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ろっくす特選盤

*ボブ・マーリーのライブ盤と共に日本でレゲエがブレークするきっかけとなったアルバム、ジミー・クリフのライブ盤です。これからレゲエを聴きますどれか一つどっちを買ったら良いかと問われれば2枚とも(^0^)、いやんどっちか、それではこのジミーさんのが良いんじゃないでしょうか。それは何故かとこたゆればー、楽しいからです。それとボブさんのを最初にしちまうとボブさんに夢中になってしまう。レゲエ=ボブさんちゅうことになる可能性大。その点ジミー・クリフの先には広大なレゲエ世界があります。さらには広がるカリブ海も。私もレゲエと出会ったのはこの盤からなんですが、この細い体で全身全霊、ケツから振り絞って歌う姿に理屈抜きに感動しちゃって以来レゲエ党、この魔法のリズムにとりつかれただよ。ジミー・クリフ。本名ジェイムス・チェンバース。48年セントキャサリン生まれ。ビートルズより少し後の世代すね。セントキャサリンって言ってもカナダのでは無くもちろんジャマイカのです。極貧地区、埋葬のお金も無いくらいだそう。62年、14歳の時に首都キングストンに移住、カウント・オシーの元で初吹き込みを。翌年レスリー・コング製作のシングル群がヒット、翌年にはNY公演、英国に渡ってアイランド・レーベルのクリス・ブラックウエルの元で活躍、最初の大ヒットは69年のワンダフル・ワールド・ビューティフル・ピープル。ブラジルの歌謡祭に出演した時の経験を元に作られた曲だということで。そして70’sに入って自らの歴史丸写しのような映画「ハーダー・ゼイ・カム」にまさにはまり役で主演、ストーンズをはじめロックの野郎どもにカウンター・パンチを食らわしてさあこのライブ盤とゆう次第であります。62年からキャリアが始まるってことでまさにスカから始まるジャメイカのポップ・ミュージックの生き字引。なんだけど貫禄なんてーものには全く縁が無くかの映画の主人公アイヴァンそのままに目だけぎょろぎょろさせていつでも落っこってしまいそうな不安げな顔で。シンガーソングライターでもあります。メッセンジャーでもあります。愚直かもしれぬが言わずにいられない真っ直ぐなメッセージを実にわかりやすいメロディで歌ってくれる。言わずにはいられないてのがミソかも。青臭いって笑うのは簡単だけど。そんな余裕も無く冗談で済まされない社会もあるってことかと。この歌で世界を動かすことは出来ないが気持がそうでなきゃ何にも始まりません。諦めて物知り顔でいたらおしまいのような気が。初めて聴いた時レゲエなんかまるで知りませんでしたからこの圧倒的な開放感にもうびっくりいたしました。3曲目ではミニ・ダブが登場したりしますがこれにしてもなんだこのじゃわじょわじょわって(^0^)。ただただリズムにそしてメロディの美しさに。リンダ・ロンシタッドもカバーしたメニー・リバーズ・トゥ・クロスに涙して唯一のカバー、キャット・スティーブンスのワイルド・ワールドにKOされラストのハーダー・ザイ・カムでもう起き上がれない。目はパッチリだけど。演奏面で際立つ男はギターのアーネスト・ラングリン。アイランドでイギリスのレゲエ躍進に多大なる力を発揮した男。007ドクター・ノウのあのカリプソもこの人の影の力有りと聞きます。このアーネストさんのころころころころがるギターがまたもう、気持いいぞう。ボブ・マーリーのレゲエはヘヴィ&シリアス、かたやこのジミーさんのレゲエはライト&やっぱシリアス、でもフットワーク軽く。聴くほうもフットワーク軽く聴いても全然構わないと思う。それからどう進むかはそれぞれの人のそれぞれの思いで。まったくもってどんなに落ち込んだときにもポジティブな気持にさせてくれる盤なのだ。アイヴァンのように不屈の闘志でわしも頑張らねば。打たれても打たれてもだまされてもだまされても。

(マスター)2004.7.5








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