エアーズのソロ3作目です。元ソフト・マシーンのこの方、全世界低音ヴォーカル愛好協会推奨ミュージシャン、まずもってルー・リード、イギー・ポップ、デビッド・ボイちゃんのどわーとした声が好きだわあちゅう人には無条件でお勧めしちゃうわ。どうやら英国山下清らしくて軌道にのってるときにふらふらっとどっか放浪しちゃうらしくそんな自由奔放さ、良い意味での音楽への執着の無さが魅力です。この盤でももうやりたい放題やっちゃってる感が。この人がB型だったら血液型診断信じちゃうよ俺。脅かし系の曲にちと何じゃこりゃあとびっくりすると思いますが慣れれば何てこたあありません。嬉しくなってきます。まず捕まってしまうのは呑気な曲。これがまた不気味明るくって良い。人を食っててかじられてて良い。長ぇよつなげてるよの表題曲も綺麗だし何よりラストのララバイだわな。これはもう喜んでロマンチック騙されちゃいますの雨音効果音素敵。シャンペン・カウボーイ・ブルースなる酔いどれランディ・ニューマンみたいな曲でもまるで関係ない曲が途中乱入して来て、映画のカットインですかわしゃこうゆうの大好き、後にモノクロムセットがグッバイジョーでやらかしていたな。とゆう訳で曲目と曲が自分の中で一致する頃にはもうこのアルバムの虜になっておる怖いです。バックはドラムに美し曲仲間ロバート・ワイアット、ベースとギターで大活躍のまだ十代かよマイク・オールドフィールドちゃんなど。ジャケット凄い。生まれてます。円谷プロ「アンバランス」や暗黒舞踏「大駱駝鑑」世界。かー、不気味で嬉しいねえ。怖いものみたさで食べてみんしゃい。損はしないよ。きっと。(マ)/お勧め!/150点

Kevin Ayers-John Cale-Eno-Nico/June 1, 1974
cover・・・怪獣総進撃 曲目等詳細
*1974年6月1日にレインボー・シアターで行われたケヴィン・エアーズ博士の公演の模様を収めたライブ盤です。一声かけて集合したメンツがこりゃまた超豪華、イーノにジョン・ケール、ニコにケヴィンさんのバンド・メンバー、ロバート・ワイアット、マイク・オールドフィールド、オリー・ハルソール、ラビットと東宝チャンピオン祭暗黒怪獣総進撃の様相。前半がゲストの皆さんの演奏、後半がケヴィンさんのライブとなっております。まず登場はソロ活動を始めたばかりのイーノさん。まだ化粧びんびんの頃ね。よりによってウォ−ムジェットからの「後ろで運転してね」曲で始めちゃう。ただただ嘆いてるようなアホ暗黒曲なのだ。元気ですイーノさん。やったるで意欲に溢れてたんだろうなあ。バックのケイル氏のヴィオラが弾いてるとゆうより軋んでてああ快感。2曲目は待ってましたベイビゾンファイア。18番だぞ。これがこの時期のライブで聴けるなんて。間奏の混沌も大混沌。3曲目はケイル氏。これはプレスリーの曲?。どう聴いてもそう聴こえん[(^o^)]。バックでイーノちゃんが切れてる。この時期でしか聴けないノイズぴゅんぴゅんシンセが飛ぶぞ。SFツイン・ピークス、ロッジに潜入の様相です。さらにロッジの深くに入ってしまってニコちゃん大王のジ・エンド。こ、これはイブの夜に聴いちまったらまあどうするのの暗黒ヴァージョンなの。やめてー。小人がこれで踊るー。しかもスローモーションで。たっぷし告白を聴いた次はメインのケヴィンさん登場、ぐるぐる夢博士アルバム発表の直後。これがまた貫禄が無い人で、はは、放浪人とはよく言ったものだ、我、我関せずのマイペースバカボン音楽をお届け。いつもの世界低音声ファンクラブの人が喜ぶヴォイスで音程外しながら数々の自身名曲を歌ってくれます。Stranger in blue swede shoesではオールドフィールド少年のギターソロが聴けるぞ。前半のイレーザーヘッド世界とは対照的にうららかな後半で楽しいっす。時々映像が歪むけど。この盤みたいなライブ盤は本当に貴重だし残っていてくれてありがたいなと心底思いますわ。だっていまや鬼籍に入ってしまわれた人、すっかり変わってしまった人、レストランのオーナーになってしまった人、相変わらずの人<[~O~]>が絶好調の時集っておくれでまったくもって至福の46分。あ、世に言うプログレな音楽ではありませんのでご安心&ちゅうい。あっちの世界へ片足かけたポップ・ミュージックです。(マ)/お勧め!/150点

Kevin Ayers/The Kevin Ayers Collection
cover・・・バナナ人 曲目等詳細
*この方はケヴィン・エアーズさんとゆう方です。
ソフト・マシーンと申しますプログレのプの字会に入会してしまった方ならどなたでもご存知のバンドのオリジナル・メンバーさん。
だもんでろっくす本部では「プログレ支部」に住んでいただいておるんすけど、
居心地悪そうす。
実際住んでらっしゃるのはバナナ共和国って国。だもんで仕事の連絡取るのが大変です。
下界でレストランやってるって噂も聞いたな。全部バナナ料理に違い有りません。
自称”プロのエキセントリック”。
ルー・リードさんと腹違いの兄弟かもしれません。歌はお上手とは言えなく。
それでも、えー、何の因果か知ってしまった方は、もうずっぽりはまってどうしましょ。
まだの方ももし触ってしまって、最初は、押し出しが強いとは思えませんので”んんん”かもしれませんが、
空気に惹かれて何度か聞いてしまったらもうおしまいです。
既にバナナ・キングダムの議会に議員として座ることになるよ。
欲とゆうものが小指の先も感じられません方です。
だもんで、ほっとけばその辺で勝手に歌っていて終わりなんで、周りが必死になって録音させようとします。
そんなケヴィンちゃんのソロ・デヴューから1980年までの所業が一枚の盤に入ってますのが、このアルバム

ザ・ケヴィン・エアーズ・コレクション

最初は居場所が無くて寂しそうだったのが、安住の地を見つけてるんるんに至る過程がつぶさにもやーっと聴けますだよ。
売りは2枚のアルバム未収録曲です。
シングル・オンリーだったもの。
LPに入ってる曲の解釈介錯は、各アルバムで出来ますとして、ここはやっぱりそれをば。

まずは

カリビアン・ムーン

1973年の作。ヒット?するわきゃあありません。アルバム、シングルとも全部英国チャート入り曲無しですわ。
ただしもちろんバナナ共和国では全部1位。

それではカリプソパンチな今の季節にピッタシの夏バテソング、どーぞ。



ラムでライムな蜂蜜が 唄うは魔法の曲なんです
あらら彼女がおりました カリブの海の月の下
風が吹きます ココナッツの木をすり抜けて
月下に吹きます 君と僕

へい カリビアン・ムーン 黄色 黄色
カリビアン・ムーン 黄色 黄色
カリビアン・ムーン 黄色 黄色
カリビアン・ムーン 照る オールナイト

カリプソ歌手が唄ってる 日の下で
バビロンの川のこと歌ってる
ラスタ・ミュージック カリブ海
みんなおいでよ 僕と歌おう

へい カリビアン・ムーン 黄色 黄色
カリビアン・ムーン 黄色 黄色
カリビアン・ムーン 黄色 黄色
カリビアン・ムーン 照る オールナイト

この歌を歌うとき 僕はとってもいい気分
それはとってもミュージカル 僕らが持ってる愛さ
おー、マーサ マーサ 君の為に歌ってあげよう
月と大竹の歌をさ

へい カリビアン・ムーン 黄色 黄色
カリビアン・ムーン 黄色 黄色
カリビアン・ムーン 黄色 黄色
カリビアン・ムーン 照る オールナイト

へい カリビアン・ムーン 黄色 黄色
カリビアン・ムーン 黄色 黄色
カリビアン・ムーン 黄色 黄色
カリビアン・ムーン 照る オールナイト



みんなの歌に採用されてもちいともおかしくありません。お気楽極楽後生楽。
ぼかあ君といるととってもしあわせなんだ。

そしてその流れをそのままに

アフター・ザ・ショー

1974年にバナナ共和国で48週連続1位になった曲だよ。泣きたいくらい切なくて胸きゅんの歌なの。
ぽてまよ。



ロックンロール・ショーの音楽のあと
僕は歩き出した どこといって特にいくとこは無いんだけど
僕は誰かが歌ってるのを聴いたんだ とても哀しい声で唄う
これは私が聴いた彼女が唄う曲です

”誰が私を家におくってくれるの
ショーのあとで?
私はとても寂しいの
そして行くところがありません
おー、あなたのパーティに連れてって
そして一晩中踊って下さい
あなたを朝が来るまできつく抱きしめるわ”

僕は彼女の元に歩み寄り 彼女の手を取った
「哀しいお嬢さん、わかりました
君と一緒に過ごしたいんです もしよろしければ
僕らはこの歌を一緒に歌えるよね。」

”誰が私を家におくってくれるの
ショーのあとで?
私はとても寂しいの
そして行くところがありません
おー、あなたのパーティに連れてって
そして一晩中踊って下さい
あなたを朝が来るまできつく抱きしめるわ”

ロックンロール・ショーの音楽のあと
僕は歩き出した どこといって特にいくとこは無いんだけど
僕らの愛は時と共にどんどん育っていく
でも僕らはまだ歌うのを覚えているんだ

”誰が私を家におくってくれるの
ショーのあとで?
私はとても寂しいの
そして行くところがありません
おー、あなたのパーティに連れてって
そして一晩中踊って下さい
あなたを朝が来るまできつく抱きしめるわ

誰が私を家におくってくれるの
ショーのあとで?
私はとても寂しいの
そして行くところがありません
おー、あなたのパーティに連れてって
そして一晩中踊って下さい
あなたを朝が来るまできつく抱きしめるわ”



ほにほに君とおはーよう。
これまた、みんなの歌で是非どうぞ。素敵な動画をつけてね。
聞いた人はみんなドキドキして涙してうるうるする。

どこか寂しそうだけど、暗くないんですケヴィンさん。
月夜の全米第2位さ。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

ザ・キング・オブ・ルクセンブルグ/ロイヤル・バスタード <ご投稿エントリー>

キッド・クレオール&ザ・ココナッツ/トロピカル・ギャングスターズ <ご投稿エントリー>

楽園の果実/キッド・クレオール&ザ・ココナッツ <ご投稿エントリー>

クラフトワーク/アウトバーン <ご投稿エントリー>

cover・・独
*なぜかビーチ・ボーイズを思い出します。全米ヒットしたんですよ。これが。(マ)/お勧め!/93点

クラフトワーク/ヨーロッパ特急
・・独
*テクノの教典です。ひんやりとしたこの雰囲気がたまりません。(マ)/お勧め!/97点

クラフトワーク/The Man-Machine
cover・・鉄腕アトム 曲目等詳細
*プログレかはたまたニュウ・ウエイブか、そうだテクノだーとはっきり世間にマニフェストした「人間解体」アルバム。はたしてこのクラフトワークとゆう集団の音楽、ものすごー好きだちゅう人はいないような気がしますが嫌いだーちゅう人もいなくて、好きで気になって時々無性に聴きたくなるとゆう。この盤は最もそれが最たるものではないでしょうか。憎めない理由としてはまず世の中をなめてる。ははは。軽い足取りで明るいんだか絶望的だかよくわからん未来を鉄腕アトムみたいな視点で眺めとります。もちろんテクノーですから自動演奏ばんばんでございますがそれがまた人肌の温かさ、ちゃんと世話して無いと止まっちゃいそうなおまぬけなとこが素敵にゃの。完全デジタル化したテクノは破滅した荒廃地球上でもぼかぼかぼかぼかって鳴ってそうだから不気味だけどこれはそんなことはありません。江戸お茶汲み人形、少年時代の漫画雑誌の特集の未来のようにファンタジーがあって本人たちもきちんと扮装してくれるしこちらもその気で楽しんでぼかあしあわせだなあ。そんな親しみやすさからかスーパー特売のBGMに使われちゃったりしますがそれも無性に嬉しい、クラフトワーク史上最もポップで御気楽なこの一枚を今日もお仕事のお供にがんばろうな。バンドのみなさん、あの紛争のまま子守とか皿洗いとかしてたりして。奥さんに怒られてしゅんとしてたりして。がはは。(マ)/お勧め!/96点

キング・サニー・アデ/シンクロ・システム
cover・・じゅじゅ 曲目等詳細
*ナイジェリアの誇るジュジュ・ミュージックの王様、サニー・アデさんの中央突破盤です。ナイジェリアちゅうとフェラ・クティ大王のどファンクが一部で有名ですがこれは言ってみれば正反対なのだ。彼の地は広いからねえ。民族もこっちが思っているより一杯あるようで、音楽の種類も沢山。一番ポピュラーなのがスミスのギターの人も大好きだっちゅうリンガラってやつ。そしてフジとかアパラとかこのジュジュとかトーキングドラム、パタパタもの、で、このジュジュはエレキとかスティール・ギターとかフューチャーのその中でも一番モダンなものです。アフリカ音楽ってゆうと熱い熱い熱狂を想像してるこちとらにクロスカウンター食らわすクールなやつなのだ。ペコポンペコポン鳴るドラムの合間を縫ってささやくように歌がファンキイなギター・リフが虚空を舞うスライド・スティールがっちゅう夢のような音楽。熱い時にはやっぱ冷ソーメンに限るわい。さあああっと涼しい風が頭の中を通り過ぎます。このポコポコ・ビートはテクノと合い通じるものもあるし、ちゃんとこちらに向かって音楽してくれてますから民族ポップスを聴く時に有ったりする寂寥感も無し。さらには言葉が日本語みたいなのでカラオケで歌えるとゆう特典も有りでこれは持っておっても絶対損はせぬと不肖このわたくしが保証いたしましょう。ペンケレー、おおお、ぺんけれー。(マ)/お勧め!/96点

カンサス/ザ・ベスト・オブ
cover・・メリケンプログレ 曲目等詳細
*だいたいプログレってやつぁ冬それも厳冬が似合うもんでありますがこのカンサスは夏が似合います。そして海、「帰らざる航海」てなアルバムもあってそのまんまでやんすが(^0^)。実際航海プログレや。乗組員は全員江戸前の寿司職人でござい。デッキでみんなヘイヘイ言って仕事してまっせとアナゴ握りながら航海してる。出発地はボルチモアで目指すは南極。南極に行きますと全ての海水が滝のように下に落ちているbyポー。とゆうわけでキップが良い音楽です。世にも珍しいメリケン・プログレだ。他にメリケンでやってブレークした連中とゆうとLAのアンブロージアくらいしか思い出せん。スティックスとかボストンはちと違うような気もいたしますし。メリケンですから全体湿度がそもそも欧州産と違って格段に低いす。歌も演奏も。ケレン見が無いと言いますか無さ過ぎて本場のものファンには何だよープログレちゅうたら欧州空気、湿り気ぐだぐだしてくれなきゃつまらーんってな方もおられるのかもしれん。ま逆にカンサスでなきゃあかんって人もおるやもしれんのでこれはどっこいどっこいとゆうことで。ベスト盤ですが大ヒット曲は2曲。ご存知「伝承」と「ダスト・イン・ザ・ウインド」。当然冒頭を飾っているのも伝承でんしょ。これはもう完璧なロック・シングル・ベスト10に入ろうかってな代物。メロディ、仕掛け共にうおバンドでコピイしたらさぞかし気持ちが良かろうのう。もち聴いててもごっつ気持ちええのでたまに思い出して物凄く聴きたくなることありませんか?私は聴く度にリフの合間に入るヒャーってオルガンを一緒に押さえます。とりあえずCで(^0^)。このヒャー危険です。合間合間に律儀に入っててまた入っててくれてとても気持ち良いのですけど律儀に入れてるってことはダサイとも言えたりして。この紙一重さがカンサスの音楽の全体に言えてるかもしれぬ。小ヒットとは言え「帰らざる航海」もプログレシングルとして出色の一品だと確信いたします。これもオルガンの小気味良さが小鯵の押し寿司by大船軒のように美味しい。そして大ヒット「ダスト・イン・ザ全ては風の中に」。メリケン・バンド、売れちゃったバンドの宿命で常にレコード会社からヒット出せーヒット曲書けーと言われ続けて悩みに悩みぬいての所産と聴いております。結果ちょっと聴き西海岸なこの名曲が生まれたおぎゃあ。元々プログレはピン子フロイドさんのアコギな曲を聴いてもありゃイーグルスてな面がありますからこれを逆手に取ったプログレ風車の論理としてモノリスの上三行目に深く掘り込まれたボリボリ。いやあこれなら安心して聴けますプログレって優しいんですねって安心してますと油断大敵、まったく曲が覚えられないくんずほぐれつものも仰山入ってるだよ。イエスのリフの小気味よさ、ジェネシスの壮大さ、ジェントルジャイアントの上海雑技団アクロバチカル宮殿をいただいての真正面演奏。これはこれで感服しっぱなし、とても出来ないプロの技の数々に聴き惚れましょう。かと思えばいきなり涙粒連結の亡魂産業ロック風出て来たりしてしかし目がキラキラ、REOスピードワゴンと並んでのアメリカン良心正直バンドですからしゃあないなと好感を持ち、最後は物凄い曲、そして終わった後拍手喝さいが出て来てこりゃライブだったんだと驚き、次にライブアルバムが欲しくなります。あります。トゥ・フォー・ザ・ショーって飛びっきりのやつが。(マ)/お勧め!/120点 日本盤

カンサス/Leftoverture
cover・・メリケンプログレ 曲目等詳細
*こんばんわ、プログレシブ・ロック・アワーにようこそ。司会の七拍子変です。
ななびょうし・へんと読みます。ななびょう・しへんではありません。
ましてや、な  なびょうしへんではありません。
今夜のゲストはカンサスの皆さんです。
1976年10月発売のちゃきちゃきの新譜

永遠の序曲

を引っさげてやってきてくれました。こんばんわ。

”あ、こんばんわ”

早速ですが出身地は?

”カンサス”です。

ああ、良かった練馬区だったらどうしようかと。

ご職業は?

”会計士です。”

カンサス監査す。  なんちゃって、んなわけねえだろうがあ。

”ロッカーです。”

ですよね。でも、だからジャケットで悩んでるんですか?なんだこりゃ粉飾決算だらけやんかー。どないしよ。社会問題やでーって。

”だからロッカーですってば。そりは曲が浮かばなくて悩んでいるんですわ。”

あ、そうなんですか。それで浮かびましたか?

”もっちろん。伝承すべき大傑作がどんどんどんどんどんどんどんどんどん。”

それは凄い。だから曲目が”伝承”で”超大作”なんすね。え?「超大作」?この邦題マジかよ。えーと英語わかんないので機械に頼って訳すと・・・
ぷぷぷぷぷ
あ、出た。「Magnum Opus=大傑作」。マジだよ。えりゃあタイトル付けましたねえ。

”だってそうなんだもん。”

ほんとかよ。では聴いてみましょうかいな。

♪伝承♪流す。

おおをおをおおお!!てめえらロックが聴きたいかー!!ぎゃあっていって、どんすかいってどばーんていって、ちゃかぽこいってズンタズンタいってる。

”大丈夫ですか?”

すんません。取り乱してしまひました。けけけ。しっかしかっこいい曲ですねえ。

”へへ”

これは伝承せねばいけません。立ち直った虚弱児ケツから声を出す八面六臂の大活躍すだ。
続けて
「壁」「深層心理」「奇跡」「少年時代の謎」「黙示録」「超大作」と一挙に流れる。

ぱぱぱぱぱぱぱ、これは。漢字の試験ですか?あ、違う。それはともかくスケうっかりはちべえ、演奏お上手ですねえ。よくもまあこんなにすらすらすらすらっと。

”死ぬほどヒンズースクワットしました。生きてますけど。”

なるほど。好きこそ物の上手なれ。しっかしまー”超大作”・・・これはまー、ほんとに超大作。何で股こないややこしいことを。

”好きだからです。”

なるほど。さっき言ったよな。ええと質問いいですか?

”嫌です”

ええと、メタル・バンドでは女の方もやりますけど、何でまたプログレってば、歌はいますけど、まるごと女性バンドってのはいないんですか?

”尻ません。”

尻ませんか。うーん。なんでだろ。多分、ややこしいことしなくても、どかんと一発存在するだけでインパクトディープなんだな、女の方は。
バーブラとかシエールとか。

”男の子はたいへんなんすよ。”

ほんとにねえ。今日はどうもありがとうございました。
それでは、ぎゃあおうう、ロックしとるかー、どんすかぽん、ぎょんとめんすかお、だーん。

七拍子変でした。

今日の特集は「レフトおばちゃん/監査す」。明日のゲストは、ハットしてグーの皆さんかもしれぬわ。
それでは歯を磨いておやすみなさい。(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

カンサス/Point of Know Return
cover・・メリケンプログレ 曲目等詳細
*アメリカン・プログレの東横綱と来たらカンサスだ。
カンサスと来たら「伝承」でんしょ。そして「すべては風の中に〜ダスト・イン・ザ・ウインド」。おお、完璧なシングル。
が入っていますアルバムがこの
「暗黒への曵航」
原題
Point Of Know Return
ノータリーンじゃ無し。マリリンモンローのーたり〜ん。問題です。「暗黒への曵航」、読めますか?多分「あんこくへのえいこう」だと思うが心配になってネット辞書を引く。うわ大辞林第二版 (三省堂)には載っておらん。つうかどこにも。いや絶対えいこうだなB子じゃ無い。ネプリーグの「漢字でどかん」のコーナーでも俺はそう答えるぞ。
はともかく、76年「伝承」入りブレーク・アルバム「レフトオーバーチュアー」に続く、ノリに乗ってる天辺状態カンサスを監査する。なんちゃて。
ジャケを見てピンと来たら貴方は相当なファンです。エドガー・アラン・ポーの。「こ、これは」と小説題名まで即座に出たらすげえ。12分間私は悶えてあ、あれだ。「瓶の中の手記」だ。確か、難破した船乗りさんが、ある船に助けられた。助けられたはいいけんど、その乗組員は生きた屍のような連中ばかり。これは幽霊船か。ひたすら南へ南へと向かう。そしていよいよ果ての極地へとさしかかった時・・・・。その結末はここでお読み下さい。すらすらっと。読めるかー。えージャケのような状態になる訳です。怖いです。
そしてその状態を喝破した曲がアルバム・タイトルでも有り、1曲目の
「帰らざる航海」。
シングル・カットされ最高位28位にまで登りつめましたが、これはやっぱ「完璧なアルバム1曲目」だと思う。はたして内容はポーしてるのであろうか。

私はその男達の話を聞いた
船長は言う
「報酬は沢山だぞ」
そして
「俺達は海切り開く船乗りを募集中だぜ、で今日出航だ。」
君なんだ 言ったのは
「どれくらいの時があるのか、どれくらいだ」

彼らは海はやたら暗黒に変貌すると言う あんたはその時を知っている その兆候がわかる
彼らはまた悪魔達が守護するところ、それが海の墓場だと
君なんだ 言ったのは
「どれくらい時があるのだ、どれくらいなんだ戻ることの出来る場所に到達するまで。」

お前の父、彼はお前が必要だと言った
お前の母、彼女はお前を愛してると言う
お前の兄、彼はお前の言葉を木霊する
「どれくらい遠く、どれくらい遠く、どれくらい遠く、
どれくらいなんだ戻ることの出来る地点に到達するまで。
戻ることの出来る場所に到達するまで
戻ることの出来る場所に到達するまで
おお、どれくらい どれくらい

今日私は海に浮かぶ手紙を発見したのだ 君から私への
君はそれを発見できた時に書いたのだね
君は恐怖で叫んだ その場所は近いと
君なんだ 言ったのは
「どれくらいの時があるのか、どれくらいだ
どれくらいなんだ戻ることの出来る地点に到達するまで。」
どれくらいだ 
 どれくらいだ 
   どれくらいだ

うーむ、上手く訳せん。no returnじゃなくてknow returnなのがミソだわな。てのはわかるけどそれがknow出来んのが辛し。ほぼポーの小説に沿ったものかと。しかしまあ、けっこう情けなくビクビクしてたりして。音だけだと勇壮極まりなく「俺は海の男だぜ」してますけど、強がりだったのかー。歌声はイーグルスのドン&フライ&バーニー&マイズナーさんたちを4で割って3賭けたようなスコーンと抜けるアメリカン。
プログレるには何か、相当の訳と事情が無ければならんと思いに思って、到達したのがアメリカン・ゴシックの父、エドガー氏の世界だったかと想像します。しかして、持ち前の好青年ぶりとブ厚いステーキを喰ってきた体臭はしゃあないねん。あんまり悩まないし。
好きなクリムゾン、イエス、ジェントル・ジャイアントの世界を猪突猛進ブギーな精神でぶっ飛ばす。
ここに、わー、楽しい楽しいと筋肉モリモリ男達が一緒に同じ模様の手芸を完成させておるような音楽が完成。やたら細かくてしかもサイズがでっかいぞ。
何かわかりやすくいようでわかりにくいような(^0^)。そんな米プログレの極地がこのアルバムです。
一発でやられる曲と繰り返しで威力発揮の曲が混在。
一発でやられる曲はカンサスの手を離れて世界に。繰り返しのはとてつもなくマイナー。

どれくらいなんだ 
 どれくらいだ 
   どれくらいだ
わかってくれる地点に到達するまで(山)
/お勧め!/150点 試聴はここで

カンサス/Two for the Show
cover・・メリケンプログレ 曲目等詳細
*暑いからいったい何だ。ぶっ飛ばしてやるわ。

くにゃ。

いかん逆にぶっ飛ばされてしまったわ。
そんな時は己達の熱情で炎天下にグランド150周してもものともしない音楽を聴いて気合を入れるぞ。

どわ。

カンサスです。

1978年。これっきゃないつう絶頂期にものした
ライブ盤

トゥ・フォー・ザ・ショー〜偉大なる観衆へ

原題は「ショーの為の二人」
ジャケットでお掃除のおばちゃんが二人。パンフ見てどんなん音楽やるのかねえって。
おばちゃんはライブのあとにやって来て掃除するんで肝心の音楽聴いて無いのだな。
僕達のライブでみんな騒いで散らかして大変な思いして掃除してくれるのに。
ならばお二人のためだけに演奏したいす。
そしてこのアルバムは1978年8月14日に、コンサートの帰りに交通事故にあい、失明してしまったエルパソのジョン君の為にも捧げられてる。
最後に見たヴィジュアルな体験がカンサスのコンサートであるなら。

それだけでもうバンド・メンバーの人となりがわかります。
そして音もその通り。誠心誠意の一生懸命渾身のウルトラ・プログレ。
おそらく人が為す音出し行為の極限を行っておるんで無いかと思ってしまうほどで。
年間100回超のライブをこの時期こなしていたと聞きます。
さすればこのややこしい音また音も、まるで飯を食らうがごとく身に付いた所作で、まー、余裕すら有りのずらずらずらずらってば。
しかもまー、そりゃもう楽しそう。
全員で音を合わせることが。合奏の悦楽とはこうゆうこと言うのだな。
お互い戦ってその末に出る緊張プログレとは違いの。
何の因果か同じ船に乗り合わせた船員通し、来るべき嵐に力を合わせて立ち向かわねばなんとせう。
一心不乱なり。
それで、アメリカで成功したってんだから奇蹟といやあ奇蹟だが、
聴けば納得するわ、させられるわ。
リズム・チェンジ、変拍子、インタープレイ、それら全てをスカっと爽やか抜けさせちゃう人徳と鍛錬の当然の成果だと。
妙なことにアメリカ人てばプログレ大好きです。
ジェスロ・タルとかジェントル・ジャイアント、イエスなんかは人気者。
逆にキング・クリムゾンは、へ?って言うくらいあまり売れない。カンタベリーの人たちも。
おそらくその違いはやっぱ全員一丸でチームワークで一つにぶち当たるってのが好きってのがあるんじゃ無いかと。
プログレ=アメフト。
クオーターバックが玉貰ってフルバックにフェイク入れてのパスと見せかけて己が走ると見せかけてパス、ローングパース、
タッチダウン!。
その為にそりゃもう信じられないほどの体と頭の特訓。
そしてそれを尊敬する。

アメリカで為したアメリカ人の為の、そしてともに耳を汗してくれる全ての人の為の、
アメリカン・プログレここに有り。

胸を張って残された偉大なるアルバムだと確信いたします。(山)
/お勧め!/200点 試聴はここで

The Best of KC & the Sunshine Band
・・マイアミ
*70’sを代表するバンドの一つでありますお日様楽団。本格的ソウル・ファンからは黙殺も別の意味で大喜びさせるであろうナイスな連中だ。なんつってもボーカルがそれまでのファンクの常識を破ったなよなよ坊ちゃんホワイティだもんな。おかげで人種の壁を破ったパーティ・バンドでブレークしました。サウンドはおなじみ、後のシックの元ネタであるオルタネート・ビート。こうやって続けて聴くと今も新鮮なアイデア満載です。マイアミ・シーンとゆう流れを作ったKCちゃんの才人ぶりになーんも考えないでひたすら楽しむのが吉。どういった出会いがあってこの音が作られたか非常に興味があります。(マ)/お勧め!/100点

KC & the Sunshine Band/KC and the Sunshine Band
cover・・マイアミ 曲目等詳細
*入手可能になったようです。これでついにKC’sのこのアルバムについて書かせて貰える。ああ、ROCKSやらせていただいて良かった。「ゲット・ダウン・トゥナイト」「ザッツ・ザ・ウエイ」の強力大ヒット2曲を擁するバンド2作目、75年の作品です。世間ではどーもそのアハアハのデスコ・バンド、雑誌なんかじゃけっして特集組まれそうも無し。ホワイト・ファンクと言うには歌は丸っきり真っ白貧弱、主要メンバーのお二人は思いっきりアイドル顔ですから。本国でもパーティ・バンド扱いでライノから出てたCDもどこへ行ったのか。しかーし思い出してみて下さい。その2曲、フロアで流れて来たとたんうわーっと会場大盛り上がりだったではないですか。若い方はジャケ画像ポチっとリンクで試聴してみて下さい。なーんも感じなかったらすみません退散いたします。少しでもおおっと感じられましたら是非ご入場を。めくるめくマイアミ・サウンドの世界に。
KC&ザ・サンシャイン・バンドこの時点でのメンバーは

※ハリー・ウエイン・ケーシー:1951年1月31日フロリダ生まれ。歌と鍵盤担当。バンド所属のTKプロダクション社長ヘンリー・ストーン氏経営のドーン・レコードつう問屋で働いていて見初められ彼の作ったレーベル、アルストン、キャット、グラデス、TK等々のメイン・コンポーザーに。72年に相棒のリチャード・フィンチと出会ってKC’Sを結成いたしました。

※リチャード・フィンチ:1954年1月25日インディアナポリス生まれ。ベース、ドラムス、打楽器担当。TKレーベルにエンジニアとして入社したところケーシー君とすっかり意気投合。サウンドの骨格映像をばっちし決めてるのはこの方か。

※ジェローム・スミス:1953年6月18日フロリダ生まれ。ギター担当。16歳の時からプロ活動初めて、腕前を買われTK所属ベティ・ライトさんのバック・バンドで活動しておりました。2000年の8月に事故で亡くなられているぞうで、無念。ナイル・ロジャースより前にリズム・ギター・ファンクをばりばりやっておったのだ。

※ロバート・ジョンソン:1953年生まれ。ドラムス担当。ジェローム君と幼馴染。同じくベティ・ライト嬢のバック・バンドで活動しておったそう。

このそこそこ20歳ちょこっとの若い連中がこのマイアミ・サウンドを創造いたしました。ファンクはファンク。過去の遺産を総結集したものでござるが、何より空気、味が全く新しきもの。その空気はフロリダ・マイアミとしか言う他は無くこれを為し得たって事は相当凄いことかと。この2ndアルバム、1stで荒っぽく外観を見せていたKC’Sの音のど真ん中をついにがっちり掴んだものです。どこを切ってもKC’Sだらけ。ストイックにグルーヴまたグルーヴだ。あっけなく終わる「さー行こー」で始まって必殺のザッツ・ザ・ウエイに引き継ぎ、これまたキラー、ゲットダウン・トゥナイトへ。若いから出来る無茶テープ早回しギターソロ。このイントロ合わせるの大変だったぞきっと。快感のスネア連打からボトム・ベース&ステディ・リズム・ギター。ここではアルバム・ヴァージョンですからラッパのソロを聴いて下さい。歌のメロディまんま(^0^)。いやークールだ。A面最後はフロリダの陽光降り注ぐ呑気なブギー・シューズであっとゆうまに終了。B面はメロウ版kc’sのエイント・ナッシング・ロングで開始。韻と短いセンテンス連呼にセンス凝縮、覚えやすくて。けどこう作るのは神様降りてこないと絶対無理です。6.のアイム・ソー・クレイジーはバブルガム風味も聴いたPOPな一品。スネアがリム・ショットなのがミソ。7.の「あの娘にハッピー」はヘヴィ・ファンク。アハものですから。重いは重いけんども足元は運動靴で素軽い軽い。8.のアイ・ゲット・リフテッドは後半のハイライト。マイアミ・サウンドの爆発着火点「ロック・ユア・ベイビー」を歌ったジョージ・マックレー氏に提供した曲のセルフ・カバー。暖かかったマックレーさんに比べてこちらはあくまで冷徹、クールでナイフが首元に。いやかっこいい。ラストは冒頭の「さー、行って見よー(第2部)」。そうですこれからkc’sの快進撃は始まるのだ。KC君のボーカルはどこかダリル・ホールちゃんに似ております。あんなに力強くこねたりもせーへんけど。軽く全然無理して無い。それだけにバンド全体一丸のサウンド。歌もリフ化させてメッセージも直球。余計な音は入れず。これがこの人達の発明した音楽。もし楽しめない人がおったなら本当に気の毒。機会がありまたら是非入手なさって目一杯踊って下さい。グレーテスト・ヒッツだけでは納まらない何かを掴んでピッカピカになってる音楽若者の音が詰まっております。(山)
/お勧め!/120点 

KC & the Sunshine Band/Part 3
cover・・マイアミ 曲目等詳細
*文化の日だ。今朝になって気付く。それならばマイアミ文化振興の為これだ。KC’s76年の大傑作アルバム「パート3」。ライノからのボートラ付CDも廃盤、原則入手可のものを感謝させて貰う原則の為臍を噛んでおったがふと見ると日本盤有り。アマゾーンさんを見るとおお手に入るとこでは手に入るではないですか。やったるで。マイアミ文化振興とは言っても深夜どこにも行くところが無くなりケーキ・セット一つで寝てしまうと店員さんに叩き起こされてしまう若者の簡易宿泊喫茶店のことではなくKCちゃんとお日様バンドのことだ。ザッツ・ザ・ウエイをはじめ誰でも知ってるシングル群。でもさオリジナル・アルバムつうとはてはてはーてとなってしまうはレコード会社も悪いよベストばっか出すんだもん。76年のこのアルバム聴いてつかんしゃい。5曲の完璧なシングル入り。そして残りの3曲も実際カットしてないだけで完璧なシングルなのだ。これほど聴いて短いアルバムは無し。30分実際短いか(^0^)。楽しくて短いんだ。誇りを持って我らディスコ・バンド、それがKC’sです。ファンキー大好きな白人レコード店員ハリー・ウエイン・ケイシーちゃん、鼻歌歌って盤整理してたら何だその鼻歌はと店長に訊かれて、はいこれは自分で作ったファンキーなやつですと。そこで怒らず才能を認め自らのレコード会社でデビューさせてしまったこの店長偉い偉すぎ。相棒のリチャード・フィンチと出会い、現地の歴戦の猛者ミュージシャンとバンド結成。もう真っ黒な人たち。何だこのぼんぼんの白人野郎って思ったぞきっと。そんな中、音楽の素敵さで邂逅、ケンカ、和解、結束、そして成功、これは映画にしたっておかしく無い物語だと思う。誰か作れ。最初こそ手探りでもわもわっとしておったが、才能と吸収力溢るる男KC、あっとゆうまに己音楽掴んで、ものしたシングル2曲「ゲットダウン今夜」「ザッツ・ザ・ウエイ」、等身大のダンス音楽でシングルチャート首位獲得の大成功。それを受けての3枚目アルバムがその名も「パート3」。やることはもう一つだけ。ファンキー・リズム・ギター+マイアミ・ラテン・リズム+いかした言葉の連呼連呼連呼。1曲目はベイビー・アイ・ラブ・ユー。言いたい事も一つだけ。「好きさ好きさ好きさ」。変拍子でちょっと気を持たせた後はもう踊れ踊れ。2.はシングル「ラップ・ア・アームズ・アラウンド・ミー」。この年一緒にツアーしたのがこれまた旬の超絶ファンク・バンド、オハイ・プレーヤーズ。憧れてます。真っ黒で。やりたいからやったモロへにゃな掛け声「へい〜」。決まった。この時の二つまとめて聴けるライブ音源は残ってないのか。ないのかー。ちょっとけだるさが目玉の君の腕に包まれて。体力付いていけない爺さん婆さんも心で踊ればOK。3.の「ファンキーでいこう」もシングル。原題は「わたしゃそれ好き」。ははは。「あー、僕はー君とそれするのが好きー、好きー。」それっつうのは釣りとかたんぽぽ採りとかまあ色々あるわな。ほぼ歌詞はそれだけだ。悪いか。うん全然。4.えー本日の完璧なシングルは「シェイク・ヨア・ブーティ」、KC&ザ・サンシャイン・バンドです。ミドルアップのリズムに乗って「♪振り振り振り、貴方と振り振り〜」。臭ぇ臭ぇ臭ぇ、臭ぇよぶって♪って聞えますか。それでもいいです。多分あってる。最初から最後までぶっといシェイク・ヨア・ブーティの塊。最早とりつかれてえらい迫力。鬼神のグルーヴを堪能するのみ。気が付けばA面は4曲中3曲がシングル。あは。B面は5.「レッツ・ゴー・パーティ」で始まり。「レッツ・ゴー・ユー・ノウ、レッツ・パーティ・レツ・ゴー・ゲットダウン」って最高の連呼シラブル。読むだけで腰が動くよ。これ以外一体何が必要だというのか。6.は「カモンカモンカモンカモン、イントゥ・マイ・ハート」。これ以外一体何が必要だというのか。これ以外一体何が必要だというのか。7.は、えー本日の完璧なシングルは「アイム・ユア・ブーギ・マン」、KC&ザ・サンシャイン・バンドです。待ちきれません始めちゃいますで始まったギターのカッティング、そのまま大サビに突入1,2,3「♪アイムヨアブーギまん、笑いあむ」、これがサビかと思ったらその後にさらに巨大サビが「アイムユアブーギマン、ブーギマン、ターン・ミーオン、アイムユアブーギマン、ブーギマン、ドゥ・ワッチュ・ウォント」ってこのシラブル。読んでるだけで腰が動きます。ラップってあるんですね。この快感を得る為にやたら色々くっちゃべっている訳で一発で決まればこれ以外一体何が必要だというのか。でラスト、えー本日の完璧なシングルは「愛はノン・ストップ」、KC&ザ・サンシャイン・バンドです。前曲と続く最強のノンストップ・メドレー。ギターのリズムが要となってユニゾンで「キピット・カミン・ラーブ、カーミンラブ、ドンストッピットなうドンストップのードンストップ〜〜」。お経のようだ。こんなお経読んだらくたばった人も生き返って踊り始めてしまいます。生きとし生けるもの天国でも地獄でもこうなったら全部踊れ。クソ単純な音楽だって?。そんじゃ訊くが、これ以外一体何が必要だというのか。(山)/お勧め!/150点 試聴はここで

Korgis/Best of the Korgis
・・雨のPOP MUSIC
*79年に登場しましたNWバンドですが、前身は69年から活動してます「田園のビートルズ」と呼ばれたスタックリッジです。主要メンバーのアンディさんとジェイムスさんがそのままおりますから名前が変わっただけかも。ジャケのいかつい顔のおぢさんがそうです。怖い音楽かと思いきやこれがまたこれ以上控えめなPOPは無いんじゃないというくらい、気付かなければ通り過ぎてしまいそうなかわいい音楽の数々をやってくれてます。NWの空気を吸って田園から横丁に出てくれてさらにコンパクトにすっきりとして、スタックリッジより、より印象深くなってるかな。雨が何故か似合います。6月を思い出す大切にしたいバンドです。(マ)/お勧め!/95点

ココモ/ファンキー・マシーン★ココモ1号
cover・・英国ファーンク
埋もれていた英国ファンクの雄、ココモの1stです。元グリース・バンド(ジョー・コッカーのバックバンドでした)のアラン・スペナーとニール・ハバード、元アライヴァル(JUNのイメージモデルになって来日もしたそう)のメンバーが合体、さらにキンクリでお馴染みメル・コリンズが加わって颯爽と発進。AWBのライバルとしてウルトラ・ブレークかぁと思いきやそうはならずの哀しさよ。英国バンドらしいキチっとした律儀な音で感涙にむせび泣きます。1曲だけリードしてるベースのアランさんの歌が良いのだ。コッカー似のトニーさんがリード取るとちとB級ぽくなるんでもしやアランさんがリードで行ってたらブレークしたやもしれんなー。B級味も美味しいけどー。邦題がナイスでござる。(マ)/お勧め!/97点

Kirsty MacColl/Kirsty MacColl
cover・・英国女性SSW80’s 曲目等詳細
カースティ・マッコール。ポーグスのニューヨークの夢で印象的な歌を聴かせてくれました。父ちゃんはトラッド歌手イワン・マッコール。ロッドが歌ったダーティ・オールド・タウン作った人であります。イギリスでは珍しいのではないかのギターで曲を作る女性シンガーソングライター。その歌声はフリートウッドマックのクリスティン・マクヴィーさんを思い出し作る曲はゴーゴーズがやっても良いんじゃないかとゆうどこか懐かしいアメリカンポップの香りしかししっかりと英国ちゅう嬉しいもの。キャロルキングさんぽいとこも。あのトレーシイ・ウルマンさんの一連のヒットを支えていたのもこの方でニック・ロウ無き後のスティッフのポップ部門の屋台骨を支えていたのみならず80’sを代表する女性SSWだと思うのですが。がーリリース状況がレーベル移動の関係で著しく悪く聴きたくても聴けない。私もスティッフのシングルでやられたのにかかわらずなかなかまとまった形で聴き逃しておりました。そんな中、メトロとゆうスティッフ関係のリリースを頑張ってやってるレーベルから出ているこのスティッフ時代のお仕事をまとめた廉価盤の存在を知ってすわこれだと購入。うわ何てアホだったんだこれほどの音楽を逃していたなんて。こりゃ凄いや。冒頭の3曲でどんどんどんとノックアウト。1.はアルバムに参加したりして何かと縁があったビリー・ブラッグの曲。わたしゃあまり歌詞に興味を持たぬ方なんすがこれは気になる。エルトンのユアソングみたいな曲だと感じるのですがどうなのかな。2.は最初にこの人に遭遇したデビュー・シングル。60’sタイプのバラードで、あーたデビューからこの名曲ですぜ。にも関わらずまったく売れなかったとゆう。時代が悪かったか。後にトレーシー・ウルマンさんで大ヒットしたと言いますからこれは平成のドリームオンです。3.のテリー。ファンクのことを歌ったのでは無いでしょうが(^0^)、これまた名曲。としか言いようがなし。ゴーゴーズの曲だよって言われても信じるかも。4.はグレース・ジョーンズもやりましたアストラ・ピアソラのタンゴ・インスト曲に歌詞をつけたもの。これをアイリッシュのアコ奏者シャロン・シャノンさんとやってるとこがミソだな。どっちが先だったんだろう、グレースさんと。まったく違うタイプの人が同趣向でやってておもしろかー。後の曲だって挙げて行けば切が無いほどの駿曲ばかりで。9.ではパパとの共演で何ともほのほのしたトラッドを。後ろにはテリーとニューイングランドのこの当時流行りましたねえ12インチ版のリミックスがついております。まあこれはおまけだけど。この方、59年生まれだから私と同世代だ。いやもう我が身の情けなさ身に染みる。残念ながら2000年の12月にボート事故で亡くなっております。底力あるだけに惜しいほんとに。旦那さんはあのドラム革命プロデューサー、スティーブ・リリー・ホワイト氏。このスティッフ時代以外にもポリドールとヴァージンでアルバム出していて、うーん今度はやはりそれだな。気が付けばCDで出てるのもけっこうあるんでこれからちゃんと聴かせていただきたいと思います。(マ)/お勧め!/100点 グッヅ

Knack/Get the Knack
cover・・LA産ブリティッシュ・インベイジョン 曲目等詳細
ナック、「こつ」とゆう意味で1stアルバムは「こつをつかめ」、かつリチャード・レスター監督65年のモッズ映画のタイトルちゅうベタながらはまってるぞ粋だぞのバンド名の連中です。なんつってもマイ・シャローナ。ビートルズの衝撃ポップさとザ・フーの切れと顔を持ったシングルで超有名だー。ロスから出て来たタイムマシン・ビートバンド、練りに練った音で勝負の70’s後半に、初めの感動音でみんなカプっと飛びついた。例によってビートルズの再来と騒ぐもどっか一発屋だよなあと決めてかかって安心して聴いていた節が。だもんでその後はその空気のまま尻がつぼんじゃったんだよなあ。でもこの1stはそれにあらがうような力と気合と実力が満載なのだ。後に続く連中さえいれば「勝手にしやがれ」になれたのに。それぐらい充実の盤だと思います。プロデュースがマイク・チャップマン氏なのも一発屋ムードに輪をかけたのかもしれんが。しかーしマイクさんはただのねずみじゃありません。何にもしてない。「生きが良く録りなさい」とエンジニアに一言を発してパコーンと演奏させ「はいOK!これでいこー」との慧眼プロデュース、それはもうさすが。いぢりまわして潰す馬鹿者が多い業界でさすがわかってるポップ名人だよなあ。ちと加えた要素がまた効いてるの。9.のシアメス・ツインズ、ここでのパーカッションの絡みのイカシてることと言ったら。第3のハイライトだわ。第一はマイシャローナ、第2はグッド・ガールズ・ドントだけど(^0^)。おかしいなあLA出身のバンドと言うと何がやりたいのかわからない正体不明なのが魅力な連中なはずだがなあとかねてから不思議だったのですがメンバー中、ピート・タウンゼント顔のダグさんはビート帝国デトロイトの出身、ベースのナイルス君はニューヨーク出身ちゅうことで納得。全米の力を結集しての15年後逆ブリティッシュ・インベイジョンって訳だ。どっかって言うかかなりチープ・トリックとかぶるとこが多いこのサウンド。言われてるほどビートルズじゃないすよ。ナックだぜって充分えばれる。他の曲の出来もどれもこれも魅力的でアルバムで買っても喜びこそすれ後悔などしないと断言してしまおう。パンクの言ってみりゃあどっか感じる怨念がちと辛い時にぴったりの生きのいいピチピチちゃきちゃきらんらんらん築地とれ立て江戸っ子ロックです。(マ)/お勧め!/100点

Klaus Nomi/Klaus Nomi
cover・・鬼っ子 曲目等詳細
クラウス・ノミ。この火星のキューピーちゃんみたいな男の風貌だけは知ってる方多数かと思います。してその音楽となると...音楽やってたのかー!!となるやもしれん。やってます。私が彼と初遭遇したのは米コメディ番組「サタデイ・ナイト・ライブ」でデビッド・ボウイのダンサーとして登場、完全にボイちゃんを食ってしまったそのをどりを見てしまってから。いやもうその異様さつうたら子供には見せられませんてなもので。一生のトラウマになっただよ。
 はい、完全に狙ってこれやってることは確かです。しかしその狙いのコンセプトがまたとんでも無い場所に置いている。その場所に行くことが出来るのはあと女性のグレース・ジョーンズ嬢のみ。惜しむらくはご存命中にお二人の共演を見たかった。それはまさしく世界遺産。
 生年は1945年、ドイツ南部のバイエルン地方で産湯を使いベルリンの音楽学校で声楽を学び12歳の時エルビス・プレスリーにKO、レコードを買ってきたものの母ちゃんにそんな悪魔の音楽はいかんとレコード屋さんでマリア・カラスのと交換されてしまいの。スイスのベルンで声楽家として舞台デビュー、ベルリンの歌劇団のメンバーとなりもうした。そのまま順調にキャリアを重ねておれば世界三大裏声士としてクラシック界に君臨しておったかもしれませんが何をとち狂ったか72年にアメリカはニュー・ヨークに渡ってしまいます。してコックのバイトをしながら路上パフォーマンスを敢行、同好の士二人とノミバンドを結成し79年、件のボイちゃんとの共演で脚光を浴びてソロになり81年暮にフランスRCAからこのLPでデビューとゆう次第であります。これもそれも母ちゃんがプレスリーの音盤を突っ返した事件のトラウマか。きちんと大人になりました。それにしてもノミちゃんの料理、素晴らしい腕前だったようで、ノミ・スープとかノミ・ライスとかあったのだろうか。食ってみたい。しかもエプロン姿かわゆい。のか。
 さてこの1stアルバム。素晴らしいものであります。音楽性は...彼の人生そのまんま、オペラにプレスリー、そして何よりもその名前NOMIは米SF雑誌OMNIマガジンから取ったとゆうことでSF、それが絶妙に混ぜ合わさっての異世界生誕、とてもこの世の音楽とは思えないものだけどこれが物凄く人間臭い代物です。まるで隣30cmで歌ってくれて彼の口臭が届きそう。録音はNYのエレクトリック・レディ・スタジオ。アメリカでこの音を作れるミュージシャンがおったのかと腰抜かすピッタリのサウンド作り。歌と合わさってロクシー・ミュージックがヨーロッパ哀歌で目指して到達した場所に既にノミちゃんおってへらへら堂々と踊っていた風景が目に浮かぶよ。しかもそこはゼロ・シティだし。酒場にはゴダールやらダリやらモリッシーやらブロンスキビートやらが酒を酌み交わして大喝采しております。思いっきりのオペラ・カバーが1.。これは英作曲家ジョン・ダウランドの16世紀の歌曲「my comlaints」からとのこと。6.は同じく英作曲家ヘンリー・パーセルの17世紀の歌曲「ディドーとエアネス」から、最後の曲はサン・サーンスの「サムソンとデリラ」から「デリラのアリア」とゆうことで、実は私さっぱしわからぬのだけど(^0^)、オペラなどに日頃縁の無い人間にとってはこれだけでもう異次元空間突入。3.はチャビー・チェッカーのツイスト、昔のでぶやのテーマ曲でお馴染み、なんだけど、言われなきゃまったくわからず。よく知ってるくせにこれでもあなたの知らない世界入り。2.とか4.5.とか7.とかでは春の草原、花畑でチョウチョと戯れるノミちゃんの姿が。あまりに楽しいので一緒に歌ってしまって赤面してしまいます。
 残念ながら83年8月8日にエイズで亡くなってしまったクラウス・ノミ氏。キワモノで無いとはけっして言えません。しかしいかに何でもありのNYでとはいえよりによってアメリカでこの欧州を貫き通したその男気、キモワノ道もここまで貫き通せばそれは正道に。正に世界にノミのみ。聴いたもの見たもの全てに一人1ジャンルで未来永劫右脳の右15cmに刻み込まれます。実際このLP、CDいくらレコード買おうともどこに置いてあるかずっと覚えてるだよきっと。つうことはやっぱ生きてるだなノミさんは。
(マ)/お勧め!/100点 試聴はここで

Killing Joke/Killing Joke
cover・・重金属 曲目等詳細
参考にしたとおぼしきものは見えないでも無い。しかしこう来たか。こんなん浴びたことなし。が起こったのがPILのメタルボックスからだったか。XTCのドラムス&ワイアーズにしても。たかがパンクと大人が冷笑出来なくなった時、とどめ刺す様に現れたのがポップ・グループとギャング・オブ・フォー、そしてこのキリング・ジョーク。とにかく目付きが尋常じゃ無い音楽。気軽に聴いてまあまあいいねなどと余裕ぶっこいた言を放とうものならどこかから白黒の子供たち集団がやって来てぼこぼこにされ、小理屈などこねて分析などしようものなら上から16トン落ちてくる。ど真剣です。高校出立ての若者が150kmの直球びしびし投げ込みこちとらくるんくるん空振り、余裕など一切無くこちらも全音楽人生を持って対峙せねば。ポップ・ミュージック、ロックが大体見えて来たとか思ってた時に全然違う方向からものを見た人間が物凄い勢いで蹴りかましてきたのがニュー・ウエイブでした。ロックに真剣さが戻って来た。最初聴いた時ああレッド・ツェッペリンだと感じ。丸で形は違うのに。それは多分あの匕首の光りみたいなロックがロックって言葉が気恥ずかしくなって無い臭いを感じたからかもしれない。ヘヴィメタルにじゃらじゃら飾りが付いて一番奥に有る物が隠れて見えなくなった時、これがそうだろうって思い切り断定されてどかんと見せられた。油断していた自分に屈辱を感じ完膚まで無きまでに叩きのめされた快感ここに有り。そこに気が付いて叩きのめされたものの悶えと気付かないで新しい目先の技術だけに翻弄されたものと、2つにはっきり分かれた80’sがここに始まって。気付いたものは既に80年81年に即座に一つの答えを出してとんでもない盤をものにして。躊躇無く燃やしてそのあまりの明るさにその後暗闇の恐怖に怯えて。新しいもの、ことってものがとんでも無い意味を持った数年間でした。して今聴くと古色蒼然、ススにまみれているか。とんでもない。ここから先、ここまでの目付きで音楽が出来たものがそうおったか。これは当のキリング・ジョークを含めて。今でもビカビカ光っており、これでいいのか、いまだ明日は見えないのかと自分でもくるくるしながら、このアルバム燃えながら聴く。笑ってこの黒色革命、放置して良いものか。(山)/お勧め!/120点 試聴はここで

Killing Joke/What's THIS For...!
cover・・踊る 曲目等詳細
踊るのが嫌いなわけじゃない。ただどこぞのでっかいレコード会社の社長やら重役連中のキャビアになってしまうような曲で踊らされるのが吐き気がするほどむかつくだけ。ってしごく当たり前だニュー・ウエイブはダンスだ。PILのキャリアリーングだってダンシング・クイーンを被せられるぞ。全く違う理由でノリを抹殺しているけど。自らとあらゆる血の気の多い人間を対象にリズム台風が一斉に巻き起こった80’s初頭。デビュー・アルバムでこれまたノリをぶち殺したノリを開発したキリング・ジョークが多くの期待の元、2ndを発表、みんなぶっとんだ。そして踊る、この自前の音楽で。こうしてくれるんじゃないかと予感は有った。でもここまでとは。いきなりもうどんどこどんの嵐、そしてずんだかだんの大波、で、最後まで、だんどこど。照明はまるで無し。真っ暗な中踊る。2曲目の「テンション」で皆思う。わ、ナックの「マイ・シャローナ」だって。さっきそれをボソっと言った太郎君は周りの連中にぼこぼこにされて追い出されました。入れてくれよーってドアを叩きながら嬉しそうに泣いてます。メロディ有りません。ギターソロも当然ありません。テクがようなどと言うヤツは仲間に入れてやらないだけ。あらゆるあがきをした上でふところはスッカラカン、もう踊るしかないけんねって連中だけが踊ってる。もうこれ以上伸びないってだけ背伸びして、パンパンに頭もでっかちになって生意気さここに極まる超若気の至り。それでもまるでしゃらくさく無いのはそれだけこうしなけりゃいけない理由が有り過ぎるほどあるからだな。そこまでになるなんてどんな殺風景な生活を普段しているかはこちとらにはわからぬ。いやこの音でわかるわ。少なくともマンガの肉は食べてない。お前はたまに食べてるだろうと言われて、ひるまずそのかわり何にも言わないから頼むから踊らせて下さい。
後先考えずに体力、気力続く限り全力でどんどこどんの神の為に曲を作って、演奏して、何も思い浮かばなくなったら、行っちゃった。アンコール無し。ステージには次のヤツラが登場。演奏始めたとたん、ぼこぼこにされて終了。また次のヤツらが。甘やかしてる余裕があったらこんな音楽登場しないし聴いてない。双方ともそれは了解済みです。バンド名、それは「冗談じゃない」。(山)
/お勧め!/120点

Killing Joke/Ha! Killing Joke Live
cover・・踊る 
*兄ちゃん姉ちゃん父ちゃん母ちゃん婆さん爺さん赤ちゃんちゃんちゃん、これが今年7月に出た麒麟冗談の新生だ。出荷本数現在ナンバ1!なんつーことはあるまいの。ごっつええで。時は1982年8月9日10日、カナダはトロントでの暴れはっちゃくの模様を6曲収録。おまけは未発表スタジオナンバ3曲。82年と言うたら3枚目のアルバムの頃だ。新波の波がまだ新しかったどん詰まりの時期。歯。聴かば聴け。これがそれ。「ニュー・ウエイヴ」。最初からもっとしっくり来る呼び名がねえもんかと思ってい続けてるだけど、とにかく何か始めざるを得なくて誰も止められなくて始まったもの。人事みたいに半分笑い、まあまあだねなんつう言い方したら若獅子がけたぐりかます。若獅子は青葉山と並ぶ青春相撲取りだ。馬鹿馬鹿しいくらい大真面目、熱血、目が千葉真一血走り、しかも不穏。不穏です。そうだ。この何事が起こったんだ。エマージェンシーエマジェンシーな空気が新波。テクはもうぎりぎりいっぱいだよ。何も楽器練習することが嫌いでは無かろうが、とにかく待てなかった。すぐにやらねば霧散してしまう。それにバクと噛み付いてドバと出し申す。同様に歌メロ拒否し、かと言ってラップで開き直らず、詠唱す。人真似を意地でも拒否し、初のぐっと溜めてのヘヴィ・パンク実現し、リズム祭開催し、パッと散っ・・・・散らなかった。現役だ。風もすっかり吹かなくなって落ちたり上がったり。誰もがこの時は一瞬でも捕らえることが出来たこの不穏を冗談じゃ無い、今でもちっとも解決してないぞと続行。麒麟のジョークの明日はどっちだ。そして象さんは・・・。歯。(山)/お勧め!/120点

Kali/Racines
cover・・花の島音楽 曲目等詳細
*暑いです。あつは夏く無ければ米が育たない困るとわかっていてもぼやきたくなるのが人情。聴く音楽も自然と爽やかーなものになるの。そんな時まさにピータシなのがこのカリちゃんのラシーヌです。世界かわゆい音楽選手権つうものがありましたら金の缶詰大賞を貰える事間違いなし。夢の極楽アルバムなのだ。惜しむらくは試聴出来るとこがみつからぬ。5秒聴いていただければ即温度3度下げ、おおおと思っていただけるのですが。カリさんはバンジョー弾き。カリブ海のフランスの海外県マルチニックの方。花の島とも美しい水の島とも呼ばれてるらしいそりゃもう天国のようなところらしーぬ。バンジョー言いましたらブルーグラスでのテンコンテコロンつう高速アルペジオじゃじゃ馬億万長者など思い浮かべるもこの音楽は違うぞ。単音で爪弾き素敵なメロディを。初めて聴いた時はそりゃもびっくりしました。なんつー浮世離れした音楽なのかと。ただ事では無いなと事情をライナーで読んでみればアルバムタイトルの「ラシーヌ」とは「ルーツ」の意味らしーぬ、島に昔から伝わる音楽を今に蘇らすつう冒険企画だったとゆう。当時そこで流行っておったのが熱い音楽ズーク、そしてレゲエってことでやるに当たって出すに当たっては相当な反対意見有ったと言います。ところがリリースしてみれば大好評。ワールド・ミュージック熱、熱きフランスでどっかーん、日本でも相当話題になったので覚えてる方も多かろうかと。しかして流行りとは恐ろしきもの。現在では日本でのみ入手可のようで、RICEレコードつう奇特なところが出してくれてます。私は幸運にして当時出たCBS盤を持つことが出来ました。折につけ誰に言われること無く愛聴、お宝盤人生盤生活盤になっているのだ。当たるは当たるわなあ。とにかく夢のような音楽。こんな音楽作れるとこってどんなとこかって聴きながらハイビスカスの花が頭上に出てきてしまう。聴いてる人の頭の上にはみんな咲いてますきっと。入ってる音楽はこの地の伝統音楽ビギン、マズルカ・クリオール、そしてワルツ・タイムのヴァルス・クリーオール。それぞれにやはり重厚な由来有り、その辺は盤のライナーに詳しく書いてあるかと思いますが、島は火山の噴火で全住民が絶滅したり、フランスとイギリスの利権の取り合いでえらいことになってたりその上でのやっぱり絶ちがたき音楽への情熱。伝わって若き音楽家カリ、そしてアレンジを担当は当地には縁もゆかりも無いしかしこの地の音楽を心から愛するスイス、エジプト混血の人マジさん。1.の「サンピエの町に行ったら」を歌うはベテラン歌手マックスおじさん。カリ君の叔父さんですって。「サンピエの町に行っただよ。壷を買いに行っただよ。壷は見つからなかっただよ。べっぴんさんを見つけただよ。おいら楽しんだだよ。」すけべ歌です。「♪家は破産でおっかあ泣くしおとうは獄入りうんざりさ白人のために働いて〜お前の家の近くには肉切れ一つ落ちてない」悲惨です。浮かれてるだけでは申し訳なし。かといってうちらポンニチがはたして金持ちかといやあ何かあれば一挙に地獄に落ちる脆弱な浮世住まい。不安と恐怖で必死に働く毎日に同じ気持ちで天国に連れて行っておくれ。ほんとにこんな音楽作っておいてくれてありがとうつう気持ちに心底なります。ビギン、クリオール何たるや全くわからんでも(実際私も違いがそないにわからん)、全身に染み入る夏の花。無条件にどなたにもどうですかと言える音楽です。特に喫茶店他お店をお持ちの方、是非これを流して下さい。全ての飲み物、料理が3割方美味くなるぞきっと。(山)/お勧め!/150点 

Kalapana/Kalapana
cover・・今のハワイ 曲目等詳細
*1972年に結成、ハワイの美しい海岸の通称からバンド名、付けられたとゆうカラパナの75年の1stアルバムです。当時「サーフ・ロック」つう呼称で忽然と現れて一世を風靡いたしました。昨日やらせていただいたビバップ・デラックスみたいに言ってみれば聴きにくい孤高な音楽も難攻不落ですけど、逆にここまで耳触りが良くてしかもブーム付となりますと逆に入りにくかったりして。実際、当時は私、ワイハにもサーフィンにもまるっきし縁が無い若者でしたんで(あ、今もか)何だこの軟弱野郎とか言ってツェッペリンを聴く。イーグルスみたいにアウトローでも無かったし。先週手に入れまして30年後の今、勝手に邪険にしてすまなかったようと聴き惚れています。ハワイと申しますと、えー正月の芸能人、おみやげマカデミア・ナッツ、ハワイアン・バンド、ライ・クーダー博士の鳥肌アルバム、スラックキイ・ギター、ワイルド・サモアンズ、プリンス・トンガ、キング・カメハメハなどとゆうイメージが点のように浮かんでしかし線でちいとも結ばれず。名前だけは熱海並みに親しみやすい存在なんだけど、面白いとこなのかワイハ。しかも泳げないつう身なのでますますわからん。わからんが音楽ならわかるぞ。演奏、歌がもう滅茶苦茶上手いっす。すらすらすらーっと8部所の力で難無く進みの。このデビュー前に相当のライブこなしての満を持してのものだったことは否応無しに実感でき。観光客相手のレストランとかで演奏しつくたのでしょうか。そうゆうところでオリジナルで客を喜ばせるってえらい難儀なことだったかと。好きだからってアヴァンギャルドなんてやることは夢にも思わなかったろうなあ。音楽やって喰う為にはまず喜んで貰ってそれから自分達のやりたいことをって生活感が溢れているところがまずたまらなく魅力的です。客は恐ろしくお洒落な外観のこれ聴いてバカーンス気分、リッチな人はバンドマンなんて屁とも意識せず、一生に一度の海外旅行かもつう人には好奇の目で見られの中での音楽人生詰まってて。まあこれも勝手なこっちの思い込みかもしれませぬが。そのどっかださい垢抜けなさがたまらぬ音楽の愛情で今となってようやく染みる。音楽は「サーフ・ロック」つうのに、ウエストコースト入っておらん気がしたりしてびっくり。ドゥービーさんのファンキイなとこはありだけど。直系の先祖はあの大好きなオーツ&ホールのアバンダンド・ランチョネットじゃないかと思いました。その中の「ホエン・ザ・モーニング・カムズ」がまんまカバーされてます。東海岸のフィリー・ソウルの翻訳音楽とのシンパシー。ホワイティに対する複雑な感情、かといってブラックでは無いって気持ちの帰結がそこだったのでしょうか。地理的にははるか遠く、しかも気候も多分大違いの音楽が結びついてしかも南国音楽にもう聴こえるなんて。マジック。で、ハワイ=サーフィンのイメージだけで「サーフ・ロック」か。それで通っちゃったのもマジックだな。などと思いながら、やっぱどっか常磐ハワイアン・センターなとこに強く惹かれて今日も聴く。夢のように素敵曲「ナチュラリー」、いやもう全部。こうなったらセシリオ&カポノさんにも出会わないかな。夏はもう終わっちゃうけど。誰もいなくなった砂浜を眺めるっていいすね。(山)/お勧め!/120点 試聴はここで

加川良/教訓
cover・・ 曲目等詳細
*はいはい寄ってらっしゃいみてらっしゃい
今日感謝いたすは1971年6月取れたての音の玉手箱だよ、何?お兄さん、また邦楽じゃねえかだって?
固いこといいなさんな、こんな浮世に洋だの邦だのあるもなか、はい

加川良兄さんの
教訓

だよ。
2月にしてろっくす感謝盤大賞受賞作だ。え?35年遅いんじゃねえかって?何を仰るうさぎさん亀さん、今、正に旬じゃあござあやせんか。
ま、ちょいとお話を聞いていっておくんなまし。えー
取れた畑はアングラ・レコード畑。加川のお兄ちゃんはそこの出版社アート音楽出版の社員だったそうな。高田の渡のおいちゃんに薦められて歌いだしたらここにこんな才能の御仁がおったのかのビッグ・バンだよ、そしてこれが最初のアルバムだ。教訓てば固いね、固いタイトルだねと思ってますねそこのお姉さん、早飲み込みは生兵法の元、これをご覧になっておくんなまし。

くー、たまんね。常日頃あっしが思ってたことじゃあございあせんか。まともに謡われちまってます。かっこつけも気取りもありゃしません。そのまんまだね。だねだねだね。あ、字だけじゃピンと来ない?兄さんいいことゆうね。その通りっ。だからいくらでもけっこう、出会ったそのお値段で耳に入れておくんんまし。たまりにたまった耳垢がおぽんと取れるヨ。でもまあ、ちょいとばっかしかけてみるかネ。
不思議な謡い方しとりまっさ。わてらガマの油売りか辻占売りかはたまたニコタマ商店街路上浪曲師か。それで音楽はどないなっとるのやとゆうと、ジンタチンドン。このジンタチンドン、おフランスは花のカフェエで修行をしの、アメーリカはワシントン広場でお好みの行商のチラシを配りーのチンドンさんたちだ。そんでガマの油売りが謡うね。
そんなん、古今東西ありましぇん。

パンとラーメンで
パンとラーメンで
毎日ぱんとらーめんじゃ
あああああまっぴらさ

誰だい?俺はダイジョブだあって言ってるのは。どっちかっつうとあっしもでえじょぶだが、365日となると腕組みしちゃうね。
ビンボは怖いね。浴びた人しかわからねね。それでもあっしもあんたにも足があるじゃねえか。足があったらどうにかなるんだねこれが。

”戦争しましょう”って歌はちいと開陳できねえんだ。発禁歌だよ。何もお上から禁食らったからここでお見せできねえってんじゃないよ。
ネタものだかんね。切れません。最後の3バース、そこでお上の逆鱗に触れたそこまで聴いて謡っちゃいなさいナ。
”その朝”で泣いちゃうあんた、握手させておくんなさい。この歌はバカボンのパパが木の上で歌う場面、あったでしょ、そこです。

景気いいかい?悪いねえ。いつなんだろね、いい時ってケーキってやつぁあ。あきらめるしかねえかね。あきらめ節だね。たまらん節だよ。

たまらんたまらんたまらんぜ たまらんこけたら皆こけた
たまらんたまらんたまらんぜ たまらんこけたら皆こけた たまたまらん

「ゼニの効用力について」だってさ。こいつぁ、ロックだよ。まぎれもなし。打ちっ放しロックってあっしは呼ばせていただいてます。
この感じをばフラーンク・ザッパ大明神のマフィンマン&ニール君のサザン・マン&ホワイトアルバムで味わった方ならうごうごーと一緒にのげぞって貰いてくれやすね。あー、バンドやりて。
それにしてもゼニよゼニよ。ゼニなんかよーって言っちゃうのはゼニで往生したことがねえ、幸せなお人だね。逆にゼニよーゼニよーって、もう仰山持ってる人は、「がはは、そうよそうよ」ってマジで言っちゃうかもネ。フサイxのおっさんとかネ。歌のリトマス試験紙だ。つうことよ。

重ーーーーーーいって、あっち行っちゃうのかい、ギャルさんよ。ほらこっち来なさい、こっそり聞かせてあげっから。
でしょでしょ。わかってくれておいちゃんも嬉しい。
嬉しいから最後のこれだね。

あなたの一番かわいいと思ってるキャラが千人参加で謡ってるでしょ。
あっしの場合は

なんです。

てーへんだよ、今年は特に。うちらだけでねえよネ。そんでこれを聴くことになったのも何かの運命。
毎日聴いとんのよ。泣くのよ。慰められて。何やら勇気出て。
うちのカミサンも泣いたね。岡林さんのお馬の歌とこのレコでは速攻。

お、そこを歩く中学生。ほれこれあげっからききなさい。ただじゃ駄目だよ。マジにならねえからなゼニがなけりゃ。
がっぽりふんだくったお年玉置いてきなさい。

あるまいし。
(山)/お勧め!/200点

加川良/親愛なるQに捧ぐ
cover・・ 曲目等詳細
*不思議なアルバムです。
ことの起こりは、1stアルバムの「教訓」を買ってしまったことからなんすが、

加川良さん

やられました。
フォークだとかロックだとかどうでもよく、この方の歌はまことに正直でして、
RCサクセションが「本当のことなんか言えない。言えば殺される」と歌ってらっしゃるように、
本当にそうかもしれないと思ってるので、心配になってしまったほどです。
快哉を上げました。
その時から次のレコードを探して、あるところで見つけて、3000円近くして、この人の音楽をこんな値段で買うのは間違いだと、
まあ、金も無いからなんすが、買わずに涙を呑んでいたんです。
それからもう気がついたら2007年も秋で、いつものように近所のレコ屋さんに行ったら突然出まして、
それがこの2nd、

親愛なるQに捧ぐ

中古LPで630円。びっくりしたのは当たり前。これはどこかに欠陥があるのでは無いか。針飛び30箇所とか、盤が13度反ってるとか、
何やら得体の知れない物体がこびりついてるとか、思ったけど、買ったのは当たり前。
贅沢言える身分じゃ有りません。
さらに驚いたのは家に帰って開けてみた時。てっきり再発のかと思ったらURCのものだったんです。
ジャケこそこれこの通り汚れてますけど、盤はまことに綺麗。針飛びも一箇所も無し。
何ともこの世に神様ってのはいるもんだなあ。
馬券はスルけど、ここで帰ってくるのだなあ。銭。

それで待ち焦がれたこのレコード。聴きまくる・・・まくれなかったんです。
聴くのが辛くて。どーんと来る。
何が辛いのか?


何も知らないお人よしの僕は 何も知らないほうがしあわせだったのにと
教えた友を恨んだものです


「教訓」では、無情な世間をくそったれとピストルズ笑いでぶっ飛ばしてくれました。
そしてやはりそのアルバムでフォークの世界でスタアさんになったと聴きますけど、それから1年何が有ったのでしょうか?
今度のアルバムは、切ないす、とてつもなくやるせない。
文句を歌ってるうちはいいけれど、その内、貧乏極まってクビが廻りません、水しか飲んでませんとどんどんそんな風に聴こえて来ました。
ギルバート・オサリバン氏の2nd「バック・トゥ・フロント」の日本盤解説で今野雄二さんが、”このアルバムは不幸せな人は聴くな”と
仰っておりましたが、ありゃ嘘です。あの幸せな音楽は、不幸せなツイて無い時に聴くと、心は、一番大切な心が幸せになれます。
心が幸せな人のそばにいるとこっちも心が幸せになれる。
辛い人のそばにいると、こっちも辛くなる。
加川さんも辛そうで、それでこっちも悪いことに諸事辛く、いつも途中までしか聴けませんでした。
ところが
しょうもないことかもしれませんが、
昨日眠れないほど楽しみにしてた競馬のレースで、とんでもなく命銭賭けまして、それで全く納得行かない世間の諸事情みたいなレース経過で
全く納得行かない結果となり、全部スル。
おまけに今やってる仕事は、他人の後始末、全く納得行かない仕事で、全く進まず、全く稼げず、締め切りもあるで。
おまけにあれもあれも世間の事情でどんづまり。
てな状況で、
これを聴いたら、胃に穴でも空くか?と思ったら、
あにはからんや
ホッとしてしまいました。
最後までホッとして聴いた。

最終曲「親愛なるQに捧ぐ」。加川さんも、何か”こうなりゃしかたねえじゃん。俺のせいでもあるじゃなし”と
唄われてるように聴こえ。

親愛じゃないすが、山に捧げていただきました。

ありがたいことです。
この世はしかたねえことばっかですし、開き直ってやるべえな。
我慢なんか大嫌いだけど、我慢を持って、何かいいこと有るべえよってことだけは、何となく予感しますんで、
今しばらく我慢してみます。


腹で笑って 最敬礼
一生駄目なら せめて死ぬ時
苦しかったよ 泣いてやる


あはは。やっと笑えた。
(山)/お勧め!/200点

加川良/アウト・オブ・マインド
cover・・ 曲目等詳細
*必殺シリーズに、1978年に放映されました

翔べ! 必殺うらごろし

って1978年に放映された必殺中外道と呼ばれているものがあります。
現在CSホームドラマチャンネルでやってるんすが、そこに出演されているのが、あの市原悦子さん。
役名は”おばさん”。必殺ですから殺し屋役です。
あの日本昔話まんまで悪逆非道なヤツをいきなしぶすり。刺した後捨てゼリフを言います。
その迫力たるやもー。
そのおばさんが言ったとすりゃ、

「いつまでも教訓教訓って、たまんないんだよ。人は皆変わるのさ。」

アウト・オブ・マインド
加川良さん、1974年のスタジオ・アルバム第3作。

聴いてビックリ見てびっくり、たった3年なのに別人28号のように変わった。2作目の「親愛Q」とも違う。
変わったことは当たり前でそれには事情も何も無くとゆう表明がラストの裸唄”つれづれなるままに”で正直に唄われてます。
となるとダック、
となると、問題は聴くこっちの方で。後追い聴きのうちでさえ、不治の教訓病です。あのアルバムの納得具合は凄かった。
まさに今、言いたいことをずば。いちいちそうだそうだ、そうだよなそうだよそう唄って欲しいんだよ連呼。
涙して笑っちゃって泣いちゃって。
そして2枚目「Q」で、戸惑い第一弾。それからそれからさらに進んだ貧乏極まり。あまりにも哀れで悲しくて聴くのが辛く。
いまだにまるで解決してない。
そして3枚目のライブ・アルバムはいまだ我が家に来ず、先にこの4枚目が参りました。

明るいんです。

何かすぱっとふっきれたように。

それは旅を始めた音楽だからか。寅さんみたいに。
色々ございましょうが、わたくし旅に出させていただきます。
あとのことはどうぞよろしゅう。

まあ、逃げてる、逃避な訳で・・・それは卑怯か?誤魔化しか?裏切りか?
まともにぶつかればやたらと体中ぶつかる浮世。たった一人、叫んでも何が変わるのか?
言いたいことは言った。あとはそちらの問題だ。
とにもかくにもわたくしは、何をすりゃあまるでわかりませぬが、一旦旅に出ますと、
1曲目”ラブ・ソング”で唄われます。
それについて何か文句をゆうゆわれはこちらにあろうはずも無く。

旅に出れば、苦しいことはすべてちゃらになるのか?
出たら出たらで、浮世は同じ。旅ならではの災難や小さな幸せや、平和や悲しみもある。
そのさまがそのまま。

こちらとしては、ライバルと言われてたとゆう吉田の拓郎さんみたいに聴こえるとこも有って当惑少し。
唄が変わった。辻演歌師のようだった日本メロが、街を離れると同時に田舎ザ・バンドみたいに。
B面になりますと、さらに遠くへ旅されてます。
問題は2曲目の”2分間のバラッド”。
地方ならではの災難を具体的に最終的に地名込みで述懐。唄調は岡林さんみたいに。
途中、各所でテープ逆回し箇所が有ります。
うちに来たレコがどうかしてるのかと思ったら、それは別紙で入っている歌詞紙に書いて有った。
レコ倫規定に引っ掛かったとのこと。
本当のことは、いつだって誰かにとってたまらなくキツイことです。
2分どころか、この歌は6分もあるよ。

わっ!!

3曲目の”かかしのブルース”

何と、サウンドが、リトル・フィートだ。加川さんの盤で、こんなフィートが聴けるなんて夢にも思わず。
それもそのはずバックは、鈴木茂さん&ハックルバックだとゆう。
たまらなく素敵、たまらなく素敵、ファンキーで、ロックで。

しかし
かかし
誰にも出来ない歌を唄ってらっしゃった加川さん。
それはいったいどこに?

それは次のザ・バンドな”たかが私にも”で、唄われて、そしてラストで決定的に。

途中のアルバムなのかもしれません。旅のアルバムだから。
正直、まだこちらはひきづってます。それほど凄過ぎた1stだったから。
歌詞ブックレットのお写真のように。

ここから先の盤で、決定的に答えを示されて下さるのでしょうか?

「そんなうまいことばかり行く訳ないだろうよ。どうしてもしたいなら自分でしなよ。」

また、裏殺しのおばさんに言われそう。
(山)/お勧め!/150点 試聴はここで

かまやつひろし/どうにかなるさ
cover・・ムッシュ 曲目等詳細
とかくこの世は世知辛く、ままならぬことばっかあるものよ。やることなすこと外しまくり、
これでもてめえじゃやるだけやったんだけどなあ、とゆうときに、
銭については助けてくれぬが心を助けてくれるのが音楽、
その中でも極め付けがこのアルバム、

どうにかなるさ
かまやつひろし兄さん、1970年の2ndソロ・アルバムです。

どうにかなるさ・・・まったくそう言ってもらえるとどうにかなりそうな気持にすっかりさせてくれて。
お正月の元旦に我が家にやって来てくれたのも何かの縁かもしれん。
つい昨日、ある事情である場所の貯金がスッカラカンになったもので。あはは。
それを見越してか2曲目の”喫茶店で聞いた会話”では

♪それからさ抜かれてさ 結局昨日もパーさ
昨日かぎりやーめたよ、馬などばかげたことさ♪

あ、見抜かれた。でもやめないよーっだ。どうにかなるさ!。でしょ。

作詩はザ・水戸黄門・山上路夫氏が全曲担当なさって、作曲は全部かまやつ兄さんが。
山上さんプロです。ジュリーのアルバムでも大活躍なさって・・・。おそらく曲を作って、こんな歌詞にして欲しいんですけどと
要望を出すと、メロにばっちり合った詞を付けて下さるに違い有りません。まるで本人の気持を代弁してくれるかのように。
参加ミュージシャンは
の方々。
豪華だ。豪華だ。豪華だーーー。これ見ただけでドキドキします、ワクワクしまっす。

では改めて各曲、

1. どうにかなるさ
・・・ハンク・ウイリアムス氏のロンサム・ホイッスルがもしかして原曲?と囁かれております野原チューン。
岸部兄弟、”トラ 70619/SALLY&SHIRO”アルバムでもカバーされて、シローさん、そりゃあなたそのものですっになってた。
これ例えば福田首相なんぞに言われますと怒髪天ついて頭に来ますが、こちとらでっかいとこは何にも出来ん民にとっては、
いつも言いたいことなんすよ。さらに昨日1レースで今年初めて勝てそうな馬に乗って、つい力が入ってしまい、負けちゃった
北村友一騎手にも捧げます。大丈夫、あんたはよーけ頑張っちょる。引き摺るなよー。スった俺もサ。

2. 喫茶店で聞いた会話
・・・先ほど触れましたあれでございます。それから始まって、それこそあははな歌詞が続く。
演奏はギンギラギンロック。歌はいつも飄々で、そのギャップが何とも無いのがかまやつさん。
日本のセルジュ・ゲンズブール父さんだ。

3. パン屋のトム
・・・日本中の個人経営パン屋さんのテーマです。スペーシー・フォーク・ロックに乗ってパンが焼き上がる。
その焼きたての匂い付で。

4. お若いの
・・・突然駅で出会った爺さんに説教をくらって、ニコニコ聞いてる兄さんの顔が見えますカントリー・チューンす。
いいもんだ。

5. ドリーム・マン
・・・夢大好き、そのままやんの歌。71年の朝の匂いサウンドで。つのだ氏のドラム炸裂です。凄いプレイしてる。
改めて仰天。バスドラ、ロールなんぞボンゾー。オルガンは成毛さんのどファンキー。

6. つめたい部屋のブルース
・・・大野さんのオルガン鳴り響き、ドラムぶっ飛ぶサイケーー!
それで曲は、みんなの歌みたいな、つい一緒に歌っちゃう、「生きてくたっめにー 生きてくたっめにー」。
嗚呼いい歌。語尾の”ヨー”がたまらん。野暮で書けばビートルズの香りがそこに。
この曲のドラムは謎の東洋GSバンド、デ・スーナーズのエディさんですって。

B面です。

1. 気らくなものさ
・・・”どうにかなるさ”と対になってます二部作カントリー。
♪お金などーは無くなって明日は来るよー おてんとうさんがついてるよー気楽なものーさあ♪
わ、水戸黄門だ。
カントリーに関わらずドラム炸裂してます。だってひろさん。

2. 脱走列車
・・・スティール・ギター鳴り響く大いなる西部歌だぜ。サビのメロは一回聞いたら忘れられません。
ゾクゾクします。ゲットバック!

3. あなたのいる世界
・・・いきなしレッド・ゼッペリン3っ。これは逆カバーしてやって貰いたいヨ。アコ・ヴァージョンですから、
これをエレクトリックにして。やってー!。該当するZEPの曲は何でしょう?
聞いて悶えて下さい。

4. けだるい朝
・・・ZEPと来たらサンタナです。出ましたブラック・マジック・ウーマン。
それでやったんすけどいつまにかベサメ・ムーチョになっちゃってるのが東京都江戸で素敵です。
けだるいすから。このサウンドはこちらが本場なのだなきっと。
ここで成毛さんの超絶ギター炸裂。

5. ベッドの舟で愛の海へ
・・・と来たらもうフライド・エッグ勢の暴走は止められません。炸裂するユーライア・ヒープ世界。
疾走しまくり。いきなし登場の女性歌手は笠井紀美子さん。もう誰も止めません。うっほー。

6. 四つ葉のクローバー
・・・最後は、もう・・・これ。一発で覚え、一緒に歌わない人はおらぬ。
GSの時代を共に過ごした方にはもうたまらぬ感慨が襲うと思われ、
そしてゼップVです。名曲なのは書くのもはばかれるほど言うまでも有りません。

で、
だけど現在このアルバム、20世紀の終わりに一回CD化されてそれっきり。
廃盤です。
ベストでどうにかなるさはどうにか聴けますけど・・・。
意図せずとも71年の年のそこに有った空間の記憶トータル・アルバムですからそのままでないと。
今、一番必要な音楽が無いってのは、この国にとって無慈悲にひどいこと。
レコード会社さんそれこそ空気読んでキチンと出して下さい。

運良くうちには来たけれど、同じように助かったーと思う人が沢山おられますように。

ただ
”ムッシュが贈る究極の癒し幻名盤が今ここに”
なんて無粋なコピー付けるなよー。大切に。
(山)/お勧め!/200点 試聴はここで

かまやつひろし/あゝ我が良き友よ
cover・・ムッシュ 曲目等詳細
ムッシュこと、かまやつひろしさんてば
はじめ人間ギャートルズの”やつらの足音のバラード”に”バンバンバン”。
”我が良き良き友よ”で拓郎氏の歌歌ってTVに出てる姿が何か妙な気がした75年ごろでした。
ゴロはゴロでもゴロワースどっかがで聴いて刷り込まれてずっと引っ掛かってたような気がします。
なのでこうして邦楽入りしてからずっとレコ探してたんですけどこれが高い。ベスト盤で二千円以上てば勇気入るよ。
それでも欲しいんで欲しいよう欲しいようって思ってたらCDで中古発見したのだ。98年の廉価盤で1500円のやつを1050円で売ってやがった。
高いよね。でも千円、買った!
聴いたらばさ・・・高い訳がわかりました。
やっぱ凄い御仁です。

”我が良き〜”の大ヒットを受けて作られたとな、
この5枚目のソロ・アルバム、

ぶっちゃけ

件の”我が良き〜”世界をアテにして買った人は目が点になったと思われます。逆にそれが何か妙と思ってたこちとらは大喜び。
そして驚きの連続なり。
どんなに後輩でも「ムッシュ」って呼びたくなるその人となり。言っても笑ってくれそう。そんな人には自然と人が集まるんだなあ。
当時の全ロック/ポップ/フォーク界の鉄人大集合です。来るものは拒まず。その各人の音楽にそろりとそして飄々と乗ってえらいこっちゃなアルバムに。

1.仁義無き戦い
・・・松本さん作詞、細野さん作曲と来たらはつぴぃえんど。してその音は、うおーーーリトル・フィートだ。スパニッシュ・ムーン。
はいさヴァン・ダイク・パークスおじさんが製作したかのような。もしかしてディスカバー・アメリカの隠し曲かーって。
最初から極ツボ突かれてひるむひるむ。えらいCD買っちゃったよ。

2.道化役
・・・松本さん作詞でガロの日高さん作曲。ストリングスがポール・バックマスター氏のようで世界はハース・マルティネスおっさんのようです。
めちゃくちゃロマンティックなんだけど、かまやつさんの照れくさそうなキャラでべたべたにならず。

3.サンフランシスコ
・・・作詞は山上路夫さん作曲加藤和彦さん。ああ加藤さんだなって曲で、日本。なのにアレンジがベイエリアだっと思ったら編曲がグレッグ・アダムス氏。
あとでこの方とんでもないお仕事をする。

4.DARLING
・・・作は、りりィさん。まず歌うのもりりィさん。レーベル仲間だもんな。
ハチロク・バラードも思ってたりりィさんのイメージとは違うのでびつくり。これはやっぱかまやつさんがいるからだ。

5.歩け歩け
・・・吉田拓郎氏作。編曲は加藤和彦さん。レゲエです。3人にレゲエでバックはやっぱサディスティックスかな。その4者がざっくり平気で混ざってる。

6.ロンドン急行
・・・作は井上陽水さん。そりゃもう陽水さんでございます。2ヴァース目のメロがあの曲にクリソツ。ばらすのは野暮なので是非お聞きになって、
あらーーーーって喜んで下さいまし。これは確信犯だと思いますで。

7.TOWER OF LONDON
・・・びつくりするじゃ無いですか!XTCかと思ったよ。作・編曲かまやつさん。それがやっぱXTCだったりして。不思議ほんと不思議。1分ちょいだけど。

8.お先にどうぞ
・・・作・編曲が大瀧詠一さん。思いっきり大瀧さん。これはもう大瀧さん。そしてかまやつさん。どんぴしゃ。ご隠居二人のうさぎのダンスみたいで。

9.男の部屋
・・・作詞が安井かずみさん、作曲がガロの堀内譲さん。アレンジが何と高中正義さん。急転直下、フォーク歌謡曲に。不意打ちくらって、
そうだよジャケで立ちションしてるじゃん。そんなジャケあるかー!?

10.我が良き友よ
・・・件のヒットです。浮いてます。そりゃま大ヒットだから。妙に急いでるような、急いて歌ってるようでそれがおもろい。
♪家庭教師のガラじゃない 金のためだといいながら 子供相手に人の道 人生などを説く男♪
の部分にいやーな気分になる。わはは。

11.何とかかんとか
・・・再び作詞が安井かずみさん、作曲がガロの堀内譲さん。アレンジ、高中正義さん。一転今度はオールディーズ風味。滅茶苦茶ええ曲やー。
ムッシュさんのクロコダイル・ロックです。

12.根無し草
・・・うお、作詞伊勢正三氏、作曲南こうせつ氏、てば、かぐや姫。それだけでびびる。そんなにびびるこたあ無かった。カントリー・ロックだったもん。
クレジット見なければ気付きません。もしかしてかぐや姫も俺は誤解しているのか???

13.OH,YEAH
・・・エンケンさんこと遠藤賢司さん登場。そりゃもエンケンワールドで。爆発。それがもう楽しい楽しそう。スタジオ内と思えないほど盛り上がってます。
最後の会話でクライマックスに。

14.ゴロワーズを吸ったことがあるかい
・・・トリを飾るは”我が良き友よ”のB面ゴロワーズ。作はかまやつさん。
こっちが我らのA面だーーーーーーーーー。ほじくりだされた記憶が一挙に噴出する。
恐るべきジャズ・ファンクです。しゃべりながら唄うムッシュさん。これは話シングだ。ラップなんて書きたくねえ。
何を参考にしたのでしょう。ゴロワーズだからセルジュのゲンズブール親父かな。とにもかくにもこんな話シングが出来るのはこの国ではムッシュさんだけだ。
歌詞も直撃。日本人で良かった。言葉がわかるよ。
そしてこの恐るべきアレンジは先のグレッグ・アダムスさんです。あのタワー・オブ・パワーの。
演奏もそうなのだろうか?個別のクレジットが無いのでわからんで。とにもかくにもラッパはグレッグさんだな。
これと1曲目で、買って本当に良かったと思い、ゴハン15杯はいけます。
完璧なシングル。早過ぎた1974年のグルーヴ。
若いヤツラに最近モテたと聞いてますが、そりゃ当然でござるが、いぢるなと叫びたい気にもなっちゃう。
これは俺らの時代の宝音だぞ。

やりたきゃてめえらで自分の音を作れ。
と星一徹化する。

(山)/お勧め!/200点

かまやつひろし/ムッシュ・ファースト・ライヴ
cover・・ムッシュ 曲目等詳細
嗚呼じりじりと貯金が減っていくうの我慢の日々の中、
庭の幸運草ワイルドベリーちゃんのおかげで小さくてでっかい幸せ、時に我が家にやってまいります。

ああ、ありがたや。突然このレコードがお店にて眼前に現れたよ。

ムッシュ・ファースト・ライヴ
1978年発
かまやつひろしさん

ずっとずーっと欲しくてたまらなかったんです。
どうなんだろなあ、出ても高くて買えないかもなあと諦めかけていたら買える値段で帯付で出たもんだからそりゃもう小躍り姉妹。
家に帰ってどきどきしながら聴きーの・・・やっぱし・・・

想像以上に最高だあ。

1977年10月28日原宿のライブハウス”クロコダイル”にての録音。
あのお店で!小さいとこなんだよなあ。しかし雰囲気ばっちし。
さすがかまやつさん、見栄とかそんなんとか無縁、音楽の人です。
実はそこで私も演奏したことありまして、うわ、同じステージに立ったかと思うと脚がすくむう。
はるか昔のことですけど。
新宿ACBに出た時も、感慨深いものがありました。ここに数々の音が染み込んでいたかと思うと。

はい、通算5枚目のソロアルバムで、あの「あゝ我が良き友よ」から2年後。
懐かしのあの歌をもう一度・・・・モードなわきゃ、この方に限って有り得ません。
盤から出て来たその音は!

何とびっくしリトル・フィート。
こ、この流れはあの名ライヴ盤「ウェイティング・フォー・コロンブス」ではないか。
仰天”フリ・フリ”が”ファット・マン・イン・ザ・バスタブ”化してるー。
嬉しくて居間で三段跳びっ。
なんたってフィートは心の永遠バンドです。
しかし
これ録音77年10月末。件のライヴ盤が出たのは翌年。録音されたのは77年8月ロンドン。

早過ぎるわ。

バックはツアー・バンドのFLAT-OUTが担当、アレンジも。
みんなで海を超えて見に行ったのかな?それを早速・・・・
スライドギターに、あの音色のエレピ!
素晴らしい演奏です。もう遜色ないくらい凄腕。

その70’sグルーヴの塊ファンクに乗って歌うムッシュさん、もち、ノリノリ。
多分、アレンジには一切口出ししてないんだろな。
何も疑問を持たずグルーヴィンなら全部OK、何もかんもイカしてるのはロックンロール、
そんな方だと思います。
バンドの方は、リハの時に何にも言わないでこのアレンジをカマす。
で、かまやつさんがノってくれればそれでOK。
何か冴えなくて、1曲歌って、タバコ吸いに行ってくるって外に出て行っちゃったら、
あれ?あかんかな?ってみんなで相談して変える・・・
そんな感じで出来ていったのかと。
BS熱中夜話に出た時、放送ではカットされましたが、2枚目のアルバムについて「ZEPぽいですねえ。」
と訊きましたら、
「バックの連中が勝手にやったんじゃないかなあ。あの時代はそうゆう時代だったから。」
と言われてちょっとびっくり。

もう全然気にしない方。

その人柄に周りがつい一生懸命になって、ノってくれて嬉しそうだと、こっちも嬉しくてたまらない。
音楽が生まれるのに最高の条件だ。

観客の人たちも心底そんな我らがムッシュを愛してます。その気持ちが溝の中から聴こえて来る。
実に爽快で気持ちいいライヴ。

タイムマシーンに乗って見に行きたいぞー。

ヒット曲「我が良き友よ」は収録されてません。
その訳は・・・・聴けば一目瞭然。完全了解。

その流れの果てに唯一のスタジオ録音曲

「つづけ青春たちよ」

ムッシュさん以外で演られたら赤面モノのこの歌。
齢49を迎える今年、しみるよしみる。
今、やってること歌われてるし。

エヴリシング・ポジティヴ、エヴリシング興味しんしん。
あまりに素敵な人生なんで嫉妬もせようもんなんすけど、そんなことも出来ないくらい素敵で、
それのすべてが詰まってるこのアルバム。

我が家家宝に加わりました。

(山)/お勧め!/250点 試聴はここで

夕焼け楽団/ラッキー・オールド・サン
cover・・日本アメリカン・ロック 曲目等詳細
「日本のアメリカン・ロックなんだって。」

「え?」

「だからー日本のアメリカンロック。」

「あんちゃん、ちょっと聞くけどさ、それは日本のロックかい?それともアメリカのアメリカンロック?」

「だから言ってんじゃないかよ、日本のアメリカン・ロック。」

「それよくわかんないよ。」

「だからお前はバカだって言われるの。
よし、よく聞けよ。日本でな。指の二本じゃないぞ。日本の国の日本。
そこでアメリカのロックが好きな人々がやってるのが日本のアメリカン・ロックだ。」

「何で日本人なんだから日本のロックやらないの?」

「あそりゃ日本のロックだよ。日本人がやってんだから。」

「でもアメリカンロックなんだろ。」

「仕方がないじゃ無いか。それが好きなんだから。だいたいだな、ロックは舶来だからそりゃ当たり前なの。」

「ふーん。で、これ何て人たち?」

「夕焼け楽団つんだ。」

「夕焼けが音楽してんだ。」

「バカだねえ。夕焼けが楽団するわきゃないじゃないの。そうゆう名前の楽団。
久保田麻琴さんって人が親玉だな。」

「まきんさん?」

「まことさん。マコトちゃんだな。グワシじゃないぞ。」

「ふーん。で、何てアルバム。」

「見りゃわかるじゃないか。」

「だって英語読めないもん。」

「読めないのか?日本人なのに。バカだねえ。じゃ、あんちゃんが読んでやるぞ。

えーっと

ティー・エッチ・イー・・・」

「あんちゃん、それアルファベット読み。」

「わかってる。わかってるって。

ラッキー・オールド・サンだ。って中に入ってる紙に書いてある。
1977年8月発売ってか。

曲目はな

A面が

1. 陽のあたるところへ
2. オー・スザンナ 
3. また吠えはじめたよ 
4. ラッキー・オールド・サン

B面が
1. フォンキー・ウォーキン・ボーイ  
2. パラダイスへの道 
3. スモーキー・ジョーのカフェ  
4. 恋のスロー・ボート
5. まぼろし

これも中に入ってる紙に書いてある。」

「あんちゃん、凄いね。読めるんだ。」

「そりゃそうだ。日本語だから。それでどーだ?いいだろ。」

「いいね、これ。俺、好きだよ。」

「そうだろー。何と申しますか気持ちイイと申しますかこれがフィールグッドってんだな。」

「フィールグッドってゆうんだ。」

「そうだ。」

「それだけ?」

「そこが辛いとこでね。それ以上、私にはこの音楽を物語れません。
同じ日本のアメリカン・ロックでもね、センチ・・・ピーー・・ンスとかは全然ピンと来なかったんだけど、
この夕焼け楽団にはベタ惚れです。それがどう違うかは聴いて貰うしか無いな。」

「ふーん。で、みんな聴けるの?」

「そりゃそうだ。売ってるから。だがタダじゃ聴けないよ。ユーチューブとかじゃ無いから。
当時もラジオでは全然聴けなかったよな。」

「じゃ、売れないね。」

「多分な。気の毒だ。だから今日、持って来たの。」

「でもみんな聴けないんだろ。」

「あ、アマゾンのページでは試聴出来るぞ。しかしCD高いな。何でだ。」

「そんなこと僕に訊かれてもわかりません。」

「そうだな。すまんすまん。で、困ったな。とにかくいいんだ。
気持ちが真っ直ぐだからだな。いいもんだ、好きで好きでたまらんてのは。
で、こりゃもしかしたら
イーグルスとか本場もんに負けてないぞ。勝ってないぞ。勝負してないもんな。
自分らでやってるから。だから気持ちいいんだわ、きっと。」

「あんちゃん、何言ってんだかわからない。」

「ま、いつものことだ。わはは。えーと外人さんも参加してるぞ。
ロニー・バロン、ジェフ・マルダー、エイモス・ギャレット以下敬称略。
今、あっちで名前聞いてのけぞってる人います。
細野晴臣さんも参加してます。お友達だから。
あんちゃんのお友達の日倉士さんは参加してないな。」

「ふーん、お友達なんだ。」

「ああ、現場で一緒に仕事・・・。そんなことはどーでもいーから、
えー、お前にはわかんないだろうけど外国の歌が日本語で歌われてるぞ。

オー・スザンナってのはあの有名なフォスターさんの歌だ。全然変わってるけど。
ラッキー・オールド・サンもそりゃもー古ーい歌でね。これまたその変身ぶりをお楽しみ下さい。
スモーキー・ジョーのカフェは、リーバー&ストーラーのロックンロール・フォーエバー。
いいよん。
なお言えば
久保田さんの歌声ってどっか鈴木慶一さんに似てて、そりゃボズ・スキャッグスさんのせいだな。
慶一さんもあの歌い方はハマると抜け出せないって言ってました。
で、パラダイスへの道での井上ケン一さんの歌が好きです。歌声の素朴も好きです。
はっぴいえんどのアメリカンがまっつぐここに引き継がれてます。」

「あんちゃん、何言ってんだかわかんないや。」

「俺もわかんない。
まーでも、これが音楽が幸せだった時の最高な時間ってやつだ。
そんだけで充分。


えと、何か他に言いたいことあったような気がしたんだが・・・
忘れた。」

「忘れちゃしょうがないね。俺、ずっとこれ聴いてるから、思い出してくれよあんちゃん。」

(山)/お勧め!/250点 試聴はここで



 

●解説員紹介●
(マ)(山)・・・元マスター、現「山」。当サイト管理人。狂気POPが好み。ばかロック推進委員会会長代行。
(み)・・・元みみちん、現まほ。当サイト管理人。歌唱力は問題としない。

●コメントありがとう●
すてーぶん さん
んどぅーる さん