ビコーズ・ザ・ナイト
パティ・スミス・グループ
1978/3/3
地下で蠢くもの、地表に出るは、やはり夜でした。
昼と無く夜と無く街を見つめ吐き出す男の案内で。
ニュー・ヨーク・パンクの女王、
パティ・スミス氏、3枚目のアルバム、
”イースター〜Easter”
より刻まれたシングル、
ビコーズ・ザ・ナイト
〜Because The Night
1978年3月3日雛祭りに放たれる。
分厚いアスファルトを破って頭を出したは、まず海を渡っての英国。パンクの嵐の中。4月下旬に31位で初登場。
以後、月を3回に分けた推移で、11-7-5-9-17-37位。最高位5位。6月中旬まで月光にあたる。
本国では5月13日。6週目にTOP40に37位で初登場。以後、32-27-25-18-15-13-13-19位。最高位闇の順位13位。
パンク曲のチャートインお初。しかし一部を除き誰もそれを意識してなかったかも知れぬ。
素晴らしき歌なら体を問わず聴く。それが音楽王国であったアメリカです。
作詩はご本人。連れ出した作曲はブルース・スプリングスティーン兄貴。
奇しくも兄貴の作風がイギリスの波を受けてがらりと変わった時期と合致す。
それはグラハム・パーカー兄いの音楽が有ったからだと確信してます。
止め処も無く溢れる言葉を止め処も無く旋律に乗せていた音楽から、ど真ん中だけぶっとく出す。
サナギから東京タワーで火に焼かれ成虫になったモスラのように。
今か今かと悶える中で、
その火は、パティ姉御の口から吐かれたものかもしれません。
♪
私を連れ出して、ベイビイ、私はここにいる
近くに引き寄せて、試してそして理解して
欲望は飢えは私が呼吸する炎
愛は私たちが喰らう晩餐会
さあ来て、試してそして理解して
私の感じ方、貴方の腕の中にいる時
私の手をとって、密やかなものが来る
ヤツラは今、貴方を傷付けられない
傷付けられない、傷付けられないないないないない
だってそれは夜、恋人たちが支配する
だって夜、恋が支配する夜
だってそれは夜、恋人たちが支配する
だって夜、私たちが支配する夜
疑いを持つかしら 一人ぼっちの時
恋はリンリン、電話の音
恋は天使、欲望で偽る
ここは私たちの寝床、朝が来るまで
さあ来て、試してそして理解して
私の感じ方、貴方の命じるその下で
私の手をとって、太陽がやってくる
ヤツラは今、貴方に触れられない
触れられない、触れられないないないないない
だってそれは夜、恋人たちが支配する
だって夜、恋が支配する夜
だってそれは夜、恋人たちが支配する
だって夜、私たちが支配する夜
ギタアアー
愛と共に私たちは眠る
疑いと共に邪悪は旋回する
転回そして火傷
貴方無しでは、私は生きていけない
許して、お願い、炎の中
私は信じている、それは時間、あまりにリアルで感じてしまう
だから今、私に触れて、私に触れて、私に触れてい
あ
だってそれは夜、恋人たちが支配する
だって夜、恋が支配する夜
だってそれは夜、恋人たちが支配する
だって夜、私たちが支配する夜
だって今夜、二人の恋する者がいる
もし私たちがその夜を信じるなら、私たちは信じる
だってそれは夜、恋人たちが支配する
だって夜、恋が支配する夜
だってそれは夜、恋人たちが支配する
だって夜、私たちが支配する夜
やってきてお願い、恋人だけの夜
やってきてお願い、恋人だけの夜
だって夜・・・・
♪
野良犬声の兄貴の曲を、カエル猫声の姉御が唄う。
煌煌と燃え盛る炎の中で蠢きぶつかり這い出ています。
街外れの暗闇の場で。
(山)2009.4.18
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イースター
イースター
Easter
Patti Smith's "Because the Night"
http://www.youtube.com/watch?v=0brHGJ6xqbk
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